(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】放射線画像撮影システム
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20060101AFI20220208BHJP
【FI】
A61B6/00 320Z
A61B6/00 310
(21)【出願番号】P 2017207713
(22)【出願日】2017-10-27
【審査請求日】2020-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松尾 貴文
(72)【発明者】
【氏名】安藤 政和
(72)【発明者】
【氏名】石本 一
(72)【発明者】
【氏名】山西 敦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 将樹
(72)【発明者】
【氏名】桑田 正弘
(72)【発明者】
【氏名】船木 友希
【審査官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-179281(JP,A)
【文献】特開2016-041091(JP,A)
【文献】特開2014-200436(JP,A)
【文献】特開2009-056098(JP,A)
【文献】特開2016-140668(JP,A)
【文献】特開2012-217572(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対して放射線を照射する放射線照射手段と、
前記放射線照射手段を操作可能に構成された複数の曝射操作手段と、を備えた放射線画像撮影システムにおいて、
前記複数の曝射操作手段は、所定の機能を割り当て可能に構成され、当該所定の機能には、少なくとも前記放射線照射手段の操作に係る機能が含まれており、
前記複数の曝射操作手段のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で前記所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を更に備え、
前記撮影条件は、前記放射線照射手段によって照射される放射線の照射予定時間であり、
前記複数の曝射操作手段はそれぞれ異なる態様で曝射操作を行う構成であり、
前記複数の曝射操作手段には、操作者の手で操作するハンド型と、操作者の足で操作するフット型と、が含まれ、
前記機能割り当て手段は、前記撮影条件に応じて自動で前記所定の機能を割り当て、
前記複数の曝射操作手段のうち、前記放射線照射手段の操作に係る機能を割り当てられた一つの曝射操作手段をアクティブ状態とし、前記機能を割り当てられていない残りの曝射操作手段は非アクティブ状態とするように制御
し、
静止画撮影の場合には前記ハンド型の曝射操作手段をアクティブ状態とし、
動画撮影の場合には前記フット型の曝射操作手段をアクティブ状態とするように制御することを特徴とする放射線画像撮影システム。
【請求項2】
被検体に対して放射線を照射する放射線照射手段と、
前記放射線照射手段を操作可能に構成された複数の曝射操作手段と、を備えた放射線画 像撮影システムにおいて、
前記複数の曝射操作手段は、所定の機能を割り当て可能に構成され、当該所定の機能に は、少なくとも前記放射線照射手段の操作に係る機能が含まれており、
前記複数の曝射操作手段のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で前記 所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を更に備え、
前記機能割り当て手段は、前記装置状態に応じて自動で前記所定の機能を割り当て、 前記複数の曝射操作手段のそれぞれが脱着自在に保持される複数の保持部を有し、
前記保持部は、前記曝射操作手段の脱着状態を認識可能に構成され、
前記装置状態は、前記保持部における前記曝射操作手段の脱着状態であることを特徴と する放射線画像撮影システム。
【請求項3】
被検体に対して放射線を照射する放射線照射手段と、
前記放射線照射手段を操作可能に構成された複数の曝射操作手段と、を備えた放射線画 像撮影システムにおいて、
前記複数の曝射操作手段は、所定の機能を割り当て可能に構成され、当該所定の機能に は、少なくとも前記放射線照射手段の操作に係る機能が含まれており、
前記複数の曝射操作手段のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で前記 所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を更に備え、
前記被検体は患者であり、
前記複数の曝射操作手段に割り当てられる前記所定の機能には、患者自身が痛みを感じ た時に前記曝射操作手段の操作を行って、痛みがあったことを通知する痛み通知機能が含 まれていることを特徴とする放射線画像撮影システム。
【請求項4】
前記複数の曝射操作手段に割り当てられた前記所定の機能を報知する報知手段を更に備 えることを特徴とする請求項1~
3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
【請求項5】
少なくとも前記放射線照射手段及び前記複数の曝射操作手段が回診車に搭載されている ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか一項に記載の放射線画像撮影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像撮影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被検体に対して放射線を瞬間的に照射して静止画撮影を行う一般撮影装置では、放射線の曝射操作にハンドスイッチが用いられていた。例えば特許文献1においては、複数の曝射操作スイッチを回診車に搭載することで、病室内における様々な状況下での曝射操作スイッチの操作性を向上させている。
また、近年、放射線画像撮影装置(Flat Panel Detector:FPD)の開発に伴い、被検体に対して放射線を連続的に照射して動画撮影を行う透視撮影装置の開発が進んでいる(例えば、特許文献2参照。)。このような透視撮影装置では、静止画撮影モードと連続撮影モード(すなわち、動画撮影モード)が区別され、撮影中は、操作者によってモードの選択及び切り替えが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-083649号公報
【文献】特開2017-131310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1のように曝射操作スイッチが複数ある場合は、被検体である患者や操作者の意図しない接触によって曝射操作が行われてしまい、誤曝の可能性がある。
また、特許文献2のような透視撮影装置では、操作者がハンドスイッチを押下し続ける必要があり、操作者にとって負担になっていた。さらに、このような透視撮影装置では、撮影モードの切り替えを操作者が選択するが、その場合、各撮影モードでの撮影サイクルが短くなってしまい、モードの切り替え作業頻度が増えて煩雑になるため、誤操作による誤爆が懸念される。
【0005】
本発明の課題は、意図しない操作による誤曝を防ぎ、かつ操作者の作業性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、被検体に対して放射線を照射する 放射線照射手段と、
前記放射線照射手段を操作可能に構成された複数の曝射操作手段と、を備えた放射線画 像撮影システムにおいて、
前記複数の曝射操作手段は、所定の機能を割り当て可能に構成され、当該所定の機能に は、少なくとも前記放射線照射手段の操作に係る機能が含まれており、
前記複数の曝射操作手段のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で前記 所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を更に備え、
前記撮影条件は、前記放射線照射手段によって照射される放射線の照射予定時間であり、
前記複数の曝射操作手段はそれぞれ異なる態様で曝射操作を行う構成であり、
前記複数の曝射操作手段には、操作者の手で操作するハンド型と、操作者の足で操作するフット型と、が含まれ、
前記機能割り当て手段は、前記撮影条件に応じて自動で前記所定の機能を割り当て、
前記複数の曝射操作手段のうち、前記放射線照射手段の操作に係る機能を割り当てられた一つの曝射操作手段をアクティブ状態とし、前記機能を割り当てられていない残りの曝射操作手段は非アクティブ状態とするように制御し、
静止画撮影の場合には前記ハンド型の曝射操作手段をアクティブ状態とし、
動画撮影の場合には前記フット型の曝射操作手段をアクティブ状態とするように制御することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、被検体に対して放射線を照射する放射線照射手段と、
前記放射線照射手段を操作可能に構成された複数の曝射操作手段と、を備えた放射線画 像撮影システムにおいて、
前記複数の曝射操作手段は、所定の機能を割り当て可能に構成され、当該所定の機能に は、少なくとも前記放射線照射手段の操作に係る機能が含まれており、
前記複数の曝射操作手段のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で前記 所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を更に備え、
前記機能割り当て手段は、前記装置状態に応じて自動で前記所定の機能を割り当て、 前記複数の曝射操作手段のそれぞれが脱着自在に保持される複数の保持部を有し、
前記保持部は、前記曝射操作手段の脱着状態を認識可能に構成され、
前記装置状態は、前記保持部における前記曝射操作手段の脱着状態であることを特徴と する。
また、請求項3に記載の発明は、被検体に対して放射線を照射する放射線照射手段と、 前記放射線照射手段を操作可能に構成された複数の曝射操作手段と、を備えた放射線画 像撮影システムにおいて、
前記複数の曝射操作手段は、所定の機能を割り当て可能に構成され、当該所定の機能に は、少なくとも前記放射線照射手段の操作に係る機能が含まれており、
前記複数の曝射操作手段のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で前記 所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を更に備え、
前記被検体は患者であり、
前記複数の曝射操作手段に割り当てられる前記所定の機能には、患者自身が痛みを感じ た時に前記曝射操作手段の操作を行って、痛みがあったことを通知する痛み通知機能が含 まれていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、意図しない操作による誤曝を防ぎ、かつ操作者の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態における放射線画像撮影システムの概略構成と、放射線画像撮影システムによる撮影の態様を説明する図である。
【
図2】第1実施形態において、複数の曝射操作手段に対して機能割り当てを行う際の制御フローを示すフローチャートである。
【
図3】第2実施形態における放射線画像撮影システムによる撮影の態様を説明する図である。
【
図4】第2実施形態において、複数の曝射操作手段に対して機能割り当てを行う際の制御フローを示すフローチャートである。
【
図5】第3実施形態における放射線画像撮影システムによる撮影の態様を説明する図である。
【
図6】第3実施形態において、複数の曝射操作手段に対して機能割り当てを行う際の制御フローを示すフローチャートである。
【
図7】変形例1において、複数の曝射操作手段に対して機能割り当てを行う際の制御フローを示すフローチャートである。
【
図8】変形例2における放射線画像撮影システムによる撮影の態様を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
【0010】
〔第1実施形態〕
本実施形態の放射線画像撮影システム40は、
図1に示すように、静止画撮影及び動画撮影が可能となっており、さらに、移動が困難な患者(被検体)Pのもとへ出向いて放射線画像の撮影を行うための回診用のシステムとなっている。具体的には、本体41が、車輪42を備え、移動可能な回診車として構成されている。以下、本体41を回診車41と記載する。すなわち、本実施形態における放射線画像撮影システム40は、移動型放射線画像撮影システムとなっている。
なお、本実施形態の放射線画像撮影システム40は、例えば病院の撮影室や手術室(手術台)等に適用することも可能である。
【0011】
本実施形態の放射線画像撮影システム40は、本体である回診車41や、一又は複数の放射線画像撮影装置(Flat Panel Detector、以下FPD)1、撮影制御部(図示省略)、放射線照射装置43、コンソール44等を備えて構成されている。
また、この放射線画像撮影システム40は、図示しない放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)や、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication System:PACS)等と、有線または無線で接続することが可能となっている。
【0012】
FPD1は、図示を省略するが、放射線を受けることで線量に応じた電荷を発生させる放射線検出素子や電荷の蓄積・放出を行うスイッチ素子を備えた画素が二次元状(マトリクス状)に配列された基板や、各画素から放出された電荷の量を信号値として読み出す読み出し回路、読み出し回路が読み出した複数の信号値から画像データを生成する制御部、画像データや各種信号を、有線又は無線で回診車41へ送信する通信部、回診車41と接続するケーブルを差し込むためのコネクター等を備えている。
【0013】
なお、FPD1は、シンチレーター等を内蔵し、照射された放射線をシンチレーターで可視光等の他の波長の光に変換し、変換した光に応じた電荷を発生させるもの(いわゆる間接型)であってもよいし、シンチレーター等を介さずに放射線から直接電荷を発生させるもの(いわゆる直接型)であってもよい。
また、FPD1は、回診車41と通信ケーブルで接続され、回診車41と有線通信を行うようになっている。具体的には、FPD1は、通信ケーブルを介して、回診車41から各種制御信号を受信したり、生成した画像データを回診車41へ送信したりするようになっている。
【0014】
また、回診車41の後部には、FPD1を収納可能なFPD収納部45が設けられている。回診車41を病室に搬送する際には、FPD1をFPD収納部45に収納した状態で搬送することができ、ユーザーUがFPD1等を手で持ち運ぶ手間を省くことができるようになっている。
【0015】
撮影制御部は、回診車41の筐体内に格納されており、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、記憶部等により構成されている。
撮影制御部のCPUは、記憶部に記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、回診車41の各部の動作を制御する。また、撮影制御部の記憶部は、撮影制御部で実行される各種プログラムやプログラムによる処理の実行に必要なパラメーターを記憶している。また、処理結果等のデータ等を記憶することが可能となっている。
なお、撮影制御部は、放射線照射装置43の制御やコンソール44の制御と適宜連動している。
そして、このような撮影制御部は、後述する複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のそれぞれに対し、所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を構成している。
【0016】
放射線照射装置43は、同期信号出力部(図示略)、ジェネレーター(図示略)、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2、放射線源(図示略)等を備えている。
【0017】
同期信号出力部は、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2が操作されたことに基づいて、ジェネレーター及びFPD1にそれぞれパルス状の同期信号を出力するようになっている。静止画の撮影では、一回の撮影につき一回だけ同期信号が送信され、動画の撮影では、一回の撮影につき同周期の同期信号が複数回繰り返し送信される。
【0018】
ジェネレーターは、同期信号出力部から同期信号が入力される度に、予め設定された放射線照射条件(管電圧や管電流、照射時間(mAs値)等)に応じた電圧を放射線源に印加することが可能に構成されている。
【0019】
放射線源(管球)は、回転陽極やフィラメント等を有している。そして、ジェネレーターから電圧が印加されるとフィラメントが電圧に応じた電子ビームを回転陽極に向けて照射し、回転陽極が電子ビームの強度に応じた線量の放射線を生成させるようになっている。
また、放射線源は、水平方向に延びる回転軸によって回転させ、放射線の照射口を、水平方向に向けた状態(立位の撮影を行う状態)又は鉛直下方に向けた状態(臥位の撮影を行う状態)に切り替えることが可能となっている。
【0020】
コンソール44は、コンピューターや専用の装置等で構成されており、図示しない制御部や、記憶部等の他、表示部、操作部等を備えている。
そして、コンソール44は、操作部が操作されたことに基づいて、各種撮影条件(放射線照射条件や、患者Pの体格、撮影部位、撮影方向等の被検体に関する条件)を設定することが可能となっている。
また、コンソール44は、FPD1から受信した画像データに所定の画像処理を施してプレビュー用画像データや診断用画像データを生成し、このデータに基づく画像を表示部に表示することが可能となっている。
【0021】
続いて、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2について詳細に説明する。
これら複数の曝射操作スイッチSW1,SW2は、放射線照射装置43を操作可能に構成されたものであり、回診車41と有線で接続されている。なお、これら曝射操作スイッチSW1,SW2は、回診車41と無線で接続された遠隔操作可能なものとしてもよい。
【0022】
また、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2は、それぞれ異なる態様で曝射操作を行う構成となっている。
すなわち、一方の曝射操作スイッチSW1は、ユーザーUの手で操作するハンド型とされており、本実施形態においては、静止画撮影を行う際に用いられる。他方の曝射操作スイッチSW2は、ユーザーUの足で操作するフット型とされており、本実施形態においては、動画撮影を行う際に用いられる。
これは静止画撮影と動画撮影の操作時間に起因するものであり、静止画撮影の場合、操作は一瞬であるのに対して、動画撮影は連続した操作が要求される。連続操作は、例えば車のアクセルのように、手よりも足による入力が良いとされる。そこで、上述のように、静止画撮影を行う曝射操作スイッチSW1がハンド型とされ、動画撮影を行う曝射操作スイッチSW2がフット型とされている。
ただし、このような形態に限られるものではなく、例えばどちらのスイッチSW1,SW2もハンド型であってもよいし、どちらもフット型であってもよい。また、スイッチも2つである必要はなく、3つ以上のスイッチを用いるようにしてもよい。
【0023】
複数の曝射操作スイッチSW1,SW2は、所定の機能を割り当て可能に構成されている。すなわち、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2は、スイッチであるため、基本的には放射線照射装置43における何らかの動作をオン又はオフするために設けられている。したがって、これら複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に割り当てられる所定の機能には、少なくとも放射線照射装置43の操作に係る機能が含まれている。
【0024】
また、このような複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対して所定の機能を割り当てるために、本実施形態における放射線画像撮影システム40は、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を備えている。
なお、機能割り当て手段は、撮影制御部と、記憶部に記憶された機能割り当てプログラムとの協働により、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2における動作を制御しているものとする。
本実施形態における機能割り当て手段は、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対し、撮影条件又は装置状態のうち、撮影条件に応じて自動で所定の機能を割り当てる。
ここで、撮影条件とは、放射線照射装置43によって照射される放射線の照射予定時間を指す。すなわち、放射線の照射時間の短い静止画撮影を行うのか、放射線の照射時間の長い動画撮影を行うのか、に応じて、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対して機能を割り当てている。
【0025】
さらに、本実施形態における放射線画像撮影システム40は、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に割り当てられた所定の機能を報知する報知手段を更に備えている。
本実施形態における報知手段は、コンソール44によって構成されており、当該コンソール44の表示部に、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のそれぞれに割り当てられた所定の機能について表示できるようになっている。
ただし、これに限られるものではなく、音声によって報知してもよいし、例えばLEDの点灯・点滅等のようなその他の視覚的表現によって報知できるようにしてもよい。
【0026】
このような放射線画像撮影システム40と対峙するようにして、撮影台50が設けられている。本実施形態においては、患者Pが立位の状態で撮影を行うための立位型撮影台が採用されている。
この撮影台50は、FPD1を保持するFPD保持部51を備えている。FPD保持部51は、患者Pの撮影部位に応じ、支柱に沿って高さ位置の調整が可能となっている。
【0027】
以上のような構成の放射線画像撮影システム40によって、患者Pの放射線画像を撮影する場合、操作者であるユーザーUは、撮影オーダーに従って撮影を行う。撮影オーダーは、図示しない上記のRISから送信された、撮影内容についての指示情報(撮影オーダー)であり、例えばコンソール44の記憶部に記憶されている。
撮影オーダーを確認すれば、撮影条件として、静止画撮影を行うべきか、動画撮影を行うべきかが判断できるので、ユーザーUはそれに従って撮影を開始する。
ユーザーUは、撮影オーダーに従って、
図2に示すように、まずは撮影条件の選択を行うようにする(ステップS1)。
静止画撮影が選択されると、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のうち、ハンド型の曝射操作スイッチSW1に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となり、フット型の曝射操作スイッチSW2は非アクティブ状態となる(ステップS2)。そして、静止画撮影を行うことができる。
一方、動画撮影が選択されると、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のうち、フット型の曝射操作スイッチSW2に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となり、ハンド型の曝射操作スイッチSW1は非アクティブ状態となる(ステップS3)。そして、動画撮影を行うことができる。
【0028】
非アクティブ状態となった曝射操作スイッチは、ユーザーUだけでなく、誰が操作しても、放射線照射装置43の操作を行うことができないようになる。
換言すると、機能割り当て手段は、静止画撮影又は動画撮影を行わない方の曝射操作スイッチに対しては、“非アクティブ状態にする”機能を割り当てている。
つまり、本実施形態において、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に割り当てられる放射線照射装置43の操作に係る機能とは、放射線照射装置43による放射線の照射を開始する機能と、放射線の照射を開始せずに非アクティブ状態とする機能と、を指すものとする。
【0029】
なお、本実施形態においては、このようにユーザーUが、撮影条件の選択を行うようにしたが、これに限られるものではなく、例えばコンソール44の制御部が、撮影オーダーの指示情報に基づいて撮影条件の選択を行うようにしてもよい。
【0030】
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2は、所定の機能を割り当て可能に構成され、当該所定の機能には、少なくとも放射線照射装置43の操作に係る機能が含まれており、放射線画像撮影システム40が、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のそれぞれに対し、撮影条件又は装置状態に応じて自動で所定の機能を割り当てる機能割り当て手段を更に備えるので、撮影条件に応じて使用しない曝射操作スイッチについては、放射線照射装置43による放射線の照射を開始しないように、非アクティブ状態とすることができる。これにより、ユーザーUや患者P等による意図しない操作による誤曝を防ぎ、かつ操作者であるユーザーUの作業性を向上させることができる。
【0031】
また、本実施形態においては、機能割り当て手段が、撮影条件に応じて自動で所定の機能を割り当てており、その撮影条件は、放射線照射装置43によって照射される放射線の照射予定時間であるため、放射線の照射予定時間が短い場合には静止画撮影と判断し、ハンド型の曝射操作スイッチSW1に対して放射線照射装置43を操作するための機能を割り当てることができ、放射線の照射予定時間が長い場合には動画撮影と判断し、フット型の曝射操作スイッチSW2に対して放射線照射装置43を操作するための機能を割り当てることができる。
【0032】
また、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2はそれぞれ異なる態様で曝射操作を行う構成であるため、静止画撮影を行うのに好ましい形態や、動画撮影を行うのに好ましい形態とすることで、操作者であるユーザーUの負担を軽減することができる。
複数の曝射操作スイッチSW1,SW2には、ユーザーUの手で操作するハンド型と、ユーザーUの足で操作するフット型と、が含まれているので、ユーザーUはスイッチの操作がしやすくなり、ユーザーUの作業性を向上させることができる。
【0033】
また、放射線画像撮影システム40が、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に割り当てられた所定の機能を報知する報知手段を更に備えるので、ユーザーUが報知内容を確認すれば、ユーザーUによる操作の誤認を防ぐことができ、意図しない操作による誤曝を防ぐことができる。
【0034】
また、以上のような放射線画像撮影システム40は、回診車41による移動型放射線画像撮影システムとなっているので、病室内に回診車41を移動させ、病室にいる患者Pの放射線画像撮影を行うことができる。
病室は、例えば相部屋だったり、患者Pを見舞いに来る人がいたり、予め周囲環境を把握することができない場合がある。このような場合に、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2における意図しない操作が発生しやすい。そのため、本実施形態における放射線画像撮影システム40を回診車41に適用すれば、意図しない操作による誤曝を防ぎやすくなる。
【0035】
〔第2実施形態〕
次に、図面を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1実施形態とは異なる構成部分のみについて説明する。
【0036】
本実施形態においては、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に割り当てられる所定の機能に、患者P自身が痛みを感じた時に曝射操作スイッチSW1の操作を行って、痛みがあったことを通知する痛み通知機能が含まれている。
すなわち、近年の放射線画像撮影システムでは、動画撮影を行うことができる程度に撮影時間を長くすることができたため、患者Pが痛みを感じる瞬間を連続的に撮影することが可能になった。例えば整形外科分野において、関節の撮影で痛みを感じたときに、患者Pにスイッチを押下させ、押下したタイミングと撮影画像(動画)とを紐付ければ診断価値の向上が見込めるようになる。
【0037】
より詳細に説明すると、本実施形態における機能割り当て手段は、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対し、撮影条件又は装置状態のうち、撮影条件に応じて自動で所定の機能を割り当てるように構成されている。
すなわち、第1実施形態と同様に、放射線の照射時間の短い静止画撮影を行うのか、放射線の照射時間の長い動画撮影を行うのか、に応じて、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対して機能を割り当てている。
【0038】
放射線の照射時間が短い静止画撮影の場合は、痛みが生じた瞬間を撮影するのは困難であり、痛みを通知する必要がないため、
図3(a)に示すように、ユーザーUが曝射操作スイッチSW1を持って、静止画撮影を行うようにする。
一方、放射線の照射時間が長い動画撮影の場合には、痛み通知機能が割り当てられることとなる。動画撮影の場合は、フット型の曝射操作スイッチSW2に対して曝射操作機能が割り当てられるため、ハンド型の曝射操作スイッチSW1に対して痛み通知機能が割り当てられ、
図3(b)に示すように、患者Pが当該スイッチSW1を持った状態で撮影が行われる。
患者Pは、動画撮影中に痛みがあった時に、スイッチSW1を押下して痛みがあったことを通知する。この痛み通知は、報知手段を通じてユーザーUに報知されるようにしてもよい。また、この痛み通知は、撮影された動画データ上で確認できるようになっているものとする
【0039】
本実施形態の放射線画像撮影システム40によって、患者Pの放射線画像を撮影する場合も、操作者であるユーザーUは、撮影オーダーに従って撮影を行う。
撮影オーダーを確認すれば、撮影条件として、静止画撮影を行うべきか、動画撮影を行うべきかが判断できるので、ユーザーUはそれに従って撮影を開始する。
ユーザーUは、撮影オーダーに従って、
図4に示すように、まずは撮影条件の選択を行うようにする(ステップS11)。
静止画撮影が選択されると、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のうち、ハンド型の曝射操作スイッチSW1に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となり、フット型の曝射操作スイッチSW2は非アクティブ状態となる(ステップS12)。そして、静止画撮影を行うことができる。
一方、動画撮影が選択されると、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のうち、フット型の曝射操作スイッチSW2に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となり、ハンド型の曝射操作スイッチSW1には痛み通知機能が割り当てられる(ステップS13)。そして、動画撮影を行うことができる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザーUや患者P等による意図しない操作による誤曝を防ぎ、かつ操作者であるユーザーUの作業性を向上させることができる。
しかも、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に割り当てられる所定の機能に、患者P自身が痛みを感じた時に曝射操作スイッチSW1の操作を行って、痛みがあったことを通知する痛み通知機能が含まれているので、動画撮影中に患者Pが痛みを感じた時に患者P自身にスイッチを押下させることで、痛み通知があった時点の撮影部位の状態と、その前後の撮影部位の状態を、撮影画像(動画)で確認することができ、医師による正確な診断の補助となる。
【0041】
〔第3実施形態〕
次に、図面を参照して本発明の第3実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1又は第2実施形態とは異なる構成部分のみについて説明する。
【0042】
本実施形態における機能割り当て手段は、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対し、撮影条件又は装置状態のうち、装置状態に応じて自動で所定の機能を割り当てるように構成されている。
ここで、装置状態とは、放射線画像撮影システム40における内部構成ではなく、外部構成に状態変化が表れた場合を指している。換言すれば、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対し、機能割り当て手段が所定の機能を割り当てる“きっかけ”を与えるような、外部構成の動きを指すものとする。
ここで言う外部構成とは、例えば各曝射操作スイッチSW1,SW2や、放射線照射装置43のコリメーター43a等のような外部から目で見ることのできる部分を指しているものとする。
本実施形態においては、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2の状態に変化が確認された場合に、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2に対し、自動で所定の機能が割り当てられる。
【0043】
ここで、回診車41には、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2がそれぞれ脱着自在に保持される複数の保持部46,47が設けられている。
保持部46は、
図5に示すように、回診車41の筐体の側面に設けられており、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を保持できるようになっている。
また、この保持部46は、ハンド型の曝射操作スイッチSW1との接触部分にセンサーが設けられるなどして、ハンド型の曝射操作スイッチSW1の脱着状態を認識可能に構成されている。
保持部47は、
図5に示すように、回診車41の筐体の内部に設けられており、フット型の曝射操作スイッチSW2が格納されるようになっている。
また、この保持部47は、フット型の曝射操作スイッチSW2との接触部分にセンサーが設けられるなどして、フット型の曝射操作スイッチSW2の脱着状態を認識可能に構成されている。
【0044】
本実施形態の放射線画像撮影システム40によって、患者Pの放射線画像を撮影する場合も、操作者であるユーザーUは、撮影オーダーに従って撮影を行う。
撮影オーダーを確認すれば、ユーザーUは、静止画撮影を行うべきか、動画撮影を行うべきかが判断できるので、ユーザーUは、その撮影オーダーに従って、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のいずれか一方を保持部46,47から取り外す。
【0045】
より具体的に説明すると、撮影オーダーが静止画撮影を行うものであった場合には、ステップS21において、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を保持部46から取り外すようにする。このようにすることで、ハンド型の曝射操作スイッチSW1が保持部46から取り外されたことが検出される。
これにより、ハンド型の曝射操作スイッチSW1に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となり、フット型の曝射操作スイッチSW2は非アクティブ状態となる(ステップS22)。そして、静止画撮影を行うことができる。
【0046】
また、撮影オーダーが動画撮影を行うものであった場合には、ステップS21において、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を保持部46から取り外さずに、ステップS23において、フット型の曝射操作スイッチSW2を保持部47から取り外すようにする。このようにすることで、フット型の曝射操作スイッチSW2が保持部47から取り外されたことが検出される。
これにより、フット型の曝射操作スイッチSW2に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となり、ハンド型の曝射操作スイッチSW1は非アクティブ状態となる(ステップS24)。そして、動画撮影を行うことができる。
また、ステップS23において、フット型の曝射操作スイッチSW2を保持部47から取り外さなかった場合は、ステップS21に戻る。
【0047】
なお、本実施形態においては、曝射操作スイッチSW1,SW2を保持部46,47から取り外すことを契機に、機能割り当て手段による機能割り当てが行われる構成となっているが、これに限られるものではない。例えば、曝射操作スイッチSW1,SW2が2段階押下の必要なスイッチであった場合には、1段階目のスイッチを押下したことを契機に機能割り当てが行われるような構成であってもよい。
【0048】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザーUや患者P等による意図しない操作による誤曝を防ぎ、かつ操作者であるユーザーUの作業性を向上させることができる。
しかも、本実施形態においては、機能割り当て手段が、装置状態に応じて自動で所定の機能を割り当てており、その装置状態は、保持部46,47における曝射操作スイッチSW1,SW2の脱着状態であるため、一方の曝射操作スイッチSW1を保持部46から取り外すと静止画撮影と判断し、当該曝射操作スイッチSW1に対して放射線照射装置43を操作するための機能を割り当てることができ、他方の曝射操作スイッチSW2を保持部47から取り外すと動画撮影と判断し、当該曝射操作スイッチSW2に対して放射線照射装置43を操作するための機能を割り当てることができる。
【0049】
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
【0050】
〔変形例1〕
本変形例においては、
図7に示すように、ハンド型の曝射操作スイッチSW1と、フット型の曝射操作スイッチSW2のどちらを先に保持部46,47から取り外してもよい。
なお、本変形例における各ステップでの選択は、意識的な選択も、無意識的な選択も含むものとする。
【0051】
ステップS31において、ユーザーUは、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を保持部46から取り外すか否かを選択する。
取り外すことを選択した場合は、それが検出され、ハンド型の曝射操作スイッチSW1に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となる。フット型の曝射操作スイッチSW2は、この時点では非アクティブ状態となる(ステップS32)。
【0052】
続いて、ステップS33において、ユーザーUは、フット型の曝射操作スイッチSW2を保持部47から取り出すか否かを選択する。
取り出すことを選択した場合は、それが検出され、フット型の曝射操作スイッチSW2に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となる。つまり、ハンド型の曝射操作スイッチSW1と、フット型の曝射操作スイッチSW2の双方に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となる(ステップS34)。
なお、ステップS33において、ユーザーUが、フット型の曝射操作スイッチSW2を保持部47から取り出さないことを選択した場合は、ハンド型の曝射操作スイッチSW1のみのアクティブ化が継続されることになる(ステップS35)。
【0053】
ステップS31において、ユーザーUが、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を保持部46から取り外さないことを選択した場合、ステップS36において、フット型の曝射操作スイッチSW2を保持部47から取り出すか否かを選択する。
取り出さないことを選択した場合は、ステップS31に戻る。
取り出すことを選択した場合は、それが検出され、フット型の曝射操作スイッチSW2に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となる(ステップS37)。
【0054】
続いて、ステップS38において、ユーザーUは、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を保持部46から取り出すか否かを選択する。
取り出すことを選択した場合は、それが検出され、ハンド型の曝射操作スイッチSW1に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となる。つまり、ハンド型の曝射操作スイッチSW1と、フット型の曝射操作スイッチSW2の双方に対し、曝射操作機能が割り当てられてアクティブ状態となる(ステップS39)。
なお、ステップS38において、ユーザーUが、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を保持部46から取り出さないことを選択した場合は、フット型の曝射操作スイッチSW2のみのアクティブ化が継続されることになる(ステップS40)。
【0055】
なお、本変形例において各ステップ間の待機時間は、適宜設定されるものとする。
また、例えばステップS33やステップS38において、選択が完了する前に放射線照射装置43による放射線の照射が開始された場合(例えばステップS32とステップS33との間、ステップS37とステップS38との間で曝射操作開始された場合)は、未検出となったスイッチに関しては、そのまま強制的に非アクティブ状態としてもよいし、機能割り当てできるようにしてもよい。
【0056】
このような変形例によれば、複数の曝射操作スイッチSW1,SW2のうち、どちらを先に保持部46,47から取り出してもよい。すなわち、例えば、撮影オーダーに従って静止画撮影と動画撮影の双方を行う場合や、撮影オーダーに関わりなく、静止画撮影と動画撮影のうち一方もしくは両方の撮影を行う場合、ハンド型の曝射操作スイッチSW1を手に取る前に、フット型の曝射操作スイッチSW2を保持部47から取り出した場合などに対応できる。そのため、ユーザーUの作業性を向上させるのに貢献できる。
【0057】
〔変形例2〕
本変形例においては、
図8に示すように、患者Pが臥位の状態で撮影を行うための臥位型(ベッド型)撮影台60が採用されている。
この撮影台60を用いて撮影を行う場合は、撮影台60と患者Pとの間にFPD1を置くようにしてもよいし、撮影台60にFPD保持部を設けるようにしてもよい。
このように臥位型の撮影台60を用いることで、立ち上がれない患者Pの撮影を行うことができるので好ましい。
また、放射線画像撮影システム40を手術台に適用する場合も、臥位型の撮影台60が用いられる。この場合は、撮影台60に対してFPD保持部を設けるようにする。
【符号の説明】
【0058】
U ユーザー(操作者)
P 患者(被検体)
SW1 曝射操作スイッチ
SW2 曝射操作スイッチ
1 放射線画像撮影装置(FPD)
40 移動式放射線画像撮影システム
41 回診車
42 車輪
43 放射線照射装置
43a コリメーター
44 コンソール
45 FPD収納部
46 保持部
47 保持部
50 撮影台
51 FPD保持部
60 撮影台