(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】ねじれている通路を持つ作動要素ガイド
(51)【国際特許分類】
A61B 34/35 20160101AFI20220208BHJP
B25J 18/06 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
A61B34/35
B25J18/06
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020138941
(22)【出願日】2020-08-19
(62)【分割の表示】P 2016560401の分割
【原出願日】2015-03-17
【審査請求日】2020-09-15
(32)【優先日】2014-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510253996
【氏名又は名称】インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ヴェイル,ティモシー,エム
(72)【発明者】
【氏名】サラリーヴ,ダニエル
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0009863(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0277762(US,A1)
【文献】特開昭64-049533(JP,A)
【文献】特表2006-506195(JP,A)
【文献】特表2006-508765(JP,A)
【文献】特開昭53-139390(JP,A)
【文献】特表2010-501319(JP,A)
【文献】特表2013-518665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/30-34/37
A61B 17/29-17/295
B25J 3/00
B25J 18/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療器具を通って作動要素を取り回すための作動要素ガイドを製造する方法であって、前記方法は:
内側ピース外側表面を有する内側ピースを外側ピースに挿入するステップであって、
前記外側ピースは、前記外側ピースを通って長手方向に延びる中心キャビティを画定する外側ピース内側表面を有し、前記内側ピースの前記外側ピースに挿入する前記ステップは、前記外側ピースの前記中心キャビティに前記内側ピースを受けることを含む、ステップと;
前記内側ピース外側表面及び前記外側ピース内側表面は、前記中心キャビティの長手方向中心線周りのねじれた経路に沿って延びる1つ又は複数のガイド導管を形成するよう協働するように、前記作動要素ガイドの組み立てられた構成を形成するように前記外側ピースの前記中心キャビティ内に前記内側ピースを位置決めするステップと;
前記内側ピースを前記外側ピースに前記組み立てられた構成に熱印加接合プロセスによって接合するステップと;
を含む、方法。
【請求項2】
押し出し又はモールディングによって前記内側ピースを形成するステップと;
前記内側ピースと別に押し出し又はモールディングによって前記外側ピースを形成するステップと;
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記内側ピースを前記外側ピースに接合するステップは、前記内側ピースと前記外側ピースを一緒にレーザ溶接するステップを含む、
請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記内側ピースと前記外側ピースをレーザ溶接するステップは、レーザビームを前記外側ピースの外部から前記外側ピースを通って前記内側ピース外側表面上に向けるステップを含む、
請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記内側ピース外側表面は1つ又は複数の凹部を有し、前記外側ピース内側表面は1つ又は複数の突出部を有し、前記内側ピースを前記外側ピースに挿入するステップは、前記1つ又は複数のガイド導管を画定するように前記突出部の各々を前記凹部の対応する凹部と係合させるステップをさらに含む、
請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記外側ピース内側表面は1つ又は複数の凹部を有し、前記内側ピース外側表面は1つ又は複数の突出部を有し、前記内側ピースを前記外側ピースに挿入するステップは、前記1つ又は複数のガイド導管を画定するように前記突出部の各々を前記凹部の対応する凹部と係合させるステップをさらに含む、
請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記内側ピースを前記外側ピースに挿入するステップの間に、前記内側ピース外側表面及び前記外側ピース内側表面のうちの一方は突出部を有し、前記内側ピース外側表面及び前記外側ピース内側表面のうちの他方は滑らかな表面を有し、
前記内側ピースと前記外側ピースを一緒にレーザ溶接するステップは、前記滑らかな表面の形状を変更して前記突出部と係合する凹部を形成する、
請求項3又は4に記載の方法。
【請求項8】
前記滑らかな表面の形状を変更して前記突出部と係合する前記凹部を形成することは、前記滑らかな表面を溶融させて、前記凹部と境を接し前記突出部と係合する突出する縁を形成するように前記突出部の周りに部分的に流れさせることを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
医療器具を通って作動要素を取り回すための作動要素ガイドであって:
内側ピース外側表面を有する内側ピースと;
外側ピースであって、前記外側ピースを通って長手方向に延びる中心キャビティを画定する外側ピース内側表面を有する、外側ピースと;
を有し、
前記内側ピースは、前記外側ピースの前記中心キャビティ内に受けられ;
前記内側ピース外側表面及び前記外側ピース内側表面は、前記中心キャビティの長手方向中心線周りのねじれた経路に沿って延びるガイド導管を形成するように協働し;
前記内側ピース外側表面及び前記外側ピース内側表面のうちの一方は凹部を有し、前記内側ピース外側表面及び前記外側ピース内側表面のうちの他方は突出部を有し;
前記突出部の各々は、前記ガイド導管のうちの1つの境界を形成するように前記凹部のうちの1つと係合する;
作動要素ガイド。
【請求項10】
前記内側ピース外側表面は前記突出部を有し、前記突出部の各々は半径方向外側に突出する、
請求項
9に記載の作動要素ガイド。
【請求項11】
前記外側ピース内側表面は前記凹部を有し、前記凹部の各々は、半径方向内側に突出する突出エッジの対応する対によって囲まれるとともに前記対応する対に対して引っ込んでいる、
請求項
10に記載の作動要素ガイド。
【請求項12】
前記外側ピース内側表面は前記突出部を有し、前記突出部の各々は半径方向内側に突出する、
請求項
9に記載の作動要素ガイド。
【請求項13】
前記内側ピース外側表面は前記凹部を有し、前記凹部の各々は、半径方向外側に突出する突出エッジの対応する対によって囲まれるとともに前記対応する対に対して引っ込んでいる、
請求項
12に記載の作動要素ガイド。
【請求項14】
前記内側ピースは、前記内側ピースの長手方向中心線に沿って延びる中心導管を画定する内側ピース内側表面を有する、
請求項
9乃至
13のいずれか1項に記載の作動要素ガイド。
【請求項15】
前記突出部の端部は前記凹部に相補的に形成され、前記突出部の前記端部は前記凹部内に受けられる、
請求項
9乃至
14のいずれか1項に記載の作動要素ガイド。
【請求項16】
前記内側ピース及び前記外側ピースは、互いに異なる硬さ若しくは互いに異なる強度を、又は、互いに異なる硬さ及び異なる強度の両方を有する、
請求項
9乃至
15のいずれか1項に記載の作動要素ガイド。
【請求項17】
医療器具を通って作動要素を取り回すための作動要素ガイドを製造する方法であって、前記方法は:
内側ピース外側表面を有する内側ピースを外側ピースに挿入するステップであって、
前記外側ピースは、前記外側ピースを通って長手方向に延びる中心キャビティを画定する外側ピース内側表面を有し、前記内側ピースの前記外側ピースに挿入する前記ステップは、前記外側ピースの前記中心キャビティに前記内側ピースを受けることを含む、ステップと;
前記内側ピース外側表面及び前記外側ピース内側表面は、前記中心キャビティの長手方向中心線周りのねじれた経路に沿って延びる1つ又は複数のガイド導管を形成するよう協働するように、前記作動要素ガイドの組み立てられた構成を形成するように前記外側ピースの前記中心キャビティ内に前記内側ピースを位置決めするステップと;
を含み、
前記内側ピースを前記外側ピースに挿入するステップは、前記内側ピース及び前記外側ピースのうちの一方の複数の突出部を前記内側ピース及び前記外側ピースのうちの他方の複数の凹部に係合させるステップを含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2014年4月2日に出願された米国仮出願第61/974,354号及び2014年8月15日に出願された米国仮特許出願第62/037,718号の優先権を主張し、これらのそれぞれの全内容が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、遠隔作動される器具のための作動要素ガイド、並びに関連するシステム及び方法に関する。特に、本開示は、手術器具のための作動要素ガイドに関する。
【背景技術】
【0003】
遠隔操作手術器具(例えば、ロボット技術で操作される器具のような、少なくとも部分的にコンピュータ支援により操作される手術器具)を含む、遠隔制御される手術器具がしばしば低侵襲医療処置で使用されている。医療処置の間、手術器具の一部は、例えば遠隔操作(リモートコントロール)又は手動操作を介して等で、1又は複数の方向に動かされてよい。例えば、手術器具は、所望の方向に、手術器具シャフトの遠位端部に位置する、エンドエフェクタを向き合わせする、位置決めする、及び操作するために、手術器具シャフトの近位端部に位置する、機械的力伝達機構によって作動されてよい。手術器具はさらに、エンドエフェクタがシャフトに対して向き合わせされることができるようにエンドエフェクタが接続される、関節接続された、関節動作構造のような、リスト部を含んでよい。手術器具はさらに、手術処置をもたらすためにエンドエフェクタを作動させるように、リスト部を通ることを含む、手術器具を通過する1又は複数の電気的又は機械的エンドエフェクタ作動要素を含んでよい。
【0004】
それぞれが本明細書にその全体が参照により援用される、米国特許出願第61/943,084号(2014年2月21日出願)("Mechanical Joints, and Related Systems and Methods"と題する)の優先権を主張する、2015年2月20日に出願された国際PCT出願第PCT/US15/16854号は、ねじれた経路に沿って延びる作動要素を記載している。エンドエフェクタをシャフト上に支持し得る、リスト部を曲げる(関節動作させる)ことは、エンドエフェクタの運動を制御する作動要素の曲げをもたらす可能性があり、これは、エンドエフェクタ作動要素(複数可)の経路長さの変化をもたらす可能性がある。このような長さにおける変化は、エンドエフェクタの意図しない動き及び/又は作動をもたらし得る。この点を考慮して、器具のリスト部が関節動作されるとき作動要素(複数可)の経路長さを実質的に維持する方法で1又は複数のエンドエフェクタ作動要素を支持するための作動要素ガイドを含む手術器具を提供することが望ましい。さらに、比較的製造が容易であるこのような作動要素ガイドを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の例示的な実施形態は、上述の問題のうちの1又は複数を解決し得る及び/又は上述の望ましい特徴のうちの1又は複数を実証し得る。他の特徴及び/又は利点は、以下の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、手術器具のための作動要素ガイドが、第1のピースと、第2のピースと、ガイドの長手方向軸周りのねじれた経路を定める少なくとも1つのガイド導管(guide channel)と、を有する。少なくとも1つのガイド導管の断面が、ガイドの軸方向長さに沿ったある位置において、第1のピースの表面部分によって及び第2のピースの表面部分によって、定められる。
【0007】
少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、方法が、手術器具のための作動要素ガイドを製造することを対象にする。作動要素ガイドは、ガイドの長手方向軸周りのねじれた経路を定める少なくとも1つのガイド導管を定める。方法は、第1のピース及び第2のピースを一緒に組み立てることを含む。第1のピース及び第2のピースを一緒に組み立てることはさらに、ガイドの長手方向軸に直角な平面における少なくとも1つのガイド導管の断面が少なくとも第1のピースの第1の表面及び第2のピースの第2の表面を有するように、少なくとも1つのガイド導管を定めることを含む。
【0008】
少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、医療装置が、遠位端部を有するシャフト、可動構成要素を有する手術用エンドエフェクタ、可撓性作動要素ガイド、及び作動要素を有する。可撓性作動要素ガイドは、内側ピース及び内側ピースを囲む外側ピースを有する。ガイドは、シャフトの遠位端部と手術用エンドエフェクタとの間に配置される。ガイド導管が、内側ピースと外側ピースとの間にある。ガイド導管は、ガイドの長手方向中心線の周りにねじれる。作動要素は、遠位端部を有する。作動要素は、ガイド導管を通って延びる。作動要素の遠位端部は、エンドエフェクタの可動構成要素に機械的に結合される。
【0009】
追加の目的、特徴、及び/又は利点は、以下の記載に述べられるとともに、一部は記載から明らかになる、又は、本開示及び/又は請求項の実施によって学ばれ得る。これらの目的及び利点の少なくとも幾つかは、添付の請求項に特に指摘された要素及び組み合わせによって理解され得るとともに達成され得る。
【0010】
前述の一般的な記載及び以下の詳細な記載は、例示的且つ説明的なものに過ぎず、請求項の限定ではなく、むしろ請求項は、均等物を含む、それらの範囲の全域に権利を与えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示は、以下の詳細な説明から、単独で又は添付の図面と合わせてのいずれかで、理解されることができる。図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、この明細書の一部と組み合わされ且つこの明細書の一部を構成する。図面は、本教示の1又は複数の例示的な実施形態を示すとともに、説明と合わせて、特定の原理及び動作を説明するのに役立つ。
【
図1】例示的な形態による、遠隔操作手術システムを示す。
【
図2】例示的な形態による、遠隔操作手術システムのための手術器具の図式的な側面図を示す。
【
図3】例示的な形態による、直線形態の単一のフレキシブル且つ屈曲可能な部材の図式的斜視図を示す。
【
図6】例示的な形態による、作動要素ガイドを含む手術器具シャフトの遠位部分の斜視図を示す。
【
図8】例示的な形態による、複数のピースを有する作動要素ガイドの斜視断面図である。
【
図10】
図8の作動要素ガイドの外側ピースの斜視図である。
【
図11】
図8の作動要素ガイドの内側ピースの斜視図である。
【
図12】他の例示的な形態による、作動要素ガイドの端面図である。
【
図13】さらに他の例示的な形態による、作動要素ガイドの端面図である。
【
図14】他の例示的な形態による、作動要素ガイドの端面図である。
【
図15】他の例示的な形態による、作動要素ガイドの端面図である。
【
図16】例示的な形態による、ポート開口を含む作動要素ガイドの端面図である。
【
図17】例示的な形態による、近位-遠位方向に沿った複数の部分を有する作動要素ガイドの側面図である。
【
図18】例示的な形態による、作動要素ガイドのための製造プロセスのフローチャートである。
【
図19】例示的な形態による、作動要素ガイドの内側ピースを製造するための押し出しプロセスの斜視図である。
【
図20】例示的な形態による、作動要素ガイドの外側ピースを製造するためのモールディングプロセスの断面図である。
【
図21】例示的な形態による、作動要素ガイドを製造するためのレーザ溶接プロセスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
例示的実施形態を説明する本説明及び添付の図面は、限定するものとして解釈されるべきではない。様々な機械的、組成的、構造的、電気的、及び動作的変更が、均等物を含む、本明細書及び請求項の範囲を逸脱することなしに、成されてよい。場合によっては、良く知られた構造及び技術は、本開示を曖昧にしないために、詳細には図示又は記載されていない。さらに、1つの実施形態を参照して詳細に記載される要素及びそれらの関連する特徴は、実際的な場合はいつでも、それらが具体的に図示又は記載されていない他の実施形態に含まれ得る。例えば、要素が1つの実施形態を参照して詳細に記載されているが第2の実施形態を参照して記載されていない場合、要素はそれでも第2の実施形態に含まれるものとして請求項に記載され得る。
【0013】
本明細書及び添付の特許請求の範囲のために、特に明記しない限り、量、パーセント、又は比率を表す全ての数字、並びに明細書及び特許請求の範囲で使用される他の数値は、全ての場合で、それらが既にそのように修正されていない範囲で、用語「約」によって修正されると理解されるべきである。したがって、特に明記しない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、得られようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。最低でも、均等論の特許請求の範囲への適用を制限することの試みではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の数に照らして及び通常の丸め手法を適用することによって、解釈されるべきである。
【0014】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、単数形「1つの(“a”、“an”)」及び「その“the”」、並びに任意の単語の任意の単数形使用は、文脈が別のことを示さない限り、複数形を含むことが留意される。本明細書で用いられるとき、用語「含む(including)」及びその文法上の変形は、リストへの項目の列挙が列挙された項目と置き換えられ得る又は列挙された項目に追加され得る他の同様の項目の排除でないように、限定するものではないことが意図される。
【0015】
さらに、本記載の用語法は、開示又は請求項を限定することを意図していない。例えば、空間的に相対的な用語-例えば、「下方」、「下」、「下側」、「上」、「上側」、「近位」、「遠位」など-は、図面に示されているような、1つの要素又は特徴の、他の要素又は特徴に対する関係を記述するために使用され得る。これらの空間的に相対的な用語は、図面に示された位置及び配向に加えて、使用中又は動作中の装置の様々な位置(すなわち、場所)及び配向(すなわち、回転配置)を包含することが意図される。例えば、図面の装置がひっくり返される場合、他の要素又は特徴の「下」又は「下方」と記載された要素は、他の要素又は特徴の「上」又は「上方」である。したがって、例示的な用語「下」は、上及び下の位置及び配向の両方を包含し得る。装置は、別な方法で配向される(90度又は他の配向に回転させられる)ことができ、本明細書で使用される空間的に相対的な記述語は、それに応じて解釈される。
【0016】
様々な実施形態によれば、本開示は、第1のピース、第2のピース、及び1又は複数のガイド導管を含む作動要素ガイド(例えば、作動要素支持部)を意図する。例えば、第1のピースは、内側ピースであり、第2のピースは、及び第1のピースを囲む外側ピースである。ガイド導管の断面が、ガイドの軸方向長さに沿ったある位置において、例示的な実施形態にしたがって、第1のピースの表面部分によって及び第2のピースの表面部分によって、定められる。様々な実施形態によれば、少なくとも2つのピースから作動要素ガイドを組み立てることは、より効率的な製造プロセスが、ガイドが組み立てられるピースを製造するために使用されることを可能にすることによってのように、より効率的な方法での作動要素ガイドの製造を容易にする。
【0017】
様々な実施形態によれば、ガイド導管が、ガイドの長手方向軸周りのねじれた経路(twisted path)を定める。ねじれた経路は、様々な例示的実施形態にしたがって、機械的な作動要素の経路長さが、例えば、ガイドが曲げられるとき等に、実質的に変化しないように、導管に沿って延びる機械的作動要素を、案内及び/又は支持する。少なくとも第1のピース及び第2のピースの表面は、ねじれた経路の少なくとも一部に沿った導管を定めるように、協働する。例示的な実施形態によれば、第1のピース及び第2のピースの一方の表面は、第1のピースと第2のピースとの間に延び得る半径方向に延びる突出部を含む。突出部は、例示的実施形態にしたがって、スポーク様形態を有する。1つの例では、第2のピースは第1のピースを囲み、突出部は、第2のピースの内側表面から半径方向に延び且つ第1のピースの外側表面と接触する。第1のピースは、第2のピースの内側表面から半径方向に延びる突出部の端部を受けるための溝部を有することができる。第1のピースは、円筒形断面を有することができる。他の例では、第2のピースは第1のピースを囲み、突出部が第1のピースの外面から延び且つ第2のピースの内側表面と接触する。第2のピースは、突出部の端部を受けるための溝部を有することができる。第2のピースは、円筒形断面を有することができる。少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドは、作動要素ガイドの屈曲を容易にするための切り欠き部(cutout)を含む。例示的な実施形態によれば、切り欠き部は、作動要素ガイドの外側半径方向表面に位置する凹所(recess)である。
【0018】
様々な実施形態によれば、作動要素ガイドは、例示的な実施形態にしたがって、ガイドの長手の近位-遠位方向に沿って端と端をつなぐ方法で配置される第1の部分及び第2の部分を含む。例えば、第1の部分は、長手方向に直線のガイド導管を含み、第2の部分は、ガイドの長手方向軸に対してねじれた導管を含み、第2の部分は、作動要素ガイドの第1のピース及び第2のピースを含む。例示的な実施形態によれば、第1の部分は、曲げが最小又は生じない(例えば、器具のシャフト)ところの器具内に配置される一方、第2の部分は、曲げが生じる(例えば、器具のリスト部)ところの器具内に配置される。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドは、作動要素ガイドの横方向側部に配置される1又は複数のポート開口を含む。ポート開口は、作動要素ガイドの内側領域へのアクセスを提供する。作動要素が、例示的な実施形態にしたがって、作動要素ガイドの内側領域内に延び、ポート開口を経由して作動要素ガイドを出て、作動要素ガイドの外側の器具シャフトの少なくとも一部に沿って延びる。
【0019】
少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、手術器具のための作動要素ガイドを製造する方法は、第1のピース及び第2のピースを一緒に組み立てることを含む。例示的な実施形態によれば、第1のピース及び第2のピースのそれぞれは、例えば、モールディング(molding)、押し出し(extruding)又は他の技法により、形成される。第1のピース及び第2のピースの組み立ては、第1のピース及び第2のピースの表面部分がガイドの長手方向軸周りのねじれた経路を定める少なくとも1つの導管の断面を定めるように、第1のピース及び第2のピースを一緒に組み立てることを含む。例示的な実施形態によれば、第1のピース及び第2のピースは、互いに接合される。第1のピース及び第2のピースを接合することは、例示的な実施形態にしたがって、レーザ溶接することを含む。例示的な実施形態によれば、第1のピース及び第2のピースを接合することは、第1のピースを第2のピース内に挿入することを含み、第2のピースは、第2のピースを通って第1のピースにレーザからのエネルギを伝送するように構成される透明又は半透明材料を含む。
【0020】
ここで
図1を参照すると、遠隔操作手術システムの患者側カート100の例示的な実施形態が示されている。遠隔操作手術システムはさらに、患者側カート100に取り付けられた器具を制御するためにユーザからの入力を受信するための外科医コンソール(図示せず)を含むことができる。遠隔操作手術システムはまた、例えば、"Multi-Port Surgical Robotic System Architecture"と題し2013年12月5日に公開された米国特許出願公開第2013/0325033号、及び"Redundant Axis and Degree of Freedom for Hardware-Constrained Remote Center Robotic Manipulator"と題し2013年12月5日に公開された米国特許出願公開第2013/0325031号に記載されるように、システムのコンピュータ制御設備の少なくとも一部をオプションで含むことができる、補助設備/ビジョンカート(図示せず)を含むことができ、これらの文献のそれぞれは、その全体が参照により援用される。さらに、本明細書に記載される例示的な実施形態は、例えば、Intuitive Surgical, Inc.によって全て商業化されている、Single-Site(登録商標)シングルオリフィス手術テクノロジー有り又は無しの、da Vinci Si(登録商標) Surgical System、又はda Vinci Xi(登録商標) Surgical Systemのような、da Vinci(登録商標) Surgical Systemとともに使用され得る。
【0021】
患者側カート100は、ベース102、メインコラム104、及びメインコラム104に接続されるメインブーム106を含む。患者側カート100はまた、例示的な実施形態にしたがって、複数の遠隔操作マニピュレータアーム110、111、112、113を含んでよく、これらはそれぞれメインブーム106に接続される。マニピュレータアーム110、111、112、113はそれぞれ、器具130が取り付けられ得る器具取付部120を含み、この器具は、マニピュレータアーム110に取り付けられるように示されている。マニピュレータアーム110、111、112、113の一部は、外科医コンソールでユーザによって提供されるコマンドにしたがって外科処置の間に操作される。例示的な実施形態では、外科医コンソールから伝送される信号(複数可)又は入力(複数可)は、制御/ビジョンカートに伝送され、この制御/ビジョンカートは、入力(複数可)を解釈するとともに、器具130(このような器具1つだけが
図1において取り付けられている)及び/又は器具130が患者側カート100で結合されるマニピュレータアーム110の一部の操作を生じさせるように、患者側カートに伝送されることになるコマンド(複数可)又は出力(複数可)を生成する。
【0022】
器具取付部120は、作動インタフェースアセンブリ122及びカニューレ取付部124を含み得る。器具130のシャフト132が、カニューレ取付部124を通って外科処置中に手術部位に延びる。器具130の力伝達機構134が、例示的な実施形態にしたがって、作動インタフェースアセンブリ122と機械的に結合される。カニューレ取付部124は、そこを通って器具130のシャフト132が外科処置中に手術部位に延び得るカニューレ(図示せず)を保持するように構成される。作動インタフェースアセンブリ122は、当業者が精通しているように、外科医コンソールでの入力コマンドに応答するように且つ器具130を作動させるために力伝達機構134に力を伝達するように制御される様々な駆動部及び他の機構を含む。
【0023】
図1の例示的な実施形態は、説明をし易くするために、マニピュレータアーム110のみに取り付けられた器具130を示しているが、器具は、マニピュレータアーム110、111、112、113のいずれか及びそれぞれに取り付けられ得る。器具130は、エンドエフェクタを持つ手術器具であり得る又は遠隔手術部位の情報(例えば、可視化、電気生理学的活動、圧力、流体の流れ、及び/又は他の検知データ)を提供するように外科処置の間に用いられる内視鏡イメージング器具若しくは他のセンシング器具であり得る。
図1の例示的な実施形態では、エンドエフェクタを持つ手術器具又はイメージング器具は、マニピュレータアーム110、111、112、113のいずれかに取り付けられ且つマニピュレータアーム110、111、112、113のいずれかとともに使用され得る。しかし、本明細書に記載される実施形態は、
図1の患者側カートの例示的な実施形態に限定されるものではなく、患者側カート構成を含む、様々な他の遠隔操作手術システム構成が、本明細書に記載される例示的な実施形態とともに使用され得る。
【0024】
図2を見ると、手術器具200の例示的な実施形態の概略側面図が示されている。例えば、手術器具200は、
図1の例示的な実施形態の患者側カート100の器具130として使用される。手術器具200は、例示的な実施形態にしたがって、力伝達機構210(力伝達機構210内側の構成要素を見せるためにハウジングが示されていない状態で、
図2の例示的な実施形態に示されるシャーシ211)、シャフト222の近位端部223で力伝達機構210に接続されるシャフト222、シャフト222の遠位端部224に接続されるリスト部230、リスト部230に接続されるエンドエフェクタ220を含む。例示的な実施形態によれば、シャフト222は、可撓性(flexible)である。シャフト222についての様々な直径が、低侵襲手術に適した範囲で存在し得る。例示的な実施形態によれば、シャフト222は、約3mmから約15mmに及ぶ直径を有する。例えば、シャフト222は、3mm、5mm、8mm、13mm、又は15mmの直径を有する。他の例示的な実施形態によれば、シャフト222の直径は、例えば、約5mmから約8mmに及ぶ。
【0025】
手術器具200は、力伝達機構210とエンドエフェクタ220との間に及び/又は力伝達機構210とリスト部230との間に力を伝達するための、1又は複数の部材を含み得る。例えば、作動要素242、244は、シャフト222の内部を通って延びることによってのように、作動力をエンドエフェクタ220に提供するように力伝達機構210をエンドエフェクタ220に接続する。作動要素242、244を使用することによって、力伝達機構210は、例えば、エンドエフェクタ220のジョー部(jaw)(又はエンドエフェクタ220の他の可動部分)を制御するためにエンドエフェクタ220を作動させる。他の例では、作動要素242、244は、リスト部230を1又は複数の向きの自由度(例えば、ピッチ及び/又はヨー)で作動させるために使用される。作動要素242、244は、力伝達機構210がプル-プル(pull-pull)機構であるときのような、テンション要素(tension element)であり得る、或いは、その全体が参照により援用される米国特許第8,545,515号(2013年10月1日発行)に記載されるように、力伝達機構110がプッシュ-プル機構であるときのような、1又は複数の作動要素ロッド又はプッシュロッドであり得る。
【0026】
力伝達機構210は、患者側カートによって手術器具100に提供される力を伝達するように、遠隔操作手術システムの患者側カートと係合する1又は複数の構成要素を含み得る。当業者は、動力源(例えば、器具を支持するマニピュレータからの電気モータ)からの機械的なインプット力を受け、器具上の構成要素(例えば、リスト部、及びエンドエフェクタ)を駆動するように受けた力をアウトプット力に変換及び/又は向け直す(redirect)、手術器具力伝達機構に精通しているであろう。例えば、力伝達機構210は、作動インタフェースアセンブリ122が、器具200を作動させるために、力伝達機構210に力を伝達するように、
図1の例示的な実施形態の患者側カート100の作動インタフェースアセンブリ122と接続する。例示的な実施形態によれば、力伝達機構210は、患者側カート100の作動インタフェースアセンブリ122のような、患者側カートのマニピュレータと(例えば、力伝達機構210の遠位端部を経由して)係合する1又は複数の作動入力機構212、214を含む。力伝達機構210がプル-プル機構であり且つ作動要素242、244がテンション要素であるとき、作動入力機構212、214は、例示的な実施形態にしたがって、器具を作動させるために作動要素242、244を引っ張るように作動インタフェースアセンブリ122によって回転駆動されるキャプスタンである。したがって、作動入力機構212、214は、器具200を作動させるために作動インタフェースアセンブリからの作動力を利用する。力伝達機構210は、当業者が精通しているような、手術器具の様々な他の機能を作動させるための他の作動入力機構を含み得る。
【0027】
作動要素が手術器具の屈曲部分を通過するとき、屈曲は、作動要素に影響を及ぼし得る。例えば、
図2の例示的な実施形態の器具200のリスト部230を曲げることは、作動要素242、244がリスト部230を通ってエンドエフェクタ220に延びるときのように、作動要素242、244に影響を及ぼし得る。説明目的のために、
図3は、手術器具のリスト部がどのように曲げられるかと同様に、曲げの方向を示す軸306、307を伴う、曲がることができる1つの可撓性部材300の例証の概略斜視図である。第1の作動要素302及び第2の作動要素304が、部材300の長手方向軸308に沿ってのように、部材300を通って延びる。部材300が直線の(中立の)形態にある、
図3の例示的な実施形態では、軸306は、
図3の例示的な実施形態のZ軸に沿ってのように、第1の作動要素302及び第2の作動要素304のそれぞれを通過する。
図4に示されるように、部材300は、部材300が曲げられる方向を示す軸306で、曲げられるとき、第1の要素及び第2の要素302、304も曲がる。作動要素302、304は、同じように曲げられているので、第1の作動要素302と第2の作動要素304との間の経路長さに相対的変化はない。例示的な実施形態によれば、作動要素302、304の経路長さは、各要素302、304が部材300の一方の端部から他方まで横断する(transverse)さである。例えば、作動要素302、304のそれぞれは、部材300に対して固定され、各作動要素302、304の長さは変わらないが、部材300がまげられるとき、作動よそ302、304が部材300に沿って横断する経路は変わり得る。したがって、部材300が曲げられるとき、部材300に沿った作動要素302、304の一方の経路は、他方の経路より実質的に長く又は実質的に短くならない。
【0028】
図3を参照すると、部材300についての第2の軸307が、
図3の例示的な実施形態のY軸に沿ってのように、第1の作動要素302と第2の作動要素304との間を通過する。部材300が、曲げの方向を示す軸307を伴って、
図5に示される方法で曲げられるとき、第1の作動要素302は、その中立位置に対して引き伸ばされ、部材300に沿ったその経路の長さに正の変化を引き起こす一方、第2の作動要素304は、その中立位置に対して圧縮され、部材300の長さに負の変化を引き起こす。したがって、
図5の例示的な実施形態に示される方法で部材300を曲げることは、一方の作動要素が他方より長くなる、作動要素302、304の相対的経路長さにおける変化を引き起こすことができる。経路長さのこのような相対的変化は、エンドエフェクタを作動させるような、作動要素の機能に干渉し得る。例えば、作動要素302、304が、(例えば、
図2の作動入力機構212、214のように、作動要素302、304の端部がエンドエフェクタ及び力伝達機構に固定されるように)
図2の例示的な実施形態の作動要素242、244と同様に、作動要素302、304にテンションを加えることによって、エンドエフェクタを開閉するために使用されるとき、作動要素302、304間の経路長さにおける相対的変化は、エンドエフェクタの作動をもたらし得る、テンションを作り得る、又は、作動要素302、304の一方におけるたるみを作り得、所望のテンションを伝達し且つエンドエフェクタの所望の作動を引き起こすための作動要素の能力を減じる。
【0029】
ジョイントを通って延びる作動要素の経路長さにおける相対的変化を最小にするように手術器具のジョイントを設計することが望ましい。例えば、単一の作動要素が、エンドエフェクタを作動させるために提供され、単一の作動要素は手術器具の中心線に沿って延びる。このような構成では、曲げの方向を規定する軸は、手術器具の曲げについて2自由度を提供するように、互い(例えば、
図3の例示的な実施形態の軸306、307)に対して実質的に直交し、器具及び作動要素の中心を通過する。結果として、単一の作動要素の経路長さは、手術器具が曲げられるとき、実質的に変化しない。しかし、単一の作動要素がエンドエフェクタを制御するのに十分であるときにこのアプローチは有用であり得るが、手術器具は、とりわけ、エンドエフェクタ及び器具のリスト部を含む、器具の異なる構成要素を作動させるためのように、多数の作動要素を含み得る。これらの検討を考慮して、中立軸から外れて位置する作動要素の経路長さを実質的に維持するためにねじれた経路に沿って作動要素を延ばすことが望ましい。例えば、作動要素は、それぞれが参照によりその全体が本明細書に援用される、米国特許出願第61/943,084号(2014年2月21日出願)("Mechanical Joints, and Related Systems and Methods"と題する)の優先権を主張する、2015年2月20日に出願された国際PCT出願第PCT/US15/16854号に記載される様々な例示的な実施形態にしたがって、ねじれた経路に沿って延びる。
【0030】
様々な例示的な実施形態は、上述の例示的な実施形態に記載されたように、ねじれた経路に沿って1又は複数の作動要素を案内する1又は複数の構造を考えている。1又は複数の構造は、作動要素が、上述の例示的な実施形態にしたがって、ねじれた経路に沿って延びるとき、作動要素の座屈を最小にする又は減少させるためにのように、作動要素に対する支持を提供し且つ作動要素をその長さに沿って案内し得る。
【0031】
図6は、
図2の例示的な実施形態のシャフト222の遠位端部224のような、器具シャフトの遠位端部に位置する作動要素ガイド410(例えば、作動要素支持部)を含む手術器具の遠位部分を示す。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイド410の第1の部分411が、第1の部分411の通路415、416を通って延びる作動要素426、428のためのねじれた経路を提供するねじれた通路415、416を含む。作動要素426、428は、例示的な実施形態にしたがって、第1の部分411の近位端部423から外に延びるとともに作動要素ガイド410の第2の部分413の中に延びる。第2の部分413は、
図6の例示的な実施形態に示されるように、作動要素426、428がそこを通って延び得る実質的に直線の通路438、439を含む。2つの通路438、439のみが、説明をし易くするために、
図6の例示的な実施形態で第2の部分413内に描かれているが、作動要素ガイド410の第2の部分413は、例示的な実施形態にしたがって、第1の部分411と同じ数の通路を含む。例示的な実施形態によれば、第2の部分413の通路は、第2の部分413の通路を通って延びる任意の作動要素が、第1の部分411の対応する通路を通って延びるように、第1の部分411の通路に接合される。
【0032】
様々な例示的な実施形態によれば、作動要素ガイド410は、1又は複数の作動要素のためのねじれた経路を提供するように様々な数の通路を含み得る。例えば、作動要素ガイド410は、1つの通路、2つの通路、3つの通路、又は4以上の通路を含み得る。例えば、作動要素ガイド410は、第3の通路417及び第4の通路418を含んでよく、これらは、追加の作動要素のために又はエンドエフェクタ(図示せず)に電気的エネルギを供給するための電気伝導体のような、束コンジット(flux conduits)427、229のために使用され得る。
【0033】
例示的な実施形態によれば、ガイド410はまた、そこを通って作動要素414が延びる中心通路419を含む。中心通路419は、例示的な実施形態にしたがって、作動要素414又は束コンジットのような、中心通路419を通って延びる任意の部材が、ガイド410が曲げられるとき、経路長さに実質的な変化を経験しないように、ガイド410を含む器具の長手方向中心線421に沿って延びる。中心線421はまた、例示的な実施形態にしたがって、ガイド410の中心線である。作動要素414は、例えば、エンドエフェクタ又は例示的な実施形態における切断ブレードのような、エンドエフェクタの構成要素を作動させるために、使用される。
【0034】
中立軸又は中心線(例えば、
図6の中心線412)から半径方向にオフセットされている(ずらされている)本明細書に記載される様々な例示的実施形態の作動要素は、様々な器具構成要素を作動させるために使用され得る。例えば、中立軸又は中心線から半径方向にオフセットされている本明細書に記載される様々な例示的実施形態の作動要素は、作動要素410の遠位のリスト部を作動させる。他の例では、作動要素は、中立軸又は中心線から半径方向にオフセットされ且つリスト部とは異なる他の器具を作動させる。例えば、作動要素414は、エンドエフェクタを作動させるために使用される一方、作動要素426、428は、エンドエフェクタが接続されるリスト部を作動させるために使用される。他の例によれば、束コンジットが、作動要素414の代わりに、中心通路419を通って延び得る。
【0035】
通路415-418とは対照的に、中心通路は、例示的な実施形態にしたがって、
図6に示されるように、器具の長手方向中心線421に沿って位置する。中心通路419は、長手方向中心線421に沿って位置するので、作動要素426、428及びそれらのそれぞれの通路415、416は、中心線421から半径方向にオフセットされる。したがって、リスト部が、器具を曲げるために作動されるとき、作動要素426、428は、経路の長さにおける変化を最小にする又は防ぐ手段なしに、経路の長さの変化に見舞われる。しかし、ガイド410は、作動要素426、428がリスト部の長さにわたる経路長さの実質的な変化に見舞われないように、ねじれた経路を第1の部分411の中で作動要素426、428に分け与える(例えば、それぞれが本明細書にその全体が参照により援用される、2014年2月21日に出願された、米国仮出願第61/943,084号("Mechanical Joints, and Related Systems and Methods"と題する)の優先権を主張する、2015年2月20日に出願された国際PCT出願第PCT/US15/16854号の例示的な実施形態にしたがってのように)。
【0036】
例示的な実施形態にしたがって、作動要素ガイドは、リスト部が曲げられることができ、これは、リスト部を通って延びる作動要素に経路長さにおける変化を引き起こし得るので、ガイドの位置がリストの位置に対応するように、手術器具(例えば、
図2のリスト部230)内に位置する。例えば、ねじれた通路415-418を含む、ガイド410の第1の部分411は、器具のリスト部(例えば、
図2の例示的な実施形態のリスト部230)の中に位置し、直線の通路を含む、ガイド410の第2の部分413は、リスト部の近位の器具のシャフト(例えば、
図2の例示的な実施形態のシャフト222)の中に位置する。したがって、第1の部分411のねじれた通路415-418はねじれた経路を提供するので、通路415-418を通って延びる作動要素(例えば、エンドエフェクタ又はリスト部を作動させるために使用される)が、例えばリスト部が関節動作されるとき等に、経路の長さの実質的な変化に見舞われない。さらに、第2の部分413の通路438、439は、シャフト内に位置し且つ相当量の曲げを受けないので、例示的な実施形態にしたがって、通路438、439は直線である。
【0037】
図6及び(
図6のガイド410の横断面図である)
図7の例示的な実施形態に示されるように、作動要素ガイド410は、ガイド410の長さを通って形成される通路415-419を持つ、固体の単一ピース構造(single-piece construction)を有する。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイド410は、例えば、ポリマ材料を実質的に円筒形状に押し出すことによって又はガイド410をモールディングすることによって、製造される。ねじれた通路415-418は、例示的な実施形態にしたがって、
図6の例示的な実施形態の第1の部分411の形状のように、押し出された材料をねじれた形状に熱成形することによってポリマ材料の長さを通って形成される。したがって、ガイド410は、作動要素(複数可)の経路長さを実質的に維持するように且つ作動要素の座屈が最小にされる又は防がれるように作動要素(複数可)を支持するように、ねじれた経路に沿って1又は複数の作動要素を案内し得る。
【0038】
様々な例示的な実施形態では、ガイド410は、ガイド410が通って延び得るリスト部が作動されるとき、ガイド410の曲げを促進するように、可撓性である。ガイド410は、比較的低い摩擦係数を提供するために、例えば、ポリマ材料から作られる。例示的な実施形態によれば、ガイド410は、例えば、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、及び、当業者が精通している、エラストマを含む、比較的低摩擦係数を有する他のポリマ材料で作られる。
【0039】
図6及び7の例示的な実施形態に関連して上述されたように、作動要素ガイドは、単一ピース構造を有し得る。例えば、ガイドは、少なくともねじれた通路を持つ部分を含むように、押し出され且つ成形されている単一のピースである。このような作動要素ガイドは、ねじれた経路に沿って1又は複数の作動要素を支持するのに有効であり得るが、製造がし易くし且つねじれた経路に沿って1又は複数の作動要素を支持するのに依然として有効である作動要素ガイドを提供することが望ましくなり得る。したがって、他の製造方法が、ガイドの中心線から半径方向にオフセットされ且つ同中心線周りにねじれている1又は複数のねじれた経路を有するガイドを提供するために用いられ得る。
【0040】
例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドは、作動要素ガイドを形成するように、2以上の別々のピースを一緒に接合することによって製造される。
図8を見ると、作動要素ガイド500の例示的な実施形態が、例示的な実施形態にしたがって、示されている。作動要素ガイド500は、例示的な実施形態にしたがって、複数の導管511-515を含む。導管515は、
図6の例示的な実施形態の通路419と同様に、ガイド500の長手方向中心線516(ガイド500を含む器具の中心線でもあり得る)に沿って延びる実質的に直線の導管であり得る。
【0041】
例示的な実施形態によれば、導管511-514は、導管511-514を通って延びる作動要素(図示せず)にねじれた経路を分け与える(例えば、それぞれが本明細書にその全体が参照により援用される、2014年2月21日に出願された、米国仮出願第61/943,084号("Mechanical Joints, and Related Systems and Methods"と題する)の優先権を主張する、2015年2月20日に出願された国際PCT出願第PCT/US15/16854号の例示的な実施形態にしたがってのように)。例えば、導管511-514は、
図6の例示的な実施形態の通路415-418と同様の方法でねじれるので、導管511-514内の作動要素は、リスト部の長さにわたる経路長さにおける実質的な変化に見舞われず、作動要素の座屈を最小にする又は防ぐように指示される。
【0042】
作動要素ガイド500は、
図8の例示的な実施形態に示されるように、内側ピース510及び外側ピース520を有するマルチピース構造を有し得る。内側ピース510及び外側ピース520のような、本明細書に記載される様々な例示的な実施形態の内側ピース及び外側ピースは、作動要素ガイドの第1のピース及び第2のピースであり得る。例示的な実施形態によれば、内側ピース510は、外側ピース520の中に挿入され、内側ピース510及び外側ピース520の表面は、導管511-514の1又は複数を定めるように協働する。
図8の端面図である、
図9に示されるように、外側ピース520は、同心の方法でのように、内側ピース510を囲み得る。
【0043】
作動要素ガイドの第1のピース及び第2のピースの一方は、例示的な実施形態にしたがって、作動要素ガイドの半径方向に沿って延びる突出部を含む。第1のピース又は第2のピースの突出部は、突出部の間の開(open)領域が作動要素ガイドのねじれた導管を定めるように、第1のピース及び第2のピースの他方の表面と協働し得る。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドの第1のピース及び第2のピースの一方は、スポーク様形態に配置される突出部を含み、第1のピース又は第2のピースの内側部分から半径方向外側に延びるか、或いは第1のピース又は第2のピースの外側部分から半径方向内側に延びる。突出部は、突出部の間の開領域が作動要素ガイドのねじれた導管の少なくとも一部を形成するように、第1のピース及び第2のピースの他方の表面と協働する。
【0044】
図9及び、内側ピース510が除去された状態の外側ピース520の斜視図である、
図10の例示的な実施形態に示されるように、外側ピース520は、中心導管515及び長手方向中心線516に向かって半径方向内側に突出する1又は複数の突出部524を含む内側表面522を有する。例示的な実施形態によれば、突出部524及び突出部524の間の開領域530は、外側ピース520のスポーク様形態を定める。例示的な実施形態によれば、外側ピース520の突出部524は、作動要素ガイド500の長手方向中心線516周りにねじれる。外側ピース520の内側表面522もまた、例示的な実施形態にしたがって、(1つの開領域530のねじれた形状が
図10において見やすくするために破線で描かれている)
図10の例示的な実施形態に示されるように、長手方向中心線516周りにねじれる。結果として、(例えば、外側ピース520の内側表面522及び開領域530並びに内側ピース510外側表面517によって定められ得る)導管511-514は、(導管511のみのねじれた形状が見やすくするために破線で描かれている)
図8の例示的な実施形態に示されるように、ガイド500の軸方向に沿った長手方向中心線516周りにねじれる。例示的な実施形態によれば、(例えば、軸516を横断する)ガイド500の軸方向長さに沿ったある場所で取られたねじれている導管511-514の断面は、内側ピース510及び外側ピース520両方の表面部分、特に、外側ピース520の内側表面部分及び内側ピース510の外側表面部分を含む。
【0045】
図9の内側ピース510の斜視図である
図11の例示的な実施形態に示されるように、内側ピース510は、ガイド500の長手方向中心線516周りにねじれた外壁を持つ改造されたチューブである。例えば、内側ピース510の外壁517は、ガイド500の長手方向中心線516周りに長手方向にねじれる溝部519を含む。内側ピース510の外壁517は、
図9の例示的な実施形態に示されるように、外側ピース520の突出部524の対応する内側端部526と係合するように形成される。例えば、溝部519はそれぞれ、外側ピース520の突出部524の内側端部526をそれぞれ受ける。溝部519の両側の隆起部(raised portion)518はさらに、例示的な実施形態にしたがって、外側ピース520の内側表面522及び内側ピース510の外壁517によって形成されるような導管511-514の断面形状が、連続的な円又はほぼ連続的な円であるように、外壁517を突出部524に適合させる。したがって、外側ピース520の隣接する突出部524の間の空間を含む、外側ピース520の内壁522によって定められる空間、及び、溝部519によって定められる空間を含む、内側ピース510の外壁517によって定められる空間は、導管511-514の1つを定め得る。4つのねじれた導管511-514が、
図8-11の例示的な実施形態に示されているが、より多い又はより少ない導管511-514が、より多い又はより少ない突出部524及び溝部519を使用することによってガイド500に形成され得る。さらに、突出部524及び溝部519は、ガイド500の長手方向中心線516周りに等間隔にされているが、突出部524及び溝部519は、異なるサイズの導管を提供するために異なる距離で離間され得る。
【0046】
内側ピース810及び外側ピース820を含む作動要素ガイド800の他の例示的な実施形態が、
図12に示されている。内側ピース810及び外側ピース820は、第1のピース及び第2のピースと称され得る。
図12の例示的な実施形態に示されるように、内側ピース810はチューブ構造であり、外側ピース820は、同心の方法でのように、内側ピース810を囲む。例えば、内側ピース810は、概して一様な壁厚さを有する概して円筒断面を持つチューブである。結果として、内側ピース810は、単純な押し出し技術を使用して製造され得るが、他の技法も使用され得る。内側ピース810のチューブの内腔は、ねじれていない中心導管815を形成し得る。
【0047】
外側ピース820は、例示的な実施形態にしたがって、中心導管815に向かって半径方向内側に延びる突出部824を含む内側表面822を含む。突出部824及び突出部824の間の開領域830は、例示的な実施形態にしたがって、外側ピース820のためのスポーク様構造を定める。突出部824及び開領域830は、(例えば、
図10の例示的な実施形態と同様に、
図12のページの中に及びページから外に)ガイド800の軸方向に沿ってねじられ得る。例示的な実施形態によれば、外側ピース820及び内側ピース810は、互いに接触し且つガイド800のねじれている導管811-814を定める。例示的な実施形態によれば、突出部824の内側端部826は、内側ピース810の外壁816に接触する。したがって、開領域830、突出部824、及び内側ピース810の外壁816は、
図8の例示的な実施形態と同様に、ガイド800の軸方向長さに沿ってねじれている導管811-814を定めるように協働する。結果として、内側ピース810及び外側ピース820は、ガイド800の軸方向長さに沿ったあるポイント(例えば断面)でねじれている導管811-814を定め得る。例示的な実施形態によれば、(例えば、作動要素ガイド800の長手方向軸を横断する)ガイド800の軸方向長さに沿ったある場所で取られたねじれている導管811-814の断面は、内側ピース810及び外側ピース820両方の表面部分、特に、外側ピース820の内側表面部分及び内側ピース810の外側表面部分を含む。
【0048】
図12に示されるように、突出部824は、導管811-814のためのより大きい円形断面形状を提供するように、中心導管815に向かって半径方向にテーパになり得るが、突出部824は、一様な厚さのような、他の形状を有し得る。4つのねじれている導管811-814が、
図12の例示的な実施形態に示されているが、他の数の導管が、例えばより多い又はより少ない突出部を使用することによって等で、存在し得る。さらに、突出部824は、等しいサイズの導管811-814を提供するために内側ピース810の周りに等しく離間され得るが、突出部は、結果として得られる導管のサイズが異なるように、不均等に離間され得る。
【0049】
図13を見ると、作動要素ガイド900の他の例示的な実施形態の端面図が示されている。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイド900は、内側ピース910及び外側ピース920を含み、これらは、第1のピース及び第2のピースと称され得る。
図13に示されるように、外側ピース920は、内側ピース910を囲む単純なチューブ構造を有する。例えば、外側ピース920は、概して一様な壁厚さを有する概して円筒断面を持つチューブである。結果として、外側ピース920は、かなり単純な押し出し技術により製造され得るが、他の技法も使用され得る。内側ピース910は、例示的な実施形態にしたがって、ねじれていない中心導管915を形成し得る。
【0050】
例示的な実施形態によれば、内側ピース910の外側表面912は、中心導管915から半径方向外側に延び得る突出部916を定める。外側表面912はまた、
図13の例示的な実施形態に示されるように、突出部916の間の開領域930を定め得る。例示的な実施形態によれば、突出部916及び開領域930は、内側ピース910についてのスポーク様形態を定める。突出部916及び開領域930は、例示的な実施形態にしたがって、(例えば、
図11の例示的な実施形態と同様に、
図13のページの中に及びページから外に)ガイド900の軸方向に沿って中心導管915周りにねじれる。したがって、内側ピース910及び外側ピース920は、突出部916、開領域930、及び内側表面922がガイド900の導管911-914を定めるように、外側ピース920の内側表面922と接触する突出部916の端部918を介してのように、互いに協働し得る。結果として、内側ピース910及び外側ピース920は、ガイド900の軸方向長さに沿ったあるポイント(例えば、断面)においてねじれている導管911-914を定め得る。例示的な実施形態によれば、(例えば、作動要素ガイド900の長手方向軸を横断する)ガイド900の軸方向長さに沿ったある場所で取られたねじれている導管911-914の断面は、内側ピース910及び外側ピース920両方の表面部分、特に、外側ピース920の内側表面部分及び内側ピース910の外側表面部分を含む。
【0051】
作動要素ガイドの突出部は、ガイドの半径方向に沿って幅が変わり得る。
図13の例示的な実施形態に示されるように、突出部916は、ほぼ円形の断面を持つ導管911-914を提供するためのように、中心導管915から外側ピース920への半径方向に幅が増加する。したがって、突出部916は、
図13の例示的な実施形態に示されるように、広がった外側半径方向端部を有し得る。しかし、突出部916は、中心導管915から外側ピース920への半径方向に沿った一様な幅のような、他の形状を有し得る。隣接する突出部916及び外側ピース920の内壁922によって定められるスペースは、ねじれている導管911-914を定める。しかし、より多い又はより少ない導管が、より多い又はより少ない突出部916を使用することによって作動要素ガイド900の中に定められ得る。さらに、突出部916は、
図13に示されるように、等しいサイズの導管911-914を形成するように、中心導管915周りに等しく離間され得るが、突出部は、サイズの異なる導管を提供するために間隔が変わり得る。
【0052】
図14は、他の例示的な実施形態による、内側ピース1010及び外側ピース1020を含む作動要素ガイド1000の端面図である。外側ピース1020は、例示的な実施形態にしたがって、
図14の例示的な実施形態の外側ピース1020が内側ピース1010の突出部1016の外側半径方向端部と係合するように形成された内壁1022を含むことを除いて、
図13の例示的な実施形態の外側ピース920及び内側ピースと同様に、内側ピース1010を囲む。例えば、外側ピース1020の内壁1022は、突出部1016の外側変形方向端部1018をそれぞれ受けるための凹所1024を含む。内壁1022はさらに、内壁1022を突出部1016の形状に従う凹所1024の横方向側部に位置する突出部1023を含み得る。対応する凹所1024は、外側ピース1020の内壁1022の中に形成され得る又は内壁1022の突出部1023によって形成され得る。内側ピース1010はさらに、ねじれていない中心導管1015を形成する。
【0053】
内側ピース1010及び外側ピース1020は、例えば、ねじれている導管1011-1014を定めるように協働する突出部116、開領域1030、及び外側ピース1020の内壁1022を介してのように、ねじれている導管を定めるように協働し得る。結果として、内側ピース1010及び外側ピース1020は、例示的な実施形態にしたがって、ガイド1000の軸方向長さに沿ったあるポイント(例えば、断面)においてねじれている導管1011-1014を定め得る。例示的な実施形態によれば、(例えば、作動要素ガイド1000の長手方向軸を横断する)ガイド1000の軸方向長さに沿ったある場所で取られたねじれている導管1011-1014の断面は、内側ピース1010及び外側ピース1020両方の表面部分、特に、外側ピース1020の内側表面部分及び内側ピース1010の外側表面部分を含む。さらに、4つのねじれている導管1011-1014が、
図14の例示的な実施形態に示されているが、他の数の導管が、例えばより多い又はより少ない突出部を使用することによって等で、存在し得る。加えて、突出部1016は、等しいサイズの導管1011-1014を提供するように内側ピース1010の周りに等しく離間され得るが、突出部は、結果として得られる導管のサイズが異なるように、不均等に離間され得る。
【0054】
図8-11及び14-18の例示的な実施形態に描かれているように、作動要素ガイドの導管は、概して円形断面形状を有し得る。しかし、本明細書に記載される作動要素ガイド及び作動要素ガイドの実施形態の導管は、他の形状を有し得る。例えば、ガイドあるいはガイドの1又は複数の導管の断面形状は、作動要素ガイドの曲げ強さに影響を及ぼすように変更され得る。
図15を見ると、作動要素ガイド1100の他の例示的な実施形態が示されている。作動要素ガイド1100は、内側ピース1100及び外側ピース1120(例えば、第1のピース及び第2のピース)を含む。内側ピース1110は、本明細書に記載される様々な例示的な実施形態にしたがって、ねじれていない中心導管1115を定めるとともに内側ピース1110及び外側ピース1120はねじれた経路1111-1114を定めるように協働する。
【0055】
例示的な実施形態によれば、外側ピース1120は、
図15の例示的な実施形態に示されるように、作動要素ガイドの可撓性を高めるように1又は複数の切り欠き部1122を含み得る。切り欠き部1122は、例えば、器具のリスト部に対応する場所のような、例えば、曲げを受ける場所(すなわち、ガイド1100の増大された可撓性が有利になり得る場所)に対応する作動要素ガイド1100の長手方向長さに沿って、位置し得る。例示的な実施形態によれば、切り欠き部1122は、リスト部の曲げの最大の領域に対応する場所でガイド1100に配置される。切り欠き部1122は、例えば、正方形、楕円、アーチ形、又は当業者によく知られている他の形状のような、
図15の例示的な実施形態に示されるような、概して長方形の切り欠き部形状以外の他の形状を含み得る。
【0056】
図16を見ると、内側ピース1210及び外側ピース1220(例えば、第1のピース及び第2のピース)を含む作動要素ガイド1200の例示的実施形態が示されている。内側ピース1210及び外側ピース1220は、本明細書に記載される様々な例示的な実施形態のいずれかにしたがって構成され得るとともにねじれた導管1211-1214を定めるように協働し得る。例示的な実施形態によれば、(例えば、作動要素ガイド1200の長手方向軸を横断する)ガイド1200の軸方向長さに沿ったある場所で取られたねじれている導管1211-1214の断面は、内側ピース1210及び外側ピース1220両方の表面部分、特に、外側ピース1220の内側表面部分及び内側ピース1210の外側表面部分を含む。例示的な実施形態によれば、ねじれた導管1211-1214は、(例えば、矢印1244によって示される軸方向に沿った)ガイド1200の全軸方向長さに沿ってねじられる。他の例示的な実施形態によれば、ガイド1200は、その中で(本明細書の様々な例示的な実施形態に記載されるように)導管1211-1214がねじられている第1のセクション1202及び導管1211-1214がガイド1200の軸方向に沿って直線である第2のセクション1204を含む。
【0057】
図16の例示的な実施形態では、導管1211-1214の少なくとも1つは、ガイド1200の外部から少なくとも1つの導管へのアクセスを提供するポート開口1240を含む。導管1211-1214は、何が導管1211-1214を通って延びるかに基づいてポート開口1240を含むように選択され得る。結果として、作動要素(図示せず)は、導管1211、及び1213を通って延びるとともに、電気エネルギコンジットのような、コンジット(図示せず)が、導管1212及び1214を通って延び、これらの導管1212及び1214はそれぞれポート開口1240を含む。結果として、作動要素は、ガイド1200の軸方向長さに沿って導管1211及び1213によって支持され、コンジットは、ガイド1200の遠位部分で導管1212及び1214によって支持されるが、コンジットは、ガイド1200の近位部分に向かってポート開口1240を経由してガイド1200を抜け出得る。
図16の例示的な実施形態に示されるように、ポート1240は、テーパ形状になり得るとともに軸方向1244に沿って深さが減少し得る。
【0058】
例示的な実施形態に示されるように、作動要素ガイドは、ガイドの中心導管に対して概して同心に配置される複数のピースを含み得る。作動要素ガイドはまた、作動要素ガイドの長手方向に沿って複数のピースを含み得る。
図17を見ると、第1の部分1310及び第2の部分1320を含む作動要素ガイド1300の例示的な実施形態が描かれ、第1の部分1310及び第2の部分1320は、ガイド1300の長手方向に沿って直列に(例えば、端と端をつないで)整列されている。第2の部分1320は、直線の、ねじれていない導管を持つ、単一のピースとして形成され得る。第2の部分1320は、直線の導管を含むので、第2の部分1320は、例えば、第2の部分1320をねじることなしに、押し出しにより製造され得る。結果として、ガイド1300の製造は、容易にされることができる。例示的な実施形態によれば、第2の部分1320は、第2の部分1320が実質的に曲がらないように、器具のシャフト(例えば、
図2のシャフト222)の中に位置し得る。結果として、直線の導管は、第2の部分1320に設けられることができ、これはその製造を容易にする。
【0059】
第1の部分1310は、本明細書に記載される様々な作動要素ガイドの実施形態によるように、ねじれた導管を含み得るとともに多数のピースから形成され得る。第1の部分1310は、第1の部分1310が曲げられるが第1の部分1310のねじれた導管を通って延びる作動要素が実質的に経路の長さを変化させないように、器具のリスト部(例えば、
図2のリスト部230)の中に位置し得る。しかし、第1の部分1310は、様々な例示的な実施形態にしたがって、本明細書に記載される様々な作動要素ガイドの実施形態よりガイド1300の近位-遠位方向に沿った長さが短くなってよく、これは、そこにわたってその導管がねじれるその短い長さのために第1の部分1310の製造を容易にする。第1の部分1310及び第2の部分1320の導管は、例示的な実施形態にしたがって、導管を通って延びる任意の作動要素、コンジット、又は他の器具構成要素が第1の部分1310及び第2の部分1320両方を通って延びるように、第1の部分1310及び第2の部分1320がインタフェース接続するところで互いに整列する。
【0060】
例示的な実施形態によれば、第1の部分1310及び第2の部分1320は、例えば、溶接、接着結合、又は当業者によく知られている他の接合プロセスによってのように、互いに接合される。他の例示的な実施形態によれば、第1の部分1310及び第2の部分1320は、互いに接合されないが、作動要素のような、第1の部分1310及び第2の部分1320のそれぞれの導管を通って延びる構成要素を介して接続される。他の例示的な実施形態によれば、第1の部分1310及び第2の部分1320の位置は、近位-遠位方向に関して逆にされ第1の部分1310はガイド1300の遠位端部に位置し、第2の部分はガイド1300の近位端部に位置する。さらに、
図17の例示的な実施形態は、第1の部分1310及び第2の部分1320それぞれが単一のピースである状態で記載されているが、第1の部分1310及び/又は第2の部分1320は、互いに接合された複数のピースによって形成され得る。
【0061】
本明細書に記載される様々な例示的な実施形態の作動要素ガイドのピースは、様々な技法により製造され得る。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドの内側ピース及び外側ピースは、例えば、モールディング、押し出し、及び他の技法により製造される。
図18を見ると、作動要素ガイドを製造する例示的な方法についてのフロー図が示されている。
図18の方法1400は、本明細書に記載される様々な例示的な実施形態の作動要素ガイドを製造するために使用され得る。ステップ1410では、作動要素ガイドのピースは、別個の構成要素として製造される。例えば、作動要素ガイドの内側ピース及び外側ピースは、モールディング、押し出し、又は他の技法によりそれぞれ製造される。ステップ1420では、作動要素ガイドのピース(例えば、内側ピース及び外側ピース)は、一緒に組み立てられる。ステップ1430では、作動要素ガイドのピースは、例えば、溶接(例えば、レーザ溶接、摩擦溶接、又は他の種類の溶接プロセス)、接着結合、又は他の技法によりのように、互いに接合される。しかし、本明細書に記載される様々な例示的な実施形態は、作動要素ガイドのピースは、ピースを互いに接合する(例えば、固定する)ことなしに一緒に組み立てられ得るので、ピースを互いに接合することに限定されない。
【0062】
作動要素ガイドピースを製造する1つの技法は、押し出しである。
図19を見ると、押し出し技法は、例示的な実施形態により、作動要素ガイドの内側ピース610を製造するために示されている。
図19の例示的な実施形態に示されるように、内側ピース610は、矢印612によって示される方向に沿って材料を押出ダイ600を強制的に通すことによって形成される。ねじれた形状が、直線ピースとして内側ピース610を押し出し、その後ねじれを内側ピース610に加えるように次のステップで押し出し品を熱成形することによって、矢印614によって示される方向に沿ってのように、内側ピース610に与えられる。内側ピース610は、
図19に示されるように、
図8-11の例示的な実施形態の形態を有し得る、又は内側ピース610は、本明細書に記載される作動要素ガイド内側ピースの様々な例示的な実施形態のいずれかの形態を有し得る。さらに、内側ピース610は、押し出し技法によって製造されるように記載されているが、内側ピース610は、例えば、モールディングを含む、他の方法で製造され得る。
【0063】
作動要素ガイドピースを製造するための他の例示的な技法は、モールディングである。
図20を参照すると、例えば、例示的な実施形態にしたがって、作動要素ガイドの外側ピース620を製造するためのモールディングプロセスの側面断面図が示されている。外側ピース620は、型630の中に溶融材料を供給することによって形成されることができ、この溶融材料は、型630及び型630の中に設けられるインサート632によって定められるように、所望の外側ピース620の形状に固められる。インサート632は、
図10の例示的な実施形態の内側表面52に、又は本明細書の様々な例示的な実施形態に記載される他の外側ピースの内側表面に対応する断面形状を有することができ、インサート632は、外側ピース620の内側表面にねじれた形状を与えるようにその長手方向長さに沿ってねじられる。いったんモールディングが完了すると、インサート632は、
図20の矢印634によって示される方向に沿ってのように、外側ピース620からインサート632をねじり且つ引くことによって取り除かれることができ、次に外側ピース620は型630から取り除かれることができる。外側ピース620は、
図8-10の外側ピース520の例示的な実施形態の形態を有し得る、又は外側ピース620は、本明細書に記載される作動要素ガイド外側ピースの様々な例示的な実施形態のいずれかの形態を有し得る。さらに、外側ピース620は、モールディングプロセスによって製造されるように記載されているが、外側ピース620は、例えば、押し出しを含む、他のプロセスによって製造され得る。
【0064】
本明細書に記載される様々な例示的な実施形態の作動要素ガイドは、可撓性材料から作られ得る。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドピースは、例えば、エラストマ、ポリエーテルブロックアミド(例えば、PEBAX(登録商標))、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、及び、当業者によく知られている他の可撓性プラスチックのような、例えば、可撓性プラスチックから作られる。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドの内側ピース及び外側ピースは、同じ材料から作られる。他の例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドの内側ピース及び外側ピースは、異なる材料から作られる。例えば、内側ピースは、作動要素ガイドの外側ピースより多くの摩耗を受けるので、内側ピースについてより高い耐摩耗性を提供するように、内側ピースは外側ピースより硬い材料で作られる。さらに、内側ピースは、作動要素ガイドの中立軸に近いので、より高い硬さの又はより高い強度の材料を使用することは、外側ピースに同じ材料を使用するより作動要素ガイドの曲げ特性により少ない影響を及ぼす。例えば、作動要素ガイドの内側ピースは、例えば、約72デュロメータ ショアDの硬さを有する材料で作られる。作動要素ガイドの外側ピースは、例えば、約55デュロメータから約75デュロメータ ショアD硬さを有する材料で作られる。
【0065】
いったん内側ピース及び外側ピースが製造されると、内側ピース及び外側ピースは、作動要素ガイドを形成するように一緒に接合され得る。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドの内側ピース及び外側ピースは、レーザ溶接により一緒に接合される。
図21を見ると、例示的な実施形態にしたがって、作動要素ガイド700を形成するように内側ピース710と外側ピース720を接合することを示すレーザ溶接プロセスが描かれている。内側ピース710及び外側ピース720は、
図8-11の例示的な実施形態にしたがって構成されるが、
図21の例示的な実施形態のレーザ溶接プロセスは、本明細書に記載される様々な作動要素ガイドの実施形態に適用され得る。
【0066】
図21に示されるように、レーザ源730が、内側ピース710の外側表面716に向けられるレーザビーム732を放射する。例示的な実施形態によれば、外側ピース720は、実質的に透明又は半透明であり得るとともに、ビーム732が内側ピース710の外側表面716に達するまで、外側ピース720を通過するレーザビーム732又はレーザビーム732の大部分の伝送のために構成され、この内側ピース710の外側表面716は、レーザビーム732を吸収するように、着色され得る又はその他の方法で構成され得る。結果として、ビーム732は、その外側表面716において内側ピース710を加熱することができ、これは、内側ピース710が外側ピース720に溶接されることをもたらす。
【0067】
レーザ溶接によって形成される溶接部は、作動要素ガイドの長手方向長さに沿って連続的な溶接部であり得る、又はガイドピースは、不連続な方法で不連続な溶接部により一緒に溶接され得る。内側ピース710と外側ピース720との間の溶接は、
図21の矢印734によって示される方向の少なくとも一方で外側ピース720の周りにレーザ源730を動かすことによって又は矢印734に示される方向の少なくとも一方で内側ピース710及び外側ピースを動かすことによってのように、円周溶接であり得る。他の例示的な実施形態によれば、ビーム732は、直線形状又は平面形状(例えば、
図12の方向736に沿った長さを有する)を有するとともに、ピース710、720及びビーム732は、ピース710、720又はビーム732を
図21のページの中に又は外に動かすように、互いに対して動かされる。他の例示的な実施形態によれば、ビーム732は、方向734に沿ったビーム732とピース710、720との間の相対回転が最小にされ得る又は回避され得るように、ピース710、720を囲む(例えば、ビーム732は管状又は円形ビームである)。
【0068】
レーザ溶接以外の技法が、作動要素ガイドのピースを接合するために使用されることができる。例示的な実施形態によれば、作動要素ガイドのピースは、例えば、接着結合、摩擦嵌合(friction fitting)、熱収縮、又は他の接合技法により、接合される。例えば、外側ピースは、外側ピースを膨張させるように加熱されることができ、その後、外側ピースは、内側ピースの上に嵌合されることができ、次に、外側ピースが収縮し得るとともに内側ピースの上に強制嵌合になり得るように、冷却することを許容され得る。他の例では、内側ピース及び外側ピースは、外側ピースを熱収縮可能な材料から作り、外側ピースを内側ピースの周りに配置し、そして作動要素ガイドを組み立てるように外側ピースを熱収縮させることによって、接合され得る。作動要素ガイドを製造するために内側ピースと外側ピースを接合するときの1つの考慮すべきことは、作動要素ガイドに対する及び作動要素ガイドに接触した作動要素の運動並びに、比較的高い圧力での作動要素ガイドを通る流体のフラッシング(flushing)を含み得る作動要素の清掃を含む、その後の使用の間に、ピースが互いに実質的に固定位置で接合されたままであることである。さらに、本明細書に記載される作動要素ガイドの例示的な実施形態は、内側ピース及び外側ピースのような、第1のピース及び第2のピースを含み得るが、作動要素ガイドは、例えば、ねじれている導管を定めるように協働する表面を有する3、4、又はそれより多いピースのような、2より多いピースを含み得る。加えて、本明細書に記載される例示的な実施形態の作動要素ガイドの様々なピースは、互いに接合され得る又はピースを互いに接合する(固定する)ことなしに互いに接触して配置され得る。
【0069】
第1のピース及び第2のピースを互いに接合するプロセスは、第1のピース及び第2のピースの少なくとも一方の幾何学的形状の変更をもたらし得る。
図12の例示的な実施形態に示されるように、内側ピース810は、内側ピース810がチューブ構造を有して、外側ピース820の中に挿入され得る。内側ピース810及び外側ピース820は、その後、本明細書に記載される様々な溶接の例示的な実施形態によってのように、互いに接合され得る。溶接プロセスからの熱のような、接合プロセスは、第1のピース及び第2のピースの少なくとも一方の幾何学的形状の変更をもたらし得る。例えば、内側ピース810の部分は、溶融し且つ流れる可能性があり、内側ピースの幾何学的形状の変更をもたらす。例示的な実施形態によれば、接合プロセスは、
図9の例示的な実施形態に描かれる内側ピース510の幾何学的形状を有する内側ピースをもたらし得る。例えば、内側ピースの部分は、
図9の例示的な実施形態に示されるように、隆起部518及び溝部519を含む外側表面517を形成するように半径方向外向きに流れ得る。
【0070】
本明細書に記載される例示的な実施形態及び方法は、遠隔操作手術システムのための手術器具とともに用いられるように記載されている。しかし、本明細書に記載される例示的な実施形態及び方法は、腹腔鏡器具及び他のハンドヘルド器具のような、他の手術装置とともに使用され得る。さらに、例示的な実施形態及び方法は、リスト部又はジョイント構造に取り付けられた物を離れて位置決めするためのような、遠隔作動可能なリスト部又は多数のジョイント構造を使用する他の応用で用いられ得る。例えば、本明細書に記載される例示的な実施形態は、配管検査のために使用される装置及び遠隔操作又は手動操作による遠隔アクセスを利用する他の装置で使用され得る。
【0071】
複数のピースを有する作動要素ガイドを提供することによって、作動要素プロセスの製造は、作動要素の経路長さの変化を実質的に防ぐようにねじれた経路に沿って作動要素を支持する作動要素ガイドを提供しながら、容易にされ得る。
【0072】
更なる修正及び代替実施形態は、本明細書の開示に鑑みて当業者に明らかになるであろう。例えば、システム及び方法は、操作を明確にするために図面や詳細な説明から省略された追加の構成要素又はステップを含み得る。従って、この説明は、単なる例示として解釈されるべきであり、本教示を実施する一般的な方法を当業者に教示する目的のためである。本明細書に示され且つ記載された様々な実施形態は、例示として解釈すべきであることが理解されるべきである。要素及び材料、並びにこれらの要素及び材料の構成は、本明細書で図示され且つ説明されたものに置換されてよくき、部品及びプロセスは逆にされてもよく、本教示の特定の特徴は、独立して利用されてよく、本明細書で説明される利益を理解した後に、全てが、当業者に明らかになるであろう。変更は、本教示及び以下の特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書で説明される要素になされ得る。
【0073】
本明細書に記載された特定の実施例及び実施形態は、非限定的であり、構造、寸法、材料、及び方法に対する修正は、本教示の範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解されるべきである。
【0074】
本開示に従った他の実施形態は、本明細書に開示された本発明の仕様及び実施を考慮することから当業者に明らかになるであろう。明細書及び実施例は、単なる例示とみなされ、請求項は、均等物を含む、それらの全域及び範囲に権利を与えられることが意図される。
【0075】
次の付記を記す。
(付記1) 手術器具のための作動要素ガイドであって、
第1のピース、
第2のピース、及び
前記ガイドの長手方向軸周りのねじれた経路を定める少なくとも1つのガイド導管、を有し、
前記少なくとも1つのガイド導管の断面が、前記ガイドの軸方向長さに沿ったある位置において、前記第1のピースの表面部分によって及び前記第2のピースの表面部分によって、定められる、
作動要素ガイド。
(付記2) 前記第1のピース及び前記第2のピースの一方は、半径方向に延びる突出部を有し、
前記突出部は、前記ガイドの長手方向軸周りにねじれ、
前記少なくとも1つのガイド導管は、前記突出部によって少なくとも部分的に定められる複数のガイド導管を有する、
付記1に記載の作動要素ガイド。
(付記3) 前記半径方向に延びる突出部は、スポーク状形態を有する、
付記2に記載の作動要素ガイド。
(付記4) 前記第1のピース及び前記第2のピースは、互いに対して同心に配置される、
付記2に記載の作動要素ガイド。
(付記5) 前記第2のピースは前記第1のピースを囲み、
前記第2のピースは、前記第2のピースから半径方向内側に延び且つ前記第1のピースと接触する、前記突出部を有する、
付記2に記載の作動要素ガイド。
(付記6) 前記第1のピースの外側表面は、前記突出部の端部を受けるための溝部を有する、
付記5に記載の作動要素ガイド。
(付記7) 前記第1のピースは円筒形チューブである、
付記5に記載の作動要素ガイド。
(付記8) 前記第2のピースは前記第1のピースを囲み、
前記第1のピースは、前記第1のピースから半径方向外側に延び且つ前記第2のピースと接触する、前記突出部を有する、
付記2に記載の作動要素ガイド。
(付記9) 前記第2のピースの内側表面は、前記突出部の端部を受けるための溝部を有する、
付記8に記載の作動要素ガイド。
(付記10) 前記第2のピースは円筒形チューブである、
付記8に記載の作動要素ガイド。
(付記11) 前記第1のピース及び前記第2のピースは、互いに接合される別個のピースである、
付記1に記載の作動要素ガイド。
(付記12) 前記少なくとも1つのガイド導管は、前記少なくとも1つのガイド導管の外側半径方向表面に位置する凹所を有する、
付記1に記載の作動要素ガイド。
(付記13) 前記第1のピースは第1の材料で作られ、前記第2のピースは第2の材料で作られ、前記第1の材料は前記第2の材料より硬い、
付記1に記載の作動要素ガイド。
(付記14) 長手方向に且つ互いに端と端をつないで配置される第1の部分及び第2の部分をさらに有する、
付記1に記載の作動要素ガイド。
(付記15) 前記第1の部分は、長手方向に直線のガイド導管であり、前記第2の部分は、前記第1のピース及び前記第2のピースを有する、
付記14に記載の作動要素ガイド。
(付記16) 前記少なくとも1つのガイド導管は、前記ガイドの前記長手方向軸から半径方向にオフセットされている、
付記1に記載の作動要素ガイド。
(付記17) 前記作動要素ガイドの横方向側壁に配置される少なくとも1つのポート開口をさらに有し、
前記少なくとも1つのポート開口は、前記作動要素ガイドの内部領域につながる、
付記1に記載の作動要素ガイド。
(付記18) 手術器具のための作動要素ガイドを製造するための方法であって、前記作動要素ガイドは、前記ガイドの長手方向軸周りのねじれた経路を定める少なくとも1つのガイド導管を定め、前記方法は:
第1のピース及び第2のピースを一緒に組み立てるステップを有し、
前記第1のピース及び前記第2のピースを一緒に組み立てる前記ステップはさらに、
前記ガイドの前記長手方向軸に直角な平面における前記少なくとも1つのガイド導管の断面が少なくとも前記第1のピースの第1の表面及び前記第2のピースの第2の表面を有するように、前記少なくとも1つのガイド導管を定めるステップを含む、
方法。
(付記19) 遠位端部を有するシャフト、
可動構成要素を有する手術用エンドエフェクタ、
内側ピース及び前記内側ピースを囲む外側ピースを有する可撓性作動要素ガイドであって、前記ガイドは、前記シャフトの遠位端部と前記手術用エンドエフェクタとの間に配置され、前記内側ピースと前記外側ピースとの間にガイド導管があり、前記ガイド導管は、前記ガイドの長手方向中心線の周りにねじれている、可撓性作動要素ガイド、及び
遠位端部を有する作動要素であって、前記作動要素は前記ガイド導管を通って延び、前記作動要素の前記遠位端部は、前記エンドエフェクタの前記可動構成要素に機械的に結合されている、作動要素、を有する、
医療装置。
(付記20) 第1の端部、前記第1の端部の反対側の第2の端部、及び1又は複数の回転可能なジョイントを有するリスト機構をさらに有し、前記第1の端部は、前記シャフトの前記遠位端部に機械的に結合され、前記リスト機構の前記第2の端部は、前記手術用エンドエフェクタに機械的に結合され、前記ガイドは、前記リスト機構を通って延びている、
付記19に記載の医療装置。