(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】ロール状ラベル用紙およびロール状ラベル用紙の作製方法
(51)【国際特許分類】
G09F 3/02 20060101AFI20220207BHJP
B31D 1/02 20060101ALI20220207BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20220207BHJP
G09F 3/10 20060101ALI20220207BHJP
【FI】
G09F3/02 A
B31D1/02 A
G09F3/00 E
G09F3/00 Q
G09F3/10 A
G09F3/02 P
(21)【出願番号】P 2020105816
(22)【出願日】2020-06-19
【審査請求日】2020-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】503243346
【氏名又は名称】株式会社 創美
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】須藤 英一郎
【審査官】中澤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-044268(JP,A)
【文献】特開2006-182934(JP,A)
【文献】特開平05-318631(JP,A)
【文献】特開2017-109425(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0170123(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0157781(US,A1)
【文献】特開昭62-251784(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 3/02
B31D 1/02
G09F 3/00
G09F 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻き取られる芯材と、
前記芯材の両面に塗布された粘着剤と、
前記芯材の一方の面の粘着剤上に等間隔に配列して貼着されたラベル
であり、端面同士が繋ぎ合わされずに突き合わされて配列した複数の枚葉状のラベル用特殊用紙にラベル印刷が施されたラベルと、
前記芯材の他方の面の粘着剤上に貼着された剥離紙と、
を含
み、
前記芯材と前記剥離紙との間に塗布された粘着剤には剥離剤が塗工されており、前記芯材と前記ラベルとの間に塗布された粘着剤には剥離剤が塗工されていないことを特徴とするロール状ラベル用紙。
【請求項2】
前記芯材は、ポリエステルフィルムである請求項1に記載のロール状ラベル用紙。
【請求項3】
前記枚葉状のラベル用特殊用紙の端面同士が突き合わされた端面部分上にラベル印刷が施されたラベルが存在しない請求項1または2に記載のロール状ラベル用紙。
【請求項4】
ロール状に巻き取られる芯材の両面に粘着剤を塗布する工程と、
前記芯材の一方の面の粘着剤上に複数の枚葉状のラベル用特殊用紙を、端面同士を
繋ぎ合わさずに突き合わせて貼着する工程と、
前記芯材の他方の面の粘着剤に剥離剤を塗工する工程と、
前記芯材の他方の面の粘着剤上に剥離紙を貼着する工程と、
前記ラベル用特殊用紙に等間隔にラベル印刷を施し、ラベル部分のみをラベルの大きさに部分切断する工程と、
一方の面の粘着剤上には前記部分切断によって得られたラベルが等間隔に配列して貼着され、他方の面の粘着剤上には剥離紙が貼着された芯材をロール状に巻き取る工程と、
を含むロール状ラベル用紙の作製方法。
【請求項5】
前記ラベル用特殊用紙に等間隔にラベル印刷を施す前または施した後に、前記枚葉状のラベル用特殊用紙の端面同士が突き合わさった端面部分を含むラベルを剥離する工程を含む請求項4に記載のロール状ラベル用紙の作製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール状ラベル用紙およびロール状ラベル用紙の作製方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のロール状ラベル用紙として、剥離紙の片面に粘着剤を塗布し、その上に所定の大きさの印刷済みラベルを剥離可能に配列して、前記剥離紙をロール状に巻き取ったものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、ロール状に捲回した剥離紙の片面に、裏面に粘着剤を塗着した特殊用紙からなるラベルを等間隔で配列したもので、枚葉状のラベル用特殊用紙を、その端部外面を片面粘着テープの貼着によって連続シート状に形成する工程と、この連続シートの内面に粘着剤層を形成する工程と、この粘着剤層上に連続剥離用紙を貼着する工程と、この連続剥離用紙に貼着した連続した特殊用紙に等間隔にラベル印刷を施し、ラベル部分のみをラベルの大きさに部分切断する工程と、これによって得られたラベルを等間隔で配列した連続剥離紙をロール状に捲取る工程を経ることによって製造されるロール状ラベル用紙が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、引用文献1に開示されているロール状ラベル用紙は、実際に商品にラベルを貼る場面において、剥離紙に貼着されているラベルを剥がす際、ラベルが破けて使いにくいという問題がある。また、商品が酒である場合、ラベルを酒瓶に直に貼ると、酒瓶に生じた水滴によってラベルが湿気り、縮んだり、しわが寄ってしまうことがある。よって、ロール状ラベル用紙のさらなる改良が求められる。従って、本発明は、ラベルをきれいに剥がすことができ、貼られたラベルが水滴によって縮んだり、しわが寄ったりしない利便性を向上させたロール状ラベル用紙およびロール状ラベル用紙の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のロール状ラベル用紙は、ロール状に巻き取られる芯材と、芯材の両面に塗布された粘着剤と、芯材の一方の面の粘着剤上に等間隔に配列して貼着されたラベルと、芯材の他方の面の粘着剤上に貼着された剥離紙とを含む。これにより、ラベルは、芯材の一方の面に塗布された粘着剤上に貼着されるため、剥離紙上に貼着されるよりも、剥がす際に剥離紙の影響を受けることがない。また、商品にラベルを貼る際、商品には芯材の他方の面に塗布された粘着剤により貼着されるため、ラベルが直に商品に貼られることはない。
【0007】
また、本発明のロール状ラベル用紙の芯材は、ポリエステルフィルムであることが望ましい。これにより、ラベルは、引っ張り強さを持ち、疎水性であるポリエステルフィルムの一方の面に塗布された粘着剤上に貼着される。
【0008】
また、本発明のロール状ラベル用紙は、ラベルが、端面同士が突き合わされた複数の枚葉状のラベル用特殊用紙にラベル印刷が施されたものであり、枚葉状のラベル用特殊用紙の端面同士が突き合わされた端面部分上にラベル印刷が施されたラベルが存在しないことが望ましい。全ての紙質のラベル用特殊用紙が予めロール状または連続シート状になっているわけではなく、枚葉状となっているラベル用特殊用紙も多い。そのため、これにより、ロール状ラベル用紙に、あらゆる紙質のラベル用特殊用紙を用いることができる。また、これにより、端面部分上にラベル印刷が施されたラベル(商品に貼ることができない不良ラベル)を除いたロール状ラベル用紙を提供することができる。
【0009】
本発明のロール状ラベル用紙の作製方法は、ロール状に巻き取られる芯材の両面に粘着剤を塗布する工程と、芯材の一方の面の粘着剤上に複数の枚葉状のラベル用特殊用紙を、端面同士を突き合わせて貼着する工程と、芯材の他方の面の粘着剤上に剥離紙を貼着する工程と、ラベル用特殊用紙に等間隔にラベル印刷を施し、ラベル部分のみをラベルの大きさに部分切断する工程と、一方の面の粘着剤上には前記部分切断によって得られたラベルが等間隔に配列して貼着され、他方の面の粘着剤上には剥離紙が貼着された芯材をロール状に巻き取る工程とを含む。これにより、芯材の一方の面に塗布された粘着剤上にラベルが貼着された、剥離紙上にラベルが貼着されるよりも、剥がす際に剥離紙の影響を受けることがないロール状ラベル用紙を作製することができる。また、商品にラベルを貼る際、商品には芯材の他方の面に塗布された粘着剤により貼着されるため、ラベルが直に商品に貼られることがないロール状ラベル用紙を作製することができる。なお、複数の枚葉状のラベル用特殊用紙は、芯材の他方の面に粘着剤により貼着される。
【0010】
また、本発明のロール状ラベル用紙の作製方法は、ラベル用特殊用紙に等間隔にラベル印刷を施す前または施した後に、枚葉状のラベル用特殊用紙の端面同士が突き合わさった端面部分を含むラベルを剥離する工程を含む。これにより、端面部分上にラベル印刷が施されたラベル(商品に貼ることができない不良ラベル)を除いたロール状ラベル用紙の作製方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
(1)本発明のロール状ラベル用紙およびロール状ラベル用紙の作製方法によれば、ラベルは、芯材の一方の面に塗布された粘着剤上に貼着されるため、剥離紙上に貼着されるよりも、剥がす際に剥離紙の影響を受けることがなく、破れることなくきれいに剥がすことができる。また、ラベルを商品に貼る際、商品には芯材の他方の面に塗布された粘着剤が貼着されるため、ラベルが直に商品に貼られることはなく、水滴の影響を受けずに済み、縮んだり、しわが寄ることを防ぐことができる。
【0012】
(2)芯材に張り強さを持ち、疎水性であるポリエステルフィルムを用いる構成により、よりラベルが破けにくく、湿気に強くなる。
【0013】
(3)端面同士が突き合わされた複数の枚葉状のラベル用特殊用紙にラベル印刷が施され、枚葉状のラベル用特殊用紙の端面同士が突き合わされた端面部分上にラベル印刷が施されたラベルが存在しない構成により、あらゆる紙質のラベル用特殊用紙を用いることができ、かつ、商品に貼ることができない不良ラベルを除いたロール状ラベル用紙を提供することができる。また、芯材の他方の面に剥離紙が貼着されるため、端面同士を片面粘着テープで貼り合わせる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙にラベル印刷および部分切断が行われる前の構造を示す説明図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙にラベル印刷および部分切断が行われた後の構造を示す説明図である。
【
図3】ラベル印刷および部分切断が行われた本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙から、縁部を取り除いた後の構造を示す説明図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙の外観を示す説明図であり、(A)は縁部を取り除く前、(B)は縁部を取り除いた後の外観である。
【
図5】芯材にラベル用特殊用紙と剥離紙を貼着する工程を示す説明図である。
【
図6】印刷手段および切断手段がラベル印刷を施して、ラベル16の大きさに部分切断する工程の一例を示す説明図である。
【
図7】枚葉状のラベル用特殊用紙の端面部分上に印刷が施された場合を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。
【0016】
[ロール状ラベル用紙]
図1は、本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙にラベル印刷および部分切断が行われる前の構造を示す説明図である。ラベル印刷が施される前のロール状ラベル用紙1(
図4(B)参照)は、芯材10と、粘着剤11と、ラベル用特殊用紙12と、剥離紙13(セパレーター)を含む。
【0017】
芯材10は、ポリエステルフィルムであり、具体的には、透明PET#12フィルムである。
【0018】
粘着剤11は、アクリル系粘着剤である。芯材10の両面に、厚み20μmのアクリル系粘着剤が塗布される。つまり、芯材10の両面に粘着剤層が形成される。
【0019】
ラベル16は、印刷用紙に印刷が施されたものであり、例えば、ラベル用特殊用紙12上に印刷部分14が形成されたものである。ラベル用特殊用紙12とは、印刷用紙の中でも模様や着色などの加工が施されたり、厚みや材質に様々な種類のものがある、商品に貼るためのラベルに用いられる用紙である。また、印刷部分14とは、印刷が施された部分、つまりインクによる加工がされた部分である。
【0020】
ラベル用特殊用紙12は、芯材10の一方の面に塗布された粘着剤11上に貼着される。ここで、全ての紙質のラベル用特殊用紙が予めロール状または連続シート状になっているわけではなく、枚葉状となっているラベル用特殊用紙も多い。本発明におけるラベル用特殊用紙12は、このような複数の枚葉状のラベル用特殊用紙の端面を突き合わせたものである。なお、本説明において、ラベル用特殊用紙12の端面同士を突き合せた部分を端面部分121と言う。
【0021】
剥離紙13は、芯材10の他方の面(ラベル用特殊用紙12が貼着される面とは逆の面)に塗布された粘着剤11上に貼着される。
【0022】
以上のように、芯材10の両面に、それぞれラベル用特殊用紙12と剥離紙13が粘着剤11により貼着される。その後、ラベル印刷および部分切断が行われる。
図2は、本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙にラベル印刷および部分切断が行われた後の構造を示す説明図である。
図2に示すように、ラベル用特殊用紙12上に印刷部分14が形成され、ラベル16が作製される。そして、ラベル16のサイズに合わせて部分切断が行われる。部分切断が行われると、ラベル用特殊用紙12から芯材10を通り、剥離紙13の手前まで切れ込み141が入る。
【0023】
図3は、ラベル印刷および部分切断が行われた本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙から、縁部15(
図2参照)を取り除いた後の構造を示す説明図である。縁部15は、
図2に示すように、印刷部分14が形成されていないラベル用特殊用紙12や芯材10、粘着剤11の部分である。
図3に示すように、全ての縁部15が取り除かれ、剥離紙13上に、芯材10およびラベル16が積層して残る。
【0024】
図4は、本発明の実施の形態に係るロール状ラベル用紙の外観を示す説明図であり、(A)は縁部15を取り除く前、(B)は縁部15を取り除いた後の外観である。
図4(A),(B)に示すように、縁部15が取り除かれつつ、矢印方向に芯材10がロール状に巻き取られてロール状ラベル用紙1となる。
【0025】
このように、ロール状ラベル用紙1には、剥離紙13上に貼着された芯材10とラベル16の積層が残る。そして、実際に商品にラベル16が貼られる場合、剥離紙13からラベル16が芯材10ごと剥がされて、剥離紙13と芯材10との間に塗着された粘着剤11により商品に貼着される。
【0026】
剥離紙13には、剥がれやすくなるようにシリコーンなどの剥離剤が塗工されている。一方、芯材10とラベル用特殊用紙12の間には、剥離剤は塗工されていない。そのため、剥離紙13からラベル16が剥がされる際は、芯材10からラベル用特殊用紙12が剥離されることなく、剥離紙13からポリエステルフィルムである芯材10が剥離されることとなる。ポリエステルフィルムは引っ張り強さを持つため、剥離紙13から剥離される際に破けたりすることはない。よって、剥離紙13に直にラベル用特殊用紙12が貼着されているロール状ラベル用紙よりも、きれいに剥がすことができ、使いやすい。
【0027】
また、このような積層構造となっているため、ラベル用特殊用紙12は直に酒瓶などの商品に貼着せず、芯材10が商品に直に貼着する。そして、芯材10に疎水性であるポリエステルが用いられているため、直に貼着しても、酒瓶に生じた水滴でラベルが湿気たり、縮んだり、しわが寄ったりすることを防ぐことができる。
【0028】
[ロール状ラベル用紙の作製方法]
図5は、芯材10にラベル用特殊用紙12と剥離紙13を貼着する工程を示す説明図である。具体的には、芯材10の両面に粘着剤11を塗布する工程と、複数の枚葉状のラベル用特殊用紙12を端面を突き合わせて貼着する工程と、剥離紙13を貼着する工程の一例を示す説明図である。
図5に示す例においては、一番下に複数の枚葉状のラベル用特殊用紙12が端面部分121を突き合わせて並べられている。また、ラベル用特殊用紙12の上には芯材10、剥離紙13および粘着剤11が
図5に示す順番で配置され、矢印方向に動く。
【0029】
そのため、ラベル用特殊用紙12の上に粘着剤11が加圧ローラー17により塗布される。次に、芯材10が加圧ローラー17によりラベル用特殊用紙12に塗布された粘着剤11に圧着される。そして、芯材10の上にも粘着剤11が加圧ローラー17により塗布される。最後に、剥離紙13が加圧ローラー17により芯材10に塗布された粘着剤11に圧着される。
【0030】
図5に示す工程により、芯材10の両面に、それぞれラベル用特殊用紙12と剥離紙13が粘着剤11により貼着された構造(
図1参照)が作製される。このように、複数の枚葉状のラベル用特殊用紙12は芯材10にそれぞれ圧着して固定されるため、端面部分121を片面粘着テープなどで貼り合わせてラベル用特殊用紙12を繋ぎ合わせる必要はない。
【0031】
図6は、印刷手段および切断手段がラベル印刷を施して、ラベル16の大きさに部分切断する工程の一例を示す説明図である。
図6に示す例においては、
図5に示す工程で作製されたものに対して、印刷手段として印刷版21でラベル印刷を施し、切断手段として刃型22でラベル16の大きさに部分切断する。
【0032】
図6に示す工程により、縁部15を取り除く前のロール状ラベル用紙1(
図4(A)参照)が作製される。そして、巻取手段により、縁部15が取り除かれつつ芯材10がロール状に巻き取られて、ロール状ラベル用紙1が作製される。
【0033】
上述したロール状ラベル用紙の作製方法はあくまで一例であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0034】
[端面部分を含むラベル]
図7は、枚葉状のラベル用特殊用紙の端面部分上に印刷が施された場合を示す説明図である。
図7に示す不良ラベル18のように、端面部分121上に印刷が施された場合、当該部分は端面部分121に沿って印刷がにじんだり、そもそも端面部分121は用紙の切れ目であるためラベルとして使いものにならない。
【0035】
よって、ロール状ラベル用紙1から、このような不良ラベル18(端面部分121を含むラベル)を取り除くことが望ましい。例えば、検知手段(図示せず)がラベル用特殊用紙12にラベル印刷を施す前に端面部分121を検知し、印刷範囲に端面部分121が含まれると判断した部分については、印刷版21によるラベル印刷を施さないこととする。また、ラベル用特殊用紙12にラベル印刷を施した後に、検知手段により端面部分121を検知し、不良ラベル18を剥離してもよい。
【0036】
検知手段は、例えば、カメラを用いてラベル用特殊用紙の切れ目や印刷のにじみを検知し、端面部分121が含まれると判断することができる。具体的には、小ロット向け縦軸型検査装置「YST-200-Progress-4KC」(製品名、有限会社ヤスコーポレーション社製)を用いて、端面部分121が含まれる箇所を判断することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、ラベルをきれいに剥がすことができ、また、商品に貼られたラベルが水滴で縮んだり、しわが寄ることを防ぐ、利便性を向上させたロール状ラベル用紙およびロール状ラベル用紙の作製方法であり、ラベルが貼られる様々な商品について利用することができるため、産業上有用である。
【符号の説明】
【0038】
1 ロール状ラベル用紙
10 芯材
11 粘着剤
12 ラベル用特殊用紙
121 端面部分
13 剥離紙
14 印刷部分
141 切れ込み
15 縁部
16 ラベル
17 加圧ローラー
18 不良ラベル
21 印刷版
22 刃型