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特許7019798光通信装置及びシステム、並びに対応する情報伝送及び受信の方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-04
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】光通信装置及びシステム、並びに対応する情報伝送及び受信の方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/112 20130101AFI20220207BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20220207BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20220207BHJP
   H05B 45/325 20200101ALI20220207BHJP
   H05B 47/11 20200101ALI20220207BHJP
   H05B 47/17 20200101ALI20220207BHJP
   H05B 47/195 20200101ALI20220207BHJP
【FI】
H04B10/112
H05B45/10
H05B45/20
H05B45/325
H05B47/11
H05B47/17
H05B47/195
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020512412
(86)(22)【出願日】2017-08-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-12
(86)【国際出願番号】 CN2017099642
(87)【国際公開番号】W WO2019041167
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2020-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】520065042
【氏名又は名称】シャンシー ホワイハウ インフォメーション テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHAANXI WHYHOW INFORMATION TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】1-30301-133, Innovation Information Building, No.72 Keji 2nd Road, High-Tech Zone Xi’an, Shaanxi 710003, China
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シアオドン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジアンリアン
(72)【発明者】
【氏名】スー,アイミン
【審査官】後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-197552(JP,A)
【文献】特開2015-233276(JP,A)
【文献】国際公開第2006/109829(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/11 - 10/116
H05B 45/10
H05B 45/20
H05B 45/325
H05B 47/11
H05B 47/17
H05B 47/195
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの光源と、
コントローラとを備え、
前記コントローラとは、光源制御信号を通じて前記少なくとも一つの光源のそれぞれが少なくとも2つのモードで動作するように連続的に制御を行い、前記少なくとも2つのモードは第一のモードと第二のモードを含み、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、
前記少なくとも一つの光源のいずれかの光源において、前記第一のモードで、前記光源制御信号は第一の周波数を有し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源から発された光については、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の前記画像全体に縞が現れないことを特徴とする
光通信装置。
【請求項2】
前記第二のモードで、前記光源制御信号は前記第一の周波数と異なる第二の周波数を有することを特徴とする
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項3】
前記第二の周波数は前記第一の周波数より大きいことを特徴とする
請求項2に記載の光通信装置。
【請求項4】
前記第一のモードで、前記光源制御信号は前記光源が前記第一の周波数でオン及びオフするように制御し、前記第二のモードで、前記光源制御信号は前記光源が前記第二の周波数でオン及びオフするように制御することを特徴とする
請求項2に記載の光通信装置。
【請求項5】
前記光源制御信号は光の強度の制御に用いられることを特徴とする
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項6】
前記第二のモードで、前記光源から発された光の強度が変化しないことを特徴とする
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項7】
前記第二のモードで、前記光源へ直流電流を提供することを特徴とする
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項8】
前記光源の付近に位置する一つ又は複数の位置決め識別子をさらに備えることを特徴とする
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項9】
前記第一の周波数は8000回/秒以上であることを特徴とする
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項10】
光源を使用して情報を伝送するための方法であって、
伝送される情報に基づき、光源制御信号を通じて、第一のモード又は第二のモードで動作するように前記光源を連続的に制御し、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、
ここで、前記第一のモードで、前記光源制御信号は第一の周波数を有し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源から発された光については、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の前記画像全体に縞が現れないことを特徴とする
情報伝送方法。
【請求項11】
前記第二のモードで、前記光源制御信号は前記第一の周波数と異なる第二の周波数を有することを特徴とする
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第二の周波数は前記第一の周波数より大きいことを特徴とする
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第二のモードで、前記光源から発された光の強度が変化しないことを特徴とする
請求項10~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記第一の情報がバイナリデータ1で、前記第二の情報がバイナリデータ0であり、前記光源が経時的に前記第一のモード又は前記第二のモードで連続的に動作することにより、バイナリデータ0と1のシーケンスを伝送することを特徴とする
請求項10~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
請求項1~9のいずれかに記載の光通信装置によって伝送された情報を受信するための方法であって、
CMOS画像センサーによって前記光源の画像を取得することと、
前記画像における前記光源の位置に対応する部分に縞が存在するか否かを判定することと、
縞が存在するか否かに基づき、前記光源が第一の情報又は前記第一の情報と異なる第二の情報が伝送されたかを確定することとを含むことを特徴とする
情報受信方法。
【請求項16】
CMOS画像センサーによって前記光源の連続したマルチフレーム画像を取得し、それによって第一の情報と第二の情報からなる情報シーケンスを確定することを特徴とする
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記画像における前記光源の位置に対応する部分に縞が存在するか否かを判定することは、
前記画像に光通信装置の一つ又は複数の位置決め識別子を識別することと、
前記一つ又は複数の位置決め識別子の位置に基づいて前記画像における前記光源の位置に対応する部分を確定することと、
前記部分に縞が存在するか否かを判定することとを含むことを特徴とする
請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも一つの光源と、
コントローラと、を備え、
前記コントローラとは、光源制御信号を通じて前記少なくとも一つの光源のそれぞれが少なくともつのモードで動作するように連続的に制御し、前記少なくともつのモードは第一のモードと第二のモードと第三のモードとを含み、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、前記第三のモードは前記第一の情報および前記第二の情報と異なる第三の情報を伝送することに用いられ、
前記少なくとも一つの光源のいずれかの光源において、前記第一のモードで、前記光源制御信号は第一の周波数を有し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源制御信号は第二の周波数を有し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に前記第一のモードでの縞と異なる縞が現れ、前記第三のモードで、前記光源から発された光については、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の前記画像全体に縞が現れないことを特徴とする
光通信装置。
【請求項19】
前記第一の周波数は前記第二の周波数と同じであり、前記第一のモードで光源が発する光の色は前記第二のモードで光源が発する光の色と異なることを特徴とする
請求項18に記載の光通信装置。
【請求項20】
請求項18または19に記載の光通信装置中の光源から伝送された情報を受信する方法であって、
CMOS画像センサーにより前記光源の画像を取得し、
前記画像において、前記光源の位置に対応する部分に縞が現れたか判断し、もし縞が現れた場合にさらに縞の種類を判断し、
判断結果に基づき前記光源から伝送された情報を確定することを含むことを特徴とする
情報受信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光情報技術分野に属し、より具体的に光通信装置、該光通信装置を含む光通信システム並びに対応する情報伝送及び受信の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バーコードと2次元コードが情報の符号化に広く用いられている。これらのバーコードと2次元コードが特定の装置又はソフトウェアで走査される場合、対応する情報が識別される。しかしながら、バーコードと2次元コードの識別距離が非常に制限される。例えば、2次元コードに対して、携帯電話のカメラで走査する場合、該携帯電話は、通常、短い距離内に配置されなければならなく、該距離が一般的に2次元コードの幅の約15倍である。したがって、長距離識別(例えば2次元コードの幅の200倍に相当する距離)に対して、通常、バーコードと2次元コードを実現できなく、又は、非常に大きいバーコードと2次元コードをカスタマイズする必要があるが、これにより、コストが増加し、且つ多くの場合、他のさまざまな制限により、実現できない。
【0003】
CMOSイメージング(Imaging)装置は現在広く用いられているイメージング装置であり、図1に示すように、イメージセンシングユニット(画像センサーとも呼ばれる)アレイ及びいくつかの他の素子を含む。画像センサーアレイはフォトダイオードアレイであってもよく、各画像センサーが一つの画素に対応する。各列の画像センサーが一つの列増幅器に対応し、列増幅器の出力信号がA/D変換器(ADC)に送信されてアナログデジタル変換され、その後インタフェース回路を介して出力される。画像センサーアレイにおけるいずれかの画像センサーに対して、露光の開始時にゼロクリアを行い、露光時間が経過した後に信号値を読み出す。CMOSイメージング装置では、データがシリアルに読み出されるため、ゼロクリア/露光/読み出しがパイプラインに類似する方式で行ごとにしか実行されることができず、そして画像センサーアレイの全ての行の処理が完了された後にそれを一つのフレーム画像に合成する。したがって、CMOS画像センサーアレイ全体は実際には行ごとに露光され(いくつかの状況でCMOS画像センサーアレイが毎回複数の行ごとに露光する方式を採用する可能性もある)、これにより、各行間に小さい遅延が存在する。該小さい遅延のため、光源が一定の周波数で点滅する場合、CMOSイメージング装置で撮影された画像に望ましくない縞が現れ、撮影効果に影響する。
【0004】
理論的には、CMOSイメージング装置で撮影された画像の縞を用いて情報を伝送(バーコードと同様に)可能であり、そして縞によってできるだけ多くの情報を伝送しようとする試みがなされているものの、これには、通常、CMOSイメージング装置が光源にできるだけ近づく必要があり、常にほぼ固定した距離の位置にあることが好ましく、且つさらに細かい時間同期、各縞の境界に対する正確な識別、各縞の幅に対する正確な検出が必要であり、したがって、実践中にその安定性と信頼性は満足のいくものではなく、広く使用されていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
情報に対する長距離識別を実現するために、本発明の一つの態様による光通信装置は、少なくとも一つの光源と、
コントローラとを備え、前記コントローラとは、前記少なくとも一つの光源のそれぞれが少なくとも2つのモードで動作するように制御を行い、前記少なくとも2つのモードは第一のモードと第二のモードを含み、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、前記少なくとも一つの光源のいずれかの光源において、前記第一のモードで、前記光源から発された光の属性は第一の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源から発された光については、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れない。
【0006】
光源を使用して情報を伝送するための方法であって、
伝送される情報に基づき、第一のモード又は第二のモードで動作するように前記光源を連続的に制御し、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、ここで、前記第一のモードで、前記光源から発された光の属性は第一の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源から発された光については、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れない。
【0007】
本発明の別の態様による光源を用いて情報を伝送するための装置は、前記光源を制御するためのコントローラを備え、前記コントローラは上記の光源を用いて情報を伝送する方法を実現するように構成される。
【0008】
本発明の別の態様による記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが実行される時に上記の光源を用いて情報を伝送するための方法を実現することができる。
【0009】
本発明の別の態様による前記光通信装置で伝送された情報を受信するための方法は、CMOS画像センサーによって光源の画像を取得することと、前記画像における前記光源の位置に対応する部分に縞が存在するか否かを判定することと、縞が存在するか否かに基づき、前記光源が第一の情報又は前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送したかを確定することとを含む。
【0010】
本発明の別の態様による前記光通信装置で伝送された情報を受信するための装置は、CMOS画像センサー、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時に上記の光通信装置で伝送された情報を受信するための方法を実現することができる。
【0011】
本発明の別の態様による記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが実行される時に上記の光通信装置で伝送された情報を受信するための方法を実現することができる。
【0012】
本発明の別の態様による光通信システムは、少なくとも一つの光源と、
コントローラと、CMOS画像センサーを備える装置と、を含む光通信システムであって、 前記コントローラは前記少なくとも一つの光源のそれぞれが少なくとも2つのモードで動作するように制御し、前記少なくとも2つのモードは第一のモードと第二のモードとを含み、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、且つ、前記少なくとも一つの光源のいずれかの光源において、前記第一のモードで、前記光源から発された光の属性は第一の周波数で変化しと、 前記装置は、前記少なくとも一つの光源を撮影するように構成され、前記光源が前記第一のモードで動作する場合、前記装置によって取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記光源が前記第二のモードで動作する場合、前記装置によって取得された前記光源の画像に縞が現れない。
【0013】
本発明の別の態様による光通信方法は、伝送される情報に基づき、第一のモード又は第二のモードで動作するように光源を制御し、ここで、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、且つ、前記第一のモードで、前記光源から発された光の属性は第一の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源から発された光については、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れないことと、 CMOS画像センサーによって前記光源の連続したマルチフレーム画像を取得することと、 前記光源の各フレーム画像に縞が存在するか否かを判定することと、 縞が存在するか否かに基づき、前記光源が第一の情報又は前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送するかを確定することとを含む。
【0014】
本発明の別の態様による光通信装置は、少なくとも一つの光源と、コントローラと、を備え、前記コントローラとは、前記少なくとも一つの光源のそれぞれが少なくとも2つのモードで動作するように制御し、前記少なくとも2つのモードは第一のモードと第二のモードとを含み、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられ、前記少なくとも一つの光源のいずれかの光源において、前記第一のモードで、前記光源から発された光の属性は第一の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源から発された光の属性は第二の周波数で変更し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に前記第一のモードでの縞と異なる縞が現れる。
【0015】
本発明の別の態様による光源を用いて情報を伝送するための方法は、伝送される情報に基づき、第一のモード又は第二のモードで動作するように前記光源を制御し、前記第一のモードは第一の情報を伝送することに用いられ、前記第二のモードは前記第一の情報と異なる第二の情報を伝送することに用いられることと、前記第一のモードで、前記光源から発された光の属性は第一の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に縞が現れ、前記第二のモードで、前記光源から発された光の属性は第二の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで前記光源を撮影する時に取得された前記光源の画像に前記第一のモードでの縞と異なる縞が現れることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下に図面を参照して本発明の実施例をさらに説明する。ここで、
図1】CMOSイメージング装置を示す図である。
図2】CMOSイメージング装置が画像を取得する方向図である。
図3】本発明の一実施例による光源を示す図である
図4】本発明の別の実施例による光源を示す図である。
図5】CMOSイメージング装置のイメージングタイミング図である。
図6】CMOSイメージング装置の別のイメージングタイミング図である。
図7】光源が第一のモードで動作する場合の異なる段階でのCMOSイメージング装置における画像を示す図である。
図8】本発明の一実施例による光源が第一のモードで動作する場合のCMOSイメージング装置のイメージングタイミング図である。
図9】本発明の一実施例による光源が第二のモードで動作する場合のCMOSイメージング装置のイメージングタイミング図である。
図10】本発明の別の実施例による光源が第一のモードで動作する場合のCMOSイメージング装置のイメージングタイミング図である。
図11】本発明の別の実施例による図8と異なる縞を実現するためのCMOSイメージング装置のイメージングタイミング図である。
図12】異なる設定で取得された光源の2つの縞付き画像を示す図である。
図13】異なる設定で取得された光源の2つの縞付き画像を示す図である。
図14】取得された光源の縞なし画像を示す図である。
図15】本発明の一実施例による3つの独立した光源を用いた光学ラベルの一つの画像を示す図である。
図16】本発明の一実施例による位置決め識別子を含む光学ラベルの一つの画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に図面と組み合わせて具体的な実施例で本発明をさらに詳細に説明する。
【0018】
本発明の一実施例は、異なる光を発することで異なる情報を伝送することができる光通信装置に関する。
【0019】
該光通信装置は本明細書で「光学ラベル」とも呼ばれ、両者が本出願全体で交換可能に用いられる。光通信装置は、光源とコントローラを備え、該コントローラが2つ又は複数のモードで動作するように前記光源を制御するように構成され、前記2つ又は複数のモードが第一のモードと第二のモードを含み、ここで、前記第一のモードで、前記光源から発された光の属性が第一の周波数で変化し、これにより、第一の情報を伝送し、前記第二のモードで、前記光源から発された光属性が第二の周波数で変化するか又は変更しないことで、第一の情報と異なる第二の情報を伝送する。
【0020】
光の属性は本願でCMOSイメージング素子により識別可能ないずれかの属性を指し、例えば光の強度、色、波長などの視認可能な属性であってもよいし、視認できない他の属性、例えば目の可視範囲外の電磁波長の強度、色、又は波長変化、又は上記の属性のいずれかの組み合わせであってもよい。したがって、光の属性変化は単一の属性の変更であってもよいし、2つ又は複数の属性の組み合わせの変更であってもよい。光の強度を属性として選択する場合、光源をオン又はオフにすることで簡単に実現することができる。以下に簡単にするために、光源をオン又はオフにすることで光の属性を変更するが、光の属性を変更するための他の方法も可能であることは当業者が理解できる。説明すべきものとして、上記第一のモードで第一の周波数で変化する光の属性は上記第二のモードで第二の周波数で変化する属性と同じであっても又は異なってもよい。好ましくは、前記第一のモードと第二のモードで変化する光の属性が同じである。
【0021】
光源が第一のモード又は第二のモードで動作する場合、CMOSイメージング装置又はCMOSイメージング装置を有する装置(例えば携帯電話、タブレットコンピュータ、インテリジェントメガネなど)を使用して光源に対してイメージングすることができる。以下、図2に示すように、携帯電話がCMOSイメージング装置として使用されることを例として説明する。該携帯電話の行走査方向が図2に垂直方向として示されるが、当業者は、基礎となるハードウェア配置によって、行走査方向が水平方向であってもよいことを理解することができる。
【0022】
光源は様々な形態の光源であってもよく、そのいずれかの属性がCMOSイメージング装置にセンシングされることが可能であり異なる周波数で変化可能であれば良い。例えば、該光源は単一のLEDランプ、複数のLEDランプからなるアレイ、ディスプレイスクリーン又はそのうちの一部であってもよく、さらには光の照射領域(例えば壁上の光照射領域)も光源として使用されてもよい。該光源の形状が様々な形状、例えば円形、正方形、矩形、ストリップ状、L字状などであってもよい。光源には各種の一般的な光学デバイス、例えば導光板、ソフトライトプレート、ディフューザーなどが含まれてもよい。一つの好ましい実施例では、光源は複数のLEDランプかなる2次元アレイであってもよく、該2次元アレイの一つの次元が別の次元より長く、好ましくは、両者間の割合が約6-12:1である。例えば、該LEDランプアレイは一列に並んでいる複数のLEDランプから構成されてもよい。発光する時に、該LEDランプアレイはほぼ長方形の光源として現れることができ、そして該光源の動作がコントローラによって制御される。
【0023】
図3は本発明の一実施例による光源を示す図である。CMOSイメージング装置を使用して図3に示す光源に対してイメージングする場合、他の条件が同じである状況でできるだけ多くの縞をイメージングするように、図3に示す光源の長辺がCMOSイメージング装置の行方向(例えば図2に示す携帯電話の行走査方向)に垂直又はほぼ垂直になることが好ましい。しかしながら、ユーザがその携帯電話の走査方向を知らない場合があり、携帯電話が様々な姿勢で認識でき、そして垂直画面と水平画面のいずれも最大識別距離に達することを保証するために、光源は複数の長方形の組み合わせ、例えば、図4に示すL字状の光源であってもよい。
【0024】
別の実施例では、光源は面状光源に限定されるものではなく、立体光源、例えば、ストリップ状の円筒光源、立方体光源などとして実現されてもよい。該光源は例えば広場に配置されたり、屋内場所(例えばレストラン、会議室など)のほぼ中央位置につるされたりすることができ、これにより、付近の様々な方向に位置するユーザが全て携帯電話で光源を撮影して、該光源で伝送された情報を取得することができる。
【0025】
図5はCMOSイメージング装置のイメージングタイミング図であり、その中の各行がCMOSイメージング装置の1行のセンサーに対応する。CMOSイメージングセンサアレイの各行がイメージングする場合、主に露光時間と読み出し時間という2つの段階に関わる。各行の露光時間が重なる可能性があるが、しかし、読み出し時間は重ならない。
【0026】
説明すべきものとして、図5に少数の行のみが概略的に示されているが、実際のCMOSイメージング装置では、解像度に応じて一般的に数千行のセンサーが存在する。例えば、1080pの解像度の場合、それは1920×1080の画素を有し、数字1080は1080本の走査行があることを表し、数字1920は各行に1920の画素があることを表す。1080pの解像度の場合、各行の読み出し時間がほぼ8.7マイクロ秒(即ち、8.7×10-6秒)である。
【0027】
露光時間が長すぎて隣接する行の間の露光時間が多く重なる場合、イメージングする時に明らかな推移縞、例えば純粋な黒画素行と純粋な白画素行の間の異なるグレースケールを有する複数本の画素行が現れる可能性がある。本発明では、できるだけ明らかな画像行が現れることができることが望ましく、このために、CMOSイメージング装置(例えば携帯電話)の露光時間を設定又は調整(例えば、携帯電話にインストールされたAPPによって設定又は調整)して、比較的短い露出時間を選択することができる。一つの好ましい実施例では、露光時間をほぼ各行の読み出し時間以下にすることができる。1080pの解像度を例とすると、その各行の読み出し時間がほぼ8.7マイクロ秒であり、この場合、携帯電話の露出時間を約8.7マイクロ秒以下に調整することを考慮することができる。この場合のCMOSイメージング装置のイメージングタイミング図が図6に示される。この場合、各行の露光時間が基本的に重ならず、又は少ない部分で重なるため、イメージングする時に明らかな境界を有する縞を取得することができ、それがより容易に識別される。説明すべきは、図6は本発明の一つの好ましい実施例だけであり、より長い(例えば各行の読み取り時間の2倍、3倍又は4倍以下など)又はより短い露光時間も可能である。例えば、本願の図12及び図13に示す縞付き画像のイメージングプロセスにおいて、各行の読み出し時間がほぼ8.7マイクロ秒であり、設定された各行の露光時間が14マイクロ秒である。また、縞が現れるために、光源の一つの周期の時間長を露光時間の約2倍またはそれ以上に設定することができ、好ましくは、露光時間の約4倍またはそれ以上に設定することができる。
【0028】
図7にはコントローラを使用して光源を第一のモードで動作させる場合の異なる段階でのCMOSイメージング装置における画像が示され、該第一のモードで、光源から発された光の属性を一定の周波数で変更させ、本例では、光源をオンとオフにすることである。
【0029】
図7の上部に異なる段階の光源の状態変化図が示され、下部に異なる段階での該光源のCMOSイメージング装置における画像が示され、ここで、CMOSイメージング装置の行方向が垂直方向であり、そして左から右へ走査する。CMOSイメージング装置が行ごとに走査して画像を採取するため、高周波点滅信号を撮影する場合、取得されたフレーム画像における光源のイメージング位置に対応する部分に図7の下部に示される縞が形成され、具体的には、期間1で光源がオンになり、この期間で露光された最も左の部分の走査線が明るい縞を示し、期間2で光源がオフになり、この期間で露光された走査線が暗い縞を示し、期間3で光源がオンになり、この期間で露光された走査線が明るい縞を示し、期間4で光源がオフになり、この期間で露光された走査線は暗い縞を示す。
【0030】
光源の点滅周波数を設定すること、又は光源の毎回のオン/オフ時間長を設定することで、現れる縞の幅を調整することができ、より長いオン又はオフ時間が一般的により広い縞に対応する。例えば、図6に示す状況に対して、光源の毎回のオン/オフの時間長がいずれもCMOSイメージング装置の各行の露光時間とほぼ等しく設定されている場合(該露光時間が携帯電話にインストールされたAPPによって設定又は手動で設定されてもよい)、イメージングする時に1つの画素だけの幅の縞が現れることができる。光学ラベルの長距離識別を実現できるために、縞が狭いほど良い。しかし、実践中、光の干渉、同期などにより、1つの画素だけの幅の縞はあまりに安定しなく、又は容易に識別されなく、そのため、識別の安定性を向上させるために、2つの画素の幅の縞を実現することが好ましい。例えば、図6に示す状況に対して、光源の毎回のオン又はオフの時間長をいずれもCMOSイメージングの各行の露光時間長の約2倍に設定することにより、約2つの画素の幅の縞を実現することができ、具体的には、図8に示すように、ここで、図8の上部の信号が光源制御信号であり、その高レベルが光源のオンに対応し、低レベルが光源のオフに対応する。図8に示す実施例では、光源制御信号のデューティサイクルを約50%に設定し、各行の露光時間長を各行の読み出し時間にほぼ等しく設定するが、当業者は、他の設定も可能であり、識別可能な縞さえ現れば良いことを理解することができる。説明を簡単にするために、図8では、光源のオンとオフ時間がCMOSイメージング装置のある行の露光時間長の開始又は終了時間にほぼ対応するように、光源とCMOSイメージング装置の同期が用いられるが、当業者は、両者が図8のように同期できなくても、CMOSイメージング装置に明らかな縞が現れてもよく、この時に、いくつかの推移縞が存在する可能性があるが、光源が常にオフにある時に露光された行(即ち最も暗い縞)と光源が常にオンにある時に露光された行(即ち最も明るい縞)が必ず存在し、両者の間隔が一つの画素であることを理解することができる。このような画素行の明暗変化(即ち縞)は、(例えば、光源のイメージング領域内のいくつかの画素の輝度又はグレースケールを比較することによって)容易に検出されることができる。さらに、光源が常にオフにある時に露光された行(即ち最も暗い縞)と光源が常にオンにある時に露光された行(即ち最も明るい縞)がなくても、露光時間内に光源がオンにある部分t1が一定の時間長より小さく又は露光時間長全体に占める割合が小さい行(即ち暗い縞)と、露光時間内に光源がオンにある部分t2が一定の時間長より大きく又は露光時間長に占める割合が大きい行(即ち明るい縞)が存在し、且つt2-t1>明暗縞差閾値(例えば10マイクロ秒)、又はt2/t1>明暗縞差閾値(例えば2)である場合、これらの画素行の間の明暗変化も検出可能である。上記明暗縞差閾値と割合閾値は光学ラベルの発光強度、感光デバイスの属性、撮影距離などに関連する。当業者は、他の閾値が可能であり、コンピュータで識別可能な縞さえ現ればいいことを理解することができる。縞が識別された場合、光源で伝送された情報、例えばバイナリデータ0又はデータ1を確定することができる。
【0031】
本発明の一実施例による縞識別方法は、光学ラベルの画像を取得し、光源のイメージング領域を投影により分割し、異なる配置(例えば異なる距離、異なる光源点滅周波数など)での縞付きピクチャと縞なしピクチャを収集し、全ての収集されたピクチャを一つの特定のサイズ、例えば64*16ピクセルに統一して正規化し、各画素特徴を入力特徴として抽出し、機械学習分類器を構築し、バイナリ分類判定を行って縞ピクチャ又は非縞付きピクチャであるかを判定することである。縞識別に対して、当業者はさらに本分野で知られているいずれかの他の方法を用いて処理することができ、これに対して詳細に説明しない。
【0032】
一つの5cmの長さのストリップ状の光源に対して、現在の市販されている一般的な携帯電話を使用し、解像度を1080pに設定し、それから10メートルの場所(即ち、距離が光源長さの200倍である)で撮影する場合、該ストリップ状の光源は、その長手方向に約6つの画素を占め、各縞の幅が2つの画素である場合、該6つの画素の幅範囲内に少なくとも一つの明らかな縞が現れ、非常に容易に識別可能である。より高い解像度を設定し、又は光学ズームを使用し、より長い距離、例えば距離が光源の長さの300倍又は400倍である場合でも、縞を識別することができる。
【0033】
コントローラは光源を第二のモードに動作させることもできる。一実施例では、第二のモードで、第一のモードと異なる別の周波数で光源からの光の属性を変更し、例えば光源をオン及びオフにする。一実施例では、第一のモードと比較して、コントローラは光源のオン及びオフの周波数を向上させることができる。図6に示す状況に対して、光源は、CMOSイメージング装置の各行の露光時間内で少なくとも一回オン及びオフになるように配置されてもよい。図9には各行の露光時間内で光源が一回だけオン及びオフになる状況が示され、ここで、図9の上部の信号が光源制御信号であり、その高レベルが光源のオンに対応し、低レベルが光源のオフに対応する。各行の露光時間内で、光源が同じ方式で一回オンとオフになり、各露光時間で取得された露光強度エネルギーがほぼ均等であるため、光源の最終的な画像の各画素行の間の輝度に明らかな違いがなく、それによって縞が存在しない。当業者は、より高いオン及びオフ周波数も可能であることを理解することができる。また、説明を簡単にするために、図9では、光源のオン時間がCMOSイメージング装置のある行の露光時間長の開始時間にほぼ対応するように、光源とCMOSイメージング装置の同期が用いられるが、当業者は、両者が図9のように同期できなくても、光源の最終的な画像の各画素行の間の輝度にも明らかな違いがなく、それによって縞が存在しないことが理解できる。縞を識別できない場合、光源で伝送された情報、例えばバイナリデータ1又はデータ0を確定することができる。人間の目にとって、視角の持続性のため、本発明の光源が上記第一のモードと第二のモードで動作する時に、人間の目はいかなる点滅現象を知覚しない。また、第一のモードと第二のモードが切り替えられる時に人間の目が点滅現象を知覚する可能性があることを回避するために、第一のモードと第二のモードのデューティサイクルをほぼ等しく設定することができ、それによって異なるモードでのほぼ同じ光量を実現する。
【0034】
別の実施例では、第二のモードで、光源に直流電流を提供することができ、これにより光源は属性が基本的に変更しない光を発し、それによってCMOS画像センサーで光源を撮影する時に取得された該光源のフレーム画像に縞が現れない。また、この場合、異なるモードでのほぼ同じ光量を実現し、第一のモードと第二のモードが切り替えられる時に人間の目が知覚する可能性がある点滅現像を回避することもできる。
【0035】
上記の図8には光源から発された光の強度を変更させる(例えば、光源をオン又はオフにする)ことで縞が現れる実施例が説明され、別の実施例では、図10に示すように、光源から発された光の波長又は色を変化させることで縞が現れることもできる。図10に示す実施例では、光源には赤色光を発することができる赤色ランプと青色光を発することができる青色ランプが含まれる。図10の上部の2つの信号がそれぞれ赤色光制御信号と青色光制御信号であり、ここで、高レベルが光源のオンに対応し、低レベルが光源のオフに対応する。該赤色光制御信号と青色光制御信号の位相が180°シフトし、即ち、両者のレベルが逆である。赤色光制御信号と青色光制御信号により、光源は赤色光と青色光を外部に交互に発することができ、そのため、CMOSイメージング装置を使用して光源をイメージングする時に赤青縞が現れることができる。
【0036】
CMOSイメージング装置で撮影されたフレーム画像における光源に対応する部分に縞が存在するか否かを確定することにより、各フレーム画像で伝送された情報、例えばバイナリデータ1又はデータ0を確定することができる。さらに、CMOSイメージング装置で光源の連続したマルチフレーム画像を撮影することにより、バイナリデータ1とデータ0からなる情報シーケンスを確定し、光源からCMOSイメージング装置(例えば携帯電話)への情報伝送を実現することができる。一つの実施形態では、CMOSイメージング装置で光源の連続したマルチフレーム画像を撮影する場合、コントローラによって制御することができ、これにより、光源の動作モードの間の切り替え時間間隔がCMOSイメージング装置の一つのフルフレームイメージングのための時間長に等しく、それによって光源とイメージング装置のフレーム同期、即ち各フレームで1ビットの情報を伝送することを実現する。30フレーム/秒の撮影速度に対して、30ビットの情報を秒ごとに送信でき、コードスペースが230に達し、該情報は例えば開始フレームマーク(フレームヘッダー)、光学ラベルID、パスワード、認証コード、ウェブサイト情報、アドレス情報、タイムスタンプ又はそれらの異なる組み合わせなどを含む。この構造化方法に従って、上記の様々な情報の順序関係を設定し、データパケット構造を形成することができる。一つの完全な該データパケットを受信するたびに、一つのグループの完全なデータ(一つのデータパケット)を取得したと見なされ、さらにそれに対してデータを読み取り、チェックして分析することができる。次の表に本発明の一実施例によるデータパケット構造が示される:
【0037】
上記の説明では、各フレーム画像における光源のイメージング位置に縞が存在するか否かを判定することにより、該フレーム画像で伝送された情報を確定した。他の実施例では、各フレーム画像における光源のイメージング位置にある異なる縞を識別することで該フレーム画像で伝送された異なる情報を確定することができる。例えば、第一のモードで、光源から発された光の属性が第一の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで光源を撮影する時に取得された光源の画像に第一の縞が現れることができ、第二のモードで、光源から発された光の属性が第二の周波数で変化し、これにより、CMOS画像センサーで光源を撮影する時に取得された光源の画像に前記第一の縞と異なる第二の縞が現れることができる。縞の違いは例えば異なる幅、色、輝度など又はそれらのいずれかの組み合わせに基づくことができ、該違いさえ識別できればいい。
【0038】
一実施例では、異なる属性変化周波数に基づいて異なる幅の縞を実現することができ、例えば、第一のモードで、光源は図8に示す方式で動作することができ、これにより、約2つの画素の幅の第一の縞を実現し、第二のモードで、図8における光源制御信号の各周期における高レベルと低レベルの持続時間を、具体的に図11に示すようにそれぞれ元の2倍に修正することができ、これにより、約4つの画素の幅の第二の縞を実現する。
【0039】
別の実施例では、異なる色の縞を実現することができ、例えば、光源を、赤色光を発することができる赤色ランプと青色光を発することができる青色ランプが含まれるように設定することができ、第一のモードで、青色ランプをオフにし、赤色ランプを図8に示す方式で動作させることができ、これにより、赤黒縞を実現し、第二のモードで、赤色ランプをオフにし、青色ランプを図8に示す方式で動作させることができ、これにより、青黒縞を実現する。上記実施例では、第一のモードと第二のモードで同じ変化周波数を使用して赤黒縞と青黒縞を実現するが、第一のモードと第二のモードで異なる属性変化周波数を使用することができることは理解可能である。
【0040】
また、当業者は、さらに2種類以上の縞を実現することにより2種類以上の情報を表すことができ、例えば、上記光源に赤色ランプと青色ランプが含まれる実施例において、さらに第三のモードを設定することができ、該第三のモードにおいて図10に示す方式で赤色ランプと青色ランプを制御して赤青縞、即ち第三の情報を実現することができることを理解できる。当然に、選択可能に、さらに縞が現れないことで別の情報、第四の種類の情報を伝送することができる。
【0041】
図12には1秒あたり16000回の周波数で点滅するLEDランプ(各周期の持続時間が62.5マイクロ秒であり、ここでオン時間とオフ時間がそれぞれ約31.25マイクロ秒である)に対して、1080pの解像度のイメージング装置を使用し、各行の露光時間を14マイクロ秒に設定する場合、実験で得られた画像上の縞が示される。図12から分かるように、ほぼ2~3つの画素の幅の縞が現れる。図13には図12におけるLEDランプの点滅周波数を1秒あたり8000回(各周期の持続時間が125マイクロ秒であり、ここでオン時間とオフ時間がそれぞれ約62.5マイクロ秒である)に調整した後、他の条件が変化せずに実験で得られた画像上の縞が示される。図13から分かるように、ほぼ5~6つの画素の幅の縞が現れる。図14には図12におけるLEDランプの点滅周波数を1秒あたり64000回(各周期の持続時間が15.6マイクロ秒であり、ここでオン時間とオフ時間がそれぞれ約7.8マイクロ秒である)に調整した後、他の条件が変化せずに実験で得られた画像に縞が存在しないことが示され、その理由は各行の露光時間長14マイクロ秒が基本的にLEDランプの一つのオン時間と一つのオフ時間をカバーすることである。
【0042】
以上に一つの光源を使用する状況が説明され、いくつかの実施例では、2つ以上の光源を使用することができる。コントローラは各光源の動作を独立して制御することができる。図15は本発明の一実施例による3つの独立した光源を使用した光学ラベルの一つの画像であり、ここで、2つの光源のイメージング位置に縞が現れ、一つの光源のイメージング位置に縞が現れず、該グループの光源のこのフレーム画像が情報例えばバイナリデータ110の伝送に用いられてもよい。
【0043】
一実施例では、光学ラベルには情報伝送のための光源の付近に位置する一つ又は複数の位置決め識別子がさらに含まれてもよく、該位置決め識別子が例えば特定の形状又は色のランプであってもよく、該ランプが例えば動作する時に点灯を維持する。また、該位置決め識別子は、CMOSイメージング装置(例えば携帯電話)のユーザが光学ラベルを容易に見つけることに役立つ。また、CMOSイメージング装置が光学ラベルを撮影するモードに設定される場合、位置決め識別子の画像が明らかであり、容易に識別される。したがって、情報伝送のための光源の付近に配置された一つ又は複数の位置決め識別子はさらに携帯電話が情報伝送のための光源の位置を迅速に確定することに役立つことができ、これにより、情報伝送のための光源のイメージング領域に縞が存在するか否かを識別することに役立つ。一実施例では、縞が存在するか否かを識別する場合、まず画像に位置決め識別子を識別し、それによって画像に光学ラベルの大まかな位置を見つけることができる。位置決め識別子が識別された後、位置決め識別子と情報伝送のための光源との相対的な位置関係に基づき、画像における一つ又は複数の領域を確定することができ、該領域が情報伝送のための光源のイメージング位置をカバーする。次に、これらの領域を識別し、縞が存在するか否か、どんな縞が存在するかを判定することができる。図16は本発明の一実施例による位置決め識別子を含む光学ラベルの画像を示す図であり、それが水平方向に配置された3つの情報伝送のための光源、及び情報伝送のための光源の両側に位置する、垂直に配置された2つの位置決めインジケータランプを含む。
【0044】
一実施例では、光学ラベルに環境光検出回路が含まれてもよく、該環境光検出回路が環境光の強度を検出することに用いられてもよい。コントローラは検出された環境光の強度に基づいて光源がオンになる時に発した光の強度を調整することができる。例えば、環境光が強い場合(例えば昼間)、光源から発された光の強度が大きくし、環境光が弱い場合(夜間など)、光源から発された光の強度が小さくする。
【0045】
一実施例では、光学ラベルに環境光検出回路が含まれてもよく、該環境光検出回路が環境光の周波数を検出することに用いられてもよい。コントローラは検出された環境光の周波数に基づいて光源がオンになる時に発した光の周波数を調整することができる。例えば、環境光に同じ周波数で点滅する光源がある場合、光源から発された光が別の占用されていない周波数に切り替えられる。
【0046】
従来技術における2次元コードの約15倍の識別距離と比較して、本発明の光学ラベルの少なくとも200倍の識別距離は明らかに利点を有する。該長距離識別能力は特に屋外での識別に適し、200倍の識別距離を例とし、街路に設置された長さ50cmの光源に対して、該光源から100メートル以内の誰でも携帯電話によって該光源とインタラクションを行うことができる。また、本発明の技術案ではCMOSイメージング装置が光学ラベルとの固定距離に位置する必要が求されなく、またCMOSイメージング装置と光学ラベルの時間的同期が要求されず、且つ各縞の境界と幅を正確に検出する必要がなく、したがって、実際の情報伝送中に極めて強い安定性と信頼性を有する。
【0047】
本明細書における「各実施例」、「いくつかの実施例」、「一実施例」、又は「実施例」などに対する参考は、前記実施例と組み合わせて説明された特定の特徴、構造、又は性質が少なくとも一実施例に含まれることを指す。したがって、本明細書全体の様々な場所における「各実施例で」、「いくつかの実施例で」、「一実施例で」、又は「実施例で」などの語句の出現は、必ずしも同じ実施例を指すとは限らない。また、特定の特徴、構造、又は性質は一つ又は複数の実施例でいずれかの適切な方式で組合わせられてもよい。したがって、一つの実施形態と組み合わせて示され又は説明された特定の特徴、構造又は性質は、全体又は部分で一つ又は複数の実施例の特徴、構造、又は性質と制限なく組み合わせることができ、該組み合わせさえ論理的であれば良く又は動作できれば良い。また、本出願の図面における各要素は例示を目的としており、縮尺通りに描かれていない。
【0048】
これにより、本発明の少なくとも一実施例のいくつかの態様が説明され、当業者にとって様々な変更、修正及び改善が容易に行われ得ることが理解可能である。このような変更、修正及び改善は、本発明の精神及び範囲内にあることを意図している。
図1
図2
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図7
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図10
図11
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図13
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図16