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<図1>
  • 特許-屋根用雪止め装置 図1
  • 特許-屋根用雪止め装置 図2
  • 特許-屋根用雪止め装置 図3
  • 特許-屋根用雪止め装置 図4
  • 特許-屋根用雪止め装置 図5
  • 特許-屋根用雪止め装置 図6
  • 特許-屋根用雪止め装置 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-28
(45)【発行日】2022-02-07
(54)【発明の名称】屋根用雪止め装置
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/10 20060101AFI20220131BHJP
   E04H 9/16 20060101ALI20220131BHJP
【FI】
E04D13/10 F
E04H9/16 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017192266
(22)【出願日】2017-09-30
(65)【公開番号】P2019065588
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-07-30
(73)【特許権者】
【識別番号】593162095
【氏名又は名称】株式会社長谷川工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 周藏
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】実開平07-040868(JP,U)
【文献】特開2009-035890(JP,A)
【文献】実開平07-032051(JP,U)
【文献】特開平11-022123(JP,A)
【文献】実開平05-047173(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/10
E04H 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
勾配付き屋根上に固定可能な支持金具と、この支持金具に取付可能な雪止め材とを備え、勾配付き屋根上に間隔を置いて固定された複数の前記支持金具間に、前記雪止め材が横架状態で取付可能に構成されている屋根用雪止め装置であって、前記雪止め材は、前記支持金具に対し上方から押圧荷重を加えることによって支持金具に圧着可能な取付部が設けられ、前記雪止め材の取付部は、下部に開口部を有する形状に形成されていると共に、この下部開口部に、開口幅が前記支持金具より小さい圧着用幅狭開口部を有し、この圧着用幅狭開口部を介して前記支持金具に対し被嵌圧着可能に構成されていることを特徴とする屋根用雪止め装置。
【請求項2】
勾配付き屋根上に固定可能な支持金具と、この支持金具に取付可能な雪止め材とを備え、勾配付き屋根上に間隔を置いて固定された複数の前記支持金具間に、前記雪止め材が横架状態で取付可能に構成されている屋根用雪止め装置であって、前記雪止め材は、前記支持金具に対し上方から押圧荷重を加えることによって該支持金具に圧着可能な取付部が設けられ、前記雪止め材の取付部は、下部が開口するコ字状若しくはC字状に形成されていると共に、この下部開口部に、開口幅が前記支持金具より小さい圧着用幅狭開口部を有し、この圧着用幅狭開口部を介して前記支持金具に対し被嵌圧着可能に構成されていることを特徴とする屋根用雪止め装置。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の屋根用雪止め装置において、前記雪止め材の取付部は、前記支持金具に対し上方からハンマーなどの打撃具で打撃することによって前記支持金具に圧着可能に構成されていることを特徴とする屋根用雪止め装置。
【請求項4】
請求項1~3いずれか1項に記載の屋根用雪止め装置において、前記支持金具に、前記雪止め材の取付部が圧着可能な雪止め支持部が設けられていることを特徴とする屋根用雪止め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根用雪止め装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
降雪地域の家屋の屋根には、屋根からの雪の滑落による災害等を防止するために雪止め装置が設置されている。
【0003】
この種の雪止め装置としては、例えば、屋根の適宜な固定箇所に固定可能な支持金具と、長尺な雪止めアングルとから成り、屋根上に間隔を置いて固定された前記支持金具間に、雪止めアングルが架け渡し状態で取付けられているものがある。
【0004】
また、これまでの雪止めアングルの支持金具への取付構造としては、例えば、支持金具に雪止めアングルを挿入支持可能な取付溝と、この取付溝の近傍に雪止めアングルを押え付けるアングルストッパーとが設けられていて、前記取付溝に挿入された雪止めアングルを、ボルトの締付操作によりアングルストッパーで上方から押え付ける取付構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-101476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記特許文献1のような支持金具を介して屋根上に雪止め材が取付けられる雪止め装置の改良に係るもので、ボルト締めなどの操作を伴うことなく、押圧荷重を加えるだけで支持金具に雪止め材を容易に圧着可能となる取付作業性に優れた屋根用雪止め装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
勾配付き屋根1上に固定可能な支持金具2と、この支持金具2に取付可能な雪止め材3とを備え、勾配付き屋根1上に間隔を置いて固定された複数の前記支持金具2間に、前記雪止め材3が横架状態で取付可能に構成されている屋根用雪止め装置であって、前記雪止め材3は、前記支持金具2に対し上方から押圧荷重を加えることによって支持金具2に圧着可能な取付部4が設けられ、前記雪止め材3の取付部4は、下部に開口部を有する形状に形成されていると共に、この下部開口部に、開口幅が前記支持金具2より小さい圧着用幅狭開口部29を有し、この圧着用幅狭開口部29を介して前記支持金具2に対し被嵌圧着可能に構成されていることを特徴とする屋根用雪止め装置に係るものである。
【0009】
また、勾配付き屋根1上に固定可能な支持金具2と、この支持金具2に取付可能な雪止め材3とを備え、勾配付き屋根1上に間隔を置いて固定された複数の前記支持金具2間に、前記雪止め材3が横架状態で取付可能に構成されている屋根用雪止め装置であって、前記雪止め材3は、前記支持金具2に対し上方から押圧荷重を加えることによって該支持金具2に圧着可能な取付部4が設けられ、前記雪止め材3の取付部4は、下部が開口するコ字状若しくはC字状に形成されていると共に、この下部開口部に、開口幅が前記支持金具2より小さい圧着用幅狭開口部29を有し、この圧着用幅狭開口部29を介して前記支持金具2に対し被嵌圧着可能に構成されていることを特徴とする屋根用雪止め装置に係るものである。
【0010】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の屋根用雪止め装置において、前記雪止め材3の取付部4は、前記支持金具2に対し上方からハンマーなどの打撃具28で打撃することによって前記支持金具2に圧着可能に構成されていることを特徴とする屋根用雪止め装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1~3いずれか1項に記載の屋根用雪止め装置において、前記支持金具2に、前記雪止め材3の取付部4が圧着可能な雪止め支持部5が設けられていることを特徴とする屋根用雪止め装置に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のように構成したから、勾配付き屋根上に、屋根勾配方向と直交する方向に間隔を置いて複数の支持金具を固定し、この複数の支持金具間に雪止め材を横架状態で取付けることにより勾配付き屋根に雪止め効果を付与でき、しかも、支持金具への雪止め材の取付けにボルト締めなどの操作が不要で、支持金具に対し押圧荷重を加えるだけの所謂ワンタッチ操作で支持金具に雪止め材(の取付部)を容易に圧着取付可能であり、支持金具に対し確実に圧着取付可能な取付部を簡易構成にして容易に設計実現可能となるなど、極めて実用性に優れた屋根用雪止め装置となる。
【0013】
また、請求項記載の発明においては、ハンマーなどの打撃具で取付部を打撃するだけの極めて容易なワンタッチ操作で支持金具に雪止め材(の取付部)を圧着取付可能となる一層実用性に優れた構成の屋根用雪止め装置となる。
【0014】
また、請求項記載の発明においては、雪止め材の取付部が圧着可能な支持金具を簡易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の屋根用雪止め装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施例の使用状態を示す概略説明斜視図である。
図2】本実施例の支持金具を示す説明斜視図である。
図3】本実施例の支持金具を勾配付き屋根上に固定し、この支持金具に雪止め材を取付けようとする様子を示す斜視図である。
図4図3に続いて、支持金具に雪止め材を取付けた状態を示す斜視図である。
図5図4の状態における、勾配付き屋根を省略した平面図である。
図6図5のA-A線断面図である。
図7図5のB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0017】
勾配付き屋根1上に、屋根勾配方向と直交する方向に間隔を置いて複数の支持金具2を固定し、この複数の支持金具2に、取付部4を介して雪止め材3の取付けると、複数の支持金具2間に雪止め材3が横架状態で取付けられ、この雪止め材3が勾配付き屋根1上で雪止め作用を発揮する。
【0018】
また、この際雪止め材3は、前記支持金具2に対し上方から押圧荷重を加えることにより、この雪止め材3に設けられている前記取付部4が支持金具2に圧着される。
【0019】
即ち、支持金具2への雪止め材3の取付けに、従来装置では必要であったボルト締めなどの操作を伴うことなく、単に上方から押圧荷重を加えるだけの所謂ワンタッチ操作により支持金具2に雪止め材3(の取付部4)を取付可能であるので、この支持金具2への雪止め材3の取付作業が極めて容易に行われる。
【実施例
【0020】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0021】
本実施例の雪止め装置は、図1に示すように、勾配付き屋根1上に固定可能な支持金具2と、この支持金具2に取付可能な取付部4を両端部に有する長さ500mm以下の棒状体若しくは帯板状体から成る雪止め材3とを備えている。
【0022】
また、図面は、勾配付き屋根1として嵌合式の立平葺き屋根1を図示しているが、支持金具2の勾配付き屋根1への固定構造の変更により本発明は他の屋根構造にも適用可能である。
【0023】
以下、本実施例では、この立平葺き屋根1のハゼ部6の長さ方向、即ち勾配付き屋根1の勾配方向に沿う方向に対応する方向を、後述する支持金具2及び雪止め材3における前後方向と定めて説明する。
【0024】
本実施例の支持金具2は、図2に示すように、左右一対の挟持部材8と、この一対の挟持部材8間に架設状態に貫通配設される一本の締付ボルト9とから成り、一対の挟持部材8間に貫通配設された締付ボルト9の先端に締付ナット10を螺着することによって一対の挟持部材8がバラけない状態で接離自在に保持されていると共に、例えば挟持部材8に回り止め状態で貫通配設されている締付ボルト9に対して締付ナット10を締付回動することで、各挟持部材8に形成された挟持対向部7同士を接近させて勾配付き屋根1のハゼ部6を左右から挟持できて、勾配付き屋根1(のハゼ部6)に締付挟持固定可能に構成されている。
【0025】
また、左右一対の挟持部材8は、金属製板材から成るもので、底板部11上に開放側を外側に向けた平面視コ字状のコ字板部12が設けられ、このコ字板部12上にその開放上側を上方から塞ぐようにして天板部13が水平に設けられている。
【0026】
また、この挟持部材8のコ字板部12の中間板部14には、ボルト挿通孔15が設けられていて、このコ字板部12の中間板部14を向い合せて一対の挟持部材8が左右に対向配置され、この際連通状態となるボルト挿通孔15に前記締付ボルト9が貫通配設され、この締付ボルト9先端に前記締付ナット10が螺着されている。
【0027】
また、この挟持部材8の中間板部14のボルト挿通孔15より下側には、支持板部16が突設されていると共に、この支持板部16は、その板面方向が前記天板部13の板面方向と略平行な水平状に突設され、さらにこの支持板部16より下側には、前記コ字板部12の両端の前板部17と後板部18の途中に至る範囲まで開口部19が貫通形成されて、このハゼ部6の逃げ口ともなる開口部19の下側に、中間板部14と同等の板幅を有する帯板状の前記挟持対向部7が、前記底板部11と一体に形成されている。
【0028】
本実施例の雪止め材3は、線材を用いた丸棒状体で構成され、両端部に前記支持金具2に取付可能な取付部4が設けられている。
【0029】
また、この雪止め材3は、立平葺き屋根1のハゼ部6間の並設間隔寸法(働き幅寸法)と同等の長さ寸法(例えば、333mmや350mm等)を有するように設定構成されていて、隣接するハゼ部6に固定された二個の前記支持金具2間に、一個のこの雪止め材3を架け渡し状態(横架状態)で取付可能に構成されている(図1参照)。
【0030】
即ち、線材で構成されている棒状のこの雪止め材3は、勾配付き屋根1上で横架していても目立ちにくく、勾配付き屋根1上にできる影も棒状であるため目立ちにくく、勾配付き屋根1の体裁が良好に保たれるように構成されている。尚、雪止め材3は、帯板材で構成されていても良い。
【0031】
また、この雪止め材3の取付部4は、前記支持金具2に対し上方からハンマーなどの打撃具28で打撃するなどして押圧荷重を加えることによって支持金具2の雪止め材支持部5に圧着可能に構成されている。
【0032】
具体的には、取付部4は、図3図6図7に示すように、下部が開口する転コ字状(転C字状に構成されていても良い。)に折曲されて内側縦杆部24と上側横杆部25と外側縦杆部26とが連設する形状に形成されている。
【0033】
この取付部4の前記支持金具2に対する圧着構造について説明すると、本実施例の取付部4は、前記内側縦杆部24と前記外側縦杆部26の左右対向間隔が、下方側ほど徐々に幅狭くなる転コ字状に構成されており、さらに外側縦杆部26の下端部が、下側ほど外方へ向かって傾斜する形状に形成されて、この外側傾斜下端部が圧入案内部27として構成されている。
【0034】
即ち、取付部4は、圧入案内部27より上方側の下部開口部の開口幅が、最も幅狭くなる形状に形成されていて、この最も幅狭な開口部分が圧着用幅狭開口部29として構成されている。
【0035】
一方、本実施例の支持金具2には、取付部4を上方から圧着支持可能な前記雪止め材支持部5が設けられている。
【0036】
具体的には、支持金具2の上方に上側支持部20が設けられ、支持金具2の中ほどに下側支持部21が設けられて、この上側支持部20と下側支持部21とが前記雪止め材支持部5として構成されている。
【0037】
更に詳しくは、前記一対の挟持部材8の天板部13に、左右方向に溝長を有し前記取付部4(雪止め材3)を構成する線材が嵌合載置可能な半円筒状の嵌合溝22が形成され、この嵌合溝22と隣接する各天板部13の外側縁(一対の挟持部材8の対向外側に存する縁部)が、前記取付部4を構成する線材が嵌合可能な形状に切欠されて(嵌合切欠部23が形成されて)、天板部13に取付部4を嵌合可能な嵌合溝22と嵌合切欠部23とが連設状態に設けられている。
【0038】
そして、左右一対の挟持部材8の前記中間板部14を突き合せて位置を合わせた左右の嵌合溝22と嵌合切欠部23とが前記上側支持部20として構成されており、この上側支持部20で、前記取付部4の上側横杆部25とこの上側横杆部25両端の折曲部(上側横杆部25と内側縦杆部24及び外側縦杆部26との間の折曲連設部)を支持可能に構成されている(図4図7参照)。尚、嵌合溝22がなく、平坦な天板部13上面と左右の嵌合切欠部23とで前記上側支持部20を構成しても良い。
【0039】
また、前記一対の挟持部材8の支持板部16の外縁部(一対の挟持部材8の対向外側に存する縁部)が、前記取付部4を構成する線材が嵌合可能な形状に切欠されて、この切欠部21が前記下側支持部21として構成されている。
【0040】
そして、左右一対の挟持部材8の前記中間板部14を突き合せた際に、一対の挟持部材8の中ほどの対向外側に存するこの各下側挟持部21で、前記取付部4の内側縦杆部24の中ほどよりやや下側部分と、外側縦杆部26の中ほどよりやや下側部分とを支持可能に構成されている。
【0041】
即ち、本実施例の雪止め材支持部5は、雪止め材3の取付部4の内側縦杆部24と上側横杆部25と外側縦杆部26とを支持して、取付部4を立直状態で取付可能に構成されている(図4図6図7参照)。
【0042】
また、前記上側支持部20は、一方の挟持部材8の嵌合切欠部23と他方の挟持部材8の嵌合切欠部23との間の間隔が、前記取付部4の圧着用幅狭開口部29の開口幅よりやや広く設定され、同様に一方の挟持部材8の前記下側支持部21と他方の挟持部材8の下側支持部21との間隔が、前記取付部4の圧着用幅狭開口部29の開口幅よりやや広く設定されている。
【0043】
従って、この取付部4の内側縦杆部24と外側縦杆部26の下端を上側支持部20の左右の嵌合切欠部23に当てがい、図7に示すように取付部4の上側横杆部25に上方から打撃具28による押圧荷重を加えると、圧入案内部27が嵌合切欠部23に沿って下動することにより内側縦杆部24と外側縦杆部26の対向間隔が拡開する方向に少なくとも外側縦杆部26が撓み変形して取付部4が雪止め材支持部5に被嵌圧着することとなり、圧着後は取付部4(線材)の復帰弾性により圧着用幅狭開口部29の開口幅が元に戻って(狭くなって)雪止め材支持部5に対し抜止状態となるように構成されている。
【0044】
即ち、本実施例は、ハンマー打撃などによる所謂ワンタッチ操作により、支持金具2に雪止め材3を容易に取付可能に構成されている。
【0045】
また、本実施例の雪止め材支持部5は、支持金具2の屋根勾配下方側に配される前側と、屋根勾配上方側に配される後側との前後二箇所に設けられている。
【0046】
即ち、支持金具2には、前側雪止め材支持部5Aと後側雪止め材支持部5Bとが設けられており、勾配付き屋根1上に固定された支持金具2の前側雪止め材支持部5Aに、前記雪止め材3の一端側の取付部4を取付けると同時に、後側雪止め材支持部5Bに他の雪止め材3の他端側の取付部4を取付けて、この支持金具2の両側にこの支持金具2と間隔を置いて固定された他の支持金具2との間に二体の雪止め材3を横架状態で取付可能に構成されている(図1及び図3図5参照)。
【0047】
換言すると、例えば、勾配付き屋根1上に屋根勾配方向と直交する方向に間隔を置いて固定された三個の支持金具2のうち、中央の支持金具2の前側雪止め材支持部5Aと右隣の支持金具2の前側雪止め材支持部5Aとの間に、前記取付部4を介して雪止め材3を横架状態で取付可能であると共に、中央の支持金具2の後側雪止め材支持部5Bと左隣の支持金具2の後側雪止め材支持部5Bとの間に、前記取付部4を介して他の雪止め材3を横架状態で取付可能に構成されている(三個の支持金具2間に二個の雪止め材3が隣同士前後に位置ズレした横架状態で取付可能となるように構成されている。)。
【0048】
従って、一つの支持金具2の両側に横架するようにして雪止め材3を取付支持でき、これにより勾配付き屋根1上に屋根勾配方向と直交する方向に間隔を置いて固定した複数の支持金具2間に一個ずつ雪止め材3を取付けて、雪止め材3を勾配付き屋根1の屋根勾配方向と直交する方向に隙間なく並べることができ、このようにして長尺な雪止めアングルを用いた場合と同等の雪止め効果を発揮できる雪止め設備を構築することも可能に構成されている。
【0049】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0050】
1 勾配付き屋根
2 支持金具
3 雪止め材
4 取付部
5 雪止め材支持部
28 打撃具
29 圧着用幅狭開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7