(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-07
(45)【発行日】2022-02-16
(54)【発明の名称】ポジショニング装置と格納体装置とを備える塗工ユニット
(51)【国際特許分類】
B05C 1/02 20060101AFI20220208BHJP
B05C 1/08 20060101ALI20220208BHJP
B41F 5/24 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
B05C1/02 102
B05C1/08
B41F5/24
(21)【出願番号】P 2021520577
(86)(22)【出願日】2019-08-22
(86)【国際出願番号】 EP2019072464
(87)【国際公開番号】W WO2020143931
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-04-14
(31)【優先権主張番号】102019100309.1
(32)【優先日】2019-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390014188
【氏名又は名称】ケーニッヒ ウント バウアー アー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Koenig & Bauer AG
【住所又は居所原語表記】Friedrich-Koenig-Str. 4, 97080 Wuerzburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ベアナート
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーナ フライジンガー
(72)【発明者】
【氏名】ラース カイル
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー ラウ
【審査官】鏡 宣宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-127350(JP,A)
【文献】特開2000-71416(JP,A)
【文献】米国特許第4309945(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0150843(US,A1)
【文献】特開平7-290691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 1/00-21/00
B41F 5/00-13/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗工ユニット(400;600;800)であって、
前記塗工ユニット(400;600;800)は、
少なくとも1つのインプレッションシリンダ(408;608;808)と、少なくとも1つの版シリンダ(402;602;802)と、
塗工流体を前記版シリンダ(402;602;802)に供給する少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)とを有する少なくとも1つの塗工部(414;614;814)と、
少なくとも1つのポジショニング装置(43)と
を備え、
供給ポジション(29)は、前記塗工部(414;614;814)の塗工工程中、前記塗工部(414;614;814)内に配置される前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)によって占められてい
て、塗工流体が前記版シリンダ(402;602;802)に供給されるポジションであり、
前記ポジショニング装置(43)は、少なくとも1つのリニアガイド(07)を有し、
前記塗工ユニット(400;600;800)は、前記塗工部(414;614;814)の下方に配置される、供給ローラ(403;603;803)を格納する少なくとも1つの格納体装置(21)を備え、
前記格納体装置(21)は、
前記供給ローラ(403;603;803)を収容する少なくとも2つの格納体収容部(22)を有し、前記格納体装置(21)は、少なくとも1つの可動の転位装置(23)を有し、
前記転位装置(23)により、前記少なくとも2つの格納体収容部(22)は、可動でありかつ様々な格納体ポジション(28)に配置可能であり、
前記少なくとも1つのポジショニング装置(43)により、
前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)は、専らリニアなローラ作動路(33)に沿って可動であり、前記ローラ作動路(33)の一方の端は、前記供給ポジション(29)と一致しており、他方の端は、前記少なくとも1つの格納体装置(21)の前記格納体ポジション(28;34)の、
前記供給ローラ(403;603;803)が取り替えられる取り替えポジション(34)として形成される格納体ポジション(38;34)と一致している
ことを特徴とする塗工ユニット(400;600;800)。
【請求項2】
塗工ユニット(400;600;800)であって、
前記塗工ユニット(400;600;800)は、
少なくとも1つのインプレッションシリンダ(408;608;808)と、少なくとも1つの版シリンダ(402;602;802)と、
塗工流体を前記版シリンダ(402;602;802)に供給する少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)とを有する少なくとも1つの塗工部(414;614;814)と、
少なくとも1つのポジショニング装置(43)と
を備え、
供給ポジション(29)は、前記塗工部(414;614;814)の塗工工程中、前記塗工部(414;614;814)内に配置される前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)によって占められて
、塗工流体が前記版シリンダ(402;602;802)に供給されるポジションであり、
前記ポジショニング装置(43)は、少なくとも1つのリニアガイド(07)を有し、
前記塗工ユニット(400;600;800)は、
前記供給ローラ(403;603;803)を格納する少なくとも1つの格納体装置(21)を備え、
前記格納体装置(21)は、
前記供給ローラ(403;603;803)を収容する少なくとも2つの格納体収容部(22)を有し、前記格納体装置(21)は、少なくとも1つの可動の転位装置(23)を有し、
前記転位装置(23)により、前記少なくとも2つの格納体収容部(22)は、可動でありかつ様々な格納体ポジション(28)に配置可能であり、
前記少なくとも1つのポジショニング装置(43)により、
前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)は、専らリニアなローラ作動路(33)に沿って可動であり、前記ローラ作動路(33)の一方の端は、前記供給ポジション(29)と一致しており、他方の端は、前記少なくとも1つの格納体装置(21)の前記格納体ポジション(28;34)の、
前記供給ローラ(403;603;803)が取り替えられる取り替えポジション(34)として形成される格納体ポジション(38;34)と一致しており、
前記ポジショニング装置(43)は、
前記供給ローラ(403;603;803)を移送する少なくとも1つの移送担体(19)を有し、
前記少なくとも1つの塗工部(414;614;814)は、フレキソ塗工部(414;614;814)として形成されており、
前記少なくとも1つの移送担体(19)は、前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて作動方向(B)にかつ作動方向(B)とは反対方向に前記フレキソ塗工部(414;614;814)の前記架構(427;627;827)に対して相対的に可動に配置されており、
前記少なくとも1つの移送担体(19)に、前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)に配置される転がり軸受(27)を収容するために形成されている軸受収容部(44)の少なくとも1つの構成部分(47)が配置されている
ことを特徴とする塗工ユニット。
【請求項3】
前記供給ローラ(403;603;803)を格納する前記少なくとも1つの格納体装置(21)は、前記塗工部(414;614;814)の下方に配置されていることを特徴とする請求項2記載の塗工ユニット。
【請求項4】
前記ポジショニング装置(43)は、
前記供給ローラ(403;603;803)を移送する少なくとも1つの移送担体(19)を有し、前記少なくとも1つの塗工部(414;614;814)は、フレキソ塗工部(414;614;814)として形成されており、前記少なくとも1つの移送担体(19)は、前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて作動方向(B)にかつ/または作動方向(B)とは反対方向に前記フレキソ塗工部(414;614;814)の前記架構(427;627;827)に対して相対的に可動に配置されており、前記少なくとも1つの移送担体(19)に、前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)に配置される転がり軸受(27)を収容するために形成されている軸受収容部(44)の少なくとも1つの構成部分(47)が配置されていることを特徴とする請求項1記載の塗工ユニット。
【請求項5】
前記軸受収容部(44)の前記少なくとも1つの構成部分(47)は、前記供給ローラ(403;603;803)が前記軸受収容部(44)により支持されて前記供給ポジション(29)に配置されている位置から出発して、前記ローラ作動路(33)より長い前記少なくとも1つのリニアガイド(07)に沿った区間にわたって可動に配置されていることを特徴とする請求項4記載の塗工ユニット。
【請求項6】
前記供給ローラ(403;603;803)が前記塗工ユニット(400;600;800)の前記軸受収容部(44)と接触するところである
前記供給ローラ(403;603;803)の各軸受接触領域は、横方向(A)に関して、前記供給ローラ(403;603;803)が格納体収容部(22)内で前記格納装置(21)と接触するところである各格納体接触領域から間隔を置いて配置されていることを特徴とする請求項4または5記載の塗工ユニット。
【請求項7】
前記ローラ作動路(33)は、前記作動方向(B)にかつ/または前記作動方向(B)とは反対方向に延びており、前記作動方向(B)は、少なくと
も鉛直方向(V)から最高45°および/または最高30°および/または最高10°だけ逸れており、かつ/または前記作動方向(B)は、前記鉛直方向(V)に対して平行に配向されていることを特徴とする請求項1または2または3または4または5または6記載の塗工ユニット。
【請求項8】
前記格納体装置(21)の前記取り替えポジション(34)とは別の少なくとも1つの格納体ポジション(28)は、
前記供給ローラ(403;603;803)が交換される積み替えポジション(36)であり、格納体収容部(22)が前記積み替えポジション(36)に配置されているとき、供給ローラ(403;603;803)は、
該供給ローラ(403;603;803)の交換用の積み替え路(37)に沿って
前記供給ローラ(403;603;803)が移送される積み替え方向(L)にまたは積み替え方向(L)とは反対方向に、、一方では、前記格納体収容部(22)と、他方では、
前記供給ローラ(403;603;803)が交換される積み替え領域(38)との間で移送可能であることを特徴とする請求項1または2または3または4または5または6または7記載の塗工ユニット。
【請求項9】
前記積み替え路(37)は、リニアな積み替え路(37)として形成されており、かつ/または前記積み替え方向(L)は、少なくと
も水平方向(C)から最高30°および/または最高20°および/または最高10°および/または最高5°だけ逸れており、または水平に方向付けられていることを特徴とする請求項8記載の塗工ユニット。
【請求項10】
格納体収容部(22)は、少なくとも、
前記供給ローラ(403;603;803)のローラジャーナル(18)またはローラ胴部(17)との接触のために設けられた可動
の少なくとも1つの内側制限面(31)によっても定められており、可能なすべての格納体ポジション(28)の第1の部分数の1つの格納体ポジション(28)に配置されている前記格納体収容部(22)は、付加的に少なくとも、
前記供給ローラ(403;603;803)のローラジャーナル(18)またはローラ胴部(17)との接触のために設計されて位置固定に配置され
る少なくとも1つの外側制限面(32)によっても定められていることを特徴とする請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9記載の塗工ユニット。
【請求項11】
前記少なくとも1つの転位装置(23)は、格納体軸線(24)周りに旋回可能かつ/または回転可能に配置されており、かつ/または前記少なくとも1つの転位装置(23)は、格納体収容部(22)を形成する少なくとも2つの切欠きを有し、かつ/または前記少なくとも1つの外側制限面(32)は、前記横方向(A)におけるその投影が円弧に相当するように成形されていることを特徴とする請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10記載の塗工ユニット。
【請求項12】
前記ポジショニング装置(43)は、少なくとも1つの主担体(06)を有し、前記少なくとも1つの主担体(06)は、前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて作動方向(B)にかつ/または作動方向(B)とは反対方向に可動に配置されており、前記版シリンダ(402;602;802)は、少なくとも1つの転がり軸受(26)により前記少なくとも1つの主担体(06)に回転可能に配置されており、前記ポジショニング装置(43)は、
前記供給ローラ(403;603;803)を移送する少なくとも1つの移送担体(19)を有し、前記少なくとも1つの移送担体(19)は、前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて前記作動方向(B)にかつ/または前記作動方向(B)とは反対方向に前記少なくとも1つの主担体(06)に対して相対的に可動に配置されており、前記少なくとも1つの移送担体(19)に、前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)に配置される転がり軸受(27)を収容するために形成されている軸受収容部(44)の少なくとも1つの構成部分(47)が配置されており、前記少なくとも1つの供給ローラ(403;603;803)は、前記少なくとも1つの移送担体(19)により、前記リニアなローラ作動路(33)に沿って可動であることを特徴とする請求項1または2または3または4または5または6または7または8または9または10または11記載の塗工ユニット。
【請求項13】
前記ポジショニング装置(43)は、少なくとも1つの溜め担体(57)を有し、前記少なくとも1つの溜め担体(57)は、前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて前記作動方向(B)にかつ/または前記作動方向(B)とは反対方向に前記少なくとも1つの主担体(06)および前記少なくとも1つの移送担体(19)に対して相対的に可動に配置されており、前記少なくとも1つの溜め担体(57)に塗工流体のための中間貯蔵部(404;604;804)が配置されていることを特徴とする請求項12記載の塗工ユニット。
【請求項14】
前記少なくとも1つの主担体(06)は、前記少なくとも1つの移送担体(19)と同じ前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて配置されており、かつ/または前記少なくとも1つの主担体(06)は、前記少なくとも1つの溜め担体(57)と同じ前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて配置されており、かつ/または前記少なくとも1つの溜め担体(57)は、前記少なくとも1つの溜め担体(57)と同じ前記少なくとも1つのリニアガイド(07)によりガイドされて配置されていることを特徴とする請求項12または13記載の塗工ユニット。
【請求項15】
前記少なくとも1つの溜め担体(57)は、その最寄りの前記主担体(06)に対して相対的にリニアに可動に配置されており、前記少なくとも1つの溜め担体(57)は、懸架部(59)を介して前記主担体(06)に結合されていることを特徴とする請求項12または13または14記載の塗工ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1および請求項2の上位概念部に記載の、ポジショニング装置と格納体装置とを備える塗工ユニットに関する。
【0002】
フレキソ印刷部では、通常、アニロックスローラと、取り換え可能な上張りを有する版シリンダとが使用される。アニロックスローラの周面の特性は、その際、コーティング剤または塗工流体の転移量に対してかなりの影響を示す。それゆえ、印刷ジョブ毎に適したアニロックスローラを使用することが一般的である。アニロックスローラを組み付け、取り外し、または交換することができるようにした様々な装置が公知である。
【0003】
独国実用新案第202005006367号明細書により、供給ローラ用の格納体装置を備える塗工ユニットが公知である。供給ローラは、側方より軸受装置から取り出され、運搬リフトにより下降され、その後、引き続き側方より格納体装置内に収められる。
【0004】
米国特許第6718876号明細書により、版シリンダと供給ローラとが1つの共通のねじ山付きスピンドルに軸承されており、ねじ山付きスピンドルの回転によりともに下降され得る塗工ユニットが公知である。
【0005】
独国特許出願公開第19805898号明細書により、様々なシリンダがそれぞれ固有のスピンドルドライブを有する塗工ユニットが公知である。
【0006】
独国特許出願公開第19937796号明細書により、位置固定のねじ山付きスピンドルが配置されており、ねじ山付きスピンドルに、固有の駆動部と、それぞれの駆動車とを介して、それぞれのシリンダが支持され得る塗工ユニットが公知である。
【0007】
独国特許出願公開第102008016598号明細書により、供給ローラのための、印刷部より上に配置される格納体装置を備える塗工ユニットが公知である。
【0008】
独国特許出願公開第102007003975号明細書により、印刷部を備え、4つの格納体収容部を有するマガジンが印刷部より上に配置可能であり、ローラがクレーンにより印刷部と格納体スペースとの間で交換可能である塗工ユニットが公知である。
【0009】
独国特許出願公開第102005024502号明細書により、取り替え可能なアニロックスローラを有するフレキソ印刷部が公知である。一実施例は、リニアガイドを有するポジショニング装置を有している。別の一実施例は、可動の転位装置と、複数の格納体収容部とを有する格納体装置を有し、格納体収容部は、様々な格納体ポジションに配置可能である。
【0010】
欧州特許出願公開第1767362号明細書により、ローラ載置領域と、旋回可能かつテレスコピックに走出可能な操作装置を有するポジショニング装置とを有し、操作装置により、アニロックスローラは、印刷部から上方に取り出し可能かつローラ載置領域に供給可能であるフレキソ印刷部が公知である。
【0011】
独国特許出願公開第19962425号明細書により、アニロックスローラを、ハンドリング装置の、リニアに可動の構成部分により持ち上げ得るフレキソ印刷部が公知である。ローラを格納体ポジションに移すには、これに対して直交するように配向された方向でのさらなるリニアな運動または付加的な旋回運動が実施されなければならない。
【0012】
DE69122688T2により、3つのアニロックスローラが、旋回可能なフレーム内に配置されており、これにより代わる代わる版シリンダと接触させられ得るフレキソ印刷部が公知である。
【0013】
独国特許出願公開第19848773号明細書は、複数の印刷部を有し、印刷部内にそれぞれ1つのガイド軌道が配置されており、ガイド軌道上を印刷ローラ軸受ブロックも、アニロックスローラ軸受ブロックも可動であるフレキソ印刷機械を示している。アニロックスローラ軸受ブロックには、レバーが旋回可能に結合されており、レバーは、取り出し可能なチャンバドクタを固定するために用いられる。このレバーは、ガイド軌道に関してアニロックスローラ軸受ブロックとともにのみ可動である。
【0014】
欧州特許出願公開第0884175号明細書および独国特許出願公開第19819389号明細書により、アニロックスローラ用のマガジンを有し、マガジンは、各格納体収容部のために保持手段を有し、保持手段は、マガジンに取り付けられており、マガジンとともに回転可能に配置されているそれぞれ1つのフレキソ印刷部が公知である。
独国特許発明第4413807号明細書により、アニロックスローラと版シリンダとを持ち上げる装置、塗工部より上に配置される格納体装置を有する塗工ユニットが公知である。持ち上げる装置に対して付加的に、アニロックスローラと版シリンダとを互いにかつインプレッションシリンダから離反させることができるキャリッジが配置されており、これにより、アニロックスローラと版シリンダとが、持ち上げる装置に対して適切な位置にもたらされる。
DE69400025T2および欧州特許出願公開第1005982号明細書により、アニロックスローラが、格納体領域へと上向きに移動させられ、その後、複数の格納体収容部のうちの1つの格納体収容部へと側方に移動させられる塗工ユニットがそれぞれ公知である。
【0015】
本発明の根底にある課題は、ポジショニング装置と格納体装置とを備える塗工ユニットを提供することである。
【0016】
上記課題は、本発明において請求項1の特徴および請求項2の特徴により解決される。
【0017】
塗工ユニットは、少なくとも1つのインプレッションシリンダと、少なくとも1つの版シリンダと、少なくとも1つの供給ローラとを有する少なくとも1つの塗工部、および少なくとも1つのポジショニング装置を備えている。好ましくは、塗工ユニットは、少なくとも1つのフレキソ塗工部を備えている。
【0018】
ポジショニング装置は、少なくとも1つのリニアガイドを有している。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、ポジショニング装置が、少なくとも1つの主担体を有し、さらに好ましくは、少なくとも1つの主担体が、好ましくは、少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされて、かつ/または少なくとも1つのリニアガイドに沿ってガイドされて作動方向にかつ/または作動方向とは反対方向に特にリニアに可動に配置されており、かつ/または少なくとも1つの主担体に、さらに好ましくは、版シリンダが少なくとも1つの転がり軸受により回転可能に配置されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、ポジショニング装置が、少なくとも1つの移送担体を有し、さらに好ましくは、少なくとも1つの移送担体が、好ましくは、少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされて、かつ/または少なくとも1つのリニアガイドに沿ってガイドされて特にリニアに可動に配置されており、具体的には、作動方向にかつ/または作動方向とは反対方向に、特に少なくとも1つの主担体に対して相対的にかつ/またはフレキソ塗工部の架構に対して相対的に可動に配置されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの移送担体に、さらに好ましくは、軸受収容部の、少なくとも1つの供給ローラに配置される転がり軸受を収容するために形成されている少なくとも1つの構成部分が配置されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、作動方向は、少なくとも1つの鉛直方向から最高45°および/または最高30°および/または最高10°だけ逸れており、かつ/または最高5°だけ逸れており、かつ/または作動方向は、鉛直方向に対して平行に配向されていることを特徴としている。
【0019】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの軸受収容部が配置されており、軸受収容部は、供給ローラの少なくとも1つの転がり軸受を受けるために設けられており、軸受収容部の、それぞれの少なくとも1つの転がり軸受のための少なくとも1つの載置箇所または載置面を有する少なくとも1つの構成部分が、持続的にそれぞれの移送担体に配置されており、軸受収容部の、それぞれの載置箇所または載置面と接触させてそれぞれの転がり軸受を固定する少なくとも1つの固定箇所または固定面を有する少なくとも1つの別の構成部分が、持続的にそれぞれの主担体に配置されていることを特徴としている。特にこれにより、供給ローラは、好ましくは、特に簡単かつ確実に配置され、かつ/または取り出され得る。
【0020】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、軸受収容部のこの少なくとも1つの構成部分が、供給ローラが軸受収容部により支持されて供給ポジションに配置されている位置から出発して、ローラ作動路より長い少なくとも1つのリニアガイドに沿ったかつ/または少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされた特に直線状の区間にわたって可動に配置されていることを特徴としている。こうして軸受収容部は、相応の供給ローラを格納体装置内に下ろし、格納体装置により実施されるべき供給ローラの移動を可能にすることができる。
【0021】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、ポジショニング装置が、少なくとも1つの溜め担体を有し、少なくとも1つの溜め担体は、少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされて、かつ/または少なくとも1つのリニアガイドに沿ってガイドされて特にリニアに可動であり、具体的には、作動方向にかつ/または作動方向とは反対方向に、特に少なくとも1つの主担体に対しても、少なくとも1つの移送担体に対しても相対的に可動であることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの溜め担体に、塗工流体のための中間貯蔵部が配置されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、溜め担体が、作動方向に見て少なくとも部分的に少なくとも1つの主担体と、少なくとも1つの移送担体との間に配置されていることを特徴としている。こうして相応の塗工流体溜めは、少なくとも多大な追加手間なしに版シリンダに対して相対的に、特に供給ローラとともに移動させることができ、それにもかかわらず必要なときに供給ローラは、同じガイドに沿ってより大きな区間にわたって離間され、その際、塗工流体溜めからも離間させることができる。特にこのことは、供給ローラの特に簡単な取り替えを可能にする。
【0022】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの版シリンダが、フレキソ版シリンダとして形成されており、かつ/または少なくとも1つの供給ローラが、アニロックスローラとして形成されており、かつ/または少なくとも1つの中間貯蔵部が、チャンバドクタとして形成されており、かつ/または少なくとも1つの版シリンダが、少なくとも1つのインプレッションシリンダの下に配置されており、かつ/または格納体収容部とは、供給ローラを収容するために設けられた規定された空間領域と解すべきであることを特徴としている。
【0023】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの主担体が、少なくとも1つの移送担体と同じ少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされて配置されており、かつ/または少なくとも1つの主担体が、少なくとも1つの溜め担体と同じ少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされて配置されており、かつ/または少なくとも1つの溜め担体が、少なくとも1つの溜め担体と同じ少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされて配置されており、かつ/または少なくとも1つの主担体と、少なくとも1つの移送担体と、少なくとも1つの溜め担体とが、同じ少なくとも1つのリニアガイドによりガイドされて配置されていることを特徴としている。こうしてすべての関連運動が、装置のできる限り簡単な構成で可能である。
【0024】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、塗工ユニットが、少なくとも1つの主位置調整装置を備え、主位置調整装置により、塗工ユニットの架構に対して相対的な、少なくとも1つの主担体の相対位置が定められており、主位置調整装置は、少なくとも1つの主離間作動駆動部を有することを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、塗工ユニットが、少なくとも1つの移送位置調整装置を備え、移送位置調整装置により、塗工ユニットの少なくとも1つの主担体に対して相対的な、少なくとも1つの移送担体の相対位置が定められており、移送位置調整装置は、少なくとも1つの移送駆動部を有することを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの溜め担体が、その最寄りの主担体に対して相対的にリニアに可動に配置されており、少なくとも1つの溜め担体は、懸架部を介してこの主担体に結合されていることを特徴としている。好ましくは、この懸架部は、一方では、主担体と、他方では、溜め担体との間の、制限され、作動方向にかつ/または作動方向とは反対方向に配向された相対運動を可能にする。
【0025】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、ポジショニング装置が特に調整可能な少なくとも1つの押進ストッパを有し、押進ストッパは、一方では、少なくとも1つの移送担体と、他方では、少なくとも1つの溜め担体との間の接触のための接触要素として設けられていることを特徴としている。而して、溜め担体を移動させるための付加的な駆動部が設けられる必要がない。
【0026】
塗工ユニットは、供給ローラを格納する少なくとも1つの格納体装置を備える。少なくとも1つの格納体装置は、好ましくは塗工部より下に配置されている。格納体装置は、それぞれ1つの供給ローラを収容する少なくとも2つの格納体収容部を有する。さらに好ましくは、格納体装置は、それぞれ1つの供給ローラを収容する少なくとも3つかつ/または少なくとも4つの格納体収容部を有し、かつ/または格納体収容部とは、供給ローラを収容するために設けられた規定された空間領域と解すべきである。格納体装置が少なくとも1つの可動の転位装置を有し、転位装置により、少なくとも2つの格納体収容部は、可動であり、様々な格納体ポジションに配置可能である。
【0027】
少なくとも1つの供給ローラは、少なくとも1つの移送担体により、専らリニアなローラ作動路に沿って可動である。少なくとも1つのポジショニング装置により、少なくとも1つの供給ローラが専らリニアなローラ作動路に沿って可動であり、ローラ作動路の一方の端は、供給ポジションと一致しており、他方の端は、格納体ポジションの1つと一致している。この特に第1の格納体ポジションは、取り替えポジションである。ローラ作動路は、好ましくは作動方向にかつ/または作動方向とは反対方向に延びている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、格納体収容部が取り替えポジションに配置されているとき、供給ローラが作動方向にまたは作動方向とは反対方向に、一方では、この格納体収容部と、他方では、格納体装置を塗工部と結ぶローラ作動路の、この格納体装置から離れた領域との間で移送可能であることを特徴としている。特にこれにより、好ましくは、特に簡単かつ/または高速のローラ作動路および/または特に簡単でエラーの起こりにくい装置が得られる。
【0028】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、格納体ポジションの少なくとも1つの特に第2の格納体ポジションが、積み替えポジションであり、格納体収容部が積み替えポジションに配置されているとき、供給ローラが、特にリニアな積み替え路に沿って積み替え方向にかつ/または積み替え方向とは反対方向に、一方では、この格納体収容部と、他方では、積み替え領域、特に塗工ユニットの積み替え領域との間で移送可能であることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、積み替え方向は、少なくとも1つの水平方向から最高30°および/または最高20°および/または最高10°および/または最高5°だけ逸れており、または水平に方向付けられていることを特徴としている。こうして、塗工ユニットに対する供給ローラの簡単な供給および導出が可能とされている。
【0029】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、格納体収容部、特に、転位装置と相互作用関係にあるこのような格納体収容部が、少なくとも、それぞれの供給ローラのローラジャーナルまたはローラ胴部との接触のために設けられた、特に塗工ユニットの架構に対して相対的に可動のそれぞれの少なくとも1つの内側制限面によっても定められていることを特徴としている。少なくとも1つの内側制限面は、好ましくは転位装置の面である。
【0030】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、可能なすべての格納体ポジションの第1の部分の1つの格納体ポジションに配置されているこのような格納体収容部が、付加的に少なくとも、それぞれの供給ローラのローラジャーナルまたはローラ胴部との接触のために設計され、特に塗工ユニットの架構に対して相対的に位置固定に配置されるそれぞれの少なくとも1つの外側制限面によっても定められていることを特徴としている。好ましくは、転位装置および内側制限面は、外側制限面に対して相対的に可動に配置されている。こうして、できる限り少ない装置手間で、格納体装置内での供給ローラの確実なハンドリングが達成され得る。
【0031】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、格納体装置が、少なくとも1つの外側制限体を有し、外側制限体は、位置固定、特に塗工ユニットの架構に対して相対的に位置固定に配置されており、少なくとも1つの外側制限面は、少なくとも1つの外側制限体の面であることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの転位装置が、特に位置固定の格納体軸線周りに旋回可能かつ/または回転可能に配置されており、かつ/または少なくとも1つの転位装置は、少なくとも2つの切欠きを有し、切欠きは、格納体収容部を形成することを特徴としている。
【0032】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、少なくとも2つの切欠きが、それぞれ、格納体軸線に関して半径方向に開いており、かつ/または少なくとも1つの外側制限面は、横方向でのその投影が円弧に相当するように成形されていることを特徴としている。この円弧の中心角は、好ましくは、少なくとも180°である。これにより格納体装置は、できる限り簡単に構成され得る。
【0033】
代替的または付加的に、塗工ユニットは、好ましくは、この円弧の半径が、格納体軸線からの転位装置の最大距離より大きく、かつ/またはこの円弧の半径が、格納体軸線からの転位装置の最大距離より最高20%および/または最高10%および/または最高5%大きいことを特徴としている。
【0034】
本発明の実施例を図面に示し、以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】複数のフレキソ塗工部を有する例示的な加工機械の概略図である(図示のフレキソ塗工部は3つであるが、数は任意である)。
【
図2】複数のフレキソ塗工部と、1つのノンインパクト印刷ユニットとを有する加工機械の概略図である。
【
図3a】下方から塗工するフレキソ塗工部の概略図である。
【
図3b】上方から塗工するフレキソ塗工部の概略図である。
【
図4a】ポジショニング装置を備えるフレキソ塗工ユニットの概略部分図である。
【
図4b】
図4aに対応した、付加的に塗工流体溜めを示す概略図である。
【
図4c】
図4aに対応した、インプレッションシリンダ、版シリンダおよび供給ローラが形成されている概略図である。
【
図5a】保護装置が開放されているとともに、上張りが版シリンダと接触しているときのフレキソ塗工ユニットの概略図である。
【
図5b】
図5aに対応した、上張りが部分的に版シリンダに載せられているときの概略図である。
【
図5c】
図5bに対応した、上張りがさらに版シリンダに載せられているときの概略図である。
【
図5d】
図5cに対応した、上張りが完全に版シリンダに載せられているときの概略図である。
【
図6a】版シリンダが塗工ポジションに配置されており、供給ローラが版シリンダおよび/またはその上張りに接近作動されており、塗工流体溜めが供給ローラと協働するように配置されており、カバー装置が閉鎖されているときのフレキソ塗工ユニットの概略図である。
【
図6b】
図6aに対応した、カバー装置が開放されているときの概略図である。
【
図6c】
図6bに対応した、版シリンダがインプレッションシリンダからさらに離間されて配置されており、供給ローラが格納体装置の格納体収容部内にかつ同時に移送担体と接触しているように配置されているときの概略図である。
【
図6d】
図6cに対応した、移送担体が供給ローラから離間されているときの概略図である。
【
図6e】
図6dに対応した、格納体装置の格納体収容部が、変更された格納体ポジションに配置されているときの概略図である。
【
図8a】塗工ユニットの一方の側における溜め担体とその周辺の概略図である。
【
図8b】
図8aに対応した、塗工ユニットの他方の側における概略図である。
【
図9a】開放された状態における供給ローラ用の軸受収容部の概略図である。
【
図9b】
図9aに対応した、閉鎖された状態における概略図である。
【
図10a】主担体における溜め担体の懸架部の吊った位置の概略図である。
【
図11a】ロック要素が開放された格納体装置の概略図である。
【
図11b】
図11aに対応した、供給ローラが格納装置の積み替えポジションと配送装置との間に存在するときの概略図である。
【
図11c】
図11cに対応した、供給ローラが積み替えポジションに配置されているときの概略図である。
【
図11d】
図11cに対応した、ロック要素が閉鎖されているときの概略図である。
【
図12】供給ローラが格納体装置の格納体収容部内にかつ同時に移送担体と接触しているように配置されているときの塗工ユニットの一部の概略図である。
【0036】
以上および以下では、コーティング剤または印刷流体または塗工流体なる概念には、インクおよび印刷インキの他、プライマ、ニスおよびペースト状の材料も含まれている。好ましくは、印刷流体は、加工機械01、特に印刷機械01により、または加工機械01の少なくとも1つの塗工部414;614;814もしくは塗工ユニット400;600;800、特に、印刷機械01の少なくとも1つの印刷部614もしくは印刷ユニット600により、基材02、特に被印刷物02に転移され、かつ/または転移可能であって、転移時、好ましくは微細に構造化された形態で、かつ/または大面積のものに限らず、好ましくは可視のかつ/または感覚的印象により知覚可能なかつ/または機械的に検出可能なテクスチャを、基材02、特に被印刷物02上に構築する材料である。インクおよび印刷インキは、好ましくは、少なくとも1種の溶剤中における少なくとも1種の色料の溶液または分散剤である。溶剤として考えられるのは、例えば水および/または有機溶剤である。代替的または付加的に印刷流体は、UV光の下で架橋する印刷流体として形成されていてもよい。インクは、比較的低粘度の印刷流体であり、印刷インキは、比較的高粘度の印刷流体である。その際、インクは、好ましくは、バインダを含まないか、または比較的少量のバインダを含んでいるのに対し、印刷インキは、好ましくは、比較的多量のバインダを含み、さらに好ましくは、さらなる助剤を含んでいる。色料は、顔料および/または染料であることができ、顔料は、使用媒体中に不溶である一方、染料は、使用媒体中に可溶である。
【0037】
便宜上、以上および以下では、明示的に区別し、相応に指定しない限り、「印刷インキ」なる表現は、印刷機械において印刷し得る液状または少なくとも流動性の着色流体という意味で解すべきであり、着色流体には、日常語ではより「印刷インキ」なる表現と結び付く、輪転印刷機械での使用に供される比較的高粘度の着色流体のみならず、この比較的高粘度の着色流体に加えて特に低粘度の着色流体、例えば「インク」、特にインクジェットインク、さらには粉末状の着色流体、例えばトナーも含まれる。こうして、以上および以下において、印刷流体および/またはインクおよび/または印刷インキについて述べるときは、特に無色のニスも意図している。好ましくは、以上および以下において、印刷流体および/またはインクおよび/または印刷インキについて述べるときは、特に被印刷物02の前処理、いわゆるプライマコーティングまたはプレコーティング用の剤も意図している。印刷流体の概念に代え、コーティング剤の概念および塗工流体の概念は、同義に解すべきである。塗工流体は、好ましくは非ガス状である。塗工流体は、好ましくは液状および/または粉末状である。
【0038】
加工機械01は、好ましくは印刷機械01として、かつ/または形状付与機械01、特にパンチ加工機械01として形成されている。印刷機械01は、例えばフレキソ印刷機械01として形成されている。
【0039】
好ましくは、加工機械01は、少なくとも1つの印刷部614および/または少なくとも1つの印刷ユニット600を有していれば、特に、基材02を加工する別のユニットを有しているか否かにかかわらず、印刷機械01と称呼される。例えば、印刷機械01として形成された加工機械01は、付加的に、少なくとも1つの別のこのようなユニット400;800;900、例えば少なくとも1つの形状付与ユニット900を有し、形状付与ユニット900は、好ましくはパンチ加工ユニット900として形成されている。好ましくは、加工機械01は、少なくとも1つの形状付与部914および/または少なくとも1つの形状付与ユニット900を有していれば、特に、基材02を加工する別のユニット400;600;800を有しているか否かにかかわらず、形状付与機械01と称呼される。好ましくは、加工機械01は、少なくとも1つのパンチ加工部914および/または少なくとも1つのパンチ加工ユニット900を有していれば、特に、基材02を加工する別のユニット400;600;800を有しているか否かにかかわらず、パンチ加工機械01と称呼される。例えば、形状付与機械01またはパンチ加工機械01として形成された加工機械01は、付加的に、基材02を加工する少なくとも1つの別のユニット400;600;800、例えば少なくとも1つの印刷ユニット600および/または少なくとも1つの印刷部614を有している。加工機械01は、一方では、少なくとも1つの印刷部614および/または少なくとも1つの印刷ユニット600を有し、他方では、少なくとも1つの形状付与部914および/または少なくとも1つの形状付与ユニット900を有している場合は、加工機械01は、それゆえ、印刷機械01としても、形状付与機械01としても形成されている。加工機械01は、一方では、少なくとも1つの印刷部614および/または少なくとも1つの印刷ユニット600を有し、他方では、少なくとも1つのパンチ加工部614および/または少なくともパンチ加工ユニット900を有している場合は、加工機械01は、それゆえ、印刷機械01としても、形状付与機械01、特にパンチ加工機械01としても形成されている。
【0040】
好ましくは、加工機械01は、シート加工機械01として、つまり、シート状の基材02またはシート02、特にシート状の被印刷物02の加工用の加工機械01として形成されている。例えばシート加工機械01は、シート印刷機械01として、かつ/またはシート形状付与機械01として、かつ/またはシートパンチ加工機械01として形成されている。加工機械01は、さらに好ましくは、段ボールシート加工機械01として、つまり、段ボールからなるシート状の基材02またはシート02、特に、段ボールからなるシート状の被印刷物02の加工用の加工機械01として形成されている。さらに好ましくは、加工機械01は、シート印刷機械01として、特に段ボールシート印刷機械01として、つまり、段ボールからなるシート状の基材02またはシート02、特に、段ボールからなるシート状の被印刷物02のコーティングおよび/または印刷用の印刷機械01として形成されている。例えば印刷機械01は、ノンインパクト印刷法で作業する印刷機械01として、かつ/または印刷版ありの印刷法で作業する印刷機械01として形成されている。好ましくは、印刷機械01は、ノンインパクト印刷機械01、特にインク噴射式印刷機械01として、かつ/またはフレキソ印刷機械01として形成されている。そのことから矛盾が生じない限り、加工機械01は、代替的または付加的にウェブ加工機械01、特にロール印刷機械01として形成されている。
【0041】
明示的に区別しない限り、ここでは、シート状の基材02、特に被印刷物02、特にシート02の概念に、原則、面状にかつ切片で存在するあらゆる基材02、つまり平板状またはプレート状に存在する基材02、つまり平板あるいはプレートも含まれる。そのように定義したシート状の基材02あるいはシート02は、例えば紙または厚紙から、すなわち紙シートまたは厚紙シートとして、またはプラスチック、ボール紙、ガラスまたは金属からなるシート02、平板または場合によってはプレートにより形成されている。さらに好ましくは、基材02は、段ボール02、特に段ボールシート02である。シート02の厚さとは、好ましくは、シート02の最大の面に対して直交する寸法と解すべきである。この最大の面は、主面とも称呼する。シート02の厚さは、例えば少なくとも0.1mm、さらに好ましくは、少なくとも0.3mm、なおもさらに好ましくは、少なくとも0.5mmである。まさに段ボールシート02の場合は、それよりも明らかに大きな厚さ、例えば少なくとも4mm、さらには10mm以上の厚さも一般的である。段ボールシート02は、比較的安定性が高く、それゆえ曲げ難い。加工機械01を相応に適応させることで、それゆえ、厚みのあるシート02の加工は容易となる。
【0042】
加工機械01は、好ましくは複数のユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000を有している。その際、ユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000とは、それぞれ、好ましくは、機能的に協働する、特に、シート02の好ましくはそれ自体で完結した加工工程を実施することができるように機能的に協働する一群の装置と解すべきである。例えばユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000の少なくとも2つ、好ましくは、少なくとも3つ、さらに好ましくはすべてのユニットは、モジュール100;200;300;400;600;700;800;900;1000として形成されているか、または少なくともそれぞれ1つのモジュールに割り当てられている。モジュール100;200;300;400;600;700;800;900;1000とは、その際、特に、それぞれのユニット、または複数のユニットからなる集合体であって、好ましくは、少なくとも1つの搬送手段、ならびに/または少なくとも1つの固有の開ループおよび/もしくは閉ループ制御可能な駆動部を有し、かつ/または独立して機能可能なモジュール、ならびに/またはそれぞれそれ自体で製造され、かつ/またはそれぞれそれ自体で組み立てられる機械単位もしくは機能的な構成群として形成されているユニットまたは集合体と解すべきである。ユニットまたはモジュールの固有の開ループおよび/もしくは閉ループ制御可能な駆動部とは、特に、このユニットまたはモジュールの構成部材の動作を駆動するために用いられ、かつ/または基材02、特にシート02を、このそれぞれのユニットまたはモジュールを通してかつ/またはこのそれぞれのユニットまたはモジュールの少なくとも1つの作用領域を通して搬送するために用いられ、かつ/またはそれぞれのユニットまたはモジュールの、シート02との接触用に設けられた少なくとも1つの構成部材を直接的または間接的に駆動するために用いられる駆動部と解すべきである。加工機械01のユニットのこれらの駆動部は、好ましくは、特に位置制御される電気モータとして形成されている。
【0043】
好ましくは、各ユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000は、少なくとも1つの駆動開ループ制御器および/または少なくとも1つの駆動閉ループ制御器を有し、駆動開ループ制御器および/または駆動閉ループ制御器は、それぞれのユニットのそれぞれの少なくとも1つの駆動部に割り当てられている。個々のユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000の駆動開ループ制御器および/または駆動閉ループ制御器は、好ましくは、個々に、かつ互いに独立して運転可能である。さらに好ましくは、個々のユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000の駆動開ループ制御器および/または駆動閉ループ制御器は、回路技術的に、特に少なくとも1つのバスシステムにより、加工機械01の複数またはすべてのユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000の駆動部の互いに調整された開ループおよび/または閉ループ制御が行われ、かつ/または行われ得るように、互いにかつ/または加工機械01の機械制御部と連繋されており、かつ/または連繋可能である。加工機械01の個々のユニットおよび/または特にモジュールは、それゆえ、少なくともその駆動に関して、好ましくは電子式に互いに調整されて、特に、少なくとも1つの電子式のマスタ軸により運転可能であり、かつ/または運転されている。好ましくは、このために電子式のマスタ軸が、例えば加工機械01の上位の機械制御部によりプリセットされる。上位の機械制御部は、電子式のマスタ軸を生成するために、例えば、しかるべきユニットのしかるべき開ループ制御器および/またはしかるべき閉ループ制御器の構成部分を利用する。好ましくは、複数の、またはさらに好ましくはすべてのユニットは、残りのユニットが加工機械01の運転中にそれに追従し、かつ/または追従し得る主導的立場のユニットとして使用可能であるように形成されている。代替的または付加的に、加工機械01の個々のユニットは、少なくともその駆動に関して例えば機械的に互いに同期されており、かつ/または同期可能である。好ましくは、加工機械01の個々のユニットは、しかし、少なくともその駆動に関して機械的に互いに切り離されている。
【0044】
特に断りのない限り、加工機械01のユニットは、好ましくは、それぞれ、シート02用に設けられた搬送路の、それぞれのユニットにより定められた区画が少なくとも略フラットであり、さらに好ましくは、完全にフラットであることを特徴としている。シート02用に設けられた搬送路の略フラットな区画とは、その際、少なくとも2メートル、さらに好ましくは、少なくとも5メートル、なおもさらに好ましくは、少なくとも10メートル、なおもさらに好ましくは、少なくとも50メートルの最小曲率半径を有する区画と解すべきである。完全にフラットな区画は、無限大の曲率半径を有し、これにより同じく、略フラットであり、これにより同じく、少なくとも2メートルの最小曲率半径を有している。特に断りのない限り、加工機械01のユニットは、好ましくは、それぞれ、シート02用に設けられた搬送路の、それぞれのユニットにより定められた区画が、少なくとも略水平に、さらに好ましくは、専ら水平に延びていることを特徴としている。この搬送路は、好ましくは搬送方向Tで延在している。略水平に延びる、シート02用に設けられた搬送路は、特に、この設けられた搬送路が、それぞれのユニットのすべての領域で、最高30°、好ましくは、最高15°、さらに好ましくは、最高5°だけ少なくとも1つの水平方向から偏倚、つまり折れているただ1つまたは複数の方向を有していることを意味している。搬送路の方向は、その際、特に、方向が測定される箇所でシート02が搬送される方向である。シート02用に設けられた搬送路は、好ましくは、シート02がフィーダパイル104から取り出される箇所において始まっている。
【0045】
加工機械01は、好ましくは、少なくとも1つの基材供給装置100を有し、基材供給装置100は、さらに好ましくは、ユニット100、特に基材供給ユニット100として、かつ/またはモジュール100、特に基材供給モジュール100として形成されている。特にシート加工機械01の場合、少なくとも1つの基材供給装置100は、好ましくは、シートフィーダ100および/またはシートフィーダユニット100および/またはシートフィーダモジュール100として形成されている。
【0046】
加工機械01は、例えば、コンディショニング装置200として形成される少なくとも1つのユニット200、特にコンディショニングユニット200を有し、ユニット200は、さらに好ましくは、モジュール200として、特にコンディショニングモジュール200として形成されている。このようなコンディショニング装置200は、例えば準備装置200として、または後処理装置として形成されている。加工機械01は、好ましくは、準備装置200として形成される少なくとも1つのユニット200、特に準備ユニット200を有し、ユニット200は、さらに好ましくは、モジュール200として、特に準備モジュール200として形成されており、コンディショニング装置200をなしている。加工機械01は、好ましくは、少なくとも1つの後処理装置を有している。
【0047】
加工機械01は、好ましくは、少なくとも1つの見当装置300を有している。少なくとも1つの見当装置300は、例えば、見当装置300として形成される少なくとも1つのユニット300、特に見当ユニット300であり、ユニット300は、さらに好ましくは、モジュール300として、特に見当モジュール300として形成されている。少なくとも1つの見当装置300は、代替的には、基材供給装置100または別のユニットの構成部分として形成されている。
【0048】
加工機械01は、好ましくは、少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800を有し、塗工ユニット400;600;800は、さらに好ましくは、モジュール400;600;800、特に塗工モジュール400;600;800として形成されている。少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800は、機能および/または塗工法に応じて配置および/または構成されている。少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、それぞれの少なくとも1つの塗工流体またはコーティング剤をシート02の全面および/または部分面に塗工するために用いられる。塗工ユニット400;600;800の一例は、プライマコーティングユニット400であり、プライマコーティングユニット400は、特にプライマ剤を基材02、特にシート02に塗工するために用いられる。塗工ユニット400;600;800の別の一例は、印刷ユニット600であり、印刷ユニット600は、特に印刷インキおよび/またはインクを基材、特にシート02に塗工するために用いられる。塗工ユニット400;600;800の別の一例は、ニス引きユニット800であり、ニス引きユニット800は、特にニスを基材02、特にシート02に塗工するために用いられる。
【0049】
特に、これにより塗工可能な塗工流体の機能によらず、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、その塗工法に関して区別される。塗工ユニット400;600;800の一例は、有版式の塗工ユニット400;600;800であり、有版式の塗工ユニット400;600;800は、特に、少なくとも1つの確固とした、有体の、好ましくは取り換え可能な印刷版を有している。有版式の塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、平版印刷法、特にオフセット平版印刷法で、かつ/または凹版印刷法で、かつ/または凸版印刷法で、特に好ましくはフレキソ印刷法で作業する。相応の塗工ユニット400;600;800は、この場合、例えばフレキソ塗工ユニット400;600;800、特にフレキソ塗工モジュール400;600;800である。塗工ユニット400;600;800の別の一例は、印刷版なしの塗工ユニット400;600;800またはノンインパクト塗工ユニット400;600;800、特に印刷版なしの塗工モジュール400;600;800またはノンインパクト塗工モジュール400;600;800であり、これらの塗工モジュール400;600;800は、特に確固とした印刷版なしに作業する。印刷版なしの印刷ユニット400;600;800またはノンインパクト印刷ユニット400;600;800は、例えばイオノグラフィック法および/またはマグネトグラフィック法および/またはサーモグラフィック法および/または電子写真および/またはレーザ印刷で、かつ/または特に好ましくはインク噴射式印刷法またはインクジェット印刷法で作業する。塗工ユニット400;600;800は、この場合、相応に例えばインク噴射式塗工ユニット400;600;800、特にインク噴射式塗工モジュール400;600;800である。
【0050】
各塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、それぞれの少なくとも1つの塗工部414;614;814を備えている。例えばそれぞれの塗工ユニット400;600;800は、付加的に、さらに少なくとも1つの駆動部M1;M2;M3;M4;M6;M7および/または少なくとも1つの架構427;627;827および/または少なくとも1つの別の構成部材を備えている。
【0051】
塗工ユニット400;600;800とは、特に、少なくともプライマ剤の塗工にも好適なこのようなユニット400;600;800とも解すべきである。このような塗工ユニット400が、プライマ剤を塗工するために設けられている限りにおいて、塗工ユニット400は、プライマコーティングユニット400とも称呼される。塗工部414;614;814とは、特に、少なくともプライマ剤の塗工にも好適なこのような塗工部414;614;814とも解すべきである。このような塗工部414が、プライマ剤を塗工するために設けられている限りにおいて、塗工部414は、プライマコーティング部414とも称呼される。各プライマコーティングユニット400は、好ましくは、それぞれの少なくとも1つのプライマコーティング部414を備えている。加工機械01は、好ましくは、プライマコーティング装置400として形成される少なくとも1つのユニット400、特にプライマコーティングユニット400を有し、ユニット400は、さらに好ましくは、モジュール400として、特にプライマコーティングモジュール400として形成されている。
【0052】
塗工ユニット400;600;800とは、特に、少なくとも印刷インキの塗工にも好適なこのようなユニット400;600;800とも解すべきである。印刷インキを塗工するためにこのような塗工ユニット600が設けられている限りにおいて、塗工ユニット600は、印刷ユニット600とも称呼される。塗工部414;614;814とは、特に、少なくとも印刷インキの塗工にも好適なこのような塗工部414;614;814とも解すべきである。印刷インキを塗工するためにこのような塗工部614が設けられている限りにおいて、塗工部614は、印刷部614とも称呼される。各印刷ユニット600は、好ましくは、それぞれの少なくとも1つの印刷部614を備えている。加工機械01は、好ましくは、印刷ユニット600として形成される少なくとも1つのユニット600を有し、ユニット600は、さらに好ましくは、モジュール600として、特に印刷モジュール600として形成されている。
【0053】
塗工ユニット400;600;800とは、特に、少なくともニスの塗工にも好適なこのようなユニット400;600;800とも解すべきである。ニスを塗工するためにこのような塗工ユニット800が設けられている限りにおいて、塗工ユニット800は、ニス引きユニット800とも称呼される。塗工部414;614;814とは、特に、少なくともニスの塗工にも好適なこのような塗工部414;614;814とも解すべきである。ニスを塗工するためにこのような塗工部814が設けられている限りにおいて、塗工部814は、ニス引き部814とも称呼される。各ニス引きユニット800は、好ましくは、それぞれの少なくとも1つのニス引き部814を備えている。加工機械01は、好ましくは、ニス引き装置800として形成される少なくとも1つのユニット800、特にニス引きユニット800を有し、ユニット800は、さらに好ましくは、モジュール800として、特にニス引きモジュール800として形成されている。
【0054】
例えば、加工機械01の少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800は、フレキソ塗工ユニット400;600;800として形成されている。代替的または付加的に、加工機械01の少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800は、ノンインパクト塗工ユニット400;600;800、特にインク噴射式塗工ユニット400;600;800として形成されている。例えば、印刷機械01の少なくとも1つの印刷ユニット600は、フレキソ印刷ユニット600として形成されている。代替的または付加的に、印刷機械01の少なくとも1つの印刷ユニット600は、ノンインパクト印刷ユニット600、特にインク噴射式印刷ユニット600として形成されている。代替的または付加的に、例えば、加工機械01の少なくとも1つのプライマコーティングユニット400は、フレキソプライマコーティングユニット400として形成されている。代替的または付加的に、印刷機械01の少なくとも1つのプライマコーティングユニット400は、ノンインパクトプライマコーティングユニット400、特にインク噴射式プライマコーティングユニット400として形成されている。代替的または付加的に、例えば、加工機械01の少なくとも1つのニス引きユニット800は、フレキソニス引きユニット800として形成されている。代替的または付加的に、印刷機械01の少なくとも1つのニス引きユニット800は、ノンインパクトニス引きユニット800、特にインク噴射式ニス引きユニット800として形成されている。
【0055】
例えば、加工機械01の少なくとも1つの塗工部414;614;814は、フレキソ塗工部414;614;814として形成されている。代替的または付加的に、加工機械01の少なくとも1つの塗工部414;614;814は、ノンインパクト塗工部414;614;814、特にインク噴射式塗工部414;614;814として形成されている。例えば、印刷機械01の少なくとも1つの印刷部614は、フレキソ印刷部614として形成されている。代替的または付加的に、印刷機械01の少なくとも1つの印刷部614は、ノンインパクト印刷部614、特にインク噴射式印刷部614として形成されている。代替的または付加的に、例えば、印刷機械01の少なくとも1つのプライマコーティング部414は、フレキソプライマコーティング部414として形成されている。代替的または付加的に、印刷機械01の少なくとも1つのプライマコーティング部414は、ノンインパクトプライマコーティング部414、特にインク噴射式プライマコーティング部414として形成されている。代替的または付加的に、例えば、印刷機械01の少なくとも1つのニス引き部814は、フレキソニス引き部814として形成されている。代替的または付加的に、印刷機械01の少なくとも1つのニス引き部814は、ノンインパクトニス引き部814、特にインク噴射式ニス引き部814として形成されている。
【0056】
加工機械01は、例えば、乾燥装置として形成される少なくとも1つのユニット、特に乾燥ユニットを有し、ユニットは、さらに好ましくは、モジュール、特に乾燥モジュールとして形成されている。代替的または付加的に、例えば、少なくとも1つの乾燥機506および/または少なくとも1つの後乾燥装置507が、好ましくはモジュール100;200;300;400;600;700;800;900;1000として形成される少なくとも1つのユニット100;200;300;400;600;700;800;900;1000の構成部分である。例えば、少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800は、少なくとも1つの乾燥機506および/または少なくとも1つの後乾燥装置507を備え、かつ/または少なくとも1つの搬送装置700および/または少なくとも1つの搬送ユニット700は、少なくとも1つの乾燥機506および/または少なくとも1つの後乾燥装置507を有している。
【0057】
加工機械01は、好ましくは、搬送装置700または搬送手段700として形成される少なくとも1つのユニット700、特に搬送ユニット700を有し、ユニット700は、さらに好ましくは、モジュール700として、特に搬送モジュール700として形成されている。付加的または代替的に、加工機械01は、好ましくは、搬送装置700を例えば別のユニットおよび/またはモジュールの構成部分として有している。
【0058】
加工機械01は、好ましくは、形状付与装置900として形成される少なくとも1つのユニット900、特に形状付与ユニット900を有し、ユニット900は、さらに好ましくは、モジュール900として、特に形状付与モジュール900として形成されている。好ましくは、加工機械01は、パンチ加工ユニット900として形成される少なくとも1つの形状付与ユニット900を有している。少なくとも1つの形状付与装置900は、好ましくは、ロータリパンチ900として形成されている。
【0059】
加工機械01は、好ましくは、基材排出装置1000として形成される、特にシートデリバリ1000として形成される少なくとも1つのユニット1000、特にデリバリユニット1000を有し、ユニット1000は、さらに好ましくは、モジュール1000として、特にデリバリモジュール1000として形成されている。
【0060】
加工機械01は、例えば後続処理装置として形成される少なくとも1つのユニット、特に後続処理ユニットを有し、ユニットは、さらに好ましくは、モジュールとして、特に後続処理モジュールとして形成されている。
【0061】
特にシート02の搬送のために予定された搬送方向Tは、好ましくは、少なくとも略水平、さらに好ましくは、完全に水平に配向された、かつ/または好ましくは、加工機械01の最初のユニットから加工機械01の最後のユニットに、特に、一方では、シートフィーダユニット100あるいは基材供給装置100から、他方では、デリバリユニット1000あるいは基材排出装置1000に向いた、かつ/または好ましくは、シート02が、鉛直の移動または移動の鉛直成分を除き、特に、加工機械01の、基材供給装置100の下流に配置されるユニットとの最初の接触、または加工機械01との最初の接触から、加工機械01との最後の接触まで搬送される方向を向いた方向Tである。見当装置300が、独立したユニット300もしくはモジュール300であるか、または基材供給装置100の構成部分であるかにかかわらず、搬送方向Tは、好ましくは、見当装置300から基材排出装置1000に向かって配向された方向の水平成分が向いた方向Tである。
【0062】
横方向Aは、好ましくは、シート02の搬送方向Tに対して直交するように、かつ/または少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800を通る、シート02の設けられた搬送路に対して直交するように配向された方向である。横方向Aは、好ましくは、水平に配向された方向Aである。加工機械01および/または少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800の作業幅は、好ましくは、少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800を通る、シート02の設けられた搬送路に対して直交するように、さらに好ましくは横方向Aで延在する寸法であることが好ましい。加工機械01の作業幅は、好ましくは、シート02が有していてもよい、加工機械01によりまだ加工することが可能な最大の幅、つまり、特に印刷機械01により処理可能な最大のシート幅に相当する。シート02の幅とは、その際、特に横方向Aでのシート02の寸法と解すべきである。このことは、好ましくは、シート02のこの幅が、シート02の、幅に対して直交する水平の、さらに好ましくは、このシート02の長さをなす寸法よりも大きいか小さいかによらない。加工機械01の作業幅は、好ましくは、少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800の作業幅に相当する。横方向Aは、好ましくは、塗工ユニット400;600;800の版シリンダ402;602;802の回転軸線39に対して平行に配向されている。加工機械01、特にシート加工機械01の作業幅は、好ましくは、少なくとも100cm、さらに好ましくは、少なくとも150cm、なおもさらに好ましくは、少なくとも160cm、なおもさらに好ましくは、少なくとも200cm、なおもさらに好ましくは、少なくとも250cmである。
【0063】
加工機械01は、好ましくは、少なくとも1つのフレキソ塗工部414;614;814を有している。好ましくは、少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800は、フレキソ塗工ユニット400;600;800として形成されている。さらに好ましくは、少なくとも1つの印刷ユニット600は、フレキソ印刷ユニット600として形成されており、かつ/または少なくとも1つのプライマコーティングユニット400は、フレキソプライマコーティングユニット400として形成されており、かつ/または少なくとも1つのニス引きユニット800は、フレキソニス引きユニット800として形成されている。少なくとも1つのフレキソ塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、少なくとも1つのフレキソ塗工部414;614;814を有し、フレキソ塗工部414;614;814は、さらに好ましくは、フレキソプライマコーティング部414として、かつ/またはフレキソ印刷部614として、かつ/またはフレキソニス引き部814として形成されている。
【0064】
少なくとも1つのフレキソ塗工部414;614;814は、好ましくは、少なくとも1つの塗工シリンダ402;602;802を有し、塗工シリンダ402;602;802は、塗工流体を基材02、特にシート02に塗工するために用いられ、特に基材02、特にシート02と接触するために設けられている。塗工シリンダ402;602;802は、好ましくは、版シリンダ402;602;802として、例えばいわゆる凸版シリンダ402;602;802として形成されている。版シリンダ402;602;802は、1つのシリンダ胴部12と、その軸方向の両端部に配置される2つのシリンダジャーナル13とを有している。版シリンダ402;602;802のシリンダジャーナル13には、好ましくは、転がり軸受26が、特に版シリンダ402;602;802を回転可能に軸承すべく、配置されている。版シリンダ402;602;802、特に版シリンダ402;602;802のシリンダ胴部12には、好ましくは、少なくとも1つの特に取り外し可能な上張り04が、少なくとも1つの取り外し可能な塗工版04、特にプライマコーティング版04または印刷版04またはニス引き版04の形態で配置されており、かつ/または配置可能である。この上張り04は、好ましくは、どの領域で塗工流体が転移されるべきであり、かつ場合によってはどの領域で塗工流体が転移されるべきでないかを定めるために用いられる。それぞれの上張り04は、特に、基材02、特にシート02に全面的に塗工流体を施すために用いられ得る。それぞれの上張り04は、好ましくは、少なくとも1つの相応の保持装置、特にクランプ装置および/または締め付け装置により塗工シリンダ402;602;802の周面に配置可能であり、かつ/または配置されており、好ましくは、固定可能であり、かつ/または固定されている。好ましくは、版シリンダ駆動部M2と称呼される少なくとも1つの駆動部M2が配置されており、駆動部M2により、少なくとも1つの塗工シリンダ402;602;802は、その回転軸線39周りに回動可能および/または回転可能である。少なくとも1つの版シリンダ駆動部M2は、好ましくはモータM2として、さらに好ましくは、特に位置制御される電気モータM2として形成されている。
【0065】
少なくとも1つのフレキソ塗工部414;614;814は、好ましくは、少なくとも1つのインプレッションシリンダ408;608;808を有している。インプレッションシリンダ408;608;808は、1つのシリンダ胴部14と、その軸方向の両端部に配置される2つのシリンダジャーナル16とを有している。インプレッションシリンダ408;608;808のシリンダジャーナル16には、好ましくは、転がり軸受が、特にインプレッションシリンダ408;608;808を回転可能に軸承すべく、配置されている。インプレッションシリンダ408;608;808は、好ましくは、塗工シリンダ402;602;802と協働するために、かつ/または塗工箇所409;609;809を形成するために設けられている。それぞれの塗工箇所409;609;809は、特に、版シリンダ402;602;802のシリンダ胴部12と、インプレッションシリンダ408;608;808のシリンダ胴部14とが、互いに最も近接し、かつ/または接触している領域である。それぞれのこのような塗工箇所409;609;809は、例えばプライマコーティング箇所409または印刷箇所609またはニス引き箇所809と称呼される。基材02、特にシート02は、加工機械01の運転中、好ましくは、少なくとも1つの塗工箇所409;609;809を通過し、その際、少なくとも一時的に、一方の面で、塗工シリンダ402;602;802、特に塗工シリンダ402;602;802に配置される上張り04と接触し、その他方の面で、インプレッションシリンダ408;608;808と接触する。好ましくは、インプレッションシリンダ駆動部M1と称呼される少なくとも1つの駆動部M1が配置されており、駆動部M1により、少なくとも1つのインプレッションシリンダ408;608;808は、その回転軸線42周りに回動可能および/または回転可能である。少なくとも1つのインプレッションシリンダ駆動部M1は、好ましくはモータM1として、さらに好ましくは、特に位置制御される電気モータM1として形成されている。
【0066】
少なくとも1つのフレキソ塗工部414;614;814は、好ましくは、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803を有し、供給ローラ403;603;803は、さらに好ましくは、アニロックスローラ403;603;803として形成されており、かつ/またはセル構造をその周面に、特にそのローラ胴部17の周面に有している。供給ローラ403;603;803は、1つのローラ胴部17と、その軸方向の両端部に配置される2つのローラジャーナル18とを有している。供給ローラ403;603;803のローラジャーナル18には、好ましくは、転がり軸受27が、特にこの供給ローラ403;603;803を回転可能に軸承すべく、配置されている。少なくとも1つの供給ローラ403;603;803は、好ましくは、版シリンダ402;602;802と接触するようにかつ/または接触可能に配置されている。好ましくは、供給ローラ駆動部M3またはアニロックスローラ駆動部M3と称呼される少なくとも1つの駆動部M3が配置されており、駆動部M3により、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803は、その回転軸線41周りに回動可能および/または回転可能である。少なくとも1つの供給ローラ駆動部M3またはアニロックスローラ駆動部M3は、好ましくはモータM3として、さらに好ましくは、特に位置制御される電気モータM3として形成されている。供給ローラ駆動部M3は、好ましくは、解除可能な結合部を介して、例えばクラッチにより、供給ローラ403;603;803に結合されており、かつ/または結合可能である。この結合部は、好ましくは、供給ローラ403;603;803を格納体装置21内に下ろすべきときに、解除される。
【0067】
少なくとも1つのフレキソ塗工部414;614;814は、好ましくは、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801を有し、塗工流体溜め401;601;801は、例えばプライマ剤溜め401として、かつ/またはインキ溜め601もしくはインク溜め601として、かつ/またはニス溜め801として形成されており、かつ/または使用可能である。好ましくは、塗工流体用の少なくとも1つの中間貯蔵部404;604;804は、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803と接触するようにかつ/または相互作用関係にあるように配置されており、かつ/または配置可能である。この少なくとも1つの中間貯蔵部404;604;804は、好ましくは、チャンバドクタ404;604;804として形成されている。特にアニロックスローラ403;603;803として形成される供給ローラ403;603;803には、つまり、好ましくは、少なくとも1つのチャンバドクタ404;604;804が接触しており、かつ/または相互作用関係にある。好ましくは、チャンバドクタ404;604;804として形成される中間貯蔵部404;604;804は、好ましくは、少なくとも1つの供給管路406;606;806を介して、かつさらに好ましくは、少なくとも1つの排出管路407;607;807も介して、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801と連通している。供給管路406;606;806および/または排出管路407;607;807は、好ましくは、少なくとも1つのポンプ装置と相互作用関係にある。
【0068】
フレキソ塗工部414;614;814の好ましい第1の実施の形態は、基材02、特にシート02および/または被印刷物02に下方から塗工流体を施す、例えば印刷するために設けられている。フレキソ塗工部414;614;814のこの好ましい第1の実施の形態では、版シリンダ402;602;802は、好ましくは、インプレッションシリンダ408;608;808より下に配置され、さらに好ましくは、版シリンダ402;602;802の回転軸線39が鉛直方向Vにおいてインプレッションシリンダ408;608;808のシリンダ胴部14の下方に配置されているように、なおもさらに好ましくは、版シリンダ402;602;802の回転軸線39が鉛直方向Vにおいてインプレッションシリンダ408;608;808の回転軸線42の下方に配置されているように配置されている。フレキソ塗工部414;614;814の第1の実施の形態において、供給ローラ403;603;803は、好ましくは、版シリンダ402;602;802の下方に配置され、さらに好ましくは、供給ローラ403;603;803の回転軸線41が鉛直方向Vにおいて版シリンダ402;602;802のシリンダ胴部12の下方に配置されているように、なおもさらに好ましくは、供給ローラ403;603;803の回転軸線41が鉛直方向Vにおいて版シリンダ402;602;802の回転軸線39の下方に配置されているように配置されている。
【0069】
フレキソ塗工部414;614;814の代替的な第2の実施の形態は、基材02、特にシート02および/または被印刷物02に上方から塗工流体を施す、例えば印刷するために設けられている。フレキソ塗工部414;614;814の第2の実施の形態において、版シリンダ402;602;802は、好ましくは、インプレッションシリンダ408;608;808の上方に配置され、さらに好ましくは、版シリンダ402;602;802の回転軸線39が鉛直方向Vにおいてインプレッションシリンダ408;608;808のシリンダ胴部14の上方に配置されているように、なおもさらに好ましくは、版シリンダ402;602;802の回転軸線39が鉛直方向Vにおいてインプレッションシリンダ408;608;808の回転軸線42の上方に配置されているように配置されている。フレキソ塗工部414;614;814の第2の実施の形態において、供給ローラ403;603;803は、好ましくは、版シリンダ402;602;802の上方に配置され、さらに好ましくは、供給ローラ403;603;803の回転軸線41が鉛直方向Vにおいて版シリンダ402;602;802のシリンダ胴部12の上方に配置されているように、なおもさらに好ましくは、供給ローラ403;603;803の回転軸線41が鉛直方向Vにおいて版シリンダ402;602;802の回転軸線39の上方に配置されているように配置されている。
【0070】
以下に、基材02に下方から塗工流体を施すために設けられたフレキソ塗工部414;614;814の第1の実施の形態によるフレキソ塗工部414;614;814について詳しく説明する。矛盾が生じない限り、この説明は、フレキソ塗工部414;614;814の第2の実施の形態によるフレキソ塗工部414;614;814に転用、特に同様に転用可能である。特に、好ましくは、それぞれの版シリンダ402;602;802は、それがフレキソ塗工部414;614;814の第1の実施の形態によるフレキソ塗工部414;614;814に配置されており、かつ/または使用されるか、あるいはフレキソ塗工部414;614;814の第2の実施の形態によるフレキソ塗工部414;614;814に配置されており、かつ/または使用されるかにかかわらず、同様に構成されている。
【0071】
好ましくは、塗工ユニット400;600;800は、少なくとも1つのポジショニング装置43を有している。少なくとも1つのポジショニング装置43は、好ましくは、少なくとも版シリンダ402;602;802の、特にその回転軸線39の、かつ/または少なくとも1つの供給ローラ403;603;803の、特にその回転軸線41の、かつ/または少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801の配置を互いに相対的に、かつ/または塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に、かつ/またはインプレッションシリンダ408;608;808、特にその回転軸線42に対して相対的に、特に好適に変更し、かつ/または調整するために用いられる。例えば塗工ユニット400;600;800は、2つのポジショニング装置43を備え、好ましくは、第1のポジショニング装置43は、版シリンダ402;602;802の少なくとも1つの第1のシリンダジャーナル13に、かつ/またはインプレッションシリンダ408;608;808の第1のシリンダジャーナル16に、かつ/または供給ローラ403;603;803の第1のローラジャーナル18に、かつ/または塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827の第1の側壁に割り当てられており、かつ好ましくは、第2のポジショニング装置43は、版シリンダ402;602;802の少なくとも1つの第2のシリンダジャーナル13に、かつ/またはインプレッションシリンダ408;608;808の第2のシリンダジャーナル16に、かつ/または供給ローラ403;603;803の第2のローラジャーナル18に、かつ/または塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827の第2の側壁に割り当てられている。第1および第2のポジショニング装置43は、好ましくは、1つのポジショニングシステムの部分であって、好ましくは、少なくとも1つの構成部材、例えば少なくとも1つの駆動部M4、特に少なくとも1つの主離間作動駆動部M4を共有している。
【0072】
好ましくは、一方では、版シリンダ402;602;802は、他方では、インプレッションシリンダ408;608;808は、互いに相対的に可動に配置され、特に少なくとも1つのポジショニング装置43により可動に配置されている。これにより、相応の塗工箇所409;609;809は、好ましくは、加工したい基材02のそれぞれ異なる厚さに適合され得る。さらにこれにより、保守作業、例えば上張り04の取り替えは容易になる。特に、好ましくは、一方では、版シリンダ402;602;802の回転軸線39は、他方では、インプレッションシリンダ408;608;808の回転軸線42は、互いに相対的に可動に配置されている。好ましい一実施の形態において、インプレッションシリンダ408;608;808の回転軸線42は、位置固定に配置され、特にフレキソ塗工部414;614;814および/またはフレキソ塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して位置固定に配置されている。好ましくは、版シリンダ402;602;802の回転軸線39は、特にフレキソ塗工部414;614;814および/またはフレキソ塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に可動に配置され、特にリニアに可動に、さらに好ましくは、作動方向Bまたは主作動方向Bにかつ/または作動方向Bまたは主作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。作動方向Bは、好ましくは、横方向Aに対して直交するように配向されている。作動方向Bは、鉛直方向Vから、好ましくは、最高45°、さらに好ましくは、最高30°、なおもさらに好ましくは、最高20°、なおもさらに好ましくは、最高10°、なおもさらに好ましくは、最高5°だけ逸れ、なおもさらに好ましくは、鉛直方向Vに対して平行に配向されている。
【0073】
好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814は、版シリンダ402;602;802に割り当てられた少なくとも1つの担体06を有し、担体06は、版シリンダ担体06および/または主担体06および/または離間作動担体06とも称呼される。この担体06は、例えば1つのパーツから形成されている。好ましくは、この担体06は、しかし、複数のパーツからなる構成群06として形成されている。さらに好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814は、版シリンダ402;602;802に割り当てられた少なくとも2つのこの種の担体06を有し、版シリンダ402;602;802の2つのシリンダジャーナル13の各々にそれぞれ1つの担体06が割り当てられている。好ましくは、版シリンダ402;602;802は、そのシリンダジャーナル13の各々において、好ましくは、版シリンダ402;602;802を回転可能に軸承するそれぞれ少なくとも1つの転がり軸受26を介して、それぞれの主担体06に結合されている。このために、好ましくは、少なくとも1つの軸受収容部が配置されており、軸受収容部は、さらに好ましくは、少なくとも部分的に、なおもさらに好ましくは、完全に、それぞれの主担体06に結合されており、版シリンダ402;602;802のそれぞれの転がり軸受26を収容し、または収容することができる。
【0074】
少なくとも1つの主担体06は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800あるいはフレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に可動、特にリニアに可動に配置されている。好ましくは、主担体06および/または版シリンダ402;602;802は、フレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されており、作動方向Bは、好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814の作動方向Bとも称呼される。
【0075】
好ましくは、少なくとも1つの主ガイド07が配置されており、主ガイド07は、さらに好ましくは、リニアガイド07として形成されている。好ましくは、少なくとも1つの主担体06は、少なくとも1つの主ガイド07によりガイドされて可動に配置されている。少なくとも1つの主ガイド07は、好ましくは、少なくとも1つの第1のガイドレール07を有し、さらに好ましくは、主担体06毎に少なくとも1つの第1のガイドレール07を有し、なおもさらに好ましくは、主担体06毎にそれぞれ2つの第1のガイドレール07を有している。少なくとも1つの第1のガイドレール07は、好ましくは、第1のリニアガイドレール07として形成されている。好ましくは、少なくとも1つの主担体06は、少なくとも1つのポジショニング装置43の構成部分である。好ましくは、少なくとも1つの第1の主ガイド07は、少なくとも1つのポジショニング装置43の構成部分である。好ましくは、それぞれのポジショニング装置43は、1つの主担体06および/または少なくとも1つの第1のガイドレール07、特に2つの第1のガイドレール07を有している。版シリンダ402;602;802は、つまり、好ましくは、その両シリンダジャーナル13において転がり軸受26を介してそれぞれ1つの主担体06内に軸承されており、主担体06は、少なくとも1つの、特に少なくとも2つのガイドレール07に沿って可動かつ/または配置可能に配置されている。
【0076】
好ましくは、離間作動駆動部M4または主離間作動駆動部M4と称呼される少なくとも1つの駆動部M4が配置されている。少なくとも1つの離間作動駆動部M4は、好ましくは、少なくとも1つの、好ましくは2つの主担体06の位置を、フレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に、かつ/または少なくとも1つの主ガイド07に沿って調整し、かつ/または変更し、かつ/または場合によっては保持するために用いられる。好ましくは、少なくとも1つの主担体06は、作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に、特に第1の離間作動駆動部M4により、かつ/またはフレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの版シリンダ402;602;802は、作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に、特に第1の離間作動駆動部M4により、かつ/またはフレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの第1の離間作動駆動部M4は、少なくとも1つのポジショニング装置43の構成部分であり、さらに好ましくは、両ポジショニング装置43の構成部分である。
【0077】
少なくとも1つの離間作動駆動部M4は、好ましくはモータM4として形成され、さらに好ましくは電気モータM4として、なおもさらに好ましくは位置制御される電気モータM4として形成されている。好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814の少なくとも1つの主伝動機構08が配置されている。少なくとも1つの主伝動機構08は、好ましくは、離間作動駆動部M4のそれぞれの運動を、主担体06の、特に作動方向Bにおけるかつ/または作動方向Bとは反対方向における運動に変換するために用いられる。少なくとも1つの主伝動機構08は、好ましくは、少なくとも1つのポジショニング装置43の構成部分である。少なくとも1つの主伝動機構08は、好ましくは、少なくとも1つの主ねじ山付きロッド09を有している。主ねじ山付きロッド09は、好ましくは、回転可能、特に離間作動駆動部M4により回転可能に軸承されている。好ましくは、主ねじ山付きロッド09のねじ山と協働する少なくとも1つの主相手側ねじ山が、少なくとも1つの主担体06に配置され、特に、少なくとも作動運転中は主担体06に対して相対的に不動に配置されている。少なくとも1つの主ねじ山付きロッド09の回転により、こうしてこの主相手側ねじ山は、主ねじ山付きロッド09に沿って移動され、これにより、少なくとも1つの主担体06は、主ねじ山付きロッド09に沿って移動する。好ましくは、主ねじ山付きロッド09のねじ山軸線は、作動方向Bに対して平行に配向されている。
【0078】
好ましくは、少なくとも2つのこの種の主ねじ山付きロッド09が配置されている。好ましくは、説明したように、2つの主担体06が配置されている。好ましくは、2つの主担体06の各々と、両主ねじ山付きロッド09の少なくとも1つ、さらに好ましくは正確に1つが、説明したように協働する。好ましくは、少なくとも1つのトルク伝達体11が、特に、少なくとも1つの主伝動機構08の構成部分として配置されている。少なくとも1つのトルク伝達体11は、好ましくは、直接的または間接的に離間作動駆動部M4により駆動可能に配置されており、かつ/または軸11として形成されている。少なくとも1つの第1のトルク伝達体11は、好ましくは、トルクを伝達するようにまたはトルクを伝達することができるように少なくとも2つの主ねじ山付きロッド09に結合されて配置され、特に、トルク伝達体11の回動時、両主ねじ山付きロッド09が同期的にそのねじ山軸線周りに回動されるように配置されている。これにより、両主担体06および/または版シリンダ402;602;802の両シリンダジャーナル13は、同時かつ同様に離間作動駆動部M4により作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に移動され得る。
【0079】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800が少なくとも1つの主位置調整装置を備え、主位置調整装置により、塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に少なくとも1つの主担体06の相対位置が定められており、かつ主位置調整装置が少なくとも1つの主離間作動駆動部M4を有することを特徴としている。好ましくは、主位置調整装置は、少なくとも1つの主伝動機構08および/または少なくとも1つの主ねじ山付きロッド09および/または少なくとも1つの主相手側ねじ山および/または少なくとも1つの主離間作動駆動部M4を有している。説明した主伝動機構08および/または離間作動駆動部M4および/または主相手側ねじ山の代わりに、少なくとも1つの主位置調整装置は、代替的に、少なくとも1つの別の駆動コンセプト、例えば、特定ポジションのためのストッパありまたはなしの少なくとも1つの空気圧式および/または液圧式のリニア駆動部を有している。
【0080】
好ましくは、一方では、供給ローラ403,603,803は、他方では、版シリンダ402;602;802は、互いに相対的に可動に配置されている。これにより、相応の塗工箇所409;609;809は、好ましくは、加工したい基材02のそれぞれ異なる厚さに適合され得る。さらにこれにより、保守作業、例えば上張り04の取り替えならびに/または供給ローラ403,603,803のクリーニングならびに/または供給ローラ403,603,803の組み込みおよび/もしくは交換および/もしくは取り外しは、容易になる。特に、好ましくは、一方では、供給ローラ403,603,803の回転軸線41は、他方では、版シリンダ402;602;802の回転軸線39は、互いに相対的に可動に配置され、さらに好ましくは、少なくともリニアに互いに相対的に可動、なおもさらに好ましくは、作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。好ましくは、供給ローラ403,603,803の回転軸線41は、特にフレキソ塗工部414;614;814および/またはフレキソ塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に可動に配置され、特にリニアに可動、さらに好ましくは、作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。
【0081】
好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814は、供給ローラ403;603;803に割り当てられた少なくとも1つの担体19を有し、担体19は、供給ローラ担体19および/またはアニロックスローラ担体19および/または移送担体19とも称呼され、供給ローラ担体19および/またはアニロックスローラ担体19および/または移送担体19としても用いられる。少なくとも1つの移送担体19は、好ましくは、少なくとも1つのポジショニング装置43の構成部分である。この移送担体19は、例えば1つのパーツから形成されている。好ましくは、この移送担体19は、しかし、複数のパーツからなる構成群19として形成されている。さらに好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814は、供給ローラ403;603;803に割り当てられた少なくとも2つのこの種の移送担体19を有し、供給ローラ403;603;803の2つのローラジャーナル18の各々にそれぞれ1つの移送担体19が割り当てられている。好ましくは、供給ローラ403;603;803は、そのローラジャーナル18の各々において、好ましくは、供給ローラ403;603;803を回転可能に軸承するそれぞれ少なくとも1つの転がり軸受27を介してそれぞれの移送担体19に結合されており、かつ/または結合可能である。以上および/または以下において、供給ローラ403;603;803の一方の軸方向の端部に関する態様、特にそのローラジャーナル18および/またはその転がり軸受27および/または割り当てられた移送担体19および/または主担体06および/または軸承および/またはチャンバドクタ401;601;801との協働に関する態様について説明する際に、特に断りがなく、そのことから矛盾が生じない限り、これらの態様は、好ましくは、供給ローラ403;603;803の反対側の軸方向の端部でも同様に形成されている。
【0082】
好ましくは、少なくとも1つの軸受収容部44が配置されており、軸受収容部44は、供給ローラ403;603;803の少なくとも1つの転がり軸受27を受けるために用いられ、かつ/または設けられている。好ましくは、それぞれの移送担体19にこの軸受収容部44の少なくとも1つの構成部分46;47が、特に持続的に配置されている。この軸受収容部44は、好ましくは、少なくとも1つの第1の構成部分47を有し、第1の構成部分47は、さらに好ましくは、下側の構成部分47として形成されており、かつ/または好ましくは、それぞれの供給ローラ403;603;803のそれぞれの少なくとも1つの転がり軸受27のための少なくとも1つの載置箇所48または載置面48を有している。この軸受収容部44は、好ましくは、少なくとも1つの第2の構成部分46を有し、第2の構成部分46は、好ましくは、上側の構成部分46として形成されており、かつ/または好ましくは、それぞれの供給ローラ403;603;803のそれぞれの転がり軸受27をそれぞれの載置箇所48または載置面48と接触させて固定する少なくとも1つの固定箇所49または固定面49を有している。軸受収容部44が閉鎖されているとき、好ましくは、それぞれの少なくとも1つの転がり軸受27は、一方では、第1の構成部分47、特にその載置箇所48または載置面48と、他方では、第2の構成部分46、特にその固定箇所49または固定面49との間で固定、特にクランプされている。
【0083】
可能な第1の実施の形態において、軸受収容部44は、完全に移送担体19に結合され、かつ/または完全に移送担体19の構成部分として形成されている。この場合、軸受収容部44は、好ましくは、その第2の、特に上側の構成部分46が、その他方の、特に下側の構成部分47に対して、かつ移送担体19に対して相対的に、特に上方に、例えば手動でかつ/または自動化されて移動することにより、開放され得る。このような移動は、例えば旋回運動であるか、または旋回運動を含んでいてよい。自動化のために、好ましくは、相応の駆動部が配置されている。代替的には、軸受収容部44は、移送担体19が移動したときに、上側の構成部分46が少なくとも1つの収容部ストッパに押し付けられ、その後、移送担体19がさらに移動したときに、この少なくとも1つの収容部ストッパが、下側の構成部分47に対する上側の構成部分46の、軸受収容部44を閉鎖する相対的な運動を引き起こす軌道内へ、上側の構成部分46を強制することによって、閉鎖される。
【0084】
軸受収容部44の好ましい第2の実施の形態では、軸受収容部44の少なくとも1つの構成部分47が、特に持続的にそれぞれの移送担体19に配置、特に固定されて配置されており、軸受収容部44の少なくとも1つの別の構成部分46が、特に持続的にそれぞれの主担体06に配置されている。一方では、移送担体19と、他方では、主担体06との間の相応の相対運動により、こうして軸受収容部44の構成部分46;47も互いに相対的に動かされ、軸受収容部44は開放あるいは閉鎖される。好ましい一実施の形態において、軸受収容部44の上側の構成部分46は、少なくとも1つのガイド要素52を介して、主担体06に対して少なくとも1つのばね要素51を介して付勢されるように配置されている。こうして相応の転がり軸受27は、一方では、移送担体19と、他方では、主担体06との間の軽微な相対運動の際にも、なおも確実に軸受収容部44内に保持されている(軸受収容部44のこのような第2の実施の形態は、例示的に
図9aおよび9bにも示してある)。
【0085】
少なくとも1つの移送担体19は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800あるいはフレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に可動、特にリニアに可動にかつ/または少なくとも1つのリニアガイド07の少なくとも1つに沿って配置されている。特に、少なくとも1つの移送担体19は、好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06のあらゆる移動をともに行う。このために、少なくとも1つの移送担体19は、好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06に機械的な連結部53を介して連結されている。この連結部53は、好ましくは調整可能である。少なくとも1つの移送担体19は、好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06に対して相対的に可動、特にリニアに可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの移送担体19は、少なくとも1つのガイド07によりガイドされて可動、特にリニアにかつ/または作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの移送担体19は、少なくとも1つの主ガイド07によりガイドされて可動、特にリニアにかつ/または作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの移送担体19は、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06と同じ少なくとも1つの主ガイド07によりガイドされて可動に配置されている。
【0086】
好ましくは、少なくともポジショニング装置43は、移送駆動部M6と称呼される少なくとも1つの駆動部M6を有している。さらに好ましくは、好ましくは2つのポジショニング装置43の各々が、好ましくは少なくとも1つ、さらに好ましくは正確に1つの移送駆動部M6を有している。全体としてフレキソ塗工部414;614;814は、それゆえ、好ましくは少なくとも2つ、さらに好ましくは正確に2つのこのような移送駆動部M6を有している。少なくとも1つの移送駆動部M6は、好ましくは、それぞれの移送担体19の位置を、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06に対して相対的に、かつ/または少なくとも1つの主ガイド07に沿って調整し、かつ/または変更し、かつ/または場合によっては保持するために用いられる。少なくとも1つの移送駆動部M6は、好ましくは、一方では、移送担体19と、他方では、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06との間の連結部53の部分である。好ましくは、少なくとも1つの移送担体19は、特に少なくとも1つのリニアガイド07に沿ってガイドされて作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動、特にそれぞれの移送駆動部M6により、かつ/またはフレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に、かつ/またはフレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06に対して相対的に可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803は、作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動、特に少なくとも1つの移送駆動部M6により、かつ/またはフレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に、かつ/またはフレキソ塗工部414;614;814の少なくとも1つの主担体06に対して相対的に、かつ/または版シリンダ402;602;802に対して相対的に可動に配置されている。
【0087】
少なくとも1つの移送駆動部M6は、好ましくはモータM6として、さらに好ましくは電気モータM6として、なおもさらに好ましくは位置制御される電気モータM6として形成されている。好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814の少なくとも1つの移送伝動機構54が配置されている。少なくとも1つの移送伝動機構54は、好ましくは、それぞれの移送駆動部M6のそれぞれの運動を、移送担体19の、特に作動方向Bにおけるかつ/または作動方向Bとは反対方向における運動に変換するために用いられる。少なくとも1つの移送伝動機構54は、好ましくは、少なくとも1つのポジショニング装置43の構成部分である。少なくとも移送伝動機構54は、好ましくは、少なくとも1つの移送ねじ山付きロッド56を有している。移送ねじ山付きロッド56は、好ましくは、回転可能、特にそれぞれの移送駆動部M6により回転可能に軸承されている。好ましくは、移送ねじ山付きロッド56のねじ山と協働する少なくとも1つの移送相手側ねじ山が、少なくとも1つの移送担体19に配置され、特に、少なくとも作動運転中は移送担体19に対して相対的に不動に配置されている。少なくとも1つの移送ねじ山付きロッド56の回転により、この移送相手側ねじ山は、移送ねじ山付きロッド56に沿って移動され、これにより、少なくとも1つの移送担体19は、移送ねじ山付きロッド56に沿って移動される。好ましくは、移送ねじ山付きロッド56のねじ山軸線は、作動方向Bに対して平行に配向されている。好ましくは、それぞれの移送ねじ山付きロッド56は、一方では、移送担体19と、他方では、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06との間の連結部53の部分である。
【0088】
好ましくは、少なくとも2つのこの種の移送ねじ山付きロッド56が配置されている。好ましくは、説明したように、2つの移送担体19が配置されている。好ましくは、2つの移送担体19の各々と、両移送ねじ山付きロッド56の少なくとも1つ、さらに好ましくは正確に1つが、説明したように協働する。例えば両移送駆動部M6は、同期的に駆動され得る。代替的または付加的に、両移送駆動部M6は、特に、供給ローラ403;603;803の傾斜位置、特に、少なくとも1つの版シリンダ402;602;802に対して相対的に供給ローラ403;603;803の傾斜位置を発生させ、または拡大させ、または減少させ、または解消させるために、個別に動作制御可能である。
【0089】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800が少なくとも1つの移送位置調整装置を備え、移送位置調整装置により、塗工ユニット400;600;800の少なくとも1つの主担体06に対して相対的に少なくとも1つの移送担体19の相対位置が、特に、塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的にそれぞれの主担体06の相対位置に依存せずに定められており、かつ移送位置調整装置が少なくとも1つの移送駆動部M6を有することを特徴としている。好ましくは、移送位置調整装置は、少なくとも1つの移送伝動機構54および/または少なくとも1つの移送ねじ山付きロッド56および/または少なくとも1つの移送相手側ねじ山および/または少なくとも1つの移送駆動部M6を有している。説明した移送伝動機構54および/または移送駆動部M6および/または移送相手側ねじ山の代わりに、少なくとも1つの移送調整装置は、代替的に、少なくとも1つの別の駆動コンセプト、例えば、特定ポジションのためのストッパありまたはなしの少なくとも1つの空気圧式および/または液圧式のリニア駆動部を有している。
【0090】
好ましくはチャンバドクタ401;601;801として形成される少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801は、好ましくは可動に配置されている。特にこのような可動性は、供給ローラ403;603;803を移動させるべきときに、かつ/または置き換えるべきときに、かつ/または組み込むべきときに、かつ/または取り外すべきときに有利である。平常の塗工工程中、好ましくは、チャンバドクタ401;601;801の少なくとも1つのドクタブレード、さらに好ましくは、少なくとも1つの作業ドクタおよび少なくとも1つの閉鎖ドクタは、供給ローラ403;603;803と接触している。さらに好ましくは、平常の塗工工程中、チャンバドクタ401;601;801の側方のシールは、供給ローラ403;603;803と接触している。供給ローラ403;603;803を移動させるべきときは、チャンバドクタ401;601;801を一緒に移動させなければならないか、またはチャンバドクタ401;601;801を供給ローラ403;603;803から離間させるか、あるいは反対に供給ローラ403;603;803をチャンバドクタ401;601;801から離間させなければならない。
【0091】
好ましくは、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801は、一方では、版シリンダ402;602;802、特にその回転軸線39とともに可動に配置され、他方では、版シリンダ402;602;802、特にその回転軸線39に対して相対的に可動にも配置されている。好ましくは、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801は、特にフレキソ塗工部414;614;814および/またはフレキソ塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に可動、特にリニアに、さらに好ましくは作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。
【0092】
好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814は、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801に割り当てられた少なくとも1つの担体57を有し、担体57は、溜め担体57および/またはドクタ担体57とも称呼され、溜め担体57および/またはドクタ担体57としても用いられる。少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801は、好ましくは、直接的または間接的に少なくとも1つの溜め担体57に結合されて配置され、かつ/または少なくとも1つの溜め担体57とともに可動に配置されている。少なくとも1つの溜め担体57は、好ましくは、少なくとも1つのポジショニング装置43の構成部分である。この溜め担体57は、例えば1つのパーツから形成されている。好ましくは、この溜め担体57は、しかし、複数のパーツからなる構成群57として形成されている。例えば、好ましくはピボットジョイント58として形成される少なくとも1つの結合装置58は、少なくとも1つの溜め担体57に、特に、少なくとも1つの溜め担体57の部分として配置されている。好ましくは、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801は、少なくとも1つの結合装置58を介して少なくとも1つの溜め担体57の少なくとも一部と結合されている。さらに好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814は、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801に割り当てられた少なくとも2つのこの種の溜め担体57を有し、溜め担体57の各々は、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801の1つの軸方向の端部に割り当てられている。好ましくは、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801は、その軸方向の端部の各々において、それぞれ少なくとも1つの結合装置58を介してそれぞれの溜め担体57に結合されており、かつ/または結合可能である。以上および/または以下において、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801の一方の軸方向の端部に関する態様、特に割り当てられた溜め担体57および/または主担体06および/または移送担体19および/または供給ローラ403;603;803との協働に関する態様について説明する際に、特に断りがなく、そのことから矛盾が生じない限り、これらの態様は、好ましくは、少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801の反対側の軸方向の端部でも同様に形成されている。
【0093】
少なくとも1つの溜め担体57は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800あるいはフレキソ塗工部414;614;814の架構427;627;827に対して相対的に可動、特にリニアに可動に配置されている。少なくとも1つの溜め担体57は、好ましくは、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06に対して相対的に可動、特にリニアに可動に配置されている。少なくとも1つの溜め担体57は、好ましくは、懸架部59を介してフレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06に結合されている。懸架部59は、好ましくは、一方では、主担体06と、他方では、溜め担体57との間の、制限された、特に受動的な、特に作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に配向された相対運動を可能にする。好ましくは、この相対運動は、最高15cm、さらに好ましくは、最高10cm、なおもさらに好ましくは、最高5cmに制限されている。好ましくは、このような相対運動は、少なくとも5mmの長さにわたって、さらに好ましくは、少なくとも10mmの長さにわたって、なおもさらに好ましくは、少なくとも15mmの長さにわたって可能である。懸架部59の少なくとも1つの牽引ストッパ体61は、好ましくは、主担体06および/または溜め担体57に対して相対的に可動、特に摺動可能に配置されている。例えば、少なくとも1つの牽引ストッパ体61は、その相対位置を調整することができるように溜め担体57に固定されている。少なくとも1つの牽引ストッパ体61は、好ましくは、少なくともリニアに主担体06に対して相対的に可動に配置されている。少なくとも1つの牽引ストッパ体61は、好ましくは、少なくとも1つの牽引ストッパ面62を有し、牽引ストッパ面62は、一方では、主担体06と、他方では、溜め担体57との間の最大の間隔を定めている。より小さな間隔が好ましくは可能である。好ましくは、少なくとも1つのばね要素64が配置されており、ばね要素64は、溜め担体57を主担体06から、好ましくは、溜め担体57に作用する重力により補助されて、押し離す。
【0094】
好ましくは、少なくとも1つの溜め担体57は、少なくとも1つのガイド07によりガイドされて可動、特にリニアにかつ/または作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの溜め担体57は、少なくとも1つの主ガイド07によりガイドされて可動、特にリニアにかつ/または作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの溜め担体57は、フレキソ塗工部414;614;814のその最寄りの主担体06および/またはその最寄りの移送担体19と同じ少なくとも1つの主ガイド07によりガイドされて可動に配置されている。
【0095】
少なくとも1つの溜め担体57は、好ましくは、受動的にのみ可動である。塗工運転中、少なくとも1つの溜め担体57は、その最寄りの移送担体19が溜め担体57を特に下方から、かつ/または特に少なくとも1つの押進ストッパ63、さらに好ましくは調整可能な押進ストッパ63を介してその最寄りの主担体06に押し付けることにより、その位置に保持される。この移送担体19は、主担体06から離間作動、例えば移送担体19が下降されることにより離間されると、移送担体19により保持された溜め担体57は、同じく主担体06から離間、特に下降される。溜め担体57のこの離間運動、特に下降運動は、しかし、好ましくは制限されていて、特に、所定の区間後、少なくとも1つの牽引ストッパ体61が、その少なくとも1つの牽引ストッパ面62でもって主担体06と接触するに至ることで制限されている。移送担体19がさらに離間、特に下降される際、それ以降、溜め担体57は、主担体06により保持される。好ましくは、つまり、溜め担体57を移送担体19とは独立的にかつ主担体06とは独立的に可動とする駆動部は設けられていない。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、ポジショニング装置43が、特に調整可能な少なくとも1つの押進ストッパ63を有し、押進ストッパ63は、一方では、少なくとも1つの移送担体19と、他方では、少なくとも1つの溜め担体57との間の接触のための接触要素63として設けられていることを特徴としている。
【0096】
好ましくは、少なくとも1つの溜め担体57に少なくとも1つの溜め作動要素66が配置されており、溜め作動要素66により、供給ローラ403;603;803からの塗工流体溜め401;601;801の溜め離間運動が可能となっている。この溜め離間作動運動は、好ましくは、溜め作動路に沿っていて、溜め作動路は、さらに好ましくは、少なくとも部分的に、少なくとも、作動方向Bに対して直交するように配向された少なくとも1つの方向にも配向されている。例えば溜め離間運動は、旋回運動、特に、好ましくはピボットジョイント58として形成される少なくとも1つの結合装置58を中心とする旋回運動である。少なくとも1つの溜め作動要素66は、例えば空気圧シリンダ66として、または液圧シリンダ66として、または電気駆動部66として形成されている。少なくとも1つの溜め作動要素66は、好ましくは、少なくとも1つのポジショニング装置43の部分である。例えば少なくとも1つの塗工流体溜め401;601;801は、少なくとも1つの収容要素67に取り付けられている。少なくとも1つの収容要素67は、好ましくは、少なくとも1つの溜め担体57の構成部分であり、かつ/または好ましくはピボットジョイント58として形成される少なくとも1つの結合装置58を介して、少なくとも1つの溜め担体57の残りの部分に結合されている。少なくとも1つの溜め作動要素66は、好ましくは、少なくとも1つの収容要素67と、少なくとも1つの溜め担体57の上述の残りの部分とに支持されて配置されている。
【0097】
好ましくは、少なくとも1つの塗工ユニット400;600;800は、塗工ユニット400;600;800が、少なくとも1つのインプレッションシリンダ408;608;808と、少なくとも1つの版シリンダ402;602;802と、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803とを有する少なくとも1つの塗工部414;614;814および少なくとも1つのポジショニング装置43を備え、さらに好ましくは、ポジショニング装置43が少なくとも1つのリニアガイド07を有することを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、少なくとも1つの主担体06が配置されており、主担体06に版シリンダ402;602;802が、少なくとも1つの転がり軸受26により回転可能に配置されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、ポジショニング装置43が、少なくとも1つのリニアガイド07に沿ってガイドされて作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に可動に配置される少なくとも1つの主担体06を有し、主担体06に版シリンダ402;602;802が、少なくとも1つの転がり軸受26により回転可能に配置されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、ポジショニング装置43が、少なくとも1つのリニアガイド07に沿ってガイドされて作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に少なくとも1つの主担体06に対して相対的に可動に配置される少なくとも1つの移送担体19を有し、移送担体19に好ましくは軸受収容部44の少なくとも1つの構成部分47が配置されており、軸受収容部44は、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803に配置される転がり軸受27、特に、少なくとも1つの転がり軸受27の少なくとも1つの外レースおよび/またはこのような外レースに堅固に結合される少なくとも1つの構成部材を収容するために形成されていることを特徴としている。
【0098】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、ポジショニング装置43が、少なくとも1つのリニアガイド07に沿ってガイドされて作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に少なくとも1つの主担体06に対しても、少なくとも1つの移送担体19に対しても相対的に可動に配置される少なくとも1つの溜め担体57またはドクタ担体57を有し、溜め担体57またはドクタ担体57に、塗工流体のための、特にチャンバドクタ404;604;804として形成される中間貯蔵部404;604;804が配置されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、溜め担体57が作動方向Bに見て少なくとも部分的に、少なくとも1つの主担体06と、少なくとも1つの移送担体19との間に配置されており、かつ/または溜め担体57が少なくとも1つのリニアガイド07に沿って、さらに好ましくは、少なくとも正確に1つのリニアガイド07に沿って少なくとも部分的に、少なくとも1つの主担体06と、少なくとも1つの移送担体19との間に配置されていることを特徴としている。このことは、特に、少なくとも1つの直線が存在し、この直線は、作動方向Bに対して平行に配向されており、少なくとも1つの溜め担体57との交点を有し、この交点は、一方では、少なくとも1つの主担体06と直線の交点と、他方では、少なくとも1つの移送担体19と直線の交点との間に配置されていることを意味している。
【0099】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、少なくとも1つの主担体06が、少なくとも1つの移送担体19と同じ少なくとも1つのリニアガイド07によりガイドされて配置されており、かつ/または少なくとも1つの主担体06が、少なくとも1つの溜め担体57と同じ少なくとも1つのリニアガイド07によりガイドされて配置されており、かつ/または少なくとも1つの溜め担体57が、少なくとも1つの溜め担体57と同じ少なくとも1つのリニアガイド07によりガイドされて配置されており、かつ/または少なくとも1つの主担体06と、少なくとも1つの移送担体19と、少なくとも1つの溜め担体57とが、同じ少なくとも1つのリニアガイド07によりガイドされて配置されていることを特徴としている。
【0100】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、少なくとも1つの溜め担体57がその最寄りの主担体06に対して相対的にリニアに可動に配置されており、少なくとも1つの溜め担体57が、懸架部59を介してこの主担体06に結合されていることを特徴としている。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、この懸架部59が、一方では、主担体06と、他方では、溜め担体57との間の、作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に制限されて配向された相対運動を可能にすることを特徴としている。
【0101】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、少なくとも1つの軸受収容部44が配置されており、軸受収容部44は、供給ローラ403;603;803の少なくとも1つの転がり軸受27を受けるために設けられており、軸受収容部44の、それぞれの少なくとも1つの転がり軸受27のための少なくとも1つの載置箇所48または載置面48を有する少なくとも1つの構成部分47が、持続的にそれぞれの移送担体19に配置されており、軸受収容部44の、それぞれの転がり軸受27をそれぞれの載置箇所48または載置面48と接触させて固定する少なくとも1つの固定箇所49または固定面49を有する少なくとも1つの別の構成部分46が持続的にそれぞれの主担体06に配置されていることを特徴としている。
【0102】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800が供給ローラ403;603;803を格納する少なくとも1つの格納体装置21を有し、格納体装置21は、それぞれ1つの供給ローラ403;603;803を収容する少なくとも2つの格納体収容部22を有し、格納体装置21は、少なくとも1つの可動の転位装置23を有し、転位装置23により、少なくとも2つの格納体収容部22は、可動であり、様々な格納体ポジション28に配置可能であることを特徴としている。好ましくは、格納体収容部22は、少なくとも1つの特に閉じた循環運動を行うことができる。特に格納体収容部22は、循環路に沿って任意の格納体ポジション28を占めることができる。反対に、好ましくは各格納体ポジション28は、複数の、特にすべての格納体収容部22によって占められ得るが、各時点では最大で1つの格納体収容部22によって占められ得る。循環運動は、好ましくは、格納体軸線24周りの旋回運動および/または回転運動であり、格納体軸線24は、好ましくは、位置固定、特にフレキソ塗工部414;614;814および/またはフレキソ塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して位置固定である。
【0103】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、少なくとも1つのポジショニング装置43により、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803が専らリニアなローラ作動路33に沿って可動であることを特徴としている。さらに好ましくは、ローラ作動路33の一方の端は、供給ポジション29と一致しており、他方の端は、格納体ポジション28;34の1つと一致しており、その1つの格納体ポジション28;34は、格納体装置21の格納体ポジション28;34の、取り替えポジション34として形成される1つの格納体ポジション28;34である。供給ポジション29は、少なくとも塗工部414;614;814の塗工工程中、塗工部414;614;814内に配置される少なくとも1つの供給ローラ403;603;803、特に、この塗工工程中、塗工部414;614;814の版シリンダ402;602;802および/または上張り04と接触している供給ローラ403;603;803によって占められているポジションおよび/または空間領域である。
【0104】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、軸受収容部44の、それぞれの少なくとも1つの転がり軸受27のための少なくとも1つの載置箇所48または載置面48を有する少なくとも1つの構成部分47が、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803が同時に軸受収容部44のこの載置箇所48または載置面48と格納体装置21の格納体収容部22の内側制限面31とに接触するところまで、作動方向Bにまたは作動方向Bとは反対方向に可動であることを特徴としている。さらに好ましくは、この構成部分47は、なおもさらに作動方向Bにまたは作動方向Bとは反対方向に可動、特に、相応の供給ローラ403;603;803を格納体収容部22内に下ろすべく可動である。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、軸受収容部44のこの少なくとも1つの構成部分47が、供給ローラ403;603;803が軸受収容部44により支持されて供給ポジション29に配置されている位置から出発して、ローラ作動路33より長い少なくとも1つのリニアガイド07に沿った特に直線状の区間にわたって可動に配置されていることを特徴としている。
【0105】
好ましくは、塗工ユニット400;600;800のある運転状態で、供給ローラ403;603;803の少なくとも1つの転がり軸受27は、特に少なくとも1つの移送担体19により可動の軸受収容部44内に配置されており、供給ローラ403;603;803は、版シリンダ402;602;802および/またはその上張り04と接触している。好ましくは、塗工ユニット400;600;800の別の運転状態で、この供給ローラ403;603;803のこの少なくとも1つの転がり軸受27は、特に少なくとも1つの移送担体19により可動のこの軸受収容部44内に配置されており、この供給ローラ403;603;803は、格納装置21の格納体収容部22内に配置されている。好ましくは、塗工ユニット400;600;800のまた別の運転状態で、この供給ローラ403;603;803のこの少なくとも1つの転がり軸受27は、特に少なくとも1つの移送担体19により可動のこの軸受収容部44と接触せずに配置されており、この供給ローラ403;603;803は、格納装置21のこの格納体収容部22内に配置されている。
【0106】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、供給ローラ403;603;803が塗工ユニット400;600;800のこの軸受収容部44と接触するところである供給ローラ403;603;803の各軸受接触領域が、横方向Aに関して、供給ローラ403;603;803が格納体収容部22内で格納装置21と接触するところである各格納体接触領域から間隔を置いて配置されていることを特徴としている。軸受接触領域は、好ましくは、少なくとも1つの転がり軸受27の外レースおよび/またはこのような外レースに堅固に結合される少なくとも1つの構成部材である。格納体接触領域は、例えば供給ローラ403;603;803のローラ胴部17の一部であり、しかし、好ましくは、供給ローラ403;603;803のローラジャーナル18の一部である。
【0107】
少なくとも1つのポジショニング装置43は、好ましくは、少なくとも1つのリニアガイド07および/または少なくとも1つの主担体06および/または少なくとも1つの主伝動機構08および/または少なくとも1つの移送担体19および/または少なくとも1つの移送駆動部M6および/または少なくとも1つの離間作動駆動部M4および/または少なくとも1つの移送伝動機構54および/または少なくとも1つの溜め担体57および/または少なくとも1つの押進ストッパ63および/または少なくとも1つの溜め作動要素66を有している。
【0108】
重要なのは、チャンバドクタ401;601;801が移動される様々な場合である。第1のこのような場合は、フレキソ塗工部414;614;814が基材02の別の厚さに適合されるべきときに、存在している。好ましくは版シリンダ402;602;802は、相応の間隔を調整すべく、インプレッションシリンダ408;608;808に対して相対的に動かされる。さらに、好ましくは供給ローラ403;603;803は、版シリンダ402;602;802との相応の接触を保持あるいは再形成すべく、移動される。さらに、好ましくはチャンバドクタ401;601;801は、塗工流体の意図しない流出および/または供給ローラ403;603;803および/またはチャンバドクタ401;601;801の損傷を回避すべく、供給ローラ403;603;803とともに移動される。好ましくは、このために版シリンダ402;602;802と、供給ローラ403;603;803およびチャンバドクタ401;601;801は、ともに移動される。
【0109】
第2のこのような場合は、新しい上張り04が版シリンダ402;602;802に配置されるべきとき、かつ/または古い上張り04が版シリンダ402;602;802から除去されるべきときに存在している。好ましくは版シリンダ402;602;802は、十分なスペース、例えば少なくとも15cmおよび/または最高40cmのスペースを確保すべく、インプレッションシリンダ408;608;808に対して相対的に移動される。さらに、好ましくは供給ローラ403;603;803は、十分なスペース、例えば少なくとも10mmおよび/または最高30mmのスペースを確保すべく、版シリンダ402;602;802に対して相対的に移動される。チャンバドクタ401;601;801は、好ましくは、供給ローラ403;603;803とともに移動され、その結果、塗工流体は、意図せず流出し得ない(このようなポジショニングは、例示的に
図5aないし5dにも示してある)。例えば塗工ユニット400;600;800は、少なくとも1つの保護装置73を備え、保護装置73は、さらに好ましくは、相応の上張り04を敷くかつ/または取り外すために開放されることができ、さもなければオペレータを負傷の危険から保護する。
【0110】
第3のこのような場合は、供給ローラ403;603;803が組み込まれ、取り替えられ、また取り外されるべきときに存在している。好ましくはチャンバドクタ401;601;801がまず供給ローラ403;603;803から離間される。引き続き、例えば版シリンダ402;602;802が、インプレッションシリンダ408;608;808から、例えば少なくとも10cm、最高40cmだけ離間される。この移動を、供給ローラ403;603;803が、ポジショニング装置43の構造ゆえに好ましくは同じく実施する。好ましくはその後、供給ローラ403;603;803がさらに、例えば塗工ユニット400;600;800の格納体装置21内にまたは積み替えポジションに移動される。このために、供給ローラ403;603;803が、例えば少なくとも400mmおよび/または最高600mm下方に移動される(相応のポジショニングは、例示的に
図6aないし6eにも示してある)。例えば塗工ユニット400;600;800は、少なくとも1つのカバー装置69を備え、カバー装置69は、さらに好ましくは、塗工部414;614;814と格納体装置21との間での供給ローラ403;603;803の移送のために開放されることができ、さもなければ格納体装置21および/またはその中に配置される供給ローラ403;603;803を汚損から保護する。
【0111】
好ましくは、塗工ユニット400;600;800は、供給ローラ403;603;803を格納する少なくとも1つの格納体装置21を備えている。少なくとも1つの格納体装置21は、好ましくは、塗工部414;614;814より下に配置され、さらに好ましくは、版シリンダ402;602;802の回転軸線39が鉛直方向Vにおいて格納体装置21より上に配置されているように、なおもさらに好ましくは、版シリンダ402;602;802の回転軸線39が鉛直方向Vにおいて格納体装置23の格納体軸線24より上に配置されているように、配置されている。少なくとも1つの格納体装置21は、それぞれ1つの供給ローラ403;603;803を収容する、好ましくは、少なくとも2つ、さらに好ましくは、少なくとも3つ、なおもさらに好ましくは、少なくとも4つ、なおもさらに好ましくは、正確に4つの格納体収容部22を有している。こうして、目下使用されている供給ローラ403;603;803が置き換えられるべきときに、常に少なくとも1つの供給ローラ403;603;803が、その予定された使用場所の近傍に準備されて保持されることができる。通常、このような置き換えは、例えば、後続の塗工が単位面積当たりより少量またはより大量の塗工流体を必要とするときに、実施される。
【0112】
格納体収容部22とは、その際、特に、供給ローラ403;603;803を収容するために設けられており、好ましくは、供給ローラ403;603;803の寸法を有している規定された空間領域と解すべきである。それぞれの格納体収容部22は、好ましくは、少なくとも1つの画定部および/または少なくとも1つの構成部材および/または少なくとも1つの面により定められ、好ましくは可動である。その際、この画定部あるいはこの構成部材あるいはこの面は、相応の空間領域を完全に囲繞している必要はない。例えばローラジャーナル18のための支え領域が定まっていれば十分であり、支え領域から供給ローラ403;603;803全体の位置が決まる。格納体収容部22を定める画定部および/または構成部材および/または面が少なくとも部分的に移動されると、これに伴い、好ましくは、格納体収容部22、特に、場合によっては格納体収容部22内に配置されたそれぞれの供給ローラ403;603;803も移動する。
【0113】
格納体装置21は、好ましくは、少なくとも1つの可動の転位装置23を有し、転位装置23により、少なくとも2つの格納体収容部22は、可動であり、様々な格納体ポジション28に配置可能である。格納体ポジション28とは、その際、特に、供給ローラ403;603;803を収容するために設けられた規定された空間領域と解すべきである。格納体収容部22が、いつでも格納体装置21の有体の構成部分の位置により定められていて、その周りを好ましくは可動である一方、それぞれの格納体ポジション28は、特にそこにまさに実際に格納体収容部22またはそれどころか供給ローラ403;603;803が配置されているか否かにかかわらず、相応の格納体収容部22の完全に定まった位置を指している。それぞれの格納体ポジション28は、つまり、空間内で規定されており、好ましくは、位置固定、特にフレキソ塗工部414;614;814および/またはフレキソ塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して位置固定である。
【0114】
少なくとも1つの可動の転位装置23は、好ましくは、格納体軸線24周りに旋回可能かつ/または回転可能に配置されている。例えば2つの転位装置23が配置、特に横方向Aで互いに間隔を置いて配置されており、これらの転位装置23は、1つの共通の格納体軸線24周りに旋回可能かつ/または回転可能に配置されている。好ましくは、これらの両転位装置23は、格納体軸を介して互いに結合されている。少なくとも1つの転位装置23は、好ましくは、格納体駆動部M7とも称呼される少なくとも1つの駆動部M7により可動、特に、格納体駆動部M7が格納体軸線24周りの旋回運動または回転運動を引き起こすことにより可動に配置されている。少なくとも1つの格納体駆動部M7は、好ましくはモータM7として、さらに好ましくは、特に位置制御される電気モータとして形成されている。
【0115】
格納体収容部22を定めるこのような画定部および/または構成部材および/または面のそれぞれの例は、少なくとも1つの内側制限面31および/または少なくとも1つの外側制限面32である。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、転位装置23と結合されている格納体収容部22、特に、少なくともすべてのこのような格納体収容部22が、少なくとも、それぞれの供給ローラ403;603;803のローラジャーナル18またはローラ胴部17との接触のために設けられた、可動の、特に塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に可動のそれぞれの少なくとも1つの内側制限面31によっても定められており、この少なくとも1つの内側制限面31は、好ましくは、転位装置23の部分として形成されていることを特徴としている。それぞれの内側制限面31は、好ましくは、凹に形成されており、好ましくは、相応に配向したとき、一種のシェルを形成し、ローラジャーナル18は、シェル内で保持、特に重力に抗して保持され得る。少なくとも1つの内側制限面31は、好ましくは、転位装置23の面31である。
【0116】
格納体収容部22は、上述のように、好ましくは循環運動を行うことができるので、内側制限面31は、供給ローラ403;603;803を重力に抗して格納体収容部22内に保持するには不十分な状況も生じる。例えば格納体収容部22は、それゆえロック可能に形成されている。このことは、格納体収容部22とともに循環するロックにより可能である。好ましくは、塗工ユニット400;600;800は、しかし、可能なすべての格納体ポジション28の第1の部分(Teilmenge)の1つの格納体ポジション28に配置されているこのような格納体収容部22が、少なくとも1つの内側制限面31に対して付加的に少なくとも、それぞれの供給ローラ403;603;803のローラジャーナル18またはローラ胴部17との接触のために設計され、位置固定に配置されるそれぞれの少なくとも1つの外側制限面32によっても定められていることを特徴としている。それぞれの外側制限面32は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に位置固定に、特に、転位装置23および内側制限面31がそれに対して可動に配置されている架構427;627;827に対して相対的に位置固定に配置されている。
【0117】
好ましくは、格納体装置21は、少なくとも1つの外側制限体68を有している。少なくとも1つの外側制限体68は、好ましくは、位置固定に、特に、塗工ユニット400;600;800の架構427;627;827に対して相対的に位置固定に配置されている。好ましくは、少なくとも1つの外側制限面32は、少なくとも1つの外側制限体68の面32である。少なくとも1つの外側制限体68および/または少なくとも1つの外側制限面32の形状は、好ましくは、少なくとも1つの転位装置23の運動経路に適合されている。これにより、好ましくは、供給ローラ403;603;803の意図しない動きまたはそれどころか脱落を防止すべく、格納体収容部22が関係領域で常に十分に閉鎖されていることが保証され得る。好ましくは、少なくとも1つの転位装置23は、回転対称の包絡線を有している。例えば少なくとも1つの転位装置23は、円柱板として形成されており、円柱板の外面は、凹部を有している。この凹部の画定面が、好ましくは内側制限面31である。好ましくは、このような転位装置23は、回転可能に配置されている。格納体軸線24は、好ましくは、このフラットな円柱板の中心軸線を形成している。円柱板は、軽量化のために切欠きを有していてもよく、それどころか、内側制限面31を有するシェルと、このシェルを中央の支持体に結合する支えとだけからなるまで減肉されていてもよい。好ましくは、少なくとも1つの外側制限体68は、少なくとも1つの凹の形状を有している。さらに好ましくは、外側制限体68は、部分円形または部分円柱側面形の凹の面32を有し、面32は、外側制限面32として形成されている。格納体軸線24は、好ましくは、この部分円形または部分円柱側面形の外側制限面32の中心軸線を形成している。少なくとも1つの転位装置23の回転時、好ましくは、相応の格納体収容部22が外側制限面32によりロックされており、割り当てられた格納体ポジション28は、外側制限体68に対して相対的なその位置によって定められている。
【0118】
一実施の形態において、少なくとも1つの転位装置23は、格納体軸線24周りに旋回可能かつ/または回転可能である。少なくとも1つの転位装置23は、好ましくは、少なくとも2つの切欠きを有し、切欠きは、格納体収容部22を形成している。これらの切欠きは、好ましくは、同一に構成されている。少なくとも2つの切欠きは、好ましくは、それぞれ、格納体軸線24に関する半径方向に開いている。少なくとも2つの切欠きは、好ましくは、それぞれ少なくとも1つの内側制限面31を有し、内側制限面31は、格納体軸線24に対する供給ローラ403;603;803の最小間隔を定める。好ましくは、少なくとも2つの切欠きの、そのそれぞれの半径方向に関するそれぞれの寸法が、それぞれの格納体収容部22内に収容することが予定されているそれぞれの箇所におけるローラジャーナル27の直径より大きい。好ましくは、少なくとも2つの切欠きの、そのそれぞれの半径方向に関するこれらのそれぞれの寸法は、このそれぞれの箇所におけるローラジャーナル27の直径の2倍より小さい。好ましくは、少なくとも2つの切欠きの、そのそれぞれの周方向に関するそれぞれの寸法は、それぞれの格納体収容部22内に収容することが予定されているそれぞれの箇所におけるローラジャーナル27の直径より大きい。好ましくは、少なくとも2つの切欠きの、そのそれぞれの周方向に関するこれらのそれぞれの寸法は、このそれぞれの箇所におけるローラジャーナル27の直径の2倍より小さく、さらに好ましくは、この直径の110%未満である。
【0119】
少なくとも1つの外側制限面32は、好ましくは、横方向Aでのその投影が円弧に相当するように成形されている。この円弧の半径は、好ましくは、格納体軸線24からの転位装置23の最大距離より大きい。この円弧の半径は、好ましくは、格納体軸線24からの転位装置23の最大距離より最高20%、さらに好ましくは、最高10%、なおもさらに好ましくは、最高5%大きい。この円弧の中心角は、好ましくは、少なくとも180°、さらに好ましくは、少なくとも190°、なおもさらに好ましくは、少なくとも200°である。好ましくは、この円弧の、それぞれの法線ベクトルが上方を指し示す成分を有する部分が、少なくとも160°、さらに好ましくは、少なくとも170°、なおもさらに好ましくは、少なくとも175°の中心角にわたって延在している。これにより、さもなければ供給ローラ403;603;803がその格納体収容部22から落下してしまう危険があるすべての領域をカバーすることができる。
【0120】
少なくとも1つの外側制限面32には、好ましくは、比較的高い摩擦係数を有する材料、例えばゴムが付されている。転位装置23が回動される間、供給ローラ403;603;803のローラジャーナル27がこの外側制限面32と接触していると、これにより好ましくは、相応の供給ローラ403;603;803は、周方向での循環運動に対して付加的に、外側制限面32に沿った転がり運動を行う。この転がり運動は、例えば、クリーニング装置、例えばブラシが、供給ローラ403;603;803のローラ周面に接触させられることにより、利用され得る。供給ローラ403;603;803は、その転位中、同時にクリーニングされる。例えば、供給ローラ403;603;803とクリーニング装置との間の接触のために設けられた接触領域は、格納体軸線24を中心として、少なくとも45°、さらに好ましくは、少なくとも90°、なおもさらに好ましくは、少なくとも110°の角度範囲にわたって延在している。
【0121】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、少なくとも1つのポジショニング装置43により、少なくとも1つの供給ローラ403;603;803が、専らリニアなローラ作動路33に沿って可動であり、ローラ作動路33の一方の端は、供給ポジション29と一致しており、他方の端は、取り替えポジション34と一致していることを特徴としている。取り替えポジション34は、好ましくは、一方では、格納体装置21と、他方では、塗工部414;614;814との間での供給ローラ403;603;803の直接的な取り替えが実施可能であるように、格納体収容部22が配置されていなければならない格納体ポジション28;34である。ローラ作動路33は、好ましくは、供給ローラ403;603;803を移動させて、版シリンダ402;602;802に接近させるためにかつ/または版シリンダ402;602;802から離間させるために用いられる。ローラ作動路33は、好ましくは、作動方向Bにかつ/または作動方向Bとは反対方向に延びている。好ましくは、取り替えポジション34は、格納体装置21の格納体収容部22が占めることができる最も高い位置の格納体ポジション28であり、かつ/または格納体装置21は、塗工部414;614;814の下方に配置されている。
【0122】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、格納体ポジション28の少なくとも1つ、特に第1の格納体ポジション28が取り替えポジション34であることを特徴としている。取り替えポジション34は、好ましくは、供給ローラ403;603;803を塗工部414;614;814に供給するための出口点として、かつ/または供給ローラ403;603;803を塗工部414;614;814から導出する際の終点および/または中間点として用いられる。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、格納体収容部22が取り替えポジション34に配置されているとき、供給ローラ403;603;803が、作動方向Bにまたは作動方向Bとは反対方向に、一方では、この格納体収容部22と、他方では、格納体装置21を塗工部414;614;814と結ぶローラ作動路33の、この格納体装置21から離れた領域との間を移送可能であることを特徴としている。取り替えポジション34と供給ポジション29との間での供給ローラ403;603;803の移動のために、少なくとも1つのポジショニング装置43、特に少なくとも1つの移送担体19が配置されている。好ましくは、取り替えポジション34と別の格納体ポジション28との間での供給ローラ403;603;803の移動のために、少なくとも1つの転位装置23が配置されている。
【0123】
代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、格納体ポジション28の少なくとも1つ、特に第2の格納体ポジション28が積み替えポジション36であることを特徴としている。積み替えポジション36は、好ましくは、供給ローラ403;603;803を塗工ユニット400;600;800から搬出するための出口点として用いられ、それゆえ好ましくは、アンロードポジションとして作用する。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、格納体収容部22が積み替えポジション36に配置されているとき、供給ローラ403;603;803が、特にリニアな積み替え路37に沿って積み替え方向Lにまたは積み替え方向Lとは反対方向に、一方では、この格納体収容部22と、他方では、積み替え領域38との間で移送可能であることを特徴としている。積み替え領域38は、好ましくは、塗工ユニット400;600;800の積み替え領域38である。代替的または付加的に、塗工ユニット400;600;800は、好ましくは、積み替え路37が、リニアな積み替え路37として形成されており、かつ/または積み替え方向Lが、少なくとも1つの水平方向Cから最高30°、さらに好ましくは、最高20°、なおもさらに好ましくは、最高10°、なおもさらに好ましくは、最高5°だけ逸れているか、または水平に配向されていることを特徴としている。この水平方向Cは、好ましくは、横方向Aおよび/または版シリンダ402;602;802の回転軸線39に対して直交するように配向されている。積み替えポジション36は、好ましくは、供給ローラ403;603;803を塗工ユニット400;600;800に供給するための入口点としても用いられ、それゆえ好ましくは、ロードポジションとして作用する。供給ローラ403;603;803は、好ましくは、積み替え路37に沿って、例えば手動でまたは自動化されて移動され、特に転動される。
【0124】
供給ローラ403;603;803は、好ましくは、積み替えポジション36と別の格納体ポジション28との間で、好ましくは、少なくとも1つの転位装置23により移動される。例えば、供給ローラ403;603;803を格納体装置21と、塗工ユニット400;600;800外の領域との間で交換すべく、少なくとも1つの配送装置71が積み替え領域38に配置されてもよい。例えば運搬車71がこのような配送装置71として使用される。好ましくは、塗工ユニット400;600;800が、少なくとも1つのロック要素72を有し、ロック要素72は、積み替え領域38と積み替えポジション36との間での供給ローラ403;603;803の交換が予定されていないとき、積み替え領域38を積み替えポジション36から隔てる。さらに好ましくは、少なくとも1つのロック要素72は、少なくとも部分的に外側制限面32として用いられる。少なくとも1つのロック要素72は、好ましくは、積み替え領域38と積み替えポジション36との間での供給ローラ403;603;803の交換を可能にすべく、開放され得る。さらに好ましくは、少なくとも1つのロック要素72は、少なくとも部分的に支持面として用いられ、かつ/または積み替え路37を定めるために用いられる(説明のためだけに例示的に、
図4aないし4cでは、それぞれ1つの開放されたロック要素72と1つの閉鎖されたロック要素72とが配置されている。好ましくは、しかし、これらのロック要素72は、常に両方が開放されて配置されるまたは両方が閉鎖されて配置される)。
【0125】
加工機械01の第1の実施例において、加工機械01は、1つの基材供給装置100と、1つの見当装置300と、好ましくはフレキソ印刷部600として形成される複数のフレキソ塗工ユニット600と、1つのパンチ加工装置と、1つの基材排出装置1000とを有している。好ましくは、搬送装置700が配置されている。フレキソ塗工部600は、好ましくは、塗工流体を下方から塗工するために用いられる。搬送装置700は、好ましくは、サクション式搬送装置700として、基材02を吊った状態で搬送するために形成されている。パンチ加工装置900は、好ましくは、版シリンダを有し、版シリンダは、インプレッションシリンダより上に配置されている(例示的に第1の実施例によるこのような加工機械01は、
図1にも示してある)。
【0126】
加工機械01の第2の実施例において、加工機械01は、1つの基材供給装置100と、1つの見当装置300と、例えば1つの準備装置と、プライマコーティング装置400として形成される1つのフレキソ塗工ユニット400と、1つのノンインパクト印刷装置600と、ニス引き装置800として形成される1つのフレキソ塗工ユニット800と、1つの基材排出装置1000とを有している。好ましくは、搬送装置は、それぞれのユニットに組み込まれている。フレキソ塗工部400;800と、ノンインパクト印刷装置600とは、好ましくは、塗工流体を上方から塗工するために用いられる。搬送装置は、好ましくは、サクション式搬送装置としてかつ/または基材02を寝かせた状態で搬送するために形成されている(例示的に第2の実施例によるこのような加工機械01は、
図2にも示してある)。
【符号の説明】
【0127】
01 加工機械、印刷機械、フレキソ印刷機械、形状付与機械、パンチ加工機械、シート加工機械、シート印刷機械、シート形状付与機械、シートパンチ加工機械、段ボールシート加工機械、段ボールシート印刷機械、ノンインパクト印刷機械、インク噴射式印刷機械、ウェブ加工機械、ロール印刷機械
02 基材、被印刷物、シート、段ボール、段ボールシート
03 -
04 上張り、塗工版、プライマコーティング版、印刷版、ニス引き版
05 -
06 担体、版シリンダ担体、主担体、離間作動担体、構成群
07 主ガイド、リニアガイド、ガイドレール、リニアガイドレール
08 主伝動機構
09 主ねじ山付きロッド
10 -
11 トルク伝達体、軸
12 シリンダ胴部(402;602;802)
13 シリンダジャーナル(402;602;802)
14 シリンダ胴部(408;608;808)
15 -
16 シリンダジャーナル(408;608;808)
17 ローラ胴部(403;603;803)
18 ローラジャーナル(403;603;803)
19 担体、供給ローラ担体、アニロックスローラ担体、移送担体、構成群
20 -
21 格納体装置
22 格納体収容部
23 転位装置
24 格納体軸線
25 -
26 転がり軸受(402;602;802)
27 転がり軸受(403;603;803)
28 格納体ポジション
29 供給ポジション
30 -
31 面、内側制限面
32 面、外側制限面
33 ローラ作動路
34 取り替えポジション
35 -
36 積み替えポジション
37 積み替え路
38 積み替え領域
39 回転軸線(402;602;802)
40 -
41 回転軸線(403;603;803)
42 回転軸線(408;608;808)
43 ポジショニング装置
44 軸受収容部
45 -
46 構成部分、第2、上側(44)
47 構成部分、第1、下側(44)
48 載置箇所、載置面(47)
49 固定箇所、固定面
50 -
51 ばね要素
52 ガイド要素
53 連結部
54 移送伝動機構
55 -
56 移送ねじ山付きロッド
57 担体、溜め担体、ドクタ担体、構成群
58 結合装置、ピボットジョイント
59 懸架部
60 -
61 牽引ストッパ体
62 牽引ストッパ面
63 押進ストッパ、接触要素
64 ばね要素
65 -
66 溜め作動要素、空気圧シリンダ、液圧シリンダ、電気駆動部
67 収容要素
68 外側制限体
69 カバー装置
70 -
71 配送装置、運搬車
72 ロック要素
73 保護装置
100 基材供給装置、ユニット、基材供給ユニット、モジュール、基材供給モジュール、シートフィーダ、シートフィーダユニット、シートフィーダモジュール
104 フィーダパイル
200 コンディショニング装置、ユニット、コンディショニングユニット、モジュール、コンディショニングモジュール、準備装置、準備ユニット、準備モジュール
300 見当装置、ユニット、見当ユニット、モジュール、見当モジュール
400 塗工ユニット、印刷モジュール、プライマコーティングユニット、プライマコーティングモジュール、フレキソ塗工ユニット、フレキソ塗工モジュール、ユニット、モジュール
401 塗工流体溜め、プライマ剤溜め
402 塗工シリンダ、版シリンダ、凸版シリンダ
403 供給ローラ、アニロックスローラ
404 中間貯蔵部、チャンバドクタ
405 -
406 供給管路
407 排出管路
408 インプレッションシリンダ
409 塗工箇所、プライマコーティング箇所
414 塗工部、プライマコーティング部、フレキソプライマコーティング部、ノンインパクトプライマコーティング部、インク噴射式プライマコーティング部
427 架構(400;414)
506 乾燥機
507 後乾燥装置
600 印刷部、塗工ユニット、印刷ユニット、フレキソ塗工ユニット、フレキソ印刷ユニット、塗工モジュール、印刷モジュール、フレキソ塗工モジュール、フレキソ印刷モジュール、ノンインパクト印刷ユニット、噴射式印刷ユニット、インク噴射式印刷ユニット、ノンインパクト印刷モジュール、インク噴射式印刷モジュール、ユニット、モジュール
601 塗工流体溜め、インキ溜め、インク溜め
602 塗工シリンダ、版シリンダ、凸版シリンダ
603 供給ローラ、アニロックスローラ
604 中間貯蔵部、チャンバドクタ
605 -
606 供給管路
607 排出管路
608 インプレッションシリンダ
609 塗工箇所、印刷箇所
614 塗工部、印刷部、フレキソ印刷部、ノンインパクト印刷部、インク噴射式印刷部
627 架構(600;614)
700 搬送装置、搬送手段、ユニット、搬送ユニット、モジュール、搬送モジュール
800 塗工ユニット、塗工モジュール、ニス引きユニット、ニス引きモジュール、フレキソ塗工ユニット、フレキソ塗工モジュール、ユニット、モジュール
801 塗工流体溜め、ニス溜め
802 塗工シリンダ、版シリンダ、凸版シリンダ
803 供給ローラ、アニロックスローラ
804 中間貯蔵部、チャンバドクタ
805 -
806 供給管路
807 排出管路
808 インプレッションシリンダ
809 塗工箇所、ニス引き箇所
814 塗工部、ニス引き部、フレキソニス引き部、ノンインパクトニス引き部、インク噴射式ニス引き部
827 架構(800;814)
900 形状付与装置、ユニット、形状付与ユニット、パンチ加工ユニット、モジュール、形状付与モジュール、ロータリパンチ
914 形状付与部、パンチ加工部
1000 基材排出装置、シートデリバリ、ユニット、デリバリユニット、モジュール、デリバリモジュール
A 横方向
B 方向、作動方向、主作動方向
C 方向
L 積み替え方向
T 搬送方向
V 方向、鉛直
M1 駆動部、インプレッションシリンダ駆動部、モータ、電気モータ、位置制御
M2 駆動部、版シリンダ駆動部、モータ、電気モータ、位置制御
M3 駆動部、供給ローラ駆動部、アニロックスローラ駆動部、モータ、電気モータ、位置制御
M4 駆動部、離間作動駆動部、主離間作動駆動部、モータ、電気モータ、位置制御
M6 駆動部、移送駆動部、モータ、電気モータ、位置制御
M7 駆動部、格納体駆動部、モータ、電気モータ、位置制御