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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-03
(45)【発行日】2022-02-14
(54)【発明の名称】アイスコーヒー抽出装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/00 20060101AFI20220204BHJP
【FI】
A47J31/00 302
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020108007
(22)【出願日】2020-06-23
(65)【公開番号】P2022002621
(43)【公開日】2022-01-11
【審査請求日】2020-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】500503160
【氏名又は名称】大統營實業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】特許業務法人服部国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】林 裕源
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-070385(JP,A)
【文献】特表2014-502544(JP,A)
【文献】特表2013-514831(JP,A)
【文献】特表2013-538661(JP,A)
【文献】特表2014-516705(JP,A)
【文献】特開2012-050822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷水を収容できる第1チャンバー(14)を備えており、前記第1チャンバーは第1開口(13)を備えており、前記第1開口と密着可能な第1カバー体(15)が設けられ、前記第1チャンバーと連通する第1貫通孔(16)が設けられた、容器(1)と、
前記第1チャンバー内に設けられ、前記第1チャンバーと連通しコーヒー粉(4)を収容できる第2チャンバー(24)を備えており、前記第2チャンバーは第2開口(23)を備えており、少なくとも1つの第3開口(25)が設けられ、前記第3開口にフィルター(26)が設けられた、フィルターカップ(2)と、
第1導管(31)、ポンプ(32)、制御装置(33)を備え、前記第1導管の一端は前記第2チャンバーと連通し、他端は前記容器の前記第1貫通孔を経由して前記容器の外部に至り、連通後に前記第1チャンバーは密閉空間を呈し、前記ポンプは前記容器の外側に設置されて前記第1導管の他端と接続され、前記第1導管に対して送気又は吸気して冷水の移動動作を制御することができ、前記制御装置は前記ポンプと電気的に接続され、前記ポンプの作動を制御する、抽出作動装置(3)と、を含むアイスコーヒー抽出装置。
【請求項2】
前記容器は第1底壁(11)を備えており、前記第1底壁の上方には第1環状壁(12)が設けられ、前記第1開口は前記第1環状壁の上方に位置し、前記第1底壁と前記第1環状壁との間に前記第1チャンバーが形成された、請求項1に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【請求項3】
前記フィルターカップは第2カバー体(27)を備え、前記第2カバー体は前記第2開口と密着可能であり、前記フィルターカップは第2底壁(21)を備えており、前記第2底壁の上方には第2環状壁(22)が設けられ、前記第2開口は前記第2環状壁の上方に位置し、前記第2底壁と前記第2環状壁との間に前記第2チャンバーを備えさせており、前記第3開口は前記第2環状壁の下方部分に設けられ、前記第2カバー体には前記第1導管と接合可能な第3貫通孔(28)が設けられた、請求項1に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【請求項4】
前記制御装置は水位検出装置(331)を備えており、前記水位検出装置は前記第1チャンバー内の水位を検出し、前記ポンプの送気又は吸気動作を制御する、請求項1に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【請求項5】
前記容器は前記第1チャンバーと連通する第2貫通孔(17)を備え、前記抽出作動装置は第2導管(34)を備えており、前記第2導管の一端は前記第2貫通孔を経由して前記第1チャンバーの上方部分に至り、連通後に前記第1チャンバーは密閉空間を呈し、前記第2導管の他端は前記ポンプと接続され、前記ポンプが前記第1導管及び前記第2導管に対して送気又は吸気動作を行えるようにする、請求項1に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【請求項6】
前記フィルターカップは第2底壁を備えており、前記第2底壁の上方には第2環状壁が設けられ、前記第2環状壁は前記容器の前記第1チャンバーの前記第1環状壁の内壁と密着して当接し、前記第2底壁と前記第1底壁との間にスペース部(18)を備えさせており、前記第2底壁の中央には前記第1チャンバーの前記スペース部と連通する中空柱(29)が上向きに設けられ、前記中空柱の上方は前記第1導管の一端と接続された、請求項2に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【請求項7】
前記第2環状壁と前記第1環状壁との間にパッキン(221)が設けられた、請求項6に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【請求項8】
前記フィルターカップは第2底壁を備えており、前記第2底壁の上方には第2環状壁が設けられ、前記第2環状壁は前記容器の前記第1チャンバーの前記第1環状壁の内壁と密着して当接し、前記第2底壁と前記第1底壁との間にスペース部を備えさせており、前記第2底壁の中央には中空柱が上向きに設けられ、前記容器の前記第1底壁の前記中空柱に対応する位置には中空凸柱(19)が前記第1チャンバーの上方部分まで上向きに延在しており、前記中空凸柱の下方は前記第1導管と接続され、前記第1貫通孔は前記中空凸柱の上方に設けられ、前記中空凸柱と前記スペース部とは連通している、請求項2に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【請求項9】
前記第2環状壁と前記第1環状壁との間にパッキンが設けられた、請求項8に記載のアイスコーヒー抽出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアイスコーヒー抽出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コーヒー飲料の抽出方法は、最初にコーヒーを粉末状に粉砕し、熱湯をコーヒー粉に注いで香味のあるコーヒーを抽出するというのが主である。高温の熱湯はコーヒーの香味を素早く抽出することができるが、高温はコーヒー中の苦味成分も抽出しやすく、コーヒーの香味が苦味に偏った状態になってしまう。アイスコーヒーを飲もうとする場合には氷を入れなければならず、コーヒー液の風味が希釈されて味に影響を及ぼしてしまうという欠点がある。
【0003】
コーヒー液を低温抽出によってコーヒー液に高温抽出方式とは異なる味わいを持たせる方法があり、低温抽出方式は、主にコーヒー粉をペーパーフィルター又はフィルター内に入れてから冷水を注入してコーヒー粉を冷水中に浸し、冷水にコーヒーの香味をゆっくりと抽出させて、約10~24時間経てば低温で風味のあるコーヒーが形成されるというものである。
コーヒー抽出装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-78892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コーヒー飲料を抽出する際、上述の低温抽出方式は長時間浸す必要があり、アイスコーヒーの抽出効率が悪く、長時間待たなければ飲むことができないという欠点があり、浸す時間を短縮した場合にはコーヒーの濃度が下がって味が悪くなるという欠点がある。
本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、その目的は、体積が小さくアイスコーヒーの抽出効率を高めることができるアイスコーヒー抽出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のアイスコーヒー抽出装置は、冷水を収容できる第1チャンバー(14)を備えており、前記第1チャンバーは第1開口(13)を備えており、前記第1開口と密着可能な第1カバー体(15)が設けられ、前記第1チャンバーと連通する第1貫通孔(16)が設けられた容器(1)と、前記第1チャンバー内に設けられ、前記第1チャンバーと連通しコーヒー粉(4)を収容できる第2チャンバー(24)を備えており、前記第2チャンバーは第2開口(23)を備えており、少なくとも1つの第3開口(25)が設けられ、前記第3開口にフィルター(26)が設けられたフィルターカップ(2)と、第1導管(31)、ポンプ(32)、制御装置(33)を含み、前記第1導管の一端は前記第2チャンバーと連通し、他端は前記容器の前記第1貫通孔を経由して前記容器の外部に至り、連通後に前記第1チャンバーは密閉空間を呈し、前記ポンプは前記容器の外側に設置されて前記第1導管の他端と接続され、前記第1導管に対して送気又は吸気して冷水の移動動作を制御することができ、前記制御装置は前記ポンプと電気的に接続され、前記ポンプの作動を制御する抽出作動装置(3)とを含む。
【0007】
前記容器は、第1底壁(11)を備えており、前記第1底壁の上方には第1環状壁(12)が設けられ、前記第1開口は前記第1環状壁の上方に位置し、前記第1底壁と前記第1環状壁との間に前記第1チャンバーが形成されている。
【0008】
前記フィルターカップは、第2カバー体(27)を備え、前記第2カバー体は前記第2開口と密着可能であり、前記フィルターカップは第2底壁(21)を備えており、前記第2底壁の上方には第2環状壁(22)が設けられ、前記第2開口は前記第2環状壁の上方に位置し、前記第2底壁と前記第2環状壁との間に前記第2チャンバーを備えさせており、前記第3開口は前記第2環状壁の下方部分に設けられ、前記第2カバー体には前記第1導管と接合可能な第3貫通孔(28)が設けられている。
【0009】
前記制御装置は水位検出装置(331)を備えており、前記水位検出装置は前記第1チャンバー内の水位を検出し、前記ポンプの送気又は吸気動作を制御する。
【0010】
前記容器は前記第1チャンバーと連通する第2貫通孔(17)を備え、前記抽出作動装置は第2導管(34)を備えており、前記第2導管の一端は前記第2貫通孔を経由して前記第1チャンバーの上方部分に至り、連通後に前記第1チャンバーは密閉空間を呈し、前記第2導管の他端は前記ポンプと接続され、前記ポンプが前記第1、2導管に対して送気又は吸気動作を行えるようにする。
【0011】
このアイスコーヒー抽出装置を用いるとき、フィルターカップの第2チャンバー内にコーヒー粉をセットし、第1チャンバー内に冷水を収容し、抽出作動装置のポンプに吸気を作動させて、第1チャンバー内の冷水がフィルターカップのフィルターを経由して第2チャンバー内に導入されてコーヒー粉を浸すようにし、ポンプに送気させて、第2チャンバー内の給気圧力により浸漬後の冷水を再びフィルターから第1チャンバーへ導出させ、制御装置の水位検出装置は、冷水が第2チャンバー内に導入されて浸漬してから再び第1チャンバーへ導出される動作を制御する便宜上、第1チャンバー内の水位を検出することができ、複数回繰り返される浸漬と冷水の打ちつけによって、コーヒーの香味を効率良く短時間で抽出することができるという効果がある。
【0012】
第1、2導管を採用し、ポンプによって第1、2導管がそれぞれ独立に送気又は吸気動作できることで、循環式浸漬によるコーヒー液の抽出効果が達成され、アイスコーヒーの抽出効率を大幅に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施例の部分分解斜視図である。
図2】本発明の第1実施例の部分組立斜視図である。
図3】本発明の第1実施例の組立断面及びコーヒー粉、冷水をセットした概念図である。
図4】本発明の第1実施例の抽出動作概念図である。
図5】本発明の第1実施例の抽出動作概念図である。
図6】本発明の第2実施例の組立断面及びコーヒー粉、冷水をセットした概念図である。
図7】本発明の第2実施例の抽出動作概念図である。
図8】本発明の第2実施例の抽出動作概念図である。
図9】本発明の第3実施例の抽出動作概念図である。
図10】本発明の第3実施例の抽出動作概念図である。
図11】本発明の第4実施例の分解図である。
図12】本発明の第4実施例の組立断面及びコーヒー粉、冷水をセットした概念図である。
図13】本発明の第4実施例の組立断面及び抽出動作概念図である。
図14】本発明の第4実施例の組立断面及び抽出動作概念図である。
図15】本発明の第5実施例の組立断面及び抽出動作概念図である。
図16】本発明の第5実施例の組立断面及び抽出動作概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明による実施例を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施例において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0015】
(第1実施例)
本発明の第1実施例について図1から図5に基づいて説明する。
図1~3に示す通り、容器1、フィルターカップ2、抽出作動装置3を含み、容器1は第1底壁11を備えており、第1底壁11の上方には第1環状壁12が設けられ、第1環状壁12は上方に第1開口13を備えており、第1底壁11と第1環状壁12との間に第1チャンバー14を備えさせており、第1チャンバー14の上方には第1開口13と密着可能な第1カバー体15が設けられ、第1環状壁12には第1貫通孔16が設けられている。
【0016】
フィルターカップ2の体積は容器1よりも小さく、第1チャンバー14内に設けられ、フィルターカップ2は第2底壁21を備えており、第2底壁21の上方には第2環状壁22が設けられ、第2環状壁22は上方に第2開口23を備えており、第2底壁21と第2環状壁22との間に第2チャンバー24を備えさせており、第2環状壁22の下方には複数の第3開口25が設けられ、第3開口25にはフィルター26が設けられており、本発明では、フィルターカップ2の底部に第3開口25とフィルター(図示しない)を設けることができ、フィルターカップ2の上方には第2開口23と密着可能な第2カバー体27が設けられ、第2カバー体27には第3貫通孔28が設けられている。
【0017】
抽出作動装置3は、第1導管31、ポンプ32、制御装置33を含み、第1導管31の一端はフィルターカップ2の第2カバー体27と接合され、他端は容器1の第1貫通孔16を経由して容器1の外部に至り、第1導管31の外壁は第1貫通孔16の内壁と密着状態を呈し、第1チャンバー14に密閉空間を呈させることができる。ポンプ32は容器1の外側に設けられ、第1導管31の他端と接続され、第1導管31に対して送気又は吸気動作が可能である。制御装置33はポンプ32と電気的に接続され、第1チャンバー14内の水位を検出してポンプ32の送気又は吸気動作を制御する水位検出装置331を備える。
【0018】
図3に示す通り、フィルターカップ2の第2チャンバー24内にコーヒー粉4をセットし、第1チャンバー14内に冷水5を収容し、第1、2カバー体15、27のそれぞれを第1、2チャンバー14,24と密着させる。
図4に示す通り、抽出作動装置3のポンプ32を吸気動作させて、第1チャンバー14内の冷水5がフィルターカップ2のフィルター26を経由して第2チャンバー24内に導入されてコーヒー粉4を浸すようにする。
図5に示す通り、ポンプ32に送気させて、第2チャンバー24の給気圧力により浸漬後の冷水5を再びフィルター26から第1チャンバー14へ導出させ、制御装置33の水位検出装置331は、第1チャンバー14内の水位を検出し、第1チャンバー14内の水位が低下して水位検出装置331がそれを検出したときにポンプ32の動作を即停止して、冷水5が第1導管31内へ吸引されないよう防ぐことができ、冷水5が第2チャンバー24内に導入されて浸漬してから再び第1チャンバー14へ導出される動作を制御することができ、複数回繰り返される浸漬と冷水5の打ちつけによってコーヒーの香味を効率良く短時間で抽出し、操作が複数回繰り返された後に第1チャンバー14内のコーヒー液を注ぎ出すか又は底部から滴下(図示しない)させて飲むことができる。
【0019】
(第2実施例)
本発明の第2実施例について図6から図8に基づいて説明する。
図6に示す通り、容器1の第1環状壁12は第1、2貫通孔16、17を備えることができ、抽出作動装置3は第1導管31、第2導管34を備えることができ、第1導管31は第1貫通孔16と連通し、一端はフィルターカップ2の第3貫通孔28と接続され、他端はポンプ32と接続され、第2導管34の一端は第2貫通孔17から第1チャンバー14の上方に連通し、他端はポンプ32と接続され、ポンプ32が第1、2導管31、34に対して送気又は吸気動作を行えるようにする。
この第2実施例の他の基本的構成は、第1実施例と同様である。
【0020】
図7に示す通り、制御装置33のポンプ32により第1導管31に吸気させて、第2導管34は動作させず、第1チャンバー14内の冷水5が第2チャンバー24内に導入されてコーヒー粉4を浸すことができる。
図8に示す通り、第2導管34に吸気させて、第1導管31は動作させず、第2チャンバー24内で浸漬する冷水5を再び第1チャンバー14へ導出させることができ、動作を繰り返してコーヒーの香味を抽出することができる。
【0021】
(第3実施例)
本発明の第3実施例について図9から図10に基づいて説明する。
図9に示す通り、ポンプ32により第2導管34に送気させて、第1導管31は動作させず、第1チャンバー14内の冷水5が第2チャンバー24内に導入されてコーヒー粉4を浸すことができる。
この第3実施例の他の基本的構成は、第1実施例と同様である。
【0022】
図10に示す通り、第1導管31に送気させて、第2導管34は動作させず、第2チャンバー24内の冷水5を再び第1チャンバー14へ導出させることができ、動作を繰り返してコーヒーの香味を抽出することができる。
【0023】
(第4実施例)
本発明の第4実施例について図11から図14に基づいて説明する。
図11から図14に示す通り、フィルターカップ2に第2カバー体を設けず、フィルターカップ2の第2環状壁22に容器1の第1チャンバー14の第1環状壁12の内壁と密着して当接するパッキン221が設けられ、第2底壁21と第1底壁11との間にスペース部18を備えさせており、第2底壁21の中央には第1チャンバー14のスペース部18と連通する中空柱29が上向きに設けられ、中空柱29の上方は第1導管31の一端と接続される。
この第4実施例の原理は、第1実施例と同様である。
【0024】
図12に示す通り、第4実施例では第2チャンバー24内にコーヒー粉4がセットされ、第1チャンバー14のスペース部18に冷水5が収容されている。
図13に示す通り、ポンプ32に送気させたとき、第1チャンバー14のスペース部18の冷水5を上昇させて、フィルター26を経由してコーヒー粉4及び第2チャンバー24内の上方部分に打ちつけることができる。
図14に示す通り、ポンプ32に吸気させたときには冷水5を再びスペース部18へ導入することができ、こうした動作を繰り返してコーヒーの香味を迅速に抽出することができる。本設計の第2チャンバー24は上方に第2カバー体を備えておらず、コーヒー粉4をセットしたり傾けて出したりするのを容易に行うことができ、水位検出装置331を設置して水位を検出し、ポンプ32の動作を制御することにより、優れた動作の安定性を持たせることができる。
【0025】
(第5実施例)
本発明の第5実施例について図15から図16に基づいて説明する。
図15図16に示す通り、容器1の第1底壁11の中空柱29に対応する位置には中空凸柱19が第1チャンバー14の上方部分まで上向きに延在しており、第1環状壁12は貫通孔を備えておらず、中空凸柱19の下方は第1導管31と接続され、上方は第1貫通孔16を備えており、中空凸柱19をスペース部18と連通させて、ポンプ32の差動によって図15のように送気したり図16のように吸気できるようにすることでコーヒーの香味を抽出する効果を具備させており、水位検出装置331を設置して水位を検出し、ポンプ32の動作を制御することにより、優れた動作の安定性を持たせることができる。
この第5実施例の他の基本的構成は、第4実施例と同様である。
【0026】
本発明は上述によって体積が小さく、コーヒー粉に打ちつけと浸漬を繰り返すことでコーヒーの抽出効率と味わいを大幅に高めることができる。
【0027】
(その他の実施例)
制御装置33はポンプ32と電気的に接続され、第1チャンバー14内の水位を検出してポンプ32の送気又は吸気動作を制御する水位検出装置331を備えており、水位検出装置331は、プローブ、リードスイッチ及び他の水位検出機能を有する装置でもよい。
【0028】
このように、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0029】
1 容器、
11 第1底壁、
12 第1環状壁、
13 第1開口、
14 第1チャンバー、
15 第1カバー体、
16 第1貫通孔、
17 第2貫通孔、
18 スペース部、
19 中空凸柱、
2 フィルターカップ、
21 第2底壁、
22 第2環状壁、
221 パッキン、
23 第2開口、
24 第2チャンバー、
25 第3開口、
26 フィルター、
27 第2カバー体、
28 第3貫通孔、
29 中空柱、
3 抽出作動装置、
31 第1導管、
32 ポンプ、
33 制御装置、
331 水位検出装置、
34 第2導管、
4 コーヒー粉、
5 冷水。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16