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特許7016440無線通信システムにおけるセカンダリセルビーム失敗回復に対するランダムアクセス手順のための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-27
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるセカンダリセルビーム失敗回復に対するランダムアクセス手順のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20220128BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20220128BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20220128BHJP
   H04W 72/14 20090101ALI20220128BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20220128BHJP
   H04L 1/18 20060101ALI20220128BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W16/28
H04W72/12
H04W72/14
H04B7/06 950
H04L1/18
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021062485
(22)【出願日】2021-04-01
(65)【公開番号】P2021168470
(43)【公開日】2021-10-21
【審査請求日】2021-06-01
(31)【優先権主張番号】63/008206
(32)【優先日】2020-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517114621
【氏名又は名称】華碩電腦股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】▲くん▼ ▲逸▼軒
(72)【発明者】
【氏名】郭 宇軒
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-106699(JP,A)
【文献】ASUSTeK,Discussion on completion of RA procedure for SCell beam failure recovery[online],3GPP TSG RAN WG2 #109bis-e R2-2003651,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109bis-e/Docs/R2-2003651.zip>,2020年04月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/06
H04B 7/24- 7/26
H04L 1/18
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)の方法であって、
ランダムアクセス手順を開始することと、
PDCCH(Physical Downlink Control Channel)送信を受信することと、
前記ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかを決定することであって、
前記ランダムアクセス手順を開始することが、SpCell(Special Cell)ビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEのC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)宛てであるかどうかに基づき、
前記ランダムアクセス手順を開始することが、SCell(Secondary Cell)ビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであるかどうか、および前記PDCCH送信が新しい送信のための上りリンク(UL)グラントを含むかどうかに基づく、決定することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記ランダムアクセス手順を開始することが、前記SCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであり、かつ前記PDCCH送信が前記新しい送信のための前記ULグラントを含むことに基づいて、前記競合解決に成功したと決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ULグラントは、前記ランダムアクセス手順のMsg3の送信に関連付けられたHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスのためのものである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ランダムアクセス手順を開始することが前記SCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであり、かつ前記PDCCH送信が前記新しい送信のための前記ULグラントを含まないことに基づいて、前記競合解決に成功したとは決定しないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記PDCCH送信は、下りリンク(DL)割り当てを割り当てる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ランダムアクセス手順を開始することが前記SpCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであることに基づいて、前記競合解決に成功したと決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記PDCCH送信は、下りリンク(DL)割り当てを割り当てる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ランダムアクセス手順を開始することが前記SpCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てではないことに基づいて、前記競合解決に成功したとは決定しないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記SCellビーム失敗回復は、SCellに関連付けられたビーム失敗表示に応答して、トリガされる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記競合解決に成功したとの決定に基づいて、前記ランダムアクセス手順の完了に成功したと決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ユーザ機器(UE)であって、
制御回路と、
前記制御回路に設けられたプロセッサと、
前記制御回路に設けられ、前記プロセッサに動作可能に結合されたメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたプログラムコードを実行して、動作を行うように構成されており、前記動作は、
ランダムアクセス手順を開始することと、
PDCCH(Physical Downlink Control Channel)送信を受信することと、
前記ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかを決定することであって、
前記ランダムアクセス手順を開始することが、SpCell(Special Cell)ビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEのC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)宛てであるかどうかに基づき、
前記ランダムアクセス手順を開始することが、SCell(Secondary Cell)ビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであるかどうか、および前記PDCCH送信が新しい送信のための上りリンク(UL)グラントを含むかどうかに基づく、決定することと、含む、UE。
【請求項12】
前記ランダムアクセス手順を開始することが、前記SCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであり、かつ前記PDCCH送信が前記新しい送信のための前記ULグラントを含むことに基づいて、前記競合解決に成功したと決定することを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項13】
前記ULグラントは、前記ランダムアクセス手順のMsg3の送信に関連付けられたHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスのためのものである、請求項12に記載のUE。
【請求項14】
前記ランダムアクセス手順を開始することが前記SCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであり、かつ前記PDCCH送信が前記新しい送信のための前記ULグラントを含まないことに基づいて、前記競合解決に成功したとは決定しないことを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項15】
前記PDCCH送信は、下りリンク(DL)割り当てを割り当てる、請求項14に記載のUE。
【請求項16】
前記ランダムアクセス手順を開始することが前記SpCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであることに基づいて、前記競合解決に成功したと決定することを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項17】
前記PDCCH送信は、下りリンク(DL)割り当てを割り当てる、請求項16に記載のUE。
【請求項18】
前記ランダムアクセス手順を開始することが前記SpCellビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てではないことに基づいて、前記競合解決に成功したとは決定しないことを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項19】
前記動作は、
前記競合解決に成功したとの決定に基づいて、前記ランダムアクセス手順の完了に成功したと決定することを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項20】
プロセッサ実行可能な命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、ユーザ機器(UE)によって実行されるときに、動作を行うことを引き起し、前記動作は、
ランダムアクセス手順を開始することと、
PDCCH(Physical Downlink Control Channel)送信を受信することと、
前記ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかを決定することであって、
前記ランダムアクセス手順を開始することが、SpCell(Special Cell)ビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEのC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)宛てであるかどうかに基づき、
前記ランダムアクセス手順を開始することが、SCell(Secondary Cell)ビーム失敗回復に対して行われるときに、前記競合解決に成功したかどうかを決定することは、前記PDCCH送信が前記UEの前記C-RNTI宛てであるかどうか、および前記PDCCH送信が新しい送信のための上りリンク(UL)グラントを含むかどうかに基づく、決定することと、を含む、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年4月10日に出願された米国仮特許出願第63/008,206号の利益を主張し、その全開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。フィールド
【0002】
本開示は、一般に、無線通信ネットワークに関し、より詳細には、無線通信システムにおけるSCell(Secondary Cell)ビーム失敗回復に対するランダムアクセス手順のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
移動体通信デバイスとの大量データの通信に対する要求が急速に高まる中、従来の移動体音声通信ネットワークは、インターネットプロトコル(IP)データパケットをやり取りするネットワークへと発展している。そのようなIPデータパケット通信は、移動体通信デバイスのユーザに、ボイスオーバIP、マルチメディア、マルチキャスト、およびオンデマンド通信サービスを提供可能である。
【0004】
例示的なネットワーク構造は、発展型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)である。E-UTRANシステムは、上記のボイスオーバIPおよびマルチメディアサービスを実現するために、高いデータスループットを提供可能である。現在、次世代(例えば、5G)の新しい無線技術が3GPP標準化機構によって論じられている。このため、現行の3GPP標準内容に対する変更が現在提出され、3GPP標準の発展および確定に向けて検討されている。
【発明の概要】
【0005】
本開示よれば、1つ以上のデバイスおよび/または方法が提供される。ユーザ機器(UE)の観点からの例では、UEはランダムアクセス手順を開始する。UEは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)送信を受信する。UEは、ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決が成功したかどうかを決定する。ランダムアクセス手順を開始することがSpCell(Special Cell)ビーム失敗回復に対して行われる場合、競合解決に成功するかどうかの決定は、PDCCH送信がUEのC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)宛てであるかどうかに基づく。ランダムアクセス手順を開始することがSCell(Secondary Cell)ビーム失敗回復に対して行われる場合、競合解決に成功したかどうかの決定は、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうか、およびPDCCH送信が新しい送信のための上りリンク(UL)グラントを含むかどうかに基づく。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】1つの例示的な実施形態による無線通信システムの図を示す。
図2】1つの例示的な実施形態による送信機システム(アクセスネットワークとしても知られる)および受信機システム(ユーザ機器またはUEとしても知られる)のブロック図である。
図3】1つの例示的な実施形態よる通信システムの機能ブロック図である。
図4】1つの例示的な実施形態による図3のプログラムコードの機能ブロック図である。
図5】1つの例示的な実施形態による、SCell(Secondary Cell)ビーム失敗回復MAC(Medium Access Control)CE(Control Element)(BFR MAC CE)および/または不完全(truncated)SCell BFR MAC CEを示す図である。
図6】1つの例示的な実施形態による、SCell BFR MAC CEおよび/または不完全SCell BFR MACEを示す図である。
図7】1つの例示的な実施形態による、MACサブヘッダを示す図である。
図8】1つの例示的な実施形態による、MACサブヘッダを示す図である。
図9】1つの例示的な実施形態による、MAC PDU(Protocol Data Unit)を示す図である。
図10】1つの例示的な実施形態による、ランダムアクセス手順に関連付けられた例示的なシナリオを示す図である。
図11】1つの例示的な実施形態による、ランダムアクセス手順に関連付けられた例示的なシナリオを示す図である。
図12】1つの例示的な実施形態による、ランダムアクセス手順に関連付けられた例示的なシナリオを示す図である。
図13】1つの例示的な実施形態による、フローチャートである。
図14】1つの例示的な実施形態による、フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に説明する例示的な無線通信システムおよびデバイスは、無線通信システムを採用し、ブロードキャストサービスをサポートする。無線通信システムは、音声、データ等の様々なタイプの通信を提供するように広く展開されている。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時間分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)LTE(Long Term Evolution)無線アクセス、3GPP LTE-AもしくはLTE-Advanced(Long Term Evolution Advanced)、3GPP2 UMB(Ultra Mobile Broadband)、WiMax、5Gのための3GPP NR(New Radio)無線アクセス、または他の何らかの変調技術に基づいてよい。
【0008】
特に、以下に説明する例示的な無線通信システムおよびデバイスは、本明細書において3GPPと呼ばれる「第3世代パートナーシップ・プロジェクト」という名称のコンソーシアムにより提示される標準などの1つ以上の標準をサポートするように設計されてよく、その標準は:3GPP specification 38.321 16.0.0を含む。上記に挙げた標準および文書は、その全体が参照により本明細書に明示的に援用される。
【0009】
図1は、本開示の1つ以上の実施形態による多重アクセス無線通信システムを表す。アクセスネットワーク100(AN)は、複数のアンテナグループを含み、あるグループは104および106、別のグループは108および110、また別のグループは112および114を含む。図1においては、各アンテナグループに対して、アンテナが2つしか示されていないが、より多くのあるいはより少ないアンテナが各アンテナグループに利用されてよい。アクセス端末116(AT)は、アンテナ112および114と通信しており、アンテナ112および114は、順方向リンク120を介して情報をアクセス端末116に送信すると共に、逆方向リンク118を介して情報をアクセス端末116から受信している。アクセス端末(AT)122は、アンテナ106および108と通信しており、アンテナ106および108は、順方向リンク126を介して情報をアクセス端末(AT)122に送信すると共に、逆方向リンク124を介して情報をアクセス端末(AT)122から受信している。周波数分割複信(FDD)システムにおいては、通信リンク118、120、124、および126は通信に異なる周波数を使用してもよい。例えば、順方向リンク120では、逆方向リンク118によって使用される周波数とは異なる周波数を使用してもよい。
【0010】
アンテナの各グループおよび/またはアンテナが通信するように設計されたエリアは、アクセスネットワークのセクターと称することが多い。本実施形態において、アンテナグループは各々、アクセスネットワーク100によってカバーされるエリアのセクターにおいて、アクセス端末と通信するように設計されてもよい。
【0011】
順方向リンク120および126を介した通信において、アクセスネットワーク100の送信アンテナは、異なるアクセス端末116および122に対する順方向リンクの信号対雑音比を改善するために、ビームフォーミングを利用してよい。また、そのカバレッジにランダムに分散したアクセス端末に送信するためにビームフォーミングを使用するアクセスネットワークは、単一のアンテナを通じてすべてのそのアクセス端末への送信を行うアクセスネットワークよりも、隣接セルのアクセス端末への干渉を少なくする。
【0012】
アクセスネットワーク(AN)は、端末と通信するのに使用される固定局または基地局でよく、アクセスポイント、Node B、基地局、拡張型基地局、eNB(eNodeB)、gNB(Next Generation NodeB)または別の何らかの専門用語で呼ばれることもある。アクセス端末(AT)は、ユーザ機器(UE)、無線通信デバイス、端末、アクセス端末、または別の何らかの専門用語で呼ばれることもある。
【0013】
図2は、多入力多出力(MIMO)システム200における送信機システム210(アクセスネットワークとしても知られている)および受信機システム250(アクセス端末(AT)またはユーザ機器(UE)としても知られている)の実施形態を表す。送信機システム210では、ある数のデータストリームに対するトラフィックデータがデータ源212から送信(TX)データプロセッサ214に提供されてもよい。
【0014】
一実施形態において、各データストリームは、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータプロセッサ214は、データストリームに対して選択された特定の符号化方式に基づいて、各データストリームについてのトラフィックデータをフォーマット、符号化、およびインターリーブして、符号化データを提供する。
【0015】
各データストリームについての符号化データが、直交周波数分割多重(OFDM)技術を使用してパイロットデータと多重化されてもよい。パイロットデータは、代表的には、既知の方式で処理される既知のデータパターンとしてもよく、受信機システムでチャネル応答を推定するのに使用されてもよい。そして、各データストリームについての多重化パイロットおよび符号化データが、データストリームについて選択される特定の変調スキーム(例えば、二位相偏移変調(BPSK)、四位相偏移変調(QPSK)、M値位相偏移変調(M-PSK)、またはM値直交振幅変調(M-QAM))に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)されて、変調シンボルを提供する。各データストリームについてのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ230により実行される命令によって決定されてもよい。
【0016】
そして、すべてのデータストリームについての変調シンボルはTX MIMOプロセッサ220に提供され、これが(例えば、OFDMについての)変調シンボルをさらに処理してよい。そして、TX MIMOプロセッサ220は、N個の変調シンボルストリームをN個の送信機(TMTR)222a~222tに提供する。特定の実施形態において、TX MIMOプロセッサ220は、ビームフォーミング加重をデータストリームのシンボルおよびシンボルが送信されているアンテナに適用する。
【0017】
各送信機222は、各シンボルストリームを受信および処理して1つ以上のアナログ信号を提供し、さらに、アナログ信号を調節(例えば、増幅、フィルタリング、および/またはアップコンバート)して、MIMOチャネルを介した送信に適した変調信号を提供する。そして、送信機222a~222tからのN個の変調信号がそれぞれ、N個のアンテナ224a~224tから送信されてもよい。
【0018】
受信機システム250においては、送信された変調信号はN個のアンテナ252a~252rによって受信され、各アンテナ252からの受信信号が、それぞれの受信機(RCVR)254a~254rに提供されてもよい。各受信機254は、それぞれの受信信号を調節(例えば、フィルタリング、増幅、およびダウンコンバート)して、調節された信号をデジタル化してサンプルを提供し、および/またはさらに、サンプルを処理して対応する「受信」シンボルストリームを提供してもよい。
【0019】
そして、RXデータプロセッサ260は、特定の受信機処理技術に基づいて、N個の受信機254からのN個の受信シンボルストリームを受信および処理して、N個の「検出」シンボルストリームを提供する。そして、RXデータプロセッサ260は、各検出シンボルストリームを復調、デインターリーブ、および/または復号して、データストリームについてのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ260による処理は、送信機システム210でのTX MIMOプロセッサ220およびTXデータプロセッサ214により実行される処理と相補的である。
【0020】
プロセッサ270は、どのプリコーディングマトリクス(後述)を使用するかを定期的に決定してもよい。プロセッサ270は、マトリクス・インデックス部分およびランク値部分を含む逆方向リンクメッセージを構築する。
【0021】
逆方向リンクメッセージが、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含んでもよい。そして、逆方向リンクメッセージが、データ源236からのある数のデータストリームについてのトラフィックデータも受信し得るTXデータプロセッサ238により処理され、変調器280により変調され、送信機254a~254rにより調節され、および/または送信機システム210に送り戻される。
【0022】
送信機システム210では、受信機システム250からの変調信号がアンテナ224により受信され、受信機222により調節され、復調器240により復調され、RXデータプロセッサ242により処理されて、受信機システム250により送信された逆方向リンクメッセージを抽出する。そして、プロセッサ230が、ビームフォーミング加重を決定するためにどのプリコーディングマトリクスを使用するかを決定してもよく、そして、抽出されたメッセージを処理してもよい。
【0023】
図3を参照すると、この図は、本開示の主題による通信デバイスの代替的な簡易機能ブロック図を表す。図3に示されるように、無線通信システムにおける通信デバイスは、図1のUE(もしくはAT)116および122または図1の基地局(もしくはAN)100を実現するのに利用可能であり、無線通信システムがLTEシステムまたはNRシステムであってもよい。通信デバイスは、入力デバイス302、出力デバイス304、制御回路306、中央演算処理装置(CPU)308、メモリ310、プログラムコード312、およびトランシーバ314を含んでよい。制御回路306は、CPU308を介してメモリ310内のプログラムコード312を実行することにより、通信デバイスの動作を制御する。通信デバイス300は、キーボード、キーパッド等の入力デバイス302を介してユーザにより入力された信号を受信することができ、モニタ、スピーカ等の出力デバイス304を介して画像および音声を出力することができる。トランシーバ314は、無線信号を受信および送信するのに使用され、受信信号を制御回路306に伝達すると共に、制御回路306により生成された信号を無線で出力する。無線通信システムにおける通信デバイス300は、図1のAN100を実現するのにも利用可能である。
【0024】
図4は、本開示の主題による図3に示すプログラムコード312の簡易ブロック図である。この実施形態において、プログラムコード312は、アプリケーションレイヤ400と、レイヤ3部分402と、レイヤ2部分404とを含み、レイヤ1部分406に結合されている。レイヤ3部分402が無線リソース制御を実行してもよい。レイヤ2部分404がリンク制御を実行してもよい。レイヤ1部分406が物理的接続を実行および/または実装する。
【0025】
3GPP仕様38.321 16.0.0では、PCell(Primary Cell)とSCell(Secondary Cell)に対するランダムアクセス手順とビーム失敗回復(beam failure recovery)手順が導入されている。特に、3GPP仕様38.321 16.0.0の6.1.3.23項の図6.1.3.23-1であって、「Cell BFR and Truncated SCell BFR MAC CE with the highest ServCellIndex of this MAC entitys SCell configured with BFD is less than 8」と題するものは、図5として本明細書で複製されている。3GPP仕様38.321 16.0.0の6.1.3.23項の図6.1.3.23-2であって、「SCell BFR and Truncated SCell BFR MAC CE with the highest ServCellIndex of this MAC entity’s SCell configured with BFD is equal to or higher than 8」と題するものは、図6として本明細書で複製されている。3GPP仕様38.321 16.0.0の6.1.5項の図6.1.5-1であって、「E/T/R/R/BI MAC subheader」と題するものは、図7として本明細書で複製されている。3GPP仕様38.321 16.0.0の6.1.5項の図6.1.5-2であって、「E/T/RAPID MAC subheader」と題するものは、図8として本明細書で複製されている。3GPP仕様38.321 16.0.0の6.1.5項の図6.1.5-3であって、「Example of MAC PDU consisting of MAC RARs」と題するものは、図9として本明細書で複製されている。3GPP仕様38.321 16.0.0の一部を以下に引用する:
[外1]
【0026】
(3GPP仕様に従ったシステムのような)いくつかのシステムにおいて、例えば、図10に示すように、ランダムアクセス(RA)手順がビーム失敗回復(BFR)に対して開始される場合、SpCell(Special Cell)のPDCCH(Physical Downlink Control Channel)送信の受信を示す通知が下位層から受信され、PDCCH送信がUEのC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)宛てである場合、UEは、ランダムアクセス手順の完了に成功したとみなす。図10は、UEが、UEのC-RNTI宛てのPDCCH送信(1008)の受信に基づいて、ランダムアクセス手順が完了したとみなす例示的なシナリオを示す。いくつかの例において、UEは、SpCellに関連付けられたSpCellビーム失敗回復をトリガしてもよい(1014)。UEは、ランダムアクセス手順を開始してもよい(1010)(例えば、ランダムアクセス手順は、SpCellビーム失敗回復をトリガすること(1014)に応答して、開始されてもよい(1010))。UEは、ランダムアクセス手順のMsg1(1002)を送信してもよい。いくつかの例において、Msg1(1002)は、プリアンブル(例えば、ランダムアクセスプリアンブル)を含み、および/またはPRACH(Physical Random Access Channel)機会を介してネットワークに送信されてもよい。UEは、ランダムアクセス手順のMsg2(1004)を受信してもよい。いくつかの例において、Msg2(1004)は、ランダムアクセス応答(RAR)を含み、および/またはネットワークによって送信されてもよい(例えば、ネットワークは、Msg1(1002)を受信することに応答して、Msg2(1004)を送信してもよい)。UEは、ランダムアクセス手順のMsg3(1006)を送信してもよい。いくつかの例において、Msg3(1006)は、MAC(Medium Access Control)CE(Control Element)および/またはMsg3(1006)は、UL-SCH(Uplink Shared Channel)を介してネットワークに送信されてもよい。UEは、UEのC-RNTI宛てのPDCCH送信(1008)を受信してもよい。UEは、UEのC-RNTI宛てのPDCCH送信(1008)の受信に基づいて、ランダムアクセス手順が完了したとみなしてもよい(1012)。ランダムアクセス手順は、SpCellビーム失敗回復に応答しておよび/またはそれに対して開始される(1010)ため、また、UEのC-RNTI宛てのPDCCH送信(1008)の受信(例えば、受信の成功)は、SpCellに関連付けられたビーム失敗が回復されたことを表示および/または示唆するため、C-RNTI宛てのPDCCH送信(1008)の受信に基づいて、ランダムアクセス手順が完了したとUEが決定することは正しい(例えば、UEのC-RNTI宛てのPDCCH送信(1008)の受信は、SpCellに関連付けられたビーム失敗が回復されたことを表示および/または示唆し、したがって、UEは、PDCCH送信(1008)が下りリンク(DL)割り当てを割り当てるかどうか、またはPDCCH送信(1008)がULグラントを含むおよび/または示すかどうかにかかわらず、ランダムアクセス手順が完了したと正しくみなす)。
【0027】
セカンダリセル(SCell)に対するビーム失敗回復の導入により、SCellに関連付けられたSCellビーム失敗回復に対して(および/またはそれに応答して)ランダムアクセス手順が開始されてもよい。SCellに対するビーム失敗回復手順中および/またはランダムアクセス手順中に、DLトラフィックがSpCell内で進行中である可能性がある(例えば、UEは、SCellに対するビーム失敗回復手順中に、SpCell内のDLトラフィックを受信してもよい)。したがって、SCellに対するビーム失敗回復手順中の、DL割り当てを割り当てるPDCCH送信の受信の成功は、(例えば、SCellに関連付けられた)gNBがMsg3(例えば、ランダムアクセス手順のMsg3)の受信に成功したことを示唆するものではなく、したがって、DL割り当てを割り当てるPDCCH送信の受信は、ランダムアクセス手順および/またはランダムアクセス手順の競合解決が成功および/または完了したことを示唆しない。したがって、ビーム失敗回復手順はSCellに対するものであるため(、および/またはSCellビーム失敗回復に対して、ランダムアクセス手順が開始されるため)、DL割り当てを割り当てるPDCCH送信の受信は、ランダムアクセス手順および/またはランダムアクセス手順の競合解決に成功および/または完了したとUEがみなすのには適した条件ではないことがある。
【0028】
図11は、UEにネットワークのPCell(Primary Cell)およびSCellが設定されている例示的なシナリオを示す。図11において、PCellに関するUEのタイムラインはPCellとラベル付けされ、SCellに関するUEのタイムラインはSCellとラベル付けされる。いくつかの例において、UEは、SCellに関連付けられたSCellビーム失敗回復をトリガしてもよい(1114)。UEは、PCell上で、競合ベースのランダムアクセス手順などのランダムアクセス手順を開始してもよい(1110)(例えば、SCellビーム失敗回復をトリガすること(1114)に応答して、ランダムアクセス手順が開始されてもよい(1110))。UEは、ランダムアクセス手順のMsg1(1102)を送信してもよい。いくつかの例において、Msg1(1102)は、プリアンブル(例えば、ランダムアクセスプリアンブル)を含み、および/またはPRACH機会を介してネットワークに送信されてもよい。UEは、ランダムアクセス手順のMsg2(1104)を受信してもよい。いくつかの例において、Msg2(1104)は、ランダムアクセス応答を含み、および/またはネットワークによって送信されてもよい(例えば、ネットワークは、Msg1 (1102)を受信することに応答して、Msg2(1104)を送信してもよい)。いくつかの例において、UEは、Msg3(1106)を生成してもよい。Msg3(1106)は、ビーム失敗回復MAC CE (BFR MAC CE) (例えば、不完全BFR MAC CE)を含んでもよい。BFR MAC CE (例えば、不完全BFR MAC CE)は、SCellのビーム失敗情報を含んでもよい。UEは、ネットワークへのMsg3(1106)の送信に失敗することがある(例えば、UEは、ネットワークへのMsg3(1106)の送信に成功しないことがある)。代替的および/または追加的に、ネットワークは、UEからMsg3(1106)の受信に失敗する(例えば、受信に成功しない)ことがある。
【0029】
代替的および/または追加的に、ネットワークがUEからMsg3(106)の受信に成功するが、SCellのビーム失敗情報の受信に成功しない(および/またはSCellのビーム失敗情報の一部の受信に成功しない)シナリオが企図される。一例において、SCellのビーム失敗情報は、Msg3(1106)に含まれないことがある(および/または、単にSCellのビーム失敗情報の第1の部分が、Msg3(1106)に含まれるが、SCellのビーム失敗情報の第2の部分が、Msg3(1106)に含まれないことがある)。例えば、Msg3(1106)のサイズが制限されることにより、BFR MAC CEの少なくとも1つがMsg(1106)に含まれていない(および/または単にBFR MAC CEの部分がMsg3(1106)に含まれる)ことにより、および/またはビーム失敗情報がBFR MAC CEに含まれていないことにより、SCellのビーム失敗情報がMsg3(1106)に含まれないことがある(および/または、SCellのビーム失敗情報の第2の部分がMsg3(1106)に含まれないことがある)。SCellのビーム失敗情報がMsg3(1106)に含まれない(および/またはSCellのビーム失敗情報の第2の部分がMsg3(1106)に含まれない)例では、UEがMsg3(1106)の送信に成功し、ネットワークがMsg3(1106)の受信に成功したとしても、ネットワークがSCellのビーム失敗情報を受信しないことがある(および/または、ネットワークがSCellのビーム失敗情報の第2の部分を受信しないことがある)。
【0030】
ネットワークは、PCell上でUEのC-RNTI宛てのDL割り当てをスケジュールしてもよい。例えば、UEは、DL割り当てを示す送信(1108)(例えば、PDCCH送信)をネットワークから受信してもよい。DL割り当ては、SCellビーム失敗回復に対するランダムアクセス手順とは無関係であり得るDLデータ到着により、スケジュールされ得る(および/または、送信1108が送信され得る)(例えば、DL割り当ては、ランダムアクセス手順および/またはSCellビーム失敗回復とは無関係のDLデータに対するものであり得る)。UEが、ランダムアクセス手順の完了に成功した、および/またはランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したと、送信(1108)(例えば、UEのC-RNTI宛てのPDCCH送信)の受信に基づいてみなすように構成されているシナリオでは、UEは、ネットワークがSCellのビーム失敗情報の受信に成功せず(、および/またはネットワークがSCellのビーム失敗情報の第2の部分の受信に成功せず)、SCellビーム失敗回復が解決されない(1116)場合でも、ランダムアクセス手順の完了に成功した、および/または競合解決に成功したと間違えてみなすことがある(1112)。一例において、SCellビーム失敗回復は、ネットワークがSCellのビーム失敗情報を受信しない場合(および/またはネットワークがSCellのビーム失敗情報の第2の部分を受信しない場合)、解決および/または完了されなくてもよい。
【0031】
したがって、ランダムアクセス手順が、SCellに関連付けられたSCellビーム失敗回復に対する(および/または、それに応答する)ものである場合、UEが、DL割り当てを割り当てる(および/または、UEのC-RNTI宛ての)PDCCH送信の受信に基づいて、ランダムアクセス手順の競合解決に成功したとみなすことは適切ではないことがある。例えば、ランダムアクセス手順の競合解決が、DL割り当てを割り当てる(および/または、UEのC-RNTI宛ての)PDCCH送信の受信に基づいて成功および/または完了するとみなすことは、(図11の例示のシナリオで論じたように)UEが、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順の完了に成功したと間違えてみなすことがある。
【0032】
いくつかの例において、UEは、(SCellビーム失敗回復および/またはSCellに関連付けられた)BFR MAC CEを送信するためのULグラントを取得するために、SCellビーム失敗回復のためのランダムアクセス手順を開始する。したがって、SCellビーム失敗回復に対してランダムアクセス手順を開始するための理由および/または意図は、BFR MAC CEを送信するためのULグラントを取得することである。したがって、UEがランダムアクセス手順の競合解決が成功したかどうかを決定するための条件は、UEがランダムアクセス手順を開始して、BFR MAC CEを送信するためのULグラントを取得する場合と整合させるべきである。したがって、UEが情報(例えば、BFR MAC CE)を送信するためのULグラントを取得するためにランダムアクセス手順を開始する場合、条件は、UEのC-RNTI宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信をUEが受信するかどうかに基づくべきである(例えば、ランダムアクセス手順の競合解決が成功するかどうかの決定は、UEがC-RNTI宛てのPDCCH送信を受信するかどうか、およびPDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むかどうかに基づくべきである)。例えば、UEがSCellビーム失敗回復に対するランダムアクセス手順を開始する場合(および/または、UEがSpCell以外のセルに関連付けられたビーム失敗回復に対するランダムアクセス手順を開始する場合)、UEのC-RNTIに宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信をUEが受信するかどうかに基づくべきである(例えば、ランダムアクセス手順の競合解決が成功するかどうかの決定は、UEがC-RNTI宛てのPDCCH送信を受信するかどうか、およびPDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むかどうかに基づくべきである)。このように、UEは、ULグラントを含まないPDCCH送信を受信することに応答して、ランダムアクセス応答の競合解決が成功したと間違えて決定しなくてもよい。むしろ、UEは、PDCCH送信が(例えば、新しい送信のための)ULグラントを含むかどうかを決定し、PDCCH送信が(例えば、新しい送信のための)ULグラントを含むという決定に基づいて、競合解決が成功した、および/またはランダムアクセス手順が完了したと決定することができる。
【0033】
いくつかの例において、ランダムアクセス応答グラント(例えば、ランダムアクセス手順におけるランダムアクセス応答が示すULグラント)は、完全なBFR MAC CEを含むには十分でないことがある。したがって、Msg3(例えば、ランダムアクセス応答を受信することに応答して、Uが送信する)は、単に不完全な(truncated)BFR MAC CEを単に含むことがある。したがって、UEが、完全なBFR MAC CEの少なくとも一部 (例えば、Msg3で送信されなかった完全なBFR MAC CEの一部)を送信するためには、ULグラント(例えば、ランダムアクセス応答グラントに加えて追加のULグラント)が必要とされてもよい。代替的および/または追加的に、SCellに対するビーム失敗回復手順の完了は、ULグラントの受信に基づく。例えば、UEが、ランダムアクセス応答グラントを介してBFR MAC CEを送信する場合、ネットワークは、UEに、BFR MAC CEの送信に関連付けられたHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセス(例えば、Msg3送信のためのHARQプロセス0)のためのULグラントを提供すべきであり、ここで、UEによるULグラントの受信は、ビーム失敗回復手順の完了のための暗黙のACKのような確認応答(ACK)として機能してもよい(例えば、ULグラントの受信は、ビーム失敗回復手順の完了を示してもよい)。
【0034】
したがって、本開示によれば、UEがランダムアクセス手順の競合解決が成功したかどうかを決定するための条件は、ランダムアクセス応答に関連付けられたビーム失敗回復のタイプに基づく。例えば、ランダムアクセス手順が、SpCellビーム失敗回復(例えば、SpCellのビーム失敗回復)に関連付けられている(例えば、それに対するおよび/または、それに応答して開始される)場合、ランダムアクセス手順の競合解決に成功する条件(および/または、ランダムアクセス手順および/またはSpCellビーム失敗回復の完了に成功する条件)は、UEが、UEのC-RNTI宛てのPDCCH送信を受信するという条件(例えば、3GPP仕様によるビーム失敗回復のための完了条件にしたがって)であってもよい。いくつかの例において、ランダムアクセス手順の競合解決に成功したかどうかを決定する(および/または、ランダムアクセス手順および/またはランダムアクセス手順に関連付けられたビーム失敗回復に成功したかどうかを決定する)ための3GPP仕様による完了条件は、(ランダムアクセス手順に関連付けられた)ビーム失敗回復がSpCellに関連する場合(例えば、ビーム失敗回復がSpCellビーム失敗回復である場合)に、適用され得る(および/または、その場合にのみ適用され得る)。ランダムアクセス手順が、SCellビーム失敗回復(例えば、SCellのビーム失敗回復)に関連付けられている(例えば、それに対するおよび/またはそれに応答して開始される)場合、ランダムアクセス手順の競合解決に成功する条件(および/または、ランダムアクセス手順および/またはSCellビーム失敗回復の完了に成功する条件)は、UEのC-RNTI宛でであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信をUEが受信するという条件であってもよい。代替的および/または追加的に、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復(例えば、SCellのビーム失敗回復)に関連付けられている(例えば、それに対するおよび/またはそれに応答して開始される)場合、ランダムアクセス手順の競合解決に成功する条件(および/または、ランダムアクセス手順および/またはSCellビーム失敗回復に成功する条件)は、UEがC-RNTI宛てのPDCCH送信を伴うULグラントを受信するという条件であってもよく、ここで、ULグラントは、ランダムアクセス手順におけるBFR MAC CEの送信に関連付けられたHARQプロセスに対するものである(例えば、HARQプロセスは、ランダムアクセス手順のMsg3送信に対するHARQプロセス0であってもよい)。
【0035】
実施形態1
【0036】
実施形態1では、SCellビーム失敗回復のためのランダムアクセス手順の競合解決は、UEのC-RNTI宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信に基づいても(例えば、それのみに基づいても)よい。
【0037】
いくつかの例において、UEが、新しい送信のためのULグラントを含むDLシグナリングをネットワークから受信する (ここで、例えば、DLシグナリングがUEのC-RNTI宛てである)場合、UEは、SCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとみなしてもよい(、および/またはUEは、ランダムアクセス手順に成功したとみなしてもよい)。
【0038】
代替的および/または追加的に、(例えば、たとえDLシグナリングがUEのC-RNTI宛てである場合でも、)UEが、新しい送信のためのULグラントを含まない(、および示さない)DLシグナリングをネットワークから受信する場合、UEは、SCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとみなさなくてもよい(、および/またはUEは、ランダムアクセス手順の完了に成功したとみなさなくてもよい)。例えば、UEがネットワークからDL割り当てのための、すなわちDLシグナリングを受信する(ここで、DLシグナリングは、例えば、新しい送信のためのULグラントを含まない、および/または示さない)場合、UEは、SCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとはみなさなくてもよい(および/または、UEは、ランダムアクセス手順の完了に成功したとみなさなくてもよい)。
【0039】
いくつかの例において、UEは、ランダムアクセス手順においてMsg3を送信した後に、競合解決のためにPDCCH監視を行ってもよい(例えば、UEは、PDCCHを監視してもよい)。競合解決は、ランダムアクセス手順に関連付けられてもよい。ランダムアクセス手順は、SCellビーム失敗回復に関連付けられてもよい(例えば、それのためであってもよい)。UEが、ULグラントを含まないネットワークから第1のPDCCH送信を受信する場合、UEは、競合解決に成功したとはみなさなくてもよい。ULグラントを含む、および/または示し、UEのC-RNTI宛ての第2のPDCCH送信を、UEがネットワークから受信する場合、UEは、競合解決に成功したとみなしてもよい。
【0040】
図12は、UEがSCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順を実行する例示的なシナリオを示す。UEには、ネットワークによってSCell(例えば、アクティブ化されたSCell)が設定される。いくつかの例において、UEは、SCellに関連付けられたSCellビーム失敗回復をトリガしてもよい(1218)。UEは、SCellビーム失敗回復に応答して、ランダムアクセス手順を開始してもよい(1212)(例えば、ランダムアクセス手順は、SCellビーム失敗回復をトリガすること(1218)に応答して、開始されてもよい(1212))。UEは、ランダムアクセス手順のMsg1(1202)を送信してもよい。いくつかの例において、Msg1(1202)は、プリアンブル(例えば、ランダムアクセスプリアンブル)を含み、および/またはPRACH機会を介してネットワークに送信されてもよい。UEは、ランダムアクセス手順のMsg2(1204)を受信してもよい。いくつかの例において、Msg2(1204)は、ランダムアクセス応答を含み、および/またはネットワークによって送信されてもよい(例えば、ネットワークは、Msg1(1202)を受信することに応答して、Msg2(1204)を送信してもよい)。いくつかの例において、UEは、Msg3(1206)を生成してもよい。UEは、Msg3(1206)をネットワークに送信してもよい(例えば、UEは、Msg3(1206)のネットワークへのMsg3送信を行ってもよい)。Msg3(1206)は、BFR MAC CEを含んでもよい(例えば、Msg3(1206)は、BFR MAC CEの全てまたはBFR MAC CEの単に一部を含んでもよい)。いくつかの例において、BFR MAC CEは、SCellのビーム失敗情報を含んでもよい。いくつかの例において、Msg3(1206)を送信した後(および/またはそれに応答して)、UEは、ランダムアクセス手順の競合解決のためのPDCCH監視を行ってもよい(例えば、UEは、Msg3(1206)を送信した後および/またはそれに応答して、PDCCHを監視してもよい)。いくつかの例において、UEは、UEのC-RNTI宛てであり、かつDL割り当てを示す第1のPDCCH送信(1208)を(例えば、PDCCH監視を介して)受信してもよい。いくつかの例において、第1のPDCCH送信(1208)は、新しい送信のためのULグラントを含まなくてもよい。UEは、第1のPDCCH送信(1208)を受信することに応答して、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順の完了に成功したとみなさなくてもよい(1214)(例えば、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復のためのものであること、および/または、第1のPDCCH送信(1208)が、新しい送信のためのULグラントを含まない、および/または、それを示さないという決定に基づいて、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順の完了に成功したとみなさなくてもよい(1214)。)例えば、第1のPDCCH送信(1208)を受信することに応答して、UEは、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順の完了に成功したと決定しなくてもよい(例えば、UEは、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復のためのものである、および/または、第1のPDCCH送信(1208)が、新しい送信のためのULグラントを含まない、および/または、それを示さないとの決定に基づいて、競合解決にまだ成功していない、および/またはランダムアクセス手順の完了にまだ成功していないと決定してもよい)。いくつかの例において、UEのC-RNTIに宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを示す第2のPDCCH送信(1210)を(例えば、PDCCH監視を介して)UEが受信してもよい。UEは、第2のPDCCH送信(1210)を受信することに応答して、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順に完了した(例えば、完了に成功した)とみなしてもよい(1216)(例えば、UEは、第2のPDCCH送信(1210)が新しい送信のためのULグラントを含む、および/または示すとの決定に基づいて、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順の完了に成功したとみなしてもよい(1216))。例えば、第2のPDCCH送信(1210)を受信することに応答して、UEは、第2のPDCCH送信(1210)を受信することに応答して、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順の完了に成功した(例えば、完了に成功した)ことを決定してもよい(例えば、UEは、第2のPDCCH送信(1210)が、新しい送信のためのULグラントを含む、および/または示すとの決定に基づいて、競合解決に成功した、および/またはランダムアクセス手順の完了に成功したと決定してもよい)。
【0041】
実施形態2
【0042】
実施形態2では、SCellビーム失敗回復のためのランダムアクセス手順の競合解決は、UEのC-RNTI宛てであり、かつUL新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信に基づいて(例えば、それのみに基づいて)もよく、ここで、ULグラントおよび/または新しい送信は、第1のHARQプロセス(例えば、HARQプロセス0)のためのものである。
【0043】
いくつかの例において、ネットワークから新しい送信のためのULグラントを含むDLシグナリングを受信する場合、SCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとUEがみなしてもよく(および/または、ランダムアクセス手順の完了に成功したとUEがみなしてもよく)、ここで、ULグラントおよび/または新しい送信は、第1のHARQプロセスのためのものである(また、DLシグナリングは、例えばUEのC-RNTI宛てである)。DLシグナリングは、第1のHARQプロセスを示してもよい。いくつかの例において、第1のHARQプロセスは、Msg3送信に使用されてもよい(例えば、第1のHARQプロセスは、ランダムアクセス手順のMsg3のネットワークへの送信に使用されるHARQプロセスであってもよい)。代替的および/または追加的に、第1のHARQプロセスは、HARQプロセス0であってもよい(例えば、第1のHARQプロセスは、HARQプロセス識別(ID)0に関連付けられてもよい)。第1のHARQプロセスは、Msg3のBFR MAC CEのような、BFR MAC CE (例えば、不完全BFR MAC CE)を送信するために使用されてもよい。
【0044】
代替的および/または追加的に、UEが、ネットワークから新しい送信のためのULグラントを含む(、および/またはそれを示す)DLシグナリングを受信する場合、UEは、SCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとはみなさなくてもよく(、および/またはUEは、ランダムアクセス手順の完了に成功とはみなさなくてもよく)、ここで、ULグラントおよび/または新しいの送信は、第2のHARQプロセスのためのものである(DLシグナリングが、例えば、UEのC-RNTI宛てである場合でも)。例えば、第2のHARQプロセスは、第1のHARQプロセスと異なってもよい(例えば、第2のHARQプロセスは、HARQプロセス0でなくてもよい)。代替的および/または追加的に、第2のHARQプロセスは、ランダムアクセス手順に関連付けられない、および/またはこれに使用されなくてもよい。代替的および/または追加的に、第2のHARQプロセスは、ランダムアクセス手順においてMsg3送信に使用されなくてもよい。代替的および/または追加的に、第2のHARQプロセスは、ランダムアクセス手順のMsg3のBFR MAC CEのような、BFR MAC CE (例えば、不完全BFR MAC CE)を送信するのに使用されなくてもよい。代替的および/または追加的に、第2のHARQプロセスは、SCellビーム失敗回復に関連付けられたSCellのビーム失敗情報を含むBFR MAC CE (例えば、不完全BFR MAC CE)を送信するのに使用されなくてもよい。例えば、DLシグナリングを受信することに応答して、UEは、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に関連付けられている(例えば、それのためである)との決定、およびUL付与に関連付けられた第2のHARQプロセスが第1のHARQプロセスと異なるとの決定、第2のHARQプロセスがランダムアクセス手順に関連付けられていないおよび/またはこれに使用されないとの決定、第2のHARQプロセスがランダムアクセス手順におけるMsg3送信に使用されないとの決定、または第2のHARQプロセスが、ランダムアクセス手順のMsg3のBFR MAC CEのようなBFR MAC CE(例えば、不完全BFR MAC CE)、および/またはSCellビーム失敗回復に関連付けられたSCellのビーム失敗情報を含むBFR MAC CEを送信するために使用されないとの決定に基づいて、ランダムアクセス手順の競合解決に成功したとみなさなくてもよい。
【0045】
代替的および/または追加的に、UEが、(たとえDLシグナリングが、例えば、UEのC-RNTI宛てである場合でも、)ネットワークから、ULグラントを含まない(および示さない)DLシグナリングを受信する場合、UEは、SCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとみなさなくてもよい(および/または、UEは、ランダムアクセス手順の完了に成功とみなさなくてもよい)。例えば、UEがネットワークからDL割り当てのためのDLシグナリング(ここで、DLシグナリングは、例えば、ULグラントを含まない、および/またはこれを示さない)を受信する場合、UEは、SCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとみなさなくてもよい(および/または、UEは、ランダムアクセス手順の完了に成功したとはみなさなくてもよい)。
【0046】
上述の1つ以上の技術、デバイス、概念、方法、および/または選択肢など、本明細書における1つ以上の実施形態に関して、DLシグナリングはPDCCH送信であってもよい。代替的および/または追加的に、DLシグナリングは、UEのC-RNTI宛てである、および/または、これに関連付けられてもよい。
【0047】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、PDCCH送信は、SpCell (例えば、PCellおよび/またはPSCell(Primary Secondary Cell Group (SCG) Cell)上であってもよい。例えば、PDCCH送信は、SpCell上のUEによって受信されてもよい。
【0048】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、Msg3(例えば、Msg3送信)は、BFR MAC CE (例えば、不完全BFR MAC CE)を含んでもよい。
【0049】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、ランダムアクセス手順は、競合ベースのランダムアクセス手順であってもよい。
【0050】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、ランダムアクセス手順は、トリガされたビーム失敗回復に応答して開始されてもよい。
【0051】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、ランダムアクセス手順は、SpCell (例えば、PCellまたはPSCell)上にあってもよい。例えば、ランダムアクセス手順は、SpCell上で行われてもよい。
【0052】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、ランダムアクセス手順のランダムアクセスタイプは、4ステップランダムアクセスタイプ(4ステップRAタイプ)であってもよい。
【0053】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、ランダムアクセス手順のランダムアクセスタイプは、2ステップランダムアクセスタイプ(2ステップRAタイプ)であってもよい。
【0054】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、ビーム失敗回復(例えば、SCellビーム失敗回復)は、セカンダリセルに関連付けられたビーム失敗回復に応答して、トリガされてもよい。
【0055】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、UEは、ランダムアクセス手順においてランダムアクセスプリアンブルを(例えば、ネットワークに)送信してもよい(例えば、ランダムアクセスプリアンブルは、Msg1を介してネットワークに送信されてもよい)。
【0056】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、UEは、ランダムアクセス応答においてネットワークが示すULグラントに基づいて、Msg3を送信してもよい(例えば、ランダムアクセス応答は、Msg2を介してネットワークから受信されてもよい)。例えば、UEは、Msg3をネットワークに送信するために、ULグラントの1つ以上のULリソースを使用してもよい。ランダムアクセス応答は、ULグラントを含み、および/またはこれを示してもよい。
【0057】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、競合解決は、ランダムアクセス手順(例えば、競合ベースのランダムアクセス手順)に関連付けられてもよい。
【0058】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、UEがネットワークからDL割り当てのためのDLシグナリングを受信する場合(および/または、UEが新しい送信のためのULグラントを含まないDLシグナリングを受信する場合)、UEは、PCellビーム失敗回復および/またはPSCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順の競合解決に成功したとみなしてもよい。
【0059】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、UEが第1のHARQプロセス(例えば、HARQプロセス0)とは異なる第2のHARQプロセスに対する新しい送信のためのULグラントを含む、および/またはそれを示すDLシグナリングを受信する場合、UEは、PCellビーム失敗回復および/またはPSCellビーム失敗回復に関連付けられたランダムアクセス手順に競合解決に成功したとみなしてもよい。
【0060】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、第2のHARQプロセスは、第2のHARQプロセスIDに関連付けられてもよい。第2のHARQプロセスIDは、第1のHARQプロセス(例えば、HARQプロセス0)に関連付けられたHARQプロセスID(例えば、0)とは異なってもよい。
【0061】
本明細書における1つ以上の実施形態に関して、新しい送信は、データの再送ではないデータの送信に対応してもよい。例えば、新しい送信は、(例えば、UEにおいて)データが送信可能になった後のデータの初期送信に対応してもよい。
【0062】
前述の技術および/または実施形態の1つ、いくつか、および/または全てを、新しい実施形態に形成することができる。
【0063】
いくつかの例において、実施形態1および実施形態2に関して説明される実施形態のような、本明細書に開示される実施形態が、独立して、および/または別々に実施されてもよい。代替的および/または追加的に、実施形態1および/または実施形態2に関して説明される実施形態のような、本明細書で説明される実施形態の組み合わせが実施されてもよい。代替的および/または追加的に、実施形態1および/または実施形態2に関して記載される実施形態のような、本明細書で説明される実施形態の組み合わせが、同時に(concurrently and/or simultaneously)実施されてもよい。
【0064】
本開示の種々の技術、実施形態、方法および/または選択肢は、独立して、および/または互いに分離して実施されてもよい。代替的および/または追加的に、本開示の様々な技術、実施形態、方法、および/または選択肢は、単一のシステムを用いて組み合わされ、および/または実施されてもよい。代替的および/または追加的に、本開示の様々な技術、実施形態、方法、および/または代替物は、同時に(concurrently and/or simultaneously)実施されてもよい。
【0065】
図13は、UEの観点から見た、1つの例示的な実施形態によるフローチャート1300である。ステップ1305において、UEは、SCellに対するビーム失敗回復をトリガする。ステップ1310において、UEは、ビーム失敗回復(例えば、SCellビーム失敗回復)に応答して、ランダムアクセス手順を開始する。ステップ1315において、UEは、第1のHARQプロセスを使用して、第1のシグナリングをネットワークに送信する。ステップ1320において、UEは、ネットワークから第2のシグナリングを受信する。ステップ1325において、UEは、第2のシグナリングが、UEに対する(例えば、新しい送信のための)ULグラントを含む、および/またはこれを示すかどうかに基づいて、ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかを決定する(および/または、ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかは、第2のシグナリングがULグラントを含む、および/またはこれを示すかどうかに加えて、他の情報に基づいて決定されてもよい)。
【0066】
一実施形態では、UEは、第2のシグナリングが、UEに対するULグラントを含む、および/またはこれを示す場合、競合解決に成功したとみなす。
【0067】
一実施形態では、UEは、第2のシグナリングが、UEに対するULグラントを含まない、および/またはこれを示さない場合、競合解決に成功したとはみなさない。
【0068】
一実施形態では、UEは、第2のシグナリングが、UEの第2のHARQプロセスに対する(例えば、新しい送信のための)ULグラントを含む、および/またはこれを示す場合、競合の解決に成功したとはみなさない。第2のHARQプロセスは、第1のHARQプロセスとは異なってもよい。第2のHARQプロセスの第2のHARQプロセスIDは、第1のHARQプロセス(例えば、HARQプロセス0)に関連付けられたHARQプロセスID(例えば、0)とは異なってもよい。
【0069】
一実施形態では、UEは、第2のシグナリングが、UEに対する第1のHARQプロセスのためのULグラントを含む、および/またはこれを示す場合、競合解決に成功したとみなす。
【0070】
一実施形態では、UEは、ランダムアクセス手順におけるプリアンブルをネットワークに送信する。プリアンブルは、第1のシグナリングが送信される前に、送信されてもよい。プリアンブルは、ランダムアクセスプリアンブルであってもよい。
【0071】
一実施形態では、UEは、第1のシグナリングが送信される前に、ネットワークからランダムアクセス応答を受信し、ここで、ランダムアクセス応答は、UEが第1のシグナリングを送信するためのULグラントを示す。UEは、ランダムアクセス応答が示すULグラントの1つ以上のULリソースを使用して、第1のシグナリングを送信してもよい。
【0072】
一実施形態では、第1のシグナリングは、ランダムアクセス手順におけるMsg3送信である。
【0073】
一実施形態では、第1のシグナリングは、ビーム情報を示すMAC CEを含む。ビーム情報は、SCellのビーム失敗情報を含んでもよい。
【0074】
一実施形態では、第1のシグナリングは、SCellのビーム情報を示す不完全MAC CEを含む。ビーム情報は、SCellのビーム失敗情報を含んでもよい。
【0075】
一実施形態では、UEは、第1のシグナリングの送信に応答してタイマを開始し、第1の信号の再送に応答してタイマを再開する。いくつかの例において、UEによる第1のシグナリングの各再送に応答して、UEは、タイマを再開してもよい。代替的および/または、追加的に、UEは、第1のシグナリングの複数の再送を実行することに応答して、タイマを再開してもよい。
【0076】
一実施形態では、第2のシグナリングは、PDCCH送信である
【0077】
一実施形態では、第2のシグナリングは、UEに関連付けられたC-RNTI宛てである。
【0078】
一実施形態では、ビーム失敗回復(例えば、SCellビーム失敗回復)は、SCellに関連付けられた1つ以上のビーム失敗表示に応答して、トリガされる。1つ以上のビーム失敗表示は、UEの1つ以上のレイヤ(例えば、UEの1つ以上の下位レイヤ)からUEのMACエンティティが受信してもよい。いくつかの例において、UEは、(例えば、UEの1つ以上のレイヤからの)ビーム失敗表示の閾値数に相当するSCellに関連付けられたビーム失敗表示を(例えば、MACエンティティが)受信することに応答して、ビーム失敗回復(例えば、SCellビーム失敗回復)をトリガしてもよい。
【0079】
図3および図4を参照すると、UEの1つの例示的な実施形態において、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308はプログラムコード312を実行して、UEが、(i)SCellに対するビーム失敗回復をトリガすることと、(ii)ビーム失敗回復(例えば、SCellビーム失敗回復)に応答して、ランダムアクセス手順を開始することと、(iii)第1のHARQプロセスを使用して、第1のシグナリングをネットワークに送信することと、(iv)ネットワークから第2のシグナリングを受信することと、(v)第2のシグナリングが、UEに対する(例えば、新しい送信のための)ULグラントを含む、および/またはこれを示すかどうかに基づいて、ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかを決定する(および/または、ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかは、第2のシグナリングがULグラントを含む、および/またはこれを示すかどうかに加えて、他の情報に基づいて決定されてもよい)ことと、を行うことを可能にしてもよい。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上述のアクションおよびステップ、および/または他のもののうちの1つ、いくつか、および/または全てを実行することができる。
【0080】
図14は、UEの観点から見た、1つの例示的な実施形態によるフローチャート1400である。ステップ1405において、UEは、ランダムアクセス手順を開始する。ステップ1410において、UEは、PDCCH送信を受信する。ステップ1415において、UEは、ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかを決定する。ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復に対して開始される場合(例えば、ランダムアクセス手順がSpCellに関連付けられたSpCellビーム失敗回復に応答して、開始される場合)、競合解決に成功するかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうかに基づいて決定される(および/または、競合解決に成功するかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうかに加えて、他の情報に基づいて決定されてもよい)。ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始される場合(例えば、ランダムアクセス手順がSCellに関連付けられたSCellビーム失敗回復に応答して、開始される場合)、競合解決に成功するかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうか、およびPDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むかどうかに基づいて決定される(および/または、競合解決に成功するかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうか、およびPDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むかどうかに加えて、他の情報に基づいて決定されてもよい)。
【0081】
一実施形態では、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復に対して開始される場合、競合解決に成功するかどうかは、PDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むかどうかに基づいて決定されない。
【0082】
一実施形態では、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであり、かつPDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むことに基づいて、競合解決に成功したと決定する。例えば、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであり、PDCCHが新しい送信のためのULグラントを含むときに、競合解決に成功したとみなしてもよい。
【0083】
一実施形態では、ULグラントは、ランダムアクセス手順のMsg3の送信に関連付けられたHARQプロセスに対するものである。例えば、UEは、HARQプロセスを使用してMsg3を送信してもよい。Msg3は、UEがPDCCH送信を受信する前に(例えば、HARQプロセスを使用して)送信されてもよい。いくつかの例において、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始される場合、競合解決が成功するかどうかは、ULグラントおよび/または新しい送信がHARQプロセスのためのものであるかどうかに基づいて決定される(例えば、UEは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであり、PDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含み、かつULグラントおよび/または新しい送信がHARQプロセスのためのものであることに基づいて、競合解決に成功したと決定してもよい)。
【0084】
一実施形態では、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、(たとえPDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであっても)PDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含まないことに基づいて、競合解決に成功したとは決定しない。UEは、PDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含まないことに基づいて、競合解決にまだ成功していないと決定してもよい。例えば、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、(例えば、たとえPDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであっても)PDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含まない場合、競合解決に成功したとみなさなくてもよい。一実施形態では、PDCCH送信は、DL割り当てを割り当てる。例えば、UEは、ネットワークからの送信を受信するためにDL割り当てを使用してもよい。いくつかの例において、競合解決にまだ成功していないとの決定に応答して(および/または、UEが競合解決に成功したとみなさないとき)、UEのC-RNTIに宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含む第2のPDCCH送信の受信のためのPDCCH監視をUEは実行してもよい(例えば、PDCCH監視を継続する)。いくつかの例において、UEが、第2のPDCCH送信を受信しない場合(および/または、UEが、競合解決に関連付けられたタイマが満了する前に、第2のPDCCH送信を受信しない場合)、UEは、競合解決が失敗すると決定してもよい。代替的および/または追加的に、UEが、第2のPDCCH送信を受信する場合(および/または、UEが、競合解決に関連付けられたタイマが満了する前に、第2のPDCCH送信を受信する場合)、UEは、競合解決が成功したと決定することができる。
【0085】
一実施形態では、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、PDCCH送信がUEのC-RNTIに宛てであることに基づいて、競合解決に成功したと決定する。例えば、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てである場合、競合解決に成功したとみなしてもよい。一実施形態では、PDCCH送信は、DL割り当てを割り当てる。例えば、UEは、ネットワークからの送信を受信するためにDL割り当てを使用してもよい。いくつかの例において、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、たとえPDCCH送信がULグラントを含まない場合でも(および/または、PDCCH送信がいかなるULグラントを含まない場合でも)、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであることに基づいて、競合解決に成功したと決定する。
【0086】
一実施形態では、ランダムアクセス手順の開始がSpCellビーム失敗回復に対して行われる場合、UEは、PDCCH送信がUEのC-RNTIに宛てではないことに基づいて、競合解決に成功したとは決定しない。例えば、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復に対して開始される場合、UEは、PDCCH送信がUEのC-RNTIに宛てではない場合、競合解決に成功したとみなさなくてもよい。いくつかの例において、競合解決にまだ成功していないと決定することに応答して(および/または、UEが、競合解決に成功したとみなしていないとき)、UEは、UEのC-RNTI宛てである第2のPDCCH送信の受信のためのPDCCH監視を行ってもよい(例えば、PDCCH監視を継続する)。いくつかの例において、UEが第2のPDCCH送信を受信しない場合(および/または、UEが、競合解決に関連付けられたタイマが満了する前に、第2のPDCCH送信を受信しない場合)、UEは、競合解決が失敗したと決定してもよい。代替的および/または追加的に、UEが第2のPDCCH送信を受信する場合(および/または、UEが、競合解決に関連付けられたタイマが満了する前に、第2のPDCCH送信を受信する場合)、UEは、競合解決に成功したと決定してもよい。
【0087】
一実施形態では、ランダムアクセス手順はSCellビーム失敗回復に対して開始される。ランダムアクセス手順は、SCellビーム失敗回復に応答して開始される(例えば、ランダムアクセス手順は、SCellビーム失敗回復がトリガされることに応答して、開始されてもよい)。SCellビーム失敗回復は、SCellビーム失敗回復に関連付けられたSCellに関連付けられたビーム失敗表示に応答して、トリガされる(例えば、UEは、SCellに関連付けられたビーム失敗表示が、ビーム失敗表示の閾値数に相当することに応答して、SCellビーム失敗回復をトリガしてもよい)。
【0088】
一実施形態では、UEは、競合解決に成功したという決定に基づいて、ランダムアクセス手順の完了に成功したと決定する。例えば、UEは、UEが競合解決に成功したと決定するとき(および/または、競合解決に成功したと決定することに応答して)、ランダムアクセス手順の完了に成功したと決定してもよい。
【0089】
一実施形態では、競合解決に成功したかどうかの決定は、ランダムアクセス手順の競合解決ステータスの決定に対応する。競合解決ステータスは、UEが競合解決に成功したと決定するまで、競合解決に成功していないことを示してもよい。いくつかの例において、UEは、競合解決に成功したという決定に基づいて、および/または競合解決に成功したことを示す競合解決ステータスに基づいて、ランダムアクセス手順の完了に成功したと決定する。いくつかの例において、競合解決ステータスが、競合解決にまだ成功していないことを示すとき、UEは、本明細書における1つ以上の技法を使用するなどして、UEが受信するDLシグナリング(例えば、PDCCH送信)を分析して、競合解決に成功したかどうかを決定し、および/または、競合解決ステータスを更新してもよい。ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始され、PDCCH送信がULグラントを含まない例では、UEが、競合解決に成功したと決定しなくてもよく、および/または競合解決ステータスが、競合解決にまだ成功していないことを示してもよい(例えば、UEは、PDCCH送信がULグラントを含まないと決定することに応答して、競合解決ステータスを、競合解決にまだ成功していないことを示すことから、競合解決に成功したことを示すことに変更しなくてもよい)。競合解決ステータスが、(例えば、競合解決に関連付けられたタイマの満了前に)競合解決にまだ成功していないことを示しているとき、UEは、PDCCH監視を行って、1つ以上のPDCCH送信を受信してもよい。例えば、(例えば、競合解決に関連付けれたタイマの満了前に)UEのC-RNTI宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含む第2のPDCCH送信を受信することに応答して、UEは、競合解決に成功したと決定してもよく、および/または競合解決ステータスを、競合解決に成功したことを示すように更新してもよい(したがって、UEは、例えば、ランダムアクセス手順の完了に成功したと決定してもよい)。代替的および/または追加的に、タイマが満了するまで、競合解決ステータスが、競合解決に成功していないことを示したままになっている場合(および/または、タイマが満了したときに、競合解決ステータスが、競合解決にまだ成功していないことを示す場合)、UEは、競合解決が失敗したと決定してもよい。
【0090】
図3および図4を参照すると、UEの1つの例示的な実施形態において、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU 308は、プログラムコード312を実行して、UEが、(i)ランダムアクセス手順を開始することと、(ii)PDCCH送信を受信することと、(iii)ランダムアクセス手順に関連付けられた競合解決に成功したかどうかを決定することであって、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復に対して開始される場合、競合解決に成功したかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうかに基づいて決定される(および/または、競合解決に成功したかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうかに加えて、他の情報に基づいて決定されてもよい)、および/またはランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して開始される場合、競合解決に成功したかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうかおよびPDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むかどうかに基づいて決定される(および/または、競合解決に成功したかどうかは、PDCCH送信がUEのC-RNTI宛てであるかどうかおよびPDCCH送信が新しい送信のためのULグラントを含むかどうかに加えて、他の情報に基づいて決定されてもよい)。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上述のアクションおよびステップ、および/または他のもののうちの1つ、いくつか、および/または全てを実行することができる。
【0091】
本明細書のいくつかの実施形態による無線通信のための3GPP MAC仕様を拡張するために、拡張1~3が本明細書で提供される。拡張1~3は、本明細書におけるいくつかの実施形態による実装を反映し、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項への追加を含む。いくつかの実施形態によれば、拡張1~3のうちの1つ、いくつか、および/または全て、および/または(以下で論じる)追加1~7のうちの1つ、いくつか、および/または全てを実装してもよい。3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項の一部を、拡張1~3のいかなる追加もせずに以下に引用する:
[外2]
【0092】
拡張1において、実施形態1に関して説明した1つ以上の実施形態のように、本開示のいくつかの実施形態にしたがって、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項の一部に追加1が行われる。追加1は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/または、ランダムアクセス手順の競合解決に成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復(例えば、SpCellに関連付けられたビーム失敗回復)に対して開始される場合、およびUEがUEのC-RNTI宛てであるPDCCH送信を受信する場合、競合解決に成功したと決定する。拡張1の追加1なしでは、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/または、ランダムアクセス手順の競合解決が成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がビーム失敗回復(例えば、SCellなどの任意のタイプのセルに関連付けられたビーム失敗回復)に対して開始される場合、およびUEがUEのC-RNTI宛てであるPDCCH送信を受信する場合、競合解決に成功したと決定する。したがって、(3GPP仕様38.321 16.0.0で元々提供されているように)5.1.5項の一部にしたがって動作を行うことによって、UEは、(図11の例示のシナリオで論じられるように)競合解決および/またはランダムアクセス手順に成功および/または完了したと間違えてみなしてしまうことがある。
【0093】
拡張1の追加1は太字であり、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項で元々含まれていたものから追加1を区別するために、「ADDITION 1 STARTS:」という用語により先行され、「ADDITION 1 ENDS」という用語が続く。
【0094】
拡張1
[外3]
【0095】
拡張2において、実施形態2に関して説明した1つ以上の実施形態のように、本開示のいくつかの実施形態にしたがって、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項の一部に追加2~4が行われる。追加2は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/またはランダムアクセス手順の競合解決に成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復(例えば、SpCellに関連付けられたビーム失敗回復)に対して開始される場合、およびUEがUEのC-RNTIに宛てであるPDCCH送信を受信する場合、競合解決に成功したと決定する。追加3は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/またはランダムアクセス手順の競合解決に成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復(例えば、SCellに関連付けられたビーム失敗回復)に対して開始される場合、UEがUEのC-RNTIに宛てであり、かつHARQプロセス0のための新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信を受信する場合、競合解決に成功したと決定する。追加4は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/またはランダムアクセス手順の競合解決に成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がビーム失敗回復に対して開始されない場合、ランダムアクセス手順がUEのMACサブレイヤまたはRRCサブレイヤによって開始される場合、およびUEのC-RNTI宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信をUEが受信する場合、競合解決に成功したと決定する。
【0096】
拡張2の追加2は太字であり、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項で元々含まれていたものから追加2を区別するために、「ADDITION 2 STARTS:」という用語により先行され、「ADDITION 2 ENDS」という用語が続く。拡張2の追加3は太字であり、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項で元々含まれていたものから追加3を区別するために、「ADDITION 3 STARTS:」という用語により先行され、「ADDITION 3 ENDS」という用語が続く。拡張2の追加4は太字であり、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項で元々含まれていたものから追加4を区別するために、「ADDITION 4 STARTS:」という用語により先行され、「ADDITION 4 ENDS」という用語が続く。
【0097】
拡張2
[外4]
【0098】
拡張3において、実施形態2に関して説明した1つ以上の実施形態のように、本開示のいくつかの実施形態にしたがって、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項の一部に追加5~7が行われる。追加5は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/またはランダムアクセス手順の競合解決が成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がSpCellビーム失敗回復(例えば、SpCellに関連付けられたビーム失敗回復)に対して開始される場合、UEのC-RNTI宛てであるPDCCH送信をUEが受信する場合、競合解決に成功したと決定する。追加6は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/またはランダムアクセス手順の競合解決が成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復(例えば、SCellに関連付けられたビーム失敗回復)に対して開始される場合、UEのC-RNTI宛てであり、かつHARQプロセス0のための新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信をUEが受信する場合、競合解決に成功したと決定する。追加7は、ランダムアクセス手順が完了したかどうか、および/またはランダムアクセス手順の競合解決に成功したかどうかを決定するとき、UEは、ランダムアクセス手順がビーム失敗回復でUEのMACサブレイヤによって開始される(例えば、ランダムアクセス手順が、ビーム失敗回復以外の1つ以上の理由に対して、および/または、ビーム失敗回復以外の1つ以上のイベントに応答して、MACサブレイヤによって開始される)、またはUEのRRCサブレイヤによって開始される場合、およびUEのC-RNTI宛てであり、かつ新しい送信のためのULグラントを含むPDCCH送信をUEが受信する場合、競合解決に成功したと決定することを提供する。
【0099】
拡張3の追加5は太字であり、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項で元々含まれていたものから追加5を区別するために、「ADDITION 5 STARTS:」という用語により先行され、「ADDITION 5 ENDS」という用語が続く。拡張3の追加6は太字であり、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項で元々含まれていたものから追加6を区別するために、「ADDITION 6 STARTS:」という用語により先行され、「ADDITION 6 ENDS」という用語が続く。拡張3の追加7は太字であり、3GPP仕様38.321 16.0.0の5.1.5項で元々含まれていたものから追加7を区別するために、「ADDITION 7 STARTS:」という用語により先行され、「ADDITION 7 ENDS」という用語が続く。
【0100】
拡張3
[外5]
【0101】
通信デバイス(例えば、UE、基地局、ネットワークノードなど)が提供されてもよく、通信デバイスは、制御回路、制御回路に設けられたプロセッサ、および/または制御回路に設けられ、プロセッサに結合されたメモリを含み得る。プロセッサは、図13~14に図示される方法のステップを実行するために、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように構成され得る。さらに、プロセッサは、プログラムコードを実行して、本明細書に記載の上述のアクションおよびステップ、および/またはその他のステップのうちの1つ、いくつか、および/または全てを実行し得る。
【0102】
コンピュータ可読媒体が提供され得る。コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であり得る。コンピュータ可読媒体は、フラッシュメモリデバイス、ハードディスクドライブ、ディスク(例えば、磁気ディスク、および/または、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)などの少なくとも1つの光ディスク)、および/または、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)のうちの少なくとも1つなどのメモリ半導体を含み得る。コンピュータ可読媒体は、プロセッサ実行可能命令を含んでもよく、プロセッサ実行可能命令は、実行されたときに、図13~14に図示された方法のステップのうちの1つ、いくつかおよび/または全て、および/または本明細書で説明された上述のアクションおよびステップ、および/または他のもののうちの1つ、いくつかおよび/または全ての実行を引き起こす。
【0103】
本明細書に提示される1つ以上の技術を適用することにより、デバイス間(例えば、UEおよび/またはネットワークノード)の通信効率の向上を含むが、これに限定されない1つ以上の利点がもたらされ得ることが理解されよう。効率の向上は、UEが、SCellビーム失敗回復に対するランダムアクセス手順の完了に成功したかどうかを正しく決定できるようにした結果であり得る。例えば、ランダムアクセス手順がSCellビーム失敗回復に対して行われる場合、UEは、受信したPDCCH送信がC-RNTI宛てであるかどうか、および受信したPDCCH送信がULグラントを含むかどうかに基づいて、ランダムアクセス手順の完了に成功したかどうかを決定し得る。
【0104】
以上、本開示の種々の態様を説明した。当然のことながら、本明細書の教示内容が多種多様な形態で具現化されてもよく、本明細書に開示したいかなる特定の構造、機能、またはその両者は代表的なものに過ぎない。本明細書の教示内容に基づいて、当業者には当然のことながら、本明細書に開示した態様が、他のいかなる態様からも独立して実装されてもよく、これら態様のうちの2つ以上が様々な方法で組み合わせられてもよい。例えば、本明細書に記載した任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよいし、方法が実現されてもよい。追加的に、本明細書に記載した態様のうちの1つ以上に追加して、またはそれとは別で、他の構造、機能、または構造と機能を使用して、このような装置が実装されてもよいし、このような方法が実現されてもよい。上記概念の一部の例として、いくつかの態様においては、パルス繰り返し周波数に基づいて、同時チャネルが確立されてもよい。いくつかの態様においては、パルス位置またはオフセットに基づいて、同時チャネルが確立されてもよい。いくつかの態様においては、時間ホッピングシーケンスに基づいて、同時チャネルが確立されてもよい。いくつかの態様においては、パルス繰り返し周波数、パルス位置またはオフセット、および時間ホッピングシーケンスに基づいて同時チャネルが確立されてもよい。
【0105】
当業者であれば、多様な異なるテクノロジおよび技術のいずれかを使用して、情報および信号を表わしてよいを理解するであろう。例えば、上記説明全体で言及されることがあるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは粒子、光場もしくは粒子、またはこれらの任意の組み合わせによって表わしてよい。
【0106】
さらに、当業者には当然のことながら、本明細書に開示された態様に関連して説明した種々の例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、およびアルゴリズムステップは、電子的ハードウェア(例えば、ソースコーディングまたはその他何らかの技術を用いて設計することがあるデジタル実装、アナログ実装、またはこれら2つの組み合わせ)、命令を含む種々の形態のプログラムもしくは設計コード(本明細書においては便宜上、「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュール」と称されることがある)、または両者の組み合わせとして実装されてよい。このハードウェアおよびソフトウェアの互換性を明確に示すため、種々の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、概略的にそれぞれの機能の側面から上述した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定用途およびシステム全体に課される設計上の制約によって決まる。当業者であれば、特定各用途に対して、説明した機能を様々なやり方で実装してもよいが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱の原因として解釈されるべきではない。
【0107】
追加的に、本明細書に開示される態様に関連して説明した種々の例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、集積回路(「IC」)、アクセス端末、またはアクセスポイント内で実装される、あるいはこれらによって実行されてよい。ICとしては、汎用プロセッサ、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、その他プログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、電気部品、光学部品、機械部品、または本明細書で説明した機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせを含み、IC内、IC外、またはその両方に存在するコードまたは命令を実行してよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとしてよいが、代替として、プロセッサは、従来の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械としてよい。また、プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと協働する1つ以上のマイクロプロセッサ、またはその他任意のこのような構成である、コンピュータデバイスの組み合わせとして実装されてよい。
【0108】
任意の開示プロセスにおけるステップの如何なる特定の順序または階層は、実例的な手法の一例であることが了解される。設計の選好に基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序または階層を、本開示の範囲内に留まりつつ、再構成してよいことが了解される。添付の方法の請求項は、種々のステップの要素を実例的な順序で示しており、提示の特定順序または階層に限定されることを意図していない。
【0109】
本明細書に開示される態様に関連して記載された方法またはアルゴリズムのステップを、ハードウェアにおいて直接具現化してよく、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールにおいて具現化してよく、これら2つの組み合わせにおいて具現化してよい。(例えば、実行可能な命令および関連するデータを含む)ソフトウェアモジュールおよび他のデータは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムバーブルディスク、CD-ROM等のデータメモリ、または当技術分野において知られているその他任意の形態のコンピュータ可読記憶媒体に存在してよい。実例的な記憶媒体がコンピュータ/プロセッサ(本明細書においては便宜上、「プロセッサ」と称されることがある)等の機械に結合されてよい、このようなプロセッサは、記憶媒体からの情報(例えば、コード)の読み出しおよび記憶媒体への情報の書き込みが可能である。実例的な記憶媒体は、プロセッサと一体化されてよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在してよい。ASICは、ユーザ機器に存在していてもよい。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリートコンポーネントとしてユーザ機器に存在してよい。代替的および/または追加的に、いくつかの態様においては、任意の適当なコンピュータプログラム製品が、本開示の態様のうちの1つ以上に関連するコードを含むコンピュータ可読媒体を含んでもよい。いくつかの態様において、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料を含んでよい。
【0110】
以上、種々の態様に関連して本開示の主題を説明したが、本開示の主題は、さらに改良可能であることが了解される。本願は、概して本開示の主題の原理に従うと共に、本開示の主題が関係する技術分野における既知で慣習的な実施となるような本開示からのそのような逸脱を含む本開示の主題の任意の変形、使用、または適応を網羅することを意図している。
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