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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-28
(45)【発行日】2022-02-07
(54)【発明の名称】ゴミ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/16 20060101AFI20220131BHJP
【FI】
B65F1/16
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2017213908
(22)【出願日】2017-11-06
(65)【公開番号】P2019085218
(43)【公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】特許業務法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平野 文勇
(72)【発明者】
【氏名】塚田 悠太
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-227813(JP,A)
【文献】特開2005-070565(JP,A)
【文献】実開平04-109049(JP,U)
【文献】特開2013-224122(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペダル本体に対する踏み込み部の左右方向における固定位置を変更できるペダルを有するゴミ箱であって、
該ペダルは、所定の幅寸法を有し前後方向に延びるペダル本体と、
該ペダル本体の前部において前後方向に回動自在に付設される薄底枠状の踏み込み部とを有し、
該ペダル本体の前部には、該踏み込み部の第1係止部と回動自在及び左右方向にスライド移動可能に係止する第3係止部と、該踏み込み部が倒伏状態において該踏み込み部の第2係止部と係止し、該踏み込み部が起立状態において該第2係止部との係止が外れる第4係止部と、を有し、
該第1係止部と第2係止部は、該踏み込み部の裏面に付設され、
該第2係止部と該第4係止部は、それぞれ左右方向に複数の係止部を有し、
該踏み込み部が起立状態において該第2係止部と該第4係止部の第1の係止が外れ、該踏み込み部を、該ペダル本体に対して左右方向にスライド移動させ、該踏み込み部を倒伏させ、該第1の係止とは左右方向における異なる位置での該第2係止部と該第4係止部における第2の係止をさせて、固定位置を変更することを特徴とするゴミ箱。
【請求項2】
該踏み込み部は、前方側板、天板及び左右側板を有し、該第1係止部は、該左右側板間で且つ該左右側板の後部側において差渡しで付設される丸棒部材であることを特徴とする請求項1記載のゴミ箱。
【請求項3】
該ペダル本体の前部は、該第3係止部と該第4係止部が付設される係止頭部であり、該第3係止部は、該係止頭部の後端に形成される係止凹部であることを特徴とする請求項1又は2記載のゴミ箱。
【請求項4】
該第4係止部は、該係止頭部の上面に左右方向に等ピッチで複数形成される前後方向に延びる縦溝であることを特徴とする請求項3記載のゴミ箱。
【請求項5】
該第2係止部は、該踏み込み部の裏面で、且つ該第1係止部より前方側に、且つ左右方向に等ピッチで複数形成される前後方向に延びる板状突起であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のゴミ箱。
【請求項6】
該踏み込み部は、前方側板、天板及び左右側板を有し、該左右側板間で且つ該第2係止部の前方側において差渡しで付設される板状壁に、左右方向に等ピッチで複数形成される貫通孔である5係止部を付設したことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のゴミ箱。
【請求項7】
該係止頭部の前端面に、第5係止部に嵌る小突起状の第6係止部を付設したことを特徴とする請求項に記載のゴミ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踏み込み部の左右方向における固定位置の変更が可能なペダル方式の開閉蓋を有するゴミ箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ペダル方式の開閉蓋を有するゴミ箱は、種々提案されている。米国特許4865214には、上部開口部を有する容器と、容器に取り付けられ、旋回軸の周りを旋回して上部開口部を開閉する蓋と、蓋を回動自在とする機構が設けられている。この機構は、ペダルと、蓋と一体に結合された蓋フランジと、ペダルと蓋フランジとを相互に連結するロッド連結体とを有する。また、蓋フランジは、その厚さを通して形成された細長い孔を有する。細長い孔は、チャネルと、その両端に位置する2つの拡大部とを有する。このゴミ箱によれば、ペダルを踏むことで、ペダルが回動して後方端部が上方へ動き、ロッド連結体を押し上げ、これによりロッド連結体の上端部が、チャネルを通って2つの拡大部の内のひとつに係止することで、蓋フランジが回動し、これに伴い蓋が開くものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許4865214号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ペダル方式の開閉蓋を有するゴミ箱は、ペダルの設置位置は固定されており、変更することはできない。この場合、例えば、部屋の左壁に左側板が近接して設置されるゴミ箱においてペダルを踏む場合、ペダルの右側面が使用者の立つ位置となり、右壁に右側板を近接して設置されるゴミ箱においてペダルを踏む場合、ペダルの左側面が使用者の立つ位置となり、それぞれペダルを踏む場合、踏みづらく、また、片あたりとなり、ゴミ箱が転倒するという問題があった。
【0005】
従って、本発明の目的は、ペダル本体に対する踏み込み部の左右方向における固定位置を変更することができるペダル方式の開閉蓋を有するゴミ箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、踏み込み部の左右方向における固定位置の変更が可能なペダルであれば、ゴミ箱の設置方向(設置位置)に拘らず、ペダルに対峙する位置に近い場所にペダルの踏み込み部を移動させれば、踏みやすくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、ペダル本体に対する踏み込み部の左右方向における固定位置を変更できるペダルを有するゴミ箱であって、該ペダルは、所定の幅寸法を有し前後方向に延びるペダル本体と、該ペダル本体の前部において前後方向に回動自在に付設される薄底枠状の踏み込み部とを有し、該ペダル本体の前部には、該踏み込み部の第1係止部と回動自在に係止する第3係止部と、該踏み込み部が倒伏状態において該踏み込み部の第2係止部と係止し、該踏み込み部が起立状態において該第2係止部との係止が外れる第4係止部と、を有し、該第1係止部と第2係止部は、該踏み込み部の裏面に付設されることを特徴とするゴミ箱を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、該踏み込み部は、前方側板、天板及び左右側板を有し、該第1係止部は、該左右側板間で且つ該左右側板の後部側において差渡しで付設される丸棒部材であることを特徴とする前記ゴミ箱を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、該ペダル本体の前部は、該第3係止部と該第4係止部が付設される係止頭部であり、該第3係止部は、該係止頭部の後端に形成される係止凹部であることを特徴とする前記ゴミ箱を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、該第4係止部は、該係止頭部の上面に左右方向に等ピッチで複数形成される前後方向に延びる縦溝であることを特徴とする前記ゴミ箱を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、該第2係止部は、該踏み込み部の裏面で、且つ該第1係止部より前方側に、且つ左右方向に等ピッチで複数形成される前後方向に延びる板状突起であることを特徴とする前記ゴミ箱を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、該踏み込み部が起立状態において該第2係止部と該第4係止部の係止が外れ、該踏み込み部は、該ペダル本体に対して左右方向に移動自在であることを特徴とする前記ゴミ箱を提供するものである。
【0013】
また、本発明は、該係止頭部の前端面に、第5係止部に嵌る小突起状の第6係止部を付設したことを特徴とする前記ゴミ箱を提供するものである。
【0014】
また、本発明は、該踏み込み部の該左右側板間で且つ該第2係止部の前方側において差渡しで付設される板状壁に、左右方向に等ピッチで複数形成される貫通孔である該第5係止部を付設したことを特徴とする前記ゴミ箱を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ペダル本体に対する踏み込み部の左右方向における固定位置を変更できる。例えば、ペダル本体に対する踏み込み部が左右方向の中心部にあるゴミ箱をゴミ箱の左側板が部屋の左壁面に近接するように設置した場合、踏み込み部を起立させ、使用者の立ち位置である手前(右側)にスライドさせて、倒伏させれば、踏み込み部が手前(右側)にくる。このため、使用者の立ち位置から踏み込み易くなる。すなわち、本発明のゴミ箱によれば、ゴミ箱の設置位置に応じて踏み込み易い位置に、踏み込み部を位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態におけるゴミ箱の斜視図である。
図2図1のゴミ箱の他の斜視図である。
図3図1のゴミ箱の分解斜視図である。
図4図1のゴミ箱で使用するペダルの分解斜視図である。
図5図4のペダルの裏面を見た分解斜視図である。
図6図1のゴミ箱の踏み込み部の裏側から見上げた斜視図である。
図7図6のX-X線に沿って見た断面図である。
図8図1のペダルの係止頭部の拡大断面図である。
図9図8のペダルの係止頭部の拡大平面図である。
図10図1のペダルの踏み込み部が起立状態の斜視図である。
図11図10の踏み込み部が倒れる途中の斜視図である。
図12図11の踏み込み部が倒伏した状態の斜視図である。
図13図12のペダルの第2係止部と第4係止部の係止関係を説明する図である。
図14図12のペダルの第1係止部と第3係止部の係止関係及び第5係止部と第6係止部の係止関係を説明する図である。
図15】踏み込み部の固定位置を左側に変更する方法を説明する斜視図である。
図16図15の踏み込み部が倒れる途中の斜視図である。
図17図16の踏み込み部が倒伏した状態の斜視図である。
図18図17のペダルの第2係止部と第4係止部の係止関係を説明する図である。
図19】踏み込み部の固定位置を右側に変更する方法を説明する斜視図である。
図20図19の踏み込み部が倒れる途中の斜視図である。
図21図19の踏み込み部が倒伏した状態の斜視図である。
図22図19のペダルの第2係止部と第4係止部の係止関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明のゴミ箱は、ペダル本体に対する踏み込み部の左右方向における固定位置の変更が可能なペダルを有するものであり、ペダル以外は、シーソー動きの公知のペダル方式のゴミ箱が使用できる。従って、ゴミ収納容器本体の上部開口を開閉する蓋としては、片開きの1枚蓋、及び一対の蓋による両開き扉のいずれであってもよい。また、ゴミ収納容器本体の開口の形状としては、四角形、円形、楕円形及び不定形のいずれであってもよい。
【0018】
次に、本発明の実施の形態におけるゴミ箱を図1図22を参照して説明する。本明細書において、「左右」および「前後」は、特に説明がない場合、ペダルを正面側として見た方向を言う。ゴミ箱20は、上部開口のゴミ収容容器本体3と、ゴミ収容容器本体3の下に、シーソー状に回動可能に付設されるペダル10と、ゴミ収容容器本体3の上部開口に左右両開きに開閉自在に付設される一対の蓋4(4a、4b)と、ゴミ収容容器本体3の後ろ側において、ペダル10の後方端23と一対の蓋4を連結する連結体5と、を有する。ゴミ収納容器3において、開いた扉2の上部開口からゴミが投入される。
【0019】
ゴミ収納容器本体3は、容器本体を有し、容器本体の上端の前後辺部には、容器本体から上方に延びる高さが蓋の厚みと略同じの上部前後起立壁31a、31bが形成されている。また、上部前後起立壁31a、31bの内側で、且つ左右端部には、蓋4の係止凸部41が係止する係止凹部(都合4箇所)32が形成されている。これにより、係止凹部32には、蓋4に付設された係止凸部41が係止し、蓋4の左右開閉を自在にすると共に、上部前後起立壁31a、31b間に蓋4が設置されることになる。また、容器本体の背面板の後ろ側および底板の裏側には、ペダル本体1と連結体5が通るL字断面の空間(切り欠き部)が形成されている。これにより、連結体5の係止丸棒部53、53が蓋4a、4bの裏面に形成される係止突起6、6の係止孔61、61に係止できる。また、容器本体の背面板の上部には、連結体5が通る貫通孔33が形成されている(図3参照)。また、容器本体の底部には、ペダル本体1を回動自在に支持する軸が通る軸孔が形成されている。
【0020】
一対の蓋2は、板状体の左蓋と、平面から見て同形状の右蓋であり、左蓋は、ゴミ収容容器本体3の上端近傍で、正面視で反時計周りに回動自在に付設され、右蓋は、ゴミ収容容器本体3の上端近傍で、正面視で時計周りに回動自在に付設されるものである。また、ゴミ収容容器本体3の後ろ側寄りの蓋4の裏面で且つ左右方向の外側寄りには、連結体5の係止丸棒部53が係止する係止孔61を有する係止突起6がそれぞれ形成されている。
【0021】
連結体5は、ペダル10と蓋4を連結するものであり、ペダル10を踏むことで、連結体5が上方に持ち上がり、蓋4が両開きとなり、ペダル5の踏み込みを解除することで、連結体5が下方に下がり、蓋4が閉じることになる。すなわち、連結体5は、下端がペダル10の後方端13と回動自在に接続する略起立状の縦部52と、ゴミ収容容器本体3の前方向に延びる係止丸棒部53とを有するものであり、本例では、2つの縦丸棒部521と、縦丸棒部521の下端同士を接続する横丸棒部51とからなる縦長U字形状の縦部52と、縦部52の上端に連接する上部横丸棒部54と、上部横丸棒部54の両端から屈曲して前方に延出する係止丸棒部53、53とを有する。すなわち、連結体4はロッドで構成されている。
【0022】
ゴミ箱20において、ペダル10は、所定の幅寸法を有し前後方向に延びるペダル本体1と、ペダル本体1の前部において前後方向に回動自在に付設される薄底枠状の踏み込み部2とを有し、ペダル本体1の前部には、踏み込み部2の第1係止部25と回動自在に係止する第3係止部121と、踏み込み部2が倒伏状態において踏み込み部2の第2係止部26と係止し、踏み込み部2が起立状態において第2係止部26との係止が外れる第4係止部122と、を有し、第1係止部25と第2係止部26は、踏み込み部2の裏面に付設される。
【0023】
ペダル10において、踏み込み部2は、前方側板23、天板21及び左右側板22を有し、第1係止部25は、左右側板22、22間で且つ左右側板22、22の後方側において差渡しで付設される丸棒部材25である。一方、ペダル本体1の前部は、第3係止部121と第4係止部122が付設される略四角柱状の係止頭部12であり、第3係止部121は、係止頭部12の後端に形成される係止凹部である。係止凹部は、本例では、後方側に開口が向いた半円断面の形状である。
【0024】
第3係止部121が形成される係止頭部12の上面には、第4係止部122である、左右方向に等ピッチで複数形成される前後方向に延びる縦溝122が形成されている。縦溝122は、本例では、四角形断面形状の溝であって、ピッチ(p)で左右方向に3つの溝122a~122cである。縦溝122a~122cは、係止する第2係止部26の形状に対応する形状である。また、縦溝122a~122cは、係止頭部である略四角柱状体に切り込みを入れて形成されており、それにより、4つの小さなブロック体が得られる。4つのブロック体中、両側の小ブロック体124a、124dの幅寸法(l)は、中央の2つの小ブロック体の124b、124cの幅寸法(l)よりやや小である(図9参照)。
【0025】
ペダル10において、第2係止部26は、踏み込み部2の裏面で、且つ第1係止部25より前方側に、且つ左右方向に等ピッチで複数形成される前後方向に延びる板状突起であ
る。すなわち、板状突起の第2係止部26は、一端が第1係止部25に近接又は接地しており、前後方向の長さは、縦溝122a~122cの長さに相当するものであり、踏み込み部2の前後方向の中央当たりまでである。第2係止部26と第4係止部122は、踏み込み部2が倒伏状態において、互いに噛み合い、踏み込み部2が起立状態において、その噛み合いが外れ、踏み込み部2がペダル本体1に対して、左右方向に移動自在となる。また、第2係止部26である3つの板状突起において、隣接する2つの板状突起は、(2p)離れている。このため、中央の板状突起26bが左端の溝122aに係止すると、右端の溝122cに右の板状突起26cが係止する。また、中央の板状突起26bが右端の溝122cに係止すると、左端の溝122aに左の板状突起26aが係止する。
【0026】
ペダル10において、係止頭部12の前端面125に、第5係止部271に嵌る小突起状の第6係止部123が付設されている。本例では、中央の2つの小ブロック体の124b、124cの前端面にそれぞれひとつ形成されている。小突起は、上面が前方且つ下方に向けて下り傾斜面を有し、下面が水平面又は若干前方下方に向けて下り傾斜面のものである(図14参照)。この突起形状であれば、先端が鋭角な突起となり、貫通孔への嵌りが容易で、係止が確実となる。
【0027】
ペダル10において、踏み込み部2の左右側板22、22間で且つ第2係止部26の前方側において差渡しで付設される板状壁27に、左右方向に等ピッチで複数形成される貫通孔である第5係止部271が付設されている。第5係止部271の貫通孔は、小突起状の第6係止部123のピッチと同じピッチで、4つ形成されている。第5係止部271と第6係止部123は、踏み込み部2が倒伏状態において、互いに係止する。また、倒伏状態の踏み込み部2を起こす際、第5係止部271と第6係止部123の係止が外れる。
【0028】
次に、ペダル10において、踏み込み部2の位置を変更する方法について、図10図22を参照して説明する。踏み込み部2は、ペダル本体1に対して、中央位置、左寄り位置及び右寄り位置の3箇所の変更が可能である。図10図14は、踏み込み部2が、ペダル本体1に対して中央に位置する場合である。図10において、ペダル本体1の係止頭部12の第3係止部121に、踏み込み部2の第1係止部25が回動自在に取り付けられている。図10のペダル10は、踏み込み部2が起立状態であり、第2係止部26と第4係止部122及び第5係止部271と第6係止部123は、それぞれ係止はしておらず、対応する位置にある。また、踏み込み部2の中央の板状突起(第2係止部)26bが、中央の縦溝(第4係止部)122bと対峙する位置にある。図10において、踏み込み部2を足で踏み込むと、図11のように、踏み込み部2は倒れ、遂には踏み込み部2は倒伏する。この状態において、踏み込み部2の中央の板状突起(第2係止部)26bが、中央の縦溝(第4係止部)122bに係止し、踏み込み部2の両側の板状突起(第2係止部)26a、26cは、踏み込み部2の両側に位置することになる(図13)。また、ペダル本体部1の中央の2つの小突起(第6係止部)123、123は、踏み込み部2の中央の2つの貫通孔(第5係止部)271、271に係止している(図10及び図14)。この状態において、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26bは、縦溝(第4係止部)122bに係止しており、左右の動きが規制される。このため、図12の状態において、踏み込み部2は、ペダル本体部1に対して左右方向の移動が規制されており、踏み込みの際、移動したり、ズレたりすることはない。
【0029】
図15図18は、踏み込み部2が、ペダル本体1に対して左寄りに位置する場合である。図12の中央位置の倒伏状態から図17の左寄りの倒伏状態へ変更する場合、図12の中央位置の倒伏状態において、踏み込み部2を起こす。これは、足先で踏み込み部2の先端を上方へ押し上げればよい。踏み込み部2が起立すると、第5係止部271と第6係止部123の係止が外れると共に、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26bと縦溝(第4係止部)122bの係止が外れる。このため、踏み込み部2はペダル本体1に対して、左右方向に移動自在となる。従って、踏み込み部2をペダル本体1に対して左方向へ移動させる。この移動は、足で行うことができる。ペダル10において、踏み込み部2の右側板22bが、係止頭部12の右側面に当接した際、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26bと縦溝(第4係止部)122aが係止対応位置に位置し、板状突起(第2係止部)26cと縦溝(第4係止部)122cが係止対応位置に位置する(図15)。この状態において、踏み込み部2を倒伏させる。
【0030】
この状態において、踏み込み部2の板状突起26bと縦溝122aが係止し、板状突起26cと縦溝122cが係止する(図18)。また、ペダル本体部1の中央の2つの小突起(第6係止部)123、123は、踏み込み部2の右側の2つの貫通孔(第5係止部)271、271に係止している(図15)。この状態において、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26bは、縦溝(第4係止部)122aに、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26cは、縦溝(第4係止部)122cに係止しており、左右の動きが規制される。このため、図17の状態において、踏み込み部2は、ペダル本体部1に対して左右方向の移動が規制されており、踏み込みの際、移動したり、ズレたりすることはない(図18)。
【0031】
図19図22は、踏み込み部2が、ペダル本体1に対して右寄りに位置する場合である。図12の中央位置の倒伏状態から図19の右寄りの倒伏状態へ変更する場合、図12の中央位置の倒伏状態において、踏み込み部2を起こす。これは、足先で踏み込み部2の先端を上方へ押し上げればよい。踏み込み部2が起立すると、第5係止部271と第6係止部123の係止が外れると共に、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26bと縦溝(第4係止部)122bの係止が外れる。このため、踏み込み部2はペダル本体1に対して、左右方向に移動自在となる。従って、踏み込み部2をペダル本体1に対して右方向へ移動させる。この移動は、足で行うことができる。ペダル10において、踏み込み部2の左側板22aが、係止頭部12の左側面に当接した際、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26aと左側の縦溝(第4係止部)122aが係止対応位置に位置し、板状突起(第2係止部)26bと右側の縦溝(第4係止部)122cが係止対応位置に位置する(図19)。この状態において、踏み込み部2を倒伏させる。
【0032】
この状態において、踏み込み部2の板状突起26aと縦溝122aが係止し、板状突起26bと縦溝122cが係止する。また、ペダル本体部1の中央の2つの小突起(第6係止部)123、123は、踏み込み部2の左側の2つの貫通孔(第5係止部)271、271に係止している(図14及び図19)。この状態において、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26aは、縦溝(第4係止部)122aに、踏み込み部2の板状突起(第2係止部)26bは、縦溝(第4係止部)122cに係止しており、左右の動きが規制される(図22)。このため、図21の状態において、踏み込み部2は、ペダル本体部1に対して左右方向の移動が規制されており、踏み込みの際、移動したり、ズレたりすることはない。
【0033】
本発明は、上記実施の形態例に限定されず、種々の変形を採ることができる。例えば、ペダル本体部1に対する踏み込み部の設置位置の変更は、3箇所に限定されず、2箇所又は4箇所以上であってもよい。この場合、第4係止部の設置個数を4つ以上にし、第5係止部を対応する位置に形成すればよい。なお、本発明において、第5係止部及び第6係止部は任意の構成要素であり、省略することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明によれば、部屋の左壁に左側板が近接して設置されるゴミ箱においては、ペダルの踏み込み部を右寄りに設置すれば、立つ位置(右側が正面)側に踏み込み部が突出しており、踏み易い。また、部屋の右壁に右側板が近接して設置されるゴミ箱においては、ペダルの踏み込み部を左寄りに設置すれば、立つ位置(左側が正面)側に踏み込み部が突出しており、踏み易い。このように、本発明のごみ箱は、設置場所の如何に拘わらず、ペダルが踏み易い。このため、ペダル方式の開閉蓋を有するゴミ箱の使い勝ってがよくなる。
【符号の説明】
【0035】
1 ペダル本体部
2 踏み込み部
3 ゴミ収納容器本体
4 蓋
5 連結体
10 ペダル
20 ゴミ箱
25 第1係止部
26 第2係止部
121 第3係止部
122 第4係止部
271 第5係止部
123 第6係止部
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