(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-01
(45)【発行日】2022-02-09
(54)【発明の名称】排出された尿を受け取るための装置
(51)【国際特許分類】
A61F 5/44 20060101AFI20220202BHJP
A61F 5/455 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
A61F5/44 Z
A61F5/455
(21)【出願番号】P 2020147413
(22)【出願日】2020-09-02
(62)【分割の表示】P 2019515781の分割
【原出願日】2017-06-02
【審査請求日】2020-09-30
(32)【優先日】2016-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2016/049274
(32)【優先日】2016-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンチェス ロバート エイ
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン カミール アール
(72)【発明者】
【氏名】フォアハンド ジョセフ エム
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン レイモンド ジェイ
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-267530(JP,A)
【文献】特開2006-026108(JP,A)
【文献】米国特許第04747166(US,A)
【文献】特開2005-066325(JP,A)
【文献】米国特許第08287508(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/44,5/455,13/472
A61G 9/00
A47K 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部に流体リザーバ、第2の端部に流体出口を有し、長手方向に細長い開口部を画定する、ポリマー材料で一体に形成された、円筒形流体不透過性ケーシングと、
前記円筒形流体不透過性ケーシング内に配設され、一部分が前記細長い開口部を横断して広がる、円筒形流体透過性支持部と、
を備える装置であって、
前記装置は、
前記開口部が使用者の尿道口に隣接して配設されて、前記尿道口から排出され前記開口部及び前記円筒形流体透過性支持部を通って前記流体リザーバに入る尿を受け取り、前記装置から取り除くよう構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記円筒形流体透過性支持部上に配設され、前記細長い開口部を横断して広がる前記円筒形流体透過性支持部の少なくとも一部分を覆い、それによって前記円筒形流体透過性支持部上に支持され、前記細長い開口部を横断して配設される、流体透過性膜をさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、
前記円筒形流体透過性支持部が紡糸プラスチックで形成され、
前記流体透過性膜がリブ編み生地で形成されたスリーブである、
ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項2に記載の装置であって、
前記流体透過性膜が吸い上げ材料を含む、
ことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
第1の端部を有し、前記円筒形流体不透過性ケーシングの前記流体出口を通って延びる、チューブをさらに備え、
前記円筒形流体透過性支持部が内腔を画定し、
前記チューブが少なくとも部分的に前記円筒形流体透過性支持部の前記内腔の中に配設され、前記チューブの前記第1の端部が前記リザーバに近接している、
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置であって、
前記チューブが該チューブの前記第1の端部の遠位側にある排出端部を含み、
前記装置が前記チューブの前記排出端部に流体連結された真空源をさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記チューブの前記排出端部に流体連結された流体容器をさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、
前記装置は、前記細長い開口部が女性の尿道口に隣接して配設され、前記リザーバが使用者の肛門に近接するよう方向付けられ、前記流体出口が尿道口の上方に配設され、湾曲形状で配置され、前記細長い開口部が湾曲部の内側に配設されるよう構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
第1の端部を有し、少なくとも部分的に第2の端部に流体出口を画定し、前記第1の端部及び前記流体出口の間の長手方向に細長い開口部を画定する、ポリマー材料で一体に形成された、
円筒形の流体不透過性ケーシングと、
前記流体不透過性ケーシング内に配設され、一部分が前記細長い開口部を横断して広がる、流体透過性材料と、
を備える装置であって、
前記装置は、
前記開口部が、使用者の尿道口に隣接し前記流体透過性材料が尿道口の周りの組織に係合して配設され、前記尿道口から排出された尿を前記流体不透過性ケーシングの前記開口部及び前記流体透過性材料を通して受け取り、受け取った尿を前記流体不透過性ケーシングから前記流体出口を介して回収するよう構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記流体不透過性ケーシングが少なくとも部分的に前記第1の端部に流体リザーバを画定し、
前記装置は、
前記流体リザーバに近接して配置された第1の端部を有し、前記流体出口を通って延びる、チューブをさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
少なくとも部分的に第1の端部に流体リザーバを画定し、第2の端部に流体出口を画定し、前記流体リザーバ及び前記流体出口の間に延びた、長手方向に延びる部分を画定し、かつ前記流体リザーバ及び前記流体出口の間に長手方向に細長い開口部を画定する、円筒形流体不透過性ケーシングと、
前記円筒形流体不透過性ケーシング内に配設され、一部分が前記細長い開口部を横断して広がる、円筒形流体透過性材料と、
を備える装置であって、
前記装置は、
前記開口部が使用者の尿道口に隣接し前記円筒形流体透過性材料が尿道口の周りの組織に係合して配設され、前記尿道口から排出され前記円筒形流体不透過性ケーシングの前記開口部及び前記円筒形流体透過性材料を通って前記流体リザーバに入る尿を受け取り、前記装置から取り除くよう構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、
前記流体リザーバに近接して配設された第1の端部を有し、前記流体出口を通って延びる、チューブをさらに備え、
前記装置は、
受け取った尿を前記リザーバから前記チューブを介して回収するよう構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項13】
第1の端部に柔軟な流体リザーバ、第2の端部に流体出口、前記流体リザーバ及び前記流体出口の間に延びた、長手方向に延びる部分を画定し、かつ前記流体リザーバ及び前記流体出口の間に長手方向に細長い開口部を画定する、ポリマー材料で一体に形成された、
円筒形の流体不透過性ケーシングと、
前記流体不透過性ケーシング内に配設され、一部分が前記細長い開口部を横断して広がる、流体透過性材料と、
を備える装置であって、
前記装置は、
前記開口部が使用者の尿道口に隣接し前記流体透過性材料が前記尿道口の周囲の組織に係合して配設されて、前記尿道口から排出され前記流体不透過性ケーシングの前記開口部及び前記流体透過性材料を通って前記流体リザーバに入る尿を受け取り、前記装置から取り除くよう構成される、
ことを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は全体的に、人又は動物の体から出た尿を収集、移送するためのシステム、装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、「排出された尿を受け取る装置及び方法」と題する、2017年6月1日に出願された米国特許出願第15/611,587号の継続出願であり、かつ優先権を主張する。本出願はまた、「排出された尿を受け取る装置及び方法」と題する、2016年10月31日に出願された米国特許出願第62/414,963号、「排出された尿を受け取る装置及び方法」と題する、2017年4月14日に出願された米国特許出願第62/485,578号、「排出された尿を受け取る装置及び方法」と題する、2016年9月8日に出願された米国特許出願第15/260,103号、「排出された尿を受け取る装置及び方法」と題する、2016年8月29日に出願されたPCT/US2016/049274、及び、「移送のために液体を収集する吸い上げ材料の使用」と題する、2016年6月2日に出願された米国特許出願第15/171,968号の、優先権及び利益を主張する。前述の全ての出願の開示は、その全てを本願に引用して援用する。
【0003】
本明細書で説明する実施形態は全体的に、人又は動物から出た尿を収集、移送することに関する。様々な状況において、人又は動物は、移動性を制限若しくは阻害されることがあり、そのために通常の排尿プロセスが困難又は不可能になる。例えば人は、移動性を阻害する障害を経験するか、又は障害を有することがある。人は、パイロット、ドライバ、及び危険領域の作業者などが受ける条件のように、移動条件を限定されることがある。さらに、監視目的又は臨床検査のため、尿の収集が必要となることがある。
【0004】
フォーリーカテーテルなどの尿カテーテルは、失禁など、これらの状況のうちのいくつかに対処するために使用することができる。しかし残念ながら、尿カテーテルは不快で痛みを感じることがあり、感染症などの合併症をもたらすことがある。さらに、医療機関などにおいて、寝たきり患者の用便に使用される容器である尿瓶が使用されることがある。しかし尿瓶は、不快で漏れやすく、他の衛生上の問題となり得る。
【0005】
したがって、人又は動物から快適に尿を収集でき、使用者及び/又は周辺領域の汚れを最小限に抑えるデバイスが必要となる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
人又は動物から出た尿を収集、移送するための最適なシステムが開示される。開示されるシステムは、第1の端部に流体リザーバと、第2の端部に流体出口と、流体リザーバ及び流体出口に連結された、長手方向に延びる流体不透過性層とを有し、流体リザーバと流体出口との間の長手方向に細長い開口部を画定する流体不透過性ケーシングを含み得る、アセンブリを含んでもよい。このアセンブリはケーシング内に配設され、一部分が細長い開口部を横断して広がる流体透過性支持部と、この支持部上に配設されて細長い開口部を横断して広がる支持部の少なくとも一部分を覆う流体透過性膜とを、さらに含むことができ、それによってこの膜は支持部上で支持され、細長い開口部を横断して配設される。アセンブリは、リザーバに配設された第1の端部を有し、支持部の少なくとも一部分及び細長い開口部を横断して配設された膜の一部分の背後に延び、流体出口を通して第2の流体排出端部まで延びたチューブを、さらに含んでもよい。アセンブリは、開口部が使用者の尿道口に隣接して配設され、尿道口から排出されて流体不透過性層の開口部、膜、及び支持部を通ってリザーバに入る尿を受け取り、受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収して、チューブの流体排出端部から出すよう、構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態による、システムの概略ブロック図である。
【
図2】一実施形態による、一部分を切り取って示すアセンブリの斜視図である。
【
図3】透過性膜を含む、
図2のアセンブリの斜視図である。
【
図4】システムの一部である、
図2のアセンブリの概略図である。
【
図5】一実施形態による、システムの概略図である。
【
図6A】一実施形態による、アセンブリの正面図である。
【
図6B】一実施形態による、アセンブリの正面図である。
【
図6C】一実施形態による、アセンブリの正面図である。
【
図7】一実施形態による、一部分を切り取って示すアセンブリの斜視図である。
【
図8】一実施形態による、アセンブリの斜視図である。
【
図9】一実施形態による、透過性膜を含む
図8のアセンブリの斜視図である。
【
図10】一実施形態による、透過性支持部の第1の端部の斜視図である。
【
図11】一実施形態による、透過性支持部の第2の端部の斜視図である。
【
図12】一実施形態による、第1の端部キャップの斜視図である。
【
図13】一実施形態による、第2の端部キャップの斜視図である。
【
図14】一実施形態による、チューブラインの一部分における尿検査ストリップの概略図である。
【
図15】一実施形態による、アセンブリの斜視図である。
【
図16】一実施形態による、透過性支持部の斜視図である。
【
図17】
図16のライン17-17に沿った、透過性支持部の断面図である。
【
図18】一実施形態による、
図16の透過性支持部を含むアセンブリの側面図である。
【
図19】一実施形態による、透過性支持部の斜視図である。
【
図20】
図19のライン20-20に沿った、透過性支持部の断面図である。
【
図21】一実施形態による、
図19の透過性支持部を含むアセンブリの側面図である。
【
図22】一実施形態によるアセンブリの、それぞれ正面図、背面図、及び側面図である。
【
図23】一実施形態によるアセンブリの、それぞれ正面図、背面図、及び側面図である。
【
図24】一実施形態によるアセンブリの、それぞれ正面図、背面図、及び側面図である。
【
図25】不透過性バッキング材を含む、
図22のアセンブリの側面図である。
【
図26】透過性膜を含む、
図22のアセンブリの正面図である。
【
図27】一実施形態による、不透過性ケーシングの上面図である。
【
図28】
図27のライン28-28に沿った、不透過性ケーシングの側断面図である。
【
図29】一実施形態による、第1の構成にある透過性支持部の上面図である。
【
図30】第2の構成にある、
図29の透過性支持部の斜視図である。
【
図31】透過性膜を伴う、
図29の透過性支持部の斜視図である。
【
図32】一実施形態による、アセンブリの側断面図である。
【
図33】女性の体に係合された、
図32のアセンブリの側断面図である。
【
図34】一実施形態による、アセンブリの分解組立図である。
【
図35】組み立てた構成にある、
図34のアセンブリの側面図である。
【
図36】一実施形態による、アセンブリの一部分の分解組立図である。
【
図37】
図36のアセンブリを部分的に組み立てた構成の、上面図である。
【
図38】組み立てた構成にある、
図36のアセンブリの側面図である。
【
図39】一実施形態による、使用者から尿を収集するアセンブリの使用方法を例示するフローチャートである。
【
図40】一実施形態による、真空解放開口部を含む不透過性ケーシングの背面図である。
【
図41】一実施形態による、予め湾曲した形状のチューブの概略図である。
【
図42】一実施形態による、形状保持要素の概略図である。
【
図43】一実施形態による、斜角が付いた取り入れ口端部を伴うチューブの概略図である。
【
図44A】一実施形態による、使用者から収集した尿を取り除くためのチャネル及び開口部を含む、予め湾曲した形状を有する不透過性ケーシングの概略図である。
【
図44B】
図44Aのライン44B-44Bに沿った、ケーシングの概略断面図である。
【
図44C】
図44Aのライン44C-44Cに沿った、ケーシングの概略断面図である。
【
図44D】リザーバから開口部を示す、
図44Aのケーシングにおける不透過性バッキング材の、概略底断面図である。
【
図45】一実施形態による、チューブ及びアセンブリのリザーバからの開口部を伴う、ケーシングの概略図である。
【
図46】一実施形態による、ケーシング及び多孔性支持材を伴うアセンブリの、概略側面図及び分解組立図である。
【
図47】一実施形態による、ケーシング及び多孔性支持材を伴うアセンブリの、概略側面図及び分解組立図である。
【
図48】
図46及び
図47の実施形態における透過性支持部として使用される、シート材料の上面図である。
【
図49A】一実施形態による、アセンブリの概略断面図である。
【
図49C】
図49Bのライン49C-49Cに沿った、不透過性ケーシングの概略断面図である。
【
図50A】一実施形態による、2つ以上の出口チューブを有するアセンブリの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
人又は動物から出た尿を収集、移送するための最適なシステムが開示される。開示されるシステムは、第1の端部に流体リザーバと、第2の端部に流体出口と、流体リザーバ及び流体出口に連結された、長手方向に延びる流体不透過性層とを有し、流体リザーバと流体出口との間の長手方向に細長い開口部を画定する流体不透過性ケーシングを含み得る、アセンブリを含んでもよい。このアセンブリはケーシング内に配設され、一部分が細長い開口部を横断して広がる流体透過性支持部と、この支持部上に配設されて細長い開口部を横断して広がる支持部の少なくとも一部分を覆う流体透過性膜とを、さらに含むことができ、それによってこの膜は支持部上で支持され、細長い開口部を横断して配設される。アセンブリは、リザーバに配設された第1の端部を有し、支持部の少なくとも一部分及び細長い開口部を横断して配設された膜の一部分の背後に延び、流体出口を通して第2の流体排出端部まで延びたチューブを、さらに含んでもよい。アセンブリは、開口部が使用者の尿道口に隣接して配設され、尿道口から排出されて流体不透過性層の開口部、膜、及び支持部を通ってリザーバに入る尿を受け取り、受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収して、チューブの流体排出端部から出すよう構成することができる。
【0009】
いくつかの実施形態において、方法は、女性使用者の尿道口と作用する関係にある尿収集装置を配設することを含む。尿収集装置は、第1の端部に流体リザーバと、第2の端部に流体出口と、流体リザーバと流体出口とを連結する、長手方向に延びる流体不透過性層とを有し、流体リザーバと流体出口との間の長手方向に細長い開口部を画定する、流体不透過性ケーシングを含んでもよい。尿収集装置はまた、ケーシング内に配設され、細長い開口部を横断して延びる部分を伴う流体透過性支持部と、支持部上で支持されて細長い開口部を横断して配設するよう、支持部に配設されて、細長い開口部を横断して延びる支持部の少なくとも一部分を覆う流体透過性膜と、リザーバに配設された第1の端部を有し、支持部の少なくとも一部分及び細長い開口部を横断して配設された膜の一部分の背後に延び、流体出口を通して第2の流体排出端部まで延びたチューブと、を含んでもよい。作用する関係は、開口部が尿道口と隣接していることを含んでもよい。方法は、尿道口から排出された尿を、流体不透過性層の開口部、膜、支持部を通してリザーバの中に受け取れるようにすることと、受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収して、チューブの流体排出端部から出せるようにすることとを、さらに含んでもよい。
【0010】
いくつかの実施形態において、装置は、流体透過性膜と、流体リザーバと、流体出口との間に配設された、流体透過性支持部を含む。この装置は、流体透過性膜の一部分が使用者の尿道口に隣接して配設されるよう、流体透過性膜及び流体透過性支持部を通して、尿道口から排出された尿をリザーバの中に受け取るよう、及び受け取った尿を、リザーバから出口を介して回収するよう構成することができる。
【0011】
本明細書に使用されるとき、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、コンテキストが別途明確に定めない限り、複数形を含むものとする。したがって、例えば「1つの部材(a member)」は、単一の部材、又は複数の部材の組み合わせを意味するよう意図され、「1つの材料(a material)」は、1つ以上の材料、又はそれらの組み合わせを意味するよう意図される。
【0012】
本明細書で説明する実施形態は、1つ以上の生体適合材料から形成、又は構築することができる。好適な生体適合材料の例として、金属、セラミック、又はポリマーが挙げられる。好適な金属の例として、医薬品グレードのステンレス鋼、金、チタン、ニッケル、鉄、プラチナ、錫、クロム、銅、及び/又はこれらの合金が挙げられる。ポリマーの例として、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、エチレン-酢酸ビニル及び他のアシル化酢酸セルロースのポリマー、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルフォン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及び/又はそれらの混合物及びコポリマーが挙げられる。
【0013】
図1は、システム100の概略ブロック図である。システム100はアセンブリ102を含む。アセンブリ102は、リザーバ110、透過性支持部140、及び透過性膜130を含む。アセンブリ102は、リザーバ110と流体連通した出口120も含む。アセンブリ102は、流体が、透過性膜130を通り、透過性支持部140を通り、リザーバ110に入り、出口120から流出するように配置することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ102は、流体をリザーバ110に導くため、かつ流体を、出口120以外を介してアセンブリ102から出ることを軽減及び/又は防止するための、不透過性層150も含んでもよい。いくつかの実装形態において、システム100は排出ライン122を含んでもよい。排出ライン122は、外部容器160に流体連結されてもよい。外部容器160は、真空ライン124を介して真空源170と流体連通してもよい。排出ライン122及び真空ライン124は両方とも、例えば可撓性プラスチックチューブなどの可撓性チューブを含んでもよい。
【0014】
透過性膜130は、尿などの流体に対して透過特性を有する材料で形成してよい。透過特性は、吸い上げ、毛管作用、拡散、又は他の類似の特性若しくはプロセスであってよく、本明細書では「透過性」又は「吸い上げ」を指す。透過性膜130は、高い吸収率及び高い透過率を有してよく、それによって尿は透過性膜130によって迅速に吸収され、かつ/又は透過性膜130を透過して移送することができる。いくつかの実装形態において、透過性膜130はリブ編み生地であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、吸湿性のガーゼ、フェルト、テリークロス、厚いティッシュペーパー、及び/又はペーパータオルを含む、及び/又は有してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、使用者の皮膚を刺激しないよう、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限に抑えることができる。透過性膜130は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げるように構成することができ、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。さらに、透過性膜130の吸い上げ特性は、尿漏れ、又はアセンブリを越えてベッド上などに流れるのを防止するのに役立ち得る。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、熱可撓性で水性のバインダシステムをコーティングした、細いデニールのポリエステル繊維で形成してよい。例えばウェビング方向の張力は、インストロン試験方法を使用して計測すると、約45ポンド/平方インチであり得る。例えば透過性膜毎の重量は、メートルグラム法を使用して計測すると、約12グラムであり得る。例えば透過性膜10枚毎の厚さは、Gustin-Bacon/Measure-Maticを使用して計測すると、約2.5インチであり得る。
【0015】
透過性支持部140は、透過性膜130を特定の形状に維持するように、かつ、例えば尿などの流体が透過性膜130を通り、透過性支持部140を通ってリザーバ110の中に流入するように、透過性膜130に対して位置付けることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、透過性膜130を使用者の尿道口に対して、又は尿道口の近くに維持するよう構成することができる。例えば、透過性支持部140は、透過性膜130と接触する湾曲した形状を有する部分を含むことができ、それによって透過性膜130も湾曲して、使用者の尿道口及び/又は尿道口の近くの体の領域と係合するための、快適でしっかりとした境界面を作り出す。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は硬質プラスチックから作ることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、任意の好適な形状であってよく、任意の好適な材料から形成され得る。例えば透過性支持部140は可撓性であってもよい。さらに、透過性支持部140は、アルミニウム、プラスチックとアルミニウムとの合成物、他の材料、及び/又はプラスチックと別の金属との合成物で形成してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、例えば植物繊維(例えば3M社によって製造されたGreener Clean(登録商標))などの自然素材で形成してもよい。自然素材は、流体が自然素材を通して流れるよう、開口部を含んでもよい。いくつかの実施形態において、透過性支持部140は円筒形であってもよく、内腔を画定することができる。いくつかの実施形態において、透過性支持部140は、管状のワックス紙などの、穴あきのコーティング紙で形成してよい。
【0016】
透過性支持部140は、透過性膜130からリザーバ110までの流体の流れを可能にするため、1つ以上の開口部(例えば開口部のアレイ)を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、1つ以上の開口部を有するチューブ、シリンダ、又は湾曲したシリンダとして形成してよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、開口部を横断して延びる膜支持部(例えば筋交い)を含むことができ、それによって開口部は別個のスロット状開口部のアレイに分割される。膜支持部は、透過性膜130を支持するために使用できる。例えば、膜支持部は、使用者の尿道口に対する透過性膜130、又は尿道口の近くの透過性膜130の形状を維持することができ、それによって尿道口から流出した尿が透過性膜130に接触し、透過性膜130を通って移動する。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、複数の円形開口部など、様々な形状を有するいくつかの開口部を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は紡糸プラスチック(例えば不織の透過性ナイロン及びポリエステルウェビング)のシリンダとして形成してもよく、それによって透過性支持部140は多くの開口部を有することができる。例えば、紡糸プラスチックの矩形部は、アセンブリ102に使用するためにシリンダ状に折り曲げるか、又は巻くことができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は多孔性材料から作ることができる。例えば、透過性支持部140は、フリットを画定する多孔性ガラスの管状の入れ物であってもよい。他の実装形態において、透過性支持部140は、透過性支持部140の側壁に開口部を画定することができ、この側壁は、より小さい多くの開口部を画定するメッシュスクリーンによって覆われてよい。
【0017】
リザーバ110は、透過性支持部140を通って移送された流体を収集できる、任意で好適な形状及び/又はサイズであってよい。いくつかの実装形態において、尿をリザーバ110から出口120を介して取り除けるまで、多量又は少量の尿を収集して一時的に保持することができるよう、リザーバ110のサイズを決めてよい。例えば、リザーバ110が、失禁によって放出され得る少量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ110が、満杯の膀胱を空にする間に放出され得る多量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ110が、少量又は多量の尿を収集して保持し、その一方で、例えば重力及び/又は真空源170などのポンプを介して尿を同時に取り除くために構成されるように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。別の方法では、リザーバ110は液溜めとして機能することができ、リザーバ110が、尿が透過性膜130から透過性支持部140を通ってリザーバ110を通り、出口120から出るための通路の一部分を形成し得るように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。透過性膜130を介してアセンブリ102に入る尿の流量が、排出ライン122を通る流量よりも多い条件において、リザーバ110内で一時的な尿の停滞が生じることがある。したがって、リザーバ110が、アセンブリ102を出入りする流量の違いのため、一時的に流体を蓄積し得る体積を収容するよう、リザーバ110のサイズを決めてもよい。
【0018】
出口120がリザーバ110の側部から延びているように示されるが、いくつかの実装形態において、出口120はリザーバ110の底部から延びてもよい。リザーバ110の底部に、尿がほとんど、又は全く溜まらないように、出口120をリザーバ110の下方に位置付けることによって、尿をリザーバ110から、より迅速に、かつ/又は完全に取り除くことができる。他の実装形態において、出口120に関連付けられたチューブの少なくとも一部分が、リザーバ110の頂部から延びるように、出口120をリザーバ内に位置付けることができる。例えば、出口120に関連付けられたチューブの部分は、透過性支持部140の少なくとも一部分(例えば中央チャネル)を通して、及び任意で透過性膜130の一部分を通して、リザーバ110の頂部から延びてもよい。このような実装形態において、流体が、リザーバから出口120に関連付けられたチューブを通して出口120から流れるよう、出口120をリザーバ110から距離を置いて位置付けることができる。このような実装形態において、リザーバ110の底部に、尿がほとんど、又は全く溜まらないように、出口120に関連付けられたチューブのリザーバ端部を、リザーバ110の底部に向けてリザーバを位置付けることによって、尿をリザーバ110から、より迅速に、かつ/又は完全に取り除くことができる。いくつかの実装形態において、出口120に関連付けられたチューブは、透過性支持部140を通って延びる少なくとも一部分で、予め湾曲させてもよい。
【0019】
いくつかの実装形態において、リザーバ110及び透過性支持部140は、個別の構成要素として形成され、組み立て中に互いに連結されてもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140及びリザーバ110は、一方の端部をリザーバ110の閉じられた端部によって、かつ他方の端部を透過性支持部140の閉じられた端部によって封止された、円筒形の一体型の統一された構造として形成してもよい。
【0020】
外部容器160は、排出ライン122を介して、出口120を通ってリザーバ110から出る流体を収集することができる。外部容器160は、封止された入れ物であってよい。いくつかの実装形態において、外部容器160は使い捨てであってもよい。いくつかの実装形態において、外部容器160は殺菌して再使用するように構成されてもよい。
【0021】
いくつかの実装形態において、重力によってリザーバ110内の流体を、リザーバ110から外部容器160までの流路(すなわち出口120及び排出ライン122を含む流体流路)に追随させることができる。いくつかの実装形態において、真空源170は、流体を使用者の尿道口から取り出して透過性支持部140に入れ、リザーバ110に入れて、リザーバ110から外部容器160に入れるために必要な、圧力差を補助し、かつ/又は提供することができる。真空源170は、真空ライン124を介して外部容器160と流体連結することができ、それによってガス状流体は、真空ライン124を介して外部容器160から取り出される。ガス状流体を外部容器160から取り出すことによって生じる、外部容器160内の圧力減少の結果、液状流体及び/又はガス状流体を、リザーバ110から取り出し、出口120を通し、排出ライン122を通して外部容器160に入れることができる。いくつかの実装形態において、真空源170は大きい吸引力を加えて、様々な位置(例えば女性使用者が横向きに寝ているとき)で使用者によって排出される、全て又は実質的に全ての尿を捕捉することができる。
【0022】
真空源170は、かなり高い真空力及び空気体積移送量を有することができ、それによって、透過性膜130の一部分又は全体にわたって迅速な空気及び液体の吸引が維持される。いくつかの実装形態において、透過性支持部140の1つ以上の開口部は、操作中に尿の流れによって濡れるよう構成された透過性膜130の面積よりも、僅かに大きい面積にわたって配分される。したがって、真空源170によって作り出される部分的真空は、透過性支持部140の1つ以上の開口部、及び透過性膜130と共に、透過性膜130に接している尿をアセンブリ102の中に取り入れることができる。しかし、いくつかの実装形態において、部分的真空力が減少することで、尿の収集量及びシステム100の効率が低下し得るため、透過性支持部140の1つ以上の開口部は、透過性支持部140の必要以上に大きい面積にわたって配分する必要はない。
【0023】
いくつかの実装形態において、真空源170は、容易に入手可能、安価、比較的静か、及び/又は連続的に作動するよう構成されたポンプであってもよい。例えば、真空源170は、水中曝気ポンプであってもよい。真空ライン124を、(曝気の排出ポートではなく)水中曝気ポンプの取り入れポートに取り付けることができ、それによってガス状流体が、真空ライン124を介して外部容器160から水中曝気ポンプの中に取り入れられる。いくつかの実装形態において、システム100の必要な静的真空圧は、約10~100立方センチメートル/秒の自由流量で、約3~10水柱フィート(1気圧の10%~30%、80~250mmHg)である。いくつかの実装形態において、システム100の必要な静的真空圧は、使用者のサイズ、並びに使用者から、及び/又はシステム100を通る尿の予想量によって上下する。いくつかの実装形態において、排出ライン122は約0.25インチの径であってよく、真空源170は、使用者の通常の排尿時間にわたって、排出ライン122を通って外部容器160に約500立方センチメートルの尿を、通常10~20秒であるが、より短いか、又はより長い範囲、例えば5~90秒の範囲で流すように構成することができる。いくつかの実装形態において、真空源170は、病院などで見られるような壁掛け式の真空システムを含んでもよい。いくつかの実装形態において、壁掛け式の真空システムは、例えば約20mmHg~約40mmHgの真空圧を加えるよう構成することができる。いくつかの実装形態において、真空源170は、AC又はDC電力によって電力を供給することができる。例えば、使用者が車椅子又はモーター車両を介して移動中にシステム100を使用する場合など、使用者がAC電源から離れているときの移動用途において、真空源170は、DC電力によって電力を供給され得る。
【0024】
不透過性層150は、例えば尿などの流体に対して不透過性となり得る。いくつかの実装形態において、不透過性層150は流体を移送する機能を有することができ、かつ流体をリザーバ110に向けて、及び/又はリザーバ110の出口120を通して導くのを補助することができる。いくつかの実装形態において、不透過性層150は一体型の統一された構造として形成してよい。他の実装形態において、不透過性層150は複数の部品による構造であってもよい。不透過性層150は、予め成形された(例えば射出成形又は吹込成形された)構成要素であってもよい。あるいは、不透過性層150は、リザーバの少なくとも一部分、透過性支持部140の一部分、及び/又は透過性膜130の一部分の周りに包まれた、接着テープの細長いストリップなどの材料によって形成してよい。いくつかの実装形態において、不透過性層150は厚紙、圧着紙、及び/又はコーティング紙で形成してよい。
【0025】
いくつかの実装形態において、
図1に示すように、アセンブリ102は任意で形状画定要素又は形状保持要素151を含んでもよい。形状保持要素151は不透過性層150に取り付けることができ、アセンブリ102の少なくとも一部分を、湾曲した形状にするか、又は湾曲した形状に維持することができる。いくつかの実装形態において、形状保持要素151は、不透過性層150と、透過性支持部140及び/又は透過性膜130との間に配設することができる。いくつかの実装形態において、形状保持要素151は、不透過性層150の外面に取り付けることができ、又は不透過性層150に埋め込んでもよい。いくつかの実装形態において、出口120に関連付けられたチューブは、形状保持要素151を構成することができる。すなわちチューブは、比較的硬質で、アセンブリ102の少なくとも一部分に所望の湾曲形状を画定する湾曲した形状を有し得る。
【0026】
いくつかの実装形態において、透過性支持部140は任意で背骨部148を含んでもよい。背骨部148は、透過性支持部140の内部容積を、2つ以上の長手方向チャンバに分割することができ、意図した形状に透過性支持部140が維持されるよう、透過性支持部140を強化し得る。2つのチャンバは、透過性支持部140の入口(すなわち透過性支持部140の1つ以上の開口部)と整合することができ、それによって流体は、入口を通り、2つのチャンバのうちの少なくとも1つを通って、リザーバ110の中に流入できる。1つだけの背骨部148が示されるが、いくつかの実装形態において、透過性支持部140は追加の背骨部を含むことができ、それによって透過性支持部140はさらなるチャンバに分割される。
【0027】
いくつかの実装形態において、透過性支持部140は任意でトンネル部146を含んでもよい。トンネル部146は、出口120がアセンブリ102の頂部に位置付けられた構成において、アセンブリ102の出口120に連結することができる。いくつかの実装形態において、外部チューブがトンネル部146を通って挿入され、リザーバ110内の流体と接触することができ、それによってリザーバ110内の流体は外部チューブを介して、(例えば真空源170などの真空源を使用して)アセンブリ102から取り除くことができる。いくつかの実装形態において、排出ライン122などのチューブの延長を、トンネル部146の端部と流体連結させることができ、それによって流体はリザーバ110からトンネル146に取り上げられ、アセンブリ102から出されてもよい。
【0028】
いくつかの実装形態において、不透過性層150は拡張部分156を含んでもよい。拡張部分156は、透過性膜130及び/又は透過性支持部140から離れて延びることができ、それによって拡張部分156は、透過性膜130に接触することなく、使用者又は介護者によって把持され得る。したがって、拡張部分156を使用して、透過性膜130及び不透過性層150を透過性支持部140から取り外すことができる。いくつかの実装形態において、拡張部分156は、アセンブリ102の1つ以上の側部で、アセンブリ102の長さに沿って延びる細長いタブの形状であってもよい。いくつかの実装形態において、拡張部分156は、尿が透過性膜130と不透過性層150との間の境界を越えて移動するのを防止するよう構成することができる。例えば、拡張部分156は透過性膜130に対して形成され、かつ透過性膜130に配設されてよく、それによって尿道口から流れる尿の量が、透過性膜130又は透過性膜130の一部分が吸い上げることができる量、及び/又は流体が透過性膜130及び透過性支持部140を通して移動できる量を超える条件において、拡張部分156は、尿が拡張部分156を越えて不透過性層150の外面の上に流れるのを防止することができ、かつ尿が透過性膜130を通して導かれるよう、透過性膜130に沿って尿の方向を変えることができる。
【0029】
いくつかの実装形態において、不透過性層150は安定装置154を含んでもよい。安定装置154は、アセンブリ102を使用者の体に対して安定させるよう構成され得る。例えば、失禁、移動を制限又は阻害する障害、限定された移動条件(例えばパイロット、ドライバ、及び/又は危険領域の作業者が受ける条件)、監視目的、又は臨床検査などのいくつかの使用状況において、安定装置154は、透過性膜130と、使用者の尿道口、及び/又は安定装置154を含む尿道口の周辺領域との間の係合を促進し得る。安定装置154は、不透過性層150に連結してよく、又は不透過性層150と一体で形成してもよい。いくつかの実装形態において、安定装置154の第1の端部は不透過性層150に連結され、安定装置154の第2の端部は(例えば接着剤又はテープを介して)使用者の体、又は使用者によって占有された装置(例えばベッド又は車椅子)に連結され、使用者の尿道口及び/又は尿道口の周辺領域に対するアセンブリ102の位置を安定させる。安定装置154は、薄い柔軟なストリップ材料であってよい。例えば、いくつかの実装形態において、安定装置154として、テープ、ガーゼ、綿、布、又はプラスチックを挙げることができる。安定装置154は、任意の好適な長さ及び/又は幅であってよい。いくつかの実装形態において、安定装置154は単一の糸と同じくらい細くてよい。
【0030】
いくつかの実装形態において、不透過性層150は1つ以上の真空解放開口部158を画定することができる。したがって、使用者の体がアセンブリ102を覆い隠す場合、1つ以上の真空解放開口部158が、不快又は痛むことがある、使用者の皮膚に対する吸引力の増加を、防止できる。別の方法では、1つ以上の真空解放開口部158は、不透過性層150の両端部の間に位置することができ、それによって少なくとも1つのさらなる空気流路が、アセンブリ102に存在する。1つ以上の真空解放開口部158は、不透過性層150の任意の好適な箇所に配設することができる。例えば、いくつかの実装形態において、1つ以上の真空解放開口部158は、装置102の出口120の近くに配設することができる。いくつかの実装形態において、1つ以上の真空解放開口部158は、出口120の近くの箇所など、使用者の陰唇の皮膚又は大腿部が無意識に穴を覆う可能性が低い箇所に配設することができる。
【0031】
いくつかの実装形態において、本明細書で説明した任意のシステム及び/又はアセンブリによって収集された尿は、分析のために尿ストリップを用いてサンプルを取ることができる。尿検査ストリップを使用して、様々な健康診断測定値を検査できる。尿検査ストリップは、特定の測定値を表わすために、尿で濡らすことに対応して色を変化させるよう構成することができる(すなわち色は公知の測定スケールに対応できる)。いくつかの実装形態において、尿検査ストリップ162は排出ライン122に挿入することができ、それによって出口120から外部容器160に流れる尿は、尿検査ストリップ162に接触する。排出ライン122は、尿検査ストリップ162上のデータが排出ライン122の壁を通して読み取れるよう、透明であってもよい。いくつかの実装形態において、尿検査ストリップ162は外部容器160内に配設することができ、それによって外部容器160の中に流入する尿は、尿検査ストリップ162に接触する。外部容器160は、尿検査ストリップ162上のデータが外部容器160の壁を通して読み取れるよう、少なくとも部分的に透明であってもよい。
【0032】
例として
図14は、チューブライン1022の一部分、及びチューブライン1022の一部分の内側に付けられた尿検査ストリップ1062の概略図である。チューブライン1022の一部分は、アセンブリの出口(例えば出口120)から外部容器(例えば外部容器160)までの排出ライン全体に含まれてもよく、又は排出ライン全体を形成してもよい。尿検査ストリップ1062は、摩擦又は任意の好適な接着剤を使用してチューブライン1022内に固定することができる。いくつかの実装形態において、チューブライン1022は、排出ライン(例えば排出ライン122)の一部分、又は全体を形成するよう構成された、短いチューブのセグメント(例えば6インチ未満)であってよい。例えばチューブライン1022は、チューブのライン(例えば排出ライン122)、出口(例えば出口120)、及び/又は外部容器(例えば外部容器160)と接続、取り外し可能なコネクタを、各端部(図示せず)に有してもよい。尿がチューブライン1022を通過した後、かつデータが尿検査ストリップ1062から読み取られた後で、チューブライン1022及び尿検査ストリップ1062は破棄してもよい。
【0033】
いくつかの実装形態において、携帯通信デバイス(例えばスマートフォン、iPhone(登録商標)など)に組み込まれたカメラなどのカメラを使用して、尿検査ストリップ162上のデータを読み取ることができる。カメラは検査ストリップの画像を捕捉することができ、この画像は、例えばスマートフォンのアプリケーションを使用して処理することができる。尿検査ストリップから読み取られたデータは、分析のために臨床医に送られてもよく、かつ/又は医師がアクセスするためにクラウドベースのアドレスに送られてもよい。
【0034】
いくつかの実装形態において、システム100はスケール164を含んでもよい。例えば、スケール164は、外部容器160内の流体(例えば尿)の重量を計測するために構成するよう、外部容器160の下方に配設することができる。排出ライン122を介して外部容器160に送達された流体の重量を表わすデータは、異なる時間間隔で計測、処理されて、例えばシステム100の使用者によって排出された尿の量を判定する。
【0035】
成人女性が使用するよう意図して説明したが、いくつかの実装形態において、システム100は、成人、小児、男性、女性、及び異なる種及びサイズの動物のための獣医用途に使用することができる。女性の用途において、アセンブリ102を使用者の脚の間、又は陰唇の間に配置して、使用者の体からの摩擦圧か、脚間の圧力か、又は下着、弾性ストリップ及び/又は接着テープによって、外尿道口に対して快適に保持することができる。男性の用途において、アセンブリ102は陰茎の周りに固定することができる。
【0036】
図2は、一部分を切り取って示すアセンブリ202の斜視図である。アセンブリ202は、透過性支持部240、及びリザーバ210を含む。
図2に示すように、透過性支持部240及びリザーバ210は、一体構造として形成し得る。例えば、透過性支持部240及びリザーバ210の組み合わせは、閉じられた両端部を伴う円筒形の入れ物を形成し得る。閉じられた両端部を伴う円筒形の入れ物は、内部容積を画定することができる。透過性支持部240は、透過性支持部240の側壁の入口242を画定することができ、それによって流体は入口242を通って、内部容積に流入できる。リザーバ210は、開口部211を画定することができ、出口220が開口部211と流体連通するように、出口220と連結され得る。それによって流体は内部容積から流れ、開口部211を通って出口220に抜けることができる。
【0037】
透過性支持部240は、1つ以上の膜支持部244を含んでもよい。膜支持部244は、入口242を横断して延びる筋交いとして形成され得る。別の方法では、膜支持部244は、入口242を別個のスロット状開口部のアレイに分割することができる(又は、スロット状開口部のアレイは膜支持部を画定できる)。膜支持部244を使用して、透過性膜(例えば
図3に示す透過性膜230)を支持することができる。例えば、膜支持部244は、使用者の尿道口、及び/又は尿道口の周辺領域に対して、透過性膜230の形状を維持することができ、それによって尿道口から流れ出た尿が透過性膜230に接触し、透過性膜230を通って移動する。膜支持部244は、任意の好適な形状及び/又は厚さで形成され得る。
【0038】
透過性支持部240及びリザーバ210は、任意の好適な材料で形成され得る。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は可撓性であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は硬質であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、プラスチック、アルミニウム、プラスチックとアルミニウムとの合成物、他の材料及び/又はプラスチックと別の金属との合成物で作ることができる。さらに、
図2には示さないが、いくつかの実装形態において、透過性支持部240は湾曲してもよい。
【0039】
アセンブリ202は、透過性膜230を含んでもよい。
図3は、透過性膜230が透過性支持部240の外面に配設された、アセンブリ202の斜視図である。いくつかの実装形態において、透過性膜230は、リザーバ210の外面の一部分にも、又はリザーバ210の外面の全体にも配設されてよい。透過性膜230は、膜支持部244(
図2に示す)によって少なくとも部分的に支持されてもよく、それによって膜支持部244は透過性膜230を使用者の尿道口に対して、又は尿道口の近くに維持する。
【0040】
透過性膜230は、尿を透過させ、かつ吸い上げ特性を有する材料で形成され得る。透過性膜230は、高い吸収率及び高い透過率を有してよく、それによって尿が、透過性膜230によって迅速に吸い上げられ、かつ/又は透過性膜230を透過して移送され得る。いくつかの実装形態において、透過性膜230はリブ編み生地であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜230は、吸湿性のガーゼ、フェルト、テリークロス、厚いティッシュペーパー、及び/又はペーパータオルを含み、かつ/又は有してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜230は、使用者の皮膚を刺激しないように、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限にすることができる。透過性膜230は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げるように構成することができ、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。加えて、透過性膜230の吸い上げ特性は、尿漏れ、又はアセンブリを越えて例えばベッド上に流れるのを防止するのに役立ち得る。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、熱可撓性で水性のバインダシステムをコーティングした、細いデニールのポリエステル繊維で形成してよい。例えばウェビング方向の張力は、インストロン検査方法を使用して計測すると、例えば約45ポンド/平方インチであり得る。例えば透過性膜毎の重量は、メートルグラム法を使用して計測すると、例えば約12グラムであり得る。例えば透過性膜10枚毎の厚さは、Gustin-Bacon/Measure-Maticを使用して計測すると、約2.5インチであり得る。
【0041】
いくつかの実装形態において、透過性膜230は、透過性支持部240の上をスライドし得るソックス状又はスリーブ状に形成してよい。いくつかの実装形態において、透過性膜230は、透過性支持部240の周りを部分的又は完全に包み込めるシートとして形成してよい。透過性膜230は、1つ以上の固定要素252によって所定の位置に固定することができる。いくつかの実装形態において、固定要素252は不透過性であってもよく、不透過性層(
図1のアセンブリ100に関連する不透過性層150と類似)の一部分又は全てを形成してもよい。いくつかの実装形態において、固定要素252として、弾性バンド(例えばゴムバンド)、防水性接着テープ、スプリングクリップ、マジックテープ(登録商標)式ファスナー、ジッパー、留め金、及び/又は任意の他の好適な固定要素を挙げることができる。他の実装形態において、透過性膜230は、透過性膜230と透過性支持部240との間の摩擦を介して所定の位置に固定することができる。
【0042】
図4は、システム200の一部としてのアセンブリ202の概略図である。システム200は、外部容器260及び真空源270を含む。外部容器260は、システム100に関連して上述した外部容器160と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。真空源270は、システム100に関連して上述した真空源170と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。アセンブリ202は、排水ライン222を介して外部容器260に流体連結することができる。外部容器260は、真空ライン224を介して真空源270と流体連結することができる。
【0043】
使用中に、システム200を、アセンブリ202が使用者の尿道口に当接するよう、及び/又は近接するように位置付けてよい。詳細には、アセンブリ202を、入口242及び膜支持部244が尿道口に面するよう位置付けることができ、それによって尿道口を出る尿は、透過性膜230を通って移動し、入口242を通り、透過性支持部240及びリザーバ210によって画定された内部容積を通って、出口220に抜けることができる。アセンブリ202は、重力によって尿が、リザーバ210に移動する途中で透過性支持部240に入るよう、又は入るのを補助するように、使用者の尿道口に対して配置され得る。システム100に関連して上述したものと類似して、真空源270は、流体を尿道口から取り出してアセンブリ202の内部容積に入れ、次にリザーバ200から外部容器260に入れるために必要な圧力差を、補助、及び/又は提供することができる。真空源270は、かなり高い真空力及び空気体積移送量を有することができ、それによって、透過性膜230の一部分又は全体にわたって迅速な空気及び液体の吸引が維持される。さらに、入口242が、操作中に尿の流れによって濡れるよう構成された透過性膜230の面積よりも大きくなるよう、入口242のサイズ及び形状を決めてよい。したがって、真空源270によって作り出された部分的真空は、入口242及び透過性膜230と共に、透過性膜230に接している尿をアセンブリ202の中に取り入れることができる。しかし、いくつかの実装形態において、部分的真空力が減少することで、尿の収集量及びシステム200の効率が低下し得るため、入口242は、透過性支持部240の必要以上に大きい面積にわたって配分する必要はない。真空源270は、真空ライン224を介して外部容器260と流体連結することができ、それによってガス状流体は、真空ライン224を介して外部容器260から取り出される。ガス状流体を外部容器260から取り出すことによって生じる、外部容器260内の圧力減少の結果、液状流体及び/又はガス状流体を、リザーバ210から取り出し、出口220を通し、排出ライン222を通して外部容器260に入れることができる。
【0044】
図5は、システム300の概略図である。システム300はアセンブリ302を含む。アセンブリ302は、上述のアセンブリ102又はアセンブリ202と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。システム300は、外部容器360及び真空源370を含んでもよい。外部容器360は、上述の外部容器160及び/又は外部容器260と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。真空源370は、上述の真空源170及び/又は真空源270と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。
【0045】
図5に示すように、システム300はシャーシ372を含んでもよい。真空源370は、シャーシ372に取り付けることができる。排出パイプ374及び真空取り入れパイプ376を、シャーシ372に取り付けるか、又はシャーシ372内に配設することができる。排出パイプ374は、排水ライン322を介してアセンブリ302に流体連結してもよい。真空取り入れパイプ376は、シャーシ372から離れて延びる真空ラインと流体連結してもよい。シャーシ372は、外部容器360に取り付けられ、かつ/又は外部容器360と連結されてもよい。例えば、いくつかの実装形態において、シャーシは、外部容器360の螺旋ねじ山と係合するよう構成された、螺旋ねじ山を含んでもよく、それによってシャーシ372は、外部容器360と係合することができる。
【0046】
使用中に、システム300は、アセンブリ302が使用者の尿道口に当接するよう、及び/又は近接するように位置付けてよい。詳細には、アセンブリ302は、アセンブリ302の透過性支持部(図示せず)の1つ以上の開口部が尿道口に面するように位置付けることができ、それによって尿道口から出る尿は、透過性支持部の透過性膜を通り、1つ以上の開口部を通り、アセンブリ302の透過性支持部及びリザーバによって画定された内部容積を通り、アセンブリ302の出口を通って排出ライン322に入る。アセンブリ302は、重力によって、尿が透過性支持部に入ってリザーバまで移動するよう、使用者の尿道口に対して配置されてよい。システム100及び/又はシステム200に関連して上述したものと類似して、真空源370は、尿道口から取り出した流体(例えば尿)をアセンブリ302の内部容積に入れ、次にリザーバから排出ライン322を通して外部容器360に入れるために必要な圧力差を、補助及び/又は提供することができる。真空源370は、かなり高い真空力及び空気体積移送量を有することができ、それによって、透過性膜の一部分又は全体にわたって迅速な空気及び液体の吸引が維持される。真空源370は、真空取り入れパイプ376を介して外部容器360と流体連結することができ、それによってガス状流体は、真空取り入れパイプ376を介して外部容器360から取り出される。次にガス状流体は、真空ライン324を介してシステム300から解放され得る。ガス状流体を外部容器360から取り出すことによって生じる、外部容器360内の圧力減少の結果、液状流体及び/又はガス状流体を、アセンブリ302から取り出し、排出ライン322を通して外部容器360に入れることができる。
【0047】
いくつかの実装形態において、透過性支持部及びリザーバが、(例えば
図2の透過性支持部240及びリザーバ210などの)統一すなわち一体構造として組み合わされて、一定の径のシリンダとして形成されるのではなく、透過性支持部及びリザーバは、様々なアセンブリ形状の概略図である
図6A~
図6Cに示すような、任意の好適な形状を有する統一された構造として形成してもよい。例えば
図6Aに示すように、アセンブリ402は、透過性支持部440及びリザーバ410を含む。透過性支持部440及びリザーバ410は、湾曲した形状の統一された構造として形成される。透過性支持部440は入口442を画定し、いくつかの膜支持部444を含む。膜支持部444は、入口442を横断して延びる。換言すると、膜支持部444は、入口442をいくつかの別個の入口部分に分割する。
【0048】
図6Bに示すように、アセンブリ502は透過性支持部540及びリザーバ510を含む。透過性支持部540及びリザーバ510は、より大きい径の端部分を伴う直線形状の、統一された構造として形成される。したがってリザーバ510は、透過性支持部540よりも大きい径を有してもよい。透過性支持部540は入口542を画定し、いくつかの膜支持部544を含む。膜支持部544は、入口542を横断して延びる。換言すると、膜支持部544は、入口542をいくつかの別個の入口部分に分割する。
【0049】
図6Cに示すように、アセンブリ602は、透過性支持部640及びリザーバ610を含む。透過性支持部640及びリザーバ610は、凹んだ側部を有する統一された構造として形成される。透過性支持部640は入口642を画定し、いくつかの膜支持部644を含む。膜支持部644は、入口642を横断して延びる。換言すると、膜支持部644は、入口642をいくつかの別個の入口部分に分割する。
【0050】
図7は、一部分を切り取って示すアセンブリ702の斜視図である。アセンブリ702は、
図2に関連して上述したアセンブリ202と、構造及び/又は機能において類似し得る。例えば、アセンブリ702は、透過性支持部740及びリザーバ710を含む。透過性支持部740及びリザーバ710は、閉じられた両端部を伴う一体型で統一された円筒形の入れ物として形成される。閉じられた両端部を伴う円筒形の入れ物は、内部容積を画定する。透過性支持部740は、透過性支持部740の側壁の入口742を画定することができ、それによって流体は入口742を通って、内部容積に流入できる。透過性支持部740は、1つ以上の膜支持部744を含んでもよい。膜支持部744は、透過性支持部240に関連して上述した膜支持部244と、構造及び機能において同様若しくは類似し得る。
【0051】
リザーバ710の側部から延びる出口を含むのではなく、リザーバ710の出口720は、リザーバ710内に位置付けられてリザーバ710の一部分を通り、透過性支持部740を通って、透過性支持部740の頂端部から出るように延びる細長いチューブとして、形成してもよい。したがって流体は、(例えば出口720に加えられた吸引力によって)内部容積から出口720を通って装置702の頂部から流出できる。
【0052】
図8は、アセンブリ802の斜視図である。アセンブリ802は、
図7に関連して上述したアセンブリ702と、構造及び/又は機能において類似し得る。例えば、アセンブリ802は、透過性支持部840及びリザーバ810を含む。透過性支持部840及びリザーバ810は、閉じられた両端部を伴う一体型で統一された、湾曲した円筒形の入れ物として形成される。閉じられた両端部を伴う円筒形の入れ物は、内部容積を画定する。透過性支持部840は、透過性支持部840の側壁844に、いくつかの入口842を画定することができ、それによって流体はいくつかの入口842を通って、内部容積に流入できる。側壁844は、
図1に関連して上述した透過性膜130などの透過性膜を支持することができる。詳細には、いくつかの入口842を画定かつ分離する側壁844部分は、透過性支持部240に関連して上述した膜支持部244と、構造及び機能において同様若しくは類似し得る。アセンブリ802は、アセンブリ702に関連して上述した出口720と類似の出口820を含んでもよい。例えば、出口820は、リザーバ810内に位置付けられ、リザーバ810の一部分を通り、透過性支持部840を通り、透過性支持部840の頂端部から出るように延びる、細長いチューブとして形成してもよい。したがって流体は、(例えば出口820に加えられた吸引力によって)使用者の尿道口からいくつかの入口842を通って内部容積に入り、リザーバ810に流れ、出口820を通って、装置802の頂部から流出できる。
【0053】
いくつかの実装形態において、アセンブリ802は、英国ロンドンのFabrican,Ltd.社によって開発されたスプレー式生地などの、スプレー式生地を含む透過性膜(図示せず)を含んでもよい。スプレー式生地は、透過性支持部840及び/又はリザーバ810の外面に適用することができる。スプレー式生地は液体懸濁液を含んでもよく、例えばスプレーガン又はエアゾール缶によって適用することができる。スプレー式生地は、透過性支持部840の外面に接着する架橋繊維によって形成することができ、それによってスプレー式生地は、透過性支持部840及び/又はリザーバ810の外側に適用されると、即席の不織布を形成する。
【0054】
いくつかの実装形態において、アセンブリ802は、構造及び機能において上述の任意の透過性膜(例えば透過性膜230など)と類似する透過性膜(図示せず)を含んでよく、透過性支持部840及び/又はリザーバ810に固定することができる。いくつかの実装形態において、
図9に示すように、アセンブリ802は、透過性支持部840及び/又はリザーバ810の一部分又は全てを覆う、透過性膜830を含んでもよい。アセンブリ802は、不透過性層850も含んでよい。透過性支持部840及び不透過性層850を組み合わせて、透過性支持部840の少なくとも一部分と、リザーバ810の少なくとも一部分との周りに固定される形状及びサイズの、シース状の構造を形成してもよい。不透過性層850は、透過性膜830が、使用者の尿道口及び/又は尿道口の周辺領域と調和するよう構成されるように、透過性支持部840、リザーバ810、及び透過性膜830に対して配設することができる。いくつかの入口842のうちの少なくとも一部分は不透過性層850によって覆われず、そのために尿道口からの尿は、透過性膜830を通り、いくつかの入口842を通り、アセンブリ802の内部容積の中に流入できる。不透過性層850は、不透過性層850が流体をリザーバ810に向けて導き、流体が、出口820以外からアセンブリ802を出るのを低減及び/又は防止することができるように配設され得る。
【0055】
不透過性層850は、1つ以上の拡張部856を含んでもよい。1つ以上の拡張部分856は、透過性膜830及び/又は透過性支持部840から離れて延びることができ、それによって1つ以上の拡張部分856は、透過性膜830に接触することなく、使用者又は介護者によって把持され得る。したがって、1つ以上の拡張部分856を使用して、透過性膜830及び不透過性層850を透過性支持部840から取り外すことができる。いくつかの実装形態において、1つ以上の拡張部分856は、アセンブリ802の1つ以上の側部で、アセンブリ802の長さに沿って延びる細長いタブの形状であってもよい。図示しないが、いくつかの実装形態において、透過性膜830及び/又は不透過性層850は、ハンドル(図示せず)を含んでもよい。このハンドルは、透過性膜830及び/又は不透過性層850を、透過性支持部840及び/又はリザーバ810に位置付けること、並びに透過性支持部840及び/又はリザーバ810から取り外すことを補助するために、輪のような形状であってよく、透過性膜830及び/又は不透過性層850の一方の端部に配設してもよい。
【0056】
いくつかの実装形態において、透過性膜830は、閉じられた1つの端部を伴うシースとして形成することができ、それによって透過性膜830を、透過性支持部840及びリザーバ810に、ソックスのように被せることができる。例えば、透過性膜830は、一方の端部を熱で封止してもよい。このような実装形態において、不透過性層850は、透過性膜830の側部及び/又は底部の一部分に固定することができる。他の実装形態において、透過性膜830は、開かれた両端部を伴うシースとして形成することができ、それによって透過性膜830を、透過性支持部840及びリザーバ810に被せることができる。このような実装形態において、リザーバ810に近接する透過性膜830の端部は覆わずに残してもよく、不透過性層850は、透過性膜830の側部及び/又は底部の一部分に固定することができる。いくつかの実装形態において、透過性膜830は、透過性支持部840の外側面積よりも小さい一片の材料であってもよい。透過性膜830は、不透過性層850に熱で封止してもよく、それによって透過性膜830と不透過性層850との組み合わせを、例えば透過性支持部840及び/又はリザーバ810にソックスのように被せることで、透過性支持部840及び/又はリザーバ810に固定され得るシースを形成してもよい。
【0057】
いくつかの実装形態において、本明細書で説明したアセンブリは、流体の流れを導き、かつ/又は構造的支持を提供するための、内部構造を含んでもよい。さらに、いくつかの実装形態において、本明細書で説明したアセンブリは、第1の端部キャップ及び第2の端部キャップを含んでもよい。例えば、本明細書で説明したアセンブリは、
図10~
図13に関連して示し、かつ説明した特徴部を含んでもよい。
図10及び
図11は、それぞれ透過性支持部940の、第1の端部943Aの斜視図、及び第2の端部943Bの斜視図である。透過性支持部940は、トンネル部946及び背骨部948を含んでもよい。トンネル部は、第1のチャンバ941Cを画定し得る。背骨部948は、透過性支持部940の内部容積を、第2のチャネル941Aと第3のチャネル941Bとに分割し得る。第1のチャンバ941C、第2のチャネル941A、及び第3のチャネル941Bは各々、透過性支持部940の長さに延び、かつ互いに平行に延びる。背骨部948を用いて、透過性支持部940が意図された形状を維持するよう、透過性支持部940を強化することができる。透過性支持部940は、透過性支持部940の側壁に1つ以上の開口部(図示せず)を含んでもよい。流体が、1つ以上の開口部を通って第2のチャネル941A及び第3のチャネル941Bの中に流入するように、1つ以上の開口部を、第2のチャネル941A及び第3のチャネル941Bと整合させてよい。1つだけの背骨部948が示されるが、いくつかの実装形態において、透過性支持部940はさらなる背骨部を含むことができ、それによって透過性支持部940はさらなるチャネルに分割される。いくつかの実装形態において、透過性支持部940は背骨部なしで形成してもよく、そのため透過性支持部940は、トンネル946によって画定される第1のチャネル941Cに加えて、1つのチャネルのみを画定する。
【0058】
図12は、透過性支持部940の第1の端部943Aに連結されるよう構成された、第1の端部キャップ945の斜視図である。第1の端部キャップ945は、第1のフランジ949A、第2のフランジ949B、及び第3のフランジ949Cを含む。第3のフランジ949Cは、第1の端部キャップ945を貫通する開口部941Dを画定する。第1のフランジ949A、第2のフランジ949B、及び第3のフランジ949Cは、第1のフランジ949A、第2のフランジ949B、及び第3のフランジ949Cが、第3のチャンバ941B、第2のチャンバ941A、及び第1のチャンバ941Cのそれぞれに連結され得るように、形状並びにサイズを決めてよい。いくつかの実装形態において、第1のフランジ949A、第2のフランジ949B、及び第3のフランジ949Cは、第1のフランジ949A、第2のフランジ949B、及び第3のフランジ949Cが、第3のチャンバ941B、第2のチャンバ941A、及び第1のチャンバ941Cのそれぞれに係合するよう構成されるように、形状並びにサイズを決めてよい。
【0059】
図13は、透過性支持部940の第2の端部943Bに連結されるよう構成された、第2の端部キャップ947の斜視図である。第2の端部キャップ947は、第1のフランジ949D、第2のフランジ949E、及び第3のフランジ949Fを含む。第1のフランジ949D、第2のフランジ949E、及び第3のフランジ949Fは、第1のフランジ949D、第2のフランジ949E、及び第3のフランジ949Fが、第2のチャンバ941A、第1のチャンバ941C、及び第3のチャンバ941Bのそれぞれに連結され得るように、形状並びにサイズを決めてよい。いくつかの実装形態において、流体の漏れを防止するために、第2の端部キャップ947が、第1のチャンバ941C、第2のチャンバ941A、及び第3のチャンバ941Bと封止的に係合できるよう、第2の端部キャップ947の形状及びサイズを決めてよい。
【0060】
第1の端部キャップ945が透過性支持部940の第1の端部943Aと連結され、かつ第2の端部キャップ947が透過性支持部940の第2の端部943Bに連結された、組み立てた構成において、第2の端部キャップ947及び/又は透過性支持部940は、流体(例えば尿)を収集するリザーバ910を画定することができる。第1の端部キャップ945の第3のフランジ949Cは、リザーバ910内に収集された流体の出口を画定することができる。いくつかの実装形態において、第3のフランジ949Cによって画定された開口部941Dを介して、第1の端部キャップ945を通し、トンネル部946によって画定された第1のチャネル941Cを通して、第2の端部キャップ947及び/又は透過性支持部940によって画定されたリザーバ内の流体に外部チューブの端部が届くまで、外部チューブを挿入してもよい。次に外部チューブを使用して、吸引によって流体を取り除くことができる。いくつかの実装形態において、外部チューブは、第1の端部キャップを貫通して延びて透過性支持部940に入るのではなく、第1の端部キャップ945に連結してもよい。このような実装形態において、吸引力を外部チューブによって加えることができ、それによってリザーバ910内の流体(例えば尿)を、吸引によって第1のチャネル941Cを通して、開口部941Dの外に移送してもよい。図示しないが、いくつかの実装形態において、第1の端部キャップ945の第3のフランジ949Cは、第1の端部キャップ945の両側部から延びてよく、それによって第3のフランジ949Cは、外部チューブが第3のフランジ949Cと連結し得るように、外部チューブと雄嵌めを形成し得る。
【0061】
いくつかの実装形態において、トンネル部946が、流体が第2のチャネル941A及び/又は第3のチャネル941Bから、第1のチャネル941Cに流入するのを妨げないよう、空隙をトンネル部946の端部と第2の端部キャップ947の表面との間に存在するように形成することができる。いくつかの実装形態において、トンネル部946は、多量の流体が、トンネル部946を介して吸引され得る高さに達する前にリザーバ910に蓄積されないよう、トンネル部946と第2のキャップ947の表面との間の空隙が小さく形成される。
【0062】
いくつかの実装形態において、第1の端部キャップ945及び/又は第2の端部キャップ947は硬質であってもよい。第1の端部キャップ945及び/又は第2の端部キャップ947は、例えば射出成形され、ABS又はナイロンなどのプラスチックで形成してもよい。いくつかの実装形態において、第1の端部キャップ945及び/又は第2の端部キャップ947は可撓性であってもよい。いくつかの実装形態において、第1の端部キャップ945及び/又は第2の端部キャップ947は、任意の好適なプロセスを用いて任意の好適な材料で作ってもよい。
【0063】
いくつかの実装形態において、透過性支持部940は、例えばポリウレタン、ポリエチレン、又は合成ゴムなどの軟質材料で形成してもよい。透過性支持部940は、押出し成形によって形成してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部940を形成するために用いられる材料は、押出し成形の間に巻き付けてもよく、それによって透過性支持部940は湾曲した形状となり、透過性支持部940及び/又は透過性支持部940に連結される透過性膜と、使用者の尿道口及び/又は尿道口の周囲の使用者の体の領域との適応性を改善する。いくつかの実装形態において、透過性支持部940は射出成形によって形成してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部940は硬質又は可撓性であってよく、任意の好適な材料又は材料の組み合わせで形成してもよい。
【0064】
いくつかの実装形態において、安定装置を使用して、本明細書で説明した任意のアセンブリを、使用者の体に対して特定の位置に維持することができる。例えば、
図15はアセンブリ1102の斜視図である。アセンブリ1102は、
図3に関連して上述したアセンブリ202と、構造及び機能において同様又は類似し得る。
図15に示すように、安定装置1154は、アセンブリ1102を使用者の体に対して特定の位置に維持するよう、アセンブリ1102に連結される。例えば、失禁、移動を制限又は阻害する障害、限定された移動条件(例えばパイロット、ドライバ、及び/又は危険領域の作業者が受ける条件)、監視目的、又は臨床検査などのいくつかの使用状況において、安定装置1154は、アセンブリ1102と、使用者の尿道口及び/又は尿道口の周辺領域との間の係合を、補助し得る。いくつかの実装形態において、安定装置1154は、アセンブリ1102の不透過性層に連結することができ、又はアセンブリ1102の不透過性層と一体で形成してよい。いくつかの実装形態において、安定装置1154の第1の端部はアセンブリ1102の不透過性層に連結することができ、安定装置1154の第2の端部は(例えば接着剤又はテープを介して)使用者の体、又は使用者によって占有された装置(例えばベッド又は車椅子)に連結することができ、使用者の尿道口及び/又は尿道口の周辺領域に対するアセンブリ1102の位置を安定させる。安定装置1154は、薄い柔軟なストリップ材料であってよい。例えば、いくつかの実装形態において、安定装置1154として、テープ、ガーゼ、綿、布、又はプラスチックを挙げることができる。安定装置1154は、任意の好適な長さ及び/又は幅であってよい。いくつかの実装形態において、安定装置1154は単一の糸と同じくらい細くてよい。安定装置1154は、皮膚に安全な接着剤、テープ、フック、安定装置1154を結び目に結ぶこと、又は他の好適な取り付け機構など、任意の好適な取り付け機構によって、使用者の体又は使用者によって占有された装置に取り付けてよい。
【0065】
いくつかの実装形態において、透過性膜は可撓性の多孔質材料のウェブを含んでもよい。例えば
図16に示すように、透過性支持部1240は、可撓性の多孔質材料のウェブで形成し、透過性支持部1240がチャネル1240Bを画定するような形状とすることができる。可撓性の多孔質材料は、例えば紡糸プラスチック繊維であってもよい。紡糸プラスチック繊維は、例えば通常の研磨パッドに使用される、紡糸ポリエステル繊維であってもよい。透過性支持部1240は、管形状であってもよい。透過性支持部1240は、円筒形又は非円筒形である形状であってもよい。
図16に示す透過性支持部1240のライン17-17に沿った断面図である、
図17に示すように、チャネル1240Bは、出口チューブ1220を受け入れる形状及び構成であってもよい。
【0066】
図18に示すように、透過性膜1230は透過性支持部1240に連結することができる。透過性膜1230は、本明細書で説明した任意の透過性膜と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。透過性支持部1240は、第1の閉じられた端部1243A及び第2の閉じられた端部1243Bを有してよい。第2の閉じられた端部1243B及び透過性支持部1240の底部は、一体でリザーバ1210を形成して、透過性膜1230及び透過性支持部1240を介してチャネル1240Bに入る流体を収集する。出口チューブ1220を、チャネル1240Bの中に挿入してもよく、それによって透過性支持部1240の中に移動する流体を、チャネル1240B及び出口チューブ1220を介して(例えば真空源によって)透過性支持部1240から取り除くことができる。
【0067】
いくつかの実装形態において、可撓性の多孔質材料のウェブは、管形状に巻かれるか、又は折り畳まれる可撓性シートで形成してもよい。例えば
図19に示すように、透過性支持部1340は、多孔質材料のウェブで形成され、透過性支持部1340がチャネル1340Bを画定するように巻かれるか、又は折り畳まれる可撓性シートを含んでもよい。可撓性の多孔質材料は、例えば紡糸プラスチック繊維であってもよい。紡糸プラスチック繊維は、例えば通常の研磨パッドに使用される、紡糸ポリエステル繊維であってもよい。透過性支持部1340は、可撓性シートの第1の端部を可撓性シートの第2の端部に向けて巻くことによって、管形状に作ることができ、それによって第1の端部及び第2の端部は、1340Aとして識別される交差部に沿って接続する。次に透過性支持部1340は、固定要素1352を使用して、この形状に固定することができる。固定要素1352は、例えば接着剤又は糊などの、任意で好適な固定要素を含み得る。いくつかの実装形態において、1つ以上の個別の固定要素1352を使用するのではなく、透過性支持部1340は、透過性膜(例えば以下で説明する透過性膜1330)からの圧縮を介して、巻かれるか、又は折り畳まれる構成で固定してもよい。透過性支持部1340は、円筒形又は非円筒形である形状であってもよい。
図19に示す透過性支持部1340のライン20-20に沿った断面図である、
図20に示すように、チャネル1340Bは、出口チューブ1320を受け入れる形状及び構成であってもよい。
【0068】
図21に示すように、透過性膜1330は透過性支持部1340に連結することができる。透過性膜1330は、本明細書で説明した任意の透過性膜と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。例えば、透過性膜1330は、透過性支持部1340の周囲に包まれた吸い上げ材料を含んでもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜1330は吸い上げ材料を含んでもよい。吸い上げ材料は、可撓性の多孔質材料のウェブを管形状に折り畳む前に、ウェブ上に取り付けるか、又は噴射される。透過性支持部1340は、第1の閉じられた端部1343A及び第2の閉じられた端部1343Bを有してよい。第2の閉じられた端部1343B及び透過性支持部1340の底部は、一体でリザーバ1310を形成して、透過性膜1330及び透過性支持部1340を介してチャネル1340Bに入る流体を収集する。出口チューブ1320を、チャネル1340Bの中に挿入してもよく、それによって透過性支持部1340の中に移動する流体を、チャネル1340B及び出口チューブ1320を介して(例えば真空源によって)透過性支持部1340から取り除くことができる。
【0069】
図22~
図26は、様々な構成で示すアセンブリ1402の様々な図である。アセンブリ1402の正面図、背面図、及び側面図である、
図22~
図24に示すように、いくつかの実装形態において、透過性支持部1440は可撓性シートとして形成してもよい。可撓性シートは、例えば通常の研磨パッドに使用される紡糸ポリエステル繊維などの、紡糸プラスチック繊維の多孔質の可撓性ウェブで形成してもよい。いくつかの実装形態において、その無臭を保つ機能のためにポリエステル繊維が使用される。いくつかの実装形態において、可撓性シートは、任意の好適なタイプの繊維で形成してもよい。出口チューブ1420は、任意の好適な取り付け機構を介して透過性支持部1440に取り付けてよい。例えば、出口チューブ1420は、接着テープなどの固定要素1452を介して、透過性支持部1440に取り付けてもよい。
【0070】
アセンブリ1402は、不透過性層1450を含んでもよい。不透過性層1450を含むアセンブリ1402の側面図である、
図25に示すように、不透過性層1450は透過性支持部1440に連結することができ、それによって透過性支持部1440を通って移動する流体を、出口チューブ1420の端部に導くことができる。不透過性層1450は透過性支持部1440と共に、透過性支持部1440を介してアセンブリ1402に入って、アセンブリ1402の底部に移動した流体を収集するための、リザーバ1410を画定し得る。例えば、不透過性層1450の底端部及び/又は透過性支持部1440の底端部は、閉じられた端部であってよく、そのために流体は、(例えば真空源によって)出口チューブ1420を介する以外は、アセンブリ1402を出ない。
【0071】
アセンブリ1402は、透過性膜1430を含んでもよい。アセンブリ1402の正面図である、
図26に示すように、透過性膜1430は、透過性支持部1440の外面、又は透過性支持部1440とバッキング材1450との外面に配設することができる。透過性膜1430は、本明細書で説明した任意の透過性膜と、同様若しくは類似し得る。
【0072】
いくつかの実装形態において、リザーバ、不透過性層、及び/又は出口の一部分は、一体で1つの部品構造として形成してもよい。例えば
図27及び
図28は、それぞれ不透過性ケーシング1504の上面図及び側断面図である。不透過性ケーシング1504は、不透過性層1550、出口1520、及びリザーバ1510を含む。出口1520及びリザーバ1510は、不透過性層1550によって共に連結される。不透過性層1550は、細長い開口部1504Aを画定する。出口1520は、チューブを介して、流体を不透過性ケーシング1504の内部から取り除けるように、チューブを受け入れるよう構成することができる。不透過性ケーシング1504は、例えばシリコーン及び/又は別のポリマーなどの、可撓性で迎合的な不透過性材料で形成してよい。さらに、不透過性ケーシング1504が透過性膜及び/又は透過性支持部を含む構成において、不透過性ケーシング1504が快適性のために透過性膜を露出し、かつ使用者の尿道口と係合する境界面を確保できるように、不透過性ケーシング1504を湾曲させてもよい。
【0073】
いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング1504は、透過性支持部の上に配設される透過性膜を収容するよう構成することができる。例えば、
図29は透過性支持部1540の上面図である。透過性支持部1540は、いくつかの入口1542を画定することができる。入口1542は、透過性支持部1540にわたって対称又は非対称であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部1540は、多孔質紡糸プラスチック又はプラスチックネット材料から作ることができる。透過性支持部1540は、可撓性で迎合的であってよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部1540は、可撓性のポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、別のプラスチック、自然素材、及び/又は任意の他の好適な材料で形成してよい。
図30に示すように、透過性支持部1540は、管形状に折り畳むか、又は巻いてもよい。
図31に示すように、透過性支持部1540は、透過性膜1530で覆われてもよい。例えば、透過性支持部1540は、透過性の型枠を形成し、その上に透過性膜1530が正確に適応し得る。
【0074】
透過性支持部1540は、透過性膜1530と共に、不透過性ケーシング1504の内側の中に配設することができ、それによって透過性支持部1540は、細長い開口部1504Aを介して、透過性膜1530を液体の源(例えば尿道口)に対して、又は液体の源に隣接して維持することができる。透過性膜1530及び透過性支持部1540は、任意の好適な方法を用いて、不透過性ケーシング1504内に位置付けてよい。例えば、いくつかの実装形態において、透過性膜1530を、透過性支持部1540の周囲に被せるか、又は包むことができる。透過性膜1530と透過性支持部1540との組み合わせを、次に不透過性ケーシング1504の細長い開口部1504Aを通して挿入してもよく、不透過性ケーシング1504を延ばすか、及び/又は不透過性ケーシング1504が細長い開口部1504Aの領域以外で透過性膜1530を囲むように操作してよい。
【0075】
いくつかの実装形態において、透過性膜1530(例えば管状ガーゼ)は、最初に中空のプラスチックパイプ(図示せず)の上に配設され得る。透過性膜1530で覆われたパイプを、不透過性ケーシング1504の開口部1520を通して挿入してもよく、それによって透過性膜1530は、不透過性ケーシング1504内に位置付けられる。次に透過性支持部1540は、透過性支持部1540が、透過性膜1530の中空形枠(例えば
図30に示す管状又は円筒形)として機能し得るような構成に形成することができる。次に透過性支持部1540は、パイプ及び/又は開口部1520を通して挿入されてよく、それによって透過性支持部1540は、透過性膜1530内で同様に広がり、配置される。次にこのパイプは、開口部1520を介して、透過性膜1530及び透過性支持部1540から取り除くことができ、その一方で、透過性膜1530及び透過性支持部1540は、不透過性ケーシング1504内に残るように把持される。
【0076】
いくつかの実装形態において、透過性膜1530(例えば管状ガーゼ)は、最初に中空のプラスチックパイプ(図示せず)の上に配設してもよい。次に透過性支持部1540は、透過性支持部1540が透過性膜1530の中空形枠(例えば
図30に示す管状又は円筒形)として機能し得るような構成に形成される。次に透過性支持部1540を、パイプを通して挿入してよく、それによって透過性支持部1540は、透過性膜1530内で同様に広がり、配置される。次にこのパイプは、透過性膜1530及び透過性支持部1540から取り除くことができ、その一方で、透過性膜1530及び透過性支持部1540は、不透過性ケーシング1504内に残るように把持される。透過性膜1530が、透過性支持部1540よりも長い場合など、透過性膜1530が必要以上に長い場合は、透過性膜1530を所望の長さに(例えば鋏で)切断してもよい。次に透過性膜1530を、透過性支持部1540と共に、細長い開口部1504Aを介して不透過性ケーシング1504の中に挿入してよい。
【0077】
いくつかの実装形態において、透過性膜1530は、接着剤又は接着テープによって透過性支持部1540に取り付けることができる。いくつかの実装形態において、透過性膜1530は、不透過性ケーシング1504からの圧縮力によって透過性支持部1540に取り付けることができる。例えば、不透過性ケーシング1504が、透過性膜1530及び透過性支持部1540に圧縮力を加えるように、透過性膜1530を透過性支持部1540の周りに包んで、不透過性ケーシング1504に挿入してもよく、それによって透過性膜1530及び透過性支持部1540の各々は、形状及び互いへの取り付けを維持する。いくつかの実装形態において、透過性膜1530は、透過性膜1530が弾性特性を有することによる圧縮力によって、透過性支持部1540に固定することができる。例えば、透過性膜1530は、スリーブとして透過性支持部1540に適用され得る、管状の圧縮ガーゼを含んでもよい。
【0078】
図32は、アセンブリ1602の断面図である。アセンブリ1602は、不透過性ケーシング1604を含む。不透過性ケーシング1604は、
図27及び
図28に関連して上述した不透過性ケーシング1504と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。例えば、不透過性ケーシング1604は、リザーバ1610、不透過性バッキング材1650、及び出口1620を含んでよい。さらに、アセンブリ1602は、透過性膜1630、及び透過性支持部1640を含んでもよい。透過性膜1630及び透過性支持部1640は、本明細書で説明した透過性膜及び透過性支持部のそれぞれと、構造及び機能において同様若しくは類似し得る。例えば、透過性膜1630はリブ編み生地のスリーブであってよく、透過性支持部1640は、管形状の紡糸プラスチック(例えば不織透過性ウェビング)で形成されてもよい。したがって、アセンブリ1602は柔軟及び/又は可撓性であってよく、それによってアセンブリ1602は、異なる体形及び/又はサイズの使用者に適合され、アセンブリ1602を確実に、効果的でしっかりと設置することができる。アセンブリ1602は、出口1620に関連付けられたチューブ1621を含んでもよく、それによってリザーバ1610内の流体を、チューブ1621を通して、例えば真空源(図示せず)を介して出口1620から取り除くことができる。
【0079】
図33は、女性の体に係合されたアセンブリ1602の側断面図である。
図33に示すように、アセンブリ1602は、アセンブリ1602の細長い開口部1604Aが尿道口に面するように、尿道に近接して配置され得る。さらに、アセンブリ1602は、使用者の陰唇間に設置され、使用者の体からの摩擦圧によって尿道に対して、又は尿道に近接して快適に保持され得る。さらに、
図33に示すように、アセンブリ1602を湾曲させることができ、それによって快適を提供し、かつ使用者の尿道口及び使用者の体の周辺領域と係合する境界面を、湾曲部内側の細長い開口部に固定する。したがって、使用者の体から尿を排出する際に、尿は、細長い開口部1604A、透過性膜1630、及び透過性支持部1640の入口を介して、アセンブリ1602に流入できる。次に尿は、重力及び/又はチューブ1621を介して真空源によってもたらされる吸引力によって、アセンブリ1602のリザーバ1610に流れることができる。真空源によってもたらされる吸引力は、次に尿を、リザーバ1610から取り出して、チューブ1621を通してアセンブリ1602から出すことができる。
【0080】
アセンブリ1602は、異なるサイズ及び/又は解剖学上の構造の使用者の尿道口及び/又は尿道口の周辺領域と係合するよう構成され得るような、任意の好適な寸法を有してよい。例えば、いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング1604の長さ(すなわちリザーバ1610の先端部から出口1620の開口部までの長さ)は、約7インチ~約8インチの範囲であってよい。いくつかの実装形態において、大柄な患者の場合に、不透過性ケーシング1604の長さは、約9インチ~約10インチの範囲であってもよい。いくつかの実装形態において、小柄な患者又は小児の場合に、不透過性ケーシング1604の長さは、約3インチ~約5インチの範囲であってもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング1604の長さは、約3インチ~約10インチの範囲であってもよい。細長い開口部1604Aの長さは、約5インチ~約6インチの範囲であってもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング1604の径は、約1インチであってもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング1604の径は、約0.5インチ~約1.5インチの範囲であってもよい。細長い開口部1604Aは、不透過性ケーシング1604の高さ(すなわち径)に対して約1インチの幅及び約0.5インチの深さであってもよい。透過性支持部1640の径は、約0.875インチであってもよい。出口1620は、約0.25インチの長さ、及び約0.5インチの幅であってもよい。出口1620の開口部の径は、約0.375インチであってもよい。さらに、チューブ1621の径は、約0.375インチであってもよい。
【0081】
さらに、アセンブリ1602は、使用者の尿道口及び/又は尿道口の周辺領域に係合できるような任意の好適な湾曲部を含んでよい。例えば、いくつかの実装形態において、アセンブリ1602及び/又は不透過性ケーシング1604は、約40°の曲率角度を有してもよい。いくつかの実装形態において、アセンブリ1602及び/又は不透過性ケーシング1604は、約60°の曲率角度を有してもよい。いくつかの実装形態において、アセンブリ1602及び/又は不透過性ケーシング1604は、約6インチ~約10インチの範囲の曲率半径を有してもよい。
【0082】
いくつかの実装形態において、透過性膜1630及び/又は透過性支持部1640は、透過性膜1630及び/又は透過性支持部1640が、細長い開口部1604Aを抜けて広がらないように、完全に不透過性ケーシング1604内に配設することができる。いくつかの実装形態において、透過性膜1630及び/又は透過性支持部1640は、透過性膜1630の一部分及び/又は透過性支持部1640の一部分が、細長い開口部1604Aを抜けて広がるように、不透過性ケーシング1604内に配設することができる。
【0083】
図34は、アセンブリ1802の構成要素の分解組立図である。アセンブリ1802は、上述のアセンブリ1602と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。例えば、アセンブリ1802は、不透過性ケーシング1804を含む。不透過性ケーシング1804は、不透過性ケーシング1604及び/又は不透過性ケーシング1504と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。不透過性ケーシング1804は、リザーバ1810、不透過性バッキング材1850、及び出口1820を含んでよい。さらに、アセンブリ1802は、透過性膜1830、及び透過性支持部1840を含んでもよい。透過性膜1830及び透過性支持部1840は、本明細書で説明した透過性膜及び透過性支持部のそれぞれと、構造及び機能において同様若しくは類似し得る。例えば、透過性膜1830はリブ編み生地のスリーブであってよく、透過性支持部1840は、折り畳めるか、又は巻くことができる紡糸プラスチック(例えば不織透過性ウェビング)の可撓性シートで形成されてもよく、それによって透過性支持部1840はチューブのように形成される。したがって、アセンブリ1802は柔軟及び/又は可撓性であってよく、それによってアセンブリ1802は、異なる体形及び/又はサイズの使用者に適合され、アセンブリ1802を確実に、効果的でしっかりと設置することができる。アセンブリ1802は、出口1820に関連付けられたチューブ1821を含んでもよく、それによってリザーバ1810内の流体を、チューブ1821を通して、例えば真空源(図示せず)を介して出口1820から取り除くことができる。
【0084】
組み立てた構成にあるアセンブリ1802の側面図である、
図35に示すように、透過性支持部1840は折り畳めるか、又は巻くことができ、それによって形状をシートから管状に変化させる。透過性膜1830は、透過性支持部1840に被せることができる。透過性膜1830と透過性支持部1840との組み合わせを、次に不透過性ケーシング1804の細長い開口部1804Aを通して挿入してもよく、不透過性ケーシング1804を延ばすか、及び/又は不透過性ケーシング1804が細長い開口部1804Aの領域以外の透過性膜1830を囲むように、操作してよい。チューブ1821は、出口1820を通して挿入することができ、それによってチューブ1821は、透過性支持部1840によって画定されたチャネル内に配設され、その一方の端部をリザーバ1810に入れられる。いくつかの実装形態において、チューブ1821は、透過性支持部1840及び透過性膜1830を、細長い開口部1804Aを通して挿入する前に、透過性支持部1840によって画定されるチャネルの中に挿入してもよい。チューブ1821は、細長い開口部1804Aを通してもよく、開口部1820を通してもよく、不透過性ケーシング1804のリザーバ1810は、チューブ1821、透過性支持部1840、及び透過性膜1830の反対側端部の周囲で引っ張ることができる。
【0085】
いくつかの実装形態において、不透過性層は1つ以上の真空解放開口部を画定することができる。例えば、
図40は不透過性ケーシング2004の背面図である。不透過性ケーシング2004は、
図34及び
図35に関連して示し、かつ説明した不透過性ケーシング1804と同様又は類似し得る。不透過性ケーシング2004は、リザーバ2010、不透過性バッキング材2050、及び出口2020を含んでよい。不透過性ケーシングは、真空解放開口部2058も含んでよい。したがって、使用者の体が、アセンブリ1802と同様又は類似のアセンブリのように、不透過性層2050を含むアセンブリを覆い隠す場合、1つ以上の真空解放開口部2058が、不快又は痛むことがある、使用者の皮膚に対する吸引力の増加を防止できる。例えば、不透過性ケーシング2004は、上述の細長い開口部1804Aと同様又は類似の、細長い開口部(図示せず)を画定することができる。真空解放開口部2058は、使用者の体が細長い開口部の一部分又は全体を遮る場合に、少なくとも1つの追加の空気流路がアセンブリ内に存在するよう、不透過性ケーシング2004の2つの端部間に位置させてよい。出口2020の近くに位置されるよう示すが、真空解放開口部2058は、不透過性層2050上の任意の好適な箇所に配設してよい。いくつかの実装形態において、1つ以上の真空解放開口部2058を、出口2020の近くなど、使用者の陰唇の皮膚又は大腿部が無意識に穴を覆う可能性が低い箇所に配設することができる。さらに、不透過性ケーシング2004は、任意の好適な数の真空解放開口部2058を含んでよい。
【0086】
いくつかの実装形態において、不透過性ケーシングを含むのではなく、アセンブリは、接着テープを含む不透過性バッキング材を含んでもよい。例えば
図36は、アセンブリ1702の分解組立図である。アセンブリ1702は、リザーバ1710、透過性支持部1740、透過性膜1730、及びチューブ1721を含む。アセンブリ1702は、
図32及び
図33を参照して上述したアセンブリ1602と、構造及び/又は機能において類似し得る。例えば、透過性膜1730及び透過性支持部1740は、本明細書で説明した任意の透過性膜及び透過性支持部と、同様若しくは類似し得る。例えば、透過性支持部1740は、紡糸プラスチック(例えば不織透過性ウェビング)の可撓性シートであってもよい。したがって、アセンブリ1702は柔軟及び/又は可撓性であってよく、それによってアセンブリ1702は、異なる体形及び/又はサイズの使用者に適合され、アセンブリ1702を確実に、効果的でしっかりと設置することができる。いくつかの実装形態において、透過性膜1730はリブ編み生地のスリーブであってもよい。さらに、チューブ1721を、流体をリザーバ1710から取り出して外部容器(
図1に関連して示しかつ説明した外部容器160など)に入れるための出口(例えば
図38の出口1720)に関連付けてよい。リザーバ1710は、可撓性キャップを含んでもよく、不透過性バッキング材(例えば
図28の不透過性バッキング材1750)を介して、透過性膜1730及び/又は透過性支持部に取り付けられるよう構成され得る。
【0087】
部分的に組み立てたアセンブリ1702の側面図である、
図37に示すように、透過性支持部1840は折り畳むか、又は巻くことができ、それによって形状をシートから管状に変化させる。次に透過性支持部1840を、リザーバ1710(例えば可撓性キャップ)の中に挿入することができる。チューブ1721は、透過性支持部1840によって形成されたチャネルを通して、リザーバ1710の中に挿入することができる。
【0088】
図38に示すように、アセンブリ1702は、接着テープを有する不透過性バッキング材1750を含んでもよい。不透過性バッキング材1750は、バッキング部分1753によって接続された、2つの固定部分1752A、及び1752Bを含んでもよい。固定部分1752A及び1752Bは、バッキング部分1753と共に、細長い開口部1704Aを画定することができ、そこを通して流体(例えば尿)は、アセンブリ1702の中に移動できる。さらに固定部分1752Aは、リザーバ1710を、バッキング部分1753、透過性膜1730、及び/又は透過性支持部1740(
図36及び
図37に示す)に固定するために使用してもよい。いくつかの実装形態において、固定部分1752Bはチューブ1721と共に、出口1720の一部分又は全体を形成することができる。したがって、細長い開口部1704Aを介して透過性膜1730及び透過性支持部1740に入る流体が、チューブ1721による以外ではアセンブリ1702を出ないように、不透過性バッキング材1750は、流体の流れを、アセンブリ1702を通して導くことができる。使用中、流体は、重力及び/又はリザーバ1710に向かう吸引力によって流れ、リザーバ1710及び不透過性バッキング材1750によって収容され得る。次にチューブ1721を使用して、流体をアセンブリ1702から(例えば真空源を介して)取り出すことができる。さらに、不透過性バッキング材1750は、真空源からの吸引を受ける透過性膜1730の領域を限定する補助をしてもよく、それによって圧力差が大きくなり、透過性膜1730を通して流体を効率的に取り出すことができる。
【0089】
図39は、一実施形態による、アセンブリを使用して使用者から尿を収集する方法を示すフローチャートである。方法1900は、尿収集装置のチューブの排出端部を流体容器に流体連結することを、1902において任意で含む。方法1900は、尿収集装置のチューブの排出端部を真空源に流体連結することを、1904において任意でさらに含む。
方法1900は、女性使用者(例えば人又は動物)の尿道口と作用する関係に尿収集装置を配設することを、1906においてさらに含む。尿収集装置は、例えば
図1のアセンブリ102など、本明細書で説明した任意の尿収集装置と、構造及び/又は機能において同様又は類似し得る。例えば、尿収集装置は、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを含んでもよい。流体不透過性ケーシングは、第1の端部に流体リザーバ、及び第2の端部に流体出口を含んでもよい。長手方向に延びる流体不透過性層は、流体リザーバ及び流体出口と連結されてよく、流体リザーバと流体出口との間の長手方向に細長い開口部を画定できる。流体透過性支持部は、ケーシング内に配設することができ、一部分は細長い開口部を横断して広がる。流体透過性膜は支持部上に配設することができ、細長い開口部を横断して広がる支持部の少なくとも一部分を覆うことができ、それによって膜は支持部上で支持されて、細長い開口部を横断して配設される。チューブは、リザーバ内に配設される第1の端部、及び第2の流体排出端部を有してよい。チューブは、細長い開口部を横断して配設された、支持部の少なくとも一部分及び膜の一部分の後ろに延びてよく、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。作用する関係は、開口部が女性使用者の尿道口と隣接していることを含んでもよい。
【0090】
方法1900は、尿道口から排出された尿を、流体不透過性層の開口部、膜、支持部を通してリザーバの中に受け取れるようにすることを、1908においてさらに含む。
【0091】
方法1900はまた、受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収して、チューブの流体排出端部から出せるようにすることを、1910においてさらに含む。
【0092】
方法1900は、尿収集装置を、使用者の尿道口と作用する関係から取り外すことを、1912において任意で含む。
【0093】
最後に方法1900は、使用者の尿道口と作用する関係にある第2の尿収集装置を配設することを、1914において任意で含む。
【0094】
いくつかの実施形態において、支持部及びケーシングは円筒形であってよく、かつ湾曲した形状であってもよく、細長い開口部は湾曲部の内側に配設される。この配設は、細長い開口部を使用者の尿道口に隣接させ、かつリザーバを使用者の肛門に近接して方向付け、出口を尿道口の上方に配しながら、尿収集装置を配設することを含んでよい。
【0095】
いくつかの実施形態において、アセンブリ(例えば
図32に示すアセンブリ1602など)は、形状保持部材によって少なくとも一部が画定又は維持される、湾曲した形状を有してもよい。いくつかの実施形態において、形状保持部材は、リザーバ内に位置付けられた取り入れ口端部を伴うチューブとして実装させてもよく、例えば予め湾曲した形状である
図32及び
図33に関連して示すチューブ1621と類似して、チューブはリザーバから延びて、透過性支持部の少なくとも一部分を通り、それによってチューブを含むアセンブリの少なくとも一部分も、類似又は対応する予め湾曲した形状を有することになる。例えば、
図41に示すように、チューブ2121は予め湾曲している。チューブ2121は、チューブ1621、チューブ1721、及び/又はチューブ1821など、本明細書で説明した任意のチューブと、構造及び/又は機能において同様又は類似し得る。チューブ2121は、例えばチューブ2121を含むアセンブリが、使用者の尿道口及び/又は尿道口の周辺領域と係合できるよう、任意の好適な湾曲形状(例えば任意の好適な曲率角度)に予め湾曲させてよい。
【0096】
いくつかの実装形態において、チューブ2121を非湾曲(すなわち直線)の全体形状を有するように、初めに形成してもよい。次にチューブ2121を、例えばヒートセット加工を介して湾曲させてよい。この別の方法では、チューブ2121を、剛質プラスチックなどの剛質材料又は硬質材料で、直線形状に形成してもよい。チューブ2121を柔らかくなるよう加熱して、次に規定の湾曲形状に曲げてもよい。湾曲させた後で、チューブ2121を硬化させるよう冷却してよい。
【0097】
いくつかの実装形態において、チューブ2121を、予め設定した湾曲になるよう、直線形状から弾性限界を超えて曲げるように初めに形成することによって、チューブ2121を予め湾曲させることができる。例えば、チューブ2121を、湾曲した形状に曲げた後に形状を保持する金属などの材料によって、形成してもよい。
【0098】
いくつかの実施形態において、アセンブリ(例えば
図32に示すアセンブリ1602)は、リザーバに取り入れ口端部を有するチューブから分離した形状保持部材によって、少なくとも一部を画定又は維持された、湾曲した形状を有してよい。したがってアセンブリは、チューブと、アセンブリ又はアセンブリの一部分を予め湾曲した形状に維持するための、分離した形状保持要素との両方を有してもよい。例えば、
図42に示すように、形状保持要素2251は、予め湾曲した形状を有してもよい。形状保持要素2251は、例えば半硬質材料のストリップなどで形成してもよい。形状保持要素2251は、アセンブリの任意の好適な部分に取り付けてよい。例えば、いくつかの実装形態において、形状保持要素2251は、不透過性層1650などの不透過性層の内面に取り付けてもよい。いくつかの実装形態において、形状保持要素2251は、不透過性層(例えば不透過性層1650)と、透過性支持部(例えば透過性支持部1640)及び/又は透過性膜(例えば透過性膜1630)との間に配設することができる。いくつかの実装形態において、形状保持要素2251は、不透過性層(例えば不透過性層1650)の外面に取り付けることができ、又は不透過性層(例えば不透過性層1650)に埋め込んでもよい。
【0099】
いくつかの実施形態において、例えば
図32及び
図33に関連して示すチューブ1621と類似して、チューブがリザーバから延び、透過性支持部の少なくとも一部分を通るよう、リザーバ内に位置付けられた取り入れ口端部を伴うチューブは、斜角が付いた取り入れ口端部(すなわち斜角が付いたリザーバ端部)を有してもよい。
図43に示すように、チューブ2321は、斜角が付いた取り入れ口端部2323を含む。チューブ2321は、例えばチューブ1621、チューブ1721、チューブ1821、及び/又はチューブ2121など、本明細書で説明した任意のチューブと、構造及び/又は機能において類似し得る。斜角が付いた取り入れ口端部2323は、チューブ2321の動作中の閉塞を防止し得る。例えば、斜角が付いた取り入れ口端部2323は、チューブ2321の取り入れ開口部2325のサイズを増加させることができ、それによって取り入れ開口部2325は、障害物によって詰まる可能性が低くなる。さらに、斜角が付いた取り入れ口端部2323は、チューブ2321が、リザーバを形成する材料によって取り入れ口端部で遮られるのを防止し得る。例えば、リザーバが、
図35のケーシング1804のリザーバ1810など、ケーシングの一部として可撓性及び/又は柔軟な材料によって形成されるアセンブリにおいて、チューブ1821を通る真空から生じる吸引力、及び/又はリザーバの外側に加えられる力は、リザーバ1810の材料をチューブ1821の取り入れ口端部に向けて移動させ、チューブ1821の取り入れ口端部を遮り、かつ/又は封止して、流体の流れがチューブ1821の取り入れ口端部を通るのを防止する。チューブ2321の斜角が付いた取り入れ口端部は、角度が付いた先端部によって、阻害の発生を防止し得る。リザーバ(例えば1810)の一部分が曲がってチューブ2321の遠位端に接触しても、取り入れ開口部2325は、少なくとも部分的又は完全に阻害されないままとなり得る。
【0100】
いくつかの実施形態において、アセンブリは、多くの前の実施形態で説明したような、ケーシング内に延びるチューブの代わりに、ケーシングの側壁に画定されたチャネルを含むケーシングを含んでもよい。例えば、
図44Aは、ケーシング2404の側断面図である。ケーシング2404は、例えば
図32のケーシング1604など、本明細書で説明した任意のケーシングと、構造及び/又は機能において類似し得る。例えば、ケーシング2404は、リザーバ2410、及び不透過性バッキング材2450を含んでよい。ケーシング2404は、リザーバ2410の反対側の、閉じられた端部2499を含んでもよい。いくつかの実施形態において、
図44Aに示すように、ケーシング2404は、不透過性外壁2451を含んでもよく、それによって不透過性バッキング材2450及び外壁2451は共にチャネル2490を画定する。例えば、
図44Aのライン44B-44Bに沿ったケーシング2404の断面の概略図である、
図44Bは、外壁2451と不透過性バッキング材2450との間で画定されたチャネル2490を示す。不透過性バッキング材2450は、チャネル2490が開口部2480を介してリザーバ2410と流体連通できるよう、開口部2480を画定してよい。例えば、
図44Aのライン44C-44Cに沿ったケーシング2404の断面の概略図である、
図44Cは、流体がリザーバ2410から流れて開口部2480を通って、チャネル2490に流入するように、不透過性バッキング材2450に画定された開口部2480を示す。
図44A~
図44Dは、ライン44C-44Cのポイントに配設された開口部2480(すなわちリザーバ2410の近く、又はリザーバ2410内)を示すが、いくつかの実施形態において、開口部2480と構造及び/又は機能において類似する、1つ以上の開口部を、チャネル2490とリザーバ2410との間の流体接続を形成するのに好適な不透過性バッキング材2450に沿った、1つ以上の他の位置に配設することができる。不透過性バッキング材2450(すなわち外壁2451が取り付けられていない)の底部の概略図である、
図44Dは、リザーバ2410に近接する不透過性バッキング材2450に画定される開口部2480を同様に示す。
【0101】
チャネル2490は、示すように開口部2480から出口2420までケーシング2404の長さに沿って延びてよく、それによってリザーバ2410内の流体は、例えば出口2420に連結された真空源(図示せず)によって、開口部2480を介してチャネル2490を通して取り除くことができる。三日月形の形状として示されるが、チャネル2490は任意の好適な形状で形成され得る。例えば、透過性支持部2490は管状であってもよい。いくつかの実装形態において、
図44Aに示すように、チューブ2429は、ケーシング2404と連結されるか、又はケーシング2404と一体で形成されてもよく、それによってチューブ2429はチャネル2490の追加の長さを画定し、出口2420は不透過性バッキング材2450から、ある距離に配設される。いくつかの実装形態において、出口2420を、ケーシングの閉じられた端部2499に近接して配設してもよい。いくつかの実装形態において、チューブ2429及びケーシング2404の他の構成要素は、
図44Aに示すように一体型の一片構造として形成してもよい。いくつかの実装形態において、チャネル2490及び/又はチューブ2429の少なくとも一部分を画定する外壁2451を別個に形成して、例えば接着剤又はテープによって、不透過性バッキング材2450及び/又はケーシング2499の閉じられた端部に取り付けてもよい。
【0102】
ケーシング2404は、例えば
図27に示すケーシング1504、
図32のケーシング1604、及び/又は
図35に示すケーシング1804など、本明細書で説明した任意のケーシングと、構造及び/又は機能において類似の材料から作られてよく、それによってアセンブリは、使用者の尿道口から排出された流体を、ケーシング2404内に収納された透過性支持部(図示せず)の中、及びリザーバ2410の中に取り出すのに必要な圧力差に、壊れることなく耐えることができる。ケーシング2404、チャネル2490、及び/又はチューブ2429は、背骨部か、又はこれらの構造的一体性を補強するための他の好適な構造物を含んでよい。ケーシング2404、詳細にはチャネル2490を画定する不透過性バッキング材2450及び外壁2451は、収集された流体をリザーバ2410から取り除き、開口部2480を介してチャネル2490を通し、出口2420を通して、外部容器(図示せず)に入れるために必要な圧力差に耐えられるような材料で作られ、形成されてよい。したがって、不透過性バッキング材2450及び外壁2451は、非常に強い、又は硬質な材料で作ることができ、それによってチャネル2490は、真空源に連結されたときに開いたままで阻害されずに保つことができる。
【0103】
いくつかの実施形態において、チャネルが外壁及び不透過性バッキング材によって共に画定されるのではなく、アセンブリはチャネルを画定する外部チューブを含んでよい。例えば、
図45は、アセンブリ2500の断面図である。アセンブリ2500は、ケーシング2504を含んでもよい。ケーシング2504は、例えば
図44Aに示すケーシング2404など、本明細書で説明した任意のケーシングと、構造及び/又は機能において類似し得る。例えば、ケーシング2504は、リザーバ2510、及び不透過性バッキング材2550を含んでよい。ケーシング2504は、リザーバ2510の反対側の、閉じられた端部2599を含んでもよい。不透過性バッキング材2550及び/又はリザーバ2510は、開口部2580を画定することができる。アセンブリ2500は、内腔を画定する出口チューブ2528を含んでもよい。出口チューブ2528を、開口部2580から延びるように、かつ出口チューブ2528の内腔が開口部2580及びリザーバ2510と流体連通するように、ケーシング2504に配設してよい。出口チューブ2528は、可撓性材料又は硬質材料で作ってもよい。ケーシング2504及び出口チューブ2528は、一体として共に形成されてもよく、又は別個に形成されて、例えばチューブ継手、接着剤、及び/又はテープなど、任意の好適な連結機構を使用して接続され得る。
図45に示す実施形態では、開口部2580はリザーバ2510に配設されているが、他の実施形態においては、開口部2580と構造及び/又は機能において類似する1つ以上の開口部が、不透過性バッキングに沿った他の位置に配設されてもよく、出口チューブ2528などの出口チューブを1つ以上の開口部の各々に接続してもよい。
【0104】
いくつかの実装形態において、アセンブリ2500はチャネルを画定する外部チューブ2522を含んでもよい。出口チューブ2528は、外部チューブ2522に接続することができ、それによって外部チューブ2522のチャネルは、外部チューブ2528の内腔(及び、したがってリザーバ2510)と流体連通する。出口チューブ2528は、リザーバ2510を外部チューブ2522と流体連結させるために、任意の好適な長さを有することができる。出口チューブ2528は、例えば装置に接続する漏洩防止のチューブ、接着剤、及び/又はテープなどの、任意の好適な連結機構を使用して、外部チューブ2522に固定してよい。いくつかの実装形態において、外部チューブ2522は真空源(図示せず)に流体連結してよく、それによって流体を、真空源によって作り出された吸引力を介してリザーバ2510から吸い出すことができる。出口チューブ2528(及び、チューブ2528と一体で形成される場合はケーシング2504)は、例えば
図44Aのケーシング2404など、本明細書で説明した任意のケーシングと、構造及び/又は機能において類似の材料から作られてよく、それによってアセンブリは、使用者の尿道口から尿を取り出し、ケーシング2504内に収納した透過性支持部(図示せず)に入れ、リザーバ2510に入れ、開口部2580を介して出口チューブ2528を通し、外部容器(図示せず)に接続された外部チューブ2522を通すために必要な、圧力差に耐えることができる。
【0105】
いくつかの実施形態において、透過性支持部に配設された透過性膜を含むのではなく、透過性支持部は、透過性膜及び透過性支持部の両方の機能を提供する材料で形成されてもよい。例えば、
図46及び
図47は、一実施形態によるアセンブリ2602の、それぞれ側面図及び分解組立図である。アセンブリ2602は、透過性支持部2640、チューブ2621、及びケーシング2604を含む。透過性支持部2640は、上述の実施形態の透過性膜及び透過性支持部の両方の、少なくともいくつかの特徴を含み、かつ/又は少なくともいくつかの機能をもたらす材料によって形成され得る。別の状況でアセンブリ2602は、上述の任意の実施形態と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。例えば、不透過性ケーシング2604は、不透過性ケーシング1504、1604、1804、2004、2404、及び/又は2504と、構造及び/又は機能において同様若しくは類似し得る。不透過性ケーシング2604は、リザーバ2610、不透過性バッキング材2650、及び出口2620を含んでよい。さらに、不透過性ケーシング2604は、細長い開口部2604Aを画定することができる。
【0106】
上記のように、透過性支持部2640は、前の実施形態で説明した透過性膜及び/又は透過性支持部それぞれと、機能において同様又は類似し得る。しかし透過性支持部2640は、機能要件を満たす単一の材料で形成してもよく、及び/又は前の実施形態の透過性膜及び透過性支持部の両方の、材料の機能的有益性を含む。具体的には、透過性支持部2640が形成される材料は、ケーシング2604の透過性支持部として役立つ十分な構造的一体性、尿を透過性支持部2640に自由に通過させるのに十分な多孔性及び/若しくは透過性、並びに/又は、細長い開口部2604Aに広がるか、若しくは細長い開口部2604Aから出るのに十分な膨らみ又は弾力性を有してよい。透過性支持部2640も、十分に柔軟及び/又は可撓性であってよく、それによってアセンブリ2602は、異なる体形及び/又はサイズの使用者に適合され、アセンブリ2602を確実に、効果的でしっかりと設置することができる。
【0107】
さらに、透過性支持部2640が形成される材料は、前の実施形態の透過性膜と同じ機能を提供する外側表面を有してよい。したがって、透過性支持部2640は、尿を透過させることができ、かつ吸い上げ特性を有し得る。具体的には、透過性支持部2640は、高い吸収率及び高い透過率を有してよく、それによって尿を、透過性支持部2640を通して迅速に吸収し、かつ/又は移送することができる。透過性支持部2640は、使用者の皮膚を刺激しないように、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限に抑えることができる。さらに、透過性支持部2640は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げることができ、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。透過性支持部2640は、十分な透過性及び/又は十分な吸い上げ能力も有してよく、尿が漏れるか、又はアセンブリを越えて例えばベッドに流れ出るのを防止するのに役立つ。
【0108】
透過性支持部2640が形成される材料は、例えば
図47に示し、かつ
図48に例示した、管形状に巻くか、又は折り畳んだ可撓性シートで形成することができる。あるいは、透過性支持部2640は、透過性支持部2640を巻いたり折り畳むことなく、所望の形状を有する透過性支持部2640のような、シリンダの形状であってもよい。透過性支持部2640は、例えばポリエステル、再生ポリエステルフリース、及び/又はナイロン編みメッシュから作ることができる。透過性支持部2640を、ケーシングの細長い開口部(例えばケーシング2604の細長い開口部2604A)を介してケーシングの中に挿入することによって、中空のケーシング(例えば
図46及び
図47に示すケーシング2604)内に固定してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部2640を、例えば接着剤、糊、及び/又はテープなどの任意に好適な方法を用いて、ケーシング2604などのケーシングに添付してもよい。
【0109】
使用中、一旦不透過性バッキング材2650に対して挿入かつ位置付けると、アセンブリ2602は、透過性支持部2640の表面が使用者の尿道口に接触するよう、使用者に対して位置付けられてよい。尿を、リザーバ2610に収集するように、透過性支持部2640を通して取り出してよい。次に尿は、チューブ2621を介してリザーバ2610から、例えば外部の真空源(図示せず)を用いて出口2620を通して取り出すことができる。透過性支持部2640が形成される材料は、圧縮できる。材料は、濡れたときに形状を維持することができ、細長い開口部2604Aを介して、ケーシング2604の外側に僅かに突出する透過性支持部2640によって、排尿中に使用者と接触を保つような、スポンジ状の特性も有し得る。
図46及び
図47では、例示を目的として、透過性支持部2640がケーシング2604と共に示されるが、透過性支持部2640は、例えば
図9のアセンブリ802、
図18のアセンブリ、
図27のケーシング1504、
図32のケーシング1604、
図34及び
図35のケーシング1804、
図37及び
図38のアセンブリ1702、
図40のケーシング2004、
図44Aのケーシング2404、及び/又は
図45のケーシング2504など、本明細書に示し、又は説明した任意のアセンブリ又はケーシングと共に使用され得る。
【0110】
いくつかの実施形態において、
図45のアセンブリ2500に関連して示し、かつ説明した出口チューブではなく、アセンブリは、リザーバの中に部分的に挿入されて、アセンブリから離れて延びる出口チューブを含んでもよい。例えば、
図49Aは、アセンブリ2702の長手方向の断面図である。アセンブリ2702は、ケーシング2704、透過性支持部2740、及び透過性膜2730を含む。アセンブリ2702は、例えば
図1に関連して示し、かつ説明したアセンブリ102、
図35に関連して示し、かつ説明したアセンブリ1802、及び/又は
図46に関連して示し、かつ説明したアセンブリ2602など、本明細書で説明した任意のアセンブリと、構造及び/又は機能において類似し得る。具体的には、ケーシング2704は、例えば
図27及び
図28に関連して示し、かつ説明したケーシング1504、
図34に関連して示し、かつ説明したケーシング1804、
図40に関連して示し、かつ説明したケーシング2004、
図44Aに関連して示し、かつ説明したケーシング2404、及び/又は
図45に関連して示し、かつ説明したケーシング2504など、本明細書で説明した任意のケーシングと、構造及び/又は機能において類似し得る。ケーシング2704は、例えば不透過性バッキング材2750、リザーバ2710、リザーバ2710の反対側にある閉じられた端部2799、並びに不透過性バッキング材2750及び/又はリザーバ2710によって画定された開口部2780を含んでもよい。ケーシング2704は、予め湾曲した形状で、又は予め湾曲した形状でなく作られてよい。例えば、いくつかの実装形態において、ケーシング2704は、ケーシング2704が凹型又は凸型になるよう、予め湾曲してもよい。別個の透過性膜2730及び透過性支持部2740を含むように示すが、いくつかの実施形態において、アセンブリ2702は、透過性支持部2740が、本明細書で説明した任意の透過性膜のいくつかの機能、又は全ての機能を含み得るような材料で作られた、透過性支持部2740を含んでもよい。このような実施形態において、アセンブリ2702は、透過性支持部のみを含むことができ、透過性支持部に配設された個別の透過性膜は含まなくてよい。
【0111】
アセンブリ2702は、開口部2780を通してケーシング2704の中に挿入することができる出口チューブ2726を含んでもよく、それによって挿入されたチューブ2726の開口端部をリザーバ2710内に配設することができる。このような配置において、チューブ2726の内腔は、リザーバと流体連通できる。取り付けられた出口チューブ2726を伴う、例示的なケーシング2704の断面を、
図49Bに示す。出口チューブ2726は、可撓性材料又は硬質材料で作ってもよい。
図49B、及びライン49C-49Cに沿った断面を示す
図49Cに示すように、出口チューブ2726は、ケーシング2704の外側に沿って、かつ離れて延びてよい。出口チューブ2726は、流体をリザーバ2710から抽出するのに好適なように、任意の好適な長さを有し得る。出口チューブ2726は、例えば開口部2780を通した圧力挿入によって、又はチューブ2726及びケーシング2704の静止摩擦特性を用いて、任意の漏洩防止の連結機構を介してケーシング2704に固定してよい。いくつかの実装形態において、出口チューブ2726は、出口チューブ2726のリザーバ端部が開口部2880Aよりも大きい径を有することによって、ケーシング2704に固定してもよい。いくつかの実装形態において、出口チューブ2726は、例えば接着剤及び/又はテープなどの漏洩防止の固着機構を介してケーシング2704に固定してもよい。いくつかの実装形態において、リザーバに収集された尿を、出口チューブ2726を介して外部容器に移送できるように、出口チューブ2726を、外部容器(例えば外部容器160)に直接連結してもよい。いくつかの実装形態において、出口チューブ2726を、出口チューブ2726に連結した別のチューブ(図示せず)を介して、外部容器に連結してもよい。いくつかの実装形態において、真空源を使用して、出口チューブ2726を介してリザーバ2710から流体を取り出す補助をしてもよい。
【0112】
図49Aでは、開口部2780はリザーバ2710に配設、又はリザーバ2710に近接して配設して示すが、他の実施形態では、開口部2780と構造及び/又は機能において類似の1つ以上の開口部を、不透過性バッキング材2750の長さに沿った、並びに不透過性バッキング材2750の幅の側方に沿った、1つ以上の他の位置に配設してもよく、それによって出口チューブ2726などのチューブを、ケーシング2704の1つ以上の開口部の各々に挿入して、固定してもよい。例えば、
図50Aに示すように、アセンブリ2802は、第1のチューブ2826A及び第2のチューブ2826Bを含む。アセンブリ2802は、本明細書で説明した任意のアセンブリと、構造及び/又は機能において類似し得る。例えば、アセンブリ2802は、細長い開口部2804A、不透過性バッキング材2850、リザーバ2810、及びリザーバ端部の反対側の、閉じられた端部2899を画定するケーシング2804を含んでもよい。
図51は、ケーシング2804に連結した第1のチューブ2826A及び第2のチューブ2826Bを伴うアセンブリ2802の、浅い角度での斜視図である。
図50A及び
図51に示すように、ケーシング2804は、第1のチューブ2826A及び第2のチューブ2826Bを、それぞれ通して挿入できる不透過性バッキング材2850に画定された、第1の開口部2880A及び第2の開口部2880B(
図51に示す)を画定することができる。例えば、
図50Aに仮想線で示すように、チューブ2826Aのリザーバ端部を、開口部2880Aを通してリザーバ2810に挿入してよい。ケーシング内に配設された、第1のチューブ2826A及び第2のチューブ2826Bの各々の部分は、第1のチューブ2826A及び第2のチューブ2826Bの開口先端部を阻害することなく、リザーバに収集された流体を適切に抽出できる、任意の好適な長さであってよい。第1のチューブ2826A及び第2のチューブ2826Bの開口先端部を、使用中に流体がリザーバ2810から、ケーシング2804によって阻害又は干渉されることなく、例えば真空源又は重力の補助を受けて流れるよう、リザーバ2810内に配設してよい。
【0113】
いくつかの実装形態において、アセンブリ2802を使用する間に、リザーバ2810に収集された尿を最大限かつ効率的に抽出するために、第1のチューブ2826A及び第2のチューブ2826Bのリザーバ端部同士の間に、十分な空間的離隔をもたらし得るように、2つの開口部2880A及び2880Bは、ケーシング2804の長さ及び幅に沿った任意の好適な箇所に配設してよい。さらに、2つの開口部2880A及び2880Bは、第1のチューブ2826Aと、第2のチューブ2826Bと、ケーシングとの間の適切な連結を確保し得るように、位置付けてよい。
【0114】
アセンブリ2802を、
図50Aのライン50B-50Bに沿った断面図である、
図50Bに示すように、出口チューブ2826A及び2826Bがケーシング2804の外側に沿って延びるように形成してもよい。アセンブリ2802は、透過性支持部2840及び透過性膜2830を含んでもよく、透過性膜2830の一部分が細長い開口部2804Aを通して、使用者の尿道口に対して、又は尿道口に近接して延びるよう位置付けてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバに収集された尿をチューブ2826A及び2826Bを介して外部容器に移送できるように、チューブ2826A及び2826Bを、外部容器(例えば外部容器160)に直接連結してもよい。いくつかの実装形態において、チューブ2826A及び2826Bを、チューブ2826A及び2826Bに連結された外部チューブ(
図51に示す)を介して、外部容器に連結してもよい。チューブ2826A及び2826Bを、例えばチューブ継手、接着剤、又はテープなど、漏洩防止で接続が可能な任意の連結機構を使用して、外部チューブ2822に接続してもよい。いくつかの実装形態において、真空源を使用して、チューブ2826A及び2826Bを介してリザーバ2810から流体を取り出す補助をしてもよい。チューブ2826A及び2826B、外部チューブ2822、及びケーシング2804の位置付け、構造、並びに材料は、アセンブリ2802が使用者の尿道口からの流体の自由な流れを、透過性膜2830を通し、透過性支持部2840を通してリザーバ2810に入れ、開口部2880A及び2880Bに通し、チューブ2826A及び2826Bの開いたリザーバ端部を阻害することなく、チューブ2826A及び2826Bに通せるよう、決めてよい。さらに、アセンブリ2802は、リザーバ2810に収集した流体(例えば尿)を取り出すために真空吸引力を加えるための、圧力差に耐えることができる。アセンブリ2802はまた同時に、排出された尿を確実に、効果的に移送するため、異なる使用者のサイズ及び体形に適合するよう、十分柔軟かつ/又は可撓性であってよい。
【0115】
アセンブリ2802は、
図50Bでは透過性支持部2840(ドットパターンで表わす)及び透過性膜2830(十字パターンで表わす)を含んで示されるが、他の実施形態では、アセンブリは、透過性支持部及び透過性膜の両方の機能を担うような材料で作られた、透過性支持部2840を含んでもよい。このような透過性支持部2840は、アセンブリ2602の透過性支持部2640と、構造及び/又は機能において類似し得る。例えば、透過性支持部2840は、吸い上げ特性を有する外側表面、高い吸収率、及び/又は高い透過率を有してよく、それによって、透過性支持部2840を通して尿を迅速に吸収し、かつ/又は移送することができる。さらに、透過性支持部2840は、外側表面が使用者の皮膚を刺激しないような、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限に抑えることができる。透過性支持部2840は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げられる材料で作ることもでき、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。
【0116】
システムの様々な実施形態、方法、及びデバイスを上記で説明したが、それらは単に例示として提示したものであり、限定ではないことを理解されたい。上述の方法及びステップは、特定の順序で発生する特定の事象を表わしており、本開示の利益を有する当業者は、特定のステップの順番は変更してもよく、このような変更は本発明の変形に従うことを認識されたい。さらに、特定のステップは、可能な場合は平行プロセスとして同時に実行されてよく、並びに上述のような順で実行されてもよい。実施形態が詳細に示され、かつ説明されたが、形態及び詳細において様々な変化が成され得ることを理解されたい。
【0117】
例えば、様々な実施形態が、詳細な特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有するように説明されたが、本明細書で説明された任意の実施形態からの、任意の特徴及び/若しくは構成要素の任意の組み合わせ、又は部分的組み合わせを有する、他の実施形態が可能である。さらに、様々な構成要素の特定の構成もまた、変化し得る。例えば、様々な構成要素のサイズ及び特定の形状は、本明細書で説明した機能をもたらす一方で、示された実施形態と異なっていてもよい。