(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-31
(45)【発行日】2022-02-08
(54)【発明の名称】容器セット
(51)【国際特許分類】
A47G 19/00 20060101AFI20220201BHJP
B65D 43/04 20060101ALI20220201BHJP
B65D 51/16 20060101ALI20220201BHJP
【FI】
A47G19/00 N
B65D43/04 200
B65D51/16 210
(21)【出願番号】P 2020215459
(22)【出願日】2020-12-24
【審査請求日】2020-12-24
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】520229943
【氏名又は名称】淨斯人間志業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JING SI PURELAND CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1F, 19 ZHONGXIAO EAST ROAD, SECTION 3, LANE 217, ALLEY 7, 106 DAAN DISTRICT, TAIPEI CITY, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】▲蔡▼昇倫
(72)【発明者】
【氏名】段睿紘
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】実開昭54-52391(JP,U)
【文献】特開2017-7746(JP,A)
【文献】登録実用新案第3133262(JP,U)
【文献】登録実用新案第3172214(JP,U)
【文献】中国実用新案第208828398(CN,U)
【文献】国際公開第2012/015316(WO,A1)
【文献】中国実用新案第205568137(CN,U)
【文献】国際公開第2018/169555(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G19/00-23/16
B65D43/00-43/26
B65D51/16
B65D53/00-53/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバーシール部材を有するカバーと、
ベースと、
を備え、
前記カバーシール部材は、弾性材料で構成され、前記カバーを前記ベースに係合させることを可能にするために前記カバーのカバー周縁部から突出しており、
前記カバーシール部材は、前記カバーを前記ベースの内面に係合させることを可能にするために、前記カバー周縁部に沿って外側に突出しており、
前記ベースの内面には、前記カバーが前記ベースに係合するときに前記カバーシール部材が係合するベース溝が形成されており、
前記カバーの内面に係合する容器縁部を有する第1の容器を備え、
前記カバーシール部材は、前記カバー周縁部に沿って延在して内側に突出しており、
前記容器縁部は、前記第1の容器の周縁部に沿って延在し、前記容器縁部及び前記カバーシール部材の間の係合を介して前記第1の容器を前記カバーに係合させることを可能にするために外側に突出している、容器セット。
【請求項2】
前記容器縁部、前記カバーシール部材及び前記ベース溝が連結構造を構成している、請求項1に記載の容器セット。
【請求項3】
前記容器縁部が前記カバーシール部材に係合し、前記カバーシール部材が前記ベース溝に係合するとき、前記カバーシール部材の弾性変形から生じる前記連結構造によりシールが形成できるように、前記容器縁部及び前記ベース溝の双方が前記カバーシール部材に当接する、請求項2に記載の容器セット。
【請求項4】
前記第1の容器と前記カバーとの間に配置される第2の容器をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器セット。
【請求項5】
前記カバーシール部材の内面には、前記カバー周縁部に沿って延在するカバー溝が形成されており、
前記第1の容器が前記カバーと係合すると、前記容器縁部が前記カバー溝と係合する、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器セット。
【請求項6】
前記カバー溝は、前記カバーシール部材の少なくとも1つの内側突起と前記カバーの内面とによって画定される、請求項5に記載の容器セット。
【請求項7】
前記弾性材料はシリコンゴムである、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器セット。
【請求項8】
前記弾性材料は、コーティングによって前記カバーシール部材に取り付けられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器セット。
【請求項9】
前記第1の容器及び前記第2の容器は折り畳み可能であり、
前記第1の容器及び前記第2の容器のそれぞれは、
第1の材料からなる底部及び上部と、
第2の材料からなり、少なくとも2つの折り畳み部を有する中間部と、
を有し、
前記中間部は、前記底部と前記上部との間に位置し、前記底部の上縁部及び前記上部の下縁部にそれぞれ接続され、
前記第1の材料は、前記第2の材料よりも高いヤング率を有する、請求項4に記載の容器セット。
【請求項10】
前記第2の材料はシリコンゴムである、請求項9に記載の容器セット。
【請求項11】
前記少なくとも2つの折り畳み部は、第1の折り畳み部及び第2の折り畳み部を含み、
前記第1の折り畳み部は、前記中間部と前記底部とが接合される位置に隣接して配置され、
前記第2の折り畳み部は、前記中間部と前記上部とが接合される位置に隣接して配置され、
前記第1の容器及び前記第2の容器が折り畳まれるとき、前記底部が前記上部の内側で折り畳まれて収容され、前記中間部が前記上部及び前記底部の間で折り畳まれるように、前記第1の折り畳み部及び前記第2の折り畳み部が弾性変形する、請求項10に記載の容器セット。
【請求項12】
前記カバーはガスバルブを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器セット。
【請求項13】
前記第1の容器と前記ベースとの間に配置される少なくとも1つの器具をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月30日に出願された台湾特許出願第108148448号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、容器セットに関し、より詳細には、ロック構造を有する容器セットに関する。
【背景技術】
【0003】
便宜上、ケース内で積み重ねられ受け入れられる異なるサイズの複数の容器(例えば、カップ、皿等)を有する携帯用の容器セットが一般的に入手可能である。しかしながら、容器は、使用時、使用直後に容器を洗浄できない場合がある。使用済みの容器は、積み重ねて収納した後、持ち帰って洗浄しなければならない。その結果、ケースのシール性が悪いと、使用済みのカップや皿からの漏れの問題につながり、また、輸送中に不要な振動や攪拌を受け、ケース内の固定が不十分になる可能性がある。
【0004】
さらに、容器が折り畳まれないため、セットの形状が大きくなり、ユーザに不便を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明に係る容器セットは、その中の容器がカバー及びベースとしっかり係合し、そこからの液体漏出を防止することを可能にするロック構造を提供する。ロック構造は、また、容器を安定させ、器具は、収納された容器内にさらに固定されてもよい。最後に、容器セット内の容器は折り畳み可能であり、容器セットの空間利用を最適化する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、本発明は、カバー及びベースを含む容器セットを提供する。カバーは、ベースと係合するためにカバー周縁部から突出する弾性材料のカバーシール部材を有している。
【0007】
本発明の一態様において、カバーシール部材は、ベースの内面と係合するためにカバーの周縁部に沿って外側に突出する。
【0008】
本発明の一態様において、ベースの内面は、カバーがベースと係合するときに、カバーシール部材が係合されるベース溝を有する。
【0009】
本発明の一態様において、容器セットは第1の容器をさらに含み、第1の容器は、第1の容器がカバーの内面に係合することを可能にするための容器縁部を有する。
【0010】
本発明の一態様において、カバーシール部材は、カバー周縁部に沿って延在し、内側に突出している。容器縁部は、容器縁部とカバーシール部材との間の係合を介して第1の容器がカバーに係合することを可能にするために、第1の容器の周縁部に沿って延在し、外側に突出している。
【0011】
本発明の一態様において、容器縁部、カバーシール部材及びベース溝は、連結構造(interlocking structure)を構成する。
【0012】
本発明の一態様において、容器縁部がカバーシール部材と係合し、カバーシール部材がベース溝と係合するとき、容器縁部及びベース溝の双方がカバーシール部材と当接することにより、カバーシール部材の弾性変形に起因する連結構造によりシールが形成されるようになっている。
【0013】
本発明の一態様において、容器セットは、第1の容器とカバーとの間に配置された第2の容器をさらに含む。
【0014】
本発明の一態様において、カバーシール部材の内面には、カバー周縁部に沿って延在するカバー溝が形成され、第1の容器がカバーと係合すると、容器縁部はカバー溝と係合する。
【0015】
本発明の一態様において、カバー溝は、カバーシール部材の少なくとも1つの内側突起と、カバーの内面とによって画定される。
【0016】
本発明の一態様において、弾性材料は、シリコンゴムである。
【0017】
本発明の一態様において、弾性材料は、コーティングによってカバーシール部材に取り付けられる。
【0018】
本発明の一態様において、第1の容器及び第2の容器は折り畳み可能であり、第1の容器及び第2の容器の各々は、第1の材料からなる底部及び上部と、第2の材料からなる中間部と、少なくとも2つの折り畳み部とを有し、中間部は、底部と上部との間に位置し、底部の上縁部及び上部の下縁部にそれぞれ接続され、第1の材料は、第2の材料のヤング率よりも高いヤング率を有する。
【0019】
本発明の一態様において、第2の材料はシリコンゴムである。
【0020】
本発明の一態様において、少なくとも2つの折り畳み部は、第1の折り畳み部と第2の折り畳み部とを備え、第1の折り畳み部は、中間部と底部とが接合される位置に隣接して位置し、第2の折り畳み部は、中間部と上部とが接合される位置に隣接して位置し、第1の容器及び第2の容器が折り畳まれるとき、底部が上部の内側で折り畳まれて収容され、中間部が上部及び底部の間で折り畳まれるように、第1の折り畳み部及び第2の折り畳み部が弾性変形する。
【0021】
本発明の一態様において、カバーはガスバルブを有する。
【0022】
本発明の一態様において、容器セットは、第1の容器とベースとの間に配置された少なくとも1つの器具をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、容器セットが組み立てられた後の、本発明の好ましい実施形態の容器セットの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のA-A線に沿った容器セットの断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の他の好ましい実施形態の容器セットの分解図であり、
図1に基づく容器セットに第2の容器及び器具が加えられた図である。
【
図6】
図6は、
図4に示す容器セットが組み立てられた後の断面図である。
【
図7】
図7は、展開された後の
図4に示す容器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
当業者が本発明の特徴をより良く理解し、クレームされた発明を実施することができるように、実施形態の詳細な説明が図面と共に提供される。明細書は、本発明の好ましい実施形態を説明するのにのみ役立ち、その実施形態に制限を課すものではない。発明の同趣旨でなされた変更又は変更は、発明の保護の範囲内にあるものとする。
【0025】
図1は、本発明の好ましい一実施形態による容器セット1の概略図である。
【0026】
図1に示すように、容器セット1は、カバー11及びベース12を有している。図に示すカバー11及びベース12それぞれの断面は円形であるが、多角形、円形、楕円形等の様々な形状とすることができる。
【0027】
図2は、
図1のA-A線に沿った容器セット1の断面図である。
図3は、
図2に示すB部の部分拡大図である。弾性材料からなるカバーシール部材111は、カバー11のカバー周縁部113に沿って突出している。
【0028】
本実施形態において、カバーシール部材111は、接着、クランプ又はコーティングによってカバー周縁部113に取り付けられてもよい。好ましくは、カバーシール部材111は、コーティングによってカバー周縁部113に取り付けられており、これにより、弾性材料の性質上、カバーシール部材111とカバー周縁部113との間にシールが形成されている。このため、カバーシール部材111とカバー周縁部113との間にカビやゴミが付着するのを防ぎ、カバーシール部材111がカバー周縁部113から離間するのを防ぐことができる。弾性材料は、シリコンゴム又はゴムであってもよい。好ましくは、弾性材料はシリコンゴムである。
【0029】
図2及び
図3に示すように、カバーシール部材111は、カバー11のカバー周縁部113から突出しており、カバー11は、カバーシール部材111を介してベース12と係合して密封容器を形成することができる。本実施形態では、カバーシール部材111には、略湾曲した断面を有する外側突起1111が形成されている。また、
図3に示すように、カバー11のカバー周縁部113の外径は、ベース12の周縁部の外径よりも若干小さい。このため、カバー11は、外側に突出したカバーシール部材111を介してベース12の内面と係合することができる。
【0030】
図2~
図4に示すように、本実施形態では、ベース12の周縁部に隣接するベース12の内面に、ベース12の周縁部に沿って延在するベース溝121が形成されている。カバー11がベース12と係合すると、カバーシール部材111はベース溝121と係合することができる。
【0031】
ベース12のベース溝121は、実質的に湾曲した断面を有する突起1211をさらに含む。カバー11がベース12と係合すると、カバーシール部材111の外側突起1111がベース溝121と突起1211との間に係合する。このような場合、カバーシール部材111の外側突起1111が突起1211とベース溝121とによる圧縮によって弾性変形し、カバーシール部材111の外側突起1111が(ベース溝121からの)上方への保持力と(突起1211からの)下方への保持力とを受けてカバー11とベース12との間のシールを創出することになる。
【0032】
本実施形態では、突起1211は、ベース溝121と一体的に形成されている。本開示の他の好ましい実施形態では、突起1211は、独立して、シリコンゴム又はゴム等の弾性材料から作ることもできる。このような場合、突起1211は、接着、クランプ又はコーティングを介してベース溝121に取り付けることができる。好ましくは、突起1211は、コーティングを介してベース溝121に取り付けられる。
【0033】
加えて、本実施形態では、ベース12の内面に位置するベース溝121及び/又は突起1211は、カバー11及びベース12により大きな保持力を与えるように、ベース12の内面の周縁部に沿って延在する。
【0034】
図1~
図4に示すように、本実施形態の容器セット1は、さらに、カバー11とベース12との間に配置することができる第1の容器13を含む。第1の容器13は、容器縁部131を有し、その結果、第1の容器13は、容器縁部131を介してカバー11の内面に当接することができる。
【0035】
図3に示すように、本実施形態においては、容器縁部131は、第1の容器13の周縁部に沿って延在して外側に突出しており、その結果、第1の容器13は、容器縁部131とカバーシール部材111との係合を介してカバー11と係合する。好ましくは、カバーシール部材111は、内側に突出してかつ湾曲した断面を有する内側突起1112を備え、容器縁部131は、外側に突出してかつ湾曲した断面を有する突起1311を備えている。容器縁部131の突起1311の外径は、カバーシール部材111の内側突起1112の内径を超える。第1の容器13がカバー11に係合すると、容器縁部131の突起1311がカバーシール部材111の内側突起1112に係合し、カバーシール部材111の内側突起1112を弾性変形させる。その結果、容器縁部131とカバーシール部材111とが強固に締結される。
【0036】
本実施形態では、カバーシール部材111の内側突起1112及び外側突起1111は、例えば、接着、クランプ又はコーティングを介して、カバー周縁部113に一体的に形成されて取り付けされている。
【0037】
他の好ましい実施形態では、カバーシール部材111の外側突起1111及び内側突起1112は、弾性材料で個別に構成される。外側突起1111及び内側突起1112は、接着、クランプ又はコーティングを介してカバーシール部材111に取り付けることができる。好ましくは、外側突起1111及び内側突起1112は、コーティングを介してカバーシール部材111に取り付けられる。
【0038】
本実施形態では、容器縁部131及び突起1311は、硬質材料で構成される。他の実施形態では、容器縁部131及び突起1311は、シリコンゴム又はゴムなどの弾性材料で構成され得る。弾性材料は、接着、クランプ又はコーティングを介して容器縁部131に取り付けることができる。好ましくは、弾性材料は、コーティングを介して容器縁部131に取り付けられる。
【0039】
図3に示すように、カバー11、ベース12及び第1の容器13の構造を介して、ベース12と第1の容器13とが、容器縁部131がカバーシール部材111に係合し、カバーシール部材111がベース溝121に係合すると、容器縁部131とベース溝121とがカバーシール部材111の内側と外側とにそれぞれ当接してカバーシール部材111を弾性変形させ、シールされた連結構造を形成するようになっている。
【0040】
具体的には、カバー11、ベース12及び第1の容器13が組み立てられると、容器縁部131の突起1311がカバーシール部材111の内側突起1112に係合し、カバーシール部材111(又は外側突起1111)がベース溝121に同時に係合する。このとき、容器縁部131の突起1311がカバーシール部材111の内側突起1112に当接し、ベース溝121の突起1211がカバーシール部材111の外側突起1111に当接し、カバーシール部材111の外側突起1111(内側突起1112を含むことができる)が同時にベース溝121に当接することにより、容器縁部131、カバーシール部材111及びベース溝121が、外側突起1111及び内側突起1112の弾性変形を介してシールされた連結構造を形成する(突起1311も弾性材料からなるので、弾性変形によりシールの信頼性が向上する)。
【0041】
図3に示すように、本発明の他の実施形態では、容器セットは、前述の実施形態と同様の構造を有し、カバーシール部材111の内面には、カバー11のカバー周縁部113に沿って延びるカバー溝112がさらに形成されている。第1の容器13がカバー11に係合すると、容器縁部131がカバー溝112に係合し、カバー溝112が容器縁部131を保持するようになる。
【0042】
本発明の好ましい一実施形態では、カバー溝112、内側突起1112及び/又は外側突起1111は、一体的に形成された単一の構成要素であり得る。
【0043】
本発明の好ましい一実施形態では、カバー溝112は、カバーシール部材111の内側突起1112と、カバー11の内面とによって画定される。
【0044】
本発明の好ましい一実施形態では、カバー11が第1の容器13と係合すると、第1の容器13の突起1311がカバー溝112と内側突起1112との間に係合し、第1の容器13の突起1311がカバー溝112と内側突起1112とに同時に当接する。このように、第1の容器13の突起1311は、カバー11とベース12との間にシールを作り出すように内側突起1112の弾性変形を介して(内側突起1112からの)上方保持力と、(カバー溝112からの)下方保持力とを同時に受ける。
【0045】
図4及び
図6に示すように、本発明の他の好ましい実施形態では、容器セット1’は、第2の容器14をさらに含む。第2の容器14は、第1の容器13とカバー11との間に配置することができる。
【0046】
図4~
図7に示すように、本実施形態では、第1の容器13と第2の容器14とが折り畳み可能である。第1の容器13は、底部134と、上部132と、中間部133とを含み、第2の容器14は、底部144と、上部142と、中間部143とを含む。底部134,144及び上部132,142は、第1の材料で構成され、中間部133,143は、第2の材料で構成される。さらに、中間部133,143はそれぞれ、底部134,144及び上部132,142との間に位置し、底部134,144の上縁部と上部132,142の下縁部とを接続している。
【0047】
図5、
図8及び
図9に示すように、本実施形態では、中間部133は、少なくとも2つの折り畳み部1331,1332を含み、中間部143は、少なくとも2つの折り畳み部1431,1432を含む。折り畳み部1331,1332はそれぞれ、接着、クランプ又はコーティングを介して、底部134の上縁部と上部132の下縁部とに接続され、折り畳み部1431,1432はそれぞれ、接着、クランプ又はコーティングを介して、底部144の上縁部と上部142の下縁部とに接続される。
【0048】
さらに、第1の材料は、第2の材料よりも高いヤング率を有する。好ましくは、第1の材料は硬質材料で構成され、第2の材料は、ゴム又はシリコンゴムなどの柔軟性材料又は弾性材料で構成される。好ましい一実施形態では、第2の材料はシリコンゴムで構成される。
【0049】
さらに、
図4及び
図6に示すように、第1の容器13及び第2の容器14は、同様の折り畳み可能な構造を有する。第1の容器13及び第2の容器14は、カバー11とベース12との間に形成された空間内に複数の容器を積み重ねて受け入れることができるように、異なるサイズを有することができる。
【0050】
上述の実施形態では、第1,第2の容器13,14の折り畳み部1331,1431は、第1の折り畳み部1331,1431と呼ばれ、第1,第2の容器13,14の折り畳み部1332,1432は、第2の折り畳み部1332,1432と呼ばれる。第1の折り畳み部1331は、中間部133と底部134とが接合される位置に隣接して位置し、第1の折り畳み部1431は、中間部143と底部144とが接合される位置に隣接して位置する。第2の折り畳み部1332は、中間部133と上部132とが接合される位置に隣接して配置され、第2の折り畳み部1432は、中間部143と上部142とが接合される位置に隣接して配置される。第1,第2の容器13,14が折り畳まれると、第1の折り畳み部1331,1431と、第2の折り畳み部1332,1432とは弾性変形し、底部134,144はそれぞれ上部132,142の内側に折り畳まれて受け入れられ、中間部133,143はそれぞれ上部132,142と底部134,144との間に折り畳まれる。
【0051】
図2、
図4及び
図6に示すように、本発明の好ましい実施形態では、カバー11は、カバー11とベース12との間の密閉を容易にし、カバー11がベース12から分離されるのを防止するガスバルブ15を有する。さらに、カバー11をベース12から取り外す場合には、ガスバルブ15を開放して容器の内外の圧力を均一にすることができる。
【0052】
図4及び
図6に示すように、本発明の好ましい実施形態では、容器セットは、カバー11とベース12との間に形成された空間内に収容されたナイフ、フォーク、はし、スプーンなどの器具をさらに含んでもよい。好ましくは、器具は、第1の容器13とベース12との間に収容される。
【0053】
図4~
図7に示すように、容器セット1,1’を使用するために、ユーザは、カバー11をベース12から取り外し(この時点で、第1の容器13はカバー11と係合している状態)、第1の容器13をカバー11から分離し、第2の容器14及び器具を取り外すことができる。このとき、第1,第2の容器13,14のそれぞれは、折り畳まれた状態とされ、ユーザは、第1,第2の容器13,14の底部134,144をそれぞれ外側に押し、
図6及び
図7に示すように、中間部133,143の弾性変形により発生する弾性力で第1,第2の容器13,14を完全に広げることができる。
【0054】
容器セットを収納するために、ユーザは、第1,第2の容器13,14を平面上に配置し、第1,第2の容器13,14の上部132,142を下方に押して、
図2及び
図4に示すように第1,第2の容器13,14を折り畳み状態に戻すことができる。
【0055】
本発明の前述した連結構造は、複数の容器をしっかりと組み立てることを可能にし、漏れを防止し、複数の容器を整然と安定した方法で積み重ねることを可能にする。さらに、
図4に示すように、ナイフ、フォーク、スプーン等のような追加の容器及び/又は器具を容器の間にさらに収容することができ、それによって容器セットの空間利用を最適化する。
【0056】
上記の実施形態は、本発明の精神に基づいて、軽微な変更を受けやすい。しかし、発明の趣旨に基づいて軽微な変更を加えた発明は、保護の範囲に属するものと解すべきである。さらに、上記の実施形態は、本発明を限定するものではなく、詳細な説明のみを意図している。
【符号の説明】
【0057】
1…容器セット、11…カバー、111…カバーシール部材、113…カバー周縁部、12…ベース、121…ベース溝、13…第1の容器、131…容器縁部。