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特許7019154勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置及び方法
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  • 特許-勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置及び方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 39/20 20060101AFI20220207BHJP
   F23J 15/00 20060101ALI20220207BHJP
   F28D 17/02 20060101ALI20220207BHJP
   F28D 20/00 20060101ALI20220207BHJP
【FI】
B01D39/20 A
F23J15/00 J
F28D17/02
F28D20/00 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019538330
(86)(22)【出願日】2018-12-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 CN2018121567
(87)【国際公開番号】W WO2020113666
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2020-01-16
(31)【優先権主張番号】201811484513.9
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517430392
【氏名又は名称】重慶大学
(73)【特許権者】
【識別番号】516265780
【氏名又は名称】北京科技大学
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】廖 強
(72)【発明者】
【氏名】付 乾
(72)【発明者】
【氏名】丁 玉棟
(72)【発明者】
【氏名】程 旻
(72)【発明者】
【氏名】劉 向軍
(72)【発明者】
【氏名】陳 自勇
(72)【発明者】
【氏名】曲 恒宇
(72)【発明者】
【氏名】周 芳
【審査官】竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107240425(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106979619(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1811327(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101059322(CN,A)
【文献】国際公開第2015/174423(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D
B01D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
勾配ハニカム体と三次元リブ管の除塵・換熱一体化装置であって、
複合勾配孔金属ハニカム体(1)と、金属支持体(2)と、三次元内外リブ管(3)とを含み、
前記複合勾配孔金属ハニカム体(1)は、空隙率εの金属ハニカム濾過体(11)と、空隙率ε2の金属ハニカム蓄熱・換熱体(12)と、空隙率ε3の金属ハニカム蓄熱・換熱体(13)と、空隙率ε4の金属ハニカム蓄熱・換熱体(14)とを含み、
前記三次元内外リブ管(3)は、三次元外側リブ(31)と、三次元内側リブ(32)とを含み、
前記空隙率εの金属ハニカム濾過体(11)は、複合勾配孔金属ハニカム体(1)の最外層に位置し、空隙率εの金属ハニカム濾過体(11)の内部には空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(12)と、空隙率ε3の金属ハニカム蓄熱・換熱体(13)と、空隙率ε4の金属ハニカム蓄熱・換熱体(14)とが包まれ、
前記金属支持体(2)は、前記空隙率εの金属ハニカム濾過体(11)と前記空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(12)との間、前記空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(12)と前記空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(13)との間、前記空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(13)と前記空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(14)との間で挟まれ
前記三次元内外リブ管(3)は、複合勾配孔金属ハニカム体1の内側に位置することを特徴とする勾配ハニカム体と三次元リブ管の除塵・換熱一体化装置。
【請求項2】
前記空隙率εの金属ハニカム濾過体は(11)は、直径19-100μmの耐熱金属繊維の立体綾目から織られ,表面に三次元構造の濾過孔が形成され、孔径が3-25μmで、空隙率が0.35-0.38であることを特徴とする請求項1に記載の勾配ハニカム体と三次元リブ管の除塵・換熱一体化装置。
【請求項3】
前記空隙率ε2の金属ハニカム蓄熱・換熱体(12)、空隙率ε3の金属ハニカム蓄熱・換熱体(13)と空隙率ε4の金属ハニカム蓄熱・換熱体(14)は、耐熱ステンレス金属糸により編まれた弾性構造であり、前記空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(12)の金属糸直径が0.1-0.6mm、金属ハニカムの孔径が0.1-0.8mm、空隙率が0.50-0.65、比表面積が1000~1500m/mであり、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(13)の金属糸直径が0.6-1.0mm、金属ハニカムの孔径が0.8-1.9mm、空隙率が0.65-0.80、比表面積が500~1000m/mであり、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(14)の金属糸直径が1.5-5mm、金属ハニカムの孔径が2.5-12mm、空隙率が0.80-0.95、比表面積が100~500m/mであることを特徴とする請求項1に記載の勾配ハニカム体と三次元リブ管の除塵・換熱一体化装置。
【請求項4】
前記金属支持体(2)は正方形貫通孔を持つ厚さ2-5mmのステンレス板で、空隙率が0.75-0.90であることを特徴とする請求項1に記載の勾配ハニカム体と三次元リブ管の除塵・換熱一体化装置。
【請求項5】
前記三次元内外リブ管(3)内壁面に三次元内側リブ(32)が設置され、外壁面に三次元外側リブ(31)を設置されることを特徴とする請求項1に記載の勾配ハニカム体と三次元リブ管の除塵・換熱一体化装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の前記勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置を用いて除塵・換熱の方法であって、
高温高含塵煙気は空隙率εの金属ハニカム濾過体(11)を通って浄化され前記、三次元内外リブ管(3)の軸方向及び半径方向に勾配状に空隙率が変化する特性のある複合勾配孔金属ハニカム体(1)中に流動抵抗勾配があるため、浄化されたきれいな高温煙気は、もっとも内側の層であり空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体(14)へ自発的に流れ、その結果三次元内外リブ管(3)の壁に沿って流れ、かつその過程において、高温煙気が通過した金属ハニカム蓄熱・換熱体に蓄熱され、かつ、高温煙気は、前記空隙率εの金属ハニカム濾過体(11)を三次元内外リブ管(3)内の換熱媒体の流れる方向に対して垂直に通過し、前記複合勾配孔金属ハニカム体(1)内を、換熱媒体の流れる方向に対して逆方向に流れ、三次元内外リブ管(3)の壁面を介して間接的に換熱を行うことを特徴とする勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置を用いて除塵・換熱の方法。
【請求項7】
前記高温高含塵煙気温度が600℃-1200℃であり、標準状態(0℃、1気圧)における含塵量が10-30g/mであることを特徴とする請求項に記載の勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置を用いて除塵・換熱の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工業省エネルギー・環境保護技術分野に関し、特に勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
冶金、石油化学、建材、電力及び他の業界でも高温(>1000℃)高含塵(>2 g/Nm3)工業煙気がよく発生する。高温煙気には豊富な余熱が含まれるが、高濃度のフライアッシュ粒子もある。これらの粒子は大気中PM2.5の主な原因の1つである。高温高含塵工業煙気を直接大気中に排出されると、エネルギーの無駄になるだけでなく、環境汚染問題も生じる。したがって、高温高含塵煙気に対する除塵と余熱回収の利用は、省エネルギーと排出削減のために重要な意味を持つ。
【0003】
現在、高温高含塵工業煙気の余熱回収利用率が好ましくなく、換熱装置が高温高含塵条件下で換熱の効率が低く、体積が大きく、灰が堆積し易いなどの欠点があり、除塵装置が高温高含塵条件下で高効率よく除塵できない。
【0004】
これは、除塵技術の限界、余熱回収装置技術の欠陥、及び時変的煙気稼働状況によって連続して効率よく余熱の回収と利用ができないためである。従来の除塵技術では、静電除塵装置及び粒子床除塵機は投資と消費電力が高く、床面積が大きい。セラミックス膜の除塵機は電圧降下が高いため、消費電力が大きく、耐熱耐衝撃性が低く、破損し易く、その結果、短い寿命をもたらす。したがって、業界では普通、高温高含塵煙気を先に冷却処理し、主要な形態はシャワー降温または冷風を加え200-300℃まで降温し、さらにバグフィルタ除塵機で浄化する。この方法は、エネルギーの無駄になるだけでなく、さらに余熱回収装置が高含塵環境に直接曝され、換熱管の表面に灰の堆積や摩耗現象が生じさせ、換熱機の余熱回収効率および使用寿命に重大な影響を与える。それ以外に、従来の余熱回収装置の換熱面積が小さく、換熱が十分でないため、排煙温度が下がらず、大量の余熱エネルギーが無駄になる。余熱回収の過程において、産業装置は安定した稼働状態を保持することが出来ない場合が多く、これは、煙気システム中の風量、温度などの重要なパラメータを間欠的に変化させる。煙気の風量と温度が急激に低下すると、余熱回収装置の熱負荷が低下し、換熱機の余熱回収効率に大きな影響を与える。
【0005】
したがって、高温煙気環境で直接除塵処理を行い、同時に有効な換熱素子を採用し且つ蓄熱構造と結合して余熱回収を行い、勾配ハニカム体を利用して煙気除塵・換熱一体化を実現する装置及び方法を開発設計できれば、高温高含塵煙気下の余熱回収の効率が好ましくなく、除塵装置が高温高含塵条件下で効率よく除塵できない技術ボトルネック問題を同時に解決でき、さらに顕著な予熱回収効果が得られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しょうとする技術課題は勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
当該装置は、複合勾配孔金属ハニカム体と、金属支持体と、三次元内外リブ管を含み、前記複合勾配孔金属ハニカム体は、空隙率εの金属ハニカム濾過体と、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体と、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体と、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体とを含み、三次元内外リブ管は三次元外側リブと三次元内側リブを含み、空隙率εの金属ハニカム濾過体は複合勾配孔金属ハニカム体の最外層に位置し、空隙率εの金属ハニカム濾過体内部には空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体が包まれ、金属支持体は空隙率εの金属ハニカム濾過体、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体と空隙率εの金属ハニカム換熱体の交差部に挟まれ、三次元内外リブ管は複合勾配孔金属ハニカム体の内側に位置する。
【0008】
複合勾配孔金属ハニカム体は四層の異なる空隙率の金属ハニカム体で積層集積によって形成され、複合勾配孔金属ハニカム体は外から中へそれぞれに空隙率εの金属ハニカム濾過体、組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1、組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体2と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体があり、前記組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1は空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体が首尾順次に相接され、組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体2は空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体が首尾相接される。複合勾配孔金属ハニカム体空隙率の関係はε である。
【0009】
複合勾配孔金属ハニカム体は主に煙気の浄化、蓄熱、煙気を適応流動させる効果がある。ここで、蓄熱効果は時変性煙気のある稼働状況下での余熱回収効率を安定させることができる。適応流動は煙気を壁に沿って流れさせ、換熱性能を高めることができる。複合勾配孔ハニカム体は装置の適用環境と煙気温度に応じて適切な形状と金属材料を選択することができる。
【0010】
空隙率εの金属ハニカム濾過体は直径19-100 μmの耐熱金属繊維の立体綾目から織られ、表面に三次元構造の濾過孔が形成され、孔径が3-25 μmで、空隙率が0.35-0.38である。
【0011】
空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体は、耐熱ステンレス金属糸により編まれた弾性構造のある高い空隙率、大きな比表面積構造であり、前記空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体金属糸直径が0.1-0.6mmで、金属ハニカムの孔径が0.1-0.8mmで、空隙率が0.50-0.65で、比表面積が1000~1500 m/mである。空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体金属糸直径が0.6-1.0mmで、金属ハニカムの孔径が0.8-1.9 mmで、空隙率が0.65-0.80で、比表面積が500~1000m/mである。空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体金属糸直径が1.5-5mmで、金属ハニカムの孔径が2.5-12mmで、空隙率が0.80-0.95で、比表面積が100~500m/mである。当該構造が流動抵抗勾配を形成し、即ち、空隙率が大きくなるほど流動抵抗が小さくなり、空隙率が小さくなるほど流動抵抗が大きくなる。それによって、高温煙気が小さい空隙率ハニカム所から大きい空隙率ハニカム所へ自発的に流れ、適応的に壁に沿って流れ、高温煙気の流動換熱効果が高められる。
【0012】
金属支持体は正方形貫通孔を持つ厚さ2-5mmのステンレス板で、空隙率が0.75-0.90である。金属支持体は金属ハニカムを支え、固定するのに役立つだけでなく、蓄熱さらに換熱を高めるようにも機能する。
【0013】
三次元内外リブ管内壁面に三次元内側リブを設置し、外壁面に三次元外側リブを設置する。三次元内外リブ管は光管外壁面と内壁面に複数の突起部を設置する。三次元内外リブ管外径範囲は19-108mm、肉厚範囲は2-5mm、内外側リブ高さ範囲は0.3-7mm、リブ幅範囲は1-4mm、周方向のピッチ範囲は2-4mm、軸方向ピッチ範囲は1-3mm、リブ片厚さ範囲は0.2-1mmである。
【0014】
使用する過程において、プロセス要件に応じて、複合勾配孔ハニカム体のサイズ及び構造を煙気温度と含塵量処理の要求を満たすように設計する。
【0015】
上記装置に基づく除塵・換熱の方法は、具体的に、換熱媒体は三次元内外リブ管の内部を流れ、高温高含塵煙気は外部を流れる。高温高含塵煙気は空隙率εの金属ハニカム濾過体を通って浄化され、浄化されたきれいな高温煙気は空隙率が横縦状に変化する特性のある組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1、組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体2と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体中において蓄熱処理と適応的に壁に沿って流れることが実現し、かつ、三次元内外リブ管内の換熱媒体と間接的に横流又は逆流の換熱を行う。
【0016】
ここで、高温高含塵煙気の温度は600℃-1200℃で、標準状態(0℃、1気圧)における含塵量は10-30g/mである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の上記技術案は下記の通りである。
【0018】
上記案によれば、高効率の浄化、十分な換熱、連続稼働、高強度、長い寿命などの利点があり、そのうえ、加工の困難が小さく、コストが安く、交換し易く、高温高含塵煙気を連続して除塵と高効率蓄熱・換熱の新しいプロセスである。本発明は従来除塵設備が高温高含塵条件下で効率よく除塵できず、換熱装置が高温高含塵条件下で換熱の効率が低く、体積が大きく、且つ灰が堆積し易いなどの欠点を克服し、高温高含塵条件下の煙気を連続して除塵蓄熱・換熱一体化という技術難題を解決した。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置の構造模式図である。
図2図1中のA-A断面図である。
図3】三次元内外側リブ構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明が解決しようとする技術課題、技術案および利点をより明確にさせるため、図面及び具体的な実施例を用いて詳細に説明する。
【0021】
本発明は、勾配ハニカム体と三次元リブ管に基づく除塵・換熱一体化装置及び方法を提供し、従来除塵装置が高温高含塵条件下で効率よく除塵できず、換熱装置が高温高含塵条件下で換熱の効率が低く、体積が大きく、且つ灰が堆積し易いなどのボトルネック問題点を解決する。
【0022】
当該装置は、複合勾配孔金属ハニカム体1と、金属支持体2と、三次元内外リブ管3とを含む。前記複合勾配孔金属ハニカム体1は、空隙率εの金属ハニカム濾過体11と、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体12と、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体13と、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14とを含む。三次元内外リブ管3は、三次元外側リブ31と三次元内側リブ32とを含む。空隙率εの金属ハニカム濾過体11は複合勾配孔金属ハニカム体1の最外層に位置し、空隙率εの金属ハニカム濾過体11の内部には空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体12、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体13と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14が包まれる。金属支持体2は空隙率εの金属ハニカム濾過体11、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体12、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体13と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14の交差部に挟まれる。三次元内外リブ管3は複合勾配孔金属ハニカム体1の内側に位置する。
【0023】
前記複合勾配孔金属ハニカム体1は四層の異なる空隙率の金属ハニカム体で積層集積によって形成される。複合勾配孔金属ハニカム体1は外から中へそれぞれに空隙率εの金属ハニカム濾過体11、組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1、組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体2と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14がある。前記組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1は空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体12、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体13と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14が首尾順次に相接され、組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体2は空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体13と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14が首尾相接される。複合勾配孔金属ハニカム体1空隙率の関係はε である。
【0024】
図3に示すように、三次元内外リブ管3の内壁面に三次元内側リブ32が設置され、外壁面に三次元外側リブ31が設置される。
【0025】
当該装置を用いた処理方法は、主に換熱媒体が三次元内外リブ管3の内部を流れ、内部の三次元内側リブ32は近壁面に流体が流れる過程で渦巻きが生じ乱流を形成し、対流換熱の機能を高めた。高温高含塵煙気は三次元リブ管3の外部を流れ、空隙率εの金属ハニカム濾過体11を通過時に除塵浄化され、浄化されたきれいな高温煙気は空隙率が横縦状に変化する特性のある組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1、2と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体中において蓄熱処理と適応的に壁に沿って流れることが実現し、かつ、三次元内外リブ管3内の換熱媒体と間接的に横流又は逆流の換熱を行う。
【実施例
【0026】
以下は具体的な実施例を用いて説明する。
【0027】
実施例1
図1図2に示すように、空隙率ε1の金属ハニカム濾過体11は系径0.071mm×0.045mm(経線×緯線)のFeCrAl金属繊維を用いて立体綾目織りで形成され、孔径が20μmで、空隙率が0.35である。空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体12、空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体13と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14の材料はステンレス316Lで、系径順次が0.2mm、0.7mm、2.0mmであり、空隙率順次がε1=0.55、ε=0.7とε=0.85である。ここで、金属支持体2は正方形貫通孔の孔径が5mm、厚さが3mm、空隙率が0.9のステンレス板である。三次元内外リブ管3は高さが3mm、リブ幅が2mm、横縦向ピッチが3mm、リブ片厚さが0.5mmである。高温高含塵煙気入口温度が1000℃、標準状態(0℃、1気圧)で流量が850m/h、煙気中の粉塵濃度が20g/m、粉塵粒径の範囲が約1.0μm-130μmである。煙気が空隙率εの金属ハニカム濾過体11によって粉塵粒子を外に隔てられ、浄化されたきれいな高温煙気は空隙率が横縦状に変化する特性のある組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1、2と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体中において蓄熱処理と適応的に壁に沿って流れることが実現し、その後、三次元内外リブ管3内の換熱媒体(空気)と間接的に横流の換熱を行う。標準状態(0℃、1気圧)で空気流量は1000m/h、常温から780℃に加熱し、排煙温度は205℃、粉塵出口濃度は25.67mg/m、除塵效率は99.87%、余熱回収率は80.46%である。

【0028】
実施例2
図1図2に示すように、空隙率εの金属ハニカム濾過体11は系径が0.071mm × 0.045mm(経線×緯線)の310S金属繊維を用いて立体綾目織りで形成され、孔径が20μm、空隙率が0.35である。εの金属ハニカム蓄熱・換熱体12、空隙率ε3の金属ハニカム蓄熱・換熱体13と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体14の材料はステンレス316Lで、系径順次が0.2mm、0.7mm、2.0mmであり、空隙率順次がε=0.55、ε=0.7、とε=0.85である。その中、金属支持体2は正方形貫通孔の孔径が5mm、厚さが3mm、空隙率が0.9のステンレス板である。三次元内外リブ管3は高さが3mm、リブ幅が2mm、横縦向ピッチが3mm、リブ片厚さが0.5mmである。高温高含塵煙気入口温度が600℃-1200℃の範囲内で波動し(平均温度900℃)、流量が700-1000 Nm/hの範囲内で波動し(平均流量850Nm/h)、煙気中粉塵濃度が10-30g/Nm範囲内で波動し(平均濃度20g/Nm)、粉塵粒径範囲が約1.0μm-70μm、煙気が空隙率εの金属ハニカム濾過体11によって粉塵粒子を外に隔てられ、浄化されたきれいな高温煙気は空隙率が横縦状に変化する特性のある組合せ金属ハニカム蓄熱・換熱体1、2と空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体中において蓄熱処理と適応的に壁に沿って流れることが実現し、その後、三次元内外リブ管3内の換熱媒体(空気)と間接的に横流の換熱を行う。空気流量は1000Nm3/h、常温から320℃-980℃(平均温度650℃)に加熱し、排煙の平均温度は260℃、粉塵出口濃度は24.37mg/Nm3、除塵效率は99.87%、余熱回収率は73.67%である。
【0029】
以上が本発明の好適な実施の形態である。なお、本技術分野の当業者であれば、本発明の思想範疇を逸脱しない範囲内で若干の変更と修正をすることはできる。これらの変更と修正は本発明の特許請求の範囲と同一視すべきものと了解される 。
【符号の説明】
【0030】
1-複合勾配孔金属ハニカム体
11-空隙率εの金属ハニカム濾過体
12-空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体
13-空隙率ε3の金属ハニカム蓄熱・換熱体、
14-空隙率εの金属ハニカム蓄熱・換熱体
2-金属支持体
3-三次元内外リブ管
31-三次元外側リブ
32-三次元内側リブ
図1
図2
図3