(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-25
(45)【発行日】2022-02-02
(54)【発明の名称】文書の安全かつ自動的なフリッピングおよびスキャニングを行うためのデバイス
(51)【国際特許分類】
B42D 9/04 20060101AFI20220126BHJP
H04N 1/04 20060101ALI20220126BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20220126BHJP
B65H 3/08 20060101ALI20220126BHJP
B65H 3/06 20060101ALI20220126BHJP
【FI】
B42D9/04 Z
H04N1/04 Z
H04N1/00 L
H04N1/00 567B
B65H3/08 342A
B65H3/06 340E
B65H3/08 344
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020121997
(22)【出願日】2020-07-16
【審査請求日】2020-09-16
(31)【優先権主張番号】201921028671
(32)【優先日】2019-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】512070816
【氏名又は名称】タタ・コンサルタンシー・サーヴィシズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴィラール・プラカシュ・シャー
(72)【発明者】
【氏名】ショブヒット・シュクラ
(72)【発明者】
【氏名】ニハル・ニラクス・パンディト
(72)【発明者】
【氏名】サチン・ラームダス・ナイク
(72)【発明者】
【氏名】アンクシュ・シャルマ
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109194844(CN,A)
【文献】特開2010-228351(JP,A)
【文献】特開2016-076753(JP,A)
【文献】特開2017-211497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 1/00-15/00
B42D 15/04-19/00
H04N 1/00
H04N 1/04- 1/207
B65H 1/00- 3/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の解答用紙の自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイスであって、
複数の前記解答用紙を保持するように構成されるスキャニングスタンドと、
前記スキャニングスタンドに接続されるページフリッピングアームであって、前記ページフリッピングアームは、前記解答用紙の1つ以上のページをフリップするように構成される、ページフリッピングアームと、
前記ページフリッピングアーム上に取り付けられる1つ以上の吸着カップであって、前記1つ以上の吸着カップは、フリッピングのために前記ページを保持するように構成される、1つ以上の吸着カップと、
一度に2ページ以上をフリッピングすることを避けるように構成される、前記スキャニングスタンド上に取り付けられるローラと、
前記スキャニングスタンド、前記ページフリッピングアームおよび前記ローラの動作を制御するためのコントローラと、
前記スキャニングスタンド内に存在するホルダ上に取り付けられるように構成されるモバイルデバイスであって、前記モバイルデバイスは、前記コントローラと通信するモバイルアプリケーションを備え、前記モバイルアプリケーションは、
前記1つ以上のページの中から特定のページのフリッピングを開始するように前記コントローラに命令し、
前記コントローラを介して、フリッピングのために前記特定のページを保持し、前記特定のページを上昇させるように前記吸着カップに命令し、
前記コントローラを介して、一度に2ページ以上をフリッピングすることを避けるように前記ローラに命令し、
前記コントローラを介して、前記特定のページをスキャンするように前記モバイルデバイス内に存在するカメラに命令し、
前記スキャンされたページをクラウドサーバに送り、
複数の前記解答用紙の所定のページ数がスキャンされるまで、「前記コントローラに命令」することから前記「スキャンされたページを送る」までのステップを繰り返し行う
ように構成される、モバイルデバイスと
を備える、デバイス。
【請求項2】
前記吸着カップは、前記ページを保持するための真空を生成するために電磁力を使用する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
第1の方向および第2の方向のうち1つにおいて前記1つ以上のページをスキャンするようにさらに構成され、前記第1の方向は
、前記第2の方向とは横方向に反対である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
スキャンすべき前記解答用紙を一様に照明するように構成される1つ以上の人工光源をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記モバイルアプリケーションは、複数の前記解答用紙上に書かれた筆跡をスキャンすることによって受験者の身元を検出するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記モバイルアプリケーションは、
スキャンされたテキストを得るために複数の前記解答用紙をスキャンし、
前記テキストにマークを付けるためのアルゴリズムを使用する分析のために、前記テキストを前記クラウドサーバに送る
ように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記モバイルアプリケーションは、
複数の前記解答用紙内に存在する複数の図面をデジタル化コピーに変換し、
前記図面にマークを付けるためのアルゴリズムを使用する分析のために、前記デジタル化コピーを前記クラウドサーバに送る
ように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記モバイルアプリケーションは、前記スキャンされたページの各々に対応するセキュリティトークンを作成するようにさらに構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記モバイルデバイスは、対応するメタデータを獲得するための
バーコードをスキャンするために
スキャニングセンサを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記スキャニングスタンドの故障を避けるためにユーザに警報を発するべく、前記スキャニングスタンドのための初期故障警告システムをさらに備え、前記初期故障警告システムは、前記スキャニングスタンドの前歴を使用して作成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記モバイルアプリケーションは、
複数の前記解答用紙内の同様のページの複数回スキャニング、および
複数の前記解答用紙からの1つ以上のページの紛失
のうちの少なくとも1つを検出するようにさらに構成される、請求項1に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照および優先権
本出願は、2019年7月16日に出願されたインド仮出願第201921028671号の優先権を主張するものである。前述の出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書における開示は、一般に、自動化文書スキャニングの分野に関し、より詳細には、特に付加的なセキュリティ機能を有する試験後の解答用紙をスキャンする、人の介入なしに文書の自動的なフリッピングおよびスキャニングを行うためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
文書スキャニングは、画像スキャナを使用して、書籍、書類、解答用紙等などの物理的文書を、画像、電子テキスト、または電子ブック(イーブック(e-book))などのデジタルメディアに変換するプロセスである。多くの公共組織および民間組織は、書籍および装丁された文書の当該組織の多数のコレクションをデジタル化する必要がある。デジタルメディアは、容易に流通され、複製され、スクリーン上で読まれることが可能である。それに加えて、デジタルメディアは、物理的文書と比較して、より安全である。
【0004】
組織だけでなく、教育機関もまた、当該機械の試験プロセスのデジタル化へ向かっている。通常、試験後に得られる解答用紙は、物理的文書である。様々な恩恵が理由で、これらの物理的文書は、デジタル化される。解答用紙のスキャニングの現行のプロセスは、中央で起こり、それによって文書は、収集され、中央のスキャニングセンタへ移動され、スキャンされ、次いで最終的に保存のために送り返される。解答用紙の輸送に起因して、解答用紙における不正行為の可能性が常にある。
【0005】
文書の従来のデジタル化は、標準的なフラットベッドスキャナを使用し、これは、デジタル化プロセス中に個々のページをめくるために手動の介入を必要とする。書籍のページを手動でめくり、各ページをスキャンすることは、大きな労働力を要し、時間のかかることである。さらに、それらは典型的には、非常に空間効率が悪く、複雑で、高価であり、個人的利用にふさわしくない。
【0006】
従来技術のいくつかは、何らかのタイプの自動ページめくり機およびスキャナを使用している。自動的なページめくりおよびスキャニングは、典型的には、複雑で、エラーを起こしやすくかつ高価である。さらに、これらのページめくり機およびスキャナは、プライバシーが維持される必要のある教育機関のために作られていない。しばしば、ページめくりを達成するためにロボットアームが使用され、デバイスのサイズおよびコストを必然的に増加させる。利用できるデバイスは、個人的利用に適しておらず、または最適化さえされていない。個人的利用のための書籍デジタル化デバイスの必要性が確実に存在する。iPad(登録商標)およびAndroid(登録商標)デバイスのようなタブレット型計算デバイスを豊富に使用すれば、人々が自身の解答用紙のセキュリティを維持しながら、解答用紙をデジタル化するのにも望ましいであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、従来のシステムにおいて本発明者らによって認識される上述の技術的問題のうちの1つまたは複数への解決策として技術的改善策を提示する。例えば、一実施形態では、複数の解答用紙の自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイスである。本デバイスは、スキャニングスタンド、ページフリッピングアーム、1つ以上の吸着カップ、ローラ、コントローラ、およびモバイルデバイスを備える。スキャニングスタンドは、複数の解答用紙を保持するように構成される。ページフリッピングアームは、スキャニングスタンドに接続され、ページフリッピングアームは、解答用紙の1つ以上のページをフリップするように構成される。1つ以上の吸着カップは、ページフリッパーアーム上に取り付けられ、1つ以上の吸着カップは、フリッピングのためにページを保持するように構成される。スキャニングスタンド上に取り付けられたローラは、一度に2ページ以上をフリッピングすることを避けるように構成される。コントローラは、スキャニングスタンド、ページフリッパーアームおよびローラの動作を制御するためのものである。モバイルデバイスは、スキャニングスタンド内に存在するホルダ上に取り付けられるように構成され、モバイルデバイスは、コントローラと通信するモバイルアプリケーションを備え、モバイルアプリケーションは、1つ以上のページの中から特定のページのフリッピングを開始するようにコントローラに命令し、コントローラを介して、フリッピングのために特定のページを保持し、特定のページを上昇させるように吸着カップに命令し、コントローラを介して、一度に2ページ以上をフリッピングすることを避けるようにローラに命令し、コントローラを介して、特定のページをスキャンするようにモバイルデバイス内に存在するカメラに命令し、スキャンされたページをクラウドサーバに送り、複数の解答用紙の所定のページ数がスキャンされるまで、スキャンされたページを送ることをコントローラに命令するステップを繰り返し行うように構成される。
【0008】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方とも、例示および説明にすぎず、特許請求されるような、本発明の制限ではないということを理解すべきである。
【0009】
本開示に組み込まれ、本開示の一部を構成する、添付の図面は、例示的実施形態を例示し、説明と共に、開示される原理を解説するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】本開示のいくつかの実施形態による、ボックスに組み立てられた、複数の文書の自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイスの様々な図である。
【
図1B】本開示のいくつかの実施形態による、ボックスに組み立てられた、複数の文書の自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイスの図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実施形態による、
図1A~
図1Bのデバイスのホルダの正面図である。
【
図2B】本開示のいくつかの実施形態による、
図1A~
図1Bのデバイスのホルダの上面図である。
【
図3A】本開示のいくつかの実施形態による、
図1A~
図1Bのデバイスの取り外し可能なレールの上面図である。
【
図3B】本開示のいくつかの実施形態による、
図1A~
図1Bのデバイスの取り外し可能なレールの側面図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による、
図1A~
図1Bのデバイスのフリッピングアセンブリを例示する図である。
【
図5A】本開示のいくつかの実施形態による、複数の文書の自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイスを使用するための流れ図である。
【
図5B】本開示のいくつかの実施形態による、複数の文書の自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイスを使用するための流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
例示的実施形態は、添付の図面を参照して述べられる。図において、参照符号の左端の桁は、参照符号が最初に現れる図を識別する。都合の良い場合には、同じ参照符号が、同じまたは類似の部分を参照するために図面全体にわたって使用される。開示される原理の例および特徴が、本明細書で述べられるが、変更、適合、および他の実装例は、開示される実施形態の範囲から逸脱することなく可能である。以下の詳細な説明は、例示として考えられることのみを目的としており、真の範囲は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0012】
ここで、同様の参照文字が図全体にわたって対応する特徴を一貫して表す、図面、より詳しくは、
図1Aから
図5Bを参照すると、好ましい実施形態が示されており、これらの実施形態は、以下の例示的システム/デバイスの文脈において説明される。
【0013】
本開示の一実施形態によると、試験後の解答用紙などの複数の文書の自動的なフリッピングおよびスキャニングを行うための、ボックスに組み立てられたデバイス100が、
図1A~
図1Bに示される。
図1A~
図1Bは、デバイス100の単に例となる表現であり、デバイス100のサイズ、形状および設計は、当業者によって変更されることもあるということを認識すべきである。デバイス100は、人の介入なしに知的に試験後の複数の解答用紙を自動的にスキャンするように構成される。スキャニングは、Android(登録商標)デバイスまたはiOS(登録商標)デバイスなどのモバイルデバイス上で実行されるモバイルアプリケーションを使用してなされてもよく、モバイルデバイスは、その他のコンポーネント、すなわち、スキャナスタンド、ページフリッパーアームおよびコントローラと一体化されてもよい。デバイス100はまた、ユーザの要求により複数の解答用紙から数ページだけの選択的スキャニングを行うようにも構成される。デバイス100はまた、前方かまたは後方の任意の方向に文書をスキャンするようにも構成される。
【0014】
本開示の一実施形態によると、デバイス100は、複数の文書または複数の解答用紙の安全かつ自動的なフリッピングおよびスキャニングのために特別に設計されている。けれども、複数の文書は、書籍、漫然と置かれた任意のサイズの紙の束、ピンによって装丁された紙の束を含むこともあるということを認識すべきである。解答用紙の場合、それは、スキャンされ、クラウドサーバ(図に示されず)にまたはさらなる利用のために遠い場所に安全に送られてもよい。複数の解答用紙は、試験のために現れる様々な受験者によって書かれる。
【0015】
本開示の一実施形態によると、デバイス100は、
図1Aにおいて様々な図に示されるようなボックスまたはスーツケースに組み立てられてもよい。ボックスは、移動する際にスキャニング解決策を便利に運ぶために、旅行がしやすい汎用的な手法で設計される。ボックスは、ロック機構を有するスキャニング解決策を進めるための安全にロックされた運搬具である。一体型ボックスは、A2サイズのページに至るまでのスキャニングの機能性のために必要とされるすべての関連機器を運ぶように設計されている。ボックスの開いた図は、
図1Bに示される。
【0016】
本開示の一実施形態によると、主にボックスは、スキャニングスタンド102、モバイルデバイス106を保持するためのホルダ104、一対の取り外し可能なレール108、1つ以上の吸着カップ112と一緒のページフリッピングアーム110、各レール108内に一体化される1つ以上のローラ114、ローラロッド116およびコントローラ118を備える。モバイルデバイス106は、モバイルアプリケーションを実行することが可能である任意の電子デバイスであることもあり得る。モバイルデバイス106は、携帯電話、タブレットまたはホルダ104に取り付けることができる任意の他の同様のデバイスを含むこともある。一例では、モバイルデバイスは、「TCS iON PAPER器具」とすることができる。
【0017】
一例では、ボックスは、ロックされないとき、25インチ(9.5"x6")のベースおよび18インチの幅を有し、
図1A~
図1Bに示されるようなA2サイズ紙よりも大きいベースサイズに広がるであろう。ボックスを開くと、ボックスの側部は、スタンドを固定するために提供される専用の場所にスキャニングスタンド102を装備するためのベースの壁になる。スキャニングスタンド102を確実にかつ安全に固定し、保持するために、それは、便利なねじ式ノブ(図示せず)を使用して予め指定されたセクション上の中央の壁上に固定される必要がある。上で説明されたように、ボックスのベースは、A2、A3およびA4サイズの書籍の容易な配置のための専用のマーキングを有するA2サイズの書籍よりも大きいサイズに広がる。ベースは、取り外し可能なレール108の対を各側部に1つずつ予め装備されている。中央の壁は、スキャニングスタンド102を固定するためのスキャンホルダスロットを備える。
【0018】
一実施形態によると、スキャニングスタンド102は、頑丈でかつ強いメタルベースのスタンドである。それは、7"から10"のタブレットデバイスの重量を運ぶために構築され、それを確実に調整可能な高さに保持することができる。スキャニングスタンド102は、解答用紙のA4サイズからA2サイズまでのページをスキャンするためにホルダにとって調整可能な高さである。スキャニングスタンド102は、中央の壁上に固定され、便利なねじ式ノブ固定システムを用いて固定される。
【0019】
本開示の一実施形態によると、コントローラ118は、スキャニングスタンド102、1つ以上の吸着カップ112、ページフリッピングアーム110およびローラ114のすべての活動の機能を制御するように構成される。コントローラ118は、ページフリップ完了、任意の緊急警報、失敗等についての命令を受け取り、送るためにモバイルデバイス106と通信することに関与する。コントローラ118はまた、デバイス100の様々なコンポーネントに電力を供給する電力ユニットも含有する。デバイス100は、電池または主電源で動作することが可能ある。電力がない場合は、スキャニング動作が継続できるように、ページを手動でフリップするための限られた機械的能力がある。
【0020】
本開示の一実施形態によると、ホルダ104は、
図2Aにおける正面図および
図2Bにおける上面図に示されるように、スキャニングスタンド102に取り付けられる。ホルダ104は、任意のタブレット器具または様々なサイズのモバイルデバイスを調整し、保持するために設計される、柔軟なホルダである。ホルダ104はまた、コントローラ118へのデータ伝送のためのUSBポートに接続される、接続モバイルを管理するUSBコネクタも装備される。
【0021】
本開示の一実施形態によると、取り外し可能なレール108の対は、23"のサイズであり、
図3Aにおける上面図および
図3Bにおける側面図に示されるように、折り畳み可能でかつ取り外し可能なレールである。取り外し可能なレール108の対は、A2サイズの書籍をカバーするある距離にベースの各側部に置かれる。取り外し可能なレール108の対は、それを覆って置かれるページフリッピングアーム110の動きのために各側部に一体化される2つのホイールを備える。取り外し可能なレール108の対は、ページフリッピングまたはページめくりのためにページフリッピングアーム110を右から左にかつ逆もまた同様に移動させるのに役立つ。
【0022】
本開示の一実施形態によると、1つ以上の吸着カップ112は、小型のシリコンカップであり、
図4に示されるように、ベース上のレール108に取り付けられたユニットに取り付けられるページフリッピングアーム110を覆って設計され、置かれる。1つ以上の吸着カップ112は、電磁力を使用して再形成し、変形する働きをするように構成され、これにより、ページを持ち上げるために使用される真空を生成する。1つ以上の吸着カップ112は、次の動きのためにページを保持するための命令を受け取るとコントローラ118によって動かされるページフリッピングアーム110上に置かれる。
【0023】
本開示の一実施形態によると、ページフリッピングアーム110は、取り外し可能なレール108の対に接続されたユニット上に置かれる。ページフリッピングアーム110は、ページフリッピングアーム110に取り付けられるレールの片側に置かれるモータ(図示せず)を使用して下降し、ページを保持した状態で底面から右に向かって45度回転するように命令される高さまで上昇する。
【0024】
本開示の一実施形態によると、ローラロッド116は、ローラアームを90度から50度まで最上部から側部に移動させる柔軟性を有する可動ホルダである。ローラロッド116は、ページがどちら側からフリップされる必要があるかに応じて右または左に50度下降することでコントローラ118によって動かされる。ローラ114は、ページフリッピングアーム110の真上のロッド上に立つレール108上のページフリッピングアーム110に取り付けられる。ローラ114は、コントローラ118から受け取る命令に基づいて機能する。45度までの吸着カップの動きについてコントローラ118から命令を受け取ると、ページフリッピングアーム110は、右または左に下方へ50度回転するように動かされるということになり、そこでそれは、吸着カップを覆うページの配置を感知し、複数の持ち上げられたページを分離するために指定の回転速度および回転数での回転を開始する。1ページだけが持ち上げられたならば、その動きは、持ち上げられたページに影響を有しない。いったんページが、分離されると、ローラの動きは、停止することになり、フリップアームは、レール上を右から左に移動し始めることになり、同時にその仕事を完了したローラ114は、最上部上のその位置にゆっくり戻る。
【0025】
本開示の一実施形態によると、スキャニングスタンド102はまた、スキャンすべきページが置かれてもよい色対比ベッドを提供することができるようにも構成される。本開示の一実施形態によると、スキャニングスタンド102はまた、スキャンすべき文書が一様に照明されるように、人工的な光源(図示せず)も含む。
【0026】
本開示の一実施形態によると、モバイルデバイス106は、モバイルデバイス106内に設置されたその内蔵カメラおよびアプリケーションを使用して文書をスキャンすることが可能である。一例では、Android(登録商標)デバイスが、モバイルデバイス106として使用される。iOS(登録商標)等などの任意の他のモバイルプラットフォームの使用は、十分に本開示の範囲内である。ページが、スキャンされた後、モバイルデバイス106アプリ(app)は、ページをフリップするための命令をページフリッピングアーム110に発行する。ページフリッピングアーム110は、ページをフリップするための命令を受け取ると、この活動を実行することになり、いったん成功すると、次のページ/文書をスキャンするためにモバイルデバイス106上のスキャニングアプリケーションに伝える。スキャニングアプリケーションは、すべての文書が、構成によりスキャンされるときまで、スキャニング、保存およびフリッピングを続ける、本開示の一実施形態によると、スキャニングアプリケーションはまた、ページ上のエッジを検出するようにも構成され、ページをスキャンし、それをデータベース(図示せず)内に保存することもできる。
【0027】
本開示の一実施形態によると、ページフリッピングアーム110は、複数のページがフリップされた場合、またはページフリッピングアーム110がぶつかられた場合、またはページへの照明が一様でない場合等などのエラーを検出することもできる。エラーの場合、ページフリッピングアーム110は、エラーをスキャニングアプリケーションに伝える。ページフリッピングアーム110は、ページをフリップする動作が完了していることを示すためにスキャニングアプリケーションと通信するようにも構成される。
【0028】
本開示の一実施形態によると、複数の解答用紙の安全かつ自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイス100を動かすための流れ
図500が、
図5A~
図5Bに示される。ステップ502において、スキャニングアプリケーションが、モバイルアプリケーションを介してユーザによって初期化される。モバイルデバイス106は、モバイルアプリケーションを予め組み込まれている。モバイルアプリケーションは、クラウドサーバ(図示せず)と通信し、様々なスキャン構成詳細をフェッチする。いったんスキャン構成全体が、モバイルデバイス106上にダウンロードされると、ユーザは、スキャニングプロセスを開始することができる。いったんページスキャニングが、開始されると、モバイルデバイス106は最初に、接続性をチェックするためにスキャニングスタンド102とのハンドシェイクを開始する。ハンドシェイクが失敗であるならば、それは、エラーメッセージ「CHECK STAND CONNECTIVITY」を投げる。ハンドシェイクが成功したならば、それは、クラウドサーバからダウンロードされた構成をチェックし、スキャニングのために構成された方向に従って命令をコントローラ118に送る。それが右から左にスキャンするように構成されるならば、それは、命令「FLIP LEFT」を送ることになり、それが左から右にスキャンするように構成されるならば、それは、命令「FLIP RIGHT」を送る。
【0029】
ステップ504において、ページフリッピングアーム110の活動を開始するための命令が、モバイルアプリケーションによって提供される。通信が、モバイルデバイス106とページフリッピングアーム110との間に確立される。
【0030】
ページフリッピング活動の開始に応答して、ステップ506において、フリッピングのために特定のページを保持し、それを上昇させるための命令が、コントローラ118によって吸着カップ112に提供される。1ページを前方にフリップするまたは1ページを後方にフリップするための命令が、ページフリッピングアーム110に提供されてもよい。モバイルデバイス106はまた、ユーザの要求により2ページ数以上を前方または後方にフリップするための命令を発行することもできるということを認識すべきである。
【0031】
ステップ508において、一度に2ページ以上をフリッピングすることを避けるための命令が、コントローラ118を介してローラ114に提供される。
【0032】
ステップ510において、モバイルデバイス106のカメラが開始される。デバイス100は、ここでは複数の解答用紙のフリッピングおよびスキャニングを開始する準備ができている。ステップ512において、カメラが、ページ上のエッジを検出し、ページをスキャンする。スキャニングは、モバイルデバイス106のカメラを使用して、ページの前にあるそのページの画像をクリックすることによってなされる。ステップ514において、スキャンが成功したか否かが、チェックされる。スキャンが成功でないならば、文書をスキャンするステップは、繰り返される。スキャンが成功したならば、ステップ516において、ページをフリップするための自動的命令が、ページフリッピングアーム110に発行される。
【0033】
ステップ518において、ページフリッピング動作が、成功したか否かが、チェックされる。ページフリッピングが成功したならば、プロセス全体が、新しいページのために繰り返される。ページフリッピングが成功でないならば、ステップ520において、スキャンすべきページが終了したかどうかがチェックされる。ページが終了したならば、プロセス全体が停止されてもよい。ページが終了していないならば、ステップ522において、ユーザへのエラー通知が作成される。エラー通知は、モバイルデバイス106へのメッセージまたはスキャニングスタンド102上に存在する音声/視覚アラーム112の形であってもよい。最後にステップ524において、すべてのスキャンされたページが、さらなる処理のためにクラウドサーバに送られる。
【0034】
複数の事例について、エラーメッセージが、モバイルデバイス106上に作成されてもよいということを認識すべきである。事例のいくつかが、以下に提供される。
・ページをフリップするための命令が、コントローラに伝えられるとき、しかし命令を受け取って、フリッププロセス開始が何らかの種類の技術的問題のためにアクティブにされないならば、それは、「FLIP PAGE INITIATION ERROR, CHECK CONNECTIVITY ON CONTROLLER」のようなエラーメッセージをモバイルデバイス106上に投げ返す。
・フリッププロセスを開始して、ページフリッピングアーム110が、詰まっており、下降しない間、それは、エラーメッセージ「FLIP ARM JAM ERROR!」を押し返す。
・フリッププロセスが首尾よく開始され、ページフリッピングアーム110が下降し、紙を持ち上げるが、しかし45度右へのアーム回転を開始しないならば、それは、エラーメッセージ「FLIP ARM ROTATION FAILED」を押す。
・ページフリッピングアーム110回転が成功したが、ローラ114を動かし始めないならば、それは、エラーメッセージ「ROLLER JAM ERROR!」を押し返す。
・ローラがページを分離するプロセスを完了したならば、かつページフリッピングアーム110の動きを開始するためのユニットが開始しないならば、それは、エラーメッセージ「FLIP ARM MOVEMENT INITIATION ERROR」を押し返す。
・ページフリッピングアーム110が今右から左への動きを開始し、ページをフリップしている間に詰まるならば、それは、エラーメッセージ「FLIP ARM MOVEMENT STOPPED, CHECK UNIT!」を押し返す。
・ページフリッピングアーム110が右から左への移動を完了し、ページを解放しないならば、それは、エラーメッセージ「PAGE RELEASE FAILURE!」を押し返す。
・ページフリッピングアーム110がページを右から左に解放することに成功し、解放位置において詰まるならば、それは、エラーメッセージ「FLIP ARM REVERSE MOTION FAILURE!」を押し返す。
・ページフリッピングアーム110が、ページが首尾よくフリップされた後にそれの初期位置への動きを完了したが、しかしコントローラ118が、ページフリッピングアーム110からいかなる信号も受け取らないならば、それは、エラーメッセージ「FLIP ARM COMMUNICATION FAILURE」を押し返す。
【0035】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、複製またはクローンコピーを検出するようにも構成される。デバイスは、スキャンされた画像を自動的に分析することによって機械的スキャニングエラーに対してより弾力性があるようにすることができる。例えば、スキャニングスタンド102がページをフリップしたことを、キャニングスタンド102がモバイルデバイス106に示すが、実際には、スキャニングスタンド102がページをフリップしている間に失敗した場合、これは、スキャニングアプリケーションのAI能力を使用することによって検出することができる。スキャンされた画像は、解答用紙ページ数が存在する場所を検出するためにAIアルゴリズムに送られてもよく、これは、その後のスキャンされる画像と比較されてもよい。ページ数がなお同じであるならば、それは確実にスキャニングスタンドの側の失敗である。それ故に、それは次いで、ユーザを変えることによってかまたはフリッピングアームをリセットすることによって修正することができる。
【0036】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、アルゴリズムを使用してページ数を検出することによって複数の解答用紙のいかなる脱落ページも見出すようにも構成される。デバイス100は、スキャンされる画像を自動的に分析することによって機械的スキャニングエラーに対してより弾力的にすることができる。例えば、機械的スキャニングスタンドが1ページをフリップしたことを、機械的スキャニングスタンドがモバイルデバイスに示すが、実際には、機械的スキャニングスタンドが2ページ以上をフリップした場合、これは、スキャニングアプリケーションのAI能力を使用することによって検出することができる。スキャンされた画像は、スキャンされたページ数の連続性を検出するためにAIアルゴリズムに送られてもよい。AIアルゴリズムが、ページ数がスキップされたことを検出するならば、それは、機械的スキャニングスタンドの側の故障であり、同じことは、必要とされるページ数戻るようにアームに依頼することによって修正することができ、またはそれもまた失敗するならば、ユーザに故障の明確な表示を用いて故障について警告する。
【0037】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、スキャニングスタンドにおけるいかなる問題も検出するための診断的実用性も装備している。デバイスは、古い問題のパターンを分析し、致命的なエラーの前に故障についての兆候を検出するためにAIアルゴリズムを使用している。この特徴は、スキャニングスタンドのための初期故障警告システムを有する能力を提供する。アームの故障、検出問題等などの以前に出会ったすべてのエラーは、クラウドサーバ上に分類して保存することができ、AIアルゴリズムは、報告されるエラーを分析することができ、次いでそれが最も必要とされるときに、スキャニングスタンドの故障を避けるために使用することができる初期故障アラームまたは報告を作成することができる。それ故に、それが最も必要とされるときに、スキャニングスタンドが、機関/学部に利用可能であることを確実にする。
【0038】
本開示の一実施形態によると、すべてのスキャンされた文書は、データベース内に保存される。ユーザは、スキャンされたすべての文書を見ることができることになり、彼は、同じものを見直すことができ、必要に応じてスキャニングアプリケーションから命令を与えることによって単一文書をスキャンすることができる。いったんスキャンに満足しているならば、ユーザはまた、モバイルデバイス106上のすべてのスキャンされた画像をさらなる処理および利用のためにクラウドサーバに送ることもできる。
【0039】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、受験者の身元を解答用紙上に書かれた筆跡から検出するために人工知能(AI)アルゴリズムを使用するようにも構成される。それ故に、デバイス100は、筆跡が名簿番号(no)/受験者の筆跡によりマッチしないならば、不正行為を知的に検出することができる。AIアルゴリズムを利用するために、受験者の筆跡のサンプリングおよびアルゴリズムの訓練が、前もってなされる。モバイルデバイス上で実行されるモバイルアプリケーションが、特定のクラスで使用されるとき、それは、試験のために現れる各個別の受験者の筆跡について訓練されてもよい。これは、最初にモバイルデバイス106を受験者の筆跡をスキャンすることを許される訓練モードで実行し、次いで解答用紙を特定の受験者にタグ付けすることによってなされてもよい。これは、AIが訓練されるまで2~3回なされてもよい。次いで、いったん十分に訓練されたデータが利用可能になると、次のスキャンは、受験者を認識し、次いで学部からのいかなる手動の介入もなく受験者の身元を確認するために、AIアルゴリズムを通じてリアルタイムにクラウドサーバ上で実行されてもよい。この特徴は、解答用紙/宿題(assignment)が、全体として同じ人物によって書かれ、複数の人の筆跡が関係していないということを確実にするためにさらに拡張されてもよい。そして関係しているならば、他の学生は、彼らの筆跡比較に基づいて識別されてもよい。
【0040】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、解答用紙を評価するために必要とされる手動労力を低減するようにも構成される。これは、複数の方法でなされてもよい。
・第一に、光学式文字認識(OCR)または任意の他の同様の技法が、いかなる人の介入もなく解答用紙上に存在する客観的解答に自動的にマークを付けるために使用されてもよい。解答用紙のスキャンされたコピーは、客観的解答などの共通タスクを素早く処理するために、モバイルデバイス106によってOCRプロセスにまたはインターネットを通じてクラウドサーバ上で実行されるAIアルゴリズムを通じて処理されてもよい。これは、客観的タイプの解答に手動でマークを付ける必要性を取り除く。
・第二に、デバイス100は、主観的解答の画像をテキストに変換するために組織内のアルゴリズムを活用することができる。ある種のAIアルゴリズムが、文法、単語、キーワード等を分析することによってテキストにマークを付けるために使用されてもよい。部分的な人の介入が、結果を認証するために必要とされる。この能力は、TCS iON PAPER上で実行されるアプリケーションが、主観的解答画像をテキストに変えるということである。このテキストは次いで、インターネットを通じてクラウドサーバに送られてもよく、次いでそれは、テキストにマークを付け、文法、スペリング、単語の文脈的使用等を分析し、それに応じてマークを付けるためにAIアルゴリズムによって使用されることになり、それ故に解答用紙評価者の作業負荷を低減する。
・第三に、本開示の一実施形態によると、デバイス100は、描画/活動のような子供たちの宿題にマークを付け、必要とされる色、形状等に対してAIアルゴリズムを使用してそれらにマークを付けるために使用されてもよい。この能力は、描画/スケッチ等のような宿題をデジタル化するためにデバイス能力を拡張し、次いで形状/色、線の外側への流出等についてそれを分析し、それに応じてそれにマークを付けるためにこれらのデジタル化コピーをクラウドサーバ上で実行されるAIアルゴリズムに送り、それをより素早く評価させる。
【0041】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、個別の器具、場所/GPSおよび要求側を追跡することを可能にする各スキャンされたコピーについてセキュリティトークンを作成するようにも構成される。セキュリティトークンは、スキャンされたそれぞれのかつすべての画像に作成されてもよく、これは、ファイル内のビットレベルでスキャンされる画像内に埋め込まれてもよい。セキュリティトークンは、モバイルデバイス識別番号、地理的場所、画像が生成された日付および時間等などの他の重要な情報と一緒にデバイス署名から成る。セキュリティトークンは、画像が、合法的システムによってスキャンされ、いかなる他の不正な関係者(party)によっても提供されないということを立証するために教育エコシステムによって認証されてもよい。それ故に、それは、デジタル化プロセスを保証するために使用されてもよい。
【0042】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、ユーザによってまたは文書の寸法を検出することによって提供される構成によりスキャンされる画像を自動的にトリミングするようなマーキー特徴を含有してもよい。モバイルアプリケーションは、教育クラウドシステムからスキャニング構成をダウンロードすることができ、本システムは、特定の学校または大学が使用するページ数を用いて構成されてもよい。いったん構成されると、この構成は、それらが、スキャンしている間に、学校/大学のすべてのスキャニングアプリケーションによってダウンロードされてもよく、これは、受験者の解答用紙を素早くかつ自動的にスキャンするために使用されてもよい。
【0043】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、文書メタデータを獲得するためにQRコード(登録商標)およびバーコード特徴を含んでもよい。ユーザは、組織のファイルId等のような文書に対して必要とされるような任意の情報を獲得するためにこの特徴を活用することができる。この特徴は、バーコード/QRコード(登録商標)に含有される情報などの(解答小冊子通し番号/任意の暗号等などの)複数のメタデータ点をスキャンし、識別し、スキャンされた画像と関連するメタデータを追加する(populate)ための能力をスキャニングアプリケーションに提供する。
【0044】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、不正行為を検出し、原因のより詳細を得るための遠隔試験監督(remote proctoring)を可能にするためにモバイルデバイス追跡モジュールも備える。この特徴は、解答用紙/小冊子の画像獲得のためにデバイスの前部および後部カメラを使用するが、しかしまた、スキャニング中に何らかの不正行為がある場合に、それの周囲およびスキャンしている人の画像も獲得し、それで証拠を手に入れるための能力をデバイスアプリケーションに提供する。
【0045】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、任意の緊急警報または盗難に起因する紛失の場合に遠隔でモバイルデバイスを無効にするようにも構成される。この特徴は、スキャニングデバイスを遠隔で制御するための能力を教育機関に提供する。特定のセンターが不正行為の履歴を有すること、またはデバイスが盗難のために失われたことが知られるならば、その特定のデバイスは、ロックされ/無効にされてもよい。同様に、デバイスは、スキャニング器具がページをフリップするのに繰り返される失敗または複数のページフリッピングなどの重要なエラーを報告しているならば、無効にされるまたはロックされてもよい。
【0046】
本開示の一実施形態によると、デバイス100はまた、災害の場合にデジタルコピーを守るために自動バックアップまたはクラウドファースト手法の特徴も提供される。インターネットがない場合、後で同期化するためにオフラインで文書を保存する。この特徴は、保存および即時のまたは延期された処理のためにすべてのスキャンされた画像を直接クラウドサーバに押しやるための能力をスキャニングデバイスに提供する。素早く処理し、素早いマーキング、エラー検出、バックアップ等などの付加価値機能を提供するためにAIまたは機械学習アルゴリズムを通じて画像を実行するなどの即座の処理である。デバイスが即座に接続されないならば、局所的記憶装置が、スキャンされた画像を保存し、次いでインターネット接続が回復したときにクラウドサーバにアップロードするために使用されてもよい。
【0047】
記載されている説明は、当業者が実施形態を作り、使用することを可能にするために本明細書における主題を説明するものである。主題の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者であれば相当する他の変更を含み得る。そのような他の変更は、それらが請求項の文字通りの文言と異ならない同様の要素を有する場合、またはそれらが請求項の文字通りの文言とごくわずかの差異を有する均等な要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内であるように意図されている。
【0048】
本開示の実施形態は本明細書では、教育機関における文書スキャニングの高価で、時間がかかりかつ安全でないデバイスの未解決の問題に対処する。実施形態はそれ故に、試験後の複数の解答用紙の安全かつ自動的なフリッピングおよびスキャニングのためのデバイスを提供する。
【0049】
実施形態は本明細書では、ハードウェアおよびソフトウェア要素を備えることができる。ソフトウェアで実施される実施形態は、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含むが、限定はされない。本明細書で述べられる様々なコンポーネントによって行われる機能は、他のコンポーネントまたは他のコンポーネントの組み合わせにおいて実施されてもよい。この記述のために、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読メディアは、命令実行システム、装置、またはデバイスによるまたはそれらと接続しての使用のためのプログラムを備え、保存し、伝え、伝播し、または輸送することができる任意の装置とすることができる。
【0050】
例示されるステップは、示される例示的実施形態を説明するために設定され、進行中の技術開発は、特定の機能が行われる仕方を変えるということを予測すべきである。これらの例は、例示のために本明細書で提示され、限定のためではない。さらに、機能的ビルディングブロックの境界は、記述の簡便さのために本明細書で任意に規定されている。代替の境界は、指定の機能およびそれらの関係が適切に行われる限り、規定されてもよい。代替案(本明細書で述べられるそれらの均等物、拡張、変形、逸脱等を含む)は、本明細書に含有される教示に基づいて関連分野における当業者には明らかである。そのような代替案は、開示される実施形態の範囲内に入る。また、単語「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、および「含む(including)」、ならびに他の同様の形は、意味において均等であり、これらの単語の任意の1つに続く1つの事項もしくは複数事項が、そのような事項もしくは複数事項の総記であることを意図されず、または記載される事項もしくは複数事項だけに限定されることを意図されるという点において制限のないことを目的ともしている。本明細書および添付の請求項において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確にそうでないと指示しない限り、複数の参照を含むということにもまた、留意しなければならない。
【0051】
本開示および例は、例示と考えられることのみを目的としており、開示される実施形態の真の範囲は、以下の特許請求の範囲によって示されている。
【符号の説明】
【0052】
100 デバイス
102 スキャニングスタンド
104 ホルダ
106 モバイルデバイス
108 レール
110 ページフリッピングアーム
112 吸着カップ、音声/視覚アラーム
114 ローラ
116 ローラロッド
118 コントローラ
500 流れ図