(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】点灯装置および照明器具
(51)【国際特許分類】
H05B 45/30 20200101AFI20220208BHJP
【FI】
H05B45/30
(21)【出願番号】P 2017226710
(22)【出願日】2017-11-27
【審査請求日】2020-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 浩士
(72)【発明者】
【氏名】船山 信介
【審査官】大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-152189(JP,A)
【文献】特開2012-029360(JP,A)
【文献】特開2010-205473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用交流電源である外部電源から入力電圧を供給され、光源を点灯させる点灯回路と、
前記点灯回路を制御する制御回路と、
前記入力電圧を検出する電圧検出回路と、
を備え、
前記制御回路は、外部機器からの信号に応じて前記電圧検出回路の検出電圧から前記入力電圧の大きさを判定し、判定結果を報知部に出力
し、
前記外部電源は、第1電圧と第2電圧とを供給し、
前記制御回路は、前記入力電圧が前記第1電圧と、前記第2電圧と、前記第1電圧および前記第2電圧以外の電圧のうち、どれであるかを判定することを特徴とする点灯装置。
【請求項2】
前記点灯回路は、前記入力電圧が前記第1電圧と前記第2電圧の何れでも、前記光源を点灯させることを特徴とする請求項
1に記載の点灯装置。
【請求項3】
前記制御回路は、
前記外部機器からの信号に応じて前記制御回路の状態を定常動作モードと電圧判定モードとの間で切り替えるモード切替部と、
前記制御回路が前記電圧判定モードのとき、前記電圧検出回路の前記検出電圧から前記入力電圧の大きさを判定し、前記判定結果を前記報知部に出力する電圧判定部と、
を備えることを特徴とする請求項1
または2に記載の点灯装置。
【請求項4】
前記モード切替部は、前記制御回路が前記定常動作モードのとき前記電圧判定部を停止させ、前記制御回路が前記電圧判定モードのとき前記電圧判定部を起動させることを特徴とする請求項
3に記載の点灯装置。
【請求項5】
外部電源から入力電圧を供給され、光源を点灯させる点灯回路と、
前記点灯回路を制御する制御回路と、
前記入力電圧を検出する電圧検出回路と、
を備え、
前記制御回路は、外部機器からの信号に応じて前記電圧検出回路の検出電圧から前記入力電圧の大きさを判定し、判定結果を報知部に出力し、
前記外部機器は、前記外部電源と前記点灯回路とを接続するスイッチであり、
前記制御回路は、前記スイッチを一定期間内にオンオフさせるプルレス操作による前記入力電圧の断続を、前記電圧検出回路の前記検出電圧から検出し、前記プルレス操作を検出すると、前記入力電圧の大きさを判定し、前記判定結果を前記報知部に出力することを特徴とす
る点灯装置。
【請求項6】
前記プルレス操作を、前記制御回路による前記入力電圧の大きさの判定および前記判定結果の出力に対して無効にする無効スイッチを備えることを特徴とする請求項
5に記載の点灯装置。
【請求項7】
前記報知部は前記光源を備え、
前記制御回路は、前記判定結果に応じて前記点灯回路を制御し、前記光源の点灯状態を変化させることを特徴とする請求項1から
6の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項8】
外部電源から入力電圧を供給され、光源を点灯させる点灯回路と、
前記点灯回路を制御する制御回路と、
前記入力電圧を検出する電圧検出回路と、
外部機器を接続する拡張端子
と、
を備え、
前記制御回路は、前記外部機器からの信号に応じて前記電圧検出回路の検出電圧から前記入力電圧の大きさを判定し、判定結果を報知部に出力し、
前記外部機器は前記拡張端子を介して前記制御回路と通信する確認用ユニットであり、
前記制御回路は、前記拡張端子への前記確認用ユニットの接続の有無を判断し、前記拡張端子へ前記確認用ユニットが接続されると、前記入力電圧の大きさを判定し、前記判定結果を前記報知部に出力することを特徴とす
る点灯装置。
【請求項9】
前記報知部は、前記確認用ユニットを備えることを特徴とする請求項
8に記載の点灯装置。
【請求項10】
前記確認用ユニットは、前記判定結果を表示することを特徴とする請求項
9に記載の点灯装置。
【請求項11】
前記確認用ユニットは、前記判定結果を音声で報知することを特徴とする請求項
9または
10に記載の点灯装置。
【請求項12】
前記制御回路は、前記電圧検出回路の前記検出電圧を複数回取り込み、前記複数の検出電圧が全て同じ値であった場合に前記入力電圧の大きさを判定することを特徴とする請求項1から1
1の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項13】
請求項1から1
2の何れか1項に記載の点灯装置と、前記光源と、を備えることを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点灯装置および照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、例えば100Vから254Vまでの幅広い交流電圧が入力される電源電圧フリーの放電灯点灯装置が開示されている。この放電灯点灯装置では、入力する交流電圧の電圧値が高くなっても消費電力の増加を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オフィスビル、工場等に設置される照明器具では、設置先の都合により入力される電圧が異なる場合がある。このため、入力電圧がAC100V~AC254Vの範囲で点灯可能な電源電圧フリーと呼ばれる照明器具が使用されることがある。電源電圧フリーの照明器具は、内部の点灯装置において、入力電圧によらず照明負荷に供給する電力を一定に制御することで可能となる。
【0005】
一般にオフィスビル等では、各テナントに対し単相三線でAC100VおよびAC200Vの両方を給電する場合が多い。この場合、電源電圧フリーの照明器具には、AC100V、AC200Vのどちらかを選択し使用する。一般には、AC200Vが使用されることが多い。仮に作業者が、照明器具への入力電圧がAC200Vとなるように配線したつもりが、誤って入力電圧がAC100Vとなっているとする。これは、配線挟みこみ等により配線が途中で地絡している場合等に発生する。このとき、照明器具は誤配線によるAC100Vの入力電圧でも正常に点灯する。このため、作業者が誤配線に気づかないおそれがある。
【0006】
また、照明器具の設置後に照明器具への入力電圧を把握するには、一般にテスター等の測定機器が必要となる。このため、入力電圧を把握するために手間がかかる可能性がある。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、容易に入力電圧を把握できる点灯装置および照明器具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る点灯装置は、商用交流電源である外部電源から入力電圧を供給され、光源を点灯させる点灯回路と、該点灯回路を制御する制御回路と、該入力電圧を検出する電圧検出回路と、を備え、該制御回路は、外部機器からの信号に応じて該電圧検出回路の検出電圧から該入力電圧の大きさを判定し、判定結果を報知部に出力し、該外部電源は、第1電圧と第2電圧とを供給し、該制御回路は、該入力電圧が該第1電圧と、該第2電圧と、該第1電圧および該第2電圧以外の電圧のうち、どれであるかを判定する。
本開示に係る点灯装置は、外部電源から入力電圧を供給され、光源を点灯させる点灯回路と、該点灯回路を制御する制御回路と、該入力電圧を検出する電圧検出回路と、を備え、該制御回路は、外部機器からの信号に応じて該電圧検出回路の検出電圧から該入力電圧の大きさを判定し、判定結果を報知部に出力し、該外部機器は、該外部電源と該点灯回路とを接続するスイッチであり、該制御回路は、該スイッチを一定期間内にオンオフさせるプルレス操作による該入力電圧の断続を、該電圧検出回路の該検出電圧から検出し、該プルレス操作を検出すると、該入力電圧の大きさを判定し、該判定結果を該報知部に出力する。
本開示に係る点灯装置は、外部電源から入力電圧を供給され、光源を点灯させる点灯回路と、該点灯回路を制御する制御回路と、該入力電圧を検出する電圧検出回路と、外部機器を接続する拡張端子と、を備え、該制御回路は、該外部機器からの信号に応じて該電圧検出回路の検出電圧から該入力電圧の大きさを判定し、判定結果を報知部に出力し、該外部機器は該拡張端子を介して該制御回路と通信する確認用ユニットであり、該制御回路は、該拡張端子への該確認用ユニットの接続の有無を判断し、該拡張端子へ該確認用ユニットが接続されると、該入力電圧の大きさを判定し、該判定結果を該報知部に出力する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る点灯装置では、制御回路が外部機器からの信号に応じて入力電圧の大きさを判定し、判定結果を報知部に対し出力する。このため、作業者は容易に入力電圧を把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る照明器具の回路ブロック図である。
【
図2】外部電源と入力端子の別の接続方法を示す図である。
【
図3】実施の形態1に係る制御回路の動作を示すフローチャートである。
【
図4】実施の形態1に係るモード切替部の動作を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態1に係る電圧判定部の動作を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態2に係る照明器具の回路ブロック図である。
【
図7】実施の形態2に係る制御回路の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態に係る点灯装置、点灯装置および照明器具について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0012】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具1の回路ブロック図である。照明器具1は入力端子3と点灯装置10と光源4とを備える。
【0013】
照明器具1は、外部電源から入力電圧Viを供給される。外部電源は商用電源である単相三線の電源である。外部電源は直列に接続された2つの電源ACを備える。各々の電源ACの電圧はAC100Vである。2つの電源ACの接続点には、接地用の中性点Nが設けられる。外部電源は、第1電圧と第2電圧とを供給する。第1電圧はAC100Vであり、第2電圧はAC200Vである。
【0014】
照明器具1の入力端子3は高電位側端子3aと低電位側端子3bとを備える。高電位側端子3aと低電位側端子3bとの間には、2つの電源ACが接続されている。このため、照明器具1の入力端子3にはAC200Vが印加される。なお、照明器具1の外郭は接地用端子に接続され、中性点Nと等電位である。
【0015】
外部電源と照明器具1とは、スイッチSW2によって接続される。スイッチSW2は両切りの電源スイッチであることが望ましい。スイッチSW2は、例えば、壁スイッチである。スイッチSW2は、室内に取り付けられたスイッチであっても良い。スイッチSW2はスイッチLaとスイッチLbを備える。スイッチLaは高電位側端子3aと外部電源とを接続する。スイッチLbは低電位側端子3bと外部電源とを接続する。スイッチLaと中性点N間および中性点NとスイッチLb間の電圧は、それぞれAC100Vである。
【0016】
光源4は、直列に接続された複数のLED4aを備える。光源4は照明負荷である。
図1には2つのLED4aが図示されているが、光源4が備えるLED4aの数はこれ以外でも良い。また、複数のLED4aは並列または直並列に接続されても良い。
【0017】
点灯装置10は、入力端子13と出力端子16を有する。入力端子13は、入力端子3と接続される。出力端子16は光源4と接続される。点灯装置10において、入力端子13には整流回路11が接続される。整流回路11は、入力端子13を介して外部電源から入力された交流電圧を整流する。整流回路11は、ブリッジ整流回路等である。整流回路11は昇圧チョッパ回路等の直流電圧を生成する回路を含んでも良い。
【0018】
整流回路11の出力には、電圧検出回路12が接続される。電圧検出回路12は外部電源から点灯装置10への入力電圧Viを検出する。入力電圧Viは、入力端子3または入力端子13に印加される電圧である。電圧検出回路12は、直列に接続された抵抗12a、12bを備える。抵抗12a、12bの直列回路は、一端が整流回路11の高電位側の出力に、他端が整流回路11の低電位側の出力に接続される。抵抗12aと抵抗12bとの接続点は制御回路17に接続される。抵抗12a、12bの接続点の電圧である検出電圧Vpは制御回路17に入力される。電圧検出回路12は、入力電圧Viが整流された電圧が抵抗12a、12bによって分圧される分圧回路である。
【0019】
電圧検出回路12には整流回路11と反対側に点灯回路15が接続される。点灯回路15は、外部電源から入力電圧Viを供給され、光源4を点灯させる。点灯回路15は、スイッチング素子15a、ダイオード15b、コイル15cおよびコンデンサ15dから構成される。スイッチング素子15aのドレインは、整流回路11の高電位側の出力に接続される。スイッチング素子15aのソースは、ダイオード15bのカソードとコイル15cの一端に接続される。スイッチング素子15aのゲートはスイッチング素子駆動ドライバ14と接続される。
【0020】
ダイオード15bのアノードは整流回路11の低電位側の出力に接続される。コイル15cの他端は、コンデンサ15dの正極に接続される。コンデンサ15dの負極は整流回路11の低電位側の出力に接続される。コンデンサ15dの両端には、点灯回路15の出力電圧が印加される。点灯回路15の出力電圧は、出力端子16を介して光源4に供給される。
【0021】
点灯回路15は入力電圧ViがAC100V~AC254Vの範囲で光源4を点灯させる。点灯回路15は、入力電圧Viが第1電圧と第2電圧の何れであっても、光源4を点灯させる。点灯回路15は、電源電圧フリーである。これに限らず、点灯回路15は入力電圧Viの範囲がAC100V~AC200Vに対応していても良い。本実施の形態では、点灯回路15は降圧コンバータ回路である。
【0022】
点灯装置10は検出抵抗Rdを備える。検出抵抗Rdは出力端子16の低電位側と、コンデンサ15dの負極との間に接続される。検出抵抗Rdには、光源4を流れる光源電流に応じた電圧Vrが印加される。電圧Vrは制御回路17に入力される。
【0023】
点灯装置10は、点灯回路15を制御する制御回路17を備える。制御回路17は例えばマイクロコンピュータである。制御回路17は、スイッチング素子15aをスイッチングする調光信号Vuを出力する。一般に、調光信号Vuの電圧はスイッチング素子15aの駆動電圧より小さい。このため、調光信号Vuはスイッチング素子駆動ドライバ14に入力され、スイッチング素子駆動ドライバ14を介してスイッチング素子15aをスイッチング動作させる。
【0024】
制御回路17の動作モードには、定常動作モードと電圧判定モードとが含まれる。制御回路17はモード切替部17aを有する。モード切替部17aは、外部機器からの信号に応じて制御回路17の状態を定常動作モードと電圧判定モードとの間で切り替える。モード切替部17aは、外部機器からの信号に応じて制御回路17の動作モードを切り替えるモード切替スイッチである。
【0025】
本実施の形態では外部機器は、スイッチSW2である。モード切替部17aは、プルレス操作による入力電圧Viの断続を、電圧検出回路12の検出電圧Vpから検出する。ここで、プルレス操作は、後述するようにスイッチSW2を一定期間内にオンオフさせる操作である。モード切替部17aは、プルレス操作を検出すると、制御回路17の状態を電圧判定モードに設定する。
【0026】
また、制御回路17は調光信号出力部17bを有する。調光信号出力部17bは、制御回路17が定常動作モードのとき、光源4の調光率が目標値と一致するように点灯回路15に調光信号Vuを出力する。
【0027】
また、制御回路17は電圧判定部17cを有する。電圧判定部17cは、制御回路17が電圧判定モードのとき、電圧検出回路12の検出電圧Vpから外部電源からの入力電圧Viの大きさを判定する。電圧判定部17cは、入力電圧Viが第1電圧と第2電圧のどちらであるかを判定する。電圧判定部17cは例えば、入力電圧Viと、第1電圧および第2電圧とを比較する比較器を備える。
【0028】
モード切替部17aは、制御回路17が定常動作モードのとき電圧判定部17cを停止させ、制御回路17が電圧判定モードのとき電圧判定部17cを起動させる。つまり、モード切替部17aは、一定期間内にプルレス操作を検出すると、プルレス操作判定信号を電圧判定部17cに送信する。これにより、電圧判定部17cは起動する。
【0029】
電圧判定部17cは、入力電圧Viの判定結果を報知部に出力する。報知部は、判定結果を作業者に報知する。本実施の形態では、報知部は光源4を備える。
【0030】
図2は、外部電源と入力端子3の別の接続方法を示す図である。このように、入力端子3に、単相二線でAC100Vが印加される施工工事がなされる場合もある。
【0031】
次に、
図3から
図5を用いて、照明器具1の動作を説明する。
図3は、実施の形態1に係る制御回路17の動作を示すフローチャートである。まず、スイッチSW2をオンし、照明器具1への電源供給を開始する。電源がオンすると、照明器具1には入力端子3からAC200Vの入力電圧Viが供給される。
【0032】
整流回路11は、入力電圧Viを全波整流した後に平滑する。これにより入力電圧Viは直流に変換される。この直流電圧の一部は分圧され、制御電源Vddとして制御回路17に供給される。制御回路17に制御電源Vddが通電されると、ステップS1に示されるように、制御回路17は初期化される。制御回路17は初期化されると、ステップS2に示されるように、定常動作モードに設定される。定常動作モードにおいて、ステップS3に示されるように、制御回路17は光源4を通常点灯させる。
【0033】
次に、ステップS3において、定常動作モードにおいて光源4を通常点灯させる制御回路17の動作を説明する。制御回路17は、調光信号Vuを出力し点灯回路15を制御する。調光信号Vuは、High信号およびLow信号によりスイッチング素子15aをオンオフする直流信号である。調光信号VuのHigh時間は、スイッチング素子15aのオン時間に対応する。
【0034】
調光信号出力部17bは、電圧Vrから光源電流を検出する。光源電流は調光率に対応する。調光信号出力部17bは、電圧Vrに基づき、予め設定された明るさで光源4が点灯するように調光信号Vuを出力する。例えば、調光率の目標値が80%であれば、調光信号出力部17bは調光率が80%となるように調光信号Vuを出力する。調光率が目標値よりも低い場合、調光信号出力部17bは、調光信号VuのHigh時間を長くする。また、入力電圧Viが高いほど調光信号VuのHigh時間は短くなる。
【0035】
以上から、スイッチング素子15aのオン時間の調整により、入力電圧Viの大きさにかかわらず、点灯回路15から光源4に供給される電流が一定となるよう定電流制御される。制御回路17は、点灯装置10の外部からPWM信号またはデジタル通信で送信される信号を取り込んでも良い。この場合、制御回路17は外部から入力される信号のデューティ比に応じた調光信号Vuを出力してもよい。
【0036】
通常点灯時において、モード切替部17aはステップS4に示されるように、プルレス操作の有無を検出する。
図4は、実施の形態1に係るモード切替部17aの動作を示すフローチャートである。プルレス操作は、入力電圧Viを短時間で断続させる操作である。本実施の形態におけるプルレス操作は、スイッチSW2を例えば3秒以内にオン、オフ、オンと切り替えることを指す。
【0037】
モード切替部17aは、電圧検出回路12の検出電圧Vpを取り込み、プルレス操作の有無を判定する。モード切替部17aは、検出電圧VpをA/D変換する。これにより、モード切替部17aは、入力電圧Viに対応する直流電圧である検出電圧Vpを検出する。例えば、入力端子13にAC254Vが入力された時、検出電圧Vp=15Vとなる。入力端子13にAC200Vが入力された時、検出電圧Vp=11.8Vとなる。入力端子13にAC100Vが入力された時、検出電圧Vp=5.9Vとなる。抵抗12a、12bの抵抗値は、入力電圧Viに対して検出電圧Vpが上述の値となるように設定される。
【0038】
モード切替部17aは、検出電圧VpのA/D変換値を一定のサンプリング時間毎に読み込む。サンプリング時間は例えば10msである。ここで、プルレス操作により入力電圧Viが断続されると、A/D変換値は時間推移に伴いLow信号とHigh信号との間で切り替わる。ここで、Low信号は0Vである。また、入力電圧Viの断続は、電源がオンした状態から、電源がオフし、その直後に再度電源がオンされることを意味する。このとき、モード切替部17aが読み込む値は、High信号、Low信号、High信号の順に切り替わる。
【0039】
ステップS21に示されるように、モード切替部17aが、入力電圧Viのオンからオフへの変化に伴うHigh信号からLow信号への立下りを検知したとする。この時、ステップS22に示されるように、モード切替部17aはプルレスタイマを起動させる。ステップS25に示されるように、プルレスタイマは判定時間をカウントする。判定時間は例えば3秒である。
【0040】
次に、ステップS23に示されるように、プルレスタイマの起動中において、モード切替部17aが電源オン時の変化であるLow信号からHigh信号への立ち上がりを検知したとする。モード切替部17aは、判定時間の間に再度電源オンを検知すると、ステップS24に示されるように、プルレス操作ありと判定する。モード切替部17aがプルレス操作ありと判定した場合、制御回路17の状態は、
図3のステップS5に示されるように、定常動作モードから電圧判定モードに遷移する。
【0041】
プルレスタイマの起動後、判定時間が経過しても立ち上がりを検知しなかった場合、ステップS26に示されるように、モード切替部17aはプルレスタイマを停止させる。このとき、
図3のステップS2に示されるように、モード切替部17aは制御回路17を定常動作モードにセットする。
【0042】
次に、電圧判定モードについて説明する。電圧判定モードでは電圧判定部17cが起動する。ステップS6に示されるように、電圧判定部17cは、検出電圧VpのA/D変換値に基づき入力電圧Viの大きさを判定する。
【0043】
図5は、実施の形態1に係る電圧判定部17cの動作を示すフローチャートである。ステップS31からS34に示されるように、電圧判定部17cは、A/D変換値を4つの閾値と比較する。4つの閾値は、予め電圧判定部17cに格納されている。これにより、入力電圧ViがAC200V、AC100Vおよびそれ以外の電圧の3種類のうちどれであるかを判定する。
【0044】
なお、商用電源の電圧変動を考慮し、AC200Vの入力電圧Viを判定する際の閾値はVp=11.8V±10%に対応したA/D変換値に、AC100Vの入力電圧Viを判定する際の閾値はVp=5.9V±10%に対応したA/D変換値に設定される。
【0045】
まず、ステップS31に示されるように、電圧判定部17cは入力電圧ViがAC200V+10%以下であるかを判定する。入力電圧ViがAC200V+10%より大きい場合、入力電圧ViはAC200V、AC100V以外の電圧であると判定される。入力電圧ViがAC200V+10%以下の場合、ステップS32に示されるように、電圧判定部17cは入力電圧ViがAC200V-10%以上であるかを判定する。入力電圧ViがAC200V-10%以上である場合、入力電圧ViはAC200Vであると判定される。
【0046】
入力電圧ViがAC200V-10%より小さい場合、ステップS33に示されるように、電圧判定部17cは入力電圧ViがAC100V+10%以下であるかを判定する。入力電圧ViがAC100V+10%より大きい場合、入力電圧ViはAC200V、AC100V以外の電圧であると判定される。入力電圧ViがAC100V+10%以下の場合、ステップS34に示されるように、電圧判定部17cは入力電圧ViがAC100V-10%以上であるかを判定する。入力電圧ViがAC100V-10%以上である場合、入力電圧ViはAC100Vであると判定される。入力電圧ViがAC100V-10%より小さい場合、入力電圧ViはAC200V、AC100V以外の電圧であると判定される。
【0047】
なお、商用電源の電圧値は変動することがある。このため、入力電圧Viが電圧変動の影響を受ける可能性がある。電圧判定部17cは、検出電圧Vpを複数回取り込み、複数の検出電圧Vpが全て同じ値であった場合に入力電圧Viの大きさを判定してもよい。例えば、電圧判定部17cは、検出電圧VpのA/D変換値を3回取り込み、3回連続で同じ取り込み値である場合に、その取り込み値を用いて電圧判定しても良い。以上から、電圧変動の影響を抑制し、より正確に入力電圧Viを判定することができる。
【0048】
入力電圧Viの判定後、制御回路17はステップS7に示される報知動作に移行する。報知動作において、電圧判定部17cは、判定結果に応じて点灯回路15を制御し、光源4の点灯状態を変化させる。まず、電圧判定部17cは、判定結果に応じた調光パターンを調光信号出力部17bに出力する。調光信号出力部17bは、調光パターンに応じて、光源4を通常点灯とは異なる点灯パターンで点灯させる調光信号Vuを出力する。
【0049】
通常点灯とは異なる点灯パターンの一例について説明する。入力電圧ViがAC100Vと判定された場合、制御回路17は光源4が点滅するよう調光信号Vuを出力する。また、入力電圧ViがAC200Vと判定された場合、制御回路17は光源4が下限点灯するよう調光信号Vuを出力する。ここで、下限点灯は通常点灯よりも調光率が低い点灯状態である。入力電圧Viがその他の電圧と判定された場合、制御回路17は光源4が消灯するよう調光信号Vuを出力する。以上の報知動作の点灯パターンを表1に示す。
【0050】
【0051】
以上から、報知動作により光源4が通常と異なる点灯状態で点灯する。これにより、作業者は、容易に入力電圧Viを把握できる。また、作業者は施工した照明器具1の機能を用いて入力電圧Viを知ることができる。このため、テスター等の測定機器を用いることなく、施工後の配線異常の有無を容易に確認できる。
【0052】
ここで、仮にLb側の電源線が照明器具1の外郭の金属部分等に触れてしまったとする。この場合、電源線が地絡状態になる可能性がある。このとき、AC200Vを入力端子3に接続することを想定していても、点灯装置10に入力される電圧はAC100Vとなる。前述の通り、点灯装置10はAC100Vでも点灯する。このため、照明器具1が設置された建物の構内のブレーカが地絡により落ちない場合、作業者は異常状態に気づかない可能性がある。
【0053】
同様に、配線ミスにより点灯装置10にAC100Vが入力された場合も、光源4の通常点灯の試験のみで配線ミスに気づくことは難しい。照明器具1の外郭は接地されているため、作業者が照明器具1の外郭に接触しても感電等を防止できる。しかし、照明器具1は、使用者が意図した使用状態と異なる状態となっている。このため、照明器具1または外部の配線に不具合が生じるおそれがある。
【0054】
これに対し、本実施の形態の照明器具1では、スイッチSW2のプルレス操作により入力電圧Viが判定される。判定結果に応じた点灯パターンにより、作業者は入力電圧Viを容易に確認できる。
【0055】
判定結果が、意図した電圧と異なっていた場合、作業者は例えば以下の手順で配線状態を確認する。まず、高電位側端子3aと低電位側端子3bとの間の線間電圧を測定する。これに限らず、入力端子13の線間電圧を測定してもよい。測定した線間電圧が意図した入力電圧Viと異なっていた場合、スイッチSW2と入力端子3の間の配線の電圧およびスイッチSW2の線間電圧を測定する。次に、外部電源のブレーカを遮断し、照明器具1のアース接続および中性点Nのアース接続を確認する。
【0056】
また、以上の配線確認が完了した後、入力電圧Viの判定機能は不要となる。このため、入力電圧Viの確認後は、スイッチSW2によるプルレス操作を別の機能に割り当ててもよい。別の機能として、例えば、プルレス操作によって、光源4の調光率を予め定めた調光率に変更しても良い。
【0057】
プルレス操作を別の機能に割り当てる方法として、制御回路17による入力電圧Viの大きさの判定および判定結果の出力に対して、プルレス操作を無効にする無効スイッチSW3を点灯装置10に設けても良い。無効スイッチSW3は例えばジャンパスイッチであっても良い。この場合、ジャンパスイッチにジャンパピンを挿入することで、プルレス操作を別の機能に割り当てられる。これに限らず、電源の断続を複雑に行う特殊操作等を用いてもよい。
【0058】
プルレス操作を別の機能に割り当てることにより、使用者が意図せずプルレス操作をしても、報知動作の発生を防止できる。このため、使用者が意図しない点灯状態に陥ることを防止できる。
【0059】
本実施の形態の作業者には、プルレス操作を行うあらゆる者が含まれる。例えば、作業者は照明器具1の設置工事を行う工事者、照明器具1の使用者、照明器具1が取り付けられた建物の使用者であっても良い。
【0060】
また、本実施の形態では制御回路17において、モード切替部17a、調光信号出力部17b、電圧判定部17cは別個に設けられている。これに限らず、モード切替部17a、調光信号出力部17b、電圧判定部17cは一体化されていても良い。制御回路17として、外部機器からの信号に応じて電圧検出回路12の検出電圧Vpから入力電圧Viの大きさを判定し、報知部に対し判定結果を出力するあらゆる回路を採用できる。
【0061】
制御回路17は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。CPUは中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSPとも呼ばれる。
【0062】
制御回路17が専用のハードウェアである場合、制御回路17は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサであっても良い。また、制御回路17は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)であっても良い。さらに、制御回路17は、これらを組み合わせたものであっても良い。モード切替部17a、調光信号出力部17b、電圧判定部17cの各部の機能それぞれを制御回路で実現しても良い。また、各部の機能をまとめて制御回路17で実現してもよい。
【0063】
制御回路17がCPUの場合、モード切替部17a、調光信号出力部17b、電圧判定部17cの機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。制御回路17は、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
【0064】
すなわち、制御回路17は、外部機器からの信号に応じて電圧検出回路12の検出電圧Vpから入力電圧Viの大きさを判定し、報知部に対し判定結果を出力するプログラムを格納するためのメモリを備える。また、これらのプログラムは、モード切替部17a、調光信号出力部17b、電圧判定部17cの手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
【0065】
ここで、メモリとは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。RAMはRandom Access Memoryの略称である。ROMはRead Only Memoryの略称である。EPROMはErasable Programmable Read Only Memoryの略称である。EEPROMはElectrically Erasable Programmable Read-Only Memoryの略称である。
【0066】
なお、モード切替部17a、調光信号出力部17b、電圧判定部17cの各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、モード切替部17a、電圧判定部17cについては専用のハードウェアとしての制御回路17でその機能を実現し、調光信号出力部17bについては制御回路17がメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
【0067】
このように、制御回路17は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0068】
また、本実施の形態では報知部は光源4であるものとしたが、作業者に判定結果を報知できれば、報知部はこれ以外でも良い。
【0069】
また、本実施の形態では外部電源は単相三線の電源であるものとした。これに限らず、外部電源が複数の大きさの電圧を供給する電源であれば、本実施の形態を適用できる。また、外部電源が1つの大きさの電圧を供給する電源であっても、配線異常のチェックなどのために、本実施の形態を適用できる。
【0070】
また、本実施の形態のプルレス操作では、3秒以内にスイッチSW2をオン、オフ、オンと操作する。これに限らず、プルレス操作は、スイッチSW2を一定期間内に複数回オンまたはオフさせる操作であれば良い。
【0071】
これらの変形は以下の実施の形態に係る点灯装置および照明器具について適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る点灯装置および照明器具については実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0072】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る照明器具201の回路ブロック図である。本実施の形態の照明器具201は点灯装置210を備える。点灯装置210は、外部機器を接続する拡張端子218を備える。また、点灯装置210は、制御回路217を備える。制御回路217は実施の形態1の構成に加えてモード切替部217dをさらに備える。これ以外の構成は実施の形態1と同様である。
【0073】
本実施の形態において、外部機器は確認用ユニット219である。確認用ユニット219は、拡張端子218を介して制御回路217と通信する。また、本実施の形態では、報知部は、確認用ユニット219である。確認用ユニット219は、入力電圧Viを表示する表示部を備える。表示部はLED等で構成される。
【0074】
拡張端子218は、後付けの拡張ユニットを接続する端子である。拡張ユニットにより、調光制御、無線制御等のオプション機能を照明器具1に追加できる。本実施の形態では、拡張端子218に確認用ユニット219を接続することで入力電圧Viの判定を行う。
【0075】
拡張端子218は、制御回路17のモード切替部217dと接続されている。モード切替部217dは、拡張端子218に接続された機器と通信する通信部である。モード切替部217dは、例えばシリアルインタフェースである。モード切替部217dは、拡張端子218と接続された少なくとも2本の通信線を備える。2本の通信線は、シリアルデータ送信ラインとシリアルデータ受信ラインである。モード切替部217dは、拡張端子18を介して点灯装置10の外部に接続された拡張ユニットとシリアル通信を行う。
【0076】
モード切替部217dは、後述する方法で拡張端子218への確認用ユニット219の接続の有無を判断する。モード切替部217dは、拡張端子218に確認用ユニット219が接続されていると判断すると、制御回路217の状態を電圧判定モードに設定する。電圧判定部17cは、電圧判定モードのとき電圧検出回路12の検出電圧Vpから入力電圧Viの大きさを判定する。電圧判定部17cは、判定結果を、拡張端子218を介して確認用ユニット219に出力する。確認用ユニット219は、判定結果を表示する。
【0077】
次に本実施の形態の照明器具201の動作を説明する。
図7は、実施の形態2に係る制御回路217の動作を示すフローチャートである。スイッチSW2をオンすると、照明器具1にはAC200Vが供給される。制御回路217に制御電源Vddが通電されると、ステップS1に示されるように、制御回路217は初期化される。
【0078】
次に、ステップS208に示されるように、モード切替部217dは確認用ユニット219の接続の有無を検出する。例えば、モード切替部217dの通信線がプルアップされていることを検出することで、制御回路217は拡張端子18に何らかの拡張ユニットが接続されていると判定する。モード切替部217dは、拡張端子218に接続された拡張ユニットとシリアル通信する。このシリアル通信により、モード切替部217dは、拡張端子218に接続された拡張ユニットが、確認用ユニット219であると判定する。以上から、確認用ユニット219の有無を検出できる。
【0079】
確認用ユニット219が接続されている場合、ステップS5に示されるように、制御回路217は電圧判定モードに移行する。ステップS5およびステップS6は実施の形態1と同様である。
【0080】
入力電圧Viの判定結果は、電圧判定部17cからモード切替部217dを介して、シリアル通信により確認用ユニット219に送信される。ステップS209に示されるように、確認用ユニット19は受信した判定結果を後述するユニット報知動作により報知する。
【0081】
次に、作業者による配線確認が完了した後、作業者が外部電源を切らずに確認用ユニット219を外したとする。このときステップS208の動作により、制御回路217は、ステップS2に示される定常動作モードに切り替わる。この結果、ステップS3に示されるように、点灯装置210は光源4を通常点灯させる。ステップS1の初期化後、確認用ユニットが取り付けられていない場合も同様の動作が実施される。
【0082】
次に、ユニット報知動作について説明する。確認用ユニット219は、入力電圧Viを表示部に表示する。これにより、作業者は、容易に入力電圧Viを把握できる。また、点灯装置210に光源4を取り付けていない状態であっても、作業者は点灯装置210の入力電圧Viを知ることができる。また、照明器具201の通常使用時には確認用ユニット219は取り外される。このため、使用者の意図に反して、電圧判定モードに切り替わってしまうことを防止できる。
【0083】
確認用ユニット19の表示部は、7セグメントLEDまたはLEDマトリクスパネルで構成されてもよい。これにより、実施の形態1の3種類の点灯パターンによる報知よりも、詳細な電圧判定結果を報知できる。さらに、表示部に配線接続の確認を促すメッセージおよび具体的な確認方法を表示しても良い。これにより、作業者はマニュアルを参照することなく速やかに配線を確認できる。
【0084】
実施の形態1および本実施の形態では、報知部の光の変化により入力電圧Viを作業者に知らせる。この変形例として、確認用ユニット219は、判定結果を音声で報知してもよい。この場合、確認用ユニット219はスピーカーを内蔵する。これにより、作業者は光源4または確認用ユニット219を注視していなくても、入力電圧Viを知ることができる。
【0085】
また、確認用ユニット219は音声合成ICを備えても良い。確認用ユニット219は、音声により、判定結果とともに配線接続の確認を促すメッセージと具体的な確認方法を報知してもよい。これにより、作業者に対し速やかに配線の確認を促すことができる。
【0086】
本実施の形態では、電圧判定モードへの遷移を拡張端子218への確認用ユニット219の接続により行う。これに限らず、例えば点灯装置10に設けた押しボタンスイッチを押下したままスイッチSW2をオンすることにより、電圧判定モードに遷移してもよい。この場合も、使用者による誤操作により、意図せずして電圧判定モードに切り替わることを防止できる。
【0087】
また、本実施の形態では、制御回路217はモード切替部17aとモード切替部217dを共に備える。このため、プルレス操作による電圧判定と、確認用ユニット219による電圧判定とを併用できる。これに限らず、本実施の形態ではモード切替部17aを備えなくても良い。
【0088】
また、
図6では電圧判定部17cとモード切替部217dとは、調光信号出力部17bを介して信号の送受信を行っている。これに限らず、電圧判定部17cとモード切替部217dとは、直接信号を送受信しても良い。
【0089】
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1、201 照明器具、10、210 点灯装置、4 光源、12 電圧検出回路、15 点灯回路、17、217 制御回路、17a、217d モード切替部、17c 電圧判定部、218 拡張端子、219 確認用ユニット、AC 電源、SW2 スイッチ、SW3 無効スイッチ、Vi 入力電圧、Vp 検出電圧