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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-27
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】スパウト及びパウチ容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/38 20060101AFI20220128BHJP
   B65D 75/58 20060101ALI20220128BHJP
【FI】
B65D33/38
B65D75/58
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017096790
(22)【出願日】2017-05-15
(65)【公開番号】P2018193079
(43)【公開日】2018-12-06
【審査請求日】2020-04-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000178826
【氏名又は名称】日本山村硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100163577
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 正人
(72)【発明者】
【氏名】林 恭広
(72)【発明者】
【氏名】松本 ひとみ
(72)【発明者】
【氏名】小椋 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 賢二
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-286481(JP,A)
【文献】特開2016-052903(JP,A)
【文献】特開2013-107655(JP,A)
【文献】特開平07-251881(JP,A)
【文献】特開2017-065747(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/38
B65D 75/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
舟形部と口部とを有し、前記舟形部が、パウチ容器を構成するフィルム材の溶着代の長さ方向の途中部間に溶着固定されるスパウトであって、
前記フィルム材に対する前記舟形部の溶着面は、下縁の長さ方向の両側部に上縁と略平行な側部平坦部が設けられ、下縁の長さ方向の中央部に前記側部平坦部よりも下方へ膨出する膨出部が設けられ、前記膨出部の両端部が前記側部平坦部に滑らかに連なって設けられている、
ことを特徴とするスパウト。
【請求項2】
前記舟形部の下面が、正面視において前記溶着面の下縁に沿った形状に形成されている請求項1記載のスパウト。
【請求項3】
前記溶着面の側縁の高さT1が、前記溶着面の長さ方向の中央部の高さT2の上縁から50%~80%に設定されている請求項1又は2記載のスパウト。
【請求項4】
前記膨出部の下端部に前記溶着面の上縁と略平行な中央平坦部が形成され、正面視において、前記中央平坦部の端部から前記溶着面の側縁までの距離L1が、前記中央平坦部の中央部から前記溶着面の側縁までの距離BLの25%~90%に設定されている請求項1~3のいずれか1項記載のスパウト。
【請求項5】
前記側部平坦部の長さL2は、前記BLの5%から50%に設定されている請求項記載のスパウト。
【請求項6】
舟形部と口部とを有するスパウトと、フィルム材からなる本体部とを備え、前記フィルム材の溶着代の長さ方向の途中部間に舟形部を溶着固定して、前記スパウトを前記本体部に取付けたパウチ容器であって、
前記フィルム材と前記舟形部とを溶着してなる舟形溶着部は、下縁の長さ方向の両側部に上縁と略平行な側部平坦部が設けられ、下縁の長さ方向の中央部に前記側部平坦部よりも下方へ膨出する膨出部が設けられ、前記膨出部の両端部が前記側部平坦部に滑らかに連なって設けられている、
ことを特徴とするパウチ容器。
【請求項7】
前記舟形溶着部の両側方に、前記フィルム材同士を溶着してなるフィルム溶着部が設けられ、前記フィルム溶着部の下縁は舟形溶着部の両側部の下縁よりも低い位置に配置され、前記フィルム溶着部の下縁のスパウト側部分には、前記本体部の内部側へ向けて突出する略円弧状の張出部が形成されている請求項6記載のパウチ容器。
【請求項8】
前記スパウトとして、前記請求項1~4のいずれか1項に記載のスパウトを用いた請求項6~のいずれか1項記載のパウチ容器。
【請求項9】
前記フィルム材のシーラント層の厚さが100μm以上200μm以下に設定されている請求項6~のいずれか1項記載のパウチ容器。
【請求項10】
内容量が300ml以上1500ml以下である請求項6~のいずれか1項記載のパウチ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、落下時における破袋を効果的に防止可能なパウチ容器用のスパウト及びパウチ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
液状の内容物を収容可能なパウチ容器として、舟形部と口部とを有するスパウトと、フィルム材からなる本体部とを備え、フィルム材の溶着代の長さ方向の途中部間に舟形部を配置させた状態で、フィルム材を舟形部に溶着固定して、本体部にスパウトを取付けたものが広く採用されている。
【0003】
通常、前記スパウトの舟形部の形状は、平面視において、菱形の対面する一対の鈍角の角部にアールを形成した舟形形状に形成され、正面視において、略長方形状に形成され、舟形部とフィルム材との溶着部の形状は、左右方向に細長い正面視略長方形状に形成されている(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
一方、落下時における破袋を防止可能なパウチ容器として、スパウトの一部を構成する延出片と袋体とのヒートシール部の形状が、スパウト筒状体側下端部から延出片端部に向けて凹となる略円弧状に形成されており、袋体の延出片の円弧状端部近傍の部位に応力が作用しても、該応力が一点に集中することなく分散するように構成したものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)
【0005】
また、舟形部の形状を変更したスパウトとして、スパウトの溶融物が袋体の内外部に突出して固化した樹脂だまりの発生を抑制するため舟形部の各角部に肉抜き部を形成したスパウト(例えば、特許文献3参照。)、舟形部分の両端下部を斜めとしたスパウト(例えば、特許文献4参照。)、内容物を完全に排出できるよう舟形部分の底面が注出筒の入口に向かつて上向きに傾斜しているスパウト(例えば、特許文献5参照。)なども提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2006-232295号公報
【文献】特開平7-251881号公報
【文献】特開平11-236062号公報
【文献】特開2002-104453号公報
【文献】特開2003-81293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のパウチ容器は、例えば内容量が300ml前後と小さく、落下時における水撃が小さいことから、落下時に破袋することを想定する必要のないものであった。このため、従来のパウチ容器では、破袋対策に関する十分な検討がなされていなかったのが実状である。
【0008】
一方、特許文献2記載のように、エアゾール用のスパウト付き袋体では、袋体に常時内圧が作用することから、スパウト付近における破袋対策が提案されているが、特許文献2記載の袋体をエアゾール缶に装填しないで、該袋体に500mlの水を入れ、これを特許文献2記載のようなスパウトを下向きにした縦向姿勢ではなく、袋体を水平姿勢にして1.2mの高さから落下させたところ、フィルム材とスパウトとの溶着部分の下端角部が剥離して破袋が発生するという問題が発生した。
【0009】
本発明の目的は、フィルム材とスパウトの舟形部との溶着部分の両側縁或いはその付近における、シール破壊の発生を効果的に防止して、落下時などにおける水撃作用でパウチ容器が破袋するという不具合を効果的に防止可能なスパウト及びパウチ容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の発明を包含する。
1)舟形部と口部とを有し、前記舟形部が、パウチ容器を構成するフィルム材の溶着代の長さ方向の途中部間に溶着固定されるスパウトであって、前記フィルム材に対する前記舟形部の溶着面は、下縁の長さ方向の両側部に上縁と略平行な側部平坦部が設けられ、下縁の長さ方向の中央部に前記側部平坦部よりも下方へ膨出する膨出部が設けられ、前記膨出部の両端部が前記側部平坦部に滑らかに連なって設けられている、ことを特徴とするスパウト。なお、本明細書においてフィルム材とは、厚みに関して厳密な意味を有するものではなく、フィルム材及びシート材を含む総称として用いている。
【0011】
このスパウトでは、フィルム材に対する舟形部の溶着面における、下縁の長さ方向の両側部に上縁と略平行な側部平坦部が設けられ、下縁の長さ方向の中央部に側部平坦部よりも下方へ膨出する膨出部が設けられ、膨出部の両端部が側部平坦部に滑らかに連なって設けられているので、パウチ容器の内圧が高くなったときに、膨出部の両側方の領域のフィルム材に弛みが発生し、該領域が水撃に対する緩衝領域として機能する。このため、落下時等において、本体部の内圧が急激に高まった場合でも、緩衝領域におけるフィルム材の弛みにより、フィルム材と舟形部との溶着部分における両側縁の下端角部に作用する、舟形部からフィルム材を引き剥がそうとする応力を低減できる。これにより、フィルム材と舟形部との溶着部分の両側縁或いはその付近における、シール破壊の発生を効果的に防止して、落下時などにおける水撃作用でパウチ容器が破袋するという不具合を効果的に防止できる。
【0012】
2)前記舟形部の下面が、正面視において前記溶着面の下縁に沿った形状に形成されている前記1)に記載のパウチ容器。このように構成することで、スパウトを構成する樹脂材料を極力少なくしつつ、パウチ容器の落下時における破袋を効果的に防止することができる。
【0013】
3)前記溶着面の側縁の高さT1が、前記溶着面の長さ方向の中央部の高さT2の50%~80%に設定されている前記1)又は2)に記載のスパウト。このような高さにスパウトを構成することで、膨出部の両側方の緩衝領域を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器の破袋をより一層効果的に防止できる。
【0014】
4)前記膨出部の下端部に前記溶着面の上縁と略平行な中央平坦部が形成され、正面視において、前記中央平坦部の端部から前記溶着面の側縁までの距離L1は、前記中央平坦部の中央部から前記溶着面の側縁までの距離BLの25%~45%に設定されている前記1)~3)のいずれかに記載のスパウト。距離L1をこのように設定することで、膨出部の両側方の緩衝領域を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器の破袋をより一層効果的に防止できる。
【0015】
5)前記膨出部の下端部に前記溶着面の上縁と略平行な中央平坦部が形成され、正面視において、前記側部平坦部の長さL2は、前記中央平坦部の中央部から前記溶着面の側縁までの距離BLの5%から100%に設定されている前記1)~4)のいずれかに記載のスパウト。長さL2をこのように設定することで、膨出部の両側方の緩衝領域を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器の破袋をより一層効果的に防止できる。
【0016】
6)舟形部と口部とを有するスパウトと、フィルム材からなる本体部とを備え、前記フィルム材の溶着代の長さ方向の途中部間に舟形部を溶着固定して、前記スパウトを前記本体部に取付けたパウチ容器であって、前記フィルム材と前記舟形部とを溶着してなる舟形溶着部は、下縁の長さ方向の両側部に上縁と略平行な側部平坦部が設けられ、下縁の長さ方向の中央部に前記側部平坦部よりも下方へ膨出する膨出部が設けられ、前記膨出部の両端部が前記側部平坦部に滑らかに連なって設けられている、ことを特徴とするパウチ容器。
【0017】
このパウチ容器では、フィルム材と舟形部とを溶着してなる舟形溶着部における、下縁の長さ方向の両側部に上縁と略平行な側部平坦部が設けられ、下縁の長さ方向の中央部に側部平坦部よりも下方へ膨出する膨出部が設けられ、膨出部の両端部が側部平坦部に滑らかに連なって設けられているので、パウチ容器の内圧が高くなったときに、膨出部の両側方の領域のフィルム材に弛みが発生し、該領域が水撃に対する緩衝領域として機能する。このため、落下時等において、本体部の内圧が急激に高まった場合でも、緩衝領域におけるフィルム材の弛みにより、フィルム材と舟形部との溶着部分の両側縁の下端角部に作用する、舟形部からフィルム材を引き剥がそうとする応力を低減できる。これにより、フィルム材と舟形部との溶着部分の両側縁或いはその付近における、シール破壊の発生を効果的に防止して、落下時などにおける水撃作用でパウチ容器が破袋するという不具合を効果的に防止できる。
【0018】
7)前記舟形溶着部の両側方に、前記フィルム材同士を溶着してなるフィルム溶着部が設けられ、前記フィルム溶着部の下縁は舟形溶着部の両側部の下縁よりも低い位置に配置され、前記フィルム溶着部の下縁のスパウト側部分には、前記本体部の内部側へ向けて突出する略円弧状の張出部が形成されている前記6)に記載のパウチ容器。この場合には、フィルム溶着部の下縁のスパウト側部分に張出部を設けるという簡単な構成で、パウチ容器の内圧が高くなったときに、舟形部の両端部の下端角部に作用する、舟形部からフィルム材を引き剥がそうとする応力を張出部に沿って分散させ、該応力が集中することを効果的に防止できる。これにより、フィルム材と舟形部との溶着部分の両側縁或いはその付近における、シール破壊の発生を効果的に防止して、落下時などにおける水撃作用でパウチ容器が破袋するという不具合を効果的に防止できる。
【0021】
9)前記スパウトとして、前記1)~5)のいずれかに記載のスパウトを用いた前記6)~8)のいずれかに記載のパウチ容器。このように構成することで、前記1)~5)と同様の作用効果が得られる。
【0022】
10)前記フィルム材のシーラント層の厚さが100μm以上200μm以下に設定さされている前記6)~9)のいずれかに記載のパウチ容器。このように構成することで、フィルム材同士及びフィルム材とスパウトとの溶着部における接合強度を全体的に向上できる。
【0023】
11)内容量が300ml以上1500ml以下である前記6)~10)のいずれかに記載のパウチ容器。内容量が多くなると水撃により破袋し易くなるが、本発明では、1500mlの液状の内容物を充填した場合でも、効果的に破袋を防止できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るスパウト及びパウチ容器によれば、フィルム材と舟形部との溶着部分の両側縁或いはその付近における、シール破壊の発生を効果的に防止して、落下時などにおける水撃作用でパウチ容器が破袋するという不具合を効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】パウチ容器の斜視図
図2】パウチ容器の正面図
図3図2のIII-III線断面図
図4】他の構成のパウチ容器の斜視図
図5】ポンプ装置を取り付けた状態でのパウチ容器の斜視図
図6】スパウトの斜視図
図7】スパウトの正面図
図8】スパウトの図8(A)は正面図、図8(B)は右側面図、図8(C)は平面図、図8(D)は底面図
図9】容器本体の上部溶着構造の説明図
図10】他の構成の容器本体の上部溶着構造の説明図
図11】他の構成の容器本体の上部溶着構造の説明図
図12】他の構成のスパウトの正面図
図13】同スパウトを用いた他の構成の容器本体の上部溶着構造の説明図
図14】同スパウトを用いた他の構成の容器本体の上部溶着構造の説明図
図15】同スパウトを用いた他の構成の容器本体の上部溶着構造の説明図
図16】パウチ容器の加圧変形時の説明図
図17】従来のパウチ容器の加圧変形時の説明図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1図3に示すように、パウチ容器1は、舟形部11と口部12とを有するスパウト10と、フィルム材からなる本体部20とを有する容器本体2を備え、スパウト10の口部12にキャップ3を着脱可能に取り付けてなる、自立可能に構成したものである。
【0027】
容器本体2の本体部20を構成するフィルム材は、手で減容化が可能な、単層または多層構造の合成樹脂製の軟質フィルムで構成されている。単層フィルムで構成することも可能であるが、ガスバリア性や遮光性や擦損性などの機能を付与したり、適正なフィルム剛性を確保したりするため、接着剤ラミネーションや押出しラミネーション、共押出し法などによる多層フィルムを採用できる。多層構造のフィルム材を採用する場合には、少なくとも本体部20の内面側に、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性合成樹脂材料からなるシーラント層を設け、フィルム材同士やフィルム材とスパウト10とを溶着可能に構成することになる。シーラント層の厚さは、任意の厚さに設定できるが、スパウト10との溶着強度を向上して落下時等における破袋を防止するため、100μm以上200μm以下に設定することが好ましい。また、パウチ容器1に収容する内容物に応じて、ガスバリア性や遮光性や擦損性などの機能を有するアルミ箔などの機能性材料からなる単又は複数の基材層を設けた3層以上の多層構造に構成することもできる。
【0028】
本体部20は、前面部21と後面部22と底面部23とを有し、細長い1枚のフィルム材の途中部を略W字状に折り曲げて、図1図2に網点で示す部分をヒートシールや超音波シールなどにより溶着することで製作されている。
【0029】
具体的には、本体部20の上縁部には、前面部21及び後面部22の上端部の溶着代を溶着してなる左右1対のフィルム溶着部としての上部溶着部24が設けられるとともに、左右の上部溶着部24間には、スパウト10の舟形部11の前後面を前面部21と後面部22とに溶着してなる舟形溶着部25が形成されている。本体部20の左右両側部には、前面部21の左右両側部と後面部22の左右両側部とをそれぞれ溶着してなる左右1対の側部溶着部26が設けられている。
【0030】
本体部20の底部構造について説明すると、前面部21と後面部22の下部間には底面構成部27が設けられ、底面構成部27は前後方向の中央部に左右方向に設けた折り目28に沿って倒立V字状に折り畳み可能に構成されている。底面構成部27のうちの折り目28の両端部と底面構成部27の左右方向の中央部の下端近傍部とを結ぶ円弧29よりも下側部分は前面部21と後面部22とにそれぞれ溶着されてなる下部溶着部30が形成されている。底面部23は、前後の下部溶着部30間において前後の円弧29を外縁とした舟形形状に形成されている。本体部20は、内容物を充填した状態で、図1に示すように、底面部23が平板状に展開するとともに、2枚のフィルム材を溶着してなる前後の下部溶着部30が、平面視円弧状に縦向きに配置されることで、自立可能に構成されている。また、内容物を充填していない状態では、図3に示すように、折り目28に沿って底面構成部27を折り畳むとともに、前面部21と後面部22とを重ね合わせて、本体部20を平板状に折り畳むことで、減容化できるように構成されている。なお、底面部23(円弧29)の形状は台形状であってもよい。
【0031】
ただし、本体部20としては、上部溶着部24及び舟形溶着部25を備えたものであれば、それ以外に関しては任意の構成を採用することが可能である。例えば、図4に示す本体部60のように、1枚のフィルム材を筒状に丸めて両端部を溶着したり、インフレーション成形により製作した筒状部材61を用い、該筒状部材61の下端部に別部材からなる底板62を溶着してなる本体部60を採用することもできる。また、前面部21と後面部22と底面部23とをそれぞれ別個のフィルム材で構成し、ヒートシールや超音波シールなどにより溶着してなる本体部を採用することもできる。
【0032】
スパウト10の口部12にはキャップ3に代えて、図5に示すように、注出ポンプ40と支持装置41とを備えたポンプ装置42を着脱可能に取り付けることもできる。
【0033】
注出ポンプ40は、ポンプ本体43と、スパウト10の口部12に着脱自在に螺合されてポンプ本体43をパウチ容器1に固定するナット部材44と、ポンプ本体43から上方へ突出する操作部45とを有する周知の構成のものである。
【0034】
支持装置41は、図5に示すように、注出ポンプ40から下方へ延びる支持脚46と、支持脚46に上下動可能に外嵌されたスライド部材47と、支持脚46とスライド部材47とにわたって、支持脚46の周方向に間隔をあけて設けられた複数の脚部材48であって、上側リンク49及び下側リンク50と、スライド部材47よりも下側において、支持脚46に対して下側リンク50を回動自在に連結する下側連結部51と、スライド部材47に対して上側リンク49を回動自在に連結する上側連結部52と、上側リンク49と下側リンク50とを回動自在に連結する中間連結部53とをそれぞれ有し、支持脚46に対するスライド部材47の上下方向への相対移動に伴って、支持脚46から側方へ延びる開脚姿勢と、下端側を上端側よりも支持脚46の中心側へ窄ませた閉脚姿勢とにわたって、開閉可能な複数の脚部材48とを備えたものである。
【0035】
次に、スパウト10の構成について説明しつつ、容器本体2の上部溶着構造について説明する。
【0036】
スパウト10は、図6図8に示すように、平面視において、左右方向(長さ方向)の略中央部が前後方向に最も幅広で、両端部側へ行くにしたがって幅狭に構成され、菱形の対面する一対の鈍角の角部にアールを形成した舟形形状の高さを有する舟形部11と、舟形部11の上面中央部から上方へ向けて突出状に設けた筒状の口部12とを備え、フィルム材のシーラント層に対して相溶性を有するポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性合成樹脂材料を用いて一体成形されている。
【0037】
容器本体2の上部溶着構造について説明すると、図2図3図9に示すように、前面部21及び後面部22の上端部の溶着代と舟形部11の前後面とをそれぞれ溶着してなる前後の舟形溶着部25の形状は、正面視において、上縁25aが上部溶着部24の上縁24aと略直線状に連なって設けられ、下縁の長さ方向の両側部には上縁25aと略平行な側部平坦部33が設けられ、下縁の長さ方向の中央部には側部平坦部33よりも下方へ膨出する膨出部34が設けられ、膨出部34の両端部が側部平坦部33に滑らかに連なって設けられ、両側縁25cが略上下方向に直線状に形成されている。
【0038】
膨出部34の下端部には舟形溶着部25の上縁25aと略平行な中央平坦部34aが形成され、膨出部34の両側部には中央平坦部34aと側部平坦部33とを滑らかに連結する連結部34bが形成されている。ただし、膨出部34は下側へ突出する円弧状や楕円弧状に形成することもできる。
【0039】
舟形部11は、正面視において舟形溶着部25と略同じ形状に構成され、舟形部11の長さ方向の両側部を上下方向に薄肉に構成して、スパウト10を構成する樹脂材料を節減できるように構成されている。なお、フィルム材に対する舟形部11の溶着面は、舟形溶着部25に適合する形状に形成されている。
【0040】
舟形部11の前後面には左右方向に延びる突条11aが上下に間隔をあけて複数形成され、舟形部11の前後面に対してフィルム材を溶着するときに、突条11aが線上にフィルム材に溶着されることで、舟形部11とフィルム材間のシール性が高められるように構成されている。また、舟形部11の両側縁には外方へ突出する耳部11bが形成され、舟形部11の前後面にフィルム材を溶着するときに、この耳部11bが溶融して舟形部11の両側縁付近の微細な空間部分に充填されることで、舟形部11の両側縁におけるシール性能が高められている。ただし、突条11aを省略して舟形部11の前後面を平坦面で構成したり、耳部11bを省略したりすることも可能である。
【0041】
舟形溶着部25の膨出部34の左右両側には緩衝領域35(図9にハッチングで図示)が形成され、パウチ容器1の内圧が高くなったときに、この舟形溶着部25を含む第1破袋防止構造により、緩衝領域35におけるフィルム材に弛みが発生し易くなって、落下時等における水撃を効果的に吸収できるように構成されている。
【0042】
舟形溶着部25の側縁の高さT1は、任意に設定可能であるが、舟形溶着部25の長さ方向の中央部の高さT2の50%~80%に設定すると、膨出部34の両側方の緩衝領域35を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器1の破袋をより一層効果的に防止できる。具体的には、ポンプ装置42を取付け可能となしたスパウト10においては、高さT1は5mm~9mmに設定することが好ましく、高さT2は8mm~12mmに設定することが好ましい。
【0043】
中央平坦部34aの端部から舟形溶着部25の側縁までの正面視における距離L1は、任意に設定可能であるが、中央平坦部34aの中央部から舟形溶着面25の側縁までの距離BLの25%~90%であてもよく、50%~70%であってもよい。このように構成すると、膨出部34の両側方の緩衝領域35を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器1の破袋をより一層効果的に防止できる。具体的には、注出ポンプ40を取付け可能となしたスパウト10においては、距離L1は17mm~27mmに設定することが好ましく、距離BLは28.5mm~33.5mmに設定することが好ましい。
【0044】
側部平坦部33の正面視における長さL2は、中央平坦部34aの中央部から舟形溶着面25の側縁25cまでの距離BLの5%から50%であてもよく、10%~20%であってもよい。このよう構成すると、膨出部34の両側方の緩衝領域35を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器1の破袋をより一層効果的に防止できる。
【0045】
膨出部34の正面視における長さL3は、中央平坦部34aの中央部から舟形溶着面25の側縁25cまでの距離BLの10%から90%であてもよく、20%~80%であってもよい。このように構成すると、膨出部34の両側方の緩衝領域35を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器1の破袋をより一層効果的に防止できる。
【0046】
舟形部11の前後方向の長さL4は、中央平坦部34aの中央部から舟形溶着面25の側縁25cまでの距離BLの60%から150%であてもよく、80%~120%であってもよい。このように構成すると、膨出部34の両側方の緩衝領域35の体積を十分に確保して、落下時におけるパウチ容器1の破袋をより一層効果的に防止できる。
【0047】
口部12の口内径は、任意に設定可能で、口部12に口をつけて直接的に内容物を飲むことができるように、8mm~20mmの狭口に構成したり、キャップ3を取り外して注出ポンプ40を取付けることができるように、26mm~32mmの広口に構成したりすることができる。
【0048】
舟形溶着部25の両側方には前面部21と後面部22とを溶着してなる上部溶着部24が設けられ、上部溶着部24の下縁24bは舟形溶着部25の側部平坦部33よりも低い位置に配置され、上部溶着部24の下縁24bのスパウト10側部分には、本体部20の内部側へ向けて突出する略円弧状の張出部36が形成され、張出部36の上端部は側部平坦部33の端部に連設されている。そして、パウチ容器1の内圧が高くなったときに、この張出部36を含む第2破袋防止構造により、舟形部11の両端部の下端角部に作用する、舟形部11からフィルム材を引き剥がそうとする応力を張出部36に沿って分散させ、該応力が集中することを防止できるように構成されている。
【0049】
上部溶着部24の下縁24bと舟形溶着部25の側部平坦部33間の高さT3は、6mm~10mmに設定されている。張出部36の半径Rは、任意に設定可能で、例えば高さT3の100%~150%に設定できる。
【0050】
このパウチ容器1では、舟形溶着部25を含む第1破袋防止構造により、落下時等において、本体部20の内圧が急激に高まった場合でも、緩衝領域35に形成されるフィルム材の弛みにより、フィルム材と舟形部11との溶着部分の両側縁の下端角部Pに作用する、舟形部11からフィルム材を引き剥がそうとする応力を低減できる。また、張出部36を含む第2破袋防止構造により、舟形部11の両端部の下端角部Pに作用する、舟形部11からフィルム材を引き剥がそうとする応力が張出部36に沿って分散されて、該応力が集中することが防止される。このため、両破袋防止構造により、フィルム材と舟形部11との溶着部分の両側縁或いはその付近における、シール破壊の発生を効果的に防止して、落下時などにおける水撃作用でパウチ容器1が破袋するという不具合を効果的に防止できることになる。
【0051】
具体的には、図12に示すスパウト10Cを用いて、図17に示すように、舟形溶着部102と左右の上部溶着部103とを略同じ幅に形成した従来のパウチ容器100では、パウチ容器100の内圧が高まると、前面部21及び後面部22に、舟形溶着部102と上部溶着部103とに跨る略V字状の左右1対の凹部104が形成されるとともに、該凹部104のそれぞれの中央部に、凹部104の下端部から舟形溶着部102の両側部の下端角部Pに向かう縦皺105が形成され、下端角部Pに大きな荷重が作用する。それに対して、本発明のパウチ容器1では、内圧が高まっていない状態においては、図16に仮想線で示すように、舟形溶着部25と上部溶着部24とに跨る略V字状の左右1対の凹部70が形成され、パウチ容器1の内圧が高まると、図16に示すように、凹部70Aのように凹部70の下端部が上側へ移動し、凹部70AのV字の角度が大きくなるが、従来のパウチ容器100のように縦皺105が形成されることはなく、舟形溶着部25の両側部の下端角部Pに作用する荷重が分散されるので、下端角部Pからの破袋を効果的に防止できることになる。
【0052】
なお、第1破袋防止構造と第2破袋防止構造は、両方とも設けることが最も好ましいが、次のように構成して、一方のみを設けることも可能である。
【0053】
(1)図10に示すように、上部溶着部24に代えて、下縁24Abを舟形溶着部25の側部平坦部33と略同じ高さ位置に配置した上部溶着部24Aを設け、上部溶着部24Aと舟形溶着部25とが連続的に連なるように構成することも可能である。
【0054】
(2)図11に示すように、上部溶着部24に代えて、上縁24Baを舟形溶着部25の上縁25aと同じ高さ位置に設け、下縁のうちの舟形溶着部25側の内側部分24Bbを側部平坦部33と同じ高さ位置に直線状に設け、舟形溶着部25から離間した外側部分24Bcを舟形溶着部25の中央平坦部34aよりも低い高さ位置に直線状に設け、内側部分24Bbと外側部分24Bcとを外方へ突出する円弧24Bd又は内側へ突出する円弧24Beで滑らかに連ねた上部溶着部24Bを設けることもできる。
【0055】
(3)図12図13に示すように、舟形部11に代えて正面視長方形状の舟形部11Cを有するスパウト10Cを用い、上部溶着部24の下縁24bを長方形状の舟形溶着部25Cの下縁25Cbよりも下側に配置して、上部溶着部24のスパウト10C側部分に張出部36を設けることもできる。
【0056】
(4)図14に示すように、舟形部11に代えて正面視長方形状の舟形部11Cを有するスパウト10Cを用い、舟形部11Cと前面部21及び後面部22とを溶着するための溶着型を舟形溶着部25に適合する形状に構成して、舟形部11Cのうちの舟形溶着部25に対応する部分のみが溶着されるように構成することもできる。また、舟形溶着部25に対応する部分のみが溶着されるように、舟形部11Cの前後面における舟形溶着部25に対応する部分をそれ以外の部分よりも外方へ突出するように構成することも可能である。更に、この場合には、図15に示すように、上部溶着部24に代えて、下縁24Abを舟形溶着部25の側部平坦部33と略同じ高さ位置に配置した上部溶着部24Aを設け、上部溶着部24Aと舟形溶着部25とが連続的に連なるように構成することも可能であるし、上部溶着部24に代えて前述した上部溶着部24Bを設けることもできる。なお、舟形部11の形状は、上述のように舟形溶着部25の形状が適正な形状であれば、任意の形状に構成可能である。
【0057】
次に、パウチ容器1の評価試験について説明する。
スパウトとして、図7図8に示すように、舟形部11の各部の寸法を設定した第1破袋防止構造を有する、スパウト10と、図12に示すように、舟形部11の各部の寸法を設定した第1破袋防止構造を有しないスパウト10Cを製作した。
【0058】
フィルム材として、本体部20の内面側から順番にLLDPE樹脂層とNY樹脂層とPET樹脂層とを積層してなり、本体部20の最も内側に配置されるシーラント層の厚さを100μmに設定したフィルム材と、150μmに設定したフィルム材の2種類のフィルム材を用い、図1図2に示すような外観形状で、満注容量が640mlの2種類の本体部20を製作した。
【0059】
そして、比較例1,2として、第1破袋防止構造を有しない図12に示すスパウト10Cと、前記2種類の本体部20を用い、スパウト10Cと本体部20との溶着構造として、図17に示すように、上部溶着部103の幅と舟形溶着部102の幅とが同じになるように、スパウト10Cを本体部20に10mmの幅で溶着固定してなる2種類の容器本体101を製作した。
【0060】
実施例1,2として、第1破袋防止構造を有する図7に示すスパウト10と、前記2種類の本体部20を用い、スパウト10と本体部20との溶着構造として、図10に示すように、上部溶着部24Aの幅を舟形溶着部25の両側部の幅と同じに設定した2種類の容器本体を製作した。
【0061】
実施例3,4として、第1破袋防止構造を有しない図12に示すスパウト10Cと、前記2種類の本体部20を用い、スパウト10Cと本体部20との溶着構造として、図13に示すように、上部溶着部24の下縁24bが舟形溶着部25の側部平坦部33よりも5mmだけ低い位置に配置され、上部溶着部24のスパウト10側の端部に半径7.5mmの略円弧状の張出部36を形成した第2破袋防止構造を備えてなる2種類の容器本体を製作した。
【0062】
実施例5,6として、第1破袋防止構造を有する図7に示すスパウト10を用いるとともに、スパウト10と本体部20との溶着構造として、図9に示すように、上部溶着部24の下縁24bが舟形溶着部25の側部平坦部33よりも8mmだけ低い位置に配置され、上部溶着部24のスパウト10側の端部に半径7.5mmの略円弧状の張出部36を形成した第2破袋防止構造を備えてなる2種類の容器本体を製作した。
【0063】
そして、これら8種類の容器本体をそれぞれ20個用い、各容器本体に500mlの水を充填して、キャップ3でスパウト10の口部12を閉蓋し、スパウト10側を上側にした縦向姿勢の場合と、容器本体2を略水平にした横向姿勢の場合のそれぞれについて、高さ1.2mの高さから5回落下させたときにおける、舟形溶着部の両側部の破袋の有無を検査した。また、キャップ3に代えて、図5に示すポンプ装置42をスパウト10に取付けた場合について、高さ1.2mの高さから3回落下させたときにおける、舟形溶着部の両側部の破袋の有無を検査した。その結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
表1から、第1破袋防止構造又は第2破袋防止構造を備えた実施例1~6のパウチ容器1は、破袋防止構造を備えていない比較例1,2のパウチ容器1と比較して、破袋したパウチ容器1の個数が全体的に少なくなっていることが分かる。特に、第1及び第2の破袋防止構造を備えた実施例5、6のパウチ容器1は、格段に破袋個数が少なくなっていることが分かる。また、シーラント層の厚さは、100μmよりも150μmの方が破袋し難いことが分かる。
【0066】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0067】
1 パウチ容器
2 容器本体
3 キャップ
10 スパウト
11 舟形部
11a 突条
11b 耳部
12 口部
20 本体部
21 前面部
22 後面部
23 底面部
24 上部溶着部
24a 上縁
24b 下縁
25 舟形溶着部
25a 上縁
25c 側縁
26 側部溶着部
27 底面構成部
28 折り目
29 円弧
30 下部溶着部
33 側部平坦部
34 膨出部
34a 中央平坦部
34b 連結部
35 緩衝領域
36 張出部
40 注出ポンプ
41 支持装置
42 ポンプ装置
43 ポンプ本体
44 ナット部材
45 操作部
46 支持脚
47 スライド部材
48 脚部材
49 上側リンク
50 下側リンク
51 下側連結部
52 上側連結部
53 中間連結部
60 本体部
61 筒状部材
62 底板
70 凹部
70A 凹部
24A 上部溶着部
24Ab 下縁
24B 上部溶着部
24Ba 上縁
24Bb 内側部分
24Bc 外側部分
24Bd 円弧
24Be 円弧
10C スパウト
11C 舟形部
25C 舟形溶着部
25Cb 下縁
100 パウチ容器
101 容器本体
102 舟形溶着部
103 上部溶着部
104 凹部
105 縦皺
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17