(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】角度付き歯科インプラント
(51)【国際特許分類】
A61C 8/00 20060101AFI20220208BHJP
【FI】
A61C8/00 Z
(21)【出願番号】P 2018551285
(86)(22)【出願日】2017-03-01
(86)【国際出願番号】 IB2017051211
(87)【国際公開番号】W WO2017168270
(87)【国際公開日】2017-10-05
【審査請求日】2020-02-28
(32)【優先日】2016-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518340603
【氏名又は名称】サザン・インプランツ・(ピーティーワイ)・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】グラハム・アラン・ブラックビアード
(72)【発明者】
【氏名】リース・カラザース・カミング
【審査官】細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/157137(WO,A1)
【文献】特表2014-513596(JP,A)
【文献】特許第5538463(JP,B2)
【文献】特許第5156113(JP,B2)
【文献】特開平06-205795(JP,A)
【文献】特開平06-073475(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
角度付き歯科インプラントであって、
最大外側径および主中心軸を有する略円筒形本体であって、少なくとも約900MPaの最大抗張力を有する冷間加工した高強度の商用純チタンから形成され、近位部分、および前記角度付き歯科インプラントを患者の骨内に固定するための、反対側にある遠位部分を有する、略円筒形本体と、
内部ボアであって、前記略円筒形本体内に形成され、それにより、前記略円筒形本体の外側面の少なくとも一部分と前記内部ボアの内側面の少なくとも一部分とによって画定される、円周方向延在壁部を形成し、前記内部ボアが、前記略円筒形本体の前記主中心軸に対して約7°から約31°の間の角度を成すボア中心軸を有し、前記ボア中心軸の相対角度のため、前記円周方向延在壁部の少なくとも第1の部分が、前記第1の部分の円周を巡って変化する厚さを有し、前記円周方向延在壁部の、前記第1の部分のところの前記厚さが、前記略円筒形本体の第1の側に隣接する最薄部分から、前記略円筒形本体の第2の反対側に隣接する最厚部分まで変化し、前記内部ボアが、アバットメントを着脱自在に保持するように構成されたねじを、前記角度付き歯科インプラントと係合して受領するための、ねじ切り部分を有する、内部ボアと、
前記アバットメントと非回転式に係合するように構成された非回転特徴物と、
を備え、
前記略円筒形本体の前記最大外側径と、前記第1の部分のところの、前記略円筒形本体の前記第1の側に隣接する、前記円周方向延在壁部の前記最薄部分との比が、約16から約80の間であ
り、
前記略円筒形本体の前記最大外側径は、3.0ミリメートルから4.5ミリメートルの範囲である、
角度付き歯科インプラント。
【請求項2】
前記円周方向延在壁部の前記第1の部分が、前記内部ボアの近位端に隣接している、または、前記内部ボアの遠位端に隣接している、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項3】
前記比が約20から約80の間である、または、前記比が約30から約80の間である、または、前記比が約30から約50の間である、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項4】
前記最大外側径が約3ミリメートルである、または、前記最大外側径が約3.25ミリメートルである、または、前記最大外側径が約3.5ミリメートルである、または、前記最大外側径が約4ミリメートルである、または、前記最大外側径が約4.25ミリメートルである、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項5】
前記第1の部分のところの、前記略円筒形本体の前記第1の側に隣接する、前記円周方向延在壁部の前記最薄部分が約0.04ミリメートル、約0.10ミリメートル、約0.15ミリメートル、約0.2ミリメートル、約0.25ミリメートル、約0.3ミリメートル、約0.35ミリメートル、または、約0.4ミリメートルである、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項6】
前記角度付き歯科インプラントが、インターナルコネクション歯科インプラントであり、前記非回転特徴物が、前記内部ボア内に形成されたソケットを含む、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項7】
前記角度付き歯科インプラントが、エクスターナルコネクション歯科インプラントであり、前記非回転特徴物が、前記略円筒形本体の前記近位部分から延在するボスを含む、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項8】
前記非回転特徴物が、前記アバットメントと係合する前に、前記角度付き歯科インプラントを前記患者の前記骨内に設置するために、工具によって係合されるように構成される、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項9】
前記非回転特徴物が6面6角形ソケット、または、12面星形ソケットである、請求項8に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項10】
前記高強度の商用純チタンがグレードIVチタンである、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項11】
前記略円筒形本体の前記近位部分の外部表面が、マイクロねじ山を含み、前記略円筒形本体の前記反対側にある遠位部分の外部表面が、主ねじ山を含み、前記マイクロねじ山が、前記円周方向延在壁部の、前記最薄部分を有する前記第1の部分を巡って位置し、前記マイクロねじ山が、前記主ねじ山に比べて小さな山-谷距離および大きなねじ山谷径を有する、請求項1に記載の角度付き歯科インプラント。
【請求項12】
角度付きザイゴマ歯科インプラントであって、
最大外側径および主中心軸を有する略円筒形本体であって、少なくとも約900MPaの最大抗張力を有する冷間加工した高強度の商用純チタンから形成され、近位部分、中間部分、および前記角度付きザイゴマ歯科インプラントを患者の骨内に固定するためのねじ切り遠位部分を有し、約25ミリメートルから約60ミリメートルの間の長さを有する、略円筒形本体と、
内部ボアであって、前記略円筒形本体内に形成され、それにより、前記略円筒形本体の外側面の少なくとも一部分と前記内部ボアの内側面の少なくとも一部分とによって画定される、円周方向延在壁部を形成し、前記内部ボアが、前記略円筒形本体の前記主中心軸に対して約40°から約65°の間の角度を成すボア中心軸を有し、前記ボア中心軸の相対角度のため、前記円周方向延在壁部が最薄部分を有し、前記内部ボアが、アバットメントを着脱自在に保持するように構成されたねじを、前記角度付きザイゴマ歯科インプラントと係合して受領するための、ねじ切り部分を有する、内部ボアと、
前記アバットメントと非回転式に係合するように構成された非回転特徴物と、
を備え、
前記略円筒形本体の前記最大外側径と、前記円周方向延在壁部の前記最薄部分との比が、約50から約75の間であ
り、
前記略円筒形本体の前記最大外側径は、3.0ミリメートルから4.5ミリメートルの範囲である、
角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項13】
前記円周方向延在壁部の前記最薄部分が、約0.04ミリメートルから約0.2ミリメートルの間、または、約0.06ミリメートルから約0.08ミリメートルの間の厚さを有する、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項14】
前記円周方向延在壁部の前記最薄部分が、前記内部ボアの遠位端に隣接している、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項15】
前記角度が約55度である、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項16】
前記略円筒形本体の前記最大外側径が、約3.5ミリメートルから約4.5ミリメートルの間である、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項17】
(i)前記略円筒形本体の前記近位部分がねじ切りされており、(ii)前記略円筒形本体の前記中間部分がねじ切りされておらず、(iii)前記略円筒形本体の前記遠位部分がねじ切りされている、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項18】
(i)前記略円筒形本体の前記近位部分がねじ切りされておらず、(ii)前記略円筒形本体の前記中間部分がねじ切りされておらず、(iii)前記略円筒形本体の前記遠位部分がねじ切りされている、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項19】
(i)前記略円筒形本体の前記近位部分がねじ切りされており、(ii)前記略円筒形本体の前記中間部分がねじ切りされており、(iii)前記略円筒形本体の前記遠位部分がねじ切りされている、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項20】
前記比が約55から約65の間である、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項21】
前記長さが約40ミリメートルから約55ミリメートルの間である、請求項12に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項22】
角度付きザイゴマ歯科インプラントであって、
最大外側径および主中心軸を有する略円筒形本体であって、少なくとも約900MPaの最大抗張力を有するチタン合金から形成され、近位部分、中間部分、および前記角度付きザイゴマ歯科インプラントを患者の骨内に固定するための遠位部分を有しする、略円筒形本体と、
内部ボアであって、前記略円筒形本体内に形成され、それにより、円周方向延在壁部を形成し、前記内部ボアが、前記略円筒形本体の前記主中心軸に対して約40°から約65°の間の角度を成すボア中心軸を有し、前記ボア中心軸の相対角度のため、前記円周方向延在壁部が最薄部分を有し、前記内部ボアが、アバットメントを着脱自在に保持するように構成されたねじを、前記角度付きザイゴマ歯科インプラントと係合して受領するための、ねじ切り部分を有する、内部ボアと、
前記アバットメントと非回転式に係合するように構成された非回転特徴物と、
を備え、
前記略円筒形本体の前記最大外側径と、前記円周方向延在壁部の前記最薄部分との比が、約50から約75の間であ
り、
前記略円筒形本体の前記最大外側径は、3.0ミリメートルから4.5ミリメートルの範囲である、
角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項23】
前記角度付きザイゴマ歯科インプラントが、約20ミリメートルから約70ミリメートルの間の長さを有し、前記角度付きザイゴマ歯科インプラントの最大外径が、4.5ミリメートルより小さい、請求項22に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項24】
前記略円筒形本体が、冷間加工した高強度の商
用チタン合金から形成される、請求項22に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項25】
前記角度付きザイゴマ歯科インプラントの前記近位部分の外部表面が、ねじ山を含む、請求項22に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項26】
前記ねじ山の少なくとも一部が、前記内部ボアに隣接する、請求項25に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項27】
前記内部ボアが、前記非回転特徴物によって画定される近位端と、対向する遠位端と、を有し、前記ねじ山の少なくとも一部が、前記内部ボアの前記対向する遠位端に隣接する、請求項25に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項28】
前記角度付きザイゴマ歯科インプラントが、エクスターナルコネクション歯科インプラントであり、前記非回転特徴物が、前記略円筒形本体の前記近位部分から延在するボスを含む、請求項27に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項29】
前記円周方向延在壁部が、前記略円筒形本体の前記外部表面の少なくとも一部分と前記内部ボアの内部表面の少なくとも一部分とによって画定される、請求項25に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【請求項30】
(i)前記略円筒形本体の前記近位部分が少なくとも部分的にねじ切りされており、(ii)前記略円筒形本体の前記中間部分がねじ切りされておらず、かつ、(iii)前記略円筒形本体の前記遠位部分が少なくとも部分的にねじ切りされている、請求項22に記載の角度付きザイゴマ歯科インプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その各々がここに、参照により本明細書にその全体が組み込まれている、2016年3月30日に出願した米国仮出願第62/315,274号および2016年7月13日に出願した米国仮出願第62/361,665号の利益および優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、修復歯科インプラントおよびアバットメントに関し、より詳細には、冷間加工した高強度の商用純チタンから形成された歯科インプラントに関する。
【背景技術】
【0003】
単歯修復物(例えば歯冠)は、下にある構造(例えば、天然歯プレップ(prep)、アバットメント/インプラント組立体など)上に非回転式に支持されなければならないという、独特な要件を呈する。下にある構造が、プレパレーションした天然歯であるとき、この非回転支持要件は、天然歯に非円形断面を設けるという通常の過程において満たされる。同様に、下にある構造が、歯科インプラントに固定されたアバットメントであるとき、この非回転支持要件は、非円形断面をもつアバットメントを準備および/または使用することによって満たされる。この後者のシナリオは、歯科インプラントとアバットメントとの間のさらなる接続のため、より複雑になることがある。
【0004】
典型的には、歯科インプラントは、患者の顎の骨(例えば上顎骨および/または下顎骨)内にインプラントされる。多数の設計バージョンが市場に出されてきたが、全体として、これらの組立体内には、(i)エクスターナルコネクション歯科インプラント、および(ii)インターナルコネクション歯科インプラントの、2つのタイプの歯科インプラント-アバットメントインターフェースがある。エクスターナルコネクション歯科インプラント設計は典型的に、歯科インプラントの上部表面から突き出す6角形ボス(または別の回転防止特徴物)を含み、一方インターナルコネクション歯科インプラント設計は典型的に、下方に歯科インプラントの上部部分内に延在する、6角形ソケット(または別の回転防止特徴物)を含む。どちらの歯科インプラント(例えばエクスターナル/ボスまたはインターナル/ソケット)の場合にも、対応するアバットメントは、歯科インプラントと非回転式に係合し、典型的にはそこに、ねじを用いて固定される。
【0005】
大多数の修復的状況においては、歯修復物のかつ/またはアバットメントのポストの、中心軸または主軸が、歯科インプラントの中心軸または主軸に対して非ゼロ角度を成す。大多数の患者の生来の解剖学的構造のため、典型的にはそうである。したがって、設置されると、口内で発生する(例えば咀嚼による)自然力が、歯修復物(例えば歯冠)からアバットメントに伝達され、次いで、患者の顎骨内に設置された歯科インプラントに伝達される。歯修復物の中心軸と、歯科インプラントの中心軸との間の角度のため、この力は曲げモーメントも生み出し、それがアバットメントと歯科インプラントを分離させることがあり、それにより、歯科インプラント内への漏れが生じるおそれがある。
【0006】
アバットメントと歯科インプラントとの間の接続部位にかかるそのような力の悪影響を軽減するための1つの解決策は、角度付き歯科インプラント使用するというものである。角度付き歯科インプラントは典型的に、アバットメントとの接続のための、(例えば水平位置に対して角度の付いた)角度付き合わせ面と、アバットメントを歯科インプラントに対して、歯科インプラントの中心軸または主軸に対してある角度を成して保持するねじを受領するための、(例えば垂直位置に対して角度の付いた)角度付きねじ切りボアとを含む。そのような角度付き歯科インプラントは、(アバットメントと歯科インプラントとの間の)接続部位における自然力の悪影響を軽減する助けとなるが、歯科インプラント内にそのような内部の角度付き特徴物を含めるには一般に、歯科インプラントが、そのような角度付き特徴物をその中に収容するための、比較的より大きなサイズの外側径(例えば6ミリメートル外側径)を有する必要がある。より具体的には、そのような内部の角度付き特徴物を含めると、角度付き歯科インプラントの外側壁部の一部分が、角度付き歯科インプラントを形成する壁部の残りの部分よりもずっと薄い厚さを有する場合がある。したがって、(角度付き歯科インプラントのほんの比較的わずかな部分のところであっても)外側径があまりにも小さい場合、角度付き歯科アバットメントが容易に破断する/折れる/破損する傾向があり得る。これらの制限のため、角度付き歯科インプラントは典型的に、少なくとも4.5ミリメートルの外側径を有するように制限されてきた。しかし、そのような角度付き歯科インプラントは典型的に、上顎骨/下顎骨前方部内で使用するのに適しておらず、というのも、多くの患者における上顎骨/下顎骨前方部は、そのような大きな外側径をもつ歯科インプラントを支持することができないためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、例えば患者の上顎骨/下顎骨前方部内で使用するための、比較的より小さな外側径(例えば3.0mm、3.25mm、3.5mm、4.0mmなど)をもつ角度付き歯科インプラントの必要性がある。本開示は、これらの問題を解決すること、および他の必要性に対処することを対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のいくつかの実装形態によれば、歯科インプラントが、略円筒形本体と、内部ボアと、非回転特徴物とを含む。略円筒形本体は、主中心軸を有し、少なくとも約800MPaの、好ましくは少なくとも約900MPaの、例えば920MPaなどの最大抗張力を有する冷間加工した高強度の商用純チタンから形成される。略円筒形本体は、近位部分、および歯科インプラントを患者の骨内に固定するための、反対側にある遠位部分を有する。内部ボアは、略円筒形本体内に形成され、(i)ボア中心軸、および(ii)アバットメントを着脱自在保持するように構成されたねじを、歯科インプラントと係合して受領するための、ねじ切り部分を有する。非回転特徴物は、アバットメントと非回転式に係合するように構成される。
【0009】
本開示のいくつかの実装形態によれば、角度付き歯科インプラントが、略円筒形本体と、内部ボアと、非回転特徴物とを含む。略円筒形本体は、最大外側径および主中心軸を有する。略円筒形本体は、少なくとも約900MPaの最大抗張力を有する冷間加工した高強度の商用純チタンから形成される。略円筒形本体は、近位部分、および角度付き歯科インプラントを患者の骨内に固定するための、反対側にある遠位部分を有する。内部ボアは、略円筒形本体内に形成され、それにより、略円筒形本体の外側面の少なくとも一部分と内部ボアの内側面の少なくとも一部分とによって画定される、円周方向延在壁部を形成する。内部ボアは、略円筒形本体の主中心軸に対して約7°から約31°の間の角度を成すボア中心軸を有する。ボア中心軸の相対角度のため、円周方向延在壁部の少なくとも第1の部分が、第1の部分の円周を巡って変化する厚さを有する。円周方向延在壁部の、第1の部分のところの厚さは、略円筒形本体の第1の側に隣接する最薄部分から、略円筒形本体の第2の反対側に隣接する最厚部分まで変化する。内部ボアは、アバットメントを着脱自在保持するように構成されたねじを、角度付き歯科インプラントと係合して受領するための、ねじ切り部分を有する。非回転特徴物は、アバットメントと非回転式に係合するように構成される。略円筒形本体の最大外側径と、第1の部分のところの、略円筒形本体の第1の側に隣接する、円周方向延在壁部の最薄部分との比は、約16から約80の間である。
【0010】
歯科インプラントを作製する方法が、冷間加工した商用純チタンを、主中心軸を有する略円筒形本体に機械加工することを含む。略円筒形本体は、近位部分、および歯科インプラントを患者の骨内に固定するための、反対側にある遠位部分を有する。冷間加工した商用純チタンは、少なくとも約900MPaの最大抗張力を有する。略円筒形本体内に内部ボアが形成される。内部ボアは、(i)ボア中心軸、および(ii)ねじ切り部分を含む。略円筒形本体内に、アバットメントと係合するための非回転特徴物が形成される。
【0011】
本開示のいくつかの実装形態によれば、角度付きザイゴマ歯科インプラントが、略円筒形本体と、内部ボアと、非回転特徴物とを含む。略円筒形本体は、最大外側径および主中心軸を有する。略円筒形本体は、少なくとも約900MPaの最大抗張力を有する冷間加工した高強度の商用純チタンから形成される。略円筒形本体は、近位部分、中間部分、および角度付きザイゴマ歯科インプラントを患者の骨内に固定するためのねじ切り遠位部分を有する。略円筒形本体は、約25ミリメートルから約60ミリメートルの間の長さを有する。内部ボアは、略円筒形本体内に形成され、それにより、略円筒形本体の外側面の少なくとも一部分と内部ボアの内側面の少なくとも一部分とによって画定される、円周方向延在壁部を形成する。内部ボアは、略円筒形本体の主中心軸に対して約40°から約65°の間の角度を成すボア中心軸を有する。ボア中心軸の相対角度のため、円周方向延在壁部が最薄部分を有する。内部ボアは、アバットメントを着脱自在保持するように構成されたねじを、角度付きザイゴマ歯科インプラントと係合して受領するための、ねじ切り部分を有する。非回転特徴物は、アバットメントと非回転式に係合するように構成される。略円筒形本体の最大外側径と、円周方向延在壁部の最薄部分との比は、約50から約75の間である。
【0012】
本開示の前述および追加の態様および実装形態は、その簡単な説明が次になされる図面を参照して行われる、さまざまな実施形態および/または実装形態の詳細な説明に鑑みて、当業者に明らかとなろう。
【0013】
本開示の前述および他の利点は、以下の詳細な説明を読み図面を参照すればすぐに、明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本開示のいくつかの実装形態による、エクスターナルコネクション部の付いたストレートボア歯科インプラントの斜視図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実装形態による、エクスターナルコネクション部の付いた角度付きボア歯科インプラントの斜視図である。
【
図3A】本開示のいくつかの実装形態による、エクスターナルコネクション部の付いた角度付きボア歯科インプラントの斜視図である。
【
図4A】本開示のいくつかの実装形態による、エクスターナルコネクション部の付いた角度付きボア歯科インプラントの斜視図である。
【
図5A】本開示のいくつかの実装形態による、インターナルコネクション部の付いた角度付きボア歯科インプラントの斜視図である。
【
図6A】本開示のいくつかの実装形態による、アバットメントと、ねじと、エクスターナルコネクション部の付いた角度付きボア歯科インプラントとを含む歯科組立体の、組立後の斜視図である。
【
図6B】
図6Aに示す歯科組立体の組立後の斜視切欠図である。
【
図7A】本開示のいくつかの実装形態による、エクスターナルコネクション部の付いた角度付きボアザイゴマ歯科インプラントの斜視図である。
【
図7B】
図7Aに示すザイゴマ歯科インプラントの斜視切欠図である。
【
図7C】
図7Aに示すザイゴマ歯科インプラントの部分断面図である。
【
図8】本開示のいくつかの実装形態による、エクスターナルコネクション部の付いた角度付きボアザイゴマ歯科インプラントの斜視図である。
【
図9】本開示のいくつかの実装形態による、エクスターナルコネクション部の付いた角度付きボアザイゴマ歯科インプラントの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、さまざまな変更形態および代替形態が可能であるが、特定の実施形態が一例として図面に示してあり、それについて本明細書で詳細に説明する。しかし、本開示は、開示した特定の形態に限定されるものではないことを理解されたい。そうではなく、本開示は、添付の特許請求の範囲によって定められる本開示の趣旨および範囲に含まれるあらゆる変更形態、等価物、および代替形態を包含するものである。
【0016】
本明細書で説明する本開示の歯科インプラントは、少なくとも約900メガパスカル(MPa)の最大抗張力を有する冷間加工した高強度の商用純チタンから形成(例えば機械加工)される。最大抗張力とは、材料が伸長または引張されている間、破断に至るまでに耐えることのできる最大応力を指すものである。冷間加工とは、材料がその再結晶温度より下の温度(例えば周囲温度)で成形されることを意味する。そのような成形技法の例としては、絞り、曲げ、引抜き、せん断、圧延、またはそれらの任意の組合せがある。
【0017】
いくつかの実装形態では、本開示の歯科インプラントは、少なくとも約900メガパスカル(MPa)の最大抗張力を有する冷間加工した高強度の商用純チタンから形成される。本開示の歯科インプラントを作製するために使用する材料は、比較的より低い最大抗張力(例えば550MPa)をもつ商用純チタン(例えば、ASTM国際標準ASTM F67によって定義されているグレードIVチタン)として開始する。次いで、商用純チタンを冷間加工し、それにより、商用純チタンの最大抗張力が、その初期値から比較的より高い値(例えば800MPa、850MPa、900MPa、920MPa、940MPa、960MPaなど)に高まる。次いで、比較的より高い最大抗張力(例えば920MPa)を有するこの冷間加工した高強度の商用純チタン材料から、本開示の歯科インプラントを機械加工する。したがって、本開示の歯科インプラントは、比較的より低い最大抗張力(例えば400MPa)を有する材料から機械加工した歯科インプラントと比べて歯科インプラントの長期性能を犠牲にするおそれなく、比較的より小さなサイズ(例えばより小さな径)を伴って機械加工することが可能である。
【0018】
図1A~
図1Cを全体的に参照すると、歯科インプラント100が、略円筒形本体110と、内部ボア130と、非回転特徴物150とを含む。略円筒形本体110は、上部または近位部分112aと下部または遠位部分112bとに、概して分割されている。遠位部分112bは典型的に、歯科インプラント100を患者の骨内に固定するためのものである。例えば、歯科インプラント100は、患者の上顎骨または下顎骨内に固定することができる。
【0019】
近位部分112aは、その外部表面の周りに第1のねじ山114aを含み、遠位部分112bは、その外部表面の周りに第2のねじ山114bを含む。いくつかの実装形態では、第1および第2のねじ山114a、bは、同じ(例えば同じピッチ、同じ断面、および/または同じ条数など)であり、いくつかの代替形態では、第1および第2のねじ山114a、bは異なる。例えば、第1のねじ山114aは、3つのねじ山をもつ多条ねじ山であって、各ねじ山が0.6ミリメートルのピッチ(例えば多条ねじ山の隣接する巻回間に0.2ミリメートル)を有する、多条ねじ山とすることができ、第2のねじ山114bは、0.6ミリメートルのピッチを有する一条ねじ山とすることができる。第1のねじ山114aと第2のねじ山114bのどちらの上にもある、同じまたは異なるピッチをもつ多条ねじ山など、さまざまな代替ねじ山、ピッチ、および比が企図される。第1および第2のねじ山114a、bは、(例えば歯科インプラント100の中間付近で)一緒に混ぜ合わされてもよく、独立した別個のものでもよい(例えば接触しない)。いくつかの実装形態では、(近位部分112aの周りの)第1のねじ山114aがマイクロねじ山(micro thread)114aであり、(遠位部分112bの周りの)第2のねじ山114bが主ねじ山(main thread)114bであり、というのも、主ねじ山114bは、骨とのより深い主要な係合を得るためのものであるためである。そのような実装形態では、マイクロねじ山114aは、主ねじ山114bの山-谷距離(peak-to-trough distance)およびねじ山谷径(minor thread diameter)と比べて小さな山-谷距離および大きなねじ山谷径を有する。いくつかの例示的実装形態では、第1のねじ山の山-谷距離が、約0.05ミリメートルから0.1ミリメートルの範囲内にあり、第2のねじ山の山-谷距離が、約0.2ミリメートルから約0.5ミリメートルの範囲内にある。例えば、第1のねじ山の山-谷距離は、約0.075ミリメートルであり、第2のねじ山の山-谷距離は、約0.25ミリメートルである。
【0020】
略円筒形本体110の遠位部分112bは、歯科インプラント100の円周を巡って隔置された、第2のねじ山114bを交差する(例えば中断する)3つの略垂直フルート118を含む。フルート118は、歯科インプラント100の設置を、(i)歯科インプラント100を患者の骨窩内にセルフタッピングすること、および/または(ii)設置中に歯科インプラント100を受領する窩洞(例えば骨窩)から材料を取り出すための経路を提供すること、によって助ける。より多数またはより少数のフルート118も企図される(例えば1個、2個、4個、5個など)。
【0021】
略円筒形本体110の近位部分112aは、カラー部(collar section)120も含む。カラー部120は、略円筒形であり、歯科インプラント100の近位端付近にかつ/または歯科インプラント100の近位端のところに配置される。カラー部120は、第1のねじ山114aをその周りに含まないので、略円筒形本体110の近位部分112aの残りの部分とは別個のものである。
図1A~
図1Cに示すように、カラー部120は、第1のねじ山114aの外側径によって画定される近位部分112aの残りの部分の最大外側径D
max,tよりもわずかに大きな、最大外側径D
max,cを有する。あるいは、カラー部120の最大外側径D
max,cは、第1のねじ山114aの最大外側径D
max,t以下である。
【0022】
本開示全体を通して、さまざまなサイズの歯科インプラントへの言及が行われる。本開示のさまざまな歯科インプラントを特定するために、歯科インプラントは、ある公称サイズを有するものと呼ばれることがある。例えば、公称サイズは一般にまたは公称で、歯科インプラントの最大外側径または幅を指すことがある。この最大外側径は、カラー部120の最大外側径D
max,cおよび/または(第1のねじ山114aの内側径とは対照的に)第1のねじ山114aの最大外側径D
max,tを指すことができる。例として、
図1A~
図1Cに示す歯科インプラント100は、3.25ミリメートル歯科インプラントと呼ぶことができ、これは、カラー部120の公称最大外側径D
max,cおよび/または第1のねじ山114aの公称最大外側径D
max,tである。公称とは、外側径D
maxが約3.25ミリメートルであり、必ずしも厳密に3.25ミリメートルであるとは限らないことを意味する。約3.25ミリメートルとは、寸法が約プラスまたはマイナス0.1ミリメートルの許容差を有することを意味する。
【0023】
非回転特徴物150は一般に、カラー部120から突き出ており、内部ボア130の(例えば少なくとも内部ボア130のねじ切り部分の)外部にある。図示のように、非回転特徴物150は、アバットメント(例えば
図6A~
図6Cに示すアバットメント675)の対応する非回転特徴物(例えば
図6Cに示す非回転特徴物685)と非回転式に、非回転嵌め合いすることのできる、6面6角形ボスである。例えば、4面正方形または矩形ボス(図示せず)、5面多角形ボス(図示せず)、12面多角形/星形ボス(図示せず)、3ピースクローバ形ボス(図示せず)などのような、さまざまな代替非回転特徴物が企図される。
【0024】
歯科インプラント100の略円筒形本体110は、主中心軸X
mainを有する。主中心軸X
mainは、歯科インプラント100の略円筒形本体110の少なくとも遠位部分112bの幾何学的中心および/または対称軸を通り抜ける、直線軸/直線として画定される。
図1A~
図1Cに示すように、歯科インプラント100の主中心軸X
mainは、歯科インプラント100の略円筒形本体110の近位部分112aの幾何学的中心および/または対称軸も通り抜ける。これは、歯科インプラント100が、本明細書で説明する角度付きボア歯科インプラントのいくつかとは対照的に、ストレートボア歯科インプラントであるためである。
【0025】
内部ボア130は、歯科インプラント100の略円筒形本体110内に形成される。内部ボア130はその中に、(例えば
図6Cに最もよく示されているように)ねじ(例えば
図6Bおよび
図6Cに示すねじ690)と螺合式に嵌め合って歯科インプラント100上にアバットメントを保持するための、めねじ山(female or internal thread)132を含む。内部ボア130は、ボア中心軸X
boreを有する。ボア中心軸X
boreは、歯科インプラント100の少なくとも内部ボア130の幾何学的中心および/または対称軸を通り抜ける、直線軸/直線として画定される。
図1A~
図1Cに示すように、内部ボア130のボア中心軸X
boreは、歯科インプラント100の略円筒形本体110の遠位部分112bの幾何学的中心および/または対称軸も通り抜ける。これは、歯科インプラント100が、本明細書で説明する角度付きボア歯科インプラントのいくつかとは対照的に、ストレートボア歯科インプラントであるためである。あるいは、ボア中心軸X
boreは、主中心軸X
mainに対して約7°から約31°の間の角度を成してもよい。例示的に、そのような角度付きボア中心軸を有する歯科インプラントが、例えば、
図2A~
図5Cに示されており、これについては下でより詳細に説明する。
【0026】
内部ボア130は、略円筒形本体110の外側面119と内部ボア130の内側面139とによって画定される、円周方向延在壁部135を形成する。円周方向延在壁部135は、
図1Cに最もよく示されているように、最小厚さt
w,minおよび最大厚さt
w,maxを有する。円周方向延在壁部135の最小および最大厚さt
w,minおよびt
w,maxは、歯科インプラント100のサイズ(例えば3.0径インプラント、3.25径インプラント、3.5径インプラント、4.0径インプラント、5.0径インプラントなど)、(アバットメントをインプラントに対して保持するために使用されているねじのタイプ/サイズに応じて変わることがある)内部ボア130の内側径、第1のねじ山114aのサイズ(例えばピッチ)、めねじ山132のサイズ(例えばピッチ)、および/またはボア中心軸X
boreの主中心軸X
mainに相対的な角度(歯科インプラント100の場合これはゼロである)に応じて変わる。
【0027】
円周方向延在壁部135の最小および最大厚さt
w,minおよびt
w,maxは、厚さが測定されている場所(例えば歯科インプラントの高さに沿った垂直位置)に応じても変わる場合があることにも留意されよう。例えば、角度付き歯科インプラントの場合、円周方向延在壁部の、内部ボアの近位端付近のまたは内部ボアの近位端のところの最小厚さt
w,minは、円周方向延在壁部の、内部ボアの遠位端付近のまたは内部ボアの遠位端のところの最小厚さt
w.minとは異なる。さらに、円周方向延在壁部135の厚さは、内部ボアが主中心軸X
mainに対してある角度を成すため、角度付き歯科インプラントの円周(例えば主中心軸X
mainの周りの回転位置)を巡って変化し、これについては下で説明し、
図2A~
図5Cに示す。
【0028】
歯科インプラント100の
図1A~
図1Cに示す例示的実装形態に基づいて、略円筒形本体110の最大外側径D
max,cまたはD
max,t(例えば3.25ミリメートルの公称外側径)と、略円筒形本体110の円周方向延在壁部135の最薄部分(例えば厚さt
w.min)との比は、3.25ミリメートル/0.5ミリメートルであり、これは6.5に等しい。
【0029】
次に、
図2A~
図2Cを参照すると、本明細書で説明し、
図1A~
図1Cに示す歯科インプラント100に類似している、略円筒形本体210を有する角度付き歯科インプラント200が示されている。しかし、角度付き歯科インプラント200は、角度付き歯科インプラント200のカラー部220および内部ボア230が、角度付き歯科インプラント200の主中心軸X
mainに対して角度付けされているという点で、歯科インプラント100(
図1A~
図1C)とは概して異なっている。
【0030】
角度付き歯科インプラント200は、カラー部220の公称最大外側径Dmax,cおよび/または第1のねじ山214aの公称最大外側径Dmax,tである、3.25ミリメートル角度付き歯科インプラントと呼ぶことができる。角度付き歯科インプラント200はさらに、非回転特徴物250を含み、これは、非回転特徴物250が角度付きカラー部220から延在するので非回転特徴物250が角度付き歯科インプラント200の主中心軸Xmainに対して角度付けされていることを除き、非回転特徴物150と同じかまたはそれに類似している。歯科インプラント100の略円筒形本体110と同様に、略円筒形本体210は、上部または近位部分212aと下部または遠位部分212bとに、概して分割されている。近位部分212aは、第1のねじ山214aを含み、遠位部分212bは、第2のねじ山214bを含み、これらは、第1および第2のねじ山114a、bと同じかまたはそれに類似している。さらに、遠位部分212bは、フルート118と同じかまたはそれに類似している、3つの略垂直フルート218を含む。
【0031】
角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210は、主中心軸Xmainを有する。角度付き歯科インプラント200の主中心軸Xmainは、(例えば歯科インプラント100の主中心軸Xmainと同様に)略円筒形本体210の遠位部分212bの幾何学的中心および/または対称軸を通り抜けるが、角度付き歯科インプラント200の主中心軸Xmainは、略円筒形本体210の近位部分212aの対称軸を通り抜けない(例えばその対称軸と一致しない)。これは、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210の近位部分212aが、(1)角度付き歯科インプラント200の主中心軸Xmainおよび(2)角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210の残りの部分に対して角度付けおよび/またはオフセットされた、角度付き部分213を含むためである。
【0032】
近位部分212aは、カラー部220を含み、これは、カラー部220が垂直位置および/または角度付き歯科インプラント200の主中心軸X
mainに対して角度付けされているという点で、
図1A~
図1Cの歯科インプラント100のカラー部120とは異なっている。カラー部220は略円筒形であり、角度付き歯科インプラント200の近位端付近にかつ/または角度付き歯科インプラント200の近位端のところに配置されている。
【0033】
内部ボア230は、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210内に形成される。内部ボア230はその中に、(例えば
図6Cに最もよく示されているように)ねじ(例えば
図6Bおよび
図6Cに示すねじ690)と螺合式に嵌め合って角度付き歯科インプラント200上にアバットメント(例えば
図6A~
図6Cに示すアバットメント675)を保持するための、めねじ山232を含む。内部ボア230は、ボア中心軸X
boreを有する。内部ボア230のボア中心軸X
boreは、角度付き歯科インプラント200の内部ボア230の幾何学的中心および/または対称軸を通り抜ける。歯科インプラント100(
図1A~
図1C)とは異なり、内部ボア230のボア中心軸X
boreは、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210の遠位部分212bの幾何学的中心および/または対称軸を通り抜けない。これは、角度付き歯科インプラント200が、角度付きボア歯科インプラントであるためである。
図2Cに示すように、内部ボア230のボア中心軸X
boreは、角度付き歯科インプラント200の主中心軸X
mainに対して角度Θを成す。角度Θは、例えば約7°から約31°の間など、どんな角度でもよい。
図2A~
図2Cに示すように、角度Θは約12°である。
【0034】
内部ボア130と同様に、内部ボア230も、略円筒形本体210の外側面219と内部ボア230の内側面239とによって画定される、円周方向延在壁部235を形成する。円周方向延在壁部235は、
図2Cに最もよく示されているように、最小厚さt
w,minおよび最大厚さt
w,maxを有する。円周方向延在壁部235の最小および最大厚さt
w,minおよびt
w,maxは、角度付き歯科インプラント200のサイズ(例えば3.0径インプラント、3.25径インプラント、3.5径インプラント、4.0径インプラント、5.0径インプラントなど)、(アバットメントをインプラントに対して保持するために使用されているねじのタイプ/サイズに応じて変わることがある)内部ボア230の内側径、第1のねじ山214aのサイズ(例えばピッチ)、めねじ山232のサイズ(例えばピッチ)、および/またはボア中心軸X
boreの主中心軸X
mainに相対的な角度Θ(角度付き歯科インプラント200の場合これは約12度である)に応じて変わる。
【0035】
円周方向延在壁部235の最小および最大厚さt
w,minおよびt
w,maxは、厚さが測定されている場所(例えば角度付き歯科インプラントの高さに沿った垂直位置)に応じても変わる。例えば、
図2A~
図2Cの角度付き歯科インプラント200の場合、円周方向延在壁部235の、内部ボア230の近位端231a付近のまたは内部ボア230の近位端231aのところの最小厚さt
w,minは、円周方向延在壁部235の、内部ボア230の遠位端231b付近のまたは内部ボア230の遠位端231bのところの最小厚さt
w.minとは異なっている。一例として、(
図2A~
図2Cに示す)角度付き歯科インプラント200は、内部ボア230が約12度の角度Θを有する、3.25径角度付き歯科インプラント(公称サイズ)である。この図示の例では、円周方向延在壁部235の、内部ボア230の(例えば線Aに沿った)遠位端231bのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.04ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210の第1の側210aに隣接している。同様に、円周方向延在壁部235の、内部ボア230の(例えば線A’に沿った)近位端231aのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.4ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210の第2の反対側210bに隣接している。
【0036】
上の説明および
図2A~
図2Cによって理解できるように、円周方向延在壁部235の厚さは、内部ボア230が主中心軸X
mainに対して角度Θを成すため、角度付き歯科インプラント200の円周(例えば主中心軸X
mainの周りの回転位置)を巡って変化する。
図2Cに最もよく示されているように、略円筒形本体210の、内部ボア230の遠位端231bのところのまたはその付近の水平断面について、円周方向延在壁部235の厚さは、(1)内部ボア230の遠位端231bのところのまたはその付近の、第1の側210aに隣接する最小厚さt
w.minから、(2)内部ボア230の遠位端231bのところのまたはその付近の、第2の反対側210bに隣接する最大厚さt
w.maxまで、角度付き歯科インプラント200の円周を巡って変化する。略円筒形本体210の水平断面が、
図2Cにおいて垂直に上方に(すなわち内部ボア230の近位端231aに向かって)移動するにつれて、第1および第2の側210a、bに隣接する、円周方向延在壁部235の厚さが、略円筒形本体210の水平断面が近位端231aに達するかつ/または接近するまで変化し続け、近位端231aでは、最小厚さt
w.minが第1の側210aから第2の反対側210bに位置が変わり、同様に、最大厚さt
w.maxが、第2の反対側210bから第1の側210aに位置が変わる。
【0037】
要約すると、円周方向延在壁部235は、円周方向延在壁部235の残りの部分に比べて比較的薄い厚さを有する1つまたは複数の部分または部を有する。角度付き歯科インプラント200が装填される(例えばアバットメントおよび歯冠と結合され、患者の口内で咀嚼目的に使用される)ときにより破断/破損/折れの傾向にあるのは、円周方向延在壁部235のこれらの部分である。角度付き歯科インプラント200を、本明細書で説明する、比較的より高い最大抗張力(例えば920MPa)を有する冷間加工した商用純チタン材料から機械加工することによって、角度付き歯科インプラント200は、そのような比較的薄い壁部部分を有することが可能である。したがって、本開示の角度付き歯科インプラントは、従来の歯科インプラントと比べて比較的小さな外側径および/または比較的大きな角度Θを伴って機械加工することが可能であり、そのような比較的より小さな角度付き歯科インプラントは、患者の口の、そのようなより小さなサイズの角度付き歯科インプラントを必要とする、例えば上顎骨前方部および/または下顎骨前方部などの領域内に使用することができる。
【0038】
角度付き歯科インプラント200の
図2A~
図2Cに示す例示的実装形態に基づいて、略円筒形本体210の最大外側径D
max,cまたはD
max,t(例えば3.25ミリメートルの公称外側径)と、略円筒形本体210の第1の側210aに隣接する、円周方向延在壁部235の最薄部分(例えば厚さt
w.min)との比は、3.25ミリメートル/0.04ミリメートルであり、これは81.25に等しい。
【0039】
次に、
図3A~
図3Cを参照すると、本明細書で説明し、
図2A~
図2Cに示す角度付き歯科インプラント200に類似している、角度付き歯科インプラント300が示されている。しかし、角度付き歯科インプラント300は、角度付き歯科インプラント300が一般に、カラー部320の公称最大外側径D
max,cおよび/または第1のねじ山314aの公称最大外側径D
max,tである4.0ミリメートル角度付き歯科インプラントと呼ばれるという点で、角度付き歯科インプラント200とは概して異なっている。
【0040】
角度付き歯科インプラント300は、略円筒形本体310と、角度付き部分313と、カラー部320と、内部ボア330と、非回転特徴物350と、近位部分312aと、遠位部分312bと、第1のねじ山314aと、第2のねじ山314bと、フルート318と、主中心軸Xmainと、ボア中心軸Xboreと、円周方向延在壁部335とを含み、これらは、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210、角度付き部分213、カラー部220、内部ボア230、非回転特徴物250、近位部分212a、遠位部分212b、第1のねじ山214a、第2のねじ山214b、フルート218、主中心軸Xmain、ボア中心軸Xbore、および円周方向延在壁部235と同じかまたはそれに類似している。
【0041】
角度付き歯科インプラント200と300との間の主な差異は、円周方向延在壁部235と335の厚さであり、これは、少なくとも一部には、角度付き歯科インプラント200の外側径と角度付き歯科インプラント300の外側径との間の差異によって生じている。
図3A~
図3Cに示すように、円周方向延在壁部335は、略円筒形本体310の外側面319と内部ボア330の内側面339とによって画定される。円周方向延在壁部335は、
図3Cに最もよく示されているように、最小厚さt
w,minおよび最大厚さt
w,maxを有する。円周方向延在壁部335の、内部ボア330の近位端331a付近のまたは内部ボア330の近位端331aのところの最小厚さt
w,minは、円周方向延在壁部335の、内部ボア330の遠位端331b付近のまたは内部ボア330の遠位端331bのところの最小厚さt
w.minとは異なっている。一例として、(
図3A~
図3Cに示す)角度付き歯科インプラント300は、内部ボア330が約12度の角度Θを有する、4.0径角度付き歯科インプラント(公称サイズ)である。この図示の例では、円周方向延在壁部335の、内部ボア330の(例えば線Bに沿った)遠位端331bのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.2ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント300の略円筒形本体310の第1の側310aに隣接している。同様に、円周方向延在壁部335の、内部ボア330の(例えば線B’に沿った)近位端331aのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.7ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント300の略円筒形本体310の第2の反対側310bに隣接している。
【0042】
さらに、上の説明および
図3A~
図3Cによって理解できるように、円周方向延在壁部335の厚さは、内部ボア330が主中心軸X
mainに対して角度Θを成すため、角度付き歯科インプラント300の円周(例えば主中心軸X
mainの周りの回転位置)を巡って変化する。
図3Cに最もよく示されているように、略円筒形本体310の、内部ボア330の遠位端331bのところのまたはその付近の水平断面について、円周方向延在壁部335の厚さは、(1)内部ボア330の遠位端331bのところのまたはその付近の、第1の側310aに隣接する最小厚さt
w.minから、(2)内部ボア330の遠位端331bのところのまたはその付近の、第2の反対側310bに隣接する最大厚さt
w.maxまで、角度付き歯科インプラント300の円周を巡って変化する。
【0043】
角度付き歯科インプラント300の
図3A~
図3Cに示す例示的実装形態に基づいて、(i)略円筒形本体310の最大外側径D
max,cまたはD
max,t(例えば4.0ミリメートルの公称外側径)と、(ii)略円筒形本体310の第1の側310aに隣接する、円周方向延在壁部335の最薄部分(例えば厚さt
w.min)との比は、4.0ミリメートル/0.2ミリメートルであり、これは20に等しい。
【0044】
次に
図4A~
図4Cを参照すると、本明細書で説明し、
図3A~
図3Cに示す角度付き歯科インプラント300に類似している、角度付き歯科インプラント400が示されている。しかし、角度付き歯科インプラント400は、角度付き歯科インプラント400が、角度付き歯科インプラント300(
図3A~
図3C)のボア中心軸X
boreの約12度の角度とは対照的に、角度付き歯科インプラント400の主中心軸X
mainに対して約24度の角度Θを成すボア中心軸X
boreをもつ内部ボア430を含むという点で、角度付き歯科インプラント300とは概して異なっている。さらに、角度付き歯科インプラント400は一般に、カラー部420の公称最大外側径D
max,cおよび/または第1のねじ山414aの公称最大外側径D
max,tである4.0ミリメートル角度付き歯科インプラントと呼ばれる。
【0045】
角度付き歯科インプラント400は、略円筒形本体410と、角度付き部分413と、カラー部420と、内部ボア430と、非回転特徴物450と、近位部分412aと、遠位部分412bと、第1のねじ山414aと、第2のねじ山414bと、フルート418と、主中心軸Xmainと、ボア中心軸Xboreと、円周方向延在壁部435とを含み、これらは、角度付き歯科インプラント300の略円筒形本体310、角度付き部分313、カラー部320、内部ボア330、非回転特徴物350、近位部分312a、遠位部分312b、第1のねじ山314a、第2のねじ山314b、フルート318、主中心軸Xmain、ボア中心軸Xbore、および円周方向延在壁部335と同じかまたはそれに類似している。
【0046】
角度付き歯科インプラント300と400との間の主な差異は、円周方向延在壁部335と435の厚さであり、これは、少なくとも一部には、角度付き歯科インプラント300と400の角度Θ間の差異(例えば約12度対約24度)によって生じている。
図4A~
図4Cに示すように、円周方向延在壁部435は、略円筒形本体410の外側面419と内部ボア430の内側面439とによって画定される。円周方向延在壁部435は、
図4Cに最もよく示されているように、最小厚さt
w,minおよび最大厚さt
w,maxを有する。円周方向延在壁部435の、内部ボア430の近位端431a付近のまたは内部ボア430の近位端431aのところの最小厚さt
w,minは、円周方向延在壁部435の、内部ボア430の遠位端431b付近のまたは内部ボア430の遠位端431bのところの最小厚さt
w.minとは異なっている。一例として、(
図4A~
図4Cに示す)角度付き歯科インプラント400は、内部ボア430が約24度の角度Θを有する、4.0径角度付き歯科インプラント(公称サイズ)である。この図示の例では、円周方向延在壁部435の、内部ボア430の(例えば線Cに沿った)遠位端431bのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.14ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント400の略円筒形本体410の第1の側410aに隣接している。同様に、円周方向延在壁部435の、内部ボア430の(例えば線C’に沿った)近位端431aのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.4ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント400の略円筒形本体410の第2の反対側410bに隣接している。
【0047】
さらに、上の説明および
図4A~
図4Cによって理解できるように、円周方向延在壁部435の厚さは、内部ボア430が主中心軸X
mainに対して角度Θを成すため、角度付き歯科インプラント400の円周(例えば主中心軸X
mainの周りの回転位置)を巡って変化する。
図4Cに最もよく示されているように、略円筒形本体410の、内部ボア430の遠位端431bのところのまたはその付近の水平断面について、円周方向延在壁部435の厚さは、(1)内部ボア430の遠位端431bのところのまたはその付近の、第1の側410aに隣接する最小厚さt
w.minから、(2)内部ボア430の遠位端431bのところのまたはその付近の、第2の反対側410bに隣接する最大厚さt
w.maxまで、角度付き歯科インプラント400の円周を巡って変化する。
【0048】
角度付き歯科インプラント400の
図4A~
図4Cに示す例示的実装形態に基づいて、(i)略円筒形本体410の最大外側径D
max,cまたはD
max,t(例えば4.0ミリメートルの公称外側径)と、(ii)略円筒形本体410の第1の側410aに隣接する円周方向延在壁部435の最薄部分(例えば厚さt
w.min)との比は、4.0ミリメートル/0.14ミリメートルであり、これは28.6に等しい。
【0049】
次に
図5A~
図5Cを参照すると、本明細書で説明し、
図2A~
図4Cに示す角度付き歯科インプラント200、300、400に類似している、角度付き歯科インプラント500が示されている。しかし、角度付き歯科インプラント500は、角度付き歯科インプラント500が、非回転特徴物250、350、450のような外部ボスではなく非回転特徴物550としての内部ソケットの付いた、インターナルコネクション角度付き歯科インプラントであるという点で、他の角度付き歯科インプラント200、300、400とは概して異なっている。
【0050】
角度付き歯科インプラント500は、角度付き歯科インプラント500の主中心軸Xmainに対して約12度の角度Θを成すボア中心軸Xboreをもつ内部ボア530を含む。さらに、角度付き歯科インプラント500は一般に、カラー部520の公称最大外側径Dmax,cおよび/または第1のねじ山514aの公称最大外側径Dmax,tである3.5ミリメートル角度付き歯科インプラントと呼ばれる。
【0051】
角度付き歯科インプラント500は、略円筒形本体510と、角度付き部分513と、カラー部520と、内部ボア530と、近位部分512aと、遠位部分512bと、第1のねじ山514aと、第2のねじ山514bと、フルート518と、主中心軸Xmainと、ボア中心軸Xboreと、円周方向延在壁部535とを含み、これらは、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210、角度付き部分213、カラー部220、内部ボア230、近位部分212a、遠位部分212b、第1のねじ山214a、第2のねじ山214b、フルート218、主中心軸Xmain、ボア中心軸Xbore、および円周方向延在壁部235と同じかまたはそれに類似している。
【0052】
角度付き歯科インプラント200と500との間の主な差異は、非回転特徴物250、550、ならびに円周方向延在壁部235および535の厚さであり、これは、少なくとも一部には、(1)非回転特徴物250、550の差異、および(2)角度付き歯科インプラント200の外側径と角度付き歯科インプラント500の外側径との間の差異によって生じている。
図5A~
図5Cに示すように、円周方向延在壁部535は、略円筒形本体510の外側面519と内部ボア530の内側面539とによって画定される。円周方向延在壁部535は、
図5Cに最もよく示されているように、最小厚さt
w,minおよび最大厚さt
w,maxを有する。円周方向延在壁部535の、内部ボア530の近位端531a付近のまたは内部ボア530の近位端531aのところの最小厚さt
w,minは、円周方向延在壁部535の、内部ボア530の遠位端531b付近のまたは内部ボア530の遠位端531bのところの最小厚さt
w.minとは異なっている。一例として、(
図5A~
図5Cに示す)角度付き歯科インプラント500は、内部ボア530が約12度の角度Θを有する、3.5ミリメートル径角度付き歯科インプラント(公称サイズ)である。この図示の例では、円周方向延在壁部535の、内部ボア530の(例えば線Dに沿った)近位端531aのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.15ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント500の略円筒形本体510の第1の側510aに隣接している。同様に、円周方向延在壁部535の、内部ボア530の(例えば線D’に沿った)遠位端531bのところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.32ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント500の略円筒形本体510の第2の反対側510bに隣接している。
【0053】
さらに、上の説明および
図5A~
図5Cによって理解できるように、円周方向延在壁部535の厚さは、内部ボア530が主中心軸X
mainに対して角度Θを成すため、角度付き歯科インプラント500の円周(例えば主中心軸X
mainの周りの回転位置)を巡って変化する。
図5Cに最もよく示されているように、略円筒形本体510の、内部ボア530の近位端531aのところのまたはその付近の水平断面について、円周方向延在壁部535の厚さは、(1)内部ボア530の近位端531aのところのまたはその付近の、第1の側510aに隣接する最小厚さt
w.minから、(2)内部ボア530の近位端531aのところのまたはその付近の、第2の反対側510bに隣接する最大厚さt
w.maxまで、角度付き歯科インプラント500の円周を巡って変化する。
【0054】
角度付き歯科インプラント500の
図5A~
図5Cに示す例示的実装形態に基づいて、(i)略円筒形本体510の最大外側径D
max,cまたはD
max,t(例えば3.5ミリメートルの公称外側径)と、(ii)略円筒形本体510の第1の側510aに隣接する、円周方向延在壁部535の最薄部分(例えば厚さt
w.min)との比は、3.5ミリメートル/0.15ミリメートルであり、これは23.3に等しい。
【0055】
次に
図6A~
図6Cを参照すると、歯科組立体601が、角度付き歯科インプラント600と、アバットメント675と、ねじ690とを含む。角度付き歯科インプラント600は、本明細書で説明する角度付き歯科インプラント200、300、400、500と同じかまたはそれに類似している。
【0056】
アバットメント675は、ポスト680と、ポスト680から相対的下向き方向に延在するステム682とを含む。ポスト680は、その上にある修復物(例えば歯冠)を支持するようなサイズおよび形状である。アバットメント675が角度付き歯科インプラント600に(例えばねじ690によって)結合されたときにそれに対して回転するのが妨げられるように、ステム682は、角度付き歯科インプラント600の非回転特徴物650と非回転式に係合するための非回転特徴物685を含んでよい。
【0057】
アバットメント675は、ポスト680およびステム682の中を延在してねじ690がその中に差し込まれるのを可能にする、貫通ボア688を含む。
図6Bに最もよく示されているように、ねじ690は、アバットメント675の貫通ボア688に差し込まれて、角度付き歯科インプラント600の内部ボア630のめねじ山632と螺合可能に係合する。
【0058】
角度付き歯科インプラント600が角度付き部分613を有するため、解剖学的歯修復を実現するためにアバットメント675のポスト680がアバットメント675の基部678に対して角度付けされる必要はない。
【0059】
次に
図7A~
図7Cを参照すると、本明細書で説明し、
図2A~
図2Cに示す角度付き歯科インプラント200に類似している、角度付き歯科インプラント700が示されている。しかし、角度付き歯科インプラント700は、角度付き歯科インプラント700が、非ザイゴマ角度付き歯科インプラント(例えば歯科インプラント200、300、400、500)よりも大幅に長い角度付きザイゴマ歯科インプラントであり、それによって、角度付きザイゴマ歯科インプラント700を、患者の口内の、患者の上顎骨の頬骨付近に設置できるようになっているという点で、角度付き歯科インプラント200とは概して異なっている。ザイゴマ歯科インプラントは、非ザイゴマ歯科インプラントまたはより従来的な歯科インプラント(例えば歯科インプラント200、300、400、500)の設置に必要な窩を設けることのできない、顎骨が吸収されたかつ/または劣化した患者(例えばがん患者)にとって必要となる場合がある。いくつかの実装形態では、1つまたは複数のザイゴマ歯科インプラントが、患者の口内に(1つまたは複数の非ザイゴマ歯科インプラントと共にまたはそれなしで)設置され、1つまたは複数のアバットメント、ブリッジ、バー、補綴歯、アタッチメント部材、またはそれらの任意の組合せ(例えば補綴歯を含むブリッジ)に結合される。
【0060】
角度付きザイゴマ歯科インプラント700は一般に、4.5ミリメートルザイゴマ角度付き歯科インプラントと呼ばれ、ここで、4.5ミリメートルとは、カラー部720の公称最大外側径Dmax,cおよび/または第1のねじ山714aの公称最大外側径Dmax,tであり、ザイゴマとは、歯科インプラント700が、約20ミリメートルから約70ミリメートルの間の長さLを有することを意味し、より具体的には、ザイゴマとは、歯科インプラント700が、約25ミリメートルから約60ミリメートルの間の長さLを有することを意味することができる。いくつかの実装形態では、ザイゴマとは、歯科インプラント700が、約25ミリメートルの、約30ミリメートルの、約35ミリメートルの、約40ミリメートルの、約45ミリメートルの、約50ミリメートルの、約55ミリメートルの、約60ミリメートルの、約65ミリメートルの、約70ミリメートルの長さを有することを意味する。角度付きザイゴマ歯科インプラント700のそのような長さLは、非ザイゴマ角度付き歯科インプラント(例えば角度付き歯科インプラント200、300、400、500)よりも大幅に長く、非ザイゴマ角度付き歯科インプラントは典型的に、約7ミリメートルから約18ミリメートルの間の長さを有し、より具体的には、非ザイゴマ角度付き歯科インプラントは、約8ミリメートルから約15ミリメートルの間の長さを有する。
【0061】
角度付きザイゴマ歯科インプラント700はさらに、角度付きザイゴマ歯科インプラント700が、略円筒形本体710の近位部分712aと略円筒形本体710の遠位部分712bとの間に、略円筒形本体710の非ねじ切り中間部分712cを含むという点で、角度付き歯科インプラント200とは異なっている。非ねじ切り中間部分712cは、角度付きザイゴマ歯科インプラント700の全長の約20パーセントから約70パーセントの間の長さを有し、より好ましくは、非ねじ切り中間部分712cは、角度付きザイゴマ歯科インプラント700の全長の約35パーセントから約55パーセントの間の長さを有する。いくつかの実装形態では、非ねじ切り中間部分712cは、角度付きザイゴマ歯科インプラント700の全長の約45パーセントの長さを有する。
【0062】
角度付きザイゴマ歯科インプラント700はさらに、角度付きザイゴマ歯科インプラント700が、角度付きザイゴマ歯科インプラント700の主中心軸X
mainに対して角度Θを成す内部ボア730のボア中心軸X
boreを有し、ここで、角度Θは、例えば約7°から約65°の間、または約40°から約65°の間など、どんな角度でもよいという点で、角度付き歯科インプラント200とは異なっている。
図7A~
図7Cに示すように、角度Θは約55°である。
【0063】
角度付きザイゴマ歯科インプラント700は、略円筒形本体710と、角度付き部分713と、カラー部720と、内部ボア730と、非回転特徴物750と、近位部分712aと、遠位部分712bと、第1のねじ山714aと、第2のねじ山714bと、フルート718と、主中心軸Xmainと、ボア中心軸Xboreと、円周方向延在壁部735とを含み、これらは、角度付き歯科インプラント200の略円筒形本体210、角度付き部分213、カラー部220、内部ボア230、非回転特徴物250、近位部分212a、遠位部分212b、第1のねじ山214a、第2のねじ山214b、フルート218、主中心軸Xmain、ボア中心軸Xbore、および円周方向延在壁部235と同じかまたはそれに類似している。
【0064】
図7A~
図7Cに示すように、円周方向延在壁部735は、略円筒形本体710の外側面719と内部ボア730の内側面739とによって画定される。円周方向延在壁部735は、
図7Cに最もよく示されているように、最小厚さt
w,minを有する。円周方向延在壁部735の最小厚さt
w,minは、内部ボア730の遠位端731付近または内部ボア730の遠位端731のところにある。一例として、(
図7A~
図7Cに示す)角度付きザイゴマ歯科インプラント700は、内部ボア730が約55度の角度Θを有する、4.5径角度付きザイゴマ歯科インプラント(公称サイズ)である。この図示の例では、円周方向延在壁部735の、内部ボア730の(例えば線Eに沿った)遠位端731のところのまたはその付近の最小厚さt
w.minは、約0.08ミリメートルであり、これは、角度付き歯科インプラント700の略円筒形本体710の第1の側710aに隣接している。
【0065】
さらに、上の説明および
図7A~
図7Cによって理解できるように、円周方向延在壁部735の厚さは、内部ボア730が主中心軸X
mainに対して角度Θを成すため、角度付きザイゴマ歯科インプラント700の円周(例えば主中心軸X
mainの周りの回転位置)を巡って変化する。
図7Cに最もよく示されているように、略円筒形本体710の、内部ボア730の遠位端731のところのまたはその付近の水平断面について、円周方向延在壁部735の厚さは、(1)内部ボア730の遠位端731のところのまたはその付近の、第1の側710aに隣接する最小厚さt
w.minから、(2)内部ボア730の遠位端731のところのまたはその付近の、第2の反対側710bに隣接する比較的より大きな厚さおよび/または最大厚さまで、角度付き歯科インプラント700の円周を巡って変化する。
【0066】
角度付きザイゴマ歯科インプラント700の
図7A~
図7Cに示す例示的実装形態に基づいて、(i)略円筒形本体710の最大外側径D
max,cまたはD
max,t(例えば4.5ミリメートルの公称外側径)と、(ii)略円筒形本体710の第1の側710aに隣接する、円周方向延在壁部735の最薄部分(例えば厚さt
w.min)との比は、4.5ミリメートル/0.08ミリメートルであり、これは56.25に等しい。
【0067】
略円筒形本体710の近位部分712aは、略円筒形本体710の非ねじ切り中間部分712cの最大外側径および略円筒形本体710の遠位部分712bの最大外側径よりも比較的大きな、最大外側径を有する。例えば、図示のように、(i)ねじ切り近位部分712aの最大外側径は約4.3ミリメートルであり、(ii)ねじ切り遠位部分712bの最大外側径および非ねじ切り中間部分712cの最大外側径は、約3.2ミリメートルから約4ミリメートルの間である。あるいは、ねじ切り遠位部分712bの最大外側径および非ねじ切り中間部分712cの最大外側径は、ねじ切り近位部分712aの最大外側径と同じかまたはほぼ同じである。
【0068】
次に
図8を参照すると、本明細書で説明し、
図7A~
図7Cに示す角度付きザイゴマ歯科インプラント700に類似している、角度付きザイゴマ歯科インプラント800が示されている。しかし、角度付きザイゴマ歯科インプラント800は、角度付きザイゴマ歯科インプラント800が非ねじ切り中間部分を欠いているという点で、角度付きザイゴマ歯科インプラント700とは概して異なっている。そうではなく、角度付きザイゴマ歯科インプラント800は、略円筒形本体810の近位または上部ねじ切り部分812aと、略円筒形本体810の遠位または下部ねじ切り部分812bと、略円筒形本体810の中間ねじ切り部分812cとを有する、略円筒形本体810を含み、この場合、単一の一定したねじ山814が、遠位、中間、および近位部分812a、b、cに巻き付けられている。あるいは、ねじ山814は、略円筒形本体810の長さに沿って変化してもよい(例えばピッチ、深さなどが変化してもよい)。
【0069】
角度付きザイゴマ歯科インプラント800は一般に、3.5ミリメートルザイゴマ角度付き歯科インプラントと呼ばれ、ここで、3.5ミリメートルとは、カラー部820の公称最大外側径Dmax,cおよび/またはねじ山814の公称最大外側径Dmax,tである。角度付きザイゴマ歯科インプラント800は、略円筒形本体810と、角度付き部分813と、カラー部820と、内部ボア830と、非回転特徴物850と、近位部分812aと、遠位部分812bと、フルート818と、主中心軸Xmainと、ボア中心軸Xboreと、円周方向延在壁部835とを含み、これらは、角度付きザイゴマ歯科インプラント700の略円筒形本体710、角度付き部分713、カラー部720、内部ボア730、非回転特徴物750、近位部分712a、遠位部分712b、フルート718、主中心軸Xmain、ボア中心軸Xbore、および円周方向延在壁部735と同じかまたはそれに類似している。
【0070】
次に
図9を参照すると、本明細書で説明し、
図7A~
図8に示す角度付きザイゴマ歯科インプラント700、800に類似している、角度付きザイゴマ歯科インプラント900が示されている。しかし、角度付きザイゴマ歯科インプラント900は、角度付きザイゴマ歯科インプラント900がねじ切り近位部分を欠いているという点で、角度付きザイゴマ歯科インプラント700、800とは概して異なっている。そうではなく、角度付きザイゴマ歯科インプラント900は、略円筒形本体910の近位または上部非ねじ切り部分912aと、略円筒形本体910の中間非ねじ切り部分912cと、略円筒形本体910の遠位または下部ねじ切り部分912bとを有する、略円筒形本体910を含む。
【0071】
単一の一定したねじ山914が、遠位部分912bに巻き付けられている。図示のように、近位および中間部分912a、cの最大外側径は、ねじ切り遠位部分912bの谷径に等しいかまたはほぼ等しい。あるいは、近位および中間部分912a、cの最大外側径は、ねじ切り遠位部分912bの外径(major diameter)に等しいかまたはほぼ等しい。
【0072】
非ねじ切り近位部分912aと非ねじ切り中間部分912cとを合わせた長さは、角度付きザイゴマ歯科インプラント900の全長の約20パーセントから約85パーセントの間であり、より好ましくは、非ねじ切り近位部分912aと非ねじ切り中間部分912cとを合わせた長さは、角度付きザイゴマ歯科インプラント900の全長の約35パーセントから約70パーセントの間である。いくつかの実装形態では、非ねじ切り近位部分912aと非ねじ切り中間部分912cとを合わせた長さは、角度付きザイゴマ歯科インプラント900の全長の約60パーセントである。いくつかの実装形態では、非ねじ切り近位部分912aと非ねじ切り中間部分912cとを合わせた長さは、角度付きザイゴマ歯科インプラント900の全長の約30パーセントである。
【0073】
角度付きザイゴマ歯科インプラント900は一般に、3.5ミリメートルザイゴマ角度付き歯科インプラントと呼ばれ、ここで、3.5ミリメートルとは、カラー部920の公称最大外側径Dmax,cである。角度付きザイゴマ歯科インプラント900は、略円筒形本体910と、角度付き部分913と、カラー部920と、内部ボア930と、非回転特徴物950と、中間部分912cと、遠位部分912bと、フルート918と、主中心軸Xmainと、ボア中心軸Xboreと、円周方向延在壁部935とを含み、これらは、角度付きザイゴマ歯科インプラント700の略円筒形本体710、角度付き部分713、カラー部720、内部ボア730、非回転特徴物750、中間部分712c、遠位部分712b、フルート718、主中心軸Xmain、ボア中心軸Xbore、および円周方向延在壁部735と同じかまたはそれに類似している。
【0074】
さまざまな歯科インプラントについては、ある特定の最大外側径(例えば歯科インプラントの公称サイズ)、ある特定の長さ、ある特定のねじ切り部分、ある特定の非ねじ切り部分、ある特定の接続タイプ、およびある特定の角度をもつ内部ボアを有するものとして、本明細書で説明し、図に示しており、それらはいずれも、本開示のさまざまな歯科インプラントがその円周方向延在壁部(例えば円周方向延在壁部235)の測定可能な最薄部分を有するのに寄与することのできるものである。以下の表は、歯科インプラント(例えばストレート歯科インプラント、角度付き歯科インプラント、ザイゴマ歯科インプラント)と、それらの壁部の最薄部分、および歯科インプラントの最大外側径(例えば公称サイズ)と壁部の最薄部分との比の例を示す。
【0075】
【0076】
本開示の歯科インプラントについては、冷間加工した高強度の商用純(例えばグレードIV)チタンから機械加工されると説明しているが、いくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、例えばチタンと次の材料、バナジウム、アルミニウム、ニオブ、ジルコニウム、クロム、またはそれらの任意の組合せのうちの1種または複数種との合金など、1種または複数種のチタン合金から機械加工することができる。いくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、約90%のチタン、約6%のアルミニウム、および約4%のバナジウムを含有するチタン合金から機械加工される。他のいくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、約86%のチタンおよび約14%のジルコニウムを含有するチタン合金から機械加工される。さらに他のいくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、約83%のチタンおよび約17%のジルコニウムを含有するチタン合金から機械加工される。説明したチタン-ジルコニウム合金のうちの1つを使用するそのような実装形態では、チタン-ジルコニウム合金材料は、約950MPaの最大抗張力を有する。他のいくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、約98%のチタンおよび約2%のニオブを含有するチタン合金から機械加工される。さらに他のいくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、約87%のチタン、約6%のアルミニウム、および約7%のニオブを含有するチタン合金から機械加工される。他のいくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、約91%のチタン、約6%のアルミニウム、および約3%のニオブを含有するチタン合金から機械加工される。他のいくつかの代替実装形態では、本開示の歯科インプラントは、約77%のチタン、約3%のアルミニウム、約9%のニオブ、および約11%のクロムを含有するチタン合金から機械加工される。
【0077】
本開示の歯科インプラントについては、第1のねじ山(例えば114a、214a、314a、414a、514a)および第2のねじ山(例えば114b、214b、314b、414b、514b)を含むものとして示し、説明している。例えば、角度付き歯科インプラント500は、第1のねじ山514aおよび第2のねじ山514bを含む。第1のねじ山514aは、(近位部分512aの周りの)マイクロねじ山としても知られ、第2のねじ山514bは、(遠位部分512bの周りの)主ねじ山514bとしても知られる。マイクロねじ山とは、マイクロねじ山514aが、主ねじ山514bと比べて比較的小さな山-谷距離を有することを意味する。(同じねじ山外径、同じねじ山谷径などをもつ第2のねじ山514bの単なる連続であるのとは対照的に)第1のねじ山514aをマイクロねじ山514aにすることによって、マイクロねじ山514aのねじ山谷径のほうが、主ねじ山514bのねじ山谷径よりも比較的大きくなる。したがって、円周方向延在壁部535は、第1のねじ山514aのねじ山谷径が第2のねじ山514bのねじ山谷径に等しければそうであったろうよりも比較的厚い。したがって、円周方向延在壁部535が比較的より厚くなった状態で、角度付き歯科インプラント500は比較的より堅固になっている。
【0078】
本開示の歯科インプラントのいくつかについては、冷間加工した高強度の商用純(例えばグレードIV)チタンから機械加工されるものとして示し、説明している。いくつかのそのような実装形態では、冷間加工した高強度の商用純(例えばグレードIV)チタンから機械加工されるこれらの歯科インプラントは、少なくとも約200ニュートンの、少なくとも約225ニュートンの、または少なくとも約250ニュートンの疲労強度を有する。
【0079】
以上、本開示について、1つまたは複数の特定の実施形態および実装形態に即して説明してきたが、それに対して、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの変更を加えることができることを、当業者なら理解するであろう。これらの実施形態および実装形態ならびにその明白な変形形態の各々は、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の趣旨および範囲に含まれるものとして企図される。
【符号の説明】
【0080】
100 歯科インプラント
110 略円筒形本体
112a 上部または近位部分
112b 下部または遠位部分
114a 第1のねじ山、マイクロねじ山
114b 第2のねじ山、主ねじ山
118 略垂直フルート
119 外側面
120 カラー部
130 内部ボア
132 めねじ山
135 円周方向延在壁部
139 内側面
150 非回転特徴物
200 角度付き歯科インプラント、歯科角度付きインプラント
210 略円筒形本体
210a 第1の側
210b 第2の反対側
212a 上部または近位部分
212b 下部または遠位部分
213 角度付き部分
214a 第1のねじ山
214b 第2のねじ山
218 略垂直フルート
219 外側面
220 角度付きカラー部
230 内部ボア
231a 近位端
231b 遠位端
232 めねじ山
235 円周方向延在壁部
239 内側面
250 非回転特徴物
300 角度付き歯科インプラント
310 略円筒形本体
310a 第1の側
310b 第2の反対側
312a 近位部分
312b 遠位部分
313 角度付き部分
314a 第1のねじ山
314b 第2のねじ山
318 フルート
319 外側面
320 カラー部
330 内部ボア
331a 近位端
331b 遠位端
335 円周方向延在壁部
339 内側面
350 非回転特徴物
400 角度付き歯科インプラント
410 略円筒形本体
410a 第1の側
410b 第2の反対側
412a 近位部分
412b 遠位部分
413 角度付き部分
414a 第1のねじ山
414b 第2のねじ山
418 フルート
419 外側面
420 カラー部
430 内部ボア
431a 近位端
431b 遠位端
435 円周方向延在壁部
439 内側面
450 非回転特徴物
500 角度付き歯科インプラント
510 略円筒形本体
510a 第1の側
510b 第2の反対側
512a 近位部分
512b 遠位部分
513 角度付き部分
514a 第1のねじ山、マイクロねじ山
514b 第2のねじ山、主ねじ山
518 フルート
519 外側面
520 カラー部
530 内部ボア
531a 近位端
531b 遠位端
535 円周方向延在壁部
539 内側面
550 非回転特徴物
600 角度付き歯科インプラント
601 歯科組立体
613 角度付き部分
630 内部ボア
632 めねじ山
650 非回転特徴物
675 アバットメント
678 基部
680 ポスト
682 ステム
685 非回転特徴物
688 貫通ボア
690 ねじ
700 角度付き歯科インプラント、角度付きザイゴマ歯科インプラント
710 略円筒形本体
710a 第1の側
710b 第2の反対側
712a ねじ切り近位部分
712b ねじ切り遠位部分
712c 非ねじ切り中間部分
713 角度付き部分
714a 第1のねじ山
714b 第2のねじ山
718 フルート
719 外側面
720 カラー部
730 内部ボア
731 遠位端
735 円周方向延在壁部
739 内側面
750 非回転特徴物
800 角度付きザイゴマ歯科インプラント
810 略円筒形本体
812a 近位または上部ねじ切り部分、近位部分
812b 遠位または下部ねじ切り部分、遠位部分
812c 中間ねじ切り部分
813 角度付き部分
814 ねじ山
818 フルート
820 カラー部
830 内部ボア
835 円周方向延在壁部
850 非回転特徴物
900 角度付きザイゴマ歯科インプラント
910 略円筒形本体
912a 近位または上部非ねじ切り部分、非ねじ切り近位部分
912b 遠位または下部ねじ切り部分、ねじ切り遠位部分
912c 中間非ねじ切り部分、非ねじ切り中間部分
913 角度付き部分
914 ねじ山
918 フルート
920 カラー部
930 内部ボア
935 円周方向延在壁部
950 非回転特徴物
Dmax 外側径
Dmax,c 公称最大外側径
Dmax,t 公称最大外側径
L 長さ
tw.max、tw,max 最大厚さ
tw.min、tw,min 最小厚さ
Xmain 主中心軸
Xbore ボア中心軸
Θ 角度