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  • 特許-発電装置の制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-28
(45)【発行日】2022-02-07
(54)【発明の名称】発電装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/12 20060101AFI20220131BHJP
   H02J 3/18 20060101ALI20220131BHJP
   G05F 1/70 20060101ALI20220131BHJP
【FI】
H02J3/12
H02J3/18 185
G05F1/70 L
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020132918
(22)【出願日】2020-08-05
【審査請求日】2020-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000195959
【氏名又は名称】西芝電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145816
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿股 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】高野 竜佳
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-103967(JP,A)
【文献】特開2017-017893(JP,A)
【文献】特開2009-027766(JP,A)
【文献】特開2011-176956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/00-5/00
G05F 1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電点有効電力一定制御、受電点力率一定制御又は受電点無効電力一定制御を単独で又は組合せて同期発電機を制御する系統連系運転制御モードを有する発電装置の制御方法において、
前記系統連系運転制御モードにおいて、発電機電圧が所定の設定値よりも上昇したとき前記系統連系運転制御モードから電圧抑制制限モードに移行させ、
前記電圧抑制制限モードにおいて、発電機電圧と発電機無効電力をそれぞれ所定の設定値と対比し、その対比結果に基づいて、当該電圧抑制制限モードから、電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード、電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード、無効電力抑制制限モード、又は前記系統連系運転制御モードに移行させ
前記電圧抑制制限モード中の有効電力制御モードにおいて、前記同期発電機の界磁電流をマイナスに制御することで前記発電機電圧を減少させるとともに、発電機電圧と発電機無効電力をそれぞれ所定の設定値と対比し、その対比結果に基づいて、当該電圧抑制制限モード中の有効電力制御モードから前記無効電力抑制制限モード又は前記系統連系運転制御モードに移行させることを特徴とする発電装置の制御方法。
【請求項2】
前記電圧抑制制限モード中の無効電力制御モードにおいて、前記同期発電機と相互に直結又は連結された駆動機又は原動機の速度を減少させることで発電機有効電力を減少させるとともに、発電機電圧を所定の設定値と対比し、その対比結果に基づいて、当該電圧抑制制限モード中の無効電力制御モードから前記電圧抑制制限モード又は前記系統連系運転制御モードに移行させることを特徴とする請求項1記載の発電装置の制御方法。
【請求項3】
前記無効電力抑制制限モードにおいて、前記同期発電機の界磁電流をプラスに制御することで前記発電機電圧を増加させるとともに、発電機電圧と発電機無効電力をそれぞれ所定の設定値と対比し、その対比結果に基づいて、当該無効電力抑制制限モードから前記電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード又は前記電圧抑制制限モードに移行させることを特徴とする請求項1又は2に記載の発電装置の制御方法。
【請求項4】
前記同期発電機に直結又は連結される駆動機又は原動機は、蒸気タービン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスタービンのいずれか又はそれらの組合せであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の発電装置の制御方法。
【請求項5】
前記発電装置の制御方法は、電力系統のインピーダンスを設定値として入力し、上昇した発電機電圧を抑制するために発電機出力を低減するための有効電力目標値を演算する機能を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の発電装置の制御方法。
【請求項6】
前記発電機無効電力の設定値は、前記同期発電機が安定に運転できる進相無効電力領域の無効電力制限値であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の発電装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電力系統に接続され系統連系運転を行う発電装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、再生可能エネルギーとしてのバイオマス発電や廃棄物発電等において電力系統との系統連系運転時に進相無効電力領域での運転要請がある。
しかしながら、これら発電装置は電力系統の配電線末端に接続されることがあり、線路亘長が長くなるため、電力系統の線路インピーダンスが大きくなり、電力系統の電圧が上昇する傾向がある。
【0003】
このため、電力系統に接続する発電事業者又は需要家は、電力会社からの要求で電力系統側から見て受電点における遅れ力率を指定されることがある。しかしながら、系統側の電圧制御は電力系統を管理する電力会社が行っており、需要家側では系統の電圧上昇を抑制するために、需要家側の受電点の受変電設備側に無効電力補償装置や分路リアクトルを設置し、進相無効電力を供給することで、電圧上昇を抑制することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-199848号公報
【文献】特開2008-278571号公報
【文献】特開2016-214019号公報
【文献】特開2018-7484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電力系統に接続する発電装置の同期発電機を進相無効電力領域で運転させることで、受変電設備側に設置する無効電力補償装置や分路リアクトル等の機器を省略又は容量を縮小することが可能である。
【0006】
しかしながら、電力系統と接続する同期発電機を進相運転すると同期化力が弱まり、不安定となる問題があり、実際の電力系統の線路インピーダンスによっては、電力系統の電圧状況により定態安定度限界曲線が同期発電機の出力可能曲線(P-Q曲線)と干渉する領域に至ると、同期発電機は脱調するという課題がある。
【0007】
さらに、同期発電機を進相無効電力領域で運転する場合、可能な範囲で端子電圧を上げて運転する必要があるが、可能な範囲で進相運転しても電圧が超過する場合は同期発電機の出力の制限が必要となる。
【0008】
発電事業者又は需要家においては、同期発電機の定格出力にて発電し、電力系統に対して逆潮流にて売電を行いたいため、同期発電機を進相運転する場合においても、同期発電機の端子電圧を上げた状態で同期発電機の定格出力にて発電できることが必要となる。
【0009】
本発明の実施形態は、上記課題を解決するためになされたもので、電力系統の配電線末端に接続される発電事業者又は需要家の発電設備において、系統連系運転中の進相運転時に、電力系統の電圧上昇を抑制し、電力系統に接続される同期発電機の安定化を図るための発電装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る発電装置の制御方法は、送電点有効電力一定制御、受電点力率一定制御又は受電点無効電力一定制御を単独で又は組合せて同期発電機を制御する系統連系運転制御モードを有する発電装置の制御方法において、前記系統連系運転制御モードにおいて、発電機電圧が所定の電圧よりも上昇したとき前記系統連系運転制御モードから電圧抑制制限モードに移行させ、前記電圧抑制制限モードにおいて、発電機電圧と発電機無効電力をそれぞれ所定の設定値と比較し、その比較結果に基づいて、当該電圧抑制制限モードから、電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード、電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード、無効電力抑制制限モード、又は前記系統連系運転制御モードに移行させ、前記電圧抑制制限モード中の有効電力制御モードにおいて、前記同期発電機の界磁電流をマイナスに制御することで前記発電機電圧を減少させるとともに、発電機電圧と発電機無効電力をそれぞれ所定の設定値と対比し、その対比結果に基づいて、当該電圧抑制制限モード中の有効電力制御モードから前記無効電力抑制制限モード又は前記系統連系運転制御モードに移行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本実施形態によれば、電力系統の配電線末端に接続される発電事業者又は需要家の発電設備において、系統連系運転中の進相運転時に、電力系統の電圧上昇を抑制し、電力系統に接続される同期発電機の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態に係る発電装置の機器構成図。
図2】本実施形態に係る発電装置の制御フロー図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る発電装置の制御方法の実施形態を、図1及び図2を参照して説明する。
[機器構成]
本実施形態に係る発電装置の制御方法は、例えば、電力系統の末端といった、電圧上昇が発生しやすい電力系統に接続される発電装置に適用される。
【0014】
本実施形態に係る発電装置は、図1に示すように、同期発電機(SG)2と相互に直結又は連結された一対の駆動機又は原動機1を有する。ここで、駆動機又は原動機1は蒸気タービン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスタービン等を含む。同期発電機2は電力系統10と接続され、系統連系にて運転される。
受電側の電圧検出器(VT1)8と電流検出器(CT1)9は、系統連系運転を行う同期発電機2を制御するため、受電点力率、受電点無効電力、送電電力等を検出する。
【0015】
また、電圧検出器(VT2)5と電流検出器(CT2)6は、同期発電機2を制御するため、発電機側の電圧、電流、有効電力、無効電力、力率、周波数等を検出する。
ここで、同期発電機2は制御装置7により界磁調整可能である。
【0016】
また、電力系統10に接続される同期発電機2には、励磁機(Ex)3が接続され、同期発電機2の界磁を制御する。この励磁機3に、ブラシレス励磁方式の永久磁石発電機(PMG)を直結してもよい(図示せず)。
【0017】
制御装置7は、自動電圧調整器(AVR)7aと、自動無効電力調整装置(AQR)7bと、自動力率調整装置(APFR)7cと、自動電力調整装置(APR)7dと、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)7eとから構成される。
プログラマブルロジックコントローラ7eによって界磁の制御指令が与えられ、励磁機(Ex)3の界磁を所定の目標値に設定する。
【0018】
なお、プログラマブルロジックコントローラ7eは、本実施形態のように制御装置7内に設けてもよいし、制御装置7の外部に設け自動電圧調整器7a、自動無効電力調整装置7b、自動力率調整装置7c、自動電力調整装置7dを外部から制御するようにしてもよい。
【0019】
このように、本実施形態では、受電側の電圧検出器8と電流検出器9によって、受電点の力率及び無効電力が検出され、その検出値に応じて電力系統に接続される同期発電機の電圧を制御装置7により制御する。
【0020】
送電電力は、受電側の電圧検出器8と電流検出器9によって、有効電力が検出され、その検出値に応じて同期発電機2と相互に直結又は連結された一対の駆動機又は原動機1の速度を、プログラマブルロジックコントローラ7eを介してガバナ(GOV)又は速度調整装置4により制御する。
【0021】
[制御方法]
本実施形態に係る発電装置の制御方法を、図2の制御フロー図を用いて説明する。
(系統連系運転制御モード;M1)
まず、系統連系運転が行われる系統連系運転制御モード(M1)では、送電点有効電力一定制御、受電点力率一定制御、受電点無効電力一定制御を単独又は組合せて、発電装置の制御が行われる。組合せの例としては、送電点有効電力一定制御と受電点力率一定制御、又は送電点有効電力一定制御と受電点無効電力一定制御により発電装置の制御が行われる。
【0022】
このうち、送電点有効電力一定制御は、電圧検出器8と電流検出器9により検出された送電点の有効電力が設定値Pとなるように同期発電機2の有効電力を制御する。また、受電点力率一定制御は、電圧検出器8と電流検出器9により検出された受電点の力率が設定値PFとなるように同期発電機2の力率を制御する。そして、受電点無効電力一定制御は、電圧検出器8と電流検出器9により検出された受電点の無効電力が設定値Qとなるように同期発電機2の無効電力を制御する。
【0023】
(電圧抑制制限モード;M2)
次に、電力系統の末端に接続される発電装置では、系統連系運転中に受電点の電圧上昇により発電機電圧Vが増加する場合がある。
【0024】
本実施形態において、受電点の電圧上昇により発電機電圧Vが増加し、発電機電圧Vと所定の設定値VH1(電圧抑制制限値1)を対比し、その対比結果としてV>VH1の関係が成立すると、制御は系統連系運転制御モード(M1)から電圧抑制制限モード(M2)に移行する。
【0025】
また、電圧抑制制限モード(M2)中に、発電機電圧Vが設定値VH1(電圧抑制制限値1)に対して、V≦VH1の関係が成立すると、電圧抑制制限モード(M2)から移行前の系統連系運転制御モード(M1)に移行する。
【0026】
(電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード;M3)
電圧抑制制限モード(M2)中に、発電機電圧Vが設定値VH2(電圧抑制制限値2)に対して、V≧VH2の関係が成立すると、電圧抑制制限モードから電圧抑制制限モード中の有効電力制御(M3)に移行する。
【0027】
この電圧抑制制限モード中の有効電力制御(M3)では、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)7eを介して、ガバナ又は速度調整装置4に対して駆動機又は原動機1の速度が減少することで、発電機有効電力が減少する。
【0028】
また、前記電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード(M3)時に発電機電圧Vが設定値VH2(電圧抑制制限値2)に対して、V<VH2の関係が成立すると、確認時限Tが経過した後に制御は電圧抑制制限モード(M2)に移行する。
【0029】
さらに、前記電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード(M3)時に発電機電圧Vが設定値VL(電圧上昇抑制解除値)に対して、V<VLの関係が成立すると、制御は系統連系運転制御モード(M1)に移行する。
【0030】
(電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード;M4)
電圧抑制制限モード(M2)中に、発電機無効電力Qが設定値Q1(無効電力制限値1)に対して、Q≧Q1の関係が成立すると、電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード(M4)に移行し、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)7eを介して、自動電圧調整器7aに対して同期発電機2の界磁電流をマイナスで制御する制御指令が出力される。これにより発電機電圧が減少することで、同期発電機2の進相無効電力も減少する。
【0031】
また、電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード(M4)時に発電機電圧Vが設定値VH1(電圧抑制制限値1)に対して、V≦VH1の関係が成立すると、制御は系統連系運転制御モード(M1)に移行する。
【0032】
(無効電力抑制制限モード;M5)
電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード(M4)時に発電機無効電力Qが設定値Q1(無効電力制限値1)に対して、Q<Q1の関係が成立すると、制御は無効電力抑制制限モード(M5)に移行する。
【0033】
そして、プログラマブルロジックコントローラ7eを介して、自動電圧調整器7aに対して同期発電機の界磁電流をプラスで制御する制御指令が出力され、これにより発電機電圧が増加する。
【0034】
無効電力抑制制限モード(M5)において、同期発電機2の進相無効電力は設定値Q2(無効電力制限値2)で制限し、無効電力抑制制限モード(M5)中に発電機無効電力Qが設定値Q2(無効電力制限値2)に対して、Q≧Q2の関係が成立すると、制御は系統連系運転制御モード(M1)に移行する。
【0035】
また、無効電力抑制制限モード(M5)中に発電機電圧Vが設定値VH2(電圧抑制制限値2)に対して、V≧VH2の関係が成立すると、制御は電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード(M3)に移行する。
【0036】
上述したように、無効電力抑制制限モード(M5)中に、発電機電圧Vが設定値VH2(電圧抑制制限値2)に対して、V≧VH2の関係が成立すると、制御は電圧抑制制限モード中の有効電力制御(M3)に移行し、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)7eを介して、ガバナ又は速度調整装置4に対して駆動機又は原動機1の速度が減少することで、発電機有効電力が減少する。
【0037】
ここで、設定値VH1(電圧抑制制限値1)、設定値VH2(電圧抑制制限値2)及び設定値VL(電圧上昇抑制解除値)の関係はVH2>VH1>VLとなる。
また、設定値Q1(無効電力制限値1)及び設定値Q2(無効電力制限値2)の関係はQ2>Q1となる。
【0038】
また、制御装置7は、電力系統10のインピーダンスを設定値として入力し、上昇した発電機電圧Vを抑制するために発電機出力を低減するための有効電力目標値を演算する機能を組込んでもよい。
さらに、発電機無効電力Qの設定値Q1、Q2は、同期発電機2が安定に運転できる進相無効電力領域の無効電力制限値である。
【0039】
(効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、系統連系運転において、送電点有効電力一定制御、受電点力率一定制御及び受電点無効電力一定制御を組合せた系統連系運転制御モード(M1)、電圧抑制制限モード(M2)、電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード(M3)、電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード(M4)、並びに無効電力抑制制限モード(M5)を有し、各モードにおいて各種設定値と対比し、その対比結果に基づいて、各モード間を制御ループすることで、進相無効電力領域での系統連系運転を安定的に継続することが可能となる。
【0040】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1…駆動機又は原動機、2…同期発電機(SG)、3…励磁機(Ex)、4…ガバナ(GOV)又は速度調整装置、5…電圧検出器(VT2)、6…電流検出器(CT2)、7…制御装置、7a…自動電圧調整器(AVR)、7b…自動無効電力調整装置(AQR)、7c…自動力率調整装置(APFR)、7d…自動電力調整装置(APR)、7e…プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、8…電圧検出器(VT1)、9…電流検出器(CT1)、10…電力系統、M1…系統連系運転制御モード、M2…電圧抑制制限モード、M3…電圧抑制制限モード中の有効電力制御モード、M4…電圧抑制制限モード中の無効電力制御モード、M5…無効電力抑制制限モード、VH1…設定値(電圧抑制制限値1)、VH2…設定値(電圧抑制制限値2)、VL…設定値(電圧上昇抑制解除値)、Q1…設定値(無効電力制限値1)、Q2…設定値(無効電力制限値2)。
【要約】
【課題】系統連系運転中の進相運転時に、電力系統の電圧上昇を抑制し、電力系統に接続される同期発電機の安定化を図る。
【解決手段】送電点有効電力一定制御、受電点力率一定制御又は受電点無効電力一定制御を単独で又は組合せて同期発電機2を制御する系統連系運転制御モードM1を有する発電装置の制御方法において、前記系統連系運転制御モードにおいて、発電機電圧が所定の設定値VH1よりも上昇したとき前記系統連系運転制御モードから電圧抑制制限モードM2に移行させ、前記電圧抑制制限モードにおいて、発電機電圧と発電機無効電力をそれぞれ所定の設定値VH2、VL、Q1、Q2と対比し、その対比結果に基づいて、当該電圧抑制制限モードから、電圧抑制制限モード中の有効電力制御モードM3、電圧抑制制限モード中の無効電力制御モードM4、無効電力抑制制限モードM5、又は前記系統連系運転制御モードM1に移行させる。
【選択図】図2
図1
図2