(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-31
(45)【発行日】2022-02-08
(54)【発明の名称】電気モータ、電気モータシステムおよび発電システム
(51)【国際特許分類】
H02K 21/12 20060101AFI20220201BHJP
【FI】
H02K21/12 M
(21)【出願番号】P 2019544945
(86)(22)【出願日】2017-10-25
(86)【国際出願番号】 CA2017051271
(87)【国際公開番号】W WO2018081892
(87)【国際公開日】2018-05-11
【審査請求日】2020-10-23
(32)【優先日】2016-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519160598
【氏名又は名称】イグウェメジエ,ジュード
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】イグウェメジエ,ジュード
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-011932(JP,A)
【文献】国際公開第2015/019625(WO,A1)
【文献】特開2014-147159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 21/12
H02K 21/14
H02K 21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円周を有するディスク、前記ディスクの中心回転軸、前記ディスクの円周に設けられる少なくとも二つの永久磁石、制御可能な電源、および各々のソレノイドを有する少なくとも二つの電磁石を含む電気モータであって、
前記永久磁石の各々は、N極とS極を有し、S極からN極に向かう磁極軸線を有し、該磁極軸線に沿って伸びるチャネルを形成し、
ディスクの円周に設けられる永久磁石の全体の磁極軸線が同じ円周方向にS極からN極に向かい、前記永久磁石は、それらの全てのS極が同じ方向に向かい、それらの全てのN極が同じ方向に向かうように配置されており、
前記電磁石がディスクに隣接して円周方向に配置され、前記電源から電気を受ければ前記電磁石にN極とS極が生成され、前記電磁石のS極からN極に向かう前記電磁石の磁極軸線が前記永久磁石の磁極軸線と同じ円周方向に向かい、
前記電磁石の中の一つの磁極軸線が永久磁石の中の一つの磁極軸線と円周方向に整列される時、整列された電磁石の磁極軸線と永久磁石の磁極軸線が平行し、該電磁石が永久磁石の中の一つのチャネル内に配置され、
前記永久磁石が回転して前記電磁石から離れた後に前記電磁石の電流が切れ、前記永久磁石が前記電磁石に平行に整列される時に前記電磁石に電気が供給されることを特徴とする電気モータ。
【請求項2】
前記永久磁石の間に配置された遮蔽材をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の電気モータ。
【請求項3】
前記永久磁石の各々の断面がC型であることを特徴とする、請求項1または2に記載の電気モータ。
【請求項4】
前記永久磁石の各々の断面が馬蹄形であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項5】
磁極軸線に垂直な前記電磁石の各々の断面が円形または四角形であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項6】
前記チャネルが中心
磁極軸線を形成し、中心
磁極軸線と電磁石の
磁極軸線が同一平面にあることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項7】
前記永久磁石の
磁極軸線が前記ディスクの円周に接することを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項8】
前記電磁石を支持するための少なくとも一つの固定支持部をさらに含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項9】
前記電磁石の各々の
磁極軸線が前記ディスクに接することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項10】
前記電磁石がフランジやエンドワッシャと一体である中実の軟鉄心を含むことを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項11】
前記電磁石と前記永久磁石の整列を検知するための光学および/または近接センサをさらに含むことを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項12】
前記永久磁石の各々が磁場を引き起こし、前記電磁石は電気を受けた時に電磁場を引き起こし、前記磁場と電磁場が相互作用して前記電磁石に対して前記永久磁石を側面に動かしてディスクを回転させることを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項13】
前記電源がバッテリーであることを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項14】
前記ディスクの回転速度を調節する速度コントローラをさらに含むことを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項15】
前記電磁石を冷却する送風機が前記ディスクに連結されていることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項16】
前記ディスクが回転する順次的な順に前記電磁石に電気が供給されることを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項17】
電気が供給される間、前記電磁石の中の一つが前記永久磁石の中の一つを反発させ、残りの電磁石は前記永久磁石の中の一つを引くことを特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項18】
前記永久磁石が前記ディスクの円周に一致するように曲がっていることを特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項19】
前記永久磁石の数が電磁石の数と違うことを特徴とする、請求項1~18のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項20】
円周を有するディスク、前記ディスクの中心回転軸、前記ディスクの円周に設けられる少なくとも二つの永久磁石、制御可能な電源、および少なくとも二つの電磁石を含む電気モータであって、
前記永久磁石の各々は、N極とS極を有し、S極からN極に向かう磁極軸線を有し、
ディスクの円周に設けられる永久磁石の全体の磁極軸線が同じ円周方向にS極からN極に向かい、前記永久磁石は、それらの全てのS極が同じ方向に向かい、それらの全てのN極が同じ方向に向かうように配置されており、
前記電磁石の各々は中実の軟鉄心を有するソレノイドを含み、ソレノイドの両端にフランジやエンドワッシャがあり、前記電磁石がディスクに隣接して円周方向に配置され、前記電源から電気を受ければ前記電磁石にN極とS極が生成され、前記電磁石のS極からN極に向かう前記電磁石の磁極軸線が前記永久磁石の磁極軸線と同じ円周方向に向かい、
前記電磁石の各々がチャネルを形成し、該チャネルは電磁石の磁極軸線に沿って伸び、
前記電磁石の中の一つの磁極軸線が前記永久磁石の中の一つの磁極軸線と円周方向に整列された時、整列された電磁石の磁極軸線と永久磁石の磁極軸線が平行し該永久磁石が電磁石の中の一つのチャネル内に配置され、
前記永久磁石が回転して前記電磁石から離れた後に前記電磁石の電流が切れ、前記永久磁石が前記電磁石に平行に整列される時に前記電磁石に電気が供給されることを特徴とする電気モータ。
【請求項21】
前記永久磁石の間に配置された遮蔽材をさらに含むことを特徴とする、請求項20に記載の電気モータ。
【請求項22】
前記永久磁石の各々の断面がC型であることを特徴とする、請求項20または21に記載の電気モータ。
【請求項23】
前記永久磁石の各々の断面が馬蹄形であることを特徴とする、請求項20~22のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項24】
磁極軸線に垂直な前記電磁石の各々の断面が四角形であることを特徴とする、請求項20~23のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項25】
前記チャネルが中心
磁極軸線を形成し、中心
磁極軸線と電磁石の
磁極軸線が同一平面にあることを特徴とする、請求項20~24のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項26】
前記永久磁石の
磁極軸線が前記ディスクの円周に接することを特徴とする、請求項20~25のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項27】
前記電磁石を支持するための少なくとも一つの固定支持部をさらに含むことを特徴とする、請求項20~26のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項28】
前記電磁石の各々の
磁極軸線が前記ディスクに接することを特徴とする、請求項20~27のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項29】
前記電磁石と前記永久磁石の整列を検知するための光学および/または近接センサをさらに含むことを特徴とする、請求項20~28のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項30】
前記永久磁石の各々が磁場を引き起こし、前記電磁石の中の少なくとも一つは電気を受けた時に電磁場を引き起こし、前記磁場と電磁場が相互作用して前記電磁石に対して前記永久磁石を側面に動かしてディスクを回転させることを特徴とする、請求項20~29のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項31】
前記電源がバッテリーであることを特徴とする、請求項20~30のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項32】
前記ディスクの回転速度を調節する速度コントローラをさらに含むことを特徴とする、請求項20~31のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項33】
前記電磁石を冷却する送風機が前記ディスクに連結されていることを特徴とする、請求項20~32のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項34】
前記ディスクが回転する順次的な順に前記電磁石に電気が供給されることを特徴とする、請求項20~33のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項35】
電気が供給される間、前記電磁石の中の一つが前記永久磁石の中の一つを反発させ、残りの電磁石は前記永久磁石の中の一つを引くことを特徴とする、請求項20~34のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項36】
前記電磁石の各々が前記ディスクの円周に一致するように曲がっていることを特徴とする、請求項20~35のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項37】
前記永久磁石の数が電磁石の数と違うことを特徴とする、請求項20~36のいずれか1項に記載の電気モータ。
【請求項38】
請求項1~37のいずれか1項に記載の電気モータを二つ以上含む電気モータシステムであって、
各々の電気モータのディスクが中心軸を共有することを特徴とする電気モータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気モータに関し、具体的には、電磁石コイル外部の磁束と永久磁石の相互作用によって駆動される電気モータに関する。
【背景技術】
【0002】
電気モータは、内燃機関の化石燃料のような外部ソースによって、または水素、核エネルギー、風力、太陽エネルギーから生成された電気によって駆動される。磁石によって駆動されるモータを開発しようとする数多くの試みがあったし、今でも続いている。磁石の吸引・反発特性を利用する目的は、直線運動や回転運動を引き起こすメカニズムを動かすかまたは駆動するためである。このような従来の試みは、磁場の飽和と磁石を固定した金属の磁化や磁石の消磁現象を含む問題を抱えている。
【0003】
従来のシステムのうちの一つは、鉄心を備えた電磁石は半径方向に向かった磁極を有するディスクの周りに円周方向に配列し、永久磁石は磁極を半径方向にしてディスクに配列した。永久磁石がソレノイドに近づくことにつれて鉄心に引き寄せられる。永久磁石の磁極が電磁石の磁極と一致する時、電磁石に電流が供給されて永久磁石の反発を誘導する。このシステムの短所は、電流が電磁石に流れる時に永久磁石の側面移動が制限されるということにある。その結果、近接離隔したコイルがディスクの連続回転を引き起こさなければならないため、電力消費が多く、電磁石の間に相互インダクタンスが発生して回転を妨害する。
【0004】
本発明は、断面が円形や楕円形や四角形の電磁石ソレノイドと永久磁石が平行整列された構造外部の磁場を利用する。ソレノイド内にバルブがあるソレノイドバルブと同様に、永久磁石がソレノイドを囲むかまたはその逆である。永久磁石は、間隔をおいて配列され、その軸線がディスクの円周に接して固定電磁石を部分的に囲む。永久磁石が電磁石を囲む場合、エネルギー消費が減る。電磁石と永久磁石は、同じ磁極が同じ方向に向かい、平行に整列するようになっている。回転するディスクにある永久磁石の間に遮蔽材を配置して、各々の永久磁石の磁場が隣接した磁石の反対磁極に連結されず自らのN極からS極に向かうようになる。電磁石が永久磁石に平行に整列される時、各々の電磁石に電流が供給されて同一方向に永久磁石を反発させてディスクを連続的に回転させる。
【発明の要約】
【0005】
本発明の電磁石回転モータシステムにおいては、溝ディスクに一つ以上の永久磁石が馬蹄形でディスクの溝内に接線方向に組み込まれており、同じ磁極が同じ方向に向かい、誘導コイルや電磁石は溝内の永久磁石の間に接線方向に位置し、電磁石の磁極軸線が永久磁石の磁極軸線に平行し、コイルに電気が流れる時、電磁石と永久磁石の磁極が互いに反発してディスクをコイル反対側に回転させるように磁極が配置されている。
【0006】
複数の永久磁石と電磁石コイルをディスクの円周の周りに配置して、電磁石コイルが交互に動作しつつディスクの円周に配置された永久磁石に力を伝達して、ディスクを連続的に回転させる。モータとは逆に、単一磁石を部分的に囲んで馬蹄形で整列された複数のコイルを用いて、ディスクのリム付近に接線方向に置かれた単一磁石を反発させてディスクを回転させ、この時、磁石の磁極はコイルの磁極と平行する。
【0007】
本発明の電気モータは、円周を有するディスク、ディスクの中心回転軸、ディスクの円周に設けられ、永久磁石の縦軸線が永久磁石のS極からN極に向かう少なくとも一つの永久磁石、制御可能な電源、および少なくとも一つの電磁石を含み、電磁石の各々がディスクに隣接して円周方向に配置され、電源から電気を受ければ電磁石にN極とS極が生成され、電磁石のS極からN極に向かう電磁石の縦軸線が永久磁石の縦軸線と同じ円周方向に向かうようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】永久磁石がディスクのハブとフランジに馬蹄形で円周方向に離隔して組み込まれており、永久磁石の軸線がディスクのリムに接している単一溝ディスクの斜視図である。
【
図2】取り付けアームに付着された本発明の電磁石ソレノイドの斜視図である。
【
図3】二つの磁石が配置された方式を示す本発明の一例の横断面図である。
【
図4】電磁石がディスクに接しないようにディスクの溝内に位置したことを示す本発明のモータの端部図である。
【
図5】(a)~(f)は本発明のモータの永久磁石と電磁石の回転作用を示す図である。
【
図6】ディスクのハブとフランジに永久磁石が円周方向に組み込まれており、磁石の軸線がディスクのリムに接している本発明の二重溝ディスクの斜視図である。
【
図7】ディスクの溝の内部に電磁石が配置され、ディスクの軸が発電機ヘッドに連結されている本発明の二重溝ディスクの斜視図である。
【
図8】本発明の他の実施形態に用いられるC型永久磁石の斜視図である。
【
図9】C型永久磁石と電磁石の相互作用を示す本発明の変形例の斜視図である。
【
図10】電磁石がC型永久磁石に接しないように永久磁石内に完全に整列されている本発明の変形例の端部図である。
【
図11】複数のディスクの間にC型永久磁石が配置されており、電磁石がこれらの永久磁石の内部を通過するように一列に位置し、発電機ヘッドを駆動して電気を生産する本発明の変形例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
【0010】
単一溝ディスク3にある永久磁石1a~1dが馬蹄形で配列され、円周方向に全ての極が同じ方向に向かうように整列されており、電気が流れる時、電磁石の極が永久磁石1の極と同じ方向を向かうように電磁石ソレノイド2a~2fが整列されている。電磁石2aに電気が流れれば、誘導磁場のために永久磁石1aが時計方向に回転して、永久磁石1bが電磁石ソレノイド2bと平行に整列される。永久磁石1aが回転して電磁石2aから離れた後に電磁石2aの電流が切れ、永久磁石1bが電磁石2bに平行に整列される時に電磁石2bに電気が供給される。このようにして永久磁石1bが時計方向に回転して、永久磁石1cが電磁石2cに平行に整列される。このようにして電流が交互に電磁石2に供給されて、永久磁石がリレータイプハンドオーバー動作をするように電磁石2が間隔をおいている。ここでは、馬蹄形の永久磁石1が電磁石2から生じる磁束との作用は最大化しつつ、電磁石2で消費される電力は最小化し、互いに近くにある電磁石の相互インダクタンスに係る問題もないように永久磁石が電磁石を部分的に囲む。ディスク3の回転により生じられるトルクはディスクの直径に左右される。同様に、ディスク3のリムに用いられる永久磁石1と電磁石2の個数もディスクの直径に左右される。永久磁石1が馬蹄形で電磁石2を部分的に囲むため、電磁石2外部の磁束の相当量が永久磁石1を側面に動かしてディスク3を回転させるのに活用される。ディスク3のリム付近に永久磁石1が位置してディスク3の回転慣性が増加し、ディスク3の回転状態を維持するのに多いに役に立つ。ディスク3の軸は回転力を提供する他の装置の軸に連結される。
【0011】
電磁石2と永久磁石1とは、同じ磁極が同じ方向に向かい、互いに平行し、ディスク3のリムに接するように配列されている。回転ディスク3の永久磁石1の間に遮蔽材を配置して、各々の永久磁石1の磁場が隣接した永久磁石の反対磁極に連結されずN極からS極に流れるようにすることもできる。
【0012】
図8~11は、本発明の他の実施形態であって、N極とS極が表示されたとおりに長さ方向に配置されたC型永久磁石7を用いる。この永久磁石7はディスク3、4のリム近くに接線方向に組み込まれており、永久磁石2の磁束を可能な限り多くカバーする。永久磁石7の長さ方向の切開部8は電磁石2を固定するアームを収容する。
【0013】
本発明のモータは、ディスク3、4の手動回転により、またはDCバッテリーの助けにより始動できる。
【0014】
ディスク3を多層構造で用いると回転トルクをさらに引き起こすことができ、この時、ディスクの両側面の圧痕10によってC型永久磁石7が固定されて多重溝ドラムが形成され、溝の間に電磁石2が一列に配列され、永久磁石7の切開部の間を通過し、ドラムが回転する時、永久磁石はフランジの間に位置する。電磁石2に電流が流れれば回転が誘導され、このような電磁石が永久磁石7に対して反発して回転を引き起こし、このような回転が発電機ヘッド9を駆動するかまたは電気を生産する。一方、電磁石の磁場のカバー範囲を増やすために、四角形ソレノイドを備えたU型永久磁石を用いることもできる。
【0015】
本発明の特徴
1.永久磁石外部の磁束と電磁石外部の磁束の平行相互作用を利用して永久磁石の側方向の回転をさらに強化して永久磁石と電磁石の単位長さ当たりのディスク回転力が強化される。
【0016】
2.永久磁石で電磁石を部分的に囲んで両磁石の磁場の間の相互作用を最小化する。
【0017】
3.ソレノイドを部分的に囲むように馬蹄形で配列された複数の永久磁石に対するソレノイドの同時作用により単位電磁石の消費エネルギー当たりの回転力が強化される。
【0018】
4.ディスクのリム付近に磁石を配置してシステムが一端回転を始めれば回転慣性が強化される。
【0019】
5.電磁石と永久磁石との間に同じ電磁気力を維持しつつディスクの直径を増やして、同じ電磁石エネルギーを消費してもトルクと電力が強化される。
【0020】
6.永久磁石を備えた多重溝ディスクを積層したドラムが電磁石ラインと相互作用してトルクと電力が強化される。
【0021】
7.システムの回転エネルギのために、モータが高いrpmで回転した後にはモータ回転を維持するのに最小の電磁気エネルギーが必要である。
【0022】
8.ディスクのリムの周りに複数の受動電磁石を配置して、磁石が通過しつつ電気を生産する。
【0023】
9.永久磁石と電磁石の外部のエネルギー場により化石燃料がなくてもモータを駆動することができるので汚染もない。
【0024】
10.このモータの固定電磁石部分が回転ディスクおよび永久磁石と非接触して摩耗と破損による交換が不要である。
【0025】
11.モータの製造と組み立てが容易であり、大きさの調節も可能である。
【0026】
以上で説明したモータにおいて、永久磁石が2個以上であり、永久磁石のS極からN極に向かった縦軸線が同じ円周方向を有するようにディスクに配置されてもよい。
【0027】
このような電気モータの永久磁石の間に遮蔽材を配置してもよい。
【0028】
また、電磁石の各々が永久磁石の各々と円周方向に不一致するかまたは整列されなかった時には電気が遮断され、電磁石の各々の軸線が円周方向に永久磁石の各々の軸線に整列された時または円周方向に整列される他の円周方向閾値内にある時には電気が供給されるようにしてもよい。
【0029】
また、永久磁石と電磁石の縦軸線が円周方向に互いに整列された時、永久磁石の縦軸線と電磁石の縦軸線が互いに平行するが他の平面にあってもよい。
【0030】
また、永久磁石がチャネルを形成し、該チャネルは永久磁石の縦軸線に沿って伸びてもよい。
【0031】
この場合、電磁石が円周方向に整列された時にチャネル内に位置してもよい。
【0032】
または、このようなチャネルの断面がC型であるかまたは馬蹄形であってもよく、この時、電磁石が四角形であってもよい。
【0033】
また、永久磁石の断面が永久磁石の縦軸線に直角であってもよい。
【0034】
または、このようなチャネルが中心縦軸線を形成し、中心縦軸線と電磁石の縦軸線が同一平面にあってもよい。
【0035】
なお、電磁石が電磁石チャネルを形成し、該電磁石チャネルは電磁石の縦軸線に沿って伸びてもよい。この時、永久磁石のうち少なくとも一つは永久磁石と電磁石が円周方向に整列された時に電磁石チャネル内に位置してもよい。または、電磁石チャネルが電磁石の中心縦軸線を形成し、電磁石の中心縦軸線と電磁石の縦軸線が同一平面にあってもよい。
【0036】
また、永久磁石の縦軸線がディスクの円周に接してもよい。
【0037】
また、以上で説明した電気モータが電磁石を支持するための少なくとも一つの固定支持部をさらに含んでもよい。
【0038】
また、電磁石の縦軸線がディスクに接してもよい。
【0039】
また、電磁石がフランジやエンドワッシャと一体である中実の軟鉄心を含んでもよい。
【0040】
また、以上で説明した電気モータが永久磁石と電磁石の整列を検知する光学および/または近接センサをさらに含んでもよい。
【0041】
また、永久磁石の各々に対して磁場が生じ、電磁石は電気を受けた時に電磁場を引き起こし、このような磁場と電磁場が相互作用して電磁石に対して永久磁石を側面に動かしてディスクを回転させてもよい。
【0042】
また、電源がバッテリーであってもよい。
【0043】
また、本発明の電気モータがディスクの回転速度を調節する速度コントローラをさらに含んでもよい。
【0044】
また、電磁石を冷却する送風機がディスクに連結されてもよい。
【0045】
また、電磁石の各々がソレノイドを含んでもよい。
【0046】
また、電磁石が2個以上であり、ディスクが回転する順次的な順にこのような2個以上の電磁石に電気が供給されてもよい。この時、このような2個以上の電磁石のうち一部に電気を供給して永久磁石を反発させ、残りの電磁石は本来の位置に引かれるようにしてもよい。
【0047】
また、永久磁石がディスクの円周に一致するように曲がってもよい。
【0048】
本発明は、以上で説明した電気モータを一つ以上含む電気モータシステムも提供し、この場合、ディスクが中心軸を共有してもよい。
【0049】
本発明は、以上で説明した電気モータのディスクに円周方向に隣接して配置された少なくとも一つの受動電磁石を含む発電システムも提供し、この時、電磁石の通路から電気を生産してもよい。
【0050】
本発明は、このようなシステムが発電機を駆動するようにした発電システムも提供する。