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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-31
(45)【発行日】2022-02-08
(54)【発明の名称】発光装置及び発光部材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 13/18 20060101AFI20220201BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20220201BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220201BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20220201BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20220201BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220201BHJP
【FI】
G09F13/18 K
F21V7/00 570
F21S2/00 670
F21Y103:00
F21Y115:15
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018077344
(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公開番号】P2019184906
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-10-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000127857
【氏名又は名称】株式会社エス・ケー・ジー
(74)【代理人】
【識別番号】100167690
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 直
(72)【発明者】
【氏名】坂本 光秀
(72)【発明者】
【氏名】川島 竜之
(72)【発明者】
【氏名】松岡 正
【審査官】稲荷 宗良
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-058394(JP,A)
【文献】特開2003-045658(JP,A)
【文献】特開2014-085640(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/18
F21V 7/00
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
離型が可能であって、透過可能とし且つ表示情報に反射した光を反射可能な第1反射部材を第1シートに形成する第1シート形成工程と、
離型が可能であって、光を反射可能な第2反射部材を第2シートに形成する第2シート形成工程と、
前記第1シートと前記第2シートの間に軟化した樹脂を充填し、発光素子からの光を導光する導光部材を形成する導光部材形成工程と、
前記樹脂の硬化後に前記第1シート及び前記第2シートから離型し、発光部を取り出す発光部形成工程と、からなる発光部材の製造方法であって、
前記第1シート及び前記第2シートを、第1及び第2のローラにより巻き取り移動させる巻き取り工程を含むことを特徴とする発光部材の製造方法。
【請求項2】
前記第2シート形成工程は、前記第2シートの表面に前記表示情報を印刷する表示情報印刷工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光部材の製造方法。
【請求項3】
前記第2シート形成工程は、前記第2シートの裏面に遮蔽層を印刷する遮蔽層印刷工程を含むことを特徴とする請求項1及び請求項2の何れか一項に記載の発光部材の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の製造方法により製造された発光部材を備え、供給された電力を使用し発光する発光素子により前記発光部材が発光する発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源として発光素子を使用して模様や文字等を表示する発光装置及び発光部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から消費電力が少なく高輝度の光源としての発光素子には、高輝度LEDが使用されてきており、この高輝度LEDを使用した発光装置や照明装置が提案されてきている。高輝度LEDを使用した発光装置は、検査装置の照明用としての用途や建築の天井面や壁面等に使用される照明装置の他に車の内装の一部として装飾として使用される発光装置が提案されてきている。
発光装置は、従来からハーフミラーを使用し、描かれた模様や文字等を多重に映し出して装飾として使用する発光装置が提案されてきている。
【0003】
例えば、特許文献1には、光源部材と、背面側に配置される鏡面部材と、正面側に配置され、進行してきた光の一部を透過させて上表面側から出射し、かつその他の光を背面方向に反射するハーフミラーと、前記鏡面部材を背面側に、前記ハーフミラーを正面側に支持し、前記鏡面部材と前記ハーフミラーとの間に空間を形成する筒状の外周枠と、前記鏡面部材と前記ハーフミラーとの間に前記外周枠の内周に沿って配置され、かつ少なくとも外周面側の一部に形成された凹部と前記凹部に配置された第1反射部材とを有する導光部材と、を備えている発明が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-18014号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の発光装置は、側面に発光部を備え、その内部側面を発光素子により光らせ、発光した側面を多重に反射させて模様として光らせている。また、ハーフミラーが搭載されている面とミラーの間に空間を設けてミラーの上方に情報を表示している。そのため、空間を設けることにより厚くなり装置が大型化することが懸念される。
例えば、図10に示すようにミラー324及びハーフミラー321を使用した発光装置は、導光板322を間に挟み、ミラー324側に事前に転写や彫刻326を施した場合では、予めフルミラーに加工する必要があり、加工工数が多く掛かり費用が多く掛かるという問題があった。また、図10のように蒸着層324を削り(図10(323の箇所))模様328を形成することにより、削った箇所323から光が抜けてしまい、光の損失が多くなるという問題があると同時に、発光素子を点灯してない状態であっても、外光からの光を反射し、模様328が薄く写り込み、点灯時の印象がぼけてしまうという問題もあった。
【0006】
本発明は、発光装置の厚みを薄くまた工数をできる限り少なくし、発光素子の発光時に印象を与えることが可能な発光装置及び発光部材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
供給された電力により搭載された発光素子を発光する基板部と、外部から表示情報を透過し、且つ前記表示情報に反射した光を反射可能な第1反射層と、前記発光素子からの光を受けて表示する前記表示情報を設け、且つ光の透過を遮る遮蔽層と密着し、光を反射可能な第2反射層と、前記発光素子の光を導光し、前記第1反射層及び前記第2反射層と密着する導光部材と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
以上の特徴により、本発明は、遮蔽層が、第2反射層での光の透過を防ぐことにより、発光素子の発光時の明暗をはっきりと浮かび上がらせることが可能となり、発光時の印象を強くする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の発光装置を自動車に装着した斜視図である。
図2】実施形態の発光装置の全体の斜視図である。
図3】実施形態の発光装置を分解して現した斜視図である。
図4】実施形態の発光装置の発光部を現した平面図である。
図5】実施形態の発光装置の発光部を分解した部品を表した斜視図である。
図6】実施形態の発光部を現した図4のA-A断面図を表した拡大断面図である。
図7】実施形態の発光装置が発光した様子を示す説明図である。
図8】実施形態の発光部を製造する様子を現す概要図である。
図9】実施形態の他の実施形態を断面図により現す概要図である。
図10】従来の発光部の断面図により現す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明にかかる発光装置及びその製造方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【0011】
(実施例1)
図1を参照して、発光装置10を自動車Cに装着した際の様子を説明する。図1は、実施形態の発光装置10を自動車Cに装着した斜視図である。図1に示すように自動車Cの内装に使用される発光装置10を示している。特に本実施例は、発光装置10を自動車Cのドア2の側面であるドア側面3に配置し、発光装置10が発光している様子を示している。発光装置10は、その内部に設けられている発光素子31(図3)を発光させることにより、異なる模様M1、M2、M3を発光することが可能である。
尚、模様M1、M2、M3は、図形に限られず、ロゴマーク、文字又は記号等であってもよく、各々を組み合わせて表示するようにしても良い。また、発光装置10は、自動車Cのエンブレムやステップ付近の装飾用の発光表示として使用が可能である。
【0012】
次に、図2及び図3を参照し発光装置10の構造について説明する。図2は、実施形態の発光装置10の全体の斜視図である。図3は、実施形態の発光装置10を分解して現した斜視図である。
図2及び図3に示すように、発光装置10は、上筐体11及び下筐体13で発光部20を固定している。発光装置10は、発光部20の側面から光を入射する発光素子31を搭載した基板32を備えた基板部30を片方の側方に内蔵している。尚、発光素子31は、LED素子を使用しているが、発光部20の側面から光を入射可能な有機EL、冷陰極管等であっても良く。また、発光素子31は、単色だけでなくフルカラー等の演出が可能な発光素子であっても良い。基板部30は、片側だけに搭載しているが発光部20の長さや発光素子31の光量に合わせて適宜他の側面に設けても良い。
【0013】
また、発光部20を覆う上筐体11は、発光部20の模様M1、M2、M3が視認できるように、四角形状に切り抜いた切り欠き部12を備えている。更に、下筐体13は、発光部20を支持できるように発光部20より大きな板状となっている。上筐体11及び下筐体13は、樹脂や金属等の材料で形成され、発光部20及び基板部30を支持できる剛性があれば良い。
図2に示すように、後述する発光部20に印刷された模様M1、M2、M3がハーフミラー層21(図5)とハーフミラー層23(図5)により多重に反射し、模様M1、M2、M3の各々の虚像として、M1a、M1b、M1c、M1d、M1e、M2a、M2b、M2c、M2d、M2e、M3a、M3b、M3c、M3d及びM3eが映し出されている。
【0014】
次に、図4乃至図6を参照し、発光部20を詳細に説明する。図4は、実施形態の発光装置10の発光部20を現した平面図である。図5は、実施形態の発光装置10の発光部20を分解した各部品を表した斜視図である。図6は、実施形態の発光部20を現した図4のA-A断面図を表した拡大断面図である。
発光部20は、後述する製造方法により一体的に形成されているが、図5は、各構成部品を分解して示している。発光部20は、最上方部分及び中間部分に、鏡面を形成する反射部材を蒸着し、ハーフミラー状にし、且つフィルム状に形成したハーフミラー層21、23を備えている。
【0015】
また、下層のハーフミラー層23にインクジェット印刷やシルク印刷による模様M1、M2、M3が印刷されている。模様M1、M2、M3は、白色又は各色好みに応じて印刷が可能で有り、蛍光塗料や反射材等を含有したインクにより印刷すれば発光素子31により発光により発色が更に良くなり、尚良い。また、ハーフミラー層23に面する遮蔽層24は、黒色フィルムや黒色印刷によりハーフミラー層23に密着した層である。遮蔽層24は、ハーフミラー層23に透過した光が抜けないようにする機能と、一体成形した樹脂にマイクロレーズが入った場合、たとえ白っぽく反射しても、黒色より模様MH1、M2、M3の陰影がはっきりと映し出すことが可能な機能とを備えている。
以上のようにハーフミラー層21、23は同じ製品を使用することで費用が抑えることが可能である。
尚、ハーフミラー層23は、鏡面を形成する銀や錫等の反射部材を蒸着しフルミラーを形成したフィルム状や板状の層に構成しても良い。
【0016】
また、導光部材22は、発光素子31の光が内部を通過可能な透明な樹脂で作製されており、例えば、メチルメタクリレートやエチルメタクリレート等のメタクリル樹脂の他、メチルアクリレート、エチルアクリレート等のアクリル製樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ガラス等の種々の素材を用いることができる。導光部材22は、高透過性を有する素材であれば特に限定するものではない。
【0017】
次に、図2及び図7を参照し、模様M1、M2、M3の形成について説明する。図7は、実施形態の発光装置10が発光した様子を示す説明図である。電力を供給した基板32に発光素子31が発光した光H1は、導光部材22内を導光し、印刷された模様M1で反射する。反射した光H2は、ハーフミラー層21、23内を多重に反射し、M1a、M1b、M1c、M1d、M1eの虚像を映し出す。そのため、発光部20は、奥行きのある多重の模様M1a、M1b、M1c、M1d、M1eが形成される。また、遮蔽層24は、ハーフミラ層23で光の透過を防ぐことにより、発光素子31の発光時の明暗をはっきりと浮かび上がらせることが可能となり、発光時の印象を強くする効果がある。
また、図7に示すH2の距離(矢印間の距離)すなわち導光部分の厚さにより、虚像のM1a、M1b、M1c、M1d、M1e(図2)の間の距離が変化する。以上のことから、厚みを変更することに、映し出される虚像M1a、M1b、M1c、M1d、M1e(図2)の間隔を調整することも可能である。
【0018】
(発光部の製造方法)
次に、発光部20の製造方法について図8を参照し、所謂ダブルインモールド成型により製造した例を説明する。図8(A)は、発光部20を形成する樹脂を充填する際の様子を現す概要図を示し、図8(B)は、発光部20を離型した際の様子を示す概要図である。
図8(A)に示すように先ず第1の転写用フィルム27は、転写用の銀や錫を蒸着したフィルム状のハーフミラー層21を形成する。また、同様に第2の転写用フィルム28は、転写用の銀や錫を蒸着したフィルム状の模様M1、M2、M3が印刷されるハーフミラー層23及びハーフミラー層23に積層し、黒色を印刷又は着色した遮蔽層24を形成する。
第1の転写用フィルム27及び第2の転写用フィルム28は、製造時に大量生産が可能なよう第1ローラ54及び第2ローラ55に巻き取られ、成形時に第1の転写用フィルム27及び第2の転写用フィルム28が移動する。
【0019】
第1の転写用フィルム27及び第2の転写用フィルム28は、固定金型51及び移動金型52内に転写する位置に合わせ、また対面するように配置される。固定金型51及び移動金型52は、第1の転写用フィルム27及び第2の転写用フィルム28を挟み込んだ状態で樹脂を充填する準備のため型締めされる。型締めされた固定金型51及び移動金型52内の第1の転写用フィルム27及び第2の転写用フィルム28の間の空間にポート53から光透過性の樹脂を充填する。
そして、この充填される空間の厚みによって導光部材22の厚みは決定され、本実施例では3mmの厚みに形成している。尚、この厚みは適宜変更可能であり、多重反射される装飾部材としては0.5mmから10mmまでの厚みが最も適している。
【0020】
この固定金型51及び移動金型52に樹脂の充填が完了すると、図8(B)に示すように、移動金型52が移動し第1の転写用フィルム27及び第2の転写用フィルム28が離型され、発光部20にハーフミラー層21と、模様M1、M2、M3が印刷され、背面に黒色印刷された遮蔽層24がハーフミラー層23が導光部材22に一体成形される。
このように、大量に、一度に加飾された発光部20が形成されるため、加工数が削減して製造することが出来るので、製造費用が抑えられる。また、発光装置10全体の厚みも薄い装置を製造することができる。
【0021】
尚、ハーフミラー層21及びハーフミラー層23又はフルミラーの間に樹脂を流し込むダブルインモールド成型により導光部分を先に製造し、後からレーザーや彫刻機によりハーフミラー層23又はフルミラーを刻印し模様M1、M2、M3を形成した後に、遮蔽層24を黒色の印刷や塗装等を施して製造しても良い。
【0022】
(実施例2)
次に、図9を参照し他の実施例の発光部120を説明する。発光部120は、中間部に遮蔽層224を挟み込むことで両面から視認した模様がはっきりと浮かび上がらせることが可能な発光部120となっている。
発光部120は、上方にハーフミラー層121があり、またその下方に導光部材122がある。そして、発光部120は、導光部材122の下方に模様M2、M3を印刷したハーフミラー層123があり、黒色の遮蔽層224が印刷されている。
また、発光部120は、遮蔽層224の下方に模様M1、M2を印刷したハーフミラー層223があり、またその下方に導光部材222がある。更に、発光部120は、導光部材222の下方にハーフミラー層221がある。
【0023】
この発光部120は、上述したインモールド成型を2回行うことにより、樹脂を充填し一体的に形成することが可能である。そのため、大量に、一度に加飾された発光部120が形成されるため、加工数が削減して製造することが出来るので、製造費用が抑えられる。また、発光装置10全体の厚みも薄い装置を製造することができる。
また、遮蔽層224は、模様M1、M2、M3に反射する光の透過を防ぐことにより、図示しない発光素子の発光時の明暗をはっきりと浮かび上がらせることが可能となり、発光時の印象を強くする効果がある。
【0024】
(技術的特徴)
以下に本実施形態の技術的特徴点の一例を括弧に内に示すが、特に限定するものでもなく例示しているものであり、これら特徴から考えられる効果についても記載する。
【0025】
<第1の特徴点>
供給された電力により搭載された発光素子(例えば、主に発光素子31)を発光する基板部(例えば、主に基板部30)と、外部から表示情報(例えば、主に模様M1、M2、M3)を透過し、且つ前記表示情報に反射した光を反射可能な第1反射層(例えば、主にハーフミラー層21、121、221)と、前記発光素子からの光を受けて表示する前記表示情報を設け、且つ光の透過を遮る遮蔽層(例えば、主に遮蔽層24、224)と密着し、光を反射可能な第2反射層(例えば、主にハーフミラー層23、123、223)と、前記発光素子の光を導光し、前記第1反射層及び前記第2反射層と密着する導光部材(例えば、主に導光部材22、122、222)と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
以上の特徴により、本発明は、遮蔽層が、第2反射層での光の透過を防ぐことにより、発光素子の発光時の明暗をはっきりと浮かび上がらせることが可能となり、発光時の印象を強くする効果がある。
【0027】
<第2の特徴点>
前記第1反射層及び第2反射層は、フィルム状のハーフミラーで形成したことを特徴とする。
以上の特徴により、本発明は、前記第1反射層及び第2反射層が同じ素材を使用することによりコストが抑えられる。また、フィルム状にすることにより、より薄い発光装置が形成可能である。
【0028】
<第3の特徴点>
前記第1の反射層は、フィルム状のハーフミラーで形成し、第2の反射層は、フィルム状のフルミラーで形成したことを特徴とする。
以上の特徴により、本発明は、フルミラーがハーフミラーと比較し光の透過率が下がることから、発光素子から発光した光の損失が少なくなり、情報表示の虚像がはっきりと確認することが可能である。
【0029】
<第4の特徴点>
前記表示情報及び前記遮蔽層を、印刷により形成したことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、製造工程が簡略化できると共に薄型の発光装置を形成することが可能である。
【0030】
<第5の特徴点>
前記遮蔽層は黒色により着色したことを特徴とする。
以上の特徴により、本発明は、遮蔽機能を果たすと共に表示情報の陰影をはっきりとさせることが可能である。
【0031】
<第6の特徴点>
前記第1反射層と、前記表示情報を含んだ前記第2反射層とを、樹脂を硬化させた前記導光部材により一体的に形成した発光部(例えば、主に発光部20、120)を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、薄型の発光部が形成する事が可能であると同時に、製造工程も簡略化した製造工程で形成する事が可能であるので、作業工程が少なくて済む。
【0032】
<第7の特徴点>
離型が可能であって、透過可能とし且つ表示情報(例えば、主に模様M1、M2、M3)に反射した光を反射可能な第1反射部材(例えば、主にハーフミラー層21)を第1シート(例えば、主に第1の転写用フィルム27)に形成する第1シート形成工程と、離型が可能であって、光を反射可能な第2反射部材(例えば、主にハーフミラー層23)を第2シート(例えば、主に第2の転写用フィルム28)に形成する第2シート形成工程と、前記第1シートと前記第2シートの間に軟化した樹脂を充填し、発光素子(例えば、主に発光素子31)からの光を導光する導光部材(例えば、主に導光部材22)を形成する導光部材形成工程と、前記樹脂の硬化後に前記第1シート及び前記第2シートから離型し、発光部(例えば、主に発光部20)を取り出す発光部形成工程と、からなることを特徴とする。
以上の特徴により、本発明は、発光部が一体成形により形成することができ薄型化した発光部が形成可能であると同時に製造工程が簡略化された状態で発光部の形成可能である。
【0033】
<第8の特徴点>
前記第1シート及び前記第2シートを、第1及び第2のローラ(例えば、主に第1ローラ54、第2ローラ55)により巻き取り移動させる巻き取り工程を含むことを特徴とする。
以上の特徴により、本発明は、大量生産が可能であり、スピードも速く発光部の製造が可能である。
【0034】
<第9の特徴点>
前記第2シート形成工程は、前記第2シートの表面に前記表示情報を印刷する表示情報印刷工程を含むことを特徴とする。
以上の特徴により、本発明は、第2シートに印刷することにより大量に安価に表示情報を製造することが可能である。また、本発明は、印刷することにより薄型の発光部の製造が容易となる。
【0035】
<第10の特徴点>
前記第2シート形成工程は、前記第2シートの裏面に遮蔽層(例えば、主に遮蔽層24)を印刷する遮蔽層印刷工程を含むことを特徴とする。
以上の特徴により、本発明は、遮蔽層により遮蔽機能を果たすと共に表示情報の陰影をはっきりとさせることが可能である。また、本発明は、第2シートに印刷することにより大量に安価に表示情報を製造することが可能である。更に、本発明は、印刷することにより薄型の発光部の製造が容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
自動車の装飾用の発光装置だけでなく、屋外や屋内の商業施設の装飾用の発光装置や冷凍庫用や装飾用のショーケースの発光装置や図書館や美術館等の装飾用の発光装置として利用が可能である。
【符号の説明】
【0037】
2…ドア、3…ドア側面、10…発光装置、11…上筐体、13…下筐体、
20・120…発光部、21・23・121・123・221・223…ハーフミラー層、
22・122・222…導光部材、24・224…遮蔽層、27…第1の転写用フィルム、28…第2の転写用フィルム、30…基板部、31…発光素子、32…基板、
51…固定金型、52…移動金型、53…ポート、54…第1ローラ、55…第2ローラ、
C…自動車、M1・M2・M3…模様、
M1(a、b、c、d、e)・M2(a、b、c、d、e)・M3(a、b、c、d、e)…虚像。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10