(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】ポンプ装置
(51)【国際特許分類】
F04D 13/08 20060101AFI20220207BHJP
【FI】
F04D13/08 R
F04D13/08 Q
(21)【出願番号】P 2017233518
(22)【出願日】2017-12-05
【審査請求日】2020-11-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】飯盛 央隆
(72)【発明者】
【氏名】米川 正章
(72)【発明者】
【氏名】廣田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 利造
【審査官】大屋 静男
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-280193(JP,A)
【文献】特開2017-150399(JP,A)
【文献】特開2017-133405(JP,A)
【文献】特開2012-219718(JP,A)
【文献】特開2003-166494(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102005031420(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水位を検出するフロートスイッチと、
羽根車を収容するポンプケーシングと、
ボルトが設けられる複数の被取付部、及び、前記フロートスイッチの可動範囲に配置された前記被取付部の上部に設けられたリブを有する、前記ポンプケーシングを覆うケーシングカバーと、
を備
え、
前記リブは、前記被取付部の上面であって、前記ボルトが当接する座面よりも前記ケーシングカバーの中心側に、重力方向及び前記ケーシングカバーの径方向に延出する、前記ボルトのボルトヘッドの厚さよりも重力方向に高い板状に形成される水中ポンプ装置。
【請求項2】
前記リブは、前記被取付部に少なくとも1つ設けられることを特徴とする請求項1に記載の水中ポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロートスイッチを用いるポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、汚水槽内の汚水等を排水する手段として、水中に設置される所謂水中ポンプと呼ばれるポンプ装置が知られている。このようなポンプ装置は、ポンプ室を有するポンプケーシング内に羽根車が収容されたポンプと、羽根車を回転させるモータを有する。ポンプ装置は、モータにより羽根車を駆動することで、ポンプ室内で羽根車が回転し、ポンプ室内に吸い込んだ液体を増圧して二次側に吐出する。
【0003】
このようなポンプ装置は、汚水槽内の水位を検出するために、ケーブルにフロートが設けられたフロートスイッチを用いる技術が知られている。また、このようなポンプ装置は、ポンプケーシング及びポンプケーシングの羽根車を挿入する開口部を覆うケーシングカバーを有し、ポンプケーシング及びケーシングカバーをボルト及びナットで締結する技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したポンプ装置は、ケーシング及びケーシングカバーを取り付けるボルト及びナット等の締結部材を取り付ける取付部をポンプ室から外方に突出させて設ける必要がある。しかしながら、ポンプ装置は、フロートスイッチを用いる構成であることから、当該取付部に設けられたボルト又はナットにフロートスイッチのフロート又はケーブルが引っ掛かる等、フロートスイッチのフロート又はケーブルが取付部に乗り上げると、フロートスイッチが水位を精度よく検出できなくなる虞がある。フロートスイッチが水位を検出できないと、ポンプ装置の自動運転に影響が生じる。
【0006】
そこで本発明は、フロートスイッチのフロート又はケーブルがポンプケーシング及びケーシングカバーを固定する締結部材に引っ掛かることを防止できるポンプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、水中ポンプ装置は、水位を検出するフロートスイッチと、羽根車を収容するポンプケーシングと、ボルトが設けられる複数の被取付部、及び、前記フロートスイッチの可動範囲に配置された前記被取付部の上部に設けられたリブを有する、前記ポンプケーシングを覆うケーシングカバーと、を備える。前記リブは、前記被取付部の上面であって、前記ボルトが当接する座面よりも前記ケーシングカバーの中心側に、重力方向及び前記ケーシングカバーの径方向に延出する、前記ボルトのボルトヘッドの厚さよりも重力方向に高い板状に形成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、フロートスイッチのフロート又はケーブルがポンプケーシング及びケーシングカバーを固定する締結部材に引っ掛かることを防止できるポンプ装置を提供することができる。
【0009】
また、リブをポンプ組立時の目印にすることも可能である、組立性を向上させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るポンプ装置の構成を一部断面で示す側面図。
【
図3】同ポンプ装置に用いられるケーシングカバーの構成を示す平面図。
【
図4】同ケーシングカバーに設けられる締結部の構成を
図3中IV-IV線断面で示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係るポンプ装置1を、
図1乃至
図5を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るポンプ装置1の構成を一部断面で示す側面図、
図2はポンプ装置1の構成を示す上面図、
図3はポンプ装置1に用いられるケーシングカバーの構成を示す平面図、
図4はケーシングカバーに設けられる締結部の構成を
図3中IV-IV線断面で示す断面図、
図5はポンプ装置1の一使用例を示す上面図である。
【0012】
図1に示すように、ポンプ装置1は、モータ11と、モータ11が上部に固定されるポンプ12と、モータ11及びポンプ12の間に設けられたシール部材13と、複数のフロートスイッチ14と、フロートスイッチ14を支持するケーブル支持構造15と、電装部16と、を備えている。このようなポンプ装置1は、例えば、汚水槽及び下水道等に設置され、異物(汚物等)を含む汚水を送水する所謂水中汚水ポンプである。
【0013】
モータ11は、モータケーシング内に固定子と、固定子により回転する回転子と、を備え、回転子に回転軸21が接続される。モータ11は、例えば永久磁石モータである。
【0014】
ポンプ12は、回転軸21と、回転軸21に固定される羽根車22と、羽根車22を収納するポンプケーシング23と、ポンプケーシング23を覆うケーシングカバー24と、ポンプケーシング23及びケーシングカバー24を締結するボルト25と、を備えている。
【0015】
回転軸21は、モータ11の回転子と直接的又は間接的に接続され、回転子の回転に追従して回転可能に形成されている。回転軸21は、例えば、モータケーシングにベアリング等の軸受を介して回転自在に支持されている。
【0016】
羽根車22は、例えば、ポンプケーシング23内に挿入可能に形成されている。羽根車22は、ポンプケーシング23内で回転することで、水を圧送可能に形成されている。羽根車22は、例えば、一枚の円板状のシュラウドに羽根が複数設けられたセミオープンタイプのインペラである。
【0017】
図1乃至
図5に示すように、ポンプケーシング23は、ポンプ装置1の設置状態で下方に形成された吸込口31と、外周面の一部に形成された吐出口32と、吸込口31及び吐出口32と接続されるポンプ室33と、モータケーシングと対向する位置に設けられ、ポンプ室33と連続する開口部34と、を備えている。
【0018】
また、ポンプケーシング23は、開口部34の周囲に設けられたモータ11と当接する取付面35と、外周面の一部から突出して設けられた4つの取付部36と、下面から突出して設けられ、ポンプ装置1を設置させるための複数の脚部37を備えている。
【0019】
ポンプケーシング23は、軸心方向に分割された2つの部材により一体に組み立てられることで構成される。具体的には、ポンプケーシング23は、軸心方向で分割された2つの部材を組み立てることで構成される。
【0020】
吸込口31は、ポンプ装置1の設置面から所定の間隙を有して配置される。吐出口32は、例えば、ポンプ室33の径方向の一部に流体的に接続される。吐出口32は、開口端が上方に向いてポンプケーシング23に設けられる。吐出口32には配管が接続される。
【0021】
ポンプ室33は、羽根車22を収納可能に形成されている。また、ポンプ室33は、羽根車22によって増圧された液体を吐出口32に案内可能な、インボリュート形状の流路を形成可能な内周面を有している。ポンプ室33の最大径となる部位は、開口部34の内径よりも大径に形成されている。換言すると、ポンプ室33の内部形状は、開口部34よりも拡径する、所謂アンダーカット形状に形成されている。
【0022】
開口部34は、羽根車22をポンプ室33に挿入可能な内径を有している。取付面35は、ケーシングカバー24と当接可能に形成されている。
【0023】
取付部36は、ポンプ室33を構成する部位の外周面に4箇所設けられる。取付部36は、内部にボルト25と締結するナット36aが周方向の回転を規制されて埋設される。また、取付部36は、ボルト25を挿通するボルト孔を有する。なお、ナット36aは、ポンプケーシング23を構成する2つの部材によって形成される収容部に収容される。
【0024】
脚部37は、吸込口31の周囲に等間隔に複数配置されている。脚部37は、吸込口31を、ポンプ装置1の設置面から所定の高さに配置可能な長さに形成されている。
【0025】
ケーシングカバー24は、円筒状に構成され、ボルト25及び取付部36に設けられたナット36aによりポンプケーシング23に固定され、ポンプケーシング23の開口部34を覆う。また、ケーシングカバー24は、モータケーシングに接続される。ケーシングカバー24は、モータケーシングとともに、シール室13aを構成する。ケーシングカバー24は、その外周面の一部に、シール室13aに潤滑剤を供給する供給孔24aを有する。供給孔24aは、その内周面に雌螺子部が設けられる。
【0026】
ケーシングカバー24は、ケーシングカバー24の外周面から突出して形成され、取付部36と重ねられ、ボルト25及びナット36aにより取付部36に固定される4つの被取付部38を有する。
【0027】
被取付部38は、上面に形成され、ボルト25のボルトヘッドが当接する座面38aと、ボルト25が挿入される貫通孔38bと、を備える。また、4つの被取付部38うち、少なくともフロートスイッチ14に近接する被取付部38は、被取付部38の上面であって、且つ、座面38aよりもケーシングカバー24の中心側に設けられ、重力方向及びケーシングカバー24の径方向に延出する板状のリブ38cを備える。
【0028】
ここで、フロートスイッチ14に近接する被取付部38とは、後述するフロートスイッチ14のケーブル41及びフロート42の可動範囲に位置する被取付部38である。なお、好ましくは、リブ38cは、4つの被取付部38にそれぞれ設けられる。
【0029】
リブ38cは、ボルト25のボルトヘッドの厚みよりも重力方向に高く構成される。リブ38cは、被取付部38の上部に単数又は複数設けられる。リブ38cは、上縁がケーシングカバー24の軸心に対して直交する方向に延びるか、又は、中心から径方向外方に向かってポンプケーシング23側に傾斜する。即ち、リブ38cは、ケーシングカバー24がポンプケーシング23に取り付けられ、ポンプ装置1が設置されたときに、上縁が水平方向に延びるか、又は、ケーシングカバー24の径方向で外方下方に向かって若干傾斜する。
【0030】
シール部材13は、モータケーシング及びケーシングカバー24の間に設けられ、回転軸21とケーシングカバー24の間を軸封可能に構成される。シール部材13は、例えばメカニカルシールである。シール部材13は、モータケーシング及びケーシングカバー24により構成されるシール室13aに収容される。シール室13aは、例えば、潤滑剤が充填される。
【0031】
図2に示すように、フロートスイッチ14は、複数、例えば2つ設けられる。フロートスイッチ14は、ケーブル41と、ケーブル41の一端に設けられたフロート42と、フロートスイッチ14内に設けられ、フロートスイッチ14の傾斜角度で切り替えられるスイッチと、ケーブル41の他端に接続されたコネクタと、を備えている。また、フロートスイッチ14は、ケーブル41の所定の位置に、ケーブル支持構造15の後述する支持具51が一体に固定される。ここで、所定の位置とは、ケーブル支持構造15により支持される部位であり、フロートスイッチ14から所定の長さの位置である。
【0032】
ケーブル41は、導体素線と、導体素線を被覆する被覆部材と、を備える。ケーブル41は、その断面形状が円形状に構成される。ケーブル41は、一端にフロート42が固定されるとともに、スイッチが電気的に接続される。ケーブル41は、他端にコネクタが接続される。ケーブル41は、コネクタを介して、電装部16に接続される。
【0033】
図1乃至
図4に示すように、ケーブル支持構造15は、支持具51と、クリップ52と、支持部材53と、支持プラグ54と、を備えている。ケーブル支持構造15は、複数のフロートスイッチ14のケーブル41を支持可能に構成されている。
【0034】
支持具51は、ケーブル41の所定の位置に固定される。支持具51は、円柱状の被支持部と、被支持部の軸方向の両端にそれぞれ設けられ、被支持部の外径よりも被支持部の径方向に大きい外形状を有する一対のフランジと、一方のフランジに設けられたケーブルブーツと、を備える。支持具51は、被支持部、一対のフランジ及びケーブルブーツが一体成形により樹脂材料で構成される。支持具51は、ケーブル41に予め一体成形されるか、または、ケーブル41に一体に固定される。なお、この場合、支持具51は、例えば、ケーブル41に、熱収縮によって固定されるか、又は、接着剤により固定される。
【0035】
クリップ52は、支持具51の被支持部を支持可能に構成される。クリップ52は、被支持部を内部に配置可能な曲率半径を有し、その一部が被支持部の外径よりも小さい幅で開口する円弧筒状に構成される。クリップ52は、開口する端部の軸方向の幅が被支持部の軸方向の幅よりも大きく構成される。クリップ52は、端部間に位置する部位の軸方向の幅が被支持部の軸方向の幅と同一に構成される。
【0036】
支持部材53は、モータケーシング又は電装部16に固定される基部61と、基部61に固定される、一方向に長いロッド62と、を備えている。
【0037】
基部61は、基部61がモータケーシング等に固定されたときに、軸方向が重力方向に配置されるロッド62を挿通可能な孔部61aと、孔部61aの軸方向に交差する方向に設けられた螺子穴61bと、螺子穴61bに螺合される所謂ホーローセットやイモネジと呼ばれる止めねじ61cと、を備えている。止めねじ61cは、螺子穴61bに螺合することで、孔部61aに挿入されたロッド62を固定可能に構成される。
【0038】
ロッド62は、一端側が基部61に固定されるとともに、他端側に複数のクリップ52が一体に設けられる。ロッド62に設けられた複数のクリップ52は、等間隔に配置される。ロッド62は、例えば、円形状のクリップ52の軸方向がモータケーシングの径方向に沿うように、孔部61aに固定される。ロッド62は、止めねじ61cで固定される位置を変更することで、基部61からクリップ52までの高さが調整される。ロッド62は、基部61に固定される部位に、ロッド62の高さ位置を示す複数のメモリやラインにより構成された表示部を有する。
【0039】
支持プラグ54は、供給孔24aに螺合可能な雄螺子部を有し、供給孔24aを閉塞するプラグ54aと、プラグ54aの端部に一体に形成されたクリップ52と、を備えている。支持プラグ54は、例えば、クリップ52の円弧状部の軸方向がモータケーシングの径方向に沿うように、プラグ54aにクリップ52が一体に配置される。
【0040】
電装部16は、カバー71と、カバー71内に配置された制御盤73と、制御盤73及びモータ11に接続される電源ケーブル72と、を備えている。
【0041】
カバー71は、一端が閉塞するとともに、電源ケーブル72及びフロートスイッチ14のケーブル41をそれぞれ挿通して固定する一対の固定部71aを有する。一対の固定部71aは、カバー71の上面であって、例えば対称位置に設けられた開口と、この開口に挿入され、各ケーブル41、72を液密に支持する支持体71bと、を備えている。カバー71は、例えば、樹脂材料により形成されている。
【0042】
制御盤73は、フロートスイッチ14のON/OFFに基づいてモータ11を所定の回転数で駆動可能に構成される。例えば、制御盤73は、高さ方向で2番目に高い、換言すると最も低い位置のフロートスイッチ14がONになっているとともに、1番目に高い位置のフロートスイッチ14がONになったときに、モータ11を所定の回転数で駆動可能に構成される。また、制御盤73は、モータ11の駆動時であって、高さ方向で最も低い位置のフロートスイッチ14がOFFになった場合に、モータ11を停止可能に構成される。
【0043】
このように構成されたポンプ装置1によれば、フロートスイッチ14が被取付部38上に位置した状態で水位が下がっても、フロートスイッチ14はリブ38cに接触し、リブ38c上を滑り落ちる。これにより、フロートスイッチ14が被取付部38のボルト25に引っ掛かり、フロートスイッチ14の移動が規制され、水位の変化によりフロート42が移動することが阻害されることを防止できる。即ち、被取付部38は、上面に設けられたリブ38cによって、被取付部38に設けられるボルト25に引っ掛かることでフロートスイッチ14のON/OFFの切り替えが妨げられることを防止できる。
【0044】
また、フロートスイッチ14がボルト25に引っ掛かることを防止できるため、
図5に示すように、ポンプ装置1設置時よりフロートスイッチ14の先端をリブ38cの設けられた被取付部38に向けた状態で設置可能となる。これにより、フロートスイッチ14の先端をケーシングフランジの外側に向けていた従来の設置方法に比べ、ポンプ装置1の設置に必要な面積を低減することができる。これにより、汚水槽等のポンプ装置1が設置される枡を小さくできることから、汚水槽や排水設備のコストの低減が可能となる。
【0045】
また、被取付部38にリブ38cを設ける構成であることから、被取付部38の強度が向上する。結果、ポンプケーシング23のケーシングカバー24の被取付部38に外力が印加された場合であっても、リブ38cによる補強効果により被取付部38の破損を抑制することができる。補強効果を考慮すると、被取付部38の全てにリブ38cを設けることが好ましい。
【0046】
また、4つの被取付部38のいずれかにリブ38cを設ける構成とすることで、ケーシングカバー24の向きが判断できることから、リブ38cは、ポンプケーシング23にケーシングカバー24を組み立てる時の目印にすることができる。これにより、ポンプ装置1は、組立性を向上させることも可能である。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1]
水位を検出するフロートスイッチと、
羽根車を収容するポンプケーシングと、
ボルトが設けられる複数の被取付部、及び、前記フロートスイッチの可動範囲に配置された前記被取付部の上部に設けられたリブを有する、前記ポンプケーシングを覆うケーシングカバーと、
を備える水中ポンプ装置。
[2]
前記リブは、前記ボルトのボルトヘッドの厚さよりも重力方向に高く構成されることを特徴とする、[1]に記載の水中ポンプ装置。
[3]
前記リブは、前記被取付部に少なくとも1つ設けられることを特徴とする[1]又は[2]に記載の水中ポンプ装置。
【符号の説明】
【0048】
1…ポンプ装置、11…モータ、12…ポンプ、13…シール部材、13a…シール室、14…フロートスイッチ、15…ケーブル支持構造、16…電装部、21…回転軸、22…羽根車、23…ポンプケーシング、24…ケーシングカバー、24a…供給孔、25…ボルト、25c…リブ、31…吸込口、32…吐出口、33…ポンプ室、34…開口部、35…取付面、36…取付部、36a…ナット、37…脚部、38…被取付部、38a…座面、38b…貫通孔、38c…リブ、41…ケーブル、42…フロート、51…支持具、52…クリップ、53…支持部材、54…支持プラグ、54a…プラグ、61…基部、61a…孔部、61b…螺子穴、62…ロッド、71…カバー、71a…固定部、71b…支持体、72…電源ケーブル、73…制御盤。