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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】ペット用トンネル
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20220207BHJP
【FI】
A01K15/02 D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020091957
(22)【出願日】2020-05-27
(65)【公開番号】P2021185773
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2021-09-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520186185
【氏名又は名称】川又 明美
(74)【代理人】
【識別番号】100165135
【弁理士】
【氏名又は名称】百武 幸子
(72)【発明者】
【氏名】川又 明美
【審査官】田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-225604(JP,A)
【文献】特許第6399622(JP,B1)
【文献】中国実用新案第207167401(CN,U)
【文献】ハリネズミ寝床としてのナチュラルバー使い方5選,日本,2017年03月25日,インターネット<URL:http://hari-hedgehog.com/2016/02/14/naturalbar-manual-5/>,[2021年11月12日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 11/00 - 29/00
A01K 33/00 - 37/00
A01K 41/00 - 59/06
A01K 67/00 - 67/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも上面と、側面、入口及び出口を有するペット用トンネルであって、前記上面の長手方向に、前記入口及び前記出口の少なくとも一方と連通した細長の開口部が設けられており、前記上面と前記側面が平板状の部材で構成されていることを特徴とするペット用トンネル。
【請求項2】
少なくとも上面と、側面、入口及び出口を有するペット用トンネルであって、前記上面の長手方向に、前記入口及び前記出口の両方に連通した細長の開口部が直線状に設けられており、前記上面と前記側面が平板状の部材で構成されていることを特徴とするペット用トンネル。
【請求項3】
前記細長の開口部の少なくとも一部の幅は1cm以上5cm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のペット用トンネル。
【請求項4】
前記ペット用トンネルの形状がハウス型であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のペット用トンネル。
【請求項5】
前記ペット用トンネルの前記細長の開口部と異なる方向に、前記開口部と連通した他の開口部が設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のペット用トンネル。
【請求項6】
複数の前記ペット用トンネルの入口又は出口を互いに接続する接続部材が設けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のペット用トンネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、猫や犬などのペットが使用するトンネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に猫や犬などの動物(以下、猫等と略称する)の習性として、狭い所や暗い所が好きである。その習性を利用したペット用遊具として、ペット用トンネルが知られている。猫等は、トンネル内を走り抜けたり、中に隠れたり、飛び込んだりして一人遊びをすることができる。トンネル内は、ほどよい広さがある場合が多いため、クッション等を置いてベッド代わりに使用することや、猫等の玩具をまとめて置いておもちゃ箱の代わりとしても使用できる。
【0003】
ペット用のトンネルには、1つ又は複数の開口部(穴)が付いた物も知られている。例えば、図7に示すようなチューブ型のトンネル4が知られており、猫等は、本体40の出入口42,43だけでなく、本体40に開設されている開口部41から飛び込んだり、飛び出したりすることができる。また、飼い主等がトンネル4の開口部41を介して玩具を使って一緒に遊ぶこともできる。更にトンネルの出入口に玩具が付いているものや、形が複雑になったものなど様々なトンネルが開発されている。例えば、特許文献1には、螺旋状に巻かれた帯状体の対向する側縁部が互いに縫合されて筒状に形成されたペット用遊具が開示されている。それによると、ペット用遊具の収納及び持ち運びが容易であるとされている。
【0004】
また、従来、猫等の玩具として、猫じゃらしが知られている。猫等は、習性として、動物を追いかける狩猟本能がある。猫じゃらしは、その狩猟本能を刺激して、猫等を遊ばせることができる。猫じゃらしは、棒の先に、直接又は紐を介してアクセサリー(例えばボール状の毛糸やリボンや鳥の羽、鈴等)が付いている。飼い主等が猫じゃらしの棒を持って、左右に振ったり、動かしたりすると、猫等はアクセサリーを追いかけて走ったり跳んだりして遊び、運動不足の解消にもなるため、昔から人気の玩具である。近年、猫じゃらしの棒の代わりに釣り竿が使用される場合も多く、飼い主等は、釣り竿の長さや紐の長さを変えることで、より広範囲に猫等を遊ばせることが可能になってきた。
【0005】
このように、猫じゃらしは、棒やアクセサリーに様々な工夫がなされている。例えば、特許文献2には、投げ竿型猫じゃらしの連結具が開示されている。それによると、猫じゃらし本体(上記のアクセサリー)を数メートルから数十メートルといった先まで遠投することを可能にし、猫じゃらし本体の種類を容易に素早く取り換えることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許6399622号公報
【文献】実用新案登録第3213957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ペット用トンネル(例えば特許文献1)と、猫じゃらし(例えば特許文献2)は、それぞれ別個の遊び道具として確立し、有用である。しかし、猫等がトンネルの中にいながら、猫じゃらしを追いかけて遊ぶことができる工夫のあるトンネルはなかった。既に知られている物として、トンネルの出入口に猫じゃらしのアクセサリーを付けたものや、トンネルに開口部(穴)が付いたものは販売されており、飼い主等がトンネル内の猫等と開口部を介して猫じゃらしで遊ぶことは可能であった。しかし、トンネル内の猫等を、飼い主等が動かす猫じゃらしを追いかけるように遊ばせようと思うと、飼い主等はトンネル内の出入口から直接、猫じゃらしを入れるしか方法がなかった。また、トンネル内の猫等の動きを確認しようとすると、トンネル内の出入口から直接見ることしかできなかった。
【0008】
その方法の場合、飼い主等が出入口からトンネル内の猫等を見る又は猫じゃらしを入れるために、低い姿勢になったり、寝そべったりする等で手間がかかり、また高齢の飼い主等の場合には腰を痛める等の心配もある。そこで、飼い主等の身体的な負担を減らし、立った状態又は椅子等に座った状態でも、トンネル内の猫等を見ることや猫じゃらしを使用して、トンネル内の猫等を活発に追いかけるように遊ばせることができるトンネルが望まれている。
【0009】
本発明は上記課題に鑑み、飼い主等が立った状態又は椅子等に座った状態でも、トンネル内の猫等の動きを見ることができ、猫じゃらしを使用して、トンネル内の猫等を活発に追いかけるように遊ばせることができるペット用トンネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、少なくとも上面と、側面、入口及び出口を有するペット用トンネルであって、前記上面の長手方向に、前記入口及び前記出口の少なくとも一方と連通した細長の開口部が設けられており、前記上面と前記側面が平板状の部材で構成されていることを特徴とするペット用トンネルである。
請求項2に記載の発明は、少なくとも上面と、側面、入口及び出口を有するペット用トンネルであって、前記上面の長手方向に、前記入口及び前記出口の両方に連通した細長の開口部が直線状に設けられており、前記上面と前記側面が平板状の部材で構成されていることを特徴とするペット用トンネルである。
請求項3に記載の発明は、前記細長の開口部の少なくとも一部の幅は1cm以上5cm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のペット用トンネルである。
請求項4に記載の発明は、前記ペット用トンネルの形状がハウス型であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のペット用トンネルである。
請求項5に記載の発明は、前記ペット用トンネルの前記細長の開口部と異なる方向に、
前記開口部と連通した他の開口部が設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のペット用トンネルである。
請求項6に記載の発明は、複数の前記ペット用トンネルの入口又は出口を互いに接続する接続部材が設けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のペット用トンネルである。

【発明の効果】
【0011】
本発明のペット用トンネルを使用すると、飼い主等が立った状態又は椅子等に座った状態でもトンネル内の猫等の動きを見ることができ、猫じゃらしを使用して、トンネル内の猫等を活発に追いかけるように遊ばせることができる。それにより、飼い主等の身体的な負担を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係るペット用トンネルの斜視図である。
図2図1の平面図である。
図3図1のペット用トンネルの第1の変形例の斜視図である。
図4図1のペット用トンネルの第2の変形例の斜視図である。
図5図1のペット用トンネルの第3の変形例の斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係るペット用トンネルの使用例を示す説明図である。
図7】従来のペット用トンネルの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態(以下実施例と略称する)を、図面に基づいて説明する。以下の図面において、共通する部分には同一の符号を付しており、同一符号の部分に対して重複した説明を省略する。なお、以下に説明する実施例ではペット用トンネルの使用例として、猫に使用する例を挙げて説明するが、本発明はこれに限らず、あらゆるペットに使用できるものである。
【0014】
[ペット用トンネル1の構成]
本発明の一実施例に係るペット用トンネル1の構成について、図1~5を参照して説明する。図1は本発明の一実施例に係るペット用トンネルの斜視図、図2は、その平面図である。図3、4、5は図1に示すペット用トンネル1の変形例の斜視図である。
【0015】
本発明のペット用トンネル1は、通常のペット用トンネルと同様に、少なくとも上面10と、側面11と、入口14及び出口15を有する。入口14と出口15は、逆でもよい。本実施例のペット用トンネル1は更に底面12も有するが、底面12は本発明の必須の構成要件ではなく、備えなくてもよい。ペット用トンネル1を外で使用する機会が多い場合などには、底面12を備えない方が清掃等で手間がかからないというメリットがある。本発明のペット用トンネル1の上面10には、入口14及び出口15の少なくとも一方と連通した細長の開口部13が設けられている。入口14又は出口15のどちらか一方に連通した(切欠きした)細長の開口部13でもよい。本実施例では、入口14と出口15の両方に連通した細長の開口部13が直線状に設けられている。
【0016】
ペット用トンネル1の入口14と出口15の両方に、細長の開口部13が連通していることにより、両方から猫じゃらしの棒や紐を通すことができ、片方のときよりも使いやすくなる。しかし、トンネル内の適度な暗さを保つために、ペット用トンネル1の形状や大きさ、ペットの種類、大きさによっては、入口14と出口15のどちらか一方と連通した細長の開口部13が一部だけ(例えば、中間部まで)に設けられていることが好ましい場合も考えられる。
【0017】
本発明のペット用トンネル1は、プラスチック材(合成樹脂)、ダンボール材、木材、厚手のフェルト材など、いかなる材質で製造してもよい。本実施例では、プラスチック材を使用する。プラスチック材で製造すると、丈夫で軽く、製作しやすい等のメリットがある。また、ペット用トンネル1の大きさは、猫が通ることができる大きさであれば、特に限定されない。
【0018】
本実施例のペット用トンネル1は、図1に示すようにハウス型であり、その上面10の頂上部分の棟(屋根面が交差する部分)に細長の開口部13が設けられている。ペット用トンネル1の形状がハウス型であることにより、高い位置で猫じゃらしの棒や紐を通すことができる。それにより、例えば、飼い主等が椅子に座ったままでも、ペット用トンネル1内に猫じゃらしの棒や紐を通しやすくなる。本発明のペット用トンネル1の形状は図1に示す上面10が三角形のハウス型に限らず、上面10が円形の半月形(かまぼこ形ともいう)でもよいし、断面が円又は楕円若しくは多角形である筒であってもよい。また、細長の開口部13の位置は、上面10の頂上部分に限定されず、上面10の傾斜部分でもよい。
【0019】
この細長の開口部13は、前述のように、猫じゃらしの棒や紐を通すためのものである。従来は、窓のような開口部を有するペット用トンネル(例えば、図7参照)しかなく、ペット用トンネル1の入口14及び出口15と連通した細長の開口部13を有する点が、本発明の新規な点である。細長の開口部13の幅d(図2参照)は、トンネル内に適度な暗さが保たれ、猫じゃらしの棒や紐を通すことができる幅であれば、限定されないが、1cm以上5cm以下程度であることが好ましい。その幅の範囲であれば、猫じゃらしの棒や紐を通しやすく、かつ、適度な暗さを保つことができる。
【0020】
また、細長の開口部13の形状は、本実施例では、図2に示すように幅が一定になるように直線状に形成されているが、幅が一定に形成されなくてもよい。例えば、入口部14の幅は5cm、出口部15の幅は1cmになるように形成してもよいし、中間部分で幅広になるように形成してもよい。トンネル内に適度な暗さが保たれ、猫じゃらしの棒や紐を通しやすい形状であれば、いかなる形状でもよい。このように、細長の開口部13が直線状であることにより、ペット用トンネル1の製作が容易であり、また清掃等のメンテナンスも容易であるというメリットがある。
【0021】
更に、細長の開口部13の縁の形状は直線状に限定されず、波型で半円型のような曲線状や、凸凹型やギザギザ型のような形状でもよい。細長の開口部13の縁が、このような複雑な形状の縁であることにより、飼い主等が猫じゃらしの棒や紐をその縁に沿って動かすことができ、縁が直線のときよりもバリエーションのある動かし方ができる。一方で、細長の開口部13が直線のときよりも、ペット用トンネル1の製作や、清掃等の面で手間がかかるというデメリットもある。
【0022】
また、細長の開口部13の入口14及び出口15の端の部分(例えば13aの仮想線で示す端の部分)は、本実施例では角張っているが、丸みのある形状にしてもよい。1つの端の部分13aだけでなく、他の3つの端の部分についても同様である。細長の開口部13の端の部分を丸みのある形状にすることにより、飼い主等の服や猫が、細長の開口部13の端の部分13a等で引っ掛かるのを防ぐことができる。
【0023】
図3は、図1のペット用トンネル1の第1の変形例である。この変形例に示すように、ペット用トンネル1の長手方向に開設された細長の開口部13と異なる方向に、細長の開口部13と連通した他の開口部131を設ける構成とすることもできる。本実施例では、細長の開口部13と略直交する方向の上面10に、他の細長の開口部131を設ける構成としているが、他の開口部131の向きや形状はこれに限定されず、斜め方向(例えば細長の開口部13から45度傾いた方向)に設けてもよい。また、本実施例では屋根面(上面10)の片面に他の細長の開口部131を設ける構成としているが、この構成に限定されない。例えば、両面に設ける構成としてもよいし、片面に複数個、両面に放射状に設ける構成としてもよい。
【0024】
また、他の細長の開口部131の縁の形状は、細長の開口部13の縁の形状と同様に、直線状に限定されず、波型で半円型のような曲線状や、凸凹型やギザギザ型のような形状でもよい。このように、ペット用トンネル1の細長の開口部13と連通した他の開口部131を設けることにより、飼い主等が猫じゃらしの棒や紐をペット用トンネル1の長手方向だけではなく、他の方向(本実施例の場合、短手方向)にも動かすことができるようになり、様々な動かし方が可能になる。他の開口部131は、特にペット用トンネル1の短手方向の寸法が大きい場合に適している。
【0025】
図4は、図1のペット用トンネル1の第2の変形例である。この変形例に示すように、ペット用トンネル1の長手方向に開設された細長の開口部13と連通した他の開口部132を設ける構成とすることもできる。本実施例では、細長の開口部13の中心部分の上面10に開口部132を1つ設ける構成としているが、開口部132の位置や数はこれに限定されず、いくつあってもよい。また、ペット用トンネル1の第1の変形例に示す他の細長の開口部131の途中に開口部132を設けてもよい。
【0026】
開口部132の大きさは、猫が飛び込んだり、飛び出したりすることができる大きさでもよいし、猫じゃらしのアクセサリーの部分を出し入れできる大きさでもよい。また、開口部132の形状は、図4では円形であるが、円形に限定されず、楕円や多角形、ハート形や星形など、いかなる形状でもよい。また、公知のペット用トンネルにあるように、細長の開口部13以外の上面10や側面11に開口部をつけてもよい。
【0027】
このように、ペット用トンネル1の細長の開口部13の途中に開口部132を設けることにより、飼い主等が猫じゃらしの棒や紐を入口14又は出口15からだけではなく、窓132を介して出し入れすることができるようになる。例えば、ペット用トンネル1の猫が、猫じゃらしで遊ばなくなったときなどに、飼い主等は開口部132を介して猫じゃらしを取り出すことができる。また、開口部132を介してペット用トンネル1内の猫の様子を見ることができる。開口部132は、特にペット用トンネル1の長手方向の寸法が大きい場合に適している。
【0028】
図5は、図1のペット用トンネル1の第3の変形例である。図5に示すように、ペット用トンネル1の上面10には、持ち手134及び又は玩具135を取り付ける穴133が設けられている。本実施例では、持ち手用に、穴が屋根面(上面10)の両面に2個ずつ
設けられており、2個の持ち手が取り付けられている。また、1つの穴133には、ペット用トンネル1内で遊ぶことができる玩具135が吊り下げられている。穴133には、持ち手134のみ取り付けてもよいし、玩具135のみ取り付けてもよい。また、穴133の数は、図5に示したものに限定されず、何個あってもよい。図5では、持ち手134が2個、玩具135が1個取り付けてあるが、穴133の数に対応して玩具134は4個まで取り付けることができ、持ち手134と玩具135の数は、必要に応じて変更可能である。
【0029】
このように、持ち手134が設けられることにより、持ち運びが容易になり、ペット用トンネル1をキャリーケースとしても使用することができる。また、玩具135をペット用トンネル1内の真ん中に吊り下げることにより、トンネルの中に対する猫の好奇心が増し、猫が積極的にトンネル内に入って遊ぶことが考えられる。
【0030】
また、ペット用トンネル1は、複数のペット用トンネル1をそれぞれ接続できる接続部材を有する構成としてもよい(図6参照)。具体的には、ペット用トンネル1の入口14又は出口15を互いに接続する接続部材を設けることができる。接続手段は、いかなる方法でもよいが、例えば入口14又は出口15に、ペット用トンネル1が互いに嵌合する既存の凸部材と凹部材を設けてもよいし、入口14又は出口15付近の側面11や上面10にペット用トンネル1が互いに連結する既存の連結部材を付けてもよい。
【0031】
それにより、複数のペット用トンネル1を接続させて、好みの長さにすることができる。また、細長の開口部13の幅が異なるペット用トンネル1や細長の開口部13の形状が異なるペット用トンネル1、又は開口部132を設けたペット用トンネル1を接続させて、バリエーション豊かなペット用トンネルを形成できる。
【0032】
更に、ペット用トンネル1は細長の開口部13を閉じる蓋(図示せず)を備える構成としてもよい。蓋は、ペット用トンネル1と同じ素材で、細長の開口部13に合うような形状にしてもよい。例えば、本実施例の場合、蓋は細長の開口部13に合うように長細い長方形の形状にすることが考えられる。あるいは、細長の開口部13を覆うような大きさの布等のシートを蓋代わりに使用してもよい。
【0033】
細長の開口部13を閉じる蓋を備えることで、飼い主等が猫じゃらしを使用しないときには、通常のペット用トンネルとして猫を遊ばせることができる。また、ペット用トンネル1内にクッション等を置いて、猫のベッド代わりに使用する場合にも、光を遮ることができるため、蓋がある方が好ましい。さらに、ペット用トンネル1は猫のキャリーケースとしても使用することができるが、その際にも、猫に余計な刺激を与えないよう、蓋がある方が好ましい。
【0034】
また、ペット用トンネル1の底面12に、着脱可能な爪とぎ部材(図示せず)を敷いてもよい。猫は、爪をとぐ習性があり、爪とぎをすることで、古くなった爪を剥がし、鋭い爪を保つことができる。猫はストレスを発散などの理由で、家の柱、壁、床、家具、絨毯等を爪で引っ掻いて損傷させることがあるため、どこかに猫用爪とぎ用の場所を用意する必要がある。そこで、本実施例のペット用トンネル1の底面12に爪とぎ部材を敷くことで、容易に爪とぎ用の場所を与えることができる。また、本実施例では、爪とぎ部材を底面12に敷いているが、これに限定されず、側面11や上面10に取り付けてもよい。なお、爪とぎ部材の材質は、例えばダンボールや布など取替え可能な材質を使用することが好ましい。また、猫以外のペットに使用する場合には、ペット用トンネル1から爪とぎ部材を外して使用することができる。
【0035】
更に、ペット用トンネル1の入口14や出口15や内部に、猫じゃらしの先についているようなアクセサリーや鈴、シャカシャカ音又はカサカサ音がする素材等の附属品を取り付けてもよい。また、シャカシャカ音等がする素材で製作されたペット用トンネルを、ペット用トンネル1内に入れてもよいし、ペット用トンネル1に繋げて使用してもよい。また、家にある大きなビニール袋や手提げ袋等を使用して、ペット用トンネル1内に入れたり、被せたりすることで、飼い主等の好みのデザインにしたり、使用しやすいように作り変えることができる。
【0036】
このような附属品を取り付けることで、猫はペット用トンネル1を遊び道具として、更に楽しむことができる。なお、本実施例では、ハウス型のペット用トンネル1を説明したが、シャカシャカ音等がする柔らかい素材(ポリエステル等)で製作する場合には、その素材と針金を使用して細長の開口部13を形成し、筒状のペット用トンネル1を製作することができる。
【0037】
[ペット用トンネル1の使用方法]
次にペット用トンネル1の使用方法について、図6を参照して説明する。図6は、本実施例のペット用トンネル1の使用例を示す説明図である。本実施例では、図6に示すように、2個のペット用トンネル1を接続して使用しているが、1個だけ使用してもよいし、3個以上を接続して使用してもよい。また、第1~3の変形例で示したペット用トンネル1を使用してもよい。
【0038】
一般に猫じゃらし2は、棒20の先に、直接又は紐21を介してアクセサリー22(例えばボール状の毛糸やリボンや鳥の羽、鈴等)が付いている。本実施例では、棒20の先に紐21を介してアクセサリー22が付いた猫じゃらし2を使用するが、いかなる猫じゃらしを使用してもよい。また、本実施例では、猫じゃらし2を1本だけ使用しているが、2本以上使用してもよい。図6に示すように、飼い主等は、猫じゃらし2の棒20や紐21をペット用トンネル1の入口14又は出口15から細長の開口部13に入れることができる。猫3は、ペット用トンネル1内の猫じゃらし2のアクセサリー22を見て、それを捕まえようとして中に入り、アクセサリー22に近づくことが考えられる。飼い主等は、猫じゃらし2の棒20や紐21を細長の開口部13に沿って動かすことでアクセサリー22を動かし、それを見た猫3はアクセサリー22を追うことが考えられる。
【0039】
飼い主等が細長の開口部13に沿って、入口14から出口15(又はその逆)まで、猫じゃらし2の棒20や紐21を動かすことで、ペット用トンネル1の長手方向の長さ分又はそれ以上に、猫3を運動させることが可能になる。本実施例では、2個のペット用トンネル1の長さ分、猫じゃらし2の棒20や紐21を動かすことができるが、第1の変形例のように、他の開口部131がある場合には、別の方向にも動かすことができる。
【0040】
このように、本実施例のペット用トンネル1を使用することで、飼い主等が低い姿勢になったり、寝そべったりしなくても、ペット用トンネル1内に猫じゃらし2のアクセサリー22を入れて動かすことができ、猫3を遊ばせることができる。また、飼い主等が細長の開口部13に沿って、ペット用トンネル1内の猫3の動きを見ることができる。図6に示す例では、飼い主等は立っているが、椅子等に座ったままでも、猫じゃらし2を使用して、ペット用トンネル1内の猫1がアクセサリー22を追いかけるように遊ばせることができる。それにより、飼い主等の身体的な負担を減らすことができる。
【0041】
以上説明した様に、本発明のペット用トンネルは上面に細長の開口部が設けられているため、飼い主等が立った状態又は椅子等に座った状態でも、トンネル内の猫等の動きを見ることができ、入口又は出口から猫じゃらしを入れ、細長の開口部に沿って猫じゃらしの棒や紐を動かすことができるため、飼い主等の身体的な負担を減らすことができる。また、飼い主等は、細長の開口部から猫等の動きを見ることができるため、ペット用トンネル内の猫等の動きを予測でき、猫じゃらしの棒や紐を猫等に捕まらないように微妙に動かすことで、猫等の動きを長く継続させ、活発に遊ばせることができる。
【0042】
なお、上述した実施例のペット用トンネルは一例であり、その構成や使用方法は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。例えば、本発明のペット用トンネルの細長の開口部の上にボールを乗せて、転がすことで猫等を遊ばせてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 ペット用トンネル
2 猫じゃらし
3 猫
4 従来のトンネル
10 上面
11 側面
12 底面
13 細長の開口部
14 入口
15 出口
20 棒
21 紐
40 本体
41 開口部
42,43 出入口
22 アクセサリー
131 他の開口部
132 他の開口部
133 穴
134 持ち手
135 玩具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7