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特許7019395電子回路モジュールおよびこれを含む車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】電子回路モジュールおよびこれを含む車両
(51)【国際特許分類】
   G05F 1/56 20060101AFI20220207BHJP
   H03K 17/08 20060101ALI20220207BHJP
   H03K 17/687 20060101ALI20220207BHJP
【FI】
G05F1/56 330A
H03K17/08 C
H03K17/687 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2017229540
(22)【出願日】2017-11-29
(65)【公開番号】P2019067350
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-10-06
(31)【優先権主張番号】10-2017-0126815
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】507421795
【氏名又は名称】ポステック アカデミー-インダストリー ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ジウン
(72)【発明者】
【氏名】イ、キ、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】シン、サンチョル
(72)【発明者】
【氏名】チャン、キ、ヨン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、カンホ
(72)【発明者】
【氏名】ナム、クワンヒー
(72)【発明者】
【氏名】キム、ソン、ジン
【審査官】佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-039946(JP,A)
【文献】特開2007-159344(JP,A)
【文献】特開2010-161855(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0208394(US,A1)
【文献】米国特許第05491445(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0043634(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05F 1/56
H03K 17/08
H03K 17/687
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準電圧を入力する入力部;
流れる電流に基づいて第1電圧を出力するように動作するスイッチング部;
前記第1電圧および前記基準電圧に基づいて第2電圧を出力する変換部;
前記基準電圧と前記第2電圧の大きさを比較して前記第2電圧が前記基準電圧を超過するとフィードバック信号を出力する出力部;を含み、
前記変換部は、
前記電流があらかじめ決定された値を超過すると、
前記電流の変化量に対する前記第2電圧の変化量の比率が
前記電流の変化量に対する前記第1電圧の変化量の比率を超過するように前記第2電圧を出力する、電子回路モジュール。
【請求項2】
前記変換部は、
前記第1電圧をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさを比較して第3電圧を出力する比較部;および
前記第3電圧と前記第1分配電圧に基づいて前記第2電圧を出力する加算部;を含む、請求項1に記載の電子回路モジュール。
【請求項3】
前記比較部は、
少なくとも一つの抵抗を含み、
前記少なくとも一つの抵抗を利用して前記第3電圧の大きさを調節する、請求項2に記載の電子回路モジュール。
【請求項4】
前記スイッチング部から前記第1電圧の入力を受けて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節する制御部;をさらに含む、請求項1に記載の電子回路モジュール。
【請求項5】
前記入力部は、
前記制御部にソース電流を入力し、
前記制御部は、
少なくとも一つの蓄電素子を含み、
前記ソース電流の入力を受け、
前記ソース電流および前記少なくとも一つの蓄電素子の蓄電容量に基づいて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節する、請求項に記載の電子回路モジュール。
【請求項6】
前記スイッチング部は、
前記流れる電流の大きさに基づいて動作するMOSFET素子;および
前記MOSFET素子と連結される少なくとも一つのダイオード;を含み、
前記MOSFET素子の両端の電圧および前記少なくとも一つのダイオードの両端の電圧を合わせて前記第1電圧を出力する、請求項1に記載の電子回路モジュール。
【請求項7】
前記変換部は、
前記第2電圧のノイズを減少させる蓄電素子を含む、請求項1に記載の電子回路モジュール。
【請求項8】
基準電圧を入力する入力部;
流れる電流に基づいて第1電圧を出力するように動作するスイッチング部;
前記第1電圧および前記基準電圧に基づいて第2電圧を出力する変換部;
前記基準電圧と前記第2電圧の大きさを比較して前記第2電圧が前記基準電圧を超過するとフィードバック信号を出力する出力部;を含み、
前記変換部は、
前記電流があらかじめ決定された値を超過すると、
前記電流の変化量に対する前記第2電圧の変化量の比率が
前記電流の変化量に対する前記第1電圧の変化量の比率を超過するように前記第2電圧を出力する、電子回路システム。
【請求項9】
前記変換部は、
前記第1電圧をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさを比較して第3電圧を出力する比較部;および
前記第3電圧と前記第1分配電圧に基づいて前記第2電圧を出力する加算部;を含む、請求項に記載の電子回路システム。
【請求項10】
基準電圧を入力する入力部;
流れる電流に基づいて第1電圧を出力するように動作するスイッチング部;
前記第1電圧および前記基準電圧に基づいて第2電圧を出力する変換部;
前記基準電圧と前記第2電圧の大きさを比較して前記第2電圧が前記基準電圧を超過するとフィードバック信号を出力する出力部;を含み、
前記変換部は、
前記電流があらかじめ決定された値を超過すると、
前記電流の変化量に対する前記第2電圧の変化量の比率が
前記電流の変化量に対する前記第1電圧の変化量の比率を超過するように前記第2電圧を出力する、車両。
【請求項11】
前記変換部は、
前記第1電圧をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさを比較して第3電圧を出力する比較部;および
前記第3電圧と前記第1分配電圧に基づいて前記第2電圧を出力する加算部;を含む、請求項10に記載の車両。
【請求項12】
前記比較部は、
少なくとも一つの抵抗を含み、
前記少なくとも一つの抵抗を利用して前記第3電圧の大きさを調節する、請求項11に記載の車両。
【請求項13】
前記スイッチング部から前記第1電圧の入力を受けて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節する制御部;をさらに含む、請求項10に記載の車両。
【請求項14】
前記入力部は、
前記制御部にソース電流を入力し、
前記制御部は、
少なくとも一つの蓄電素子を含み、
前記ソース電流の入力を受け、
前記ソース電流および前記少なくとも一つの蓄電素子の蓄電容量に基づいて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節する、請求項13に記載の車両。
【請求項15】
前記スイッチング部は、
前記流れる電流の大きさに基づいて動作するMOSFET素子;および
前記MOSFET素子と連結される少なくとも一つのダイオード;を含み、
前記MOSFET素子の両端の電圧および前記少なくとも一つのダイオードの両端の電圧を合わせて前記第1電圧を出力する、請求項10に記載の車両。
【請求項16】
前記変換部は、
前記第2電圧のノイズを減少させる蓄電素子を含む、請求項10に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示された発明は、電子機器に過電流が流れることを感知する電子回路モジュールおよびこれを含む車両に関連した技術である。
【背景技術】
【0002】
過電流の検出技術は、過電流の状況で電流が増加するにつれてスイッチング素子の両端の電圧が上昇する現象を利用する。スイッチング素子の両端の電圧が増加して特定の基準しきい電圧を超過すると、比較器を利用して信号を発生させて電流がスイッチング素子の定格電流を超過するのを感知することができる。このようなFault信号は、回路のGate-driverにFeedbackされてMOSFETをsoftly turn-offさせて、スイッチが過電流によって破壊されることを保護する。
【0003】
一方、過電流の検出技術は既存の大電力半導体スイッチに使われていたIGBT(Insulated gate bipolar mode transistor)で主に使用されていた。しかし、最近WBG(Wide-Band-Gap)素子であるSiC MOSFETが開発されたことによって、過電流検出技術をSiC MOSFETに結び付けようとする研究が進行中である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
開示された発明は、SiC MOSFETを利用した電子回路モジュールの過電流が流れる状況を効率的に感知して電子回路モジュールが損傷することを防止できる電子回路モジュールおよびこれを含んだ車両に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例に係る電子回路モジュールは、基準電圧を入力する入力部;
流れる電流に基づいて第1電圧を出力するように動作するスイッチング部;
前記第1電圧および前記基準電圧に基づいて第2電圧を出力する変換部;
前記基準電圧と前記第2電圧の大きさを比較して前記第2電圧が前記基準電圧を超過するとフィードバック信号を出力する出力部;を含む。
【0006】
前記変換部は、前記電流があらかじめ決定された値を超過すると、前記電流の変化量に対する前記第2電圧の変化量の比率が前記電流の変化量に対する前記第1電圧の変化量の比率を超過するように前記第2電圧を出力することができる。
【0007】
前記変換部は、前記第1電圧をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と、前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさとを比較して第3電圧を出力する比較部;および前記第3電圧と前記第1分配電圧に基づいて前記第2電圧を出力する加算部;を含むことができる。
【0008】
前記比較部は、少なくとも一つの抵抗を含み、前記少なくとも一つの抵抗を利用して前記第3電圧の大きさを調節することができる。
【0009】
一実施例に係る電子回路モジュールは、前記スイッチング部から前記第1電圧の入力を受けて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節する制御部;をさらに含むことができる。
【0010】
前記入力部は、前記制御部にソース電流を入力し、
前記制御部は、少なくとも一つの蓄電素子を含み、前記ソース電流の入力を受け、前記ソース電流および前記少なくとも一つの蓄電素子の蓄電容量に基づいて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節することができる。
【0011】
前記スイッチング部は、前記流れる電流の大きさに基づいて動作するMOSFET素子;および前記MOSFET素子と連結される少なくとも一つのダイオード;を含み、前記MOSFET素子の両端の電圧および前記少なくとも一つのダイオードの両端の電圧を合わせて前記第1電圧を出力することができる。
【0012】
前記変換部は、前記第2電圧のノイズを減少させる蓄電素子を含むことができる。
【0013】
一実施例に係る車両は、基準電圧を入力する入力部;流れる電流に基づいて第1電圧を出力するように動作するスイッチング部;前記第1電圧および前記基準電圧に基づいて第2電圧を出力する変換部;前記基準電圧と前記第2電圧の大きさを比較して前記第2電圧が前記基準電圧を超過するとフィードバック信号を出力する出力部;を含む。
【0014】
前記変換部は、前記電流があらかじめ決定された値を超過すると、前記電流の変化量に対する前記第2電圧の変化量の比率が前記電流の変化量に対する前記第1電圧の変化量の比率を超過するように前記第2電圧を出力することができる。
【0015】
前記変換部は、前記第1電圧をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさを比較して第3電圧を出力する比較部;および前記第3電圧と前記第1分配電圧に基づいて前記第2電圧を出力する加算部;を含むことができる。
【0016】
前記比較部は、少なくとも一つの抵抗を含み、前記少なくとも一つの抵抗を利用して前記第3電圧の大きさを調節することができる。
【0017】
一実施例に係る車両は、前記スイッチング部から前記第1電圧の入力を受けて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節する制御部;をさらに含むことができる。
【0018】
前記入力部は、前記制御部にソース電流を入力し、
前記制御部は、少なくとも一つの蓄電素子を含み、前記ソース電流の入力を受け、前記ソース電流および前記少なくとも一つの蓄電素子の蓄電容量に基づいて前記第2電圧が前記基準電圧に到達する時間を調節することができる。
【0019】
前記スイッチング部は、前記流れる電流の大きさに基づいて動作するMOSFET素子;および前記MOSFET素子と連結される少なくとも一つのダイオード;を含み、前記MOSFET素子の両端の電圧および前記少なくとも一つのダイオードの両端の電圧を合わせて前記第1電圧を出力することができる。
【0020】
前記変換部は、前記第2電圧のノイズを減少させる蓄電素子を含むことができる。
【0021】
前記変換部は、
前記第2電圧のノイズを減少させる蓄電素子を含むことができる。
【0022】
一実施例に係る電子回路システムは、基準電圧を入力する入力部;流れる電流に基づいて第1電圧を出力するように動作するスイッチング部;前記第1電圧および前記基準電圧に基づいて第2電圧を出力する変換部;前記基準電圧と前記第2電圧の大きさを比較して前記第2電圧が前記基準電圧を超過するとフィードバック信号を出力する出力部;を含む。
【0023】
前記変換部は、前記電流があらかじめ決定された値を超過すると、前記電流の変化量に対する前記第2電圧の変化量の比率が前記電流の変化量に対する前記第1電圧の変化量の比率を超過するように前記第2電圧を出力することができる。
【0024】
前記変換部は、前記第1電圧をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさを比較して第3電圧を出力する比較部;および前記第3電圧と前記第1分配電圧に基づいて前記第2電圧を出力する加算部;を含むことができる。
【発明の効果】
【0025】
一実施例に係る電子回路モジュールおよびこれを含んだ車両は、SiC MOSFETを利用した電子回路モジュールの過電流が流れる状況を効率的に感知して電子回路モジュールが損傷することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施例に係る車両の外観図。
図2】本発明の一実施例に係る車両前方の外観図。
図3a】一実施例に係る電圧と電流との関係を示したグラフ。
図3b】一実施例に係る電圧と電流との関係を示したグラフ。
図4】本発明の一実施例に係る制御ブロック図。
図5】一実施例に係る電子回路モジュールの回路図。
図6】一実施例に係る変換部の回路図。
図7】一実施例に係る時間による電子回路モジュールに流れる電流および電子回路モジュールに印加される電圧のグラフ。
図8】他の実施例に係る変換部の回路図。
図9a】他の実施例に係る時間による電子回路モジュールに流れる電流および電子回路モジュールに印加される電圧のグラフ。
図9b】他の実施例に係る時間による電子回路モジュールに流れる電流および電子回路モジュールに印加される電圧のグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0027】
明細書の全体にわたって同一の参照符号は同一の構成要素を指し示す。本明細書が実施例のすべての要素を説明するのではなく、本発明が属する技術分野の一般の内容または実施例の間で重複する内容は省略する。明細書で使われる「部、モジュール、部材、ブロック」という用語は、ソフトウェアまたはハードウェアで具現され得、実施例により複数の「部、モジュール、部材、ブロック」が一つの構成要素で具現されるか、一つの「部、モジュール、部材、ブロック」が複数の構成要素を含むことも可能である。
【0028】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとするとき、これは直接的に連結されている場合だけでなく、間接的に連結されている場合を含み、間接的な連結は無線通信網を介して連結されることを含む。
【0029】
また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0030】
第1、第2等の用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために使われるものであって、構成要素が前述した用語によって制限されるものではない。
【0031】
単数の表現は文脈上明白に例外がない限り複数の表現を含む。以下、添付図面を参照して本発明の作用原理および実施例について説明する。
【0032】
図1は本発明の一実施例に係る車両の外観図である。
【0033】
図1を参照すると、車両1は車両1の外観を形成する車体2、車両1を移動させる車輪13、14を含む。車体2は、フード3、フロントフェンダー4、ドア5、トランクリッド6、およびクォーターパネル7などを含む。
【0034】
また、車体2の外部には、車体2の前方側に設置されて車両1の前方の視野を提供するフロントウィンドウ8、側面の視野を提供するサイドウィンドウ9、ドア5に設置されて車両1の後方および側面の視野を提供するサイドミラー11、12、および車体2の後方側に設置されて車両1の後方の視野を提供するリアウィンドウ10が設けられ得る。
【0035】
車輪13、14は、車両の前方に設けられる前輪13、車両の後方に設けられる後輪14を含み、駆動装置(図示せず)は車体1が前方または後方に移動するように前輪13または後輪14に回転力を提供する。このような駆動装置は、化石燃料を燃焼させて回転力を生成するエンジン(engine)または蓄電器から電源の供給を受けて回転力を生成するモーター(motor)を採用することができる。
【0036】
図2は本発明の一実施例に係る車両前方の外観図である。
【0037】
図2を参照すると、車両1の内部は搭乗者が座るシート20と、ダッシュボード33と、ダッシュボード上に配置されてタコメーター、速度計、冷却水温度計、燃料計、方向転換指示灯、ハイビーム表示灯、警告灯、安全ベルト警告灯、走行距離計、走行記録計、自動変速選択レバー表示灯、ドア開き警告灯、エンジンオイル警告灯、燃料不足警告灯が配置されたインストルメントパネル(すなわちクラスター、30)と、車両の方向を操作するステアリングホイール31と、空気調和機の送風口と調節板が配置され、オーディオ機器が配置されたセンターフェイシア35を含む。
【0038】
一方、センターコンソール37には、ジョグシャトルタイプまたはハードキータイプのセンター入力部105が設けられ得る。センターコンソール37は、運転席21と補助席22の間に位置してギア操作レバー38とトレイ40が形成された部分を意味する。
【0039】
シート20は、運転者が座る運転席21、同乗者が座る補助席22、車両内の後方に位置する後席を含む。
【0040】
クラスター30はデジタル方式で具現され得る。すなわち、デジタル方式のクラスター30は車両情報および走行情報を映像で表示する。
【0041】
センターフェイシア35はダッシュボード33のうち運転席21と補助席22の間に位置する部分であって、センターフェイシア35には送風口、シガージャックなどが設置され得る。
【0042】
車両1の内部には、AVN装置(Audio Video Navigation、121)が設けられ得る。AVN装置121は、使用者に目的地までの経路を提供するナビゲーション機能を提供できるだけでなく、オーディオ、およびビデオ機能を統合的に提供できる端末を意味する。
【0043】
AVN装置121は、ディスプレイ120を通じてオーディオ画面、ビデオ画面およびナビゲーション画面のうち少なくとも一つを選択的に表示できるだけでなく、車両1の制御と関連した付加機能に関連した画面を表示することもできる。
【0044】
一方、ディスプレイ120はダッシュボード33の中央領域であるセンターフェイシア35に位置することができる。一実施例によると、ディスプレイ120は、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、PDP(Plasma Display Panel)、OLED(Organic Light Emitting Diode)、CRT(Cathode Ray Tube)などで具現され得るが、これに制限されない。
【0045】
センターコンソール37には、ジョグシャトルタイプまたはハードキータイプのセンター入力部105、39が設けられ得る。センター入力部105、39は、AVN装置121の全部または一部の機能を遂行することができる。
【0046】
以下で叙述する電子回路モジュール100は、図1および図2に示した構成のうち電流の供給を受ける構成であれば含まれ得る。具体的には、車両で電気を利用する構成のうち電流の供給を受けるインバータの構成に後述する電子回路モジュール100が含まれ得る。
【0047】
図3aおよび図3bは、一実施例に係る電圧と電流との関係を示したグラフである。図3aのX軸は、Si IGBTの両端間の電圧であり、Y軸はコレクタ電流を示している。図3bのX軸は、SiC MOSFETの両端間の電圧であり、Y軸はドレイン電流を示している。
【0048】
図3aは、Si IGBTのコレクタ電流と両端間の電圧を示したものであり、図4bはSiC MOSFETのドレイン電流と両端間の電圧を示したものである。
【0049】
Si IGBT少数キャリアである正孔をドリフト層内に注入することによって、SiC MOSFETより抵抗を小さくするが、その一方で、少数キャリアの蓄積によってオフ(Off)時に電流が発生して大きなスイッチング損失の原因となる。
【0050】
しかし、SiCはドリフト層の抵抗がSiデバイスより低いので、伝導度変調を使う必要がなく、高速デバイス構造であるSi MOSFETで高耐圧と低抵抗を同時に実現することができる。Si MOSFETは原理的に電流が発生しないので、Si IGBTの代わりに使う場合、スイッチング損失の大幅な削減と冷却器の小型化が可能である。
【0051】
また、Si MOSFETを使うことによって、Si IGBTでは不可能な高周波駆動が可能であるため、受動部品の小型化も可能である。
【0052】
Si-MOSFETは、600V~900Vにおいてもchip面積が小さいという点(小型パッケージに実装可能)とダイオードのリカバリー損失が非常に小さいという点などの長所が存在する。
【0053】
図3aに示された通り、Si IGBTは一定値以上の電流が流れる場合、電圧の変化が大きい。その反面、図3bに示した通り、Si MOSFETは電流と電圧が線形的に変化する関係にあるため、Si IGBTに比べて電流の変化に基づいた電圧の変化が小さい。したがって、Si MOSFETが出力する電圧に基づいて過電流を検出する電子回路モジュール100では電流の変化に基づいた電圧の変化が大きいため、電流の変化を容易に導き出す必要性がある。本発明ではSi MOSFETのこのような特徴を改善するための電子回路モジュール100が開示される。
【0054】
図4は本発明の一実施例に係る制御ブロック図である。
【0055】
図4を参照すると、一実施例に係る電子回路モジュール100は、出力部101、変換部102、制御部103、スイッチング部104および入力部105を含むことができる。
【0056】
スイッチング部104は、流れる電流に基づいて第1電圧V1を出力するように動作することができる。スイッチング部104は、電子機器に供給される電流に基づいて第1電圧V1を出力することができ、具体的には電流の大きさに基づいて第1電圧V1を出力することができる。スイッチング部104は、MOSFETのような素子で構成され得る。スイッチング部104を構成するMOSFETは、ドレイン電流が増加するにつれてMOSFET両端の電圧が上昇する。また、スイッチング部104は、MOSFET素子と連結される少なくとも一つのダイオードを含むことができる。スイッチング部104は、スイッチング部104に流れる電流に基づいて上昇する電圧とダイオードの降伏電圧を合わせた第1電圧V1を出力することができる。従来はこのようなスイッチング部104にSi IGBT素子を使っていたが、本発明で使われるMOSFET素子、すなわち、SiCMOSFETは既存のSi IGBT素子に比べて熱伝導性に秀れており、伝導性、スイッチング損失が少ない長所がある。また、SiCMOSFETはSi IGBT素子に比べてさらに大きい大きさの電圧の印加を受けることができる長所を有する。ただし、SiCMOSFETは、Si IGBTとは異なって膝電圧が存在せず、ドレイン電流の増加につれて両端電圧が線形的に増加する特性を有するが、これと関連した詳しい説明は後述する。また、スイッチングは少なくとも一つのダイオード素子を含むことができる。スイッチングが含むダイオード素子は、SchottkyダイオードおよびTVS Zenorダイオードのようなダイオードで設けられ得る。スイッチング部104が含むダイオードは、スイッチング部104がオン(On)またはオフ(Off)にされる転移区間で発生するスイッチング部104の逆回復スパイク(Reverse recovery spike)による誤作動トリガー(False triggering)を防止することができる。
【0057】
制御部103はスイッチング部104から前記第1電圧V1の入力を受けて後述する出力部101が利用する第2電圧V2が基準電圧に到達する時間を調節することができる。
【0058】
制御部103は入力部105からソース電流の入力を受けることができ、ソース電流と制御部103が含んでいる蓄電素子を利用して第2電圧V2が基準電圧に到達する時間を調節することができる。これと関連して具体的な説明は後述する。
【0059】
変換部102は、前記第1電圧V1および前記基準電圧に基づいて第2電圧V2を出力することができる。具体的には、変換部102はスイッチング部104の電流があらかじめ決定された値を超過すると、電流の変化量に対する前記第2電圧V2の変化量の比率が前記電流の変化量に対する前記第1電圧V1の変化量の比率を超過するように前記第2電圧V2を出力することができる。スイッチング部104に流れる電流が増加するにつれてスイッチング部104は第1電圧V1を出力することができる。一方、後述するように、出力部101が過電流の検出に第2電圧V2を使うことができるので、電流の変化によって第1電圧V1が変わる量よりも第2電圧V2が変わる量が大きいとさらに容易に過電流を検出することができる。したがって、変換部102は電流の変化にさらに大きな幅で変化する第2電圧V2を出力することができる。このような動作は電子回路モジュール100が容易に過電流を検出できる効果がある。
【0060】
一方、このような動作のために変換部102は、比較部102-1と加算部102-2を含むことができるが、比較部102-1は第1電圧V1をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさを比較して第3電圧V3を出力することができる。第3電圧V3は比較部102-1と連結された抵抗で調節することができる。これと関連して詳細な説明は後述する。
【0061】
加算部102-2は第3電圧V3と第1分配電圧を合わせて第2電圧V2を出力することができる。また、変換部102は第2電圧V2のノイズを減少させる蓄電素子を含むことができ、蓄電素子はバイパスフィルタ(By pass filter)の機能を遂行することができる。一実施例によると、比較部102-1および加算部102-2は演算増幅器(Op-amp)の形態で具現され得る。
【0062】
出力部101は基準電圧と前記第2電圧V2の大きさを比較して第2電圧V2が基準電圧を超過すると、フィードバック信号を出力することができる。第2電圧V2が基準電圧より大きいということは過電流が流れているということを意味するので、出力部101は過電流が流れることに対応したフィードバック信号を出力することができる。出力部101が出力したフィードバック信号は、スイッチング部104をオフ(Off)にするのに使われ得る。一方、出力部101は演算増幅器(Op-amp)の形態で具現され得る。
【0063】
図4に図示された電子回路モジュール100の構成要素の性能に対応して少なくとも一つの構成要素が追加されるか削除され得る。また、構成要素の相互間の位置は、システムの性能または構造に対応して変更され得るということは、当該技術分野で通常の知識を有する者にとって容易に理解されるはずである。
【0064】
図5は一実施例の電子回路モジュール100の回路図である。
【0065】
図5を参照すると、図5図4への制御ブロック図をさらに具体化した回路図である。
スイッチング部104はMOSFET素子を含むことができ、流れる電流に基づいてMOSFET素子の両端に電圧が印加され得る。また、スイッチング部104はダイオード素子を含むことができるが、MOSFET素子の電圧とダイオードにかかる電圧を合わせた電圧値を第1電圧V1として出力することができる。一方、スイッチング部104はSchottkyダイオードとTVS Zenorダイオードを含むことができる。
【0066】
Schottkyダイオードに流れる電流は加えられる電圧の指数関数で表わし、半導体p-n接合ダイオードと類似した特性を示すことができ、非常に狭いschottky障壁内で電流の制御作用が行われるので高速動作に適合し、マイクロ波受信混合器、高速論理用ダイオードなどに使われ得る。
【0067】
TVS Zenorダイオードは、正方向では一般のダイオードと同じ特性を示すが、逆方向に電圧をかけると一般のダイオードより低い特定電圧(降伏電圧あるいはツェナー電圧)で逆方向電流が流れる素子である。一般のダイオードは逆方向に電圧をかけてもほとんど電流が流れないため、整流(rectifier)および検波などのために使われる。しかし、PN接合ダイオードに不純物を多く添加すると、ツェナー電圧あるいは降伏電圧という一定の電圧を超過する場合、降伏(breakdown)現象が発生して急激に逆方向電流が流れる。
【0068】
制御部103は蓄電素子を含むことができ、ソース電流の入力を受けることができる。スイッチング部104がMOSFETを含むので、スイッチング部104が出力する第1電圧V1はMOSFETの転移状態の電圧を出力することができる。スイッチング部104が出力する第1電圧V1のうち転移状態の電圧は基準電圧を超過する場合が発生する。しかし、スイッチング部104の転移状態の電圧は電流の状態を感知するのに適切でないので、この区間では過電流であるか否かを検出しないことが好ましい。したがって、制御部103は、この時間以降の第1電圧V1値として利用することができるように、空白時間を提供することができる。空白時間は下記の数式で導き出すことができる。
【0069】
【数1】
【0070】
数1を参照するとtは空白時間を意味し、isは制御部103に供給されるソース電流を意味し、V1はスイッチング部104が出力する第1電圧V1を意味する。また、cは制御部に含まれた蓄電素子の蓄電容量を意味する。このような空白時間は、MOSFETスイッチの転移(transient)区間で電子回路モジュール100が動作する誤作動を防止するために設定するスイッチング部104の転移区間の時間より長く設定され得る。
【0071】
スイッチング部104と制御部103を通じて導き出された第1電圧V1は変換部102に入力され、変換部102は第2電圧V2を出力する。変換部102が第2電圧V2を出力する詳しい動作は後述する。
【0072】
変換部102が第2電圧V2を出力すると、出力部101は第2電圧V2と基準電圧を比較して第2電圧V2が基準電圧を超過する場合、過電流が流れるものと判断してフィードバック信号を出力することができる。出力部101が出力するフィードバック信号はスイッチ部に再び入力されてスイッチ部をオフ(Off)するのに利用され得る。
【0073】
図5は一実施例に係る回路を示したが、過電流の検出に利用される回路の形態は制限しない。
【0074】
図6は一実施例に係る変換部102の回路図である。
【0075】
図6を参照すると、変換部102は比較部102-1と加算部102-2で構成され得る。比較部102-1は第1電圧V1をあらかじめ決定された比率で分配した第1分配電圧と前記基準電圧をあらかじめ決定された比率で分配した分配基準電圧の大きさを比較して第3電圧V3を出力することができる。第1電圧V1はスイッチング部104で出力された後、電圧分配によって分配され得る。基準電圧は入力部105で入力された後、電圧分配によって分配され得る。電圧を分配するのは抵抗を利用して分配できるが、電圧を分配することに対する実施例の制限はない。
【0076】
比較部102-1は、第1電圧V1および基準電圧から分配された第1分配電圧および分配基準電圧の入力を受けて第3電圧を出力することができる。
【0077】
出力された第3電圧V3が加算部102-2に入力されるときに大きさが調節され得る。第3電圧V3は比較部102-1の出力端に構成される抵抗であって、大きさが調節され得る。具体的には変換部102に第1抵抗R1および第2抵抗R2が設けられた場合、下記の式で第3電圧V3の大きさを調節することができる。
【0078】
【数2】
【0079】
数2を参照すると、Vinは加算部102-2に入力される電圧を意味し、R1、R2は図6に示した抵抗を意味し、V3は比較部102-1から出力された電圧を意味する。このように出力されたVinとあらかじめ分配された第1分配電圧が加算部102-2で合わせられ、このように合わせられた電圧が第2電圧V2として出力される。第2電圧V2は第1電圧V1に基づいて出力された電圧であり、スイッチング部104にMOSFETが含まれた場合、電流の大きさの変化により電圧の大きさが線形的に変形するのをさらに急激に変形するようにするが、これと関連した内容は後述する。図6に示した回路図は本発明を実施するための一実施例に過ぎず、変換部102に入力された電圧の非線形性を増加させる回路であれば、その形態は限定しない。
【0080】
図7は一実施例に係る時間による電子回路モジュール100に流れる電流および電子回路モジュール100に印加される電圧のグラフである。
【0081】
図7を参照すると、図7のX軸は時間を表わし、Y軸は電圧の大きさを表わす。またVrは過電流を判断する基準電圧を意味し、V1は第1電圧V1、V2は第2電圧V2を意味する。一方、Sfはフィードバック信号であって、出力部101が電子回路モジュール100に過電流が流れると判断した場合に出力される信号である。
【0082】
スイッチング部104で出力される第1電圧V1が変換部102経ないと、図7に示した通り線形的に増加するので過電流の検出が容易ではない。その反面、変換部102を通じて出力された第2電圧V2は検出部分で急激に変わるので出力部101が過電流検出信号であるフィードバック信号を導き出すことが容易である。
【0083】
具体的には、基準電圧以上で第2電圧V2は第1分配電圧で第1分配電圧と第3電圧V3を足した値まで上昇するので、基準電圧の前後で大きな電圧差が発生して過電流の検出を容易にする。上述した通り、比較器出力部101に備えられた抵抗値を変更することによって第2電圧V2の電圧の上昇幅をさらに増加させることができる。
【0084】
第2電圧V2は、過電流基準電圧以上に非線形的に増加するので、少量の電流の変化に対して第2電圧V2は大きな幅で上昇する。このような特性は、出力部101の基準電圧がノイズによって増加して検出時間が遅延する状況を効果的に補完することができる。第2電圧V2の非線形的な電圧増加の特性により短い時間内に電圧が大きな幅で増加するので、したがって、検出の遅延時間を減少させることができるためである。
【0085】
例えば、R1とR2を9:11に設定し、比較部102-1に第1分配電圧が第1電圧V1の半分に該当し、基準電圧の半分が比較部102-1に入力されると、第2電圧V2は下記の値を有する。
【0086】
【数3】
【0087】
すなわち、第1電圧V1が基準電圧より大きい場合は0.55V3+0.5V1の値を有し、第1電圧V1が基準電圧より小さい場合には0.5V1の電圧を有するので、第2電圧V2は0.5V1から0.55V3+0.5V1までの値を有するようになり、非線形的に変化するようになる。非線形的に変化する電圧によって出力部101は過電流によるフィードバック信号をさらに容易に出力することができる。
【0088】
図8は他の実施例に係る変換部102の回路図であり、図9aおよび図9bは他の実施例に係る時間による電子回路モジュール100に流れる電流および電子回路モジュール100に印加される電圧のグラフである。
【0089】
図8を参照すると、図8は比較部102-1の入力端に蓄電素子C2が追加された回路である。蓄電素子C2はバイパスキャパシタ(Bypass capacitor)で具備され得る。蓄電素子C2は第2電圧V2のノイズを減少させることができる。
【0090】
図9aを参照すると、図9aのX軸は時間を表わし、Y軸は電圧を表わす。図9aを参照すると、48us付近で第2信号が傾向性から外れて急激に上昇することを示している。これはノイズによるもので、このように第2信号が急激に上昇すると基準電圧を超過するため、出力部101はフィードバック信号を出力するようになる。したがって、48us付近で出力部101はフィードバック信号を出力した。出力部101がノイズによってフィードバックされると、スイッチング部104がオフとなって誤作動を起こしかねない。
【0091】
図9bは図8の回路図の各信号を示したグラフである。すなわち、比較部102-1に蓄電素子が付加された回路図の各信号を示した。図9bと図9aを比較すると、比較部102-1に蓄電素子C2が連結されていない図9aは第2電圧V2が揺れ動いてノイズが発生したのに対し、図9bの第2電圧V2は揺れ動かずノイズが発生しない。すなわち、比較部102-1に蓄電素子C2を連結してバイパス容量の機能を遂行して電子回路モジュール100がさらに安定して動作できるようにする。
【0092】
図8図9aおよび図9bに示したものは、電子回路モジュール100のノイズを減少させるための一実施例であり、電子回路モジュール100のノイズを減少させるための構成は制限しない。
【0093】
以上、添付図面を参照して開示された実施例を説明した。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく開示された実施例と異なる形態で本発明を実施できることが理解できるであろう。開示された実施例は例示的なものであり、限定的なものと解釈されてはならない。
【符号の説明】
【0094】
1:車両
100:電子回路モジュール
101:出力部
102:変換部
103:制御部
104:スイッチング部
105:入力部
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b