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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-26
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】ニードル送達のためのシース
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20220127BHJP
【FI】
A61M25/06 556
A61M25/06 552
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018526857
(86)(22)【出願日】2016-11-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-12-20
(86)【国際出願番号】 US2016063516
(87)【国際公開番号】W WO2017091682
(87)【国際公開日】2017-06-01
【審査請求日】2019-10-08
(31)【優先権主張番号】62/259,732
(32)【優先日】2015-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジーン-マーティン・バイラージョン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・アール・ラルフ
【審査官】上田 真誠
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-003801(JP,U)
【文献】実開平02-139651(JP,U)
【文献】国際公開第2014/125707(WO,A1)
【文献】特表2001-527436(JP,A)
【文献】国際公開第2015/153174(WO,A1)
【文献】実開平02-143947(JP,U)
【文献】特表2008-500111(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/06
A61B 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニードル装置であって、
ハンドルと、
ハンドルに接続する近位端を有するニードルと、
ニードルを受け入れるような構成の内腔を有するシースとを備え、該シースが、
前記ハンドルに接続する近位端と、
遠位端と、
前記シースの前記近位端から前記遠位端へと通っている内腔と、
前記シースの前記遠位端で、前記内腔の中に受け入れられる管とを有し、
前記遠位端が第1の外径を有し、前記遠位端から近位のシースの部分が第2の外径を有し、前記第1の外径が前記第2の外径よりも大きく、
前記管の外径が前記シースの前記内腔の直径よりも大きく、前記管の内径が前記シースの前記内腔の直径以上である、ニードル装置。
【請求項2】
前記管がステンレス鋼である、請求項1に記載のニードル装置。
【請求項3】
前記管が複数の切断部を含む、請求項に記載のニードル装置。
【請求項4】
前記複数の切断部が、放射状の切断部である、請求項に記載のニードル装置。
【請求項5】
前記複数の切断部が、らせん状の切断部である、請求項またはに記載のニードル装置。
【請求項6】
前記複数の切断部が、重なり合った切断部である、請求項のいずれかに記載のニードル装置。
【請求項7】
前記シースが、ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項1~のいずれかに記載のニードル装置。
【請求項8】
ニードル装置を製造する方法であって、
前記ニードル装置が、
ハンドルと、
ハンドルに接続する近位端を有するニードルと、
ニードルを受け入れるような構成の内腔を有するシースとを備え、該シースがポリマーのシースで作られ、該シースが、
前記ハンドルに接続する近位端と、
遠位端と、
前記シースの前記近位端から前記遠位端へと通っている内腔と、
前記シースの前記遠位端で、前記内腔の中に受け入れられる管とを有し、
前記遠位端が第1の外径を有し、前記遠位端から近位のシースの部分が第2の外径を有し、前記第1の外径が前記第2の外径よりも大きく、
前記管の外径が前記シースの前記内腔の直径よりも大きく、前記管の内径が前記シースの前記内腔の直径以上であり、
前記方法が、
前記ニードル装置を構成するために前記ポリマーシースに熱を加え、加熱された前記ポリマーのシースに前記管を挿入して、前記シースが、前記近位端から前記遠位端へと延びる前記内腔を有し、前記シースの前記近位端が、前記ハンドルに取り付けられるように構成されることと、
管が前記シースに完全に受け入れられるまで、前記シースまたは前記管のうち少なくとも1つに力を加え、前記シースが、前記管によって占められる領域で半径方向に拡張することとを含む、方法。
【請求項9】
前記管の中に複数の中断された切断部を製造することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の中断された切断部が、放射状の切断部である、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の中断された切断部が、らせん状の切断部である、請求項または10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の中断された切断部が、重なり合った切断部である、請求項11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記管がステンレス鋼である、請求項12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記ポリマーがポリテトラフルオロエチレンである、請求項13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記管の遠位端から遠位の前記シースを熱成形することをさらに含む、請求項14のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニードル送達のためのシースに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的に、ニードルは、シースを用い、気管支腔内超音波(EBUS)ワーキングチャネル内を運ばれる。シースの例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作られる。EBUSワーキングチャネルを保護するために、シースの内側は、シースの遠位端にコイルを備えている。しかし、この構成は、ニードル先端のひっかかり、またはシースおよびコイルの穿孔を招き、ニードルをアクティブ化する(遠位に進める/前に動かす)際の抵抗を大きくすることがある。また、コイルのアセンブリからPTFEシースを製造することは、コイル固有の低い柱強度から複雑なものとなる場合があり、おそらく、コイルが挿入される「ポケット」の作成を必要とする。このプロセスは、時間を消費し、費用のかかるプロセスである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、保護ハイポチューブを備えるニードルシース、およびニードルシースを製造する方法を提供する。ニードル装置の一例は、ハンドルと、ハンドルに接続する近位端を有するニードルと、シースとを備えている。シースは、ニードルを受け入れる。シースは、ハンドルに接続する近位端と、遠位端と、内腔と、金属管とを備えている。内腔は、シースの近位端から遠位端へと通っている。金属管は、シースの遠位端で、内腔の中に受け入れられる。
【0004】
本発明の一態様において、金属管の外径は、シースの内腔の直径より大きく、および/または金属管の内径は、シースの内腔の直径以上である。
【0005】
本発明の別の態様において、金属管は、ステンレス鋼である。金属管は、複数の切断部を含む。複数の切断部は、放射状の切断部、らせん状の切断部、またはこれら両者の組み合わせである。複数の切断部は、重なり合った切断部であってもよい。
【0006】
本発明のさらに別の態様において、シースは、ポリマー、例えば、ポリテトラフルオロエチレンから作られる。
【0007】
本発明のさらに別の態様において、方法の一例は、まず、ニードルのためにポリマーシースに熱を加えることを含む。シースは、近位端から遠位端へと延びる内腔を有しており、シースの近位端は、ハンドルに付着するような構成である。第2に、金属管がシースに完全に受け入れられるまで、シースまたは金属管のうち少なくとも1つに力が加えられ、シースは、金属管によって占められる領域で、半径方向に拡張される。
【0008】
本発明のなおさらなる別の態様において、金属管の外径は、金属管挿入前に、シースの内腔の直径より大きく、および/または金属管の内径は、金属管挿入前に、シースの内腔の直径以上である。
【0009】
本発明のさらなる態様において、金属管は、シースと組み合わせる前に、金属管に作られた複数の中断された切断部を有するステンレス鋼である。複数の中断された切断部は、放射状の切断部、らせん状の切断部、またはこれら両者の組み合わせである。複数の切断部は、重なり合った切断部であってもよい。
【0010】
本発明のなおさらなる態様において、金属管の遠位端から遠位のシースに熱成形プロセスが行われる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書に説明される図面は、単に例示目的のためであり、決して本開示の範囲を制限することを意図されない。図面における構成要素は、必ずしも一定の縮尺ではなく、本発明の原理を例示することに重点が置かれる。
【0012】
図1-1】本発明の原理に従う、非アクティブ状態でのアスピレーションデバイスの側面図を示す。
図1-2】アクティブ状態での図1-1のアスピレーションデバイスの側面図を示す。
図2図1-1および図1-2に示されるデバイス中で使用されるシースの遠位端の近景図を示す。
図3】非アクティブ状態にあるとき、図1-1および図1-2に示されるデバイスのシースおよびニードルの遠位端の部分的な透視図である。
図4】アクティブ状態にあるとき、図1-1および図1-2に示されるデバイスのシースおよびニードルの遠位端の部分的な透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に提示する説明および例証は、本教示、その原理、およびその実用的適用を当業者に知らせることを意図したものである。当業者であれば、実用的使用の要件に最も適するように、本教示をその多数の形態で適合させ適用してもよい。したがって、記述されるような本教示の特定の実施形態は、本教示の網羅または限定であることを意図しない。したがって、教示の範囲は、本明細書の記載を参照して決定されるべきではなく、特許請求の範囲が権利を与える均等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。特許出願および特許出願公開を含む全ての論文および参考文献の開示を、あらゆる目的で参照により組み込む。以下の特許請求の範囲から見つけられるような他の組み合わせも可能であり、それらも本明細書に参照により組み込む。本明細書の教示は、限定なく使用されてもよい。言い換えると、本明細書の教示を、任意の医療手技に使用してもよい。本明細書の教示は、解剖学的構造の任意の部分に接近するために使用されてもよい。例えば、ヒトおよび動物における1つ以上、またはさまざまな管、経路、内腔、体腔、組織、臓器など、またはこれらの組み合わせに、本明細書の教示を用いて接近することができる。
【0014】
教示は、気管支腔内超音波(EBUS)システムまたは他の送達システムに使用するためのニードルデバイスを含む。
【0015】
本明細書に提示する説明および例証は、本教示、その原理、およびその実用的適用を当業者に知らせることを意図したものである。当業者であれば、実用的使用の要件に最も適するように、本教示をその多数の形態で適合させ適用してもよい。したがって、記述されるような本教示の特定の実施形態は、本教示の網羅または限定であることを意図しない。したがって、教示の範囲は、本発明の記載を参照せずに決定されなければならない。
【0016】
本明細書の教示は、「気管支鏡」、「リンパ節」、「節」、「デバイス」、「ニードル」などの用語を指し、このような参照用語を指す場合、これらの用語は、広く、本明細書の教示は、限定なく使用することができると理解されたい。言い換えると、本明細書の教示は、ヒトおよび動物における他の管、経路、内腔、体腔、解剖学的構造、臓器など、またはこれらの組み合わせを説明するのに適している場合がある。1つ以上のデバイスは、ニードル、ニードルシースおよび/またはカテーテルの動きを制御するように機能してもよく、これによりナビゲーションが向上する。1つ以上のデバイスは、1つ以上の気管支鏡を備えていてもよい。
【0017】
1つ以上の気管支鏡は、ユーザがヒトの内腔の内側または周囲の組織をサンプリングすることができるように操縦可能なカテーテルに取り付けるためのデバイスであってもよく、またはこのようなデバイスを与えてもよい。1つ以上の気管支鏡は、患者の解剖学的構造への種々の手術器具の挿入、取り扱い、操作のために与えられるだろう。1つ以上の気管支鏡は、解剖学的構造にカテーテルを送達するために与えられてもよい。1つ以上の気管支鏡を使用し、患者の気道または肺などの目的部位を視覚的に観察してもよい。1つ以上の気管支鏡を使用し、肺の成長、肺の問題、肺癌、リンパ節、無気肺、間質性肺疾患の疑い、肺移植後の肺拒絶反応を調べ、治療し、および/または診断し、および/または患者の気道から流体または粘液栓を除去してもよい。1つ以上の気管支鏡は、少なくとも部分的に可撓性、少なくとも部分的に剛性、またはその両方であってもよい。1つ以上の気管支鏡は、1つ以上の超音波プローブを備えていてもよい。
【0018】
1つ以上のカテーテルは、1つ以上のデバイスのためのチャネル、内腔、開口部および/または経路を解剖学的構造に進めるか、および/または導入するように機能してもよい。1つ以上のカテーテルは、解剖学的構造に、1つ以上の医療デバイス、ニードル、経気管支ニードルアスピレーションデバイス、サイトロジーブラシ、生検鉗子、ガイディングデバイス、超音波プローブ、照射デバイス、治療(すなわち、化学治療、プロテオミクス、微小球など)、基準など、またはこれらの組み合わせを導入するように機能してもよい。1つ以上のカテーテルを使用し、解剖学的構造から、1つ以上のデバイス、流体、組織サンプル、異常、外来物質、またはこれらの組み合わせを除去するか、または追い出してもよい。1つ以上のカテーテルは、それぞれ、1つ以上の内腔を有していてもよい。1つ以上のカテーテルは、ほぼ剛性の1つ以上のセクション、ほぼ可撓性の1つ以上のセクション、または両者の組み合わせを有していてもよい。1つ以上のカテーテルは、ほぼ剛性、ほぼ可撓性の1つ以上のセクション、または両者の組み合わせを含んでいてもよい。1つ以上のカテーテルは、目的の領域への接近が容易に可能になるように、少なくとも部分的に可撓性であってもよく、曲げることができ、関節接合することができ、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のカテーテルは、15度以上、45度以上、60度以上、90度以上、110度以上または130度以上曲げられてもよく、または関節接合されてもよい。1つ以上のカテーテルは、金属アロイ、例えば、ステンレス鋼またはニチノール(種々の割合のニッケルとチタン)、ポリマー、ナイロン、シリコン、または任意の他の適切な材料から製造されてもよい。1つ以上のカテーテルの外側表面は、気管支鏡、気管支鏡のワーキングチャネル、またはこれらの組み合わせの解剖学的構造への挿入、解剖学的構造からの除去を容易にするために、潤滑剤を含んでいてもよい。1つ以上のカテーテルは、細長い管状部材であってもよい。1つ以上のカテーテルは、長手方向軸、カテーテル軸、またはその両方に沿って延びていてもよい。1つ以上のカテーテルは、均一な断面を含んでいてもよく、または断面が、さまざまに変化してもよく、テーパー状でもよく、広がっていてもよく、狭くなっていてもよく、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のカテーテルの断面は、円形、楕円形、不規則な形、および/または任意の他の適切な形状または構成であってもよい。1つ以上のカテーテルの断面は、拡張可能、折り畳み可能、成形可能、変形可能、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のカテーテルは、任意の大きさまたはゲージのニードルをシースと共に収容し、含み、および/または保護するような構成であってもよい。例えば、1つ以上のカテーテルは、約22ゲージ以下のニードル、約21ゲージのニードル、約19ゲージ以上のニードルなどを収容し、含み、および/または保護してもよい。1つ以上のカテーテルの外側表面は、1つ以上のエコーを発生する特徴またはスクライブを備えていてもよい。1つ以上のカテーテルは、カテーテル、デバイス、ニードル、ニードル先端、またはこれらの組み合わせの位置および向きを見ることができるように、1つ以上のエコーを発生する特徴を備えていてもよい。1つ以上のカテーテルは、1つ以上のデバイスまたは器具がその中を通過することができるように、遠位端、近位端、その間の領域、またはこれらの組み合わせに穴または開口部を含んでいてもよく、またはこれらを規定していてもよい。1つ以上のカテーテルは、1つ以上のニードルまたはニードルシースの外径にほぼ沿うような大きさの内側表面、内径、内側部分、またはこれらの組み合わせを含んでいてもよく、またはこれらを規定していてもよい。
【0019】
1つ以上のシースは、1つ以上のニードルを安全に送達するために、解剖学的構造の中を進むように機能してもよい。1つ以上のシースは、さらに、医薬、治療、またはその両方を解剖学的構造に与えるように機能してもよい。1つ以上のシースは、さらに、遠位端またはその遠位先端に局所的な減圧を与え、発生させ、または有するように機能してもよい。1つ以上のシースを、1つ以上のカテーテル、デバイス、気管支鏡、ハンドル、またはこれらの組み合わせを介し、目的の領域に向けて進め、目的の領域から引っ込めてもよい。1つ以上のシースは、少なくとも部分的にカテーテルの中に含まれてもよい。1つ以上のシースは、カテーテルの中を移動し、進み、引っ込み、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のシースは、長手方向軸、シース軸、またはその両方に沿って延びる所定の長さを有していてもよい。1つ以上のシースは、一定断面、さまざまに変化する断面、テーパー状の断面、不規則な断面、またはこれらの組み合わせを有していてもよい。1つ以上のシースの断面は、ほぼ円形、楕円形、不規則な形、または任意の他の適切な形状であってもよい。1つ以上のシースは、ほぼ中空であってもよい。1つ以上のシースは、ほぼ同心円の外径および内径を含んでいてもよい。1つ以上のシースは、外径および内径を有していてもよく、これら1つ以上は、シースの長さに沿って一定の大きさを有していてもよい。1つ以上のシースは、外径および内径を有していてもよく、これら1つ以上は、さまざまに変化してもよく、テーパー状であってもよく、傾斜していてもよく、変化していてもよく、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のシースは、単一の材料から作られていてもよく、または1つ以上の材料から作られていてもよい。1つ以上のシースは、医療手技に使用するのに適した任意の材料から製造されてもよい。1つ以上のシースは、ポリマーまたは他の同様の材料から作られてもよい。1つ以上のシースは、ほぼ剛性、ほぼ可撓性、またはその両方であってもよい。1つ以上のシースは、ほぼ剛性の1つ以上の部分またはセクション、ほぼ可撓性の1つ以上の部分またはセクション、またはその両方を含んでいてもよい。1つ以上のシースは、目的の領域への接近が容易に可能になるように、少なくとも部分的に可撓性であり、曲げることができ、関節接合することができ、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のシースは、15度以上、45度以上、60度以上、約0度以上、約110度以上または約130度以上曲げられてもよく、または関節接合されてもよい。1つ以上のシースは、1つ以上のハイポチューブを備えていてもよい。1つ以上のシースは、比較的滑らかであり、カテーテル、気管支鏡、デバイス、解剖学的構造、またはこれらの組み合わせの中を自由にすべり、回転し、または他の方法で移動してもよい。1つ以上のシースは、遠位端、近位端、またはその間の位置に1つ以上の穴、入口、スロット、開口、開口部など、またはこれらの組み合わせを有していてもよい。1つ以上のシースは、医薬または治療を解剖学的構造に導入するために、1つ以上の穴、入口、スロットなど、またはこれらの組み合わせを有していてもよい。
【0020】
1つ以上のシースは、任意の大きさまたはゲージであってもよい。すなわち、1つ以上のシースは、約22ゲージ以下、約21ゲージ、または約19ゲージ以上などであってもよい。1つ以上のシースは、2つ以上のゲージの組み合わせを有していてもよい。すなわち、例えば、シースの近位部分は、約21ゲージであってもよく、シースの遠位部分は、約19ゲージであってもよく、またはその逆であってもよい。1つ以上のシースは、一緒に固定されるように、永久に、一時的に接続され、またはこれらの組み合わせで接続される2つ以上の部分を含んでいてもよく、これらの部分は、異なる形状記憶を有していてもよい。2つ以上の部分は、同じゲージであってもよく、または異なるゲージであってもよい。シースは、1つ以上、または2つ以上のエコーを発生するマーキングまたはスクライブを備えていてもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、視認性を高めるように機能してもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、解剖学的構造の中のシースの位置または配置を決定することができるように、超音波イメージングの間に1つ以上のエコーによる反射を作り出すように機能してもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、1つ以上のスクライブ、バンド、スロット、セグメント、形状、表面、凹部、粗い表面、包埋された材料、コーティング、溝、鋸歯、ノッチ、またはこれらの組み合わせであってもよく、またはこれらを含んでいてもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、1つ以上のディンプル部、貝形、らせん状のスクライブ、らせん、短い不規則な曲線、角度のついた短い不規則な曲線、糸鋸形状、対称な形状、非対称の形状、パターン、ドット、点線、直線、構成、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0021】
1つ以上のニードルは、目的の部位または領域を突き抜けるために、解剖学的構造の中を進むように機能してもよい。1つ以上のニードルは、組織のサンプリングを行うことができるように、目的の領域を穿孔するように機能してもよい。1つ以上のニードルは、さらに、医薬、治療、またはその両方を解剖学的構造に与えるように機能してもよい。1つ以上のニードルは、さらに、遠位端またはその遠位先端に局所的な減圧を与え、発生させ、または有するように機能してもよい。1つ以上のニードルを、1つ以上のカテーテル、デバイス、気管支鏡、ニードルハンドル、またはこれらの組み合わせを介し、目的の領域に向けて進め、目的の領域から引っ込めてもよい。シース内の1つ以上のニードルは、少なくとも部分的にカテーテルの中に入っていてもよい。1つ以上のニードルは、カテーテルまたはシースの中を移動し、進み、引っ込み、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のニードルは、長手方向軸、ニードル軸、またはその両方に沿って延びる所定の長さを有していてもよい。1つ以上のニードルは、一定の断面、さまざまに変わる断面、テーパー状の断面、不規則な断面、またはこれらの組み合わせを有していてもよい。1つ以上のニードルの断面は、ほぼ円形、楕円形、不規則な形、または任意の他の適切な形状であってもよい。1つ以上のニードルは、ほぼ中空であってもよい。1つ以上のニードルは、ほぼ同心円の外径および内径を有していてもよい。1つ以上のニードルは、外径と内径を有していてもよく、そのうち1つ以上が、ニードルまたはシースの長さ方向に沿って一定の大きさを有していてもよい。1つ以上のニードルは、外径および内径を有していてもよく、これら1つ以上は、さまざまに変化してもよく、テーパー状であってもよく、傾斜していてもよく、変化していてもよく、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のニードルは、単一の材料から作られていてもよく、または1つ以上の材料から作られていてもよい。1つ以上のニードルは、医療手技に使用するのに適した任意の材料から製造されてもよい。1つ以上のニードルは、金属または金属アロイ、例えば、ステンレス鋼、ニチノールなどから作られてもよい。1つ以上のニードルは、ポリマーまたは他の適切な覆いを備えていてもよい。1つ以上のニードルは、ほぼ剛性、ほぼ可撓性、またはその両方であってもよい。1つ以上のニードルは、ほぼ剛性の1つ以上の部分またはセクション、ほぼ可撓性の1つ以上の部分またはセクション、またはその両方を含んでいてもよい。1つ以上のニードルは、目的の領域への接近が容易に可能になるように、少なくとも部分的に可撓性であり、曲げることができ、関節接合することができ、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のニードルは、15度以上、45度以上、60度以上、約0度以上、約110度以上または約130度以上曲げられてもよく、または関節接合されてもよい。1つ以上のニードルは、1つ以上のハイポチューブから構築されてもよい。1つ以上のニードルは、比較的滑らかであり、カテーテル、気管支鏡、デバイス、解剖学的構造、またはこれらの組み合わせの中を自由にすべり、回転し、または他の方法で移動することができる1つ以上のハイポチューブから構築されてもよい。1つ以上のニードルは、遠位端、近位端、またはその間の位置に1つ以上の穴、入口、スロット、開口、開口部など、またはこれらの組み合わせを有していてもよい。1つ以上のニードルは、組織サンプルを集めるため、スタイレットをニードルに導入するため、スタイレットを解剖学的構造に導入するため、医薬または治療を解剖学的構造に導入するため、またはこれらの組み合わせのために、1つ以上の穴、入口、スロットなど、またはこれらの組み合わせを有していてもよい。
【0022】
1つ以上のニードルは、任意の大きさまたはゲージであってもよい。すなわち、1つ以上のニードルは、約22ゲージ以下、約21ゲージ、または約19ゲージ以上などであってもよい。1つ以上のニードルは、2つ以上のゲージの組み合わせを有していてもよい。すなわち、例えば、ニードルの近位部分は、約21ゲージであってもよく、ニードルの遠位部分は、約19ゲージであってもよく、またはその逆であってもよい。1つ以上のニードルは、一緒に固定されるように、永久に、一時的に接続され、またはこれらの組み合わせで接続される2つ以上の部分を含んでいてもよく、これらの部分は、異なる形状記憶を有していてもよい。2つ以上の部分は、同じゲージであってもよく、または異なるゲージであってもよい。これらの部分の片方または両方が、1つ以上のスタイレットとほぼ同じ大きさの内側の大きさまたは領域を含んでいてもよい。すなわち、1つ以上のスタイレットは、1つ以上のニードル、ニードル部分、またはその両方の内側の一部、大部分、または全てを実質的に占めていてもよい。ニードル部分、ニードル、またはその両方の片方または両方が、1つ以上のスタイレットよりわずかに大きくてもよく、その結果、スタイレットは、1つ以上のニードル、ニードル部分、またはその両方の内側の空間または領域の一部のみを占めている。1つ以上のニードルは、細長いセクション、部材またはシャフトと、遠位先端またはニードル先端とを備えていてもよい。細長いセクション、ニードル先端、またはその両方が、1つ以上、または2つ以上のエコーを発生するマーキングまたはスクライブを備えていてもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、カテーテル、ニードル、ニードル先端、またはこれらの組み合わせの視認性を高めるように機能してもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、解剖学的構造の中のカテーテル、ニードルおよび/またはニードル先端の位置または配置を決定することができるように、超音波イメージングの間に1つ以上のエコーによる反射を作り出すように機能してもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、1つ以上のスクライブ、バンド、スロット、セグメント、形状、表面、凹部、粗い表面、包埋された材料、コーティング、溝、鋸歯、ノッチ、またはこれらの組み合わせであってもよく、またはこれらを含んでいてもよい。1つ以上のエコーを発生する特徴は、1つ以上のディンプル部、貝形、らせん状のスクライブ、らせん、短い不規則な曲線、角度のついた短い不規則な曲線、糸鋸形状、対称な形状、非対称の形状、パターン、ドット、点線、直線、構成、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のニードルは、遠位先端を有していてもよい。
【0023】
ニードルの遠位端、遠位先端、ニードル先端、またはこれらの組み合わせは、細胞、組織、外来物質、またはこれらの組み合わせを得ることができるように、組織または特徴を穿孔するような機能を有するように構成されていてもよい。ニードル先端は、目的の部位または領域から組織サンプルを切断し、芯を抜き、こすり取ることができるように、角度がついていてもよく、鋭角になっていてもよく、傾斜していてもよく、平坦であってもよく、またはこれらの組み合わせであってもよい。ニードル先端は、ノッチがついた部分、凹型の部分および/またはランセットの先端または特徴を含んでいてもよい。組織サンプル、外来物質またはその両方をニードル、サンプル保存領域、またはその両方に吸引するか、または移動することができるように、ニードルの遠位端、遠位部分、またはニードル先端に局所的な減圧が作られ、または生成してもよい。カテーテルが、目的の部位または領域に向かって解剖学的構造の中を進むため、1つ以上のニードル先端および対応するシースは、1つ以上のカテーテルの中に入っていてもよい。カテーテルが目的の領域の付近にあるとき、1つ以上のシースおよびニードル先端は、1つ以上のカテーテルの遠位端を通って進むか、または伸びてもよい。1つ以上のニードル先端は、ほぼ剛性、可撓性、またはその両方であってもよい。遠位端、ニードル先端、またはその両方が、1つ以上のエコーを発生する特徴を備えていてもよい。1つ以上のニードルは、1つ以上のサンプル保存領域を備えていてもよい。ニードルの一例は、2016年2月29日に出願されたPCT出願番号第PCT/US16/20011号に示されており、本明細書に参照により組み込まれる。
【0024】
1つ以上のスタイレットは、解剖学的構造の周囲にある1つ以上のニードル、カテーテル、デバイス、またはこれらの組み合わせを目的の領域に進ませるか、または導くように機能してもよい。1つ以上のスタイレットは、スタイレットおよびニードルの遠位端が実質的に整列するように、ニードル内に配置されてもよい。1つ以上のスタイレットは、ニードルが目的の部位または領域に向かって進むときに、組織片(すなわち、組織、血液など)がニードルに入り込むのを遮断するか、または防ぐように機能してもよい。1つ以上のスタイレットは、単一の材料から作られていてもよく、または1つ以上の材料から作られていてもよい。1つ以上のスタイレットは、任意の適切な材料から製造されてもよい。1つ以上のスタイレットは、金属または金属アロイ、例えば、ステンレス鋼、ニチノールなどから作られてもよい。1つ以上のスタイレットは、形状記憶材料(すなわち、金属またはポリマー)から作られてもよい。1つ以上のスタイレットは、スタイレットの長さの少なくとも一部分の上に、ポリマーまたは他の適切な覆いを含んでいてもよい。1つ以上のスタイレットは、少なくとも部分的に剛性、少なくとも部分的に可撓性、またはその両方であってもよい。1つ以上のスタイレットは、少なくとも部分的に剛性、少なくとも部分的に可撓性、またはその両方である1つ以上の部分(すなわち、遠位部分、近位部分、またはその間の部分)を含んでいてもよい。1つ以上のスタイレットは、スタイレットを、ニードルの中央の内腔、開口部および/または内側部分に沿って配置することができるように、少なくとも部分的に可撓性であってもよく、曲げることができ、関節接合することができ、またはこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上のスタイレットは、15度以上、45度以上、60度以上、約90度以上、約110度以上または約130度以上曲げられてもよく、または関節接合されてもよい。1つ以上のスタイレットは、ほぼ均一な断面を有していてもよく、または断面は、さまざまに変動してもよい。1つ以上のスタイレットの外側表面の少なくとも一部は、スタイレットが、ニードルの内側の一部、大部分または全てを実質的に占めるように、1つ以上のニードルの1つ以上のニードル部分の内側と実質的に同じ大きさであってもよい。1つ以上のスタイレットは、引っ込んだ位置から進んだ位置まで進められてもよく、作動してもよく、または移動してもよい。引っ込んだ位置で、1つ以上のスタイレットの遠位端は、1つ以上のニードルの遠位端から補正されてもよく、または引っ込められてもよい。1つ以上のスタイレットは、1つ以上のノッチがついた部分、凹部、切り欠き部または溝を含んでいてもよい。1つ以上のノッチがついた部分、凹部、切り欠き部または溝は、タイレットの遠位端に、またはスタイレットの遠位端と近位端の間の位置に配置されてもよい。
【0025】
ハンドルは、種々の操作要素を備えている。操作要素の第1の要素は、カテーテルに対するニードルシースおよびニードルの動きを制御してもよい。操作要素の第2の要素は、シースおよびカテーテルに対するニードルの動きを制御してもよい。操作要素の第3の要素は、ニードル、シースおよび/またはカテーテルに対するスタイレットの動きを制御してもよい。ニードルが所望な位置に配置されるまで、スタイレットを近位の位置から移動しないように保持するための操作要素の第4の要素。
【0026】
図1-1は、非アクティブ位置でのニードルアスピレーションデバイス20の一例(例えば、経気管支ニードルアスピレーション(TBNA)デバイス)を示し、図1-2は、アクティブ位置でのデバイス20を示す。デバイス20は、ハンドル本体26と、ニードルアクチュエータ28と、スタイレットノブ30と、Luer要素32とを備えている。ハンドル本体26は、シース34の近位端に取り付けられている。ニードルアクチュエータ28は、ハンドル部分38に連結したシャフト部分36を備えている。シャフト部分36は、ハンドル本体26の空洞(すなわち、内腔)の中に、スライド可能に受け入れられる。ニードルアクチュエータ28は、ニードル40の近位端を受け入れ、これに取り付けられる。スタイレットノブ30は、ニードル40、ハンドル本体26およびニードルアクチュエータ28の中に受け入れられたスタイレットの近位端(図示せず)に取り付けられる。スタイレットノブ30は、Luer要素32の近位端に受け入れられる。Luer要素32の遠位端は、ニードルアクチュエータ28のハンドル部分38の空洞に取り付けられる。
【0027】
非アクティブ位置では、ニードル40の遠位端は、シース34の中に引っ込んでいる(図1-1)。アクティブ位置では、ニードル40の遠位端は、シース34の遠位端を超えて露出している(図1-2)。
【0028】
デバイス20は、組織、例えば、肺組織のサンプリングに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、デバイス20は、胸腔鏡生検、腹腔鏡、経皮手順および/または経皮吸収手順で使用されるように構成される。このようないくつかの実施形態では、デバイス20を、蛍光透視法、トモグラフィーまたは他の外部からの視覚化技術によって体内の目的の節または他の部位にナビゲーションすることができる。いくつかの構成において、ニードル40およびスタイレットを備えるニードルシース34を気管支鏡に挿入することができる。限定されないが、Olympus(登録商標)によって製造されるBF-P180気管支鏡を含め、さまざまな種類の気管支鏡を使用してもよい。Olympus(登録商標)によって製造されるEBUS(登録商標)スコープを含め、超音波プローブまたは他の視覚化デバイスを用いる気管支鏡も使用することができる。シース34は、気管支鏡(およびそのワーキングチャネル)の中に受け入れられる。
【0029】
いくつかの構成において、シース34は、遠位端が、治療され、および/またはサンプリングされる組織領域の近位に到達するか、または配置されるように、気道に挿入されてもよい。他の構成も可能である。例えば、他の体組織および/または他の身体の内腔に対して使用される場合(例えば、腸または結腸内視鏡検査による治療中)、デバイス20は、他の種類の内視鏡の中に入れられてもよい。以下に非常に詳細に記載されるように、ニードル40は、シース34が、標的とする組織領域(例えば、限定されないが、肺結節)の近位に配置された後に、気道の壁または内腔を通って貫通することができる。言い換えると、シース34が、肺の1つ以上の気道に沿って通過した後、ニードル40を使用し、組織、節などに気道の外側から接近する場所を得るために、気道の壁または内腔を貫通することができる。いくつかの構成において、シース34は、気道を通過し、次いで、胸膜内に維持された状態で、気道の外側の組織へと伸びることができる。
【0030】
図2に示されるように、シース挿入部50は、シース34の遠位端に受け入れられる。非アクティブ状態にある場合、ニードル40は、シース挿入部50の中に収容されるような大きさである。シース34は、押出成形されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)または匹敵するポリマー管から作られてもよい。シース挿入部50は、ステンレス鋼、または同様の物理的特徴および/または性能を示す非金属を含め、匹敵する材料から作られてもよい。
【0031】
シース挿入部50は、押出成形された(未加工の)PTFE管(すなわち、シース34)に(力および/または熱を用いて)挿入される。これによりシース34が拡張するため、シース挿入部50のための空間ができる。シース34は、シース挿入部50に対して半径方向の力を加え、これにより、シース34とシース挿入部50との「接合部」が生成する。シース挿入部50が配置されるとき、シース34の外径は、元々の寸法を超えて大きくなる。図2~4を参照。
【0032】
または、シース34は、配置されたシース挿入部50成分を含むようにシース材料を層状にすることによって、シース挿入部50の周囲に作られてもよい。このことは、熱成形またはポリマーフィルム流延のような種々の技術を用いて達成することができる。シース34の外径は、必要な場合、一貫した所望な寸法に維持されてもよい。
【0033】
一実施形態では、PTFE管の遠位端は、鋭い縁部を減らすため、熱成形プロセスで加熱される。これにより、シース34の組織を通る/組織周囲への移動が改善し、シース挿入部50を初期の位置に保持するのに役立つだろう。
【0034】
シース挿入部50は、シース34を通って進むときに、ニードル先端がひっかかり、スコープワーキングチャネルがニードル先端で穿孔され、スコープの外側に過剰に伸びたときにシース34がよじれるリスクを最小限にする。
【0035】
一実施形態では、切断部は、シース挿入部50に適用される。切断部は、シース挿入部50の外側表面から内側表面までを通っていてもよい。種々の切断部のパターンが、シース挿入部50に適用されてもよい。一例において、図2~4に示されるように、シース挿入部50全体の切断部58は、円形またはらせん形のいずれかに形成された、中断された切断部である。切断部58は、手技中に、シース挿入部50の内腔内に受け入れられるニードル40を顕著に露出させることなく、シース挿入部50の柔軟性を高める。切断部58は、種々の方法、例えば、レーザー切断、静電放電機械加工、化学エッチングまたは水エッチング、または従来の機械加工を用いて製造されてもよい。
【0036】
一実施形態では、切断部58の切り溝の幅は、0.127mm(0.005インチ)および0.0127mm(0.0005インチ)、またはニードル40の先端がひっかからないように保持され得る適切な値であってもよい。
【0037】
図4に示されるように、ニードル40は、ニードル40の遠位端の近くに配置された遠位端と、ニードルアクチュエータ28の全ての経路に伸び得る近位端とを有する熱収縮層60を備えている。熱収縮層60は、ニードル40の内腔の減圧状態を維持する。これにより、吸引しながら、ニードル40に材料を引き込むことができる。ニードル40は、さらに、超音波(エコーを発生する特徴)による視認性を高めるためのらせん状のスクライブ62と、可撓性を高めるためのらせん状の切断部64とを備えている。他のスクライブおよび切断部のパターンを使用してもよい。
【0038】
実施形態
A.ニードル装置であって、ハンドルと、ハンドルに接続する近位端を有するニードルと、
ニードルを受け入れるような構成の内腔を有するシースとを備え、シースが、
ハンドルに接続する近位端と、遠位端と、シースの近位端から遠位端へと通っている内腔と、
シースの遠位端で、内腔の中に受け入れられる管とを有する、ニードル装置。
【0039】
B.管の外径が、シースの内腔の直径よりも大きい、Aに記載のニードル装置。
【0040】
C.管の内径が、シースの内腔の直径以上である、AまたはBに記載のニードル装置。
【0041】
D.管が、ステンレス鋼を含む、A~Cに記載のニードル装置。
【0042】
E.管が複数の切断部を含む、Dに記載のニードル装置。
【0043】
F.複数の切断部が、放射状の切断部である、Eに記載のニードル装置。
【0044】
G.複数の切断部が、らせん状の切断部である、EまたはFのいずれかに記載のニードル装置。
【0045】
H.複数の切断部が、重なり合った切断部である、E~Gのいずれかに記載のニードル装置。
【0046】
I.シースが、ポリテトラフルオロエチレンを含む、A~Hのいずれかに記載のニードル装置。
【0047】
J.方法であって、ニードルのためにポリマーシースに熱を加え、シースが、近位端から遠位端へと延びる内腔を有し、シースの近位端が、ハンドルに取り付けられるような構成であることと;管がシースに完全に受け入れられるまで、シースまたは管のうち少なくとも1つに力を加え、シースが、管によって占められる領域で半径方向に拡張することとを含む、方法。
【0048】
K.管挿入前に、管の外径が、シースの内腔の直径よりも大きい、Jに記載の方法。
【0049】
L.管挿入前に、管の内径が、シースの内腔の直径以上である、JまたはKのいずれかに記載の方法。
【0050】
M.管の中に複数の中断された切断部を製造することをさらに含む、J~Lのいずれかに記載の方法。
【0051】
N.複数の中断された切断部が、放射状の切断部である、Mに記載の方法。
【0052】
O.複数の中断された切断部が、らせん状の切断部である、MまたはNのいずれかに記載の方法。
【0053】
P.複数の中断された切断部が、重なり合った切断部である、M~Oのいずれかに記載の方法。
【0054】
Q.管がステンレス鋼である、J~Pのいずれかに記載の方法。
【0055】
R.ポリマーがポリテトラフルオロエチレンである、J~Qのいずれかに記載の方法。
【0056】
S.管の遠位端から遠位のシースを熱成形することをさらに含む、J~Rのいずれかに記載の方法。
【0057】
本発明を、特定の実施形態および実施例という観点で開示してきたが、当業者は、本発明が、具体的に開示された実施形態を超えて、他の代替的な実施形態および/本発明の使用、およびその明らかな改変および均等物まで拡張されることを理解するだろう。それに加え、本発明のいくつかの変更が詳細に示され、記載されてきたが、本発明の範囲に含まれる他の改変は、本開示に基づいて当業者には容易に明らかであろう。実施形態の具体的な特徴および態様の種々の組み合わせまたは副次的な組み合わせがなされてもよく、それも本発明の範囲に含まれ得ることも想定される。開示される発明のさまざまな態様または実施形態を作り出すために、開示される実施形態の種々の特徴および態様を互いに組み合わせてもよく、または置き換えてもよいことが理解されるべきである。したがって、本明細書に開示される本発明の範囲が、上述の特定の開示された実施形態に限定されるべきではないことを意図している。
【符号の説明】
【0058】
20 ニードルアスピレーションデバイス(デバイス)
26 ハンドル本体
28 ニードルアクチュエータ
30 スタイレットノブ
32 Luer要素
34 ニードルシース(シース)
36 シャフト部分
38 ハンドル部分
40 ニードル
50 シース挿入部
58,64 切断部
60 熱収縮層
62 スクライブ
図1-1】
図1-2】
図2
図3
図4