(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】圧力容器用の穴の開いた弁
(51)【国際特許分類】
A47J 27/08 20060101AFI20220208BHJP
F16J 13/12 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
A47J27/08 G
F16J13/12 Z
(21)【出願番号】P 2019556749
(86)(22)【出願日】2017-12-11
(86)【国際出願番号】 IB2017057786
(87)【国際公開番号】W WO2018122652
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-09-09
(31)【優先権主張番号】UA2016U282530
(32)【優先日】2016-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】519237144
【氏名又は名称】フォガッチ グループ エッセ・エッレ・エッレ
【氏名又は名称原語表記】Fogacci Group S.r.l.
【住所又は居所原語表記】Via Liguria, 9, 40024 Osteria Grande (BO), Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジョズエ フォガッチ
【審査官】山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第00008465(EP,A2)
【文献】特開2010-139025(JP,A)
【文献】特開2013-150791(JP,A)
【文献】国際公開第2009/005182(WO,A1)
【文献】実開昭61-174530(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00-27/13
A47J 27/20-29/06
A47J 33/00-36/42
F16J 12/00-13/24
F16K 39/00-51/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力容器用の弁(V)において、
中空でかつ円筒状の弁カバーエレメント(1)であって、使用時に、前記
弁カバーエレメント(1)の中空部分(C)において前記
弁カバーエレメント(1)の内部に配置されるように適応された中空ボディ(2)のための外側カバーを規定するように適応された、中空でかつ円筒状の弁カバーエレメント(1)と、
使用時に、前記中空ボディ(2)内に挿入および収容されるように適応されたつめ(3)と、を備え
、
前記中空ボディ(2)は、エレメント(7)を有し、該エレメント(7)は、所定の直径(D1)を備える第1の下側円筒状周面(S1)と、前記所定の直径(D1)より大きな直径(D2)を備える第2の中央円筒状周面(S2)と、上側部分(P)とを有し、該上側部分(P)は、前記第1の下側円筒状周面(S1)の前記所定の直径(D1)および前記第2の中央円筒状周面(S2)の前記直径(D2)より小さな直径(D3)を備える自己の円筒状周面(S3)によって規定されており、かつ前記中空ボディ(2)の中央長手方向軸線(X)の反対側に配置された2つの湾曲したフィッティング(R1,R2)によって前記第2の中央円筒状周面(S2)に接続されている、ことを特徴とする、
圧力容器用の弁(V)。
【請求項2】
前記
弁カバーエレメント(1)、前記
中空ボディ(2)および前記つめ(3)は、真鍮から形成されていることを特徴とする、請求項1記載の弁
(V)。
【請求項3】
前記
第2の中央円筒状周面(S2)には、4つの貫通穴(8,9,10および11)も設けられており、前記
上側部分(P)には、中央貫通穴(12)が設けられていることを特徴とする、請求項
1または2記載の弁
(V)。
【請求項4】
前記つめ(3)は、任意の直径(D4)を備える第1の下側円筒状周面(S4)と、前記所定の直径(D4)より小さな直径(D5)を備える第2の中央円筒状周面(S5)とを有する中実のエレメント(13)を含み、前記つめ(3)の上側部分(PN)は、前記
第1の下側円筒状周面(S4)
の前記所定の直径(D4)および前記
第2の中央円筒状周面(S5)の前記直径
(D5)より小さな直径(D6)を備える自己の円筒状周面(S6)と、円錐台形の尖端(14)とによって規定されている、請求項1から
3までの
いずれか1項記載の弁
(V)。
【請求項5】
75℃~95℃の温度での食品の調理を行うための圧力容器に適用されるのに適した、請求項1から
4までの
いずれか1項記載の弁
(V)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力容器用の改良された弁に関する。
【0002】
特に、本発明は、有利には、一般的な食品を調理するための圧力容器内の蒸気を制御するために使用される。以下の説明は、一般性を失うことなく、特に温度の自己制御を伴う間接的な蒸気、または熱源と調理される食品との間に空間が存在し、この空間に水が存在する容器におけるもの、または誘導調理または同等のもののためのもの、に明示的に言及する。
【0003】
本発明の目的は、最適化された構造を有し、きれいに保つことが容易でかつ効率的であり、かつ最適温度における食品の調理を可能にする、蒸気制御のための制御弁を提供することである。当該蒸気制御弁の使用により許容される最適調理温度は、好ましくは、75℃~95℃であるが、これに限定されない。
【0004】
本発明の構造的および機能的な特徴ならびにその利点は、以下の請求項から、特に添付の図面を参照した以下の説明の検討により、より明らかにかつより明白になるであろう。添付の図面は、対象となる弁の好ましいが、非制限的な実施の形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】当該弁の第1の構成部材を、前方から見た断面図で示しており、明瞭にするために一部が省略されている。
【
図2】当該弁の第2の構成部材を、前方から見た断面図で示しており、明瞭にするために一部が省略されている。
【
図4】本発明による弁の構成の第3の構成部材の正面図である。
【0006】
添付の
図1~
図4を参照すると、符号Vは、蒸気制御弁全体を指している。蒸気制御弁は、好ましくは75℃~95℃であるがこれに限定されない最適かつ有効な調理温度における一般的な食品の圧力調理のための容器(公知でありかつ示されていない)に適用されかつ取り付けられるのに適している。
【0007】
弁Vは、弁体2のための外側カバーを形成する、真鍮製で中空で円筒状の弁カバーエレメント1または同等の材料を有する。弁体2は、使用時、同じエレメント1の中空部分Cにおいてエレメント1自体の内部に配置されるように適応されている。弁体2自体には、中空部分C1が設けられている。中空部分C1は、使用時に、その内部につめ3を収容するように実質的に“ボトル”セクションに成形されている。
【0008】
図1に示したように、弁カバーエレメント1には、斜めの上側の外側エッジ1’および1’’と、中央貫通孔4とが設けられている。エレメント1自体の内側空洞部分Cは、2つの面5および6によって規定されている。面5および6は、異なる面積の矩形であり、互いに隣接しており、重なり合っている。
【0009】
図2および
図3に示されたものによれば、中空の弁体2は、好ましくは真鍮または同等の材料から形成された、エレメント7を有する。エレメント7は、任意の直径D1を備える第1の下側円筒状周面S1と、D1より大きな所定の直径D2を備える第2の中央円筒状周面S2と、上側部分Pとを有する。上側部分Pは、D1およびD2より小さな直径D3を備える、自己の円筒状周面S3によって規定されており、2つの湾曲した接続部R1およびR2によって前記中央面S2に接続されている。2つの湾曲した接続部R1およびR2は、弁体2自体の長手方向中心軸線Xの反対側に配置されている。
【0010】
面S2には、4つの横穴8,9,10および11が設けられている。横穴8,9,10,11は、弁体2の中空部分C1に向かって貫通しており、弁体2自体の長手方向中心軸線Xと向き合った帯状部分に配置されている。上側部分Pには、中空部分C1に向かって貫通した中央穴12が設けられている。
【0011】
図3に示されたものによれば、当該弁Vのつめ3は、好ましくは真鍮または同等の材料から形成された、中実のエレメント13を有する。エレメント13は、任意の直径D4を備える第1の下側円筒状周面S4と、D4より小さな所定の直径D5を備える第2の中央円筒状周面S5と、上側部分PNとを有する。上側部分PNは、D4およびD5より小さな直径D6を備える、自己の円筒状周面S6と、円錐台形の尖端14とによって規定されている。尖端14は、前記上面S6に接続されており、使用時にエレメント1の穴4に挿入するのに適している。