(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20220208BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20220208BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/51
(21)【出願番号】P 2020565437
(86)(22)【出願日】2020-03-16
(86)【国際出願番号】 KR2020003603
(87)【国際公開番号】W WO2020190000
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2020-11-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0031773
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】イ、チェ ミン
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン キュ
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1296158(KR,B1)
【文献】特開2001-197175(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0072738(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/53
A24F 40/51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置であって、
前記エアロゾル生成装置の外面に少なくとも1つ以上備えられて着脱可能なコンポーネントが着脱されるコンポーネント着脱空間と、
周期的に試験信号を生成する制御部と、
前記コンポーネントの着脱によって開閉される開閉口を介して液体が流入されれば、前記試験信号に基づいて浸水検知信号を生成する検知信号生成部と、
前記生成された浸水検知信号を受信して前記制御部に伝達する検知信号伝逹部と、を含み、
前記制御部は、前記生成された浸水検知信号に基づいて前記開閉口を介した浸水如何を判断することを特徴とする浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記着脱可能なコンポーネントは、
USB充電端子または前記制御部の信号を受信したヒータによって加熱されてエアロゾル生成基質を生成するシガレットであることを特徴とする請求項1に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記検知信号伝逹部は、
前記生成された浸水検知信号を受信した場合にのみ前記制御部に浸水検知信号を伝達することを特徴とする請求項1に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記検知信号生成部は、
前記流入された液体が流入された後、既設定の時間内に受信された試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記検知信号生成部は、
前記開閉口から既設定の第1距離以内に位置することを特徴とする請求項1に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記検知信号伝逹部は、
前記開閉口を介して液体が流入される場合、前記検知信号生成部が電気的に連結され、前記連結された検知信号生成部から前記浸水検知信号を受信することを特徴とする請求項1に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記浸水検知信号を既保存の基準浸水信号と比較した結果によって浸水如何を判断することを特徴とする請求項1に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置。
【請求項8】
エアロゾル生成装置の浸水検知方法であって、
制御部が周期的に試験信号を生成し、前記生成された試験信号を浸水検知信号を生成する検知信号生成部に送信する試験信号送信段階と、
前記検知信号生成部が前記エアロゾル生成装置の外面に少なくとも1つ以上備えられて着脱可能なコンポーネントが着脱されるコンポーネント着脱空間に備えられた開閉口に液体が流入されれば、前記試験信号に基づいて浸水検知信号を生成する検知信号生成段階と、
検知信号伝逹部が前記生成された浸水検知信号を受信して、前記制御部に伝達する検知信号伝逹段階と、
前記制御部が前記伝達された浸水検知信号に基づいて前記開閉口を介した浸水如何を判断することを浸水判断段階と、を含む、エアロゾル生成装置の浸水検知方法。
【請求項9】
前記着脱可能なコンポーネントは、
USB充電端子または前記制御部の信号を受信したヒータによって加熱されてエアロゾル生成基質を生成するシガレットであることを特徴とする請求項8に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置の浸水検知方法。
【請求項10】
前記検知信号伝逹段階は、
前記生成された浸水検知信号を受信した場合にのみ前記制御部に浸水検知信号を伝達することを特徴とする請求項8に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置の浸水検知方法。
【請求項11】
前記検知信号生成段階は、
前記流入された液体が流入された後、既設定の時間内に受信された試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することを特徴とする請求項8に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置の浸水検知方法。
【請求項12】
前記検知信号生成段階は、
前記開閉口から既設定の第1距離以内に位置することを特徴とする請求項8に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置の浸水検知方法。
【請求項13】
前記検知信号伝逹段階は、
前記開閉口を介して液体が流入される場合、前記検知信号生成部が電気的に連結され、前記連結された検知信号生成部から前記浸水検知信号を受信することを特徴とする請求項8に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置の浸水検知方法。
【請求項14】
前記浸水判断段階は、
前記浸水検知信号を既保存の基準浸水信号と比較した結果によって浸水如何を判断することを特徴とする請求項8に記載の浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置の浸水検知方法。
【請求項15】
請求項8~14のいずれか1項に記載の方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置及びその方法に係り、具体的には、エアロゾル生成装置に必須に備えられねばならないシガレット挿入口やUSB端子のような着脱可能なコンポーネントが着脱される空間に対する浸水を検知し、速かにエアロゾル生成装置の破損を防ぐための機能を活性化可能にするエアロゾル生成装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルが生成される方法に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
エアロゾル生成装置は、携帯用電子機器であり、露出されている全ての面に対して防水処理が不可能な構造的な特性によって、内部に液体が容易に流入されるという点がある。エアロゾル生成装置の内部に液体が流入された状態でエアロゾル生成装置が動作される場合、エアロゾル生成装置に含まれた回路基板の破損が発生しやすいので、制御部によって浸水事実が迅速に感知されてユーザに浸水お知らせを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、浸水検知機能を強化して、液体が流入されたとき、迅速に液体流入事実を把握することができるエアロゾル生成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例による装置は、浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置であって、前記エアロゾル生成装置の外面に少なくとも1つ以上備えられて着脱可能なコンポーネントが着脱されるコンポーネント着脱空間と、周期的に試験信号を生成する制御部と、前記コンポーネントの着脱によって開閉される開閉口を介して液体が流入されれば、前記試験信号に基づいて浸水検知信号を生成する検知信号生成部と、前記生成された浸水検知信号を受信して前記制御部に伝達する検知信号伝逹部と、を含み、前記制御部は、前記生成された浸水検知信号に基づいて前記開閉口を介した浸水如何を判断することを特徴とする浸水検知機能を含む。
【0006】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例による方法は、エアロゾル生成装置の浸水検知方法であって、制御部が周期的に試験信号を生成し、前記生成された試験信号を浸水検知信号を生成する検知信号生成部に送信する試験信号送信段階と、前記検知信号生成部が前記エアロゾル生成装置の外面に少なくとも1つ以上備えられ、着脱可能なコンポーネントが着脱されるコンポーネント着脱空間に備えられた開閉口に液体が流入されれば、前記試験信号に基づいて浸水検知信号を生成する検知信号生成段階と、検知信号伝逹部が前記生成された浸水検知信号を受信し、前記制御部に伝達する検知信号伝逹段階と、制御部が前記伝達された浸水検知信号に基づいて前記開閉口を介した浸水如何を判断する浸水判断段階と、を含む。
【0007】
本発明の一実施例は、前記方法を具現するためのプログラムを保存しているコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【0008】
その他、前記技術的課題を解決するために、本発明のさらに他の一実施例によるエアロゾル生成装置がユーザに提供されうる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、エアロゾル生成装置の着脱可能なコンポーネントが着脱される空間を通じて液体が流入されれば、それをユーザが迅速に感知して措置を取ることができ、浸水によるエアロゾル生成装置の破損を最小化することができる。
【0010】
本発明では、エアロゾル生成装置に液体が流入されたとき、液体感知センサを別途に具備せずとも、流入された液体によってショートされるスイッチ回路及びその回路によってエアロゾル生成装置の浸水が検知可能となり、液体感知センサをエアロゾル生成装置の基板に独立した空間を割り当てなくてもよいので、エアロゾル生成装置の小型化が容易になる長所がある。
【0011】
また、本発明によれば、相対的に高価である液体感知センサを全く使用せずとも、エアロゾル生成装置に対する浸水が検知可能となり、エアロゾル生成装置の作製コストが顕著に低減する効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図6】本発明によるエアロゾル生成装置の一例を示すブロック図である。
【
図7】本発明によるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
【
図8A】
図6及び
図7で説明したスイッチの機能を詳細に説明するための回路の一例を示す図面である。
【
図8B】
図6及び
図7で説明したスイッチの機能を詳細に説明するための回路の他の一例を示す図面である。
【
図9】制御部が送信する試験信号及び制御部が受信する浸水検知信号を図式的に比較した図面である。
【
図10】本発明によるエアロゾル生成装置の浸水を検知する方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例による装置は、浸水検知機能を含むエアロゾル生成装置であって、前記エアロゾル生成装置の外面に少なくとも1つ以上備えられて着脱可能なコンポーネントが着脱されるコンポーネント着脱空間と、周期的に試験信号を生成する制御部と、前記コンポーネントの着脱によって開閉される開閉口を介して液体が流入されれば、前記試験信号に基づいて浸水検知信号を生成する検知信号生成部と、前記生成された浸水検知信号を受信して前記制御部に伝達する検知信号伝逹部と、を含み、前記制御部は、前記生成された浸水検知信号に基づいて前記開閉口を介した浸水如何を判断することを特徴とする浸水検知機能を含む。
【0014】
前記装置において、前記着脱可能なコンポーネントは、USB充電端子または前記制御部の信号を受信したヒータによって加熱されてエアロゾル生成基質を生成するシガレットであることを特徴とする。
【0015】
前記装置において、前記検知信号伝逹部は、前記生成された浸水検知信号を受信した場合にのみ前記制御部に浸水検知信号を伝達することを特徴とする。
【0016】
前記装置において、前記検知信号生成部は、前記流入された液体が流入された後、既設定の時間内に受信された試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することを特徴とする。
【0017】
前記装置において、前記検知信号生成部は、前記開閉口から既設定の第1距離以内に位置することを特徴とする。
【0018】
前記装置において、前記検知信号伝逹部は、前記開閉口を介して液体が流入される場合、前記検知信号生成部が電気的に連結され、前記連結された検知信号生成部から前記浸水検知信号を受信することを特徴とする。
【0019】
前記装置において、前記制御部は、前記浸水検知信号を既保存の基準浸水信号と比較した結果によって浸水如何を判断することを特徴とする。
【0020】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例による方法は、エアロゾル生成装置の浸水検知方法であって、制御部が周期的に試験信号を生成し、前記生成された試験信号を浸水検知信号を生成する検知信号生成部に送信する試験信号送信段階と、前記検知信号生成部が前記エアロゾル生成装置の外面に少なくとも1つ以上備えられて着脱可能なコンポーネントが着脱されるコンポーネント着脱空間に備えられた開閉口に液体が流入されれば、前記試験信号に基づいて浸水検知信号を生成する検知信号生成段階と、検知信号伝逹部が前記生成された浸水検知信号を受信して、前記制御部に伝達する検知信号伝逹段階と、前記制御部が前記伝達された浸水検知信号に基づいて前記開閉口を介した浸水如何を判断することを浸水判断段階と、を含む。
【0021】
前記方法において、前記着脱可能なコンポーネントは、USB充電端子または前記制御部の信号を受信したヒータによって加熱されてエアロゾル生成基質を生成するシガレットであることを特徴とする。
【0022】
前記方法において、前記検知信号伝逹段階は、前記生成された浸水検知信号を受信した場合にのみ前記制御部に浸水検知信号を伝達することを特徴とする。
【0023】
前記方法において、前記検知信号生成段階は、前記流入された液体が流入された後、既設定の時間内に受信された試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することを特徴とする。
【0024】
前記方法において、前記検知信号生成段階は、前記開閉口から既設定の第1距離以内に位置することを特徴とする。
【0025】
前記方法において、前記検知信号伝逹段階は、前記開閉口を介して液体が流入される場合、前記検知信号生成部が電気的に連結され、前記連結された検知信号生成部から前記浸水検知信号を受信することを特徴とする。
【0026】
前記方法において、前記浸水判断段階は、前記浸水検知信号を既保存の基準浸水信号と比較した結果によって浸水如何を判断することを特徴とする。
【0027】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に係わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0028】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「・・・部」、「・・・モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0029】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態としても具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0030】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0031】
図1ないし
図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0032】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒータ13を含む。
図2及び
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、蒸気化器99をさらに含む。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入されうる。
【0033】
図1ないし
図3に図示されたエアロゾル生成装置1には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図1ないし
図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれることを本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0034】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル生成装置1にヒータ13が含まれていると図示されているが、必要によって、ヒータ13は、省略されてもよい。
【0035】
図1には、バッテリ11、制御部12、及びヒータ13が一列に配置されていると図示されている。また、
図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器99、及びヒータ13が一列に配置されていると図示されている。また、
図3には、蒸気化器99及びヒータ13が並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、
図1ないし
図3に図示されたものに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、ヒータ13、及び蒸気化器99の配置は変更されうる。
【0036】
シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13及び/または蒸気化器99を作動させ、エアロゾルを発生させうる。ヒータ13及び/または蒸気化器99によって発生したエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達される。
【0037】
必要によって、シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13を加熱することができる。
【0038】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または蒸気化器99が加熱されるように電力を供給し、制御部12の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0039】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13、及び蒸気化器99のみならず、エアロゾル生成装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0040】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0041】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、シガレットの外部に位置してもよい。したがって、加熱されたヒータ13は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0042】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13が加熱されうる。しかし、ヒータ13は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置1に既に設定されていても、ユーザによって所望の温度に設定されていてもよい。
【0043】
一方、他の例として、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0044】
例えば、ヒータ13は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット2の内部または、外部を加熱することができる。
【0045】
また、エアロゾル生成装置1には、ヒータ13が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ13は、シガレット2の内部に挿入されるように配置されても、シガレット2の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ13のうち、一部は、シガレット2の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット2の外部に配置されうる。また、ヒータ13の形状は、
図1ないし
図3に図示された形状に限定されず、多様な形状に作製されうる。
【0046】
蒸気化器99は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、蒸気化器99によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器99によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0047】
例えば、蒸気化器99は、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素を含むが、それに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に含まれてもよい。
【0048】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器99から着/脱可能にも、蒸気化器99と一体にも作製される。
【0049】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0050】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それに限定されない。
【0051】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素はニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造にも配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達して、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0052】
例えば、蒸気化器99は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0053】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13、及び蒸気化器99以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも1つのセンサを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、シガレット2が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造にも作製される。
【0054】
図1ないし
図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共に、システムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1とが結合された状態でヒータ13が加熱されてもよい。
【0055】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似していてもよい。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分されうる。または、シガレット2の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれる。例えば、顆粒またはカプセル状に作製されたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0056】
エアロゾル生成装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置1の内部に第1部分の一部だけ挿入されても、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0057】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置1に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット2の内部に流入されうる。
【0058】
以下、
図4及び
図5に基づいて、シガレット2の例を説明する。
【0059】
【0060】
図4を参照すれば、シガレット2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
図1ないし
図3に基づいて上述した第1部分21は、タバコロッド21を含み、第2部分22は、フィルタロッド22を含む。
【0061】
図4には、フィルタロッド22が単一セグメントとして図示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要によって、フィルタロッド22には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0062】
シガレット2は、少なくとも1枚のラッパ24によって包装されうる。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。一例として、シガレット2は、1枚のラッパ24によって包装されうる。他の例として、シガレット2は、2以上のラッパ24によって重畳して包装されうる。例えば、第1ラッパ241によってタバコロッド21が包装され、ラッパ242、243、244によってフィルタロッド22が包装されうる。そして、単一ラッパ245によってシガレット2全体が再包装されうる。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されているならば、それぞれのセグメントがラッパ242、243、244によって包装されうる。
【0063】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または、有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることによって添加される。は、風味剤、湿潤剤及び/または、有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。
【0064】
タバコロッド21は、多様に作製されうる。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を均一に分散させてタバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図面に図示されていないが、タバコロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0065】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0066】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれてもよい。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0067】
図5を参照すれば、シガレット3は、前端プラグ33をさらに含んでもよい。前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に位置してもよい。前端プラグ33は、タバコロッド31の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(
図1ないし
図3の1)に流れて行くことを防止することができる。
【0068】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含んでもよい。ここで、第1セグメント321は、
図4のフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、
図4のフィルタロッド22の第3セグメントに対応しうる。
【0069】
シガレット3の直径及び全長は、
図4のシガレット2の直径及び全長に対応しうる。
【0070】
シガレット3は、少なくとも1枚のラッパ35によって包装されうる。ラッパ35には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。例えば、第1ラッパ351によって前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装されうる。そして、第5ラッパ355によってシガレット3全体が再包装されうる。
【0071】
また、第5ラッパ355には、少なくとも1つの穿孔36が形成されうる。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を取り囲む領域に形成されるが、それに制限されない。穿孔36は、
図2及び
図3に図示されたヒータ13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割が行える。
【0072】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれてもよい。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル34は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0073】
図6は、本発明によるエアロゾル生成装置の一例を示すブロック図である。
【0074】
図6を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13、パルス幅変調処理部14、ディスプレイ部15、モータ16、保存装置17、検知信号生成部18a、検知信号伝逹部18b及びスイッチ19を含むことが分かる。以下、説明の便宜上、エアロゾル生成装置1に含まれている各構成の一般的な機能を1次的に説明し、2次的に実施例による制御部12の動作を詳細に説明する。
【0075】
バッテリ11は、ヒータ13に電力を供給し、ヒータ13に供給される電力の大きさは、制御部12が生成した制御信号によって調節されうる。実施例によって、バッテリ11と制御部12との間には、バッテリの電圧を一定に保持させるレギュレータ(regulator)が含まれてもよい。
【0076】
制御部12は、制御信号を生成して送信する方法を通じて、エアロゾル生成装置1に含まれているバッテリ11、ヒータ13、パルス幅変調処理部14、ディスプレイ部15、モータ16、保存装置17、検知信号生成部18a、検知信号伝逹部18bを総括的に制御する。
図6に図示されていないが、実施例によって、制御部12は、ユーザのボタン入力やタッチ入力を受信する入力受信部(図示せず)及びユーザ端末のような外部通信装置と通信を遂行することができる通信部(図示せず)をさらに含んでもよい。また、
図6に図示されていないが、制御部12は、ヒータ13に対して比例積分微分制御(PID)を遂行するためのモジュールをさらに含んでよい。
【0077】
本発明において、制御部12は、周期的に試験信号を生成し、生成された試験信号を検知信号生成部18aに送信する。制御部12は、エアロゾル生成装置1の内部に液体が流入されれば、検知信号生成部18aに送信した試験信号に対応する浸水検知信号を後述する検知信号伝逹部18bから受信してもよい。他の例として、制御部12は、エアロゾル生成装置1の内部に液体が流入されない場合には、検知信号生成部18aに試験信号を送信するのみ、その送信された試験信号に対応する浸水検知信号を受信しない。実施例によって、制御部12が試験信号に対応する浸水検知信号を受信するか、受信していない過程については、
図8A及び
図8Bを通じて詳細に後述する。
【0078】
ヒータ13は、電流が印加されれば、固有抵抗によって発熱し、エアロゾル生成基質が加熱されたヒータ13に接触(結合)されれば、エアロゾルが生成されうる。
【0079】
パルス幅変調処理部14は、ヒータ13にPWM(Pulse Width Modulation)信号を伝達する方式を通じて、制御部12がヒータ13に供給される電力を制御させる。実施例によって、パルス幅変調処理部14は、制御部12に含まれる方式によっても具現され、パルス幅変調処理部14から出力されるPWM信号は、デジタルパルス幅変調信号(Digital PWM Signal)でもある。
【0080】
ディスプレイ部15は、エアロゾル生成装置1で発生する各種アラームメッセージ(alarm message)を視覚的に出力してエアロゾル生成装置1を使用するユーザが確認可能とする。ユーザは、ディスプレイ部15に出力されるバッテリ電力不足メッセージやサセプタの過熱警告メッセージなどを確認し、エアロゾル生成装置1の動作を停止するか、エアロゾル生成装置1が破損される前に適切な措置を取ることができる。
【0081】
モータ16は、制御部12によって駆動され、エアロゾル生成装置1の使用準備ができたという事実を、ユーザが触覚を通じて認知可能にする。
【0082】
保存装置17は、制御部12がヒータ13に供給される電力を適切に制御して、エアロゾル生成装置1を使用するユーザに一貫した風味を提供するための各種情報を保存している。保存装置17は、フラッシュメモリ(flash memory)のように不揮発性メモリで構成されるだけではなく、さらに速いデータ入出力(I/O)速度を確保するために、通電時にのみ制限的にデータを保存する揮発性メモリで構成されてもよい。
【0083】
検知信号生成部18aは、エアロゾル生成装置1の外面(outer surface)に少なくとも1つ以上備えられて着脱可能なコンポーネント(removable component)が着脱されるコンポーネント着脱空間に、その着脱可能なコンポーネントの着脱によって開閉される開閉口を介して液体が流入されれば、制御部12が生成する試験信号に基づいて浸水検知信号を生成する。さらに具体的に、コンポーネント着脱空間に着脱可能なコンポーネントが付着(結合)されているときには、開閉口が閉まり、コンポーネント着脱空間に着脱可能なコンポーネントが脱落(結合解除)されているときには、開閉口が開状態に保持される。
【0084】
コンポーネント着脱空間は、エアロゾル生成装置1に備えられている空間であって、着脱可能なコンポーネントがエアロゾル生成装置1に付着(結合)される場合、その付着(結合)された着脱可能なコンポーネントの体積に比例する大きさの空間を指称し、コンポーネント着脱空間は、エアロゾル生成装置1の制御部12と内部回路を通じて連結されるための開閉口を含む。コンポーネント着脱空間の開閉口を介してエアロゾル生成装置1の内部に液体が流入され、これについての図式的な説明は、
図7に基づいて詳細に説明する。
【0085】
実施例によって、着脱可能なコンポーネントが脱落されているときに開閉口が開状態に保持されることを防止するために、開閉口蓋(図示せず)が追加的に備えられ、開閉口蓋(図示せず)は、開閉口を覆う機能のみを行い、開閉口を基準にエアロゾル生成装置1の内部と外部との完璧な断絶はできないので、開閉口蓋(図示せず)が覆われている状態でも、依然として開閉口を介した液体の流入可能性があり、そのような可能性によって本発明の効用性はさらに増大されうる。
【0086】
選択的一実施例として、着脱可能なコンポーネントは、USB充電端子または制御部12の信号を受信したヒータ13によって加熱されてエアロゾル生成基質を生成するシガレット2でもある。この選択的一実施例において、着脱可能なコンポーネントがUSB充電端子であれば、コンポーネント着脱空間は、USB受信端子が位置した空間であり、着脱可能なコンポーネントがシガレット2であれば、コンポーネント着脱空間は、シガレット挿入口になる。
【0087】
検知信号伝逹部18bは、検知信号生成部18aから浸水検知信号を受信し、浸水検知信号を制御部12に伝達する。一例として、エアロゾル生成装置1の内部に液体が流入されれば、検知信号生成部18aは、制御部12から試験信号を受信し、受信された試験信号に基づいて浸水検知信号を生成し、検知信号伝逹部18bは、生成された浸水検知信号を制御部12に伝達することで、制御部12が浸水検知信号に基づいてエアロゾル生成装置1が浸水されたか否かを判断可能である。
【0088】
他の例として、本発明では、エアロゾル生成装置1の内部に液体が流入されなければ、検知信号生成部18aが制御部12から試験信号を受信し、浸水検知信号を生成しても、検知信号伝逹部18bに浸水検知信号を送信不可能に構成される。さらに具体的には、エアロゾル生成装置1の内部に液体が流入されていない場合、検知信号生成部18aと検知信号伝逹部18bとの間の回路がオープン回路(open circuit)として動作して、検知信号生成部18aで浸水検知信号が生成されても、検知信号伝逹部18bに伝達されない。これについての図式的な説明は、
図8A及び
図8Bを通じて説明する。
【0089】
スイッチ19は、制御部12と検知信号生成部18aとの間に位置し、制御部12から生成された試験信号が検知信号生成部18aに送信されるか、送信されないように開閉される機能を行う。
図6において、スイッチ19は、特定の素子によって開閉が決定される装置ではなく、エアロゾル生成装置1のコンポーネント着脱空間の開閉口に液体が流入されれば、その液体によってショート(short)が発生したときに限定的に制御部12と検知信号生成部18aとを連結する機能を行い、そのような機能を行うために、コンポーネント着脱空間の開閉口から既設定の距離以内に位置している。
【0090】
したがって、スイッチ19は、液体がエアロゾル生成装置1に流入されていないときには、基本的にオープン回路(open circuit)として動作し、それにより、検知信号生成部18aは、試験信号に基づいて、浸水検知信号を生成することができないか、浸水検知信号を生成するとしても、検知信号伝逹部18bに伝達することができない。
図6において、スイッチ19は、制御部12と検知信号生成部18aとの間に位置しているが、実施例によって、検知信号生成部18a及び検知信号伝逹部18bとの間に位置するか、検知信号生成部18aに含まれた形態にも具現される。
【0091】
本発明では、エアロゾル生成装置1に液体が流入されたとき、液体感知センサを別途に具備せずとも、流入された液体によってショートされるスイッチ回路、及びその回路によってエアロゾル生成装置1の浸水を検知可能となることにより、液体感知センサをエアロゾル生成装置の基板に独立した空間を割り当てなくてもよいので、エアロゾル生成装置1の小型化が容易になる長所がある。
【0092】
また、本発明によれば、相対的に高価である液体感知センサを全く使用せずとも、エアロゾル生成装置1に対する浸水が検知可能となり、エアロゾル生成装置1の作製コストが顕著に低減する効果を期待することができる。
【0093】
図7は、本発明によるエアロゾル生成装置を概略的に示す図面である。
【0094】
図7は、
図6で説明したエアロゾル生成装置1と同じエアロゾル生成装置1として多様な実施例を説明するために、エアロゾル生成装置1に含まれている複数の構成のうち、一部構成のみを示す図面である。
【0095】
さらに具体的に、
図7のエアロゾル生成装置1は、前述した制御部12、検知信号生成部18a、検知信号伝逹部18bのみならず、コンポーネント着脱空間に該当するシガレット挿入口710及びUSB端子730を含む。
図7において、検知信号生成部18a及び検知信号伝逹部18bは、2個ずつ存在すると図示されているが、コンポーネント着脱空間の数が増加すれば、その増加したコンポーネント着脱空間の数に比例して、検知信号生成部18a及び検知信号伝逹部18bの数も増加しうる。また、
図7に図示されていないが、検知信号生成部18aまたは検知信号伝逹部18bは、
図6で説明したスイッチ19を含んでいる。
【0096】
以下、
図7において、制御部12が浸水検知信号を受信する過程を時系列的に説明し、説明の便宜上、
図6を参照する。
【0097】
まず、制御部12は、試験信号を周期的に生成し、検知信号生成部18aに送信する。検知信号生成部18aは、コンポーネント着脱空間のうち、1つであるシガレット挿入口710の開閉口から既設定の第1距離以内に位置している。
【0098】
図7を参照すれば、検知信号生成部18aは、シガレット挿入口710の開閉口から第1距離であるdだけ離隔されている。第1距離は、既設定の距離値であって、コンポーネント着脱空間に備えられている開閉口と十分に近い距離であって、開閉口を介して流入された液体750が検知信号生成部18aではない他の回路を浸水させてエアロゾル生成装置1の破損につながらない距離が望ましい。この際、検知信号生成部18aは、スイッチ19を含み、スイッチ19は、液体750によって一時的にショート(short)回路を構成する。また、第1距離を測定する方向は、検知信号生成部18aと開閉口間の横、縦、対角線距離のうち、いずれか1つになり、
図7において図示されている第1距離の測定方向は、一例になりうる。
【0099】
スイッチ19が液体750によって一時的にショート回路を構成することにより、検知信号伝逹部18bは、検知信号生成部18aと電気的に閉回路を構成し、検知信号生成部18aが試験信号から生成した浸水検知信号を受信することができる。検知信号伝逹部18bは、受信した浸水検知信号それ自体を制御部12に伝達するか、浸水検知信号を1次的に加工(フィルタリング遂行)して制御部12に伝達することができる。制御部12は、浸水検知信号を受信し、シガレット挿入口710の開閉口を介して液体750が流入されたと判断することができる。
【0100】
選択的一実施例として、検知信号生成部18aではなく検知信号伝逹部18bがスイッチ19を内部的に含んでもよい。その場合、検知信号伝逹部18bは、コンポーネント着脱空間の開閉口から既設定の第2距離以内に位置し、開閉口を介して流入された液体750を迅速に感知することができる。一例として、検知信号伝逹部18bは、シガレット挿入口710の開閉口から既設定の第2距離であるd以内に位置してもよい。ここで、第2距離は、コンポーネント着脱空間の開閉口と検知信号伝逹部18bとの距離値と定義され、実施例によって、前述した第1距離と同値でもあるが、液体750によってショート回路を構成するスイッチ19は、検知信号生成部18a及び検知信号伝逹部18bのうち、いずれか1つに含まれるので、スイッチ19を含む構成が何なのかによって、第1距離及び第2距離のうち、いずれか1つの値のみがエアロゾル生成装置1で浸水を検知するための値として予め設定されうる。
【0101】
制御部12は、検知信号伝逹部18bから浸水検知信号を受信した後、受信された浸水検知信号に基づいてエアロゾル生成装置1の浸水事実を判断することができる。
【0102】
前述した説明では、コンポーネント着脱空間がシガレット挿入口710である場合を例として説明したが、コンポーネント着脱空間がUSB端子730である場合にも、同じ過程を通じて浸水検知信号が制御部12に到逹可能であるということは、当分野の通常の技術者に自明であろう。
【0103】
図8Aは、
図6及び
図7で説明したスイッチの機能を詳細に説明するための回路の一例を示す図面である。
【0104】
より具体的に、
図8Aは、エアロゾル生成装置1の一部構成である検知信号生成部18a、検知信号伝逹部18b、スイッチ19、及び接地20を示しており、エアロゾル生成装置1の開閉口を介して液体が流入されていない状態での回路図を簡略に図示している。以下では、説明の便宜上、
図6を参照して説明する。
【0105】
まず、制御部12は、試験信号を周期的に生成して検知信号生成部18aに送信し、検知信号生成部18aを受信した試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することができる。但し、エアロゾル生成装置1のコンポーネント着脱空間に備えられている開閉口に液体が流入されていない状態では、スイッチ19がオープン回路で動作し、検知信号生成部18aが閉回路(closed circuit)を構成することができないので、制御部12が送信した試験信号は、検知信号生成部18aに到達されない。
【0106】
一方、検知信号伝逹部18bは、スイッチ19の開閉状態と関係なく制御部12と連結されて閉回路を構成しているので、検知信号伝逹部18bから出力される電流は、抵抗を通じて接地20方向に流れる。
【0107】
図8Bは、
図6及び
図7で説明したスイッチの機能を詳細に説明するための回路の他の一例を示す図面である。
【0108】
より具体的に、
図8Bは、エアロゾル生成装置1の一部構成である検知信号生成部18a、検知信号伝逹部18b、スイッチ19、及び接地20を示しており、エアロゾル生成装置1の開閉口を介して液体が流入された状態での回路図を簡略に図示している。以下、説明の便宜上、
図6を参照して説明する。
【0109】
まず、制御部12は、試験信号を周期的に生成して検知信号生成部18aに送信し、検知信号生成部18aを受信した試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することができる。エアロゾル生成装置1のコンポーネント着脱空間に備えられている開閉口に液体が流入された状態では、スイッチ19がショート回路で動作し、検知信号生成部18aが閉回路(closed circuit)を構成可能なので、制御部12が送信した試験信号は、検知信号生成部18aに到達され、検知信号生成部18aは、試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することができる。
【0110】
実施例によって、試験信号と浸水検知信号は、同じ情報を含む信号でもあり、検知信号生成部18aは、別途の信号生成器を含まず、試験信号が単純通過する素子としても機能する。検知信号生成部18aで生成された浸水検知信号(電流)が検知信号伝逹部18bに伝達されるようにスイッチ19と接地20との間の抵抗素子の抵抗値は、十分に大きいことが望ましい。
【0111】
流入された液体によってスイッチ19のショート回路構成状態が解除されれば、
図8Bの回路は、
図8aのような回路に回帰されうる。前述したように、実施例によって、スイッチ19、抵抗と連結された接地20は、検知信号生成部18aまたは検知信号伝逹部18bに含まれる形態にも構成される。
図8A及び
図8Bのように、抵抗とスイッチと連結された接地を素子の間に配置し、フローティング(floating)状態の値をダウンさせる回路をプールダウン回路(Pull-down circuit)と称し、検知信号生成部18aまたは検知信号伝逹部18bは、プールダウン回路で構成されうる。
【0112】
選択的一実施例として、検知信号生成部18aは、エアロゾル生成装置1の開閉口に液体が流入された後、既設定の時間内に受信された試験信号に基づいて浸水検知信号を生成することができる。この選択的一実施例は、本発明において流入された液体がショート信号を発生させることにより、スイッチ19が一時的にONになる過程を反映した実施例であって、液体が流入されてスイッチ19がショートされても、試験信号が検知信号生成部18aに一定の時間内に受信されなければ、浸水検知信号が生成されないということを示す。この選択的一実施例を具現するために、制御部12が送信する試験信号の周期は、実験的及び経験的なデータによって適切に決定されることが望ましい。
【0113】
図9は、制御部が送信する試験信号及び制御部が受信する浸水検知信号を図式的に比較した図面である。
【0114】
図9の上端グラフは、制御部12が送信する試験信号の波形を示している。
図9の上端グラフによれば、制御部12が送信する試験信号は、P時間の間の特定値を有するハイ信号(high signal)で構成され、周期Tごとに生成され、検知信号生成部18aに送信されることが分かる。
【0115】
図9の下端グラフは、制御部12が受信する浸水検知信号であって、試験信号と波形比較のために正規化(normalization)過程を経た信号の波形を示している。
図9の下端グラフによれば、制御部12が受信する浸水検知信号は、試験信号で初めてハイ(high)値が出力されるときには、それと対応するハイ値が出力されないが、二番目周期でハイ値が出力されるときには、それと対応するハイ値が出力されることが分かる。浸水検知信号で試験信号と異なって最初のハイに対応する値が出力されていないことは、液体がエアロゾル生成装置1に流入されず、スイッチ19がショート回路を構成していないことを理由にし、試験信号の二番目ハイに対応する値が出力されたことは、液体がエアロゾル生成装置1に流入され、スイッチ19がショート回路を構成したことを理由とする。
【0116】
制御部12は、試験信号と浸水検知信号とを比較した結果、2つともハイ値が出力される区間が把握されれば、エアロゾル生成装置1が浸水されたと判断することができる。他の例として、制御部12は、試験信号を周期的に送信する過程で、浸水検知信号が受信されないか、浸水検知信号が受信されても、試験信号の波形と非類似の浸水検知信号が受信されるならば、エアロゾル生成装置1が浸水されず、正常動作していると判断することができる。
【0117】
選択的一実施例として、制御部12は、試験信号と浸水検知信号とを比較するものではなく、浸水検知信号と既保存の基準浸水信号とを比較した結果によって、浸水如何を判断することもできる。この選択的一実施例によれば、浸水検知信号を試験信号の波形に合わせて正規化させる過程を省略し、直ちに基準浸水信号と比較して浸水如何を判断可能となる。基準浸水信号についての情報は、
図6において、制御部12または保存装置17に保存されうる。
【0118】
図10は、本発明によるエアロゾル生成装置の浸水を検知する方法の一例を示すフローチャートである。
【0119】
図10による方法は、
図6によるエアロゾル生成装置1によって具現されうるので、以下では、
図6に基づいて説明し、
図6で説明した内容と重複した説明については省略する。
【0120】
まず、制御部12は、周期的に試験信号を生成して送信する(S1010)。
【0121】
コンポーネント着脱空間の開閉口に液体が流入されれば(S1030)、流入された液体によるショート信号によってスイッチ19がONになって動作する(S1050)。
【0122】
スイッチ19がONになった直後、制御部12が新たな試験信号を生成して、検知信号生成部18aに送信すれば、検知信号生成部18aが試験信号に基づいた浸水検知信号を生成し、検知信号伝逹部18bに伝達される(S1070)。段階S1070において、OFFになったスイッチ19によって電気的に連結が解除されていた検知信号生成部18a及び検知信号伝逹部18bは、段階S1050においてスイッチがONになって動作されることにより、電気的に連結され、互いに信号の送受信が可能となる。
【0123】
制御部12は、検知信号伝逹部18bから浸水検知信号を受信し、その受信した浸水検知信号をエアロゾル生成装置1の開閉口を介して液体が流入されたか(浸水されたか)否かを判断する(S1090)。実施例によって、制御部12は、エアロゾル生成装置1の開閉口を介して液体が流入されたか否かを判断するために、
図9で説明したように、試験信号と浸水検知信号とを比較した結果を用いてもよく、浸水検知信号と既保存の基準浸水信号とを比較した結果を用いてもよい。
【0124】
本発明では、エアロゾル生成装置1に液体が流入されたとき、液体感知センサを別途に具備せずとも、流入された液体によってショートされるスイッチ回路及びその回路によってエアロゾル生成装置1の浸水を検知可能となることにより、液体感知センサをエアロゾル生成装置の基板に独立した空間を割り当てなくてもよいので、エアロゾル生成装置1の小型化が容易になる長所がある。また、本発明によれば、相対的に高価である液体感知センサを全く使用せずとも、エアロゾル生成装置1に対する浸水が検知可能となり、エアロゾル生成装置1の作製コストが顕著に低減する効果を期待することができる。
【0125】
前述した本発明による実施例は、コンピュータ上で多様な構成要素を通じて実行されるコンピュータプログラムの形態に具現され、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータで判読可能な媒体に記録されうる。この際、媒体は、ハードディスク、フロッピィー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気光媒体(magneto-optical medium)、及びROM、RAM、フラッシュメモリのようなプログラム命令語を保存し、実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含んでもよい。
【0126】
一方、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものでもある。コンピュータプログラムの例には、コンパイラによって作われたような機械語コードのみならず、インタープリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードが含まれてもよい。
【0127】
本発明で説明する特定の実行は、一実施例であって、如何なる方法によっても、本発明の範囲を限定するものではない。明細書の簡潔さのために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、前記システムの他の機能的な側面の記載は、省略される。また、図面に示された構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的な連結及び/または物理的または回路的連結を例示的に示したものであって、実際装置では、代替可能であるか、さらなる多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結として示される。また、「必須の」、「重要に」のように具体的な言及がなければ、本発明を適用するに当たって、必ずしも必要な構成要素ではない。
【0128】
本発明の明細書(特に、特許請求の範囲において)において「前記」という用語及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数にいずれも該当しうる。また、本発明において範囲(range)を記載した場合、前記範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであって(これに反する記載がなければ)、発明の詳細な説明に前記範囲を構成する各個別的な値を記載したものと同一である。最後に、本発明による方法を構成する段階について明白に順序を記載するか、反する記載がなければ、前記段階は、適当な順序によって行われる。必ずしも前記段階の記載順序によって、本発明が限定されるものではない。本発明において全ての例または例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に本発明を詳細に説明するためのものであって、特許請求の範囲によって限定されない限り、前記例または例示的な用語によって、本発明の範囲が限定されるものではない。また、当業者は、多様な修正、組合わせ及び変更が加えられた特許請求の範囲またはその均等物の範疇内で設計条件及びファクタによって構成されることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明の一実施例は、次世代電子タバコを製造するのに用いられる。