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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】ブロックマット及びそれを用いたマット
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/04 20060101AFI20220208BHJP
【FI】
A47C27/04 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2017173112
(22)【出願日】2017-09-08
(65)【公開番号】P2019047888
(43)【公開日】2019-03-28
【審査請求日】2019-12-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000133098
【氏名又は名称】株式会社タチエス
(73)【特許権者】
【識別番号】591074622
【氏名又は名称】株式会社タチエスH&P
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】島崎 満雄
(72)【発明者】
【氏名】高木 正秋
(72)【発明者】
【氏名】長井 邦雄
(72)【発明者】
【氏名】村石 正三
(72)【発明者】
【氏名】橋本 貴之
(72)【発明者】
【氏名】薬袋 昌三
(72)【発明者】
【氏名】北句 悟
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0069682(KR,A)
【文献】実開昭59-141861(JP,U)
【文献】登録実用新案第3003526(JP,U)
【文献】特開平08-084639(JP,A)
【文献】特開2001-161505(JP,A)
【文献】特開平09-019346(JP,A)
【文献】特開2000-139620(JP,A)
【文献】特開2004-243007(JP,A)
【文献】特開2004-344640(JP,A)
【文献】実開昭63-197454(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/00 - A47C 27/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基材を重ね合せて形成されて前記重ね合わせた複数の基材を貫通する穴が成形された柔軟部材と、
前記柔軟部材に成形された前記複数の基材を貫通する穴に装着されたポケットコイルばねと、
一部が前記柔軟部材の前記重ね合わせた複数の基材の間に挟まれていて成形された穴に前記ポケットコイルばねが挿入されている接続部材と
を有することを特徴とするブロックマット。
【請求項2】
請求項1記載のブロックマットであって、前記接続部材の前記柔軟部材から外にはみ出
した部分には、前記ポケットコイルばねが挿入された穴と同じ形状の穴が成形されている
ことを特徴とするブロックマット。
【請求項3】
複数の基材を重ね合せて形成されて前記重ね合わせた複数の基材を貫通する穴が成形された柔軟部材と、
前記柔軟部材に成形された前記複数の基材を貫通する穴に装着されたポケットコイルばねと、
前記柔軟部材の前記重ね合わせた複数の基材の間に挟まれていて成形された穴に前記ポケットコイルばねが挿入されて周囲に締結部材が取り付けられている接続部材と
を有することを特徴とするブロックマット。
【請求項4】
請求項3記載のブロックマットであって、前記締結部材がファスナーであることを特徴
とするブロックマット。
【請求項5】
複数の基材を重ね合せて形成した柔軟部材と前記柔軟部材に成形された前記柔軟部材を貫通する穴に装着されたポケットコイルばねとを有するブロックマットと、
複数の前記ブロックマットを覆う袋状のカバーシートと
を備えたマットであって、
複数の前記ブロックマットのうち隣接する前記ブロックマットが柔軟な接続部材で互いに接続されることにより複数の前記ブロックマットが一体化された状態で前記カバーシートにより覆われていることを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項6】
請求項記載のブロックマットを用いたマットであって、前記ブロックマットを構成す
る前記柔軟部材は上層の基材部と下層の基材部との2層が重ねられて形成され、前記接続
部材は前記上層の基材部と前記下層の基材部との間に挟まれて隣接する前記ブロックマッ
ト間を接続していることを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項7】
請求項記載のブロックマットを用いたマットであって、前記接続部材の複数の箇所に
は穴が形成されており、前記複数の箇所に形成された穴には、複数の前記ブロックマット
のうち隣接する前記ブロックマットのそれぞれに装着された前記ポケットコイルばねが貫
通していることを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項8】
請求項に記載のブロックマットを用いたマットであって、前記上層の基材部と前記下
層の基材部との間に挟まれた前記接続部材は、周辺部に接続材が取り付けられており、複
数の前記ブロックマットのうち隣接する前記ブロックマット間でそれぞれの前記ブロック
マットの前記上層の基材部と前記下層の基材部との間に挟まれた前記接続部材が前記接続
材により締結されていることを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項9】
請求項記載のブロックマットを用いたマットであって、前記接続材がファスナーであ
ることを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項10】
請求項7又は8に記載のブロックマットを用いたマットであって、前記上層の基材部の前記下層の基材部との間、又は、前記上層の基材部の前記下層の基材部と反対の側に空気が流通する空間が形成されていることを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項11】
複数のブロックマットと、
複数の前記ブロックマットを覆う袋状のカバーシートと
を備えたブロックマットを用いたマットであって、
前記ブロックマットは、
上層の基材と下層の基材で構成される2層構造を有して前記上層の基材と前記下層の基材とには前記上層の基材と前記下層の基材とを貫通する穴が複数形成されている柔軟部材と、
前記柔軟部材の前記上層の基材と前記下層の基材とを貫通する穴に装着されて内部に柔軟な部材が充填されたポケットコイルばねと、
前記上層の基材と前記下層の基材との間に挟まれて、前記上層の基材と前記下層の基材とに装着された前記ポケットコイルばねが貫通する穴が形成された接続部材と、
を備えたことを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項12】
請求項11記載のブロックマットを用いたマットであって、前記上層の基材と前記下層
の基材とに装着された前記ポケットコイルばねの自由長は、前記上層の基材と前記下層の
基材とを重ね合わせた寸法よりも大きいことを特徴とするブロックマットを用いたマット
【請求項13】
請求項11記載のブロックマットを用いたマットであって、前記ポケットコイルばねの
内部に充填された前記柔軟な部材は、前記上層の基材と前記下層の基材とにそれぞれ前記
貫通する穴を形成するときに前記上層の基材又は前記下層の基材から発生した端材である
ことを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項14】
請求項11記載のブロックマットを用いたマットであって、前記接続部材に形成された
前記ポケットコイルばねが貫通する穴には、隣接する前記ブロックマットのそれぞれの前
記上層の基材と前記下層の基材とに形成された前記貫通する穴に装着された前記ポケット
コイルばねが貫通していることを特徴とするブロックマットを用いたマット。
【請求項15】
請求項11記載のブロックマットを用いたマットであって、隣接する前記ブロックマッ
トは、前記接続部材に取り付けられたファスナーにより接続されていることを特徴とする
ブロックマットを用いたマット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のブロックマットを接続して1つのマットを形成するブロックマット及びそれを用いたマットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマットの構成として、特許文献1には、スポンジで形成された、頭側から脚側に至る5つのマット用の基体をマットカバーで覆ったマットについて記載されている。各マット用の基体は、各部位によって長さは異なるが、幅が700~2000mm、厚さが60~140mmであり、各基体には径が30~50mmの貫通穴が多数形成されていて、その貫通穴の内部には外周を保護筒で囲まれた圧縮ばねが装着されている構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-11851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているマットの構成では、スポンジで形成されたマットの基体の厚さが60~140mm(例として、80mmの場合を示している)、幅が最大で2000mmもある。このような柔軟で厚みのある大きな部材に、外周を保護筒で囲まれた圧縮ばねを装着するための穴として、30~50mmの径の貫通穴を曲がらずに正常に形成するには、汎用の加工機(例えば、真空圧接裁断設備)で対応することが難しい。そのために、専用の穴あけ加工機を開発することが必要になる。これは、マット基体の加工コストを高くしてしまい、結果として、マットの価格を引き上げてしまうことになる。
【0005】
本発明は、上記した課題を解決して、汎用の加工機を用いてマットの基体に穴あけ加工を行うことが可能なブロック状のマットを複数組み合わせて1つのマットを構成する、ブロックマット及びそれを用いたマットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために、本発明では、ブロックマットを、複数の基材を重ね合せて形成されてこの重ね合わせた複数の基材を貫通する穴が成形された柔軟部材と、柔軟部材に成形された複数の基材を貫通する穴に装着されたポケットコイルばねと、一部が柔軟部材の重ね合わせた複数の基材の間に挟まれていて成形された穴にポケットコイルばねが挿入されている接続部材とを備えて構成した。
【0007】
また、上記した課題を解決するために、本発明では、ブロックマットを、複数の基材を重ね合せて形成されてこの重ね合わせた複数の基材を貫通する穴が成形された柔軟部材と、柔軟部材に成形された複数の基材を貫通する穴に装着されたポケットコイルばねとを有し、柔軟部材の重ね合せた複数の基材のうちの1つの層の基材の外周部には凸部が形成され、この凸部が形成された外周部に対向する側の外周部には凸部と同一形状の凹部を形成して構成した。
【0008】
更に、上記した課題を解決するために、本発明では、複数の基材を重ね合せて形成した柔軟部材とこの柔軟部材に成形されたこの柔軟部材を貫通する穴に装着されたポケットコイルばねとを有するブロックマットと、複数のブロックマットを覆う袋状のカバーシートとを備えたブロックマットを用いたマットにおいて、複数のブロックマットのうち隣接するブロックマットが柔軟な接続部材で互いに接続されることにより複数の前記ブロックマットが一体化された状態でカバーシートにより覆われるように構成した。
【0009】
更にまた、上記した課題を解決するために、本発明では、複数のブロックマットと、複数のブロックマットを覆う袋状のカバーシートとを備えたブロックマットを用いたマットにおいて、ブロックマットは、上層の基材と下層の基材で構成される2層構造を有して上層の基材と下層の基材とには上層の基材と下層の基材とを貫通する穴が複数形成されている柔軟部材と、柔軟部材の上層の基材と下層の基材とを貫通する穴に装着されて内部に柔軟な部材が充填されたポケットコイルばねと、上層の基材と下層の基材との間に挟まれて、上層の基材と下層の基材とに装着されたポケットコイルばねが貫通する穴が形成された接続部材とを備えて構成した。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、同一形状のブロック状のマット(ブロックマット)を基材を2層重ねた2層構造として基材の厚みをブロックマットの半分としたことにより、軸曲がりの無い貫通穴の形成を比較的安価な汎用的な加工機(例えば、真空圧接裁断設備)を用いて行うことを可能にした。
【0011】
また、本発明によれば、ブロックマットを複数接続させて構成したことにより、ポリウレタンで形成された基材の取り扱いが容易になり、マットを製造する場合の作業性、特に、袋状に形成されたカバーシートの内部にブロックマットを挿入する場合の作業性を向上させることができるようになった。
【0012】
更に、本発明によれば、マットを複数のブロックマットを接続して構成し、それらの接続部分を柔軟な部材(本実施例では布)で構成したことにより、複数のブロックマットを接続部分で折り曲げることができ、マットを容易に折り畳むことが出来るようにした。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例1に係るマットの斜視図である。
図2】本発明の実施例1に係るマットの図1のA-A断面の矢視図である。
図3】本発明の実施例1に係るマットを構成するブロックマットの基材の断面図である。
図4】本発明の実施例1に係るマットを構成するブロックマットの貫通穴に装着するポットコイルばねの斜視図である。
図5】本発明の実施例1に係るマットを構成するブロックマットを接続する接続部材の平面図である。
図6】本発明の実施例1に係るマットを構成するブロックマットと接続部材との関係を示すブロックマットと接続部材との斜視図である。
図7】本発明の実施例1に係るマットの組立て手順を示す図である。
図8】本発明の実施例1に係るマットの第1の変形例を示すマットの部分断面図である。
図9】本発明の実施例1に係るマットの第2の変形例を示す下側の基材の斜視図である。
図10】本発明の実施例1に係るマットの第2の変形例を示すマットの部分断面図である。
図11】本発明の実施例2に係るマットを構成するブロックマットを接続する接続部材の平面図である。
図12】本発明の実施例2に係るマットを構成するブロックマットを接続部材で接続した状態を示すブロックマットと接続部材との斜視図である。
図13】本発明の実施例2に係るマットの部分断面図である。
図14】本発明の実施例3に係るマットを構成するブロックマットの平面図である。
図15】本発明の実施例3に係るマットを構成するブロックマットを複数背いつ属した状態を示す斜視図である。
図16】本発明の実施例3に係るマットの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、同一形状のブロック状のマット(ブロックマット)を複数繋ぎ合わせられるような構造にして、それらをカバーで覆うことによりひとつのマットを構成するようにしたものである。
【0015】
また、ひとつのブロックマットを、上下2層の基材を重ねて構成することにより、1枚の基材の厚みを汎用の穴あけ加工機を用いて加工しても貫通穴を曲がらずに形成できるようにしたものである。
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は原則として省略する。
【0017】
ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
【実施例1】
【0018】
本実施例に係る複数のブロックマットを組み合わせて形成したマット100の斜視図を図1に示す。本実施例では、マット100として、ベッドなどに用いるマットレスに適用した場合について説明する。
【0019】
図1に示したマット100は、6個のブロックマット110-1乃至110-6を組み合わせて、それら全体をカバーシート120で覆って構成されている。6個のブロックマット110-1から110-6は、それぞれを組み合わせてマット100として構成した場合に、互いの位置がずれてマット100に偏りが生じないように、隣接するブロックマット同士が接続部材で接続されている。
【0020】
図1のA-A断面の矢視図を、図2に示す。
マット100の断面は、全体を覆うカバーシート120の内側に、ポリウレタンで形成された下側のワディング114と上側のワディング115が上下に配置されている。
【0021】
図2には、ブロックマット110-1,110-2,110-3の断面構造が示されているが、何れのブロックマットも同じ構成であるので、ブロックマット110-2を代表例として、左右のブロックマット110-1と110-3の一部も含めて、その構成について説明する。
【0022】
図2に示した構成において、カバーシート120の内側で、ブロックマット110-2の上下に配置した下側のワディング114と上側のワディング115の内側に、ポリウレタンで形成されたブロックマット110-2を構成する基材111-2と112-2とが2層に形成されている。基材111-2と112-2とには、多数の貫通穴が形成されていて、この多数の貫通穴の内部には、ポケットコイルばね130が挿入されている。
【0023】
ブロックマット110-2を、基材111-2と112-2との2層構造としたことにより、基材111-2と112-2との厚みを、ブロックマット110-2として必要な基材の厚みの半分とすることができる。例えば、ブロックマット110-2として必要な基材の厚みが80mmであるとすると、基材111-2と112-2との厚みは、それぞれ40mmとすればよい。
【0024】
ポリウレタンで形成される基材111-2及び112-2をこの程度の厚みとすることにより、汎用的な加工機(例えば、真空圧接裁断設備)を用いても、基材111-2及び112-2に対して、軸心に曲がりのない真直ぐな貫通穴を容易に形成することが出来る。このようにして複数の貫通穴を形成した基材111-2と112-2とを貫通穴の位置を合わせて重ね合わせることにより、ブロックマット110-2として必要な厚みのポリウレタン部材を形成することが出来る。図3に、基材111-1(~6)又は基材112-1(~6)の断面を示す。基材111-1(~6)又は基材112-1(~6)には、貫通穴116-1(116-2)が形成されている。
【0025】
ポケットコイルばね130の構成を、図4に示す。ポケットコイルばね130は、圧縮コイルばね131と、この圧縮コイルばね131の内部に詰め込んだ柔軟部材132、圧縮コイルばね131に外側を包み込む布ベルト133で構成されている。本実施例において、上側の基材111と下側の基材112とは均一の等しい厚さを有し、全ての貫通穴116-1(116-2)の径が等しくなるように図示していない加工機により貫通穴が形成される。したがって、その貫通穴の形成により発生する端材は全て同一形状を有している。ポケットコイルばね130の内部には、この端材2個が上下に並んで挿入されている。圧縮コイルばね131の内部に柔軟部材を詰め込むことにより、圧縮コイルばね131に負荷をかけて圧縮させるときに発生する音を抑制することができる。
【0026】
ポケットコイルばね130を構成する圧縮コイルばね131の無負荷の場合の自由長は、2層の基材111-2と112-2とを積み重ねたときの全体の厚みよりも大きくなるように設定する。図4に示すように、布ベルト133は圧縮コイルばね131の上下面および両側面を1周して覆うリング状の布であり、その長さは、圧縮コイルばね131が無負荷の場合に上下面および両側面を1周する長さと同じか、その長さよりも短くなるように設定されている。そしてこの布ベルト133の長さを調整することで、圧縮コイルばね131の長さ、即ちポケットコイルばね130の高さを変えることができるとともに、その硬さも調整することが出来る。布ベルト133の長さを短くするほど、ポケットコイルばね130の高さは低くなり、硬さは硬くなる。
【0027】
図2に示した構成で、ブロックマット110-2は、隣接するブロックマット110-1及び110-3と、接続部材113で接続されている。この接続部材113は、例えば布やビニールなどの柔軟な部材で形成されている。
【0028】
図5に、接続部材113の平面図を示す。布などの柔軟な部材で構成される接続部材113には、基材111-2と112-2とに形成された貫通穴と同じ大きさの4個の穴1131乃至1134が形成されている。
【0029】
4個の穴1131乃至1134のうち、穴1131と1132の間隔及び穴1133と1134との間隔は、基材111-2と112-2とに形成された貫通穴116と同じピッチである。また、穴1131と1133との間隔及び穴1132と1134との間隔は、基材111-1と基材111-2とを側面で密着させたときに(図2に示した状態)、基材111-1の基材111-2に一番近い側の貫通穴116と基材111-2の基材111-1に一番近い側の貫通穴116との間隔と同じ間隔で形成されている。
【0030】
ブロックマット110-2を構成する下側の基材111-2と接続部材113との関係を、図6に示す。ブロックマット110-2を構成する下側の基材111-2には、ポケットコイルばね130を挿入するための貫通穴116が多数形成されている。ブロックマット110-2に隣接するブロックマット110-1及び110-3の基材111-1及び111-3にも、同様に、多数の貫通穴116が形成されている。
【0031】
実際には、下側の基材111-1乃至111-3は、下側のワディング114の上に設置され、下側の基材111-2に形成した貫通穴116にはポケットコイルばね130が挿入されて装着されているが、説明を簡単にするために、図6に示した構成においては、下側のワディング114及びポケットコイルばね130の表示を省略している。
【0032】
図6は、下側の基材111-2の貫通穴116に挿入したポケットコイルばね130のうち外周部のポケットコイルばね130と、隣接する基材111-1及び111-3の外周部のポケットコイルばね130とを、接続部材113の穴1131乃至1134に挿入するようにして、接続部材113を下側の基材111-2の上面にセットした状態を示している。
【0033】
接続部材113の穴1131乃至1134に隣接する基材111-1及び111-3の貫通穴116に装着されたポケットコイルばね130を通して接続部材113を基材111-1及び111-3の上面にセットすることにより、基材111-2は、隣接する基材111-1及び111-3と接続され、一体化される。
【0034】
図7に、本実施例に係るマット100の組立て手順を説明する。実際にはブロックマット110-1乃至110-6が同様な手順で組立てられていくが、図7においては、このうちブロックマット110-2を中心として、その両側のブロックマット110-1及び110-3に一部について説明する。
【0035】
先ず、図7の(a)に示すように、下側のワディング114の上に、下側の基材111-1乃至111-3を、互いに密着させて敷き詰める。
【0036】
この状態で、図7(b)に示すように、下側の基材111-1乃至111-3に形成した多数の貫通穴116に、ポケットコイルばね130を挿入する。このとき、ポケットコイルばね130の圧縮コイルばね131の内部には柔軟部材132が詰め込まれており、圧縮コイルばね131の外周が布ベルト133で押さえられて多少圧縮されている。これにより、ポケットコイルばね130を、下側の基材111-1乃至111-3に形成した貫通穴116の側壁面と干渉することなくスムーズに貫通穴116に挿入してすることができる。このようにして、ポケットコイルばね130は、下側の基材111-1乃至111-3に装着される。
【0037】
次に、図7(c)に示すように、隣接する基材111-1と111-2の互いに最も近い側の貫通穴116に挿入したポケットコイルばね130を接続部材113に形成された穴1131乃至1134に挿入して、接続部材113を基材111-1と111-2の表面にセットする。同様に、隣接する基材111-2と111-3の互いに最も近い側の貫通穴116に挿入したポケットコイルばね130を接続部材113に形成された穴1131乃至1134に挿入して、接続部材113を基材111-2と111-3の表面にセットする。
【0038】
このようにして基材111-1と111-2とに装着したポケットコイルばね130、及び、基材111-2と111-3とに装着したポケットコイルばね130をそれぞれ接続部材113の穴1131乃至1134に挿入することにより、基材111-1と111-2及び基材111-2と111-3とは接続部材113により接続されて、基材111-1乃至111-3を一体化することができる。
【0039】
次に、図7(d)に示すように、上側の基材112-1乃至112-3を、それぞれに形成された貫通穴にポケットコイルばね130を通して、それぞれ対応する下側の基材111-1乃至111-3の上に搭載する。この状態で、ポケットコイルばね130の長さは、下側の基材111-1乃至111-3と上側の基材112-1乃至112-3とを重ねた高さよりも多少高くなるように、ポケットコイルばね130の圧縮コイルばね131の長さが布ベルト133により調整されている。
【0040】
このようにして、接続部材113で接続されて一体化したブロックマット110-1,110-2,110-3が形成される。同様にして、ブロックマット110-4乃至110-6も一体化して形成され、それらは接続部材113によりブロックマット110-1,110-2,110-3と接続されて一体化されている。
【0041】
次に、図7(e)に示すように、上側の基材112-1乃至112-3の上に、上側のワディング115を重ねて上側の基材112-1乃至112-3の上面を全面覆う。この状態では、ポケットコイルばね130の上端部分が上側の基材112-1乃至112-3の上面から飛び出しているために、上側のワディング115と基材112-1乃至112-3の上面との間には、隙間が生じている。
【0042】
最後に、図7(a)乃至(e)の手順で組立てたブロックマット110-1乃至110-3を、図7(f)に示すように、袋状に形成されたカバーシート120の内部に挿入して、マット100を完成させる。
【0043】
袋状に形成されたカバーシート120の内部における上下の間隔は、下側の基材111-1乃至111-3と上側の基材112-1乃至112-3とを重ね合わせた寸法に下側のワディング114と上側のワディング115の寸法を足し合わせた程度に形成されている。そのために、カバーシート120の内部に挿入されたブロックマット110-1乃至110-3では、上側のワディング115によりポケットコイルばね130が押されて縮み、上側のワディング115が上側の基材112-1乃至112-3と接触した状態になっている。
【0044】
ここで、カバーシート120の内部に挿入したときにポケットコイルばね130が押されて縮む量を調整しておくことにより、マット100の柔らかさを調整することが出来る。即ち、カバーシート120の内部に挿入したときにポケットコイルばね130が押されて縮む量が大きくなるようにポケットコイルばね130を設定しておくと、マット100は硬くなる。一方、カバーシート120の内部に挿入したときにポケットコイルばね130が押されて縮む量が小さくなるようにポケットコイルばね130を設定しておくと、マット100は柔らかくなる。
【0045】
また、場所によってポケットコイルばね130の縮む長さ、又はばねの強さを変えることにより、マット100の硬さに分布を持たせることができる。
【0046】
なお、上記した実施例では、ブロックマット110を、基材111と112との2層構造とした例を示したが、基材111と112とを一体化して1層構造としても良い。この場合は、図7で説明した組立てのフローにおける(d)の工程がなくなる。更に、3層構造としても良い。
【0047】
本実施例によれば、マットを複数のブロックマットを接続して構成し、それらの接続部分を柔軟な部材(本実施例では布)で構成したことにより、複数のブロックマットを接続部分で折り曲げることができ、マットを容易に折り畳むことが出来るようになった。
【0048】
本実施例は、マット100として、ベッドなどに用いるマットレスに適用した場合について説明したが、ポケットコイルばね130の硬さやブロックマット110-1乃至110-6の基材111-1乃至111-6及び112-1乃至112-6を構成するポリウレタンの硬さを変えることにより、柔道用の畳に用いることも出来る。
【0049】
更に、小学校などで用いる運動用のマットにも使用することができる。この場合、ポケットコイルばね130の硬さやブロックマット110-1乃至110-6の基材111-1乃至111-6及び112-1乃至112-6を構成するポリウレタンの硬さを変えて種々の硬さのマットを取り揃えることにより、比較的体が小さい低学年用の柔らかいマットから、比較的体が成長した高学年用の比較的硬いマットまで、用途に応じた硬さのマットを用意することができる。また、その場合、マットの硬さに応じて、カバーシート120の色を変えることにより、外見上でマットの硬さを判別することが可能になる。
【0050】
また、ブロックマット110-1乃至110-6を組み合わせてマット100を形成する構成としたことにより、マット100の形状を従来の平面が長方形の形状に限られることがなくなる。すなわち、複数のブロックマット110を接続することにより、平面が長方形以外の種々の変形形状に対応することが可能になる。
【0051】
本実施例では、全ての部材が接着剤などを用いずに組み立てることが出来る。したがって特殊な装置を必要とせずに、ブロックマットを解体することが可能である。よって本実施例では解体が容易なブロックマット及びそれを用いたマットを提供することができる。ポケットコイルばねも布ベルトで覆っているだけなので、金属材料であるスプリングを容易に取り出すことができ、リサイクルの為の解体も容易に行なうことができる。
【0052】
本実施例によれば、マット100を複数のブロックマット110-1乃至110-6を接続して構成したことにより、ポリウレタンで形成された基材の取り扱いが容易になり、マット100を製造する場合の作業性、特に、袋状に形成されたカバーシート120の内部にブロックマット110-1乃至110-6を挿入する場合の作業性を向上させることができるようになった。
【0053】
また、ブロックマット110-1乃至110-6を2層構造として基材の厚みをブロックマットの半分をしたことにより、軸曲がりの無い貫通穴の形成を比較的安価な汎用的な加工機(例えば、真空圧接裁断設備)を用いて行うことを可能にしたので、ブロックマット110-1乃至110-6を比較的安価に形成することが可能になった。
【0054】
更に、本実施例によれば、マット100を複数のブロックマット110-1乃至110-6を接続して構成し、それらの接続部分を柔軟な部材(本実施例では布)で構成したことにより、複数のブロックマット110-1乃至110-6を接続部分で折り曲げることができ、マット100を容易に折り畳むことが出来るようになった。
【0055】
[変形例1]
実施例1の変形例として、マット100の内部に空気の通路を形成した場合について説明する。
実施例1においては、図7の(f)に示したように、袋状に形成されたカバーシート120の内部にブロックマット110-1乃至110-3を挿入したときに、ポケットコイルばね130が縮んで上側のワディング115が上側の基材112-1乃至112-3に接触するような構成について説明した。
【0056】
これに対して、本変形例においては、マット1001を、図8に示すように、袋状に形成されたカバーシート1201の内部にブロックマット110-1乃至110-3を挿入したときに、ポケットコイルばね1301が縮んでも上側のワディング115と上側の基材112-1乃至112-3との間に隙間140が形成されるように構成した。図8において、実施例1で説明した構成と同じものについては実施例1と同じ番号を付しており、重複を避けるために、その説明を省略する。
【0057】
マット1001をこのように構成したことにより、利用者がマット1001の上に寝たときに、その利用者の体重がかかった部分においてはポケットコイルばね1301が縮んで上側のワディング115が上側の基材112-1乃至112-3に密着する。一方、利用者の体重がかかっていない部分においては、上側のワディング115と上側の基材112-1乃至112-3との間の隙間140が維持される。これにより、隙間140の部分が空気の流路となり、マット1001の通気性が確保され、マット1001の爽快性を向上させることができる。
【0058】
[変形例2]
本変形例においては、2層構造にした上下の基材間に空気の流路を形成した場合について、図9及び図10を用いて説明する。図9及び図10において、実施例1で説明した構成と同じものについては実施例1と同じ番号を付しており、重複を避けるために、その説明を省略する。
【0059】
図9に、本変形例に係る下側の基材1111の斜視図を示す。本変形例に係る下側の基材1111には、実施例1で説明した下側の基材111の場合と同様に、ポリウレタンで形成された基材1111に多数の貫通穴116が形成されている。本変形例においては、基材1111の表面において多数の貫通穴116の間に、微小な突起部117を多数形成した点が、実施例1の場合と異なる。
【0060】
このような形状を有する下側の基材1111を用いて、実施例1における図7の(f)で説明した構成に対応する状態に組立てたものを図10に示す。図10に示した構成において、マット1002が無負荷の状態においては、下側の基材1111-1乃至1111-3と上側の基材112-1乃至112-3との間には、下側の基材1111-1乃至1111-3に形成された突起部117の高さに相当する分の隙間141が形成される。
【0061】
このような構成において、利用者がマット1002の上に寝たときに、その利用者の体重がかかった部分ではポケットコイルばね130が縮み、下側の基材1111-1乃至1111-3に形成された突起部117が上側の基材112-1乃至112-3に押されて潰れる。その結果、下側の基材1111-1乃至1111-3に上側の基材112-1乃至112-3が押し付けられて、下側の基材1111-1乃至1111-3と上側の基材112-1乃至112-3とは密着する。
【0062】
一方、利用者の体重がかかっていない部分においては、下側の基材1111-1乃至1111-3と上側の基材112-1乃至112-3との間は、突起部117の高さに相当する分の隙間141が維持される。これにより、隙間141の部分が空気の流路となり、マット1002の通気性が確保され、マット1002の爽快性を向上させることができる。
【0063】
なお、図9及び図10に示した構成においては、突起部117を下側の基材1111-1乃至1111-3の上面に形成した例を示したが、突起部117を上側の基材112-1乃至112-3の下面、すなわち下側の基材1111-1乃至1111-3に対抗する面の側に形成する構成としても良い。
【実施例2】
【0064】
実施例1においては、接続部材113を用いてブロックマット110を接続する構成について説明したが、本実施例では、接続部材113に代えて、端部にファスナーを取り付けた接続部材213を採用した構成について、図11図12を用いて説明する。なお、実施例1で説明した構成と同じ構成部品については図示を省略するか、又は、同じ部品番号を付して、その説明を省略する。
【0065】
本実施例は、実施例1において図7を用いて説明した組立工程のうち、(c)の工程が異なるものであり、そのほかの工程は実施例1で説明したものと同じであるので、その説明を省略する。
【0066】
図11は、本実施例に係る接続部材213の平面図である。接続部材213には、基材111-1乃至11-3に加工された貫通穴116と同じ形状の穴2131が、基材111-1乃至111-3に形成された貫通穴116と同じ数だけ形成されている。接続部材213は布で形成されており、その周囲の4つの辺には、ファスナー2132が取り付けられており、そのうち2辺には、ファスナースライダー2133が装着されている。
【0067】
図12は、実施例1における図6に対応する図である。実際には、図12において、下側の基材111-1乃至111-3は下側のワディング114の上に設置され、基材111-1乃至11-3に形成された貫通穴116にはポケットコイルばね130が挿入されて基材111-1乃至11-3に装着されている。しかし、説明を簡素化するために、下側のワディング114及びポケットコイルばね130の表示を省略している。
【0068】
図12は、接続部材213に形成された穴2131に、下側の基材111-1乃至111-3の貫通穴116に装着された図示していないポケットコイルばね130を通して、接続部材213-1乃至213-3を下側の基材111-1乃至111-3の上面にセットし、接続部材213-1と213-2との間をファスナースライダー2133-1を作動させてファスナー2132-1と2132-2で接続し、接続部材213-2と213-3との間をファスナースライダー2133-2を作動させてファスナー2132-2と2132-3で接続した状態を示している。
【0069】
このように、ファスナー2132-1,2132-2を用いて接続部材213-1乃至213-3を接続することにより、下側の基材111-1乃至111-3は一体化される。同様に、下側の基材111-4乃至111-6についてもファスナー2132でそれぞれの接続部材213を接続することにより一体化され、更に、基材111-1乃至111-6がファスナー2132で一体化される。
【0070】
このように、接続部材213―1乃至213-3をファスナー2132-1及び213-2で接続して一体化された下側の基材111-1乃至111-3は、実施例1において図7に示した(d)以降の工程と同じ工程を経て、断面を図13に示したような構成のマット200が完成する。本実施例に係るマット200は、下側の基材111-1乃至111-3と上側の基材112-1乃至112-3との間に、接続部材213-1乃至213-3が全面に亘って敷かれている。
【0071】
なお、上記した実施例では、接続部材213―1乃至213-3をファスナー2132-1及び213-2で接続する例を示したが、本実施例はこれに限られることは無く、ファスナー2132-1及び213-2に代えて、マジックテープ(登録商標)やマグネットボタンなどを用いても良い。
【0072】
なお、実施例1において説明した変形例1及び2は、本実施例に対しても適用することができる。
【0073】
本実施例による効果は実施例1で説明した効果と同じであるが、本実施例特有の効果としては、ブロックマット同士をファスナーで接続する構成としたので、ブロックマットの一部を新たなブロックマットと交換する作業が容易になるということが挙げられる。
【実施例3】
【0074】
実施例1及び実施例2においては、接続部材113又は213を用いて下側の基材111-1乃至111-3を接続する構成であったが、本実施例では、接続部材を用いずに下側の基材を直接接続する構成について、図14乃至16を用いて説明する。
【0075】
図14には、本実施例に係る下側の基材311の平面図を示す。本実施例に係る下側の基材311は、ポリウレタンで形成され、実施例1及び2の場合と同様に、複数の貫通穴3111が加工されている。下側の基材311の周囲の1辺には凸部3112が2箇所に形成されており、その辺と対向する辺には、凸部3112と同一形状で、凸部3112がぽったりはめ込まれるような凹部3113が2箇所に形成されている。
【0076】
このような形状を有する下側の基材311を接続した状態を図15に示す。図15においては、下側の基材311-1に形成された凹部3113-1に下側の部材311-2に形成された凸部3112-2がはめ込まれ、下側の部材311-2に形成された凹部3113-2に下側の部材311-3に形成された凸部3112-3がはめ込まれた状態を示している。このように、ある下側の基材の凹部3113に隣接する下側の基材の凸部をはめ込むことにより、隣接する下側部材同士を一体化させることができる。
【0077】
なお、この下側の基材311に重ね合わせる上側の基材112は、実施例1及び2で説明した上側の基材112と同一の形状を有している。即ち、下側の基材311には、周囲に凸部3112又は凹部3113が形成されているが、上側の基材112には、周辺に凸部又は凹部画形成されておらず、平坦な面で形成されている。
【0078】
図14に示したような平面形状を有する下側の基材311を用いたマット300の組み立て手順は、実施例1で図7を用いて説明した手順のうち(c)の工程を除いた手順と同じである。
【0079】
図16に、本実施例に係るマット300の断面を示す。本実施例に係るマット300は、下側の基材311-1乃至311-3に上側の基材112-1乃至112-3が全面に亘って直接接している。
【0080】
なお、実施例1において説明した変形例1及び2は、本実施例に対しても適用することができる。
【0081】
本実施例による効果は実施例1で説明した効果と同じであるが、本実施例特有の効果としては、ブロックマット同士を接続するのに接続部材を用いないので、接続部材を下側の基材にセットする工程が省け、より短時間でマットを組立てることができる。
【0082】
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。すなわち、上記実施例で説明した構成の一部をそれと等価な機能を有する手段で置き換えたものも本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
100,200,300・・・マット 110-1~6・・・ブロックマット 111-1~6,311・・・下側の基材 112-1~6・・・上側の基材 113,213・・・接続部材 114・・・下側のワディング 115・・・上側のワディング 116・・・貫通穴 117・・・突起部 120,1201・・・カバーシート 130・・・ポケットコイルばね
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16