(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-03
(45)【発行日】2022-02-14
(54)【発明の名称】電子ベイピング装置用カートリッジ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20220204BHJP
【FI】
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2018546494
(86)(22)【出願日】2017-03-03
(86)【国際出願番号】 EP2017055102
(87)【国際公開番号】W WO2017149156
(87)【国際公開日】2017-09-08
【審査請求日】2020-02-20
(32)【優先日】2016-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】ロスタミ アリ
(72)【発明者】
【氏名】タッカー クリストファー エス
(72)【発明者】
【氏名】ケイン デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】リポヴィッチ ペーター
(72)【発明者】
【氏名】カルレス ゲオルギオス
(72)【発明者】
【氏名】コバル ゲルト
(72)【発明者】
【氏名】ピサワラ イェジ ビー
【審査官】山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0366898(US,A1)
【文献】特表2015-506182(JP,A)
【文献】特表2015-513970(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
eベイピング装置のためのカートリッジであって、
第1および第2の端部を含むハウジングと、
前記第1および第2の端部の間で前記ハウジング内に位置づけられる少なくとも第1および第2の貯蔵部であって、前記第1および第2の貯蔵部が、それぞれの第1および第2のプレベイパー製剤を保持するよう構成される第1および第2の貯蔵部と、
前記第1および第2の貯蔵部の対向する端部上で前記ハウジング内に位置づけられる少なくとも第1および第2の気化器アセンブリであって、前記第1の気化器アセンブリが、前記第1の貯蔵部に結合され、前記第1の気化器アセンブリが、前記第1のプレベイパー製剤を気化して、前記第2の端部より前記第1の端部近くで第1の蒸気を生成するよう構成され、前記第2の気化器アセンブリが、前記第2の貯蔵部に結合され、前記第2の気化器アセンブリが、前記第2のプレベイパー製剤を気化して、前記第1の端部より前記第2の端部近くで第2の蒸気を生成するよう構成される、少なくとも第1および第2の気化器アセンブリと、を備えるカートリッジ。
【請求項2】
前記第1の気化器アセンブリが、
前記第1の貯蔵部から前記第1のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第1の分配境界面と、
前記第1の分配境界面に結合される第1のヒーターであって、前記引き出された第1のプレベイパー製剤を気化するよう構成される第1のヒーターと、を含み、
前記第2の気化器アセンブリが、
前記第2の貯蔵部から前記第2のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第2の分配境界面と、
前記第2の分配境界面に結合される第2のヒーターであって、前記引き出された第2のプレベイパー製剤を気化するよう構成される第2のヒーターと、を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記第1の分配境界面が多孔質材を含み、前記多孔質材が前記第1のヒーターと流体連通するよう配置される、請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記多孔質材が、細長い形状を有する芯であり、前記第1の貯蔵部と流体連通するよう配置される、請求項3に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記芯が、前記第1のヒーターを少なくとも部分的に貫通する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記第1および第2の気化器アセンブリが、前記第1および第2の蒸気を異なる速度で生成するよう構成される、請求項1~5のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記第1および第2の気化器アセンブリが、前記第1および第2の蒸気を異なる時間に生成するよう構成される、請求項1~6のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項8】
カートリッジであって、
第1および第2の端部を含むハウジングと、
前記第1および第2の端部の間で前記ハウジング内に位置づけられる少なくとも第1および第2の貯蔵部であって、前記第1および第2の貯蔵部が、それぞれの第1および第2のプレベイパー製剤を保持するよう構成される第1および第2の貯蔵部と、
前記第1および第2の貯蔵部の対向する端部上の前記ハウジング内に位置づけられる少なくとも第1および第2の気化器アセンブリであって、前記第1の気化器アセンブリが前記第1の貯蔵部に結合され、前記第1の気化器アセンブリが、前記第1のプレベイパー製剤を気化して、前記第2の端部より前記第1の端部近くで第1の蒸気を生成するよう構成され、前記第2の気化器アセンブリが前記第2の貯蔵部に結合され、前記第2の気化器アセンブリが、前記第2のプレベイパー製剤を気化して、前記第1の端部より前記第2の端部近くで第2の蒸気を生成するよう構成される第1および第2の気化器アセンブリと、を含むカートリッジとを備えるeベイピング装置であって、
前記第1および第2の気化器アセンブリに選択的に電力を供給するよう構成される電源部、をさらに備える、eベイピング装置。
【請求項9】
前記電源部がさらに制御回路を含み、前記制御回路が、前記第1および第2の気化器アセンブリによって蒸気生成を独立して制御するよう構成される、請求項8に記載のeベイピング装置。
【請求項10】
前記制御回路が、前記第1および第2の気化器アセンブリに供給される電力を独立して制御することに基づいて、前記第1および第2の気化器アセンブリによって蒸気生成を独立して制御するよう構成される、請求項9に記載のeベイピング装置。
【請求項11】
前記制御回路が、前記第1および第2の気化器アセンブリに、前記第1および第2の気化器アセンブリを独立して制御することに基づいて、前記第1の蒸気および前記第2の蒸気を異なる時間に生成させるよう構成される、請求項9または10に記載のeベイピング装置。
【請求項12】
前記制御回路が、前記第1の気化器アセンブリに含まれる第1のヒーターを起動するよう構成され、それにより、前記第2の気化器アセンブリを制御して、前記第2のプレベイパー製剤を気化する前に前記第2のプレベイパー製剤の粘度が低下する、請求項9、10または11のいずれかに記載のeベイピング装置。
【請求項13】
前記第1の気化器アセンブリが、
前記第1の貯蔵部から前記第1のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第1の分配境界面と、
前記第1の分配境界面に結合される第1のヒーターであって、前記引き出された第1のプレベイパー製剤を気化するよう構成される第1のヒーターと、を含み、
前記第2の気化器アセンブリが、
前記第2の貯蔵部から前記第2のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第2の分配境界面と、
前記第2の分配境界面に結合される第2のヒーターであって、前記引き出された第2のプレベイパー製剤を気化するよう構成される第2のヒーターと、を含む、請求項8~12のいずれかに記載のeベイピング装置。
【請求項14】
前記第1の分配境界面が多孔質材を含み、前記多孔質材が前記第1のヒーターと流体連通するよう配置される、請求項13に記載のeベイピング装置。
【請求項15】
前記多孔質材が、細長い形状を有する芯であり、前記第1の貯蔵部と流体連通するよう配置される、請求項14に記載のeベイピング装置。
【請求項16】
前記電源部が、充電式電池を含み、前記電源部が、前記カートリッジに取り外し可能に結合される、請求項8~15のいずれかに記載のeベイピング装置。
【請求項17】
エンクロージャの別々の端部で別々の蒸気を生成するカートリッジを構成することであって、前記構成することが、
前記第1および第2の貯蔵部が、ハウジングの第1の端部と第2の端部の間に位置づけられるよう前記ハウジング内に少なくとも第1および第2の貯蔵部を位置づけることであって、前記第1および第2の貯蔵部が、それぞれの第1および第2のプレベイパー製剤を保持するよう構成される位置づけることと、
少なくとも第1および第2の気化器アセンブリを前記第1および第2の貯蔵部の対向する端部に結合することであって、前記第1の気化器アセンブリが前記第1のプレベイパー製剤を気化して、前記第2の端部より前記第1の端部近くで第1の蒸気を生成するよう構成され、前記第2の気化器アセンブリが、前記第2のプレベイパー製剤を気化して、前記第1の端部より前記第2の端部近くで第2の蒸気を生成するよう構成される、結合すること、とを含む、カートリッジを構成することを含む、方法。
【請求項18】
電源部が前記第1および第2の気化器アセンブリに選択的に電力を供給するよう構成されるように、前記カートリッジを前記電源部に結合することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記電源部が制御回路を含み、前記制御回路が前記電源部から供給される電力を制御するよう構成され、それにより、前記カートリッジを前記電源部に結合することが、前記第1および第2の気化器アセンブリによる蒸気生成を独立して制御するよう前記制御回路を構成する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の気化器アセンブリが、
前記第1の貯蔵部から前記第1のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第1の分配境界面と、
前記第1の分配境界面に結合される第1のヒーターであって、前記引き出された第1のプレベイパー製剤を気化するよう構成される第1のヒーターと、を含み、
前記第2の気化器アセンブリが、
前記第2の貯蔵部から前記第2のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第2の分配境界面と、
前記第2の分配境界面に結合される第2のヒーターであって、前記引き出された第2のプレベイパー製剤を気化するよう構成される第2のヒーターと、を含む、請求項17、18、19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、電子ベイピング装置すなわちeベイピング装置およびeベイピング装置用カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子ベイピング装置(EVD)としても本明細書で言及するeベイピング装置は、携帯型ベイピング用に成人電子ベイピング使用者によって使用されうる。eベイピング装置は、プレベイパー製剤を気化して蒸気を形成することができる。eベイピング装置は、プレベイパー製剤を保持する貯蔵部およびプレベイパー製剤を気化するヒーターを含んでもよい。
【0003】
場合によっては、eベイピング装置は、複数のプレベイパー製剤を含んでもよい。しかし、場合によっては、eベイピング装置の貯蔵部に保持されたときに、別々のプレベイパー製剤が、互いに反応する場合がある。こうした反応は、プレベイパー製剤の1つ以上の分解、1つまたは複数の反応製品の形成、またはその両方をもたらす可能性があり、それにより、eベイピング装置の一部の貯蔵寿命を減らす可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、eベイピング装置用カートリッジは、ハウジング、ハウジング内に位置する少なくとも第1および第2の貯蔵部、および第1および第2の貯蔵部の対向する端部上のハウジング内に位置する少なくとも第1および第2の気化器アセンブリを含んでもよい。ハウジングは、第1および第2の端部を含んでもよい。第1および第2の貯蔵部は、第1の端部と第2の端部の間のハウジング内に位置してもよい。第1および第2の貯蔵部は、それぞれの第1および第2のプレベイパー製剤を保持するよう構成されてもよい。第1および第2の気化器アセンブリは、第1および第2の貯蔵部の対向する端部上のハウジング内に位置してもよい。第1の気化器アセンブリは、第1の貯蔵部に結合されてもよい。第1の気化器アセンブリは、第1のプレベイパー製剤を気化して、第2の端部より第1の端部近くで第1の蒸気を生成するよう構成されてもよい。第2の気化器アセンブリは、第2の貯蔵部に結合されてもよい。第2の気化器アセンブリは、第2のプレベイパー製剤を気化して、第1の端部より第2の端部近くで第2の蒸気を生成するよう構成されてもよい。
【0005】
例示的な実施形態によっては、第1の気化器アセンブリは、第1の貯蔵部から第1のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第1の分配境界面および第1の分配境界面に結合される第1のヒーターを含んでもよい。第1のヒーターは、引き出された第1のプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。第2の気化器アセンブリは、第2の貯蔵部から第2のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第2の分配境界面および第2の分配境界面に結合される第2のヒーターを含んでもよい。第2のヒーターは、引き出された第2のプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。
【0006】
例示的な実施形態によっては、第1の分配境界面は、第1のヒーターと流体連通するように配置される多孔質材を含んでもよい。
【0007】
例示的な実施形態によっては、多孔質材は、細長い形状を有し、第1の貯蔵部と流体連通するよう配置される芯であってもよい。
【0008】
例示的な実施形態によっては、芯は、少なくとも部分的に第1のヒーターを貫通してもよい。
【0009】
例示的な実施形態によっては、第2の分配境界面は、第2のヒーターと流体連通するよう配置される多孔質材を含んでもよい。
【0010】
例示的な実施形態によっては、多孔質材は、細長い形状を有し、第2の貯蔵部と流体連通するよう配置される芯であってもよい。
【0011】
例示的な実施形態によっては、芯は、少なくとも部分的に第2のヒーターを貫通してもよい。
【0012】
例示的な実施形態によっては、第1および第2の気化器アセンブリは、第1および第2の蒸気を異なる速度で生成するよう構成されてもよい。
【0013】
例示的な実施形態によっては、第1および第2の気化器アセンブリは、第1および第2の蒸気を異なる時間に生成するよう構成されてもよい。
【0014】
本発明の第2の態様によると、eベイピング装置はカートリッジおよび電源部を含んでもよい。カートリッジは、ハウジング、ハウジング内に位置する少なくとも第1および第2の貯蔵部、ならびに第1および第2の貯蔵部の対向する端部上のハウジング内に位置する少なくとも第1および第2の気化器アセンブリを含んでもよい。ハウジングは、第1および第2の端部を含んでもよい。第1および第2の貯蔵部は、第1の端部と第2の端部の間のハウジング内に位置してもよい。第1および第2の貯蔵部は、それぞれの第1および第2のプレベイパー製剤を保持するよう構成されてもよい。第1および第2の気化器アセンブリは、第1および第2の貯蔵部の対向する端部上のハウジング内に位置してもよい。第1の気化器アセンブリは、第1の貯蔵部に結合されてもよい。第1の気化器アセンブリは、第1のプレベイパー製剤を気化して、第2の端部より第1の端部近くで第1の蒸気を生成するよう構成されてもよい。第2の気化器アセンブリは、第2の貯蔵部に結合されてもよい。第2の気化器アセンブリは、第2のプレベイパー製剤を気化して、第1の端部より第2の端部近くで第2の蒸気を生成するよう構成されてもよい。カートリッジは、本明細書で説明した実施形態のいずれかによる本発明の第一の態様によるカートリッジとしうる。電源部は、第1および第2の気化器アセンブリに選択的に電力を供給するよう構成されてもよい。
【0015】
例示的な実施形態によっては、電源部はさらに、第1および第2の気化器アセンブリによって蒸気生成を独立して制御するよう構成される制御回路を含んでもよい。
【0016】
例示的な実施形態によっては、制御回路は、第1および第2の気化器アセンブリに供給される独立して制御している電力に基づいて、第1および第2の気化器アセンブリによって蒸気生成を独立して制御するよう構成されてもよい。
【0017】
例示的な実施形態によっては、制御回路は、独立して制御する第1および第2の気化器アセンブリに基づいて、第1および第2の気化器アセンブリに第1の蒸気および第2の蒸気を異なる時間に生成させるよう構成されてもよい。
【0018】
例示的な実施形態によっては、制御回路は、第2の気化器アセンブリを制御して第2のプレベイパー製剤を気化する前に第2のプレベイパー製剤の粘度が低下するように、第1の気化器アセンブリに含まれる第1のヒーターを起動するよう構成されてもよい。
【0019】
例示的な実施形態によっては、第1の気化器アセンブリは、第1の貯蔵部から第1のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第1の分配境界面および第1の分配境界面に結合される第1のヒーターを含んでもよい。第1のヒーターは、引き出された第1のプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。第2の気化器アセンブリは、第2の貯蔵部から第2のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第2の分配境界面および第2の分配境界面に結合される第2のヒーターを含んでもよい。第2のヒーターは、引き出された第2のプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。
【0020】
例示的な実施形態によっては、第1のヒーターと流体連通するよう配置される第1の分配境界面は多孔質材を含んでもよい。
【0021】
例示的な実施形態によっては、多孔質材は、細長い形状を有し、第1の貯蔵部と流体連通するよう配置される芯であってもよい。
【0022】
例示的な実施形態によっては、芯は、少なくとも部分的に第1のヒーターを貫通してもよい。
【0023】
例示的な実施形態によっては、第2の分配境界面は、第2のヒーターと流体連通するよう配置される多孔質材を含んでもよい。
【0024】
例示的な実施形態によっては、多孔質材は、細長い形状を有し、第2の貯蔵部と流体連通するよう配置される芯であってもよい。
【0025】
例示的な実施形態によっては、芯は、少なくとも部分的に第2のヒーターを貫通してもよい。
【0026】
例示的な実施形態によっては、電源部は、充電式電池を含んでもよく、取り外し可能にカートリッジに結合されてもよい。
【0027】
本発明の第3の態様によれば、1つの方法は、エンクロージャの別々の端で別々の蒸気を生成するカートリッジを構成することを含んでもよい。構成することは、第1および第2の貯蔵部がハウジングの第1の端部と第2の端部との間に位置づけられるように、少なくとも第1および第2の貯蔵部をハウジング内に配置することを含んでもよく、第1および第2の貯蔵部は、それぞれの第1および第2のプレベイパー製剤を保持するよう構成されてもよい。構成することは、第1の気化器アセンブリが第1のプレベイパー製剤を気化して、第2の端部より第1の端部近くで第1の蒸気を生成するよう構成され、第2の気化器アセンブリが、第2のプレベイパー製剤を気化して、第1の端部より第2の端部近くで第2の蒸気を生成するよう構成されるように、少なくとも第1および第2の気化器アセンブリを第1および第2の貯蔵部の対向する端部に結合することを含んでもよい。
【0028】
例示的な実施形態によっては、その方法は、電源部が第1および第2の気化器アセンブリに選択的に電力を供給するよう構成されるように、カートリッジを電源部に結合することを含んでもよい。
【0029】
例示的な実施形態によっては、電源部は制御回路を含んでもよく、その制御回路は、電源部から供給される電力を制御するよう構成されて、それにより、カートリッジを電源部に結合することが、第1および第2の気化器アセンブリによる蒸気生成を独立して制御するよう制御回路を構成する。
【0030】
例示的な実施形態によっては、第1の気化器アセンブリは、第1の貯蔵部から第1のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第1の分配境界面および第1の分配境界面に結合される第1のヒーターを含んでもよい。第1のヒーターは、引き出された第1のプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。第2の気化器アセンブリは、第2の貯蔵部から第2のプレベイパー製剤を引き出すよう構成される第2の分配境界面および第2の分配境界面に結合される第2のヒーターを含んでもよい。第2のヒーターは、引き出された第2のプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。
【0031】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴および利点は、詳細な説明を添付の図面と併せて検討するとより明らかになる。添付の図面は単に図示の目的のために提供され、請求項の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に注記されていない限り、実寸に比例して描かれていると考えられるべきでない。明瞭化の目的で、図面の様々な寸法は誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1A】
図1Aは、一部の例示的な実施形態によるeベイピング装置の側面図である。
【
図2】
図2は、一部の例示的な実施形態による1つ以上の蒸気を提供するeベイピング装置を構成するための方法を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、一部の例示的な実施形態による、カートリッジを構成するための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
いくつかの詳細な例示的な実施形態が本明細書で開示されている。しかしながら、本明細書に開示されている特定の構造面および機能面の詳細は、例示的な実施形態を説明することを目的とした単なる典型である。しかしながら、例示的な実施形態は、数多くの代替的な形態で具体化されることができ、本明細書に記載の実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0034】
従って、例示的な実施形態は、様々な修正および代替的形態が可能である一方で、その実施形態は例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明する。ところが、当然のことながら、開示された特定の形態に対する例示的な実施形態に限定する意図はなく、反対に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲の中に収まるあらゆる修正、均等物、代替物が網羅される。同様の数字は、図の説明の全体で同様の要素を意味する。
【0035】
要素または層が別の要素もしくは層「の上にある」、「に接続される」、「に結合される」、または「を覆う」と言及される時、これはもう一方の要素もしくは層の上に直接ある、それに直接的に接続される、それに直接的に結合される、またはそれを直接的に覆う、あるいは介在する要素もしくは層が存在してもよいことが理解されるべきである。対照的に、要素が別の要素もしくは層「の上に直接ある」、「に直接的に接続される」、または「に直接的に結合される」と言及される時、介在する要素もしくは層は存在しない。同様の数字は、明細書の全体で同様の要素を指す。
【0036】
第一の、第二の、第三のなどという用語は、様々な要素、領域、層、またはセクションを記述するために本明細書で使用されてもよいが、これらの要素、領域、層、またはセクションはこれらの用語によって限定されないことを理解するべきである。これらの用語は、1つの要素、領域、層、またはセクションを別の要素、領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。それ故、下記で考察される第一の要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示内容から逸脱することなく、第二の要素、領域、層、またはセクションと呼ぶこともできる。
【0037】
空間的関係の用語(例えば、「下に」、「下方に」、「下部」、「上方に」、「上部」、およびこれに類するもの)は、図中で図示する際に、一つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明しやすくするために本明細書で使用されてもよい。空間的関係の用語は、図に図示されている方向に加えて、使用時または動作時に装置の異なる方向を包含することが意図されていることを理解するべきである。例えば、図中の装置をひっくり返した場合、他の要素または特徴の「下方に」または「下に」と説明されている要素は、その後は他の要素または特徴の「上方に」方向付けられることになる。従って、用語「下方に」は上方および下方の両方の方向を包含する場合がある。装置は、その他の方法で(90度回転して、または他の方向で)方向付けられる場合があり、本明細書で使用される空間的関係の記述語は適宜に解釈される。
【0038】
本明細書で使用される用語は、様々な例示的な実施形態を説明する目的のみのものであり、例示的な実施形態の制限を意図しない。単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は本明細書で使用される場合、複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合はその限りではない。本明細書で使用される時、「含む(includes)」、「含む(including)」「備える(comprises)」、および「備える(comprising)」という用語は述べられた特徴、整数、工程、動作、または要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、またはこれらの群の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
【0039】
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想的な実施形態の概略図(および中間構造)である断面図を参照して本明細書で説明される。このように、例えば製造技法または許容差の結果として得られた図の形状からの変化が予想される。従って、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状を限定するものとして解釈されるべきでなく、例えば製造に起因する形状の逸脱を含む。
【0040】
その他の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当該技術分野の当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。用語(一般的に使用されている辞書で定義された用語を含む)は、関連する技術分野の文脈でのそれらの用語の意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、理想的なまたは過度に正式な意味で解釈されないが、本明細書で明示的にそのように定義されている場合はその限りではないことがさらに理解されるであろう。
【0041】
図1Aは、一部の例示的な実施形態によるeベイピング装置60の側面図である。
図1Bは、
図1Aのeベイピング装置のIB-IB’線に沿う断面図である。eベイピング装置60は、2013年1月31日に出願されたTuckerらによる米国特許出願公開第2013/0192623号、および2013年1月14日に出願されたTuckerらによる米国特許出願公開第2013/0192619号に記載された特徴の1つ以上を含んでもよく、その内容全体は参照により本明細書に組み入れられる。本明細書で使用される「eベイピング装置」という用語は、形態、大きさ、または形状にかかわらず、全ての種類の電子ベイピング装置を含む。
【0042】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、eベイピング装置60は、交換可能なカートリッジ(すなわち第1のセクション)70および再利用可能な電源部(すなわち第2のセクション)72を含む。部分70、72は、それぞれのセクション70、72の相補的な境界面74、84で共に連結される。
【0043】
少なくとも一部の例示的な実施形態では、境界面74、84は、ねじ付きコネクターであってもよい。しかし、各境界面74、84は、滑り嵌め、戻り止め、締め金、バヨネット、留め金およびその組み合わせを含む、任意の型のコネクターであってもよいことを理解されたい。境界面74、84が連結される場合、境界面74、84の1つ以上は、1つ以上のカートリッジ70の要素を電源部72の1つ以上の電源12に電気的に結合する陰極コネクター、陽極コネクター、そのいくつかの組み合わせなどを含んでもよい。
図1Bに示すように、例えば、境界面74は、境界面74、84が連結されると、気化器アセンブリ30A、30Bを電源12に電気的に結合するよう構成されるコネクター素子91を含む。
【0044】
図1Aおよび
図1Bに示すように、例示的な実施形態によっては、出口端挿入物20がカートリッジ70の出口端に位置づけられる。出口端挿入物20は、eベイピング装置60の長手方向軸から軸ずれして配置されてもよい少なくとも1つの吹出口21を含む。少なくとも1つの吹出口21は、eベイピング装置60の長手方向軸に対して、外側に角度付けられてもよい。ベイプ中、少なくとも1つの吹出口21を通して引き出される蒸気を均等に、または略均等に散布するため、複数の吹出口21は、出口端挿入物20の周囲に均等に、または略均等に配置されてもよい。したがって、蒸気は、少なくとも1つの吹出口21を通って引き出されると、様々な方向に移動してもよい。
【0045】
カートリッジ70は、長手方向に延在する外側ハウジング16と外側ハウジング16の中に同軸に位置付けられた内側管(すなわち煙突)62と、を含む。電源部72は、長手方向に延在する外側ハウジング17を含む。例示的な実施形態によっては、外側ハウジング16は、カートリッジ70と電源部72の両方を収容する単一のチューブであってもよく、eベイピング装置60全体が、使い捨て式であってもよい。外側ハウジング16、17は、それぞれほぼ円柱状の断面を有してもよい。例示的な実施形態によっては、外側ハウジング16、17は、それぞれ、カートリッジ70と電源部72の1つ以上に沿ってほぼ、または略三角形の断面を有してもよい。例示的な実施形態によっては、外側ハウジング17は、eベイピング装置60の先端の円周または寸法が、eベイピング装置60の出口端の外側ハウジング16の円周または寸法より大きくてもよい。
【0046】
内側管62の一端では、ガスケット(すなわちシール)15のノーズ部が内側管62の端部内に嵌合されている。ガスケット15の外周は、外側ハウジング16の内部表面との少なくとも部分的なシールを提供する。例示的な実施形態によっては、ガスケット15は、外側ハウジング16と内側管62との間のガスケット15を貫通する流路を含む。内側管62の外部と外側ハウジング16とは、少なくとも部分的に環状流路61を画定する。ガスケット18の環状部を貫通する1つ以上の流路は、環状流路61とガスケット15とコネクター素子91との間に画定される空間65との間の連通を確保することができる。コネクター素子91は、境界面74に含まれてもよい。
【0047】
例示的な実施形態によっては、別のガスケット18のノーズ部が内側管62の別の端部内に嵌合されている。例示的な実施形態によっては、ガスケット18は、外側ハウジング16と内側管62との間のガスケット18を貫通する流路を含む。ガスケット18の環状部を貫通する1つ以上の流路は、環状流路61と出口端挿入物20の内部67との間に連通を確保することができる。
【0048】
例示的な実施形態によっては、境界面74に隣接する外側ハウジング16内に少なくとも1つの空気吸込み口44が形成されて、成人電子ベイピング使用者の指が空気吸込み口の1つをふさぐ機会を最小化し、ベイプ中の吸引抵抗(RTD)を制御する。例示的な実施形態によっては、空気吸込み口44は、その直径が厳密に制御され、製造中にeベイピング装置60を次から次へと複製するように、精密な工作設備を用いて、外側ハウジング16に加工されてもよい。
【0049】
さらに例示的な実施形態では、空気吸込み口44は、超硬ドリルビットまたは他の高精度工具もしくは高精度技術を用いて穿孔されてもよい。そしてさらに例示的な実施形態では、外側ハウジング16は、空気吸込み口44のサイズおよび形状が製造作業中、梱包中、またはベイプ中に変更できないように、金属または金属合金で形成されてもよい。したがって、空気吸込み口44は、一定したRTDを提供することができる。さらなる例示的な実施形態では、空気吸込み口44は、eベイピング装置60のRTDが、約60ミリメートル水柱から約150ミリメートル水柱の範囲にあるように、寸法設定および構成されてもよい。
【0050】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、カートリッジ70は少なくとも第1の貯蔵部22Aおよび第2の貯蔵部22Bを含む。ガスケット18とガスケット15との間に画定される空間および内側管62は、少なくとも部分的に貯蔵部22A、22Bの境界を確立する。空間は、1つ以上の仕切り23によって複数の別々の貯蔵部22A、22Bに少なくとも部分的に分割される。別々の貯蔵部22A、22Bは、独立した接続していない貯蔵部22A、22Bであってもよい。例示的な実施形態によっては、別々の貯蔵部22A、22Bは、異なるプレベイパー製剤を保持するよう構成される。例えば、別々の貯蔵部22A、22Bは、異なるプレベイパー製剤を保持するよう構成される、異なる貯蔵媒体のセットを含んでもよい。
【0051】
図1Bに示すように、第1および第2の貯蔵部22A、22Bは、カートリッジ70の対向する端部の間のカートリッジ70の外側ハウジング16内に位置づけられる。以下の説明では、出口端挿入物20が位置する(出口端)カートリッジ70の端部は第1の端部と呼ばれ、境界面74が位置する(先端)端部は、第2の端部と呼ばれる。第1の端部および第2の端部は、カートリッジ70の対向する端部であり、第1の貯蔵部22Aおよび第2の貯蔵部22Bは、その対向する端部の間に位置づけられる。
【0052】
図示の実施形態では、第1の貯蔵部22Aおよび第2の貯蔵部22Bは、カートリッジ70を平行して長手方向に貫通するが、当然のことながら、本開示はそれに限定されない。例えば、例示的な実施形態によっては、第1の貯蔵部22Aおよび第2の貯蔵部22Bは、カートリッジ70の長手方向軸に直交方向に平行して延在する。例示的な実施形態によっては、第1の貯蔵部22Aと第2の貯蔵部22Bそれぞれの対向する端部は、カートリッジ70の長手方向軸に対して直交する平面に沿って整列するが、当然のことながら、本開示はそれに限定されない。
【0053】
カートリッジ70は、独立した、それぞれの貯蔵部22A、22Bに結合される、1組の少なくとも第1の気化器アセンブリ30Aおよび第2の気化器アセンブリ30Bを含む。第1の気化器アセンブリ30Aは、第1の貯蔵部22Aに結合されてもよい。第2の気化器アセンブリは30B、第2の貯蔵部22Bに結合されてもよい。例示的な実施形態によっては、eベイピング装置60は、3つ以上の気化器アセンブリを含んでもよい。
【0054】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、第1の気化器アセンブリ30Aおよび第2の気化器アセンブリ30Bは、貯蔵部22A、22Bの対向する端部上の独立したそれぞれの貯蔵部22A、22Bに結合される。例えば、第1の気化器アセンブリ30Aは、第1の端部に近接する貯蔵部22A、22Bの端部で、第1の貯蔵部22Aに結合される。その結果、少なくとも第1の気化器アセンブリ30Aの一部は、カートリッジ70の第1の端部の出口端挿入物20の内部67を貫通する。実施例によっては、第2の気化器アセンブリ30Bは、第2の端部に近接する貯蔵部22A、22Bの端部で、第2の貯蔵部22Bに結合される。その結果、少なくとも第2の気化器アセンブリ30Bの一部は、空間65を貫通する。
【0055】
第1の気化器アセンブリ30Aおよび第2の気化器アセンブリ30Bは、別々の、それぞれの第1の蒸気および第2の蒸気を形成するよう構成される。第1の気化器アセンブリ30Aおよび第2の気化器アセンブリ30Bは、それぞれの貯蔵部22A、22Bから別々のプレベイパー製剤を引き出してもよい。第1の気化器アセンブリ30Aおよび第2の気化器アセンブリ30Bは、それぞれの引き出されたプレベイパー製剤を気化して、第1および第2の蒸気をそれぞれ形成してもよい。第1の貯蔵部22Aおよび第2の貯蔵部22Bは、第1および第2の蒸気が異なるそれぞれの蒸気になるよう異なるプレベイパー製剤を保持してもよい。第1および第2の蒸気は、カートリッジ70のそれぞれの対向する端部近くで形成されてもよい。したがって、別々の蒸気が、カートリッジ70の空間的に別々の部分で形成されてもよい。
【0056】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、気化器アセンブリ30A、30Bは、別々の、それぞれの分配境界面31A、31Bおよび分配境界面31A、31Bにそれぞれ結合されるヒーター34A、34Bを含む。例えば、第1の気化器アセンブリ30Aは、分配境界面31Aおよび第1のヒーター34Aを含む。第1のヒーター34Aは、分配境界面31Aに結合される。加えて、第2の気化器アセンブリ30Bは、分配境界面31Bおよび第2のヒーター34Bを含む。第2のヒーター34Bは、分配境界面31Bに結合される。
【0057】
分配境界面31Aは、少なくとも1つのプレベイパー製剤を第1の貯蔵部22Aから引き出すよう構成される。第1のヒーター34Aは、分配境界面31Aによって引き出されたプレベイパー製剤を加熱して、プレベイパー製剤を気化して第1の蒸気を形成するよう構成される。
【0058】
分配境界面31Bは、少なくとも1つのプレベイパー製剤を第2の貯蔵部22Bから引き出すよう構成される。第2のヒーター34Bは、分配境界面31Bによって引き出されたプレベイパー製剤を加熱して、プレベイパー製剤を気化して第2の蒸気を形成するよう構成される。
【0059】
例示的な実施形態によっては、少なくとも分配境界面31A、31Bの1つは、吸収材を含む。吸収材は、所与の少なくとも1つの分配境界面31A、31Bに結合されるそれぞれのヒーター34A、34Bと流体連通するように配置されてもよい。吸収材は、細長い形状を有する芯を含んでもよい。芯は、貯蔵部22A、22Bの少なくとも1つと流体連通するよう配置されてもよい。
【0060】
例示的な実施形態によっては、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、多孔質材を含む。例えば、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、少なくとも1つのセラミックロッドの内部を通って、貯蔵部22A、22Bの少なくとも1つからプレベイパー製剤を配向するよう構成される少なくとも1つのセラミックロッドを含んでもよい。実施例によっては、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、少なくとも1つの芯材の内部を通ってプレベイパー製剤を配向するよう構成される少なくとも1つの芯材を含んでもよい。芯材は、可撓性芯材であってもよい。
【0061】
例示的な実施形態によっては、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、非多孔質材を含む。例えば、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、流路を通って貯蔵部22A、22Bの少なくとも1つからプレベイパー製剤を配向するよう構成される流路を備える流路装置を含んでもよい。実施例によっては、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、ドリップアクション装置を含んでもよい。実施例によっては、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、バルブの起動に基づいて貯蔵部22A、22Bの少なくとも1つからプレベイパー製剤を配向するよう構成されるバルブを含んでもよい。
【0062】
例示的な実施形態によっては、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、トランクおよびトランクから延在する1つ以上のルートを含んでもよい。1つ以上のルートは、別々の貯蔵部内に延在するように、別々の貯蔵部に別々に結合される複数のルートであってもよい。例えば、
図1Bに示すように、分配境界面31Aは、トランク33Aおよびルート32Aを含む。ルート32Aは、トランク33Aから第1の貯蔵部22Aに延在する。加えて、
図1Bにさらに示すように、分配境界面31Bは、トランク33Bおよびルート32Bを含む。ルート32Bは、トランク33Bから第2の貯蔵部22Bに延在する。
【0063】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、ヒーター34A、34Bは、それぞれのトランク33A、33Bでそれぞれの分配境界面31A、31Bに結合され、それぞれのルート32A、32Bを介してトランク33A、33Bに引き出されるプレベイパー製剤を別々に気化してもよく、それにより別々の蒸気を形成してもよい。例えば、第1のヒーター34Aは、トランク33Aに結合される。第1のヒーター34Aは、ルート32Aを介して第1の貯蔵部22Aからトランク33Aへ引き出されたプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。第2のヒーター34Bは、トランク33Bに結合される。第2のヒーター34Bは、ルート32Bを介して第2の貯蔵部22Bからトランク33Bへ引き出されたプレベイパー製剤を気化するよう構成されてもよい。
【0064】
例示的な実施形態によっては、分配境界面31A、31Bの1つ以上は、貯蔵部内に延在する1つ以上のセラミック材料を含んでもよい。例示的な実施形態によっては、分配境界面31A、31Bの1つ以上は、1つ以上の貯蔵部22A、22B内に延在する多孔質材を含んでもよい。
【0065】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、ベイプ中に、プレベイパー製剤は、分配境界面31Aの毛管作用を介して第1の貯蔵部22Aから移送されてもよい。プレベイパー製剤は、分配境界面31Aのトランク33Aに引き出されてもよい。第1のヒーター34Aは、トランク33Aの一部を少なくとも部分的に囲んでもよく、それにより、第1のヒーター34Aが起動すると、トランク33Aに引き出された1つ以上のプレベイパー製剤は、第1のヒーター34Aによって気化されて蒸気を形成してもよい。例示的な実施形態によっては、
図1Bに図示される例示的な実施形態を含んで、第1のヒーター34Aは、トランク33Aを完全に囲繞する。
【0066】
ベイプ中に、プレベイパー製剤は、分配境界面31Bの毛管作用を介して第2の貯蔵部22Bから移送されてもよい。プレベイパー製剤は、分配境界面31Bのトランク33Bに引き出されてもよい。第2のヒーター34Bは、トランク33Bの一部を少なくとも部分的に囲んでもよく、それにより、第2のヒーター34Bが起動すると、トランク33Bに引き出された1つ以上のプレベイパー製剤は、第2のヒーター34Bによって気化されて蒸気を形成してもよい。例示的な実施形態によっては、
図1Bに図示される例示的な実施形態を含んで、第2のヒーター34Bは、トランク33Bを完全に囲繞する。
【0067】
図1Aおよび
図1Bを参照して上述した通り、第1の気化器アセンブリ30Aおよび第2の気化器アセンブリ30Bは、カートリッジ70のそれぞれの対向する端部に近接した、独立した、それぞれの第1および第2の蒸気を形成するよう構成されてもよい。例えば、
図1Bに示すように、第1の気化器アセンブリ30Aは、分配境界面31Aのトランク33Aに引き出された第1のプレベイパー製剤を気化する第1のヒーター34Aに基づいて第1の蒸気を形成するよう構成される。さらに上述したように、出口端挿入物20が位置する(出口端)カートリッジ70の端部は第1の端部と呼ばれ、境界面74が位置する(先端)端部は、第2の端部と呼ばれる。トランク33Aおよび第1のヒーター34Aは、第1の端部に近接する内部67内に位置づけられる。その結果、第1の気化器アセンブリ30Aは、第1の端部に近接する貯蔵部22A、22Bの端部で第1の貯蔵部22Aに結合されるため、第1の蒸気は、第2の端部より第1の端部の近くで形成することができる。
【0068】
加えて、
図1Bに示すように、第2の気化器アセンブリ30Bは、分配境界面31Bのトランク33Bに引き出された第2のプレベイパー製剤を気化する第2のヒーター34Bに基づいて第2の蒸気を形成するよう構成される。トランク33Bおよび第2のヒーター34Bは、第2の端部に近接する空間65内に位置づけられる。その結果、第2の気化器アセンブリ30Bは、第2の端部に近接する貯蔵部22A、22Bの端部で第2の貯蔵部22Bに結合されるため、第2の蒸気は、第1の端部より第2の端部の近くで形成することができる。
【0069】
第1および第2の蒸気は、独立して、それぞれカートリッジ70の第1および第2の端部近くで形成することができるので、第1および第2の蒸気は、貯蔵部22A、22Bの対向する端部に近接して形成することができる。したがって、貯蔵部22A、22Bは、第1および第2の蒸気が形成されるカートリッジ70の場所の間に存在してもよい。このように、第1および第2の蒸気は、カートリッジ70内の空間的に分離した場所で形成されてもよい。
【0070】
さらに、
図1Aおよび
図1Bを参照すると、例示的な実施形態によっては、空間的に分離した第1および第2の蒸気は、第1および第2の蒸気がカートリッジ70内で形成される場所の空間的な分離に基づいて、ベイプ中の異なる時間に少なくとも1つの吹出口21を通って引き出されてもよい。例えば、第2の蒸気は、空間65、環状流路61、および内部67を通過して、少なくとも1つの吹出口21を通って引き出されてもよいが、第1の蒸気は、内部67を経由して少なくとも1つの吹出口21を通って引き出されてもよい。第2の蒸気は、第1の蒸気が通過して、少なくとも1つの吹出口21を通って引き出される経路に対して、より長い経路を通過して、少なくとも1つの吹出口21を通って引き出されてもよい。したがって、第1および第2の蒸気が、ベイプ中に別々の、それぞれの空間67、65で同時にまたは共に形成される場合、第1および第2の蒸気が同時にまたは共に形成されていたとしても、第1の蒸気は、第2の蒸気が少なくとも1つの吹出口21を通って引き出される前に、少なくとも1つの吹出口21を通って引き出されてもよい。
【0071】
第1の蒸気と第2の蒸気が形成される場所の間の空間的な分離は、したがって、第1の蒸気と第2の蒸気が少なくとも1つの吹出口21を通って引き出される時間の間に時間的な分離を引き起こす場合がある。例示的な実施形態によっては、異なる時間に少なくとも1つの吹出口21を通って引き出される別々の蒸気は、強化された感覚的経験をもたらしてもよい。例示的な実施形態によっては、ベイパー形成位置の空間的な分離は、ヒーター34A、34Bが、複雑な起動シーケンスに従うより、同時にまたは共に起動可能であると、複雑な回路と無関係に時間的に分離した蒸気供給を可能にしてもよい。
【0072】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、例示的な実施形態によっては、カートリッジ70は、別々の気化器アセンブリ30A、30Bに別々の速度で別々の蒸気を形成させるよう構成される。例えば、気化器アセンブリ30A、30Bは、第1および第2の蒸気が異なる速度で形成されるように、ヒーター34A、34Bに異なる速度で熱を発生させるよう構成されてもよい。ヒーター34A、34Bは、異なる材料を含んでもよい。eベイピング装置60に含まれる1つ以上の電気回路は、ヒーター34A、34Bの1つ以上に供給される電力の1つ以上の態様を制御、調整、または制御および調整してもよい。そのように調整される電力の態様は、電力の電圧を含んでもよい。
【0073】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、カートリッジ70は、電源部72内の1つ以上の素子を有するカートリッジ70内の素子の間の電気的接続を少なくとも部分的に確立するよう構成されるコネクター素子91を含む。例示的な実施形態によっては、コネクター素子91は、境界面74、84が連結されると、少なくとも1つの電気導線を電源部の電源12に電気的に結合するよう構成される電極体を含む。
図1Aおよび
図1Bに図示された例示的な実施形態では、例えば、電気導線26-1および26-3は、コネクター素子91に結合される。電極体は、陰極コネクター素子と陽極コネクター素子のうちの1つ以上であってもよい。境界面74、84が連結されると、コネクター素子91は、
図1Bに示すように、電源12の少なくとも一部と結合されてもよい。
【0074】
例示的な実施形態によっては、境界面74、84の1つ以上は、陰極コネクター素子と陽極コネクター素子のうちの1つ以上を含む。
図1Bに図示された例示的な実施形態では、例えば、電気導線26-2および26-4は、境界面74に結合される。さらに
図1Bに示すように、電源部72は、制御回路11を境界面84に結合する導線92を含む。境界面74、84が連結されると、結合された境界面74、84は、導線26-2および26-4を導線92に電気的に結合してもよい。
【0075】
カートリッジ70内の素子が導線26-1および26-2または導線26-3および26-4に結合されると、カートリッジ70と電源部72を通る電気回路が確立されてもよい。確立された電気回路は、カートリッジ70、制御回路11、および電源12内に少なくとも素子を含んでもよい。電気回路は、導線92、境界面74、84および導線26-1、26-2と導線26-3、26-4のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0076】
図1Aおよび
図1Bに図示された例示的な実施形態では、ヒーター34Aは、それぞれの銅線26-1および26-2を介して境界面74およびコネクター素子91に結合される。それにより、境界面74、84が連結されると、ヒーター34Aは、境界面74およびコネクター素子91を介して電源12に電気的に結合することができる。
【0077】
図1Aおよび
図1Bに図示された例示的な実施形態では、ヒーター34Bは、それぞれの銅線26-3および26-4を介して境界面74およびコネクター素子91に結合される。それにより、境界面74、84が連結されると、ヒーター34Bは、境界面74およびコネクター素子91を介して電源12に電気的に結合することができる。
【0078】
さらに以下に説明される、制御回路11は、電源12に結合されるよう構成され、それにより制御回路11は、電源12からカートリッジ70の1つ以上の素子への電力の供給を制御することができる。制御回路11は、確立された電気回路を制御することに基づいて素子への電力の供給を制御することができる。例えば、制御回路11は、電気回路を選択的に開閉する、回路を通る電流を調整可能に制御するなど、を行うことができる。
【0079】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、電源部72は、自由端またはeベイピング装置60、電源12、および制御回路11の先端に隣接する空気吸込み口44aを介して電源部72に引き込まれる空気に反応するセンサー13を含む。電源12は電池を含みうる。センサー13は、圧力センサー、微小電気機械システム(MEMS)センサーなどのうちの1つ以上であってもよい。
【0080】
例示的な実施形態によっては、電源12は、陽極が陰極の下流となるようにeベイピング装置60内に配置された電池を含む。コネクター素子91は電池の下流端部に接触する。各ヒーター34A、34Bは、電気導線26-1、26-2および26-3、26-4のそれぞれの組によって電源12に接続され、そこで導線26-1および26-3は、コネクター素子91に結合され、導線26-2および26-4は、境界面74に結合される。
【0081】
電源12は、リチウム-イオン電池またはその別形のうちの1つ、例えばリチウム-イオンポリマーバッテリーでもよい。あるいは、電源12は、ニッケル・水素電池、ニッケル・カドミウム電池、リチウムマンガン電池、リチウム・コバルト電池、または燃料電池であり得る。eベイピング装置60は、電源12のエネルギーが消耗するまで、またはリチウムポリマー電池の場合、最小電圧カットオフレベルに到達するまで、成人電子ベイピング使用者が使用できてもよい。
【0082】
さらに、電源12は再充電可能であってもよく、外部充電装置による電池の充電を可能にする回路を含んでもよい。eベイピング装置60を再充電するため、ユニバーサルシリアルバス(USB)充電器または他の適切な充電器アセンブリが使用されてもよい。
【0083】
カートリッジ70と電源部72との間の接続を完了すると、少なくとも1つの電源12が、センサー13の起動後にカートリッジ70のヒーター34A、34Bと電気的に接続されてもよい。空気が、1つ以上の空気吸込み口44を通って、主にカートリッジ70に引き込まれる。1つ以上の空気吸込み口44は、第1および第2のセクション70、72の外側ハウジング16、17に沿って、または結合された境界面74、84に位置してもよい。
【0084】
センサー13は、空気圧力の降下を感知し、電源12からヒーター34A、34Bへの電圧の印加を開始するように構成可能である。
図1Bに図示した例示的な実施形態に示すように、電源部72の例示的な実施形態は、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つが起動する場合、光るよう構成されるヒーター作動灯48を含む。ヒーター作動灯48は、発光ダイオード(LED)を含んでもよい。さらに、ヒーター作動灯48は、ベイプ中に成人電子ベーピング装置使用者から見えるように配置することができる。加えて、ヒーター作動灯48は、eベーピングシステムの診断または再充電が進行中であることを示すために利用することができる。ヒーター作動灯48を、成人イーベイパー装置使用者がプライバシーのためにヒーター作動灯48を作動する、作動停止する、または作動および作動停止するようにも構成することもできる。
図1Aおよび
図1Bに示すように、ヒーター作動灯48は、eベイピング装置60の先端に位置してもよい。例示的な実施形態によっては、ヒーター作動灯48は、外側ハウジング17の側部に位置してもよい。
【0085】
加えて、少なくとも1つの空気吸込み口44aは、センサー13が、出口端20を通ってベイパーが引き出されることを示す気流を感知し、ヒーター34A、34Bのうちの1つ以上が作動していることを示すため電源12およびヒーター作動灯48を起動することができるようにセンサー13に隣接して位置する。
【0086】
さらに、制御回路11は、センサー13に反応してヒーター34A、34Bのうちの1つ以上への電力供給を制御してもよい。一例示的な実施形態では、制御回路11は、最大の時限リミッターを含んでもよい。例示的な実施形態によっては、制御回路11は、成人電子ベイピング使用者がベイプを開始するための手動で操作可能なスイッチを含んでもよい。ヒーター34A、34Bの1つ以上への電流供給の時間は、気化したいと考えるプレベイパー製剤の量に応じて(例えば、ヒーター34A、34Bの1つ以上への電力供給を制御する前に)予め設定されてもよい。例示的な実施形態によっては、制御回路11は、センサー13が圧力降下を検出する限り、ヒーター34A、34Bのうちの1つ以上への電力供給を制御してもよい。
【0087】
ヒーター34A、34Bの少なくとも1つへの電力供給を制御するため、制御回路11は、コンピュータ実行可能コードの1つ以上のインスタンスを実行してもよい。制御回路11は、プロセッサおよびメモリを含んでもよい。メモリは、コンピュータ実行可能コードを保存するコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
【0088】
制御回路11は、プロセッサ、中央処理装置(CPU)、コントローラ、算術論理演算装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、プログラマブル論理装置、マイクロプロセッサ、または規定の方法で、命令に応答し実行可能な任意の他の装置を含むがそれに限定されない、処理回路を含んでもよい。例示的な実施形態によっては、制御回路11は、特定用途向け集積回路(ASIC)とASICチップの少なくとも1つであってもよい。
【0089】
制御回路11は、記憶装置に保存されたコンピュータ可読プログラムコードを実行することにより専用機械として構成されてもよい。プログラムコードは、上述の制御回路の1つ以上などの1つ以上のハードウェア装置により実装可能なプログラムまたはコンピュータ可読命令、ソフトウェア構成要素、ソフトウェアモジュール、データファイル、データ構造などのうちの少なくとも1つを含んでもよい。プログラムコードの例として、コンパイラによって作成される機械コードおよびインタープリタを使用して実行される高水準プログラムコードの両方が挙げられる。
【0090】
制御回路11は、1つ以上の記憶装置を含んでもよい。1つ以上の記憶装置は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、恒久的大容量記憶装置(ディスクドライブなど)、ソリッドステート(例えば、NANDフラッシュ)装置、またはデータの保存および記録が可能なデータ記憶機構のような任意の他のものなどの有形または非一時的コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。1つ以上の記憶装置は、1つ以上のオペレーティングシステム用、本明細書に説明する例示的な実施形態の実施用、またはその両方用にコンピュータプログラム、プログラムコード、命令またはその一部の組み合わせを保存するよう構成されてもよい。コンピュータプログラム、プログラムコード、命令またはその一部の組み合わせはまた、ドライブ機構を使用して、独立したコンピュータ可読記憶媒体から1つ以上の記憶装置、1つ以上のコンピュータ処理装置、またはその両方にロードされてもよい。こうした独立したコンピュータ可読記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、メモリスティック、ブルーレイ/DVD/CD-ROMドライブ、メモリカード、およびその他のコンピュータ可読記憶媒体のようなものの少なくとも1つを含んでもよい。コンピュータプログラム、プログラムコード、命令またはその一部の組み合わせは、ローカルのコンピュータ可読記憶媒体よりネットワークインターフェースを介してリモートデータ記憶装置から1つ以上の記憶装置、1つ以上のコンピュータ処理装置、またはその両方に、ロードされてもよい。その上、コンピュータプログラム、プログラムコード、命令またはその一部の組み合わせは、ネットワークを通じてコンピュータプログラム、プログラムコード、命令またはその一部の組み合わせを伝送、分配、または伝送および分配するよう構成されるリモートコンピューティングシステムから、1つ以上の記憶装置、1つ以上のプロセッサ、またはその両方に、ロードされてもよい。リモートコンピューティングシステムは、コンピュータプログラム、プログラムコード、命令またはその一部の組み合わせを、有線インターフェース、無線インターフェース、およびその他の媒体のようなもののうちの少なくとも1つを介して伝送、分配、または伝送および分配してもよい。
【0091】
制御回路11は、コンピュータ実行可能コードを実行して1つ以上のヒーター34A、34Bへの電力供給を制御するよう構成される専用機械であってもよい。例示的な実施形態によっては、コンピュータ実行可能コードのインスタンスは、制御回路11によって実行されると、制御回路に起動シーケンスにしたがって、1つ以上のヒーター34A、34Bへの電力供給を制御させる。1つ以上のヒーター34A、34Bへの電力供給を制御することは、1つ以上のヒーター34A、34Bを起動することと同じ意味で本明細書で言及されてもよい。
【0092】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つが起動すると、ヒーター34A、34Bの起動されたヒーターは、分配境界面31A、31Bの結合された分配境界面の一部を約10秒未満の間加熱してもよい。したがって、電力サイクル(または最大の吸煙長さ)は、約2秒間~約10秒間(例えば、約3秒間~約9秒間、約4秒間~約8秒間、または約5秒間~約7秒間)の範囲とすることができる。
【0093】
例示的な実施形態によっては、eベイピング装置60の制御回路11は、別々のヒーター34A、34Bを非依存的に制御して、第1および第2の蒸気の形成を非依存的に制御するよう構成される。こうした非依存的制御により、成人電子ベイピング使用者にもたらされる感覚的経験を制御するようになってもよい。
【0094】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、例示的な実施形態によっては、制御回路11は、電源12から別々のそれぞれのヒーター34A、34Bへの電力供給を制御することに基づいて、別々のヒーター34A、34Bを制御する。制御回路11は、起動シーケンスにしたがって、ヒーター34A、34Bが起動し、少なくとも第1および第2の蒸気が形成されるように、起動シーケンスにしたがって電力供給を制御してもよい。制御回路11は、両方のヒーター34A、34Bが、同時にまたは共に起動されるように、ヒーター34A、34Bへの電力供給を制御してもよい。
【0095】
制御回路11は、ヒーター34A、34Bが、別々に、少なくとも部分的に重なる時間の間起動されるように、ヒーター34A、34Bへの電力供給を選択的に制御してもよい。制御回路11は、両方のヒーター34A、34Bが、別々の、重ならない時間の間起動されるように、ヒーター34A、34Bへの電力供給を選択的に制御してもよい。例示的な実施形態によっては、制御回路11は、第1および第2の蒸気が少なくとも1つの吹出口21を同時にまたは共に通過するようにヒーター34A、34Bへの電力供給を選択的に制御してもよく、それにより結合された蒸気を成人電子ベイピング使用者に提供してもよい。
【0096】
制御回路11は、第1および第2の蒸気が、異なる時間に形成されるように、ヒーター34A、34Bへの電力供給を選択的に制御してもよい。例えば、制御回路11は、第2のヒーター34Bへの電力供給を制御して、第1のヒーター34Aを起動するため第1のヒーター34Aに電力を供給する前に、第2のヒーター34Bを所定の時間起動してもよい。所定の時間は、流路61を経由して空間65から内部67の1つ以上の部分への第2の蒸気の移動時間に関連してもよく、それにより、制御回路11は、第1のヒーター34Aを起動して、第2の蒸気が内部67の少なくとも一部を通過するのとおよそ同じ時間に第1の蒸気を形成する。結果として、第1の蒸気は、内部67を少なくとも部分的に通過する第2の蒸気と同時にまたは共に内部67内で形成されてもよい。第1および第2の蒸気は、内部67で少なくとも部分的に混合して、結合された蒸気を形成してもよい。結合された蒸気は、第1および第2の蒸気の混合物を含み、第1および第2の蒸気は、同時にまたは共に少なくとも1つの吹出口21を通過する第1および第2の蒸気に基づいて混合される。
【0097】
例示的な実施形態によっては、制御回路11は、別々の蒸気がカートリッジ70内で形成されるそれぞれの速度を独立して制御するよう構成される。例えば、制御回路11は、ヒーター34A、34Bの1つ以上へ供給される電力電圧を調整するよう構成されてもよく、それにより、ヒーター34A、34Bは、異なる速度で熱を生成する。制御回路11は、ヒーター34A、34Bの1つ以上に供給される電力電圧を調整するよう構成されてもよく、それにより、第2のヒーター34Bは、第1のヒーター34Aが第1の蒸気を形成する速度に対して第2の蒸気をベイパー形成の低下した速度で形成する。
【0098】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、例示的な実施形態によっては、制御回路11は、独立した気化器アセンブリ30A、30Bのヒーター34A、34Bへの電力供給を選択的に制御して、気化器アセンブリ30A、30Bのうちの少なくとも1つに気化器アセンブリ30A、30Bの別々の1つのベイパー形成を調整させてもよい。例えば、制御回路11は、第2のヒーター34Bが生成する熱が、第1の気化器アセンブリ30Aが結合される少なくとも第1の貯蔵部22Aに伝達するように、第1のヒーター34Aを起動する前に第2のヒーター34Bを起動してもよい。第1の貯蔵部22Aに伝達した熱は、第1の貯蔵部22Aに保持される第1のプレベイパー製剤に伝達されてもよく、それにより、第1のプレベイパー製剤を加熱してもよい。第1のプレベイパー製剤を加熱すると、第1のプレベイパー製剤の1つ以上の特性を変化させることができる。例えば、第1のプレベイパー製剤の粘度は、第1のプレベイパー製剤が過熱されると減少する可能性がある。
【0099】
第1の貯蔵部22Aへ伝達された熱に続いて、制御回路11は、第1のヒーター34Aを起動してもよく、第1のヒーター34Aによるベイパー形成は、第1のプレベイパー製剤の特性の変化に基づいて調整されてもよい。例えば、第1のプレベイパー製剤は、第2のヒーター34Bから第1の貯蔵部22Aへの熱の伝達に続いて、分配境界面31Aを通してより速い速度でトランク33Aへ引き出されてもよい。実施例によっては、加熱された第1のプレベイパー製剤は、熱の伝達に基づいて第1のヒーター34Aによってより速い速度で気化されてもよい。したがって、制御回路11は、貯蔵部22A、22Bの別々の1つに結合された少なくとも1つの気化器アセンブリ30A、30Bにより生成された熱を介して、貯蔵部22A、22Bのうちの所与の1つ内でプレベイパー製剤を間接的に加熱することでベイパー形成を制御することができる。こうしたベイパー形成の制御により、ベイプ中に少なくとも1つの吹出口21を通して引き出された蒸気の中身を制御することができ、それにより、気化器アセンブリ30A、30Bおよび制御回路11を含むeベイピング装置60が提供する感覚的経験を強化することができる。
【0100】
さらに
図1Aおよび
図1Bを参照すると、例示的な実施形態によっては、気化器アセンブリ30A、30Bの少なくとも1つが、気化器アセンブリ30A、30Bの別の1つで生成される熱に基づいて蒸気を形成するよう構成されるように、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、気化器アセンブリ30A、30Bの少なくとも1つになくてもよい。例えば、第2のヒーター34Bは、分配境界面31Bになくてもよい。第2の気化器アセンブリ30Bは、分配境界面31Bと流れ連通して通過する第1の気化器アセンブリ30Aが生成する蒸気に基づいて蒸気を生成するよう構成されてもよい。第1の気化器アセンブリ30Aによって生成される蒸気は、第1の気化器アセンブリ30Aに含まれる第1のヒーター34Aによって生成される熱を保持してもよい。第1の気化器アセンブリ30Aによって生成される蒸気は、少なくとも一部の熱を分配境界面31Bへ伝達してもよく、それにより、分配境界面31Bに保持されるプレベイパー製剤を気化してもよい。例示的な実施形態によっては、第1の気化器アセンブリ30Aによって形成される蒸気は、分配境界面31Bからプレベイパー製剤の1つ以上の要素を取り除いてもよい(例えば、溶出する)。
【0101】
本明細書で説明するように、プレベイパー製剤は、蒸気に変換されうる材料または材料の組み合わせである。例えば、プレベイパー製剤は、水、ビーズ、溶媒、活性成分、エタノール、植物抽出物、天然または人工の香料、グリセリンおよびプロピレングリコールなどの蒸気形成体のうちの少なくとも1つを含むがこれに限定されない、液体、固体またはゲル製剤のうちの少なくとも1つであってもよい。異なるプレベイパー製剤は、異なる要素を含んでもよい。異なるプレベイパー製剤は、異なる特性を有してもよい。例えば、異なるプレベイパー製剤は、異なるプレベイパー製剤が共通の温度である場合、異なる粘度であってもよい。プレベイパー製剤は、2014年7月16日に出願されたLipowiczらによる米国特許出願公開第2015/0020823号、および2015年1月21日に出願されたAndersonらによる米国特許出願公開第2015/0313275号に記載されたこれらを含んでもよく、それぞれの内容全体は参照により本明細書に組み入れられる。
【0102】
プレベイパー製剤は、ニコチンを含んでもよく、またはニコチンを含まなくてもよい。プレベイパー製剤は、1つ以上のたばこ風味を含んでもよい。プレベイパー製剤は、1つ以上のたばこ風味とは別の1つ以上の風味を含んでもよい。
【0103】
例示的な実施形態によっては、ニコチンを含むプレベイパー製剤は、1つ以上の酸味も含んでよい。1つ以上の酸は、ピルビン酸、ギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酢酸、イソ吉草酸、吉草酸、プロピオン酸、オクタン酸、乳酸、ソルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、オレイン酸、アコニット酸、酪酸、ケイ皮酸、デカン酸、3、7-ジメチル-6-オクテン酸、1-グルタミン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、3-ヘキサン酸、トランス-2-ヘキサン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、2-メチル酪酸、2-メチル吉草酸、ミリスチン酸、ノナン酸、パルミチン酸、4-ペンテン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、塩酸、リン酸、硫酸およびそれらの組み合わせのうち少なくとも1つであってもよい。
【0104】
貯蔵部22A、22Bのうちの少なくとも1つは、プレベイパー製剤および随意にプレベイパー製剤を保存するように構成される貯蔵媒体を含んでもよい。貯蔵媒体は、カートリッジ70の一部の周りの巻かれたコットンガーゼまたは他の繊維質材料を含んでもよい。
【0105】
1つ以上の貯蔵部22A、22Bの貯蔵媒体は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、およびこれらの組み合わせの少なくとも1つを含む繊維質材料であってもよい。繊維は、約6ミクロン~約15ミクロン(例えば、約8ミクロン~約12ミクロン、または約9ミクロン~約11ミクロン)のサイズの範囲である直径を有してもよい。貯蔵媒体は、焼結材料、多孔性材料、または発泡性材料であってもよい。また、繊維は吸入できないようにサイズ設定されてもよく、またY字形状、十字形状、クローバー形状、または任意の他の好適な形状の断面を有することができる。例示的な実施形態によっては、1つ以上の貯蔵部22A、22Bは、貯蔵媒体が不足しているプレベイパー製剤だけを含有する充填されたタンクを含んでもよい。
【0106】
貯蔵部22A、22Bのうちの少なくとも1つは、eベイピング装置60が少なくとも約200秒間ベイプするために構成可能なようにサイズ設定され、十分なプレベイパー製剤を保持するよう構成されてもよい。eベイピング装置60は、各ベイプが最大約5秒継続できるよう構成されてもよい。
【0107】
分配境界面31A、31Bのうちの少なくとも1つは、1つ以上のプレベイパー製剤を引き出すための容量を有するフィラメント(または糸)を含んでもよい。例えば、分配境界面31A、31Bのうちの少なくとも1つは、巻かれたガラスフィラメントの一群などを含む1束のガラス(セラミック)フィラメントであってもよく、その全ての配置により、プレベイパー製剤をフィラメントの間の隙間間隔により毛管作用を介して引き出すことができてもよい。フィラメントは、eベイピング装置60の長手方向に対して垂直方向に(横方向に)全体として整列されてもよい。例示的な実施形態によっては、芯は、1~8本のフィラメントの撚糸を含んでもよく、各撚糸が撚り合わせた複数のガラスフィラメントを含んでもよい。分配境界面31A、31Bの少なくとも1つの端部は、可撓性で、1つ以上の貯蔵部22A、22Bの境界内に折り畳めてもよい。フィラメントは、概して十字型、クローバー型、Y字型、または任意の他の好適な形状の断面を有する。例示的な実施形態によっては、分配境界面31A、31Bの少なくとも1つは、連結された複数の独立した芯を含む。芯の結合された部分は、分配境界面のトランクを確立してもよく、トランクから離れて延在する芯の非結合部は、分配境界面の1つ以上のルートであってもよい。
【0108】
分配境界面は、任意の好適な材料またはウィッキング材料として本明細書で言及されもする材料の組み合わせを含んでもよい。好適な材料の例として、ガラス、セラミック系、黒鉛系材料を挙げることができるが、それに限定されない。分配境界面は、密度、粘性、表面張力および蒸気圧といった異なる物理特性を有するプレベイパー製剤に適応するように、適切な任意の毛細管引き出し作用を有する場合がある。
【0109】
例示的な実施形態によっては、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、少なくとも1つの分配境界面31A、31Bのトランク33A、33Bを少なくとも部分的に囲むワイヤーコイルを含んでもよい。ワイヤーは、金属ワイヤーであってもよい。ワイヤーコイルは、トランク33A、33Bの長さに沿って全体的にまたは部分的に延在しうる。ワイヤーコイルは、さらにトランク33A、33Bの周囲に全体的または部分的に延在しうる。例示的な実施形態によっては、ワイヤーコイルは、ワイヤーコイルが結合される分配境界面31A、31Bと接触してもしなくてもよい。
【0110】
図1Bに図示する例示的な実施形態では、分配境界面31A、31Bのトランク33A、33Bは、カートリッジ70の長手方向軸に対して横方向に配向される。分配境界面31A、31Bのルート32A、32Bは、
図1Bに示す例示的な実施形態において、カートリッジ70の長手方向軸に沿って平行に延在している。例示的な実施形態によっては、分配境界面31A、31Bの1つ以上のトランクは、カートリッジ70の長手方向軸と平行に延在してもよい。例示的な実施形態によっては、カートリッジ70の長手方向軸と平行に延在するトランクを有する分配境界面は、貯蔵部からトランクへ改良されたプレベイパー製剤の送達、したがい改良されたプレベイパー製剤の気化を提供するよう構成されてもよい。例示的な実施形態によっては、カートリッジ70の長手方向軸と平行に延在する分配境界面のトランクは、ベイプ中にカートリッジ70を通って引き出される空気に対する露出を改良していてもよく、それにより、ベイプ中に気流に引き出される蒸気の量を向上してもよい。
【0111】
ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、任意の好適な電気抵抗性材料で形成されてもよい。好適な電気抵抗性材料の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族由来の金属が挙げられる。好適な合金の実施例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム-チタン-ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル系、鉄系、コバルト系、およびステンレス鋼系の超合金が挙げられるがそれに限定されない。例えば、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、ニッケルアルミナイド、表面上にアルミナの層をもつ材料、鉄アルミナイドおよび他の複合材料で形成されてもよく、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料に埋め込み、封入、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、ステンレス鋼、銅、銅合金、ニッケル-クロム合金、超合金、およびこれらの組み合わせの少なくとも1つを含む群から選択される少なくとも1つの材料を含んでもよい。例示的な実施形態によっては、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、ニッケルクロム合金または鉄クロム合金で形成されてもよい。例示的な実施形態によっては、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、その外側表面上に電気的抵抗性層を有するセラミックヒーターであることができる。
【0112】
ヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、熱伝導によって分配境界面31A、31Bの少なくとも1つで1つ以上のプレベイパー製剤を加熱してもよい。あるいは、ヒーター34A、34Bの少なくとも1つからの熱は、熱伝導要素によって1つ以上のプレベイパー製剤へと伝導されてもよく、またはヒーター34A、34Bの少なくとも1つは、ベイプ中にeベイピング装置60を通して引き込まれ入ってくる周囲空気へと熱を伝達してもよく、その結果プレベイパー製剤を対流によって加熱する。
【0113】
例示的な実施形態によっては、eベイピング装置60は3つ以上の気化器アセンブリを含み、そこでは気化器アセンブリが、別々のそれぞれの蒸気を独立して形成するよう構成される。
【0114】
例示的な実施形態によっては、カートリッジ70は、交換可能であってもよい。言い換えると、カートリッジ70のプレベイパー製剤が消耗すると、カートリッジ70だけを交換すればよい。代替の構成では、貯蔵部22A、22Bの1つ以上が消耗するとeベイピング装置60すべてが処分される可能性がある例示的な実施形態を含んでもよい。
【0115】
例示的な実施形態では、eベイピング装置60は、約80ミリメートル~約110ミリメートルの長さおよび約7ミリメートル~約8ミリメートルの直径としうる。例えば、一実施形態では、eベイピング装置は、約84ミリメートルの長さであって、約7.8ミリメートルの直径を有してもよい。
【0116】
図2は、一部の例示的な実施形態による1つ以上の蒸気を提供するeベイピング装置を構成するための方法を示すフローチャートである。構成することは、本明細書に含まれるeベイピング装置の任意の実施形態に関して実施されてもよい。例示的な実施形態によっては、構成することの1つ以上の部分は、設定者によって実施される。設定者は、人間の作業者、機械、その一部の組み合わせなどのうちの1つ以上であってもよい。機械は、製造用機械であってもよい。機械は、メモリ装置に保存されたプログラムコードを実行することに基づいて構成することを実施するよう構成される専用機械であってもよい。
【0117】
図2を参照すると、210で、設定者は、カートリッジの別々の端部で別々の蒸気を形成するカートリッジ(すなわち第1のセクション)を構成する。こうした構成することは、
図1Aおよび
図1Bでカートリッジ70に関して示すように、カートリッジの構成要素を含む。こうした構成することは、
図3に関して以下でさらに詳細に論じられる。
【0118】
220で、設定者は、電源を供給する電源部(または第2のセクション)を構成する。電源部を構成することは、電源部に電源を設置すること、電源部の電源を充電すること、制御回路を電源部に結合すること等のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0119】
230で、設定者は、カートリッジと電源部を相補的なインターフェースで結合し、それにより、電源部の電源がカートリッジの別々の端部に含まれるヒーターに電気的に結合され、ヒーターにカートリッジの別々の端部に引き出された別々のプレベイパー製剤を加熱させるよう動作してもよい。
【0120】
例示的な実施形態によっては、カートリッジは、別のカートリッジと交換されてもよく、別のカートリッジは、プレベイパー製剤の別のセットを含んでもよい。
【0121】
図3は、一部の例示的な実施形態による、カートリッジを構成するための方法を示すフローチャートである。構成すること210は、本明細書に含まれるカートリッジの任意の実施形態に関して実施されてもよい。こうした構成することは、
図1Aおよび
図1Bでカートリッジ70に関して示すように、カートリッジの構成要素を含む。構成することは、本明細書に含まれるeベイピング装置の任意の実施形態に関して実施されてもよい。例示的な実施形態によっては、構成することの1つ以上の部分は、設定者によって実施される。設定者は、人間の作業者、機械、その一部の組み合わせなどのうちの1つ以上であってもよい。機械は、製造用機械であってもよい。機械は、メモリ装置に保存されたプログラムコードを実行することに基づいて構成することを実施するよう構成される専用機械であってもよい。
【0122】
図3を参照すると、310で、設定者はハウジングを提供する。ハウジングは、エンクロージャおよびエンクロージャの一端に開口を含んでもよい。
【0123】
320で、設定者は、エンクロージャの別々の端部の間でカートリッジのエンクロージャ内に複数の貯蔵部を配置する。貯蔵部は、別のハウジングによって固定されてもよい。貯蔵部は、ハウジング内のエンクロージャの一部を分割することによって提供されてもよい。
【0124】
330で、設定者は、別々の気化器アセンブリを別々の、カートリッジのハウジング内部の別々の端部に近接するそれぞれの1つ以上の貯蔵部の組に結合する。それにより、気化器アセンブリは、別々の貯蔵部からエンクロージャの別々の端部へ別々のプレベイピング製剤を引き出し、別々の端部で別々のプレベイパー製剤を気化するよう構成される。各気化器アセンブリは、カートリッジのエンクロージャ内に1組の貯蔵部を結合する分配境界面を含んでもよい。分配境界面を1組の貯蔵部に結合することは分配境界面をカートリッジの部分に結合し、カートリッジの部分を介して別々の貯蔵部内に分配境界面の別々のルートを延在することを含んでもよい。例示的な実施形態によっては、分配境界面は、ガスケットに結合され、ガスケットは、貯蔵部の一端を封止し、その結果、分配境界面の別々のルートは、ガスケットの内部を通って別々の貯蔵部内に延在する。各気化器アセンブリは、分配境界面に結合されたヒーターを含んでもよい。各ヒーターは、1つ以上の電気導線のセットを介してカートリッジの電源部境界面に結合されてもよく、それによりヒーターは、電源部境界面に結合された電源から電力を受けることができる。
【0125】
数多くの例示的な実施形態が本明細書で開示されてきたが、他の変形物が可能でありうることを理解するべきである。こうした変形は、本開示の範囲を逸脱するものと見なされず、当業者にとって明らかであろうすべての変更は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図される。