(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】繊維品などを正確に位置決めし、加工するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
B65H 7/14 20060101AFI20220207BHJP
D06H 3/08 20060101ALI20220207BHJP
【FI】
B65H7/14
D06H3/08
(21)【出願番号】P 2019554622
(86)(22)【出願日】2018-04-03
(86)【国際出願番号】 DE2018100295
(87)【国際公開番号】W WO2018184630
(87)【国際公開日】2018-10-11
【審査請求日】2019-12-06
(31)【優先権主張番号】102017107480.5
(32)【優先日】2017-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599030390
【氏名又は名称】シユマーレ-ホールデイング・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー
【氏名又は名称原語表記】SCHMALE-Holding GmbH& Co
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】ラインダース・ペーター
【審査官】松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】特表昭63-502562(JP,A)
【文献】米国特許第04776579(US,A)
【文献】特開昭62-153054(JP,A)
【文献】特開平05-057075(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第04203426(DE,A1)
【文献】特開平07-047185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 7/00-7/20
D06H 1/00-7/24
B65H 9/00-9/20
B65H 13/00-15/02
B65H 43/00-43/08
D05B 1/00-97/12
D06B 1/00-23/30
D06C 3/00-29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維
品、特に仮縫い用ピース(1)を正確に位置決めし、加工するための方法であって、以下の方法のステップ、
(予備)位置合わせおよび/または位置決めされた第一の仮縫い用ピース(1)を装置(2)、特に当該装置(2)のステーション(9)に機械式または手動式に供給するステップ(3)、
第一の仮縫い用ピース(1)を搬送方向(23)において、仮縫い用ピース(1)を加工する加工ステーション(13)、好ましくは固定器であって、当該固定器において加工ステップが実施される固定器に供給するステップ(8)、
加工された仮縫い用ピース(1)の位置合わせおよび/または位置決めを検査するステップ(4)であって、好適に、好ましくは仮縫い用ピース(1)の表面上に、または仮縫い用ピース(1)の織りの中に設けられている仮縫い用ピース(1)のマーキングが、好ましくはセンサ式に検出され、実際のマーキングレイアウトが目標マーキングレイアウトと比較される、ステップ、
修正値または修正仕様を特定するステップ(5)であって、場合により、実際のマーキングレイアウトが目標マーキングレイアウトから偏位しているとき、修正仕様を提供するステップ、
修正値または修正仕様を修正ステーション(12)に伝達するステップ(6)、
修正値に応じて、または修正仕様に応じて修正ステーション(12)を用いて後続の仮縫い用ピース(1)の位置合わせを手動式または機械式に修正するステップ(7)であって、検出されたマーキングレイアウトが目標マーキングレイアウトに少なくとも近似的に一致させられるステップ、
場合により個々の方法のステップまたは複数の方法のステップを繰り返すステップ、を有する方法。
【請求項2】
方法のステップは、仮縫い用ピース(1)の連続式または非連続式搬送の間に行われることを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
修正(7)は、加工のための供給(8)と、加工ステップの実施の直前に実施されることを特徴とする請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも一つのセンサを備えるセンサ機器(17)またはカメラは、仮縫い用ピース(1)のマーキングを検出し、センサ機器(17)またはカメラはコンピュータ(19)と通信し、コンピュータは実際に検出されたマーキングレイアウトをコンピュータ(19)のストレージ(16)に記憶された目標マーキングレイアウトと比較し、偏位がある場合は自動式または手動式修正(7)のための修正仕様を提供することを特徴とする請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
センサ機器(17)もしくはカメラは、偏位の実際の経路および偏位の方向を検出することを特徴とする請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
センサは、仮縫い用ピースの表面のマーキングに対する距離を検出することを特徴とする請求項
4または
5に記載の方法。
【請求項7】
修正値および場合により修正仕様は、操作要素(20)に手動で入力され、位置合わせの修正(7)は入力に応じて行われることを特徴とする請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
偏位および/または修正仕様は表示パネル(22)上に表示されることを特徴とする請求項1から
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
修正仕様は直接的に修正ステーション(12)に伝達され、修正ステーションは修正仕様に応じて自動式に修正(7)を実施することを特徴とする請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
修正(7)は、搬送方向(23)を横断するように、両方向において行われることを特徴とする請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記
仮縫い用ピース(102)は少なくとも平面領域または縁部領域(101,101a)の近くで、搬送機器(103)を用いて運搬方向(108)において好ましくは縁部領域(101,101a)に平行に搬送され、その際、搬送機器(103)の駆動される搬送手段(105)を用いて、好ましくは搬送機器(103)の支持部材(106)に押し付けられ、支持部材(106)に沿って搬送される
、請求項1に記載の方法において、
仮縫い用ピース(102)の位置合わせが、当該
仮縫い用ピース(102)の目標位置合わせから搬送手段(105)に向かってより近くに偏位しているとき、偏位して位置合わせされた
仮縫い用ピース(102)の領域または縁部領域(101,101a)は、
仮縫い用ピースにより張設される平面に向かって、あるいは当該平面に対して平行に作用する力、好ましくは引張力によって、運搬方向(108)を横断する方向に対応する分だけ、搬送手段(105)から離れるように移動され、それにより
仮縫い用ピース(102)の偏位を有する位置合わせは、目標位置合わせに移行されることを特徴とする方法。
【請求項12】
好ましくは柔軟性を有する材料ピース(102)、特に繊維品の仮縫い用ピースの平面領域または縁部領域(101,101a)を位置合わせするための方法であり
、請求項1に記載の修正ステーション(12)を用いた手動式または自動式の修正(7)のための方法であって、前記材料ピース(102)は少なくとも平面領域または縁部領域(101,101a)の近くで、搬送機器(103)を用いて運搬方向(108)において好ましくは縁部領域(101,101a)に平行に搬送され、その際、搬送機器(103)の駆動される第一の搬送手段(105)を用いて、好ましくは搬送機器(103)の支持部材(106)に押し付けられ、支持部材(106)に沿って搬送される方法において、
材料ピースの縁部領域(101,101a)は、搬送機器(103)から離間するとともに当該搬送機器と共に自由空間を形成する少なくとも一つの第二の搬送機器内に固定され、同期式に共に搬送され、材料ピース(102)の位置合わせが、当該材料ピース(102)の目標位置合わせから第一の搬送手段(105)に向かってより近くに偏位しているとき、少なくとも一つのアクチュエータが押圧力を用いて自由空間上に張設される繊維品ピースの領域に作用し、繊維品ピースはそれにより運搬方向(108)を横断するとともに第一の搬送手段(105)を横断する方向に対応する分だけ、第一の搬送手段(105)から離れるように移動され、それにより材料ピース(102)の偏位を有する位置合わせは、目標位置合わせに移行されることを特徴とする方法。
【請求項13】
好ましくは柔軟性を有する材料ピース(102)、特に繊維品の仮縫い用ピースの平面領域または縁部領域(101,101a)を位置合わせするための方法であり
、請求項1に記載の修正ステーション(12)を用いた手動式または自動式の修正(7)のための方法であって、前記材料ピース(102)は少なくとも平面領域または縁部領域(101,101a)の近くで、搬送機器(103)を用いて運搬方向(108)において好ましくは縁部領域(101,101a)に平行に搬送され、その際、搬送機器(103)の駆動される搬送手段(105)を用いて、好ましくは搬送機器(103)の支持部材(106)に押し付けられ、支持部材(106)に沿って搬送される方法において、
搬送機器(103)または当該搬送機器に配設された機械部材に位置合わせ縁が備えられ、あるいは支持部材(106)が位置合わせ縁を形成し、当該位置合わせ縁は位置合わせステータスに調整され、材料ピース(102)の位置合わせが、当該材料ピース(102)の目標位置合わせから搬送手段(105)に向かってより近くに偏位しているとき、偏位して位置合わせされた材料ピース(102)の領域または縁部領域(101,101a)は、位置合わせ縁の上を通って引っ張られ、それにより運搬方向(108)を横断するとともに搬送手段(105)を横断する方向に対応する分だけ、搬送手段(105)から離れるように移動され、それにより材料ピース(102)の偏位を有する位置合わせは、目標位置合わせに移行されることを特徴とする方法。
【請求項14】
支持部材(106)は少なくとも一つの凹所(111,112)または位置合わせ縁(113,114)を有し、材料ピース(102)の位置合わせが、当該材料ピース(102)の目標位置合わせから搬送手段(105)に向かってより近くに偏位しているとき、偏位して位置合わせされた材料ピース(102)の領域または縁部領域(101,101a)は、運搬方向(108)に関連して延在する位置合わせ縁の上を通って、あるいは運搬方向(108)に関連して延在するとともに、搬送手段(105)に隣接する凹所の位置合わせ縁の上を通って引っ張られ、それにより運搬方向(108)を横断するとともに搬送手段(105)を横断する方向に対応する分だけ、搬送手段(105)から離れるように移動され、それにより材料ピース(102)の偏位を有する位置合わせは、正確な目標位置合わせに移行されることを特徴とする請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
位置合わせ縁は運搬方向(108)に対して平行に位置合わせされることを特徴とする請求項
13または
14に記載の方法。
【請求項16】
引張りは、
材料ピース(102)に対して少なくとも近似的に垂直に向けられた力の作用によってもたらされることを特徴とする請求項
13から
15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
力、特に引張力をかけている間に、当該力もしくは引張力をかけている手段が運搬方向において、
当該運搬方向に対して角度を有して、好ましくは搬送手段(105)の運搬方向(108)に対して平行に移動されるか、あるいは
材料ピース(102)に対して一の運動成分を運搬方向(108)において付加的に、好ましくは運搬方向に対して平行にもたらすことを特徴とする請求項
11または請求項
13から
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
運搬方向(108)における手段の移動または運動成分は、搬送手段(105)の搬送速度に適合され、それにより
材料ピース(102)の襞を回避することを特徴とする請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
材料ピース(102)は、センサ式または光学式に認識可能な縁または外縁、あるいは運搬方向(108)に対して平行に延在するマーキング、ラインまたは段部を有し、それらの位置合わせが目標位置合わせから偏位すると、方法を実施または監視する手段によって認識され、材料ピース(102)の正確な目標位置合わせのための技術的手段が始動されることによって用いられることを特徴とする請求項
11から
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
繊維品、特に仮縫い用ピース(1)を正確に位置決めし、加工するための装置(2)であって
、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実施するための装置であり、当該装置(2)は、
仮縫い用ピースが手動式または機械式に(予備)位置合わせおよび/または位置決めされた状態で供給されているステーション(9)、
ステーション(9)に接続され、あるいは組み込まれ、場合によりステーション(9)の前で開始する、装置(2)を通過するように仮縫い用ピース(1)を搬送するための搬送機器(10)、
検査ステーション(11)であって、当該検査ステーション内で仮縫い用ピースのマーキングの実際のマーキングレイアウトが好ましくはセンサ式に検出され、目標マーキングレイアウトと比較可能であり、修正値または修正仕様が作成されているか、作成可能である検査ステーション、
修正値に応じて、または修正仕様に応じて仮縫い用ピースの正確な位置合わせを行うための修正ステーション(12)、
加工ステーション(13)、好ましくは固定器であって、当該固定器内に仮縫い用ピースが少なくとも近似的に正確に位置合わせされた状態で供給されており、加工可能である加工ステーション、を有する装置。
【請求項21】
検査ステーション(11)は、実際のマーキングレイアウトをセンサ式に検出するための検出機器(14)と、当該検出機器と結合されるとともに検出されたマーキングレイアウトと、好適に電子的ストレージ(16)内に格納された目標マーキングレイアウトとを比較し、偏位を評価し、場合により修正仕様を提供するための処理機器(15)とを有することを特徴とする請求項
20に記載の装置(2)。
【請求項22】
検出機器(14)は、カメラまたは少なくとも一つのセンサを備えるセンサ機器(17)を有することを特徴とする請求項
21に記載の装置(2)。
【請求項23】
センサは光学センサ、または距離測定を実施するセンサであることを特徴とする請求項
22に記載の装置。
【請求項24】
センサは光学センサであり、センサ機器(17)またはカメラに向き合うように光源(18)が設けられており、仮縫い用ピースは装置(2)を通過するように搬送される際、センサ機器(17)またはカメラと光源(18)との間に設けられていることを特徴とする請求項
22に記載の装置(2)。
【請求項25】
処理機器(15)は、ストレージ(16)と、実際のマーキングレイアウトと比較するために当該ストレージに記憶された少なくとも一つの目標マーキングレイアウトとを備えるコンピュータ(19)を有することを特徴とする請求項
21から
24のいずれか一項に記載の装置(2)。
【請求項26】
修正ステーション(12)は、修正値および場合により修正仕様を入力するための操作要素(20)と結合された制御ユニット(21)を有し、当該制御ユニットにより制御されていることを特徴とする請求項
20から
25のいずれか一項に記載の装置(2)。
【請求項27】
装置(2)は表示パネル(22)を有し、当該表示パネルは検査ステーション(11)と結合されており、当該表示パネル上に検査ステーション(11)から供給された修正仕様が表示されていることを特徴とする請求項
20から
26のいずれか一項に記載の装置(2)。
【請求項28】
検査ステーション(11)は、修正ステーション(12)と直接的に通信するように結合されており、修正仕様は検査ステーション(11)のコンピュータ(19)により生成された信号を用いて、直接的に修正ステーション(12)の制御ユニット(21)に導入されていることを特徴とする請求項
20から
27のいずれか一項に記載の装置(2)。
【請求項29】
好ましくは柔軟性を有する材料ピース(102)、特に繊維品の仮縫い用ピースの平面領域または縁部領域(101,101a)を位置合わせするための
、請求項20に記載の正確な位置合わせをするための修正ステーション(12)である装
置であって、少なくとも一つの駆動される搬送手段(105)、特に搬送ベルトを備える、材料ピース(102)のための機械フレーム(104)を有する搬送機器(103)と、好ましくは搬送手段(105)のための支持部材(106)とから成り、材料ピース(102)の平面領域または縁部領域(101,101a)の近くにある領域は、運搬方向(108)において搬送可能である装置において、
請求項11または
請求項17から19のいずれか一項に記載の方法を実施するために、当該装置は少なくとも一つの制御手段(117,118)を有し、当該制御手段は基本位置であって、当該基本位置において制御手段の作用部材が、材料ピース(102)によって張設されている平面の外部にある基本位置から、作用位置であって、制御手段が前記平面と少なくとも近似的に一直線に並び、材料ピースを締め付けながら保持する作用位置に調整移動可能であり、制御手段(117,118)は作用位置において調整移動の際に、搬送手段を横断する方向に、かつ運搬方向(108)を横断する方向に移動されており、しかも搬送手段(105)の隣にある材料ピース(102)の領域を伴って移動されていることを特徴とする装置。
【請求項30】
装置は、搬送機器(103)の両側に制御手段(117,118)を有することを特徴とする請求項
29に記載の装置。
【請求項31】
好ましくは柔軟性を有する材料ピース(102)、特に繊維品の仮縫い用ピースの平面領域または縁部領域(101,101a)を位置合わせするため
の、請求項20に記載の正確な位置合わせをするための修正ステーション(12)である装
置であって、少なくとも一つの駆動される第一の搬送手段(105)、特に搬送ベルトを備える、材料ピース(102)のための機械フレーム(104)を有する搬送機器(103)と、好ましくは搬送手段(105)のための支持部材(106)とから成り、材料ピース(102)の平面領域または縁部領域(101,101a)の近くにある領域は、運搬方向(108)において搬送可能である装置において、
請求項12または19に記載の方法を実施するために、装置は、搬送機器(103)に対して距離をおいて設けられるとともに第二の搬送手段を備える少なくとも一つの第二の搬送機器であって、材料ピースの縁部領域は第二の搬送手段を用いて固定されているとともに搬送可能であり、第二の搬送手段と第一の搬送手段(105)の間に自由空間が設けられており、自由空間上に材料ピース(102)の一の領域が張設されている少なくとも一つの第二の搬送機器を有し、少なくとも一つの制御手段(117,118)を有し、当該制御手段はフレーム固定式に固定されており、基本位置であって、当該基本位置において制御手段の作用部材が、材料ピース(102)によって張設されている平面の外部にある基本位置から、作用位置であって、制御手段が前記平面を圧迫する作用位置に調整移動可能であり、制御手段(117,118)は調整移動の際に自由空間内に、しかも自由空間上に張設されている材料ピースの領域を伴って移動されており、材料ピースは第一の搬送手段に対して運搬方向(108)を横断する方向に、かつ前記平面を横断する方向に移動されていることを特徴とする装置。
【請求項32】
第二の搬送手段は一対のベルトであるか、あるいはカウンタサポートを備える搬送ベルトであることを特徴とする請求項
31に記載の装置。
【請求項33】
装置は、搬送機器(103)の両側に設けられた第二の搬送機器および制御手段(117,118)を有することを特徴とする請求項
32に記載の装置。
【請求項34】
好ましくは柔軟性を有する材料ピース(102)、特に繊維品の仮縫い用ピースの平面領域または縁部領域(101,101a)を位置合わせするため
の、請求項20に記載の正確な位置合わせをするための修正ステーション(12)である装
置であって、少なくとも一つの駆動される搬送手段(105)、特に搬送ベルトを備える、材料ピース(102)のための機械フレーム(104)を有する搬送機器(103)と、好ましくは搬送手段(105)のための支持部材(106)とから成り、材料ピース(102)の平面領域または縁部領域(101,101a)の近くにある領域は、運搬方向(108)において搬送可能である装置において、
請求項13から19のいずれか一項に記載の方法を実施するために、機械フレーム(104)または別個の装置フレームに位置合わせ縁が備えられ、あるいは支持部材(106)が位置合わせ縁を有し、当該位置合わせ縁は位置合わせステータスに調整されているか、調整可能であり、少なくとも一つの制御手段(117,118)がフレーム固定式に固定されており、当該制御手段は、基本位置であって、当該基本位置において制御手段の作用部材が、材料ピース(102)によって張設されている平面の外部に、好ましくは当該平面の上にある基本位置から、作用位置であって、制御手段が前記平面を圧迫する作用位置に調整移動可能であり、制御手段(117,118)は調整移動の際に、運搬方向(108)を横断し、かつ前記平面を横断する方向に位置合わせ縁を通過して移動されており、しかも搬送手段(105)の隣にある材料ピース(102)の領域を伴って移動されていることを特徴とする装置。
【請求項35】
平面領域または縁部領域(101,101a)の近くにある材料ピース(102)の領域は、支持部材(106)と搬送手段(105)との間に締め付け固定されているか、または締め付け固定可能であることを特徴とする請求項
29から
34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
平面領域または縁部領域(101,101a)は、運搬方向において縁部領域に対して平行に搬送可能であることを特徴とする請求項
29から
35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
支持部材(106)は、運搬方向(108)を横断する方向において両側で搬送手段(105)から突出し、両方の突出する領域(109,110)の少なくとも一つにおいて、
運搬方向(108)に対して位置合わせされた外縁、好ましくは運搬方向(108)に対して平行に向けられているとともに、搬送手段(108)に隣接する外縁を備える凹所(111,112)を有するか、あるいは好ましくは運搬方向(108)に対して平行に向けられている外縁を形成し、外縁はそれぞれ位置合わせ縁であることを特徴とする請求項
34から
36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
機械フレーム(104)上、または支持部材(106)上、または支持部材(106)に隣接して、または材料ピース(102)のための支持部材(106)の載置面の下に、可動式支持部(119)が設置、保持、または固定されており、当該可動式支持部には、制御手段(117,118)の少なくとも一部が作用位置への調整移動の際に、材料ピース(102)の一の領域が間に設けられる状態で当接されていることを特徴とする請求項
29または請求項
34から
37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
材料ピース(102)の縁部領域の正確な位置合わせを目的とする、基本位置から作用位置への制御手段(117,118)の調整移動行程の長さは調整可能であることを特徴とする請求項
29から
38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
可動式支持部(119)は、機械フレーム(104)に、あるいは支持部材(106)に、弾性的に旋回移動式に固定されていることを特徴とする請求項
38に記載の装置。
【請求項41】
制御手段(117,118)は、材料ピース(102)に対向する当該制御手段の自由端部において滑り止め、ローラ、またはスタンプとして形成されていることを特徴とする請求項
29から
40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
制御手段(117,118)は被駆動ローラまたは胴、あるいは被駆動ローラと、少なくとも一つの自由回転するローラ(122,123)とを備えるベルト駆動部(120,121)、あるいは自由回転するローラ(122,123)のみを備えるベルト駆動部であることを特徴とする請求項
29から
41のいずれか一項に記載の装置。
【請求項43】
制御手段(117,118)のための駆動部として、モータ式回転駆動部(124)がフレーム固定式に設けられており、当該モータ式回転駆動部は結合手段(125)、特に駆動ベルトまたは歯車または摩擦駆動装置を介して駆動軸(126)と結合されており、駆動軸は取り付けブロック(128)内にフレーム固定式に支承されており、制御手段(117,118)は駆動軸周りに旋回可能に保持されていることを特徴とする請求項
34から
42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
制御手段(117,118)は、フレーム(104)に保持されているアクチュエータ(130)を用いて調整移動可能であることを特徴とする請求項
29から
43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
制御手段(117,118)は、旋回可能にフレーム部材に保持されており、アクチュエータ(130)を用いて基本位置へ、あるいは作用位置へ調整移動可能であることを特徴とする請求項
44に記載の装置。
【請求項46】
装置は両側で、搬送機器(103)に隣接してそれぞれ、突出する領域(109,110)を備える支持部材(106)、場合により凹所(111,112)、および制御手段(117,118)を有することを特徴とする請求項
34から
45のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
運搬方向において凹所(111,112)に続いて斜めに設けられたガイド部(140)が設置されており、当該ガイド部は好ましくは無段階式に、突出する領域(109,110)内に移行することを特徴とする請求項
34から
46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項48】
制御手段は、間欠的に基本位置から作用位置へ、およびその反対に調整移動可能であることを特徴とする請求項
29から
47のいずれか一項に記載の装置。
【請求項49】
制御手段(117,118)は周回するアクチュエータ、特にベルト駆動部(120,121)を有し、周回するアクチュエータは少なくとも基本位置から作用位置への移行の開始時に、および作用位置の間は継続して、連続的に周回式に駆動されていることを特徴とする請求項
34から
47のいずれか一項に記載の装置。
【請求項50】
アクチュエータが運搬方向(108)に対して同じ向きに、特に運搬方向に対してわずかな角度で、あるいは好ましくは運搬方向に対して平行に周回式に形成されていることを特徴とする請求項
49に記載の装置。
【請求項51】
装置は、特に材料ピースが目標位置合わせから偏位を有して位置合わせされていることを光学式またはセンサ式に検出するための検出手段を有し、当該検出手段は制御手段(117,118)を基本位置から作用位置に調整移動させるためのアクチュエータと通信することを特徴とする請求項
29から
50のいずれか一項に記載の装置。
【請求項52】
検出手段はセンサまたはカメラであることを特徴とする請求項
51に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は繊維品など、特に仮縫い用ピースを正確に位置決めし、加工するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において方法および対応する装置であって、例えば繊維ウェブまたは繊維品仮縫い用ピースのような繊維品が手動式または自動式に(予備)位置合わせされ、相応に位置合わせされた状態で例えば加工ステップに、または装置の搬送機器に供給されるものが知られている。搬送機器は繊維品を、様々な加工ステーションへと装置を通過するように搬送する。
【0003】
このような方法および対応する装置を用いて、繊維品の仮縫い用ピースのみならず、繊維材料と同じやり方で加工可能である任意の材料から成る仮縫い用ピースも扱われる。それには例えば紙またはプラスチックから成る仮縫い用ピースも挙げられる。
【0004】
例えば繊維ウェブの自動式(予備)位置合わせが知られており、繊維ウェブは加工、例えばウェブを仮縫い用ピースに裁断する加工の前に、正確に位置合わせされる。
【0005】
繊維ウェブの位置合わせは、例えば繊維品の外縁またはパイル縁がセグメント化された位置調整レールを基準にして、機械式に調べられることにより、機械式に行われる。このとき位置調整レールは正確な位置合わせを設定する。
【0006】
このような機械式位置合わせを実施可能であるために繊維ウェブは、位置調整レールによって検出することができる縁を有していなければならず、それによりウェブを所望の位置へと引っ張ることができる。このことから、この型式の位置合わせは、外縁またはパイル縁がない場合、例えば柄または糸やメッシュの流れに応じて行うことができないという不利点が生じる。さらに繊維品は、繊維ウェブの場合にみられるようにエンドレスでなくてはならない。この型式の位置合わせは、繊維品の仮縫い用ピースでは不可能である。
【0007】
繊維ウェブを正確に位置合わせした後、仮縫い用ピースを正確に裁断することができる。仮縫い用ピースは続いて、さらなる処理、例えばヘム加工、折り加工および/または縫製加工を施され、それぞれの仮縫い用ピースは自動式または手動式に、仮縫い用ピースをさらに加工する装置部分に引き渡される。
【0008】
自動式に引き渡される際、仮縫い用ピースは対応する引き渡し手段および/または搬送手段を介し、ステーションであって、当該ステーションにおいて例えばさらなる加工を行うことができる、あるいは当該ステーションから仮縫い用ピースがさらに搬送されるステーションに引き渡される。このとき、(予備)位置合わせされた繊維品を裁断する際に生じた正確な位置合わせからの偏位が引き継がれる。ステーションへの引き渡し過程においても、装置内で仮縫い用ピースがすべることがあり、それにより当該仮縫い用ピースはもはや正確に位置合わせされた状態ではなくなる。これにより、仮縫い用ピースの正確なさらなる加工はできなくなり、品質の劣った製品が生じる。
【0009】
手動式の引き渡しの際、作業者は仮縫い用ピースを前置された加工ステーションまたは保管場所から受け取り、それを手動式に(予備)位置合わせされた状態でステーションに供給するが、手動式の位置合わせおよび位置決めは、作業者が仮縫い用ピースを目測により、あるいは機械的補助手段を用いて位置合わせし、装置内に設けることにより行うことができる。不慣れな非熟練作業者の場合、また熟練作業者が不注意であるときも、位置合わせおよび位置決めにおける不正確さが生じ得、繊維品を正確に位置合わせされた状態で加工することができないという不利点が生じる。この不正確さにより、加工において作られる繊維中間製品または最終製品の品質が劣り、したがって基準を満たさないという事態に至る。
【0010】
仮縫い用ピースが手動式または自動式に、正確に(予備)位置合わせされた状態で引き渡された場合でも、仮縫い用ピースを加工ステーションに搬送する際に、正確な位置合わせから偏位する可能性がある。例えば搬送手段としてベルト駆動部が用いられ、当該ベルト駆動部は、仮縫い用ピースを搬送プレート上で装置を通過するように搬送するが、それは取り分け、特に厚みのある、および/または柔軟性のある繊維品の場合、仮縫い用ピースが搬送機器内で滑り、さらなる加工の際に正確な位置合わせが確保されていないという事態を生じさせ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、方法および装置であって、当該方法において、および当該装置を用いて、加工ステーションに供給された仮縫い用ピースが正確に位置合わせされており、品質の点で特に価値の高い製品が製造され得ると同時に、外縁および/またはパイル縁を有さない繊維品などから成る仮縫い用ピースの個々の位置合わせが可能であることが保証されている、方法および装置を創出することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明は請求項1に記載の方法を提案する。
【0013】
仮縫い用ピースは作業者により手動式に、例えば前置された装置部分から、あるいは保管場所から取り出すことができる。その後、装置内、特に装置のステーションに供給する前に、仮縫い用ピースの手動式の(予備)位置合わせもしくは位置決めが行われ、作業者は続いて仮縫い用ピースを手動で装置もしくはステーションに供給する。
【0014】
代替的に、仮縫い用ピースの自動式の(予備)位置合わせもしくは位置決めは、例えば先行する装置部分であって、当該装置部分において仮縫い用ピースが(予備)位置合わせもしくは位置決めされ、続いて装置もしくはステーションに自動式に供給される装置部分において可能である。ステーションは例えば搬送ステーションであってよく、当該搬送ステーションは装置を通過させるように仮縫い用ピースを搬送するか、または任意の他の課題を果たす。
【0015】
仮縫い用ピースが供給された後、当該仮縫い用ピースの位置合わせおよび/または位置決めが検査され、必要な場合は修正が実施される。検査は好ましくは非接触式に、例えば仮縫い用ピースのマーキングをセンサ式に検出することによって行われる。マーキングは好ましくは仮縫い用ピースの表面上に例えば柄の型式で、あるいは繊維品の織りにおいて例えば織り糸の流れ、またはメッシュ、縫い目などの織りのマーキングの型式で設けられている。マーキングはまた、織りにおける相違により、例えば異なるパイル高さによって形成されている柄の型式で形成されていてよい。マーキングは好ましくは、センサ式に検出される。
【0016】
センサ式検出は、人の目を用いて、あるいは相応の機器を介して行うことができる。検出されたマーキングレイアウトは所定の目標マーキングレイアウトと比較される。これも選択的に人により、あるいは好適な処理機器、例えばデータ処理機器により行われる。
【0017】
検出および比較が作業者の人の目により行われる場合、目標マーキングレイアウトは例えば搬送ベースであって、仮縫い用ピースがその上で搬送される搬送ベース上に表示されているか、搬送ベースによって形成されていてよい。作業者は目標レイアウトからの仮縫い用ピースレイアウトの偏位を認識し、修正値を特定する。作業者は修正値を経験値に基づいて特定し、例えば修正ステーションに結合された操作要素への手動入力を介して、当該修正ステーションに伝達することができ、それにより修正値に応じた手動式修正が実施される。
【0018】
偏位が機器により認識される場合、認識されたマーキングレイアウトは例えば加工ステーションに伝達され、当該加工ステーションはその後、目標マーキングレイアウトとの比較を実施し、目標マーキングレイアウトは好ましくは処理機器のストレージに記憶されており、実際のマーキングレイアウトと比較するために利用可能となっている。処理機器は偏位がある場合、修正仕様を計算し、当該修正仕様は直接的に修正ステーションの好適な受信部に伝達され、それにより修正ステーションによる位置合わせの自動式修正が行われる。
【0019】
代替的に計算された修正仕様はまた、モニターのような表示パネルに表示されてよく、それにより作業者は当該仕様を読み取り、修正ステーションに結合された操作要素に、手動式に入力することができる。
【0020】
修正機器は続いて、修正値もしくは修正仕様に応じて修正を実施し、それによりマーキングレイアウトは少なくとも近似的に一致させられる。修正は例えば、修正値もしくは修正仕様を好適な機械部材の制御ユニットに伝達することにより行うことができ、制御ユニットは機械部材を制御し、当該機械部材は、仮縫い用ピースに対して相応の機械的作用を及ぼすことにより修正を実施し、仮縫い用ピースを正しい位置に合わせる。
【0021】
マーキングレイアウトおよびそれとともに仮縫い用ピースのこのような後修正は、装置内の繊維品の正確な位置決めを可能にし、それにより加工ステーション内で繊維品の正確な加工が可能であり、特に高価な良質品が生じる。
【0022】
加えて好ましくは非接触式の検査は、縁のない仮縫い用ピースの位置合わせも可能にし、それにより柄または糸の流れなどの繊維品マーキングのみに基づいて、個別で正確な位置合わせおよび位置決めを行うことができる。
【0023】
加工の後、例えばさらなる加工ステップであって、当該さらなる加工ステップにおいて仮縫い用ピースが正確に位置合わせされている必要があるさらなる加工ステップが続くとき、新たに検査と修正が行われてよく、個々の、または複数の方法のステップが繰り返されることがあり得る。
【0024】
上記の課題は代替的に請求項2に記載の方法により解決される。
【0025】
仮縫い用ピースは作業者により手動式に、例えば前置された装置部分から、または保管場所から取り出され、手動式に装置に供給されてよい。装置、特に装置のステーションへの供給の前に、仮縫い用ピースの手動式の(予備)位置合わせもしくは位置決めが行われる。
【0026】
代替的に、仮縫い用ピースを自動式に(予備)位置合わせもしくは位置決めすること、および続いて装置もしくはステーションに自動式に供給することが可能である。ステーションは例えば搬送ステーションであってよく、当該搬送ステーションは装置を通過させるように仮縫い用ピースを搬送するか、または任意の他の課題を果たす。
【0027】
第一の仮縫い用ピースが供給された後、当該第一の仮縫い用ピースは、加工ステーション内で加工される。続いて第一の仮縫い用ピースの位置合わせおよび位置決めが検査される。検査の際に目標マーキングレイアウトからの偏位が確認される限りにおいて、修正値もしくは修正仕様が特定され、修正値もしくは修正仕様は加工ステーションの前に設けられた修正ステーションに伝達される。その後、装置を通過するように搬送される後続の仮縫い用ピースは、加工ステーションへの供給の前に修正値もしくは修正仕様に応じて位置合わせされる。これにより後続の仮縫い用ピースは、加工ステップに対して正確に位置合わせされており、品質の点で価値の高い製品を製造することができる。
【0028】
検査は好ましくは非接触式に、例えば仮縫い用ピースのマーキングをセンサ式に検出することによって行われる。マーキングは好ましくは仮縫い用ピースの表面上に例えば柄の型式で、あるいは繊維品の織りにおいて例えば織り糸の流れ、またはメッシュ、縫い目などの織りのマーキングの型式で設けられている。マーキングはまた、織りにおける相違により、例えば異なるパイル高さによって形成されている柄の型式で形成されていてよい。マーキングは好ましくは、センサ式に検出される。
【0029】
センサ式検出は、人の目を用いて、あるいは相応の機器を介して行うことができる。検出されたマーキングレイアウトは所定の目標マーキングレイアウトと比較される。これも選択的に人により、あるいは好適な処理機器、例えばデータ処理機器により行われる。
【0030】
検出および比較が作業者の人の目により行われる場合、作業者は目標レイアウトからの仮縫い用ピースレイアウトの偏位を認識し、修正値を特定する。作業者は修正値を経験値に基づいて特定し、例えば修正ステーションに結合された操作要素への手動入力を介して、当該修正ステーションに伝達することができ、それにより修正値に応じた手動式修正が実施される。
【0031】
代替的に検出および比較は機器により認識することができ、検出されたマーキングレイアウトは例えば加工ステーションに伝達され、当該加工ステーションはその後、目標マーキングレイアウトとの比較を実施する。目標マーキングレイアウトは好ましくは処理機器のストレージに記憶されており、実際のマーキングレイアウトと比較するために利用可能となっている。処理機器は偏位がある場合、修正仕様を計算し、当該修正仕様は直接的に修正ステーションの好適な受信部に伝達され、それにより修正ステーションにより、後続の仮縫い用ピースの位置合わせの自動式修正を行うことができる。
【0032】
代替的に計算された修正仕様はまた、モニターのような表示パネルに表示されてよく、それにより作業者は当該仕様を読み取り、修正ステーションに結合された操作要素に、手動式に入力することができる。
【0033】
修正機器は、修正値もしくは修正仕様に応じて修正を実施し、それによりマーキングレイアウトは少なくとも近似的に一致させられる。修正は例えば、修正値もしくは修正仕様を好適な機械部材の制御ユニットに伝達することにより行うことができ、制御ユニットは機械部材を制御し、当該機械部材は、仮縫い用ピースに対して相応の機械的作用を及ぼすことにより修正を実施し、仮縫い用ピースを正しい位置に合わせる。
【0034】
マーキングレイアウトおよびそれとともに後続の仮縫い用ピースのこのような後修正は、装置内の繊維品の正確な位置決めを可能にし、それにより加工ステーション内で後続の繊維品の正確な加工が可能であり、特に高価な良質品が生じる。
【0035】
加えて好ましくは非接触式の検査は、縁のない仮縫い用ピースの位置合わせも可能にし、それにより柄または糸の流れなどの繊維品マーキングのみに基づいて、個別で正確な位置合わせおよび位置決めを行うことができる。
【0036】
加工の後、新たに検査と修正が行われてよく、個々の、または複数の方法のステップが繰り返されることがあり得る。
【0037】
好ましくは方法のステップが、仮縫い用ピースの連続式または非連続式搬送の間になされることが行われる。
【0038】
仮縫い用ピースは搬送機器により、装置を通過するように搬送される。搬送される間、仮縫い用ピースは装置内でずれる可能性があり、それにより搬送の間の修正は有利であり、それによりさらなる加工ステーションの前で仮縫い用ピースを新たに正確に位置合わせする。方法のステップは好ましくは仮縫い用ピースを連続式に装置を通過するように搬送する間に、実施することができ、それにより当該方法を経済的に実施できる。このとき一分あたり20mという非常に大きな速度を達成することができる。しかしながら必要であれば、非連続式搬送を行うこともできる。
【0039】
好ましくは修正が、加工のための供給と、加工ステップの実施の直前に実施されることが行われている。
【0040】
これにより、仮縫い用ピースが正確に位置合わせされて加工ステーションに供給され、当該加工ステーション内で加工され、特に良好な品質を備える製品が製造され得ることが保証されている。
【0041】
好ましくは、少なくとも一つのセンサを備えるセンサ機器またはカメラが、仮縫い用ピースのマーキングを検出し、センサ機器またはカメラがコンピュータと通信し、コンピュータは実際に検出されたマーキングレイアウトをコンピュータのストレージに記憶された目標マーキングレイアウトと比較し、偏位がある場合は自動式または手動式修正のための修正仕様を提供することが行われる。
【0042】
仮縫い用ピースは搬送手段を用いて、センサ機器またはカメラを通過するように搬送され、少なくとも一つのセンサまたはカメラは、仮縫い用ピースの柄または糸の流れを検出する。代替的にセンサ機器もしくはカメラは、仮縫い用ピースを通過するように搬送することができる。センサ機器もしくはカメラはコンピュータと通信し、検出されたデータをコンピュータに伝達する。コンピュータはストレージと接続されており、記憶されたデータにアクセスすることができ、ストレージには少なくとも一つの目標マーキングレイアウトが格納されており、コンピュータは実際のマーキングレイアウトを目標マーキングレイアウトと比較する。偏位がある場合、コンピュータは対応する修正仕様を作成し、当該修正仕様を、修正を実施するために供給する。修正は、修正仕様が対応する制御信号として修正ステーションに伝達されることにより、自動式に行うことができる。
【0043】
代替的に修正は手動式に行うことができ、修正仕様は例えばモニターのような表示パネルに表示されて読み取られ、続いて修正ステーションと通信を行う操作要素に入力される。
【0044】
好ましくはセンサ機器もしくはカメラが、偏位の実際の経路および偏位の方向を検出することが行われている。
【0045】
これにより正確なマーキングレイアウトが作成される。方向に関しては例えば偏位が、搬送方向を横断する方向において左側または右側にあるか、検出される。経路は同じく正確に検出され、すなわちどの程度の偏位があるかが検出される。経路は例えばmmで確認されていてよい。これらの撮像は目標マーキングレイアウトと比較され、それにより正確な修正仕様を対応する寸法で作成することができる。
【0046】
好ましくはセンサが仮縫い用ピースの表面のマーキングに対する距離を検出することが行われる。
【0047】
これにより目標マーキングレイアウトからの偏位は、例えばパイル高さまたは仮縫い用ピースの表面のその他の隆起の推移に基づいて検出することができる。
【0048】
好ましくは修正値および場合により修正仕様が、操作要素に手動で入力され、位置合わせの修正が入力に応じて行われることがなされている。
【0049】
作業者は特定された修正値を操作要素に入力し、位置合わせの修正を行わせることができる。
【0050】
レイアウトの比較が処理機器により行われており、修正仕様が作成されている限りにおいて、当該修正仕様は好ましくは表示パネルから読み取られ、操作要素に入力され得る。
【0051】
操作要素は好ましくは、制御ユニットを介して修正ステーションと結合されており、制御ユニットは修正ステーションを操作要素への入力に応じて制御する。
【0052】
好ましくは偏位および/または修正仕様が表示パネル上に表示されることが行われている。
【0053】
表示パネル上に修正仕様が例えば数値、または同等の記載の型式で表示され、表示パネルにおいて読み取られ得る。この値は場合により、作業者が当該値を修正ステーションと通信を行う操作要素に入力することにより、手動式の修正のために用いられる。代替的または付加的に、偏位も表示されていてよく、当該偏位から修正値を特定することができる。
【0054】
代替的または付加的に好ましくは、修正仕様が直接的に修正ステーションに伝達されることが行われていてよく、修正ステーションは修正仕様に応じて自動式に修正を実施する。
【0055】
これにより人の介入は不要となり、仮縫い用ピースの位置合わせの全自動式修正が行われる。操作要素および/または表示パネルは自動機械が故障した場合の安全のため、あるいは個別の調整のために付加的に設けられていてよい。
【0056】
好ましくは、修正が搬送方向を横断するように、両方向においてなされることが行われている。
【0057】
仮縫い用ピースは搬送方向を横断する両方向においてずれる可能性があり、それにより正確な位置合わせを達成するために、両方向における修正が必要である。
【0058】
本発明はまた、好ましくは柔軟性を有する材料ピース、特に繊維品の仮縫い用ピースの平面領域または縁部領域を位置合わせするための方法であって、特に請求項1または2に記載の修正ステーションを用いた手動式または自動式の修正のための方法に関し、前記材料ピースは少なくとも平面領域または縁部領域の近くで、搬送機器を用いて運搬方向において好ましくは縁部領域に平行に搬送され、その際、搬送機器の駆動される搬送手段を用いて、好ましくは搬送機器の支持部材に押し付けられ、支持部材に沿って搬送される。
【0059】
従来技術において、柔軟性を有する材料ピース、例えば繊維材料ピースの縁部領域を位置合わせするための方法および装置が知られている。
【0060】
柔軟性を有する材料ピースという概念の下で理解されるのは、繊維材料ピースだけでなく、プラスチック、紙、または類似の材料から成る材料ピースも用いることができる。
【0061】
従来技術において、繊維材料ウェブが当該繊維材料ウェブの長手方向縁において位置合わせされ、ヘム加工される機器が知られている。ヘム加工の後、これらのウェブは位置合わせされ、実質的に矩形の形の仮縫い用ピースに分割される。これらの仮縫い用ピースはその後、当該仮縫い用ピースのまだヘム加工されていない、あるいは折り返されていない縁を用いて新たに位置合わせされ、相応の搬送機器により搬送され、当該位置合わせは、誤った外観が生じることなく、後続のヘム形成および縁部領域の縫製が可能にされる目的で行われる。誤った外観は、仮縫い用ピースの外縁が正確に位置合わせされていないときに生じる。従来技術において位置合わせ装置および位置合わせ方法であって、当該位置合わせ装置および位置合わせ方法において、仮縫い用ピースまたは材料ピースに設けられているパイル縁で、材料ピースの平面の上に隆起しているパイル縁が位置合わせ補助として用いられるものが知られている。機械的位置合わせ手段はこのパイル縁に支援され得、例えばヘム形成および縫製のために必要である対応する後続の機器に対しても、パイル縁を位置合わせする。しかしながらこのようなパイル縁がない場合、位置合わせは通常の場合、不可能であるか、多大な困難を伴ってのみ可能である。
【0062】
例えば材料ピースの縁部領域の最前端部を位置合わせし、その後当該材料ピースを相応の機器により搬送しても十分とはいえず、その理由は材料ピースの開始部に形成される位置合わせ位置が材料ピースにわたって継続しないことであり、それは材料ピースが柔軟性を有し、相応の機器によりさらに搬送される際、開始部にある位置合わせが失われるからであり、それにより高品質な縁部形成は不可能である。
【0063】
特に柔軟性を有する材料ピースであって、以前に材料ピースがまだ材料ウェブから分離されていないとき、すでに長手方向ヘムが設けられており、続いて、材料ピースが材料ウェブから分離されているときに位置合わせステータスを変更して、相応の横方向ヘムが設けられるべき柔軟性を有する材料ピースにおいて、縁部領域において高品質かつ正確な位置合わせを保証するには、多大な問題が生じる。しかしながらこのような位置合わせは、場合により当該位置合わせの後に機械式ヘム形成および機械式ヘム縫製を行わなければならないために、対応する仮縫い用ピースなどのさらなる加工のための前提条件である。これらの作業を終了して初めて、対応する仮縫い用ピースは完成される。先行する位置合わせの際の誤りは、品質の劣った仮縫い用ピースが完成され、したがって基準を満たさないという事態を招く。
【0064】
繊維品の仮縫い用ピースの形の材料ピースの平面領域または縁部領域の正確な形成を簡単なやり方で確実に行えるように、一の発展的構成が提案される。
【0065】
従来の方法のやり方では、材料ピースはまず縁部領域の近くで、搬送機器を用いて運搬方向において縁部領域に平行に搬送される。搬送機器は例えば周回する搬送ベルトから成ってよく、当該搬送ベルトは製造装置のさらなる作業ステーションにわたって作動が継続されてよい。搬送ベルトは規定に応じて使用される場合、支持部材、例えば支持プレートに押し付けられ、支持部材に沿って搬送される。支持プレートはカウンタサポートを形成し、それにより材料ピースの縁部領域は、搬送手段(搬送ベルト)と支持部材との間に保持されており、支持部材に沿って搬送方向に搬送される。
【0066】
このとき本発明による解決のために、以下の点が行われている。すなわち、材料ピースの位置合わせが当該材料ピースの目標位置合わせから搬送手段に向かってより近くに偏位しているとき、偏位して位置合わせされた材料ピースの領域または縁部領域は、材料ピースにより張設される平面に向かって、あるいは当該平面に対して平行に作用する力、好ましくは引張力によって、運搬方向を横断する方向に対応する分だけ、搬送手段から離れるように移動され、それにより材料ピースの偏位を有する位置合わせは、目標位置合わせに移行される。
【0067】
搬送機器内で搬送手段の方向にずれた材料ピースは、主に水平方向に作用する力により、搬送方向を横断する方向に引かれ、正確に位置合わせすることができる。
【0068】
このとき本発明による解決のために、代替的に以下の点が行われている。すなわち、材料ピースの縁部領域は、搬送機器から離間するとともに当該搬送機器と共に自由空間を形成する少なくとも一つの第二の搬送機器内に固定され、同期式に共に搬送され、材料ピースの位置合わせが当該材料ピースの目標位置合わせから第一の搬送手段に向かってより近くに偏位しているとき、少なくとも一つのアクチュエータが押圧力を用いて自由空間上に張設される繊維品ピースの領域に作用し、繊維品ピースはそれにより運搬方向を横断するとともに第一の搬送手段を横断する方向に対応する分だけ、第一の搬送手段から離れるように移動され、それにより材料ピースの偏位を有する位置合わせは、目標位置合わせに移行される。
【0069】
装置を通過するように搬送される際、材料ピースの縁部領域は第二の搬送機器内に固定される。第二の搬送機器は好ましくは、第一の搬送機器と同期しており、それにより材料ピースは均一に装置を通過するように搬送される。第一の搬送機器と第二の搬送機器との間には自由空間が設けられており、自由空間上に材料ピースが張設されている。目標位置合わせからの材料ピースの偏位が確認されるとすぐに、アクチュエータが押圧力を用いて当該領域に作用し、それにより材料ピースは、目標位置合わせに移行されるまで、第一の搬送機器を横断する方向にのみ移動される。
【0070】
このとき本発明による解決のために、代替的に以下の点が行われている。すなわち、搬送機器または当該搬送機器に配設された機械部材に位置合わせ縁が備えられ、あるいは支持部材が位置合わせ縁を形成し、当該位置合わせ縁は位置合わせステータスに調整され、材料ピースの位置合わせが、当該材料ピースの目標位置合わせから搬送手段に向かってより近くに偏位しているとき、偏位して位置合わせされた材料ピースの領域または縁部領域は、位置合わせ縁の上を通って引っ張られ、それにより運搬方向を横断するとともに搬送手段を横断する方向に対応する分だけ、搬送手段から離れるように移動され、それにより材料ピースの偏位を有する位置合わせは、目標位置合わせに移行される。
【0071】
本発明によれば機械フレーム、搬送機器、あるいは装置全体のその他の部材の好適な位置に位置合わせ縁が設けられており、材料ピースの位置合わせを行う目的のために利用される。位置合わせ縁は安定的な縁であってよい。しかしながら位置合わせ縁は棒、弾性的に張設されたワイヤなどの型式で設けられていてもよい。
【0072】
支持部材自体が位置合わせ縁を形成してもよい。それぞれの位置合わせ縁は、目標決定のために好適な位置において調整可能である。材料ピースが目標位置合わせから偏位した位置合わせをされている限りにおいて、材料ピースは位置合わせ縁の上を通って移動され得、それにより運搬方向を横断するとともに搬送手段を横断する方向に移動され、それにより材料ピースの偏位を有する位置合わせは、目標位置合わせに移行される。
【0073】
横断方向という概念は直交するという意味ではなく、例えば、引張移動が斜めに向けられていれば十分であり、それにより引張力成分の一の部分は水平方向に向けられ、引張力成分の一のさらなる部分は垂直方向に向けられている。いずれにしても材料ピースを所望の程度、移動するために、十分な程度の引張力が材料ピースに及ぼされなければならない。
【0074】
このとき好ましくは以下の点が行われている。すなわち、支持部材が少なくとも一つの凹所または位置合わせ縁を有することと、材料ピースの位置合わせが当該材料ピースの目標位置合わせから搬送手段に向かってより近くに偏位しているとき、偏位して位置合わせされた材料ピースの領域または縁部領域は、運搬方向に関連して延在する位置合わせ縁の上を通って、あるいは運搬方向に関連して延在するとともに、搬送手段に隣接する凹所の位置合わせ縁の上を通って移動され、それにより運搬方向を横断するとともに搬送手段を横断する方向に対応する分だけ、搬送手段から離れるように移動され、それにより材料ピースの偏位を有する位置合わせは、正確な目標位置合わせに移行される。
【0075】
突出する領域の少なくとも一つにおいて、好ましくは両方の突出する領域内に、運搬方向に対して平行に延在する凹所または外縁が設けられている。材料ピースは例えば対応する凹所または外縁の上にある。このとき使用者は材料ピースの縁部領域の位置合わせを確認することができ、材料ピースの正確な目標位置合わせから材料ピースの位置合わせが偏位しているとき、材料ピースに作用を及ぼす。材料ピースが当該材料ピースの縁部領域により、正確な目標位置合わせから搬送手段のより近くに偏位して延在する場合に限って、材料ピースの偏位を有して位置合わせされた領域または縁部領域は、運搬方向に対して平行に延在する外縁の上を通って、または運搬方向に対して平行に延在するとともに搬送手段に隣接する凹所の外縁の上を通って、運搬方向を横断する方向であり、かつ搬送手段を横断する方向に引っ張られ、それにより対応する分だけ運搬手段から離れるように移動され(引っ張られ、)これにより材料ピースの偏位を有する位置合わせは正確な目標位置合わせに移行される。
【0076】
目標位置合わせが行われるやいなや、材料ピースの縁部領域に対する引張力の作用は及ぼされなくなり、材料ピースは搬送手段のみを用いてさらに搬送される。このような構成および位置合わせが好ましくは搬送手段に隣接して左右両側で行われており、それにより一方で相応に縁部領域に作用する引張力と、他方で相応に材料ピースに作用する引張力とによる均衡が得られ、それにより材料ピースの正確な目標位置合わせが行われる。
【0077】
好ましくは位置合わせ縁が運搬方向に対して平行に位置合わせされることが行われている。
【0078】
このような位置合わせは必ずしも必要ではないが、方法を実施するためには有利である。
【0079】
正確に平行でない位置合わせを行う場合でも位置合わせは可能であるが、それは相応な力の作用によって均衡が得られるからであり、それにより最終的に所望の位置合わせが確保される。
【0080】
加えて好適に引張りを、帯状材料に対して少なくとも近似的に垂直に向けられた力の作用によってもたらすことが行われる。
【0081】
これは材料ピースの正確な目標位置合わせのために有利である。
【0082】
力、特に引張力をかけている間に、当該力もしくは引張力をかけている手段が運搬方向において、当該運搬方向に対して角度を有して、好ましくは搬送手段の運搬方向に対して平行に移動されるか、あるいは帯状材料に対して一の運動成分を運搬方向において付加的に、好ましくは運搬方向に対して平行にもたらすことが、極めて特別に行われる。
【0083】
これにより達成されるのは、位置合わせが狭い領域内で点状に実施されるだけでなく、実質的に運搬方向に対して平行に延在する比較的大きい領域にわたって実施され、搬送過程の間でも位置合わせを非連続式または連続式に行えることである。
【0084】
このとき特に好ましくは、運搬方向における手段の移動または運動成分は、搬送手段の搬送速度に適合されることが行われており、それにより帯状材料の襞を回避する。
【0085】
材料ピースがセンサ式または光学式に認識可能な縁または外縁、あるいは運搬方向に対して平行に延在するマーキング、ラインまたは段部を有し、それらの位置合わせが目標位置合わせから偏位すると、方法を実施または監視する手段によって認識され、材料ピースの正確な目標位置合わせのための技術的手段が始動されることにより用いられることも行われていてよい。
【0086】
装置に関して、上記において設定された課題は請求項21に記載の装置によって解決される。
【0087】
仮縫い用ピースは自動式に、好ましくは前置された装置部分を介して、あるいは作業者により手動式に、ステーションに供給されている。ステーションには搬送機器が接続されているか、あるいは組み込まれており、ステーション自体が仮縫い用ピースを受容するための搬送機器であること、あるいは場合により、搬送機器がすでにステーションの前で開始するように設けられていることが行われていてよく、それにより仮縫い用ピースはステーションから、あるいはステーションを通過して、ステーションに接続する搬送機器へと搬送することができる。仮縫い用ピースは搬送機器を用いて、装置を通過して加工ステーション内に搬送される。
【0088】
検査ステーションおよび修正ステーションによって仮縫い用ピースの後修正が行われ、それにより引き渡しの際、または装置を通過するように搬送される間に目標位置からずれた仮縫い用ピースの位置合わせは、当該仮縫い用ピースが加工ステーションであって、当該加工ステーション内で仮縫い用ピースが加工される加工ステーションに供給される前に修正されている。これにより中間製品または最終製品の特に良好な品質が保証されている。
【0089】
検査ステーションは修正ステーションの前に設けられていてよく、それによりまず検査が、続いて修正が実施されている。代替的または付加的に検査ステーションは、加工ステーションに対して後置されていてよく、検査ステーションは、加工された仮縫い用ピースの位置合わせを検査し、偏位があるときは後続の仮縫い用ピースのために修正仕様もしくは修正値を作成する。
【0090】
検査ステーションはマーキングレイアウトを非接触式に検出することを可能にし、好ましくは人間の目または相応の機器を用いてセンサ式検出が実施されている。仮縫い用ピースの位置合わせは、縁がセンサ式に認識可能であるために外縁において、または繊維品仮縫い用ピースはパイル縁において検査することができるが、検出は柄などのマーキングに基づいて行うことも可能であるので、このような縁は必ずしも必要ではない。検査ステーションでは、以前に検出されたマーキングレイアウトと目標マーキングレイアウトとの比較と、修正値もしくは修正仕様の特定が行われる。
【0091】
修正値は検査の際に、人によって供給されており、その人はマーキングレイアウトと目標マーキングレイアウトとの比較を実施し、例えば経験値に基づいてどの修正値を設定すべきか特定する。
【0092】
代替的に比較は、データ処理のための相応の技術的手段によって実施されており、修正仕様が作成されている。
【0093】
位置合わせの修正は続いて修正ステーションにより行われ、修正ステーションは修正値もしくは修正仕様に基づいて、仮縫い用ピースの正確な位置合わせを実施する。
【0094】
加工ステーション内では、優れた品質を備える中間製品または最終製品が製造されている。加工ステーションは固定器であってよく、当該固定器において仮縫い用ピースは例えばヘム加工され、あるいは縫製される。しかしながら他の任意の加工ステップが実施されていてよい。
【0095】
好ましくは検査ステーションが、実際のマーキングレイアウトをセンサ式に検出するための検出機器と、検出機器と結合されるとともに検出されたマーキングレイアウトと、好適に電子的ストレージ内に格納された目標マーキングレイアウトとを比較し、偏位を評価し、場合により修正仕様を提供するための処理機器とを有することが行われている。
【0096】
検出機器を用いて検出されたマーキングレイアウトは処理機器に伝達されており、処理機器は目標マーキングレイアウトとの比較を実施する。処理機器はそのためにストレージと接続されており、ストレージには少なくとも一つの目標マーキングレイアウトが記憶されており、処理機器はストレージのデータにアクセスし、目標マーキングレイアウトをマーキングレイアウトと比較する。
【0097】
レイアウトに偏位があるとき、処理機器は修正仕様を計算し、それを供給する。修正仕様はその後、表示パネルに伝達され、表示されている。修正仕様は代替的に対応する制御信号として供給されていてよく、直接的に修正ステーションの制御ユニットに伝達されていてよい。
【0098】
好適に検出機器が、カメラまたは少なくとも一つのセンサを備えるセンサ機器を有することが行われている。
【0099】
センサ機器もしくはカメラにより、マーキングレイアウトを非接触式に認識することが可能である。
【0100】
好ましくはセンサが光学センサ、または距離測定を実施するセンサであることが行われていてよい。
【0101】
マーキングレイアウトを光学式に検出するために光学センサを用いることができる。このとき例えば色や柄を検出することができる。しかしながら仮縫い用ピースの表面上の異なるパイル高さの型式のマーキングレイアウトが検出可能であってもよい。当該型式のマーキングレイアウトは同じく光学式に検出することができる。代替的に当該型式のマーキングレイアウトは、距離測定を介して検出することもできる。そのために距離測定を実施するセンサが設けられており、当該センサはパイル先端に対する距離を検出する。
【0102】
好適に、センサが光学センサであり、センサ機器またはカメラに向き合うように光源が設けられており、仮縫い用ピースは装置を通過するように搬送される際、センサ機器またはカメラと光源との間に設けられていることが行われている。
【0103】
センサ機器またはカメラに対して向き合うように光源が設けられており、光源は仮縫い用ピースを透過照射し、それによりセンサもしくはカメラは、透過照射可能な仮縫い用ピースのマーキングをより良好に認識できる。
【0104】
好適に処理機器が、ストレージと、実際のマーキングレイアウトと比較するために当該ストレージに記憶された少なくとも一つの目標マーキングレイアウトとを備えるコンピュータを有することが行われていてよい。
【0105】
コンピュータには異なる目標マーキングレイアウトが記憶されていてよく、あるいは後から新しい生産ラインのための新たな目標マーキングレイアウトをプログラミングすることができる。これらはその後、生産ラインに応じて選択され、検出された対応するマーキングレイアウトとの比較のために利用可能となっている。
【0106】
好適に、修正ステーションが、修正値および場合により修正仕様を入力するための操作要素と結合された制御ユニットを有し、当該制御ユニットにより制御されていることが行われている。
【0107】
作業者により特定された修正値または処理機器により計算された修正仕様は、手動式に操作要素に入力することができ、操作要素は対応する制御信号を制御機器に伝達する。修正ステーションは入力に応じて位置合わせの修正を行う。
【0108】
修正は例えば好適な機械部材により行うことができ、制御ユニットは修正値もしくは修正仕様に応じて機械部材を制御し、それにより機械部材は、仮縫い用ピースに対して相応の機械的作用を及ぼすことにより修正を実施し、仮縫い用ピースを正しい位置に合わせる。
【0109】
好適に、装置が表示パネルを有し、当該表示パネルは検査ステーションと結合されており、当該表示パネル上に検査ステーションから供給された修正仕様が表示されていることが行われている。
【0110】
表示パネルは例えばモニターであってよく、当該モニター上に修正仕様が表示されているとともに、読み取られることができ、それによりその後修正仕様を操作要素に入力することができる。これにより仮縫い用ピースの位置合わせを手動式に修正することができる。
【0111】
代替的または付加的に好適に、検査ステーションが修正ステーションと直接的に通信するように結合されており、修正仕様は検査ステーションのコンピュータにより生成された信号を用いて、直接的に修正ステーションの制御ユニットに導入されていることが行われていてよい。
【0112】
これにより、人の補助なしで、修正仕様に応じて自動式修正が行われる。
【0113】
本発明はまた、好ましくは柔軟性を有する材料ピース、特に繊維品の仮縫い用ピースの平面領域または縁部領域を位置合わせするための装置、特に請求項21に記載の正確な位置合わせをするための修正ステーション
に関し、少なくとも一つの駆動される搬送手段、特に搬送ベルトを備える、材料ピースのための機械フレームを有する搬送機器と、好ましくは搬送手段のための支持部材とから成り、材料ピースの平面領域または縁部領域の近くにある領域は、運搬方向において搬送可能である装置に関する。
【0114】
繊維品の仮縫い用ピースの型式の材料ピースの平面領域または縁部領域の正確な形成を簡単なやり方で確実に行えるように、一の発展的構成が提案される。
【0115】
装置に関してここで、特に請求項12または請求項18から20のいずれか一項に記載の方法を実施するために、当該装置が少なくとも一つの制御手段を有することが提案され、当該制御手段は基本位置であって、当該基本位置において制御手段の作用部材が、材料ピースによって張設されている平面の外部にある基本位置から、作用位置であって、制御手段が前記平面と少なくとも近似的に一直線に並び、材料ピースを締め付けながら保持する作用位置に調整移動可能であり、制御手段は作用位置において調整移動の際に、搬送手段を横断する方向に、かつ運搬方向を横断する方向に移動されており、しかも搬送手段に隣接する材料ピースの領域を伴って移動されている。
【0116】
制御手段は開放された基本位置から、作用位置であって、当該作用位置において材料ピースが制御手段内に締め付けながら保持されている作用位置に調整移動される。制御手段はその後、材料ピースの領域を伴って運搬方向を横断する方向に調整移動され、材料ピースが目標位置合わせに移行されるまで材料ピースに力を及ぼす。
【0117】
このとき好適に、装置が搬送機器の両側に制御手段を有することが行われている。
【0118】
この構成は搬送手段に隣接する左右両側での位置合わせを可能にし、それにより一方で相応に縁部領域に作用する力と、他方で相応に材料ピースに作用する力とによる均衡が得られ、それにより材料ピースの正確な目標位置合わせが行われる。
【0119】
装置に関してここで代替的に、特に請求項13または20に記載の方法を実施するために、装置が、搬送機器に対して距離をおいて設けられるとともに第二の搬送手段を備える第二の搬送機器であって、材料ピースの縁部領域は第二の搬送手段を用いて固定されているとともに搬送可能であり、第二の搬送手段と第一の搬送手段の間に自由空間が設けられており、自由空間上に材料ピースの一の領域が張設されている第二の搬送機器を有し、少なくとも一つの制御手段を有し、当該制御手段はフレーム固定式に固定されており、基本位置であって、当該基本位置において制御手段の作用部材が、材料ピースによって張設されている平面の外部にある基本位置から、作用位置であって、制御手段が前記平面を圧迫する作用位置に調整移動可能であり、制御手段は調整移動の際に自由空間内に、しかも自由空間上に張設されている材料ピースの領域を伴って移動されており、材料ピースは第一の搬送手段に対して運搬方向を横断するとともに、前記平面を横断する方向に移動されていることが提案され、好適に第二の搬送手段は一対のベルトであるか、あるいはカウンタサポートを備える搬送ベルトであることが行われている。
【0120】
材料ピースは第一および第二の搬送機器により保持されており、保持されている縁部領域同士または材料領域同士の間の材料領域は、搬送機器同士の間に形成されている自由空間上に張設されている。材料ピースが目標位置合わせから偏位しているとき、制御手段は基本位置から作用位置に調整移動可能または調整移動されており、作用位置において制御手段は、材料ピースにより張設されている平面を圧迫し、しかも自由空間上に張設されている材料ピースの領域を伴って圧迫する。第一の搬送機器が材料ピースの移動を許容する一方、第二の搬送機器内の材料ピースは固定されており、それにより材料ピースは領域に作用する圧力により、第一の搬送機器に対して運搬方向を横断する方向、かつ平面を横断する方向に移動され、目標位置合わせに移行されている。
【0121】
このとき好適に、装置が搬送機器の両側に設けられた第二の搬送機器および制御手段を有することが行われている。
【0122】
この構成は搬送手段に隣接する左右両側での位置合わせを可能にし、それにより一方で相応に縁部領域に作用する力と、他方で相応に材料ピースに作用する力とによる均衡が得られ、それにより材料ピースの正確な目標位置合わせが行われる。
【0123】
装置に関して代替的に、特に請求項14から20のいずれか一項に記載の方法を実施するために、機械フレームまたは別個の機器フレームに位置合わせ縁が備えられ、あるいは支持部材が位置合わせ縁を有し、当該位置合わせ縁は位置合わせステータスに調整されているか、調整可能であり、少なくとも一つの制御手段がフレーム固定式に固定されており、当該制御手段は、基本位置であって、当該基本位置において制御手段の作用部材が、材料ピースによって張設されている平面の外部に、好ましくは当該平面の上にある基本位置から、作用位置であって、制御手段が前記平面を圧迫する作用位置に調整移動可能であり、制御手段は調整移動の際に、運搬方向を横断し、かつ前記平面を横断する方向に位置合わせ縁を通過して移動されており、しかも搬送手段の隣にある材料ピースの領域を伴って移動されていることが提案される。
【0124】
帯状材料またはワイヤなどにより形成されていてよい位置合わせ縁を相応に構成することによって、位置合わせを達成するために必要な機器が利用可能となる。支持部材自体が位置合わせ縁を有してもよい。目標位置合わせから偏位している際の位置決めを行うとき、制御手段により作用位置を調整することができ、その後、制御手段は材料ピースの対応する領域を連行して、材料ピースの位置合わせを行わせる。
【0125】
このとき好適に、平面領域または縁部領域の近くにある材料ピースの領域が、支持部材と搬送手段との間に締め付け固定されているか、または締め付け固定可能であることが行われていてよい。
【0126】
好ましくはまた、平面領域または縁部領域が、運搬方向において縁部領域に対して平行に搬送可能であることが行われていてよい。
【0127】
特に好適に、支持部材が、運搬方向を横断する方向において両側で搬送手段から突出し、両方の突出する領域の少なくとも一つにおいて、運搬方向に対して位置合わせされた外縁、好ましくは運搬方向に対して平行に向けられているとともに、搬送手段に隣接する外縁を備える凹所を有するか、あるいは好ましくは運搬方向に対して平行に向けられている外縁を形成することが行われていてよく、外縁はそれぞれ位置合わせ縁である。
【0128】
特に好適に、機械フレーム上、または支持部材上、または支持部材に隣接して、または材料ピースのための支持部材の載置面の下に、可動式支持部が設置、保持、または固定されていることが行われており、当該可動式支持部には、制御手段の少なくとも一部が作用位置への調整移動の際に、材料ピースの一の領域が間に設けられる状態で当接されている。
【0129】
これにより制御手段の作動時に材料ピースを連行することが促進されるが、それは制御手段が可動式支持部を介してカウンタサポートを得ており、制御手段と可動式支持部との間に帯状材料が設けられているからである。
【0130】
加えて、材料ピースの縁部領域の正確な位置合わせを目的とする、基本位置から作用位置への制御手段の調整移動行程の長さは調整可能であることが好適である。
【0131】
好ましくはまた、支持部が機械フレームに、支持部材に、弾性的に旋回移動式に固定されていることが行われていてよい。
【0132】
可能な変化形態は、制御手段が、材料ピースに対向する当該制御手段の自由端部において滑り止め、ローラ、またはスタンプとして形成されていることである。
【0133】
一の好適な変化形態は、制御手段が被駆動ローラまたは胴、あるいは被駆動ローラと、少なくとも一つの自由回転するローラとを備えるベルト駆動部、あるいは自由回転するローラのみを備えるベルト駆動部であることである。
【0134】
このとき特に好適に、制御手段のための駆動部として、モータ式回転駆動部がフレーム固定式に設けられており、当該モータ式回転駆動部は結合手段、特に駆動ベルトまたは歯車または摩擦駆動装置を介して駆動軸と結合されており、駆動軸は取り付けブロック内にフレーム固定式に支承されており、制御手段は駆動軸周りに旋回可能に保持されていることが行われている。
【0135】
好適にまた、制御手段が、フレームに保持されているアクチュエータを用いて調整移動可能であることが行われている。
【0136】
このとき好適に、制御手段が旋回可能にフレーム部材に保持されており、アクチュエータを用いて基本位置へ、あるいは作用位置へ調整
移動可能であることが行われていてよい。
【0137】
好適に、装置が両側で搬送機器に隣接してそれぞれ、突出する領域を備える支持部材、場合により凹所、および制御手段を有することが行われている。
【0138】
材料ピースをより良好にガイドするために、運搬方向において凹所に続いて一の斜めに設けられたガイド部が設置されており、当該ガイド部は好ましくは無段階式に、突出する領域内に移行する。
【0139】
可能な変化形態は、制御手段が間欠的に基本位置から作用位置へ、およびその反対に調整移動可能であることである。
【0140】
好適に、制御手段が周回するアクチュエータ、特にベルト駆動部を有し、周回するアクチュエータは少なくとも基本位置から作用位置への移行の開始時に、および作用位置の間は継続して、連続的に周回式に駆動されていることが行われている。
【0141】
加えて好適に、アクチュエータが運搬方向に対して同じ向きに、特に運搬方向に対してわずかな角度で、あるいは好ましくは運搬方向に対して平行に周回式に形成されていることが行われている。
【0142】
好ましくは装置が、特に材料ピースが目標位置合わせから偏位を有して位置合わせされていることを光学式またはセンサ式に検出するための検出手段を有することが行われており、当該検出手段は制御手段を基本位置から作用位置に調整移動させるためのアクチュエータと通信する。
【0143】
検出手段が、材料ピースの位置合わせの偏位を検出すると、対応する信号が制御手段のアクチュエータに伝えられ、制御手段が作用位置に調整移動され、それにより目標位置合わせへの材料ピースの位置合わせが実施される。
【0144】
好ましくは検出手段がセンサまたはカメラであることが行われている。
【0145】
本発明に係る方法および本発明に係る装置の実施の形態は、図に示されるとともに以下においてより詳しく説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0146】
【
図7】さらなる装置を側面から見て概略的に表示する図である。
【
図8】さらなる装置を第二の作用位置において示す図である。
【
図9】
図7に示す装置を180°回転させた位置において示す図である。
【
図10】第一の作用位置における装置を断面において示す図である。
【
図11】第二の作用位置における装置を断面において示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0147】
図1は、繊維品など、特に仮縫い用ピース1を正確に位置決めし、加工するための方法であって、以下の方法のステップ、すなわち、
(予備)位置合わせおよび/または位置決めされた仮縫い用ピース1を装置2または当該装置2のステーション9に機械式または手動式に供給するステップ3と、
仮縫い用ピースの位置合わせおよび/または位置決めを検査するステップ4であって、好ましくは仮縫い用ピースの表面上に、または仮縫い用ピースの織りの中に設けられている仮縫い用ピースのマーキングが、好ましくはセンサ式に検出され、実際のマーキングレイアウトが目標マーキングレイアウトと比較されるステップと、
修正値または修正仕様を特定するステップ5であって、場合により、実際のマーキングレイアウトが目標マーキングレイアウトから偏位しているとき、修正仕様を提供するステップと、
修正値または修正仕様を修正ステーション12に伝達するステップ6と、
修正値に応じて、または修正仕様に応じて修正ステーション12を用いて仮縫い用ピース1の位置合わせを手動式または機械式に修正するステップ7であって、検出されたマーキングレイアウトが目標マーキングレイアウトに一致させられるステップ、および/または
仮縫い用ピース1を搬送方向23において、仮縫い用ピース1を加工する加工ステーション13、好ましくは固定器であって、当該固定器において加工ステップが実施される固定器に供給するステップ8と、
場合により個々の方法のステップまたは複数の方法のステップが繰り返されるステップと、を有する方法を概略的に示す。
【0148】
仮縫い用ピース1は作業者により手動式に、例えば前置された装置部分から、あるいは保管場所から取り出すことができる。その後、ステーション9内に供給する3前に作業者により、仮縫い用ピース1の手動式の位置合わせもしくは位置決めが行われ、作業者は続いて仮縫い用ピース1を手動でステーション9内に移送、もしくは挿入する。
【0149】
代替的に、仮縫い用ピース1の自動式の(予備)位置合わせもしくは位置決めは、例えば先行する装置部分であって、当該装置部分において仮縫い用ピース1が(予備)位置合わせされ、続いてステーション9に自動式に移送もしくは供給される装置部分において可能である。
【0150】
仮縫い用ピース1がステーション9内に供給3された後、当該仮縫い用ピースの位置合わせおよび/または位置決めは検査ステーション11において検査され、必要な場合は修正ステーション12において修正7が実施される。
【0151】
そのために仮縫い用ピース1は搬送機器10により、装置2を通過するように搬送され、方法のステップは好ましくは、仮縫い用ピースを連続式または非連続式に搬送する間に経過する。仮縫い用ピース1が装置2を通過する間の検査4および修正7は特に有利であるが、それは仮縫い用ピース1が特に搬送の際にずれる可能性があり、仮縫い用ピース1を加工の前に正確に位置合わせするために、加工ステーション13への供給8および加工ステップの実施の前に修正7が必要となり得るからである。連続式搬送は特に方法の経済的な実施を可能にし、1分あたり20mという速度を達成することができる。
【0152】
代替的に仮縫い用ピース1の検査4は加工ステーション13内での加工の後に初めておこなわれる。この方法の経過は
図1に表示されていない。目標マーキングレイアウトからのマーキングの偏位、例えば加工の際に設けられた縫い目が目標レイアウトから偏位しているとき、当該偏位は加工の後に検出され、修正仕様もしくは修正値が特定され、当該修正仕様もしくは修正値は修正ステーション12に伝達される。修正ステーション12はその後、後続の仮縫い用ピース1のために対応する修正を実施し、それにより後続の仮縫い用ピース1は加工ステーション13への供給8の前に正しく位置合わせされている。
【0153】
検査4は非接触式に、例えば仮縫い用ピース1のマーキングを光学式に検出することによって行われる。マーキングは好ましくは仮縫い用ピースの表面上に例えば柄の型式で、あるいは繊維品の織りにおいて例えば織り糸の流れ、またはメッシュ、縫い目などの織りのマーキングの型式で設けられ、光学式に検出される。しかしながらマーキングを非接触式に検出することができる他の検出要素が設けられていてもよい。例えば異なるパイル高さの型式のマーキングを、距離測定により検出することも可能である。そのために、距離測定を実施するセンサが設けられていてよく、当該センサはパイル先端に対する距離を検出する。検査4の際に偏位が確認されなかった場合、修正7は不要であり、方法は点線Yに応じて経過し、それにより検査4の後、加工ステーション13への供給8が行われる。
【0154】
光学式検出は、人の目を用いて、あるいは相応の光学式機器を介して行うことができる。光学式に検出されたマーキングレイアウトは所定の目標マーキングレイアウトと比較される。これも選択的に人により、あるいは好適な処理機器15、好ましくはデータ処理機器により行われる。
【0155】
検出および比較を作業者の人の目により行うべきとき、目標マーキングレイアウトは例えば搬送ベースであって、仮縫い用ピース1がその上で搬送される搬送ベース上に表示されているか、搬送ベースによって形成されていてよい。しかしながらあらゆる他の好適な実施であって、当該実施において人がマーキングレイアウトと目標マーキングレイアウトとを視覚的に比較できるものが可能である。作業者は目標レイアウトからの仮縫い用ピースレイアウトの偏位を認識し、修正値を特定する。作業者は修正値を経験値に基づいて特定し、好ましくは修正ステーション12に結合された操作要素20への手動入力を介して、当該修正ステーションに伝達することができ、それにより修正値に応じた手動式修正7が実施される。光学式機器による認識は好ましくは、少なくとも一つのセンサを備えるセンサ機器17により、またはカメラにより行われ、仮縫い用ピース1は搬送機器10を用いてセンサ機器17もしくはカメラを通過して搬送され、仮縫い用ピース1のマーキングは光学式に検出される。
【0156】
センサ機器17もしくはカメラは好ましくは偏位の実際の経路および偏位の方向を検出し、それにより正確なマーキングレイアウトが確認される。方向に関しては、偏位が搬送方向23を横断する方向において左側または右側にあるか、検出される。経路も正確に検出され、すなわちどの程度の偏位があるか検出される。経路は例えばmmで確認されていてよい。これらの撮像はその後、目標マーキングレイアウトと比較され、それにより正確な修正仕様を対応する寸法で作成することができる。
【0157】
センサ機器17もしくはカメラは、処理機器15と通信し、検出されたマーキングレイアウトは処理機器に伝達される。処理機器15は、好ましくはコンピュータ19および当該コンピュータと結合されたストレージ16とを有し、ストレージには少なくとも一つの目標マーキングレイアウトが記憶されており、当該目標マーキングレイアウトと実際のマーキングレイアウトが比較される。ストレージ16には多数の異なる目標マーキングレイアウトがプログラムされるとともに記憶されていてよく、当該目標マーキングレイアウトは生産品目もしくは生産ラインに応じて、比較のために選択され得る。
【0158】
コンピュータ19は偏位がある場合、相応の修正仕様を作成し、修正7を実施するために当該修正仕様を供給する。修正7はその後、修正仕様が対応する制御信号として修正ステーション12に伝達されることにより、自動式に行うことができ、修正ステーションは修正仕様に応じた修正7を自動式に実施し、それにより人による介入は不要であり、仮縫い用ピース1の位置合わせの全自動式修正7が行われる。
【0159】
代替的に、計算された修正仕様はまた、モニターのような表示パネル22に表示されていてよく、それにより作業者は当該仕様を読み取り、修正ステーション12と通信する操作要素20に入力することができる。修正仕様は例えば数値、または同等の記載の型式で表示されており、作業者によって読み取られてよい。操作要素20は好ましくは、修正ステーション12の制御ユニット21を介して当該修正ステーションに結合されており、制御ユニット21は、操作要素20への入力に応じて修正ステーション12を制御する。
操作要素20および/または表示パネル22は付加的に、自動式修正7であって、制御信号が直接的に修正ステーション12に導かれている自動式修正においても、例えば自動機械が故障した場合の安全のため、あるいは個別の調整のために設けられていてよい。
【0160】
修正ステーション12は続いて、修正値に応じて、もしくは修正仕様に応じて修正7を実施し、それによりマーキングレイアウトは一致させられれている。
【0161】
修正7は好ましくは、修正値または修正仕様を好適な機械部材の制御ユニット21に伝達する6ことにより行うことができ、制御ユニット21は機械部材を修正仕様に応じて、もしくは修正値に応じて制御し、当該機械部材は、仮縫い用ピース1に対して相応の機械的作用を及ぼすことにより修正7を実施し、仮縫い用ピース1を正しい位置に合わせる。修正7は搬送方向23を横断する両方向において行われるが、それは仮縫い用ピース1が搬送方向23を横断する両方向においてずれる可能性があり、両方向において修正7が必要なためである。その場合に初めて正確な位置合わせを達成することができる。マーキングレイアウトおよびそれとともに仮縫い用ピース1のこのような後修正は、装置2内の仮縫い用ピース1の正確な位置決めを可能にし、それにより加工ステーション13内で仮縫い用ピース1の正確な加工が可能であり、特に高価な良質品が生じる。したがって好ましくは検査4および修正7は、加工ステップの直前に実施され、それにより仮縫い用ピース1は正確に位置合わせされた状態で加工部に供給されている。
【0162】
加えて非接触式のセンサによる検査4は、縁のない仮縫い用ピースの位置合わせも可能にし、それにより柄のみに基づいて、あるいは繊維品の仮縫い用ピース1の場合、織り糸の流れなどの繊維品マーキングのみに基づいて、個別で正確な位置合わせおよび位置決めを行うことができる。仮縫い用ピース1の加工は任意のやり方で行うことができ、例えばヘムが縫製されてよく、または仮縫い用ピース1が折り加工されてよい。加工の後、例えばさらなる加工ステップであって、当該さらなる加工ステップにおいて仮縫い用ピース1が正確に位置合わせされなければならないさらなる加工ステップが続く場合、新たに検査4および修正7が行われてよく、方法のステップは任意の頻度で反復可能である。
【0163】
図2には請求項1に記載の方法を実施するための装置2の概略的構成が示されており、装置2は、
ステーション9であって、当該ステーションに仮縫い用ピース1が手動式または機械式に(予備)位置合わせされた、および/または位置決めされた状態で供給されているステーションと、
ステーション9に接続された、場合によりステーション9の前で開始する、装置2を通過するように仮縫い用ピース1を搬送するための搬送機器10と、
検査ステーション11であって、当該検査ステーションにおいて仮縫い用ピース1のマーキングの実際のマーキングレイアウトが好ましくはセンサ式に検出され、目標マーキングレイアウトと比較可能であり、修正値または修正仕様が作成されているか、作成可能である検査ステーションと、
修正値または修正仕様に応じて仮縫い用ピース1を正確に位置合わせするための修正ステーション12と、
加工ステーション13、好ましくは固定器であって、当該固定器内に仮縫い用ピース1が正確に位置合わせされた状態で供給されているとともに加工可能である加工ステーションと、を有する。
【0164】
仮縫い用ピース1は自動式に、好ましくは前置された装置部分から、あるいは作業者により手動式に、(予備)位置合わせされた状態でステーション9に供給されている。
【0165】
ステーション9には搬送機器10が接続されており、ステーション9自体が搬送機器10であって、当該搬送機器に仮縫い用ピース1が供給されていること、あるいは場合により、搬送機器10がすでにステーション9の前で開始するように設けられており、それにより仮縫い用ピース1がステーション9から、あるいはステーション9を通過して当該ステーションに接続された搬送機器10へと搬送され得ることが行われていてよい。
【0166】
ステーション9は例えば加工ステップを実施するための任意の他のステーション9であってもよい。
【0167】
仮縫い用ピース1は搬送機器10を用いて装置2を通って検査ステーション11および修正ステーション12を通り過ぎ、もしくは検査ステーションおよび修正ステーションを通り抜けて加工ステーション13内に搬送される。検査ステーション11は代替的に、加工ステーション13に後置されて設けられてよく、これは図に示されていない。この場合、検査4は第一の仮縫い用ピース1の加工後に初めて行われる。目標レイアウトからの偏位が検出される限りにおいて、修正仕様もしくは修正値は加工ステーション13の前に設けられている修正ステーション12に伝達され、それにより加工の前に位置合わせの修正が行われる。検査ステーション11および修正ステーション12によって仮縫い用ピース1の後修正が行われ、それにより引き渡しの際、または装置2を通過するように搬送される間に目標位置からずれた仮縫い用ピース1の位置合わせは、当該仮縫い用ピースが加工ステーション13であって、当該加工ステーション内で仮縫い用ピース1が中間製品または最終製品に加工される加工ステーションに供給される前に修正されている。これにより中間製品または最終製品の特に良好な品質が保証されている。
【0168】
図3は装置2の第一の変化形態を示す。検査ステーション11はマーキングレイアウトを非接触式に検出することを可能にする。検査ステーション11はそのために検出機器14を有し、当該検出機器はカメラまたは少なくとも一つの光学センサを備えるセンサ機器17である。仮縫い用ピース1のレイアウトはこれにより検出することができ、縁は光学式に認識可能であるため、外縁またはパイル縁であって、当該外縁またはパイル縁に基づいて位置合わせが行われ得る外縁またはパイル縁の検出も可能ではあるが、任意の柄やそのようなマーキングに基づく光学式検出も可能であるため、外縁またはパイル縁は必ずしも必要ではない。代替的に、マーキングは距離測定によっても検出することができる。そのために距離測定を実施するセンサが設けられており、当該センサはパイル先端に対する距離を検出する。その後、検査ステーション11の処理機器15であって、検出機器14と結合されている処理機器において、検出されたマーキングレイアウトと目標マーキングレイアウトとの比較と、修正仕様の特定5が行われる。これはデータ処理を行うための相応の技術的手段によって行われ、実施の形態ではストレージ16に接続されたコンピュータ19が用いられている。カメラまたはセンサ機器17を用いて検出されたマーキングレイアウトは、処理機器15もしくは当該処理機器内に含まれるコンピュータ19に伝達される。コンピュータ19はその後、マーキングレイアウトと、ストレージ16に格納された目標マーキングレイアウトとの比較を実施し、ストレージ16には異なる目標マーキングレイアウトが記憶されていてよく、あるいは後から新しい生産ラインのための新たな目標マーキングレイアウトをプログラミングすることができる。これらはその後、生産ラインに応じて選択され、検出された対応するマーキングレイアウトとの比較のために利用可能となっている。
【0169】
マーキングレイアウトが目標マーキングレイアウトからの偏位を有するとき、コンピュータ19により修正仕様が計算される。当該修正仕様は相応の技術的手段を介して修正ステーション12の受信部に伝えられ、修正ステーションは仕様に応じて修正7を行う。
修正仕様は例えばコンピュータ19の制御信号の型式で修正ステーション12の制御ユニット21に伝達されている。
【0170】
この場合、検査ステーション11は修正ステーション12と直接的に通信するように結合されている。それにより、人の補助なしで、修正仕様に応じて自動式に正確な修正7が行われる。
【0171】
修正7は例えば、好適な機械部材により行うことができ、制御ユニット21は修正仕様に応じて機械部材を制御し、当該機械部材は、仮縫い用ピース1に対して相応の機械的作用を及ぼすことにより修正7を実施し、仮縫い用ピース1を正しい位置に合わせる。
偏位がない場合、修正7は行われない。
【0172】
続いて仮縫い用ピース1は加工ステーション13に供給されている。加工ステーション13は固定器であってよく、当該固定器において仮縫い用ピース1は例えばヘム加工され、接着あるいは縫製される。しかしながら仮縫い用ピース1を折り加工するための機器、あるいはその他の任意の加工ステップを実施するための機器であってもよい。
【0173】
加工ステーション13において、優れた品質を備える中間製品または最終製品が製造されている。
【0174】
装置2の第二の変化形態は
図4に示されている。マーキングレイアウトの検出と、目標マーキングレイアウトとの比較は、検査ステーション11内で人の目により行われる。
【0175】
比較は、例えば比較のために参照される目標マーキングレイアウトが、搬送ベースであって、仮縫い用ピース1がその上で搬送される搬送ベース上に表示されているか、搬送ベースによって形成されていることにより行われる。作業者は目標レイアウトからの仮縫い用ピースレイアウトの偏位を認識し、修正値を特定する。作業者は修正値を経験値に基づいて特定し、修正ステーション12に結合された操作要素20への手動入力を介して、当該修正ステーションに伝達することができ、それにより修正値に応じた手動式修正7が実施される。修正ステーション12はそのために操作要素20を有する。
【0176】
第三の変化形態は
図5に示されている。検出と比較は、第一の実施の形態と同様、すなわち、検査ステーション11内で検出機器14(例えばセンサ)および処理機器15によって行われ、処理機器15のコンピュータ19は表示パネル22と結合されているとともに、当該表示パネルに計算された修正仕様を伝達し、当該修正仕様は表示パネル22に表示されている。表示された修正仕様は読み取られ、修正ステーション12と結合された操作要素20に手動式に入力される。修正ステーション12は操作要素20と結合された制御ユニット21を有し、当該制御ユニットにより、入力に応じて制御されている。
【0177】
第四の変化形態は
図6に示されている。本図において検出はセンサ機器17のセンサを用いて行われ、当該センサに向き合うように光源18が設けられている。仮縫い用ピース1は装置2を通過するように搬送される際、センサ機器17と光源18との間に設けられ、光源18により透過照射され、それによりセンサは、例えば繊維品の仮縫い用ピース1の繊維の織りにおけるマーキングをより良好に認識できる。
【0178】
上記の方法および装置を用いて、繊維品の仮縫い用ピースのみならず、繊維材料と同じやり方で加工可能である任意の材料から成る仮縫い用ピースも扱われる。それには例えば紙またはプラスチックから成る仮縫い用ピースも挙げられる。
【0179】
図7から
図11に表示されるさらなる装置は、好ましくは柔軟性を有する材料ピース102の縁部領域101を位置合わせするのに役立つ。当該装置は例えば、装置2内で正確な位置合わせをするための修正ステーション12として用いることができる。材料ピース102は特に、繊維品の材料ピースであり、繊維ウェブから分離されており、準矩形の基本形を有している。装置は実質的に、駆動される搬送手段105、例えば搬送ベルトを備える、材料ピース102のための暗示されている機械フレーム104を有する搬送機器103と、搬送手段105のための支持部材106とから成る。実施の形態において、支持部材106はプレートとして形成されている。当該プレート上に材料ピース102が載置されている。ベルト駆動部の型式の搬送手段105は、材料ピース102の上側に載置され、それにより材料ピースは支持部材106に押し付けられる。支持部材106は好ましくは平らで平滑なプレートである。好ましくはベルト駆動部の搬送ベルトとして形成されている搬送手段105は、上側においてばね付勢された支持ブロック107と組み合わされており、当該支持ブロックは搬送手段105を支持部材106に向かって、弾性的にプレストレスをかけられた状態で押圧する。これらの支持ブロック107は機械フレーム104の構成部材に保持されている。機械フレーム104の目に見える部分はL字状に折り曲げられた金属シートとして形成されており、当該金属シートの一の脚部は支持部材106の伸長に対して平行に向けられており、他方の脚部は支持部材の伸長に対して垂直に向けられている。
【0180】
材料ピース102の縁部領域101の近くにある、当該材料ピースの領域は、支持部材106と搬送手段105との間に締め付け固定された状態で保持されているか、または締め付け固定可能であり、搬送手段105により運搬方向108において縁部領域101に対して平行に搬送される。
図7から
図11において良好に認められるように、位置合わせの課題を明瞭化するために、縁部領域101は疑似波形に延在するように形成されており、それにより縁部領域は、運搬方向に対して正確に平行に位置合わせされておらず、運搬方向に対して異なる形状で、搬送手段105から異なる距離をおいて延在している。
【0181】
支持部材106は、運搬方向を横断する方向において両側で搬送手段105から突出している。突出する領域は109もしくは110により記載されている。実施の形態において両方の突出する領域109,110内に、運搬方向108に対して平行に向けられた外縁113,114を備える凹所111,112が設けられており、当該外縁はそれぞれ搬送手段105に隣接している。この代わりに、支持部材106の突出する領域109,110のそれぞれ一の外縁115,116が目的に応じて用いられることも想定され、当該外縁115,116も運搬方向108に対して平行に向けられている。さらに外縁113もしくは114の上で、あるいはまたおそらく外縁115もしくは116の上で、それぞれ一の制御手段117,118が間接的に機械フレーム104に固定されており、当該制御手段は基本位置であって、例えば
図7、
図9および
図10に示されており、当該基本位置において当該制御手段の作用部材が、支持部材106と搬送手段105との間の間隙によって張設されている平面の外部、実施の形態では当該平面の上にある基本位置から、作用位置に調整移動可能であり、当該作用位置は
図8および
図11に示されており、当該作用位置において制御手段は平面を圧迫し、すなわち部材により疑似的に、突出する領域109もしくは110の下に位置決めされている。
【0182】
制御手段117もしくは118は、運搬方向108を横断する方向、および上記の平面を横断する方向における調整移動の際、特に
図8および
図11に明らかにされているように、外縁113もしくは114、あるいはまた115,116を通過して、当該外縁に対して比較的狭い距離を有して、しかも搬送手段105の隣にある材料ピース102の領域を伴って移動される。
【0183】
したがって必要な位置合わせに応じて、制御手段117もしくは118を用いて、搬送手段105を超えたところにある縁部領域101または縁部領域101aを位置合わせすることができる。制御手段117が
図7に示す位置から
図8に示す位置へ、あるいは
図10に示す位置から
図11に示す位置へ移動する際、材料ピース102の対応する縁部領域101もしくは領域101aに横力が及ぼされ、当該横力は制御手段117,118と係合する領域にある材料ピース102を、搬送機器103から離れるように移動させ、それにより縁部領域101のレイアウトを希望どおりに正確に位置合わせする。
【0184】
制御手段117,118を基本位置から作用位置に調整移動させる際に材料ピース102、特に材料ピース102の縁部を確実に連行するために、制御手段117,118の行程において、支持部材106に、しかも凹所111,112の領域であって、運搬方向において前方にある当該凹所の外縁に、旋回可動式の支持部119が保持されており、作用位置への調整移動の際、制御手段117,118の一部が当該支持部を押圧し、当該支持部を例えば
図8において明らかなように運搬方向を横断するように下方に押す。間に設けられている材料ピース102の縁部領域101は、制御手段117,118と支持部119の間に固定され、それにより、
図11に基づいて明らかにされているとおり、縁部領域101を望みどおりに、運搬方向108を横断するように下方に移動させることが行われる。材料ピース102の縁部領域101,101aを正確に位置合わせする目的で、制御手段117,118を基本位置から作用位置に調整移動させる行程の長さは、例えば操作者によって調整可能であり、それにより目標位置からの縁部領域101,101aの外縁の偏位に応じて比較的大きい調整移動行程または比較的小さい調整移動行程が実施される。
【0185】
支持部119は特に、弾性的に移動可能に支持部材106に、特に運搬方向108において前方にある凹所111,112の外縁に固定されている。
【0186】
これにより制御手段117,118の調整移動の際に、支持部119が自動式に調整移動行程にしたがって移動されることが達成される。
【0187】
制御手段117,118が、材料ピース102に対向する当該制御手段の自由端部において滑り止め、ローラ、またはスタンプとして形成されていることは図に示されていない。これは可能な構成である。しかしながらこのとき、制御手段の作動、すなわち基本位置から作用位置への制御手段の調整移動は間欠的に行われる必要があると想定され、それにより運搬方向108における材料ピース102の搬送の間に、それぞれ制御手段の下にある縁部領域101,101aは、制御手段によって相応に引っ張られることができ、それにより正確な位置合わせを達成する。
【0188】
このとき好ましくは、制御手段が被駆動ローラ122と、自由回転するローラ123とを備えるベルト駆動部120,121であることが行われており、ベルト駆動部120もしくは121のベルトはローラの周囲を周回し、移動させられる。
【0189】
制御手段117,118の被駆動ローラ122のための駆動部として、モータ式回転駆動部124が、フレーム部材、例えば機械フレーム104の部材に保持かつ固定されており、当該モータ式回転駆動部は結合手段125、実施の形態では駆動ベルトを介して駆動軸126と結合されている。駆動軸126はこのために付加的に、軸に固定式に結合されたローラ127を有する。駆動軸126は取り付けブロック128内に支承かつ案内され、取り付けブロック128はまた、フレーム固定式に機械フレーム104の部材に固定されている。駆動軸126は両方の制御手段117,118の被駆動ローラ122に固定式に結合されており、それにより駆動軸126の回転を介してベルト駆動部120,121が動かされる。(駆動ベルトの)結合手段125の周回方向は129において記載されている。付加的に制御手段117,118は、機械フレーム104に固定されているアクチュエータ130を用いて調整移動可能である。アクチュエータ130はそのために、例えば電気モータ式駆動部131から成り、当該電気モータ式駆動部は交互に右方向、左方向に限定して作動させることができる。出力軸132を介してディスク状のドライバ133は、時計回りまたは半時計回りに、出力軸132によって形成される軸線周りに限定式に回転させられる。このドライバにおいて、連結ロッド134,135および結合ロッド136,137を介して、制御手段117,118の構成部材138,139は駆動軸126周りに旋回可能である。駆動部131を用いてドライバ133を一方向に(例えば時計回りに)回転させることによって、ベルト駆動部を有する要素全体が基本位置から作用位置に旋回されることにより、制御手段117は作用位置に調整移動され、当該作用位置において自由回転するローラ123は、例えば
図11において明らかなように下方に調整移動される。ドライバ133のこの動きにより、他方の側にある制御手段118は持ち上げられる。ドライバ133の回転方向が逆向きである場合、制御手段117が持ち上げられる一方、制御手段118は同様に下降され、当該制御手段において自由回転するローラ123は下方に移動される。この構成により、両方の制御手段117,118が同時に材料ピースに作用することはできず、使用者によって決定されるべきであるように、それぞれ選択された制御手段117,118のみが材料ピースに作用し得ることが確保されている。
【0190】
運搬方向108において材料ピース102の縁部領域101,101aを、凹所111,112を通過した後も完璧にガイドするために、凹所111,112に続いてそれぞれ一の斜めに設けられたガイド部140が設置されており、当該ガイド部は運搬方向において無段階式に、支持部材106の突出する領域109もしくは110の後続の領域内に移行する。
【0191】
実施の形態において制御手段117,118は、搬送方向108に対して同じ向きに周回するアクチュエータ、特にベルト駆動部120,121によって形成されており、周回するアクチュエータは少なくとも、対応する制御手段が基本位置から作用位置に調整移動されるべきとき、および作用位置の間は継続して、連続的に周回式に駆動されている。これにより材料ピース102の搬送方向および搬送速度に適合して、縁部領域101,101aの加工が行われ、それにより縁部領域101もしくは101aの位置合わせを正しいやり方で達成する。
【0192】
目標位置から偏位している縁部領域101,101aの位置は、操作者により視覚的に検出することができ、それにより操作者は対応する機器を規定に応じて作動させることができる。しかしながら縁部領域101,101aもしくは当該縁部領域の外縁を好適な検出機器を用いて、縁部領域の位置に関して検出し、対応する機械制御により、制御手段117,118を規定に応じて作動させることも想定可能かつ可能である。
【0193】
図7から
図11に示す装置は、材料ピース102、特に繊維品の仮縫い用ピースの縁部領域101,101aを位置合わせするための方法を可能にするために好適であり、定められている。そのために材料ピース102は縁部領域101,101aの近くで搬送機器、例えば搬送手段105を用いて運搬方向108において縁部領域に対して平行に搬送される。材料ピースはこのとき、搬送機器103の駆動される搬送手段105を用いて、搬送機器103の支持部材106に押し付けられ、支持部材106に沿って運搬方向に搬送される。説明される機器および方法のやり方は当然ながら材料ピース102の両側に備えられてよく、したがってそれにより両方の縁部領域に対応する装置が配置され、かつ取り付けられる。両側に設けられた機器部材同士の間で材料ピースは、例えばループを形成することにより、自由に垂れ下がってよい。
【0194】
支持部材106は規定に応じて、運搬方向108を横断する方向において両側で搬送手段105から突出している。両方の突出する領域109,110内に凹所111,112が設けられており、当該凹所は材料ピース102の対応する領域の下にある。材料ピース102の位置合わせが、材料ピース102の正確な目標位置合わせから偏位し、すなわち材料ピースの縁部領域101または101aが搬送手段105に向かってより近くに移動された状態で延在するとき、偏位を有して位置合わせされた材料ピース102の領域または縁部領域101,101aは、運搬方向108に対して平行に延在する支持部材106の縁の上を通って、または運搬方向108に対して平行に延在するとともに搬送手段105に隣接する凹所111,112の外縁の上を通って引っ張られ、それにより運搬方向108を横断するとともに、搬送手段105を横断する方向において、対応する分だけ搬送手段105から離れるように移動され、すなわち離れるように引っ張られ、それにより材料ピース102の偏位を有する位置合わせは修正され、正確な目標位置合わせに移行させられる。
【0195】
対応する制御手段117,118の領域内で帯状材料に作用する張力は、垂直な力の作用によってもたらされ、それにより良好な力の伝達および位置合わせが達成される。引張力をかけている間、引張力をかける手段は好ましくは搬送手段105の運搬方向108に対して平行に連動するか、あるいは運搬方向108に対して平行な運動成分を付加的に帯状材料にもたらし、それにより材料ピースの歪みが回避される。運搬方向108に対して平行な手段の移動または運動成分は搬送手段105の速度に適合させられ、それにより帯状材料に対する円滑な作用を実現し、特に襞を回避する。位置合わせを容易にするために、材料ピース102は視覚的に認識可能な縁または外縁または運搬方向108に対して平行に延在するマーキング、ラインまたは段部を有し、それにより目標位置合わせから偏位する位置合わせは、位置合わせ方法を実施または監視する手段によって認識され、材料ピースの正確な目標位置合わせのための技術的手段が始動させられる。監視する手段は操作者の目であってよく、あるいはまた電気的、電子的、またはその他の検出手段であってよい。
【0196】
記載された装置および記載された方法により、柔軟性を有する材料ピースの縁部領域を規定に応じて相応に位置合わせすることが傑出したやり方で可能であり、それによりその後に続くヘムの形成およびヘムの縫製のような作業過程を機械式に接続することができる。位置合わせは特に搬送機器103の通常の作動モードの間に行われ、それにより通常の搬送過程の間に正確な位置合わせを行うことができる。
【0197】
本発明は実施の形態に限定されるものではなく、開示の範囲内で多くの変更が可能である。
【符号の説明】
【0198】
1 仮縫い用ピース
2 装置
3 機械式または手動式に供給するステップ
4 検査するステップ
5 修正値を特定するステップ
6 伝達するステップ
7 修正するステップ
8 仮縫い用ピースを供給するステップ
9 ステーション
10 搬送機器
11 検査ステーション
12 修正ステーション
13 加工ステーション
14 検出機器
15 処理機器
16 ストレージ
17 センサ機器
18 光源
19 コンピュータ
20 操作要素
21 制御ユニット
22 表示パネル
23 搬送方向
101 縁部領域
101a 縁部領域
102 材料ピース
103 搬送機器
104 機械フレーム
105 搬送手段
106 支持部材
107 支持ブロック
108 運搬方向
109 106の突出する領域
110 106の突出する領域
111 凹所
112 凹所
113 111の外縁
114 112の外縁
115 109の外縁
116 110の外縁
117 制御手段
118 制御手段
119 支持部
120 ベルト駆動部
121 ベルト駆動部
122 被駆動ローラ
123 自由回転ローラ
124 回転駆動部
125 結合手段
126 駆動軸
127 ローラ
128 取り付けブロック
129 25の周回方向
130 アクチュエータ
131 駆動部
132 出力軸
133 ドライバ
134 連結ロッド
135 連結ロッド
136 結合ロッド
137 結合ロッド
138 117,118の構成部材
139 117,118の構成部材
140 ガイド部