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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-03
(45)【発行日】2022-02-14
(54)【発明の名称】後処理システム用パイプミキサー
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/24 20060101AFI20220204BHJP
   F01N 3/08 20060101ALI20220204BHJP
   B01F 23/20 20220101ALI20220204BHJP
   B01F 25/40 20220101ALI20220204BHJP
   B01D 53/94 20060101ALI20220204BHJP
【FI】
F01N3/24 N
F01N3/08 B ZAB
B01F3/04 Z
B01F5/00 D
B01D53/94 400
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019529881
(86)(22)【出願日】2017-12-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 EP2017082097
(87)【国際公開番号】W WO2018108755
(87)【国際公開日】2018-06-21
【審査請求日】2020-11-11
(31)【優先権主張番号】1621263.1
(32)【優先日】2016-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】501169419
【氏名又は名称】パーキンズ エンジンズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Perkins Engines Company Limited
【住所又は居所原語表記】Eastfield Peterborough PE1 5FQ United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スリカンス・タマラ
(72)【発明者】
【氏名】シャオ・カン
【審査官】二之湯 正俊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/112073(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0265409(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0053661(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/00-3/38
F01N 9/00-11/00
B01F 1/00-5/26
B01D 53/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後処理システム(100)用のパイプミキサー(10)であって、前記パイプミキサー(10)が、
第一の端部(14)および第二の端部(16)を有する中空本体(12)であって、混合チャネル(22)を囲む中空本体(12)と、
前記本体(12)の前記第一の端部(14)に位置決めされた注入マウント(34)と、
前記混合チャネル(22)への排気フローの流入のために前記本体(12)上に設けられた穿孔(46)と、
前記本体(12)上に位置決めされ、排気フローを前記注入マウント(34)に方向づけるための指向性要素(48)であって、前記第一の端部(14)と前記穿孔(46)との間に位置決めされ、各指向性要素(48)は、排気フローの流入のために前記本体(12)上に形成された入口(50)と、前記本体(12)の内表面(17)上に設けられたガイド(52)とを含み、前記ガイド(52)は排気フローの流出のための出口(54)を有する指向性要素(48)と、を含む、パイプミキサー。
【請求項2】
前記ガイド(52)が、前記注入マウント(34)の内壁(41)に沿って排気フローを方向づけるように構成される、請求項1に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項3】
前記出口(54)が、前記注入マウント(34)の前記内壁(41)に面するように位置決めされる、請求項2に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項4】
前記ガイド(52)が、直線方向に沿って細長く、前記ガイド(52)が、前記本体(12)の長手方向軸(A)と平行な中心軸(B)を有する、請求項1、2および3のいずれか一項に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項5】
前記ガイド(52)が、前記出口(54)と反対側の閉端部(60)を有し、前記ガイド(52)の側壁(62)が前記閉端部(60)から前記出口(54)までフレア加工される、請求項4に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項6】
前記入口(50)の平面から前記ガイド(52)の内表面(66)までの距離(D)が、前記閉端部(60)から前記出口(54)へと増大する、請求項5に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項7】
前記ガイド(52)が、排気フローのための通路(68)を囲み、前記通路(68)が、前記本体(12)の長手方向軸(A)に対して傾斜した中心線(C)を有する、請求項4、5または6に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項8】
前記ガイド(52)が切り取られた扁長形状を有する、請求項4、5、6または7に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項9】
指向性要素(48)が、前記本体(12)の周囲に直列に位置決めされる、請求項4、5、6、7または8に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項10】
互いに隣接する指向性要素(48)の中心軸(B)が平行である、請求項9に記載のパイプミキサー(10)。
【請求項11】
後処理システム(100)であって、
入口経路(104)および出口経路(106)を有する排気導管(102)と、
還元剤の注入用の注入開口部(110)であって、前記入口経路(104)と前記出口経路(106)との間に位置決めされた注入開口部(110)と、
請求項1~10のいずれか一項に記載のパイプミキサー(10)であって、前記注入開口部(110)に位置決めされる、パイプミキサー(10)と、を含む、後処理システム。
【請求項12】
前記注入マウント(35)が前記排気導管(102)の外部に配置されるように、前記パイプミキサー(10)の前記注入マウント(34)が前記注入開口部(110)を通って位置決めされる、請求項11の後処理システム(100)。
【請求項13】
前記入口経路(104)が、前記出口経路(106)と垂直であり、前記パイプミキサー(10)の前記本体(12)が前記出口経路(106)に対して平行であり、前記入口経路(104)を横断する、請求項11または12に記載の後処理システム(100)。
【請求項14】
前記入口(50)のそれぞれの平面および前記ガイド(52)のそれぞれの中心軸(B)が、前記入口経路(104)を横断する、請求項11、12、または13に記載の後処理システム。
【請求項15】
前記出口(54)のそれぞれの平面が前記入口経路(104)に対して平行である、請求項11、12、13、または14に記載の後処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、内部ガス燃焼エンジンにおける排気後処理システムに関連し、特に、後処理システムでの還元剤および排気の混合に関し、より具体的には、後処理システムにおける還元剤および排気の混合のためのパイプミキサーに関する。
【背景技術】
【0002】
排気後処理システムは、内燃エンジンの燃焼チャンバーから排出された排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を減少させる目的で、車両内に提供され得る。特定の排気後処理システムでは、排気の流れに還元剤が注入され得る。還元剤は、液体液滴として注入される液体尿素であってもよい。液体尿素は、排気導管の真っ直ぐなセグメントの中心、または排気導管のエルボーパイプでなど、様々な位置に注入され得る。
【0003】
NOxの効果的な減少は、排気ガスとの尿素液滴の適切な混合に依存する。尿素沈着物の蓄積は、尿素および排気ガスの適切な混合を妨げ得る。さらに、噴霧分布は、排気ガスの流れ条件に依存し得る。低排気フロー条件の元での注入先端における堆積の増加により、尿素液滴の噴霧分布が低減され得る。特に、インエルボーパイプ注入システムでは、噴霧分布変動は、排気フロー条件によって大きく影響を受ける場合があり、エルボー曲がりにおいて堆積問題を引き起こる。
【0004】
米国特許第8,899,022号B2は、曲がり排気パイプと、排気パイプ曲がりで閉端部を有する混合パイプと、反対側の端部で排気パイプと少なくとも部分的に接触しているベル形の広がった部分と、添加剤を排気ガス中に注入するための、混合パイプの閉端部の容器に接続された尿素ノズルとを有する排気ガス後処理装置を開示している。混合パイプ内へ流れる排気ガスは、混合パイプジャケット内の穿孔を通して流れてもよい。パイプジャケット内の穿孔内に流れる排気ガスの一部は、中央混合パイプでの排気ガス流の集中につながる。
【0005】
中国特許第103573351号は、内燃エンジンの排気システムにおける排気ガスの後処理のための混合装置を開示している。混合装置は、入口を有する入口開口部を有するハウジングと、ハウジングの内側に配置された内側管とを備える。内側管は、その中に形成される混合領域を有する。計量装置が、液体および/または液体ガスの混合物を供給するために、ハウジングの端面上に配置される。内側管には、その横方向の表面上に、アクセス開口部が設けられ、これを通して排気ガスが混合領域内に導入される。ガイド部材はそれぞれの開口部に設けられる。ガイド部材は、混合領域への排気の流れを方向づける。
【0006】
本開示は、少なくとも部分的に、従来システムの一つまたは複数の態様を改善または克服することを目的とする。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、後処理システムのためのパイプミキサーを説明する。パイプミキサーは、第一の端部および第二の端部を有し、混合チャネルを囲む中空本体と、本体の第一の端部に位置決めされた注入マウントと、混合チャネルへの排気フローの流入のために本体に設けられた穿孔と、本体上に位置決めされ、排気フローを注入マウントに方向づけるための指向性要素であって、第一の端部と穿孔との間に位置決めされ、各指向性要素は、排気フローの進入のために本体に形成された入口と、本体の内表面に設けられたガイドとを含み、ガイドは排気フローの流出のための出口を有する指向性要素と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の前述およびその他の特徴および利点は、添付図面と一緒に読み取られた時、様々な実施形態の以下の記述からより完全に理解されるであろう。
図1図1は、本開示によるパイプミキサーの等角図である。
図2図2は、図1のパイプミキサーの側面図である。
図3図3は、図2のパイプミキサーの断面図である。
図4図4は、図2のパイプミキサーの指向性要素の断面図である。
図5図5は、図1のパイプミキサーを備えた後処理システムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は一般に、燃焼エンジンの後処理システムへの組み立てのパイプミキサーに関する。パイプミキサーは、還元剤と排気の混合を改善し得る。
【0010】
図1図3は、パイプミキサー10を図示する。パイプミキサー10は細長くてもよく、長手方向軸Aを有してもよい。パイプミキサー10は、中空本体12を有してもよい。本体12は、第一の端部14および第二の端部16を有し得る。本体12は、外表面15および内表面17を有し得る。一実施形態では、本体12は円筒形の形状であってもよい。
【0011】
図3を参照すると、第一の端部14は第一の開口部18を有し得る。一実施形態では、第一の開口部18は円形であってもよい。第二の端部16は、第二の開口部20を有し得る。一実施形態では、第二の開口部20は円形であってもよい。
【0012】
第一および第二の開口部18、20の平面は、長手方向軸Aと直角をなしてもよい。長手方向軸Aは、第一および第二の開口部18、20のそれぞれの中心点を通って延在してもよい。第一および第二の開口部18、20の平面は相互に平行であってもよい。
【0013】
本体12は、混合チャネル22を形成する中空の穴を有し得る。排気ガスは、混合チャネル22の還元剤と混合されてもよい。本体12は、混合チャネル22を囲み得る。混合チャネル22は、第一の開口部18、第二の開口部20との間に延在してもよい。混合チャネル22は、第一および第二の開口部18、20のそれぞれの平面に実質的に垂直であってもよい。
【0014】
図1および図2を参照すると、パイプミキサー10はスカート24を有してもよい。スカート24は、本体12の第二の端部16に位置決めされ得る。スカート24は、第二の開口部20を囲み得る。スカート24は本体12から延在し得る。スカート24は、本体12に対して傾斜し得る。スカート24は長手方向軸Aから離れて傾斜してもよい。スカート24は自由端28を有し得る。自由端28は、スカート24の遠位部分に沿って延在し得る。
【0015】
パイプミキサー10は脚部26を有してもよい。脚部26はスカート24から延在し得る。脚部26は、スカート24の自由端28から延在し得る。脚部26は、第一の脚部30および第二の脚部32を有し得る。第一の脚部30は、第二の脚部32をスカート24に接続し得る。一実施形態では、パイプミキサー10は、少なくとも3つの脚部26を有してもよい。脚部26は、スカート24上で相互に角度的に間隙を介していてもよい。
【0016】
第一の脚部30は、スカート24と実質的に平行であり得る。一実施形態では、第一の脚部30は、スカート24と同じレベルであり得る。第一の脚部30は、スカート24が長手方向軸Aに対して傾斜していると同じ程度に、長手方向軸Aに対して傾斜していてもよい。
【0017】
第二の脚部32は、第一の脚部30に対して実質的に傾斜していてもよい。第二の脚部32は、スカート24に対して実質的に傾斜していてもよい。第二の脚部32は、本体12と実質的に平行であってもよい。第二の脚部32は、長手方向軸Aと実質的に平行であってもよい。第二の脚部32は、スカート24に対して長手方向軸Aからさらに離間していてもよい。第二の脚部32は、本体12の外表面15に対して長手方向軸Aからさらに離間していてもよい。
【0018】
図1および図2を参照すると、パイプミキサー10は、注入マウント34を有してもよい。注入マウント34は、本体12の第一の端部14に位置決めされてもよい。図3を参照すると、注入マウント34は、第一の開口部18で本体12内に挿入され得る。注入マウント34は、基部36および頂部38を有し得る。注入マウント34は、実質的に円錐台形状であってもよい。基部36は、頂部38に対してより大きい直径を有してもよい。
【0019】
基部36は、第一の開口部18に嵌合する寸法であってもよい。基部36は、第一の開口部18の直径よりも大きな直径を持つ肩部37を有し得る。肩部37は、第一の開口部18の上に延在し得る。肩部37は、第一の端部14の縁に当接して、注入マウント34の第一の開口部18への挿入を制限し得る。一実施形態では、注入マウント34は、第一の開口部18で突き合わせ溶接されてもよい。肩部37は、第一の開口部18で溶接され得る。
【0020】
図3を参照すると、注入マウント34は中空であってもよい。注入マウント34は注入室40を有してもよい。還元剤は、注入室40を通してパイプミキサー10に注入されてもよい。注入室40は、混合チャネル22と連続的であってもよい。注入された還元剤は、注入室40から混合チャネル22へと移動し得る。注入室40は、実質的に円錐台形状であってもよい。
【0021】
注入室40の内壁41は、基部36から頂部38へ傾斜してもよい。注入室40の内壁41は、本体12の内表面17に対して傾斜していてもよい。
【0022】
注入マウント34は、第一の開口部42および第二の開口部44を有し得る。第一の開口部42は、頂部38に位置決めされ得る。第一の開口部42は、還元剤の注入のための還元剤インジェクタ(図示せず)の注入先端の入力を許容し得る。
【0023】
第二の開口部44は、基部36で位置決めされ得る。第二の開口部44は、第一の開口部18から間隔を置いてもよい。第二の開口部44は、混合チャネル22の中へと向かって配置され得る。第二の開口部44は、注入室40を混合チャネル22に接続し得る。第二の開口部44は、混合チャネル22と同心であってもよい。長手方向軸Aは、第二の開口部44の中心点を通って延在し得る。
【0024】
頂部38において、注入マウント34は注入マウント35を有し得る。注入マウント35は、還元剤インジェクタ(図示せず)の取付けを許容し得る。注入マウント35は第一の開口部42を備え得る。注入マウント35は、還元剤インジェクタと接続するためのボルト穴39をさらに備えてもよい。
【0025】
図1~3を参照すると、パイプミキサー10は穿孔46を有してもよい。穿孔46は、混合チャネル22への排気フローの入力のために、本体12上に提供され得る。排気は、穿孔46を通してパイプミキサー10に流れ込み得る。各穿孔46は、外表面15と内表面17との間に延在し得る。
【0026】
穿孔46は、配列45内の本体12上に配置され得る。配列45は、第一の端部14と第二の端部16の間に位置決めされてもよい。配列45は、第一の端部14と第二の端部16の間の本体12上に中央に配置されてもよい。配列45の反対側の端は、第一および第二の端部14、16から間隔を置いてもよい。反対側の端部の穿孔46は、配列45が第一および第二の端部14、16から間隔を置いていてもよい。
【0027】
配列45は、列の本体12上に長軸方向に配置された穿孔46を含み得る。穿孔46の列は、長手方向軸Aと実質的に平行であってもよい。穿孔46の列は本体12の周りに並置されてもよい。
【0028】
図1~3を参照すると、パイプミキサー10は、指向性要素48を備えてもよい。指向性要素48は、注入マウント34に向かって排気フローを向けるために、本体12上に位置決めされてもよい。指向性要素48は、本体12上に半径方向に配置されてもよい。指向性要素48は、本体12上で相互に角度的に間隔を置いてもよい。
【0029】
指向性要素48は、本体12の周りに直列に位置決めされてもよい。さらなる実施形態では、指向性要素48は、注入マウント34に対して同心に配置され得る。
【0030】
指向性要素48は、第一の端部14と穿孔46との間に位置決めされ得る。指向性要素48は、配列45の第一の端部14と穿孔46の端列との間に位置決めされ得る。一実施形態では、指向性要素48は、第一の端部14に隣接して位置決めされてもよい。さらなる実施形態では、指向性要素48は、半径方向内側に突出してもよい。
【0031】
図3を参照すると、指向性要素48は、第二の開口部44に隣接して位置決めされ得る。第二の開口部44は、指向性要素48と第一の開口部18との間に配置されてもよい。さらなる実施形態では、指向性要素48は、第二の開口部44に対して同心に配置され得る。
【0032】
図4を参照すると、各指向性要素48は、入口50、ガイド52および出口54を備え得る。入口50は、排気フローの入力のために、本体12上に形成されてもよい。排気は、導入口50を通して指向性要素48に流れ込み得る。ガイド52は、本体12の内表面17上に提供されてもよい。ガイド52は、出口54を含み得る。出口54は、排気フローの出口を可能にし得る。ガイド52は、入口50から排気フローを出口54に向かって案内することができる。
【0033】
図1および図2を参照すると、入口50は、尖った頂部56および湾曲した基部58を有し得る。入口50は、実質的に涙状の形状を有してもよい。入口50は、長手方向軸Aに対して軸方向に配向されてもよく、尖った頂部56は穿孔46に面してもよく、湾曲した基部58は第一の端部14に面してもよい。尖った頂部56および湾曲した基部58は、排気の空気力学的流れを指向性要素48に助けることができ、入口50は、本体12の外表面15から本体12の内表面17まで面取り付き面57を有し得る。面取り付き面57は、指向性要素48への排気フローの抵抗を低減し得る。
【0034】
図3を参照すると、ガイド52は、排気フローを注入マウント34の内壁41に沿って方向づけるように構成され得る。出口54は、排気フローを注入マウント34の内壁41に沿って方向づけるように位置決めされてもよい。一実施形態では、ガイド52は、本体の内表面17に対して排気フローを25~35度を迂回させるように構成され得る。ガイド52は、本体12の内表面17に対して排気フローを30度を迂回させるように構成され得ることが好ましい。
【0035】
ガイド52は、直線方向に沿って細長くてもよい。ガイド52は、本体12の長手方向軸Aに実質的に平行な中心軸Bを有してもよい。相互に隣接した指向性要素48の中央軸Bは、実質的に平行であってもよい。
【0036】
ガイド52は、本体12の内表面17から入口50の上に延在する実質的に弓形の形状を有し得る。一実施形態では、ガイド52は、切り取られた扁長形状を有してもよい。出口54は、ガイド52の切り取り点に位置決めされてもよい。
【0037】
ガイド52は、閉端部60を持つ。閉端部60は、出口54に対向して位置決めされてもよい。閉端部60は、穿孔46に面してもよい。ガイドは側壁62を有し得る。側壁62は、閉端部60から出口54へ延在してもよい。側壁62は、出口54を囲むリム64を有してもよい。側壁62は、閉端部60から出口54へとフレア加工され得る。
【0038】
図4を参照すると、ガイド52は、入口50の上に延在する湾曲した構造を有し得る。一実施形態では、入口50の平面からガイド52の内表面66への距離Dは、閉端部60から出口54へと増加し得る。内表面66は、入口50を境界付けることができる。内表面66は、閉端部60からリム64へと延在し得る。
【0039】
ガイド52は、通路68を囲み得る。内表面66は、入口50と出口54との間に延在する通路66を包含し得る。通路68は、本体12の長手方向軸Aに対して傾斜した中心線Cを有してもよい。
【0040】
図5は、後処理システム100を図示する。後処理システム100は、入口経路104および出口経路106を有する排気導管102を備え得る。排気導管102は、後処理システムを通して排気フローを伝達し得る。入口経路104は、第一の排気フロー108をエンジン(図示せず)から離れて運ぶことができる。出口経路106は、第二の排気フロー109を排気パイプ(図示せず)に運ぶことができる。
【0041】
一実施形態では、排気導管102は角度付けられてもよい。入口経路104は、出口経路106に対して傾斜していてもよい。入口経路104は、出口経路106に対して実質的に垂直であってもよい。さらなる実施形態では、排気導管路102はエルボーパイプであってもよい。
【0042】
後処理システム100は、還元剤の注入用の注入開口部110を備え得る。注入開口部110は、入口経路104と出口経路106との間に位置決めされてもよい。注入開口部110は、入口経路104と出口経路106の接合部に位置決めされてもよい。
【0043】
パイプミキサー10は、注入開口部110に位置決めされてもよい。パイプミキサー10の注入マウント34は、注入開口部110に位置決めされ得る。注入マウント35は、排気導管102の外部に配置されてもよい。注入マウント34は、注入開口部110に挿入され得る。注入マウント35は、排気導管102の外部に配置されるように、注入開口部110を通して挿入され得る。
【0044】
パイプミキサー10の本体12は、出口経路106と実質的に平行であり、入口経路104を実質的に横断してもよい。パイプミキサー10は、注入開口部110から出口経路106へ延在してもよい。穿孔46のそれぞれの平面は、入口経路104を実質的に横断してもよい。配列45は、入口経路104を実質的に横断してもよい。
【0045】
入口50のそれぞれの平面は、入口経路104を実質的に横断してもよい。ガイド52は、入口経路104を実質的に横断してもよい。ガイド52のそれぞれの中央軸Bは、入口経路104を実質的に横断してもよい。出口54のそれぞれの平面は、入口経路104と実質的に平行であってもよい。
【0046】
本体12は、第二の排気フロー109と実質的に平行であってもよく、また第一の排気フロー108を実質的に横断してもよい。第一の排気フロー108は、穿孔46を通して混合チャネル22の中へと移動するように、本体12に実質的に垂直なパイプミキサー10に到着し得る。
【0047】
第一の排気フロー108は、注入マウント34に向かって迂回されるように、指向性要素48を通って移動してもよい。迂回した流れ112は、注入室40を通って移動してもよい。迂回した流れ112は、注入マウント34の内壁41に沿って移動してもよい。迂回した流れ112は、第一の開口部42に向かって移動してもよい。迂回した流れ112は、注入室40の中心に向かって流れてもよい。迂回した流れ112は、還元剤インジェクタ114の注入先端51に向かって移動してもよい。注入先端51は、第一の開口部42を通して挿入されてもよい。
【0048】
還元剤は、パイプミキサー10の長手方向軸Aに実質的に平行に注入されてもよい。一実施形態では、還元剤は尿素であってもよい。還元剤は、混合チャネル22内の排気ガスと混合してもよく、第二の排気フロー109として第二の開口部20を通してパイプミキサー10を出てもよい。
【0049】
当業者であれば、前述の実施形態は、本開示のパイプミキサー10および後処理システム100を得るために修正または組み合わせられてもよいことを理解するであろう。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本開示は、還元剤および排気ガスの混合を支援するためのパイプミキサー10を説明する。パイプミキサー10は、注入室40に向かって排気ガスの一部分の流れを方向づけ得る。排気の迂回した流れ112は、排気との還元剤の混合を促進し、それによって注入室40の内壁41上の還元剤の堆積を低減することができる。迂回した流れ112は、注入マウント34内の流速を増加し得る。時々、還元剤は、注入プロセスの終わりで滴り落ちる傾向があり得る。増加した流速が、注入マウント34の内壁41上に堆積される還元剤の防止を助け得る。
【0051】
迂回した流れ112は、迂回した流れ112の流路を通る堆積の防止をさらに助け得る。排気フローは、注入マウント34の内壁41に沿って流れるように迂回されてもよい。迂回した流れ112は、内壁41の表面から注入先端に到達してもよく、注入された還元剤を注入先端51からパイプミキサー10の本体12にある混合チャネル22に運ぶと、それによって還元剤の噴霧分布が改善される。
【0052】
従って、本開示は、適用法により許可されている特許請求の範囲に記載された主題のすべての修正および均等物を含む。さらに、本明細書に別段の指示がない限り、その可能性のあるすべての変形における上述の要素の任意の組み合わせは、本開示によって包含される。
【0053】
任意の請求項に記載された技術的特徴に参照符号に続く場合、特許請求の範囲の明瞭さを高める目的で参照符号を含んでおり、従って、参照符号があってもなくても、上述の技術的特徴または任意の請求項の要素の範囲に、いかなる制限も与えない。
【0054】
当業者であれば、本開示またはその必須特性から逸脱することなく、その他の特定の形態で本開示を実施することができることに気づくであろう。従って、前述の実施形態は、本明細書に記載の開示を限定するものではなく、全ての点で例証的であると考慮されるべきである。従って、本発明の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の等価物の意味および範囲内のすべての変更は、従って、その中に包含されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5