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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】電気掃除機及び電気掃除機システム
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/32 20060101AFI20220208BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20220208BHJP
   A47L 9/24 20060101ALI20220208BHJP
   A47L 9/16 20060101ALI20220208BHJP
   A47L 9/04 20060101ALI20220208BHJP
   A47L 9/00 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
A47L9/32 Z
A47L9/28 U
A47L9/24 Z
A47L9/16
A47L9/04 A
A47L9/00 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2017251777
(22)【出願日】2017-12-27
(65)【公開番号】P2019115542
(43)【公開日】2019-07-18
【審査請求日】2019-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】朝日 洋平
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 諒太
(72)【発明者】
【氏名】水島 聡
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-204903(JP,A)
【文献】特開2001-029288(JP,A)
【文献】特開2016-083310(JP,A)
【文献】特開2014-124443(JP,A)
【文献】特開2010-172643(JP,A)
【文献】特開2017-221737(JP,A)
【文献】特開2012-110790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00-9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動送風機及び前記電動送風機を駆動するための電池を内蔵した本体と、
長手軸を有する内部風路を備えた棒状の外形を有し、一端側で前記本体と着脱可能に連結される管体と、
前記管体の他端側に連結部を介して連結され、底面に吸込口が形成された吸込具と、を備え、
前記本体は、
塵埃を収容する集塵部と、
前記管体が着脱可能に連結される中空筒状の接続管部と、
使用者が持つためのハンドルと、を備え、
前記連結部は、前記底面と前記長手軸とがなす角度が予め設定された角度範囲内で変更可能に前記吸込具と前記管体とを連結し、
前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、水平面に平行に延びる被清掃面に対して前記吸込具が清掃自在な姿勢で設置された状態で、前記管体の長手軸が前記被清掃面に平行に配置され、かつ、前記管体及び前記本体は前記被清掃面に非接触に配置され、かつ、外観に露出する前記管体の下端の前記被清掃面からの高さは前記長手軸に沿って一定であり、かつ、前記本体の最下部は前記管体の最下部と上下方向において同じ位置又は前記管体の最下部より上方に配置され
前記電動送風機、前記電池、前記集塵部及び前記ハンドルは、前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とを平行にしたフラット形態で前記接続管部の最下部よりも上側に配置され、
前記電池は、前記接続管部の長手軸の延長線上に配置され、
前記電池と前記集塵部とは、前記フラット形態で前記底面と平行な投影面において、重なり合う電気掃除機。
【請求項2】
電動送風機及び前記電動送風機を駆動するための電池を内蔵した本体と、
長手軸を有する内部風路を備えた棒状の外形を有し、一端側で前記本体と着脱可能に連結される管体と、
前記管体の他端側に連結部を介して連結され、底面に吸込口が形成された吸込具と、を備え、
前記本体は、
塵埃を収容する集塵部と、
前記管体が着脱可能に連結される中空筒状の接続管部と、
使用者が持つためのハンドルと、を備え、
前記連結部は、前記底面と前記長手軸とがなす角度が予め設定された角度範囲内で変更可能に前記吸込具と前記管体とを連結し、
前記角度範囲には、前記底面と前記長手軸とが平行となる角度が含まれ、
前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とを平行にしたフラット形態で、前記本体の最下部及び前記管体の最下部は、前記吸込具の最下部と上下方向において同じ位置又は前記吸込具の最下部より上方に配置され、かつ、外観に露出する前記管体の下端の前記底面からの高さは前記長手軸に沿って一定であり、かつ、前記本体の最下部は前記管体の最下部と上下方向において同じ位置又は前記管体の最下部より上方に配置され
前記電動送風機、前記電池、前記集塵部及び前記ハンドルは、前記フラット形態で前記接続管部の最下部よりも上側に配置され、
前記電池は、前記接続管部の長手軸の延長線上に配置され、
前記電池と前記集塵部とは、前記フラット形態で前記底面と平行な投影面において、重なり合う電気掃除機。
【請求項3】
前記本体は、
前記電動送風機を覆う外郭部と、
使用者が持つためのハンドルと、を備え、
前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とを平行にしたフラット形態で、前記ハンドルの上端部は前記外郭部の上端部と上下方向において同じ位置又は前記外郭部の上端部より下方に配置される請求項1又は請求項2に記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記管体は、
中空筒状のパイプ部と、
前記パイプ部の前記長手軸に平行な方向における一部の外側に取り付けられるパイプカバー部と、を備え、
前記管体は、前記長手軸に垂直な断面における外形が、前記パイプカバー部が設けられた範囲において一定である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記電池及び前記集塵部の外形は柱状を呈し、
前記電池、前記集塵部及び前記接続管部の長手軸、並びに、前記電動送風機の回転軸は、全て平行である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項6】
前記本体は、前記電動送風機の動作の制御するための制御部をさらに内蔵し、
前記電動送風機、前記電池及び前記制御部の1以上と前記ハンドルとは、前記フラット形態で前記底面と平行な投影面において、重なり合う請求項から請求項のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項7】
前記本体は、前記電動送風機を収容する円柱状のケース部を備え、
前記ケース部と前記集塵部とを一体とした外形が円柱状である請求項から請求項のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項8】
前記ハンドルは、前記フラット形態において前記本体の前記接続管部とは反対側から前記本体の上側にかけて配置され、
前記ハンドルの前記本体の上側の部分の先端は、前記フラット形態で前記底面と平行な投影面において、前記電動送風機と重なり合う請求項から請求項のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項9】
前記ハンドルは、前記フラット形態において前記本体の前記接続管部とは反対側に配置される請求項から請求項のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項10】
前記管体と前記本体とが連結した状態を保持するための第1の連結保持手段と、
前記吸込具と前記管体とが連結した状態を保持するための第2の連結保持手段と、
をさらに備え、
前記第1の連結保持手段及び前記第2の連結保持手段は、前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とを平行にしたフラット形態において、前記管体の内部風路における上下方向の中心より上側に配置される請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項11】
前記第1の連結保持手段による連結を解除するための第1の連結解除操作部と、
前記第2の連結保持手段による連結を解除するための第2の連結解除操作部と、を備え、
前記第1の連結解除操作部は、前記管体側に設けられ、
前記第2の連結解除操作部は、前記吸込具側に設けられる請求項10に記載の電気掃除機。
【請求項12】
前記管体は、前記吸込具の回転ブラシモーターに電力を供給するための端子を備え、
前記端子は、前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とを平行にしたフラット形態において、前記管体の下部に配置される請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項13】
前記角度範囲には、前記底面と前記長手軸とが直角となる角度が含まれる請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の電気掃除機。
【請求項14】
請求項13に記載の電気掃除機と、
前記電気掃除機の前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とが直角となる直立形態で前記電気掃除機を支持するためのスタンドと、を備え、
前記スタンドは、前記直立形態における前記電気掃除機の前記本体を、前記吸込具の前端側から支持する掃除機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気掃除機及び電気掃除機システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
手で持って操作され得る掃除機本体と、掃除機本体から前方へ延びる延長管と、延長管の先端に取り付けられた吸込具とを有するハンディタイプの電気掃除機において、掃除機本体は、電動送風機及びこの電動送風機の前方に取り外し可能に設けられた集塵ケースとを含む本体部と、本体部の周面の所定角度位置に周面から外方へ張り出すように設けられたメインハンドルと、このメインハンドルが設けられた角度位置と180°隔たる本体部周面の角度位置に周面から外方へ張り出すように設けられたサブハンドルと、サブハンドルの前方延長線上にサブハンドルと一体化して設けられ、先端に延長管を連結でき、後端は略90°湾曲して集塵ケースへ空気及び塵埃を誘導するための接続管と、を含み、延長管は接続管の先端に連結され、サブハンドル、接続管及び延長管は、一直線状に延びているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-050564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばソファー、ベッド、棚等の家具と床面との間の低い位置にある隙間を電気掃除機で掃除する際、使用者は、ハンドルを床面に近づけることで当該隙間のより奥の方まで掃除しようとする。ここで、特許文献1に示されるような電気掃除機の延長管には、例えば、収納時に掃除機本体に延長管を係止しておくための係止フックが設けられている。このため、掃除機本体、延長管(管体)及び吸込具を一直線状にして、家具と床面との間の低い位置にある隙間を掃除しようとした場合に、延長管(管体)の係止フックが床面に当たり、床面を傷つけてしまう可能性がある。また、延長管(管体)の係止フックが床面に当たらないように延長管を傾斜させると、家具と床面との間の隙間を奥まで清掃できない。
【0005】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、家具と床面との間の低い位置にある隙間を掃除する際に、管体の一部又は本体の一部と床面とが干渉することなく、隙間の奥まで清掃しやすい電気掃除機及び電気掃除機システムを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る電気掃除機は、電動送風機及び前記電動送風機を駆動するための電池を内蔵した本体と、長手軸を有する内部風路を備えた棒状の外形を有し、一端側で前記本体と着脱可能に連結される管体と、前記管体の他端側に連結部を介して連結され、底面に吸込口が形成された吸込具と、を備え、前記本体は、塵埃を収容する集塵部と、前記管体が着脱可能に連結される中空筒状の接続管部と、使用者が持つためのハンドルと、を備え、前記連結部は、前記底面と前記長手軸とがなす角度が予め設定された角度範囲内で変更可能に前記吸込具と前記管体とを連結し、前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、水平面に平行に延びる被清掃面に対して前記吸込具が清掃自在な姿勢で設置された状態で、前記管体の長手軸が前記被清掃面に平行に配置され、かつ、前記管体及び前記本体は前記被清掃面に非接触に配置され、かつ、外観に露出する前記管体の下端の前記被清掃面からの高さは前記長手軸に沿って一定であり、かつ、前記本体の最下部は前記管体の最下部と上下方向において同じ位置又は前記管体の最下部より上方に配置され、前記電動送風機、前記電池、前記集塵部及び前記ハンドルは、前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とを平行にしたフラット形態で前記接続管部の最下部よりも上側に配置され、前記電池は、前記接続管部の長手軸の延長線上に配置され、前記電池と前記集塵部とは、前記フラット形態で前記底面と平行な投影面において、重なり合う
【0007】
または、この発明に係る電気掃除機は、電動送風機及び前記電動送風機を駆動するための電池を内蔵した本体と、長手軸を有する内部風路を備えた棒状の外形を有し、一端側で前記本体と着脱可能に連結される管体と、前記管体の他端側に連結部を介して連結され、底面に吸込口が形成された吸込具と、を備え、前記本体は、塵埃を収容する集塵部と、前記管体が着脱可能に連結される中空筒状の接続管部と、使用者が持つためのハンドルと、を備え、前記連結部は、前記底面と前記長手軸とがなす角度が予め設定された角度範囲内で変更可能に前記吸込具と前記管体とを連結し、前記角度範囲には、前記底面と前記長手軸とが平行となる角度が含まれ、前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とを平行にしたフラット形態で、前記本体の最下部及び前記管体の最下部は、前記吸込具の最下部と上下方向において同じ位置又は前記吸込具の最下部より上方に配置され、かつ、外観に露出する前記管体の下端の前記底面からの高さは前記長手軸に沿って一定であり、かつ、前記本体の最下部は前記管体の最下部と上下方向において同じ位置又は前記管体の最下部より上方に配置され、前記電動送風機、前記電池、前記集塵部及び前記ハンドルは、前記フラット形態で前記接続管部の最下部よりも上側に配置され、前記電池は、前記接続管部の長手軸の延長線上に配置され、前記電池と前記集塵部とは、前記フラット形態で前記底面と平行な投影面において、重なり合う
【0008】
また、この発明に係る電気掃除機システムは、上記のように構成された電気掃除機と、前記電気掃除機の前記本体、前記管体及び前記吸込具が一体になるように連結し、かつ、前記底面を下に向けて前記底面と前記長手軸とが直角となる直立形態で前記電気掃除機を支持するためのスタンドと、を備え、前記スタンドは、前記直立形態における前記電気掃除機の前記本体を、前記吸込具の前端側から支持する。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る電気掃除機及び電気掃除機システムによれば、家具と床面との間の低い位置にある隙間を掃除する際に、管体の一部又は本体の一部と床面とが干渉することなく、隙間の奥まで清掃しやすいという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の斜視図である。
図2】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体の側面図である。
図3】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体の上面図である。
図4】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体に対し集塵部を着脱する途中の状態を示す側面図である。
図5】この発明の実施の形態1に係る集塵部の斜視図である。
図6】この発明の実施の形態1に係る集塵部の分解斜視図である。
図7】この発明の実施の形態1に係る集塵部の上面図である。
図8図7中の断面E-Eによる断面図である。
図9図7中の断面F-Fによる断面図である。
図10】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の管体の斜視図である。
図11】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の管体の下面図である。
図12図11中の断面C-Cによる断面図である。
図13】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込具の側面図である。
図14】この発明の実施の形態1に係る吸込具の吸込口体の上面図である。
図15】この発明の実施の形態1に係る吸込具の底面図である。
図16図15中の断面D-Dによる断面図である。
図17】この発明の実施の形態1に係る吸込具の連結部の可動範囲を示す断面図である。
図18】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体と管体を連結した状態の側面図である。
図19】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の直立形態の側面図である。
図20】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の直立形態の正面図である。
図21】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の直立形態の背面図である。
図22】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の直立形態の上面図である。
図23】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機のフラット形態の側面図である。
図24】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機のフラット形態の断面図である。
図25】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体の断面図である。
図26】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体が備えるバッテリユニットの斜視図である。
図27】この発明の実施の形態1に係るバッテリユニットの要部を透視した側面図である。
図28図27中の断面G-Gによる断面図である。
図29】この発明の実施の形態1に係るバッテリユニットのホルダー部の斜視図である。
図30】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機をスタンドに載置した状態の側面図である。
図31】この発明の実施の形態1に係る電気掃除機とスタンドの斜視図である。
図32】この発明の実施の形態2に係る電気掃除機の本体の側面図である。
図33】この発明の実施の形態3に係る電気掃除機の本体の側面図である。
図34】この発明の実施の形態4に係る電気掃除機の本体の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
【0012】
実施の形態1.
図1から図31は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は電気掃除機の斜視図、図2は電気掃除機の本体の側面図、図3は電気掃除機の本体の上面図、図4は電気掃除機の本体に対し集塵部を着脱する途中の状態を示す側面図、図5は集塵部の斜視図、図6は集塵部の分解斜視図、図7は集塵部の上面図、図8図7中の断面E-Eによる断面図、図9図7中の断面F-Fによる断面図である。
【0013】
また、図10は電気掃除機の管体の斜視図、図11は電気掃除機の管体の下面図、図12図11中の断面C-Cによる断面図、図13は電気掃除機の吸込具の側面図、図14は吸込具の吸込口体の上面図、図15は吸込具の底面図、図16図15中の断面D-Dによる断面図、図17は吸込具の連結部の可動範囲を示す断面図、図18は電気掃除機の本体と管体を連結した状態の側面図である。
【0014】
そして、図19は電気掃除機の直立形態の側面図、図20は電気掃除機の直立形態の正面図、図21は電気掃除機の直立形態の背面図、図22は電気掃除機の直立形態の上面図、図23は電気掃除機のフラット形態の側面図、図24は電気掃除機のフラット形態の断面図、図25は電気掃除機の本体の断面図、図26は電気掃除機の本体が備えるバッテリユニットの斜視図、図27はバッテリユニットの要部を透視した側面図、図28図27中の断面G-Gによる断面図、図29はバッテリユニットのホルダー部の斜視図、図30は電気掃除機をスタンドに載置した状態の側面図、図31は電気掃除機とスタンドの斜視図である。
【0015】
以下の説明では、塵埃及びその他のゴミを総称して単に「塵埃」と呼ぶ場合がある。また、塵埃が混じった空気を「含塵空気」と呼ぶ場合がある。そして、塵埃が取り除かれた空気を「清浄空気」と呼ぶ場合がある
【0016】
この発明の実施の形態1に係る電気掃除機1は、コードレスタイプの縦型電気掃除機である。図1に示すように、電気掃除機1は、主な構成要素として、本体3、管体4及び吸込具5を備えている。図2及び図3に示すように、本体3は、ハンドル15、外郭部16及び集塵部17を備えている。ハンドル15は、電気掃除機1の使用中に使用者が手で握る部位である。使用者は、ハンドル15を握ることで電気掃除機1の本体3を把持できる。
【0017】
外郭部16は、本体3の外郭すなわち外側の覆いをなす部材である。本体3の外郭部16には、電動送風機23及びバッテリユニット19(図2、3では図示せず)が内蔵されている。電動送風機23は電気掃除機1の吸引風を生成するためのものである。バッテリユニット19は、電動送風機23を駆動するための電池を含んでいる。
【0018】
外郭部16は、ケース部18及び接続管部20を備えている。接続管部20は、管体4が着脱可能に連結される中空筒状の部材である。接続管部20は、塵埃を吸い込むための接続口29を有する。接続口29は、接続管部20の一端に形成された開口である。接続管部20の内部には、接続口29を通過した含塵空気の気流を集塵部17へ導く風路が形成されている。接続管部20の他端には、ハンドル15の一端が外見上連続するようにして配置されている。ハンドル15の他端側には、操作部22が設けられている。
【0019】
集塵部17は、電動送風機23が生成した吸引風により本体3に吸い込んだ含塵空気中の塵埃を捕集するためのものである。図4に示すように、集塵部17は、本体3に対し着脱可能に取り付けられている。図5に示すように、集塵部17は、全体として円柱状の外観を有する。この実施の形態1に係る集塵部17は、サイクロン分離装置を有している。サイクロン分離装置とは、電動送風機23が生成した空気流により含塵空気を内部で旋回させて含塵空気からごみを分離する装置である。
【0020】
図2に示すように、外郭部16は、排気部21を備える。排気部21は、外郭部16に形成された開口である。集塵部17にて塵埃が取り除かれた気流は、排気部21から本体3の外部へ排出される。
【0021】
電動送風機23は、ハンドル15に設けられた操作部22に対する操作に応じて駆動する。電動送風機23が駆動すると、集塵部17及び接続管部20の内部に吸引力が作用し、接続口29から含塵空気が吸い込まれる。接続口29に吸い込まれた含塵空気は、接続管部20を通過して集塵部17の内部に取り込まれる。集塵部17では、含塵空気から塵埃が分離される。集塵部17から排出された清浄空気は、電動送風機23を通過する。電動送風機23を通過した清浄空気は、排気部21から本体3の外部に排出される。
【0022】
次に、集塵部17の構成について説明する。図6に示すように、集塵部17は、主要な構成部材として、フィルタ部81、流入部ケース82、案内部83、排出部84、円錐部85、隔壁部86及び集塵容器87を備えている。集塵部17は外観として円筒形状を呈する。集塵部17は円周方向より高さ方向すなわち円周方向に垂直な方向の方が長い。換言すれば、集塵部17は円周方向に垂直な方向に長手軸を有する。
【0023】
図7及び図8に示すように、流入部ケース82には、流入口101が形成されている。流入部ケース82の側面は、円弧面102とストレート面103とからなる。流入部ケース82は、特に図7に示すように、上面視でD字状を呈する。流入口101は、ストレート面103に配置される。流入口101は、含塵空気を集塵部17の内部に流入させるための開口である。流入部ケース82には、レバー部94が設けられている。レバー部94は、集塵部17を本体3に取り付けた際に本体3の後述するケース部18と係合する部位である。
【0024】
フィルタ部81は、流入部ケース82の上部に着脱可能に収容される。図7に示すように、フィルタ部81は、枠体92、フィルタ91及び第1のパッキン93を備える。枠体92は、上面視で流入部ケース82と相似なD字状を呈する。第1のパッキン93は、枠体92の上面外周に配置されている。第1のパッキン93は、本体3の吸引動作時に本体の後述するケース部18に密着する。
【0025】
案内部83は、流入部ケース82の流入口101から流入した含塵空気を円錐部85に導くための部材である。案内部83は、図8及び図9に示すように、案内板106、天面部107及び第2のパッキン108を備える。案内板106は、流入口101から流入した含塵空気を後述する旋回室111に導く部位である。天面部107は、集塵部17を適切に組み立てた状態で、後述する旋回室111の上面となる。第2のパッキン108は、天面部107の上面外周に配置されている。第2のパッキン108は、集塵部17を適切に組み立てた状態で、流入部ケース82の内壁に密着する。天面部107と第2のパッキン108により、後述する旋回室111内の含塵空気が後述する排出部84を通過することなくフィルタ部81側へと漏出することを防いでいる。
【0026】
円錐部85は、主に旋回室111の側壁となる部材である。円錐部85は、集塵部17を適切に組み立てた状態で、案内部83の下側に配置される。旋回室111は、流入口101から流入した含塵空気を旋回させて含塵空気から塵埃を遠心分離するための室である。円錐部85は、主要部分は倒立した円錐形状を呈する。円錐部85の側壁には、第1の開口112が形成されている。円錐部85の底部には、第2の開口113が形成されている。なお、円錐部85の底部とは、前述した倒立した円錐形状の頂点部分にあたる。第1の開口112及び第2の開口113は、含塵空気から遠心分離された塵埃を旋回室111の外部に排出するための開口である。
【0027】
排出部84は、集塵部17を適切に組み立てた状態で、円錐部85の内側に配置される。排出部84は、円筒もしくは円錐形状、又は、円筒形と円錐形とを組み合わせた形状を呈する。排出部84には、複数の微細孔が形成されている。
【0028】
集塵容器87は、有底の円筒形状を呈する。集塵容器87は、集塵部17を適切に組み立てた状態で、円錐部85の外側に配置される。集塵容器87の底面の外側には、凹部88が形成されている。集塵部17を適切に組み立てた状態で、レバー部94と凹部88とは、集塵部17の中心に対して反対側に配置される。集塵容器87の内壁の上端部には、回転式係合部89が形成されている。円錐部85と集塵容器87とは、回転式係合部89を介して着脱可能に組み合わされる。このように、凹部88を底面に、回転式係合部89を内壁に設けることで、集塵容器87の意匠面である側壁には凹凸がないようにすることができる。そして、集塵容器87の側面の凹凸をなくすことで意匠性に優れる。
【0029】
集塵容器87の内側で、かつ、円錐部85の外側の空間は、集塵室になっている。集塵室は、旋回室111で含塵空気から遠心分離された塵埃を捕集する空間である。集塵容器87の内側で、かつ、円錐部85の外側には、隔壁部86が配置される。集塵室は、この隔壁部86により、第1の集塵室114及び第2の集塵室115の2つに区画されている。第1の集塵室114は、第2の集塵室115の外側に配置される。したがって、第2の集塵室115は、第1の集塵室114の内側に配置される。第1の集塵室114は、第1の開口112を介して旋回室111と通じている。第2の集塵室115は、第2の開口113を介して旋回室111と通じている。
【0030】
なお、集塵容器87は少なくとも一部に透明な素材を用いるとよい。このようにすることで、外側から集塵容器87視認性に優れ、塵埃の蓄積量を確認できるため、ごみ捨て時期を把握しやすい。なお、集塵容器87は円周方向より高さ方向すなわち円周方向に垂直な方向の方が長い。換言すれば、集塵容器87は円周方向に垂直な方向に長手軸を有する。また、集塵容器87は長手軸と平行に中心軸を有する。
【0031】
排出部84、円錐部85及び集塵容器87は、いずれもそれぞれの中心軸に垂直な断面が円形である。そして、排出部84、円錐部85及び集塵容器87の各中心軸は、全てが平行になるように配置される。排出部84と円錐部85の中心軸は一致するが、集塵容器87の中心軸とは一致しない。
【0032】
前述したように、本体3の電動送風機23が動作すると、吸引風が発生し、接続口29及び接続管部20から集塵部17内に含塵空気が吸い込まれる。この際、含塵空気は流入口101から集塵部17内に流入する。流入口101を通過した含塵空気は、図9に示す流入風路104を通り、図8に示す旋回室111内に流入する。この際、含塵空気は、円錐部85の内面、すなわち旋回室111を形成する側壁に沿うように旋回室111にその接線方向又は円周方向から流入する。
【0033】
旋回室111に流入した空気は、旋回室111を形成する側壁に沿うように予め設定された方向に回り、旋回室111内で旋回気流を形成する。この旋回気流は、中心軸近傍の強制渦領域とその外側の自由渦領域とを形成しながら、その経路構造と重力とによって下向きに流れていく。
【0034】
旋回室111内の空気、すなわち前述の旋回気流に含まれるごみには、遠心力が作用する。例えば繊維ごみ及び毛髪といった比較的嵩の大きなごみαは、作用する遠心力によって円筒部に押し付けられながら落下する。このため、ごみαは、第1の開口112の高さに達すると第1の開口112を通過する。第1の開口112を通過したごみαは、第1の集塵室114に送られる。第1の集塵室114には、ごみαとともにわずかながら旋回気流の一部も流入する。流入した気流は第1の集塵室114内を旋回する。
【0035】
第1の開口112から第1の集塵室114に進入しなかったごみは、旋回室111内の気流に乗って旋回しながら下方に移動する。砂ごみ及び細かい繊維ごみといった比較的嵩の小さなごみβは、第2の開口113を通過する。そして、ごみβは、第2の集塵室115に落下して捕捉される。
【0036】
旋回室111内の旋回気流は、旋回室111の最下部に達するとその進行方向を上向きに変え、旋回室111の中心軸に沿って上昇する。この上昇気流を形成する空気からはごみα及びごみβが除去されている。ごみα及びごみβが取り除かれた清浄空気は、排出部84の微細口を通過して旋回室111から流出する。排出部84を通過した空気は、フィルタ91を通過して集塵部17の外へ排出される。なお、円錐部において気流中から大きいごみも小さいごみも分離できるため、フィルタ91は備えていなくてもよい。
【0037】
その後、清浄空気は、外郭部16内の電動送風機23を通過する。そして、清浄空気は、排気部21から本体3の外部に吹き出される。この際、排気部21からの空気の吹き出し方向は、接続管部20と平行な方向となる。
【0038】
次に、図10から図12を参照しながら、管体4の構成について説明する。管体4は、長手軸に沿った直線状の外形を有する中空管状の部材である。管体4の一端側は、本体3と着脱可能に連結される。管体4の他端側は、吸込具5と着脱可能に連結される。管体4は、パイプ部11とパイプカバー部12とを備える。管体4の長手軸とは、管体4の内部風路の長手軸である。内部風路は直線状の風路である。管体4の外形は棒状を呈する。
【0039】
パイプ部11はパイプ11aと第1の係合部11bとを備える。パイプ11aは、長手軸に沿った直線状の外形を有する中空管状の部材である。第1の係合部11bは、パイプ11aにおける前述の他端側に形成された突起である。第1の係合部11bは、管体4と吸込具5との係合に使用される。パイプカバー部12は、パイプ部11の下部に取り付けられる。パイプカバー部12は、長手軸に沿った直線状の外形を有する。パイプカバー部12の長手軸に垂直な断面は、円弧状を呈する。
【0040】
管体4における前述の一端側には、第1のラッチ部61と第1の端子部64とが設けられている。第1のラッチ部61は、管体4の前述の一端側におけるパイプカバー部12とは反対側に配置されている。第1のラッチ部61は、本体3の接続管部20と管体4との結合状態を保持するとともに、この結合を使用者の操作により容易に解除できるようにするものである。すなわち、第1のラッチ部61は、管体4と本体3とが連結した状態を保持するための第1の連結保持手段である。
【0041】
第1のラッチ部61は、第1のラッチ62と第1のカバーラッチ63とを備える。管体4の前述の一端側を本体3の接続管部20に差し込むと、第1のラッチ62が接続管部20に掛かり、接続管部20と管体4との結合状態が保持される。使用者が第1のラッチ62を押すと、接続管部20と管体4との結合状態が解除される。接続管部20と管体4との結合が解除された状態で、管体4を本体3から離すように移動させると、本体3から管体4を取り外すことができる。
【0042】
すなわち、第1のラッチ62は、前述した第1の連結保持手段による連結を解除するための第1の連結解除操作部である。そして、この第1の連結解除操作部は、本体3でなく管体4側に設けられている。このようにすることで、使用者が一方の手で本体3のハンドル15を持ったまま、他方の手で第1のラッチ62を押しながら、本体3から管体4を取り外すことができる。
【0043】
第1の端子部64は、本体3と吸込具5とを通電させるための中継部品である。第1の端子部64は、管体4の前述の一端側におけるパイプ部11とパイプカバー部12との間に配置されている。第1の端子部64は、図示しないリード線と接続されている。このリード線は、管体4の前述の他端側までにわたって、パイプ部11とパイプカバー部12との間に配置されている。
【0044】
次に、図13から図17を参照しながら、吸込具5の構成について説明する。吸込具5は、吸込口体14と連結部13とを備える。吸込具5は、管体4の前述した他端側に連結部13を介して連結される。
【0045】
図14に示すように、平面視において、吸込口体14の形状は矩形状を呈する。吸込口体14における清掃方向を、吸込口体14の短手方向と呼ぶ。平面視において、吸込口体14の短手方向に垂直な方向を吸込口体14の長手方向と呼ぶ。吸込口体14の長手方向の長さ(最大長さ)をWとし、短手方向の長さ(最大長さ)をLとする。吸込口体14の長手方向の長さWは、吸込口体14の短手方向の長さLより長い。
【0046】
吸込口体14は底部に2つの前車輪47と2つの後車輪48とを備える。前車輪47及び後車輪48は、前述した吸込口体14の長手方向の中心から左右対称の位置に配置される。前車輪47と後車輪48は、清掃時に被清掃面に転がり接触する。吸込口体14の底面には、吸込口46が形成されている。吸込口46は、下方を向いた開口である。
【0047】
吸込具5は被清掃面を清掃するためのものである。被清掃面とは、例えば床面等の水平面に平行に延びる面である。清掃時には吸込具5は清掃自在な姿勢で被清掃面に設置される。清掃自在な姿勢とは、例えば吸込口体14が単体で被清掃面以外からの外力がかからない状態で、被清掃面上に設置されるときの姿勢である。清掃自在な姿勢では、例えば、3つ以上の前車輪47と後車輪48が被清掃面に接触する状態となる。また、清掃自在な姿勢では、例えば、吸込具5を前後に移動させた際に前車輪47と後車輪48が被清掃面に転がり接触する状態となる。また、清掃自在な姿勢では、例えば、吸込口体14の底面の大部分は、被清掃面に平行に配置される。
【0048】
吸込口体14は回転ブラシ49と図示しない回転ブラシモーターとを備える。回転ブラシ49は、吸込口46の上方から吸込口46を臨むようにして配置される。本体3から管体4を介して供給された電力により回転ブラシモーターのギアが回転し、その回転をベルト等で伝達することで、回転ブラシ49は回転する。回転ブラシ49が回転することで、被清掃面の塵埃が掻き上げられる。
【0049】
吸込口体14は、安全スイッチ50を備える。安全スイッチ50は、吸込口体14が被清掃面上にあるか否かを検知するためのものである。安全スイッチ50は、ホイール50aと図示しない弾性部材とを備える。弾性部材は例えばばねである。ホイール50aは、上下方向に移動可能に取り付けられている。ホイール50aは前車輪47及び後車輪48より上方にまで移動可能である。
【0050】
吸込口体14が被清掃面から離れると、弾性部材によりホイール50aは前車輪47及び後車輪48よりも下方に突出する。この状態では、安全スイッチ50は、吸込口体14が被清掃面上にないことを検知する。吸込口体14が被清掃面上にないことを安全スイッチ50が検知している場合、回転ブラシ49は回転しない。吸込口体14が被清掃面上にあると、被清掃面によりホイール50aは前車輪47及び後車輪48と同等な位置まで押し込まれる。この状態では、安全スイッチ50は、吸込口体14が被清掃面上にあることを検知する。吸込口体14が被清掃面上にあることを安全スイッチ50が検知している場合、回転ブラシ49は回転する。
【0051】
連結部13の一端は、吸込口体14の長手方向における中間部で、かつ、短手方向における一側に、関節構造を介して取り付けられる。連結部13の他端側は、管体4の前述した他端側が着脱可能に接続される。
【0052】
連結部13における前述の他端側には、第2のラッチ部41と第2の端子部44とが設けられている。第2のラッチ部41は、管体4と連結部13の結合状態を保持するとともに、この結合を使用者の操作により容易に解除できるようにするものである。すなわち、第2のラッチ部41は、管体4と吸込具5とが連結した状態を保持するための第2の連結保持手段である。
【0053】
第2のラッチ部41は、第2のラッチ42と第2のカバーラッチ43とを備える。連結部13の前述の他端側を管体4の前述の他端側に差し込むと、第2のラッチ42が管体4の第1の係合部11bに掛かり、連結部13と管体4との結合状態が保持される。使用者が第2のラッチ42を押すと、連結部13と管体4との結合状態が解除される。連結部13と管体4との結合が解除された状態で、吸込具5を管体4から離すように移動させると、管体4から吸込具5を取り外すことができる。
【0054】
すなわち、第2のラッチ42は、前述した第2の連結保持手段による連結を解除するための第2の連結解除操作部である。そして、この第2の連結解除操作部は、管体4でなく吸込具5側に設けられている。このようにすることで、使用者が一方の手で本体3のハンドル15又は管体4を持ったまま、他方の手で第2のラッチ42を押しながら、管体4から吸込具5を取り外すことができる。
【0055】
第2の端子部44は、本体3と吸込具5とを通電させるための中継部品である。第2の端子部44は、図示しないリード線と接続されている。このリード線は、回転ブラシモーター及び安全スイッチ50と接続されている。
【0056】
連結部13の前述した関節構造は、相互に平行でない複数の回転軸を有し、複数の回転軸の中心にしてそれぞれの方向に独立して回転可能である。連結部13の関節構造は、例えば、図13及び図16に黒丸(●)で示す第1の回転軸Xと、一点鎖線で示す第2の回転軸Yとを有する。第1の回転軸Xは、側面視において吸込口体14の長手方向に平行な回転軸である。第2の回転軸Yは、側面視において水平方向に対して傾斜し、かつ上面視において短手方向に平行な回転軸である。第1の回転軸Xと第2の回転軸Yとは、ねじれの位置の関係にある。
【0057】
連結部13が第1の回転軸X及び第2の回転軸Yを中心として回転しても、吸込口46の開口方向は維持される。つまり、連結部13と連結されている管体4は、吸込口46の開口方向を維持した状態で、吸込口体14に対して、予め設定された角度範囲で傾けることが可能である。このようにして、連結部13は、吸込具5の底面と管体4の長手軸とがなす角度が予め設定された角度範囲内で変更可能に吸込具5と管体4とを連結する。
【0058】
図17に示すように、第1の回転軸Xを中心とする吸込口体14に対する連結部13の回転角度を第1の角度αとする。吸込具5の底面に平行で、かつ、吸込口体14から見て連結部13が配置される方向を第1の角度α=0°とした場合、第1の角度αは、例えば0°~90°の範囲をとり得る。さらに好ましくは、第1の角度αは0°~92°の範囲をとり得るようにするとよい。したがって、前述の角度範囲には、吸込具5の底面と管体4の長手軸とが平行となる角度が含まれる。また、前述の角度範囲には、吸込具5の底面と管体4の長手軸とが直角となる角度も含まれる。なお、図16は第1の角度α=0°、図17は第1の角度α=92°の状態である。
【0059】
また、図15に示すように、第2の回転軸Yを中心とする吸込口体14に対する連結部13の回転角度を第2の角度βとする。吸込口体14の長手方向に垂直な方向を第2の角度β=0°とした場合、第2の角度βは、例えば-90°~+90°の範囲をとり得る。ただし、図15は、第2の回転軸Yとは直交しない方向から見たものであるため、この図15における見かけ上の第2の角度βは-90°~+90°になっていない。第1の角度α=0°かつ第2の角度β=±90°のときには、連結部13の先端は吸込具5の底面より下方に到達する。
【0060】
本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結した際、第1の回転軸X及び第2の回転軸Yがいずれの角度においても、連結部13及び管体4は、前車輪47及び後車輪48の下端より上方に配置される。また、第2の角度βが0°の状態において、第1の回転軸Xがいずれの角度においても、本体3は前車輪47及び後車輪48の下端より上方に配置される。
【0061】
以上のように構成された電気掃除機1を、本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結してスティック型電気掃除機として使用する場合、例えば、図1に示すように、使用者は、本体3のハンドル15を握り、管体4の長手方向が斜め方向となるようにして床面を掃除する。また、例えば、天井面等を掃除する場合、図18に示すように、本体3と管体4とを連結して吸込具5を取り外した状態で、本体3のハンドル15を握り、管体4の長手方向が斜め上方向となるようにする。
【0062】
さらに、この発明の実施の形態1に係る電気掃除機1は、以下に述べる「直立形態」と「フラット形態」の特に2つの形態をとることができる。直立形態とは、本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結し、第1の角度α=90°以上かつ第2の角度β=0°とした形態である。電気掃除機1の直立形態の例を、図19から図22に示す。この例では、第1の角度α=92°である。
【0063】
直立形態では、本体3の重心は、管体4、第1の回転軸X又は後車輪48よりも、吸込口体14の前端側に配置される。したがって、直立形態の電気掃除機1は自立可能である。また、図20及び図21に示すように電気掃除機1は、外観として対称性を有する。さらに、図19及び図22に示すように、管体4及び本体3は、吸込具5の後端より前側に配置することが可能である。また、直立形態で、吸込具5の底面と平行な投影面において、電動送風機23、制御部24及び集塵部17のいずれもが、バッテリユニット19と重なり合わないように配置される。
【0064】
フラット形態とは、本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結し、第1の角度α=0°かつ第2の角度β=0°とした形態である。換言すれば、フラット形態とは、本体3、管体4及び吸込具5が一体になるように連結し、かつ、吸込具5の底面を下に向けて吸込具5の底面と管体4の長手軸とを平行にした形態である。
【0065】
電気掃除機1のフラット形態を、図23及び図24に示す。これらの図に示すように、フラット形態では、本体3の最下部及び管体4の最下部は、吸込具5の最下部と上下方向において同等又は吸込具5の最下部より上方に配置される。なお、ここでは、吸込具5の最下部とは、具体的には前車輪47及び後車輪48のいずれかである。また、フラット形態においては、本体3の最下部は、管体4の最下部と上下方向において同等又は管体4の最下部より上方に配置される。
【0066】
このため、家具と床面との間の低い位置にある隙間を掃除する際に、管体4の一部又は本体3の一部と床面とが干渉することなく、隙間の奥まで清掃しやすい。すなわち、床面から吸込具5や管体4までの高さを低く抑え、ソファーの下等の低所を清掃しやすくなるため、電気掃除機1の操作性を向上させることができる。また、吸込口体14を低所のより奥へと挿入できる。この際、第1の回転軸Xを中心に回転させるだけでフラット形態にできるため、手首をひねらず低所掃除ができる。
【0067】
また、管体4は、フラット形態で吸込具5の底面と垂直かつ管体4の長手軸に平行な投影面において、下側となる外縁が直線状を呈する。このため、床面上に凹凸その他の物体等があっても、管体4が凹凸その他の物体等に引っかかりにくく、操作を向上できる。

【0068】
また、前述した第1の連結保持手段及び前述した第2の連結保持手段は、フラット形態において、管体4の中心軸すなわち内部風路における上下方向の中心より上側に配置される。このため、フラット形態において第1のラッチ部61、第2のラッチ部41のボタンが、誤って被清掃面に触れ、吸込具5と管体4、又は管体4と本体3の接続が解除されてしまうことがない。
【0069】
管体4は、吸込具5の回転ブラシモーターに電力を供給するための第1の端子部64を備え、この第1の端子部64は、フラット形態において管体4の下部に配置される。このため、管体4下部のパイプカバー部12の外形に凹凸がなく、管体4が床面上の凹凸その他の物体等に引っかかりにくい。また、パイプ部11とパイプカバー部12とからなる管体4は、管体4の長手軸に垂直な断面における外形が一定である。このため、外観を損ねない。
【0070】
次に、図24及び図25を参照しながら、本体3の内部を含む構成について説明する。本体3の内部には、前述したバッテリユニット19及び電動送風機23、並びに制御部24が収容されている。制御部24は、電動送風機23の動作の制御するための回路等を備えている。
【0071】
次に、図26から図31を参照しながら、バッテリユニット19について説明する。バッテリユニット19は、バッテリ26と、バッテリ26を収納するバッテリケース25を備える。バッテリケース25の断面の一部は外観として丸みを帯びた三角形状を呈する。バッテリ26は例えば複数の二次電池からなる。バッテリ26は例えば6本の二次電池からなる。1本の二次電池は例えば円筒形状である。
【0072】
バッテリ26は第1の電池群27と第2の電池群28からなる。第1の電池群27、第2の電池群28は、例えばそれぞれ3本の二次電池からなる。第1の電池群27は第1のホルダー31で固定される。第2の電池群28は第2のホルダー32で固定される。第1のホルダー31、第2のホルダー32は二次電池同士を互いに近接させ、丸みを帯びた三角柱状に配置させる。第1の電池群27、第2の電池群28を構成する二次電池は、全て同一方向を向く。第1の電池群27と第2の電池群28とは、端面が対向する形で配置される。端面が対向する個々の二次電池同士の中心軸は一致する。
【0073】
以上のように構成されたバッテリユニット19は、ケース部18の下部に配置される。また、バッテリユニット19は接続管部20の中心軸の延長線上に配置される。さらに、バッテリユニット19と集塵部17とは、フラット形態で底面と平行な投影面において、一部が重なり合う。このように配置することで、本体3をコンパクトにし、かつ、フラット形態における本体3の高さを低く抑えることができる。
【0074】
バッテリユニット19及び集塵部17の外形は柱状を呈する。そして、バッテリユニット19、集塵部17及び接続管部20の中心軸、並びに、電動送風機23の回転軸は、全て平行である。このように配置することで、さらに本体3の全体をコンパクトにし、かつ、フラット形態における本体3の高さを低く抑えることができる。また、余分な曲げ風路を設けることがないので、気流の圧力損失が少ない。
【0075】
ハンドル15は、フラット形態において、本体3の接続管部20とは反対側から本体3の上側にかけて連続して配置されている。ハンドル15と、外郭部16との間には、空間が形成されている。ハンドル15を握った手の指が、この空間に挿入可能である。このように、ハンドル15は、外郭部16の上端部から下端部にかけて連続して配置される。そして、例えば、ハンドル15の上端部と下端部とは平行である。また、例えば、ハンドル15の中間部は、ハンドル15の上端部と下端部とに対して湾曲して連結される。このため、掃除が行われる場面に応じて、使用者は適切な握り箇所を確保することができる。例えば手首を曲げずに自然な状態で保持することで、手首、手元の負荷が軽減される。なお、排気部21は、フラット形態において、ハンドル15の前端よりも前側になる位置に配置されている。
【0076】
また、ハンドル15の一部はケース部18の後端部より後方に配置される。そして、このケース部18より後方のハンドル15の部分は、使用者の前腕を被清掃面に沿った状態で、かつ手首を曲げずに持つことができる。したがって、水平面を清掃する際に、前腕の前後運動により容易に掃除できるため、使用者の負荷が少ない。
【0077】
電動送風機23、バッテリユニット19、集塵部17及びハンドル15は、フラット形態で接続管部20の最下部よりも上側に配置される。また、電動送風機23、バッテリユニット19及び制御部24のうちの1以上とハンドル15とは、フラット形態で、吸込具5の底面と平行な投影面において重なり合っている。また、ハンドル15の本体3の上側の部分の先端は、フラット形態で、吸込具5の底面と平行な投影面において電動送風機23と重なり合う。このようにすることで、フラット形態における本体3の高さを低く抑えつつも、必要に応じてハンドル15の前の方を持つことで、電動送風機23、バッテリユニット19及び制御部24の重量をより少ない力で支えることができる。
【0078】
また、バッテリユニット19の延長線上にハンドル15の一部が配置される。このため、ハンドル15を持つ使用者の手元に近い位置に重量物であるバッテリユニット19が配置される。したがって、例えば、手首をひねって吸込具5を左右に回動させる場合等に重量物が手元の近くにあるため、手元に負荷がかかりにくく、操作性が向上する。
【0079】
集塵部17は、接続管部20の上側に隣接し、かつ接続管部20に沿って配置される。また、集塵部17は、ケース部18の前方に取り付けられる。この際、集塵容器87底部の凹部88は、接続管部20の上部の凸部36と係合する。そして、この凹部88と接続管部20の接点を支点にして、集塵部17が回動し、レバー部94のレバー95がケース部18側に掛かることで、集塵部17が本体3に固定される。
【0080】
フラット形態において、集塵部17の最前部は接続管部20の最前部より後方に配置される。このため、管体4及び吸込具5を使わずに本体3のみで電気掃除機1をハンディ型として使用する際に、被清掃面に対して集塵部17が接触しにくく、清掃性が向上する。また、フラット形態においても、吸込具5の最前部から集塵部17の底部までの距離が長くなり、より奥行のある低所を掃除しやすくなる。
【0081】
また、集塵部17は、電動送風機23の前方に設けられる。そして、フラット形態で上側になる集塵部17の少なくとも一部を透明にするとよい。このようにすることで、利用者は、掃除を行っている際に集塵部17に溜まった塵埃の量を容易に確認することができる。一方、集塵部17の少なくとも一部を不透明にすることで、例えば電気掃除機1の不使用時に直立形態とした際に、集塵部17に溜まった塵埃を外部に対して見えにくくすることができる。
【0082】
なお、本体3のケース部18は円柱状を呈する。また、集塵部17を本体3に取り付けた状態で、集塵部17は、ケース部18と同軸同径の円柱状を呈する。そして、ケース部18と集塵部17とを一体とした外形が円柱状である。このため、統一された外観にすることができる。
【0083】
この発明の実施の形態1に係る掃除機システム1000は、図30及び図31に示すように、以上のように構成された電気掃除機1とスタンド2とを備える。スタンド2は、例えば、居室の床面に置かれる。電気掃除機1は、使用時にスタンド2から取り外される。スタンド2は、例えば充電台である。不使用時に、電気掃除機1をスタンド2に置くことで、電気掃除機1のバッテリユニット19を充電することができる。
【0084】
スタンド2は、基台部201、支柱部202及び本体支持部203を備える。基台部201は、スタンド2の最も下方に配置される土台となる部分である。支柱部202は、基台部201の上面から鉛直上向きに直立して形成されている。本体支持部203は、支柱部202の中間部に固定されている。
【0085】
電気掃除機1をスタンド2に載置する際、管体4及び接続管部20から見て、吸込具5の前端側及び集塵部17が配置された側が、スタンド2の支柱部202の方へと向けられる。すなわち、スタンド2は、前述した直立形態における電気掃除機1の本体3を、吸込具5の前端側から支持する。使用者は、掃除が終了した後に、そのまま、吸込具5の前側へと電気掃除機1を移動させながら、スタンド2に電気掃除機1を置くことができる。なお、吸込具5は、電気掃除機1がスタンド2に取り付けられる際、スタンド2の基台部201に支えられる。
【0086】
なお、本実施の形態においては、集塵部17が遠心分離を行うサイクロン分離装置を有する例について説明した。しかし、集塵部17は、含塵空気から塵埃を分離し、分離した塵埃を蓄積するものであれば、塵埃の分離及び蓄積方法はこれに限定されない。例えば、遠心分離を実施せずに、フィルタにより、塵埃と空気を分離しても良い。また、いわゆる紙パック式のようなものでもよい。本実施の形態によれば、集塵方式に限られず奥行のある低所を清掃できる。ただし、実施の形態1における集塵部17は円筒形を呈し、この円筒形の接線方向又は円周方向に沿って含塵空気を流入させている。そして、接続管部20に集塵部17が沿った形状をなす。遠心分離方式においては接線方向又は円周方向に沿って含塵空気を流入させることで、圧力損失を少なくでき効率的に塵埃を分離できる。このため、集塵部17において接線方向又は円周方向に沿って含塵空気を流入させ、かつ接続管部20を集塵部17に沿わせることで、コンパクトで、かつ効率的に塵埃を分離できる電気掃除機1を得られる。
【0087】
なお、以上においては長手軸及び中心軸という語を用いている。これらの語について、中心軸とは、必ずしもその外形を完全な円形に限るものではなく、外形に例えば係合や嵌合のための凹凸があってもよい。また、中心軸は、幅方向の中心又は奥行方向の中心の軸も含み得る。すなわち、中心軸は、幅方向の中心又は奥行方向の中心にある長手軸とも捉えられる。要するに、中心軸とは、長手軸を有する物体のおおよその中心の軸をさす。
【0088】
実施の形態2.
図32は、この発明の実施の形態2に係るもので、電気掃除機の本体の側面図である。以下、この実施の形態2に係る電気掃除機について、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0089】
この発明の実施の形態2に係る電気掃除機は、図32に示すように、ハンドル15は、フラット形態において本体3の接続管部20とは反対側に配置される。より詳しくは、ハンドル15は、フラット形態において、外郭部16の下端部から上端部にかけて連続的に配置されるハンドル15の下端部と上端部とは、平行に設けられる。ハンドル15の後端部は円弧状に形成される。好ましくはハンドル15の後端部は半円状に形成される。ハンドル15は外郭部16の後方に配置される。
【0090】
そして、ハンドル15の上端部は外郭部16の上端部と同等な高さ又は下方に配置される。このため、フラット形態において、ハンドル15が外郭部16及び集塵部17よりも上方に出ることがない。したがって、ハンドル15も含む電気掃除機1の本体3の高さを低くすることができ、奥行のある低所をさらに奥まで清掃できる。
【0091】
なお、排気部21は外郭部16におけるバッテリユニット19が内蔵される部分に配置される。そして、電動送風機23を通過した清浄空気はバッテリユニット19を通過し、排気部21の開口から本体3外へ排出される。このため、清浄空気の空気流によりバッテリユニット19を冷却できる。よって、バッテリ26の温度上昇を軽減でき、バッテリ26の寿命が長持ちする。
他の構成については実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。
【0092】
以上のように構成された電気掃除機においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。さらに、前述したように、フラット形態において、ハンドル15が外郭部16及び集塵部17よりも上方に出ることがない。したがって、ハンドル15も含む電気掃除機1の本体3の高さを低くすることができ、奥行のある低所をさらに奥まで清掃できる。
【0093】
実施の形態3.
図33は、この発明の実施の形態3に係るもので、電気掃除機の本体の側面図である。以下、この実施の形態3に係る電気掃除機について、実施の形態2の構成を元にした場合を例に挙げ、実施の形態2との相違点を中心に説明する。
【0094】
この発明の実施の形態3に係る電気掃除機は、図33に示すように、集塵部17を本体3に取り付けるレバー部94が、フラット形態において、集塵部17の上面ではなく側面に配置される。
なお、他の構成については実施の形態2と同様であり、ここでは、その説明を省略する。
【0095】
以上のように構成された電気掃除機においても、実施の形態2と同様の効果を奏することができる。さらに、フラット形態において、レバー部94が集塵部17の側面に配置されるため、フラット形態における電気掃除機1の本体3の高さを低くすることができ、奥行のある低所をさらに奥まで清掃できる。
【0096】
実施の形態4.
図34は、この発明の実施の形態4に係るもので、電気掃除機の本体の側面図である。以下、この実施の形態4に係る電気掃除機について、実施の形態1の構成を元にした場合を例に挙げ、実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、図34においては、本体3内部のバッテリユニット19及び電動送風機23の位置を点線で示している。このバッテリユニット19及び電動送風機23の位置は、実施の形態1から実施の形態3と同様である。
【0097】
この発明の実施の形態4に係る電気掃除機は、図34に示すように、フラット形態において、ハンドル15の上側前端は前方に向かうにつれて細くなる。ハンドル15は、集塵部17の着脱における軌跡に接触しない範囲に配置される。すなわち、集塵容器87の凹部88が接続管部の凸部36に接触した状態で集塵部17が回動した場合に、集塵部17はハンドル15に接触しない。また、ハンドル15の外壁は集塵部17を取り外す際のガイド部401としても機能する。これにより、集塵部17の取り外し方向を誘導しやすく、集塵部17着脱時の利便性を向上できる。
【0098】
ハンドル15の上側前端部は集塵部17の後端部より前側に配置される。ハンドル15、集塵部17及びバッテリユニット19は、それぞれの少なくとも一部が、前後方向において重なり合う位置に配置される。ハンドル15と外郭部16との間に形成される空間402の前端は、ケース部18又は電動送風機23の前端と同等の位置、もしくは、ケース部18又は電動送風機23の前端よりも前方に配置される。また、バッテリユニットと集塵部17は、一部が前後方向において重なり合い、かつ、ハンドル15の前端はバッテリユニットの前端より前方に配置される。
【0099】
このため、特に高所掃除等の電気掃除機1の前方側を上方に持ち上げるような場合に、重量物と同等又は前方を使用者が持つことができるため、少ない力で電気掃除機1を持ち上げることができる。また、ガイド部401に指をかけて持つこともできる。この場合さらに前方を持てるため、さらに少ない力で電気掃除機1を持ち上げることができる。
なお、他の構成については実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。
【0100】
以上のように構成された電気掃除機においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。さらに、前述したように、特に電気掃除機1の前方側を上方に持ち上げるような場合に、少ない力で電気掃除機1を持ち上げることができる
【符号の説明】
【0101】
1000 掃除機システム
1 電気掃除機
2 スタンド
201 基台部
202 支柱部
203 本体支持部
3 本体
4 管体
5 吸込具
11 パイプ部
11a パイプ
11b 第1の係合部
12 パイプカバー部
13 連結部
14 吸込口体
15 ハンドル
16 外郭部
17 集塵部
18 ケース部
19 バッテリユニット
20 接続管部
21 排気部
22 操作部
23 電動送風機
24 制御部
25 バッテリケース
26 バッテリ
27 第1の電池群
28 第2の電池群
29 接続口
30 ホルダー部
31 第1のホルダー
32 第2のホルダー
36 凸部
37 第2の係合部
41 第2のラッチ部
42 第2のラッチ
43 第2のカバーラッチ
44 第2の端子部
46 吸込口
47 前車輪
48 後車輪
49 回転ブラシ
50 安全スイッチ
50a ホイール
61 第1のラッチ部
62 第1のラッチ
63 第1のカバーラッチ
64 第1の端子部
81 フィルタ部
82 流入部ケース
83 案内部
84 排出部
85 円錐部
86 隔壁部
87 集塵容器
88 凹部
89 回転式係合部
91 フィルタ
92 枠体
93 第1のパッキン
94 レバー部
95 レバー
101 流入口
102 円弧面
103 ストレート面
104 流入風路
106 案内板
107 天面部
108 第2のパッキン
111 旋回室
112 第1の開口
113 第2の開口
114 第1の集塵室
115 第2の集塵室
401 ガイド部
402 空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
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図26
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図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34