(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-02
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20220203BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20220203BHJP
B65G 1/10 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G1/00 501C
B65G1/10 Z
(21)【出願番号】P 2021523017
(86)(22)【出願日】2019-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2019102365
(87)【国際公開番号】W WO2020082881
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】201811261310.3
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910285592.9
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518227142
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING GEEKPLUS TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】劉凱
(72)【発明者】
【氏名】李金国
(72)【発明者】
【氏名】王梦迪
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-043832(JP,A)
【文献】特開2017-141102(JP,A)
【文献】特開2018-34964(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
B65G 1/00
B65G 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御サーバ、ロボット、出し入れ装置、ワークステーション、および物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを備え、
前記出し入れ装置および前記ロボットがそれぞれ前記制御サーバと通信し、前記在庫エリアに複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられ、前記複数の高層棚のいずれかは、前記高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層には、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置され、前記保管容器内には、前記仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、前記仕分け棚に仕分け可能な在庫物品が収容され、
前記制御サーバは、物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、前記ターゲット仕分け棚を搬送する第1ロボット、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置、および補給操作を実施するターゲットワークステーションを決定し、前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信するように構成され、
前記第1ロボットは、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け棚が位置する高層棚の位置まで走行し、前記高層棚の最下層から前記ターゲット仕分け棚を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送するように構成され、
前記第1出し入れ装置は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送するように構成される、ことを特徴とする、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫システム。
【請求項2】
前記仕分け棚は、前記仕分け棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記仕分け棚の各層に少なくとも1つの仕分け容器が配置され、前記仕分け容器内に仕分け可能な在庫物品が収容され、
前記制御サーバは、更に、物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器、前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚、および前記ターゲット仕分け容器を搬送する第1ロボットを決定し、前記第1ロボットのために走行経路を計画し、制御指令を前記第1ロボットに送信するように構成され、
前記第1ロボットは、更に、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚の位置まで走行し、前記仕分け棚から前記ターゲット仕分け容器を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送するように構成される、ことを特徴とする請求項
1に記載の在庫システム。
【請求項3】
前記第1ロボットは、更に、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器が操作される過程において、常に前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器とドッキングしているように構成され、
前記第1出し入れ装置は、更に、前記ターゲット保管容器が操作される過程において、常に前記ターゲット保管容器とドッキングしているように構成される、ことを特徴とする請求項
1または
2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1ロボットは、更に、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器が操作された後、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を前記ターゲットワークステーションから前記在庫エリアまで搬送するように構成され、
前記第1出し入れ装置は、更に、前記ターゲット保管容器が操作された後、前記ターゲット保管容器を前記ターゲットワークステーションから前記在庫エリアまで搬送するように構成される、ことを特徴とする請求項
3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1ロボットは、更に、前記ターゲット仕分け容器またはターゲット仕分け容器を前記ターゲットワークステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように構成され、
前記第1出し入れ装置は、更に、前記ターゲット保管容器を前記ターゲットワークステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように構成される、ことを特徴とする
請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御サーバは、更に、補給完了要求に応答し、前記ターゲット保管容器を入れるための第2出し入れ装置、および前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を搬送するための第2ロボットを決定し、前記第2ロボットおよび前記第2出し入れ装置のために走行経路を計画し、制御指令を前記第2ロボットおよび前記第2出し入れ装置に送信するように構成され、
前記第2ロボットは、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲットワークステーションから前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を取得し、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を前記在庫エリアまで搬送するように構成され、
前記第2出し入れ装置は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲットワークステーションから前記ターゲット保管容器を取得し、前記ターゲット保管容器を前記在庫エリアまで搬送するように構成される、ことを特徴とする請求項
5に記載のシステム。
【請求項7】
補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚が空きトレイ棚であり、前記ターゲット保管容器がターゲットトレイである場合、
前記制御サーバは、更に、物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、および前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置を決定し、前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、制御指令を前記第1出し入れ装置に送信するように構成され、
前記第1出し入れ装置は、更に、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲット仕分け棚の位置まで搬送し、前記ターゲット保管容器を前記ターゲット仕分け棚に配置するように構成される、ことを特徴とする請求項
1に記載のシステム。
【請求項8】
前記出し入れ装置は無人フォークリフトであり、前記無人フォークリフトのフォーク出し方向は走行方向に垂直である、ことを特徴とする請求項
1に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御サーバは、更に、仕分け待ち物品の在庫数を計算し、前記在庫数が所定の安全在庫閾値以下になると、前記物品の補給が必要であると決定するように構成される、ことを特徴とする請求項
1または
2に記載のシステム。
【請求項10】
前記制御サーバは、更に、安全在庫閾値と前記在庫数との差分値に基づいて前記物品の予備補給数を決定し、前記予備補給数および前記物品の在庫エリアにおける保管規格に基づき、前記物品の実際の補給数と物品容器カテゴリの少なくともいずれかを決定し、前記物品の実際の補給数に基づいて前記物品の補給タスクを生成するように構成される、ことを特徴とする請求項
9に記載のシステム。
【請求項11】
前記仕分け棚は、トレイ棚と仕切り板棚の少なくともいずれかを含む、ことを特徴とする請求項
1または
2に記載のシステム。
【請求項12】
制御サーバが物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、前記ターゲット仕分け棚を搬送する第1ロボット、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置、および補給操作を実施するターゲットワークステーションを決定し、前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、第1制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信し、前記ターゲット高層棚および前記ターゲット仕分け棚が物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリア内に位置し、前記在庫エリアに複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられ、前記複数の高層棚のいずれかは、前記高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層に、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置され、前記保管容器内には、前記仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、前記仕分け棚に仕分け可能な在庫物品が収容されていることと、
前記第1ロボットが第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け棚が位置する高層棚位置まで走行し、前記高層棚の最下層から前記ターゲット仕分け棚を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送することと、
前記第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送することとを含む、ことを特徴とする、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法。
【請求項13】
前記仕分け棚は、前記仕分け棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記仕分け棚の各層に少なくとも1つの仕分け容器が配置され、前記仕分け容器内に仕分け可能な在庫物品が収容され、
前記制御サーバが物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器、前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚、および前記ターゲット仕分け容器を搬送する第1ロボットを決定し、前記第1ロボットのために走行経路を計画し、第1制御指令を前記第1ロボットに送信することと、
前記第1ロボットが第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚の位置まで走行し、前記仕分け棚から前記ターゲット仕分け容器を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送することとを更に含む、ことを特徴とする請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器が操作される過程において、前記第1ロボットが常に前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器とドッキングし、
前記ターゲット保管容器が操作される過程において、前記第1出し入れ装置が常に前記ターゲット保管容器とドッキングしている、ことを特徴とする請求項
12または
13に記載の方法。
【請求項15】
前記制御サーバが、前記ターゲット保管容器および前記ターゲット仕分け棚に対する操作の終了、または前記ターゲット保管容器および前記ターゲット仕分け容器に対する操作の終了を検出すると、第2制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信することと、
前記第1ロボットが前記第2制御指令に応答し、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を前記ターゲットワークステーションから前記在庫エリアまで搬送することと、
前記第1出し入れ装置が前記第2制御指令に応答し、前記ターゲット保管容器を前記ターゲットワークステーションから前記在庫エリアまで搬送することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送した後、
前記制御サーバが配置指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信することと、
前記第1ロボットが前記配置指令に応答し、前記ターゲット仕分け容器またはターゲット仕分け容器を前記ターゲットワークステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機することと、
前記第1出し入れ装置が前記配置指令に応答し、前記ターゲット保管容器を前記ターゲットワークステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機することと、を更に含む、ことを特徴とする
請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送した後、
前記制御サーバが補給完了要求に応答し、前記ターゲット保管容器を入れるための第2出し入れ装置、および前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を搬送するための第2ロボットを決定し、前記第2ロボットおよび前記第2出し入れ装置のために走行経路を計画し、第3制御指令を前記第2ロボットおよび前記第2出し入れ装置に送信することと、
前記第2ロボットが第3制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲットワークステーションから前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を取得し、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を前記在庫エリアまで搬送することと、
前記第2出し入れ装置が第3制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲットワークステーションから前記ターゲット保管容器を取得し、前記ターゲット保管容器を前記在庫エリアまで搬送することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚が空きトレイ棚であり、前記ターゲット保管容器がターゲットトレイである場合、
前記制御サーバが物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、および前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置を決定し、前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、第4制御指令を前記第1出し入れ装置に送信することと、
前記第1出し入れ装置が第4制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲット仕分け棚の位置まで搬送し、前記ターゲット保管容器を前記ターゲット仕分け棚に配置することと、
を更に含む、ことを特徴とする請求項
12または
13に記載の方法。
【請求項19】
前記
第1出し入れ装置は無人フォークリフトであり、前記無人フォークリフトのフォーク出し方向は走行方向に垂直である、ことを特徴とする請求項
12に記載の方法。
【請求項20】
前記制御サーバは仕分け待ち物品の補給が必要であると決定することは、
前記制御サーバが仕分け待ち物品の在庫数を計算し、前記在庫数が所定の安全在庫閾値以下になると、前記物品の補給が必要であると決定することを含む、ことを特徴とする請求項
12または
13に記載の方法。
【請求項21】
前記制御サーバは補給が必要である物品について補給タスクを生成することは、
前記制御サーバが安全在庫閾値と前記在庫数との差分値に基づいて前記物品の予備補給数を決定することと、
前記制御サーバが前記予備補給数および前記物品の在庫エリアにおける保管規格に基づき、前記物品の実際の補給数と物品容器カテゴリの少なくともいずれかを決定することと、
前記制御サーバが前記物品の実際の補給数に基づいて前記物品の補給タスクを生成することと、
を含む、ことを特徴とする請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
前記仕分け棚は、トレイ棚と仕切り板棚の少なくともいずれかを含む、ことを特徴とする請求項
12または
13に記載の方法。
【請求項23】
物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、前記ターゲット仕分け棚を搬送する第1ロボット、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置、および補給操作を実施するターゲットワークステーションを決定し、前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、第1制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信し、前記ターゲット高層棚および前記ターゲット仕分け棚が物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリア内に位置し、前記在庫エリアに複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられ、前記複数の高層棚のいずれかは、前記高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層に、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置され、前記保管容器内には、前記仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、前記仕分け棚に仕分け可能な在庫物品が収容され、前記第1制御指令は、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け棚が位置する高層棚の位置まで走行し、前記高層棚の最下層から前記ターゲット仕分け棚を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送するように前記第1ロボットに指示することに用いられ、且つ、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送するように前記第1出し入れ装置に指示することに用いられることを含む、
ことを特徴とする物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法。
【請求項24】
前記仕分け棚は、前記仕分け棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記仕分け棚の各層に少なくとも1つの仕分け容器が配置され、前記仕分け容器内に仕分け可能な在庫物品が収容され、
物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器、前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚、および前記ターゲット仕分け容器を搬送する第1ロボットを決定し、前記第1ロボットのために走行経路を計画し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚の位置まで走行し、前記仕分け棚から前記ターゲット仕分け容器を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送するように前記第1ロボットに指示するための第1制御指令を前記第1ロボットに送信することを更に含む、ことを特徴とする請求項
23に記載の方法。
【請求項25】
前記ターゲット保管容器および前記ターゲット仕分け棚に対する操作の終了、または前記ターゲット保管容器および前記ターゲット仕分け容器に対する操作の終了を検出すると、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を前記ターゲットワークステーションから前記在庫エリアまで搬送するように前記第1ロボットに指示する、または前記ターゲット保管容器を前記ターゲットワークステーションから前記在庫エリアまで搬送するように前記第1出し入れ装置に指示するための第2制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信することを更に含む、ことを特徴とする
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送するという通知を受信した後、
前記ターゲット仕分け容器またはターゲット仕分け容器を前記ターゲットワークステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように前記第1ロボットに指示し、且つ、前記ターゲット保管容器を前記ターゲットワークステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように前記第1出し入れ装置に指示するための配置指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信することを更に含む、ことを特徴とする
請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送
するという通知を受信した後、
補給完了要求に応答し、前記ターゲット保管容器を入れるための第2出し入れ装置、および前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を搬送するための第2ロボットを決定し、前記第2ロボットおよび前記第2出し入れ装置のために走行経路を計画し、第3制御指令を前記第2ロボットおよび前記第2出し入れ装置に送信
し、
ここで、前記第3制御指令は、計画された走行経路に基づいて前記ターゲットワークステーションから前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を取得し、前記ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を前記在庫エリアまで搬送する
ように前記第2ロボットに指示することに用いられ、且つ計画された走行経路に基づいて前記ターゲットワークステーションから前記ターゲット保管容器を取得し、前記ターゲット保管容器を前記在庫エリアまで搬送する
ように前記第2出し入れ装置に指示することに用いられることを更に含む、ことを特徴とする請求項
26に記載の方法。
【請求項28】
補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚が空きトレイ棚であり、前記ターゲット保管容器がターゲットトレイである場合、
物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、および前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置を決定し、前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲット仕分け棚の位置まで搬送し、前記ターゲット保管容器を前記ターゲット仕分け棚に配置するように前記第1出し入れ装置に指示するための第4制御指令を前記第1出し入れ装置に送信することを更に含む、ことを特徴とする請求項
23または
24に記載の方法。
【請求項29】
仕分け待ち物品の補給が必要であると決定することは、
仕分け待ち物品の在庫数を計算し、前記在庫数が所定の安全在庫閾値以下になると、前記物品の補給が必要であると決定することを更に含む、ことを特徴とする請求項
23または
24に記載の方法。
【請求項30】
補給が必要である物品について補給タスクを生成することは、
安全在庫閾値と前記在庫数との差分値に基づいて前記物品の予備補給数を決定することと、
前記予備補給数および前記物品の在庫エリアにおける保管規格に基づき、前記物品の実際の補給数と物品容器カテゴリの少なくともいずれかを決定することと、
前記物品の実際の補給数に基づいて前記物品の補給タスクを生成することと、を含む、ことを特徴とする請求項
29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2019年4月10日に中国専利局に出願された出願番号が201910285592.9で、発明名称が「物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリア、在庫管理システムおよび方法」である発明と、2018年10月26日に中国専利局に出願された出願番号が201811261310.3で、発明名称が「自動補給の倉庫保管システムおよび自動補給方法」である発明との中国特許出願に対して、優先権の利益を主張するものであり、その全ての内容を引用により本発明に援用する。
【0002】
本発明の実施例は、物流・倉庫保管技術分野に関し、特に、物品の準備と仕分けとを一体に統合する管理の在庫管理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
eコマースの急速な発展および成熟に伴い、eコマースは、既に消費者の生活でますます重要な役割を果たし、毎年のユーザの注文数は幾何倍数で増加する。且つ、ユーザはeコマースのサービス品質に対してより高い要求を提出するため、注文取引をどのように効率的、低コスト、柔軟かつ正確に行うかは、それぞれのeコマースサービス会社が直面している1つの巨大な挑戦である。
【0004】
それとともに、eコマースの急速な発展により、1つの倉庫は大量の物品の種類および物品の在庫量を保管する必要がある。そのため、倉庫全体の保管効率を向上させるために、倉庫が注文の仕分けを迅速に行える必要があり、倉庫の物品保管量を向上させる必要もある。
【0005】
現在、倉庫の保管効率を向上させるために、倉庫を計画する際に、通常、大量の物品の在庫を保管するための物品準備エリアを区画し、例えば、高層棚を利用して物品の保管量を向上させる。また、「GTP」モードに基づいて物品の仕分けを行うための仕分けエリアを更に区画し、即ち、ロボットを利用して仕分けエリアの仕分け棚を仕分けステーションまで搬送してから、仕分けステーションに位置する作業員または他の自動化デバイスが仕分け棚から注文に必要な物品を仕分けする。また、仕分けエリアに欠品がある場合、物品準備エリアに保管された大口の物品を仕分けエリアに補給したり、仕分けエリアに周期的に補給したりすることができる。
【0006】
しかし、面積が固定した倉庫の場合、物品準備エリアを拡大すると、仕分けエリアを相対的に圧縮する必要があり、物品準備エリアの物品保管効率を向上させるが、仕分けエリアの縮小は必ず仕分けステーション数に影響を及ぼし、ひいては仕分け効率に影響を及ぼす。逆に、仕分けエリアを拡大すると、物品準備エリアを相対的に圧縮する必要があり、仕分けエリアの仕分け効率を向上させるが、物品準備エリアの縮小も同様にその保管効率に影響を及ぼす。即ち、従来技術は、倉庫の仕分け効率と保管効率とのバランスを取ることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、倉庫仕分け効率と保管効率とのバランスを実現する物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1態様において、本発明の実施例は、制御サーバ、ロボット、出し入れ装置、ワークステーション、および物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを備え、前記出し入れ装置および前記ロボットがそれぞれ前記制御サーバと通信し、前記在庫エリアに、複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられ、前記複数の高層棚のいずれかは、前記高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層には、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置され、前記保管容器内には、前記仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、前記仕分け棚に仕分け可能な在庫物品が収容され、
前記制御サーバは、物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、前記ターゲット仕分け棚を搬送する第1ロボット、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置、および補給操作を実施するターゲットワークステーションを決定し、前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信するように構成され、
前記第1ロボットは、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け棚が位置する高層棚の位置まで走行し、前記高層棚の最下層から前記ターゲット仕分け棚を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送するように構成され、
前記第1出し入れ装置は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送するように構成される、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムを提供する。
【0010】
第2態様において、本発明の実施例は、
制御サーバは、物品補給要求に応答し、補給待ちターゲット仕分け棚、前記ターゲット仕分け棚を搬送する第1ロボット、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置、および補給操作を実施するターゲットワークステーションを決定し、前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、第1制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信し、前記ターゲット高層棚および前記ターゲット仕分け棚は物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリア内に位置し、前記在庫エリアに複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられ、前記複数の高層棚のいずれかは、前記高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層に、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置され、前記保管容器内には、前記仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、前記仕分け棚に仕分け可能な在庫物品が収容されていることと、
前記第1ロボットが第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け棚が位置する高層棚位置まで走行し、前記高層棚の最下層から前記ターゲット仕分け棚を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送することと、
前記第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送することとを含む、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法を提供する。
【0011】
更に、前記仕分け棚は、前記仕分け棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記仕分け棚の各層に少なくとも1つの仕分け容器が配置され、前記仕分け容器内に仕分け可能な在庫物品が収容され、上記方法は、
前記制御サーバが物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器、前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚、および前記ターゲット仕分け容器を搬送する第1ロボットを決定し、前記第1ロボットのために走行経路を計画し、第1制御指令を前記第1ロボットに送信することと、
前記第1ロボットが第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚の位置まで走行し、前記仕分け棚から前記ターゲット仕分け容器を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送することと、
を更に含む。
【0012】
第3態様において、本発明の実施例は、
物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、前記ターゲット仕分け棚を搬送する第1ロボット、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、前記ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置、および補給操作を実施するターゲットワークステーションを決定し、前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、第1制御指令を前記第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に送信し、前記ターゲット高層棚および前記ターゲット仕分け棚が物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリア内に位置し、前記在庫エリアに複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられ、前記複数の高層棚のいずれかは、前記高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、前記複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層に、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置され、前記保管容器内には、前記仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、前記仕分け棚に仕分け可能な在庫物品が収容され、前記第1制御指令は、計画された走行経路に基づいて前記ターゲット仕分け棚が位置する高層棚の位置まで走行し、前記高層棚の最下層から前記ターゲット仕分け棚を識別して前記ターゲットワークステーションまで搬送するように前記第1ロボットに指示することに用いられ、且つ、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送するように前記第1出し入れ装置に指示することに用いられる、ことを含む、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施例は、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムおよび方法を提供し、従来の物品準備エリアと仕分けエリアとを物理的空間で重ね合わせることにより、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを形成し、倉庫の既存の面積を十分に利用し、倉庫が大量の物品を保管できることを確保できるだけでなく、更にワークステーション等の数量に影響を与えず、それとともに、該在庫エリアは、制御サーバ、ロボットおよび出し入れ装置等の相互協働で、高層棚の操作と仕分け棚の操作とが物理的空間で互いに影響せずに順に行われ、ひいては仕分け効率と保管効率とのバランスを実現する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の例示的な実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、説明する実施例において使用する必要のある図面について簡単に説明する。明らかに、説明する図面は、本発明の説明する一部の実施例の図面に過ぎず、全ての図面ではなく、当業者は、創造的な労働を行わない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0015】
【
図1A】従来技術に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの構造模式図である。
【
図1B】本発明の実施例に係るロボットの構造模式図である。
【
図1C】本発明の実施例に係る出し入れ装置の構造模式図である。
【
図2A】本発明の実施例1に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの構造ブロック図である。
【
図2B】本発明の実施例に係る仕分け棚の模式図である。
【
図2C】本発明の実施例1に係る高層棚の正面図である。
【
図2D】本発明の実施例1に係る高層棚の側面図である。
【
図2E】本発明の実施例1に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図2F】本発明の実施例に適用される把持装置付きのロボットの構造模式図である。
【
図2G】本発明の実施例1に係る別の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図2H】本発明の実施例1に係る別の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図3】本発明の実施例2に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図4A】本発明の実施例3に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図4B】本発明の実施例3に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図4C】本発明の実施例3に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図5A】本発明の実施例4に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図5B】本発明の実施例4に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図5C】本発明の実施例4に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【
図6A】本発明の実施例5に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法のフローチャートである。
【
図6B】本発明の実施例5に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法のフローチャートである。
【
図7A】本発明の実施例に係るトレイ棚の構造模式図である。
【
図7B】本発明の実施例に係る仕切り板棚の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面および実施例を参照しながら本発明について更に詳細に説明する。ここで説明する具体的な実施例は本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではないことが理解できる。なお、説明の便宜上、図面には、全ての内容ではなく、本発明に関連する部分だけを示す。
【0017】
本発明の実施例の技術案をより良く理解するために、以下、従来技術に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムを詳細に提供し、具体的には、
図1Aに示すシステムの構造模式図に示すように、該システムは、出し入れ装置1101、ロボット1102、制御サーバ120、物品準備エリア130、および仕分けエリア140を備え、物品準備エリア130に複数の棚1301(例えば、倉庫の保管効率を向上させるために、該棚は高層棚であってもよく、以下、物品準備エリア130に設けられた棚が高層棚1301であることについて説明する)が設けられ、高層棚1301には、様々な仕分けエリアに補給可能な大口の在庫物品(例えば、箱単位のコーラ)が保管され、仕分けエリア140にも複数の棚1401(該棚は仕分け待ち在庫物品を置くために用いられるため、以下、仕分けエリア140に複数の仕分け棚1401が設けられることについて説明し、仕分け棚1401は一般的な棚であってもよいし、トレイ棚であってもよい)が設けられ、仕分け棚1401に仕分け待ち在庫物品が配置され、注文タスクに応答する場合、該物品は注文容器に仕分けでき、1つの注文容器は少なくとも1つの注文に関連できる。通常、仕分けエリア140の一側に複数のワークステーション1402が設けられている。仕分けシーンにおいて、ワークステーション1402は仕分けステーションと呼ばれてもよく、補給シーンにおいて、ワークステーション1402は補給ステーションと呼ばれてもよい。1つの実現可能な方式として、仕分けステーションおよび補給ステーションは多重化することができる。
【0018】
制御サーバ120は、出し入れ装置1101およびロボット1102とそれぞれ無線通信を行い、作業員は作業台160により制御サーバ120を動作させることができ、出し入れ装置1101およびロボット1102は制御システム120の制御で、それぞれの対応するタスクを実行する。例えば、制御サーバ120は、タスクに応じて出し入れ装置1101およびロボット1102のために経路を計画し、出し入れ装置1101は移動経路に基づいて高層棚1301からなる高層棚アレイにおける空き空間(出し入れ装置1101の通行路の一部)に沿って走行し、ロボット1102は移動経路に基づいて仕分け棚1401からなる仕分け棚アレイにおける空き空間(ロボット1102の通行路の一部)に沿って走行する。
【0019】
出し入れ装置1101およびロボット1102のために移動経路を計画することを容易にするために、出し入れ装置1101およびロボット1102の動作領域(該動作領域は、物品準備エリア130と仕分けエリア140が位置する領域とを少なくとも含む)を複数のサブ領域(即ち、セル)に予め分け、出し入れ装置1101およびロボット1102はセル毎に移動して移動軌跡を形成する。
【0020】
ロボット1102は、仕分けエリア140の仕分け棚1401を搬送するためのロボットであってもよい。一例において、
図1Bに示すように、ロボット1102は駆動機構111を備えてもよく、該駆動機構111により、ロボット1102は動作空間内で移動でき、ロボット1102は、仕分け棚1401に用いられる持ち上げ機構112を更に備えてもよく、ロボット1102は仕分け棚1401の下方まで移動することができ、ロボット1102は、持ち上げ機構112を用いて仕分け棚1401を持ち上げてワークステーション1402まで搬送することができる。持ち上げ機構112が上昇すると、仕分け棚1401全体を床面から持ち上げ、ロボット1102は仕分け棚1401を搬送し、持ち上げ機構112が下降すると、仕分け棚1401を床面に置く。ロボット1102におけるターゲット識別コンポーネント113は、ロボット1102が仕分け棚1401を持ち上げる際、仕分け棚1401を効果的に識別することができる。
【0021】
これに加え、ビジュアルナビゲーションに基づけば、ロボット1102は、床面に敷設されたナビゲーションマーク(例えば、2次元コード)を識別するためのナビゲーション識別コンポーネント(
図1Bに示されていない)を備えてもよい。もちろん、ロボット1102は、動き、ナビゲーション等機能を実現するようにロボット全体を制御する制御モジュール(
図1Bに示されていない)を更に備えてもよい。一例において、ロボット1102は、上向きおよび下向きの2つのカメラを少なくとも備え、下向きのカメラが撮影した2次元コード(他の床面標識であってもよい)に基づいて前方へ走行することができ、且つ、制御サーバ120により決定されたルートに基づいて制御サーバ120が提示した仕分け棚1401の下方まで走行することができる。また、上向きのカメラにより仕分け棚1401を識別し、ロボット1102のドッキング継手(持ち上げ機構に接続される)は、持ち上げ機構が持ち上げる際に仕分け棚1401とドッキングして仕分け棚1401を床面から持ち上げる。
【0022】
出し入れ装置1101は、物品準備エリア130の高層棚1301から保管容器を取り出して置くためのデバイス(例えば、トレイ)であってもよい。一例において、
図1Cに示すように、出し入れ装置1101は無人フォークリフトであってもよく、該無人フォークリフトはフォークを備えてもよく、前記フォークのフォーク出し方向は無人フォークリフトの走行方向に平行であり、無人フォークリフトが物品の置かれた容器を取り出すや置く際に転向による通行路が広くなりすぎることを回避する。また、該無人フォークリフトは、フォークの上下平行移動を制御するためのコントローラおよびターゲット識別コンポーネント(
図1Cに示されていない)等を更に備えてもよい。具体的には、無人フォークリフトは、物品準備エリア130のターゲット高層棚1301まで走行し、ターゲット識別コンポーネントに基づいてターゲット高層棚1301における取得しようとするターゲット保管容器の位置を決定することができ、その後、無人フォークリフトにおけるコントローラはフォークをターゲット保管容器の高さに調節し、フォークを出してターゲット保管容器に入れるようにフォークを制御し、ひいてはターゲット保管容器を取得し、ここで、ターゲット保管容器は、仕分けエリアに補給可能な大口の在庫物品を保管する。
【0023】
制御サーバ120は、サーバで運転する、データ記憶、情報処理能力を有するソフトウェアシステムであり、無線または有線を介して出し入れ装置、ロボット、ハードウェア入力システム、他のソフトウェアシステムに接続することができる。制御サーバ120は、1つまたは複数のサーバを備えてもよく、集中型制御アーキテクチャまたは分散型計算アーキテクチャであってもよい。制御サーバ120は、プロセッサ121とメモリ122とを備え、メモリ122には注文プール123があってもよい。
【0024】
仕分け効率を向上させるために、仕分けエリアに周期的に補給することができ、
図1Aに示すシステムが補給シーンで運転している場合、出し入れ装置1101は、大口の在庫物品を物品準備エリア130から仕分けエリア140におけるワークステーション1402(例えば、仕分けワークステーションおよび補給ワークステーションが多重化される)まで搬送し、それと同時に、ロボット1102は、補給が必要である仕分け棚1401または仕分け容器も該ワークステーション1402まで搬送し、操作者(作業員または他の自動化デバイス)は大口の在庫物品を仕分け棚1401または仕分け容器に入れる。ここで、仕分け棚1401には、仕分け可能な在庫物品が収容された少なくとも1つの仕分け容器が設けられてもよい。1つの実現可能な方式として、仕分け棚に収納口が設けられ、在庫物品は、仕分け棚1401の収納口内に直接配置されてもよい。
【0025】
図1Aに示すシステムを例として説明し、面積が固定した倉庫は、該倉庫に保管する必要がある物品の種類および保管量が増加すると、物品準備エリア130を拡大して倉庫の保管効率を向上させる必要があり、それに対応し、仕分けエリア140が縮小し、仕分けエリア140の縮小は、必ず仕分けエリア140内のワークステーション1402の数に影響を及ぼし、仕分け効率を低減する。例えば、補給シーンでは、ワークステーション1402の数が少なくなり、補給速度が遅くなり、荷物をタイムリーに補給することができず、更に仕分け効率に影響を及ぼす。
【0026】
逆に、仕分けエリア140を拡大すると、物品準備エリア130を相対的に圧縮する必要があり、仕分けエリアの仕分け効率を向上させるが、物品準備エリア130の縮小も同様にその保管効率に影響を及ぼす。即ち、従来技術は倉庫の仕分け効率と保管効率とのバランスを取ることができない。
【0027】
本発明は、従来の保管・仕分けシステムの基に、更に最適化し、倉庫仕分け効率と保管効率とのバランスを実現する。これに基づき、以下、本発明の実施例の技術案について説明し、該問題を解決する。
【実施例1】
【0028】
図2Aは、本発明の実施例1に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの構造ブロック図であり、本実施例は、面積が固定して拡張できない倉庫環境において倉庫の仕分け効率と保管効率とのバランスをどのように取るかの場合に適用され、特に、仕分け、補給または他の操作シーンで在庫エリアに位置する物品を操作する場合に適用され、該在庫システムは、本発明のいずれかの実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法を実現することができる。
図2Aに示すように、該システム200は、具体的に、制御サーバ201、ロボット202、出し入れ装置203、ワークステーション204、および物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリア205を備える。
【0029】
ここで、制御サーバ201はシングルスレッドまたはマルチスレッドサーバであってもよく、在庫物品の仕分け、補給、ロボットおよび出し入れ装置の割り当て等に策略を提供することができる。出し入れ装置203およびロボット202はそれぞれ制御サーバ201と通信し、ワークステーション204は補給ステーション、仕分けステーションまたは物品載せステーション等であってよい。好ましくは、異なる操作に対応するワークステーションの名称が異なる。本実施例において、補給ステーション、仕分けステーションおよび物品載せステーションは、同一のワークステーションを多重化することができ、補給シーンでワークステーションが補給ステーションとされ、仕分けシーンでワークステーションが仕分けステーションとされ、物品載せシーンでワークステーションが物品載せステーションである。
【0030】
在庫エリア205に複数の高層棚206および複数の仕分け棚207が備えられ、
図1Aの物品準備エリアにおける高層棚の配列方式に類似し、本実施例において、在庫エリア205に複数の高層棚206が配置されてもよく、各高層棚206のうちのいくつかの高層棚ずつは、1つの矩形の高層棚グループに配列することができ、高層棚グループと高層棚グループとの間は、アレイの形式に従ってアレイ配布することができ、アレイ間の隙間は、出し入れ装置またはロボットの通行路である。
【0031】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、複数の高層棚のいずれかは、高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板2061を備えてもよく、複数の高層棚206のうちの少なくとも1つの高層棚206の最下層に仕分け棚207が配置され、仕分け棚207が配置された最下層以外の各層には、少なくとも1つの保管容器208がそれぞれ配置されている。具体的には、在庫エリア内の全ての高層棚206の最下層に全て仕分け棚207を配置することができ、それに対応し、全ての高層棚206における最下層以外の各層に保管容器208を配置することができる。または、在庫エリア内の全ての高層棚206のうちの一部の高層棚206の最下層に仕分け棚207を配置することができ、それに対応し、該一部の高層棚206における最下層以外の各層に保管容器208を配置して保管することができ、残りの高層棚206の最下層以外の各層にいずれも保管容器208を配置することができる。具体的な状況は、仕分け効率と保管効率とのバランスを取るように、実際のシーンに合わせて柔軟に選択することができる。保管容器208に仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、保管容器208は、例えば、トレイ、材料箱、または対応する在庫物品の保管に適応できるカスタム容器等であってもよい。仕分け棚207に仕分け可能な在庫物品が収容され、好ましくは、仕分け可能な在庫物品は仕分け棚207に直接配置されてもよいし、仕分け容器209内に配置されてもよく、仕分け容器209は仕分け棚207に配置されている。仕分け容器209は、例えば、材料箱、紙箱、通い箱、または対応する在庫物品の保管に適応できるカスタム容器であってもよい。
【0032】
本発明の実施例の実現可能な形態として、仕分け棚207は、
図2Bに示す一般的な仕分け棚であってもよく、仕分け棚207を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板2071を備え、仕分け棚の各層に少なくとも1つの仕分け容器209が配置でき、仕分け容器209に仕分け可能な在庫物品が収容されている。また、在庫物品は、仕分け棚207の収納口内(
図2Bに示されていない)に直接配置されてもよい。
【0033】
仕分け棚207の底部には、
図2Bに示すような第1読み取り可能なマーク2072、例えば、2次元コードが設けられてもよく、ロボット202が仕分け棚207の下方まで走行すると、上向きのカメラにより2次元コードを撮影し、ロボット202が仕分け棚207の真下に位置することを確保することにより、ロボット202が仕分け棚207を安定して持ち上げて搬送できることを確保する。好ましくは、仕分け容器209の正面の近くに第2読み取り可能なマーク2073、例えば、2次元コードが設けられてもよく、仕分け容器209のみを搬送する必要がある場合、作業員は、スキャナーにより仕分け容器209に設けられた2次元コード2073を読み取り、取得した仕分け容器209が必要なものであること確保することができる。または、仕分け容器の搬送に専用のロボット、例えば、把持機能付きのロボット202が仕分け棚207の正面まで走行した後、カメラにより仕分け容器209に設けられた2次元コード2073を撮影することで、仕分け容器209を正確に把持できることを確保する。仕分け棚207は、1つまたは複数の支持部2074を更に備えてもよい。特定の実施例において、仕分け容器209は仕分け棚207内または仕分け棚207上のフックまたはロッドから吊り下げられてもよい。仕分け容器209は仕分け棚207において任意の適当な方式で仕分け棚207の内部または外面に配置することができる。
【0034】
また、仕分け棚207はトレイ棚であってもよく、実際の適用シーンにおいて、トレイ棚と一般的な仕分け棚とは同時に存在してもよい。
【0035】
本実施例の1つの好ましい実施形態において、高層棚206または仕分け棚207は、垂直方向に沿って積み重なった複数の棚板を備えてもよく、高層棚206の場合、各棚板に1つまたは複数の保管容器を置くことができ、仕分け棚207の場合、各棚板に1つまたは複数の仕分け容器を置くことができ、あるいは1つまたは複数の在庫物品等を配置することができる。
【0036】
例えば、
図2Cおよび
図2Dに示すように、4つの並んでいる高層棚206であり、各高層棚206は2層の棚板2061を備え、2つの棚板2061が高層棚206を3層に分割する。仕分け棚207は高層棚206の最下層に配置され、仕分け棚207の下方に
図1Bに示す構造のロボット202を収容できる空間があり、更に、ロボット202は仕分け棚207の下方まで移動し、持ち上げ機構で仕分け棚207を持ち上げてワークステーション204まで搬送することができる。高層棚206の2つの棚板にいずれも保管容器208が配置され、該保管容器208はトレイであり、トレイに仕分け棚207に補給できる在庫物品が配置されている。
【0037】
本実施例において、出し入れ装置203は無人の知能フォークリフトであってもよく、スマートフォークリフトは
図1Cに示す構造を採用することができる。しかし、高層棚206の間の通行路の幅をできるだけ短縮して倉庫により多くの高層棚206を収容させ、更に倉庫の保管容量および仕分け容量を拡大するために、出し入れ装置は、狭い通路の無人フォークリフトが好ましく、該狭い通路の無人フォークリフトの構造は
図1Cに示す一般的なスマートフォークリフト構造と比べ、狭い通路の無人フォークリフトのフォーク出し方向が走行方向に垂直であり、側面からフォークを出して通路両側に位置する高層棚206上の保管容器208を取得することができることが異なる。
【0038】
上記構築された物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫システムの基に、本実施例は、該在庫システムが補給および仕分け等のシーンで運転することを例とし、準備および仕分けを物理的空間でどのように操作するかについて説明するが、これらのシーンに限定されず、該在庫システムは、棚卸し、物品載せ等のシーンにも使用できる。まず、補給シーンにおける操作状況について説明し、
図2Eは、本発明の実施例1に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図である。
【0039】
本発明の実施例において、ワークステーション204は補給ステーションである。
【0040】
制御サーバ201は、物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚207、または補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器209、およびターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207を決定し、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を搬送する第1ロボット2021、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209に補給を提供するターゲット保管容器208、ターゲット保管容器208が置かれるターゲット高層棚206、ターゲット保管容器208を取り出すための第1出し入れ装置2031、および補給操作を実施するターゲット補給ステーションを決定し、第1ロボット2021および第1出し入れ装置2031のために走行経路を計画し、第1ロボット2021および第1出し入れ装置2031に制御指令を送信するように構成できる。
【0041】
第1ロボット2021は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、高層棚206の最下層からターゲット仕分け棚207を識別してターゲット補給ステーションまで搬送するか、または計画された走行経路に基づいてターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207位置まで走行し、仕分け棚207からターゲット仕分け容器209を識別してターゲット補給ステーションまで搬送するように構成できる。
【0042】
第1出し入れ装置2031は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚206の位置まで走行し、ターゲット高層棚206からターゲット保管容器208を取り出してターゲット補給ステーションまで搬送することにより、ターゲット補給ステーションにおける補給デバイスまたは補給作業員210に補給ニーズに応じてターゲット保管容器208から在庫物品を取得してターゲット仕分け棚207上またはターゲット仕分け容器209内に配置させるように構成できる。
【0043】
本発明の一実施例において、制御サーバ201が、第1ロボット2021がターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209をターゲット補給ステーションに搬送したことを検出すると、補給指令を出し入れ装置2031に送信するように構成でき、出し入れ装置2031は補給指令に応答し、補給指令の指示に応じてターゲット保管容器208から在庫物品を取得してターゲット仕分け棚207上またはターゲット仕分け容器209内に配置し、その後、出し入れ装置2031がターゲット保管容器208から在庫物品を取得してターゲット仕分け棚207上またはターゲット仕分け容器209内に配置したことを検出すると、制御サーバ201は、更に、搬送指令を第1ロボット2021に送信するように構成でき、第1出し入れ装置2031は、更に、搬送指令に応答し、前記搬送指令に応じて物品を担持しているターゲット仕分け容器209をターゲット補給ステーションからターゲット高層棚206内の対応領域まで搬送し、物品の自動補給を行うように構成できる。
【0044】
本実施例において、物品補給要求は、日常の仕分け作業過程において、上流システムが、在庫エリア205の最下層に保管された仕分け棚207におけるある在庫物品の欠品が存在することを検出した場合、制御サーバ201に配信する該在庫物品を補給するための要求であってもよいし、ワークステーションに位置する作業員が在庫エリア205の最下層に保管された仕分け棚207におけるある在庫物品の欠品が存在することを決定した場合、所有の通信デバイスにより制御サーバ201に送信する要求等であってもよい。
【0045】
例えば、制御サーバ201が仕分け待ち物品の補給が必要であると決定することは、制御サーバ201が在庫エリア205における仕分け待ち物品の在庫数を計算し、在庫数が所定の安全在庫閾値以下になると、物品の補給が必要であると決定することを含んでもよい。
【0046】
本実施例において、在庫数とは、1つの物品の現在の仕分け待ちの数を意味し、安全在庫閾値とは、1つの物品の数が日常の仕分け作業過程における需要量を満たすことができる範囲の値を意味し、1日間であってもよいし、1週間または一か月等であってもよく、上限値および下限値を含んでもよい。物品によって安全在庫閾値は異なってもよいし、同じであってもよい。1つの実行可能な実施例において、物品の一定時間帯内の商品の人気および人気度に基づいて該安全在庫閾値を決定することができる。例えば、ダウンジャケットは夏で商品の人気が低く、ダウンジャケットという物品に1つの低い安全在庫閾値を設定することができ、一方、半袖Tシャツは夏で商品の人気が高く、半袖Tシャツという物品に1つの高い安全在庫閾値を設定することができる。
【0047】
具体的には、制御サーバ201が、ある仕分け待ち物品の欠品があることを検出した場合、即ち、該物品の在庫数が設定された該物品の安全在庫閾値の下限値以下である場合、補給が必要である物品について補給タスクを生成する。好ましくは、制御サーバ201は、更に、安全在庫閾値と在庫数との差分値に基づいて物品の予備補給数を決定し、予備補給数および前記仕分け待ち物品の保管規格に基づき、物品の実際の補給数と仕分け棚207の少なくともいずれかを決定し、物品の実際の補給数に基づいて物品の補給タスクを生成するように構成できる。
【0048】
ここで、予備補給数とは、1つの仕分け待ち物品の欠品数を意味し、該物品の安全在庫上限値から該物品の在庫数を減算して該物品に必要な予備補給数を取得することができる。保管規格とは、仕分け棚が収容可能な最大保管空間またはある物品を収容可能な最大保管数を意味する。保管装置が保管箱で、物品が服である場合、保管規格は箱全体が満杯になる時の服の数であり、例えば、1箱に10枚である。物品によって、保管規格は異なってもよいし、同じであってもよい。1つの実行可能な形態において、在庫エリア205に保管された物品は、物品の規格、即ち、箱単位で保管され、物品の実際の補給数は物品の在庫エリア205における保管規格の整数倍であり、且つ、物品の実際の補給数が物品の予備補給数以上である。代替案として、在庫エリア205に保管された物品は、物品の規格、即ち、箱単位で保管され、予備補給数は仕分け棚の保管規格の整数倍であってもよいし、仕分け棚の保管規格よりも小さくなってもよく、予備補給数および保管規格に基づいて仕分け棚のカテゴリを決定する。例えば、予備補給数が仕分け棚の保管規格の整数倍であれば、仕分け棚はトレイ棚であってもよく、トレイごとに物品を収容しやすい。予備補給数が仕分け棚の保管規格よりも小さければ、仕分け棚は仕切り板棚であってもよく、分別された物品を収容しやすい。以下、トレイ棚および仕切り板棚の構造について説明する。
【0049】
好ましくは、物品補給要求には、補給が必要である在庫物品の名称、補給数、在庫物品の在庫エリア205の高層棚206における置き場、および補給が必要である仕分け棚207または仕分けまたは棚207上の仕分け容器209等が含まれてもよい。
【0050】
本実施例において、仕分け棚207を搬送するロボットは、仕分け容器209を搬送するロボットと異なる構造を有し、
図1Bに示すロボット構造を持つロボットを選択して仕分け棚207を搬送し、
図2Fに示す把持装置付きのロボットを選択して仕分け容器209を搬送することができる。具体的には、
図2Fに示すように、
図1Bに示すロボットにおける持ち上げ機構を除去し、材料箱を把持するための1つの把持装置を追加することができ、該把持装置は、仕分け棚207から仕分け容器209を把持するための伸縮コンポーネント51を備える。把持装置は、伸縮コンポーネント51を所定の高さに上昇および/または下降させることができる昇降コンポーネント52を更に備えてもてもよく、ロボット202は、該把持装置の高さを調整することにより、把持装置に仕分け容器209を把持させるか、または把持装置に仕分け容器209を仕分け棚207に配置させることができる。好ましくは、把持装置における伸縮コンポーネント51は抱え込み部511と摺動部512とを備えてもよく、抱え込み部511は、抱え込みの方式で仕分け棚207から材料箱のような仕分け容器209を把持することができ、抱え込み部511と摺動部512とが摺動可能に接続され、抱え込み部511は、摺動部512により棚の棚板の奥行き方向に沿って摺動することができる。抱え込み部511は、仕切り層の左右両側に対応して設けられた第1キャッチャー5111と第2キャッチャー5112とを備えてもよい。該第1キャッチャーおよび第2キャッチャーは、
図2Fに示すように、板状構造であってもよく、棒状構造のような他の構造であってもよい。抱え込み部511は、第1キャッチャー5111および第2キャッチャー5112の内側にそれぞれ設けられた滑り止めパッド5113を更に備えてもよく、該滑り止めパッド5113は折り畳み可能であり、抱え込み部511が仕分け容器を掴まない場合、該滑り止めパッド5113は折り畳まれ、抱え込み部511が仕分け容器を掴む場合、該滑り止めパッド5113は開く。第1キャッチャー5111および第2キャッチャー5112の鉛直方向における高さは棚の棚板の高さに合わせ、このように、第1キャッチャー5111および第2キャッチャー5112は、仕分け棚207の棚板内に入れて棚板上に位置する仕分け容器を把持することができる。
【0051】
制御指令とは、制御サーバ201が第1ロボット2021および第1出し入れ装置2031に配信する必要な物体を搬送するための指令を指し、好ましくは、第1ロボット2021に配信する制御指令には、走行経路、ターゲット仕分け棚207の標識またはターゲット仕分け容器209の標識、およびターゲット補給ステーションの標識が含まれてもよく、更に、ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の標識、またはターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207の標識、および仕分け棚207が位置する高層棚206の標識等が含まれてもよい。第1出し入れ装置2031に配信する制御指令には、走行経路、ターゲット保管容器208の標識、ターゲット保管容器208が位置するターゲット高層棚206の標識、およびターゲット補給ステーションの標識等が含まれてもよい。
【0052】
例示的には、仕分け棚207の標識、高層棚206の標識、保管容器208の標識および仕分け容器209の標識は、いずれも一意性を有し、2次元コードまたは2次元コードに類似する他の図形マークであってもよいし、RFIDまたはRFIDに類似する無線送信機能を有する他の電子タグであってもよい。ロボット202または出し入れ装置203は、標識によりターゲットを識別することができ、例えば、ロボット202は仕分け棚207における標識により仕分け棚207を識別することができる。
【0053】
なお、ターゲット保管容器208を置くターゲット高層棚206と、補給待ち在庫物品の位置するターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206とは異なってもよいし、同一であってもよい。それに対応し、ターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚206と、ターゲット保管容器208を置くターゲット高層棚206とは異なってもよいし、同一であってもよい。実際の補給において、補給待ちターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209に補給を提供できるターゲット保管容器208が複数である場合、最も近くなる原則および補給数に基づいてターゲット保管容器208を選択し、更にターゲット保管容器208を置くターゲット高層棚206を決定することができる。
【0054】
以下、ターゲット補給ステーションがそれぞれ第1および第N補給ステーションであることを例として説明し、もちろん、本実施例において、第1および第Nワークステーションに限られず、他のワークステーションも適用する。
図2Eに示すように、第1ロボット2021がターゲット仕分け棚207を搬送する場合とターゲット仕分け容器209を搬送する場合という2種を含むために、第1ワークステーションにおける第1ロボット2021がターゲット仕分け棚207を搬送し、第Nワークステーションにおける第1ロボット2021がターゲット仕分け容器209を搬送することについて説明し、実際の場合、同一の時刻に1つのロボットがそのうちの1つしかを搬送できない。具体的な操作過程は以下のとおりであってもよい。上流システムは、在庫エリア205の最下層に配置された仕分け棚207に補給する必要があることを決定した場合、制御サーバ201に物品補給要求を配信することができ、制御サーバ201は上流システムから配信された物品補給要求を受信すると、該物品補給要求に応答し、物品補給要求に応じて補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚207、または補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器209、およびターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207を決定し、ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206またはターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚206、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209に補給を提供するターゲット保管容器208、およびターゲット保管容器208が置かれるターゲット高層棚206等を決定し、且つ、各補給ステーションの操作タスクの状況に応じ、今回の補給操作を実施するターゲット補給ステーションを決定し、その後、制御サーバ201は、経路が最も短くなる原則、各ロボットの動作状態、および各出し入れ装置の動作状態に基づき、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を搬送する第1ロボット2021、およびターゲット保管容器208を取り出す第1出し入れ装置2031をそれぞれ決定するとともに、第1ロボット2021および第1出し入れ装置2031のために走行経路を計画し、制御指令を第1ロボット2021および第1出し入れ装置2031に送信する。
【0055】
第1ロボット2021は制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、且つ、制御指令におけるターゲット仕分け棚207の標識によりターゲット仕分け棚207を識別し、その後、持ち上げ機構を利用して高層棚206の最下層からターゲット仕分け棚207を取得してターゲット補給ステーションまで搬送することができる。あるいは、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、且つ、制御指令におけるターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207の標識により仕分け棚207を識別し、その後、その上に設けられた把持装置を利用して仕分け棚207からターゲット仕分け容器209を把持してターゲット補給ステーションまで搬送する。
【0056】
それとともに、第1出し入れ装置2031も制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット保管容器208が位置するターゲット高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット高層棚206の位置まで走行し、その後、ターゲット保管容器208の標識により、ターゲット高層棚206からターゲット保管容器208を取り出してターゲット補給ステーションまで搬送する。第1出し入れ装置2031が第1無人フォークリフトであれば、第1無人フォークリフトはターゲット高層棚206の位置まで走行した後、ターゲット保管容器208の標識によりターゲット保管容器208のターゲット高層棚206における位置を決定することができ、その後、フォークをターゲット保管容器208が位置する高さに調節し、ターゲット高層棚206からターゲット保管容器208を取得してターゲット補給ステーションまで搬送する。
【0057】
更に、ターゲット補給ステーションにおける補給デバイスまたは補給作業員210は、補給ニーズに応じ、ターゲット保管容器208から物品を取り出してターゲット仕分け棚207に配置するか、またはターゲット仕分け容器209内に配置して物品補給を実現することができる。
【0058】
なお、第1ロボット2021がターゲット仕分け棚207を搬送することを例として説明し、この過程において、第1ロボット2021は、ターゲット仕分け棚207をターゲット補給ステーションまで搬送した後、ターゲット補給ステーションにおける補給デバイスまたは補給作業員210が操作するようにターゲット仕分け棚207をターゲット補給ステーションの指定位置に配置することができ、その後、該第1ロボット2021は、制御サーバ201から送信された他の制御指令に応答し続け、即ち、第1ロボット2021とターゲット仕分け棚207との間の関連関係を解除してもよい。該第1ロボット2021は、常にターゲット仕分け棚207とドッキングし、即ち、ターゲット仕分け棚207は該第1ロボット2021との間の関連関係を常に保持してもよく、つまり、ターゲット仕分け棚207が操作される過程において、該第1ロボット2021は常にある位置でターゲット仕分け棚207に対する操作が実行され終わったことを待つか、またはターゲット仕分け棚207が常に該第1ロボット2021上にあり、補給デバイスまたは補給作業員210は直接第1ロボット2021でターゲット仕分け棚207を操作する。
【0059】
それに対応し、この過程において、第1出し入れ装置2031は、ターゲット保管容器208をターゲット補給ステーションまで搬送した後、ターゲット補給ステーションにおける補給デバイスまたは補給作業員210が操作するようにターゲット保管容器208をターゲット補給ステーションの指定位置に配置することができ、その後、該第1出し入れ装置2031は、制御サーバ201から送信された他の制御指令に応答し続け、即ち、該第1出し入れ装置2031とターゲット保管容器208との間の関連関係を解除してもよく、または、常にターゲット保管容器208とドッキングすることができ、即ち、ターゲット保管容器208は該第1出し入れ装置2031との間の関連関係を常に保持してもよい。
【0060】
例示的には、第1ロボット2021は、更に、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209が操作される過程において、常にターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209とドッキングし、あるいは、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209をターゲット補給ステーションの指定位置(即ち、補給デバイスまたは補給作業員210の作業位置)に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように構成されてもよい。それに対応し、第1出し入れ装置2031は、更に、ターゲット保管容器208が操作される過程において、常にターゲット保管容器208とドッキングし、あるいは、ターゲット保管容器208をターゲット補給ステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように構成されてもよい。
【0061】
第1ロボット2021は、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209が操作される過程において、常にターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209とドッキングするように構成される場合、本実施例において、ターゲット補給ステーションまで搬送する過程に対応し、
図2Gに示すように、ターゲット補給ステーションから在庫エリアまで搬送する具体的な操作過程は以下のとおりであってもよい。制御サーバ201は、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209に対する操作が完了したことを検出すると、または、制御サーバ201が補給作業員から送信された補給完了要求を受信すると、制御指令を第1ロボット2021に送信し、第1制御ロボット2021は、該制御指令の指示に応じ、ターゲット仕分け棚207をターゲット補給ステーションから在庫エリア205まで搬送し、具体的には、
図2Fにおける第1補給ステーションに示すように、ターゲット仕分け棚207を元の位置に配置してもよいし、在庫エリア205における最下層に仕分け棚206が配置された他の空き高層棚206最下層に配置してもよい。または、第1ロボット2021は、該制御指令の指示に応じ、ターゲット仕分け容器209をターゲット補給ステーションから在庫エリア205まで搬送し、具体的には、
図2Fにおける第N補給ステーションに示すように、ターゲット仕分け容器209を元の位置に配置し、即ち、ターゲット仕分け容器を位置する仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで搬送し、ターゲット仕分け容器209を仕分け棚207に配置してもよいし、ターゲット仕分け容器209を他の仕分け棚207に配置してもよい。
【0062】
それに対応し、第1出し入れ装置2031は、ターゲット保管容器208が操作される過程において、常にターゲット保管容器208とドッキングするように構成される場合、
図2Gに示すように、例示的には、制御サーバ201は、ターゲット保管容器208に対する操作が完了したことを検出すると、または、制御サーバ201が補給作業員から送信された補給完了要求を受信すると、制御指令を第1出し入れ装置2031に送信する。第1出し入れ装置2031は制御指令に応答し、ターゲット保管容器208をターゲット補給ステーションから在庫エリアまで搬送し、具体的には、ターゲット保管容器208を元の位置に配置し、即ち、ターゲット保管容器208を位置するターゲット高層棚206の位置まで搬送し、ターゲット保管容器208をターゲット高層棚206に配置してもよい。第1出し入れ装置2031が第1無人フォークリフトであれば、ターゲット保管容器208をターゲット補給ステーションから在庫エリアにおけるターゲット保管容器208が位置するターゲット高層棚206の位置まで搬送した後、無人フォークリフトは、フォークをターゲット保管容器208のターゲット高層棚206に配置すべき高さに上昇し、ターゲット保管容器208をターゲット高層棚に挿入することができる。また、第1出し入れ装置2031は、更に、ターゲット保管容器208を他の高層棚206に配置してもよい(
図2Gに示されていない)。
【0063】
ロボットおよび出し入れ装置の作業効率を向上させるために、本発明の実施例の好ましい実施形態において、ロボットは第2ロボット2022を更に含んでもよく、第2ロボット2022は、第1ロボット2021と同じ構造を有してもよい。出し入れ装置は第2出し入れ装置2032を含んでもよく、且つ、第2出し入れ装置2032は第1出し入れ装置2031と同じ構造を有してもよい。
【0064】
第1ロボット2021がターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209をターゲット補給ステーションの指定位置に配置し、他の制御指令の実行を待機し、且つ、第1出し入れ装置2031がターゲット保管容器208をターゲット補給ステーションの指定位置に配置し、他の制御指令の実行を待機する場合、例示的には、制御サーバ201は、更に、補給完了要求に応答し、ターゲット保管容器208を入れるための第2出し入れ装置2032、およびターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器208を搬送するための第2ロボット2022を決定し、第2ロボット2022および第2出し入れ装置2032のために走行経路を計画し、制御指令を第2ロボット2022および第2出し入れ装置2032に送信するように構成されてもよい。
【0065】
第2ロボット2022は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット補給ステーションからターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を取得し、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を在庫エリアまで搬送するように構成できる。
【0066】
第2出し入れ装置2032は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット補給ステーションからターゲット保管容器208を取得し、ターゲット保管容器208を在庫エリアまで搬送するように構成できる。
【0067】
本実施例において、補給完了要求は、補給作業員または上流システムが制御サーバに送信する指令であってもよく、今回の補給タスクが既に完了し、ターゲット仕分け棚およびターゲット保管容器、またはターゲット仕分け容器およびターゲット保管容器を在庫エリアまで戻すことができることを制御サーバに知らせるために用いられ、制御サーバにおける検出装置が補給タスクの完了等を検出して生成するものであってもよい。
【0068】
好ましくは、第2ロボット2022は、ターゲット仕分け棚207を元の位置に配置してもよいし、在庫エリア205における最下層に仕分け棚206が配置された他の空き高層棚206の最下層に配置してもよい。または、ターゲット仕分け容器209を元の位置に配置してもよいし、ターゲット仕分け容器209を他の仕分け棚207に配置してもよい。それに対応し、第2出し入れ装置2032は、ターゲット仕分け容器209を元の位置または他の高層棚206に配置することができる。
【0069】
以下、第2ロボット2022がターゲット仕分け棚207を元の位置に配置することができ、且つ第2出し入れ装置2032がターゲット仕分け容器209を元の位置に配置することができることを例として説明する。具体的には、
図2Hに示すように、補給作業員または上流システムは、今回の補給タスクが既に完了したことを決定した場合、補給完了要求を制御サーバ201に送信することができる。制御サーバ201は該補給完了要求に応答し、補給完了要求に従ってターゲット保管容器208を置くターゲット高層棚206およびターゲット保管容器208のターゲット高層棚206における位置、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209が置かれる位置、およびターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206またはターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚206等を決定する。その後、制御サーバ201は、経路が最も短くなる原則、各ロボットの動作状態、および各出し入れ装置の動作状態に基づき、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を搬送する第2ロボット2022、およびターゲット保管容器208を入れる第2出し入れ装置2032をそれぞれ決定するとともに、第2ロボット2022および第2出し入れ装置2032のために走行経路を計画し、制御指令を第2ロボット2022および第2出し入れ装置2032に送信する。
【0070】
第2ロボット2022は制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、その後、ターゲット仕分け棚207の該高層棚206の最下層における置き場、即ち、ターゲット仕分け棚207を置く位置を決定し、ターゲット仕分け棚207をこの位置に配置する。または、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚206が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、該高層棚206の位置まで走行し、ターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207の該高層棚206の最下層における位置、およびターゲット仕分け容器209の該仕分け棚207における置き場を決定し、ターゲット仕分け容器209をこの位置に配置する。
【0071】
それとともに、第2出し入れ装置2032も制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット保管容器208が位置するターゲット高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット高層棚206の位置まで走行し、その後、ターゲット保管容器208をターゲット高層棚206のターゲット置き場に配置する。
【0072】
本発明の実施例に係る技術案は、従来の物品準備エリアと仕分けエリアとを物理的空間で重ね合わせることにより、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを形成し、倉庫の既存の面積を十分に利用し、倉庫が大量の物品を保管できることを確保した場合にも、ワークステーション等の数に影響を与えず、仕分け効率と保管効率とのバランスを実現し、それとともに、該在庫エリアは、制御サーバ、ロボットおよび出し入れ装置等の相互協働で、高層棚の操作と仕分け棚の操作とが物理的空間で互いに影響せずに順に行われることを確保する。
【実施例2】
【0073】
図3は、本発明の実施例2に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図であり、本実施例は、上記実施例の基に、ターゲット保管容器208がターゲットトレイ2081で、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚が空きトレイ棚である場合、補給をどのように実現するかについて詳細に説明する。
【0074】
制御サーバ201は、物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚207、ターゲット仕分け棚207に補給を提供するターゲットトレイ2081、ターゲットトレイ2081が置かれるターゲット高層棚206、およびターゲットトレイ2081を取り出すための第1出し入れ装置2031を決定し、第1出し入れ装置2031のために走行経路を計画し、制御指令を第1出し入れ装置2031に送信するように構成できる。
【0075】
第1出し入れ装置2031は、更に、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚206の位置まで走行し、ターゲット高層棚206からターゲットトレイ2081を取り出してターゲット仕分け棚207の位置まで搬送し、ターゲットトレイ2081をターゲット仕分け棚207に配置するように構成できる。
【0076】
図3に示すように、具体的な操作過程は以下のとおりであってもよい。上流システムは、在庫エリア205の最下層に配置された仕分け棚207に補給する必要があることを決定した場合、制御サーバ201に物品補給要求を配信することができ、制御サーバ201は、上流システムから配信された物品補給要求を受信すると、該物品補給要求に応答し、物品補給要求に応じて補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚207(ここで、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚が空きトレイ棚である)、ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206、ターゲット仕分け棚207に補給を提供するターゲットトレイ2081、およびターゲットトレイ2081が置かれるターゲット高層棚206等を決定し、その後、制御サーバ201は、経路が最も短くなる原則および各出し入れ装置の動作状態に基づき、ターゲットトレイ2081を取り出す第1出し入れ装置2031を決定するとともに、第1出し入れ装置2031のために走行経路を計画し、制御指令を第1出し入れ装置2031に送信する。第1出し入れ装置2031は制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲットトレイ2081が位置するターゲット高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット高層棚206の位置まで走行し、その後、ターゲット高層棚206からターゲットトレイ2081を取り出してターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで搬送し、補給待ちターゲット仕分け棚207の該高層棚206最下層における置き場を決定し、更に、ターゲットトレイ2081をターゲット仕分け棚207に直接配置することができる。
【0077】
なお、ターゲットトレイ2081を置くターゲット高層棚206と、補給待ち在庫物品の位置するターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206とは異なってもよいし、同一であってもよい。実際の補給において、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚207に補給を提供できるターゲットトレイが複数である場合、最も近くなる原則および補給数に基づいてターゲットトレイ2081を選択し、ひいてはターゲットトレイ2081を置くターゲット高層棚206を決定することができる。
【0078】
本発明の実施例に係る技術案は、従来の物品準備エリアと仕分けエリアとを物理的空間で重ね合わせることにより、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを形成し、倉庫の既存の面積を十分に利用し、倉庫が大量の物品を保管できることを確保した場合にも、ワークステーション等の数に影響を与えず、仕分け効率と保管効率とのバランスを実現し、それとともに、倉庫の保管効率を低減しない場合に、高層棚に置かれた保管容器はトレイであり、且つ、補給待ち仕分け棚が空きトレイ棚のシーンで、在庫システムにおける制御サーバおよび出し入れ装置等の相互協働により、トレイ単位での補給を実現し、補給の効率を向上させ、ひいては仕分け効率を更に向上させることができる。
【実施例3】
【0079】
図4A~4Cは、本発明の実施例3に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図であり、本実施例は、上記実施例の基に、該在庫システムが仕分けシーンで運転して仕分けをどのように実現するかについて詳細に説明する。ここで、ワークステーション204は仕分けステーションである。
【0080】
制御サーバ201は、物品仕分け要求に応答し、仕分け待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚207、または仕分け待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器209およびターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207を決定し、且つ、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を搬送する第3ロボット2023、および仕分け操作を実施するターゲット仕分けステーションを決定し、第3ロボット2023のために走行経路を計画し、制御指令を第3ロボット2023に送信するように構成できる。
【0081】
第3ロボット2023は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、高層棚206の最下層からターゲット仕分け棚207を取得してターゲット仕分けステーションまで搬送するように構成できる。または、計画された走行経路に基づいてターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、高層棚206最下層の仕分け棚207からターゲット仕分け容器209を取得してターゲット仕分けステーションまで搬送し、ターゲット仕分けステーションの仕分け作業員または仕分けデバイス220が仕分け注文情報に応じて仕分け操作を実行するように構成されてもよい。
【0082】
本実施例において、物品仕分け要求は、上流システムが新たな注文を受信した後に制御サーバに送信する要求であってもよい。好ましくは、物品仕分け要求に処理待ち仕分け注文情報が含まれてもよく、仕分け注文情報には、注文に必要な物品や数等が含まれてもよい。第3ロボット2023は、第1ロボット2021と同じ構造を有してもよい。
【0083】
図4Aに示すように、操作過程全体は以下のとおりであってもよい。上流システムは、新たな注文を受信すると、物品仕分け要求を制御サーバ201に送信し、制御サーバ201は該物品仕分け要求に応答し、物品仕分け要求における仕分け注文情報、現在の倉庫保管情報および仕分け策略等に基づき、仕分け注文に対応する現在のタスクに該当するターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を決定し、各仕分けステーションの操作タスクの状況に基づき、操作ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209のターゲット仕分けステーションを決定し、その後、制御サーバ201は、経路が最も短くなる原則および各ロボットの動作状態に基づき、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を搬送する第3ロボット2023を決定するとともに、第3ロボット2023のために走行経路を計画し、制御指令を第3ロボット2023に送信する。
【0084】
図4Aにおける第1仕分けステーションに示すように、第3ロボット2023は、制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、更に高層棚206の最下層からターゲット仕分け棚207を取得してターゲット仕分けステーションまで搬送し、ターゲット仕分けステーションの仕分け作業員または仕分けデバイス220が仕分け注文情報に基づいて仕分け操作を実行する。または、
図4Aにおける第N仕分けステーションに示すように、第3ロボット2023は、制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、該高層棚206の位置まで走行し、該高層棚206の最下層の仕分け棚207からターゲット仕分け容器209を取得してターゲット仕分けステーションまで搬送し、ターゲット仕分けステーションの仕分け作業員または仕分けデバイス220が仕分け注文情報に基づいて仕分け操作を実行する。
【0085】
なお、第3ロボット2023がターゲット仕分け棚207を搬送することを例として説明し、この過程において、第3ロボット2023は、ターゲット仕分け棚207をターゲット仕分けステーションまで搬送した後、ターゲット仕分けステーションにおける仕分けデバイスまたは仕分け作業員220が仕分け注文情報に基づいて仕分け操作を行うようにターゲット仕分け棚207をターゲット仕分けステーションの指定位置に配置することができ、その後、該第3ロボット2023は、制御サーバ201から送信された他の制御指令に応答し続け、即ち、第3ロボット2023とターゲット仕分け棚207との間の関連関係を解除してもよい。該第3ロボット2023は、常にターゲット仕分け棚207とドッキングし、即ち、ターゲット仕分け棚207は該第3ロボット2023との間の関連関係を常に保持してもよく、つまり、ターゲット仕分け棚207が操作される過程において、該第3ロボット2023は常にある位置でターゲット仕分け棚207に対する操作が完了したことを待つか、またはターゲット仕分け棚207が常に該第3ロボット2023上にあり、仕分けデバイスまたは仕分け作業員220は直接第3ロボット2023でターゲット仕分け棚207を操作する。
【0086】
例示的には、第3ロボット2023は、更に、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209が操作される過程において、常にターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209とドッキングし、あるいは、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209をターゲット仕分けステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように構成されてもよい。
【0087】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、第3ロボット2023は、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209が操作される過程において、常にターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209とドッキングするように構成される場合、ターゲット仕分けステーションまで搬送する過程に対応し、
図4Bに示すように、ターゲット仕分けステーションから在庫エリアまで搬送する具体的な操作過程は以下のとおりであってもよい。制御サーバ201は、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209に対する操作が完了したことを検出すると、または、制御サーバ201が仕分け作業員から送信された仕分け完了要求を受信すると、制御指令を第3ロボット2023に送信し、第3ロボット2023は、該制御指令の指示に応じ、ターゲット仕分け棚207をターゲット仕分けステーションから在庫エリア205まで搬送し、具体的には、
図4Bにおける第1仕分けステーションに示すように、ターゲット仕分け棚207を元の位置、即ち、該ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の最下層に配置してもよいし、在庫エリア205における最下層に仕分け棚206が配置された他の空き高層棚206の最下層に配置してもよい。
【0088】
更に、第3ロボット2023は該制御指令の指示に応じ、ターゲット仕分け容器209をターゲット仕分けステーションから在庫エリア205まで搬送してもよく、具体的には、
図4Bにおける第N仕分けステーションに示すように、ターゲット仕分け容器209を元の位置に配置し、即ち、ターゲット仕分け容器209を位置する仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで搬送し、ターゲット仕分け容器209を仕分け棚207に配置してもよいし、ターゲット仕分け容器209を他の仕分け棚207に配置してもよい。
【0089】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、ロボットは第3ロボット2023と同じ構造を持つ第4ロボット2024を更に含んでもよい。
【0090】
第3ロボット2023は、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209をターゲット仕分けステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように構成される場合、例示的には、制御サーバ201は、更に、仕分け完了要求に応答し、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を搬送する第4ロボット2024を決定し、第4ロボット2024のために走行経路を計画し、第4ロボット2024に制御指令を送信するように構成されてもよい。
【0091】
第4ロボット2024は、制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット仕分けステーションからターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を取得し、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を在庫エリアまで搬送するように構成される。
【0092】
本実施例において、仕分け完了要求は、仕分け作業員または上流システムが制御サーバに送信する指令であってもよく、今回の仕分けタスクが既に完了し、ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器を在庫エリアまで戻すことができることを制御サーバに知らせるために用いられ、制御サーバにおける検出装置が仕分けタスクの完了等を検出して生成するもの等であってもよい。
【0093】
具体的には、
図4Cに示すように、仕分け作業員または上流システムが、今回の仕分けタスクが既に完了したことを決定した場合、仕分け完了要求を制御サーバ201に送信することができる。制御サーバ201は該仕分け完了要求に応答し、仕分け完了要求に従ってターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209が置かれる位置を決定し、およびターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206、またはターゲット仕分け容器209が位置する仕分け棚207および該仕分け棚207が位置する高層棚206等を決定し、その後、制御サーバ201は、経路が最も短くなる原則および各ロボットの動作状態に基づき、ターゲット仕分け棚207またはターゲット仕分け容器209を搬送する第4ロボット2024を決定するとともに、第4ロボット2024のために走行経路を計画し、制御指令を第4ロボット2024に送信する。
【0094】
第4ロボット2024は制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット仕分け棚207が位置する高層棚206の位置まで走行し、その後、ターゲット仕分け棚207の該高層棚206の最下層における置き場、即ち、ターゲット仕分け棚207を置く位置を決定し、ターゲット仕分け棚207をこの位置に配置する。または、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット仕分け容器209の位置する仕分け棚207が位置する高層棚の標識および走行経路に基づき、該高層棚206の位置まで走行し、ターゲット仕分け容器209を配置すべき仕分け棚207の該高層棚206の最下層における位置、およびターゲット仕分け容器209の該仕分け棚207における置き場を決定し、ターゲット仕分け容器209をこの位置に配置する。
【0095】
好ましくは、第4ロボット2024はターゲット仕分け棚207を元の位置に配置してもよく、在庫エリア205における最下層に仕分け棚206が配置された他の空き高層棚206の最下層に配置してもよい。または、第4ロボット2024はターゲット仕分け容器209を元の位置に配置してもよく、ターゲット仕分け容器209を他の仕分け棚207に配置してもよい。
【0096】
本発明の実施例に係る技術案は、従来の物品準備エリアと仕分けエリアとを物理的空間で重ね合わせることにより、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを形成し、倉庫の既存の面積を十分に利用し、倉庫が大量の物品を保管できることを確保した場合にも、ワークステーション等の数に影響を与えず、仕分け効率と保管効率とのバランスを実現し、それとともに、該在庫システムが仕分けシーンで運転している場合、該在庫システムにおける制御サーバおよびロボット等の相互協働により、仕分けタスクが順に行われることを確保する。
【実施例4】
【0097】
図5A~5Cは、本発明の実施例4に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理システムの動作模式図であり、本実施例は、上記実施例の基に、該在庫システムが物品載せシーンで運転して高層棚の物品載せをどのように実現するかについて詳細に説明する。ここで、ワークステーション204は物品載せステーションである。
【0098】
図5Aに示すように、上流システムが、大口の物品が倉庫に到達して該大口の物品を高層棚に載せる必要があることを決定した場合、物品載せ要求をシーンで運転して送信することができ、制御サーバ201は該物品載せ要求に応答し、物品載せ要求における物品のタイプ、現在の倉庫保管情報および保管策略等に基づき、該大口の物品を置くターゲット保管容器208、保管容器208が置かれるターゲット高層棚206、物品載せ操作を実行するターゲット物品載せステーション、およびターゲット保管容器208を搬送するための第3出し入れ装置2033を決定するとともに、第3出し入れ装置2033のために走行経路を計画し、制御指令を第3出し入れ装置2033に送信する。第3出し入れ装置2033は制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット保管容器208が位置するターゲット高層棚206の標識および走行経路に基づき、ターゲット保管容器208が位置する高層棚206の位置まで走行し、その後、ターゲット保管容器208の標識により、ターゲット高層棚206からターゲット保管容器208を取り出してターゲット物品載せステーションまで搬送し、その後、ターゲット物品載せステーションにおける物品載せデバイスまたは物品載せ作業員230が物品載せ操作を行うようにターゲット保管容器208をターゲット物品載せステーションの指定位置に配置することができる。
【0099】
第3出し入れ装置2033が、ターゲット保管容器208が操作される過程において常にターゲット保管容器208とドッキングするように構成される場合、制御サーバ201はターゲット保管容器208に対する操作が完了したことを検出すると、または、制御サーバ201は物品載せ作業員から送信された物品載せ完了要求を受信すると、制御指令を第3出し入れ装置2033に送信する。第3出し入れ装置2033は、該制御指令の指示に基づき、ターゲット保管容器208をターゲット物品載せステーションから在庫エリア205まで搬送し、具体的には、
図5Bに示すように、ターゲット保管容器208を元の位置に配置し、即ち、ターゲット保管容器208を位置するターゲット高層棚206の位置まで搬送し、その後、ターゲット保管容器208をターゲット高層棚206に配置してもよい。更に、ターゲット保管容器208を他の高層棚206に配置してもよい(
図2Gに示されていない)。
【0100】
第3出し入れ装置2033が、ターゲット保管容器208をターゲット物品載せステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機するように構成される場合、制御サーバ201は、物品載せ完了要求に応答し、物品載せ完了要求に応じてターゲット保管容器208を置く高層棚206、およびターゲット保管容器208の高層棚206における位置を決定し、その後、経路が最も短くなる原則および各出し入れ装置の動作状態に基づき、ターゲット保管容器208を入れる第4出し入れ装置2034を決定するとともに、第4出し入れ装置2034のために走行経路を計画し、制御指令を第4出し入れ装置2034に送信するように構成できる。
【0101】
第4出し入れ装置2034は制御指令に応答し、自律ナビゲーション機能、制御指令に含まれるターゲット保管容器208が位置する高層棚206の標識および走行経路に基づき、高層棚206の位置まで走行した後、ターゲット保管容器208を高層棚206に配置する。
【0102】
好ましくは、第4出し入れ装置2034は、ターゲット保管容器208を元の位置に配置してもよいし、ターゲット保管容器208を他の高層棚206に配置してもよい。
【0103】
本発明の実施例に係る技術案は、従来の物品準備エリアと仕分けエリアとを物理的空間で重ね合わせることにより、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを形成し、倉庫の既存の面積を十分に利用し、倉庫が大量の物品を保管できることを確保した場合にも、ワークステーション等の数に影響を与えず、仕分け効率と保管効率とのバランスを実現し、それとともに、該在庫システムが物品載せシーンで運転している場合、該在庫システムにおける制御サーバおよび出し入れ装置等の相互協働により、物品載せタスクが順に行われることを確保する。
【実施例5】
【0104】
図6Aおよび
図6Bは、本発明の実施例5に係る物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法のフローチャートであり、該方法は、上記実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫システムにより実行でき、本発明の実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法は、面積が固定した倉庫環境で倉庫の仕分け効率と保管効率とのバランスをどのように取るかの場合に適用でき、特に、仕分け、補給または他の操作シーンで在庫エリアに位置する物品を操作する場合に適用される。ここで、ワークステーションは異なる操作シーンで異なる名称に対応し、補給ステーション、仕分けステーションおよび物品載せステーションは、同一のワークステーションを多重化することができ、補給シーンで、ワークステーションは補給ステーションとされ、仕分けシーンでワークステーションは仕分けステーションとされ、物品載せシーンでワークステーションは物品載せステーション等である。
図6Aおよび6Bに示すように、本発明の実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0105】
S601、制御サーバが物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、ターゲット仕分け棚を搬送する第1ロボット、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、ターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置、および補給操作を実施するターゲット補給ステーションを決定し、第1ロボットおよび第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、第1制御指令を第1ロボットおよび第1出し入れ装置に送信する。
【0106】
ここで、ターゲット高層棚およびターゲットは物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリア内に位置し、在庫エリアに複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられ、複数の高層棚のいずれかは、高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層には、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置され、保管容器に仕分け棚に補給される在庫物品が収容され、仕分け棚に仕分け可能な在庫物品が収容されている。
【0107】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、出し入れ装置は狭い路地の無人フォークリフトであり、且つ、狭い路地の無人フォークリフトのフォーク出し方向は走行方向に垂直である。
【0108】
S602において、第1ロボットが第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット仕分け棚が位置する高層棚位置まで走行し、高層棚の最下層からターゲット仕分け棚を識別してターゲット補給ステーションまで搬送する。
【0109】
S603において、第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲット補給ステーションまで搬送する。
【0110】
S604において、ターゲット補給ステーションにおける補給デバイスまたは補給作業員が、補給ニーズに応じてターゲット保管容器から物品を取り出してターゲット仕分け棚に配置する。
【0111】
なお、第1ロボットがS620を実行する過程と第1出し入れ装置がS630を実行する過程とは、優先順位がなく、同時に行うことができる。
【0112】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、仕分け棚は、仕分け棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、且つ、仕分け棚の各層に少なくとも1つの仕分け容器が配置され、仕分け容器に仕分け可能な在庫物品が収容され、本発明の実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法は、以下のステップを更に含む。
【0113】
制御サーバは物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け容器およびターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚、ターゲット仕分け容器を搬送する第1ロボットを決定し、第1ロボットのために走行経路を計画し、第1制御指令を第1ロボットに送信する。
【0114】
第1ロボットは第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット仕分け容器が位置する仕分け棚位置まで走行し、仕分け棚からターゲット仕分け容器を識別してターゲットワークステーションまで搬送する。
【0115】
つまり、第1ロボットはターゲット仕分け棚を搬送でき、更に、ターゲット仕分け容器を搬送することもできる。しかし、同一の時刻に、1つのロボットはそのうちの1つしか搬送できない。
【0116】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器が操作される過程において、第1ロボットは、常にターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器とドッキングし、ターゲット保管容器が操作される過程において、第1出し入れ装置は、常にターゲット保管容器とドッキングし、S604の後、本発明の実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法は以下のステップを更に含んでもよい。
【0117】
S605において、制御サーバは、ターゲット保管容器およびターゲット仕分け棚に対する操作の終了を検出すると、第2制御指令を第1ロボットおよび第1出し入れ装置に送信する。
【0118】
または、制御サーバは、ターゲット保管容器およびターゲット仕分け容器に対する操作の終了を検出すると、第2制御指令を第1ロボットおよび第1出し入れ装置に送信する。
【0119】
S606において、第1ロボットが第2制御指令に応答し、ターゲット仕分け棚をターゲット補給ステーションから在庫エリアまで搬送する。
【0120】
または、第1ロボットが第2制御指令に応答し、ターゲット仕分け容器をターゲット補給ステーションから在庫エリアまで搬送する。
【0121】
S607において、第1出し入れ装置が第2制御指令に応答し、ターゲット保管容器をターゲット補給ステーションから在庫エリアまで搬送する。
【0122】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、第1出し入れ装置が第1制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲットワークステーションまで搬送した後、制御サーバが第1ロボットおよび前記第1出し入れ装置に配置指令を送信することと、第1ロボットが配置指令に応答し、ターゲット仕分け棚またはターゲット仕分け容器をターゲット補給ステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機することと、第1出し入れ装置が配置指令に応答し、ターゲット保管容器をターゲット補給ステーションの指定位置に配置し、配置後に他の制御指令の実行を待機することとを更に含んでもよい。S604の後、本発明の実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法は、以下のステップを更に含んでもよい。
【0123】
S608において、制御サーバが補給完了要求に応答し、ターゲット保管容器を保管するための第2出し入れ装置、およびターゲット仕分け棚を搬送するための第2ロボットを決定し、第2ロボットおよび第2出し入れ装置のために走行経路を計画し、第3制御指令を第2ロボットおよび第2出し入れ装置に送信する。
【0124】
または、制御サーバが補給完了要求に応答し、ターゲット保管容器を保管するための第2出し入れ装置、およびターゲット仕分け容器を搬送するための第2ロボットを決定し、第2ロボットおよび第2出し入れ装置のために走行経路を計画し、第3制御指令を第2ロボットおよび第2出し入れ装置に送信する。
【0125】
S609において、第2ロボットが第3制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット補給ステーションからターゲット仕分け棚を取得し、ターゲット仕分け棚を在庫エリアまで搬送する。
【0126】
または、第2ロボットが第3制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット補給ステーションからターゲット仕分け容器を取得し、ターゲット仕分け容器を在庫エリアまで搬送する。
【0127】
S610において、第2出し入れ装置が第3制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲットワークステーションからターゲット保管容器を取得し、ターゲット保管容器を在庫エリアまで搬送する。
【0128】
本発明の実施例の好ましい実施形態において、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚が空きトレイ棚で、ターゲット保管容器がターゲットトレイである場合、本発明の実施例の物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫管理方法以下のステップを更に含んでもよい。
【0129】
制御サーバが物品補給要求に応答し、補給待ち在庫物品が位置するターゲット仕分け棚、ターゲット仕分け棚に補給を提供するターゲット保管容器、ターゲット保管容器が置かれるターゲット高層棚、およびターゲット保管容器を取り出すための第1出し入れ装置を決定し、第1出し入れ装置のために走行経路を計画し、第4制御指令を第1出し入れ装置に送信する。
【0130】
第1出し入れ装置が第4制御指令に応答し、計画された走行経路に基づいてターゲット高層棚の位置まで走行し、ターゲット高層棚からターゲット保管容器を取り出してターゲット仕分け棚の位置まで搬送し、ターゲットトレイをターゲット仕分け棚に配置する。
【0131】
本発明の一実施例において、前記仕分け棚はトレイ棚または仕切り板棚であってもよい。
【0132】
ここで、トレイ棚は横梁式棚とも呼ばれてもよく、トレイを配置可能な大型棚を指し、水平、垂直プルロッドおよび横梁等の部材を介して連結され、
図7Aは、本発明の実施例に係るトレイ棚の構造模式図である。ここで、図中の710はトレイであり、各トレイに1つの複数の物品7が収容でき、トレイ棚におけるトレイのタイプ、規格、および寸法は、実際の場合における物品の保管規格および重量等に基づいて決定できる。例示的には、トレイ棚は支持部としての1つまたは複数の垂直プルロッド720を備える。
【0133】
具体的には、制御サーバは、在庫エリアに使用可能なトレイ棚が存在し、且つ使用可能なトレイ棚が1つのみであることを検出した場合、該トレイ棚を仕分け棚とすることができ、制御サーバは、最適な経路となる原則に従って仕分けエリア内のアイドル状態にある全ての第1ロボットから1つの第1ロボットを選択することができる。トレイ棚が複数である場合、制御サーバは、実際の補給数等に従って在庫エリア内から1つの空きトレイ棚を仕分け棚として選択し、該トレイ棚と物品の補給タスクとの間の関連関係を確立し、最適な経路となる原則に従い、在庫エリア内のアイドル状態にある全ての第1ロボットと該トレイ棚との間の距離を計算し、第1ロボットを決定する。
【0134】
例示的には、在庫エリアに使用可能なトレイ棚が存在せず、且つ、制御サーバは、仕分け棚が仕切り板棚であることを決定し、更に分別指令を受信すると、搬送指令を第1ロボットに送信した後の操作は、以下のステップを含んでもよい。
【0135】
A、第1ロボットが搬送指令に応答し、搬送指令の指示に応じて仕切り板棚をターゲット補給ステーションまで搬送し、補給タスクに関連する物品を分別してターゲット仕切り板棚に載せる。
【0136】
ここで、仕切り板棚は、複数の固定した仕切り板が垂直方向に沿って積み重なって形成されたものであり、仕切り板棚における仕切り板の制限により、物品は元の包装通りに載せることができない。
図7Bに示すように、仕切り板棚は垂直方向に積み重なった複数の仕切り層を備え、各仕切り層に複数の物品7が収容でき、もちろん、物品7は保管容器に置かれてもよい。該仕切り板棚は1つまたは複数の支持部702を備える。また、特定の実施例において、物品7は、棚内または棚上のフックまたはロッドから吊り下げられてもよい。物品7は棚において任意の適当な方式で棚の内部または外面に配置することができる。
【0137】
分別指令とは、ターゲット補給ステーション内に位置する仕分け作業員がトリガする指令を指し、ターゲット補給ステーションに作業員が存在し、仕分け作業員が補給エリアにおける補給タスクに関連する物品をそれぞれ棚に載せるように、第1ロボットをスケジュールして仕切り板棚をターゲット補給ステーションまで搬送することができることを制御サーバに知らせるために用いられる。
【0138】
具体的には、制御サーバは、使用可能なトレイ棚がないことを検出し、且つ仕分け作業員から送信された分別指令を受信すると、制御サーバは、保管エリア内から1つの空き仕切り板棚をランダムに選択することができ、該仕切り板棚と物品の補給タスクとの間の関連関係を確立し、最適経路原則に従ってアイドル状態にある全ての第1ロボットから1つの第1ロボットを選択し、該第1ロボットから該仕切り板棚の位置までの間の経路計画、および該仕切り板棚の位置から補給タスクに関連する物品のターゲット補給ステーションにおける位置までの間の経路計画を決定し、上記経路計画を含む搬送指令を該第1ロボットに送信し、第1ロボットは前記搬送指令に応答し、前記搬送指令の指令に応じて仕切り板棚をターゲット補給ステーションの位置まで搬送する。なお、この時、第1ロボットが搬送している仕切り板棚は空き。
【0139】
第1ロボットが仕切り板棚をターゲット補給ステーションまで搬送した後、仕分け作業員は、補給タスクに関連する物品が全て仕切り板棚に載せられるまで分別載せ操作を実行する。
【0140】
B、制御サーバが棚搬送指令を第1ロボットに送信する。
【0141】
C、第1ロボットが棚搬送指令に応答し、物品が担持された仕切り板棚を在庫エリアまで搬送する。
【0142】
具体的には、制御サーバは、補給タスクに関連する物品が既に仕切り板棚に載せられたことを検出すると、棚搬送指令を第1ロボットに送信し、第1ロボットは棚搬送指令に応答し、物品が担持された仕切り板棚を在庫エリアまで搬送し、自動補給を実現する。
【0143】
本発明の実施例に係る技術案は、在庫エリアに使用可能なトレイ棚が存在しない場合、仕切り板棚を選択して物品を分別して載せることにより、自動補給を実現し、補給の柔軟性を増加し、補給効率および仕分け効率を向上させ、人件費を削減する。
【0144】
例示的には、使用可能なトレイ棚が1つのみで、且つ補給タスクに関連する物品の実際の補給数が多く、1つのトレイ棚が担持できる数が物品の実際の補給数よりも小さい場合、更に、トレイ棚と仕切り板棚とを同時に使用して該補給タスクに関連する物品を搬送し、物品の自動補給を実現することができる。
【0145】
本発明の実施例に係る技術案は、従来の物品準備エリアと仕分けエリアとを物理的空間で重ね合わせることにより、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを形成し、倉庫の既存の面積を十分に利用し、倉庫が大量の物品を保管できることを確保できるだけでなく、更にワークステーション等の数量に影響を与えず、それとともに、該在庫エリアは、在庫システムにおける制御サーバ、ロボットおよび出し入れ装置等の相互協働で、高層棚の操作と仕分け棚の操作が物理的空間で互いに影響せずに順に行われ、ひいては仕分け効率と保管効率とのバランスを実現する。
【実施例6】
【0146】
本発明の実施例6は、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを更に提供し、上記実施例における
図2A~2Dおよび関連説明を参照し、該在庫エリアに複数の高層棚および複数の仕分け棚が備えられてもよく、各高層棚のうちのいくつかの高層棚ずつは、1つの矩形の高層棚グループに配列することができ、高層棚グループと高層棚グループとの間は、アレイの形式に従ってアレイ配布することができ、アレイ間の隙間は、出し入れ装置またはロボットの移動通路である。
【0147】
ここで、複数の高層棚のいずれかは、高層棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備えてもよく、複数の高層棚のうちの少なくとも1つの高層棚の最下層に仕分け棚が配置され、仕分け棚が配置された最下層以外の各層には、少なくとも1つの保管容器がそれぞれ配置されている。本発明の実施例の好ましい実施形態において、少なくとも1つの高層棚の最下層に少なくとも1つの仕分け棚が配置されている。
【0148】
保管容器内には、仕分け棚に補給される在庫物品が保管されている。本実施例において、保管容器は、トレイ、材料箱、または対応する物品の保管に適応できるカスタム容器等であってもよい。本発明の実施例の好ましい実施形態において、保管容器はトレイである。
【0149】
仕分け棚には、仕分け可能な在庫物品が収容されている。本発明の実施例の好ましい実施形態において、仕分け棚は、仕分け棚を少なくとも2層に分割する少なくとも1つの棚板を備え、仕分け棚の各層に少なくとも1つの仕分け容器が配置され、仕分け容器に仕分け可能な在庫物品が収容されている。好ましくは、仕分けの物品は仕分け棚に直接配置されてもよいし、仕分け容器内に配置されてもよく、仕分け容器は仕分け棚に配置されている。仕分け保管容器は、例えば、材料箱、紙箱、通い箱、または対応する物品の保管に適応できるカスタム容器であってもよい。
【0150】
本実施例において、仕分け棚は、
図2Bに示す一般的なの仕分け棚であってもよいし、トレイ棚であってもよい。実際の適用シーンにおいて、トレイ棚と一般的な仕分け棚とは同時に存在してもよい。本実施例の1つの好ましい実施形態において、高層棚または仕分け棚は、垂直方向に沿って積み重なった複数の棚板を備えてもよく、高層棚の場合、各棚板に1つまたは複数の保管容器を置くことができ、仕分け棚の場合、各棚板に1つまたは複数の仕分け容器を置くことができ、あるいは1つまたは複数の在庫物品等を配置することができる。
【0151】
本発明の実施例に係る技術案は、従来の物品準備エリアと仕分けエリアとを物理的空間で重ね合わせることにより、物品の準備と仕分けとを一体に統合する在庫エリアを形成し、倉庫の既存の面積を十分に利用し、倉庫が大量の物品を保管できることを確保した場合にも、ワークステーション等の数に影響を与えず、仕分け効率と保管効率とのバランスを実現する。
【0152】
上記実施例の番号は説明するためのものに過ぎず、実施例の優劣を表さない。
【0153】
当業者であれば、上記本発明の各モジュールまたは各ステップは汎用の計算装置で実現でき、それらは、単一の計算装置に集中されてもよいし、または複数の計算装置からなるネットワークに分布されてもよく、好ましくは、それらは、コンピュータ装置実行可能プログラムコードで実現でき、これにより、それらを記憶装置中に記憶して計算装置により実行することができ、あるいは、それらをそれぞれの集積回路モジュールに作製し、またはそれらにおける複数のモジュールまたは操作を単一の集積回路モジュールに作製して実現する。このように、本発明は、任意の特定のハードウェアとソフトウェアとの組み合わせに限定されない。
【0154】
本明細書における各実施例は、いずれも漸進的な方式で説明し、各実施例で中心として説明するのは、いずれも他の実施例との相違点であり、各実施例の間の同じまたは類似する部分は互いに参照すればよい。
【0155】
上記は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、当業者にとって、本発明には様々変更および変化が可能である。本発明の精神および原理の範囲内で行われたいかなる修正、均等置換、改良等は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれているべきである。