(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】RFID検出器の使用方法、サーバの使用方法及びRFID検出器
(51)【国際特許分類】
G01S 5/06 20060101AFI20220208BHJP
G01S 5/14 20060101ALI20220208BHJP
G01S 13/75 20060101ALI20220208BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
G01S5/06
G01S5/14
G01S13/75
G06K7/10 124
G06K7/10 240
(21)【出願番号】P 2020551433
(86)(22)【出願日】2019-03-22
(86)【国際出願番号】 US2019023534
(87)【国際公開番号】W WO2019190903
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-09-16
(32)【優先日】2018-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520360660
【氏名又は名称】リー、ブランドン
(73)【特許権者】
【識別番号】520360671
【氏名又は名称】リー、グレゴリー
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】リー、ブランドン
(72)【発明者】
【氏名】リー、グレゴリー
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-520097(JP,A)
【文献】特表2017-506375(JP,A)
【文献】特表2012-502511(JP,A)
【文献】特開2008-003077(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0285245(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0022059(US,A1)
【文献】米国特許第08237562(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00 - 5/14
19/00 - 19/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数識別(RFID)検出器の使用方法であって、前記RFID検出器は、連続波(CW)無線周波数(RF)信号に周波数ホッピングを利用する構成で検出されるRFIDタグの検出に使用するものであり、前記CW RF信号は、少なくとも前記RFIDタグを活性化するタグリーダから送信され、前記方法は、
前記リーダとは別のデバイスである前記RFID検出器によって、(i)前記リーダから送信された前記CW RF信号、および(ii)前記CW RF信号の前記タグによる受信に基づいて、前記タグから後方散乱された信号を少なくとも含有する組合せ信号を受信することと、
前記検出器によって、前記タグリーダから送信された前記CW RF信号の少なくとも1つの特性の表示を取得することと、
を含む方法。
【請求項2】
取得された、前記リーダによって送信されて受信されたCW RF信号の少なくとも1つの特性の表示に基づいて、前記検出器によって、受信された組合せ信号から前記後方散乱された信号を抽出することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RFIDタグから抽出した前記後方散乱された信号に基づいて、前記RFIDタグの少なくとも1つの位置パラメータを決定することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記RFIDタグから抽出した前記後方散乱された信号に基づいて、
抽出した前記後方散乱された信号の受信信号強度表示(RSSI)、抽出した前記後方散乱された信号の位相回転、抽出した前記後方散乱された信号のタイムスタンプ、および抽出した前記後方散乱された信号が有効な信号であるとの決定からなる群から選ばれる1つである、前記RFIDタグの少なくとも1つの位置パラメータを決定することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
抽出した前記後方散乱された信号は、前記RFIDタグからの識別可能なメッセージである、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記取得することは、前記CW RF信号の前記RFID検出器による受信に基づいて行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記取得することは、デジタル形式で前記RFID検出器の外部のソースから前記少なくとも1つの特性の表示を受信することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
受信されたCW RF信号の前記少なくとも1つの特性は、受信された前記CW RF信号の周波数および位相からなる群から選ばれる1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記RSSIは、正規化されたRSSIである、請求項
4に記載の方法。
【請求項10】
前記タグリーダから送信された前記CW RF信号の前記少なくとも1つの特性に基づいて、少なくとも1つの位置パラメータを決定することと、
前記少なくとも1つの位置パラメータに基づいて、前記RFIDタグの位置を決定することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの位置パラメータに基づいて、前記RFIDタグの位置を決定するために、決定された前記少なくとも1つの位置パラメータを前記RFID検出器の外部のデバイスに送信するこ
とをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも2つの無線周波数識別(RFID)検出器を有するシステムにおけるサーバの使用方法であって、各前記RFID検出器は、連続波(CW)無線周波数(RF)信号に周波数ホッピングを利用する構成で検出されるRFIDタグの検出に使用するものであり、前記CW RF信号は、少なくとも前記RFIDタグを活性化するタグリーダから送信され、各前記RFID検出器それぞれは、互いにかつ前記リーダから独立したデバイスであって、
(i)
前記検出器によって、前記タグリーダから送信された前記CW RF信号の少なくとも1つの特性の表示を取得することと、
前記リーダから送信された前記CW RF信号、および(ii)前記CW RF信号の前記タグによる受信に基づいて、前記タグから後方散乱された信号を少なくとも含有する組合せ信号を受信することと、
取得された前記CW RF信号の少なくとも1つの特性の表示に基づいて、前記RFIDタグの位置パラメータを決定することと、
決定された前記少なくとも1つの位置パラメータを前記サーバに送信することと、
を含む検出方法を行うものであり、
前記少なくとも2つのRFID検出器のそれぞれから送信された前記少なくとも1つの位置パラメータを受信することと、
受信された前記位置パラメータに基づいて、前記RFIDタグの位置を決定することと、
を含む方法。
【請求項13】
受信された前記少なくとも1つの位置パラメータのそれぞれは、各RFID検出器で抽出した後方散乱された信号の受信信号強度表示、各RFID検出器で抽出した前記後方散乱された信号の位相回転、各RFID検出器で抽出した前記後方散乱された信号のタイムスタンプ、および各RFID検出器で抽出した前記後方散乱された信号が有効な信号であるとの決定からなる群から選ばれる1つである、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
各検出器は、少なくとも2つの時点で、複数のタグに対して前記検出方法を行い、前記サーバによって、前記少なくとも2つの時点のそれぞれにおいて互いに所定の範囲にあると決定された前記複数のタグは、1グループに属すると決定される、請求項
12に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも2つのRFID検出器のそれぞれによって送信された前記少なくとも1つの位置パラメータは、各RFID検出器で抽出した後方散乱された信号の受信信号強度表示(RSSI)であり、前記サーバは、前記RFIDタグの位置を決定する前に、各受信されたRSSを正規化する、請求項
12に記載の方法。
【請求項16】
無線周波数識別(RFID)タグを検出するためのRFID検出器であって、前記RFIDタグは、連続波(CW)無線周波数(RF)信号に周波数ホッピングを利用する構成で検出されるものであり、前記CW RF信号は、少なくとも前記RFIDタグを活性化するタグリーダから送信され、前記RFID検出器は前記タグリーダから独立しており、
(i)前記リーダから送信された前記CW RF信号、および(ii)前記CW RF信号の前記タグによる受信に基づいて、前記タグから後方散乱された信号を少なくとも含有する組合せ信号をアンテナから受信するように適用されているアンテナ入力と、
前記アンテナ入力から前記組合せ信号を受信し、これにより、前記タグリーダから送信された前記CW RF信号の少なくとも1つの特性の前記検出器によって取得された表示に基づいて、前記タグから後方散乱された信号を抽出するRFID後方散乱受信機と、
を含む、RFID検出器。
【請求項17】
再生キャリアを前記RFID後方散乱受信機に供給するキャリア再生回路をさらに含み、前記再生キャリアは、前記タグリーダから送信された前記CW RF信号の前記少なくとも1つの特性
の表示に基づく、請求項16に記載のRFID検出器。
【請求項18】
前記タグリーダから送信された前記CW RF信号の前記少なくとも1つの特性を前記キャリア再生回路に供給するネットワークインターフェイスをさらに含む、請求項
17に記載のRFID検出器。
【請求項19】
前記RFID後方散乱受信機に結合され、前記タグから後方散乱された信号に基づいて少なくとも1つの位置関連パラメータを決定するように構成されている処理回路をさらに含む、請求項
16に記載のRFID検出器。
【請求項20】
前記RFID検出器はネットワークインターフェイスをさらに含み、前記処理回路は、前記少なくとも1つの位置関連パラメータをネットワークを介して送信するために、前記ネットワークインターフェイスに供給する、請求項
19に記載のRFID検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線周波数識別(RFID)に関し、特に、RFIDタグの位置特定に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のRFIDシステムは、通常、インテロゲータとも呼ばれるリーダとトランスポンダとも呼ばれるタグとを含む。短距離の近距離場システムもあれば、長距離のいわゆる超高周波(UHF)システムもある。一般的に、例えばISO/IEC 18000-7規格に準拠するアクティブRFIDシステムと、例えば、国際標準化機構および国際電気標準会議(ISO/IEC)18000-6シリーズの規格に準拠するパッシブRFIDシステムとの2種類の規格化されたUHF RFIDシステムがある。アクティブRFIDタグには、タグがリーダから離れる場所に動作できるように回路に電力を供給するためのバッテリーがある。パッシブRFIDタグは、リーダから送信されたRF信号から情報と動作エネルギーの両方を受け取る。
【0003】
最も広く利用されているパッシブRFIDタグは、ISO/IEC18000-6タイプCタグまたはEPC無線周波数識別プロトコル第2世代UHF RFID(EPCglobal(登録商標) Gen2)タグを含む。リーダは、タグへ連続波(CW)RF信号を送信するとともにタグのアンテナの反射係数を変調してタグを応答させることにより、パッシブタグから情報を取得することで、タグがCW RF信号を後方散乱させて、リーダに受信される情報を作成する。
【0004】
パッシブタグは、低周波数、高周波数、および超高周波数で動作できる。低周波数システムは、一般的に、例えば124kHz、125kHzまたは135kHzで動作する。高周波数システムは、例えば13.56MHzの帯域を利用し、超高周波システムは例えば860MHzから960MHzの帯域を利用する。一部のシステムは、例えば2.45GHzの帯域または無線周波数スペクトルの他の領域も利用する。
【0005】
バッテリーを使用するため、リーダのRF波形から動作エネルギーを得る必要がないハイブリッド型のタグもある。このようなタグは、バッテリー支援パッシブ(BAP)RFIDタグまたはセミパッシブタグとして知られている。ISO/IEC18000-6タイプDタグのようなBAP RFIDタグは、パッシブタグと似た方式で、後方散乱でリーダに情報を送信する。tag-only-talk-after-listen(TOTAL)タグとも呼ばれるISO/IEC 18000-6タイプDに準拠するBAPタグは、事前にプログラムされたパラメータを含むメッセージのみを送信するので、このようなタグは、通信を活性化および維持するために、連続波(CW)RF信号のみを必要とする。
【0006】
ISO/IEC 18000-6タイプCまたはEPCグローバル第2世代RFIDリーダのようなRFIDリーダは、通常、CW RF信号を送信することで、そのカバレッジ範囲内の互換性のあるRFIDタグを活性化させて質問セッションを開始する。リーダは、キャリアとして機能するCW RF信号を変調することで、コード化された質問メッセージをタグに送信する。
【0007】
通常、RFIDリーダと各RFIDタグとの間の通信は、ランダムアクセス手順によって確立され、さらにRFIDリーダと各RFIDタグとの間に1対1の接続が確立される。このような手順が完了すると、各タグのデータは、同じ一般的な領域に他の類似のタグが存在しても読み取られることができるため、各タグは質問セッションのために個別化されたものとされる。より一般的には、個別化は、RFIDリーダが特定のタグを識別して通信する方法である。複数のタグが質問メッセージに同時に応答する場合、このような応答は互いに干渉し、リーダが応答の内容を判別できなくなるため、これは必要である。通常の実際応用において、何百ものタグがリーダの範囲内にある可能性がある。ただし、全てのタグがタグリーダと連携し、シンギュレーションプロトコルとも呼ばれる同一の衝突防止プロトコルに従う場合、リーダは各タグから、他のダグからの干渉なしにデータを読み取ることができる。個別化は、各タグそれぞれの各セッションそれぞれについて行う必要がある。各タグが個別化されると、質問セッションのためにRFIDタグはアクセスされ更新され得る。
【0008】
各タグは、そのメモリに記憶され、タグをその他の全ての可能なタグ、特にリーダと通信する範囲内にあるさまざまなタグから区別する、一意のタグID(UTID)、例えば電子製品コード(EPC)と呼ばれる数字を有する。UTIDは通常、タグが属する製品の特定のインスタンスに関連付けられている。RFIDタグのUTIDには、96ビットの一意のアイテムID(UII)またはEPCグローバル第2世代タグの電子製品コード(EPC)が含まれ得る。
【0009】
パッシブRFIDタグは、通常非常に小さく、例えば、デバイス、製品、さらに人を含むさまざまなアイテムに配置できる。このようなアイテムの識別は、これらのタグを介してリーダによって行うことができる。したがって、例えば、RFIDシステムは、倉庫の在庫や店舗の棚にある製品の数を追跡するために用いられる。
【0010】
現在、標準のパッシブRFIDリーダは、RFIDタグの位置や動きの追跡に適していない。これは、部分的に、各RFIDタグは所定の時間に単一のRFIDリーダとしか対話できないためである。標準のパッシブRFIDリーダは、その送信パスに使用されるパラメータとともにその送信パスの一部の構成要素をその受信パスの一部として、その受信パスの動作中に利用する。例えば、リーダの受信パスは、RFID質問セッションのタグコード体系のパラメータに依存する。タグコード体系のパラメータは、リーダの送信パスを通してRFIDタグに送信され、リーダの受信パスに用いられて、RFIDタグからの応答として受信した信号を正しく復号する。また、タグがCW RF信号を後方散乱して応答を返すので、リーダが使用するCW RF信号を送信するための周波数合成回路からのキャリア信号は、リーダの後方散乱受信パスに直接適用され、タグ応答信号をダウンコンバートする。
【0011】
これらのパラメータは、干渉を軽減するために、連邦規制機関に要求されるように、通信セッション中にキャリア周波数が擬似ランダムに変更される周波数ホッピングスペクトラム拡散(FHSS)動作において非常に重要である。このため、三角測量またはマルチラテレーション(MLAT)技術でRFIDタグ、例えばUHF RFIDタグの位置を特定しようとする従来のRFID構成では、そのようなアルゴリズムに必要な同時測定をシミュレートするために、複数のリーダまたは受信アンテナを順番に、つまり異なる時間に使用しなければならない。複数のタグが存在する場合、インベントリセッションの各ラウンドを完了するのに通常数秒かかるため、このような構成による移動中のタグの追跡における実際的な効果が大幅に制限される。
【0012】
特許文献1には、タグの位置を決定するのに用いられる、送信する単一のリーダおよび並行して受信する複数のリーダの使用が開示されている。しかしながら、不利なことに、このような従来技術の構成は、FHSS動作での使用に適していないようである。
【0013】
前述のように、RFIDリーダは、通常強力なCW RF信号を送信することで、タグがそこからエネルギーを抽出し、その内部回路に電力を供給し、後方散乱によってリーダが受信できる情報信号を作成することができる。米国における902-928MHzでのデジタル変調を利用するいくつかのシステム、例えば、ISO/IEC18000-6タイプC RFIDシステムまたはEPC無線周波数識別プロトコル第2世代UHF(EPCglobal Gen2)RFIDシステムでは、リーダがそのアンテナポートから1ワットまたは30dBmまで送信する。RFIDリーダの受信パスの受信感度は、通常、送信パスからのリークによる干渉によって制限される。残念ながら、このようなリークは、精密なRF分離回路や干渉除去回路でも発生し得る。このような高出力RF電力とスプリアス発射制御制限との組み合わせには、精密な大型電子素子および信頼性の高い電源も必要となり、実際のRFIDタグトラッキング型の適用に用いられるパッシブRFIDリーダのサイズとコストの増加に繋がることが多いので、その配置が制限される。さらに、リーダは、通常多数のタグが存在し得る広い領域をカバーするために、大きなアンテナを有する。アンテナのサイズの大きさにより、通常、位置特定の精度に制限を与えてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、周波数ホッピングスペクトラム拡散(FHSS)動作を利用するパッシブRFIDタグ位置特定システムの課題は軽減できると認識し、本発明の原理により、これは、周波数ホッピングスペクトラム拡散(FHSS)動作を利用するパッシブRFIDタグシステムでの使用に適するRFID検出器によって達成され、前記RFID検出器は、RFIDタグリーダから送信されたhopped-to-carrier周波数のCW RF信号の少なくとも1つの特性の表示を取得し、前記RFIDタグリーダは、例えば、位置特定されるRFIDタグを活性化するために用いられ、前記特性の表示は、RFID検出器以外のソースから受信した信号に基づいて取得する。本発明のさらなる原理によれば、取得した前記CW RF信号の前記少なくとも1つの特性の表示に基づいて、例えば、前記タグ、タグのグループ、前記RFID検出器または別のRFID検出器の位置を決定できる。
【0016】
本発明の一態様によれば、RFID検出器は、タグリーダから送信されたCW RF信号のRFID検出器による受信に基づいて、CW RF信号の特性の表示を取得することができる。本発明の一態様によれば、RFID検出器は、外部のソースからこのような表示を受信することによって、CW RF信号の特性の表示を取得することができる。本発明の一実施形態において、CW RF信号の特性の表示は、例えば通信ネットワークを介して、デジタル形式で外部のソースから受信される。
【0017】
本発明の一実施形態では、表示されるCW RF信号の特性は、周波数、例えば、そのキャリア周波数であってもよい。本発明の一実施形態では、表示されるCW RF信号の特性は、その位相であってもよい。
【0018】
本発明の一態様によれば、前記RFID検出器は、取得した前記CW RF信号の少なくとも1つの特性の表示に基づいて、アンテナで受信された全信号から、タグによって後方散乱で送信されたRF信号、即ち前記タグ信号を抽出する。これについて、前記RFID検出器の前記アンテナは、前記RFIDタグリーダからの前記CW信号と前記RFIDタグからの前記後方散乱された信号とを同時に受信することを理解されたい。本発明の一実施形態では、これは、その性質が取得された表示に基づく再生キャリア信号を使用することによって達成される。
【0019】
本発明の一態様によれば、例えば、少なくとも前記RFIDタグの位置を特定するという目標に向けて、前記RFID検出器は、取得された前記CW RF信号の特性の表示を使用して、前記RFIDタグの少なくとも1つの位置関連パラメータを決定できる。本発明の一実施形態では、前記RFIDタグの前記位置関連パラメータは、前記RFIDタグから抽出した前記後方散乱された信号に基づくことができる。
【0020】
本発明の一実施形態では、前記RFID検出器は、取得された前記CW RF信号の特性の表示を使用して、前記RFIDタグからの前記後方散乱された信号の受信信号強度インジケータ(RSSI)を測定する。本発明の一実施形態では、前記RSSIは位置関連パラメータとして用いられ得る。本発明の一実施形態では、前記位置関連パラメータは、取得された前記CW RF信号の特性の表示に基づいて前記RFID検出器によって決定される、前記後方散乱された信号のRF位相回転であってもよい。本発明のまた別の実施形態では、前記位置関連パラメータは、個別化および識別されたタグから受信されたRF信号のタイムスタンプ、例えば、前記後方散乱された信号の到着時間を表示するタイムスタンプであってもよい。本発明のさらなる別の実施形態では、前記位置パラメータは、前記RFID検出器での前記RFIDタグからの有効な信号の受信である。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態では、前記RFIDタグは、1つのRFID検出器からの決定された位置パラメータを少なくとも1つ使用し、独立して または組み合わせて位置特定されることができる。さらに、1つのRFID検出器からの少なくとも1つの位置パラメータおよび少なくとも1つの他のデバイスからの情報に基づいて、前記RFIDタグの位置を決定できる。そのような情報、例えば1つまたは複数のパラメータが、別のRFID検出器から提供され得る。そのような情報は、RFIDタグリーダから提供される情報であってもよい。したがって、例を挙げると、前記RFID検出器から取得したRSSIは、前記RFIDタグリーダからのタイミング情報および別のRFID検出器によって取得したRSSIと組み合わせて、前記タグの位置を決定できる。
【0022】
本発明の一実施形態では、RFIDタグの位置を特定するために、位置を特定するデバイスがRFID検出器および少なくとも1つの他のデバイス、例えば前記RFIDタグからのメッセージに対応する別のRFID検出器またはRFIDタグリーダのそれぞれで受信されたメッセージのバージョンを把握できるように、前記タグからの特定の後方散乱は、RFIDタグからの識別可能なメッセージでなければならない。本発明の一実施形態では、この識別は、メッセージの内容に基づいて、例えば、前記RFID検出器と前記少なくとも1つの他のデバイスで受信されたメッセージが同じ内容を有することを決定することによって達成できる。本発明の別の実施形態では、この識別は、メッセージの時間、例えば受信時間および/または送信時間、あるいは前記RFIDリーダによってメッセージを送信する時間に基づいて達成できる。かかる時間は、前記RFIDリーダまたはサーバによって調整できる。
【0023】
取得された1つ以上の特性は、プロセスおよび決定される位置の精度を改善するために用いられる。
【0024】
一実施形態では、タグメッセージに応答して各RFID検出器で取得されたRSSI測定値が正規化され、これにより、前記RFIDタグの位置をより正確に決定できるようになる。
【0025】
本発明の別の態様によれば、それぞれのRFIDタグを有する2つ以上の物体は、それぞれのタグの特定の属性、例えば特定の時間に所定の領域内にあること、または1つの場所に移動したことが検出されることによって関連付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の原理に従って構成された例示的なRFID位置特定システムを示す。
【
図2】周波数ホッピングスペクトラム拡散を利用する環境において、パッシブRFIDモードで動作する、本発明の原理に従って構成された、
図1のRFID検出器のうちの1つの例示的な実施形態を示す。
【
図3】本発明の原理に従う、RFIDタグの位置パラメータを決定するための例示的な方法のフローチャートである。
【
図4】1つまたは複数のRFID検出器によって取得されたタグの位置パラメータを使用したRFIDタグの位置特定を説明するのを助けるための例示的な例を示す。
【
図6】本発明の原理に従う、
図1のRFID検出器で使用されるためのRFID後方散乱受信機の別の例示的な実施形態を示す。
【
図7】位相ロックループとして実装されたキャリア再生回路の例示的な実施形態を示す。
【
図8】本発明の原理に従う、位置パラメータを決定するための別の例示的な方法のフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施形態に従う、RFIDタグのグループの位置特定方法の説明を助けるための例示的な例を示す。
【
図10】本発明の一実施形態に従う、複数のRFIDタグが一緒に、例えばRFIDタグのグループになるように関連付けられるとの決定に関する例示的な例を示す。
【
図11】
図1に示されている例示的なシステムの様々な構成要素を実装するために用いられる例示的なコンピュータシステムを示す。
【
図12】本発明の原理に従って構成された別の例示的なRFID位置特定システムを示す。
【
図13】1つまたは複数のRFIDタグからRFID検出器によって取得された位置パラメータを使用したRFID検出器の位置特定を説明するのを助けるための例示的な例である。
【
図14】RFID検出器で受信された有効な信号を送信する、RFIDタグが位置されているいくつかの空間点のために決定されるRSSIによって重み付けされる仮想対称空間強度分布関数を示す。および
【
図15】RSSI正規化技術を利用する場合に生じ得る対称中心にあるRFID検出器に円形対称である仮想対称空間強度分布関数を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下は単に本発明の原理を説明する。従って、本明細書では明示的に説明または示されていないが、本発明の原理を具体化し、その精神および範囲内に含まれる様々な構成を当業者なら考案できることが理解されよう。さらに、本明細書に記載されている全ての例および条件付き言語は、当該技術分野を促進するために発明者がもたらす本開示の原理及び概念を読者が理解するのを助けるための教示を目的とするものであり、具体的に挙げたかかる例及び条件に限定されないものと解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様、及び実施形態並びにその具体例を挙げた本明細書の全ての表現は、その構造上の等価物及び機能上の等価物の両方を包含することを意図する。加えて、かかる等価物は現在知られている等価物並びに将来開発される等価物、即ち構造に関係なく同じ機能を実行する開発される任意の要素を含むことを意図する。
【0028】
例えば、本明細書の任意のブロック図は、本発明の原理を具体化する例示的な回路または構成要素の概念図を表すことを当業者なら理解されよう。同様に、任意のフローチャートや流れ図、状態遷移図、擬似コード、プロセスの説明などは、コンピュータ可読媒体内で実質的に表され、コンピュータ又はプロセッサによって、かかるコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されていようがいまいが実行される様々なプロセスを表すことが理解されよう。
【0029】
「プロセッサ」と表記した任意の機能ブロックを含む図面の様々な要素の機能は、専用ハードウェア並びに適切なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行可能なハードウェアを使用することによって与えられ得る。プロセッサによって与えられるとき、それらの機能は単一の専用プロセッサによって、単一の共用プロセッサによって、又はその一部が共用され得る複数の個別のプロセッサによって与えられ得る。プロセッサは、1つまたは複数のいわゆる「処理コア」を持つことができる。更に、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語を明示的に使用することは、ソフトウェアを実行可能なハードウェアのみを指すと解釈すべきではなく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、ソフトウェアを記憶するためのリードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び不揮発性記憶装置を制限なしに暗に含み得る。他の従来および/または特注のハードウェアも含まれ得る。同様に、図示の何れのスイッチも概念上のものに過ぎない。それらの機能は、プログラムロジックの動作によって、専用ロジックによって、プログラム制御及び専用ロジックの対話によって、更には手動で実行することができ、文脈からより明確に理解されるように、特定の技法が実装者によって選択可能である。
【0030】
本明細書の特許請求の範囲では、特定の機能を行うための手段として表わす任意の要素は、その機能を行う任意の方法を包含することを意図する。例えばa)その機能を行う電気的または機械的要素の組合せ、又はb)ファームウェア、マイクロコードなどを含む任意の形式のソフトウェアと、その機能を行うためにソフトウェアを実行するための適切な回路と、ソフトウェア制御回路に結合されている機械要素があるなら、それとの組合せ、を含む。かかる特許請求の範囲によって定める本発明は、列挙した様々な手段によって与えられる機能が、特許請求の範囲が必要とする方法で組み合わせられ、まとめられるという事実にある。従って、出願人は、それらの機能を提供可能な如何なる手段も本明細書に示した手段と等価と見なす。
【0031】
ソフトウェアモジュール、またはソフトウェアであることを暗に意味している単にモジュールは、プロセスステップおよび/またはテキスト記述の性能を示すフローチャート要素または他の要素の任意の組合せとして本明細書において表されることもある。そのようなモジュールは、明示的に、または暗黙のうちに示されているハードウェアによって実行されることもある。
【0032】
本明細書で特に明示されていない限り、図面は一定の縮尺で描かれていない。
【0033】
本明細書では、異なる図面における同じ符号は同じ構成要素を表す。
【0034】
以下の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータのメモリ内のデータビット上の動作のアルゴリズムおよび記号による表現に関して提示されている。これらのアルゴリズムの説明および表現は、データ処理技術の当業者が自分の仕事の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるための手段である。アルゴリズムは、本明細書において、および一般的には、所望の結果につながるステップの自己一貫性を持つシーケンスであると考えられる。かかるステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常、必ずではないが、これらの量は、保存、転送、結合、比較、および、その他の操作が可能な光学的、電気的、または、磁気的な信号の形態を取る。これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などとして言及することが、主に一般的な使用という理由のために、時に便利であることが立証されている。
【0035】
しかし、これらの用語、および類似の用語は全て適切な物理量に関連付けられ、かつ、これらの量に適用された単に便利な表示であることに留意されたい。特に明示されていない限り、検討より明らかなように、「受信する」または「選択する」または「割り当てる」または「推定する」または「決定する」などの用語を利用する検討は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されたデータを、コンピュータシステムのメモリもしくはレジスタまたは他のそのような情報保存、伝送、もしくは、表示のデバイス内の物理量として同様に表された他のデータに、操作および変換するコンピュータシステムまたは同様の計算デバイスの動作および処理を指す。
【0036】
ここに述べたアルゴリズム及び表示は、特定のコンピュータ又は他の装置に固有に関連したものではない。種々の汎用システムを、ここでの教示に基づくプログラムと共に使用することもできるし、又は要求される方法・ステップを遂行するための特殊な装置を構成するのが便利であると判明することもあり得る。種々のこれらシステムに要求される構造は、以下の説明から明らかとなろう。更に、本発明は、特定のプログラミング言語を参照して説明されるものではない。ここに述べる本発明の教示を実施するのに種々のプログラム言語を使用できることが明らかであろう。
【0037】
本発明は、本発明によるプロセスを実行するためにコンピュータシステム又は他の電子装置をプログラムするのに使用される命令が記憶された機器可読媒体を含み得るコンピュータプログラム製品又はソフトウェア製品として提供され得る。機器可読媒体は、機器(例えば、コンピュータ)で読み取り可能な形式の情報を記憶又は送信するための任意のメカニズムを含む。例えば、機器可読(例えば、コンピュータ可読)媒体は、機器(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体(例えば、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリ媒体、等)、機器(例えば、コンピュータ)可読送信媒体(電気的、光学的、音響的又は他の形式の伝播信号、例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号、等)、などを含む。
【0038】
本発明の原理によれば、周波数ホッピングスペクトラム拡散(FHSS)を利用するパッシブRFIDタグ位置特定システムで使用され得るRFID検出器は、位置特定されるタグを活性化するタグリーダからhopped-to-carrier周波数でRFIDタグへ送信されたCW RF信号の特性の少なくとも1つの表示を取得するものであり、前記特性の表示は、RFID検出器からではなく、ソースから受信された信号に基づいて取得するものである。本発明のさらなる原理によれば、取得された前記CW RF信号の少なくとも1つの特性の表示を使用して、例えば、前記タグ、1グループのタグ、前記RFID検出器、または別のRFID検出器の位置を決定することができる。
【0039】
図1は本発明の原理に従って構成された例示的なRFID位置特定システム10を示す。前記RFID位置特定システム10は、従来のRFIDリーダ110、従来のRFIDタグ120-1から120-Mを含み、ただし、Mは1以上の整数であり、本明細書ではまとめてタグ120と称する。RFID位置特定システム10は、さらに、RFID検出器100-1、100-2から100-Nを含み、ただし、Nは1以上の整数であり、本明細書では、本発明の原理を実施するように構成されるものであって、まとめてRFID検出器100と称する。RFID位置特定システム10は、RFIDタグ120のうち、少なくとも1つの特定のRFIDタグの位置を特定する、すなわちロケートするために用いられる。
【0040】
RFID位置特定システム10の一実施形態では、RFIDリーダ110およびタグ120は、周波数ホッピングスペクトラム拡散(FHSS)を利用し、かつ、ISO/IEC 18000-6タイプCまたはタイプD規格のような既知のRFID規格の1つに準拠しても、EPCglobal class 1 Gen 2リーダのようなリーダトークファースト(RTF)パッシブRFIDシステムであってもよい。
【0041】
RFIDリーダ110は、各質問セッショごとにその範囲内にあるRFIDタグ120を質問する。RFIDリーダ110は、個別化プロセスを使用してアドレッシングするか、または別の手段によって、質問しようとする特定のRFIDタグを指定する。個別化されたなどの理由で、特定のタグだけが応答している場合、その応答は、各RFID検出器100によってほぼ同時に、例えば、所定の応答搬送電磁放射速度で、パスの長さの変動範囲内で、受信され得る。
【0042】
明確にするために、以下では、RFID検出器100の機能は、一般に、そのようなRFID検出器100のみに限定すると仮定される。しかしながら、当業者は、RFIDリーダ110にもこのような機能が実装できると容易に想到する。本明細書において、このようなRFIDリーダ110は、RFID検出器100の機能を利用すると、RFID検出器100の1つとして見なされ得る。
【0043】
一実施形態において、RFIDリーダ110は、活性化信号としてCW RF信号を送信する。前記活性化信号は、RFIDリーダ110がホップした周波数で送信される。前記CW RF信号は、パッシブタグ、例えばタグ120-1を付勢する、すなわち電力を供給するために使用され得る。RFIDリーダ110はまた、タグにエネルギーを提供することに加えて、RFIDタグ120-1に情報を送信し質問するために、前記CW RF信号を変調し得る。そして、前記CW RF信号は、通常、変調されないまま、タグがRFIDリーダ110からの質問信号に応答して、前記CW RF信号を後方散乱させて、少なくとも1つのタグメッセージを運ぶ後方散乱信号を発生させるとともに、そこから電力を収集することを可能にする。
【0044】
タグ120がISO/IEC 18000-6タイプDタグのようなtag-only-talk-after-listen(TOTAL)タグである別の実施形態では、RFIDリーダ110は、活性化信号としてCW RF信号を送信するだけでよく、前記タグは、タグメッセージを前記CW RF信号に後方散乱させることができ、このようなタグは、事前にプログラムされたパラメータのみに従ってメッセージを送信するなので、そのようなタグに質問する必要はない。ある時点で1つのタグのみが応答するために、そのようなタグはそれぞれ、最終的に個別化される。
【0045】
情報は、通信チャネル155の1つを通して、各RFID検出器100と、任意的に、RFIDリーダ110と、サーバ150との間で伝達される。
【0046】
通信チャネル155は、例えば、有線、無線、光学、およびそれらの任意の組み合わせのいずれかの形態の通信チャネルであってもよく、パーソナル、ローカル、またはワイドエリア、およびそれらの任意の組み合わせの1つ以上のネットワークを通過できる。
【0047】
図2に示すように、FHSSを利用する環境において、パッシブRFIDモードで動作する、本発明の原理に従って構成されたRFID検出器100(
図1)のうちの1つの例示的な実施形態を示す。RFID検出器100は、RFID後方散乱受信機210、キャリア再生回路220、処理回路230、およびネットワークインタフェース回路240を含む。RFID検出器100はサーバ150に結合されてもよく(
図1)、例えば、上記のように、ネットワークインタフェース回路240を介して通信リンク155を通してサーバ150へ結合されてもよい。
【0048】
RFID後方散乱受信機210(
図2)は、RFID質問セッション中、RFIDタグ、例えば、RFIDタグ120(
図1)うちの1つから、RFIDリーダ、例えば、RFIDリーダ110(
図1)によって活性化および個別化された後方散乱RF信号を、アンテナ270を介して受信する。
【0049】
RFID後方散乱受信機210は、ダウンコンバータ回路212およびキャリアリムーバ回路214を含み得る。例示的な一実施形態では、ダウンコンバータ212は、出力290としてキャリア再生器220によって供給された再生キャリア信号を用いて、RFIDタグから受信された後方散乱RF信号をダウンコンバートする。
【0050】
任意的なキャリアリムーバ回路214は、リーダから送信された、アンテナ270を介して受信機210で同時に受信され、かつ、通常、前記RFIDタグから受信された後方散乱RF信号よりも桁違いに強いCW RF信号を除去する。キャリアリムーバ回路214を利用すると、有利的には、後方散乱された信号に対する検出器の受信感度を大幅に向上させることができる。
【0051】
キャリア再生器220によって生成された前記再生キャリア信号は、現在前記RFIDリーダから送信されている前記CW RF信号とほぼ同じ周波数を有するべきであることが一般に望ましい。実際、様々な実施形態では、前記後方散乱された信号をタグから適切に受信するために、RFID検出器100はこれを必要とする場合がある。
【0052】
そのため、RFIDリーダ110が周波数ホッピングスペクトラム拡散(FHSS)を利用することから、通常ホッピングできる各周波数は、許可される、例えば、一般にRFIDリーダ110が管轄区域の規制によって使用可能に指定される、動作周波数のセットから選択され、現在RFIDリーダ110によって使用されているCW RF信号とほぼ同じ周波数を有するキャリア信号を再生するために、前記CW RF信号の少なくとも1つの个特性の表示を取得しなければならない。本発明の原理によれば、このような表示は、RFID検出器100以外のソースか得られる。本発明の一実施形態では、前記特性の表示は、RFID検出器100によって受信された信号に基づくものである。
【0053】
本発明の一実施形態では、RFID検出器100は、前記タグリーダ110から送信されたCW RF活性化信号の、アンテナ270を介したRFID検出器100による受信に基づいて、前記CW RF信号の前記特性を取得し得る。本発明の一実施形態では、取得されたCW RF信号の前記特性は、その周波数であってもよく、キャリア再生回路220に使用されて、RFID後方散乱受信機210に前記CW RF信号と同じ周波数を有する再生キャリア信号を供給する。
【0054】
本発明の別の実施形態では、前記CW RF信号の特性の表示は、例えば、デジタル形式で外部のソースからキャリア再生回路220によって受信されてもよい。そのような表示は、例えば、ネットワークインタフェース回路240を介して通信リンク155を通して受信され得る。本発明のこの実施形態では、表示された前記CW RF信号の前記特性は、その周波数であってもよく、キャリア再生回路220に使用されて、表示された周波数でRFID後方散乱受信機210に再生キャリア回路を供給する。受信された情報は、少なくとも1つの特定の時間にどの周波数を使用するかを検出器100に表示する。本発明の一実施形態では、RFIDリーダ110から、どの周波数を使用するかに関する情報が供給される。
【0055】
本発明のこのような実施形態では、どの周波数を使用するかに関する情報は、サーバ150から供給され得る。サーバ150は、いくつかの理由のいずれかのためにどの周波数を表示するかを知ることができる。例えば、使用される周波数のシーケンスは事前に決定できる。代替として、RFIDリーダ110は、例えば、通信リンク155のうち関連する1つを介して、特定の時間に使用される周波数をサーバにすでに表示された可能性がある。
【0056】
本発明の一実施形態では、キャリア再生回路220は、許容される動作周波数のリストのみからの周波数を有するようにキャリア信号を合成してもよい。
【0057】
本発明の一実施形態では、取得されたCW RF信号の少なくとも1つの特性の表示は、その周波数とその位相の両方を表示する。このような実施形態では、表示された周波数および位相は、キャリア再生回路220によって使用されて、RFIDリーダ110によって送信されたCW RF信号と位相が同期する、キャリア再生回路220で受信された再生キャリアをRFID後方散乱受信機210に供給できる。
【0058】
本発明の一態様によれば、処理回路230は、個別化および識別されたタグから受信された前記後方散乱RF信号に基づいて、少なくとも1つの位置関連パラメータを決定する。周知のように、RFIDタグ120は、RFIDリーダ110と交換するメッセージの少なくとも1つでその一意のタグ識別子(ID)を送信できることに留意されたい。一意の識別子に基づいて、どのタグが位置パラメータが決定されたものであるかを知ることができる。
【0059】
本発明の一実施形態では、前記少なくとも1つの位置関連パラメータは、個別化かつ識別されたタグから受信されたRF信号のRSSIである。本発明の一実施形態では、前記少なくとも1つの位置関連パラメータは、個別化かつ識別されたタグから受信されたRF信号の位相回転である。本発明の一実施形態では、前記少なくとも1つの位置関連パラメータは、個別化かつ識別されたタグから受信されたRF信号のタイムスタンプである。本発明のまた別の実施形態では、前記少なくとも1つの位置関連パラメータは、前記RFID検出器での前記タグからの有効な信号の受信である。
【0060】
処理回路230は、前記RFIDタグから受信された後方散乱RF信号を復号して、そこから送信されたメッセージの内容を取得するための回路を任意に含み得る。上記のように、これらのメッセージの1つ以上に一意のタグ識別子が含まれ得る。タグIDを含むメッセージを使用すると、メッセージを特定のタグに関連付けることができる。これは、例えば、タグの位置を決定するために、異なるRFID検出器100からの情報を組み合わせる必要がある場合に有用である。他の受信されたタグメッセージは、採用されたプロトコル、例えば、タグメッセージシーケンスにおけるこれらの位置によって、例えば、前記タグのタグIDを含むタグメッセージを使用して、識別された特定のタグに関連付けられる。他の方法で、メッセージがどのタグから来たのかを特定して、このタグのメッセージ由来の各位置パラメータを関連付けてもよい。そのような他の方法の1つは、メッセージがタグから受信された時間に基づくことができる。本発明の別の実施形態では、どのタグがアドレッシングされているか及びRFID検出器100でどのタグから応答が受信されているかに関する情報は、RFIDリーダ110によってサーバ150に供給され得る。例えば、RFIDリーダ110は、どのタグが個別化されたか、そして前記タグメッセージが今そのタグから来ていることを表示することができる。代替として、RFIDリーダ110はタイムスタンプを送信し、RFID検出器100のそれぞれは位置パラメータとともにタイムスタンプを送信し、次いで、サーバ150は、タイムスタンプによって表示される同じ期間のすべての位置パラメータを関連付けることができる。
【0061】
RFIDタグ120は、様々なコード体系及び他の構成情報で、後方散乱によって生成された1つ以上のメッセージを構築することができる。構成情報は、後方散乱リンク周波数(BLF)及び使用されているコード体系、例えば、FM0またはM階Millerコーディングを含むことができる。RFIDタグ120は、通常、RFIDリーダ110からのメッセージで、構成情報、特にどのコード体系を採用するかに関する指令を受け取る。本発明の一実施形態では、受信されたタグメッセージについて、処理回路230は、可能なコーディングオプションのそれぞれを、RFIDタグ120が受信されたタグメッセージを作成するために使用したものを決定するまで試すことができる。本発明の一実施形態では、処理回路230は、RFIDリーダ110によって送信された、例えば、CW RF信号で変調されたメッセージを復号して、構成情報を取得することができる。本発明の別の実施形態では、任意に、処理回路230は、実装者によって提供されるあらゆる必要なコーディングおよび構成情報を表示する構成情報を使用することにより、復号化を支援する。このような情報は、ネットワークインタフェース回路240を介して受信された構成パラメータの一部として、サーバ150からRFID検出器100に供給され得る。
【0062】
有利的には、RFID検出器100はRFID受信パスのみを必要とするので、通常のRFIDリーダで使用されるような高出力RFID送信機を必要としない。これは、送信ロジックの高複雑度を低減することでRFID検出器100のコストを大幅に低減するだけではなく、大型の高電力RF回路や電力増幅集積回路(IC)への需要も低減し得る。また、送信パスから通常のRFIDリーダに関連する受信パスへの潜在的な干渉を排除することにより、検出器はより優れた受信感度性能を与える。RFID検出器100は、通常のRFIDリーダICの小型化された、送信回路が除去されたバージョンによって実装されてもよい。
【0063】
RFID検出器100の回路はすべて、システムオンチップ(SoC)に集積され得る。RFIDおよびBLEに用いられるアンテナおいびその他の様々な素子は、低プロファイルフォームファクタのRFID検出器に実装でき、そのようなRFID検出器は、クレジットカードと同じくらいに薄い。RFID検出器100に電力を供給するために、小型集積オンボードバッテリーまたは小型の外部バッテリーパックを用いてもよく、長時間の電力供給が期待される。
【0064】
低コスト、低電力、スリムなフォームファクタのRFID検出器100は、RFID検出器100が複数配置されている場合に有利である。複数のRFID検出器100の使用により、RFIDタグ付き物体の位置を特定できるだけでなく、以下にさらに説明されるように、これらの物体の空間における移動を精度よく追跡することもできる。
【0065】
図3は本発明の原理に従う、RFIDタグの位置パラメータを決定するための例示的な方法のフローチャートである。プロセスはステップ301で開始され、ステップ301では、RFIDリーダ110は、質問セッションにおいてhopped-to-carrier周波数でCW RF波を送信するRFIDタグ120を活性化する。ステップ301の前に、RFIDリーダ110は、RFIDリーダ110のカバレッジ範囲内の互換性のあるRFIDタグを1つずつ個別化するために、RFIDタグが識別されるまで、質問手順を行う。ステップ303において、上記のように、RFID検出器100は、リーダ110によって現在使用されているCW RF信号の特性の表示を取得する。
【0066】
ステップ305において、RFID検出器100は、質問信号に応答して、個別化されたRFIDタグ120から後方散乱されたRF信号と、RFIDリーダから受信された活性化RF信号とを含む組合せRF信号を受信する。次に、ステップ307において、RFID検出器100は、上述のように、個別化されたRFIDタグ120から受信された、後方散乱された信号を抽出する。
【0067】
最後に、ステップ309において、検出器100は、抽出した、RFIDタグ120から後方散乱されたRF信号に基づいて、少なくとも1つの位置パラメータを決定する。
【0068】
前述のように、タグメッセージでの一意のタグ識別子の受信に基づいて、各RFID検出器100のそれぞれは、タグから受信された信号を特定のRFIDタグ120に関連付けることができる。RFIDタグ120の未知の位置は、1つまたは複数のタグメッセージから決定された情報に基づいて特定することができる。例えば、RFID検出器100の位置が既知である場合、特定のRFIDタグ、例えば、RFIDタグ120-1の位置、または、RFIDタグ120のグループ、例えば、RFIDタグ201-3および120-4の位置を三角測量法によって決定できる。そのような三角測量は、1)RFIDタグ120とリーダ110と、および2)RFIDタグ120と各検出器100との間の距離のそれぞれの推定に基づくことができる。距離の推定は、フリスの伝達公式とも呼ばれるフリスの伝達方程式によって、タグから受信されたRF信号に基づいて決定されたRSSIを用いて行うことができる。距離の推定は、以下でさらに説明されるように、タグから受信されたRF信号に基づいて決定されたRF位相回転を用いて行うこともできる。
【0069】
このために、少なくとも1つの位置パラメータは、通信チャネル155の1つを介してRFID検出器100のそれぞれからサーバ150に送信されてもよい。RFIDリーダ110は少なくとも1つの位置パラメータを決定して、それを通信チャネル155の1つを介してサーバ150に送信してもよい。
【0070】
RFID検出器からの決定された情報はサーバに記憶されており、サーバ150はこの情報を使用してRFIDタグ120の位置を特定する。当業者には容易に明らかなように、サーバ150は、様々な方法で実装されることができる。例えば、本発明の一実施形態では、サーバ150は、通信チャネル155を介してRFID検出器100およびRFIDリーダ110に結合されているスタンドアロンハードウェアとして実装され得る。本明細書で「サーバ」と呼ぶが、別の実施形態では、サーバ150は、ブルートゥース(登録商標)・ロー・エナジー(BLE)のようなパーソナルエリアネットワークを介してRFID検出器100と結合されているモバイルまたはポータブルデバイス上で実装され得る。
【0071】
図4は、1つまたは複数のRFID検出器100によって取得されたタグの位置パラメータを使用したRFIDタグ120うちの1つの位置の特定を説明するのを助けるための例示的な例を示す。
図4に示すRFID検出器100は、
図1および
図2に示すものと同じタイプのものであるが、符号と空間での位置を分かりやすく示すために符号は多少異なることがある。これについて、例えば、
図4におけるRFID検出器100として、RFID検出器100-ijが示され、ただし、1≦i≦M,1≦j≦N、かつM、Nは1以上の整数である。
【0072】
この例では、強調表示されている各RFID検出器100、つまり輪郭が太線のものは、現在のRFID質問セッションで、RFIDタグ120から後方散乱RF信号を受信する。このRFIDタグは、複数のRFIDタグうちの1つのRFIDタグである可能性があるが、明確にするために、
図4には1つのみが示された。通常、この後、タグが個別化され、RFIDリーダ110とRFIDタグ120との間で1対1の通信が行われる。強調表示されていないRFID検出器100のそれぞれは、実際、現在のRFID質問セッションでRFIDタグ120から信号を受信しない。
【0073】
強調表示されているRFID検出器100のそれぞれは、少なくともそれが受信した後方散乱された信号のバージョンに基づいて、少なくとも1つの位置パラメータを決定する。そのような決定された位置パラメータは、サーバ150(
図1)に送信されてもよい。強調表示されているRFID検出器100のそれぞれは、送信した位置パラメータが特定のRFIDタグ120に対するものであることを識別する情報、または識別するために用いられる情報を送信してもよい。そうすることにより、RFID検出器100のうちの1つから送信された少なくとも1つの位置パラメータは、別のRFID検出器100、例えば、強調表示されているRFID検出器100から送信された1つ以上の位置パラメータと組み合わせることができる。
【0074】
range free技術、例えば、RFID検出器100で距離の推定が行われず、代わりに、複数の、またはある特定のRFID検出器100が、対象 のRFIDタグ120からタグメッセージを受信したかどうかに基づく技術は、RFIDタグ120の位置を正確に決定できる。そのような実施形態では、位置パラメータは、有効な信号の受信であってもよい。サーバ150は、RFID検出器100それぞれの位置を知っており、RFID検出器100のそれぞれによって、どの、例えば、
図4において強調表示されているRFID検出器が有効な信号を受信したかを報知される。そのような情報に基づいて、サーバ150は、RFIDタグ120のおおよその位置を決定することができる。
【0075】
例えば、複数の強調表示されているRFID検出器100は、RFIDタグ120の周りに空間パターン、例えば対称空間パターン410が形成されるように、各空間点に配置されていてもよい。
図4に示されているような対称空間パターンは、完全無指向性アンテナがRFID検出器100およびRFIDタグ120に用いられる場合に生じ得る。本発明の一実施形態では、地理的対称パターン410は、中心がRFIDタグ120に位置する円であってもよい。RFIDタグ120の位置に対応する地理的対称中心は、最尤法、カルマンフィルタリング、または他の最適化技術によって決定できる。このように、有効な信号、すなわち十分な強度の信号の受信に依存することにより、RFIDタグ120の位置を決定することができる。本発明の別の実施形態では、形成される空間パターンは異なってもよく、例えば、使用されるアンテナの性質によるものであってもよいが、形成されるパターンの性質を知ることによって、当業者はRFIDタグ120の位置を決定することができる。
【0076】
有効な信号を受信するRFID検出器100で決定されたRSSIを利用することにより、決定される位置の精度の向上が達成できる。上述のように、RSSIは、RFID検出器100によって決定される位置パラメータとして用いられる。フリスの方程式によれば、メッセージを受信する各RFID検出器100、例えば、
図4における強調表示されているもので測定された、タグ120からの任意のタグメッセージのRSSIは、タグ120と特定の検出器100との間の自由空間の距離の2乗に反比例することは、当業者によって理解される。
【0077】
RFID検出器100が配置され、有効な信号を受信する各空間点について決定されるRSSIは、仮想対称空間強度分布関数、例えば、
図5に示す空間強度分布関数500に対する重み関数として使用され得る。例えば、上述のように、完全無指向性アンテナの場合、想定される地理的対称パターンは円であってもよい。対称空間強度分布関数500の対称中心はRFIDタグ120の位置である。最尤法、カルマンフィルタリング、または他の最適化技術によって対称中心を決定できることは当業者によって容易に想到できる。
【0078】
本発明の一態様によれば、RFIDタグ120の位置は、RFID検出器100の1つへのRFIDタグ120の近接性の評価を使用して、RFID検出器100の1つの位置によって概算され得る。本発明の一実施形態では、RFIDタグ120からRFID検出器100の1つへの近接性は、RFID検出器100のうちの1つだけによるRFIDタグ120からの有効な後方散乱された信号の受信に基づいて決定される。本発明の別の実施形態では、RFIDタグ120からRFID検出器100の1つへの近接性は、RFIDタグ120から有効な後方散乱された信号を受信するすべてのRFID検出器のうち、RFIDタグから最も強いRSSIを有する後方散乱された信号を受信するRFID検出器100に基づいて決定される。
【0079】
図6は、FHSSを利用する環境でパッシブRFIDモードで動作するRFID検出器100(
図1)のうちの1つに用いられるための、本発明の原理に従うRFID後方散乱受信機210の別の例示な実施形態を示す。
【0080】
図6に示す実施形態では、ダウンコンバータ回路212は、直接変換直交復調器として実装され得る。このような実施形態では、受信されたRF信号は、
図2の実施形態で行われるように、中間周波数(IF)ではなく、直接ベースバンドにダウンコンバートされる。
図6では、ダウンコンバータ回路212には、a)RF増幅器622;b)直交ミキサ624-1および624-2を含む直交ミキサ624;c)π/2位相シフタ626;およびd)ローパスフィルタ(LPF)628と総称されるローパスフィルタ628-1と628-2が含まれ、図示のように配置される。
図6の実施形態では、キャリアリムーバ回路214には、a)バンドパスフィルタ(BPF)632と総称されるバンドパスフィルタ632-1と632-2;b)可変利得増幅器(VGA)634と総称される可変利得増幅器634-1と634-2;アナログ-デジタルコンバータ(ADC)と総称されるアナログ-デジタルコンバータ636-1と636-2が含まれる。BPF 632は、直接変換復調器212の出力で直流(DC)信号になる、活性化CW RF信号の成分をリーダ110(
図1)から除去する。LPF 628のそれぞれは、任意に、それと結合されている対応するBPF632とともに単一のユニットとして実装され得る。
【0081】
例えば、RFID後方散乱受信機210のアンテナ270(
図2)を介して入力612で受信された組合せRF信号F(t)は、タグ120からの後方散乱された信号とリーダ110からのCW RF信号の合計として表されることができる。RFIDタグ120からのキャリア再生回路220で受信された組合せ後方散乱RF信号およびRFIDリーダ110から受信されたCW RF信号は、
【0082】
【0083】
として表されることができ、ただし、fはリーダ110からのCW RF信号のキャリア周波数を表し;a(t)は受信されたタグ信号であり;Φは、RFIDリーダ110(
図1)のアンテナ(図示せず)から行進してRFIDタグ120(
図1)によって後方散乱されダウンコンバータ回路212に到達するCW RF信号の総位相回転であり;φは、RFIDリーダ110のアンテナ(図示せず)から行進してRFID後方散乱受信機210に到達したCW RF信号の総位相回転である。
【0084】
本発明の一実施形態では、キャリア再生回路220(
図2)は、取得された、RFIDタグを活性化するためのCW RF信号の少なくとも1つの特性の表示に基づく周波数を有するキャリアを合成する周波数シンセサイザとして実装され、ここで、この少なくとも1つの特性は、検出器100によって取得された活性化CW RF信号の周波数である。キャリア再生回路220の出力290での再生CW RF信号は、
【0085】
【0086】
として表されることができ、ただし、φ’ は任意の位相であり、αは、例えば
図6のダウンコンバータ回路212に適用されるキャリア再生回路220によって生成された再生キャリアの振幅である。従って、出力614-1および614-2における直交成分は、それぞれ、
【0087】
【0088】
、および
【0089】
【0090】
として表されることができ、ただし、Kはダウンコンバータ回路212の全利得である。BPF 632によって除去された同相成分および直交成分におけるDC項は、リーダ110からの、利得Kを持つダウンコンバートされたCW RF信号である。
【0091】
図6の後方散乱受信機210の出力616-1および616-2のそれぞれにおけるデジタル化された同相成分および直交位相成分は、
【0092】
【0093】
、および
【0094】
【0095】
として表されることができ、ただし、Gは受信機210の全利得である。
【0096】
RFID後方散乱受信機210が、次のように
【0097】
【0098】
入力インピーダンスRを有すると、RSSIが決定でき、ただし、個別化されたRFIDタグ120からのメッセージを運ぶ後方散乱RF信号の期間にわたって平均演算する。
【0099】
図7は、位相同期ループ(PLL)として実装されるキャリア再生回路220の例示的な実施形態を示す。この実施形態は、キャリア再生回路220の入力712でのリーダ110からのCW RF信号の受信に基づくものである。
図7には、位相比較器702、ループフィルタ704および電圧制御発振器(VCO)706が示されている。
【0100】
PLLとして実装されたキャリア再生回路220は、出力290で、RFIDリーダ100から送信されたCW RF信号に同期する再生キャリア信号を供給する。このような再生キャリア信号S(t)は、
【0101】
【0102】
として表されることができる。
【0103】
そして、後方散乱受信機210(
図6)の出力616-1および616-2でのデジタル化された同相成分および直交位相成分のそれぞれは、
【0104】
【0105】
および
【0106】
【0107】
として表されることができる。
【0108】
総位相回転Φは、RFID後方散乱受信機210(
図6)の出力616-1および616-2のそれぞれにおいて、直交成分を同相成分で除算することにより、例えば、
【0109】
【0110】
により取得することができる。
【0111】
図8は、本発明の原理に従う、位置パラメータを決定するための別の例示的な方法のフローチャートである。プロセスは、ステップ801で開始され、ステップ801では、RFIDリーダ110は、RFID質問セッションにおいて活性化CW RF信号でRFIDタグ120を活性化する。ステップ810の前に、RFIDリーダ110は、RFIDリーダ110のカバレッジ範囲内の互換性のあるRFIDタグを1つずつ個別化するために、RFIDタグが個別化され、これによりRFIDリーダ110と1対1の通信を行うことができるまで、質問手順を行う。そして、ステップ803では、RFID検出器100がCW RF信号を受信する。
【0112】
RFID検出器100は、ステップ805において、RFIDリーダ110によって送信されたCW RF信号の少なくとも1つの特性を取得する。本発明の一実施形態では、この少なくとも1つの特性は、RFIDリーダ110から送信されRFID検出器100によって受信されたCW RF信号から特定されることで取得され得る。
【0113】
その後、ステップ807で、RFID検出器100は、例えば、CW RF信号に応答して送信された、個別化されたRFIDタグ120のうちの1つから後方散乱されたRF信号と、RFIDリーダ110から、個別化されたRFIDタグ120によって受信された質問信号とを含む組合せRF信号を、アンテナ270を介して受信する。通常、RFIDリーダ110によって送信されるCW RF信号の振幅は、RFIDタグ120から受信される後方散乱された信号の振幅よりもはるかに大きい。次に、ステップ809では、RFID検出器100は、リーダ110から取得された活性化信号の特性に基づいて生成された再生キャリアに基づいて、RFIDタグ120から後方散乱された信号を復調する。
【0114】
上記のことから、RFIDリーダ110からRFIDタグ120に送信されるCW RF信号に周波数ホッピングを使用するRFIDシステムでは、RFIDタグ120から後方散乱された信号は、取得されたCW RF信号の少なくとも1つの特性に基づいてRFID検出器100によって検出される。
【0115】
最後に、ステップ811で、RFID検出器100は、RFIDタグ120から後方散乱された、復調したRF信号から、少なくとも1つの位置パラメータを決定する。位置パラメータは、1)RSSI、2)タイムスタンプ、3)RF位相回転、および4)有効な信号の検出のいずれか1つである。
【0116】
図9は、本発明の一実施形態に従う、RFIDタグ120のグループの位置特定方法の説明を助けるための例示的な例を示す。
図9には、RFID検出器100-1、100-2、100-3、RFIDリーダ110、およびRFIDタグ120それぞれの位置がそれぞれ十字で示されている。
【0117】
タグ120から後方散乱されRFID検出器100-i(ただし、i={1、2、3})のうちの1つによって受信されたRF信号の総RF位相回転は、
【0118】
【0119】
のように算出されることができ、ただし、φ0はリーダ110のアンテナからタグ120への活性化CW RF信号の位相回転であり;θiはロケータ100-Iにも受信されたタグ120からの後方散乱された信号の位相回転であり;ΦTはタグ120によって引き起こされる位相回転であり;ΦDは、検出器100の後方散乱受信機210で受信される前に、アンテナ270で任意の他のRF成分で引き起こされる位相回転である。位相差
【0120】
ΔΦij(ただし、i,j={1,2,3}であり、かつj≠iである)は、
【0121】
【0122】
のように算出されることができ、ただし、riはRFID検出器100-iとRFIDタグ120との間の距離であり、cは光の速度である。したがって、距離の差は、
【0123】
【0124】
のように算出されることができ、ただし、λは活性化CW RF信号の波長である。
【0125】
Δ
ij(ただし、i,j={1,2,3}であり、かつj≠iである)の各ペアについて、トレース900-k(k={1,2,3})は、分析的または計算的に単純なカーブとして決定できる。
図9の例では、トレース900-1、900-2、および900-3の3つは、RFIDタグ120で交差する。
【0126】
本発明の一実施形態では、RFIDリーダ110(
図1)は、特定の時間間隔 、例えば、サーバ150によって指定される時間間隔 で、タグセッションを繰り返すことで、異なる時点でのRFIDタグ情報の決定を可能にする。複数の時点で決定された位置情報は、各時点に1つずつ、複数の対応する推定位置に繋がることができる。RFIDタグ120が静止している場合、そのタグの推定位置は時間の経過とともに変わることがない。しかしながら、RFIDタグが移動している場合、その位置は、各時点で異なる可能性がある。本発明の一実施形態では、変化する位置情報は、RFIDタグ120の移動速度および移動方向の決定に用いられる。
【0127】
移動の速度または速さは、2つの時点、例えば、現在および前の時点で決定された位置を使用して取得することができる。速度は、例えば、現在の時点における位置から前の時点における位置までの距離を前の時間から現在の時間までの経過時間で除算することで取得することができる。移動の方向は、前の時点における位置から現在の時点における位置へのベクトルの方向によって取得することができる。
【0128】
位置の一実施形態では、時間の経過に伴うRFIDタグ120の移動を分析するために、位置情報を記憶してもよい。例えば、サーバ150は、1つまたは複数のRFIDタグ120それぞれの位置をメモリに記憶してもよい。この方法は、例えば、RFIDタグ120付き物体の移動パターンの調査あるいは紛失または盗難されたRFIDタグ120付き物体の移動経路の追跡に適用することができる。
【0129】
図10は、本発明の一実施形態に従う、複数のRFIDタグが一緒に、例えばRFIDタグのグループになるように関連付けられるとの決定に関する例示的な例を示す。各独立したRFIDタグ120の位置、移動方向、移動速度または前述のいくつかの項目の組み合わせは、サーバ150(
図1)で、測定された位置パラメータに関連付けられたタイムスタンプを使用することによって決定され、前記位置パラメータは複数の質問セッション、例えば、セッション1、セッション2からセッションL(ただし、Lは通常1以上の整数である)のそれぞれに、RFID検出器100(
図1)によって捕捉され、これは、異なる時間に発生し、かつ、ここで、増加するLの値はその後の時間を示す。また、通常、使用されるセッションが多いほど、結果がより正確になる。サーバ150は、各セッションの時に各RFIDタグ120について決定された各位置に基づいて、各RFIDタグ120の経時的な移動パターンを決定することができる。複数のセッションの時間間隔 にわたる移動パターンの類似性および/または複数のタグ120の位置の近接性は、これらのRFIDタグ120が1つのグループ、例えばグループ1000に属しているかもしれないことを示唆している。
【0130】
RFIDタグ120のグループへの追跡は、特に、図書館またはデパートでの自動取引に有用であり、これは、ユーザが支払っているまたは購入している、パッシブRFIDタグ120付き物体のグループが1つになるように関連付けられ得るためである。一例として、RFIDリーダ110およびRFID検出器100は、図書館またはデパートなどの施設の主要な入口および出口に通じている廊下に沿って、ならびに施設全体に配置されてもよい。各時点でのRFIDタグ120同士の移動パターンの類似性と近接性は、物体のグループの関連を示唆することができる。このような関連は、事前定義された基準を有する周知のインテリジェントアルゴリズムを使用して決定され得る。1つのタグが1人に関連付けられている場合、その人が物体と一緒に出口を通過したことが決定されると、すべての物体はその人に支払いされたまたは販売されたものとして関連付けられる。
【0131】
RFID検出器100におけるRSSI測定は、RFIDリーダ110とRFIDタグ120との間の距離に依存し得、これは、RFIDタグが、RFIDリーダ110からのCW信号を後方散乱し、RFIDタグ120でのCW信号の強度は、RFIDリーダ110からの距離に依存するためである。これらの計算でこのような位置に依存するRSSI測定を使用することは、位置特定の精度の低下に繋がるので、精度を向上させるために、正規化プロセスを実行して、RFIDリーダ110とRFIDタグ120との間の距離を補償することができる。
【0132】
RFIDリーダ110、RFID検出器100およびRFIDタグ120が無指向性アンテナを使用するとともに各要素の間にエルオーエスを有する本発明の実施形態では、正規化を行うための計算は簡略化可能である。このような実施形態では、RFIDタグ120での受信電力はフリスの方程式により、
【0133】
【0134】
として表されることができ、ただし、Pは電力であり、Gはアンテナ利得であり、λは活性化CW RF信号の波長であり、かつDはタグとリーダとの間の距離である。リーダでの後方散乱された信号の受信信号強度は、
【0135】
【0136】
として表されることができ、ただし、Lはタグ後方散乱損失比を表す。RFID検出器100での後方散乱された信号のRSSIは、
【0137】
【0138】
として表されることがでる。
【0139】
仮に、RFIDタグ120は、リーダによって送信された送信電力と同じ送信電力で、RFID検出器100によってエネルギーが与えられた場合、正規化された受信信号強度は、例えば、
【0140】
【0141】
として表されることができる。
【0142】
当業者は、他の正規化アルゴリズムを、RFIDリーダ110、RFID検出器100、およびRFIDタグ120のための特定のアンテナ構成が指定されている他の構成に容易に適用できる。
【0143】
図11を参照するとともに、本発明は、適切な入力および出力回路を備えるほぼすべての従来のコンピュータシステムで有利に実装できることに留意されたい。
図11は、サーバ150(
図1)を実装するために使用できる例示的なコンピュータシステム1100を示す。さらに、このようなコンピュータシステムの一般的な構造は、RFID検出器100、RFIDリーダ110およびRFIDタグ120を実装するのに使用できる。しかし、そのような場合、詳細は、特定の用途により異なるが、例えば、
図11において、キーボード、マウス、ディスプレイのようないくつかの入力および出力システムが除外され、他の入力および出力システム、例えば、無線通信を実装するための回路が追加されてもよい。
【0144】
システム1100には、a)中央処理ユニット(CPU)1101、b)メインメモリ1102;c)グラフィックユニット1103;d)ユーザ入力用のキーボード1104;e)マウス1105;およびf)大容量記憶装置1106が含まれており、かかる大容量記憶装置は、長期記憶装置とも呼ばれ、ソリッドステート、磁気、光学または光磁気記憶技術からのいずれか1つまたは複数の記憶技術、またはその他の利用可能な大容量記憶技術を使用する固定メディアおよびリムーバルメディアの両方を含む。これらの構成要素は、従来の相互接続方法で相互接続でき、そこには、他の集積回路やコントローラ、例えば「ノースブリッジ」、「サウスブリッジ」、並びにPCI、PCI-X、AGP、およびPCIeインターフェイスが含まれることができるが、便宜上および教示の目的のために、単純な双方向システムバス1107として簡略化される。バス1107は、メモリ1102の任意の部分をアドレッシングするためのアドレスラインを含む。システムバス1107は、さらに、a)CPU 1101、b)メインメモリ1102、c)グラフィックユニット1103、およびd)大容量記憶装置1106間でデータを転送するためのデータバスを含む。
【0145】
示されている例示的な実施形態では、CPU 1101は、算術論理ユニット(ALU)1109、レジスタ1111、およびキャッシュ1113、ならびに中央処理ユニットに従来見られる他の構成要素を含む、シングルコアまたはマルチコア処理ユニットであり得る。ALU 1109、レジスタ1111、およびキャッシュ1113は、例えばシングルコアプロセッサの中の個々のユニットであっても、または、各コアの一部であって、ここでまとめて表される部分を有してもよい。CPU 1101は、いかなる適切なマイクロプロセッサであってもよい。
【0146】
システム1100のメインメモリ1102は、例えば、16ギガバイトの従来のダイナミックランダムアクセスメモリであってもよいが、多かれ少なかれメモリが適宜使用され得る。
【0147】
グラフィックユニット1103は、AMDまたはnVidiaから入手可能なグラフィックカードであってもよく、またはCPU 1101の一部として提供される組み込みグラフィックスを含み得る。グラフィックユニット1103は、例えば、1ギガバイトのビデオランダムアクセスメモリを含み得る。この場合も、必要な解像度に応じて、多かれ少なかれこのようなメモリが使用され得る。ビデオランダムアクセスメモリは、メインメモリ1102の共有部分または一部であってもよい。グラフィックユニット1103は、VGA、HDMI(登録商標)およびディスプレイポートのような従来利用可能なインターフェイスのいずれかを使用してグラフィック画像を表示するのに適した従来のビデオモニタ(図示せず)に表示するために、情報を変換する。
【0148】
図12は、本発明の原理に従って構成された例示的なRFID位置特定システム20を示す。RFID位置特定システム20は、従来のRFIDリーダ110、従来のRFIDタグ120-1から120-Wを含み、ただし、Wは1以上の整数であり、本明細書ではまとめてRFIDタグ120と称する。RFID位置特定システム20は、本発明の原理を実装するように構成されるRFID検出器100も含む。RFID位置特定システム20は、RFID検出器100の位置を特定する、すなわちロケートするために用いられる。
【0149】
RFIDリーダ110は、各質問セッション中にその範囲内にあるRFIDタグ120のそれぞれに対して質問および個別化を行う。個別化されたなどの理由で、特定のRFID 120タグの1つだけが応答している場合、その応答は、RFID検出器100よって受信され得る。RFID検出器100は、一意のタグ識別子のタグメッセージの受信に基づいて、個別化されたタグ120のそれぞれから受信された信号を関連付けることができる。RFID検出器100の未知の位置は、個別化されたタグ120のそれぞれの1つまたは複数のタグメッセージから決定された情報に基づいて特定することができる。例えば、RFIDタグ120の位置が既知である場合、RFID検出器100の位置は三角測量法によって決定できる。このために、個別化されたRFIDタグ120のそれぞれからの最後の1つの位置パラメータは、RFID検出器100から通信チャネル155の1つを介してサーバ150に送信され得る。決定されたRFIDタグ120からの情報は、サーバ150に記憶され、サーバ150はその情報を用いてRFID検出器100の位置を特定する。
【0150】
図13は、1つまたは複数のRFIDタグ120からRFID検出器100によって取得られた位置パラメータを使用したRFID検出器100の位置特定の例示的な例を示す。例えば、
図13におけるRFIDタグ120として、RFIDタグ120-ijが示され、ただし、1≦i≦U、1≦j≦Vであり、かつU、Vは1以上の整数である。この例では、RFID検出器100は、現在のRFID質問セッションにおいて、強調表示されているRFIDタグ120のそれぞれから後方散乱RF信号を受信する。通常、強調表示されている各RFIDタグ120は個別化され、そのため、RFIDリーダ110とRFIDタグ120との間で1対1の通信が行われ得る。RFID検出器100は、実際、現在のRFID質問セッションにおいて、強調表示されている各RFIDタグ120から信号を受信しない。
【0151】
RFID検出器100は、例えば、上述のように、強調表示されているRFIDタグ120のそれぞれから受信された、後方散乱された信号のバージョンに基づいて、少なくとも1つの位置パラメータを決定する。このような決定された位置パラメータは、サーバ150に送信され得る(
図1)。
【0152】
RFID検出器100の位置を正確に決定するために、range free技術が使用され得る。このような実施形態では、位置パラメータは有効な信号の受信であってもよい。サーバ150は、RFIDタグ120それぞれの位置を知っており、RFID検出器100によって、どのRFIDタグ120がRFID検出器100、例えば
図13において強調表示されているRFID検出器により受信された有効な信号を送信したかが通知される。このような情報に基づいて、サーバ150は、RFID検出器100のおおよその位置を決定することができる。
【0153】
例えば、複数の強調表示されているRFIDタグ120は、RFIDロケータ100の周りに空間パターン、例えば対称空間パターン1310が形成されるように、各空間点に配置されていてもよい。
図13に示されているような対称空間パターンは、完全無指向性アンテナがRFID検出器100およびRFIDタグ120に用いられる場合に生じ得る。本発明の一実施形態では、地理的対称パターン1310は、RFID検出器100およびRFIDリーダ110の位置に焦点を有する楕円であってもよい。RFIDタグ120の位置に対応する楕円1310の未知の焦点は、最尤法、カルマンフィルタリング、または他の最適化技術によって決定できることが当業者によって容易に想到される。このように、有効な信号、すなわち十分な強度の信号の受信に依存することにより、RFID検出器100の位置を決定できる。本発明の別の実施形態では、形成される空間パターンは、異なってもよく、例えば、使用されるアンテナの性質によるものであってもよいが、形成されるパターンの性質を知ることによって、当業者はRFIDタグ120の位置を決定することができる。
【0154】
有効な信号を送信するRFIDタグ120の、RFID検出器100によって決定されるRSSIを利用することにより、決定される位置の精度の向上が達成できる。上述のように、RSSIは、RFID検出器100によって決定される位置パラメータとして用いられる。フリスの方程式によれば、RFIDタグ120、例えば
図13においてRFID検出器100の強調表示されているRFIDタグからの任意のタグメッセージの、RFID検出器100で測定されるRSSIと、メッセージを送信するこのRFIDタグ120とRFID検出器100との間の自由空間の距離の2乗に反比例することは、当業者によって理解される。
【0155】
RFIDタグ120が配置され、RFID検出器100によって受信される有効な信号を送信する各空間点について決定されるRSSIは、例えば、
図14に示す仮想対称空間強度分布関数1400の重み関数として使用され得る。例えば、上述のように、完全無指向性アンテナの場合、想定される地理的対称パターンは2つの焦点を有してもよい。対称空間強度分布関数1400の焦点の1つはRFID検出器100の位置である。最尤法、カルマンフィルタリング、または他の最適化技術によって焦点を決定できることは当業者によって容易に想到できる
【0156】
上記のように、RSSI正規化技術を用いることで、決定される位置の精度のさらなる向上を達成できる。例えば、完全無指向性アンテナの場合、
図15に示す仮想対称空間強度分布関数1500は、RFID検出器100が対称中心にある円形対称であってもよい。最尤法、カルマンフィルタリング、または他の最適化技術によって対称中心を決定できることは当業者によって容易に想到できる
【0157】
本発明の一実施形態では、2つ以上のRFID検出器100を事前に選択された位置で、追跡される物体に配置することができる。このような追加のRFID検出器100からのRSSI測定は、物体のより正確な追跡を可能にするだけではなく、より重要なことに、特定の空間属性、例えば、決定された複数のRFID検出器100の位置によって定義される空間構造内の物体の向きも決定できる。これらの決定された空間属性により、本発明はロボット制御および車両制御用途に適用できる。
【0158】
「関連出願の相互参照」
【0159】
本出願は、1)2018年3月24日に出願された「Systems and methods for tracking a passive RFID tag」を題とする米国仮特許出願第62/647,723号、2)2018年05月03日に出願された「Devices, systems and methods for identifying and associating multitude of passive RFID Tags」を題とする米国仮特許出願第62/666,109号、3)2018年06月07日に出願された「RFID location systems, methods and devices」を題とする米国仮特許出願第62/681,793号、4)2018年06月28日に出願された「RFID location systems, methods and devices」を題とする米国仮特許出願第62/691,601号、5)2018年07月24日に出願された「RFID location systems, methods and devices」を題とする米国仮特許出願第62/702,498号、6)2018年08月27日に出願された「RFID location systems, methods and devices」を題とする米国仮特許出願第62/723,437号、7)2018年10月11日に出願された「RFID location systems, methods and devices」を題とする米国仮特許出願第62/744,366号、8)2018年10月25日に出願された「Devices, systems and methods for RFID location and association of a group of objects to a user ID」を題とする米国仮特許出願第62/750,403号、9)2018年11月05日に出願された「Devices, systems and methods for RFID location and association of a group of objects to a user ID」を題とする米国仮特許出願第62/755,677号、及び10)2018年11月23日に出願された「Tracking, Associating and Security」を題とする米国仮特許出願第62/770,975号の利益を主張する。前述の全ての出願の内容は引用により本明細書に組み込まれる。