(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-26
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】ウィルキンソン型合成器及び高周波電源装置
(51)【国際特許分類】
H01P 5/19 20060101AFI20220127BHJP
H03F 3/68 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
H01P5/19 A
H03F3/68 220
(21)【出願番号】P 2021506228
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(86)【国際出願番号】 JP2020004606
(87)【国際公開番号】W WO2020189073
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-05-13
(31)【優先権主張番号】P 2019049153
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】江頭 質
(72)【発明者】
【氏名】那須 健二
(72)【発明者】
【氏名】末永 友一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤本 直也
【審査官】岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-246004(JP,A)
【文献】実開昭63-59435(JP,U)
【文献】特開2016-178446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 5/19
H03F 3/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波信号が入力される第1及び第2の入力端子と、
出力端子と、
前記第1及び第2の入力端子に入力された高周波信号を合成し、前記出力端子に出力する線路と、
前記第1及び第2の入力端子の間に設けられ、第1のアイソレーション抵抗、トランス及び第2のアイソレーション抵抗が直列に接続されたアイソレーション部と、
前記トランスの2次コイルと接続され、前記2次コイルに流れる電流を検出する検出回路と、
前記検出回路により検出された前記アイソレーション部に流れる電流が所定値以上の電流である場合に、前記第1及び第2の入力端子への高周波信号の入力を遮断する制御信号を出力する判定回路とを有するウィルキンソン型合成器。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1のアイソレーション抵抗及び前記第2のアイソレーション抵抗のそれぞれにコロナリングを設けたウィルキンソン型合成器。
【請求項3】
請求項2において、
基準電位が与えられるGNDプレートと、
前記GNDプレート上に配置され、前記アイソレーション部と前記GNDプレートとを絶縁する絶縁基板とを有し、
前記第1のアイソレーション抵抗及び前記第2のアイソレーション抵抗はそれぞれ、前記アイソレーション部の線路と接続されるフランジ部を有し、
前記コロナリングは、前記絶縁基板上に、前記フランジ部または前記フランジ部と接続される前記アイソレーション部の線路部分を取り囲むように配置されるウィルキンソン型合成器。
【請求項4】
請求項3において、
前記コロナリングは、導体パターンと前記導体パターンを挟み込む上側絶縁基板及び下側絶縁基板とを有しており、
前記下側絶縁基板は前記絶縁基板と接するように配置され、
前記上側絶縁基板には前記導体パターンを露出させる接続用開口が設けられ、前記接続用開口において、前記アイソレーション部の線路と前記導体パターンとが電気的に接続されているウィルキンソン型合成器。
【請求項5】
請求項3において、
前記第1のアイソレーション抵抗あるいは前記第2のアイソレーション抵抗、または前記第1のアイソレーション抵抗あるいは前記第2のアイソレーション抵抗の前記フランジ部と接続される前記アイソレーション部の線路部分を前記絶縁基板に密着させる絶縁性の抵抗オサエと、
前記コロナリングを前記絶縁基板に密着させる絶縁性のコロナリングオサエとを有するウィルキンソン型合成器。
【請求項6】
高周波信号を発振する励振増幅回路と、
前記励振増幅回路が発振した高周波信号の電力を増幅する第1及び第2の電力増幅回路と、
前記第1及び第2の電力増幅回路の出力が入力される合成器と、
制御回路とを有し、
前記合成器は、請求項1に記載のウィルキンソン型合成器であって、前記第1及び第2の電力増幅回路の出力はそれぞれ前記第1及び第2の入力端子に入力され、
前記制御回路は、前記判定回路からの前記制御信号を受けて、前記第1及び第2の入力端子への高周波信号の入力を遮断する高周波電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウィルキンソン型合成器及びそれを用いた高周波電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高周波信号の合成を行う回路としてウィルキンソン型合成器が知られている。特許文献1には高電力向けのウィルキンソン型合成器(分配器)が開示されている。特許文献1の
図1に例示されたウィルキンソン型合成器は2入力1出力の回路であって、2つの入力端子に高周波信号が入力されると、出力端子から合成された高周波信号が出力される。2つの入力端子の間にはアイソレーション抵抗が設けられており、2つの入力端子に入力される高周波信号の間に振幅差や位相差があると合成損失が生じるが、アイソレーション抵抗はこの合成損失を吸収する役割を果たす。このため、アイソレーション抵抗の定格電力を十分大きくしておかないと、アイソレーション抵抗が合成損失により破損する可能性がある旨が記載されている。また、関連する先行技術文献として特許文献2~4がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2016/151726号
【文献】特開2016-178446号
【文献】特開2015-19153号
【文献】国際公開第2014/185177号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ウィルキンソン型合成器を高周波電源装置の合成器として用いる場合、2つの入力端子に入力される電力がそれぞれ大きいため、生じ得る合成損失も入力される高周波信号の電力に応じて大きくなる。このため、アイソレーション抵抗の破損を避けるためには、定格電力を極めて大きなものにする必要がある。しかしながら、定格電力の大きなアイソレーション抵抗を用いることはコスト増につながる。また抵抗自体の大きさも大きくなることにより、合成器、ひいては高周波電源装置の大型化につながる。
【0005】
本発明の目的は、合成損失に起因するアイソレーション抵抗の破損の可能性を抑えつつ、低コスト、低容積のウィルキンソン型合成器、あるいはそれを用いた高周波電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のウィルキンソン型合成器は、高周波信号が入力される第1及び第2の入力端子と、出力端子と、第1及び第2の入力端子に入力された高周波信号を合成し、出力端子に出力する線路と、第1及び第2の入力端子の間に設けられ、第1のアイソレーション抵抗、トランス及び第2のアイソレーション抵抗が直列に接続されたアイソレーション部と、トランスの2次コイルと接続され、2次コイルに流れる電流を検出する検出回路と、検出回路により検出されたアイソレーション部に流れる電流が所定値以上の電流である場合に、第1及び第2の入力端子への高周波信号の入力を遮断する制御信号を出力する判定回路とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、合成損失に起因するアイソレーション抵抗の破損の可能性を抑えつつ、低コスト、低容積のウィルキンソン型合成器、あるいはそれを用いた高周波電源装置を提供することが可能になる。
【0008】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】ウィルキンソン型合成器のアイソレーション部の鳥瞰図である。
【
図3】アイソレーション部(一部)の上面図である。
【
図4】アイソレーション部(一部)の断面図である。
【
図6】コロナリングの効果を説明するための図である。
【
図7】抵抗オサエ及びコロナリングオサエを実装した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に本実施例のウィルキンソン型合成器10の回路図(要部)を示す。合成器10は、入力端子IN1,IN2のそれぞれに入力される高周波信号が線路1において合成され、合成された高周波信号が出力端子OUTより出力される。線路1によって伝送される電力を最大化するためキャパシタ2a~2eが設けられ、部分線路間のインピーダンスを整合させている。また、入力端子IN1,IN2に入力される高周波信号の間に振幅差や位相差がある(以下、アンバランスという)場合に生じる合成損失を吸収するためのアイソレーション部3が入力端子IN1と入力端子IN2との間に設けられている。本実施例のウィルキンソン型合成器10は、アイソレーション部3に流れる電流に基づき、入力端子IN1,IN2に入力される高周波信号のアンバランスを検出、判定する機能を有する。このため、アイソレーション部3には、入力端子IN1側に第1のアイソレーション抵抗4a、入力端子IN2側に第2のアイソレーション抵抗4bが設けられ、第1のアイソレーション抵抗4aと第2のアイソレーション抵抗4bとの間にはトランス6が直列に設けられる。入力端子IN1,IN2に入力される高周波信号にアンバランスがあると、トランス6を構成するアイソレーション部3の線路に電流が流れる。アイソレーション部3の線路に電流が流れると、電磁誘導により2次コイル6bに誘導電流が流れる。検出回路7は、2次コイル6bに流れる誘導電流の大きさに応じたDC電圧を出力し、判定回路8は検出回路7から出力されたDC電圧を予め定めたしきい値電圧と比較し、しきい値電圧を超える場合には、入力端子IN1,IN2への高周波信号の入力を停止させるための制御信号を出力する。これにより、アイソレーション抵抗を破損させるほどの電流がアイソレーション部3に流れる前に入力端子IN1,IN2への高周波信号の入力が停止され、ウィルキンソン型合成器10を保護することができる。なお、アイソレーション部3に流れる電流量の検出方法は任意であり、判定回路8がアイソレーション部に流れる電流が所定値以上の電流であるか否かを判定できればその検出方法、判定方法には限定されない。
【0011】
なお、第1のアイソレーション抵抗4aの大きさと第2のアイソレーション抵抗4bの大きさとは等しく、またその合成抵抗が合成器10に必要なアイソレーション抵抗の大きさになる値に定める。また、後述するようにアイソレーション抵抗4a,4bにはそれぞれコロナリング5a,5bが設けられている。このコロナリングは線路に対してキャパシタンスとして作用するため、キャパシタ2a,2eの容量を決めるときには、コロナリング5a,5bの影響を含めて決定する必要がある。
【0012】
図2にウィルキンソン型合成器10のアイソレーション部3の実装例(鳥瞰図)を示す。ウィルキンソン型合成器10は基準電位(グラウンド電位)GNDが与えられるGNDプレート11上に実装されている。アイソレーション部3はGNDプレート11上に配置された絶縁基板12上に実装されている。入力端子IN2(
図1参照)側の線路1とアイソレーション抵抗4bとを結ぶ線路は、線路プレート13bと線路ブロック14bとで構成されている。線路ブロック14bは絶縁基板12上に配置され、絶縁基板12に接する面と対向する面において、線路プレート13b及びアイソレーション抵抗4bに接続されている。絶縁基板12によりアイソレーション部3とGNDプレート11とが絶縁されている。また、線路ブロック14bを取り囲むようにコロナリング5bが絶縁基板12上に配置されている。コロナリング5bは後述するように、導体パターンを絶縁基板で挟み込んだ構造を有している。上側絶縁基板に設けられたパターン開口部から導体パターンが露出しており、接続部51a2,57b2によりアイソレーション部3の線路(ここでは、線路プレート13b)に接続されている。重複する説明は省略するが、入力端子IN1側の線路1とアイソレーション抵抗4aとを結ぶ線路も同じ構造を有している。GNDプレート11、線路プレート13、線路ブロック14は低抵抗の材料とすることが望ましく、例えば銅を使用する。
【0013】
トランス6は、絶縁性の回路基板61上に形成されている。アイソレーション抵抗4aのリード43aとアイソレーション抵抗4bのリード43bとは配線31(ここでは図面の見やすさのため、配線31の一部を点線で示している)により接続される。トランス6は、2次コイル6bを巻き付けた円環形状の磁石(コア)を有し、配線31がコアを貫通するように配置されている。配線31に電流が流れることにより、電磁誘導により2次コイル6bに誘導電流が流れる。
【0014】
アイソレーション部3のアイソレーション抵抗4付近の上面図を
図3に、
図3のA-A線に沿った断面図(但し、回路基板61については省略している)を
図4に示す。なお、いずれも模式図であり、図としての分かりやすさを優先するため、寸法等を正確に再現することは意図していない。アイソレーション抵抗4はセラミックパッケージ42で保護されており、導電性のフランジ部41とリード43との間を所定の抵抗値で接続する。なお、これらの部材の接続はネジ止めなどによって行うことができ、接続方法は特に限定されない。
【0015】
図5を用いてコロナリング5の構造を説明する。上段が上側絶縁基板51の平面図、下段が下側絶縁基板52の平面図、中段が、上段図のB-B線に沿ったコロナリング5の断面図である。断面図に見られるように、コロナリング5は導体パターン53を上側絶縁基板51と下側絶縁基板52とで挟み込んで構成されている。上側絶縁基板51と下側絶縁基板52は同じ形状の開口部を有し、コロナリング5の開口部54を形成する。この例では、開口部54に線路ブロック14が配置される。線路ブロック14が配置される位置を開口部54内の点線により示している。また、導体パターン53の平面形状はリング形状をしており、その平面形状を上段、下段の絶縁基板の平面図において点線により示している。このように、コロナリング5により、リング状の導体パターン53が線路ブロック14を取り囲むように配置される。
【0016】
上側絶縁基板51には接続用開口55a,55bが設けられ、接続用開口55a,55bから導体パターン53が露出している。
図2、
図3に示されるように、接続用開口55において、接続部57により線路プレート13と導体パターン53とが電気的に接続される。
【0017】
このようなコロナリング5をアイソレーション部3に配置するのは、アイソレーション抵抗4と線路との接続部とその近傍のGNDプレート11との間で放電が発生するのを抑えるためである。
図6に比較例として、コロナリングを設けなかった場合のアイソレーション部3のアイソレーション抵抗4付近の上面図及び断面図(
図4と同様に回路基板61については省略している)を示す。比較例ではコロナリング5を設けていないので、線路プレート13の上に直接アイソレーション抵抗4を接触させている。入力端子IN1,IN2に入力される高周波信号にアンバランスが生じると、アイソレーション部3に電流が流れ、線路とGNDとの間に大きな電位差が発生することにより、線路プレート13のアイソレーション抵抗4のフランジ部41と接触している部分とそこに近接しているGNDプレート11との間にコロナ放電80が発生する。コロナ放電の発生を抑制するには、アイソレーション抵抗4のフランジ部41とGNDプレート11との間の沿面距離を長くすればよい。コロナ放電は沿面距離が最短となる経路で発生するため、この場合、絶縁基板12の幅(X方向の長さ)及び/または厚さ(Z方向の長さ)を大きくすることで抑制可能であるが、部材のサイズを大きくしてしまう。そこで、本実施例においては、アイソレーション抵抗4にコロナリング5を設けることにより、アイソレーション抵抗4のフランジ部41とGNDプレート11との間の沿面距離を大きくすることなくコロナ放電が発生することを抑制している。
【0018】
本実施例のコロナリング5は、コロナリングそのもの(コロナリング5の導体パターン53)が新たなコロナ放電の発生源とならないように、導体パターン53を絶縁基板51,52で挟み込んだ構造としている。同様の理由で、線路と導体パターン53とを電気的に接続するための接続用開口55もできるだけ小さな開口面積とすることが望ましい。
【0019】
また、アイソレーション部3に電流が流れると、アイソレーション抵抗4付近で熱を発生する。放熱性を高めるため、アイソレーション抵抗や線路を絶縁基板に密着させるよう、絶縁性の抵抗オサエ及びコロナリングオサエにより、線路ブロック14及びコロナリング5と絶縁基板12とを密着させることが望ましい。
図7にアイソレーション部3に抵抗オサエ71、コロナリングオサエ72を実装した状態を示す。中段にアイソレーション部3のアイソレーション抵抗4付近の上面図(一部の部材は省略している)を示し、上段にそのC-C線に沿った断面図を、下段にそのD-D線に沿った断面図を示している。C-C線に沿った位置に抵抗オサエ71が、D-D線に沿った位置にコロナリングオサエ72が固定される。絶縁基板12に伝わった熱はさらにGNDプレート11に伝わって放熱されるため、絶縁基板12には熱伝導率の高い材料を用いることが望ましい。そのような材料としては、例えば、窒化アルミが挙げられる。
【0020】
なお、本実施例として示したウィルキンソン型合成器10の実装はあくまで一例であり、これに限定されない。例えば、本実装では線路の上側でアイソレーション抵抗4のフランジ部41と電気的接続をとる接続抵抗をとっているが、線路の下側でアイソレーション抵抗4のフランジ部41と電気的接続をとるようにしてもよい。この場合、アイソレーション抵抗4のフランジ部41が直接絶縁基板12上に配置されることになるので、コロナリング5はフランジ部41を取り囲むように配置すればよい。このとき、コロナリング5の開口部54はフランジ部41に合わせた形状とする。また、抵抗オサエはアイソレーション抵抗4のフランジ部を絶縁基板12に密着させる形状とする。
【0021】
また、抵抗オサエ71とコロナリングオサエ72とは別体としてもよいし、一体としてもよい。
【0022】
以上説明したウィルキンソン型合成器10は、特に高電力(例えば、数十kW出力)の高周波電源装置の合成器に適している。
図8に本実施例の合成器を用いた高周波電源装置のブロック図を示す。高周波電源装置90は制御回路91、励振増幅回路92、第1の電力増幅回路93a及び第2の電力増幅回路93b、合成器10とを備える。
【0023】
高周波信号は励振増幅回路92の発振回路によって形成することができ、この高周波信号の周波数は、高周波電源装置90が負荷に供給する高周波に応じて定めることができ、例えば13.56MHzや27.12MHzなどのISM周波数である。励振増幅回路92の出力信号は、電力増幅回路93a,93bによって所定電力とした後、それぞれ合成器10の入力端子IN1,IN2に供給されて、合成された高周波信号が合成器10の出力端子OUTから出力される。
【0024】
合成器10の判定回路8はそのアイソレーション部にあらかじめ定められた電流が流れていることを検出すると、入力端子IN1,IN2への高周波信号の入力を停止させるための制御信号を制御回路91に出力する。制御回路91はこれに応じて、合成器10への高周波信号の入力を遮断することにより、合成器10及び高周波電源装置90を保護することができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の実施の形態によれば、合成損失に起因するアイソレーション抵抗の破損の可能性を抑えつつ、低コスト、低容積のウィルキンソン型合成器、また、これを用いた高周波電源装置に利用可能である。この出願は、2019年3月15日に出願された日本出願特願2019-049153を基礎として優先権の利益を主張するものであり、その開示の全てを引用によってここに取り込む。
【符号の説明】
【0026】
1:線路、2:キャパシタ、3:アイソレーション部、4:アイソレーション抵抗、5:コロナリング、6:トランス、6b:2次コイル、7:検出回路、8:判定回路、10:ウィルキンソン型合成器、11:GNDプレート、12:絶縁基板、13:線路プレート、14:線路ブロック、31:配線、41:フランジ部、42:セラミックパッケージ、43:リード、51:上側絶縁基板、52:下側絶縁基板、53:導体パターン、54:開口部、55:接続用開口、57:接続部、61:回路基板、71:抵抗オサエ、72:コロナリングオサエ、80:コロナ放電、90:高周波電源装置、91:制御回路、92:励振増幅回路、93:電力増幅回路。