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特許7019564口腔外科手術における使用のための保護装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】口腔外科手術における使用のための保護装置
(51)【国際特許分類】
   A61C 5/90 20170101AFI20220207BHJP
【FI】
A61C5/90
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2018516605
(86)(22)【出願日】2016-06-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-06-28
(86)【国際出願番号】 AU2016000195
(87)【国際公開番号】W WO2016197179
(87)【国際公開日】2016-12-15
【審査請求日】2019-06-10
(31)【優先権主張番号】2015902167
(32)【優先日】2015-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】517433555
【氏名又は名称】エッセンシャル・サージカル・コンサルティング・ピーティーワイ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ESSENTIAL SURGICAL CONSULTING PTY LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】ローウィンガー、デイビッド
【審査官】小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第101292910(CN,A)
【文献】特開昭53-117293(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第02710243(DE,A1)
【文献】米国特許第06213772(US,B1)
【文献】特開平03-292951(JP,A)
【文献】特開昭60-083651(JP,A)
【文献】米国特許第06267591(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 5/90
A61C 17/60
A61C 5/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔手術の間に使用するための保護装置であって、
前記保護装置は、
第1および第2の端と両側面端の間に伸びることによって規定されたほぼ平面シート材料から形成された保護装置本体を備え、前記保護装置本体は
患者の口の外側に位置し、患者の外頬に対向して位置する第1の平面シート部分と、
前記口の内側に位置し、頬の内側表面に対向して位置する第2の平面シート部分と、前記第2の平面シート部分は前記第1の平面シート部分に対して短縮され、このことによりその長さは前記第1の平面シート部分の全長の半分より短く、
弾力的に変形可能であり、患者の唇の少なくとも一部の解剖学的形状に適応するように窪んで形成され、これにより、外科用器具類と患者の軟組織の間に物理的な壁を提供する、前記保護装置本体の前記第1の平面シート部分および前記第2の平面シート部分の間の第3の部分と、
を有し、
前記保護装置本体は前記両側面端に隣接する少なくとも一つの吸引チューブを含み、それぞれのものは、前記口の外側に位置するように構成された第1の自由開口端と、前記口の内側に位置するように構成された第2の自由開口端を有し、前記少なくとも一つのチューブのそれぞれは、前記第2の平面シート部分から前記第3の部分を介して前記第1の平面シート部分へ前記保護装置の本体に沿って延び、そして、前記第2の端から前記第1の端へ前記保護装置本体に沿って伸長する通路を有し、前記第3の部分は患者の唇の少なくとも一部の前記解剖学的形状への適応を可能にするために、柔軟な材料から作られた折り返し部分である、保護装置。
【請求項2】
前記第3の部分は前記保護装置本体が患者の口の外側の前記第1の平面シート部分から患者の口の前記内側の第2の平面シート部分に移行するように構成される折り返し部分を備える、請求項1に記載の保護装置。
【請求項3】
前記折り返し部分は、実質的にU字型の構造である、請求項2に記載の保護装置。
【請求項4】
前記保護装置の前記第2の平面シート部分を形成する本体の小部分は口の内側に位置するように構成され、前記第1の平面シート部分を形成する本体の大部分は口の外側に伸長するように構成される、請求項3に記載の保護装置。
【請求項5】
前記折り返し部分は、患者の口角および少なくとも唇の一部を包むように構成される、請求項4に記載の保護装置。
【請求項6】
前記保護装置本体は、患者の異なる口角および唇の輪郭に対応するように可鍛性である、請求項5に記載の保護装置。
【請求項7】
前記口の内側に位置するように構成された前記第2の平面シート部分および前記第1の平面シート部分は、長手方向軸に対して対称な両側面端を有する、請求項に記載の保護装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つのチューブの第1の端は、前記口の内側から収集ソケット又は外気へのガス産出物の少なくとも一つのチューブを介した排出を可能にするために、前記口の外側に位置する排出チューブを受容して維持するように適応される、請求項に記載の保護装置。
【請求項9】
それぞれのチューブの前記第2の端は、ジアテルミ火傷の源から前記口の内側で生成されたガスの流出を受容する開口部を有する、請求項に記載の保護装置。
【請求項10】
記保護装置の前記本体の両側面端に取り付けられた2つの吸引チューブがある、請求項に記載の保護装置。
【請求項11】
前記排出チューブは、前記保護装置の本体に着脱可能に取り付けられる、請求項10に記載の保護装置。
【請求項12】
前記保護装置の本体は、プラスチック、金属、又は2つの組み合わせから選択された材料から製作される、請求項11に記載の保護装置。
【請求項13】
前記保護装置は、柔軟で塑性であり、電気絶縁で温度不活性である材料から製作される、請求項12に記載の保護装置。
【請求項14】
前記保護装置は、自己位置付けし、患者の口に接続されたままであり、その間じゅう口角と唇を保護することができる、請求項13に記載の保護装置。
【請求項15】
前記保護装置の形状は、特定の患者について適切な寸法の選択で、異なる解剖学的寸法に適合するように変えられ得る、請求項14に記載の保護装置。
【請求項16】
前記保護装置は、唇縁の少なくとも一部分に亘って外科医が前記保護装置を位置付けるのを可能にするための固有の可塑性を有する、請求項15に記載の保護装置。
【請求項17】
前記保護装置は、前記固有の可塑性を使用して前記口に対して圧着され得る、請求項16に記載の保護装置。
【請求項18】
前記保護装置は使い捨てである、請求項17に記載の保護装置。
【請求項19】
前記保護装置は再使用可能である、請求項17に記載の保護装置。
【請求項20】
前記保護装置は、異なる寸法の構成要素の装備の構成要素として供給される、請求項19に記載の保護装置。
【請求項21】
前記保護装置は、柔軟でなく、特定の患者の口に適応するように予め設定された剛性材料、又は材料の組み合わせから製作される、請求項20に記載の保護装置。
【請求項22】
前記保護装置は、特定の患者の口に適応するためにユーザ調整可能である、柔軟な/変形可能な材料の組み合わせ、又は材料の組み合わせから製作される、請求項20に記載の保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、外科補助器具、道具及び用具に関し、さらに特に、手術の間に患者と医療スタッフ両方の安全性を高めるための外科補助器具としての使用のための装置に関する。さらに特に、発明は、口腔手術の間に引き起こされ得る火傷や他の可能性ある損傷から、口腔組織を保護する装置に関する。さらに特に、本発明は、口腔の手術の間、患者の軟組織を保護する使い捨ての防護物を提供する。1つの実施形態にしたがった発明は、装置において、軟組織がジアテルミ刀(diathermy knife)によって切断されるときに生成される有害又は有毒な気体及びガスの排出のための通路をさらに提供する。発明はさらに、異なる患者に適応するためのさまざまな寸法の使い捨て装置の範囲を含む外科装具に関し、これはそれぞれ火傷や他の可能性ある損傷から口腔組織を保護する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 口腔外科は、上気道、扁桃摘出、アデノイド切除、口蓋手術、舌手術、他の経口的な手術、及び一定の歯科手術で実行されるものを含む多くの処置を伴う。
【0003】
[0003] アデノイド切除や扁桃摘出のような上気道手術は、6か月児の子供から大人まで、かなり共通して処置が実行される。過去10年を通して、旧様式の外科用技術と比較されて血液損失を最小化するために、組織を切開又は除去するためのジアテルミ(diathermy)(単極電子焼灼器)や、コブレーション(coblation)(二極電気焼灼器)や、レーザのような「熱い(hot)」器具を使用する傾向が増加してきた。「熱い器具」の使用は、今や標準的で一般的な方法である。これらの器具は、外科医によって保持されるハンドル、流れが通る軸、電気が組織に適用される先端部を有する。軸は、絶縁体の薄い層を有する。
【0004】
[0004] ジアテルミのような熱い器具の使用によって引き起こされる2つの顕著な問題がある。第1は、軟組織を焼いて、患者に外傷と傷跡を引き起こす危険性である。第2は、有毒ガスやウイルスのような他の有害な原因物質の排出である。これらの「熱い」器具の使用から生じる患者と手術室スタッフに対する危険性は、以下のように要約され得る。
【0005】
[0005] [口角への火傷]
これは潜在的に美容を損ねるものであり、機能障害であり、器具の軸を通して送られた熱から生じ得る。軸中の不良な絶縁体は、直接的な電気熱傷を導き得る。(補助の看護師によって保持された金属吸引器のような)口角に対して保持された別の器具に対する電気通過/アークは、口の中で生じ得る。
【0006】
[0006] 口の中で蓄積された麻酔ガス/酸素の点火も、突発的な火を引き起こし得る。
[煙プルーム/蒸気]
a)手術部位の視界をぼやけさせる口/鼻を満たす煙は、動作を遅め得、正確な切開を妨げ得る。
b)外科医、看護師及び麻酔医によって呼吸される口から排出された煙も、職業上の健康及び安全性と密接な関係を有する。生成された煙プルームは、ジアテルミ煙中に存在するとして示された潜在的な伝染性の、致命的な、及び発がん性のウイルスを含み得る。
【0007】
[0007] [火傷]
ジアテルミの軸は、軟組織を焼くのに十分な手順における延長された使用の間、送られた熱から十分熱くなり得る。電気が軸から放出し得るようにする不良な絶縁体についての多くの報告されたケースがある。ジアテルミを使用する口腔手術の間に組織を焼くことは、CJD、HPV、HIV等のようなウイルスとともに、1時間に1箱の煙草の煙の曝されるのと同等である有毒を潜在的に含んで運び得る大きなプルームの煙の排出を引き起こす。既知の切開器具は今や「熱い」解剖器具に変更されたが、器具と技術の残りは、「刃物」切開の時から変更されない又は適応されない。
【0008】
[0008] 口腔手術の間、患者の口は、手術部位への接近のために開いて保たれる。既知の方法論に従うと、患者の口は、Boyce-Davis開口器(gag)によって開いて保たれる。これは、口をY軸に沿って広く開くように保つが、顔と口の組織、特に口角のための保護は殆ど提供しない。器具は、口が規定された空間であるとき、口角に対して置いている器具の軸で、口の中に通過される。目下、口角は手術の間適切に保護されない。いくつかの当座しのぎの保護は、口角の辺りで畳まれて掛けられた四角のガーゼの使用によって提供される。これは不十分な保護を与えるので、患者の組織は焼かれ得る。扁桃摘出の間の口火傷は、医学文献において知られている。耳鼻咽喉学と、頭頸部手術の記録で報告された研究にしたがうと、主に焼灼装置の使用による唇と口の周囲の火傷は、過少報告された扁桃摘出の合併症であり、結果として長期間の問題となると理解される。(近くのアデノイド腺とともに)扁桃の除去は、米国において最も一般的に行われる外科手術のうちの1つである(Dr. Albert H. Park、The University of Utah School of Medicine、ソルトレークシティ)。殆どの患者が非常にうまくいく一方、出血、痛み、及び声の変化が含まれる多数の合併症が生じ得る。1つの研究において、チームは、1997年1月から2005年12月の間にソルトレークシティにおける小児医療センター(PCMC)での扁桃摘出術の間に口の火傷を負った子供及び十代の観察を行った。さらに、彼らは、小児耳鼻咽喉科医のオンライン全国調査を行った。PCMCで行われた4、327の手術のうち、再建手術を必要とした1人を含む7人の患者が口の火傷を負った。医師に送られた298の調査のうち、101が完了された。61人の回答者全体が、患者に口の周囲に火傷を負わせたと報告した。火傷のうちのおおよそ10パーセントは重く、追加の処置を必要とした。火傷の殆どは、領域を焼灼するのに使用された装置で扁桃腺が取り除かれるときに生じた。しかしながら、いくつかのケースは、手術刀が除去のための主な器具であり、焼灼器は単に出血を制御するのに使用されたときでさえ生じた。負傷の殆どの一般的な原因は、不良な焼灼装置先端部である。対照的に、外科医の経験の度合いは、口の火傷の危険性への影響を持たない。著者は、「扁桃摘出は、依然として最も頻繁に行われる処置のうちの1つであるので、この合併症を避けるため基準が存在し、各ケースについて考慮されるべきである」と結論付けている(耳鼻咽喉科と頭頸部手術の記録、2008年1月を参照)。
【0009】
[0009] 扁桃腺摘出ジアテルミ火傷から負われた永久的な表側口角と上唇の火傷は、口腔手術の既知の危険性であるが、火傷を確実に防ぐことは殆ど有効でない。
【0010】
[0010] [有毒ガス]
組織を焼くことからの現在のガス排出は、手術室の看護師のような補助者によって口の中で保持された真空吸引器によって抑えられる。吸引器は、口を満たして手術範囲の外科医の視界をぼやけさせる煙を受容して排気する。(薄いマスクによって覆われただけの)外科医の顔は、患者の口に非常に近い。看護師も非常に近いので、両者は処置の間に放出する煙を容易に吸い込む。
【0011】
[0011] 既知の機器の使用から生じる実用面での短所がある。例えば、看護師が、手術の期間の間患者の口の中で吸引器を保持するように耐える必要がある。これは骨が折れ、飽き飽きするものである。これはまた、口の中で揺らされている吸引器が歯や他の組織を傷付け得るので、潜在的に危険である。吸引器はまた、特に幼児の小さな口において動作するときに外科医の視界をぼやけさせる。カフなし麻酔チューブが子供に対して通常使用されるとき、麻酔ガスは口の中に漏れ得、これはすっかり吸引されない場合、外科医や手術室の人に呼吸されて影響を与え得る。
【0012】
[0012] したがって、口腔又は歯科手術の間、熱及び火傷から軟組織を保護するための絶縁壁を提供するための長く望まれた要望がある。口腔手術の間に軟組織が焼かれたとき、ガス排出の改善された方法を提供するための望まれた要望もある。
【発明の概要】
【0013】
[0013] 広く概説される以下は、発明がよりよく理解され得るように、及び、現在の技術への本貢献と、現在の技術に亘る改善がよりよく認識され得るようにするための本発明の実施形態と特徴である。勿論、以後記述される本発明の付加的な特徴があり、これは請求項の主題事項を形成する。
【0014】
[0014] これに関して、本発明の少なくとも1つの実施形態で詳細に説明する前に、本発明は、以下の記述において明らかにされた、又は図面において図示された構成要素の構築の詳細に対して、及び構成に対して、その用途において限定されないことが理解される。本発明は、他の実施形態が可能であり、及び、獣医学用途において含まれるさまざまな解剖学的部位においてさまざまな方法で実施されて実行されることが可能である。また、ここで用いられる語法や用語法は、記述の目的であり、限定するものと見なされるべきではないことが理解される。このように、当業者は、本開示が基づく概念が、本発明の目的を実行するための道具組立、構造、方法及びシステム上での他の変形を設計するためのベースとして容易に利用され得ることを認識されたい。
【0015】
[0015] したがって、口腔手術において遭遇される実際の欠点を除去する新たな改善された道具を提供することは、本発明の目的である。
【0016】
[0016] 前述の先行技術課題と現在の方法論の欠点とともに、本発明は、口腔手術において使用される装置における改善を提供し、さらに特に、手術の間に口角のような構造を保護する使い捨ての軟組織保護装置を提供する。さらに特に、本発明は、口腔手術の間に起こされ得る火傷や他の可能性ある損傷から、口腔組織を保護する装置を提供する。さらに特に、本発明は、口腔手術の間、患者の軟組織を保護して、熱い器具により生成されたガスを受容して排気することができる使い捨ての防護物を提供する。
【0017】
[0017] 1つの広い形態において、本発明は、口腔手術における使用のための保護装置を備え、本装置は、口の外側に位置する第1の部分と、使用の間、口の内側に位置する第2の部分とを有する本体を備え、装置本体は、少なくとも本体の一部が、患者の口の少なくとも一部の解剖学的形状に適応するように、手動の成形を可能にするために弾力的に変形可能であるように構成され、これにより、外科用器具類と患者の軟組織の間に物理的な壁を提供する。
【0018】
[0018] 1つの実施形態にしたがうと、保護装置は、異なる口形状に適応するために手動で調節され得る可鍛性の本体を備える。本体は、特定の患者の解剖学的口形状に適合するように、外科医又は技手によって使用され得る実質的にU字型構成を規定するのが好ましい。さらなる実施形態にしたがうと、本装置は、収集コンセント又は外気に、気体産出物を排出するための既知の排出チューブを受容して維持するように適応された第1の端と、口の内側に位置する第2の端を有する少なくとも1つのチューブを含む。第2の端は、ジアテルミ火傷の源からガスの流出を受容する開口部を有する。1つの実施形態にしたがうと、吸引チューブは装置の本体と一体である。代替的な実施形態にしたがうと、吸引チューブは装置の本体に着脱可能に取り付けられる。
【0019】
[0020] 好ましくは、装置の本体は、プラスチック、金属、又は2つの組み合わせから選択された材料から製作される。本装置は、柔軟な又はプラスチックの電気絶縁で温度不活性である他の材料から製作され得るのが好ましい。代替的な実施形態において、保護装置は、ユーザ調節が意図されず、患者の口に適応するように予め設定された材料又は材料の組み合わせから製作される。これに関して、本装置は、自己位置付けして、患者の口に接続されたままでいて、口角と唇のような領域を保護することができる。設計形状は、スタッフが特定の患者について適切な寸法を選択できるようにする異なる解剖学的寸法に適合するように変えられ得る。典型的に、外科医は、唇の縁に亘って折り返し部分を置いて、その生来の可塑性を使用してそれを口に対して圧着する。1つの実施形態にしたがうと、保護装置の装備は、特定の患者の解剖学的構造について適切な寸法を外科医が選択できるようにして提供され得る。
【0020】
[0021] 別の広い形態において、本発明は、口腔手術において使用するための保護装置を備え、本装置は、患者の口の外側に位置する第1の末端部分と使用の間に口の内側に位置する第2の部分を有する本体を備え、装置本体は、患者の唇の形状に係合して適応するように変形可能である折り返しを含み、これにより、外科用器具類と患者の軟組織の間に物理的な壁を提供する。
【0021】
[0022] 別の広い形態において、本発明は、口腔手術において使用するための保護装置を備え、本装置は、患者の口の外側に位置する第1の末端部分と、使用の間に口の内側に位置する第2の部分を有する本体を備え、装置本体は、患者の唇の形状に係合して適応するように変形可能である折り返しを含み、これにより、外科用器具類と患者の軟組織の間に物理的な壁を提供し、本装置は、少なくとも第1の端から第2の端に伸長する少なくとも1つのチューブをさらに備え、第1の端は、第2の端に入るガスを取り除くための吸引チューブを受容するように適応される。
【0022】
[0023] 1つの広い形態において、本発明は、口腔手術における使用のための保護装置を備え、本装置は、口の外側に位置する第1の部分と、使用の間に口の内側に位置する第2の部分を有する本体を備え、装置本体は、本体の少なくとも一部が患者の口の少なくとも一部の解剖学的形状に一致するように構成され、本体は、外科用器具類と患者の軟組織の間に物理的な壁を提供する。
【0023】
[0024] 別の広い形態において、本発明は、口腔手術において使用するための保護装置を備え、本装置は、患者の口の外側に位置する第1の部分と、使用の間に口の内側に位置する第2の部分を有する本体を備え、装置本体は、患者の口の少なくとも一部の解剖学的形状に適応するための手動整形を可能にするように、少なくとも本体の一部が弾力的に変形可能であるように構成され、これにより外科用器具類と患者の軟組織の間の物理的な壁を提供する。
【0024】
[0025] 1つの実施形態にしたがうと、口の隣接する内側表面に対向するように構成された平面領域と装置本体は、異なる口形状に適応するための調整を可能にする可鍛性/柔軟性がある。装置の本体の大部分は、口の内部に位置付けられ、本体の少数部分は、口の外側に伸長する。本体は、口の内側平面領域から口の外側の頬係合部分に本体が移行する折り返し部分を有し、これは実質的にU字型である。実質的にU字型の形成は、特定の患者の解剖学的の口形状に適合するように調整可能である。保護装置は、口の内側位置から口の外側位置に装置の本体に沿って伸長する少なくとも1つの通路を含む。
【0025】
[0026] 各通路は、少なくとも1つのチューブによってそれぞれ形成され、それぞれのものは、口の外側に配置された第1の端と、口の内側に配置された第2の端を有する。保護装置は、同じ材料から形成された平面領域と、一体化した接続された顔係合部分を有し、それぞれ共通する側面端を有する。2つのチューブがあり、それぞれの1つは、各側面単に沿って位置することが好ましい。チューブの第1の端は、口の内側から収集ソケット又は外気へのガス産出物の排出を可能にするために、口の外側に位置する排出チューブを受容して維持するように適応される。各チューブの第2の端は、ジアテルミ火傷の源から口内側に生成されたガス流出を受容する開口を有する。チューブは、装置の本体の側面端に取り外し可能に取り付けられた吸引チューブとして作用する。
【0026】
[0027] 好ましくは、装置の本体は、プラスチック、金属又は2つの組み合わせから選択された材料から製造される。本装置は、柔軟でプラスチックの、電気絶縁及び温度不活性である材料から製造されることが好ましい。本装置は、自己位置付けし、患者の口に接続されたままであり、口角と唇のような領域を保護することができる。装置の形状は、スタッフが、特定の患者について、適切な寸法を選択するのを可能にする異なる解剖学的寸法に適合するように変えられ得る。本装置は、唇縁の少なくとも一部分に亘って外科医が装置を圧着するのを可能にするための生来の可塑性を有する。1つの実施形態にしたがうと、本装置は、柔軟でなく、特定の患者の口に適応するように予め設定された剛性材料、又は材料の組み合わせから製作される。
【0027】
[0028] 別の広い形態において、本発明は、口腔手術において使用するための保護装置を備え、本装置は、使用の間患者の口の外側に位置する第1の端と、口の内側に位置する第2の端を有する本体を備え、装置本体は、患者の唇の少なくとも一部の形状に係合して適応するように変形可能である折り返し部分を含み、これにより、外科用器具類と患者の軟組織の間の物理的な壁を提供し、これは患者の口の内側から外側に伸長する。好ましい実施形態にしたがうと、本装置は、少なくとも1つの排出チューブを含み、それぞれ手術の間に口の内側から口の外側に誘導されたガスの送りを可能にする通路を含む。第1の端は、第2の端を介して入るガスを取り除くための吸引チューブを受容するように適応される。吸引チューブは、手術上で誘導された煙の排出を最小化するために、口腔手術範囲のはっきりした視界を確実にするように少なくとも1つの排出チューブを介して口から煙プルームとガスを一掃する。
【0028】
[0029] 好ましい実施形態にしたがうと、本装置は、1.熱/電気熱傷から口の側面を保護すること、及び、2.澄んだ視界を確実にするように、煙プルームとガスを口から一掃するための連続的な吸引を提供することによって、口腔手術における組織の火傷とガス摂取の危険性を最小化し、口腔吸引器とそれを保持するための看護師についての必要性を打ち消すために、外科医とスタッフへの煙の排出を最小化する。
【0029】
[0030] 発明を特徴付ける新規性のさまざまな特徴と並行して、発明の他の目的とともにこれらは、特に添付された特許請求の範囲において特殊性が指摘され、本開示の一部を形成する。本発明、その動作利点と、その使用によって到達される特定の目的のより良い理解のために、説明された発明の好ましい実施形態がある付随する図面と記述事項への参照がなされるべきである。
【0030】
[0031] 本発明は、既知の先行技術と識別された欠陥に対する代替を提供する。前述及び他の目的と利点は、以下への記述から明確となる。記述において、この一部を形成して、本発明が実施され得る説明となる特定の実施形態を介して示される付随する明示への参照がなされる。これらの実施形態は、当業者が発明を実施するのを可能にするために、十分な詳細において記述され、発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用され得ることと、構造上の変化がなされ得ることが理解されるべきである。付随する説明において、類似した参照文字は、いくつかの図面を通して同じ又は類似した部品を指示する。以下の詳細な説明は、したがって、限定する意味においてとられるべきではなく、本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲によって最良に規定される。
【0031】
[0032] 発明はより良く理解され、上で明らかにされたもの以外の目的は、ここでの以下の詳細な説明に考慮が与えられるときに明らかとなる。このような記述は、添付された図面に言及する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、好ましい実施形態にしたがった口腔保護装置の斜視図を示す。
図2図2は、図1の保護装置の後方斜視図を示す。
図3図3は、図1の保護装置の反対側面斜視図を示す。
図4図4は、図1の保護装置の側面図を示す。
図5図5は、図1の保護装置の正面図を示す。
図6図6は、図1の保護装置の上面図を示す。
図7図7は、唇と係合する口のいずれかの側面で使用される保護装置での患者の開かれた口の平面図を示す。
図8図8は、ガス排出チューブにそれぞれ接続された図8の保護装置を示す。
図9図9は、1つの実施形態にしたがった保護装置のより小さなバージョンの斜視図を示す。
図10図10は、別の実施形態にしたがった保護装置のさらに伸長されたバージョンを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
[0033] 本発明は、好ましい実施形態であるが、限定するものではない実施形態にしたがって、付随する説明を参照してさらに詳細にここで記述される。ここで言及される例は、説明となるものであり、本発明の範囲を限定するものとしては見なされない。本発明のさまざまな実施形態がここで記述される一方、これらは修正が可能であり、したがってここでの開示は、明らかにされた正確な詳細の限定として解釈されるべきではないが、このような変化と代替を利用するために、記述の範囲内にあると解釈されるべきである。
【0034】
[0034] 図1は、好ましい実施形態にしたがった口腔保護装置1の斜視図を示す。保護装置1は、第1の端3と第2の端4を有する本体2を備える。第2の端4は、(示されない)患者の口の内側に位置し、第1の端3は、患者の唇の周囲に適応して包む溝6を規定する折り返し部分5で、患者の口の外側に位置する。1つの実施形態にしたがった折り返し部分5は、弾力的に変形可能及び/又は柔軟性があり、外科医が、患者の唇に適応するように調節できるようにする。本体2は、装置1が使用されるとき、患者の頬の外側に対して置かれて手術の間に口が開かれて保持される間、保護を提供し、熱いジアテルミのような外科用器具類と頬、及びある程度の口腔領域までの間の物理的壁を提供する平面領域7を含む。
【0035】
[0035] 保護装置1は、本体2のそれぞれの端領域10と11に適応されたチューブ8と9を含む。これらは、特定の設計要件と選択された構造の材料に依存して本体2と一体化して形成され、又は代替的に本体2に接続され得る。チューブ8と9は、手術範囲からガスを排気する真空のラインに結合される(図8を参照)。チューブ8は、装置1が使用中であるとき、患者の口の内側に位置する第1の端12と、口の外側で終端する第2の端13を有する。同様に、チューブ9は、装置1が使用中である時、患者の口の内側に位置する第1の端14と、口の外側で終端する第2の端15を有する。1つの実施形態にしたがうと、チューブ8と9は、口腔手術の部位で蓄積する有毒ガスを排気するための吸引経路を提供するそれぞれの通路17と18を含む。端13と15は、ガス排出チューブに係合する(図8参照)。
【0036】
[0036] 図2は、対応する番号付けで、図1の保護装置1の後方斜視図1を示す。図3は、対応する番号付けで、図1の保護装置の側面斜視図を示す。
【0037】
[0037] 図4は、図1の保護装置の側面図を示す。図5は、図1の保護装置の正面図を示す。図6は、図1の保護装置の上面図を示す。
【0038】
[0038] 図7は、それぞれ唇領域33と34に係合する第1の保護装置31と、反対の2の装置32とともに、患者の開いた口30の平面図を示す。保護装置31は、第1の端36と第2の端37を有する本体35を備える。第2の端37は、口30の内側に位置し、丸みを帯びた折り返し39によって規定された溝38において唇領域22を受容する。同様に、保護装置32は、第1の端41と第2の端42を有する本体40を備える。第2の端42は、口30の内側に位置し、丸みを帯びた折り返し44によって規定された溝43において唇領域34を受容する。折り返し部分39と44は、1つの実施形態にしたがうと、弾力的に変形可能及び/又は柔軟性があり、外科医が、患者の唇領域33と34にそれぞれ適応するように調節できるようにする。装置31の本体35と本体40は、頬46と47に対してそれぞれ置かれて保護し、患者との望まれない器具接触に対して物理的な壁を提供する。
【0039】
[0039] 保護装置31は、本体35のそれぞれの端領域に適応されたチューブ50と51を含む。チューブ50と51は、手術範囲から収集ユニット又は他の既知のコレクタにガスを排気する真空ライン52に結合される。同様に、保護装置32は、本体40のそれぞれの端領域に適応されたチューブ53と54を含む。チューブ53と54も、手術範囲から収集ユニット又は他の既知のコレクタにガスを排気する真空ライン55に結合される。図7における構成は、左右両側の対立する装置を用いるが、以下の組み合わせも用いられ得ることが当業者によって認識される。ガス排気チューブ無しの1つの装置、2つの装置であるが、1つのみがガス排気チューブ有りである。
【0040】
[0040] 図8は、対応する番号付けで、両方が(示されていない)ガス収集装置への単一ライン56において途中で終端するそれぞれの真空排出ライン52と55にそれぞれ接続された図8の保護装置31と32を示す。
【0041】
[0041] 図9は、真空チューブ61に接続された実施形態にしたがった保護装置60のより小さなバージョンの斜視拡大図を示す。保護装置60は、好ましくは本体62と一体化して形成された平面領域63とチューブ64と65を含む本体62を備える。チューブ64と65は、手術範囲からガスを排気する真空ライン61に結合される(図8参照)。
【0042】
[0042] 図10は、別の実施形態にしたがった保護装置70のさらに伸長されたバージョンを示す。保護装置70は、顕著に増大された表面領域と伸長された排気チューブ75と76を有する平面領域74を含む伸長された本体72を備える。チューブ75と76は、手術範囲からガスを排気する真空ライン77に結合される。
【0043】
[0043] 真空チューブは、できる限り深い深度まで口に入るのが好ましい。真空チューブの中央チューブ長さは、500mm辺りの長さであり、Y字型の接合物に圧入されるのが好ましい。唇保護装置成形の幅とチューブは、25~30mmの領域にあり得るが、他の寸法は、異なる寸法にされた患者の解剖学的に適応するように意図されるのが好ましい。
【0044】
[0044] 1つの実施形態にしたがうと、本装置は、ユーザ毎の形状に曲がる生来の能力で構築された平型である。柔軟性は、本体において内部膜を使用して導出され得る。さらなる実施形態において、保護装置は、患者の唇に亘って滑って、頬の壁の上で軽く固定するように輪郭付けられる成形されたシリコン本体を備える。固定力は、患者の口に装置を位置付けるとき、外科医によって調節され得る。装置が元の場所にあるとき、口の中で位置する第1の端と、口の外側に伸長する第2の端を有するチューブが、成形されたシリコン中に組み込まれる。各チューブは、第1及び第2の端の間で伸びる通路を有する。チューブは、2mm~5mmの範囲内で内側直径と、3mm~7mmの範囲内で外側直径を有する。好ましいチューブ寸法は2mmの内側直径と、3.2mmの外側直径である。チューブは透明であり、誘導流路に接着されるか、又は装置の本体と一体化して成形されるかのいずれかであることが好ましい。
【0045】
[0045] 好ましい実施形態にしたがうと、装置は可鍛性で、口角における自己保有のために容易に適用される。好ましくは、手術の間、患者の口の各側面上で提供されるものがある。装置のうちの1つ又は両方は、既知の標準規格吸引チューブに接続されたチューブとともに、装置の本体に組み込まれた一体型吸引チューブを含む。保護装置は、範囲25~75mm内の長さを有するが、代替的な寸法が考慮されることが好ましい。構造の材料は、滑らかで、耐熱で、無反射で、半硬質の材料、プラスチック/シリコン剤(silastic)、又は、熱/電気絶縁被覆で被覆された薄い可鍛金属から選ばれる。可鍛材料を選ぶことは、装置が、手術の間適所に留まるための材料における十分な締め付け弾性により、口の唇領域に係合するのを可能にする。これは、現在使用されている口角に置かれる非効率な湿ったガーゼ布を使用する必要性を取り除く。
【0046】
[0046] 消毒が可能である材料が意図されるが、本装置は、一回使用で使い捨てであることが好ましい。示される実施形態は2つの横の吸引チューブを組み込むが、代替的な実施形態は、吸引チューブのうちの1つの使用、中間のチューブ(a tube)又はチューブ(tubes)の位置、必要に応じて保護装置に取り付けられ得る端又はチューブのような、しかしこれに限定されないものが意図される。
吸引が、流体よりもむしろ煙プルームのものであるので、吸引チューブ/カニューレは、広口径を必要としない。チューブの湾曲の半径と、安息角は、必要に応じて特定の口形状に適合して、ガスの通過を促進するように適応される。吸引チューブは、標準規格吸引チューブに取り付けられることができる端を有する30cm辺りの長さであることが好ましい。さらなる実施形態において、吸引チューブは、二重アダプタの形態を含むので、手術室壁吸引チューブは、この装置と標準規格ガス吸引器の両方について使用され得る。典型的に、本装置は、必要に応じて吸引チューブとアダプタを有する、及び有さないものを含む無菌の使い捨て装備で提供される。ここで記述された装置は、患者の安全性を改善し、スタッフの利用のために便利である。
【0047】
[0047] ここで広く記述された発明の精神と範囲全体から逸脱することなく、多数の変形と修正が発明に対してなされ得ることが、当業者によって正しく認識されよう。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 口腔手術における使用のための保護装置であって、
前記装置は、
患者の口の外側に位置する第1の部分と、使用の間、前記口の内側に位置する第2の部分とを有する本体を備え、前記装置本体は、少なくとも前記本体の一部が、患者の口の少なくとも一部の解剖学的形状に適応するように、手動の成形を可能にするために弾力的に変形可能であるように構成され、これにより、外科用器具類と患者の軟組織の間に物理的な壁を提供する、
保護装置。
[2] 前記装置本体は、前記口の隣接する内側表面に対向するように構成された平面領域を含む、[1]に記載の保護装置。
[3] 前記装置本体は可鍛性があり、異なる口形状に適応するように構成され、前記装置の本体の大部分は前記口の内部に位置付けられ、前記本体の少部分は前記口の外側に伸長する、[2]に記載の保護装置。
[4] 前記本体は、前記口の内側の前記平面領域から前記口の外側の頬係合部分に前記本体が移行する折り返し部分を有する、[3]に記載の保護装置。
[5] 前記折り返し部分は、実質的にU字型の構造である、[4]に記載の保護装置。
[6] 前記実質的にU字型の構造は、特定の患者の解剖学的な口形状に適合するように調整可能である、[5]に記載の保護装置。
[7] 前記実質的にU字型の構造は、調整可能性を可能にするための柔軟な材料から作られる、[6]に記載の保護装置。
[8] 前記装置は、前記口の内側位置から前記口の外側位置に伸長する少なくとも1つの通路を含む、[7]に記載の保護装置。
[9] 前記少なくとも1つの通路は、前記装置の本体に沿って伸長する、[8]に記載の保護装置。
[10] 前記少なくとも1つの通路は、少なくとも1つのチューブによってそれぞれ形成され、それぞれのものは、前記口の外側に配置された第1の端と、前記口の内側に配置された第2の端を有する、[9]に記載の保護装置。
[11] 前記平面領域と顔係合部分は、共通の側面端を有する、[10]に記載の保護装置。
[12] 前記平面領域と顔係合部分は、一体化して接続され、同じ材料から形成される、[11]に記載の保護装置。
[13] 2つのチューブがあり、それぞれのものは各側面端に沿って位置する、[12]に記載の保護装置。
[14] 前記チューブの第1の端は、前記口の内側から収集ソケット又は外気へのガス産出物の排出を可能にするために、前記口の外側に位置する排出チューブを受容して維持するように適応される、[13]に記載の保護装置。
[15] ぞれぞれのチューブの前記第2の端は、ジアテルミ火傷の源から前記口の内側で生成されたガスの流出を受容する開口部を有する、[14]に記載の保護装置。
[16] 前記チューブは、前記装置の本体の前記側面端に取り付けられた吸引チューブとして作用する、[15]に記載の保護装置。
[17] 前記吸引チューブは、前記装置の本体に着脱可能に取り付けられる、[16]に記載の保護装置。
[18] 前記装置の本体は、プラスチック、金属、又は2つの組み合わせから選択された材料から製作される、[17]に記載の保護装置。
[19] 前記装置は、柔軟で塑性であり、電気絶縁で温度不活性である材料から製作される、[18]に記載の保護装置。
[20] 前記装置は、自己位置付けし、患者の前記口に接続されたままであり、口角と唇のような領域を保護することができる、[19]に記載の保護装置。
[21] 前記装置の形状は、スタッフが特定の患者について適切な寸法を選択するのを可能にして、異なる解剖学的寸法に適合するように変えられ得る、[20]に記載の保護装置。
[22] 前記装置は、唇縁の少なくとも一部分に亘って外科医が前記装置を位置付けるのを可能にするための固有の可塑性を有する、[21]に記載の保護装置。
[23] 前記装置は、前記固有の可塑性を使用して前記口に対して圧着され得る、[22]に記載の保護装置。
[24] 前記装置は使い捨てである、[23]に記載の保護装置。
[25] 前記装置は再使用可能である、[23]に記載の保護装置。
[26] 前記装置は、構成要素の装備の構成要素として供給される、[23]に記載の保護装置。
[27] 口腔手術における使用のための保護装置であって、
前記装置は、使用の間、患者の口の外側に位置する第1の部分と、前記口の内側に位置する第2の部分とを有する本体を備え、前記装置本体は、患者の唇の少なくとも一部の形状に係合して適応するための折り返し部分を含み、これにより、外科用器具類と患者の軟組織の間に物理的な壁を提供する、
保護装置。
[28] 前記装置は、柔軟でなく、特定の患者の口に適応するように予め設定された剛性材料、又は材料の組み合わせから製作される、[27]に記載の保護装置。
[29] 前記装置は、変形可能である、特定の患者の口に適応するためにユーザ調整可能である柔軟な/変形可能な材料、又は材料の組み合わせから製作される、[27]に記載の保護装置。
[29] 前記物理的な壁は、前記患者の口の前記内側から前記外側に伸長する、[28]に記載の保護装置。
[30] 手術の間に前記口の内側から前記口の外側に誘導されたガスの伝達を可能にする通路をそれぞれ含む少なくとも1つの排出チューブをさらに備える、[29]に記載の保護装置。
[31] 前記少なくとも1つの排出チューブは、第1の端から第2の端に伸長し、前記第1の端は、前記第2の端を介して入るガスを取り除くための吸引チューブを受容するように適応される、[30]に記載の保護装置。
[32] 前記吸引チューブは、口腔手術範囲のはっきりした視界を確実にし、手術によって誘導された煙の排出を最小化するために、前記少なくとも1つの排出チューブを介して前記口から煙プルームとガスを一掃する、[31]に記載の保護装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10