IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 佐伯 午郎の特許一覧

<>
  • 特許-空気清浄媒体 図1
  • 特許-空気清浄媒体 図2
  • 特許-空気清浄媒体 図3
  • 特許-空気清浄媒体 図4
  • 特許-空気清浄媒体 図5
  • 特許-空気清浄媒体 図6
  • 特許-空気清浄媒体 図7
  • 特許-空気清浄媒体 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-26
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】空気清浄媒体
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/00 20060101AFI20220127BHJP
   F24F 7/003 20210101ALI20220127BHJP
   F24F 1/0073 20190101ALI20220127BHJP
   F24F 13/28 20060101ALI20220127BHJP
   F24F 8/108 20210101ALI20220127BHJP
   F24F 8/167 20210101ALI20220127BHJP
【FI】
A61L9/00 Z
F24F7/003 100
F24F1/0073
F24F13/28
F24F8/108 200
F24F8/167
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020119897
(22)【出願日】2020-07-13
(62)【分割の表示】P 2018553499の分割
【原出願日】2017-11-16
(65)【公開番号】P2020179208
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2020-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】598112279
【氏名又は名称】佐伯 午郎
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 午郎
【審査官】山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-138501(JP,A)
【文献】特開2007-014481(JP,A)
【文献】特開2005-114296(JP,A)
【文献】特開2005-060904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00- 9/22
F24F 7/00- 7/10
F24F 1/00- 1/68
F24F 13/00-13/32
F24F 8/00- 8/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気性素材を含み、空気中の不純物を捕捉する通気部と、
空気中に存在する物質と化学反応し、ラジカルを生成させる物質を含み、前記通気性素材にコーティングされるラジカル生成部と、
空気調和機の外表面の吸い込み部分に前記通気部を固定する固定部と、を備え、
前記通気部は、前記吸い込み部分よりも小さい、
空気清浄媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、空気清浄媒体を開示する。
【背景技術】
【0002】
例えば旅客用座席シート、衣類、寝具カバー、マスク、空気調和機内部のフィンといった物に、例えば殺菌、抗菌、除菌、消臭といった衛生機能を有する物質が加えられ、衛生を保つことが行われている。(特許文献1‐2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-162098号公報
【文献】特開2017-179696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の旅客用座席シート、衣類、寝具カバー、マスク、空気調和機内部のフィンといった物に衛生機能を有する物質を加える場合、物自体の殺菌、抗菌、除菌、消臭は実現される。しかしながら、衛生機能を有する物質を加えられた物近傍の空間は清浄されない。よって、衛生機能を有する物質を加えられた物を使用する人間や、衛生機能を有する物質を加えられた物近傍に居る人間は、清浄されていない空気を吸込むこととなり、衛生は保てない虞がある。
【0005】
特に、空気調和機内部のフィンに衛生機能を有する物質を加える場合、多額の加工費用を要する。また、フィン自体の殺菌、抗菌、除菌、消臭といった効果は実現されるが、空気調和機内部にあるフィン以外の部品に、空気調和機の吸い込み部分から吸い込まれた空気に含まれる不純物が付着するため、フィン以外の部品には、殺菌、抗菌、除菌、消臭といった効果は実現されない。よって、フィン以外の部品に付着した不純物が、空気調和機から空気調和対象空間へ吹出される空気に混合され、空気調和対象空間にいる人間は、不純物を含む空気を受動的に吸い込む虞がある。また、空気調和対象空間にいる人間が、不純物を含む空気を受動的に吸い込むことを防止するためには、空気調和機を開けて内部を頻繁に清掃する必要があるが、清掃には手間を要する。
【0006】
そこで、本願は、手間や費用を要さずに、空気調和機から空気調和対象空間へ衛生的な空気を供給し、空気調和対象空間にいる人間の衛生を保つことのできる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では、空気触媒がコーティングされた通気性素材を有する空気清浄媒体を空気調和機の外表面の吸込み部分に設けることとした。
【0008】
詳細には、本発明は、通気性素材を含み、空気中の不純物を捕捉する通気部と、空気中に存在する物質と化学反応し、ラジカルを生成させる物質を含み、通気性素材にコーティングされるラジカル生成部と、空気調和機の外表面の吸い込み部分に通気部を粘着させる粘着部と、を備える、空気清浄媒体である。
【0009】
このような空気清浄媒体であれば、空気調和機の外表面の吸込み部分に空気清浄媒体を取り付けることができる。そして、空気清浄媒体の通気部において、吸込み空気中に含まれる、例えば塵や埃といった通気部を通過できない程度の大きさの不純物を捕捉すること
ができる。また、例えば病原菌やウイルスといった通気部を通過する虞のある大きさの不純物は、ラジカル生成部に含まれるラジカルを生成させる物質によって生成されたラジカルによって、酸化される。よって、不純物の電子状態は変化し、不純物の機能は失われる。よって、空気調和機の内部には衛生的な空気が流れ込む。よって、空気調和機から衛生的な空気が空気調和対象空間へ供給され、空気調和対象空間の衛生は保てる。
【0010】
また、このような空気清浄媒体であれば、空気調和機のフィンに衛生機能を有する物質を加工するのではなく、空気調和機の外表面の吸込み部分に空気清浄媒体を設けるため、空気調和機のフィンへの加工費用を低減することができる。
【0011】
また、このような空気清浄媒体であれば、空気調和機を開けて、空気調和機内部を定期的に清掃する手間を省くことができる。
【0012】
また、このような空気清浄媒体は、取り付けの際に空気調和機を開けずに、空気調和機の外表面へ取り付けられる。よって、空気清浄媒体の設置や交換の手間を要さずに済む。
【0013】
また、このような空気清浄媒体であれば、通気部において全ての不純物を捕捉するべく通気性素材の密度を高める必要はない。換言すれば、多量の清浄された空気が空気調和機へ吸込まれることとなる。よって、空気調和機が空気を吸込むために必要な動力を節減することができる。
【0014】
また、空気清浄媒体は、空気が吸込まれる面に不純物が付着しない部分を備えてもよい。
【0015】
このような空気清浄媒体であれば、捕捉される不純物が有色である場合、不純物が捕捉される部分と、不純物が付着しない部分との色の違いが明確となる。よって、空気清浄媒体の交換の頃合を容易に把握できる。
【0016】
また、空気清浄媒体は、衛生機能を有する天然由来の物質を含んでもよい。
【0017】
このような空気清浄媒体であれば、空気清浄媒体に触れた場合であっても、人体に影響が及ぼされる虞は低い。
【0018】
また、空気清浄媒体は、香料を含んでもよい。このような空気清浄媒体であれば、清浄された空気を吸込んだ人間の心理や精神に良い影響を与えることができる。
【発明の効果】
【0019】
上記の空気清浄媒体は、手間や費用を要さずに、空気調和機から空気調和対象空間へ衛生的な空気を供給し、空気調和対象空間にいる人間の衛生を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本実施形態に係る空気清浄媒体の概要図である。
図2図2は、本実施形態に係る空気清浄媒体の空気が吸込まれる面の概要図である。
図3図3は、空気清浄媒体を空気調和機の吸込み口に取り付ける際の概要図である。
図4図4は、空気調和機の電源を入れた際の気流の流れを示した図である。
図5図5は、空気清浄媒体によって、空気調和機へ吸込まれる空気が清浄される様子を説明した断面図である。
図6図6は、空気が清浄された後の空気清浄媒体の概要図である。
図7図7は、孔を有する空気清浄媒体の概要図である。
図8図8は、吸込み口を部分的に覆う程度の大きさの空気清浄媒体の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の一形態であり、本発明の技術的範囲を下記の実施形態に限定するものではない。
【0022】
図1は、本発明に係る空気清浄媒体の概要図である。空気清浄媒体1は、例えば通気部の一態様である、ポリエステルから形成され、通気性素材である、不織布2を備える。また、不織布2には、例えばラジカル生成部の一態様である空気触媒がコーティングされている。空気触媒は、例えばニチリンケミカル社製品のセルフィーユ(登録商標)が挙げられる。セルフィーユは、http://www.nichirin-chemical.co.jp/に記載されているように、空気中に存在する水や酸素と化学反応し、ラジカルを生成する。また、不織布2の色は、不純物が付着して蓄積した際に、不純物の付着を認識できるように、不純物の色とは異なる色であることが望ましい。また、不織布2には、例えばヒノキの幹から抽出される天然抗菌成分であるヒノキチオールが含まれている。
【0023】
また、不織布2は、空気調和機7へ取り付けられる側の取付け面3に、空気調和機7と粘着する粘着部分4を備える。粘着部分4は、取付け面3の外周に沿って設けられる。また、粘着部分4は、取付け面3の外周に沿った部分以外にも、取付け面3の面内に設けられる。
【0024】
不織布2の取付け面3とは反対側の、空気が吸込まれる吸込み面5には、不純物が付着しない防汚部分6を備える。図2は、吸込み面5の概要図を示している。防汚部分6は、例えば複数の直線が交差した模様である。
【0025】
図3は、空気清浄媒体1を、例えば天井埋め込み型の空気調和機7の吸込み口8に取付けた際の概要図である。空気清浄媒体1は、吸込み口8を覆うように空気調和機7の外表面に取付けられる。この際、空気清浄媒体1の取付け面3の外周に沿って設けられた粘着部分4は、吸込み口8の外周に粘着される。ここで、空気清浄媒体1は、吸込み口8の大きさに合わせて適当な大きさに切られてもよい。
【0026】
図4は、空気調和機7の電源を入れた際の気流の流れを示した図である。空気調和機7の電源を入れると、空気調和対象空間9から空気調和機7の吸込み口8に貼り付けられた空気清浄媒体1の吸込み面5へ向かって、気流が発生し、空気調和機7の内部へ空気が吸込まれる。空気調和機7へ吸込まれる空気には、例えば、埃、塵、煙草の脂、花粉、細菌、ウイルス、ハウスダストといった不純物が含まれる。これら不純物のうち、埃、塵、花粉、煙草の脂、ハウスダストといった比較的粒径が大きい不純物は、空気清浄媒体1の不織布2によって捕捉される。
【0027】
しかしながら、細菌やウイルスのように粒径が小さい不純物は、不織布2によって捕捉されず、不織布2内の隙間を通過し、空気調和機7の中へ吸込まれる場合がある。本実施形態の空気清浄媒体1であれば、上記のような細菌やウイルスが不織布2によって捕捉されない場合においても、細菌やウイルスは、不織布2にコーティングされた空気触媒によって生成されるラジカルによって酸化され、その機能は失われる。図5は、空気清浄媒体1によって、空気調和機7へ吸込まれる空気が清浄される様子を説明した断面図である。
【0028】
上記のようなメカニズムによって、空気調和対象空間9から空気調和機7へ吸込まれる空気は、清浄されて空気調和機7の内部へ送られる。よって、空気調和機7の内部へは清
浄された空気が流れ込む。そして、空気調和機7の内部へ流れ込んだ清浄された空気は、図4のように空気調和機7の吹出し口10から空気調和対象空間9へ吹出される。ここで、吹出し口10から吹出される空気を2分間80リットル採取し、採取した空気中に含まれる菌の数を測定した。その結果、空気清浄媒体1が取り付けられている場合の菌の数は4個、取り付けられていない場合の菌の数は14個であった。よって、空気調和対象空間9へ衛生的な空気が供給され、空気調和対象空間9の衛生は保てる。
【0029】
また、上記のような空気清浄媒体1であれば、空気調和機7の内部のフィンに衛生機能を有する物質を加工するのではなく、空気清浄媒体1を空気調和機7の吸込み口8へ貼り付けるだけで、空気調和対象空間9へ衛生的な空気を供給することができる。よって、衛生機能を有する物質を空気調和機7へ加工する費用を低減することができる。
【0030】
また、上記のような空気清浄媒体1であれば、空気調和機7を開け、空気調和機7の内部を定期的に清掃する手間を省くことができる。また、空気清浄媒体1は、空気調和機7の外表面に粘着されることによって取り付けられる。よって、空気清浄媒体1は、空気調和機7への設置や交換の手間を要さずに済む。
【0031】
また、上記のような空気清浄媒体1であれば、粒径の小さな細菌やウイルスといった不純物が不織布2において捕捉されなくとも、ラジカルによって細菌やウイルスの機能が失われ、衛生的な空気を作ることができる。すなわち、必ずしも細菌やウイルスを不織布2において捕捉するために不織布2の密度を高める必要はなく、不織布2を形成するポリエステルの密度を低下させ、空気調和機7へ吸込まれる吸込み空気の量を高めることができる。このような不織布2であれば、吸い込み空気を清浄すると共に、空気調和機7が空気を吸込むために必要な動力を節減することができる。
【0032】
また、不織布2は、例えば煙草、汗、し尿の成分であるアンモニア、卵等が腐った際に発生する硫化水素、玉葱等が腐った際に発生するメチルメルカプタン、建築材料の合板や壁紙、床、家具の接着剤等に用いられるホルムアルデヒド、といった臭気性の不純物も捕捉する、あるいは、その機能を失わせることができてもよい。このような空気清浄媒体1であれば、空気調和機7の内部及び空気調和対象空間9の消臭も実現される。
【0033】
また、不織布2には、天然由来の成分である、例えばヒノキチオールがコーティングされている。ヒノキチオールは、例えば殺菌機能や抗菌機能といった衛生機能を有する。よって、このような空気清浄媒体1であれば、空気調和機7の吸込み口8へ空気清浄媒体1を取り付ける際、空気清浄媒体1を指でつまむ必要があるが、この際に手の皮膚細胞が壊される虞は低い。
【0034】
また、上記のように、空気調和対象空間9の空気を清浄していると、不織布2には、捕捉された不純物が溜まっていき、空気清浄媒体1の吸込み面5の外観は変色する。図6は、空気清浄媒体1の吸込み面5が不純物の蓄積により変色した例を示している。吸込み面5が不純物の蓄積により変色した場合、吸込み面5の不純物が捕捉された部分と、不純物が付着しない防汚部分6とは、明らかに外観が異なることとなる。
【0035】
上記のような場合には、不織布2に不純物が蓄積され、通気性が低下しているため、空気調和機7へ吸込まれる空気量は大幅に低下する。よって、空気調和機7の吹出し口10から吹出される空気量も大幅に低下する。また、空気調和機7から吹出される空気量の低下を防止するために、吹き出し動力を上げなければならず、空気調和機7の運転に要する費用が嵩む。
【0036】
また、このように不純物が蓄積し、吸込み面5と防汚部分6との外観が異なる程に空気
の清浄を行うと、不織布2にコーティングされた空気触媒やヒノキチオールの量は減っており、空気触媒やヒノキチオールの効果が低減している。よって、図6のように吸込み面5の外観が、防汚部分6の外観と比較して明らかに異なる場合には、空気清浄媒体1を交換する必要がある。換言すれば、上記のような防汚部分6を備える空気清浄媒体1であれば、交換の頃合を容易に把握することができる。
【0037】
また、空気清浄媒体1は、空気調和機7に吸込まれる空気の気流によって、自然に空気調和機7の筐体方向へ張り付く。よって、空気調和機7が運転している際に、空気調和機7から空気清浄媒体1が剥がれ落ちる可能性は低い。
【0038】
また、不織布2には、例えば人間をリラックスさせる効果や集中力を増す効果を有する香料が含まれていてもよい。このような空気清浄媒体1であれば、空気調和機7の吹出し口10から上記の香料が混ざった空気が吹出され、空気調和対象空間9にいる人間が上記の香料の混ざった空気を吸込む。よって、香料の混ざった空気を吸込んだ人間の心理や精神に良い影響を与えることができる。
【0039】
また、空気清浄媒体1は、粘着部分4の代わりに不織布2の取付け面3の外周に沿って、マジックテープ(登録商標)を備えてもよい。この場合、マジックテープのメス側は、空気調和機7の吸込み口8の外周に、例えば両面テープによって粘着される。一方で、マジックテープのオス側は、空気清浄媒体1の取付け面3の外周に沿って設けられる。また、マジックテープのメス側が取付け面3の外周に沿って設けられ、マジックテープのオス側が吸込み口8の外周に設けられてもよい。このような空気清浄媒体1であれば、空気清浄媒体1を空気調和機7へ頻繁に着脱することができる。
【0040】
また、空気清浄媒体1は、孔を有してもよい。図7は、孔11を有する空気清浄媒体1の例を示している。このような空気清浄媒体1であれば、空気調和機7へ吸込まれる空気を清浄しつつも、空気調和機7へ吸込まれる空気量を向上させることができる。よって、空気調和機7の運転費用を節減することができる。孔11の位置、形状、大きさ、数等は適宜決定されてよい。
【0041】
また、空気清浄媒体1は、空気調和機7の吸込み口8を部分的に覆う程度の大きさであってもよい。図8は、吸込み口8を部分的に覆う程度の大きさの空気清浄媒体1の例を示している。このような空気清浄媒体1であれば、空気清浄媒体1を作製する費用を低減することができる。また、空気調和機7へ吸込まれる空気を清浄しつつも、空気調和機7へ吸込まれる空気量を向上させることができる。よって、空気調和機7が空気を吸込むために必要な動力を節減することができる。また、空気調和機7を部分的に覆う程度の大きさの空気清浄媒体1を吸込み口8へ複数取り付けてもよい。
【0042】
また、空気清浄媒体1の形状はひし形でも正方形でも台形でもなんでもよい。また、空気触媒は、不織布2の全面にわたってコーティングされていても、一部分にのみ加えられていてもよい。また、ヒノキチオールや香料は、不織布2の全面にわたって加えられていても、一部分に加えられていてもよい。
【0043】
また、不織布2の素材は、何でもよく、また、例えば市販のペットボトル容器から得られるポリエステルを不織布2の素材に再利用してもよい。また、不織布2の代わりに、埃や塵程度の大きさの不純物を捕捉し、空気触媒をコーティングできる通気性の材料を用いてもよい。また、空気調和機7の形状は何でもよい。また、空気調和機7の種類は、天井埋め込み型に限らず、天井吊り下げ型、壁掛け型、床置き型などであってもよい。
【0044】
また、空気清浄媒体1が粘着部分4やマジックテープを備えず、空気調和機7が空気清
浄媒体1を装着可能な機構を備えていてもよい。また、粘着部分4は、空気清浄媒体1の清浄機能が著しく低下せず、空気調和機7へ貼り付けることができる程度に取付け面3に設けられていてもよい。また、防汚部分6は、複数の直線が交差した模様に限らず、空気清浄媒体1の使用後に、不純物を捕捉した部分と防汚部分6とが形成する模様が外部から視認でき、交換の頃合を容易に把握できるような形態であればよい。
【符号の説明】
【0045】
1・・空気清浄媒体
2・・不織布
3・・取付け面
4・・粘着部分
5・・吸込み面
6・・防汚部分
7・・空気調和機
8・・吸込み口
9・・空気調和対象空間
10・・吹出し口
11・・孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8