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  • 特許-雪止め金具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】雪止め金具
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/10 20060101AFI20220207BHJP
【FI】
E04D13/10 F
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018138222
(22)【出願日】2018-07-24
(65)【公開番号】P2020016041
(43)【公開日】2020-01-30
【審査請求日】2019-04-10
(73)【特許権者】
【識別番号】591042322
【氏名又は名称】ニイガタ製販株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(74)【代理人】
【識別番号】100201237
【氏名又は名称】吉井 将太郎
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 悦久
【審査官】松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3114589(JP,U)
【文献】特開2007-309009(JP,A)
【文献】特開平11-030012(JP,A)
【文献】特開平09-235840(JP,A)
【文献】意匠登録第1284989(JP,S)
【文献】特開2011-231591(JP,A)
【文献】特開2015-161110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根の立ハゼ部締付挟持する挟持部と、屋根上の雪をせき止める雪止め部とから成り、一枚の金属板を折曲加工することにより前記挟持部と前記雪止め部とが一体連設状態に設けられている雪止め金具であって、前記金属板を折曲加工することで、折り返し部の下方に前記立ハゼ部を左右から挟み込み可能な挟み板部が間隔を介して左右に対設されるコ字状若しくはU字状の折り返し状板体が形成され、この折り返し状板体は、前記挟み板部の下端間の対向幅が、前記立ハゼ部の左右幅よりも幅広くなる形状に折曲加工され、この折り返し状板体の左右の挟み板部間にして前側及び後側に締付ボルトが架設配設され、この締付ボルトの締付操作若しくはこの締付ボルトに螺着された締付ナットの締付操作により左右の挟み板部の下端間で前記立ハゼ部を締付挟持可能な前記挟持部が構成されており、前記折り返し状板体は、前記左右の挟み板部の一方のみが前後に分割形成され、前記前側の締付ボルトの締付操作若しくはこの締付ボルトに螺着された締付ナットの締付操作により前記立ハゼ部を締付挟持可能な前側挟持部と、前記後側の締付ボルトの締付操作若しくはこの締付ボルトに螺着された締付ナットの締付操作により前記立ハゼ部を締付挟持可能な後側挟持部とで構成され、この前側挟持部と後側挟持部とが前記挟持部であり、また、前記折り返し状板体の左側の前記挟み板部の前方と右側の前記挟み板部の前方とに夫々雪止め形成板部が一体に連設され、この左右の雪止め形成板部は前記左右の挟み板部の対向外側に向けて折曲加工され左側雪止め部と右側雪止め部とで構成されており、前記締付ボルトが配設された前記挟持部を、前記挟み板部の下端間に前記立ハゼ部を挿入するように前記立ハゼ部の上方から被嵌した場合、前記立ハゼ部の左側に前記左側雪止め部が配置され前記立ハゼ部の右側に前記右側雪止め部が配置されるように構成されていることを特徴とする雪止め金具。
【請求項2】
前記左右の挟み板部の一方のみが、スリットを介して前後に分割形成されていることを特徴とする請求項1記載の雪止め金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の屋根用雪止め金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の屋根用雪止め金具としては、屋根の立ハゼ部に締付挟持する挟持部の軒先側の前端部に、羽根板部(雪止め部)が設けられているものがある。
【0003】
また、この種の屋根用雪止め金具の前記挟持部は、左右一対の挟持部材間に締付ボルトが架設され、この左右一対の挟持部材の夫々の下端部が挟着部として構成され、前記締付ボルトに螺着された締付ナットを締付回動することにより前記挟着部間が狭められて、この左右の挟着部が屋根の立ハゼ部の首部を締付挟持して固定可能に構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
さらに、挟持部と雪止め部との取付構造は、挟持部の前端部に取付片が一体的に設けられていて、この取付片にボルト・ナット止めやリベット止めや溶接などの取付手段で雪止め部が取付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】意匠登録第1284989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1のような雪止め金具の挟持部は、予め下端の挟着部間が立ハゼ部の横幅より大きく開いている構成であると、そのまま屋根の立ハゼ部に対して仮設置することが可能となるので、実用的である。
【0007】
しかしながら、別部品の挟持部と雪止め部とが取付けられて成る従来の雪止め金具で、挟持部下端の挟着部間を開こうとすると、前記取付片による取付箇所より下方側で挟持部を開くように変形させなければならず、してみると、この変形支点が下方に位置しているために挟着部間を大きく開くように設計することが難しいという問題があった。
【0008】
また、左右の挟持部材同志が締付ボルトを介して接離自在に対設された挟持部を具備するものも従来から実施されており、このような挟持部構造を具備するものであれば、締付ボルト若しくはこの締付ボルトに螺着された締付ナットを緩めることで挟着部間を大きく開くことができるが、仮設置のために現場で作業者が手作業で一台ずつ締付ボルトを緩めることは大変な手間であると共に、場合によっては挟持部材と締付ボルトがバラけてしまうこともある。メーカー出荷時から締付ボルトを緩めておくようにすることも可能であるが、やはり挟持部材がガタついて安定輸送できなくなったり、バラけ易くなってしまうので好ましくない。
【0009】
本発明は、このような問題点に注目し、挟持部の下端間の間隔を立ハゼ部の横幅より幅広く設計することが容易にでき、且つ簡易加工により設計実現可能となる実用性に優れた雪止め金具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0011】
屋根1の立ハゼ部2締付挟持する挟持部3と、屋根1上の雪をせき止める雪止め部4とから成り、一枚の金属板を折曲加工することにより前記挟持部3と前記雪止め部4とが一体連設状態に設けられている雪止め金具Aであって、前記金属板を折曲加工することで、折り返し部の下方に前記立ハゼ部2を左右から挟み込み可能な挟み板部6が間隔を介して左右に対設されるコ字状若しくはU字状の折り返し状板体7が形成され、この折り返し状板体7は、前記挟み板部6の下端間の対向幅が、前記立ハゼ部2の左右幅よりも幅広くなる形状に折曲加工され、この折り返し状板体7の左右の挟み板部6間にして前側及び後側に締付ボルト8が架設配設され、この締付ボルト8の締付操作若しくはこの締付ボルト8に螺着された締付ナット9の締付操作により左右の挟み板部6の下端間で前記立ハゼ部2を締付挟持可能な前記挟持部3が構成されており、前記折り返し状板体7は、前記左右の挟み板部6の一方のみが前後に分割形成され、前記前側の締付ボルト8の締付操作若しくはこの締付ボルト8に螺着された締付ナット9の締付操作により前記立ハゼ部2を締付挟持可能な前側挟持部3Aと、前記後側の締付ボルト8の締付操作若しくはこの締付ボルト8に螺着された締付ナット9の締付操作により前記立ハゼ部2を締付挟持可能な後側挟持部3Bとで構成され、この前側挟持部3Aと後側挟持部3Bとが前記挟持部3であり、また、前記折り返し状板体7の左側の前記挟み板部6の前方と右側の前記挟み板部6の前方とに夫々雪止め形成板部10・11が一体に連設され、この左右の雪止め形成板部10・11は前記左右の挟み板部6の対向外側に向けて折曲加工され左側雪止め部4Aと右側雪止め部4Bとで構成されており、前記締付ボルト8が配設された前記挟持部3を、前記挟み板部6の下端間に前記立ハゼ部2を挿入するように前記立ハゼ部2の上方から被嵌した場合、前記立ハゼ部2の左側に前記左側雪止め部4Aが配置され前記立ハゼ部2の右側に前記右側雪止め部4Bが配置されるように構成されていることを特徴とする雪止め金具に係るものである。
【0012】
また、前記左右の挟み板部6の一方のみが、スリット12を介して前後に分割形成されていることを特徴とする請求項1記載の雪止め金具に係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上述のように構成したから、挟持部と雪止め部とにリベットや溶接などの接合構造がなく、例えばプレス機械を用いて所定の形状にせん断加工したり打ち抜き加工した一枚の金属板を、同じプレス機械で折曲加工することで挟持部と雪止め部とが一体連設状態に設けられる構成を簡易に実現可能であり、また本発明は、挟持部を構成する挟み板部の下端間の対向幅が、屋根の立ハゼ部の左右幅よりも幅広くなる形状に折曲加工されているので、挟み板部間に簡単に立ハゼ部を挿入して屋根上に仮設置でき、しかも、挟持部と雪止め部とが一体物であるため、左右の挟み板部の下端間が大きく開いた仮設置し易い形状に設計することが容易にできる上、左右の挟み板部の下端間の対向幅を広く形成してもバラけることがないなど、極めて実用性に優れた雪止め金具となる。
【0014】
また、前後二箇所の締付ボルト若しくはこの前後夫々の締付ボルトに螺着された締付ナットの締付操作により前側挟持部と後側挟持部とで立ハゼ部に強固に締付挟持固定でき、しかも、左右の挟み板部の一方が前後に分割形成されているので、前側挟持部と後側挟持部とは完全に独立した締付挟持が可能で、前後の挟持部の一方を締付けると他方が緩んでしまうような不都合がなく締付操作性に優れるなど、一層実用的な雪止め金具となる。
【0015】
また、完全に独立した締付挟持が可能な前側挟持部と後側挟持部とを簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の雪止め金具となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例を示す底面図である。
図3】本実施例を、屋根の立ハゼ部に装着(仮設置)しようとする状態を示す説明正面図である。
図4】本実施例の使用状態(屋根の立ハゼ部への固定状態)を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0018】
本発明の雪止め金具Aの挟持部3を、屋根1の立ハゼ部2に上方から被嵌するようにして配設するが、この際、挟持部3を構成する挟み板部6の下端間の対向幅が、前記立ハゼ部2の左右幅よりも幅広くなる形状に折曲加工されているので、挟み板部6間に簡単に立ハゼ部2を挿入して本雪止め金具Aを屋根1上に仮設置でき、その後に左右の挟み板部6間に架設配設されている締付ボルト8を締付操作若しくはこの締付ボルト8に螺着された締付ナット9を締付操作することにより、左右の挟み板部6の下端間で前記立ハゼ部2に締付挟持固定可能である。
【0019】
また、一枚の金属板を折曲加工することで、前記立ハゼ部2を左右から挟み込み可能な挟み板部6が間隔を置いて左右に対設するコ字状若しくはU字状に形成されている本発明の挟持部3(折り返し状板体7)は、左右の挟み板部6の下端間の対向幅を広く形成しても、バラけることがない。
【0020】
また、本発明の雪止め金具Aは、金属板が前記折り返し状板体7に折曲加工された際に、左側の挟み板部6の前方と右側の挟み板部6の前方とに夫々雪止め形成板部10・11が一体に連設する形状に形成され、この左右の雪止め形成板部10・11が前記左右の挟み板部6の対向外側に向けて折曲加工されて、左側の挟み板部6前方の折曲加工された雪止め形成板部10が左側雪止め部4Aとして構成されていると共に、右側の挟み板部6前方の折曲加工された雪止め形成板部11が右側雪止め部4Bとして構成されて、この左側雪止め部4Aと右側雪止め部4Bとが前記雪止め部4として構成されている。
【0021】
即ち、一枚の金属板を折曲加工することにより前記挟持部3と前記雪止め部4とが一体連設状態に設けられている本発明の雪止め金具Aにあっては、挟持部3と雪止め部4とにリベットや溶接などの接合構造がなく、例えばプレス機械で所定の形状にせん断加工したり打ち抜き加工した一枚の金属板を、プレス機械で折曲加工することによって簡易に実現可能で、一台のプレス機械でも加工可能な構成であり、しかも挟持部3と雪止め部4とが接合されている従来構造にあっては、挟持部が大きく開いた構成を採用しようとすると、挟持部と雪止め部との取付箇所より下方側で挟持部を開くように変形させなければならない(変形支点が下方に位置している)ために、幅広に開くことが困難であったが、挟持部3と雪止め部4とが一体物である本発明によれば、挟持部3の変形支点を上方に形成して挟み板部6間が大きく開いた形状に形成することが容易にでき、よって、大きく開いた挟み板部6間に造作なく立ハゼ部2を挿入して本発明の雪止め金具Aは屋根1上に仮設置可能となる。
【実施例
【0022】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施例は、立平葺き屋根1の立ハゼ部2に締付挟持固定可能な雪止め金具Aに適用したもので、図1図2に示すように、前記立ハゼ部2に締付挟持する挟持部3と、屋根1上の雪をせき止める雪止め部4とから成る雪止め金具Aであって、一枚の金属板を折曲加工することにより前記挟持部3の前側に前記雪止め部4が一体連設状態に設けられている。尚、本発明は、立平葺き屋根1用の本実施例に限らず、他の縦葺屋根やハゼ式折板屋根などの他の立ハゼ部2を備えた屋根1に対して固定可能な構成に適宜設計変更可能である。
【0024】
具体的には、一枚の金属板を折曲加工することで、前記立ハゼ部2を左右から挟み込み可能な挟み板部6が間隔を置いて左右に対設するコ字状若しくはU字状の折り返し状板体7に形成されている。
【0025】
更に詳しくは、前記金属板は、プレス機械でせん断加工若しくは打ち抜き形成することによって平面視でコ字板状に成形されており、このコ字状金属板の遊離両端部側が前側とされ、後側左右部が、プレス機械によって折り返し部が上側となる断面コ字状(断面U字状でも良い。)に折曲加工されて前記折り返し状板体7に形成されていると共に、上側折り返し部の左右下方に対設する垂下板部が、前記立ハゼ部2を左右から挟み込み可能な挟み板部6として構成されている(図1図3参照)。
【0026】
また、この折り返し状板体7は、左右の挟み板部6の下端部が夫々対向内側に折曲加工されて、この左右の折曲下端部が前記立ハゼ部2の首部に締付挟持固定する挟着部13として構成されていると共に、この挟着部13間の対向間隔が、前記立ハゼ部2の左右幅より広く、立ハゼ部2の左右幅の約二倍程度幅広くなる形状に折曲加工されている(図3図4参照)。
【0027】
従って、屋根1の立ハゼ部2に上方から被嵌するようにして(立ハゼ部2を挟持部3(挟着部13間)に挿入するようにして)本雪止め金具Aを屋根1上に配設するが、この際、挟み板部6(挟着部13)間に簡単に立ハゼ部2を挿入して屋根1上に仮設置でき(図3参照)、その後に後述の締付ボルト8に螺着された締付ナット9を締付操作することにより、左右の挟み板部6の下端の挟着部13で前記立ハゼ部2に締付挟持可能に構成されている(図4参照)。
【0028】
また、本実施例は、折り返し状板体7の上側折り返し部と左右の挟み板部6との連設コーナー部分を変形支点として、挟着部13間の対向間隔が立ハゼ部2の左右幅より広くなる形状に折曲加工されている。即ち、挟持部3の変形支点を上方に形成して挟み板部6間が大きく開いた形状に形成することが容易に可能となる構成が採用されている。
【0029】
また、本実施例では、この折り返し状板体7の左右の挟み板部6間に締付ボルト8が架設配設されて、この締付ボルト8に螺着された締付ナット9の締付操作により左右の挟み板部6の下端間で前記立ハゼ部2を締付挟持可能な前記挟持部3が構成されている。尚、締付ボルト8を締付操作可能な構成が採用されていても良い。
【0030】
具体的には、前記左右の挟み板部6間の前後二箇所に締付ボルト8が架設配設されていると共に、左右の挟み板部6の一方が前後に分割形成されていて、前側の締付ボルト8に螺着された締付ナット9の締付操作により前記立ハゼ部2を締付挟持可能な前側挟持部3Aと、後側の締付ボルト8に螺着された締付ナット9の締付操作により立ハゼ部2を締付挟持可能な後側挟持部3Bとが設けられていて、この前側挟持部3Aと後側挟持部3Bとで前記挟持部3が構成されている。
【0031】
また、更に詳しくは、前記折り返し状板体7は、前記左右の挟み板部6となる部位のうちの一方(図1図2における左側)が、スリット12を介して前後に分割された形状に成形され、一方の前側挟み板部6Aと後側挟み板部6Bとが前後に並設する形状に形成され(図1図2参照)、この前側挟み板部6Aと他方の挟み板部6の前側部分との間と、後側挟み板部6Bと他方の挟み板部6の後側部分との間に、夫々前記締付ボルト8が架設状態に配設されて前記前側挟持部3Aと前記後側挟持部3Bとが構成され、この前側挟持部3Aと後側挟持部3Bとを前後の締付ボルト8に螺着されている締付ナット9の締付操作で夫々を独立して締付挟持操作し得るように構成されている。
【0032】
即ち、締付ボルトが前後二本あっても、挟み板部が分割されていない構成の挟持部であると、前後の挟持部の一方を締付けた際に他方が緩んでしまって再締付操作が必要となってしまうが、前側挟み板部6Aと他方の挟み板部6とが独立して挟持可動可能な構成を採用した本実施例によれば、上記のような再締付操作は不要で締付操作性に優れる。
【0033】
また、本実施例の前記金属板は、前記折り返し状板体7が折曲加工された際に、左側の前記挟み板部6の前方と右側の前記挟み板部6の前方とに夫々雪止め形成板部10・11が一体に連設する形状に形成され、この左右の雪止め形成板部10・11が、プレス機械により前記左右の挟み板部6の対向外側に向けて折曲加工されて、左側の挟み板部6前方の折曲加工された雪止め形成板部10が左側雪止め部4Aとして構成されていると共に、右側の挟み板部6前方の折曲加工された雪止め形成板部11が右側雪止め部4Bとして構成されて、この左側雪止め部4Aと右側雪止め部4Bとが前記雪止め部4として構成されている。即ち、本実施例は、挟持部3の前側に、左右に独立した雪止め部4A・4Bを有する形態に構成されている。
【0034】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0035】
A 雪止め金具
1 屋根
2 立ハゼ部
3 挟持部
3A 前側挟持部
3B 後側挟持部
4 雪止め部
4A 左側雪止め部
4B 右側雪止め部
6 挟み板部
7 折り返し状板体
8 締付ボルト
9 締付ナット
10 雪止め形成板部
11 雪止め形成板部
12 スリッ
図1
図2
図3
図4