(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】パワフルバルーン
(51)【国際特許分類】
A63B 67/00 20060101AFI20220208BHJP
【FI】
A63B67/00 C
(21)【出願番号】P 2018104060
(22)【出願日】2018-05-14
【審査請求日】2020-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】593081590
【氏名又は名称】水谷 哲雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126468
【氏名又は名称】田久保 泰夫
(72)【発明者】
【氏名】水谷 哲雄
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/000030(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0057742(US,A1)
【文献】特開2004-205795(JP,A)
【文献】特許第5005119(JP,B1)
【文献】特開2008-031567(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0166910(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0367878(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0315662(US,A1)
【文献】登録実用新案第3061541(JP,U)
【文献】米国特許第04003572(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 41/00-41/12
A63B 43/00-43/06
A63B 67/00-67/22
A63B 69/00-69/40
A63B 71/00-71/16
G09F 7/18
G09F 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
転倒防止のためのベースと、前記ベースに対して鉛直に延在するポールとを有するスタンドと、
前記ポールの頂上部からコードにより吊り下げられ、回動可能な風船と、
を備え、
一の選手と他の選手との間で前記風船を交互に打ち合う競技用の競技具であって、
前記ポールの頂上部と前記コードの一端部とは、スイベルスナップで係合され、
前記コードの他端部は、前記風船が有するビニールハトメ内の孔を貫通し、コード二重にされた状態でシリコンチューブに挿入され、
前記シリコンチューブは、シリコンストッパーで、前記コードに固定され、
前記一の選手が前記風船を右掌で打っ
て、前記風船
が、前記ポールに対して、右回転に回動し
た場合に、回動して来た前記風船を前記他の選手が
前記風船の回転方向と逆方向に左掌で打ち返すと前記ポールに対して、左回転に回動し、
前記一の選手が前記風船を右掌で打っ
て、前記風船
が、前記ポールに対して、右回転に回動し
た場合に、回動して来た前記風船を前記他の選手が
前記風船の回転方向と同じ方向に右掌で打つと前記ポールに対して、右回転に回動し、
前記一の選手が前記風船を左掌で打っ
て、前記風船
が、前記ポールに対して、左回転に回動し
た場合に、回動して来た前記風船を前記他の選手が
前記風船の回転方向と同じ方向に左掌で打つと前記ポールに対して、左回転に回動し、
前記一の選手が前記風船を左掌で打っ
て、前記風船
が、前記ポールに対して、左回転に回動し
た場合に、回動して来た前記風船を前記他の選手が
前記風船の回転方向と逆方向に右掌で打ち返すと前記ポールに対して、右回転に回動する
ことを特徴とする競技具。
【請求項2】
請求項1に記載の競技具において、
前記ポールは、外ポールと内ポールとから構成され、
前記外ポールは、前記ベースに対して鉛直に延在し、
前記内ポールの頂上部に、前記コードを介して前記風船が回動可能に設けられ、
前記ポールの全長は、前記内ポールを伸縮することにより調整可能であ
る、
ことを特徴とする競技具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の競技具において、
前記風船は、合成樹脂又は天然樹脂で形成されている
ことを特徴とする競技具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生涯スポーツのテーマである楽しく、いつでも、どこでも、だれでもできるスポーツとして多用されるニュースポーツ類に属し、このニュースポーツの新競技、新種目となるパワフルバルーン競技、種目と競技方法、及び競技に使用するパワフルバルーン専用競技具となる専用ポールと競技の主体となる専用風船に関して。
【背景技術】
【0002】
従来の風船での運動は、塩化ビニール製の風船では夏場に砂浜等でビーチボールとして若者、子供を含む家族等が中心に自由に遊ばれている。ニュースポーツとしてのソフトバレー。お年寄り向け、リハビリ用ではスポーツ的な風船バレー等がある。
【0003】
ニュースポーツに関しては、チーム、グループで競技に参加する種目が殆どで個人対抗競技は稀であり、競技、運動スペースは比較的に広さが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の風船を使った遊びやスポーツは、単調で自由に軽く遊ぶ程度のものが多く、その対象年齢は幼児やお年寄りが殆ど。パワフルバルーンの参加者は、年齢性別を問わず、それぞれの体力と運動能力に合わせ、各自の力を発揮して対戦するパワフルでスピード感のあるスポーツ競技となるパワフルバルーンとする。
【0005】
競技には勝敗があり、練習、体力向上、俊敏性等が必要なスポーツとし、全年齢層が安全にいつでも、どこでも、だれもが楽しく運動及びスポーツに参加できるパワフルバルーン競技とする。
【0006】
パワフルバルーン競技に使う専用競技具が配置されていれば、競技者は掌があれば競技できるため他の運動用具を一切必要とせず、手ぶらでいつでもパワフルバルーン競技に参加できる競技用、学習用、運動用、レクリエーション用、リハビリ用、遊戯用等のパワフルバルーン競技、種目及び専用スタンドと専用風船からなる専用競技具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のパワフルバルーン競技、種目の競技方法、試合の進め方、規約や規範、専用競技具等の規格基準や試合用語等々のまとめを整備する。
【0008】
パワフルバルーン競技用の専用競技具を開発する。この専用競技具には、専用ポールに吊り下げた専用風船を水平に回転させるための周回運動機能をもたせる。
【0009】
パワフルバルーン競技は、年齢層によりクラス分けし各クラス毎に試合を行う。この時、クラスにより体力差等があるため、専用競技具の高さが数段階に変更できるようにする。子供、お年寄り等は力が弱いため、専用風船の円周の長さが少なくなるように専用競技具の高さを低くし、逆に力のある大人達は円周を長くするために高くする。
【0010】
又、競技者が競技中に転倒等で専用ポールにぶつかった場合等でも怪我等が軽減できる安全対策を施す。
【0011】
パワフルバルーン専用風船を開発する。専用風船は割れにくく、耐久性が得られものとするために合成樹脂、天然樹脂製等とする。又、強度のあるパラシュートコード等で吊り下げた専用風船を競技者が力一杯横打ちするため、コードと専用風船を結ぶ孔が一般的な孔を開けただけでは、すぐにちぎれ、破損等のため吊り孔には強度が増す補強を施す。
【発明の効果】
【0012】
本発明の専用競技具を使うパワフルバルーン競技、種目は、競技の対象物が大きな専用風船のため容易に誰でも掌で当てる、横打ちする事ができる簡単競技となっており、競技への参加が性別、老若男女を問わず幼児も含め誰でも参加できる。
【0013】
また、パワフルバルーン専用競技具が配置されていれば、競技に参加するのは両掌だけのため他に何の用具も必要とせず、いつでも身体一つで参加できる簡易さがあるスポーツ競技、種目となる。
【0014】
運動に於いては、打ち方が両掌いずれかで水平に横に打つ運動のため、軸足を決め腕を大きく横に振ることで身体をねじりながら打つ全身運動となる。幼児やお年寄りは、力が弱いためゆっくりとした力加減で楽しく運動、スポーツができる。また、若い人たち以上は、力一杯打てばスピード感のあるパワフルな運動ができる新しいスポーツ競技となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】 本発明のパワフルバルーン専用競技具の全体イメージ
【
図2】 本発明のパワフルバルーン競技方法の先行者、女の子側より見た右側半周回転。先行者、左掌横打ち。相手選手、右掌横打ち。
【
図3】 先行者、お婆ちゃん側より見た左側半周回転。先行者、右掌横打ち。相手選手、左掌横打ち。
【
図4】 パワフルバルーン競技方法の右全周回転。先行者、右掌横打ち。相手選手、右掌横打ち。
【
図5】 パワフルバルーン競技方法の左全周回転。先行者、左掌横打ち。相手選手、左掌横打ち。
【
図7】 パワフルバルーン専用スタンド二つ折れタイプ上面断面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を
図1~
図10に基づいて説明する。尚、ベース
図6,7に関しては、金属製での実施形態例とする。
【0017】
図1は新しいスポーツ競技、種目となるパワフルバルーン競技で使うパワフルバルーン専用競技具の全体イメージ図である。
【0018】
パワフルバルーンの競技方法は、試合をする競技者二名がジャンケン又はコイントス等で先行者を決めた後に、
図6,7,8,9からなるパワフルバルーン専用競技具を中心に対峙し、先行者のサーブより試合開始。
【0019】
尚、ここでのサーブは従来のスポーツ用語であり、ネットのないパワフルバルーン競技には即しにくく、他の動作等も含め新たなスポーツ用語等を作り、別途規約を定める。
【0020】
サーブの後、両選手は交互に専用風船を左右何れかの掌で水平つまり横に打ち合い、ルールに則って試合を行い勝敗を決する。尚、先行者決定方法、1セットの勝ちポイント、勝敗を決める勝ちセット数やその他に関しては別途規約を定める。
【0021】
図2の先行者は女の子。先行者が吊り下げられている専用風船を引き寄せ、左右何れかの掌を使い横打ちし水平に回転させる。この時、先行者が左掌で横打ち、相手選手は専用風船が自分の前に来たときに右掌で横打ちで返せば、先行者側から見ると右側半周回転となる。
【0022】
逆に、
図3の先行者はおばあちゃん。先行者が右掌で横打ち、相手選手が左掌で打ち返せば、先行者側から見ると左側半周回転となる。
【0023】
又、
図4先行者の青年が右掌で横打ち、相手選手も右掌で横打ちすれば右全周回転となる。
【0024】
逆に、
図5先行者、男の子が左掌で横打ち、相手選手も左掌で打ち返せば左全周回転となる。
【0025】
両競技者は左右の掌を自由に使い分け、つまり打ち方を瞬時の判断力で任意に決定し、さらに横打ち時に力の強弱をつけるなど、互いを翻弄し合い空振りやアウトゾーン等の各種ルールに基づきながら試合を進めることで勝敗を決する。
【0026】
柔らかい専用風船だが、特にお年寄り等は血管が老化等している場合があるため、安全を考慮し手の甲で打つのは反則とする。尚、反則や試合に伴うルールや遵守すべき事柄等に関しては、別途規約を定める。
【0027】
図6は、パワフルバルーン専用競技具の専用ポールである。図に於ける、フランジ付きベアリング16に接着された、孔の開いた金属や強度のある樹脂製切り板7に専用風船を吊り下げることができ、その専用風船を水平回転させる機能を持たせている。
【0028】
専用ポールの高さは、競技者の年齢による競技参加クラスによりポール高が異なる。そのために専用ポールは、外ポール10と内ポール8より構成されている。内ポールには高さ調整をするための高さ調整孔9が少なくとも1箇所以上施されており、外ポールには、つまみネジグリップノブ17が取り付けられている。これを使い、内パイプより決定する高さの孔を選択し固定する。また、内ポールの頂上部にはポール転倒時、吊り部の保護と危険防止のために飾り玉6が施されている。
【0029】
外ポールの外周には、競技者がぶつかった場合等を想定し、安全性を保つために合成ゴム又はウレタン樹脂11等を巻き付けている。
【0030】
ベース15は円盤状の金属ベース。ポール全体と一体化したポール支え部12と、ベース間には衝撃吸収のための合成ゴム板13等を挟み一体化されている。尚、このベースは着脱できる。
【0031】
図7は二つ折仕様の円盤状金属ベースと専用ポール全体の上面断面図。金属製ベースには、持ち上げ時に便利な持ち手部18となる2カ所の孔と、専用競技具の移動時に重さが負担とならないように、斜めに傾けて引くことができるキャスター14が2カ所、又は1箇所に配されている。又、ベースの底部、側面部と持ち手部2カ所の穴周りには合成ゴムやウレタン樹脂11処理が施されている。尚、金属ベースは二つ折り又は一枚ものとし、素材しては樹脂製も考慮される。
【0032】
図8は、パワフルバルーン専用風船。専用風船は割れにくく、耐久性が得られる合成樹脂や天然樹脂等とする。周縁部を溶着した専用風船本体と一体形成した所定1箇所以上のフラップ部21で形成し、このフラップには1個以上の孔が形成されている。この孔の周りには公知であるビニールハトメ20を孔補強のために施す。専用風船本体に気体を充填するために充填前は突出し充填後は内部に没入する公知である逆止弁付きガス注入口22を専用風船の上部箇所付近に備えている専用風船とする。
【0033】
図9は、専用風船の吊り下げ方法。吊り下げるコードは、公知であるパラシュートコード24とし、専用ポールとの接合には、ねじれ防止効果のある公知であるスイベルスナップ23等を活用する。
【0034】
パラシュートコードと専用風船の連結に、指を打撲から守るために硬い結び目は作らず、コード二重での孔通しにて連結し、シリコンチューブ26で二重コードをまとめる役割と共に、指を当ててしまう可能性の高いコード部分だけを太くし安全性を高める。
【0035】
専用風船を横打ちした時の反動でシリコンチューブがコード上部に上がらないように公知のシリコンコードストッパー25を取付ている。
【0036】
図10は、競技者対象が健常者のみならず、身体の一部に障害のある人たちもパワフルバルーン競技に参加できるというイメージ図。
【符号の説明】
【0037】
1 パワフルバルーン専用競技具全体イメージ
2 先行者、女の子側より見た、右側半周回転の打ち方イメージ
3 先行者、お婆ちゃん側より見た、左側半周回転の打ち方イメージ
4 右全周回転の打ち方イメージ
5 左全周回転の打ち方イメージ
6 飾り玉
7 コード吊り部の孔の開いた金属又は樹脂製切り板
8 内ポール
9 高さ調整孔
10 外ポール
11 合成ゴムまたはウレタン樹脂
12 ポール支え部
13 合成ゴム板
14 固定キャスター
15 二つ折れベース又は一枚ベース
16 フランジ付きベアリング
17 つまみネジグリップノブ
18 手持ち部孔
19 二つ折り用切断部
20 ビニールハトメ
21 フラップ
22 逆止弁付きガス注入口
23 スイベルスナップ
24 パラシュートコード
25 シリコンコードストッパー
26 シリコンチューブ
27 車椅子によるパワフルバルーン競技風景イメージ