(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-02
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】低侵襲超音波骨刃ヘッドおよび低侵襲超音波骨動力システム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/16 20060101AFI20220203BHJP
A61B 17/32 20060101ALI20220203BHJP
A61B 17/56 20060101ALI20220203BHJP
A61B 17/94 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
A61B17/16
A61B17/32 510
A61B17/56
A61B17/94
(21)【出願番号】P 2019544700
(86)(22)【出願日】2018-01-29
(86)【国際出願番号】 CN2018074409
(87)【国際公開番号】W WO2019134206
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2019-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】519264070
【氏名又は名称】ベイジン エスエムティーピー テクノロジー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ、チン
(72)【発明者】
【氏名】リ、ジェンジョウ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ソンタオ
【審査官】安田 昌司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0004396(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0172607(US,A1)
【文献】特開2006-263031(JP,A)
【文献】登録実用新案第3207943(JP,U)
【文献】登録実用新案第3205419(JP,U)
【文献】国際公開第2018/006705(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/171034(WO,A1)
【文献】国際公開第2006/016476(WO,A1)
【文献】特表2015-536760(JP,A)
【文献】実開平04-025707(JP,U)
【文献】特表2013-519437(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0022283(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00-17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨刀ロッド(11、21、31、41、51、61)と、先端部(12、22、32、42、52、62)とを備え、前記先端部は、前記骨刀ロッドの前端に位置してい
る、低侵襲超音波骨刀ヘッドであって、
前記低侵襲超音波骨刀ヘッドは経椎間孔内視鏡で使用するためのものであり、前記先端部が屈曲部として前記骨刀ロッドの長さ方向軸に対して特定の角度で屈曲しており、
前記骨刀ロッドを前記経椎間孔内視鏡のチャネルに取り付けるため、前記骨刀ロッドは、その中央部又は前記先端部から離れた前記骨刀ロッドの部分に
おいて、取り外し可能であることを特徴とする、低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項2】
前記屈曲部がローレット歯または傾斜歯を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項3】
前記屈曲部の底面(121)が方形の円弧面であり、
前記屈曲部は、上下の斜面を有する横断面(122)を備え、前記上下の斜面がローレット歯を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項4】
前記先端部(22)がレーキ形状であり、前記屈曲部の横断面(222)が傾斜歯を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項5】
前記先端部(32)が、スプーン形状であり、前記屈曲部の上面(324)が、ローレット歯を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項6】
前記屈曲部の横断面(322)および側面(323)が傾斜歯を備えていることを特徴とする、請求項5に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項7】
前記先端部(42)がプレート状であり、前記屈曲部の横断面(422)が傾斜歯を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項8】
前記先端部(52)が、斜面を有する方形の形状であり、前記屈曲部の横断面(522)がローレット歯を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項9】
前記先端部(62)が角柱状であり、前記屈曲部の横断面(622)がローレット歯を備えており、前記屈曲部の側面(621)が螺旋状の斜めスロットを備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項10】
前記骨刀ロッド全体が中空構造であることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項11】
前記骨刀ロッドの一部のみが中空構造であり、骨刀ロッドの中央にある側孔から水が排出されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の低侵襲超音波骨刀ヘッド。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の前記低侵襲超音波骨刀ヘッドを備える、低侵襲超音波骨動力システム。
【請求項13】
経椎間孔内視鏡をさらに備え、前記低侵襲超音波骨刀ヘッドの前記骨刀ロッドは、前記経椎間孔内視鏡のチャネルに取り付けられる、請求項12に記載の低侵襲超音波骨動力システム。
【請求項14】
本体、超音波ハンドル部、およびフットスイッチをさらに備え、前記低侵襲超音波骨刀ヘッドは、接続装置を介して前記超音波ハンドル部に接続され、前記超音波ハンドル部および前記フットスイッチは、前記本体とそれぞれ電気的に接続されている、請求項12または13のうちのいずれか一項に記載の低侵襲超音波骨動力システム。
【請求項15】
前記本体が、骨刀ヘッド検出モジュール、ヒューマンマシンインタラクションモジュール、超音波信号発生器、高電圧ドライバ、周波数追跡および故障検出モジュール、並びに、電圧、電流、および位相のサンプラを備えることを特徴とする、請求項14に記載の低侵襲超音波骨動力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療機器の技術分野に関し、具体的には、低侵襲超音波骨刀ヘッドおよび低侵襲超音波骨動力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の医療技術の発展に伴い、経椎間孔内視鏡下での低侵襲手術が臨床整形外科手術に広く適用されてきた。経椎間孔内視鏡下の既存の動力器具は主に、研削ドリルヘッドの高速回転により骨組織を除去する高速研削ドリルである。回転作動モードにより、研削ドリルは、作動中に、引き抜きの影響が生じて軟組織を傷つけ易く、また、血液により術野が遮られ易く医療従事者の視界を不明瞭にさせる可能性があり、これは、さらなる医療事故を引き起こし得る。
【0003】
超音波骨動力システムは、超音波エネルギを使用して作動を行う動力器具であり、正確な切断/吸引や、血管および神経を含む軟組織を損傷しないことや、恒常性のための低温状態などの突出した特性を有する。低侵襲超音波骨動力システムは、低侵襲機能と超音波機能との両方を組み合わせ、経椎間孔内視鏡の工具チャネルを用いて骨組織に対する超音波切断作動を実現し、それによって脊椎手術のアプローチを大幅に強化し、脊椎手術の安全性を向上させる。しかしながら、経椎間孔内視鏡の工具用ホールの直径は小さく、作動チャネルの直径が通常2~6mmである一方、チャネル全体の長さは長く、通常20cm以上である。超音波骨刀ヘッドシステムが経椎間孔内視鏡に挿入されると、超音波の制限により、経椎間孔内視鏡内で骨刀ヘッドを横方向に屈曲させることはできない。したがって、動作空間は非常に制限されており、経椎間孔内視鏡の方向にしか作動が実施され得ないため、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去できず、よって、超音波骨刀の最大効率が発揮されない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、動作空間が制限され、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去できないという先行技術における課題を解消するための、低侵襲超音波骨刀ヘッドおよび低侵襲超音波骨動力システムを提供する。
【0005】
第1の態様では、本開示は、骨刀ロッドと先端部とを備え、先端部は、骨刀ロッドの前端に位置しており、特定の角度で先端部が横方向に屈曲していることを特徴とする低侵襲超音波骨刀ヘッドを提供する。
【0006】
さらに、屈曲部は、ローレット歯または傾斜歯を備えている。
【0007】
さらに、屈曲部の底面は、方形の円弧面であり、屈曲部の横断面の上下の斜面は、ローレット歯を備えている。
【0008】
さらに、先端部は、レーキ形状(rake-shaped)であり、屈曲部の横断面は、傾斜歯を備えている。
【0009】
さらに、先端部は、スプーン形状(shape of a beveled square file)であり、屈曲部の上面は、ローレット歯を備えている。
【0010】
さらに、屈曲部の横断面および側面は、傾斜歯を備えている。
【0011】
さらに、先端部は、シート状であり、屈曲部の横断面は、傾斜歯を備えている。
【0012】
さらに、先端部は、傾斜した方形のヤスリの形状であり、屈曲部の横断面は、ローレット歯を備えている。
【0013】
さらに、先端部は、角柱状であり、屈曲部の横断面は、ローレット歯を備えており、その側面は、螺旋状の斜めスロットを備えている。
【0014】
さらに、低侵襲超音波骨刀ヘッドの骨刀ロッドは、先端部に接続された前部と超音波ハンドル部に接続された後部との2つの取り外し可能な部分を備える。
【0015】
さらに、骨刀ロッド全体は、中空構造である。
【0016】
さらに、骨刀ロッドの一部のみが中空構造であり、骨刀ロッドの中央にある側孔から水が排出される。
【0017】
第2の態様では、本開示はさらに、低侵襲超音波骨刀ヘッドを備える低侵襲超音波骨動力システムを提供する。
【0018】
さらに、低侵襲超音波骨動力システムは、経椎間孔内視鏡をさらに備え、低侵襲超音波骨刀ヘッドの骨刀ロッドは、経椎間孔内視鏡のチャネルに取り付けられる。
【0019】
低侵襲超音波骨動力システムは、本体、超音波ハンドル部、およびフットスイッチをさらに備え、低侵襲超音波骨刀ヘッドは、接続装置を介して超音波ハンドル部に接続され、超音波ハンドル部およびフットスイッチは、本体とそれぞれ電気的に接続されている。
【0020】
さらに、本体は、骨刀ヘッド検出モジュール、ヒューマンマシンインタラクションモジュール、超音波信号発生器、高電圧ドライバ、周波数追跡および故障検出モジュール、並びに、電圧、電流、および位相のサンプラを備える。
【0021】
本開示は、高速研削ドリルを超音波骨動力システムに置き換えており、したがって、医療リスクを低減し、より正確な切断を提供し、血管および神経などの軟組織に損傷を与えず、より良好な恒常性を提供する。
【0022】
本開示では、低侵襲超音波骨刀ヘッドの先端部は、ある角度で横方向に屈曲しており、先端部を屈曲させることで経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織の除去を可能にし、その結果、操作者は、制限された経椎間孔内視鏡のチャネル下で可能な限り多くの動作空間を確保でき、それによって骨の除去効率を向上させる。さらに、屈曲部にローレット歯または傾斜歯を提供することは、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織に対してより良好な研削または切断を提供する。
【0023】
低侵襲超音波骨刀ヘッドの骨刀ロッドを2つの取り外し可能な部分として構成することによって、本開示はまた、屈曲した骨刀ヘッドが経椎間孔内視鏡のチャネルを通過できないため骨刀ロッドが内視鏡チャネルに取り付けられないという課題も解消し、それによって骨刀ヘッドの組み立てをさらに容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態1の低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態1の低侵襲超音波骨刀ヘッドの骨刀ロッドの構造概略図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態1の低侵襲超音波骨動力システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用するための低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態1の低侵襲超音波骨動力システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用するための低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態1の低侵襲超音波骨動力システムの本体の構成の構造概略図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態2の低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【
図7】
図7は、本開示の実施形態3の低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【
図8】
図8は、本開示の実施形態4の低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態5の低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【
図10】
図10は、本開示の実施形態6の低侵襲超音波骨刀ヘッドの構造概略図である。
【発明の詳細な説明】
【0025】
下記の実施形態では、開示される実施形態がどのように実施されるかを、図面と共に本文による詳細な説明で説明する。他の実施形態も実現可能であり、それら実施形態が、本開示に開示された範囲から逸脱することなく構造的または論理的に修正され得ることを理解されたい。
【0026】
本開示は、特定の実施形態並びに図面を参照して、以下でさらに詳細に説明される。
【0027】
[実施形態1]
図1に示すように、本実施形態は、骨刀ロッド11と先端部12とを備える低侵襲超音波骨刀ヘッド1を開示しており、先端部12は、骨刀ロッド11の前端に位置し、特定の角度で横方向に屈曲している。屈曲部の底面121は、方形の円弧面であり、屈曲部の横断面122の上下の斜面は、ローレット歯を備えている。
【0028】
組立手順において、屈曲した先端部は経椎間孔内視鏡のチャネルを通過できないので、
図2に示すように低侵襲超音波骨刀ヘッド1が経椎間孔内視鏡と共に作動することを可能にするために、低侵襲超音波骨刀ヘッドの骨刀ロッド11は、先端部12に接続された前部と超音波ハンドル部に接続された後部との2つの部分として構成される。この2つの部分は、骨刀ヘッドの前部が後部にしっかりと接続して完全な骨刀ロッド11を形成することができるねじを用いて接続されている。取り付けの際、ハンドル部に接続された後部が内視鏡の後方から挿入され、屈曲した先端部に接続された骨刀ロッドの前部が内視鏡の前方から挿入され、これら2つの部分は、ねじを用いてしっかりと接続される。2つの部分が接続される接続位置は、骨刀ロッド11の中央部、骨刀ロッド11の後端、または先端部12に近接する骨刀ロッドの側部であり得る。
【0029】
骨刀ロッド11は、先端部で直接灌流するために水を排出するようロッド全体を通して中空構造であるか、または骨刀ロッド11の中央にある側孔から水が排出されるように骨刀ロッドの一部のみが中空構造であり得る。
【0030】
低侵襲超音波骨刀ヘッド1は、低侵襲超音波骨動力システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用できる。
図3~
図4に示すように、使用時、低侵襲超音波骨刀1の骨刀ロッドは、経椎間孔内視鏡10の作動チャネルに取り付けられ、接続装置を介して超音波ハンドル部に接続される。超音波ハンドル部は、本体と電気的に接続され、さらにフットスイッチが提供され、本体とも電気的に接続されている。本体、接続デバイス、超音波ハンドル部、フットスイッチ、低侵襲超音波骨刀ヘッド、および他の構成要素が、超音波骨動力システムを構成している。上記の構成要素において、フットスイッチは、開始または停止のために本体を制御し、且つ超音波の出力および停止をさらに制御するために使用され;本体は、超音波ハンドル部の接続を検出し、超音波システムが最適な共振周波数で作動できるように超音波駆動信号を制御および調整し、また、超音波駆動信号の電流、電圧、および位相パラメータの識別や、駆動信号が過電流、開回路、または短絡であるかどうかの検出などのようなハンドル部の振動状態を識別および検出するために使用され;超音波ハンドル部は、超音波骨刀ヘッドを駆動して作動させるように、高電圧電気信号を超音波振動に変換するために使用され;低侵襲超音波骨刀ヘッド1は、骨組織切除を実現するために超音波振動を伝達および増幅するために使用される。一方、低侵襲超音波骨刀ヘッド1の先端部12が横方向に屈曲しているため、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去することができ、その結果、操作者は、制限された内視鏡のチャネル下でも可能な限り多くの動作空間を確保でき、それによって骨の除去効率を向上させる。加えて、屈曲部の横断面122の上下の斜面は、ローレット歯を備えており、これは、内視鏡の周囲の骨組織を研削するためにより有利であり、それによって効率をさらに向上させる。
【0031】
図5に示すように、低侵襲超音波骨動力システムの本体は、骨刀ヘッド検出モジュール、ヒューマンマシンインタラクションモジュール、超音波信号発生器、高電圧ドライバ、周波数追跡および故障検出モジュール、並びに、電圧、電流、および位相サンプラを備える。骨刀ヘッド検出モジュールは、本体が超音波ハンドル部なしで高電圧駆動信号を出力するのを防ぐために、超音波ハンドル部が本体に接続されているかどうかを識別するために使用される。ヒューマンマシンインタラクションモジュールは、回路を介して、フットスイッチの作動、骨刀ヘッドの検出、ユーザ電源および作動モードの制御入力、回路の異常状態の表示などを識別し、設定どおりの超音波周波数信号の生成を開始または停止するために、制御信号を超音波信号発生器に送信して、周波数追跡および故障検出モジュール、並びに他の構成要素の作動を制御する。超音波信号発生器によって生成された超音波信号は、高電圧ドライバに出力され、これが、超音波ハンドル部を駆動する。電圧、電力、および位相サンプラは、超音波ハンドル部の駆動回路における電圧および電流、並びにその位相関係をサンプリングする。周波数追跡および故障検出モジュールは、超音波ハンドル部を最適な動作状態で作動させるように、取得した電圧、電流、および位相にしたがって超音波信号発生器の周波数および位相を調整し、且つ超音波ハンドル部の短絡および開回路を含む異常な動作状態を識別するためも使用され、ユーザークエリに関する結果をヒューマンマシンインタラクションモジュールにフィードバックすることができる。
【0032】
[実施形態2]
図6は、本開示の実施形態2の低侵襲超音波骨刀ヘッド2を示す。骨刀ヘッド2は、骨刀ロッド21と先端部22とを備え、先端部22は、骨刀ロッド21の前端に位置し、特定の角度で横方向に屈曲している。先端部22は、レーキ形状であり、屈曲部の横断面222は、傾斜歯を備えている。
【0033】
実施形態1と同様に、組み立てを容易にするために、骨刀ロッド21はまた、先端部22に接続された前部とハンドル部に接続された後部との2つの部分としても構成されており、それら2つの部分は、ねじを用いて接続されている。骨刀ロッド21は、先端部で直接灌流するために水を排出するようロッド全体を通して中空構造であるか、またはロッドの中央にある側孔から水が排出されるように骨刀ロッドの一部のみが中空構造であり得る。
【0034】
低侵襲超音波骨刀ヘッド2はまた、低侵襲超音波骨動力システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用され得る。使用時、低侵襲超音波骨刀2の骨刀ロッドは、経椎間孔内視鏡の作動チャネルに取り付けられ、接続装置を介して超音波ハンドル部に接続される。超音波ハンドル部は、本体と電気的に接続され、さらにフットスイッチが提供され、本体とも電気的に接続されている。低侵襲超音波骨刀ヘッド2の先端部22が横方向に屈曲した弧状の部分を有しているため、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去することができ、その結果、操作者は、制限された内視鏡のチャネル下でも可能な限り多くの動作空間を確保でき、それによって骨の除去効率を向上させる。加えて、屈曲部の横断面222は、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を切断するのに役立つ傾斜歯を備えており、それによって効率をさらに向上させる。
【0035】
[実施形態3]
図7は、本開示の実施形態3の低侵襲超音波骨刀ヘッド3である。骨刀ヘッド3は、骨刀ロッド31と先端部32とを備え、先端部32は、骨刀ロッド31の前端に位置し、特定の角度で横方向に屈曲している。先端部32は、スプーン形状であり、屈曲部の上面324は、ローレット歯を備えている。さらに、屈曲部の横断面322および側面323は、傾斜歯を備え得る。
【0036】
実施形態1と同様に、組み立てを容易にするために、骨刀ロッド31はまた、先端部32に接続された前部とハンドル部に接続された後部との2つの部分としても構成され、それら2つの部分は、ねじを用いて接続されている。骨刀ロッド31は、先端部で直接灌流するために水を排出するようロッド全体を通して中空構造であるか、またはロッドの中央にある側孔から水が排出されるように骨刀ロッドの一部のみが中空構造であり得る。
【0037】
低侵襲超音波骨刀ヘッド3は、超音波骨組織外科システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用できる。使用時、低侵襲超音波骨刀3の骨刀ロッド31は、経椎間孔内視鏡の作動チャネルに取り付けられ、接続装置を介して超音波ハンドル部に接続される。超音波ハンドル部は、本体と電気的に接続され、さらにフットスイッチが提供され、本体とも電気的に接続されている。低侵襲超音波骨刀ヘッド3の先端部32が横方向に屈曲しており且つ底面が台形であるため、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去することができ、その結果、操作者は、制限された内視鏡のチャネル下でも可能な限り多くの動作空間を確保でき、それによって骨の除去効率を向上させる。加えて、屈曲部の上面324は、内視鏡の周囲の骨組織を研削するのに役立つローレット歯を備えている。さらに、屈曲部の横断面322および側面323は、内視鏡の周囲の骨組織を切断するのに役立つ傾斜歯を備えている。上記の構成は、骨の除去効率を大幅に向上させることができ、それによってより広い動作空間を提供する。
【0038】
[実施形態4]
図8は、本開示の実施形態4の低侵襲超音波骨刀ヘッド4である。骨刀ヘッド4は、骨刀ロッド41と先端部42とを備え、先端部42は、骨刀ロッド41の前端に位置し、特定の角度で横方向に屈曲している。先端部42は、シート状であり、屈曲部の横断面422および底面421は、傾斜歯を備えている。
【0039】
実施形態1と同様に、組み立てを容易にするために、骨刀ロッド41はまた、先端部42に接続された前部とハンドル部に接続された後部との2つの部分としても構成され、それら2つの部分は、ねじを用いて接続されている。骨刀ロッド41は、先端部で直接灌流するために水を排出するようロッド全体を通して中空構造であるか、または骨刀ロッドの中央にある側孔から水が排出されるように骨刀ロッドの一部のみが中空構造である。
【0040】
低侵襲超音波骨刀ヘッド4は、超音波骨組織外科システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用できる。使用時、低侵襲超音波骨刀4の骨刀ロッド41は、経椎間孔内視鏡の作動チャネルに取り付けられ、接続装置を介して超音波ハンドル部に接続される。超音波ハンドル部は、本体と電気的に接続され、さらにフットスイッチが提供され、本体とも電気的に接続されている。低侵襲超音波骨刀ヘッド4の先端部42が横方向に屈曲しているため、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去することができ、その結果、操作者は、制限された内視鏡のチャネル下でも可能な限り多くの動作空間を確保でき、それによって骨の除去効率を向上させる。加えて、屈曲部の底面421および横断面422は、傾斜歯を備えており、これは、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を切断するのに役立ち、それによって骨の除去効率をさらに向上させる。
【0041】
[実施形態5]
図9は、本開示の実施形態5の低侵襲超音波骨刀ヘッド5である。骨刀ヘッド5は、骨刀ロッド51と先端部52とを備え、先端部52は、骨刀ロッド51の前端に位置し、特定の角度で横方向に屈曲している。先端部52は、傾斜した方形のヤスリの形状であり、屈曲部の横断面522は、ローレット歯を備えている。
【0042】
実施形態1と同様に、組み立てを容易にするために、骨刀ロッド51はまた、先端部52に接続された前部とハンドル部に接続された後部との2つの部分としても構成され、それら2つの部分は、ねじを用いて接続されている。骨刀ロッド51は、先端部で直接灌流するために水を排出するようロッド全体を通して中空構造であるか、または骨刀ロッドの中央にある側孔から水が排出されるように骨刀ロッドの一部のみが中空構造である。
【0043】
低侵襲超音波骨刀ヘッド5は、超音波骨組織外科システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用できる。使用時、低侵襲超音波骨刀5の骨刀ロッド51は、経椎間孔内視鏡の作動チャネルに取り付けられ、接続装置を介して超音波ハンドル部に接続される。超音波ハンドル部は、本体と電気的に接続され、さらにフットスイッチが提供され、本体とも電気的に接続されている。低侵襲超音波骨刀ヘッド5の先端部52が横方向に屈曲しているため、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去することができ、その結果、操作者は、制限された内視鏡のチャネル下でも可能な限り多くの動作空間を確保でき、それによって骨の除去効率を向上させる。加えて、屈曲部の横断面522は、内視鏡の周囲の骨組織を研削するのに役立つローレット歯を備えており、それによって骨の除去効率をさらに向上させる。
【0044】
[実施形態6]
図10は、本開示の実施形態6の低侵襲超音波骨刀ヘッド6である。骨刀ヘッド6は、骨刀ロッド61と先端部62とを備え、先端部62は、骨刀ロッド61の前端に位置し、特定の角度で横方向に屈曲している。先端部62は、角柱状である。屈曲部の横断面622は、ローレット歯を備えており、その側面621は、螺旋状の斜めの溝を備えている。
【0045】
実施形態1と同様に、取り付けを容易にするために、骨刀ロッド61はまた、先端部62に接続された前部とハンドル部に接続された後部との2つの部分としても構成され、それら2つの部分は、ねじを用いて接続されている。骨刀ロッド61は、先端部で直接灌流するために水を排出するようロッド全体を通して中空構造であるか、または骨刀ロッドの中央にある側孔から水が排出されるように骨刀ロッドの一部のみが中空構造である。
【0046】
低侵襲超音波骨刀ヘッド6は、超音波骨組織外科システムにおいて、経椎間孔内視鏡と共に使用できる。使用時、低侵襲超音波骨刀6の骨刀ロッド61は、経椎間孔内視鏡の作動チャネルに取り付けられ、接続装置を介して超音波ハンドル部に接続される。超音波ハンドル部は、本体と電気的に接続され、さらにフットスイッチが提供され、本体とも電気的に接続されている。低侵襲超音波骨刀ヘッド6の先端部62が横方向に屈曲しているため、経椎間孔内視鏡の周囲の骨組織を除去することができ、その結果、操作者は、制限された内視鏡のチャネル下でも可能な限り多くの動作空間を確保でき、それによって骨の除去効率を向上させる。加えて、屈曲部の横断面622は、内視鏡の周囲の骨組織を研削するのに役立つローレット歯を備えており、それによって骨の除去効率をさらに向上させる。
【0047】
様々な実施形態を上記に詳細に説明したが、当業者は、様々な代替のおよび/または同等の実施形態が、本開示から逸脱することなく、上述した実施形態の特定の開示と置き換えられるように使用され得ることを理解するだろう。本願は、本明細書で論じた様々な実施形態のあらゆる修正および変形を対象とすることを意図している。