(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-01
(45)【発行日】2022-02-09
(54)【発明の名称】参照信号を送信するための方法
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20220202BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20220202BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220202BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04B7/06 986
H04W72/04 136
(21)【出願番号】P 2020506872
(86)(22)【出願日】2018-05-02
(86)【国際出願番号】 CN2018085342
(87)【国際公開番号】W WO2019029200
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-04-02
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2017/097238
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】チャン, チャン
(72)【発明者】
【氏名】ジェラミ, マジド
(72)【発明者】
【氏名】アンドガルト, ニクラス
(72)【発明者】
【氏名】サンドベリ, モルテン
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/090708(WO,A1)
【文献】CATT,Discussion on DMRS design for DL sTTI,R1-1702054,2017年02月
【文献】Huawei, HiSilicon,DL DMRS design for short TTI,R1-1706995,2017年05月
【文献】ZTE, ZTE Microelectronics,DL DMRS design in sTTI,R1-1701975,2017年02月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04B 7/06
H04W 72/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナポートのセットに対応するユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS)を設定することであって、
前記UE-RSが1つのショート物理ダウンリンク共有チャネル(sPDSCH)上の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの2以上のグループ中で設定され、UE-RS送信のために使用されるサブキャリアインデックスが
、OFDMシンボルの
時間領域で連続的な少なくとも2つのグループ間で
周波数領域において完全に異なる、
前記UE-RSを設定することと、
前記UE-RSをユーザ機器に送信すること
と
を含む、基地局における方法。
【請求項2】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが、
前記sPDSCHの異なるショート送信時間間隔(sTTI)中で設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
OFDMシンボルの各グループ中のUE-RS送信のために使用されるサブキャリアの数が、OFDMシンボルの前記グループが属するsTTIの長さに依存する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
OFDMシンボルの各グループ中のUE-RS送信のために使用され
るサブキャリアが
周波数領域において均一に分配される、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
より長い長さを有する第1のsTTI中のOFDMシンボルの第1のグループ、およびより短い長さを有する第2のsTTI中のOFDMシンボルの第2のグループについて、OFDMシンボルの前記第2のグループよりも多数のサブキャリアがOFDMシンボルの前記第1のグループ中のUE-RS送信のために設定される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが
前記sPDSCHの同一のスロット中にある、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが
前記sPDSCHの異なるスロット中にある、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループ中のUE-RS送信のために
周波数領域において異なる数のサブキャリアが設定される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが異なるサブフレーム中で設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
プロセッサと、
前記プロセッサ上で実行されたとき、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶したメモリと
を備える、基地局。
【請求項11】
アンテナポートのセットに対応するユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS)を
基地局から受信することであって、
前記UE-RSが
1つのショート物理ダウンリンク共有チャネル(sPDSCH)上の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの2
以上のグループ中で設定され、UE-RS送信のために使用されるサブキャリアインデックスが
、OFDMシンボルの
時間領域で連続的な少なくとも2つのグループ間で
周波数領域において完全に異なる、
前記UE-RSを受信することと、
前記受信されたUE-RSに基づいてチャネル推定を実行すること
と
を含む、ユーザ機器における方法。
【請求項12】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが、
前記sPDSCHの異なるショート送信時間間隔(sTTI)中で設定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
OFDMシンボルの各グループ中のUE-RS送信のために使用されるサブキャリアの数が、OFDMシンボルの前記グループが属するsTTIの長さに依存する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
OFDMシンボルの各グループ中のUE-RS送信のために使用され
るサブキャリアが
周波数領域において均一に分配される、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
より長い長さを有する第1のsTTI中のOFDMシンボルの第1のグループ、およびより短い長さを有する第2のsTTI中のOFDMシンボルの第2のグループについて、OFDMシンボルの前記第2のグループよりも多数のサブキャリアがOFDMシンボルの前記第1のグループ中のUE-RS送信のために設定される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが
前記sPDSCHの同一のスロット中にある、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが
前記sPDSCHの異なるスロット中にある、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループ中のUE-RS送信のために
周波数領域において異なる数のサブキャリアが設定される、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
OFDMシンボルの前記少なくとも2つのグループが異なるサブフレーム中で設定される、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
プロセッサと、
前記プロセッサ上で実行されたとき、請求項11から19のいずれか一項に記載の方法を前記プロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶したメモリと
を備える、ユーザ機器。
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、請求項11から19のいずれか一項に記載の方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に無線通信の技術分野に関し、詳細には、参照信号(たとえば、ユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS))送信に関係する基地局(BS)およびユーザ機器(UE)の挙動に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクション(3GPP)において、広範囲の機械の間で通信の手段を与えるためにどのように現在のモバイル通信システムを向上させるかが議論されている。これのサブグループが、極めて低いレイテンシ、極めて高い信頼性、および極めて高い利用可能性の通信要件が満たされなければならない、クリティカルマシン型通信(CMTC)である。
例示的な使用事例は
- アクチュエータ、センサ、および制御システムが互いに通信する、ファクトリオートメーション。一般的な要件は1msレイテンシである。
- 建設ロボット内の動き制御、1msレイテンシ
- 機械のリモートコントロール、5~100msレイテンシ、
- スマートエネルギーグリッド、3~5ms
- TCP/IPスロースタート問題に関するパフォーマンス向上
である。
【0003】
そのような要件および使用事例を満たすための候補通信システムは、ロングタームエボリューション(LTE)、および、たとえば、3GPPによって新無線(NR)と呼ばれる新たに開発された無線アクセスソリューションである。
【0004】
ショート送信時間間隔(sTTI)概念において、スケジューリングユニットはレギュラースロット(1ms)TTIまたはsTTI(<1ms)のいずれかとして定義される。sTTIスロットは、1つまたはいくつかの連続的な直交周波数分割多重(OFDM)シンボルからなることができる。1つの可能な成果は、スロットが2個または7個のOFDMシンボルからなることであるが、たとえば14個よりも少ないOFDMシンボルの他の構造も想定される。
【0005】
さらに、sTTI対応UEは、アプリケーション要件に応じて異なるタイプのトラフィックをサポートし得る。1つのそのような例は、エンハンスドモバイルブロードバンド(eMBB)通信と低レイテンシトラフィックとの共存である。
【発明の概要】
【0006】
より短いTTIにより、既存のレギュラーTTI RS(たとえば、UE-RSまたは復調用参照信号(DMRS))はレギュラーTTI事例の場合ほどうまく動作しない。sTTIシナリオは、現在の3GPP議論、2/3OFDMシンボル(2/3OS)、およびスロットベースsTTIにおいて異なる長さを含む。時間とともに拡散するそれらのトランスポートブロックは非sTTIのトランスポートブロックよりも短い。ダウンリンク(DL)RS(たとえば、DMRS)のパフォーマンスは再評価されるべきであり、異なるsTTI内のRS(たとえば、UE-RSまたはDMRS)パターンも、チャネル推定正確さと発生するオーバーヘッドとの間の最良のトレードオフのために調整/再設計されるべきである。「UE-RS」および「DMRS」という用語は、本開示では互換的に使用され得ることに留意されたい。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、ショート物理ダウンリンク共有チャネル(sPDSCH)上の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの2つまたはそれ以上のグループ中のアンテナポートのセットに対応するユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS)を設定することであって、UE-RS送信のために使用されるサブキャリアインデックスがOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なる、ユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS)を設定することと、UE-RSをユーザ機器に送信することとを含む、基地局における方法が提供され得る。
【0008】
本開示の第2の態様によれば、基地局からユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS)を受信することであって、アンテナポートのセットに対応するUE-RSがショート物理ダウンリンク共有チャネル(sPDSCH)上の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの2つまたはそれ以上のグループ中で設定され、UE-RS送信のために使用されるサブキャリアインデックスがOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なる、ユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS)を受信することと、受信されたUE-RSに基づいてチャネル推定を実行することとを含む、ユーザ機器における方法が提供され得る。
【0009】
一例では、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループは、異なるショート送信時間間隔(sTTI)中で設定され得る。
【0010】
一例では、OFDMシンボルの各グループ中のUE-RS送信のために使用されるサブキャリアの数は、OFDMシンボルのグループが属するsTTIの長さに依存し得る。
【0011】
一例では、OFDMシンボルの各グループ中のUE-RS送信のために使用されるサブキャリアは均一に分配され得る。
【0012】
一例では、より長い長さを有する第1のsTTI中のOFDMシンボルの第1のグループ、およびより短い長さを有する第2のsTTI中のOFDMシンボルの第2のグループについて、OFDMシンボルの第2のグループよりも多数のサブキャリアがOFDMシンボルの第1のグループ中のUE-RS送信のために設定され得る。
【0013】
一例では、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループは同一のスロット中にあり得る。
【0014】
一例では、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループは異なるスロット中にあり得る。
【0015】
一例では、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループ中のUE-RS送信のために異なる数のサブキャリアが設定され得る。
【0016】
一例では、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループは異なるサブフレーム中で設定され得る。
【0017】
本開示の第3の態様によれば、プロセッサと、プロセッサ上で実行されたとき、本開示の第1の態様および/または本開示の第1の態様から導出される上記の例のいずれかによる方法をプロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶したメモリとを備える、基地局が提供され得る。
【0018】
本開示の第4の態様によれば、プロセッサと、プロセッサ上で実行されたとき、本開示の第2の態様および/または本開示の第2の態様から導出される上記の例のいずれかによる方法をプロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶したメモリとを備える、ユーザ機器が提供され得る。
【0019】
本開示の第5の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、本開示の第1および第2の態様のいずれかおよび/または本開示の第1および第2の態様から導出される上記の例のいずれかによる方法を少なくとも1つのプロセッサに実行させるコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体が提供され得る。
【0020】
提案される方式は、チャネル推定有効性とオーバーヘッドとの間のより良いトレードオフを達成し得る。
【0021】
本開示は、チャネル推定正確さとDMRSによって発生したオーバーヘッドとの間の有益なトレードオフを提供する。
【0022】
DMRSを搬送する異なるシンボル間のDMRSサブキャリアインデックスを変動させることによって、DMRSオーバーヘッドを制限しながら、時間および周波数変動のより良い(遅延および/またはドップラー拡散に対してよりロバストな)処理が達成され得る。
【0023】
本開示の上記および他の目的、特徴、および利点は、図面を参照しながら、本開示の実施形態に関する以下の説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1A】サブキャリア中のDMRSリソースエレメント(RE)シフティングがインターsTTIシナリオにおいて適用される実施形態の概略図である。
【
図1B】サブキャリア中のDMRS REシフティングがインターsTTIシナリオにおいて適用される別の実施形態の概略図である。
【
図2】異なる数のDMRS REがsTTIの異なる長さに応じて適用される実施形態の概略図である。
【
図3A】サブキャリア中のDMRS REシフティングがイントラスロットシナリオにおいて適用される実施形態の概略図である。
【
図3B】サブキャリア中のDMRS REシフティングがイントラスロットシナリオにおいて適用される別の実施形態の概略図である。
【
図4】異なる数のDMRS REが異なるスロットのために適用される実施形態の概略図である。
【
図5】サブキャリア中のDMRS REシフティングがインターサブフレームシナリオにおいて適用される実施形態を示す概略図である。
【
図6】サブキャリア中のDMRS REシフティングおよび異なる数のDMRS REがイントラスロットシナリオにおいて適用される実施形態の概略図である。
【
図7A】DMRS REがサブキャリア中でシフトされない同等の例の概略の図である。
【
図7B】DMRS REがサブキャリア中でシフトされない同等の例の概略の図である。
【
図7C】DMRS REがサブキャリア中でシフトされない同等の例の概略の図である。
【
図7D】DMRS REがサブキャリア中でシフトされない同等の例の概略の図である。
【
図8A】
図6の実施形態と
図7A~
図7Dの同等の例との間のブロックエラーレート(BLER)比較を示す図である。
【
図9A】本開示による実施形態のうちの少なくともいくつかを実装するためのBSのフローチャート910を示す図である。
【
図9B】本開示による実施形態のうちの少なくともいくつかを実装するためのUEのフローチャート920を示す図である。
【
図10】BSまたはUEとして使用され得る装置1000の実施形態を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面において、同様のまたは同じステップおよび/または要素は同様のまたは同じ参照番号で指定される。図面に示されたすべてのステップおよび/または要素が本開示のいくつかの実施形態において必要であるとは限らないことに留意されたい。
【0026】
以下の説明において、本技法の特定の実施形態の具体的な詳細は限定ではなく説明の目的で記載されている。他の実施形態は、これらの具体的な詳細から離れて採用され得ることが、当業者によって諒解されよう。さらに、いくつかの事例では、よく知られている方法、ノード、インターフェース、回路、およびデバイスの詳細な説明が、不要な詳細で説明を不明瞭にしないように省略される。
【0027】
本明細書における「一実施形態」、「実施形態」などの参照は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、あらゆる実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含む必要はない。その上、そのようなフレーズは必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態とともに説明されるとき、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態とともにそのような特徴、構造、または特性を実施することは当業者の知識内であることがサブミットされる。
【0028】
「第1の」および「第2の」などの用語は、様々な要素について説明するために本明細書で使用され得るが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきでないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。たとえば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素は第2の要素と呼ばれることがあり、同様に、第2の要素は第1の要素と呼ばれることがある。本明細書で使用する際、「および/または」という用語は、関連する記載された用語のうちの1つまたは複数の任意のおよびすべての組合せを含む。
【0029】
説明される機能は1つのノードにおいてまたはいくつかのノードにおいて実装され得ることを、当業者は諒解しよう。説明される機能のいくつかのまたはすべては、ASIC、PLAなど、専用機能を実行するように相互接続されたアナログおよび/またはディスクリート論理ゲートなど、ハードウェア回路を使用して実装され得る。同様に、機能のいくつかのまたはすべては、1つまたは複数のデジタルマイクロプロセッサまたは汎用コンピュータとともにソフトウェアプログラムおよびデータを使用して実装され得る。エアインターフェースを使用して通信するノードが説明される場合、それらのノードはまた、好適な無線通信回路を有することが諒解されよう。その上、技術は、プロセッサに本明細書で説明される技法を実行させるであろうコンピュータ命令の適切なセットを含んでいる、固体メモリ、磁気ディスク、または光ディスクなど、非一時的実施形態を含む、任意の形態のコンピュータ可読メモリ内で完全に実施されるとさらに考えられ得る。
【0030】
現在開示されている技法のハードウェア実装は、特定用途向け集積回路(ASIC)および/またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および(適切な場合)そのような機能を実行することが可能な状態機械を限定はしないが含む、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、縮小命令セットプロセッサ、ハードウェア(たとえば、デジタルまたはアナログ)回路を限定はしないが含むかまたは包含し得る。
【0031】
コンピュータ実装に関して、コンピュータは、一般に、1つまたは複数のプロセッサまたは1つまたは複数のコントローラを備えることが理解され、コンピュータ、プロセッサ、およびコントローラという用語は互換的に採用され得る。コンピュータ、プロセッサ、またはコントローラによって与えられるとき、機能は、単一の専用コンピュータまたはプロセッサまたはコントローラによって、単一の共有コンピュータまたはプロセッサまたはコントローラによって、あるいは複数の個々のコンピュータまたはプロセッサまたはコントローラによって与えられ得、このうちのいくつかは共有または分配され得る。その上、「プロセッサ」または「コントローラ」という用語はまた、そのような機能を実行すること、および/または上記で具陳された例示的なハードウェアなど、ソフトウェアを実行することが可能な、他のハードウェアに関する。
【0032】
様々な無線システムは、当業者によって諒解されるように、本開示内でカバーされるアイデアを活用することから利益を得るので、「基地局」、「ユーザ機器」、「アクセスポイント」および「ネットワークノード」のような用語は、本明細書で使用する際、広い意味で理解されるべきである。詳細には、基地局は、第2世代(2G)ネットワークにおけるレガシー基地局、第3世代(3G)ネットワークにおけるノードB、第4世代(4G)におけるエボルブドノードB(eノードB)、第5世代(5G)またはNRネットワークまたは将来のエボルブドネットワーク(たとえば、LTEネットワーク、LTE-Aネットワークなど)におけるgNBなどを包含することが理解されるべきである。ユーザ機器は、携帯電話、スマートフォン、無線対応タブレットまたはパーソナルコンピュータ、無線マシンツーマシンユニットなどを包含することが理解されるべきである。
【0033】
本開示の第1の態様によれば、UE-RS送信のために使用されるサブキャリアインデックスがOFDMシンボル(OS)の少なくとも2つのグループ間で異なるように、基地局(BS)はショート物理ダウンリンク共有チャネル(sPDSCH)上の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの2つまたはそれ以上のグループ中のユーザ機器(UE)固有参照信号(UE-RS)を設定し得る。次いで、基地局はUE-RSをユーザ機器に送信し得る。本明細書では、OFDMシンボルのグループがその中でUE-RSを搬送し得る場合のみ、OFDMシンボルのグループは2つまたは3つまたはそれ以上のOFDMシンボルからなり得、本開示はそれに限定されない。
【0034】
本開示の第2の態様によれば、ユーザ機器(UE)は、基地局からUE-RSを受信し得、UE-RSはsPDSCH上のOFDMシンボルの2つまたはそれ以上のグループ中で設定され、UE-RS送信のために使用されるサブキャリアインデックスはOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なる。次いで、ユーザ機器は、受信されたUE-RSに基づいてチャネル推定を実行し得る。また、本明細書では、OFDMシンボルのグループがその中でUE-RSを搬送し得る場合のみ、OFDMシンボルのグループは2つまたは3つまたはそれ以上のOFDMシンボルからなり得、本開示はそれに限定されない。
【0035】
UE-RSは、LTEのコンテキストでは復調用参照信号(DMRS)とも呼ばれ得る。したがって、「UE-RS」および「DMRS」という用語は、本開示では互換的に使用され得る。
【0036】
RAN1#89では、ショートTTIのためのDMRSパターンについて以下の合意がなされた。
- ダウンリンク(DL)DMRSパターンは2レイヤ2/3シンボルショート物理ダウンリンク共有チャネル(sPDSCH)のために固定される。
- オプション1、2、3の間でダウン選択される(X=2N+1またはX=2N、ここで、Nはリソースブロック(RB)の数)。
- DL DMRSは2/3シンボルsPDSCHのための同じUEのための2つの連続するsTTI間で共有され得る。
- サブフレームにわたる共有はサポートされない。
- さらなる研究のために(FFS):スロットにわたる共有
- FFS:3つの連続するsTTI
- 周波数領域におけるDL DMRSリソースエレメント(RE)シフトは、セル固有参照信号(CRS)REと衝突するときにサポートされる。
【0037】
本開示では、説明は、レギュラー1msTTIと同様にDMRS設計に基づき、DMRSは、2つのREが(重複するが、直交カバーコードによって分離される、以下で「ポート」または「ポート(複数)」と呼ばれる)2つのアンテナポートのためのDMRSを搬送する、REペアとして配置される。しかしながら、特定のシステム実装に応じて、1つのDMRSは2つのリソースエレメント(RE)、3つのRE、4つのRE、またはさらに多いREを占有し得る。例示の目的で、1つのDMRSは、図面中の2つのREを占有するように示されているが、本開示はそれに限定されない。さらに、本開示では、UE-RS(DMRS)は、アンテナポートのセット(たとえば、2つのアンテナポート、3つのアンテナポート、または任意の好適な数のアンテナポート)に対応するように設定され得る。
【0038】
さらに、実施形態は、LTEにおける物理リソース構成のコンテキストにおいて与えられるが、同じ機構はNRにおいても採用され得ることに留意されたい。
【0039】
以下で、本開示の実施形態について図面とともに詳細に説明する。図面において、OFDMシンボルのグループは2つのOFDMシンボルからなるように示されているが、前述のように、OFDMシンボルのグループがその中でDMRSを搬送し得る場合のみ、OFDMシンボルのグループは3つのOFDMシンボル、4つのOFDMシンボル、または任意の好適な数のOFDMシンボルからなり得ることに留意されたい。
【0040】
図9Aは、本開示による実施形態のうちの少なくともいくつかを実装するためのBSのフローチャート910を示す。
【0041】
図9Aにおいて、方法910は、ショート物理ダウンリンク共有チャネル(sPDSCH)上のOFDMシンボルの2つまたはそれ以上のグループ中にDMRSを設定するステップS912を含む。本明細書では、DMRSは、DMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスが周波数領域中のOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なるように、(後で詳述する)
図1A~
図6に示された実施形態のうちのいずれか1つ、または互いに矛盾しない場合、それらの任意の組合せに従って設定され得る。その後、方法910は、sPDSCHチャネル上でUEにDMRSを送信するS914のステップを含む。
【0042】
図9Bは、本開示による実施形態のうちの少なくともいくつかを実装するためのUEのフローチャート920を示す。
【0043】
図9Bにおいて、方法920は、sPDSCHチャネル上でBSからDMRSを受信するステップS922を含む。本明細書では、DMRSは、DMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスがOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なるように、(後で詳述する)
図1A~
図6に示された実施形態のうちのいずれか1つ、または互いに矛盾しない場合、それらの任意の組合せに従ってOFDMシンボルの2つまたはそれ以上のグループ中に設定され得る。その後、方法920は、受信されたDMRSに基づいてチャネル推定を実行するステップS922を含む。
【0044】
図1Aは、サブキャリア中のDMRS REシフティングがインターsTTIシナリオにおいて適用される実施形態の概略図を示す。
図1Aでは、2つのポートの例が示されている。そこでは、DMRSはREの1つのペアを占有する。
【0045】
図1Aでは、2つのサブフレーム、サブフレーム0およびサブフレーム1が時間領域中に示されている。しかしながら、それらの後続のサブフレームについて、それらは同様にサブフレーム0および/またはサブフレーム1として設定され得る。サブフレーム0およびサブフレーム1の各々は2つのスロット、スロット0およびスロット1からなり得る。スロット0およびスロット1の各々は時間領域中の7つのOFDMシンボル(OS)からなり得る。周波数領域において、各OFDMシンボルは、連続的にインデックス付けされる12個のサブキャリアを含み得る。
図1Aでは、1つのショートTTI(sTTI)は2つまたは3つのOFDMシンボルを含み、1つのスロットは3つのsTTIからなる。チャネル態様に鑑みて、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)はそれぞれのサブフレームのスロット0の第1のsTTI中に位置し、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は少なくとも残りの第2~第6のsTTIを含む。また、
図1Aに示されているように、2つのOFDMシンボルはOFDMシンボルの1つのグループにグループ化され、したがって、1つのスロットはOFDMシンボルの2つまたは3つのグループを含み得る。たとえば、スロット0はOFDMシンボルの2つのグループを含み、スロット1はOFDMシンボルの3つのグループを含む。さらに、1つのDMRSは2つのREを占有する。サブフレーム、スロット、sTTI、PDCCH、PDSCH、OSのグループについての同じ説明は
図1Bおよび
図2にも適用され得、したがって、それらは、
図1Bおよび
図2について説明するとき、簡潔および簡明のために反復されない。
【0046】
図1Aによれば、DMRSパターンが時間および周波数領域にわたって拡散するようにできる限り分配され得るように、DMRS REのロケーション(サブキャリアインデックス)はsTTIに応じて変更される。すなわち、DMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは、周波数領域中のOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なり、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループは時間領域中の異なるsTTI中で設定され得る。OSの2つのグループ間で異なるサブキャリアインデックスがただ1つである場合、すなわち、サブキャリアインデックスが、互いに完全に異なり得るかまたは部分的に異なり得る場合でも、OSの2つのグループ中のDMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは異なる。
【0047】
一例では、同数のDMRS RE(サブキャリア)が異なるタイプのsTTIのために使用される。たとえば、
図1Aに示されているように、DMRS RE(2つのサブキャリア)の2つのペアが2OS sTTIと3OS sTTIの両方のために使用される。
【0048】
さらなる例では、OSの各グループ中のDMRS送信のために使用されるサブキャリアは、周波数領域において均一に分配され得る。たとえば、
図1Aに示されているように、サブキャリアインデックスの間隔は5である。
【0049】
図1Bは、サブキャリア中のDMRS REシフティングがインターsTTIシナリオにおいて適用される別の実施形態の概略図を示す。
図1Bでは、4つのポートの例が示されている。そこでは、DMRSはREペアの2つのセットを占有し、すなわち、DMRS
1は2つのポートに対応し、DMRS
2は別の2つのポートに対応し、
図1Bにおいて、DMRS
1およびDMRS
2は異なるハッチングで示されている。同様に、DMRS
1またはDMRS
2を考慮して、
図1Aと同じルールが適用され得、すなわち、DMRS
1またはDMRS
2のパターンが時間および周波数領域にわたって拡散するようにできる限り分配され得るように、DMRS
1またはDMRS
2のREのロケーション(サブキャリアインデックス)はsTTIに応じて変更される。すなわち、DMRS
1またはDMRS
2送信のために使用されるサブキャリアインデックスは、周波数領域におけるOSの少なくとも2つのグループ間で異なり、OSの少なくとも2つのグループは時間領域において異なるsTTI中で設定され得る。
【0050】
図2は、異なる数のDMRS REがsTTIの異なる長さに応じて適用される実施形態の概略図を示す。
【0051】
図1Aとは異なり、別の例では、周波数領域におけるOSの各グループ中のDMRS送信のために使用されるサブキャリアの数は、OSグループが属するsTTIの長さに依存する。
【0052】
たとえば、時間領域におけるより長い長さを有する第1のsTTI中のOSの第1のグループ、および時間領域におけるより短い長さを有する第2のsTTI中のOSの第2のグループについて、周波数領域におけるOSの第2のグループよりも多数のサブキャリアがOSの第1のグループ中のDMRS送信のために設定され得る。
【0053】
図2に関して、左側からOSの第1の2つのグループ間で比較が行われ得る。OSの第1のグループは3OS sTTIに属し、OSの第2のグループは2OS sTTIに属する。したがって、OSの第1のグループ中で設定されたDMRS RE(3つのサブキャリア)の3つのペア、およびOSの第2のグループ中で設定されたDMRS RE(2つのサブキャリア)の2つのペアがある。
【0054】
図3Aは、サブキャリア中のDMRS REシフティングがイントラスロットシナリオにおいて適用される実施形態の概略図を示す。
図3Aでは、2つのポートの例が示されている。そこでは、DMRSはREの1つのペアを占有する。
【0055】
図3Aでは、2つのサブフレーム、サブフレーム0およびサブフレーム1が時間領域において示されている。しかしながら、それらの後続のサブフレームについて、それらは同様にサブフレーム0および/またはサブフレーム1として設定され得る。サブフレーム0およびサブフレーム1の各々は2つのスロット、スロット0およびスロット1からなり得る。スロット0およびスロット1の各々は時間領域における7つのOFDMシンボル(OS)からなり得る。周波数領域において、各OFDMシンボルは、連続的にインデックス付けされ得る12個のサブキャリアを含み得る。
図3Aでは、1つのショートTTI(sTTI)は7つのOFDMシンボルを含み、すなわち、1つのスロットは1つのsTTIからなる。チャネル態様に鑑みて、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)はそれぞれのサブフレームの第1のsTTI(スロット0)の始まりに位置し、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、PDCCHの後にあり、スロット0の大部分とスロット1全体とを含む。また、
図3Aに示されているように、2つのOFDMシンボルはOFDMシンボルの1つのグループにグループ化され、したがって、1つのスロットはOFDMシンボルの1つまたは2つまたは3つのグループを含み得る。たとえば、スロット0はOFDMシンボルの2つのグループを含み、スロット1もOFDMシンボルの2つのグループを含む。さらに、1つのDMRSは2つのREを占有する。サブフレーム、スロット、sTTI、PDCCH、PDSCH、OSのグループについての同じ説明は
図3Bおよび
図6にも適用され得、したがって、それらは、
図3Bおよび
図6について説明するとき、簡潔および簡明のために反復されない。
【0056】
図3Aによれば、DMRS REのロケーション(サブキャリアインデックス)は1つのスロット中で変更される。すなわち、DMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは、周波数領域におけるOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なり、OSの少なくとも2つのグループは時間領域における同一のスロット中で設定され得る。OSの2つのグループ間で異なるサブキャリアインデックスがただ1つである場合、すなわち、サブキャリアインデックスが互いに完全に異なり得るかまたは部分的に異なり得る場合でも、OSの2つのグループ中のDMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは異なる。
【0057】
一例では、同数のDMRS RE(サブキャリア)が同一のスロット中のOSの少なくとも2つのグループ中で周波数領域において設定され得る。たとえば、DMRS RE(3つのサブキャリア)の3つのペアが、
図3Aに示されたOSのすべての8つのグループ中で使用される。さらに、サブキャリアインデックスの間隔は、
図3Aに示されているように4および3でインターリーブされる。
【0058】
図3Bは、サブキャリア中のDMRS REシフティングがイントラスロットシナリオ中で適用される別の実施形態の概略図を示す。
図3Bでは、4つのポートの例が示されている。そこでは、DMRSはREペアの2つのセットを占有し、すなわち、DMRS
1は2つのポートに対応し、DMRS
2は別の2つのポートに対応し、
図3Bにおいて、DMRS
1およびDMRS
2は異なるハッチングで示されている。同様に、DMRS
1またはDMRS
2を考慮して、DMRS
1またはDMRS
2のパターンが時間および周波数領域にわたって拡散するようにできる限り分配され得るように、
図3Aと同じルールが適用され得、すなわち、DMRS
1またはDMRS
2のREのロケーション(サブキャリアインデックス)が1つのスロット中で変更される。すなわち、DMRS
1またはDMRS
2送信のために使用されるサブキャリアインデックスは、周波数領域におけるOSの少なくとも2つのグループ間で異なり、OSの少なくとも2つのグループは時間領域における同一のスロット中で設定され得る。
【0059】
図4は、異なる数のDMRS REが異なるスロットのために適用される実施形態の概略図を示す。
図4では、2つのポートの例が示されている。そこでは、DMRSはREの1つのペアを占有する。
【0060】
図4では、2つのサブフレーム、サブフレーム0およびサブフレーム1が時間領域において示されている。しかしながら、それらの後続のサブフレームについて、それらは同様にサブフレーム0および/またはサブフレーム1として設定され得る。サブフレーム0およびサブフレーム1の各々は2つのスロット、スロット0およびスロット1からなり得る。スロット0およびスロット1の各々は時間領域における7つのOFDMシンボル(OS)からなり得る。周波数領域において、各OFDMシンボルは、連続的にインデックス付けされ得る12個のサブキャリアを含み得る。
図4では、1つのショートTTI(sTTI)は7つのOFDMシンボルを含み、すなわち、1つのスロットは1つのsTTIからなる。チャネル態様に鑑みて、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)はそれぞれのサブフレームの第1のsTTI(スロット0)の始まりに位置し、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、PDCCHの後にあり、スロット0の大部分とスロット1全体とを含む。また、
図4に示されているように、2つのOFDMシンボルはOFDMシンボルの1つのグループにグループ化され、したがって、1つのスロットはOFDMシンボルの1つまたは2つまたは3つのグループを含み得る。たとえば、スロット0はOFDMシンボルの1つのグループを含み、スロット1もOFDMシンボルの1つのグループを含む。さらに、1つのDMRSは2つのREを占有する。
【0061】
図4によれば、DMRSパターンが時間および周波数領域にわたって拡散するようにできる限り分配され得るように、DMRS REのロケーション(サブキャリアインデックス)はスロットに従って変更される。すなわち、DMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは、周波数領域におけるOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なり、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループは時間領域における異なるスロット中で設定され得る。OSの2つのグループ間で異なるサブキャリアインデックスがただ1つである場合、すなわち、サブキャリアインデックスが互いに完全に異なり得るかまたは部分的に異なり得る場合でも、OSの2つのグループ中のDMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは異なる。
【0062】
一例では、同数のDMRS RE(サブキャリア)が異なるスロット(または異なるsTTI)中のOSの異なるグループのために使用され得る。
【0063】
別の例では、異なる数のDMRS RE(サブキャリア)が、異なるスロット(または異なるsTTI)中のOSの異なるグループ中のDMRS送信のために使用され得る。たとえば、
図4において、スロット0中のOSのグループ中に設定されたDMRS RE(2つのサブキャリア)の2つのペア、およびスロット1中のOSのグループ中に設定されたDMRS RE(3サブキャリア)の3つのペアがある。
【0064】
図5は、サブキャリア中のDMRS REシフティングがインターサブフレームシナリオにおいて適用される実施形態の概略図を示す。
図5では、2つのポートの例が示されている。そこでは、DMRSはREの1つのペアを占有する。
【0065】
図5では、2つのサブフレーム、サブフレーム0およびサブフレーム1が時間領域において示されている。しかしながら、それらの後続のサブフレームについて、それらは同様にサブフレーム0および/またはサブフレーム1として設定され得る。サブフレーム0およびサブフレーム1の各々は2つのスロット、スロット0およびスロット1からなり得る。スロット0およびスロット1の各々は時間領域における7つのOFDMシンボル(OS)からなり得る。周波数領域において、各OFDMシンボルは、連続的にインデックス付けされ得る12個のサブキャリアを含み得る。
図5では、1つのショートTTI(sTTI)は7つのOFDMシンボルを含み、すなわち、1つのスロットは1つのsTTIからなる。チャネル態様に鑑みて、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)はそれぞれのサブフレームの第1のsTTI(スロット0)の始まりに位置し、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、PDCCHの後にあり、スロット0の大部分とスロット1全体とを含む。また、
図5に示されているように、2つのOFDMシンボルはOFDMシンボルの1つのグループにグループ化され、したがって、1つのスロットはOFDMシンボルの1つまたは2つまたは3つのグループを含み得る。たとえば、スロット0はOFDMシンボルの1つのグループを含み、スロット1もOFDMシンボルの1つのグループを含む。さらに、1つのDMRSは2つのREを占有する。
【0066】
図5によれば、DMRSパターンが時間および周波数領域にわたって拡散するようにできる限り分配され得るように、DMRS REのロケーション(サブキャリアインデックス)はサブフレームに従って変更される。すなわち、DMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは、周波数領域におけるOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ間で異なり、OFDMシンボルの少なくとも2つのグループは時間領域における異なるサブフレーム中で設定され得る。OSの2つのグループ間で異なるサブキャリアインデックスがただ1つである場合、すなわち、サブキャリアインデックスが互いに完全に異なり得るかまたは部分的に異なり得る場合でも、OSの2つのグループ中のDMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスは異なる。
【0067】
一例では、同数のDMRS RE(サブキャリア)が異なるサブフレーム中のOSの異なるグループのために使用され得る。たとえば、
図5において、サブフレーム0中のスロット0およびスロット1中のOSのそれぞれのグループ中でそれぞれ設定されたDMRS RE(2つのサブキャリア)の2つのペアがあり、また、サブフレーム1中のスロット0およびスロット1中のOSのそれぞれのグループ中でそれぞれ設定されたDMRS RE(2つのサブキャリア)の2つのペアがある。
【0068】
別の例では、異なる数のDMRS RE(サブキャリア)が、異なるサブフレーム中のOSの異なるグループ中のDMRS送信のために使用され得る。
【0069】
図6は、サブキャリア中のDMRS REシフティングおよび異なる数のDMRS REがイントラスロットシナリオにおいて適用される実施形態の概略図を示す。
【0070】
図3Aとは異なり、別の例では、異なる数のDMRS RE(サブキャリア)が、同一のスロット中のOFDMシンボルの少なくとも2つのグループ中のDMRS送信のために周波数領域において設定され得る。たとえば、
図6では、スロット0中のOSの左側グループ中に設定されたDMRS RE(2つのサブキャリア)の2つのペアがあるが、スロット0中のOSの右側グループ中に設定されたDMRS RE(1つのサブキャリア)の1つのペアがあり、同様に、スロット1中のOSの左側グループ中に設定されたDMRS RE(2つのサブキャリア)の2つのペアがあるが、スロット1中のOSの右側グループ中に設定されたDMRS RE(1つのサブキャリア)の1つのペアがある。
【0071】
図7A~
図7Dは、DMRS REがサブキャリア中でシフトされない同等の例の概略図を示す。サブフレーム、スロット、sTTI、PDCCH、PDSCH、OSのグループについての同じ説明は
図3Aまたは
図6に参照され得、したがって、それらは簡潔および簡明のために反復されない。
図7A~
図7Dにおいて、DMRS REはサブキャリア中でシフトされず、DMRS REの数も周波数および時間領域において変更されない。
【0072】
【0073】
図6の上記のパターンは、低いDMRSオーバーヘッドを有し、高ドップラーチャネル中でうまく動作する。
図6のソリューションは
図7A~
図7D中のソリューションと比較され得、
図6のソリューションはBLER(
図8A)における利得およびスループット(
図8B)を達成し得ることがわかる。
【0074】
高ドップラー、低遅延拡散環境において
図6のパターンを適用すると、チャネルがかなり周波数フラットであるとき、パターンはチャネルの速い変動をキャプチャすることができる。ここで、
図7Cおよび
図7Dの高ドップラー利益は低いオーバーヘッドで、しかし低遅延拡散のためにのみ与えられる。
【0075】
高遅延拡散および低ドップラー環境において
図6のパターンを適用すると、チャネルが時間とともにゆっくり変化するときのみ、パターンはチャネル周波数応答の速い変動をキャプチャすることができる。ここで、
図7Aおよび
図7Bの高遅延拡散利益は低いオーバーヘッドで、しかし低いドップラーのためにのみ与えられる。
【0076】
図8Aおよび
図8Bは、60km/h EPAチャネルモデルにおいてこのセクションにおいて説明されるDMRSパターンを使用するランク2ダウンリンク送信のシミュレーション結果を示す。
図8Aおよび
図8Bは、リンク-レベルパフォーマンスのBLERおよびスループットを示し、
図7A~
図7Dの他のDMRSパターンと比較して
図6のDMRSパターンを使用する利益を示す。
【0077】
図10は、BSまたはUEとして使用され得る装置1000の実施形態を概略的に示す。
【0078】
装置1000中には、ここでは、たとえばデジタル信号プロセッサ(DSP)をもつ処理ユニット1006が備えられる。処理ユニット1006は、本明細書で説明するプロシージャの異なる行為を実行するための単一のユニットまたは複数のユニットであり得る。装置1000はまた、他のエンティティから信号を受信するための入力ユニット1002と、他のエンティティに信号を与えるための出力ユニット1004とを備え得る。入力ユニットおよび出力ユニットは、一体化されたエンティティとして、または
図10の例に示されているように構成され得る。
【0079】
さらに、装置1000は、不揮発性または揮発性メモリ、たとえば、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリおよびハードドライブの形態の少なくとも1つのコンピュータプログラム製品1008を備える。コンピュータプログラム製品1008は、装置1000中の処理ユニット1006によって実行されたとき、処理ユニット1006がその中に備えられた装置1000に、たとえば、
図9Aまたは
図9Bに関してUEまたはBSいずれかのために前に説明したプロシージャの行為を実行させる、コード/コンピュータ可読命令を備える、コンピュータプログラム1010を備える。
【0080】
一実施形態では、コンピュータプログラム1010は、それぞれBSのためのS912~S914の行為に対応するコンピュータプログラムモジュール1082~1084、またはそれぞれUEのためのS922~S924の行為に対応するコンピュータプログラムモジュール1092~1094中に構造化されたコンピュータプログラムコードとして設定され得る。
【0081】
簡明および簡潔のために、コンピュータプログラムモジュール1082~1084または1092~1094によって引き起こされる処理ユニット1006の関連がある行為は、装置1000が本開示で説明するBSまたはUEとして使用され得るように、BSまたはUEによって実行される行為に正確に対応する。
【0082】
図10に関して上記で開示した実施形態におけるコード手段は、処理ユニット中で実行されたとき、デバイスに上述の図に関して上記で説明した行為を実行させるコンピュータプログラムモジュールとして実装され、コード手段の少なくとも1つは、代替実施形態では、少なくとも部分的にハードウェア回路として実装され得る。
【0083】
プロセッサは、単一のCPU(中央処理ユニット)であり得るが、2つまたはそれ以上の処理ユニットをも備えることができる。たとえば、プロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、すなわち、特定用途向け集積回路(ASIC)など、命令セットプロセッサおよび/または関係するチップセットおよび/または専用マイクロプロセッサを含み得る。プロセッサはキャッシュ目的のためにボードメモリをも備え得る。コンピュータプログラムは、プロセッサに接続されたコンピュータプログラム製品によって担持され得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読媒体を備え得る。たとえば、コンピュータプログラム製品は、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、またはEEPROMであり得、上記で説明したコンピュータプログラムモジュールは、代替実施形態では、UE内のメモリの形態の異なるコンピュータプログラム製品上に分配され得る。
【0084】
本開示の実施形態では、実行されたとき、本開示による方法を1つまたは複数の計算デバイスに実行させる命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、コンピュータプログラム製品1008)が提供される。
【0085】
補助注記
本文書は、sTTIシナリオにおけるDL DMRSパターン設計のためのいくつかの特徴および方法を提示する。すなわち、時間/スロット/フレーム/シンボルおよびサブキャリアにわたるRE(リソースエレメント)中のDMRSのパターンは、チャネル推定有効性およびオーバーヘッドのより良いトレードオフを達成するために、それらのREの相対位置に関する異なる特徴で設計される。
【0086】
以下の説明は、通常の1ms TTIと同様のDMRS設計に基づき、DMRSは、2つのREが2つのポートについてDMRS(重複するが、直交コードによって分離される)を搬送するREペアとして配置される。ポート0および1のためのCRSポートはシンボル0、4、7、11中に配置される。
【0087】
特徴1:サブキャリア中のインターsTTI DMRS REシフティング
sTTI固有の(サブキャリア中でシフトされる)DMRS REロケーションは、パターンが時間および周波数次元にわたって拡散するようにできる限り分配されるように割り当てられる。
異なるタイプのsTTI(たとえば、両方とも2または3OS sTTIのための2つのペア)における同数のRE。
図1Aによって示されているように、両方とも2または3OS sTTIのための2つのポート。
図1Bによって示されているように、両方とも2または3OS sTTIのための4つのポート。この方式は、DMRSペアの2つのセット(DMRS
1およびDMRS
2)、2つの第1のポートのためのDMRS
1、および次の2つのポートのためのDMRS
2を使用する。
【0088】
特徴2:3OS sTTI持続時間または2OS sTTI持続時間における異なるRE数
sTTIの異なるタイプにおけるREのsTTI固有の数(たとえば、それぞれ2または3OS sTTIのための2つまたは3つのペア)、すなわち、OFDMシンボル中でsTTI長さがわずかに異なるように、異なるREが異なるsTTIのために使用される。
(2つのポート、(2/3OS sTTI)、2OS PDCCH)をもつケースの例が
図2の場合と同様に示されている。
【0089】
特徴3:サブキャリア(2つのポート)中のイントラスロットDMRS REシフティング
DMRS REはスロットsTTIのための異なるポートペアのためのサブキャリア上でシフトする。
(2つのポート、(スロットsTTI)、2OS PDCCH)をもつそのようなケースの例が
図3Aに示されている。
(4つのポート、(スロットsTTI)、2OS PDCCH)をもつケースのそのような例が
図3Bに示されている。
【0090】
特徴4:スロット0およびスロット1についての異なるDMRS RE数。
データとDMRS REとの比がより均一であるような、スロット0およびスロット1についての異なるDMRS REペア数(スロット0のための2つのREペア、およびスロット1のための3つのREペア)。一例が
図4に示されている。
【0091】
特徴5:サブキャリア中のインターフレームDMRS REシフティング
異なるスロットまたはサブフレームで、DMRSのREが異なるサブキャリアにあり、複数のsTTIスケジューリングのケースまたは他のいくつかのケースについて、これらがより良いパフォーマンスをもたらすことができるように、DMRS REはスロットまたはサブフレームにわたってシフトする。
一例が
図5に示されている。
【0092】
特徴6:異なる時間および周波数におけるDMRS RE
2レイヤ1スロットTTI通信のための以下のDMRSパターンをも提案する。
これは上記の特徴3(
図3A)の特殊なケースであり、各スロットは、DMRSを搬送する2つのシンボルペアを有する。第1のシンボルペアは2つのサブキャリア上にDMRSを有し、第2のシンボルペアは、追加のサブキャリア上に2つの第1のシンボルペアとは異なるDMRSを有する。DMRSのためのRE分布が
図6に示されている。
上記のパターンは、低いDMRSオーバーヘッドを有し、高ドップラーチャネルにおいてうまく動作する。上記のパターンを以下のパターン(
図7A~
図7D)と比較すると、
図6の上記のパターンを使用するスループットおよびBLERにおける利得を受け得る。
高ドップラー低遅延拡散環境においてパターンを適用すると、チャネルがかなり周波数フラットであるとき、パターンはチャネルの速い変動をキャプチャすることができる。(低いオーバーヘッドで、しかし低遅延拡散のためにのみ、
図7Cおよび
図7Dの高ドップラー利益を与える)。
図7A~
図7Dはパターンオプションを示す。
高遅延拡散および低ドップラー環境においてパターンを適用すると、チャネルが時間とともにゆっくり変化するときのみ、パターンはチャネル周波数応答の速い変動をキャプチャすることができる。(低いオーバーヘッドで、しかし低いドップラーのためにのみ、
図7Aおよび
図7Bの高遅延拡散利益を与える)
以下の図(
図8Aおよび
図8B)は、60km/h EPAチャネルモデルにおいてこのセクションにおいて説明されるDMRSパターンを使用するランク2ダウンリンク送信のシミュレーション結果を示す。
図8Aおよび
図8Bは、リンクレベルパフォーマンスのBLERおよびスループットを示し、他のDMRSパターンと比較した「特徴6に関する提案されるパターン」を使用する利益を示す。
【0093】
第1の実施形態では、DMRS送信のために使用されるサブキャリアインデックスが2つのグループ間で異なる、OFDMシンボルの2つまたはそれ以上のグループ中のDMRS配置が示される。
【0094】
第2の実施形態では、第1の実施形態に基づいて、2つのグループは異なるショートTTI中にあり得る(特徴1)。
【0095】
第3の実施形態では、第2の実施形態に基づいて、各グループ中の使用されるサブキャリアの数はショートTTIの長さに依存し得る(特徴2)。
【0096】
第4の実施形態では、第1の実施形態に基づいて、2つのグループは同じスロット中にあり得る(特徴3)。
【0097】
第5の実施形態では、第1の実施形態に基づいて、2つのグループは異なるスロット中にあり得、使用されるサブキャリアの数は異なる(特徴4)。
【0098】
第6の実施形態では、第1の実施形態に基づいて、2つのグループは異なるサブフレーム中にあり得る(特徴5)。
【0099】
第7の実施形態では、第4の実施形態に基づいて、2つのグループは異なる数のサブキャリアを有し得る(特徴6)。
【0100】
特定の実施形態に関して本技術について上記で説明したが、本技術は、本明細書に記載された特定の形態に限定されるものではない。たとえば、本明細書で提示された実施形態は既存のNR/LTE設定に限定されない。むしろ、それらは、将来において定義される新しいNR/LTE設定に等しく適用可能である。本技術は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、特定の上記以外の実施形態は添付の特許請求の範囲の範囲内で等しく可能である。本明細書で使用する際、「comprise/comprises(備える、含む)」または「include/includes(含む)」という用語は他の要素またはステップの存在を除外しない。さらに、個々の特徴は異なる請求項に含まれ得るが、これらは、場合によっては有利に組み合わせられ得、異なる請求項を含めることは、特徴の組合せが実現可能および/または有利ではないことを暗示しない。さらに、単数の参照は複数を除外しない。最後に、特許請求の範囲における参照符号は単に明快な例として与えられ、いかなる形でも特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。