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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】複数構成要素エアロゾル形成物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/02 20060101AFI20220208BHJP
【FI】
A24D1/02
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018515787
(86)(22)【出願日】2016-11-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 EP2016077255
(87)【国際公開番号】W WO2017081144
(87)【国際公開日】2017-05-18
【審査請求日】2019-08-05
(31)【優先権主張番号】15194232.3
(32)【優先日】2015-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】グラント クリストファー ジョン
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-529872(JP,A)
【文献】特表2014-532436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸を画定する複数構成要素エアロゾル形成物品であって、前記物品は、
- 第一および第二の軸方向に向かい合った端をもつ第一の長手方向の表面を含む第一のロッド状の構成要素であって、前記第一の長手方向の表面が、第一のラッピングシートで前記長手方向軸の周りに少なくとも部分的に巻き付けられる、第一のロッド状の構成要素と、
- 第一および第二の軸方向に向かい合った端をもつ第二の長手方向の表面を含む第二のロッド状の構成要素であって、前記第二の長手方向の表面が、第二のラッピングシートで前記長手方向軸の周りに少なくとも部分的に巻き付けられ、前記第二の構成要素と前記第二のラッピングシートとの間に追加的なシートまたは層が置かれず、前記第二の構成要素の前記第一の端が、前記長手方向軸に沿って前記第一の構成要素の前記第二の端と直接的に隣接する、第二のロッド状の構成要素とを含み、
- 前記第二の構成要素の前記第一の端にある前記第二の長手方向の表面の一部分が、前記第二のラッピングシートに覆われておらず、
- 前記第一のラッピングシートが、前記第二のラッピングシート上の前記長手方向軸に沿って少なくとも重なり合う長さだけ覆い包み、
- 前記第二のラッピングシートに覆われていない前記第二の構成要素の前記第一の端にある前記第二の長手方向の表面の部分が、約0.3ミリメートル~約3ミリメートルからなる前記長手方向軸に沿った長さをもち、
- 前記第二の構成要素の前記第二の端にある前記第二の長手方向の表面の一部分が、前記第二のラッピングシートに覆われていない、複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項2】
前記第二の端にある前記第二の長手方向の表面が、前記第二のラッピングシートによって完全に覆われ、その結果、前記第二の長手方向の表面の端が、前記第二のラッピングシートの端と整列される、請求項1に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項3】
第三の構成要素を含み、前記第三の構成要素が、第一および第二の軸方向に向かい合った端をもつ第三の長手方向の表面を含み、前記第三の構成要素の前記第一の端が、前記長手方向軸に沿って前記第二の構成要素の前記第二の端と直接的に隣接する、請求項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項4】
前記第二の構成要素の前記第二の端が、前記複数構成要素エアロゾル形成物品の端を画定する、請求項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項5】
前記第二のラッピングシートが、前記長手方向軸に沿って整列された複数の構成要素に巻き付けられる、請求項1~のいずれか1項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項6】
前記第二のラッピングシートが、前記第二のラッピングシートで包まれたいくつかの構成要素の前記長手方向軸に沿って整列された長手方向の表面の長さの合計よりも短い前記長手方向軸に沿ったラッピング長をもつ、請求項1~のいずれか1項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項7】
前記第一の構成要素または前記第二の構成要素が、フィルターの構成要素である、請求項1~のいずれか1項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項8】
前記第二の構成要素が、ポリ乳酸で得られるフィルターである、請求項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項9】
前記第二のラッピングシートが、前記第二の長手方向の表面に巻き付けられる時に内径を画定し、前記内径が、前記第二の構成要素の直径以上である、請求項1~のいずれか1項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項10】
前記第二のラッピングシートに覆われていない前記第二の構成要素の前記第一の端にある前記第二の長手方向の表面の前記部分の長さと前記第二の構成要素の長さの比が、約0.015~約0.2からなる、請求項1~のいずれか1項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項11】
前記重なり合う部分の長さが、約3ミリメートル~約20ミリメートルからなる、請求項1~1のいずれか1項に記載の複数構成要素エアロゾル形成物品。
【請求項12】
請求項1~1のうち1項以上によって実現される複数の複数構成要素エアロゾル形成物品を含むパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向軸を画定する複数構成要素エアロゾル形成物品に関連する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーにより吸入されるエアロゾルを発生するエアロゾル形成物品が公知である。これらの物品は、一般に長手方向軸を画定し、それに沿って延びるように配置された複数の構成要素によって形成される。
【0003】
例えば、そのような構成要素は、2つ以上の以下のロッド状の要素であることができる。たばこロッド、中空アセテート管(HAT)、ポリ乳酸(PLA)フィルター、およびマウスピースフィルター(MPF)。一般的には、そのような構成要素は、例えば、紙で作られたラッピングシートで長手方向軸の周りに巻き付けられる。
【0004】
図1において、複数構成要素エアロゾル形成物品のいくつかの領域内に重なり合う2つの異なるラッピングシートをもつ長手方向軸を画定する公知な複数構成要素エアロゾル形成物品が示される。図1の複数構成要素エアロゾル形成物品は、たばこロッド10、HAT20、PLAフィルター30、MPF40、第一のラッピングシート50、および第二のラッピングシート60を含む。たばこロッド10、HAT20、PLAフィルター30、およびMPF40は、相互に隣接して配置され、すなわち、たばこロッド10は、HAT20に隣接し、HAT20は、PLAフィルター30に隣接し、PLAフィルター30は、MPF40に隣接する。第二のラッピングシート60は、たばこロッド10、HAT20、およびPLAフィルター30の長手方向の表面を覆い包む。第一のラッピングシート50は、MPF40の長手方向の表面を覆い包み、PLAフィルター30の端の周りを配置されたその領域70で第二のラッピングシート60と重なり、PLAフィルター30のそのような端は、MPF40に隣接して配置される。
【0005】
反復可能な喫煙の体験を提供するために、すなわち、ユーザーのために各物品について実質的に変わらない喫煙の知覚を再現するために、そのような複数構成要素エアロゾル形成物品の構成要素間の間隙が少しもなく、または制限された間隙があるべきである。実際には、種々の構成要素間の間隙は、喫煙の間にユーザーによって引き出された空気の方向を変えることができ、喫煙の体験を変化させうる。
【0006】
したがって、複数構成要素エアロゾル形成物品の製造方法のための必要性があり、ここにおいて、種々の構成要素間に形成された間隙は可能な限り小さい。
【発明の概要】
【0007】
主要な態様によると、本発明は、長手方向軸を画定する複数構成要素エアロゾル形成物品に関連し、物品は、第一および第二の軸方向に向かい合った端をもつ第一の長手方向の表面を含む第一のロッド状の構成要素であって、先述の第一の長手方向の表面は、第一のラッピングシートで長手方向軸の周りを少なくとも部分的に巻き付けられる、第一のロッド状の構成要素と、第一および第二の軸方向に向かい合った端をもつ第二の長手方向の表面を含む第二のロッド状の構成要素であって、先述の第二の長手方向の表面は、第二のラッピングシートで長手方向軸の周りを少なくとも部分的に覆い包み、第二の構成要素の第一の端は、先述の長手方向軸に沿って第一の構成要素の第二の端と直接的に隣接する、第二のロッド状の構成要素とを含み、先述の第二の構成要素の先述の第一の端にある先述の第二の長手方向の表面の一部分は、先述の第二のラッピングシートに覆われておらず、先述の第一のラッピングシートは、第二のラッピングシート上の長手方向軸に沿った少なくとも重なり合う長さを覆い包む。
【0008】
本発明の複数構成要素エアロゾル形成物品は、相互に隣接し、第一のラッピングシートおよび第二のラッピングシートでそれぞれ覆い包まれた第一および第二のロッド状の構成要素を含み、第一の構成要素と第二の構成要素との間に得られうる間隙は実質的にない。第一の構成要素と第二の構成要素との間の間隙は、より一貫的に小さい、または生産ライン上で一方のエアロゾル形成物品から他方まで存在しない。これに反して、第二のラッピングシートが第二の構成要素の全体的な長手方向の長さを覆うように寸法された時、覆い包まれた第二の構成要素が許容される製造許容差内を変化する予測できないわずかな寸法をもちうるという事実により、第二のラッピングシートの長手方向の長さは、わずかに長くなりうる。そのような事例では、第二のラッピングシートは、第二のラッピングシートの余分な長さが、例えば、隣接した構成要素間に置かれ、予期しない間隙を生成しうるので、2つの隣接した構成要素間の実質的かつ直接的な接触をもつことを妨げうる。本発明による長手方向軸を画定する複数構成要素エアロゾル形成物品は、有利には、第一のロッド状の構成要素と第二のロッド状の構成要素との間の間隙を抑制することを可能にし、同じラッピングシートにより覆い包まれないそのような構成要素間の実質的かつ直接的な接触を可能にする。実際には、第二のラッピングシートが、第二のラッピングシートに覆われていないその第一の端に、その長手方向の表面の一部分をもつという事実により、第一のロッド状の構成要素と第二のロッド状の構成要素との間の間隙を回避しながら、第一のロッド状の構成要素と第二のロッド状の構成要素との間への第二のラッピングシートの一部分の干渉を阻害する。
【0009】
以下では、「構成要素」という用語は、エアロゾル形成物品の中に含まれてもよい任意の要素を意味する。こうした要素は当業界において既知であり、以下でさらに詳細には述べない。例えば、こうした構成要素は、フィルターのプラグ、熱源、メントールカプセル、木炭要素等を含んでもよい。
【0010】
複数構成要素エアロゾル形成物品の構成要素のうちの1つは、エアロゾル形成物品のフィルターのセグメントであることが好ましい。フィルターは、アセチルセルロースフィルタープラグとしうる。フィルターは、約5ミリメートル~約20ミリメートルの長さ、例えば、約7ミリメートルの長さを持ちうる。
【0011】
複数構成要素エアロゾル形成物品の構成要素のうちの1つは、たばこ含有構成要素であることが好ましい。たばこ構成要素は、たばこカットフィラーまたはエアロゾル形成再構成たばこを含んでもよい。構成要素のうちの1つは、燃焼されるまたは加熱されるたばこロッドを備えうる。
【0012】
複数構成要素エアロゾル形成物品の構成要素のうちの1つは、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性たばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含むことが好ましい。エアロゾル形成基体は、例えば、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、および膨化たばこのうちの1つ以上を含む、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0013】
複数構成要素エアロゾル形成物品の構成要素のうちの1つは、熱源、または揮発性風味生成構成要素(例えば、メントールカプセル)、木炭要素を含みうることが好ましい。熱源は可燃性高炭素含有炭素質材料を含んでもよく、また黒鉛またはアルミナを含むこともできる。熱源は、例えば、点火されてエアロゾル形成基体に熱を伝達し、吸入可能なエアロゾルを形成する木炭要素である。
【0014】
揮発性風味生成成分は繊維の支持要素に接続してもよい。繊維質の支持要素は、風味生成成分を位置付ける、保つ、または保持するための任意の適切な基体または支持体であってもよい。繊維質の支持要素は、例えば、紙の支持体またはカプセルであってもよい。繊維質の支持体は、例えば、糸または撚糸であってもよい。こうした糸または撚糸は、液体のメントールなどの液体構成成分が染み込んでいてもよい。こうした糸または撚糸は、固体の風味生成成分に通されていてもよく、またはその他の方法で結合されていてもよい。例えば、メントールの固体粒子が糸に結合していてもよい。
【0015】
各々の構成要素は長手方向軸を画定する。構成要素はロッド形状にされることが好ましい。
【0016】
以下では、「長さ」という用語は、他に明示されない限り、その長手方向軸に沿った構成要素の長さを意味する。
【0017】
以下では、「ロッド」という用語は、好ましくは、エアロゾル形成物品の2つ以上の構成要素を備える、実質的に円筒形、楕円または楕円形の断面をもつ概して円筒形の要素を意味する。
【0018】
本発明によるエアロゾル形成物品は、完全な組み立てられたエアロゾル形成物品でもよく、または、例えば、加熱式喫煙装置の消耗部品などエアロゾルを生成するために組み立てられた物品を提供する目的で1つ以上の他の構成要素と組み合わせられるエアロゾル形成物品の構成要素でもよい。
【0019】
本明細書で使用される場合、エアロゾル形成物品は、エアロゾル形成基体が加熱された時に吸入可能なエアロゾルを生成する任意の物品である。この用語は、電気発熱体などの外部熱源によって加熱されるエアロゾル形成基体を備える物品を含む。エアロゾル形成物品は、エアロゾル形成基体の燃焼を用いずに揮発性化合物を放出する物品である、不燃性エアロゾル形成物品であってもよい。エアロゾル形成物品は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出するために、燃焼ではなく加熱されることが意図されるエアロゾル形成基体を含むエアロゾル形成物品である、加熱式エアロゾル形成物品であってもよい。この用語は、エアロゾル形成基体と、一体型の熱源(例えば、可燃性熱源)と、を備える物品を含む。
【0020】
本発明によるエアロゾル形成物品は、フィルター付き可燃性紙巻たばこ、またはたばこ材料が燃焼して煙を形成するその他の喫煙物品の形態であってもよい。
【0021】
エアロゾル形成物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中へと直接吸入可能なエアロゾルを生成する物品であってもよい。エアロゾル形成物品は、紙巻たばこなどの従来の喫煙物品と似ている場合があり、またたばこを含んでもよい。エアロゾル形成物品は、使い捨てであってもよい。エアロゾル形成物品は、部分的に再利用可能であってもよく、また補充可能または交換可能なエアロゾル形成基体を備えてもよい。
【0022】
エアロゾル形成物品は実質的に円筒形の形状でありうることが好ましい。エアロゾル形成物品は、実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成物品は、長さと実質的に直交する長さと円周とを持ってもよい。エアロゾル形成物品は、約30ミリメートル~約100ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル形成物品は、約5ミリメートル~約12ミリメートルの外径を有してもよい。
【0023】
さらに、「複数構成要素エアロゾル形成物品」は、物品が少なくとも2つの構成要素を含むことを意味する。さらに、「エアロゾル形成物品」は、完全なエアロゾル形成物品を意味するだけでなく、その部分をも意味する。
【0024】
本発明によると、エアロゾル形成物品は、少なくとも2つの構成要素、第一のロッド状の構成要素および第二のロッド状の構成要素を含む。各構成要素は、長手方向の表面および第一および第二の対向する軸端を画定する。長手方向軸を画定する第一のロッド状の構成要素は、第一のラッピングシートで長手方向軸の周りに巻き付けられる。長手方向軸をまた画定する第二のロッド状の構成要素がまた、第二のラッピングシートで長手方向軸の周りに巻き付けられる。
【0025】
ラッピングシートまたはラッパーは、亜麻、大麻、ケナフ、エスパルト繊維、稲わら、セルロース等を含むラッパーを含む構成要素を囲む任意のラッピングであることができる。選択的なフィルター材料、風味添加剤、および燃焼添加剤が含まれうる。紙巻たばこなどのエアロゾル形成物品の製造において、例えば、ラッパーは、あらかじめ供給され、または連続的にたばこカットフィラーおよびラッパーの1つ以上のリボンが供給される紙巻たばこ製造機械によってカットフィラーの周りに巻き付けられて、エアロゾル形成物品のたばこロッド部分を形成する。紙巻たばこ製造機械に供給される時、ラッパーは、連続的なシートにおける単一のボビン(単一ラップ)から、または複数のボビン(2つのボビンからの二重ラップなどの複数ラップ)から供給されうる。さらに、ラッパーは、二層または多層紙ラッパーなどの断面における1つより多い層をもつことができる。ラッピングシートはラッピング紙を含むことが好ましい。
【0026】
第二の構成要素の第一の端は、長手方向軸に沿って第一の構成要素の第二の端と直接的に隣接する。「直接的な隣接(Direct abutment)」という用語は、第二の構成要素の第一の端が、それらの間の追加的な要素なしに第一の構成要素の第二の端と直接的に面する、または接触することを意味する。すなわち、第一および第二の構成要素は、その2つの間のさらなる材料なしに長手方向軸に沿って相互に隣接し、かつ接触する。第二の長手方向の表面の一部分は、第二のラッピングシートによって「覆われない」。この覆われない部分は、先述の第二の構成要素の第一の端に位置し、その結果、第一の構成要素と第二の構成要素との間の接触を妨げるように存在するラッパーがない状態での第一の構成要素の第二の端への直接的な隣接が可能になる。さらに、第二のラッピング紙に覆われていない第二の構成要素の部分は、エアロゾル形成物品の外部へ可視的でなくてもよく、第一のラッピングシートは、第二のラッピングシート上の長手方向軸に沿って少なくとも重なり合う長さを覆い包み、したがって、第二のラッピングシートによって覆われない第二の構成要素の部分がまた、第一のラッピングシートによって覆われ、かつ隠される。
【0027】
先述の第二の構成要素の先述の第一の端にある先述の第二の長手方向の表面の一部分が先述の第二のラッピングシートに覆われていないという事実により、エアロゾル形成物品における異なる構成要素間のよりよい接触がしたがって可能となりうる。さらに、第二のラッピングシートで覆い包まれない第二のロッド状の構成要素の部分が、第一のラッピングシートで覆われ、かつ包まれ、その結果、この特徴は、本発明による複数構成要素エアロゾル形成物品(完成した製品)が外部から観察される時に実質的に目に留まらなくなりうる。
【0028】
第一のラッピングシートは、第一のロッド状の構成要素の第一の長手方向の表面の一部分と直接接触することが好ましい。第一のラッピングシートは、それが覆い包む第一の長手方向の表面の全体部分と直接接触することがより好ましい。第一のラッピングシートは、その間の追加的な要素なしに第一の構成要素と直接的に接触することが好ましい。すなわち、第一のラッパーおよび第一の構成要素は、第一のラッピングシートの第一の構成要素上への固定を保持するのに必要な接着剤を可能な限り除外した状態で、その2つの間のさらなる材料なしに相互に隣接し、かつ接触することが好ましい。特に、追加的なシートまたは層が、第一の構成要素と第一のラッピングシートとの間に置かれないことが好ましい。
【0029】
第二のラッピングシートは、第二のロッド状の構成要素の第二の長手方向の表面の一部分と直接接触することが好ましい。第二のラッピングシートは、それが覆い包む第二の長手方向の表面の全体部分と直接接触することがより好ましい。第二のラッピングシートは、その間の追加的な要素なしに第二の構成要素と直接的に接触することが好ましい。すなわち、第二のラッパーおよび第二の構成要素は、第二のラッピングシートの第二の構成要素上への固定を保持するのに必要な接着剤を可能な限り除外した状態で、その2つの間のさらなる材料なしに相互に隣接し、かつ接触することが好ましい。特に、追加的なシートまたは層が、第二の構成要素と第二のラッピングシートとの間に置かれないことが好ましい。
【0030】
第一のラッピングシートは、第一の長手方向の表面に完全に巻き付けられることが好ましい。
【0031】
先述の第二の構成要素の先述の第二の端にある先述の第二の長手方向の表面の一部分は、先述の第二のラッピングシートに覆われていないことが好ましい。複数構成要素エアロゾル形成物品は、第三の構成要素を含み、先述の第三の構成要素は、第一および第二の軸方向に向かい合った端をもつ第三の長手方向の表面を含み、第三の構成要素の第一の端は、先述の長手方向軸に沿って第二の構成要素の第二の端と直接的に隣接することがより好ましい。複数構成要素エアロゾル形成物品は、2つより多い構成要素を含んでもよく、例えば、第三の構成要素がまた、存在してもよい。第二の構成要素は、第一の構成要素と第三の構成要素との間に挟まれてもよい。すべての構成要素の間に直接的な良好な隣接をもつために、第二の構成要素は、その両方の端にラッパーに覆われていない部分をもつことが好ましく、その結果、第二の構成要素のみに巻き付けられる第二のラッピングシートが、第二および第三の構成要素の間、および第一および第二の構成要素の間の正確な接触を妨げない。
【0032】
有利には、先述の第二の端にある第二の長手方向の表面は、先述の第二のラッピングシートによって完全に覆われ、その結果、先述の第二の長手方向の表面の端が、先述の第二のラッピングシートの端と整列される。先述の第二の構成要素の第二の端は、先述のエアロゾル形成物品の端を画定することがより好ましい。第二の構成要素は、エアロゾル形成物品の端部構成要素、すなわち、エアロゾル形成物品のマウスピースまたは物品の対向する端を形成する端部構成要素であってもよい。この場合、有利には、第二のラッピングシートは、第二の構成要素自体の端まで第二の構成要素の全体的に可視的な端を覆い、その結果、エアロゾル形成物品の美的な外観が損なわれない。
【0033】
第二のラッピングシートは、先述の長手方向軸に沿って整列された複数の構成要素に巻き付けられることが好ましい。第二のラッピングシートは、第二の構成要素に加えてその他の構成要素に巻き付けられても良い。すべての構成要素が個別に覆い包まれる必要はなく、それらの一部がグループ化されて、一緒に覆い包まれてもよい。
【0034】
第二の構成要素に加えて第二のラッピングシートで覆い包まれたその他の構成要素は、第三の構成要素および第四の構成要素を含んでもよい。第三の構成要素は、中空のアセテート管でありうる。第四の構成要素は、たばこロッドでありうる。
【0035】
第一のラッピングシートは、第一および第二の構成要素以外の構成要素に巻き付けられないことが好ましい。第一のラッピングシートは、第一および第二の構成要素に加えてその他の構成要素に巻き付けられても良い。
【0036】
第二のラッピングシートは、第二のラッピングシートにより覆い包まれたいくつかの構成要素の先述の長手方向軸に沿って整列された長手方向の表面の長さの合計よりも短い先述の長手方向軸に沿ったラッピング長をもつことが好ましい。第二のラッピングシートは、1つの構成要素、第二の構成要素の周り、または1つより多い構成要素の周りに巻き付けられてもよく、すなわち、第二の構成要素に加えて他の構成要素にまた巻き付けられても良い。第二のラッピングシートのラッピング長は、安全パラメータを引いた第二のラッピングシートで覆い包まれたすべての構成要素の長さの合計の最も短い理論上の長さに等しいことが好ましい。最も短い理論上の長さは、すべての構成要素のそれぞれの長手方向軸に沿って第二のラッピングシートにより覆い包まれたそれらの理論上の長手方向の長さの合計を算出して、次にこれらの構成要素の製造の長手方向の長さ許容差の合計として得られた値を減算することによって定められる。例えば、第二のラッピングシートが第二の構成要素のみに巻き付けられる場合、約37.5ミリメートルからなる第二のロッド状の構成要素の理論上の長さに関して、最も短い理論上の長さは、約37.25ミリメートルであることができ、すなわち、第二のロッド状の構成要素の理論上の長さより約0.25ミリメートル小さく、ここにおいて、0.25ミリメートルは製造許容差である。
【0037】
長手方向軸に沿って第二のラッピングシートで覆い包まれた構成要素の長さの合計は、約20ミリメートル~約50ミリメートルからなることが好ましい。長手方向軸に沿って第二のラッピングシートで覆い包まれた構成要素の長さの合計は、約30ミリメートル~約40ミリメートルからなることがより好ましい。長手方向軸に沿って第二のラッピングシートで覆い包まれた構成要素の長さの合計は、約38ミリメートルであることがさらにより好ましい。
【0038】
先述の第一の構成要素または先述の第二の構成要素は、フィルターの構成要素であることが好ましい。先述の第二の構成要素は、ポリ乳酸で得られたフィルターであることがより好ましい。第一または第二の構成要素は、エアロゾル形成物品の端部構成要素でありうる。
【0039】
第二のラッピングシートは、先述の第二の長手方向の表面に巻き付けられたときに内径を画定することが好ましい。第二のラッピングシートの内径は、第二の構成要素の直径以上であることがより好ましい。第二のラッピングシートの内径または第二の構成要素の直径は、約5ミリメートル~約10ミリメートルからなることが好ましい。第二の構成要素の内径または直径は、約7.0ミリメートル~約7.2ミリメートルからなることがより好ましい。エアロゾル形成物品の外部表面は、欠込みまたは刻み目がなく実質的に滑らかであることが好ましい。この滑らかな表面は、例えば、ラッピング紙を含むラッピングシートを、エアロゾル形成物品に含まれた構成要素に巻き付けることで得られる。一般的には、薄いラッピング紙スムーザーは外部表面である。紙の厚さは約45ミクロンであってもよい。
【0040】
先述の第二のラッピングシートに覆われていない先述の第二の構成要素の先述の第一の端にある先述の第二の長手方向の表面の部分は、約0.3ミリメートル~約3ミリメートルからなる先述の長手方向軸に沿った長さをもつことが好ましい。第二の長手方向の表面の覆われていない部分の長さは、約0.4ミリメートル~約1.5ミリメートルからなることがより好ましく、その覆われていない部分の長さは、約0.5ミリメートルであることがさらにより好ましい。この範囲の長さをもつ覆われていない部分は、間隙を有さない、あるいは最小限の間隙を有する、適切な隣接を確実にするのに十分であり得、同時に第一のラッピングシートが第二の構成要素上でわずかな重複のみを要することが明らかになっている。
【0041】
先述の第二のラッピングシートに覆われていない先述の第二の構成要素の先述の第一の端にある先述の第二の長手方向の表面の部分の長さと第二の構成要素の長さの比は、約0.015~約0.2からなることが好ましい。この比は、約0.02~約0.1からなることがより好ましい。この比は約0.028であることがさらにより好ましい。
【0042】
先述の第二のラッピングシートに覆われていない先述の第二の構成要素の先述の第一の端にある先述の第二の長手方向の表面の部分の長さと第二のラッピングシートにより覆い包まれたすべての構成要素の長さの合計の比は、約0.006~約0.15からなることが好ましい。この比は、約0.01~約0.02からなることがより好ましい。この比は約0.013であることがさらにより好ましい。
【0043】
重なり合う部分の長さは、約3ミリメートル~約20ミリメートルからなることが好ましい。重なり合う部分の長さは、約8ミリメートル~約15ミリメートルからなることがより好ましい。重なり合う部分の長さは、約13ミリメートルであることがさらにより好ましい。
【0044】
第一の構成要素の長手方向軸に沿った長さは、約5ミリメートル~約12ミリメートルからなることが好ましい。第一の構成要素の長さは、約7ミリメートルであることがより好ましい。
【0045】
先述の第一の構成要素は、複数構成要素エアロゾル形成の端部構成要素であることが好ましい。第一の構成要素は、マウスピースを含むことがより好ましい。
【0046】
さらに、本発明は、主要な態様によって実現される複数の複数構成要素エアロゾル形成物品を含むパッケージに関連する。エアロゾル形成物品の分野において公知な技術によるパッケージが用いられてもよい。パッケージは、本発明による複数構成要素エアロゾル形成物品を一貫的に含み、その結果、パッケージに含まれるすべての物品間の実質的に一様な喫煙の体験が得られうる。
【0047】
本発明のさらなる有利な点は、非制限的に添付の図面を参照しながら、本発明を実施するための形態から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は、従来の技術による長手方向軸を画定する複数構成要素エアロゾル形成物品の縦断面模式図である。
図2図2図4は、本発明による長手方向軸を画定する複数構成要素エアロゾル形成物品の縦断面模式図であり、その製造の3つの連続する工程において、図2は、一部完成した複数構成要素エアロゾル形成物品の縦断面模式図である。
図3図3は、上記3つの連続する工程において、一部完成した複数構成要素エアロゾル形成物品の縦断面模式図である。
図4図4は、上記3つの連続する工程において、完成した複数構成要素エアロゾル形成物品の縦断面模式図である。
図5図5は、図2の一部完成した複数構成要素エアロゾル形成物品の破線で方形に区切られた部分の拡大縦断面模式図である。
【0049】
特に、図1は、参照番号100で包括的に示された従来の技術による長手方向軸を画定する複数構成要素エアロゾル形成物品を示す。
【0050】
複数構成要素エアロゾル形成物品100は、複数構成要素エアロゾル形成物品100の領域70(以下参照)で重なり合う2つの異なるラッピングシート50および60を含む。
【0051】
特に、複数構成要素エアロゾル形成物品100は、マウスピースフィルター(MPF)40を含む第一の構成要素、ポリ乳酸(PLA)フィルター30を含む第二の構成要素、中空アセテート管(HAT)20を含む第三の構成要素、およびたばこロッド10を含む第四の構成要素を含む。さらに、複数構成要素エアロゾル形成物品100は、第一のラッピングシート50および第二のラッピングシート60を含む。
【0052】
たばこロッド10、HAT20、PLAフィルター30、およびMPF40は、相互に隣接して配置される。特に、たばこロッド10は、HAT20に隣接し、HAT20は、PLAフィルター30に隣接し、PLAフィルター30は、MPF40に隣接する。
【0053】
第二のラッピングシート60は、たばこロッド10、HAT20、およびPLAフィルター30のそれぞれの長手方向の表面11、21および31を覆い包む。第一のラッピングシート50は、MPF40の長手方向の表面41を覆い包み、PLAフィルター30の端32の周りに配置されたその領域70で第二のラッピングシート60と重なる。PLAフィルター30の端32は、MPF40に隣接して配置される。
【0054】
図2図5を参照すると、本発明による長手方向軸Xを画定する複数構成要素エアロゾル形成物品が、表わされ、また参照番号200によって示される。
【0055】
図1の複数構成要素エアロゾル形成物品100の構成要素と同様の、またはそれらに関して類似の機能をもつ図2図5の複数構成要素エアロゾル形成物品200の構成要素は、同様の参照番号で示される。
【0056】
複数構成要素エアロゾル形成物品200は、第一のロッド状の構成要素40、第二のロッド状の構成要素30、第三のロッド状の構成要素20、および第四のロッド状の構成要素10を含む。
【0057】
第一のロッド状の構成要素は、MPF40を含む。MPF40は、第一および第二の軸方向に向かい合った端42、43をもつ第一の長手方向の表面41を含む。MPF40は、第一のラッピングシート500で長手方向軸の周りに巻き付けられる。
【0058】
第二の構成要素は、ポリ乳酸(PLA)フィルター30を含む。
【0059】
さらに、複数構成要素エアロゾル形成物品200は、中空アセテート管(HAT)20を含む第三の構成要素およびたばこロッド10を含む第四の構成要素を含む。たばこロッド10、HAT20、およびPLAフィルター30は、相互に隣接して配置される。特に、たばこロッド10は、HAT20に隣接し、HAT20は、PLAフィルター30に隣接する。各々の構成要素40、30、20および10は、長手方向軸を画定する。
【0060】
完成した複数構成要素エアロゾル形成物品200(図4参照)では、第二のロッド状の構成要素のPLAフィルター30は、MPF40に隣接して配置される。複数構成要素エアロゾル形成物品200は、長手方向軸X(図4に示す)を画定し、この長手方向軸は、完成した物品において第一、第二、第三および第四の構成要素の長手方向軸と実質的に一致する。
【0061】
第二、第三および第四のロッド状の構成要素30、20、10は、長手方向軸Xに沿って相互に隣接して配置され、かつ整列されたPLA30、HAT20およびたばこロッド10のそれぞれの第二、第三および第四の長手方向の表面31、21および11を含む。
【0062】
各構成要素30、20、10の長手方向の表面は、第一および第二の軸方向に向かい合った端を画定する。PLAフィルター30の第一および第二の端は、それぞれ32および33で示され、HAT20の第一および第二の端は、それぞれ22、23として示され、たばこロッド10の第一および第二の端は、それぞれ12および13で示される。第二の構成要素30の第一の端32は、長手方向軸に沿ってMPF40の第二の端43と直接的に隣接する。第四の構成要素10の第二の端13、ならびにマウスピースを形成する第一の構成要素40の第一の端42は、完成した複数構成要素エアロゾル形成物品200の端である。
【0063】
第二の長手方向の表面31の部分は、第二のラッピングシート600で長手方向軸Xの周りに巻き付けられる。第二の長手方向の表面31、第三の長手方向の表面21、および第四の長手方向の表面11の部分は、第二のラッピングシート600で覆い包まれることがより好ましい。
【0064】
本発明によると、第二のラッピングシート600は、長手方向軸Xに沿った第二の長手方向の表面31、第三の長手方向の表面21、および第四の長手方向の表面11の長さの合計よりも短い長手方向軸Xに沿ったラッピング長をもつ。
【0065】
第二の長手方向の表面31の長さは、約18ミリメートルであり、第三の長手方向の表面21の長さは、約8ミリメートルであり、第四の長手方向の表面11の長さは、約12ミリメートルであることが好ましい。さらに、第一の長手方向の表面41の長さは、約7ミリメートルであることが好ましい。
【0066】
第二の端13にある第四の長手方向の表面11は、第二のラッピングシート600によって完全に覆われる。したがって、第四の長手方向の表面11の端は、第二のラッピングシート600の端と整列される。エアロゾル形成物品200の端を画定する第四の構成要素10の第二の端13はしたがって、第二のラッピングシート600によって完全に覆われる。
【0067】
第一の端32にある第二の長手方向の表面31は、第二のラッピングシート600によって完全に覆われない。所与の長さが第二のラッピングシートによって覆われない第二の長手方向の表面31の一部分34が存在する。
【0068】
図5において、第二の長手方向の表面31の長さと第二のラッピングシート600のラッピング長との間の差が601で示される。
【0069】
したがって、第二の構成要素の第一の端33にある第二の長手方向の表面31の部分34は、第二のラッピングシート600に覆われていない(図5参照)。
【0070】
第二のラッピングシート600は、長手方向軸Xに沿って整列された複数の構成要素10、20および30に巻き付けられる。特に、第二のラッピングシート600は、たばこロッド10およびHAT20の長手方向の表面11および21、ならびにPLAフィルター30の長手方向の表面31の部分(すなわち、PLAフィルター30の長手方向の表面31から部分34を引いた部分)を覆い包む。
【0071】
第一のラッピングシート500は、第一の構成要素40の周りの長手方向軸に沿った長さだけ覆い包む。第一のラッピングシート500は、第一の長手方向の表面41に巻き付けられ、それを完全に覆うことが好ましい。さらに、第一のラッピングシートはまた、第二のラッピングシート600上の重なり合う長さを覆い包む。第二の構成要素30はしたがって、第一のラッピングシート500で重なり合う長さをもつ所与の部分だけ覆い包まれる。重なり合う長さは長さ601よりも長く、その結果、第二の長手方向の表面31は、第二のラッピングシート600または第一のラッピングシート500のどちらかで完全に覆われることが好ましい。
【0072】
第一の端42にある第一の長手方向の表面41は、第一のラッピングシート500によって完全に覆われることが好ましい。したがって、第一の長手方向の表面の端は、第一のラッピングシート500の端と整列される。第一の構成要素40の第一の端42は、マウスピースを形成することが好ましい。
【0073】
図2は、複数構成要素エアロゾル形成物品200の製造方法の第一の工程を示し、たばこロッド10、HAT20、およびPLAフィルター30は、第二のラッピングシート600で覆い包まれる。
【0074】
長手方向軸に沿った第二のラッピングシート600の長さは、たばこロッド10、HAT20、およびPLAフィルター30の長手方向の表面11、21および31の長さの合計よりも短い。
【0075】
図2の場合には、第二のラッピングシート600は、MPF40と接触しないたばこロッド10の端13と整列されたその端のうちの1つをもつ。
【0076】
図3は、複数構成要素エアロゾル形成物品200の製造方法の第二の工程を示し、MPF40は、所定の場所に、かつPLAフィルター30の端32と確実に直接接触するように配置される。
【0077】
図4は、複数構成要素エアロゾル形成物品200の製造方法の第三の工程を示し、第一のラッピングシート500は、MPF40、PLAフィルター30の部分34、および第二のラッピングシート600の部分に巻き付けられる。
【0078】
複数構成要素エアロゾル形成物品100、200は、2、5、7等の複数のエアロゾル形成物品を含むパッケージに挿入されうる。
図1
図2
図3
図4
図5