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特許7018932コンプレッサのスクロール形状及び過給機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-03
(45)【発行日】2022-02-14
(54)【発明の名称】コンプレッサのスクロール形状及び過給機
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/44 20060101AFI20220204BHJP
   F02B 39/00 20060101ALI20220204BHJP
【FI】
F04D29/44 U
F02B39/00 G
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019508405
(86)(22)【出願日】2017-03-28
(86)【国際出願番号】 JP2017012757
(87)【国際公開番号】W WO2018179112
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2019-07-12
【審判番号】
【審判請求日】2020-10-09
(73)【特許権者】
【識別番号】316015888
【氏名又は名称】三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩切 健一郎
【合議体】
【審判長】小川 恭司
【審判官】窪田 治彦
【審判官】熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】特許第5439423(JP,B2)
【文献】特開2015-183670(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D29/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンプレッサにおける流体の流れ方向の下流側に設けられるディフューザから吐出される流体の流路を渦巻き状に形成するスクロール外径が周方向に一定でないコンプレッサのスクロール形状において、
前記ディフューザの外周側に断面積が巻き方向に向かって渦巻状に拡大するように形成され、
スクロール部の通路断面積をAとし、前記コンプレッサの中心から前記スクロール部の通路断面の中心までの半径をRとしたとき、
前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが大きくなるように設定され、
且つ、前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの全ての領域で、前記比A/Rの増加度合いが小さくなる領域が存在せず、
前記スクロール部の巻き始め位置における前記比A/Rは、前記スクロール部の巻き終り位置における前記比A/Rの20%以上に設定される、
ことを特徴とするコンプレッサのスクロール形状。
【請求項2】
横軸を前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域変化とし、縦軸を前記比A/Rとしたときのグラフにおいて、前記比A/Rの線形が0側に向けて凸形状をなすことを特徴とする請求項1に記載のコンプレッサのスクロール形状。
【請求項3】
前記スクロール部の巻き終り位置の角度を0°としたとき、前記スクロール部の巻き始め側に向けて少なくとも略60°から240°の領域で、前記比A/Rの線形が0側に向けて凸形状をなすことを特徴とする請求項2に記載のコンプレッサのスクロール形状。
【請求項4】
前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、前記比A/Rの増加度合いが大きくなる領域と、前記比A/Rの増加度合いが一定となる領域が設定されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコンプレッサのスクロール形状。
【請求項5】
中空形状をなすハウジングと、
前記ハウジングに回転自在に支持される回転軸と、
前記回転軸における軸方向の一端部に設けられるタービンと、
前記回転軸における軸方向の他端部に設けられるコンプレッサと、
を備え、
前記ハウジングにおける前記コンプレッサのスクロール部に請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコンプレッサのスクロール形状が適用される、
ことを特徴とする過給機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービンとコンプレッサとが回転軸により連結される過給機において、コンプレッサのスクロール形状、このコンプレッサのスクロール形状が適用される過給機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
排気タービン過給機は、コンプレッサとタービンとが回転軸により一体に連結され、このコンプレッサ及びタービンがハウジング内に回転自在に収容されて構成されている。そして、排気ガスがハウジング内に供給され、タービンを回転することで回転軸が駆動回転し、コンプレッサを回転駆動する。コンプレッサは、外部から空気を吸入し、羽根車で加圧して圧縮空気とし、この圧縮空気を内燃機関などに供給する。
【0003】
このような排気タービン過給機において、遠心圧縮機としてのコンプレッサは、コンプレッサ羽根車の外周部に複数のブレードが固定されて構成されており、コンプレッサハウジング内に収容されている。このコンプレッサハウジングは、コンプレッサの外周側にディフューザとスクロール部と吐出口が設けられている。ディフューザは、略ドーナツ形状をなし、コンプレッサから吐出される流体を減速させることによって静圧を回復させる。スクロール部は、その外周側に通路断面積が周方向に向かって渦巻状に拡大するように形成され、全周にわたって流体を集める。そのため、コンプレッサが回転すると、各ブレードが吸入口から吸入した流体を圧縮し、圧縮空気がコンプレッサの外周側からディフューザに吐出され、スクロール部を通って吐出口から外部へ送出される。
【0004】
従来のスクロール部は、スクロール巻き終り位置を基準の0°とすると、時計回りに略60°にある舌部位置から360°位置にかけて通路断面積が徐々に大きくなっている。スクロール通路断面積の増加率は、設計流量において流速が周方向に略一定になるよう設計されるが、設計流量よりも少ない流量で作動する場合には、スクロール巻き終わり側から舌部側に向かって再循環する流れの効果によって、舌部近傍の流速が増加する。この結果、流速は相対的に下流側ほど低速となる。このようなコンプレッサとしては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5439423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図15は、従来のコンプレッサのスクロール形状におけるスクロール角度に対する体積流量及び流速を表すグラフである。
【0007】
図15に示すように、従来のコンプレッサは、スクロール部の略60°にある舌部位置から360°の位置にかけて通路断面積が徐々に大きくなっている(図15で表す一点鎖線)。設計流量よりも少ない流量で作動する場合には、前述の再循環流れの効果によって流速(図15で表す実線)が徐々に低下する。ところが、実際には、CFD解析により、スクロール部の略60°にある舌部位置を超えた位置から180°の位置あたりまでの領域で、流速が上昇した後に急激に低下(図15で表す二点鎖線)することが分かった。これは、流速の急激な減速によってスクロール内ではく離が生じることでスクロールの有効流路面積が減少し、局所的に流速が増加したことによって生じたものである。
【0008】
その結果、効率低下やサージマージン減少をもたらすおそれがある。即ち、スクロール部で発生する流体のはく離は、再循環流の発生に伴って通路断面積の小さな巻き始め部で流速が極端に増加する結果、スクロール巻き始め部から周方向下流側に向かって流体が急減速することに起因すると推定される。
【0009】
なお、上述した特許文献1の圧縮機のスクロール形状にあっては、スクロール巻き始め部からスクロール巻き終り位置の領域で、強い減速に伴うはく離が発生したり、減速領域と増速領域とが混在することによって効率が低下してしまうおそれがある。
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するものであり、スクロール部における流体のはく離の発生を抑制して効率の向上を図るコンプレッサのスクロール形状及び過給機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するために、本発明のコンプレッサのスクロール形状は、コンプレッサにおける流体の流れ方向の下流側に設けられるディフューザから吐出される流体の流路を渦巻き状に形成するコンプレッサのスクロール形状において、スクロール部の通路断面積をAとし、前記コンプレッサの中心から前記スクロール部の通路断面の中心までの半径をRとしたとき、前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが大きくなるように設定される、ことを特徴とするものである。
【0012】
スクロール部は、巻き始め位置から巻き終り位置まで通路断面積が徐々に大きくなっており、設計流量において流速が周方向に略一定になるよう設計されるが、設計流量よりも少ない流量で作動する場合には、スクロール部の巻き終わり側から巻き始め側に再循環する流れが発生し、上流側で流速が増速され、下流側では通路断面積が大きくなることから低速となる。すると、スクロール部の巻き始め位置より下流側で流速が急激に低下してスクロール部ではく離が生じやすくなる。従って、スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、通路断面積Aに対する半径Rの比A/Rの増加度合いが大きくなるように設定する。そのため、スクロール部の巻き始め位置より下流側での通路断面積が減少することで流れが増速され、巻き始め位置との流速差が小さくなり、流速の減速率が緩和される。その結果、スクロール部の巻き始め位置より下流側で流速が急激に低下することが抑制される。その結果、スクロール部の壁面からの流体のはく離が抑制され、特に、小流量作動点における効率の向上を図ることができる。
【0013】
本発明のコンプレッサのスクロール形状では、前記比A/Rの増加度合いは、前記比A/Rの変化率であり、前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置に向かって、前記比A/Rの変化率が大きくなるように設定されることを特徴としている。
【0014】
従って、スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置に向かって比A/Rの変化率が大きくなるように設定することで、スクロール部の巻き始め位置より下流側での通路断面積が減少することで流れが増速され、巻き始め位置との流速差が小さくなり、流速の減速率が緩和されることとなり、スクロール部の巻き始め位置より下流側で流速が急激に低下することが抑制され、スクロール部の壁面からの流体のはく離を抑制することができる。
【0015】
本発明のコンプレッサのスクロール形状では、横軸を前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域変化とし、縦軸を前記比A/Rとしたときのグラフにおいて、前記比A/Rの線形が0側に向けて凸形状をなすことを特徴としている。
【0016】
従って、流速の急激な低下が抑制され、スクロール部の壁面からの流体のはく離を抑制することができる。
【0017】
本発明のコンプレッサのスクロール形状では、前記スクロール部の巻き終り位置の角度を0°としたとき、前記スクロール部の巻き始め側に向けて少なくとも60°から240°の領域で、前記比A/Rの線形が0側に向けて凸形状をなすことを特徴としている。
【0018】
従って、少なくともスクロール部の巻き始め側の領域での流速の急激な低下が抑制され、スクロール部の壁面からの流体のはく離を抑制することができる。
【0019】
本発明のコンプレッサのスクロール形状では、前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、前記比A/Rの増加度合いが大きくなる領域と、前記比A/Rの増加度合いが一定となる領域が設定されることを特徴としている。
【0020】
従って、比A/Rの増加度合いが大きくなる領域で流速の急激な低下を抑制し、スクロール部の壁面からの流体のはく離を抑制することができる一方で、比A/Rの増加度合いが一定となる領域で減速を促進して流速増加に伴う圧損の増加を低減することができる。
【0021】
本発明のコンプレッサのスクロール形状では、前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、前記比A/Rの増加度合いが小さくなる領域が存在しないことを特徴としている。
【0022】
従って、流速の急激な変動によるスクロール部の壁面からの流体のはく離を抑制することができる。
【0023】
本発明のコンプレッサのスクロール形状では、前記スクロール部の巻き始め位置における前記比A/Rは、前記スクロール部の巻き終り位置における前記比A/Rの20%以上に設定されることを特徴としている。
【0024】
従って、スクロール部の巻き始め位置における通路断面積を拡大することで、流速が急激に低下することが抑制され、スクロール部の壁面からの流体のはく離を抑制することができる。
【0025】
また、本発明のコンプレッサのスクロール形状は、コンプレッサにおける流体の流れ方向の下流側に設けられるディフューザから吐出される流体の流路を渦巻き状に形成するコンプレッサのスクロール形状において、スクロール部の通路断面積をAとし、前記コンプレッサの中心から前記スクロール部の通路断面の中心までの半径をRとしたとき、前記スクロール部の巻き始め位置における比A/Rが巻き終り位置における前記比A/Rの20%以上に設定されると共に、前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置に向けて前記比A/Rが増加するように設定される、ことを特徴とするものである。
【0026】
従って、スクロール部の巻き始め位置における通路断面積Aに対する半径Rの比A/Rを巻き終り位置における前記比A/Rの20%以上に設定することで、スクロール部の巻き始め位置における通路断面積が拡大され、巻き始め位置より下流側との流速差が小さくなり、流速の減速率が緩和される。その結果、スクロール部の巻き始め位置より下流側で流速が急激に低下することが抑制される。その結果、スクロール部の壁面からの流体のはく離が抑制され、特に、小流量作動点における効率の向上を図ることができる。
【0027】
本発明のコンプレッサのスクロール形状では、前記スクロール部の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、前記比A/Rの増加度合いが一定になるように設定されることを特徴としている。
【0028】
従って、減速を促進して流速増加に伴う圧損の増加を低減することができる。
【0029】
また、本発明の過給機は、中空形状をなすハウジングと、前記ハウジングに回転自在に支持される回転軸と、前記回転軸における軸方向の一端部に設けられるタービンと、前記回転軸における軸方向の他端部に設けられるコンプレッサと、を備え、前記ハウジングにおける前記コンプレッサのスクロール部に前記コンプレッサのスクロール形状が適用される、ことを特徴とするものである。
【0030】
従って、コンプレッサのスクロール部において、スクロール部の巻き始め位置より下流側で流速が急激に低下することが抑制され、スクロール部の壁面からの流体のはく離が抑制され、特に、小流量作動点における効率の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明のコンプレッサのスクロール形状及び過給機によれば、スクロール部における流体のはく離の発生を抑制して効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、第1実施形態の排気タービン過給機を表す全体構成図である。
図2図2は、第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状を表す概略図である。
図3図3は、スクロール部を表す断面図である。
図4図4は、スクロール部を表す概略図である。
図5図5は、スクロール角度に対するA/Rを表すグラフである。
図6図6は、スクロール角度に対する流速を表すグラフである。
図7図7は、第1実施形態の変形例のスクロール角度に対するA/Rを表すグラフである。
図8図8は、第1実施形態の変形例のスクロール角度に対する流速を表すグラフである。
図9図9は、第2実施形態のコンプレッサのスクロール形状におけるスクロール角度に対するA/Rを表すグラフである。
図10図10は、第2実施形態のコンプレッサのスクロール形状におけるスクロール角度に対する流速を表すグラフである。
図11図11は、第2実施形態の変形例のスクロール角度に対するA/Rを表すグラフである。
図12図12は、第2実施形態の変形例のスクロール角度に対する流速を表すグラフである。
図13図13は、本実施形態のコンプレッサのスクロール形状における空気流量に対する給気圧縮比を表すグラフである。
図14図14は、本実施形態のコンプレッサのスクロール形状における空気流量に対する効率を表すグラフである。
図15図15は、従来のコンプレッサのスクロール形状におけるスクロール角度に対する体積流量及び流速を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るコンプレッサのスクロール形状及び過給機の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
【0034】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の排気タービン過給機を表す全体構成図である。
【0035】
図1に示すように、排気タービン過給機11は、主に、タービン12と、コンプレッサ13と、回転軸14とにより構成され、これらがハウジング15内に収容されている。
【0036】
ハウジング15は、内部が中空に形成され、タービン12の構成を収容する第一空間部S1をなすタービンハウジング15Aと、コンプレッサ13の構成を収容する第二空間部S2をなすコンプレッサハウジング15Bと、回転軸14を収容する第三空間部S3をなすベアリングハウジング15Cとを有している。ベアリングハウジング15Cの第三空間部S3は、タービンハウジング15Aの第一空間部S1とコンプレッサハウジング15Bの第二空間部S2との間に位置している。
【0037】
回転軸14は、タービン12側の端部がタービン側軸受であるジャーナル軸受21により回転自在に支持され、コンプレッサ13側の端部がコンプレッサ側軸受であるジャーナル軸受22により回転自在に支持され、且つ、スラスト軸受23により回転軸14が延在する軸方向への移動を規制されている。回転軸14は、軸方向における一端部にタービン12のタービンディスク24が固定されている。タービンディスク24は、タービンハウジング15Aの第一空間部S1に収容され、外周部に軸流型をなす複数のタービン翼25が周方向に所定間隔で設けられている。また、回転軸14は、軸方向における他端部にコンプレッサ13のコンプレッサ羽根車26が固定されている。コンプレッサ羽根車26は、コンプレッサハウジング15Bの第二空間部S2に収容され、外周部に複数のブレード27が周方向に所定間隔で設けられている。
【0038】
タービンハウジング15Aは、タービン翼25に対して排気ガスの入口通路31と排気ガスの出口通路32が設けられている。そして、タービンハウジング15Aは、入口通路31とタービン翼25との間にタービンノズル33が設けられており、このタービンノズル33により静圧膨張された軸方向の排気ガス流が複数のタービン翼25に導かれることで、タービン12を駆動回転することができる。コンプレッサハウジング15Bは、コンプレッサ羽根車26に対して吸入口34と圧縮空気吐出口35が設けられている。そして、コンプレッサハウジング15Bは、コンプレッサ羽根車26と圧縮空気吐出口35との間にディフューザ36が設けられている。コンプレッサ羽根車26により圧縮された空気は、ディフューザ36を通って排出される。
【0039】
そのため、この排気タービン過給機11は、エンジン(図示せず)から排出された排ガスによりタービン12が駆動し、タービン12の回転が回転軸14に伝達されてコンプレッサ13が駆動し、このコンプレッサ13が燃焼用気体を圧縮してエンジンに供給する。従って、エンジンからの排気ガスは、排気ガスの入口通路31を通り、タービンノズル33により静圧膨張され、軸方向の排気ガス流が複数のタービン翼25に導かれることで、複数のタービン翼25が固定されたタービンディスク24を介してタービン12が駆動回転する。そして、複数のタービン翼25を駆動した排気ガスは、出口通路32から外部に排出される。一方、タービン12により回転軸14が回転すると、一体のコンプレッサ羽根車26が回転し、吸入口34を通って空気が吸入される。吸入された空気は、コンプレッサ羽根車26で加圧されて圧縮空気となり、この圧縮空気は、ディフューザ36を通り、圧縮空気吐出口35からエンジンに供給される。
【0040】
上述した排気タービン過給機11にて、コンプレッサ13におけるスクロールは、圧縮空気(以下、流体と称する)の流路として、コンプレッサハウジング15Bにおけるコンプレッサ羽根車26より下流側、つまり、コンプレッサ羽根車26の外周側に略ドーナツ形状(渦巻き形状)をなすスクロール部41として設けられている。このスクロール部41は、ディフューザ36の外周側に断面積が巻き方向(圧縮空気が流れる方向)に向かって渦巻状に拡大するように形成されている。そのため、コンプレッサ羽根車26から吐出される流体は、ディフューザ36により減速されて静圧が回復され、スクロール部41により減速して昇圧され、圧縮空気吐出口35から外部に排出される。
【0041】
ここで、第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状について説明する。図2は、第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状を表す概略図、図3は、スクロール部を表す断面図、図4は、スクロール部を表す概略図である。
【0042】
図2に示すように、第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状は、スクロール部41のラジアル方向における断面が略円形状をしており、スクロール部41の通路断面積は、スクロール部41の終点(巻き終り位置)Z(360°)を0°の基準として、巻き方向(図2の時計回り方向)に移行した略60°の位置からスクロール部の終点Zである360°の位置までの領域で渦巻状に漸次拡大している。ここで、通路断面とは、スクロール部41における流体の流れ方向に沿う中心線P1に直交する面である。
【0043】
また、スクロール部41は、巻き方向の60°の位置付近に巻き始め位置にほぼ一致する部位で、且つ、ディフューザ36から吐出される流体とスクロール部41を流れてきた流体との隔壁端縁である舌部42が設けられている。
【0044】
ところで、通常、スクロール部41内を流れる流体は、角運動量が一定であることを条件として以下の式が用いられる。ここで、周方向速度をVθ、コンプレッサ羽根車26の半径をrとする。
【数1】
この場合、スクロール部41における流体の流れ方向における各部位にて、通路断面の内側と外側とでは、(1)式からも明らかなように、内側の流体の速度が外側の流体の速度より速くなっている。そのため、スクロール部41内を流れる流体の体積流量Qは、通路断面の大きさ(形状)とスクロール部41の半径を考慮する必要がある。
【0045】
そのため、図3に示すように、体積流量Qは、スクロール部41の通路断面を半径一定riの帯状の領域(断面積Ai)に分割することで、(1)式より次式(2)で求められる。
【数2】
一方、(1)式より、Vθi×ri=Vθ×rが成立する。
【数3】
そして、(3)式を(2)式に代入する。
【数4】
【0046】
(4)式からVθrは、コンプレッサ羽根車26から吐出される流体のディフューザ36の外周部における速度を示し、ディフューザ36の外周部全域において同じ速度であることから、設計時に決まる定数とみなすことができる。
従って、(5)式は、スクロール部41の各通路断面形状に沿った面積を考慮した値となる。
【数5】
そこで、下記のように置き換える。
【数6】
すると、(4)式の体積流量Qは(7)式として表すことができる。
【数7】
スクロール部41の各通路断面を通過する体積流量Qは、各通路断面において一定とすると、その流速Vは、通路断面積Aに対する半径Rの比A/Rによって決まり、比A/Rが大きいと流速Vは減少する。また、半径Rが一定で通路断面積Aを小さくすると、ここを流れる流体の流速Vは増加する。
【0047】
そして、図4は、スクロール部41の巻き方向(流体の流れる方向)における各部位θ1からθ6での通路断面積を積層して表示した断層図であり、比A/Rの断面積拡大比率を変えた場合の分布を示している。即ち、図2に現したスクロール部41の周方向における各部位θ1、θ2、θ3、θ4、θ5、θ6までの断面積を積層したものである。スクロール部41は、スクロール部41のほぼ全周にわたってコンプレッサ羽根車26からの流体がディフューザ36を介して流入する。本実施形態では、スクロール部41の各通路断面における比A/Rをスクロール角度θの増加に伴って増加させている。
【0048】
図5は、スクロール角度に対するA/Rを表すグラフ、図6は、スクロール角度に対する流速を表すグラフである。
【0049】
第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状は、図2に示すように、スクロール部41の通路断面積をAとし、コンプレッサ羽根車26の中心L1からスクロール部41の通路断面の中心(中心線)P1までの半径をRとしたとき、スクロール部41の巻き始め位置(舌部42の位置)から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが大きくなるように設定される。
【0050】
即ち、図5に示すように、スクロール部41の巻き終り位置0°に対して巻き方向に移行したスクロール角度θ=略60°の位置から、スクロール部41の巻き終り位置であるスクロール角度θ=360°の位置までの領域で、比A/Rの増加度合いとしての比A/Rの変化率は、スクロール角度θが略60°から360°に増加するのに伴って大きくなるように設定されている。
【0051】
つまり、横軸をスクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域変化とし、縦軸を比A/Rとしたとき、比A/Rの線形は、0側に向けて凸形状をなしている。ここで、従来、比A/Rの線形は、直線(点線)であり、比A/Rは、スクロール角度θの増加に伴って変化率が一定である。一方、第1実施形態の比A/Rの線形は、凹形状(実線)となっている。ここで、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域で、比A/Rの増加度合い(変化率)が小さくなる領域は存在しない。
【0052】
そのため、図6に示すように、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域で、点線で表す従来のスクロール形状による流速は、スクロール角度θ=略60°より下流側で流速が急激に減速する。そのため、スクロール角度θ=略60°から180°領域ではく離が発生しやすい。一方、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域で、実線で表す本実施形態のスクロール形状による流速は、ほぼ一定に減速する。そのため、スクロール角度θ=略60°より下流側の領域ではく離が発生しにくい。
【0053】
なお、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置まで移行する領域で、比A/Rの変化率は上述したものに限定されるものではない。図7は、第1実施形態の変形例のスクロール角度に対するA/Rを表すグラフ、図8は、第1実施形態の変形例のスクロール角度に対する流速を表すグラフである。
【0054】
第1実施形態の変形例のスクロール形状は、図7に示すように、スクロール部41の巻き始め位置となるスクロール角度θ=略60°から巻き終り位置となるスクロール角度θ=240°までの領域で、比A/Rの増加度合い(変化率)が大きくなるように設定される。即ち、少なくともスクロール角度θ=略60°の位置からスクロール角度θ=240°の位置までの領域で、比A/Rの線形が0側に向けて凸形状をなしている。そして、スクロール角度θ=240°の位置からスクロール角度θ=360°の位置までの領域で、比A/Rの増加度合い(変化率)が一定となることで、比A/Rの線形が直線状をなしている。この変形例では、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが大きくなる領域と、比A/Rの増加度合いが一定となる領域が設定されている。この場合でも、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合い(変化率)が小さくなる領域は存在しない。
【0055】
そのため、図8に示すように、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域で、点線で表す従来のスクロール形状による流速は、スクロール角度θ=略60°より下流側で流速が急激に減速する。そのため、スクロール角度θ=略60°から180°領域ではく離が発生しやすい。一方、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域で、実線で表す本実施形態のスクロール形状による流速は、変化率が小さくなる。そのため、この領域ではく離が発生しにくい。
【0056】
このように第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状にあっては、コンプレッサ13における流体の流れ方向の下流側に設けられるディフューザ36から吐出される流体の流路を渦巻き状に形成するコンプレッサのスクロール形状において、スクロール部41の通路断面積をAとし、コンプレッサ羽根車26の中心L1からスクロール部41の通路断面の中心P1までの半径をRとしたとき、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが大きくなるように設定している。
【0057】
この場合、比A/Rの増加度合いは、比A/Rの変化率であり、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置に向かって比A/Rの変化率が大きくなるように設定している。具体的には、横軸をスクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域変化とし、縦軸を比A/Rとしたときのグラフにおいて、比A/Rの線形が0側に向けて凸形状をなしている。
【0058】
従って、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、通路断面積Aに対する半径Rの比A/Rの増加度合いが大きくなるように設定することで、スクロール部41の巻き始め位置より下流側での通路断面積が減少して流れが増速され、巻き始め位置との流速差が小さくなり、流速の減速率が緩和される。その結果、スクロール部41の巻き始め位置より下流側で、流速が急激に低下することが抑制される。その結果、スクロール部41の壁面からの流体のはく離が抑制され、特に、小流量作動点における効率の向上を図ることができる。そして、小流量作動点の効率が向上し、サージマージン(作動レンジ)を拡大することができる。
【0059】
第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状では、スクロール部41のスクロール角度が少なくとも略60°から240°の領域で、比A/Rの線形が0側に向けて凸形状をなす。従って、少なくともスクロール部41の巻き始め側の領域での流速の急激な低下が抑制され、スクロール部41の壁面からの流体のはく離を抑制することができる。
【0060】
第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状では、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが大きくなる領域と、比A/Rの増加度合いが一定となる領域を設定している。従って、比A/Rの増加度合いが大きくなる領域で流速の急激な低下を抑制し、スクロール部41の壁面からの流体のはく離を抑制することができる一方で、比A/Rの増加度合いが一定となる領域で減速を促進して流速増加に伴う圧損の増加を低減することができる。
【0061】
第1実施形態のコンプレッサのスクロール形状では、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが小さくなる領域を設けていない。従って、流速の急激な変動によるスクロール部41の壁面からの流体のはく離を抑制することができる。
【0062】
また、第1実施形態の過給機にあっては、中空形状をなすハウジング15と、ハウジング15に回転自在に支持される回転軸14と、回転軸14における軸方向の一端部に設けられるタービン12と、回転軸における軸方向の他端部に設けられるコンプレッサ13とを備え、ハウジング15におけるコンプレッサ13のスクロール部41にて、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域で、比A/Rの増加度合いが大きくなるように設定する。
【0063】
従って、コンプレッサ13のスクロール部41において、流体の再循環流の発生によりスクロール巻き始め位置で流速が急激に低下することが抑制され、スクロール部41の壁面からの流体のはく離が抑制され、特に、小流量作動点における効率の向上を図ることができる。
【0064】
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態のコンプレッサのスクロール形状におけるスクロール角度に対するA/Rを表すグラフ、図10は、第2実施形態のコンプレッサのスクロール形状におけるスクロール角度に対する流速を表すグラフである。
【0065】
第2実施形態のコンプレッサのスクロール形状は、図9に示すように、スクロール部41の通路断面積をAとし、コンプレッサ羽根車26の中心L1からスクロール部41の通路断面の中心P1までの半径をRとしたとき、スクロール部41の巻き始め位置となるスクロール角度θ=略60°の位置から、巻き終り位置となるスクロール角度θ=360°の位置までの領域で、比A/Rの増加度合い(変化率)が大きくなるように設定されている。
【0066】
つまり、横軸をスクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域変化とし、縦軸を比A/Rとしたとき、比A/Rの線形は、0側に向けて凸形状をなしている。ここで、従来、比A/Rの線形は、直線(点線)であり、比A/Rは、スクロール角度θの増加に伴って変化率が一定である。一方、第1実施形態の比A/Rの線形は、凹形状(実線)となっている。
【0067】
また、第2実施形態のコンプレッサのスクロール形状は、スクロール部41の巻き始め位置となるスクロール角度θ=略60°の位置での比A/Rが、スクロール部41の巻き終り位置となるスクロール角度θ=360°の位置での比A/Rの20%以上に設定されている。つまり、第1実施形態のスクロール部41における比A/Rの線形(実線)は、スクロール角度θ=略60°~360°の領域で、従来のスクロール部における比A/Rの線形(点線)より高く設定されている。但し、スクロール部41における比A/Rの線形の一部が従来のスクロール部における比A/Rの線形(点線)より低くてもよい。
【0068】
そのため、図10に示すように、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域で、実線で表す本実施形態のスクロール形状による流速は、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)で従来(点線)より低値となり、ほぼ一定に減速する。そのため、この領域ではく離が発生しにくい。
【0069】
なお、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置まで移行する領域で、比A/Rの変化率は上述したものに限定されるものではない。図11は、第2実施形態の変形例のスクロール角度に対するA/Rを表すグラフ、図12は、第2実施形態の変形例のスクロール角度に対する流速を表すグラフである。
【0070】
第2実施形態の変形例のコンプレッサのスクロール形状は、図11に示すように、スクロール部41の巻き始め位置となるスクロール角度θ=略60°の位置から、巻き終り位置となるスクロール角度θ=360°の位置までの領域で、比A/Rの増加度合い(変化率)が一定に設定されている。また、スクロール部41の巻き始め位置となるスクロール角度θ=略60°の位置での比A/Rが、スクロール部41の巻き終り位置となるスクロール角度θ=360°の位置での比A/Rの20%以上に設定されている。
【0071】
そのため、図12に示すように、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)から巻き終り位置(スクロール角度θ=360°)までの領域で、実線で表す本実施形態のスクロール形状による流速は、スクロール部41の巻き始め位置(スクロール角度θ=略60°)で従来(点線)より低値となり、変化率が小さくなる。そのため、この領域ではく離が発生しにくい。
【0072】
このように第2実施形態のコンプレッサのスクロール形状にあっては、スクロール部41の通路断面積をAとし、コンプレッサ羽根車26の中心L1からスクロール部41の通路断面の中心P1までの半径をRとしたとき、スクロール部41の巻き始め位置における比A/Rがスクロール部41の巻き終り位置における比A/Rの20%以上に設定すると共に、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置に向けて比A/Rが増加するように設定する。
【0073】
従って、スクロール部41の巻き始め位置における通路断面積Aに対する半径Rの比A/Rを巻き終り位置における比A/Rの20%以上に設定することで、スクロール部41の巻き始め位置における通路断面積が拡大され、巻き始め位置より下流側との流速差が小さくなり、流速の減速率が緩和される。その結果、スクロール部41の巻き始め位置より下流側で流速が急激に低下することが抑制される。その結果、スクロール部41の壁面からの流体のはく離が抑制され、特に、小流量作動点における効率の向上を図ることができる。
【0074】
[実施形態の効果]
図13は、本実施形態のコンプレッサのスクロール形状における空気流量に対する給気圧縮比を表すグラフ、図14は、本実施形態のコンプレッサのスクロール形状における空気流量に対する効率を表すグラフである。
【0075】
図13に示すように、空気流量に対する給気圧力比は、点線で表す従来の給気圧力比に比べて、実線で表す第1、第2実施形態の給気圧力比は、特に、高回転側で向上し、作動レンジを拡大することができる。また、図14に示すように、空気流量に対する効率は、点線で表す従来の効率に比べて、実線で表す第1、第2実施形態の効率は、特に、小流量側で向上している。
【0076】
なお、上述した実施形態では、スクロール部41の巻き始め位置から巻き終り位置までの領域における通路断面積Aに対する半径Rの比A/Rを規定したが、通路断面積Aで規定してもよい。
【符号の説明】
【0077】
11 排気タービン過給機
12 タービン
13 コンプレッサ
14 回転軸
15 ハウジング
21,22 ジャーナル軸受
23 スラスト軸受
24 タービンディスク
25 タービン翼
26 コンプレッサ羽根車
27 ブレード
34 吸入口
35 圧縮空気吐出口
36 ディフューザ
41 スクロール部
42 舌部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15