(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-01
(45)【発行日】2022-02-09
(54)【発明の名称】可動突起を有する化粧品用アプリケータ
(51)【国際特許分類】
A45D 34/04 20060101AFI20220202BHJP
A46B 7/10 20060101ALI20220202BHJP
A46B 7/06 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
A45D34/04 520Z
A45D34/04 510C
A45D34/04 530
A46B7/10 A
A46B7/06
A45D34/04 555
(21)【出願番号】P 2018502357
(86)(22)【出願日】2016-07-20
(86)【国際出願番号】 FR2016051872
(87)【国際公開番号】W WO2017013358
(87)【国際公開日】2017-01-26
【審査請求日】2019-07-18
(32)【優先日】2015-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513021615
【氏名又は名称】シャネル パフューム ボーテ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ カステクス
(72)【発明者】
【氏名】マルク ラシュス
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/066748(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0112398(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0105667(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
A46B 7/10
A46B 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
まつげ用化粧品を塗布するためのアプリケータ(11)において、
- 本体(1、2)と、
- 自由端部と、内部端部と、前記自由端部と前記内部端部との間の中間部分と、を有する突起(3)であって、格納位置と、この格納位置の場合よりも突起が前記本体からさらに外向きに延在している伸長位置との間で前記本体との関係において可動的に組付けられるように配設されており、前記突起の少なくともいくつかは、前記中間部分に存在すると共に、前記自由端部及び前記内部端部と間隔を置いている
ビーズ(13)を有している突起(3)と、
を含み、
前記突起の各々の自由端部が前記格納位置から前記伸長位置まで前記アプリケータの長手方向軸(51)に対して横断方向の経路をたどるような形で配設されており、
前記
ビーズは、前記格納位置において、前記本体の外部面から後退しており、前記伸長位置において、前記本体の前記外部面から突き出していること、を特徴と
し、
全ての前記突起(3)は、前記格納位置において前記本体内に完全に延在され、
前記本体は、前記突起(3)を収容するためのセル(37)を有し、前記セルの少なくともいくつかは、前記突起が前記セル内で前記格納位置にある場合に製品を収容するための自由容積を有し、
前記ビーズは、前記格納位置において前記セル内に配置されている、アプリケータ(11)。
【請求項2】
前記突起(3)が、前記軸(51)に直交する所与の平面内に延在する突起群(10)を形成し、各群の前記突起が、前記本体内の前記突起の前記内部端部によって共に連結されている、
請求項1に記載のアプリケータ(11)。
【請求項3】
各群(10)が星形構成を有する、
請求項2に記載のアプリケータ(11)。
【請求項4】
前記本体が積み重ねたディスク(2)を含む、請求項1ないし
請求項3の少なくともいずれか1項に記載のアプリケータ(11)。
【請求項5】
前記群が、前記ディスク(2)の間に延在している、
請求項2または
請求項3の少なくともいずれか1項および
請求項4に記載のアプリケータ(11)。
【請求項6】
前記自由容積が前記突起(3)の周りに延在するような形で配設された、
請求項1に記載のアプリケータ(11)。
【請求項7】
前記突起(3)の前記少なくともいくつかが前記格納位置で非直線形態にあるような形で配設された、請求項1ないし
請求項6の少なくともいずれか1項に記載のアプリケータ(11)。
【請求項8】
前記突起(3)の少なくともいくつかが、前記軸(51)の各々の側で直径方向に相対する位置を占有する、請求項1ないし
請求項7のいずれか1項に記載のアプリケータ(11)。
【請求項9】
請求項1ないし
請求項8の少なくともいずれか1項に記載のアプリケータ(11)を含む、化粧品用物品(50)。
【請求項10】
ケース(47、48)を含み、前記アプリケータ(11)は格納位置とこの格納位置の
場合よりも前記アプリケータが前記ケースからさらに外向きに延在している伸長位置との間で前記ケースとの関係において可動でありながら前記ケースに締結されている、
請求項9に記載の物品(50)。
【請求項11】
前記アプリケータ(11)が物品の長手方向(51)に平行な経路に沿って前記格納位置から前記伸長位置まで移動するような形で配設された、
請求項10に記載の物品(50)。
【請求項12】
前記アプリケータ(11)を前記格納位置から前記伸長位置まで移動させるため、および前記突起(3)を前記格納位置から前記伸長位置まで移動させるための部材(47)を含む、
請求項10または
請求項11の少なくともいずれか1項に記載の物品(50)。
【請求項13】
化粧品コンテナ(21)および、前記アプリケータが前記ケースの内部にある場合に前記アプリケータ(11)上に製品を適用するための手段(18、19)を含む、
請求項10ないし
請求項12の少なくともいずれか1項に記載の物品。
【請求項14】
化粧品コンテナ(21)および、前記突起(3)が前記格納位置にある場合に前記アプリケータ(4)上に製品を適用するための手段(18、19)を含む、
請求項9ないし
請求項13の少なくともいずれか1項に記載の物品(50)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品アプリケータに関する。
【背景技術】
【0002】
マスカラコンテナおよびブラシがしっかりと取付けられているキャップを含むマスカラを塗布するための物品は、公知である。閉鎖位置において、ブラシはコンテナ内に浸漬されている。使用中、ブラシの毛の上に存在する余剰のマスカラを除去することが好ましい。したがって、該物品は、コンテナの入口にしごき部材を含んでいる。
【0003】
このような物品には欠点がある。
【0004】
ブラシは、特に毛の基部におよびブラシの中心の周りに製品がロードされた状態で、コンテナ外に退出する。実際には、この製品は、まつげをメイクアップするためにほとんど役に立たない。その上、空気と接触した状態で、ブラシ上において乾燥し、これは最終的にブラシの特性を損ない、物品の寿命を短縮させ得ると考えられる。こうして、メイクアップに使用されない問題の製品は無駄になることが分かる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、アプリケータ上にロードされる製品の量を制御することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明はまつげ用化粧品を塗布するためのアプリケータにおいて、
- 本体と、
- 自由端部を有し、格納位置と、この格納位置の場合よりも突起が本体からさらに外向きに延在している伸長位置との間で本体との関係において可動的に組付けられるように配設されている突起と、
を含み、
各々の自由端部が前記格納位置から前記伸長位置まで前記アプリケータの前記長手方向軸(51)に対して横断方向の経路をたどるような形で配設されているアプリケータに関する。
【0007】
したがって、突起の端部部分のみに製品がロードされる。ところが、メイクアップの間、まつげと接触するのはどちらかといえば突起のこの部分である。したがって目的は、アプリケータ上に被着した製品の大部分が実際にメイクアップのために使用されることを保証することにある。これにより、無駄が削減される。これにより、製品がブラシ上で乾燥するリスクも減り、ブラシの寿命も延びる。
【0008】
本発明に係る突起は、メイクアップのために使用されるべき突起であるものと理解されなければならない。
【0009】
その上、突起が可動であること、特にアプリケータ本体の内部に延在できることのもつ利点の1つは、アプリケータが物品の内部に保管される場合に空間が節約され、こうして、小さいサイズでのこのような物品の生産が可能になるということにある。
【0010】
突起は例えば、毛、歯、ピンまたは他の類似の隆起である。
【0011】
各自由端部は、アプリケータの長手方向軸に実質的に直交する経路をたどることができると考えられる。
【0012】
経路とアプリケータの長手方向軸により形成される角度は60°~120°である。
【0013】
有利には、アプリケータは、突起の少なくともいくつかが格納位置において完全に本体の中に延在するような形で配設される。
【0014】
ここでもまた有利には、アプリケータは、全ての突起が格納位置において本体内に完全に延在するような形で配設されている。
【0015】
これにより、特にアプリケータが物品の内部に保管される場合、アプリケータのサイズをさらに縮小することができる。
【0016】
一実施形態において、突起は、軸に直交する所与の平面内に延在する突起群を形成し、各群の突起は、本体内の突起の内部端部によって共に連結されている。
【0017】
所与の群内の突起の内部端部間の連結は、異なる方法で行なうことができる。この連結は、例えば、端部間で直接行なうことができる。この連結は同様に、間接的に行なうこともできる。この場合、所与の群の突起の端部は全て中央の要素に連結される。
【0018】
特に、これらの突起が突起間において等しい間隔をとって半径方向に延在している形態が可能である。この形態は、アプリケータ本体の周りの均一な製品分配に有利に作用するという利点を有する。
【0019】
各群は、星状構成を有することができると考えられる。
【0020】
代替的には、突起群は、星状形態以外の形態を有することができると考えられる。こうして、アプリケータに付与できる構成の選択肢が増大する。
【0021】
好ましくは、本体は、積み重ねたディスクを含む。
【0022】
これは、アプリケータ本体を製造する便利な方法である。これらのディスクは、異なる公知の手段により共に連結可能である。これらのディスクを例えば、接着、溶接または嵌込みにより連結することができる。例えば、各ディスクは、一方の側に1つ以上の隆起部を、そして他方の側に1つ以上のキャビティを有していてよい。ディスクの隆起部は、隣接するディスクのキャビティ内に嵌合する。
【0023】
有利には、群は、ディスクの間に延在する。
【0024】
好ましくは、本体は、突起を収容するためのセル(37)を有し、セルの少なくともいくつかは、突起がセル内で格納位置にある場合に製品を収容するための自由容積を有している。
【0025】
したがって、セルの容積を選択することによって、自由容積が選択され、こうして、これらのセルは、より多くの量またはより少ない量の化粧品を収容することになる。例えば、セル内に装填される製品の量を増加させるためには、その自由容積を増大させることができ、量を減少させるかさらにはゼロにするためには、逆を行なうことができる。
【0026】
例えば、本体を形成するディスクは、これらのディスクのスタックが突起群を収納するためのセルを形成するような形で配設された相対する面を有することができると考えられる。
【0027】
有利には、アプリケータは、自由容積が突起の周りに延在するような形で配設される。
【0028】
アプリケータは、突起の少なくともいくつかが格納位置で非直線形態にあるような形で配設され得ると考えられる。
【0029】
例えば、突起の少なくともいくつかは、屈曲または「S字形」形態にあり得る。格納位置における非直線形態は、サイズを削減する。
【0030】
好ましくは、突起の少なくともいくつかは、ビードを有する。
【0031】
このビードは、特に、突起の中間部分上に存在してよい。これにより、突起は、格納位置から伸長位置まで移動した場合に、ビードの上方により大量の製品を運ぶことができる。その上、セルの存在下では、このビードは、格納位置でセルの内部に位置設定された突起の部分の上に存在することが好ましい。したがって、それは、突起がセル内で格納位置にある場合に製品を収容するためのセルの自由容積を画定する。セルの容積および突起上のビードの位置は、突起上にロードすべき化粧品の量を予め決定するのに使用可能な特性である。例えば、突起の小さな部分のみにマスカラをロードするため、したがって、少量の製品のみをロードするためには、自由容積を削減する目的でビードをその自由端部の近くに位置付けすることができ、より大量のマスカラをロードするには、その逆である。さらに、ビードは、セルの内部を押圧することにより、セルの内部で突起のガイドとして作用することができる。
【0032】
突起の少なくともいくつかは、軸の各々の側で直径方向に相対する位置を占有することができると考えられる。
【0033】
本発明は同様に、本発明に係るアプリケータを含む化粧品用物品をも提供する。
【0034】
好ましくは、物品は、ケースを含み、アプリケータは格納位置とこの格納位置の場合よりもアプリケータがケースからさらに外向きに延在している伸長位置との間でケースとの関係において可動でありながらケースに締結されている。
【0035】
こうして、物品は「ペン」タイプである、すなわちアプリケータおよびコンテナは使用中分離されていない。この実施形態は、ユーザの一方の手がフリーになり得ることから、ユーザによる使用が簡単になるという利点を有する。
【0036】
一実施形態において、該物品は、アプリケータが物品の長手方向に平行な経路に沿って格納位置から伸長位置まで移動するような形で配設される。
【0037】
有利には、物品は、アプリケータを格納位置から伸長位置まで移動させるため、および突起を格納位置から伸長位置まで移動させるための部材を含む。
【0038】
有利には、部材は、アプリケータが格納位置から伸長位置まで移動した後に初めて、突起を格納位置から伸長位置まで移動させるように配設されている。
【0039】
こうして、アプリケータのためのケース退出オリフィスの寸法および物品の全体的体積を削減することができる。これにより同様に、ブラシが取り込むマスカラの量をより容易に制御することも可能になる。
【0040】
好ましくは、物品は化粧品コンテナを含む。
【0041】
有利には、物品は、アプリケータがケースの内部にある場合に、アプリケータ上に製品を適用するための手段を含む。
【0042】
これにより、コンテナの中味を外気に直接曝露することが回避され、こうしてコンテナ内の製品の乾燥は少なくなる。
【0043】
同様に好ましくは、物品は、突起が格納位置にある場合にアプリケータ上に製品を適用するための手段を含む。
【0044】
こうして、突起上に送出される製品の量は削減され、製品を無駄にすることなく優れたメイクアップの成果を得るのに必要とされる精確な量までこの量を減少させることがより容易になる。
【0045】
このようなコンテナは、例えば
- 外部壁と、
- 外部壁とコンテナの主軸の間に延在する内部壁と、
- 外部壁に面する内部壁の表面の側に専ら存在している化粧品と、
を含むコンテナであってよい。
【0046】
他のコンテナを考慮してもよい。
【0047】
好ましくは、化粧品はマスカラである。
【0048】
本発明の他の特徴および利点は、非限定的な例として示されている実施形態の説明を読み、図面を参照した時点で明確になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】本発明の一実施形態に係る化粧品用物品の斜視図である。
【
図2A】毛がアプリケータ本体内に格納された状態にある構成における
図1の物品のアプリケータの斜視図である。
【
図2B】毛が本体から外向きに突出した状態にある構成における
図1の物品のアプリケータの斜視図である。
【
図4A】アプリケータの一段階の分解組立図である。
【
図4B】毛がアプリケータ本体から外向きに突出した状態にある形態におけるこの段階の図である。
【
図4C】毛が本体内に格納された状態にある形態におけるこの段階の図である。
【
図5B】アプリケータおよび物品の内部部品の斜視図である。
【
図5C】アプリケータおよび物品の内部部品の斜視図である。
【
図6】物品の内部チューブおよびバルブならびに出口ノズルを示す。
【
図8】ケースに進入するおよびケースから離れるアプリケータの運動ならびにアプリケータに進入するおよびアプリケータから離れる毛の運動を制御するためのサブアセンブリの分解組立図である。
【
図10】制御サブアセンブリが中に位置付けされるチューブの軸方向断面図である。
【
図11A】アプリケータがケース内に完全に延在し毛が格納されている位置にある物品を示す。
【
図11B】アプリケータがケースから外向きに延在し毛が格納されている位置にある物品を示す。
【
図11C】アプリケータがケースから外向きに延在し毛のいくつかがアプリケータ本体から外向きに突出している位置にある物品を示す。
【
図12A】先の図のアプリケータをより大きい縮尺で示す。
【
図12B】先の図のアプリケータをより大きい縮尺で示す。
【
図12C】先の図のアプリケータをより大きい縮尺で示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
ここで、
図1~12Cを参照しながら、本発明に係る物品50の一実施形態について説明する。化粧品はこの場合、まつげのメイクアップ用マスカラである。
【0051】
物品50は、「ペンタイプの」ケースを含む。この物品は、軸51を有しこの軸を中心にして対称である全体として細長い形状を有する。ケースは、軸51に直交する平面内で円形の横断面を有する全体として円筒形状の外部面52を有する。
【0052】
ケースは、外側に、軸51を中心として同軸的に互いとの関係において回転可動的に組付けられている。本書の残りの部分においては、便宜上、部品48を固定部品と呼び部品47を可動部品と呼ぶ。
【0053】
ブラシ
図2A~2Dは、該物品のマスカラアプリケータ11を示す。この場合、このアプリケータはブラシである。
【0054】
ブラシは、軸51に対し直交する平面内で円形の横断面を伴う円筒形状の外部面を有する本体1を含む。本体は、細長い支持体1および、互いに同一で支持体と同軸的に積み重ねられて支持体をその一方の端部において伸長させるディスク2を含む。この場合、ディスク2は26個存在し、当然のことながら、この数は限定されない。本体は同様に、支持体の反対側のその一方の端部においてディスクのスタックを終結するキャップ5を含む。したがって本体の外部面は、支持体1、ディスク2およびキャップ5の外部面によって形成される。
【0055】
ブラシは、この場合柔軟な毛3である突起を含む。ただし、比較的剛性の歯またはピンも使用可能である。
【0056】
ブラシは、毛3が本体1の外部面から突出することなく完全に本体1の内部に延在している構成および、毛がこの面から突出している構成を有する。
【0057】
図4A~4Cは、連続する任意の2つのディスク2におけるアプリケータの一区分を詳細に示す。
【0058】
ディスク2は互いに嵌合される。したがって、各ディスクはその面の1つの上にスタッド14、この場合には4本のスタッドを含み、その反対側の面には、一連のディスク内の後続する隣接ディスクのそれぞれのスタッドを収容するための同数のキャビティを含む。こうして、ディスクは互いとの関係において精確に位置付けされ固定され、軸を中心にして互いとの関係において旋回することまたはこの軸と直交する方向で互いとの関係において摺動することが妨げられている。積み重ねられたディスクは、さまざまな手段によってリンクされてよい。この場合、ディスクは、接触状態にあるそれらの面によって互いに接着されている。同じことは、接触状態にある面によって互いに接着されているキャップ5についておよびスタックの最初のディスクに接着されている支持体1についてもあてはまる。したがって、これにより、本体を形成する剛性アセンブリが作り出される。
【0059】
ディスク2は、2つの隣接するディスクがその界面において、この場合8個であるセル37を画定するように構成される。各セルは、この場合、主軸51に直交して配向された軸53を有する円錐台形状を有する。円錐台のより幅広の横断面は、本体の外部面に位置する。各セル37は、その軸53に直交する平面内で円形の横断面を有する。セルは、軸51を中心にして半径方向に配設され、この軸を中心にして規則的に分布させられる。各セルの半分はディスクの1つによって形成され、もう一方の半分はもう一方のディスクにより形成される。したがって、ディスクのうちの1つのディスクの各面は、半径方向の半錐台形の陥凹を有する。
【0060】
ディスクの脆弱化を回避するため、各ディスクの一方の面の陥凹は、他方の面の陥凹との関係において軸51を中心にして角度的にオフセットされている。そうでなければ、実際、ディスクの厚みは、陥凹の底面において極めて小さくなると考えられる。「クラウン」なる用語は、軸51に直交する所与の平面内に延在するセル群を表わす。各ディスクの陥凹の角度的オフセットは、2つの連続するセルクラウン内のセルの角度的オフセットを決定する。各クラウン内のセルの数を考慮すると、このオフセットはこの場合、16分の1回転である。
【0061】
ディスクは、セル37が内部に向って開放する陥凹39をその中心に有する。
【0062】
この実施形態においては、各セル37が1本のみの毛3を収容し、こうして等しい数の毛およびセルが存在するようなっている。こうしてセル37と同様に、毛3は、軸51に直交する所与の平面と結び付けられた8本の毛を含むクラウンを形成する。
【0063】
毛は軸51の周り全体に延在し、いくつかは軸の両側で直径方向に相対していることが分かる。毛は、軸に対し平行な行を形成する。行は、軸を中心にして規則的に分布させられ、毛は各行内で規則的に離隔されている。
【0064】
この実施形態において、各毛の隆起部は、特に
図4Aに示されているように、ビード13の形を有する。この場合、ビードは、毛の自由端部の方に向けられたビードの側に平担な面を有する。ビードは、毛の中間部分に延在し、したがって、その各々の端部から一定の距離を置いたところにある。
【0065】
この例においては、各クラウンの毛3は1つの群を形成し、この群中で毛は、この場合毛の内側端部によって互いに付着されている。したがって、この群には、特に
図4Aに示された星形構成が付与される。
図4A~4Cに示されているように、毛がそれぞれのセル内に収納されるように、このタイプの毛の群が2つの連続するディスクの間に介在させられる。
【0066】
毛は、マスカラアプリケータブラシを製造するために一般に使用される任意の材料で作製され得る。所与の突起群の毛は、異なる材料で作製され得る。さらに、異なる段に位置する毛は、必ずしも同じ組成を有するわけではない。所与の毛を異なる材料で製造することもできる。例えば、毛は二元材料であって1つの特定の材料でできた中心と別の材料でできた外部壁を有していてよい。毛は必ずしもプラスチックで製造されるわけではない。例えば、毛は、天然繊維などの天然の材料で製造されてよい。
【0067】
各々の毛群は、毛が取付けられる中央リング12を含む。この物品は、アクチュエータを形成する直線ロッド4を含む。リング12はその中心に開口部15を有し、こうしてアクチュエータ4が各リング内を進むことができるようにしている。全てのリングはこうして、アクチュエータ上を通り抜け、軸の方向に沿って互いに対し当接した状態にある。こうして、アプリケータの所与の段の毛の群10の中央部分12は、より上位および/またはより下位の段の毛の群の中央部分と接触状態にあり、こうして、以下で見て行くように、格納位置または突出位置に来ることになる。アクチュエータ4はその自由端部に、アクチュエータ上でリングを軸方向にブロックするための部材40を含む。
【0068】
アクチュエータ4は、アプリケータの毛が格納位置から伸長位置までおよびその逆に移動できるように、軸の方向に沿って本体1内に摺動的に組付けられている。アクチュエータ4は、余剰厚み部分8を含み、支持体1は、格納位置と結び付けられた本体内のアクチュエータの運動行程の限界を決定するためにこの余剰厚み部分と協働するように適応された肩部41を含む。他方の方向へのアクチュエータの行程を限定するための配設が、さらに提供される。
【0069】
特に
図2Aおよび3Aに示されている格納位置において、毛は完全に本体1内に延在する。特に
図2Bおよび3Bに示された伸長位置においては、毛3は、各毛の長さの大部分にわたり、軸51に対する半径方向を基準として本体から外向きに突出する。したがって、ここでは、毛の各々の自由端部が格納位置から伸長位置までアプリケータの長手方向軸51を横断するまたは直交する経路をたどるような形でアプリケータが配設されることが分かる。
【0070】
毛を格納位置から伸長位置まで移動させるためには、アクチュエータ4は、その長手方向軸に沿って、
図1に示された方向Tで、線形並進運動を受ける。反対の変更を行なうためには、アクチュエータは、方向Sでその長手方向軸に沿って線形並進運動を受ける。
【0071】
格納位置で、ビード13は、本体内において本体の外部面から明らかにセットバックした状態にある。この実施形態において、毛の自由端部は、この面と同一平面内にある。したがって全体としてスリーブ形状の自由容積が、ビードの上方かつ毛の周りでセル内に創出される。この自由容積は、以下で見て行くように、メイクアップ製品がロードされるように意図されている。
【0072】
例えば
図4Bに例示された伸長位置において、ビードは本体の面から突出する。したがって、ビードの上方のセルの容積を満たしていたメイクアップ製品体積は、全体的に除去され、今や完全に本体の外側にある。伸長位置で、各群の毛は、
図4Aに例示されているように、その全てが軸51に直交する同一の平面内に存在する。こうして、アクチュエータの端部は、キャップの中央陥凹38内に収納される。
【0073】
格納位置では、毛は、2つの屈曲を伴う「S字形」を有する。このことは、毛が格納位置にある場合そのセルから退出している必要がなく、ケース内にアプリケータを保管するために必要とされる空間が削減されるという利点を提供する。この目的で、ディスクの中央空間は、軸51に対して平行である毛の内部端部部分を収容するのに充分な大きさを有するように設計される。
【0074】
機構
ここで、ブラシ11の本体1からの毛3の退出およびケースからのブラシの退出を制御するための機構について説明する。この機構は、制御サブアセンブリ36を含む。制御サブアセンブリは、特に、ガイド20、プッシャ25、バネ27、ブラシ出し入れ用バレル26およびニードル9を含む。
【0075】
アクチュエータ4の遠位端部区分が毛に剛性連結されていることを見てきた。アクチュエータのもう一方の近位端部は、特に
図5Cに例示されているように、制御サブアセンブリ36の中央直線ニードル9の遠位端部に剛性締結されている。
【0076】
ニードル9は、
図10に示されている通り、その近位端部により中空円筒形プッシャ25の遠位端部に剛性連結されている。この連結は、例えば螺合によって行なうことができる。
【0077】
したがって、こうして共に剛性連結され全てケースとの関係において軸51に沿って摺動する複数の部品、すなわちプッシャ25、ニードル9およびアクチュエータ4の集合体が形成される。
【0078】
サブアセンブリはさらに、第1にケースとの関係において、第2に、螺入されるニードル9との関係において、軸51に沿って摺動する形で組付けられた中空で全体的に円筒形の部品によって形成されたバレル26を含む。
【0079】
バレル26とプッシャ25の間で軸方向にバネ27が挿入され、ニードル9に螺入される。このバネは、その遠位端部でバレル26の近位端部の肩部に対して、そしてその近位端部でプッシャ25の遠位端部に対して当接している。
【0080】
機構は、同様に全体的に円筒形状の中空部品によって形成されたガイド20も含んでいる。この部品はその遠位端部で開放している。この部品は同様に、軸51に対して平行で互いに対面して延在する2つの細長い側方スロット54を有するように開放している。この部品は、ケースの可動部分47に対し、剛性締結される。その結果、部分47が操作された場合、ガイド20も操作される。
【0081】
プッシャ25は、その近位端部に、ガイドのスロット54内に収容されスロット内で摺動してガイドとの関係においてプッシャを誘導するように適応された2つの隆起部35を含む。
【0082】
この制御サブアセンブリは、
図9および
図10に示されているように、チューブ19の内部に配設される。
図9に示されているチューブは、ガイド20に位置する近位端部を有し、ケースの遠位端部にあるその遠位端部がアプリケータの退出用のオリフィス17を有している円筒形のチューブである。
【0083】
ガイドの近くに位置するチューブの一部分の内側において、チューブは、チューブの内部に溝を形成する2重らせんネジ山33を有する。ネジ山は、2つの異なるピッチで軸51に沿って2つの連続する区分55、56を有する。こうして、チューブの近位端部から出発する第1の区分は、第1のピッチを有し、第2の区分は、第1のピッチよりも小さい第2のピッチを有する。プッシャの隆起部35は、その表面から突出するスタッド42を有する。これらのスタッドは、チューブ19の2重ネジ山33の2つの連続する区分55、56を通過するように適応されている。
【0084】
チューブ19は、バレル26の近位端部38のためのストッパを形成する内部環状隆起部29を、チューブの中間部分内に有する。
【0085】
チューブ19は、少なくとも1つの開口部、好ましくは、退出オリフィス17の近くのその遠位端部に位置する2つの半径方向開口部30を有する。2つの開口部は、軸のいずれの側でも互いに直径方向に相対している。
【0086】
チューブの遠位端部部分は、チューブの残りの部分の中の横断面に比べて大きい漏斗状の横断面を有する。このより大きな横断面によって、バルブ18の位置付けが可能になる。
【0087】
図11A~12Cに示されているように、チューブ19は、ケース内に配設されている。チューブの周りに残っている環状周辺空間は、マスカラコンテナ21により占有されている。
【0088】
コンテナ
したがって、マスカラコンテナ21またはカートリッジは、円形環状横断面を伴う円筒形のスリーブの形状を有する。このコンテナは、同軸である外部壁58と内部壁59とを含む。マスカラ43は、これら2つの壁と内部壁の外部面60の側の間に専ら位置している。この側は、コンテナ内に全く製品が存在しない場合、外部壁の内部面と対面している。コンテナは、ケースの固定部分48に、剛性締結されている。
【0089】
以下で見て行くように、ブラシ11は、コンテナ内の製品43と接触状態になく、ブラシが使用されない場合には製品内に延在していない。
【0090】
この場合、コンテナ21は、退出オリフィス17に近いコンテナの遠位端部に位置する2つの開口部28を有する。これらの開口部は、内部チューブの2つの類似の開口部30と整列させられる。これらの開口部は、半径方向で軸51の方を向いている。
【0091】
マスカラは、複数の方法でコンテナから流出することができる。この場合、マスカラは、コンテナの少なくとも1つの開口部が開放された場合に圧力によりこの開口部を通ってマスカラが流出させられるように、コンテナの内部で加圧下に保たれる。
【0092】
この場合、
図11A~13に示されているように、マスカラは、ピストン22およびバネ33機構によってコンテナ内で加圧下に保たれる。バネおよびピストンは、それらを収納するコンテナの形状と類似の環状形状を有する。ピストン22は、コンテナの壁と接触状態にある。ピストンは軸51の方向に沿ってコンテナの内部を摺動することができる。バネ23は、その遠位端部でピストンに対し、そしてその近位端部でコンテナの近位端部に接して位置付けされたプラグに対して押圧する。コンテナのマスカラが排出されるにつれて、ピストンはバネの作用下でコンテナの遠位端部に向って移動する。
【0093】
装置はさらに、特に
図7で示されているバルブ18を含む。このバルブは、全体的に円筒形の形状を有し、その側壁に位置する少なくとも1つ、好ましくは複数の半径方向開口部45を有する。このバルブはチューブ19との関係において摺動的に組付けられ、その漏斗状の区分の中に収納されている。バルブは、その中央に、ブラシ11が横断するように適応された軸51の円筒形ハウジングを有する。
【0094】
バルブは、近位位置から遠位位置まで移動することができる。バルブ18の近位位置は、バルブ開口部45がコンテナ21およびチューブ19の開口部と整列していない閉鎖位置である。遠位位置は、バルブ開口部がコンテナおよびチューブの開口部と整列している開放位置である。
【0095】
バルブは、バルブを近位位置に戻すための軸51の1つ以上の螺旋状バネ板46を有する。バネ板は、バルブ本体の遠位面に締結された近位端部と、オリフィス17の縁部に対し軸方向に押圧する自由遠位端部とを有する。したがって、これらのバネ板は、ひとたびマスカラアプリケータがケースから外に出た時点で、コンテナからのマスカラの分配を停止させる。
【0096】
バルブは、ブラシをケースから退出させるためのブラシの運動の作用下で摩擦により、閉鎖位置から開放位置まで摺動する。反対方向への摺動は、戻りバネ板の作用下で発生する。
【0097】
動作
アプリケータは以下のように動作する。
【0098】
物品が
図1および11Aの構成にあり、ブラシ11が完全にケースの内部に存在し、格納位置にあり、その毛3は、完全に本体1の内部にある、したがって格納位置にある、ということが仮定される。
【0099】
可動部分47、ひいてはガイド20は、軸51を中心にして固定部分48との関係において回転させられる。
【0100】
このとき、プッシャを誘導するための隆起部35のスタッド42は、チューブ19のネジ山33の第1の近位区分内を走行する。これらの隆起部は、ガイド20のスロット54内で回転がブロックされていることから、プッシャ25は、方向Tで軸51の方向に沿って摺動する。
【0101】
プッシャ25は、摺動するにつれて、バネ27の作用下で、バネ27、バレル26、ニードル9、アクチュエータ4およびブラシ11を同伴する。
図11Bに示されているように、この摺動によってアプリケータは、ケース本体から退出させられる。今や全てのブラシディスクがケースの外にある。摺動は、バレル26の近位端部38がチューブ19の肩部29に対し軸方向に当接するまで続く。
【0102】
アプリケータが退出するまでの運動中、ブラシ11は、摩擦によって、バルブの中を進むブラシの本体と接触状態にあるバルブ18の摺動をひき起こし、こうしてバルブは、閉鎖位置から開放位置まで移動する。したがってこれにより、コンテナ21、チューブ19およびバルブ18の開口部28、30、45は整列する。
【0103】
バネ・ピストン機構により及ぼされた圧力の作用下で、マスカラは、2つの開口部28を通ってコンテナから流出し、チューブおよびバルブの中を進み、ブラシのセル37のいくつかの自由容積内に展延する。これらのセルは、ブラシが開口部の前を移動するときに製品の流れに曝露されるセルである。他のセルには、製品は装填されない。
【0104】
当接後、ユーザがケースの可動部分を回転させ続けることが分かっているため、プッシャ25は、チューブ19のネジ山の第2の遠位区分を通って現在走行しているプッシャを誘導するため、隆起部35のスタッドをT方向に摺動させ続ける。したがって、この摺動は、バネ27を圧縮しながら発生する。プッシャは軸に沿ってニードル9およびアクチュエータ4を駆動し、こうして毛3を、アプリケータ本体の内部の格納位置から、
図11Cに示されているようにアプリケータ本体から外向きに突出する伸長位置まで移動させる。
【0105】
この動作中、バネ27は運動の第1の部分の間、すなわちバレル26がチューブの肩部29に対し当接するまでは圧縮されない、という点に留意されたい。運動のこの第1の部分は、隆起部のスタッドがチューブのネジ山33の第1の部分(より大きなピッチを伴う部分)を通って走行している部分に対応する。運動のこの第1の部分は、アプリケータ本体からのブラシの退出に対応する。
【0106】
次に、バネ27は、隆起部のスタッドがチューブのネジ山33の第2の区分内を走行するにつれて発生する運動の第2の部分において圧縮され、こうしてアプリケータの毛はアプリケータの本体から退出できるようになる。
【0107】
毛が退出するにつれて、製品がロードされたセルと結び付けられた毛は、そのビードと共に、当初セル内に装填されたマスカラを運ぶ。したがって、マスカラがロードされるのは、毛の全長ではなく毛の自由端部部分である。特に、ビードとブラシ本体の間に延在するブラシの部分は、マスカラがロードされていないか、または非常に少量しかロードされていない。したがって、ブラシには、メイクアップに必要とされる精確な量のマスカラがロードされる。
【0108】
この実施形態において、チューブ19の開口部およびコンテナの開口部は、それらの周囲の一部分のみの周りに延在する。このことはすなわち、ブラシが通過するにつれて、セル37のいくつかだけにマスカラが装填され、この時点で一部のセルは装填されない、ということを意味している。これは、本発明の好ましい実施形態を表わす。したがって、マスカラがロードされていない毛は、マスカラがロードされた毛によりまつげ上に被着されたマスカラを展延させることができる。当初マスカラがロードされなかった毛は、まつ毛に沿ってより効率良くマスカラを展延させる。まつげをメイクアップする場合、マスカラは当初ロードされた毛からまつげへと移送されると同時に、当初ロードされていない毛へも移送され次にこれらの毛からまつげへと移送される。通常、メイクアップ後には最少量のマスカラしかブラシに残留しない。
【0109】
詳細には、ブラシには、ケースから完全に退出する前と同様、毛がブラシ本体から退出する前に、マスカラがロードされるということが分かる。これらの特徴の各々が、独自の利点を有する。ケースから退出する前にブラシにロードすることによって、コンテナ内の製品が直接外気と接触することが防がれ、こうして乾燥のリスクは削減される。毛が退出する前にセル内でブラシにロードすることで、ブラシ上に被着されるべき製品の量は減少する。
【0110】
ブラシ上にロードされるマスカラの量は、セルの自由容積ひいてはブラシおよび毛の構成に大幅に依存している。
【0111】
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、多くの修正を加えることができる。
【0112】
例えば、ケースの構成を修正することができると考えられる。例えば、本発明は、取外し可能なキャップを含むケースを用いて、本発明を実施することができる。この場合、アプリケータをキャップに永続的に取付けることができると考えられる。
【0113】
コンテナは取外し可能であり得、換言すると、コンテナが空になった時点でそれを満杯のコンテナで交換するかまたはコンテナに製品を再装填するために、ケースからコンテナを容易に取り出すことができる。
【0114】
セルの各リングは、上述のものと異なる数のセルを含むことができると考えられる。同じことは、各々の毛群にもあてはまる可能性がある。
【0115】
アプリケータは必ずしもブラシであるとは限らない。アプリケータは櫛であってもよい。
【0116】
物品の多くの特徴を互いに独立して実施することができる。詳細には:
- 格納位置と、この格納位置の場合よりもアプリケータの突起がアプリケータの本体からさらに外向きに延在している伸長位置との間での、アプリケータの突起の可動な組立て、
- 製品が、外部壁に面する内部壁の表面の側に専ら存在している、外部壁および内部壁を伴うコンテナの構成、および
- 格納位置と、この格納位置の場合よりもアプリケータがケースからさらに外向きに延在している伸長位置との間での、ケースとの関係におけるアプリケータの可動な組立て、
という3つの態様を互いに独立して実施することが可能であると考えられる。
【0117】
特定の実施形態において、物品を容易に分解してブラシを別のブラシと交換することができる。この特徴は、ブラシが摩耗した場合に物品全体を購入する必要がないことからユーザが多大な節約を行なうことができるため、極めて有利である。
【0118】
バルブの存在は任意である。実際、製品の分配は、物品の内部に好適な形状を付与することによって停止させることができる。