(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-03
(45)【発行日】2022-02-14
(54)【発明の名称】配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20220204BHJP
E04G 21/12 20060101ALI20220204BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20220204BHJP
【FI】
G06T19/00 600
E04G21/12 105A
G06T1/00 200D
(21)【出願番号】P 2018093664
(22)【出願日】2018-05-15
【審査請求日】2021-04-02
(73)【特許権者】
【識別番号】594045791
【氏名又は名称】株式会社ア-キテック
(74)【代理人】
【識別番号】100181881
【氏名又は名称】藤井 俊一
(72)【発明者】
【氏名】中島 徹
(72)【発明者】
【氏名】中谷 光宏
【審査官】山▲崎▼ 雄介
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-190177(JP,A)
【文献】特開2016-072972(JP,A)
【文献】特開2014-020143(JP,A)
【文献】特開2006-079290(JP,A)
【文献】特開2004-232448(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00-19/20
E04G 21/12
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報管理装置と、前記情報管理装置と通信する
携帯電子機器から構成され、
前記情報管理装置は、
躯体データ及び配筋リストデータ並びに前記配筋リストデータと紐付けられた撮影部位登録データを保持する記憶手段と、
躯体データの全部又は一部からなる撮影部位指示画像を表示する画像表示手段と、
当該画像表示手段で表示された撮影部位指示画像において撮影部位及び撮影方向を指定する指定手段と、
前記撮影方向に見た撮影部位の
配筋リスト図を当該撮影部位及び撮影方向に紐付けて前記撮影部位指示画像とともに表示する撮影部位明示手段と、
前記撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータを紐付けると共に、管理コードを付して一群となった撮影部位登録データを保存する撮影リスト登録手段と、
前記撮影部位登録データと紐付けられた二次元コードを表示した躯体図面を出力する画像出力手段を備え、
前記携帯電子機器は、
躯体図面に表示された前記二次元コードを採取するスキャナと、
前記スキャナで採取した前記二次元コードと紐付けられた配筋リストデータを前記情報管理装置から読み込む配筋リスト読込手段と、
前記配筋リスト読込手段で読み込まれた配筋リストデータ
から得られる配筋リスト図をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段と、
前記ファインダ画面に配置された
前記配筋リスト図を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段を備える配筋検査支援システム。
【請求項2】
コンピュータシステムに、
躯体データ及び配筋リストデータ並びに前記配筋リストデータと紐付けられた撮影部位登録データを保持する記憶手段と、
躯体データの全部又は一部からなる撮影部位指示画像を表示する画像表示手段と、
当該画像表示手段で表示された撮影部位指示画像において撮影部位及び撮影方向を指定する指定手段と、
前記撮影方向に見た撮影部位の
配筋リスト図を当該撮影部位及び撮影方向に紐付けて前記撮影部位指示画像とともに表示する撮影部位明示手段と、
前記撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータを紐付けると共に、管理コードを付して一群となった撮影部位登録データを保存する撮影リスト登録手段と、
前記撮影部位登録データと紐付けられた二次元コードを表示した躯体図面を出力する画像出力手段を備える
情報管理装置として機能させるプログラムと、
コンピュータシステムに、
躯体図面に表示された二次元コードを採取するスキャナと、
前記スキャナで採取した前記二次元コードと紐付けられた配筋リストデータを
前記情報管理装置から読み込む配筋リスト読込手段と、
前記配筋リスト読込手段で読み込まれた配筋リストデータ
から得られる配筋リスト図をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段と、
前記ファインダ画面に配置された
前記配筋リスト図を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段を
備える携帯電子機器として機能させるプログラムとからなる配筋検査支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築・土木工事における配筋検査を支援するための配筋検査支援システム
及び配筋検査支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配筋が設計通りに組み立てられているかを証明するための配筋検査は、実際の鉄筋の配設状態(以下「配筋状態」という)をカメラで撮影し、配筋リスト図とともに管理者に提出することによって行われる。
【0003】
配筋状態の撮影は、建築現場において設計図書(設計の内容を示す仕様書・設計図・計算書などの情報)スケール、カメラなどを持ち込み、梁、柱、スラブ、壁などの所定位置において、配筋リスト図、通り名を黒板に書き込み、その黒板を撮影部位付近に置いて表示することにより行われ(例えば下記特許文献1及び2参照)、撮影後は、多数の写真(撮影画像)を載せた一覧表として整備・保管される(例えば下記特許文献3及び4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-232448号公報
【文献】実用新案登録第3104588号公報
【文献】特開2014-020143号公報
【文献】特開2016-003981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の配筋状態撮影時の問題として、撮影部位を含む平面図等の躯体図面を読んで当該撮影部位に適用されている配筋リストの記号を特定し、多くのページからなる配筋リストの一覧表から目的の配筋リストを特定した上で、目的の配筋リストを黒板に転記するという煩雑な作業が不可欠であるという問題があった。
また、転記作業には、熟練が必要となり、撮影部位や撮影方向が的確でない場合には、当該現場において再度の撮影が必要となる。
【0006】
一方、写真及び一覧表(以下「配筋検査データ」という)の保管上の問題として、配筋検査データは、配筋リストの記号、撮影部位、撮影イメージを一組として保管する場合に、撮影画像の黒板から目視で配筋リストの記号と撮影部位を読み取るとともに、それらをテキストデータとして保存し、それらのテキストデータと撮影画像のデータ(以下「撮像データ」という)を紐付ける作業が必要となるという問題がある。
【0007】
近年では、PADに躯体図面と配筋リストを入力し、現場においてその位置をタップしさえすれば撮影モードとなり、シャッターを押すだけで配筋状態と黒板を含む一画像を作成するアプリケーションソフトを利用する手法も存在する。
この手法の問題点としては、躯体図面と配筋リストを保存するための大容量のメモリが必要となる他、撮影現場でPADの画面に表示された躯体図面から撮影部位を特定するためには、ピンチ操作やドラッグ操作を多用しなければならないため、撮影部位を特定する操作を精密に行える程度の大画面のタッチパネルが必要となり、必要装備の確保及び搬送上の問題がある。
【0008】
また、前記アプリケーションソフトの起動から撮影部位の指定、配筋リストの表示、撮影、撮像データのアップロードなどについて、それぞれメニューが必要となり、操作が複雑になるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、黒板に転記するという熟練や手間のかかる作業を要さず、大型で高性能な装置を要さず、容易に且つ確実に撮影部位の配筋状態を所定の配筋リストに紐付けて保存できる配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するためになされた本発明による配筋検査支援システムは、躯体図面に表示された二次元コードを採取するスキャナと、前記スキャナで採取した二次元コードと紐付けられた配筋リスト画像をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段と、前記ファインダ画面に配置された配筋リスト画像を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明による配筋検査支援システムは、情報管理装置と、前記情報管理装置と通信する前記携帯電子機器から構成することも可能である。
その際、前記情報管理装置は、躯体データ及び配筋リストデータ並びに前記配筋リストデータと紐付けられた撮影部位登録データを保持する記憶手段と、前記撮影部位登録データと紐付けられた二次元コードを表示した躯体図面を出力する画像出力手段を備える構成とし、携帯電子機器は、躯体図面に表示された前記二次元コードを採取するスキャナと、前記スキャナで採取した前記二次元コードと紐付けられた配筋リストデータを情報管理装置から読み込む配筋リスト読込手段と、前記配筋リスト読込手段で読み込まれた配筋リストデータの配筋リスト画像をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段と、前記ファインダ画面に配置された配筋リスト画像を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段を備える構成を採ることもできる。
【0012】
前記情報管理装置は、躯体データ及び配筋リストデータ並びに前記配筋リストデータと紐付けられた撮影部位登録データを保持する記憶手段と、躯体データの全部又は一部からなる撮影部位指示画像を表示する画像表示手段と、当該画像表示手段で表示された撮影部位指示画像において撮影部位及び撮影方向を指定する指定手段と、前記撮影方向に見た撮影部位の配筋リスト画像を当該撮影部位及び撮影方向に紐付けて前記撮影部位指示画像とともに表示する撮影部位明示手段と、前記撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータを紐付けると共に、管理コードを付して一群となった撮影部位登録データを保存する撮影リスト登録手段と、前記撮影部位登録データと紐付けられた二次元コードを表示した躯体図面を出力する画像出力手段を備える構成とすることもできる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた本発明による配筋検査支援プログラムは、コンピュータシステムに、躯体図面に表示された二次元コードを採取するスキャナと、前記スキャナで採取した二次元コードと紐付けられた配筋リスト画像をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段と、前記ファインダ画面に配置された配筋リスト画像を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段として機能させることを特徴とする。
【0014】
本発明による配筋検査支援プログラムは、コンピュータシステムに、躯体データ及び配筋リストデータ並びに前記配筋リストデータと紐付けられた撮影部位登録データを保持する記憶手段と、前記撮影部位登録データと紐付けられた二次元コードを表示した躯体図面を出力する画像出力手段を備える情報管理装置として機能させるプログラムと、コンピュータシステムに、躯体図面に表示された前記二次元コードを採取するスキャナと、前記スキャナで採取した前記二次元コードと紐付けられた配筋リストデータを情報管理装置から読み込む配筋リスト読込手段と、前記配筋リスト読込手段で読み込まれた配筋リストデータの配筋リスト画像をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段と、前記ファインダ画面に配置された配筋リスト画像を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段を備える携帯電子機器として機能させるプログラムとからなる構成を採ることもできる。
【0015】
コンピュータシステムに、躯体データ及び配筋リストデータ並びに前記配筋リストデータと紐付けられた撮影部位登録データを保持する記憶手段と、躯体データの全部又は一部からなる撮影部位指示画像を表示する画像表示手段と、当該画像表示手段で表示された撮影部位指示画像において撮影部位及び撮影方向を指定する指定手段と、前記撮影方向に見た撮影部位の配筋リスト画像を当該撮影部位及び撮影方向に紐付けて前記撮影部位指示画像とともに表示する撮影部位明示手段と、前記撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータを紐付けると共に、管理コードを付して一群となった撮影部位登録データを保存する撮影リスト登録手段と、前記撮影部位登録データと紐付けられた二次元コードを表示した躯体図面を出力する画像出力手段を備える前記情報管理装置として機能させるプログラムと、コンピュータシステムに、躯体図面に表示された二次元コードを採取するスキャナと、前記スキャナで採取した前記二次元コードと紐付けられた配筋リストデータを情報管理装置から読み込む配筋リスト読込手段と、前記配筋リスト読込手段で読み込まれた配筋リストデータの配筋リスト画像をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段と、前記ファインダ画面に配置された配筋リスト画像を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段を具備した携帯電子機器として機能させるプログラムとからなる構成を採ることもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによれば、紙に印刷された二次元コードをスキャンして配筋リストを表示し、そのまま、撮影開始のトリガを与えるだけで、配筋リストが一つの撮影画像に所望の配置で写り込んだ撮影部位の画像データの取得及び保存が可能となる他、前記配筋リストの配置及び画像中の範囲を自由に設定することができる。
また、二次元コードが印刷された書面を使用することで、携帯端末装置での撮影部位の指定操作が容易となり、様々煩雑な手間が削減された素早い撮影及び保存が可能となる。
【0017】
更に、前記二次元コードに対応する配筋リストを読み出す構成を採ることによって、予め登録した撮影部位毎に前記二次元コードが付された躯体図面の印刷物など、前記二次元コードが付された前記出力物を手にしている誰もが、部材交差部など当該撮影部位の配筋状態を閲覧し、現場における検査箇所の実際の配筋状態と対比しつつ容易に且つ円滑に検査を行うことができる。
【0018】
本発明による配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによれば、前記二次元コードに対応する配筋リストをダウンロードする構成や、撮影後即座に情報管理装置にアップロードすることによって、必要十分な撮影部位について必要最小限のデータが登録されるために、携帯電子機器のメモリ不足による配筋検査作業の停滞を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムにより携帯電子機器で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【
図2】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムにより情報処理装置で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【
図3】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムで用いられる撮影部位指示画像の一例を示す写真である。
【
図4】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムで用いられる撮影部位指示画像(撮影部位指定時)の一例を示す拡大写真である。
【
図5】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムで用いられる撮影部位設定画面の一例を示す写真である。
【
図6】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムで用いられる撮影部位指示画像(撮影部位設定後)の一例を示す拡大写真である。
【
図7】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムで用いられる撮影部位指示画像(撮影部位設定後)の一例を示す写真である。
【
図8】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムで用いられる撮影部位指示画像(二次元コード付与後)、並びに携帯電子機器の、アプリ起動時、二次元コード読取時及び撮影画像登録時における表示画像の例を示す写真である。
【
図9】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって出力される撮影画像の一例を示す写真である。
【
図10】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって情報管理装置に出力される撮影画像の一例を示す写真(拡大)である。
【
図11】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって情報管理装置に出力される撮影画像の一例を示す写真である。
【
図12】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって行われるデータの授受を示す説明図である。
【
図13】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって行われるデータの授受を示す説明図である。
【
図14】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって撮影画像に表示される黒板画像の一例を示す説明図である。
【
図15】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって行われるデータの授受を示す説明図である。
【
図16】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムによって行われるデータの授受を示す説明図である。
【
図17】本発明による鉄筋の配筋検査支援システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図18】本発明による鉄筋の配筋検査支援システムのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【
図19】本発明による鉄筋の配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムで行われる一連の撮影処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明による配筋検査支援システム及び配筋検査支援プログラムの実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
図18に示すシステムは、建築物の配筋検査を行うシステムであって、オフィスなどに配置される情報管理装置と、当該情報管理装置と通信する携帯電子機器Cとで構成される。
以下の例の情報管理装置は、情報処理装置AとデータサーバBとで構成される。
【0021】
<情報処理装置>
この例の前記情報処理装置Aは、たとえば、様々な演算処理等を実行するCPU(Central processing unit)1と、メモリやハードディスク等の記憶手段2と、各種インターフェース3と、それらのインターフェース3の一部に接続されたキーボードやマウス等の入力手段4と、液晶画面等の表示装置5を備える所謂パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)からなり、前記データサーバBと間でデータの授受(ダウンロード及びアップロード)を行う連係部と、各種データを蓄える保存部(記憶手段)と、当該保存機能に蓄えられた各種データの管理を行う情報処理部を備える(
図17参照)。
【0022】
前記連係部は、前記データサーバBの撮影リスト登録手段との間で、有線又は無線による通信を可能とする連係インターフェースを備える(
図17参照)。
【0023】
前記保存部は、メモリ及び記録媒体(以下「記録媒体等」という)を備え、各種プログラム、建物の三次元画像データ(以下「躯体データ」という)及び配筋リストデータなど種々のデータを保持する(
図17参照)。
前記躯体データは、3dCADシステムで作成され、躯体及び部材の輪郭データ及び三角形で構成された面データ、並びに躯体及び部材の内部に配される鉄筋又は鉄骨などの輪郭データ及び三角形で構成された面データ(ワイヤフレームデータやサーフェースデータなど)や通り芯データを含み、建築物の各階に含まれる柱、梁、床又は壁などの部材データを備える。
前記配筋リストデータは、文字データ、線データ及び複数の三角形で構成された面データで構成されている。
前記部材データは、建築物を構成する個々の部材に関する固有データであって、各部材の輪郭データ、又は各部材の部位及び視線に対応する前記配筋リストデータなどを備えるデータである。
【0024】
前記情報処理部は、前記記録媒体等に記録されていた配筋検査支援プログラムをCPUが読み出し実行することによって、既成の三次元画像データの一部又は全部からなる所望の要素や空間を撮影部位指示画像として表示する画像表示手段と、当該画像表示手段によって表示された撮影部位指示画像において撮影部位及び撮影方向を指定する指定手段と、前記撮影部位指示画像において指定された撮影部位及び撮影方向に基づき、当該撮影部位及び撮影方向線を描画する撮影部位設定手段と、前記撮影部位を含む部材を特定する部材特定手段と、前記部材特定手段で特定された部材の撮影部位及び撮影方向による鉄筋の配置を示す配筋リストデータを導くと共に、前記撮影部位を含む部材の配筋リスト図を前記撮影部位の近傍に表示する配筋表示手段と、前記撮影部位及び撮影方向を特定するためのインデックスの入力を受け付けて前記データサーバBに送信する撮影部位特定手段と、前記データサーバBから前記インデックスに付されたID(管理コード)を受け当該IDを付した撮影部位及び撮影方向による配筋リストデータを当該ID、撮影部位及び撮影方向と紐付けて保存する撮影部位登録手段と、前記撮影部位登録手段により保存された前記ID、撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータにかかる前記配筋リスト図(配筋リスト画像)の表示を登録済マーク(例えばカメラマーク)の表示に変更する撮影部位明示手段と、前記配筋リスト図または登録済マークの位置に当該撮影部位及び撮影方向固有の二次元コードを表示した躯体図面を印刷などの形で出力する画像出力手段として機能する。
【0025】
<画像表示手段>
この例の前記画像表示手段は、前記PCで機能する3dCADシステムによって機能する。
前記3dCADシステムは、その画像表示手段によって、当該3dCADシステムの画面に、水平領域(X-Y平面領域)と深度(Z軸方向幅)からなる三次元空間を構成し、位置座標(指定点)及び指定空間の設定を行う。
前記画像表示手段は、前記表示装置5の画面に、建物全体又は分割された一部を躯体データの撮影部位指示画像として表示し、又は各部材データに付された各階の階情報をもとに建築物全体から所望の空間を指定し(下記指定手段と同様の処理による)当該指定された空間に存在する要素若しくは空間又は軸心等を撮影部位指示画像として表示する(
図3及び
図4参照)。
前記画像表示手段で表示される撮影部位指示画像は、例えば、建築物の各階の躯体データとして、Z軸に沿って下向きに見た画像(平面図)などである。
【0026】
<指定手段>
前記指定手段は、上記の如く撮影部位指示画像が表示された画面において、キー入力やドラッグ操作等の入力操作で指定した点を、例えば、撮影部位の中心として撮影点を描画すると共に、当該撮影点の座標を導き保存する。
前記部材特定手段は、前記撮影点の座標、又は当該撮影点の座標を含む平面と前記撮影方向への深度からなる直方体空間、若しくはその他所望の領域(例えば、複数の部材の交差部など検査対象となり易い領域)を構成する点の座標に基づき、前記部材データから当該撮影点の座標を内在する部材、又は前記所望領域と交差する部材を検索し、前記撮影対象となる部材を特定する。
【0027】
前記配筋表示手段は、前記撮影点、及び前記部材特定手段で特定された部材の撮影方向線(軸心の延長線上)又はその付近に、例えば、前記撮影点を通り前記撮影方向と垂直な仮想平面で切断した状態の配筋リスト図を前記配筋リストデータから導き表示する(
図4参照)。前記配筋リスト図と併せて、撮影位置又は撮影方向線の少なくとも一方を表示することが望ましい。
【0028】
前記撮影部位特定手段は、前記表示装置5に登録ダイヤログ(アップロードフォーム)を表示すると共に、前記入力部からの前記撮影部位及び撮影方向を特定するテキスト(前記データベースにおけるインデックス)の入力を受けて、当該インデックス並びに前記撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータを紐付けたデータ(以下「撮影部位特定データ」という)を、連係部を介して前記データサーバBへ出力する。
【0029】
前記撮影部位登録手段は、前記撮影部位特定データを前記データサーバBへ出力した後、当該データサーバBが出力したIDを受け、当該IDと、撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータ並びに前記インデックス(撮影部位特定データ)を紐付けて撮影部位登録データとして前記メモリ及び記録媒体に保存する。
その際、この例の前記撮影部位明示手段は、前記データサーバBからのIDの送信を受けて、表示された配筋リスト図の表示を登録済マーク(例えばカメラマークなど)に変更する(
図6及び
図7参照)。
【0030】
前記画像出力手段は、前記撮影部位特定データの保存場所の手掛かりとなるIDを二次元コード表記で建物平面図などの指定位置に併記した前記躯体図面を適宜出力する。
前記躯体図面は、現場における撮影に際して、プリンタに出力することによって、躯体図面として紙面に印刷することができる(
図8参照)。
尚、表示される二次元コードの大きさは、表示デバイスの1ピクセルに対して二次元コードの1ドットを表示できる大きさを最小とすることが望ましい。
【0031】
この例の前記画像出力手段は、コード化手段により、前記データサーバBから返信されたIDを、例えばQRコード(登録商標)などの二次元コードに変換し、前記メモリ及び記録媒体に保存された撮影部位登録データのIDが該当する撮影部位の近傍に表示する。表示密度の関係で当該撮影部位の近傍に配置できない場合には、前記二次元コードと該当撮影部位を引き出し線で連結する(
図8参照)。
【0032】
<データサーバ>
この例の前記データサーバBは、たとえば、様々な演算処理等を実行するCPU6と、メモリやハードディスク等の記憶手段7と、各種インターフェース8を具備する所謂コンピュータシステムからなり、主に、前記携帯電子機器Cとの間で通信する通信部と、各種データをデータベースとして体系的に蓄える記憶部(記憶手段)と、当該データベースに蓄えられた各種データの管理を行う情報管理部を備えた構成とされている(
図17参照)。
【0033】
前記通信部は、通信インターフェース及び通信制御手段を備える。
前記通信インターフェース及び前記通信制御手段は、インターネットなどの情報通信網12又は無線通信を経て各種データの送受信を行う。
前記情報管理部は、前記撮影部位、撮影方向及び配筋リストデータを紐付けると共に、当該データ群にIDを付与し前記情報処理装置Aへ送信するID付与手段と、当該IDを持つデータ群を撮影部位登録データとして前記データベースに保存する撮影リスト登録手段と、現場において採取された前記撮影部位の撮影画像データを前記IDと紐付けてデータベースへ保存する撮影画像登録手段を備える。
前記記憶部は、前記記録媒体等を具備し、前記撮影部位登録データなどを、検索の便宜となる体系的な構成で保持する(
図17参照)。
【0034】
前記データサーバBは、前記コンピュータシステムに通信アプリケーションがインストールされたものである。
前記通信アプリケーションは、前記撮影リスト登録手段として、前記撮影部位特定手段から受け取った撮影部位特定データに、ダウンロード用(データアクセス用)の各撮影部位固有のIDを付して前記データサーバBのデータベースに保存する。
併せて、前記データサーバBは、前記IDを、前記情報処理装置Aの撮影部位登録手段へ返信する(
図12参照)。
【0035】
<携帯電子機器>
この例の携帯電子機器Cは、前記データサーバBと同様に、様々な演算処理等を実行するCPU9と、メモリやハードディスク等の記憶手段10と、各種インターフェース11を具備する所謂コンピュータシステムからなる。
また、各モジュールで共用される機能として、各種操作や情報を入力する手段と、各種情報を画像やテキストの映像として出力する画像閲覧手段を備える。
この例の携帯電子機器Cは、前記コンピュータシステムに、AndroidOS又はiOSなどのOSが組み込まれ、且つOpenGL(登録商標)などの三次元コンピュータグラフィックスAPI(Application Programming Interface)が画像閲覧手段及び二次元コード読み込み用のアプリケーションプログラム(以下「スキャナ」という)としてインストールされることによって、デジタルカメラ機能、デジタル画像表示機能及びデータ通信機能を有するデジタルカメラ付き携帯通信機(以下「スマートデバイス」という)である。
【0036】
この例の前記スマートデバイスは、デジタルカメラ機能として、前記デジタルカメラモジュールを内蔵し、前記デジタル画像表示機能及びデータ通信機能として携帯通信機モジュールを内蔵し、情報処理機能として情報処理モジュールを内蔵するものである。
前記スマートデバイスには、予め、データサーバBから配筋リストデータ等をダウンロードしてファインダに表示する機能と、撮影画像(当該ファインダに映して撮影した画像)に断面図を重ねてデータサーバBに送信する機能を有するアプリケーションプログラムがインストールされている。
【0037】
前記デジタルカメラモジュールは、躯体図面に表示された二次元コードを採取するスキャナと、前記ファインダ画面に配置された配筋リスト図を同じ配置で撮影画像に導入しその撮像データを前記二次元コードと紐付けて保存する画像採取手段を備える。
【0038】
前記情報処理モジュールは、前記スキャナで採取した二次元コードから、当該二次元コードに紐付けられた撮影部位を撮影方向で見た配筋リストデータの、前記データサーバBにおける登録先を導く登録先検出手段と、前記携帯通信機モジュールの配筋リスト読込手段で読み出された配筋リストデータから得られる配筋リスト図をファインダ画面に配置する配筋リスト表示手段を備える。
【0039】
前記携帯通信機モジュールは、前記登録先検出手段で導いた前記データサーバBにおける登録先から当該撮影部位の配筋リストデータを読み出す配筋リスト読込手段と、前記二次元コードが指し示す撮影部位の前記撮像データを紐付けて前記データサーバBに送信する画像データ送信手段を備える。
【0040】
<撮影部位のアップロード>
以下、配筋検査支援システムの運用例を示す(
図19参照)。
先ず、撮影部位のアップロード処理の一例を示す。
図2は、この配筋検査支援システムにおける情報処理装置の処理を示すフローチャートである。
以上の如く構成された配筋検査支援システムは、配筋検査支援プログラムが稼動することにより、3dCADシステムの機能である前記画像表示手段により、前記保存部に予め記録されている建物の三次元画像データに含まれる前記撮影部位指示画像を表示する(
図3参照)。
【0041】
前記指定手段は、前記撮影部位指示画像において、例えば、前記入力手段をもって躯体又は躯体の一部を選択すると(ステップB-1)、選択された躯体又はその一部の断面図が表示されると共に、撮影対象である躯体と撮影位置を結ぶラインが表示される(ステップB-2)
前記指定手段は、撮影部位とする位置にカーソルを合わせたクリック操作を受けて撮影部位や撮影位置を特定し、クリック操作やドラッグ操作によって撮影方向を指定するなど、マウスなどの入力手段に対する操作により、撮影部位、撮影位置又は撮影方向を自由に変更・調整することができ、更なるクリック操作など、入力手段に対する規定の操作によって、撮影部位、撮影位置又は撮影方向を決定する(ステップB-3)。
前記部材特定手段は、撮影部位(又は前記撮影点)を含む部材を特定し、前記配筋表示手段は、特定された部材の配筋リスト図を、例えば、当該部材の方向線(軸心の延長線)上などに表示する(
図4参照)。
【0042】
このような操作によって撮影部位を特定すると、前記撮影部位特定手段は、前記表示部にアップロードフォームとして登録ダイヤログを表示し(ステップB-4)、そのテキストボックスに前記入力部からの前記撮影部位及び撮影方向を特定するテキスト(例えば撮影部位のインデックスとなる工種及び測点並びにユーザIDなど)の入力を促す(
図5参照)。
この例の前記アップロードフォームには、前記ステップ1で選択された躯体などの情報として、工事名、工種、測点などが予め表示されており、適宜修正することができる(ステップB-5)。
前記撮影部位特定手段は、選択された躯体の情報をアップロードするか否かの選択を受け(ステップB-6)、前記情報処理装置Aの通信機能(連係インターフェースなど)を介して、ダイヤログに入力された工種及び測点並びにユーザIDを、前記撮影部位及び撮影方向並びに配筋リストデータと共に(撮影部位特定データ)、インターネットに接続された前記データサーバBへアップロードする(
図12参照)。
【0043】
前記データサーバBは、前記情報処理装置Aから送信された前記撮影部位特定データを、前記通信部を介して情報管理部で受けると共に、前記ID付与手段で当該撮影部位及び撮影方向に管理コード(ID)を付与し、前記撮影リスト登録手段で当該管理コードと前記撮影部位特定データを紐付けて記憶手段(データベース)7に保存し、当該管理コードを前記情報処理装置Aに出力する(
図12参照)。
【0044】
前記情報処理装置Aは、前記連係部を介して前記管理コードを受け取る。
その際、前記情報処理部において、前記撮影部位特定手段は、撮影部位、撮影方向(軸心)及び配筋リストデータ(撮影部位特定データ)に前記管理コードを付与し、前記撮影部位登録手段は、前記撮影部位特定データに前記管理コードを紐付けてなる撮影部位登録データを前記記憶媒体等に保存する(ステップB-7)。
その際、前記画像表示手段は、前記撮影部位指示画像の配筋リスト図を、撮影指示マークに変化させる(
図6及び
図7参照)。
【0045】
前記情報処理部によって付与された管理コードは、ダイヤログに入力された工種及び測点並びにユーザIDをそのまま又は簡略化した上で連ねて管理コードとしてもよく、前記工種及び測点並びにユーザIDから、一定の規則に基づきその略称を作成して管理コードとしてもよい。
【0046】
<撮影画像のダウンロード>
以下、撮影部位のダウンロード処理の一例を示す。
図1は、この配筋検査支援システムにおける携帯電子機器Cの処理を示すフローチャートである。
この例の前記携帯電子機器Cたるスマートデバイスは、配筋リスト出力用アプリケーションプログラムが、予め、インストールされている。
前記配筋リスト出力用アプリケーションプログラムは、例えば、スキャナドライバ及びOpenGL(登録商標)などである。
現場へ行く際には、前記情報処理装置Aの前記コード化手段により、前記ステップB-7で保存された管理コードから各撮影部位についての二次元コードを生成し、当該二次元コードが印刷された躯体図面(例えば「平面図」)のデータをプリンタへ出力する(
図2参照,ステップB-8)。
撮影者は、プリントアウトされた前記躯体図面を携帯し、起動命令に続いてスキャナドライバを起動し、スキャナで、撮影する部位の二次元コードを選択的に採取する作業を行う(
図8参照)。
【0047】
その際、撮影者は、先ず、黒板を表示するモードを選択し(ステップA-1)、前記スキャナで所望の撮影部位の近傍に印刷された二次元コードを採取する。
前記二次元コードのスキャンは、スマートデバイスのデジタルカメラモジュールによって、前記躯体図面における所望の二次元コード近傍を写真撮影し(ステップA-2)、撮影によって取り込まれた画像データを解析して二次元コードを検出する(ステップA-3)。
スキャナで前記二次元コードを読み込んだスマートデバイスは、当該二次元コードを前記登録先検出手段へ供給する。
前記登録先検出手段は、スキャナドライバに組み込まれている関数(配筋リスト読込手段)により、前記スキャナで読み取った当該二次元コードから管理コードを解読し、前記配筋リスト読込手段へ供給する。
前記配筋リスト読込手段は、配筋リスト出力用アプリケーションプログラムに指定されている管理コードをもとに前記データサーバBにアクセスする(
図13参照)。
【0048】
前記配筋リスト出力用アプリケーションプログラムは、前記配筋リスト読込手段により、関数の引数として記述されている管理コードから所定の配筋リストデータを読み込むと共に、前記配筋リスト表示手段により、読み込んだ二次元コードと紐付けられた前記配筋リストデータを取得し(ステップA-4)、当該配筋リストデータを反映した配筋リスト図を黒板面に記した状態の画像(以下「黒板画像」という)として表示する(
図8及び
図14)。
【0049】
その際、配筋リスト表示手段は、受け取ったオブジェクト形式の配筋リストデータを当該スマートデバイスが内蔵するOpenGLに渡し、その黒板画像データを、当該デジタルカメラモジュールのレンズを通して取得した画像と共に、撮影予定画像としてスマートデバイスの画面に表示する(
図8参照)。
撮影者は、当該撮影予定画像(撮影前のファインダの1フレームに映る画像)を多角的に参照して前記配筋リスト表示手段は、前記OSが内蔵する関数により、撮影者のドラッグ、ピンチ又はタップなどの操作から発信される数値をもって、当該黒板画像データの移動、回転又は拡大若しくは縮小を行う。
前記配筋リスト表示手段は、前記スマートデバイスのOSにより当該撮影予定画像内における黒板画像の配置及び範囲の設定を撮影者の入力操作に応じて変更し、OpenGLに渡すことで、当該撮影予定画像の表示の変更を行う(
図8及び
図9参照)。
前記配筋リスト表示手段の動作は、終了操作(ステップA-5)又は撮影操作が行われるまで継続する。
【0050】
前記撮影予定画像内における黒板画像の配置が決まったら、撮影者は、撮影操作により前記画像採取手段を機能させて、躯体図面に示された当該撮影部位及び撮影方向に従ってデジタルカメラモジュールのレンズを向け、ズーム機能により撮影範囲を撮影予定画像に合わせて撮影部位の画像採取(撮影)を行う(
図9参照)。
その際、前記画像採取手段で採取された画像は、OpenGLに送られ、前記黒板画像と共に、当該スマートデバイスの画面に表示される(ステップA-6)が、前記画像採取手段は、前記撮影操作が行われた時点で前記ステップA-6の画面をキャプチャした静止画像を採取する(ステップA-7)。
前記画像採取手段は、画面に表示されているピクセルデータをPNG形式のデータに変換し、撮影画像データに変換する。
前記画像採取手段で得られた撮影画像データは、前記画像データ送信手段により即座にデータサーバBへ送信(アップロード)され(ステップA-8)、撮影画像登録手段により管理コードと紐付けてデータベースへ保存される(
図15参照)。
前記撮影画像登録手段で保存された画像は、
図10及び
図11の如く、前記画像表示手段や前記画像閲覧手段により、現場及びオフィス等において即座に確認することができる(
図16参照)。
前記撮影画像データのサーバーへのアップロード処理を終えると、前記ステップA-2の処理へ、自動的に回帰する。これは、配筋検査作業を効率的に進めるためである。
【0051】
この様に、上記配筋検査支援システムによれば、特定多数の人に前記躯体図面などの印刷物と、配筋リスト図を表示できる携帯電子機器Cを配布することにより、3dCADシステムで作成した三次元画像データの所望の領域について、配筋状態の画像を、一般に普及したスマートデバイスを使用することにより、現場において円滑に採取でき、現場やオフィスでの多様な視線で閲覧することができる。
【符号の説明】
【0052】
A 情報処理装置,B データサーバ,C 携帯電子機器,
1 CPU,2 記憶手段,3 インターフェース,4 入力手段,5 表示装置,
6 CPU,7 記憶手段,8 インターフェース,
9 CPU,10 記憶手段,11 インターフェース,
12 情報通信網,