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特許7017857電子チケット管理システム、電子チケット管理装置、電子チケット管理方法および電子チケット管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-01
(45)【発行日】2022-02-09
(54)【発明の名称】電子チケット管理システム、電子チケット管理装置、電子チケット管理方法および電子チケット管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/04 20120101AFI20220202BHJP
【FI】
G06Q20/04 310
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017046488
(22)【出願日】2017-03-10
(65)【公開番号】P2017215938
(43)【公開日】2017-12-07
【審査請求日】2020-03-06
(31)【優先権主張番号】P 2016105590
(32)【優先日】2016-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 集会名 しまとく通貨システム運用説明会 開催日 平成28年9月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】511021309
【氏名又は名称】株式会社ギフティ
(73)【特許権者】
【識別番号】516153993
【氏名又は名称】株式会社J&Jギフト
(73)【特許権者】
【識別番号】515281891
【氏名又は名称】株式会社ワンツーシーエムジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100134511
【弁理士】
【氏名又は名称】八田 俊之
(72)【発明者】
【氏名】太田 睦
(72)【発明者】
【氏名】森 悟朗
(72)【発明者】
【氏名】辛 晟源
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-348325(JP,A)
【文献】特開2015-005275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の支払代金に係る情報を送信する送信部と、
前記利用者の識別情報と、前記支払代金に相当するチャージ金額とを関連付けて格納する格納部と、
所定面への接触を検知可能な検出部を備え、前記利用者によって選択された利用金額の情報を表示装置に表示した状態で、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材が前記所定面に接触すると、前記検出部により検出された前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて、前記押下部材の固有情報を取得し送信する携帯端末と、
前記固有情報が、予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信する認証部と、
前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する更新部と、を備えることを特徴とする電子チケット管理システム。
【請求項2】
前記携帯端末は、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記利用金額について使用済みの情報を表示する、ことを特徴とする請求項1記載の電子チケット管理システム。
【請求項3】
前記押下部材の固有情報には、前記押下部材が配置されている店舗に係る情報を含むことを特徴とする請求項1または2記載の電子チケット管理システム。
【請求項4】
利用者の支払代金に相当するチャージ金額と、前記利用者の識別情報とを関連付けて格納する格納部と、
所定面への接触を検知可能な検出部を備える携帯端末の前記所定面に対して押下された、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材の前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて取得される固有情報が、予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信する認証部と、
前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記携帯端末から送信された利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する更新部と、を備えることを特徴とする電子チケット管理装置。
【請求項5】
格納部が、利用者の支払代金に相当するチャージ金額と、前記利用者の識別情報とを関連付けて格納し、
認証部が、所定面への接触を検知可能な検出部を備える携帯端末の前記所定面に対して押下された、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材の前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて取得される固有情報が予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信し、
更新部が、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記携帯端末から送信された利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する、ことを特徴とする電子チケット管理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
利用者の支払代金に相当するチャージ金額と、前記利用者の識別情報とを関連付けて格納部に格納する処理と、
所定面への接触を検知可能な検出部を備える携帯端末の前記所定面に対して押下された、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材の前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて取得される固有情報が、予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信する処理と、
前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記携帯端末から送信された利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する処理と、を実行させることを特徴とする電子チケット管理プログラム。
【請求項7】
前記押下部材が配置されている店舗に係る情報を記憶しておき、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記店舗に係る情報を送信する記憶部をさらに備え、
前記携帯端末は、前記認証部から前記認証成功に係る情報を受け取りかつ前記記憶部から前記店舗に係る情報を受け取った場合に、前記店舗に係る情報を表示することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電子チケット管理システム。
【請求項8】
前記記憶部が記憶する前記店舗に係る情報は、前記店舗において前記押下部材について前記認証部が認証成功に係る情報を送信した回数であることを特徴とする請求項7記載の電子チケット管理システム。
【請求項9】
前記押下部材の固有情報は、店舗情報のみに関連付けられている、
請求項1~3及び8のいずれか一項に記載の電子チケット管理システム。
【請求項10】
前記利用者は、所定金額が関連付けられている電子チケットの利用者であり、
前記チャージ金額に相当する前記電子チケットの枚数のうち、前記電子チケットの利用枚数に相当する利用金額の情報を受け付けると、前記利用金額に相当する電子チケットを発行する発行部を備え、
前記発行部は、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、発行した前記電子チケットの利用に関するステータスを変更する、
請求項1~3、8及び9のいずれか一項に記載の電子チケット管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、電子チケット管理システム、電子チケット管理装置、電子チケット管理方法および電子チケット管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどに代表されるタッチパネル端末が広く普及している。従来は手動で行われていたビジネス方法が、タッチパネル端末を利用した方法に置き換えられつつある。上述したタッチパネル端末を利用したビジネス方法の一つとして、コンサート会場などのイベント会場において、電子チケット画像をタッチパネル端末のタッチパネルディスプレイに表示し、当該電子チケット画像に対してタップなどの操作を行うことによって、電子チケットを使用済みとする処理を実行する方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-238937号公報
【文献】特開2014-149556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記技術では、電子チケットをコンサート会場への入場等の特定の用途にしか使用することができない。すなわち、電子チケットの使い勝手が良くない。
【0005】
1つの側面では、本発明は、電子チケットの使い勝手を向上させることができる電子チケット管理システム、電子チケット管理装置、電子チケット管理方法および電子チケット管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様では、電子チケット管理システムは、利用者の支払代金に係る情報を送信する送信部と、前記利用者の識別情報と、前記支払代金に相当するチャージ金額とを関連付けて格納する格納部と、所定面への接触を検知可能な検出部を備え、前記利用者によって選択された利用金額の情報を表示装置に表示した状態で、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材が前記所定面に接触すると、前記検出部により検出された前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて、前記押下部材の固有情報を取得し送信する携帯端末と、前記固有情報が、予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信する認証部と、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する更新部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
前記携帯端末は、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記利用金額について使用済みの情報を表示してもよい。前記押下部材の固有情報には、前記押下部材が配置されている店舗に係る情報を含んでいてもよい。前記押下部材が配置されている店舗に係る情報を記憶しておき、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記店舗に係る情報を送信する記憶部をさらに備え、前記携帯端末は、前記認証部から前記認証成功に係る情報を受け取りかつ前記記憶部から前記店舗に係る情報を受け取った場合に、前記店舗に係る情報を表示してもよい。前記記憶部が記憶する前記店舗に係る情報は、前記店舗において前記押下部材について前記認証部が認証成功に係る情報を送信した回数であってもよい。
【0008】
1つの態様では、電子チケット管理装置は、利用者の支払代金に相当するチャージ金額と、前記利用者の識別情報とを関連付けて格納する格納部と、所定面への接触を検知可能な検出部を備える携帯端末の前記所定面に対して押下された、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材の前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて取得される固有情報が、予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信する認証部と、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記携帯端末から送信された利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する更新部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
1つの態様では、電子チケット管理方法は、格納部が、利用者の支払代金に相当するチャージ金額と、前記利用者の識別情報とを関連付けて格納し、認証部が、所定面への接触を検知可能な検出部を備える携帯端末の前記所定面に対して押下された、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材の前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて取得される固有情報が予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信し、更新部が、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記携帯端末から送信された利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する、ことを特徴とする。
【0010】
1つの態様では、電子チケット管理プログラムは、コンピュータに、利用者の支払代金に相当するチャージ金額と、前記利用者の識別情報とを関連付けて格納部に格納する処理と、所定面への接触を検知可能な検出部を備える携帯端末の前記所定面に対して押下された、前記所定面に接触させられる複数の接触部を有する押下部材の前記複数の接触部の配列及び前記複数の接触部の前記所定面への接触順の少なくとも一方に基づいて取得される固有情報が、予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信する処理と、前記認証成功に係る情報を受け取った場合に、前記携帯端末から送信された利用金額を前記チャージ金額から差し引くことで得られる残高で、前記格納部に格納されている前記チャージ金額を更新する処理と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
電子チケットの使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係る電子チケット管理システムの全体構成を例示する図である。
図2】(a)および(b)はチケット販売端末に表示される画面を例示する図である。
図3】発券チケットを例示する図である。
図4】(a)および(b)は携帯端末に表示される追加購入画面を例示する図である。
図5】(a)~(d)は携帯端末を利用した電子チケットの利用について例示する図である。
図6】(a)はサーバの機能ブロック図であり、(b)は利用者情報格納部に格納されている利用者情報テーブルを例示する図であり、(c)はウォレット情報格納部に格納されているウォレット情報テーブルを例示する図であり、(d)はチケット情報格納部に格納されているチケット情報テーブルを例示する図であり、(e)は認証情報格納部に格納されている認証情報テーブルを例示する図である。
図7】電子チケット管理システムの動作の一例を表すシーケンス図である。
図8】(a)~(c)は電子チケット管理システムの各処理を表すフローチャートを例示する図である。
図9】電子チケット管理システムの各処理を表すフローチャートを例示する図である。
図10】電子チケット管理システムの各処理を表すフローチャートを例示する図である。
図11】ハードウェア構成を例示する図である。
図12】(a)はサーバの機能ブロック図であり、(b)は店舗情報格納部に格納されている店舗情報テーブルを例示する図である。
図13】電子チケット管理システムの動作の一例を表すシーケンス図である。
図14】電子チケット管理システムの各処理を表すフローチャートを例示する図である。
図15】タッチパネルの表示を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電子チケット管理システム100の全体構成を例示する図である。図1で例示するように、電子チケット管理システム100は、チケット販売端末10、携帯端末20、チケット利用端末30などがインターネット等の電気通信回線40を介してサーバ50に接続された構成を有する。電気通信回線40への接続手段は、有線および無線のいずれであってもよい。一例として、チケット販売端末10およびチケット利用端末30は、LANなどの有線により電気通信回線40に接続されている。一例として、携帯端末20は、無線により電気通信回線40に接続されている。一例として、電子チケット管理システム100が特定の島内で使用される場合、チケット販売端末10は港などの店舗に設置され、チケット利用端末30は土産店、飲食店などの複数の店舗に設置される。チケット利用端末30が設置される店舗には、スタンプ60が配置されている。
【0015】
まず、電子チケット管理システム100の運用の概略について説明する。利用者は、チケット販売端末10が備わる販売店舗において、利用者情報を提示し、電子チケットを購入する。例えば、利用者情報には、氏名、住所、メールアドレスなどが含まれる。販売店舗の販売員は、利用者からの支払代金と引き換えに、当該支払代金に相当するチャージ金額の電子チケットを発券する。電子チケットとは、商品券を電子化したものである。例えば、電子チケットとは、1,000円単位の商品券などを電子化したものである。通常は、支払代金とチャージ金額とは同額であるが、異なる場合もある。
【0016】
図2(a)および図2(b)は、チケット販売端末10に表示される画面を例示する図である。図2(a)および図2(b)で例示するように、利用者情報として、氏名、住所、メールアドレスなどが入力される。また、セット数が入力される。セット数とは、電子チケットの販売単位の数量を表す。一例として、6,000円を電子チケットの販売単位とする。1,000円単位の商品券の場合、6枚の商品券が販売単位となる。図2(b)の例では、2セットが販売されているため、12,000円相当の電子チケットが販売されている。
【0017】
図3は、電子チケットに対応する、発券されたチケット(以下、発券チケットと称する。)を例示する図である。発券チケットには、利用可能な合計金額が印字されている。また、電子チケットの有効期限、追加購入用のシリアルナンバー、追加購入可能セット数などが印字されている。図4(a)および図4(b)は、携帯端末20に表示される追加購入画面を例示する図である。図4(a)で例示するように、追加購入用のシリアルナンバーの入力が要求される。追加購入用のシリアルナンバーが入力されると、図4(b)で例示するように、追加購入セット数の入力が要求される。追加購入決済には、電気通信回線40を介したクレジットカード決済などを利用することができる。
【0018】
利用者は、購入した電子チケットを有効化する際に、発券チケットに印字されたURLにアクセスする。例えば、図3で例示するQRコード(登録商標)などを利用することができる。図5(a)~図5(d)は、携帯端末20を利用した電子チケットの利用について例示する図である。図5(a)で例示するように、携帯端末20から発券チケットに印字されたURLにアクセスすると、有効期限、利用可能な電子チケットの残高(利用可能な合計金額)などが表示される。
【0019】
利用者は、チケット利用端末30が備わる店舗において、商品、サービスなどの対価として電子チケットを利用する。例えば、利用者は、図5(b)で例示するように、利用する商品券の枚数に相当する金額を利用金額として選択する。図5(b)の例では、1,000円の商品券4枚分に相当する「4,000円」が選択されている。店舗の販売員は、専用のスタンプ60を携帯端末20のタッチパネル等の所定面の所定領域に押下する。
【0020】
スタンプ60は、チケット利用端末30が設置されている複数の店舗に配置されている。スタンプ60は、各スタンプ60に固有の情報を備えている。各スタンプ60に固有の情報は、スタンプ60が電子チケット管理システム100に利用される正規のスタンプであることを示す情報、スタンプ60が備わっている店舗の識別情報などを含む。
【0021】
例えば、スタンプ60は、携帯端末20のタッチパネルに対する押下面の所定の複数個所に、突起を備える。各突起にバネ性を持たせるとともに、各突起の長さを異ならせる。これにより、各突起が携帯端末20のタッチパネルに対する押下順序に組み合わせを設定することができる。この押下順序、各突起の配置位置などの組み合わせを、各スタンプ60に固有の情報として用いることができる。
【0022】
本実施形態においては、携帯端末20に対する押下部材としてスタンプ60を用いているが、スタンプに限られない。携帯端末20の所定面に固有の情報を与えることができるものであれば、他の押下部材を用いてもよい。
【0023】
スタンプ60が携帯端末20のタッチパネルに押下されると、図5(c)で例示するように、利用金額の使用済みに係るマークが携帯端末20に表示される。これにより、店舗では、当該店舗において代金が支払われたことになるため、商品、サービスなどが利用者に提供される。また、利用金額に相当する枚数の商品券の使用が禁止されるようになる。なお、図5(d)で例示するように、携帯端末20の画面に残高等が表示されてもよい。
【0024】
続いて、以上の電子チケット管理システム100の運用について、電子チケット管理システム100の各部の動作について詳述する。図6(a)は、サーバ50の機能ブロック図である。図6(a)で例示するように、サーバ50は、利用者情報管理部51、利用者情報格納部52、ウォレット管理部53、ウォレット情報格納部54、チケット管理部55、チケット情報格納部56、認証部57、認証情報格納部58などとして機能する。
【0025】
図6(b)は、利用者情報格納部52に格納されている利用者情報テーブルを例示する図である。図6(c)は、ウォレット情報格納部54に格納されているウォレット情報テーブルを例示する図である。図6(d)は、チケット情報格納部56に格納されているチケット情報テーブルを例示する図である。図6(e)は、認証情報格納部58に格納されている認証情報テーブルを例示する図である。
【0026】
図7は、電子チケット管理システム100の動作の一例を表すシーケンス図である。図8(a)~図8(c)、図9および図10は、電子チケット管理システム100の各処理を表すフローチャートを例示する図である。以下、図6図10を参照しつつ、電子チケット管理システム100の動作の詳細について説明する。
【0027】
(利用者情報格納処理)
利用者情報格納部52は、各利用者の利用者情報を利用者情報テーブルに格納している。図6(b)で例示するように、利用者情報テーブルには、各利用者の「利用者ID」、「氏名」、「住所」、「メールアドレス」などの欄が設定されている。図7および図8(a)で例示するように、利用者情報管理部51は、チケット販売端末10から利用者情報を受け取ったか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1で「No」と判定された場合、ステップS1が再度実行される。ステップS1で「Yes」と判定された場合、利用者情報管理部51は、当該利用者情報に対して、利用者の識別情報として利用者IDを設定する(ステップS2)。次に、利用者情報管理部51は、当該利用者情報に利用者IDを関連付け、当該利用者IDおよび当該利用者情報を利用者情報テーブルに格納する(ステップS3)。
【0028】
(ウォレット情報格納処理)
ウォレット情報格納部54は、各利用者が利用可能な金額に関するウォレット情報をウォレット情報テーブルに格納している。ウォレット情報とは、利用者の財布機能を表す。ウォレット情報テーブルには、ウォレット情報として、「ウォレットID」、「利用者ID」、「残額」、「チャージ上限額」、「有効期限」、「購入販売所」、「有効・無効」、「シリアルナンバー」などの欄が設定されている。
【0029】
図7および図8(b)で例示するように、ウォレット管理部53は、チケット販売端末10からセット数を受け取ったか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11で「No」と判定された場合、ステップS11が再度実行される。ステップS11で「Yes」と判定された場合、ウォレット管理部53は、ウォレットID、有効期限およびシリアルナンバーを設定する(ステップS12)。次に、ウォレット管理部53は、当該ウォレットIDに、利用者ID、チケットのセット数に対応する金額、チャージ上限額、当該有効期限、チケット販売端末10の識別情報、およびシリアルナンバーを関連付けてウォレット情報テーブルに格納する(ステップS13)。
【0030】
なお、この時点においては、チケットのセット数に対応する金額がチャージ金額として「残額」欄に格納される。また、ウォレットIDには、各利用者に対して固有のURLが格納される。また、チケット販売端末10の識別情報が「購入販売所」欄に格納される。チャージ上限額は、利用者に応じて異なっていてもよいが、各利用者に共通の金額であってもよい。有効期限として、チケットのセット数の販売日から所定日数後の日が設定される。また、この時点では、「有効・無効」欄には、無効に係る識別情報が格納される。
【0031】
次に、ウォレット管理部53は、ウォレット情報のうち、「残額」、「チャージ上限額」、「有効期限」および「シリアルナンバー」欄に格納されている情報をチケット販売端末10に送信する(ステップS14)。それにより、チケット販売端末10は、図3で例示した発券チケットを印刷できるようになる。
【0032】
(チケット有効化処理)
図7および図8(c)で例示するように、ウォレット管理部53は、携帯端末20から、発券チケットに印字されたURLにアクセスされたか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、ステップS21では、ウォレットIDのURLにアクセスがあったか否かが判定される。ステップS21で「No」と判定された場合、ステップS21が再度実行される。ステップS21で「Yes」と判定された場合、ウォレット管理部53は、ウォレット情報テーブルにおいて、当該ウォレットIDに関連付けられている「有効・無効」欄に、有効に係る識別情報を格納する(ステップS22)。それにより、電子チケットが有効化される。
【0033】
(チケット発行処理)
チケット情報格納部56は、各利用者が利用する電子チケットに係る情報をチケット情報格納テーブルに格納している。チケット情報格納テーブルには、「チケットID」、「利用金額」、「ステータス」、「ウォレットID」などの欄が設定されている。認証情報格納部58は、電子チケットの利用が可能な各販売店のスタンプ60に固有の情報と、当該スタンプ60が配置されている店舗IDとを、認証情報テーブルに格納している。
【0034】
携帯端末20で利用される商品券の枚数に相当する利用金額が選択されると、携帯端末20がアクセスしているURLに係る情報(ウォレットID)と、当該利用金額とがウォレット管理部53に送信される。図7および図9で例示するように、ウォレット管理部53は、携帯端末20から利用金額およびウォレットIDを受け取ったか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31で「No」と判定された場合、ステップS31から再度実行される。ステップS31で「Yes」と判定された場合、利用金額およびウォレットIDをチケット管理部55に送信する(ステップS32)。
【0035】
次に、チケット管理部55は、チケットIDを設定する(ステップS33)。次に、チケット管理部55は、当該チケットIDに、利用金額およびウォレットIDを関連付けて、チケット情報格納テーブルに格納する(ステップS34)。この時点では、チケット情報格納テーブルの「ステータス」欄には、「使用前」に係る情報が格納される。
【0036】
なお、携帯端末20のタッチパネルの所定領域にスタンプ60が押下されると、スタンプ60に固有のスタンプ情報が携帯端末20からウォレット管理部53に送信される。次に、ウォレット管理部53は、携帯端末20からスタンプ情報を受け取ったか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35で「No」と判定された場合、ステップS35が再度実行される。ステップS35で「Yes」と判定された場合、ウォレット管理部53は、受け取ったスタンプ情報を認証部57に送信する(ステップS36)。
【0037】
次に、認証部57は、ウォレット管理部53から受け取ったスタンプ情報が、認証情報テーブルに格納されているいずれかのスタンプ情報と一致するか否かを判定する(ステップS37)。ステップS37で「No」と判定された場合、認証部57は、ウォレット管理部53に認証失敗に係る情報を送信する(ステップS38)。それにより、チケット発行処理が終了する。ステップS37で「Yes」と判定された場合、認証部57はチケット管理部55に認証成功に係る情報と、当該スタンプ情報に関連付けられている店舗IDとを送信し、チケット管理部55は携帯端末20に認証成功に係る情報を送信する(ステップS39)。
【0038】
それにより、携帯端末20は、タッチパネルに、利用金額の使用済みに係るマークを表示する(ステップS40)。次に、チケット管理部55は、チケット情報格納テーブルの「ステータス」欄に、使用後に係る情報を格納する(ステップS41)。次に、チケット管理部55は、チケット情報格納テーブルに格納されている利用金額と、認証成功に係る情報とをウォレット管理部53に送信する(ステップS42)。次に、ウォレット管理部53は、当該ウォレットIDに関連付けられている残高から利用金額を差し引いた金額を、「残高」欄に格納する(ステップS43)。
【0039】
(追加購入処理)
上述したように、電子チケットの追加購入については、必ずしもチケット販売端末10を利用する必要はない。上述したように、携帯端末20を用いたクレジットカード決済を利用することができる。例えば、図4(a)および図4(b)で例示したように、利用者は、携帯端末20を用いて、シリアルナンバーおよび追加セット数をウォレット管理部53に送信する。この際に、利用者は、携帯端末20を用いてクレジット決済を行ってもよい。この場合、クレジット決済完了に係る情報もウォレット管理部53に送信される。
【0040】
図10は、追加購入処理を表すフローチャートを例示する図である。図10で例示するように、ウォレット管理部53は、携帯端末20からシリアルナンバーを受け取ったか否かを判定する(ステップS51)。ステップS51で「No」と判定された場合、ステップS51が再度実行される。ステップS51で「Yes」と判定された場合、ウォレット管理部53は、携帯端末20から追加セット数を受け取ったか否かを判定する(ステップS52)。
【0041】
ステップS52で「No」と判定された場合、ステップS52が再度実行される。ステップS52で「Yes」と判定された場合、ウォレット管理部53は、携帯端末20からクレジット決済完了に係る情報を受け取ったか否かを判定する(ステップS53)。ステップS53で「No」と判定された場合、ステップS53が再度実行される。ステップS53で「Yes」と判定された場合、ウォレット管理部53は、追加セット数に相当する金額を、ウォレット情報テーブルの残高に足し合わせ、ウォレット情報テーブルの「残高」欄を更新する(ステップS54)。
【0042】
続いて、電子チケット管理システム100の効果について説明する。一般的な電子チケットは、例えば、コンサート会場等の入口で提示するチケットの代替手段として用いられる。具体的には、購入済みのチケットに係る情報を携帯端末に表示し、会場スタッフが当該携帯端末にスタンプを押下するなどして、当該チケットを使用済みとすることなどが挙げられる。このような電子チケットは、コンサート会場への入場などの特定の用途にのみ使用できるものである。したがって、種々の用途に使用できるものではない。すなわち、使い勝手の良いものではない。
【0043】
そこで、電子チケットを、商品券の代替手段として用いることが考えられる。電子チケットに商品券としての機能を持たせることで、種々の用途に電子チケットを用いることができる。例えば、店舗などで、複数の商品の購入に用いることができる。しかしながら、各商品券には、所定金額が関連付けられている。例えば、1枚の商品券に、1,000円が関連付けられている。このような場合、5,000円の商品券を電子チケットとして購入しようとする場合、5枚の商品券を発券する処理が必要となる。各商品券を電子チケットとして実現するためには、各商品券に対して固有の情報を付与する必要がある。この場合、メモリ容量、当該固有の情報の決済処理などに要する演算量などが必要となる。すなわち、商品券の枚数分のメモリ容量、演算量などが必要となる。したがって、メモリ容量、演算量などを低減するためには、商品券の発券枚数を減らす必要がある。すなわち、1枚の商品券の金額を高額にする必要性が生じる。例えば、1枚商品券に10,000などの高額な金額が関連付けられることになる。この場合、少額商品の購入が困難となり、電子チケットの使い勝手が悪くなってしまう。
【0044】
これに対して、本実施形態に係る電子チケット管理システム100によれば、利用者が電子チケットを利用しても、残高が更新されるだけである。すなわち、商品券の枚数に関わらず、各電子チケットに利用者IDやウォレットIDなどの固有の情報が付与されている。この場合、メモリ容量、演算量などを大幅に低減することができる。また、商品券の発券枚数を減らすなどの措置をとる必要が無くなるため、使い勝手の悪い高額の商品券を発券する必要がなくなる。以上のことから、利用者の使い勝手を向上させることができるとともに、メモリ容量および演算量を低減することが可能となる。
【0045】
また、本実施形態に係る電子チケット管理システム100によれば、利用者が既に所有している携帯端末を用いることができる。この場合、電子通貨のようにICカードを新規に発行しなくてもよい。したがって、ICカード発行機やICカードの製造が不要になる。また、電子チケットの利用店舗において、スタンプ60を配置すればよく、ICカードリーダなどを新たに設置しなくてもよい。したがって、ICカードリーダの製造が不要になる。以上のことから、電子チケット管理システム100の導入コストを抑制することができるとともに、電子チケット管理システム100の導入に要する手間を省略することができる。
【0046】
図11は、チケット販売端末10、携帯端末20、チケット利用端末30およびサーバ50のハードウェア構成を例示するブロック図である。図11で例示するように、チケット販売端末10は、CPU110、RAM120、記憶装置130、通信機器140、表示装置150などを備える。携帯端末20は、CPU210、RAM220、記憶装置230、通信機器240、表示装置250などを備える。チケット利用端末30は、CPU310、RAM320、記憶装置330、通信機器340、表示装置350などを備える。サーバ50は、CPU410、RAM420、記憶装置430、通信機器440、表示装置450などを備える。
【0047】
CPU(Central Processing Unit)110,210,310,410は、中央演算処理装置である。RAM(Random Access Memory)120,220,320,420は、それぞれCPU110,210,310,410が実行するプログラム、CPU110,210,310,410が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置130,230,330,430は、不揮発性記憶装置である。記憶装置130,230,330,430として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。CPU410が記憶装置430に記憶されている電子チケット管理プログラムを実行することによって、サーバ50内に、利用者情報管理部51、利用者情報格納部52、ウォレット管理部53、ウォレット情報格納部54、チケット管理部55、チケット情報格納部56、認証部57および認証情報格納部58が実現される。なお、携帯端末20の表示装置250がタッチパネルとして機能する。
【0048】
なお、上記実施形態においては、1台のサーバを用いたが、複数台のサーバを用いてもよい。例えば、利用者情報管理部51および利用者情報格納部52として機能する第1サーバ、ウォレット管理部53およびウォレット情報格納部54として機能する第2サーバ、チケット管理部55およびチケット情報格納部56とする第3サーバ、認証部57および認証情報格納部58として機能する第4サーバを用いてもよい。
【0049】
上記実施形態において、チケット販売端末10が、利用者の支払代金に係る情報を送信する送信部の一例として機能する。ウォレット情報格納部54が、利用者の識別情報と、支払代金に相当するチャージ金額とを関連付けて格納する格納部の一例として機能する。携帯端末20が、所定面を備え、所定面に対して押下された押下部材の固有情報と、利用者によって選択された利用金額と、を送信する携帯端末の一例として機能する。認証部57が、押下部材の固有情報が、予め記憶している情報と一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に認証成功に係る情報を送信する認証部の一例として機能する。ウォレット管理部53が、認証成功に係る情報を受け取った場合に、利用金額をチャージ金額から差し引くことで得られる残高で、格納部に格納されているチャージ金額を更新する更新部の一例として機能する。サーバ50が、電子チケット管理装置の一例として機能する。
【0050】
(第2実施形態)
第1実施形態では、図5(c)で例示したように、スタンプ60が携帯端末20のタッチパネルに押下されると認証部57による認証が行われるが、この認証を不正に回避されるおそれがある。例えば、利用者が図5(b)および図5(c)の画面を不正に作成したとする。店舗において、利用者が図5(b)の画面を店舗の販売員に提示し、販売員がスタンプ60をタッチパネルに押下した場合に図5(c)の画面が表示されるような不正アプリケーションを使用した場合に、販売員は不正に気が付かないおそれがある。そこで、第2実施形態では、電子チケットの不正利用を防止する技術を開示する。
【0051】
第2実施形態に係る電子チケット管理システム100aが第1実施形態に係る電子チケット管理システム100と異なる点は、サーバ50の代わりにサーバ50aが備わっている点である。第1実施形態と同じ構成については、同一符号を付すことで説明を省略する。
【0052】
図12(a)は、サーバ50aの機能ブロック図である。図12(a)で例示するように、サーバ50aは、サーバ50の機能に加えて、店舗管理部71および店舗情報格納部72として機能する。図12(b)は、店舗情報格納部72に格納されている店舗情報テーブルを例示する図である。図12(b)で例示するように、店舗情報テーブルには、「店舗ID」、「店舗名」、「累積番号」、「メールアドレス」などの欄が設定されている。店舗情報テーブルには、予め、店舗IDに関連付けて、店舗名、累積番号およびメールアドレスが格納されている。店舗名は、チケット利用端末30が備わる店舗名である。累積番号は、当該店舗において電子チケットが利用された累積回数であって、当該店舗に配置されたスタンプ60について認証部57が認証成功に係る情報を送信した回数である。メールアドレスは、当該店舗のメールアドレスである。
【0053】
図13は、電子チケット管理システム100aの動作の一例を表すシーケンス図である。図14は、電子チケット管理システム100aの各処理を表すフローチャートを例示する図である。利用者情報格納処理、ウォレット情報格納処理、およびチケット有効化処理については第1実施形態と同様である。以下、利用者情報格納処理、ウォレット情報格納処理、およびチケット有効化処理が完了した後の電子チケット管理システム100aの動作の詳細について、図13および図14を参照しつつ説明する。
【0054】
図14で例示するように、ステップS31~S38については図9のフローチャート同様である。ステップS37で「Yes」と判定された場合、認証部57は、チケット管理部55に、認証成功に係る情報と、スタンプ情報に関連付けられている店舗IDとを送信する(ステップS51)。次に、チケット管理部55は、ステップS51で受信した店舗IDを店舗管理部71に送信する(ステップS52)。
【0055】
店舗管理部71は、チケット管理部55から店舗IDを受信すると、店舗情報格納部72に格納されている累積番号に1を足すことで累積番号を更新し、当該店舗IDに関連付けられた店舗名、更新された累積番号、およびメールアドレスをチケット管理部55に送信する(ステップS53)。次に、チケット管理部55は、ステップS53で受信したメールアドレスに、チケット利用に係る情報を記載したメールを送信する(ステップS54)。次に、チケット管理部55は、認証成功に係る情報と、ステップS53で受信した店舗名、累積番号、および現在時刻と、を携帯端末20に送信する(ステップS55)。
【0056】
それにより、携帯端末20は、図15で例示するように、タッチパネルに、利用金額の使用済みに係るマークを表示するとともに、累積番号、店舗名および現在時刻を表示する(ステップS56)。次に、チケット管理部55は、チケット情報格納テーブルの「ステータス」欄に、使用後に係る情報を格納する(ステップS57)。次に、チケット管理部55は、チケット情報格納テーブルに格納されている利用金額と、認証成功に係る情報とをウォレット管理部53に送信する(ステップS58)。次に、ウォレット管理部53は、当該ウォレットIDに関連付けられている残高から利用金額を差し引いた金額を、「残高」欄に格納する(ステップS59)。
【0057】
本実施形態によれば、利用者が知り得ない秘匿情報として、累積番号が携帯端末20のタッチパネルに表示される。店舗の販売員は、当該累積番号を確認することで、電子チケットの利用者が不正を行っているか否かを判断することができる。なお、チケット利用端末30には、店舗管理部71から定期的に累積番号を受信してもよい。これにより、販売員が現在の累積番号を確認しておくことができる。
【0058】
また、タッチパネルに表示される店舗名が、利用者が知り得ないが販売員に事前に通知されている変形店舗名(略称、あだ名等)であれば、電子チケットの利用者が不正を行っているか否かを判断することができる。その他、利用者が知りえない秘匿情報として、スタンプ60が配置された店舗に係る情報が携帯端末20のタッチパネルに表示されることによって、電子チケットの利用者が不正を行っているか否かを判断することができる。
【0059】
また、電子チケットが正規利用されればチケット利用端末30にメールが届くことから、販売員は、電子チケットの利用者が不正を行っているか否かを判断することができる。
【0060】
第2実施形態において、店舗情報格納部72が、押下部材が配置されている店舗に係る情報を記憶しておき、認証成功に係る情報を受け取った場合に、店舗に係る情報を送信する記憶部の一例として機能する。
【0061】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0062】
10 チケット販売端末
20 携帯端末
30 チケット利用端末
40 電気通信回線
50 サーバ
51 利用者情報管理部
52 利用者情報格納部
53 ウォレット管理部
54 ウォレット情報格納部
55 チケット管理部
56 チケット情報格納部
57 認証部
58 認証情報格納部
60 スタンプ
100 電子チケット管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15