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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】燃焼せずに基体を加熱するシーシャ装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 1/30 20060101AFI20220208BHJP
【FI】
A24F1/30
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018553110
(86)(22)【出願日】2017-04-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-06
(86)【国際出願番号】 IB2017051969
(87)【国際公開番号】W WO2017178932
(87)【国際公開日】2017-10-19
【審査請求日】2020-03-10
(31)【優先権主張番号】16164759.9
(32)【優先日】2016-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】コリリス アンゲロス
【審査官】山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0029696(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02845497(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0066619(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 1/00-17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生基体を含む第1の消耗品を受容する第1のレセプタクルと、
エアロゾル発生基体を含む第2の消耗品を受容する第2のレセプタクルと、
前記第1の消耗品が前記第1のレセプタクル内に受容されてエアロゾルを発生するとき、前記第1の消耗品内の前記エアロゾル発生基体を加熱するための第1の発熱体と、
前記第2の消耗品が前記第2のレセプタクル内に受容されてエアロゾルを発生するとき、前記第2の消耗品内の前記エアロゾル発生基体を加熱するための第2の発熱体と、
前記第1および第2の発熱体に作動可能に結合される制御電子回路であって、前記第2の発熱体に前記第2のレセプタクルに受容された前記第2の消耗品の前記エアロゾル発生基体を加熱させる前に、前記第1のレセプタクルによって受容される前記第1の消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成が、ピーク時の前記第1のレセプタクルによって受容される前記第1の消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成に対して50%以上減少するまで、前記第1の発熱体に第1のレセプタクルに受容された前記第1の消耗品の前記エアロゾル発生基体を加熱させるよう構成される制御電子回路と、を備えるシーシャ装置。
【請求項2】
前記シーシャ装置は、液体を含包するよう構成される内部および容器の前記内部と連通する流出口を備える容器を備え、前記装置が、使用中、エアロゾルが少なくとも部分的に導管を通って容器内に配備された液体へ搬送され、消費者に送達するため前記流出口を通って出て行くように構成される、請求項1に記載のシーシャ装置。
【請求項3】
前記装置は、前記第1および第2の発熱体が前記第1および前記第2の消耗品内の前記エアロゾル発生基体を、前記エアロゾル発生基体を燃焼することなくエアロゾルを発生させるのに十分な程度まで加熱するように構成される、請求項1または請求項2に記載のシーシャ装置。
【請求項4】
前記制御電子回路は、前記第2のレセプタクル内の前記第2の消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成が、ピーク時の前記第2のレセプタクル内の前記第2の消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成に対して50%以上減少した後、第3の発熱体を発熱して、第3のレセプタクルに受容された第3の消耗品のエアロゾル発生基体を加熱するよう構成される、請求項1に記載のシーシャ装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のシーシャ装置の前記第1のレセプタクルに前記第1の消耗品を挿入することと前記シーシャ装置の前記第2のレセプタクルに前記第2の消耗品を挿入することとを含む、方法。
【請求項6】
前記第1の消耗品は、紙ラッパーで囲まれているエアロゾル発生基体を備える物品であって、前記第2の消耗品は、紙ラッパーで囲まれているエアロゾル発生基体を備える物品である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
エアロゾルチャンバと、
エアロゾル発生基体を含む第1の消耗品を受容する第1のレセプタクルと、
エアロゾル発生基体を含む第2の消耗品を受容する第2のレセプタクルと、
前記第1のレセプタクル内に受容されると、前記第1の消耗品の前記エアロゾル発生基体内に貫通し、前記エアロゾル発生基体を加熱して前記エアロゾルチャンバ内でエアロゾルを発生するように構成される、第1の発熱体と、
前記第2のレセプタクル内に受容されると、前記第2の消耗品の前記エアロゾル発生基体内に貫通し、前記エアロゾル発生基体を加熱して前記エアロゾルチャンバ内でエアロゾルを発生するように構成される第2の発熱体と、を備えるシーシャ装置。
【請求項8】
前記シーシャ装置は、液体を含包するよう構成される内部および容器の前記内部と連通する流出口を備える容器をさらに備え、前記エアロゾルチャンバから前記容器の前記内部に延在する導管をさらに備え、前記装置は、使用中、前記エアロゾルが少なくとも部分的に前記導管を通って前記容器内に配備された液体に搬送され、消費者に送達するため前記流出口を通って出て行くよう構成される、請求項7に記載のシーシャ装置。
【請求項9】
前記装置は、前記発熱体が燃焼せずに前記エアロゾル発生基体をエアロゾルが発生するのに十分な程度に前記エアロゾル発生基体を加熱するように構成される、請求項7または請求項8に記載のシーシャ装置。
【請求項10】
前記第1および第2のレセプタクルを備えるホルダーをさらに備える、請求項7~9のいずれか1項に記載のシーシャ装置。
【請求項11】
前記第1の発熱体は、前記第1の消耗品が前記第1のレセプタクルに受容されると前記第1の消耗品を穿孔して前記エアロゾル発生基体内に貫通するよう構成されるブレードを備え、前記第2の発熱体は、前記第2の消耗品が前記第2のレセプタクルに受容されると、前記第2の消耗品を穿孔して前記エアロゾル発生基体内に貫通するよう構成されるブレードを備える、請求項10に記載のシーシャ装置。
【請求項12】
前記ホルダーが3個以上のレセプタクルを備え、それぞれが、エアロゾル発生基体を含む消耗品を受容するよう構成され、前記装置が3つ以上の発熱体を備え、前記発熱体の少なくとも1つが各レセプタクル内に延在する、請求項10または請求項11に記載のシーシャ装置。
【請求項13】
前記第1および第2の発熱体に作動可能に結合され、前記第1および第2の発熱体の発熱を制御するよう構成される制御電子回路をさらに備え、前記制御電子回路が、前記第1のレセプタクル内の前記消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成が、ピーク時の前記第1のレセプタクル内の前記消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成に対して50%以上減少するまで、前記第1の発熱体を発熱するよう構成され、前記第1のレセプタクル内の前記消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成が、ピーク時の前記第1のレセプタクル内の前記消耗品の前記エアロゾル発生基体からのエアロゾルの生成に対して50%以上減少した後、前記第2のレセプタクル内の第2の発熱体を発熱するよう構成される、請求項7~12のいずれか1項に記載のシーシャ装置。
【請求項14】
空気吸込み口をさらに備え、前記装置は、使用中、空気が前記装置を通って引き込まれると、前記吸込み口を通ってかつ前記エアロゾルチャンバを通って空気が前記装置に入るように構成される流路を備える、請求項7~13のいずれか1項に記載のシーシャ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シーシャ装置に関し、より詳細には、たばこを燃焼せずにたばこを加熱するよう構成されるシーシャ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シーシャ装置は、たばこを吸うために使用され、消費者が吸引する前に蒸気および煙が水盤を通過するように構成される。シーシャ装置は、1つの流出口または2人以上の消費者が同時に装置を使用できるように2つ以上の流出口を含んでもよい。多くの人に、シーシャ装置の使用は余暇活動および社会経験であると考えられている。
【0003】
シーシャ装置に使用されるたばこは、例えば、生成される蒸気および煙の量を増やすため、風味を変えるため、またはその両方のため、その他の成分と混ぜ合わされてもよい。通常、シーシャ装置では木炭のペレットがたばこを加熱するため使用され、木炭のペレットは、たばこまたはその他の成分を完全にまたは部分的に燃焼させることができる。
【0004】
シーシャ装置によっては、例えば、木炭を燃焼することによる副産物を回避する、またはたばこを燃焼することに伴う濃度を向上させるため、電気熱源を使用してたばこを燃焼することが提案されてきた。シーシャ装置によっては、たばこよりeリキッドを使用することが提案されてきた。eリキッドを使用するシーシャ装置は、燃焼による副産物を出さないが、シーシャ消耗品にたばこ由来の体験はなくなる。
【0005】
燃焼による副産物をもたらさない基体を使用するシーシャ装置を提供することが望ましい。
【0006】
また、便利な消耗品の形態のたばこ基体などのエアロゾル発生基体と共に使用するように構成されたシーシャ装置を提供することが望ましい。
【0007】
さらに、1つ以上の便利に包装されたエアロゾル発生基体を含む消耗品を使用するシーシャ装置を提供することが望ましい。また、シーシャ装置は、通常、たばこを燃焼するシーシャ装置で体験する持続期間に対応する期間の間1つ以上の消耗品を使用することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
本発明の様々な態様では、第1のレセプタクル、第2のレセプタクル、第1の発熱体、第2の発熱体、および制御電子回路を備えるシーシャ装置が提供される。第1および第2のレセプタクルは、エアロゾル発生基体を含む消耗品を受容するよう構成される。第1の発熱体は、第1の消耗品が、第1のレセプタクル内に受容されてエアロゾルを発生すると、第1の消耗品中のエアロゾル発生基体を加熱するよう構成される。第2の発熱体は、第2の消耗品が、第2のレセプタクルに受容されてエアロゾルを発生すると、第2の消耗品中のエアロゾル発生基体を加熱するよう構成される。制御電子回路は、第1および第2の発熱体に作動可能に結合され、第2のレセプタクルに受容された第2の消耗品の第2の発熱体にエアロゾル発生基体を加熱させる前に、エアロゾル発生基体が消耗する、またはほとんど消耗するまで、第1の発熱体に、第1のレセプタクルに受容された第1の消耗品のエアロゾル発生基体を加熱させる。その装置は、エアロゾル発生基体を燃焼することなくエアロゾルを発生するのに十分な程度に発熱体がエアロゾル発生基体を加熱するように構成されることが好ましい。
【0009】
実施例によっては、その装置は、使用中、エアロゾルが少なくとも部分的に導管を通って容器内に配備された液体へ搬送され、消費者へ送達するため流出口を通って出て行くよう構成される。
【0010】
実施例によっては、消耗品はそれぞれ、一般的なシーシャのセッションより短い時間で消耗可能なエアロゾル発生基体の充填物を含む。しかし、シーシャ装置内の消耗品の制御された、または連続する加熱は、一般的なシーシャのセッションに対して、本発明による装置のセッションを延ばすことができる。
【0011】
実施例によっては、本発明のシーシャ装置は、第2の発熱体に第2のレセプタクルに受容された第2の消耗品のエアロゾル発生基体を加熱させる前に、エアロゾル発生基体が消耗する(または、ほとんど消耗する)まで、第1の発熱体に第1のレセプタクルに受容された第1の消耗品のエアロゾル発生基体を加熱させるよう構成される、複数の発熱体に作動可能に結合される制御電子回路を備える。制御電子回路はまた、第2のレセプタクル内の第2の消耗品のエアロゾル発生基体が消耗した(または、ほとんど消耗した)後、第3の発熱体を発熱して、第3のレセプタクルに受容された第3の消耗品のエアロゾル発生基体を加熱するよう構成されてもよい。
【0012】
本発明のシーシャ装置の実施例によっては、レセプタクルは、複数の発熱体のうちの1つ以上によって加熱されると、約3分~約8分で消耗するよう構成されるエアロゾル発生基体を含む消耗品を受容するよう構成される。消耗品は、ヒートスティックを含むことが好ましい。その装置は、レセプタクルに受容された消耗品中のエアロゾル発生基体の連続する加熱により、第1の被加熱消耗品のエアロゾル発生基体を最初に加熱した少なくとも30分後に、最後の被加熱消耗品のエアロゾル発生基体が消耗するように十分な数のレセプタクルを備えてもよい。
【0013】
エアロゾル発生基体の文脈において本明細書で使用される「消耗する」は、基体の継続した加熱により基体からエアロゾルをさらには算出しないことを意味する。「ほとんど消耗する」は、継続した加熱を伴うエアロゾルの算出が、ピーク時のエアロゾルの生成に対して実質的に減少したことを意味する。例えば、エアロゾルの生成は、50%以上、70%以上、または90%以上減少しうる。
【0014】
本発明の様々な態様では、第1のレセプタクル、第2のレセプタク、エアロゾルチャンバ、第1の発熱体、および第2の発熱体を備えるシーシャ装置が提供される。第1のレセプタクルは、エアロゾル発生基体を含む第1の消耗品を受容するよう構成される。第2のレセプタクルは、エアロゾル発生基体を含む第2の消耗品を受容するよう構成される。第1の発熱体は、第2のレセプタクル内に受容されると、第1の消耗品のエアロゾル発生基体内に貫通し、エアロゾル発生基体を加熱してエアロゾルチャンバ内でエアロゾルを発生するように構成される。第2の発熱体は、第2のレセプタクル内に受容されると、第2の消耗品のエアロゾル発生基体内に貫通し、エアロゾル発生基体を加熱してエアロゾルチャンバ内でエアロゾルを発生するように構成される。その装置は、エアロゾル発生基体を燃焼することなくエアロゾルを発生するのに十分な程度に、第1および第2の発熱体がエアロゾル発生基体を加熱するように構成されることが好ましい。
【0015】
実施例によっては、シーシャ装置は、液体を包含するよう構成される内部を備え、容器の内部と連通する流出口を備える容器をさらに含み、エアロゾルチャンバから容器の内部へ延在する導管をさらに含む。シーシャ装置は、使用中、エアロゾルが少なくとも部分的に導管を通って容器内に配備された液体へ搬送され、消費者に送達するため流出口を通って出て行くよう構成される。
【0016】
実施例によっては、シーシャ装置は、第1の消耗品を受容するよう構成される第1のレセプタクルおよび第2の消耗品を受容するよう構成される第2のレセプタクルを画定するホルダーを備えてもよい。発熱体は、例えば、消耗品がレセプタクル内に受容されると、消耗品を穿孔して消耗品のエアロゾル発生基体内に貫通するよう構成されるブレードを備えてもよい。ホルダーは、3つ以上のレセプタクルを画定してもよい。各レセプタクルは、エアロゾル発生基体を含む消耗品を受容するよう構成されてもよい。装置は、3つ以上の発熱体を備えてもよい。発熱体のうちの少なくとも1つは、それぞれのレセプタクル内に延在してもよい。シーシャ装置は、発熱体に作動可能に結合され、発熱体の発熱を制御するよう構成される制御電子回路を備えてもよい。実施例によっては、制御電子回路は、第1のレセプタクル内の第1の消耗品のエアロゾル発生基体が消耗する(または、ほとんど消耗する)まで、第1のレセプタクル内に延在する第1の発熱体を発熱するよう構成され、第1のレセプタクル内の消耗品のエアロゾル発生基体が消耗した(またはほとんど消耗した)後、第2のレセプタクル内の第2の発熱体を発熱するよう構成される。
【0017】
任意の適切なエアロゾル発生基体は、本発明のシーシャ装置と併用されうる。エアロゾル発生基体は、エアロゾルを形成できる揮発性化合物を放出する能力を持つ基体であることが好ましい。揮発性化合物はエアロゾル発生基体の加熱により放出される。エアロゾル発生基体は固体でも液体でもよく、固体および液体の両方の成分を含んでもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は固体である。
【0018】
エアロゾル発生基体はニコチンを含んでもよい。ニコチンを含有するエアロゾル発生基体はニコチン塩マトリクスを含んでもよい。エアロゾル発生基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル発生基体はたばこを含んでもよく、たばこ含有材料は加熱に応じてエアロゾル発生基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有することが好ましい。
【0019】
エアロゾル発生基体は均質化したたばこ材料を含みうる。均質化したたばこ材料は、粒子状のたばこを凝集することによって形成されうる。存在する場合、均質化したたばこ材料のエアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で5%以上であり、乾燥質量基準で5重量%より高く30重量%までの間であることが好ましい。
【0020】
代替的にまたは追加で、エアロゾル発生基体は、非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル発生基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。
【0021】
エアロゾル発生基体は例えば、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の破片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、膨化たばこのうちの一つ以上を含む、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片またはシートのうち一つ以上を含みうる。
【0022】
エアロゾル発生基体は、少なくとも1つのエアロゾル形成体を備えうる。エアロゾル形成体は、使用時に密度が高く安定したエアロゾルの形成を促進し、エアロゾル発生装置の使用温度で熱分解に対して実質的に耐性のある任意の適切な既知の化合物または化合物の混合物であってもよい。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、多価アルコール(トリエチレングリコール、1、3-ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これに限定されない。特に好ましいエアロゾル形成体は多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールなど)であり、グリセリンが最も好ましい。エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。エアロゾル発生基体はニコチンおよび少なくとも一つのエアロゾル形成体を含むことが好ましい。特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成体はグリセリンである。
【0023】
エアロゾル発生基体は、約30重量%以下、約25重量%以下または約20重量%以下など、約40重量%以下の水を含有するのが好ましい。例えば、エアロゾル発生基体は、5重量%~約30重量%の水を含有してもよい。
【0024】
エアロゾル発生基体は、流体形状よりも固体形状であるのが好ましい。固体のエアロゾル発生基体は、形態を保持するのが好ましい。固体エアロゾル発生基体は、容器に入っていない形態にしてもよく、または容器またはカートリッジなどの適切な消耗品で提供してもよい。
【0025】
固体のエアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもまたはその中に包埋されてもよい。好ましい実施形態では、担体は、その内部表面上、またはその外部表面上、またはその内部および外部の表面上の両方に配置された固体基体の薄い層を有する、管状の担体である。こうした管状の担体は、例えば、紙、または紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、または穴あきの金属箔またはその他の任意の熱的に安定した高分子マトリクスで形成されてもよい。代替的に、担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片またはシートなどの形態をとってもよい。
【0026】
担体は、たばこ成分が組み込まれた不織布繊維または繊維の束としうる。不織布繊維または繊維の束は、例えば、炭素繊維、天然セルロース繊維、またはセルロース誘導体繊維を含みうる。
【0027】
好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、少なくとも1つのヒーター要素を受けるためのくぼみを有する管状基体を含む。したがって、ヒーター要素は、エアロゾル発生基体内に貫通してもよい。消耗品は、たばこを含むエアロゾル発生基体が紙ラッパーで囲まれているのが好ましいヒートスティックの形態であるのが好ましい。ヒートスティックの例として、アイコス(IQOS)加熱システムで使用可能なマールボロ アイコス ヒートスティック(Marlboro IQOS HeatStick)が挙げられる。
【0028】
エアロゾル発生基体に貫通する発熱体の文脈において、本明細書で使用される「貫通する」は、発熱体または発熱体の一部が、基体を含有する消耗品内に延在する、または基体の一部内に延在することを意味する。参考までに、基体を発熱体の表面に置くようにエアロゾル発生基体を平らな発熱体上に配置することは、エアロゾル発生基体内に貫通する発熱体を構成することにはならない。
【0029】
制御電子回路およびシーシャ装置の発熱体は、電源に作動可能に結合されてもよい。制御電子回路は、1つ以上の発熱体に作動可能に結合されて、消耗品がレセプタクル内に受容されると、発熱体が消耗品内のエアロゾル発生基体を加熱する時間および程度を制御することができる。例えば、制御電子回路により、消耗品内のエアロゾル発生基体に、エアロゾル発生基体を燃焼することなくエアロゾルを形成するのに十分な度合いまで加熱させる程度まで、発熱体にエアロゾル発生基体を加熱させることができる。制御電子回路は、第1のレセプタクル内の第1の消耗品内のエアロゾル発生基体が、第2のレセプタクル内の第2の消耗品内のエアロゾル発生基体とは異なる時間に、異なる温度で、または、異なる時間の異なる温度で加熱されるよう、各発熱体を独立して制御することができる。
【0030】
制御電子回路は任意の適した形状で提供され得、かつ、例えば、コントローラまたはメモリおよびコントローラを含み得る。コントローラは1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)状態マシン、デジタル信号プロセッサ、ゲートアレイ、マイクロプロセッサ、または同等の分離または一体化された論理回路を含み得る。制御電子回路は、制御電子回路またはシーシャ装置の1つ以上の構成要素に制御電子回路の機能または態様を実行させる命令を含むメモリを含み得る。本開示における制御電子回路に起因する機能は、ソフトウエア、ファームウエア、およびハードウエアのうちの1つ以上として体現され得る。
【0031】
シーシャ装置は、レセプタクルに挿入された消耗品のタイプを識別するための装置を含んでもよい。消耗品の識別に関する情報は、制御電子回路によって使用されて、(i)カートリッジ内のエアロゾル発生基体のエアロゾル発生寿命、および(ii)発熱体が消耗品内のエアロゾル発生基体を十分加熱して、基体を燃焼せずにエアロゾルを生成するよう加熱されるべき温度、温度傾斜情報などのうちの1つまたは両方を決定することができる。特定の消耗品の寿命は、例えば、シーシャ装置の通常の使用法に基づいてメモリ内のルックアップテーブルに保存されてもよく、または、レセプタクルに挿入された特定の消耗品の使用中に利用された加熱プロファイルに基づいて制御電子回路によって算出されてもよい。消耗品は、識別要素を含んでもよい。例えば、消耗品は、RFIDタグを含んでもよく、制御電子回路は、RFIDリーダーを含んでも、それに作動可能に結合されてもよい。別の実施例として、カートリッジをレセプタクルに挿入すると、カートリッジは、レセプタクルに関連付けられる読み取り素子に電気的に結合する電子識別素子を含んでも、それに作動可能に結合されてもよい。
【0032】
シーシャ装置は、制御電子回路に作動可能に結合されるエアロゾル検出装置を含んでもよい。エアロゾル検出装置および制御電子回路は、エアロゾルの生成の減少を検出するよう構成することができる。エアロゾルの生成の減少を検出すると、制御電子回路は、次のレセプタクル内の次の発熱体が次のレセプタクルに受容された消耗品中のエアロゾル発生基体を加熱するようにする、警報装置がレセプタクル中のエアロゾル発生基体がほとんど消耗していると消費者に合図を送らせようにする、またはこれに類することなどができる。
【0033】
任意の好適なエアロゾル検出器を使用してもよい。例えば、エアロゾル検出器は、装置の空気流路中のエアロゾルを検出するよう構成される光電検出器を備えてもよい。光電検出器は、LEDなどの発光源および光源から発行された光を検出するよう配置される光電セルを備えてもよい。光電セルが検出する光の増加は、発生するエアロゾルの減少を示すことができる。
【0034】
本開示で説明される1つ以上の態様を図示する図面をこれから参照する。ただし、図面に図示されていないその他の態様が本開示の範囲および精神に含まれることが理解されるであろう。図内で使用されている類似した番号は、類似した構成要素、工程、およびこれに類するものに言及する。ただし、所定の図で一つの構成要素を指すために一つの番号を使用することは、別の図で同じ番号が付けられたその構成要素を制限するものではないことが理解される。さらに、異なる図面において構成要素を指すために異なる番号を使用することは、その異なる番号の付いた構成要素が他の番号の付いた構成要素と同一または類似したものであり得ないことを示すことを意図したものではない。図面は、例示の目的で提示され、制限のために提示されるものではない。図面に提示される概略図は、必ずしも縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、シーシャ装置100の例示的な概略図である。
図2図2は、シーシャ装置100の例示的な概略図である。
図3図3は、シーシャ装置100の例示的な概略図である。
図4図4は、消耗品ホルダー1、発熱および制御ユニット2、ならびに電源ユニット3を含有するアセンブリ110の概略斜視図である。
図5図5は、図4のA-A線を貫通する長手方向軸に沿った概略断面図である。
図6図6は、分解した構成要素の概略斜視図である。
図7図7は、構成要素の表面の下向きの図である。
図8図8は、ホルダー1、発熱および制御ユニット2、および電源ユニット3を含むアセンブリ110の概略斜視図である。
図9図9は、図8に図示されるアセンブリのA-A線に沿うアセンブリの長さに沿った概略断面図である。
図10図10は、本発明のシーシャ装置の例の一部の概略断面図である。
【0036】
ここで図1を参照すると、シーシャ装置100の例示的な概略図が示される。装置100は、液体19を包含するよう構成される内部容積を画定し、流出口18を画定する容器17を含む。液体19は、水を含むのが好ましく、1つ以上の着色剤、風味剤または着色剤もしくは風味剤が随意に注入されてもよい。例えば、水には、煎じた植物または煎じた薬草のうちの1つまたは両方が注入されてもよい。装置100はまた、エアロゾル発生基体を含む消耗品20を保持するよう構成される発熱および消耗品ホルダーアセンブリ110を含む。アセンブリ110は、消耗品20内のエアロゾル発生基体を加熱するよう構成される発熱体を含んで、基体の成分をエアロゾル化する。装置は、着脱式カバー16を含む。使用中、カバー20は、発熱および消耗品ホルダーアセンブリ110を係合して、カバー20によって画定される空間内にエアロゾルチャンバ130を形成してもよい。カバー20は、消耗品20を挿入するまたは取り除くために取り外されてもよい。装置100はまた、エアロゾルチャンバ130(カバー20によって画定された空間内)から液体19に延在する導管15を含む。
【0037】
装置100を使用中、装置100を貫通する空気流路が、図1に矢印で示される。ユーザが流出口18または流出口18に結合されるホースで吸うと。空気は、発熱および消耗品ホルダーアセンブリ110の吸込み口から入り、好ましくは消耗品20を通って、または消耗品20を横切って流れて、消耗品20中のエアロゾル発生基体の加熱によりエアロゾル化される揮発性化合物に混入される。空気の流れは、エアロゾル化された成分をエアロゾルチャンバ130に搬送し、導管15を通って、液体19に入り、流出口18から出て、ユーザに送達される。
【0038】
ここで、図2~3を参照すると、シーシャ装置100の例示的な概略図が示される。図3では、装置100は、消費者に使用される準備ができている。装置100は、図1に関して説明されたような液体などの液体19を包含するよう構成される内部容積を画定し、流出口18を画定する容器17を含む。図2に図示される装置100の発熱および消耗品ホルダーアセンブリ110は、ホルダー1、発熱および制御ユニット2ならびに電源ユニット3を含む。装置100は、カバー20によって画定された空間内(例えば、図1に関して説明されたように)にエアロゾルチャンバを形成する、着脱式カバー16を含む。装置100はまた、エアロゾルチャンバ(カバー20によって画定された空間内)から容器17内の液体19に延在する導管15を含む。
【0039】
図3では、消耗品20はホルダー内に受容され、液体19は容器内にある。ホースなどの可撓性管状部材21が、容器17の流出口18に連結される。任意の好適なコネクタが、可撓性管状部材を流出口に連結するために使用されてもよい。例えば、クイックリリース式コネクタ、螺合式コネクタ、またはバヨネット式コネクタが、可撓性管状部材を流出口に連結するために使用されてもよい。マウスピース22は、可撓性管状コネクタ21に連結される。マウスピース22は、制御ユニット3内の制御電子回路と通信する作動可能部材24を含んでもよい。例えば、作動可能部材24は、制御電子回路と無線通信することができる。
【0040】
ここで、図4~7を参照すると、発熱およびホルダーアセンブリ110の例の詳細が示される。図4は、消耗品ホルダー1、発熱および制御ユニット2、ならびに電源ユニット3を含有するアセンブリ110の概略斜視図である。
図5は、図4のA-A線を貫通する長手方向軸に沿った概略断面図である。
図6は、分解した構成要素の概略斜視図である。
図7は、構成要素の表面の下向きの図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
ホルダー1は、エアロゾル発生基体を含む消耗品を受容する複数のレセプタクル5を画定する。ホルダー1はまた、その長さに沿って導管(図1または図2に図示される導管15など)を受ける(形成する)中央開口部0を画定する。ホルダー1はまた、レセプタクル5の内部と連通する空気吸込み口7を画定して、空気が、装置の外側から吸込み口7を通り、レセプタクル5に受容される消耗品を通る、または横切ることができるようにしてもよい。
【0042】
発熱および制御ユニット2は、ホルダー1のレセプタクル5によって形成される内部に延在するブレードなどの発熱体4を含む。発熱体4は、消耗品がレセプタクル5に受容されると、消耗品を穿孔し、エアロゾル発生基体内に貫通するよう位置づけられ、構成されてもよい。ブレードまたは発熱体4の突出部は、発熱体基部6に連結されてもよい。絶縁ユニット8は、発熱ユニット4との電気接続を含む。発熱および制御ユニット2は、エアギャップ23を含んで、電気構成要素または他の構成要素と発熱体4との熱隔離を提供することができる。絶縁ユニット8の電気接続はまた、制御電子回路9に作動可能に結合されて、制御電子回路9 を発熱体4に作動可能に接続する。発熱および制御ユニット2のハウジング10は、絶縁物質の1つ以上の層を含んでもよい。発熱および制御ユニット2は、制御電子回路9を電源ユニット3と電気的に結合する電気接点11を含む。
【0043】
電源ユニット3は、発熱および制御ユニット2の接点11に電気的に結合する接点12に作動可能に結合される電池13または他の適切な電源を含んで、電池13を制御電子回路9に電気的に結合する。
【0044】
電源ユニット3および発熱および制御ユニット2 は、その長さに沿って導管(図1または図2に図示される導管15など)を受容する(または形成する)中央開口部0を画定する。
【0045】
ここで、図8~9を参照すると、随意の消耗品取り出しユニット14を有する発熱およびホルダーアセンブリ110の例が示される。
図8は、ホルダー1、発熱および制御ユニット2、および電源ユニット3を含むアセンブリ110の概略斜視図を示す。ホルダー1、発熱および制御ユニット2、および電源ユニット3は、図4~7に関して説明された通りとすることができる。
図9は、図8に図示されるアセンブリのA-A線に沿うアセンブリの長さに沿った概略断面図を示す。取り出しユニット14は、アセンブリ110から消費者が着脱可能かつ交換可能であって、消耗品の取り出しを容易にすることができる。
【0046】
例示目的で、本明細書で説明されるシーシャ装置を使用する一方法が、時系列で以下に提供される。容器は、シーシャ装置から分離され、水を満たすことができる。自然の果実飲料、植物成分、および煎じた薬草のうちの1つ以上が、味付けのため水に加えられてもよい。加えられる液体の量は、導管の一部を覆う必要があるが、容器に随意に存在する場合がある最大レベルマークを越えてはならない。そして、容器は、シーシャ装置に再度組み付けられる。カバーが取り外されて、消耗品がレセプタクル内に位置づけられる。各レセプタクルは充填されているのが好ましい。消耗品は、任意の形状または形態であってもよい。消耗品は、フィリップモリス(Philip Morris)アイコス(IQOS)ヒートスティックなどのヒートスティックであるのが好ましい。そして、カバーは、シーシャ装置に再度組付けられる。その後、装置は作動される。ユーザは、所望の量のエアロゾルが、エアロゾルチャンバ(カバーの内部容積によって画定される)を充填するよう生成されるまでマウスピースから吸煙することができる。ユーザは、説明されたようにマウスピースで吸煙することができる。1つの消耗品からのエアロゾル発生基体を消耗する、またはほとんど消耗すると、制御電子回路は、シーシャ体験を継続するよう別の消耗品を加熱させてもよい。装置は、消費者に光信号または音響信号などの合図を送って、消耗品の消費を完了するまで、ほんのわずかの吸引または短い時間しか残っていないことを消費者に知らせることができる。ユーザは、エアロゾルチャンバ内にエアロゾルが見えなくなるまで、装置を使い続けることができる。装置は、使用可能なエアロゾル発生基体の全ての消耗品が消耗されると、約2分など所定の時間内に新しい消耗品が再充填されない場合、自動的に停止することが好ましい。代替的に、または追加で、消費者は、例えば、消耗品を消耗した、またはほとんど消耗したという合図を装置から受信した後、装置に消耗品を再充填してもよい。新しい消耗品が充填されると、装置は継続して使用することができる。シーシャ装置は、例えば、装置のスイッチを切ることにより、消費者がいつでも止めることができるのが好ましい。
【0047】
実施例によっては、ユーザは、例えば、マウスピース上の起動要素(図3に図示される起動要素24など)を使用することによって1つ以上の発熱体を起動することができる。例えば、起動要素は、制御電子回路と無線通信することができ、制御電子回路に信号を送って、スタンバイモードから完全な発熱まで発熱体を起動することができる。こうした手動起動は、ユーザが、マウスピースで吸煙する間のみ、消耗品中のエアロゾル発生基体の過熱または不要な発熱を回避できることが好ましい。
【0048】
実施例によっては、マウスピースは、制御電子回路と無線通信する吸煙センサを含み、消費者がマウスピースで吸煙することにより、スタンバイモードから完全な発熱まで発熱体を起動させる。
【0049】
本発明のシーシャ装置は、任意の好適な空気管理を有してもよい。一実施例では、ユーザの吸煙行動により、例えば発熱体の基部から、例えば消耗品の内側の方へ空気を案内し、外気を装置の空気吸込み口を通して流す、装置内側に低圧を引き起こす吸引効果を生じる。発熱体が起こす熱により、エアロゾルが生成され、消耗品の内部を通って流れる空気により流される。エアロゾルは、消耗品からエアロゾルチャンバの方へ流れ、そして、導管を通って容器内の液体に案内される。その後、エアロゾルは、液体から泡立ち、液体面より上の容器内の頭隙に上昇し、消費者へ送達するため流出口から出て行く。外気の流れ、そしてシーシャ装置内側のエアロゾルの流れは、ユーザの吸煙行動により自動的に引き起こされうる。
【0050】
任意の好適な特徴が、本発明のシーシャ装置に含まれてもよい。例えば、シーシャ装置は、(i)外部源からブルートゥースを介してスピーカーで音を出すことができる、(ii)異なる色の光を使用して、特別な環境を作る、(iii)装置の稼働中特定の信号を送ることができる、のうちの1つ以上が可能である。さらなる例として、シーシャ装置は、PC、スマートフォン、およびウェアラブルなどの外部装置と無線インターフェースで接続し、こうした外部装置内で、またはクラウドでこうした外部装置を介してホストされるソフトウェアアプリケーションを介して接続対象を含み、制御対象を操作することができる。シーシャ装置の特徴は、音源を変えること、光の色を変えること、または光の色の自動プログラムを選択することを含む、アプリを介して制御、カスタマイズができ、かつ管理ができることである。
【0051】
本発明のシーシャ装置は、任意の好適なサイズおよび形状であってもよい。例えば、全て組み立てられたシーシャ装置の全長は、約180mm~410mmであってもよく、210~320mmが好ましい。全幅は、細い横方向断面で約60~180mm、おそらく下肢(基部)に一致する長い横方向断面で約80mm~200mmであってもよい。装置のサイズは、異なる数の消耗品を収容するため変化してもよい。例えば、ある装置は、1個~25個の消耗品、好ましくは4個~21個、さらに好ましくは4個~8個の消耗品を同時に収容することができる。
【0052】
本発明のシーシャ装置は、完全に円筒形の外部形状を含み、主に円筒形であってもよい。
【0053】
シーシャ装置の電源ユニットは、電池または電池のセットでであってもよい。主として円筒形の実施形態である実施形態では、陰極素子および陽極素子が、様々な図面に示されるように、巻かれて組み立てられて、中空のハウジングを使用するこうした形状に一致することができる。電源ユニットの電池は、充電式であってもよく、同様に着脱可能かつ交換可能であってもよい。任意の適切な電池が、使用されてもよい。例えば、産業用耐久電力ツールに使用されるなどの耐久型または市販の標準電池である。代替的に、電源ユニットは、スーパーコンデンサまたはハイパーコンデンサを含む任意のタイプの電源であってもよい。代替的に、装置は、外部電源に接続されて給電されてもよく、電気的におよび電子的にこうした目的のために設計されていてもよい。
【0054】
使用される電源のタイプに関わらず、電源は、再充電または外部電源への接続を必要とする前に、約70分の装置の連続動作の間、装置の規定の機能に十分なエネルギーを提供することが好ましい。
【0055】
本発明のシーシャ装置の全ての主要部品を組み立てることにより、装置の密封機能が確保されることが好ましい。密封機能は、適切な気流の管理が起きていることを確保する必要がある。密封機能は、任意の好適な方法で達成することができる。例えば、封止リングおよびワッシャなどのシールが、密封機能を確保するため使用されてもよい。
【0056】
例えば、図10を参照すると、本発明のシーシャ装置の例の一部の概略断面図が示される。図示の部分は、カバー16、発熱および保持アセンブリ110、および容器17の気密封止を示す。封止ワッシャ220は、発熱および保持アセンブリ110の両側に配置されて、カバー16と容器を封止係合することができる。封止リング210を含む封止要素は、カバー16の内部表面と容器17の内部表面を封止係合して、シーシャ装置の気密機能を確保することができる。
【0057】
図10に関連して説明されたものなどである封止リングおよび封止ワッシャは、任意の好適な物質から作られていてもよい。例えば、シールは、グラフェン化合物とシリコン化合物のうちの1つ以上を含んでもよい。その物質は、米国食料医薬品局により、人による使用が認可されていることが好ましい。
【0058】
エアロゾルは、シーシャ装置からカバーまたは容器を取り外すことでいつでも、カバーまたは容器から除去可能である。代替的に、パージ弁をカバーまたは容器に組み込んで、装置を開けずにエアロゾルの除去を可能にすることができる。
【0059】
導管、カバー、および容器などの主要部品は、任意の好適な物質から作られていてもよい。例えば、これらの部品は、ガラス、ガラス系化合物、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、またはポリフェニルスルホン(PPSU)から独自に作られていてもよい。それらの部品は、標準的食器洗い機での使用に適切な物質で形成されるのが好ましい。
【0060】
他の部品は任意の適切な物質で形成されうる。実施例によっては、本発明のホルダーおよび取り出しユニットのうちの1つまたは両方は、標準的食器洗い機中の水を含む、普通の水を用いた普通の清掃/洗浄への耐水性があってもよい。例えば、こうした部品は、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)もしくはポリフェニルスルホン(PPSU)の透明または着色化合物、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの透明でない化合物を含んでもよい。
【0061】
実施例によっては、本発明の発熱および制御ユニットは、オーバーモールドされている。オーバーモールドは、発熱体および発熱体の基部の少なくとも一部、関連する配線および電気接点を組み入れてもよい。オーバーモールドされた部品は、発熱体の基部、配線および電気接点 接合箇所など1つ以上の特定の領域に高温密封剤を組み入れてもよい。
【0062】
実施例によっては、本発明のマウスピースは、クイックカップリングオス/メス機能を組み入れてホースユニットに連結する。
【0063】
本発明のシーシャ装置の制御電子回路は任意の適した形状で提供され得、および、例えば、コントローラまたはメモリおよびコントローラを含み得る。コントローラは1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)状態マシン、デジタル信号プロセッサ、ゲートアレイ、マイクロプロセッサ、または同等の分離または一体化された論理回路を含み得る。制御電子回路は、回路の1つ以上の構成要素に制御電子回路の機能または態様を実行させる命令を含むメモリを含み得る。本開示における制御電子回路に起因する機能は、ソフトウエア、ファームウエア、およびハードウエアのうちの1つ以上として体現され得る。
【0064】
制御電子回路は、発熱体の電気抵抗を監視し、発熱体の電気抵抗に応じて発熱体への電力供給を制御するように構成されうる。
【0065】
電子回路はマイクロプロセッサを備えうるが、これはプログラム可能マイクロプロセッサでもよい。電子回路は電力供給を調節するよう構成されてもよい。電力は、電流パルスの形態で発熱体に供給されてもよい。
【0066】
本明細書で使用されるすべての科学的および技術的な用語は、別途指定のない限り、当業界で一般に使用される意味を持つ。本明細書で提供した定義は、本明細書で頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするために提供されている。
【0067】
単数形(「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」)は本明細書で使用される場合、複数形の対象を有する実施形態を含蓄するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0068】
「または」は一般的に、本明細書で使用される場合、「および/または」を含めた意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。「および/または」という用語は、列挙された要素の1つまたはすべて、または列挙された要素のうちの任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
【0069】
「有する、持つ(have)」、「有している、持っている(having)」、「含む(include)」、「含まれる(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは本明細書で使用される場合、制約のない意味で使用され、一般的に「含むが、これに限定されない」を意味する。「から本質的に成る」、「から成る」、およびこれに類するものは、「含む」およびこれに類するものに包摂されることが理解されるであろう。
【0070】
「好ましい」および「好ましくは」という語は、ある特定の状況下で、ある特定のメリットをもたらし得る本発明の実施形態を指す。ただし、同一またはその他の状況下で、その他の実施形態もまた好ましいものでありうる。その上、1つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗に意味するものではなく、請求の範囲を含む本開示の範囲からその他の実施形態を除外するものではない。
【0071】
従って、シーシャ装置のための、方法、システム、装置、アセンブリおよび物品が説明される。本発明の様々な修正および変形が、本発明の範囲および主旨を逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。本発明は特定の好ましい実施形態に関連して記述してきたが、当然のことながら、本発明は主張の通り、こうした特定の実施形態に不当に限定されるべきではない。実際に、機械製作技術、電子製造技術およびエアロゾル発生物品製造または関連分野の当業者にとって明らかである、本発明を実施するための記述された方法の様々な改良は、以下の特許請求の範囲内に収まるものであることが意図される。
図1
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