(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】ソフトクローズ機構及び引戸
(51)【国際特許分類】
E05F 1/16 20060101AFI20220208BHJP
E05F 5/02 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
E05F1/16 B
E05F5/02 C
(21)【出願番号】P 2017174177
(22)【出願日】2017-09-11
【審査請求日】2020-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】師岡 聖
(72)【発明者】
【氏名】倉林 慶太
(72)【発明者】
【氏名】前 健哉
(72)【発明者】
【氏名】真原 裕
【審査官】芝沼 隆太
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-83769(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第03021685(FR,A1)
【文献】独国実用新案第202009016834(DE,U1)
【文献】特開2015-190290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 1/00-13/04
17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライドすることで開閉動作を行う開閉部材に採用されるソフトクローズ機構であって、
前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に該開閉部材に減衰力を付与するダンパーと、
前記開閉部材が開方向にスライドする場合に閉方向の付勢力を蓄積する一方で、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に該開閉部材に閉方向の付勢力を付与するスライド付勢部材と、
前記開閉部材の開方向及び閉方向に沿って配置されたレールと、
前記レールに沿ってスライドすることで、前記ダンパーの減衰力及び前記スライド付勢部材の付勢力を前記開閉部材に伝達するスライダーと、
前記スライダーに設けられ、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に、前記開閉部材に固定された被保持部材を保持して前記スライダーを前記開閉部材と一体にスライドさせる一方で、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に前記被保持部材を保持しない第1保持手段と、
前記スライダーにおける前記第1保持手段よりも前記開閉部材の開方向の側に設けられ、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に前記被保持部材を保持しない一方で、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に前記被保持部材を保持して前記スライダーを前記開閉部材と一体にスライドさせる第2保持手段と、
を備え、
前記スライド付勢部材は、前記開閉部材の全閉位置から所定の距離の第1区間を前記開閉部材が開方向にスライドする場合に閉方向の付勢力を蓄積しない無負荷状態になる一方で、前記第1区間に連続する第2区間を前記開閉部材が開方向にスライドする場合に閉方向の付勢力を蓄積する負荷状態になるソフトクローズ機構。
【請求項2】
前記スライダーを所定の位置にロックして該スライダーのスライドを不能にする一方で、ロックを解除して前記スライダーのスライドを可能にするロック手段を備え、
前記第1保持手段は、
前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に前記被保持部材が嵌まる第1閉方向姿勢と、第1開方向姿勢と、の間を揺動する第1揺動部材と、
前記第1開方向姿勢における前記第1揺動部材と当接し、前記第1揺動部材の前記第1開方向姿勢以上の閉方向への移動を規制するストッパーと、
前記第1揺動部材に、前記第1閉方向姿勢の方向の付勢力、又は前記第1開方向姿勢の方向の付勢力を付与する第1揺動付勢部材と、を備え、
前記第2保持手段は、
前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に前記被保持部材が嵌まる第2閉方向姿勢と、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に前記被保持部材が嵌まる第2開方向姿勢と、の間を揺動する第2揺動部材と、
前記第2揺動部材に、前記第2閉方向姿勢の方向の付勢力、又は前記第2開方向姿勢の方向の付勢力を付与する第2揺動付勢部材と、を備え、
前記ロック手段は、
前記スライダーに設けられ、前記レールに設けられたロック穴に対して挿脱する挿脱部材と、
前記挿脱部材に、該挿脱部材が前記ロック穴に挿入する挿入方向の付勢力を付与するロック付勢部材と、
前記第1揺動部材が前記第1閉方向姿勢から前記第1開方向姿勢に向けて揺動する場合に、前記ロック付勢部材の付勢力に抗して前記挿脱部材を前記ロック穴から脱出させる連動部材と、を備える請求項
1に記載のソフトクローズ機構。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載のソフトクローズ機構を備える引戸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引戸等に採用されるソフトクローズ機構及びそれを備えた引戸に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内の引戸に採用されているソフトクローズ機構は、引戸が閉まる際の衝撃をダンパーで吸収しつつ、全閉まで引戸をバネで引き込む機構として知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなソフトクローズ機構は、引戸の開き始めの区間でバネに力を蓄える必要があり、引戸の開き始めの動作力が大きくなるため、開き始めの操作性に改善の余地がある。また、例えば玄関の引戸は、建物の断熱性及び気密性を向上すべく、全閉時に家内側に引き込まれる構造を有しており、また、室内の引戸と比較して重量があるので、開き始めに大きな動作力が必要である。このため、仮に、玄関の引戸にソフトクローズ機構を設けた場合には、開き始めの動作力が非常に大きくなると予想されるため、開き始めの操作性の向上が強く求められる。なお、このような問題点は、ソフトクローズ機構を引戸に採用した場合に限定されず、引出等のスライドによる開閉動作を行うその他のものに採用した場合に、同様に発生することがある。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、開き始めの操作性を向上させたソフトクローズ機構及びそれを備えた引戸を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明は、スライドすることで開閉動作を行う開閉部材(例えば、後述の玄関の引戸1)に採用されるソフトクローズ機構であって、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に該開閉部材に減衰力を付与するダンパー(例えば、後述のダンパー19)と、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に閉方向の付勢力を蓄積する一方で、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に該開閉部材に閉方向の付勢力を付与するスライド付勢部材(例えば、後述するバネ20)と、を備え、前記スライド付勢部材は、前記開閉部材の全閉位置から所定の距離の第1区間を前記開閉部材が開方向にスライドする場合に閉方向の付勢力を蓄積しない無負荷状態になる一方で、前記第1区間に連続する第2区間を前記開閉部材が開方向にスライドする場合に閉方向の付勢力を蓄積する負荷状態になるソフトクローズ機構(例えば、後述のソフトクローズ機構5)を提供する。
【0007】
また、前記開閉部材の開方向及び閉方向に沿って配置されたレール(例えば、後述のレール17)と、前記レールに沿ってスライドすることで、前記ダンパーの減衰力及び前記スライド付勢部材の付勢力を前記開閉部材に伝達するスライダー(例えば、後述のスライダー18)と、前記スライダーに設けられ、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に、前記開閉部材に固定された被保持部材(例えば、後述のピン16)を保持して前記スライダーを前記開閉部材と一体にスライドさせる一方で、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に前記被保持部材を保持しない第1保持手段(例えば、後述の第1キャッチャー21)と、前記スライダーにおける前記第1保持手段よりも前記開閉部材の開方向の側に設けられ、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に前記被保持部材を保持しない一方で、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に前記被保持部材を保持して前記スライダーを前記開閉部材と一体にスライドさせる第2保持手段(例えば、後述の第2キャッチャー22)と、を備えることが好ましい。
【0008】
また、前記スライダーを所定の位置にロックして該スライダーのスライドを不能にする一方で、ロックを解除して前記スライダーのスライドを可能にするロック手段(例えば、後述のロックユニット23)を備え、前記第1保持手段は、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に前記被保持部材が嵌まる第1閉方向姿勢と、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に前記被保持部材が嵌まる第1開方向姿勢と、の間を揺動する第1揺動部材(例えば、後述の第1揺動片24)と、前記第1揺動部材に、前記第1閉方向姿勢の方向の付勢力、又は前記第1開方向姿勢の方向の付勢力を付与する第1揺動付勢部材(例えば、後述のバネ25)と、を備え、前記第2保持手段は、前記開閉部材が閉方向にスライドする場合に前記被保持部材が嵌まる第2閉方向姿勢と、前記開閉部材が開方向にスライドする場合に前記被保持部材が嵌まる第2開方向姿勢と、の間を揺動する第2揺動部材(例えば、後述の第2揺動片26)と、前記第2揺動部材に、前記第2閉方向姿勢の方向の付勢力、又は前記第2開方向姿勢の方向の付勢力を付与する第2揺動付勢部材(例えば、後述のバネ27)と、を備え、前記ロック手段は、前記スライダーに設けられ、前記レールに設けられたロック穴に対して挿脱する挿脱部材(例えば、後述の挿脱片28)と、前記挿脱部材に、該挿脱部材が前記ロック穴に挿入する挿入方向の付勢力を付与するロック付勢部材(例えば、後述のバネ29)と、前記第1揺動部材が前記第1閉方向姿勢から前記第1開方向姿勢に向けて揺動する場合に、前記ロック付勢部材の付勢力に抗して前記挿脱部材を前記ロック穴から脱出させる連動部材(例えば、後述の連動リンク30)と、を備えることが好ましい。
【0009】
また、本発明は、上記のソフトクローズ機構を備える引戸(例えば、後述の玄関の引戸1)を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のソフトクローズ機構及び引戸によれば、開き始めの操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係るソフトクローズ機構を備える玄関の引戸を示す正面図である。
【
図2】
図1に示す矢印Aの方向に視た玄関の引戸の横断面図である。
【
図4】レールを省略して示すソフトクローズ機構の背面図である。
【
図5A】引戸の閉動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、ソフトクローズ機構の動作が開始する時の状態を示す。
【
図5B】引戸の閉動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図5Aに示す状態の続きの状態を示す。
【
図5C】引戸の閉動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図5Bに示す状態の続きの状態を示す。
【
図5D】引戸の閉動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図5Cに示す状態の続きの状態を示す。
【
図5E】引戸の閉動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図5Dに示す状態の続きの状態を示す。
【
図5F】引戸の閉動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図5Eに示す状態の続きで、引戸が全閉位置に位置する状態を示す。
【
図6A】引戸の開動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、ソフトクローズ機構5の動作が開始する前の状態を示す。
【
図6B】引戸の開動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図6Aに示す状態の続きの状態を示す。
【
図6C】引戸の開動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図6Bに示す状態の続きの状態を示す。
【
図6D】引戸の開動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図6Cに示す状態の続きの状態を示す。
【
図6E】引戸の開動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図6Dに示す状態の続きの状態を示す。
【
図6F】引戸の開動作時のソフトクローズ機構の動作を説明する正面図であり、
図6Eに示す状態の続きの状態を示す。
【
図7A】引戸ガードを説明する斜視図であり、引戸ガード本体が収納された状態を示す。
【
図7B】引戸ガードを説明する斜視図であり、引戸ガード本体が引き出されて受け部と係合した状態を示す。
【
図7C】引戸ガードを説明する斜視図であり、引戸ガード本体が引き出されて受け部と係合した状態で引戸を半開きとしたときの状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について、
図1~
図4を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るソフトクローズ機構5を備える玄関の引戸1を示す正面図である。
図2は、
図1に示す矢印Aの方向に視た玄関の引戸1の横断面図である。
図3は、ソフトクローズ機構5の正面図である。
図4は、レール17を省略して示すソフトクローズ機構5の背面図である。なお、
図1においては、戸体3を実線で示し、その他を破線で示す。
【0013】
図1に示す玄関の引戸1は、枠体2と、戸体3と、戸袋4と、ソフトクローズ機構5と、等を備える。
【0014】
枠体2は、建物の出入口となる開口部6に取り付けられている。この枠体2は、上枠7と、下枠8と、左右一対の縦枠9,10と、を備え、矩形に枠組されている。上枠7における下方には、横方向(開方向OP及び閉方向CL)に沿ったガイドレール7aが形成されている。ガイドレール7aは、戸体3の上端に回転可能に固定された上戸車12を案内する。下枠8における上方には、横方向に沿ったガイドレール8aが形成されている。ガイドレール8aは、戸体3の下端に固定された下戸車13を案内する。
【0015】
図2に示すように、ガイドレール8aは、閉方向CLの端部における屋外側が屋内側に傾斜した形状を有している。このガイドレール8aは、戸体3の全閉時に当該戸体3を屋内側に引き込んで、建物の断熱性及び気密性を向上させる。
【0016】
図1に戻って説明する。閉方向CLの側の縦枠9には、戸体3の全閉時に当該戸体3の閉方向CLの側の側端部が当接する。開方向OPの側の縦枠10には、戸体3の全開時に戸袋4に収容された当該戸体3の開方向OPの側の側端部が当接する。
【0017】
戸体3は、手動で操作される扉であり、枠体2の内側において、開方向OP及び閉方向CLにスライドすることで開口部6の開閉動作を行う。この戸体3は、戸体本体11と、上戸車12と、下戸車13と、を備えている。戸体本体11は、70キロ超の鋼板からなる略矩形の形状を有している。上戸車12は、戸体本体11の上端における閉方向CLの端部に固定されている。この上戸車12は、上枠7に形成されたガイドレール7aに案内されることで、戸体本体11を開方向OP及び閉方向CLにスライドさせる。下戸車13は、戸体本体11の下端に固定されている。この下戸車13は、下枠8に形成されたガイドレール8aに案内されることで、戸体本体11を開方向OP及び閉方向CLにスライドさせる。
【0018】
戸袋4は、開口部6における開方向OPの側を塞ぐように設けられ、開方向OPにスライドした戸体3を収容する。
【0019】
ソフトクローズ機構5は、スライドすることで開閉動作を行う戸体3に搭載することによって、戸体3が閉まる際の衝撃を吸収しつつ、全閉まで戸体3を引き込む機構である。このソフトクローズ機構5は、開口部6の上端に、横方向に沿って設けられている。
【0020】
図3及び
図4に示すように、上戸車12は、戸車本体14と、二対の車輪15と、ピン16と、を備えている。戸車本体14は、戸体本体11の上端における閉方向CLの端部に固定されていることで、戸体本体11と一体となって開方向OP及び閉方向CLにスライドする。二対の車輪15は、自転可能に戸車本体14に取り付けられている。これら二対の車輪15は、上枠7(
図1参照)のガイドレール7a(
図1参照)を、開方向OP及び閉方向CLに転動する。ピン16は、二対の車輪15のうち、ソフトクローズ機構5に面する側で且つ閉方向CLの側の車輪15の中心に設けられている。このピン16は、ソフトクローズ機構5に接続することで、戸体3の開閉動作をソフトクローズ機構5に作用させると共に、ソフトクローズ機構5の動作を戸体3に作用させる。
【0021】
ソフトクローズ機構5は、レール17と、スライダー18と、ダンパー19と、バネ20と、第1キャッチャー21と、第2キャッチャー22と、ロックユニット23と、を備えている。
【0022】
レール17は、戸体3の開方向OP及び閉方向CLに沿って配置され、スライダー18を案内する。このレール17は、上戸車12に面する屋内側が開口した形状を有している。このため、レール17に案内されるスライダー18に設けられた第1キャッチャー21及び第2キャッチャー22が、上戸車12のピン16に接続可能となっている。レール17を構成する上板の下面には、所定の位置に、後述するロック穴17aが形成されている。
【0023】
スライダー18は、レール17に沿ってスライドする。このスライダー18は、閉方向CLの側の端部がレール17に固定されたダンパー19の開方向OPの側の端部を接続していると共に、閉方向CLの側の端部がレール17に固定されたバネ20の開方向OPの側の端部を接続している。このため、スライダー18は、当該スライダー18に設けられた第1キャッチャー21又は第2キャッチャー22に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が接続して、レール17に沿ってスライドすることで、ダンパー19の減衰力及びバネ20の付勢力を戸体3に伝達する。
【0024】
ダンパー19は、バネ20と並列となるようにレール17に沿って配置され、閉方向CLの側の端部がレール17に固定されていると共に、開方向OPの側の端部がスライダー18に固定されている。このダンパー19は、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に当該戸体3に減衰力を付与する。具体的に、ダンパー19は、戸体3が閉方向CLにスライドして、戸体3に固定された上戸車12のピン16がスライダー18に設けられた第1キャッチャー21に接続した場合に、引き続き戸体3が閉方向CLにスライドすることで、戸体3に減衰力を付与する。
【0025】
バネ20は、ダンパー19と並列となるようにレール17に沿って配置され、閉方向CLの側の端部がレール17に固定されていると共に、開方向OPの側の端部がスライダー18に固定されている。このバネ20は、戸体3が開方向OPにスライドする場合に閉方向CLの付勢力を蓄積する一方で、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に当該戸体3に閉方向CLの付勢力を付与する。
【0026】
具体的に、バネ20は、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16がスライダー18に設けられた第2キャッチャー22に接続した場合に、引き続き戸体3が開方向OPにスライドすることで、閉方向CLの付勢力を蓄積する負荷状態になる。ただし、バネ20は、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16がスライダー18に設けられた第2キャッチャー22に接続する前までは、閉方向CLの付勢力を蓄積しない無負荷状態になっている。
【0027】
一方で、バネ20は、戸体3が閉方向CLにスライドして、戸体3に固定された上戸車12のピン16がスライダー18に設けられた第1キャッチャー21に接続した場合に、引き続き戸体3が閉方向CLにスライドすることで、戸体3に閉方向CLの付勢力を付与する。
【0028】
第1キャッチャー21は、スライダー18における第2キャッチャー22よりも閉方向CLの側に設けられている。この第1キャッチャー21は、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持してスライダー18を戸体3と一体にスライドさせる一方で、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持しない。この第1キャッチャー21には、第1揺動片24の閉方向CLへの移動を規制するストッパー31が設けられている。
【0029】
具体的に、第1キャッチャー21は、第1揺動片24と、バネ25と、を備えている。第1揺動片24は、その先端に、U字状に切り欠かれた保持部24aを有している。この第1揺動片24は、スライダー18に揺動可能に取り付けられている。具体的に、第1揺動片24は、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が保持部24aに嵌まる第1閉方向姿勢(
図5D等参照)と、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が、第1揺動片24がストッパー31に当接することによりそれ以上の閉方向CLへの移動が規制された状態の保持部24aに嵌まる第1開方向姿勢(
図5E及び
図5F等参照)と、の間を揺動する。バネ25は、一端がスライダー18に固定され、他端が第1揺動片24に固定されている。このバネ25は、第1揺動片24に、第1閉方向姿勢の方向の付勢力、又は第1開方向姿勢の方向の付勢力を付与することで、第1揺動片24を第1閉方向姿勢又は第1開方向姿勢のいずれかに維持する。バネ25の力は、第1開方向姿勢の第1揺動片24の保持部24aに上戸車12のピン16が嵌まった戸体3が開方向OPにスライドした場合に、バネ20を伸長させずに第1揺動片24を揺動させて第1閉方向姿勢にするように設定されている。
【0030】
第2キャッチャー22は、スライダー18における第1キャッチャー21よりも開方向OPの側に設けられている。この第2キャッチャー22は、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持しない一方で、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持してスライダー18を戸体3と一体にスライドさせる。
【0031】
具体的に、第2キャッチャー22は、第2揺動片26と、バネ27と、を備えている。第2揺動片26は、その先端に、U字状に切り欠かれた保持部26aを有している。この第2揺動片26は、スライダー18における第1揺動片24よりも開方向OPの側に、第1揺動片24と所定の距離(例えば、3cm)だけ離れた箇所に揺動可能に取り付けられている。具体的に、第2揺動片26は、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が保持部26aに嵌まる第2閉方向姿勢(
図5A等参照)と、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が保持部26aに嵌まる第2開方向姿勢(
図5C等参照)と、の間を揺動する。バネ27は、一端がスライダー18に固定され、他端が第2揺動片26に固定されている。このバネ27は、第2揺動片26に、第2閉方向姿勢の方向の付勢力、又は第2開方向姿勢の方向の付勢力を付与することで、第2揺動片26を第2閉方向姿勢又は第2開方向姿勢のいずれかに維持する。
【0032】
ロックユニット23は、スライダー18を所定の位置にロックして当該スライダー18のスライドを不能にする一方で、そのロックを解除してスライダー18のスライドを可能にする。このロックユニット23は、挿脱片28と、バネ29と、連動リンク30と、を備えている。挿脱片28は、第2キャッチャー22(第2揺動片26を揺動可能に支持する支持部)に揺動可能に取り付けられ、レール17に設けられたロック穴17aに対して挿脱する。具体的に、挿脱片28は、レール17に設けられたロック穴17aに挿入した状態となってスライダー18を所定の位置にロックするロック姿勢(
図5D等参照)と、レール17に設けられたロック穴17aから脱出した状態となってロックを解除する解除姿勢(
図5F等参照)と、の間で揺動する。バネ29は、一端が第2キャッチャー22(第2揺動片26を揺動可能に支持する支持部)に固定され、他端が挿脱片28に固定されている。このバネ29は、挿脱片28に、ロック姿勢の方向の付勢力を付与する。連動リンク30は、一端30aが第1揺動片24に回転可能に取り付けられ、連動リンク30の延びる方向に長穴が形成された他端30bが挿脱片28に回転可能に且つスライド可能に取り付けられている。これにより、連動リンク30は、第1揺動片24と挿脱片28とを連動させる。具体的に、連動リンク30は、第1揺動片24が第1閉方向姿勢(
図5D等参照)から第1開方向姿勢(
図5E及び
図5F等参照)に向けて揺動する場合に、バネ29の付勢力に抗して挿脱片28をロック穴17aから脱出させる。挿脱片28がロック穴17aから脱出して解放された後は、バネ29は常に上方向への付勢力を発生させる(
図5F参照)。
【0033】
次に、
図5A~
図5Fを用いて、引戸1の閉動作時のソフトクローズ機構5の動作について説明する。
図5A~
図5Fは、引戸1の閉動作時のソフトクローズ機構5の動作を説明する正面図である。
図5Aは、ソフトクローズ機構5の動作が開始する時の状態を示す。
図5Bは、
図5Aに示す状態の続きの状態を示す。
図5Cは、
図5Bに示す状態の続きの状態を示す。
図5Dは、
図5Cに示す状態の続きの状態を示す。
図5Eは、
図5Dに示す状態の続きの状態を示す。
図5Fは、
図5Eに示す状態の続きの状態を示す。なお、
図5D~
図5Fでは、便宜上、ダンパー19及びバネ20の記載を省略している。
【0034】
戸体3が閉方向CLにスライドされると、
図5Aに示すように、戸体3に固定された上戸車12のピン16が、第2閉方向姿勢の第2揺動片26の保持部26aに嵌まる。この時、スライダー18は、ロックユニット23によってスライドが不能にされている。このため、
図5B及び
図5Cに示すように、第2揺動片26は、閉方向CLにスライドされる戸体3に固定された上戸車12のピン16によって揺動し、第2開方向姿勢になる。そして、戸体3に固定された上戸車12のピン16は、第2揺動片26の保持部26aから離脱する。
【0035】
その後、
図5Dに示すように、戸体3に固定された上戸車12のピン16が、第1閉方向姿勢の第1揺動片24の保持部24aに嵌まる。この時、スライダー18は、ロックユニット23によって所定の位置にロックされていてスライドが不能にされている。このため、
図5Eに示すように、第1揺動片24は、閉方向CLにスライドされる戸体3に固定された上戸車12のピン16によって揺動し、ストッパー31に当接して第1開方向姿勢になる。この時、挿脱片28は、連動リンク30によって、第1揺動片24の揺動に連動し、バネ29の付勢力に抗して揺動してロック穴17aから脱出する。これにより、ロックユニット23によるロックが解除され、スライダー18の閉方向CLへのスライドが開始される。結果、ダンパー19の減衰力及びバネ20の閉方向CLの付勢力が、スライダー18を介して戸体3に伝達される。その後、
図5Fに示すように、戸体3が全閉位置に到達して、開口部6が閉鎖される。
【0036】
次に、
図6A~
図6Fを用いて、引戸1の開動作時のソフトクローズ機構5の動作について説明する。
図6A~
図6Fは、引戸1の開動作時のソフトクローズ機構5の動作を説明する正面図である。
図6Aは、ソフトクローズ機構5の動作が開始する前の状態を示す。
図6Bは、
図6Aに示す状態の続きの状態を示す。
図6Cは、
図6Bに示す状態の続きの状態を示す。
図6Dは、
図6Cに示す状態の続きの状態を示す。
図6Eは、
図6Dに示す状態の続きの状態を示す。
図6Fは、
図6Eに示す状態の続きの状態を示す。なお、
図6A~
図6Cでは、便宜上、ダンパー19及びバネ20の記載を省略している。
【0037】
図6A及び
図6Bに示すように、戸体3が開方向OPにスライドされると、第1揺動片24は、開方向OPにスライドされる戸体3に固定された上戸車12のピン16によって揺動し、第1開方向姿勢から第1閉方向姿勢になる。そして、戸体3に固定された上戸車12のピン16は、第1揺動片24の保持部24aから離脱する。
【0038】
その後、
図6Cに示すように、戸体3に固定された上戸車12のピン16が、第2開方向姿勢の第2揺動片26の保持部26aに嵌まる。全閉位置から所定の距離のここまでの第1区間を戸体3が開方向OPにスライドする場合、バネ20は、閉方向CLの付勢力を蓄積しない無負荷状態になる。そしてここから、スライダー18の開方向OPへのスライドが開始され、バネ20に閉方向CLの付勢力が蓄積される。
【0039】
その後、
図6Dに示すように、スライダー18がロック穴17aに対応する位置までスライドすると、バネ29の付勢力によって挿脱片28がロック穴17aに挿入される。このように、スライダー18は、ロックユニット23によって所定の位置にロックされてスライドが不能になる。上記の第1区間に連続するここまでの第2区間を戸体3が開方向OPにスライドする場合、バネ20は、閉方向CLの付勢力を蓄積する負荷状態になる。そして、
図6E及び
図6Fに示すように、第2揺動片26は、開方向OPにスライドされる戸体3に固定された上戸車12のピン16によって揺動し、第2閉方向姿勢になる。
【0040】
その後、戸体3に固定された上戸車12のピン16は、第2揺動片26の保持部26aから離脱する。引き続き、戸体3は、開方向OPにスライドされる。
【0041】
以上説明した上記実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
玄関の引戸1が備えるソフトクローズ機構5は、スライドすることで開閉動作を行う戸体3に採用される機構であって、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に当該戸体3に減衰力を付与するダンパー19と、戸体3が開方向OPにスライドする場合に閉方向CLの付勢力を蓄積する一方で、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に当該戸体3に閉方向CLの付勢力を付与するバネ20と、を備え、バネ20は、戸体3の全閉位置から所定の距離の第1区間を戸体3が開方向OPにスライドする場合に閉方向CLの付勢力を蓄積しない無負荷状態になる一方で、第1区間に連続する第2区間を戸体3が開方向OPにスライドする場合に閉方向CLの付勢力を蓄積する負荷状態になる。
【0042】
また、本実施形態では、玄関の引戸1が備えるソフトクローズ機構5は、戸体3の開方向OP及び閉方向CLに沿って配置されたレール17と、レール17に沿ってスライドすることで、ダンパー19の減衰力及びバネ20の付勢力を戸体3に伝達するスライダー18と、スライダー18に設けられ、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持してスライダー18を戸体3と一体にスライドさせる一方で、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持しない第1キャッチャー21と、スライダー18における第1キャッチャー21よりも戸体3の開方向OPの側に設けられ、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持しない一方で、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16を保持してスライダー18を戸体3と一体にスライドさせる第2キャッチャー22と、を備えている。
【0043】
また、本実施形態では、玄関の引戸1が備えるソフトクローズ機構5は、スライダー18を所定の位置にロックして当該スライダー18のスライドを不能にする一方で、そのロックを解除してスライダー18のスライドを可能にするロックユニット23を備え、第1キャッチャー21は、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が嵌まる第1閉方向姿勢と、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が嵌まる第1開方向姿勢と、の間を揺動する第1揺動片24と、第1揺動片24に、第1閉方向姿勢の方向の付勢力、又は第1開方向姿勢の方向の付勢力を付与するバネ25と、を備え、第2キャッチャー22は、戸体3が閉方向CLにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が嵌まる第2閉方向姿勢と、戸体3が開方向OPにスライドする場合に、戸体3に固定された上戸車12のピン16が嵌まる第2開方向姿勢と、の間を揺動する第2揺動片26と、第2揺動片26に、第2閉方向姿勢の方向の付勢力、又は第2開方向姿勢の方向の付勢力を付与するバネ27と、を備え、ロックユニット23は、スライダー18に設けられ、レール17に設けられたロック穴17aに対して挿脱する挿脱片28と、挿脱片28に、当該挿脱片28がロック穴17aに挿入する挿入方向の付勢力を付与するバネ29と、第1揺動片24が第1閉方向姿勢から第1開方向姿勢に向けて揺動する場合に、バネ29の付勢力に抗して挿脱片28をロック穴17aから脱出させる連動リンク30と、を備えている。
【0044】
一般的なソフトクローズ機構は、引戸の開き始めの動作力が大きくなるので、開き始めの操作性に改善の余地がある。また、玄関の引戸1は、断熱性及び気密性の向上のため、ガイドレール8aが、閉方向CLの端部における屋外側が屋内側に傾斜した形状を有しており、また、室内の引戸と比較して重量があるので、開き始めに大きな動作力が必要となるが、本実施形態のソフトクローズ機構5によれば、バネ20の付勢力を蓄積する区間を、戸体3の全閉位置から所定の距離(例えば、3cm)ほどずらした位置からにしたことで、開き始めの動作力が過剰に大きくなることを防ぐことができる。
【0045】
また、バネ20の付勢力を蓄積する区間を、戸体3の全閉位置から所定の距離(例えば、3cm)ほどずらした位置からにしたことで、例えば採風のために引戸ガードを用いて戸体3を全閉位置から所定の距離(例えば、3cm)よりも小さい距離(例えば、1cm)だけ開いた僅かな隙間を空けた状態(換気モード)に維持することができる。このように引戸ガードを用いた場合には、採風を確保しつつ安全を確保することができる。
【0046】
ここで、引戸ガードについて
図7A~
図7Cを参照して説明する。
図7Aは、引戸ガード32を説明する斜視図であり、引戸ガード本体33が本体収納部34に収納された状態を示す。
図7Bは、引戸ガード32を説明する斜視図であり、引戸ガード本体33が引き出されて受け部35と係合した状態を示す。
図7Cは、引戸ガード32を説明する斜視図であり、引戸ガード本体33が引き出されて受け部35と係合した状態で引戸1を半開きとしたときの状態を示す。
【0047】
引戸ガード32は、引戸ガード本体33と、本体収納部34と、受け部35と、受け収納部36と、を備える。引戸ガード本体33及び本体収納部34は、縦枠9の見込み面に設けられる。受け部35及び受け収納部36は、戸体3における縦枠9側(戸先側)の屋内側見付面に設けられる。
【0048】
引戸ガード本体33は、長尺状に形成され、縦枠9の見込み面に取り付けられた溝を有する本体収納部34の溝内に収納可能となっている。具体的には、引戸ガード本体33の下端部が本体収納部34に回動可能に支持されることにより、引戸ガード本体33は、本体収納部34からの引き出しと、本体収納部34への収納が可能となっている。本体収納部34から引き出された引戸ガード本体33は、戸体3側見付方向に略水平に延びた状態となる(
図7B参照)。
【0049】
受け部35は、引戸ガード本体33の幅よりも長い長尺状に形成され、戸体3における縦枠9側(戸先側)の屋内側見付面に取り付けられた溝を有する受け収納部36の溝内に収納可能となっている。具体的には、受け部35の下端部が受け収納部36に回動可能に支持されることにより、受け部35は、受け収納部36からの引き出しと、受け収納部36への収納が可能となっている。受け収納部36から引き出された受け部35は、屋内側見込み方向に略水平に延びた状態となる(
図7B参照)。
【0050】
従って、本体収納部34から引き出されて戸体3側見付方向に略水平に延びた引戸ガード本体33は、受け収納部36から引き出されて屋内側見込み方向に略水平に延びた受け部35と係合可能となっている。引戸ガード本体33の先端には、引戸ガード本体33が完全に引き出されたときに下方に突出する本体返し部37が設けられており、受け部35の先端には、受け部35が完全に引き出されたときに上方に突出する受け返し部38が設けられているため、
図7Cに示すように互いの係合が解除されるのが防止される。これにより、採風を確保しつつ安全を確保することが可能となっている。
【0051】
以上、本発明の玄関の引戸1の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、本発明のソフトクローズ機構5は、引出等のスライドによる開閉動作を行うその他のものに採用することも可能であり、特に重量があるものに好ましく適用される。
【符号の説明】
【0052】
1 玄関の引戸
2 枠体
3 戸体(開閉部材)
4 戸袋
5 ソフトクローズ機構
6 開口部
7 上枠
7a ガイドレール
8 下枠
8a ガイドレール
9,10 縦枠
11 戸体本体
12 上戸車
13 下戸車
14 戸車本体
15 車輪
16 ピン(被保持部材)
17 レール
17a ロック穴
18 スライダー
19 ダンパー
20 バネ(スライド付勢部材)
21 第1キャッチャー(第1保持手段)
22 第2キャッチャー(第2保持手段)
23 ロックユニット(ロック手段)
24 第1揺動片(第1揺動部材)
24a 保持部
25 バネ(第1揺動付勢部材)
26 第2揺動片(第2揺動部材)
26a 保持部
27 バネ(第2揺動付勢部材)
28 挿脱片(挿脱部材)
29 バネ(ロック付勢部材)
30 連動リンク(連動部材)
OP 開方向
CL 閉方向