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特許7020701軸方向の穴を有する細長いガラスの中空体を空気で焼入れする方法
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  • 特許-軸方向の穴を有する細長いガラスの中空体を空気で焼入れする方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】軸方向の穴を有する細長いガラスの中空体を空気で焼入れする方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 29/02 20060101AFI20220208BHJP
   A61M 5/20 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
C03B29/02
A61M5/20 530
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019525848
(86)(22)【出願日】2017-11-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-16
(86)【国際出願番号】 FR2017053036
(87)【国際公開番号】W WO2018091798
(87)【国際公開日】2018-05-24
【審査請求日】2020-10-09
(31)【優先権主張番号】16/61064
(32)【優先日】2016-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】506257331
【氏名又は名称】クロスジェクト
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・オリエル
(72)【発明者】
【氏名】グザヴィエ・ヴィゴ
【審査官】松本 瞳
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-503504(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0016220(US,A1)
【文献】米国特許第02239796(US,A)
【文献】特表2013-530119(JP,A)
【文献】米国特許第02375944(US,A)
【文献】特表平10-509613(JP,A)
【文献】特表2002-531227(JP,A)
【文献】特開2007-044529(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B 23/00-35/26
40/00-40/04
A61M 3/00- 9/00
31/00
39/00-39/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主軸に沿った細長いガラスの中空体(2)であって、外面(10)と、前記主軸に沿って高さ方向に延在する穴によって形成される内面(12)とを有する壁を備える中空体(2)を、前記外面(10)及び前記内面(12)に向けられた空気のジェットのノズル(22,28)を用いて空気で焼入れする方法であって、
前記外面(10)に渡って分配された複数の外側のノズル(22)によって空気のジェットを送風するとともに、前記主軸に沿った前記穴の上方に、横断面において中央部にリセス(68)を有するクラウンを形成する内側の空気のジェットを送風する、
焼入れ方法。
【請求項2】
前記穴の上方で開口する軸方向のノズル(28)を通じて空気を送風する、請求項1に記載の焼入れ方法。
【請求項3】
クラウン(64)を形成するように開口する形状を有する軸方向のノズル(28)を通じて空気を送風する、請求項2に記載の焼入れ方法。
【請求項4】
軸方向のスロットを有する複数の外側のノズル(22)を通じて空気を送風する、請求項1~3のいずれか1つに記載の焼入れ方法。
【請求項5】
前記複数の外側のノズル(22)は、処理される前記外面(10)の概ね全高に渡って延在する軸方向のスロットを有する、請求項4に記載の焼入れ方法。
【請求項6】
焼入れ中に前記中空体(2)に対して前記外面(10)に向けられた空気のジェットを、前記主軸を中心として回転させる、請求項1~5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
ガラスの中空体(2)の焼入れ装置であって、前記中空体に空気を送風するノズル(22,28)を備え、更に、請求項1~6のいずれか1つに記載の方法を実施する手段を備える、焼入れ装置。
【請求項8】
半径方向部材(66)によって外側の輪郭に接続される軸方向の芯部を有するように開口する形状を有する軸方向のノズル(28)を備える、請求項7に記載の焼入れ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスの中空体を空気で焼入れする方法、当該焼入れ方法を実施する焼入れ装置、及び前記中空体を備える皮膚の下への注射用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仏国特許出願公開2815544号明細書に示される既知の注射装置は、特に、人の医学又は獣医学で用いる治療用の流体に含まれる有効成分の皮内注射、皮下注射、又は筋肉注射を実施するために提供される。前記流体は、ゲル又は多少の粘性を有する液体であってもよい。
【0003】
これらの使い捨ての装置は、加圧ガス発生器のようなエネルギー源を備え、ガラス管によって形成されたシリンダに組み込まれるプランジャに急激に放出されるガスを送ることで、当該プランジャの下方に収容される前記流体を注射ノズルに向けて押し出し、皮膚の下に注射をする。
【0004】
ガラス管は、端部及びその中に滑り込まされるプランジャの周囲をシールするために、正確な寸法を有する必要がある。加えて、ガラス管は、加圧ガスによって内部に確立された急激な圧力から生じる衝撃に耐えるために高い機械的強度を有する必要がある。
【0005】
主軸を有するガラス管の高い機械的強度を得るために、米国特許出願公開第2006/016220号明細書に示されている空気で焼入れする既知の方法は、特に、ガラス管の周囲にガラス管と平行となるように分配され、ガラス管の高さに渡って延在し、主軸に向かって半径方向に向けられた一連の個別のノズルを有する8つの柱と、ガラス管の穴の上方に来る軸方向のノズルとを備え、空気を送風することによって冷却を実施する焼入れ装置を用いる。
【0006】
ガラス管を要求される温度に加熱した後、全てのノズルは、加圧空気が急激に供給されて、半径方向のノズルによってガラス管の外側が同時に冷却されるとともに、ガラス管の穴の上方から発生する軸方向のジェットによってガラス管の内側が冷却される。
【0007】
ガラス管の壁の2つの表面(ガラス管の内側及び外側)にある表面層の焼入れを形成する急激な冷却と、ガラス管の2つの表面層の間にある材料のより遅い冷却とが得られる。その後、前記表面層には圧縮のプレストレスがあり、これらの表面層の間にある材料の内側には引っ張りのプレストレスがあり、当該プレストレスはこのように処理されたガラス管に高い強度を与える。
【0008】
しかしながら、この方法は、ガラス管の壁の内面上における冷却速度の不均一な分布という問題を引き起こし、当該不均一な分布はガラス管に対して穴の高さに沿って変動する強度を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、特に従来技術のこれらの欠点を回避することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、主軸に沿った細長いガラスの中空体であって、外面と、前記主軸に沿って高さ方向に延在する穴によって形成される内面とを有する壁を備える中空体を、前記外面及び前記内面に向けられた空気のジェットのノズルを用いて空気で焼入れする方法であって、前記外面に渡って分配された複数の外側のノズルによって空気のジェットを送風するとともに、前記主軸に沿った前記穴の上方に、横断面において中央部にリセス(recess)を有するクラウン(crown:王冠状部)を形成する内側の空気のジェットを送風する、ことを含む焼入れ方法を提案する。
【0011】
この焼入れ方法の利点は、外面の全体に渡る空気のジェットに加えて、主軸に沿って配置された中空の空気のジェットの穴の内側の送風が、当該空気のジェットを直接的に内壁に向けて、可能な限り迅速に内壁を冷却し、内壁の冷却に貢献することなく反対側から排出されることによって穴を横切る中心部の空気流量の不必要な損失をなくせることである。
【0012】
熱風の良好な排出と、同じ流量でのガラス管の内壁に対する最大効率とが得られ、全高に渡ってより均一な冷却が与えられる。
【0013】
更に、本発明に係る焼入れ方法は、互いに組み合わせることができる以下の特徴のうちの1つ以上を備えてもよい。
【0014】
前記焼入れ方法は、前記穴の上方で開口する軸方向のノズルを通じて空気を送風することが好ましい。
【0015】
この場合、前記焼入れ方法は、クラウンを形成するように開口する形状を有する軸方向のノズルを通じて空気を送風することが好ましい。
【0016】
また、前記焼入れ方法は、軸方向のスロットを有する複数の外側のノズルを通じて空気を送風することが好ましい。新鮮な空気の良好な分布もガラス管の外面及び内面に渡って得られる。
【0017】
また、前記複数の外側のノズルは、処理される前記外面の概ね全高に渡って延在する軸方向のスロットを有することが好ましい。
【0018】
また、前記焼入れ方法は、焼入れ中に前記中空体に対して空気のジェットを、前記主軸を中心として回転させることが好ましい。内面の輪郭及び外面の輪郭における冷却が調整される。
【0019】
本発明の他の対象は、ガラスの中空体の焼入れ装置であって、前記中空体に空気を送風するノズルを備え、更に、上述した特徴のいずれか1つを有する方法を実施する手段を備える、ことを特徴とする。
【0020】
本装置は、半径方向部材によって外側の輪郭に接続される軸方向の芯部を有するように開口する形状を有する軸方向のノズルを備えることが好ましい。
【0021】
更に、本発明の対象は、治療用の流体に含まれる有効成分の皮内注射、皮下注射、又は筋肉注射を実施する無針注射装置であって、上述した特徴のいずれか1つを有する方法によって製作される中空体を構成するガラス管によって形成され、前記流体を収容する貯蔵器を備えることを特徴とする。
【0022】
特に、上述した貯蔵器は、以下の治療用有効成分:
-メトトレキサート(Methotrexate)
-アドレナリン(Adrenaline)
-スマトリプタン(Sumatriptan)
-ヒドロコルチゾン(Hydrocortisone)
-ナロキソン(Naloxone)
-ミダゾラム(Midazolam)
-アポモルフィン(Apomorphine)
-エチルナルトレキソン臭化物(Methylnaltrexone bromide)
-フィトメナジオン(Phytomenadione)
-塩酸クロルプロマジン(Chlorpromazine hydrochloride)
-酢酸ズクロペンチキソール(Zuclopenthixol acetate)
-ダナパロイドナトリウム(Danaparoid sodium)
-エノキサパリンナトリウム(Enoxaparin sodium)
-シピオン酸エストラジオール(Estradiol cypionate)
-酢酸メドロキシプロゲステロン(Medroxyprogesterone acetate)
-ナドロパリンカルシウム(Medroparine calcium)
-酢酸メチルプレドニゾロン(Methylprednisolone acetate)
-ヘパリンカルシウム(Heparin calcium)
-テルブリン(Terbuline)
を有するグループから選択される少なくとも1つの有効成分を有する流体を収容してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
添付された図面を参照し、例として提供される以下の説明を読むことで、本発明はよく理解され、その他の特徴及び利点はより明らかとなる。
図1図1は、本発明に係る焼入れ方法の一実施形態に係る、ガラス管に焼入れをする装置の軸方向の断面図である。
図2図2は、前記装置の空気送風用の外部シリンダのII-II断面に沿った横断面図である。
図3図3は、従来技術に係る焼入れ方法を用いた前記ガラス管の壁における残留応力の測定値を示すグラフである。
図4図4は、本発明に係る焼入れ方法に係る同様のグラフである。
図5図5は、上で示した2つの焼入れ方法におけるガラス管の冷却曲線を示すグラフである。
図6図6は、前記焼入れ装置の軸方向のノズルの正面図である。
図7図7は、前記焼入れ装置の軸方向のノズルのVII-VII断面に沿った横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、垂直方向に示された軸を中心に回転するガラス管2であって、一定の厚さEの壁を有する管状の筒部8を備え、下部ビード4の底部と、下部ビード4より高さがやや大きい上部ビード6の頂部とを終端とするガラス管2を示している。
【0025】
図1において、主軸は垂直方向に示され、主軸の上部は慣例的に頂部と呼ばれる。ガラス管2は、前記焼入れ方法中に任意の方向に置かれてもよい。
【0026】
ガラス管2は、筒部8に、概ね穴の半径に等しい数ミリメートルの比較的大きい厚さEを有する壁を残して、全高に渡って一定の円周を有する軸方向の穴を有する。
【0027】
下部ビード4及び上部ビード6は、ガラス管2の端部に大きな剛性を与え、シールを受け入れる横方向の平坦な端面を形成する。ガラス管2は、約30ミリメートルの全高を有する。
【0028】
ガラス管2は、特に上述の先行技術文献に示された注射装置の一部であって、下部に配置される流体を皮膚の下に注射するために、軸方向の穴の中に、加圧ガスの急激な排出を上側で受けるプランジャを受け入れるものである。
【0029】
流体は、ガス圧力の急激な衝撃で加圧される。ガラス管2の筒部8の壁は、ガスによって発生して流体に伝達される圧力衝撃に耐えなければならない。
【0030】
図3は、特に上述した先行技術文献に示された焼入れ方法において、ガラス管2の筒部8の壁の厚さの範囲内における位置の関数を示し、前記位置は、ミリメートルで表されるガラス管2の主軸に対する半径によって示される。当該壁の中の残留応力の測定は、光弾性測定法(photoelasticmetry)によって筒部8の異なる高さで行われている。
【0031】
MPaで表される残留応力は、ガラス管2の筒部8の上側の5ミリメートルで行われた測定値の第1の曲線30と、中間の5ミリメートルで行われた測定値の第2の曲線32と、筒部8の下側の5ミリメートルで行われた測定値の第3の曲線34とを有する。
【0032】
光弾性測定法は、応力を受ける材料を通過する光放射の屈折を利用し、壁の内部の材料に存在する応力を、それらの光弾性によって視覚化することを可能にする。変換された光の偏光は、材料を通過した後に調査される。
【0033】
筒部8の3つの異なる高さで測定された3つの曲線30,32,34について、内面12及び外面10から始まるガラス管2の壁の厚さEの約5分の1の範囲内で、負の応力に対応する圧縮応力の適用が観測される。
【0034】
ガラス管2の内壁に加えられる負の応力は、当該ガラス管2の高さに沿って高い不均等性を有することが分かる。当該不均等性は、ガラス管2に非常に変動する強度をもたらす。
【0035】
図1及び図2は、ガラス管2の周囲で、ガラス管2と平行に配置され且つ規則的に分配された一連の外部シリンダ20を示している。各々のシリンダ20は、主軸へ向けられた外側のノズル22を有し、ノズル22は、ガラス管2の処理される高さと対向するように配置された連続的なスロットを形成する。
【0036】
軸方向のノズル28は、主軸に沿ったガラス管2の穴の上方に配置され、当該穴の中に、横断面において中央部に流量がないリセス(recess)68を有するクラウン(crown)を形成する空気流量を伝達する。
【0037】
外部シリンダ20及び軸方向のノズル28は、上端部に大量の新鮮な空気流量を供給される。
【0038】
本装置は、外部シリンダ20のモータリゼーション(motorization)を備え、当該モータリゼーションはこれらのシリンダを駆動し、それにより、空気で焼入れする間に、主軸に沿って急速回転で空気のジェットが送風される。
【0039】
このような方法で、外側のノズル22の連続的なスロットを通じてガラス管の外側に流れる空気の良好な軸方向の分布と、外部シリンダ20の回転による良好な角度の分布との両方が得られ、外面10の全輪郭に渡って等価な態様で空気の流れを示すことができる。
【0040】
また、穴の内側における空気流量の最適化は、内面12に空気を集中させるクラウンを形成し、内側のリセス68を有する空気のジェットを得られる。均等な空気流量により、内面12は、全高に渡って良好な冷却を得ることができる。
【0041】
図4は、本発明に係る焼入れ方法において、ガラス管2の筒部8の壁の厚さEの関数として、当該壁の中の残留応力を示すグラフである。
【0042】
ガラス管2の筒部8の上側の5ミリメートルで行われた測定値の第1の曲線40と、中間の5ミリメートルで行われた測定値の第2の曲線42と、筒部8の下側の5ミリメートルで行われた測定値の第3の曲線44とがある。
【0043】
また、筒部8の3つの異なる高さで測定された3つの曲線40,42,44について、内面12及び外面10から始まるガラス管2の壁の厚さEの約5分の1の範囲内で、負の応力に対応する圧縮応力の印加が観測される。
【0044】
ガラス管2の内壁に加えられる負の応力は、当該ガラス管2の高さに沿って良好な均等性を有することが分かる。当該均等性は、ガラス管2に非常に一定な強度を与える。
【0045】
それゆえに、ガラス管2の全体の強度の高い均一性が得られ、当該強度は、従来技術に係る方法で得られる最大強度に近い。
【0046】
図5は、横軸が秒で表される時間Tと、縦軸が冷却期間にガラス管2で測定された最大温度℃との関数を示すグラフである。
【0047】
2つの曲線50は、上述した従来技術に係る方法における最大温度を示し、2つの曲線52は、本発明に係る方法における最大温度を示す。
【0048】
全ての曲線50及び曲線52について、温度が約480℃に達する2.5秒まで温度の低下が等しいことが観測される。その後、2つの第2の曲線52について、6秒後に、300℃をやや下回る温度に達するまで温度の低下がより早くなることが観測される一方で、第1の曲線50の温度は、未だ400℃である。
【0049】
本発明に係る以下の方法によれば、より早い温度降下と、当該温度降下の良好な分布とが得られ、当該分布はガラス管2に良好な強度品質を与える。
【0050】
図6及び図7は、吸込口E及び吐出口Sを有する軸方向のノズル28を示している。ノズル28は、支持体をねじ止めするために設けられた外側のタッピング62を下部に備える。また、ノズル28は、前記支持体にキーによる締め付けを確保するように設けられた印(impression)を形成する上部ヘッド60を有している。
【0051】
軸方向のノズル28の下部は、下向きに開口する形状を有し、外側の輪郭に3つの半径方向部材66によって接続される軸方向の芯部を有している。このようにして、円弧状部64を形成する3つの空気通路が配置され、当該空気通路は、中央部にリセス68を有するクラウンを構成する空気のジェットを伝達する。
【0052】
本発明に係る方法によれば、軸方向の穴を有し、異なる形状を有する細長い中空体に対して空気で焼入れを実施することが可能である。
【0053】
この方法は、特に、以下の治療用有効成分:
-メトトレキサート(Methotrexate)
-アドレナリン(Adrenaline)
-スマトリプタン(Sumatriptan)
-ヒドロコルチゾン(Hydrocortisone)
-ナロキソン(Naloxone)
-ミダゾラム(Midazolam)
-アポモルフィン(Apomorphine)
-エチルナルトレキソン臭化物(Methylnaltrexone bromide)
-フィトメナジオン(Phytomenadione)
-塩酸クロルプロマジン(Chlorpromazine hydrochloride)
-酢酸ズクロペンチキソール(Zuclopenthixol acetate)
-ダナパロイドナトリウム(Danaparoid sodium)
-エノキサパリンナトリウム(Enoxaparin sodium)
-シピオン酸エストラジオール(Estradiol cypionate)
-酢酸メドロキシプロゲステロン(Medroxyprogesterone acetate)
-ナドロパリンカルシウム(Medroparine calcium)
-酢酸メチルプレドニゾロン(Methylprednisolone acetate)
-ヘパリンカルシウム(Heparin calcium)
-テルブリン(Terbuline)
を有するグループから選択される少なくとも1つの有効成分を備える液体を収容する貯蔵器を形成する皮膚の下への注射用装置の管に適している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7