(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】画像検査装置、画像形成システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/393 20060101AFI20220209BHJP
H04N 1/04 20060101ALI20220209BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
B41J29/393 105
H04N1/04 107Z
G03G21/00 510
(21)【出願番号】P 2017231228
(22)【出願日】2017-11-30
【審査請求日】2020-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091926
【氏名又は名称】横井 幸喜
(72)【発明者】
【氏名】亀井 俊智
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-289827(JP,A)
【文献】特開2013-103407(JP,A)
【文献】特開2005-205693(JP,A)
【文献】特開2010-262220(JP,A)
【文献】特開2007-148027(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0013848(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/393
H04N 1/04
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得す
る取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目
に要する時間が、
画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する
時間を超える場合に通知する通知手段と、
前
記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像判定に用いられた頻度が高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定手段、を備え、
前記受付手段は、前記優先選定手段による検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付ける画像検査装置。
【請求項2】
前記検査項目の優先度が予め設定されて記憶されていることを特徴とする請求項1記載の画像検査装置。
【請求項3】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像の不良が判定された頻度の高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定手段と、を備え、
前記受付手段は、前記優先選定手段による検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付ける画像検査装置。
【請求項4】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、
前記操作部によって入力された検査項目に基づいて、前記検査項目における優先度を設定する優先選定手段を有することを特徴とす
る画像検査装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記操作部によって画像判定に用いる検査項目の設定がされた場合、
設定後の検査に要する時間と生産性を比較して、検査に要する時間が所定の生産性を超えて検査項目が適切でないときは、その旨を通知することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の画像検査装置。
【請求項6】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、を備え
前記受付手段は、前記操作部によって画像判定に用いる検査項目の設定がされた場合、
設定後の検査に要する時間と生産性を比較して、検査に要する時間が所定の生産性を超えて画像判定に用いる検査項目が適切でないときは、前記操作部による検査項目の再入力を可能にすることを特徴とす
る画像検査装置。
【請求項7】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、を備え
さらに、前記受付手段により検査項目が追加されるごとに、所定の生産性に対応する時間以内で実行可能か判定し、実行可能であれば検査項目として追加する追加設定手段、を備え
る画像検査装置。
【請求項8】
前記検査実行手段は、選定された検査項目で判定を行った結果、搬送時間間隔内で他の検査項目の判定が可能な場合、他の検査項目を追加してさらに判定を行うことを可能にすることを特徴とする請求項
7に記載の画像検査装置。
【請求項9】
前記通知手段は、複数の検査項目のうちの一部または全部で、検査時の実績データまたは想定データを検査項目の処理時間とすることを特徴とする請求項
7または8に記載の画像検査装置。
【請求項10】
前記実績データは、プルーフジョブ実行によって複数の検査項目のうちの一部または全部で取得されたものであることを特徴とする請求項
9記載の画像検査装置。
【請求項11】
前記通知手段は、前記実績データを用いない検査項目がある場合、予め設定されている処理時間を用いて判定時間を算出することを特徴とする請求項
9または10に記載の画像検査装置。
【請求項12】
前記通知手段は、前記操作部によって検査項目の設定を可能とする際に、検査項目ごとにおける処理時間を通知することを特徴とする請求項
1~11のいずれか1項に記載の画像検査装置。
【請求項13】
前記通知手段は、選定された検査項目による処理時間を合算した判定時間が転写媒体の所定の搬送時間間隔内となるように検査項目の選定を行う際に通知を行うことを特徴とする請求項1~
12のいずれか1項に記載の画像検査装置。
【請求項14】
前記通知手段は、画像判定で利用する検査項目を通知する際に、画像判定で利用する検査項目と、画像判定で利用しない検査項目とを区別可能に通知することを特徴とする請求項1~
13のいずれか1項に記載の画像検査装置。
【請求項15】
前記通知手段は、検査項目の通知の際に、検査項目毎の処理時間を併せて通知することを特徴とする請求項
14記載の画像検査装置。
【請求項16】
前記受付手段は、前記選定を、転写媒体のページ単位または転写媒体に画像を形成するジョブ単位で行うことを可能にすることを特徴とする請求項1~
15のいずれか1項に記載の画像検査装置。
【請求項17】
さらに、ジョブの種類によって転写媒体の搬送時間間隔を設定する搬送時間設定手段を有することを特徴とする請求項1~
16のいずれか1項に記載の画像検査装置。
【請求項18】
請求項1~
17のいずれかに記載の画像検査装置と、転写媒体に画像を形成する画像形成装置と、を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項19】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に
要する時間が、
画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する
時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像判定に用いられた頻度が高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定のステップと、
前記優先選定のステップによる検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付けるステップと、を実行させるプログラム。
【請求項20】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像の不良が判定された頻度の高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定のステップと、
前記優先選定のステップによる検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付けるステップと、を実行させるプログラム。
【請求項21】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
前記操作部によって入力された検査項目に基づいて、前記検査項目における優先度を設定する優先選定手段のステップとを、実行させるプログラム。
【請求項22】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、を実行させ、
検査項目を受け付けるステップでは、前記操作部によって画像判定に用いる検査項目の設定がされた場合、設定後の検査に要する時間と生産性を比較して、検査に要する時間が所定の生産性を超えて画像判定に用いる検査項目が適切でないときは、前記操作部による検査項目の再入力を可能にするプログラム。
【請求項23】
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
検査項目を受け付けるステップで検査項目が追加されるごとに、所定の生産性に対応する時間以内で実行可能か判定し、実行可能であれば検査項目として追加するステップと、を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、転写媒体上の画像を読み取った読取結果によって画像の判定することができる画像検査装置、画像形成システムおよびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンター、複合機などの画像形成装置の分野では、用紙の画像を読み取った読取結果を用いて、画像の良否や画質調整の判定を行うものが知られている。例えば、読取画像と印刷用の画像データとを比較して、印刷された画像が一致しない場合に画像が異常であると判定したり、用紙の一面や断裁代、挿入紙などに調整用画像を印刷し、これを読み取って画像形成時の画質の調整を行ったりする。また、調整用画像を読み取る場合にも、調整不能などによって画像の異常を判定することができる。画像が異常であると判定された場合はヤレとされ、通常は、出力の停止やヤレ紙を通常とは異なる排出先への排紙する処理などが行われている。
【0003】
画像の判定では、複数の検査項目を用い、各項目について判定を行うのが通常である。 しかし、検査項目が多い場合、判定全体に要する時間が多くなり、画像形成における生産性(PPM)を達成できないという問題がある。
しかし、検査項目が多い場合、判定全体に要する時間が多くなり、画像形成における生産性(PPM)を達成できないという問題がある。
特許文献1では、印刷媒体を搬送しながら印刷情報を検証することが可能であるか否かを判定し、判定結果を通知するようにしており、印刷媒体の排出速度に追従して印刷媒体を搬送しながら印刷情報を検証することが不可能であると判定したときに、印刷媒体の排出速度を落とすように通知することを可能にしている。
特許文献2では、複数の検査項目のうち特定の検査項目を優先度に応じて自動的に設定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-109653号公報
【文献】特開2005-205693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の方法では、印刷情報が生産性を達成できない場合、用紙の搬送速度を落とすことで対応しており、特許文献1の対応方法では生産性が下がるという問題がある。
また、特許文献2によれば、一律に検査項目が設定され、状況が変化した場合に対応できない。あるいは全ての設定項目をユーザが個別に設定することも考えられるが、生産性を維持できなくなる場合がある。
【0006】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、画像の判定において、検査項目を適正かつ効率よく選定することを可能にする画像検査装置、画像形成システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のうち、第1の形態の画像検査装置は、複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像判定に用いられた頻度が高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定手段、を備え、
前記受付手段は、前記優先選定手段による検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付ける。
【0008】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記検査項目の優先度が予め設定されて記憶されていることを特徴とする。
【0011】
他の画像検査装置の発明は、複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像の不良が判定された頻度の高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定手段と、を備え、
前記受付手段は、前記優先選定手段による検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付ける。
【0013】
他の画像検査装置の発明は、複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、
前記操作部によって入力された検査項目に基づいて、前記検査項目における優先度を設定する優先選定手段を有することを特徴とする。
【0014】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記通知手段は、前記操作部によって画像判定に用いる検査項目の設定がされた場合、設定後の検査に要する時間と生産性を比較して、検査に要する時間が所定の生産性を超えて画像判定に用いる検査項目が適切でないときは、その旨を通知することを特徴とする。
【0015】
他の画像検査装置の発明は、複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、を備え
前記受付手段は、前記操作部によって画像判定に用いる検査項目の設定がされた場合、設定後の検査に要する時間と生産性を比較して、検査に要する時間が所定の生産性を超えて画像判定に用いる検査項目が適切でないときは、前記操作部による検査項目の再入力を可能にすることを特徴とする。
【0017】
他の画像検査装置の発明は、複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置であって、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得する取得部と、
ユーザの操作入力を受ける操作部と、
設定可能な検査項目のなかから、前記操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知する通知手段と、
前記取得部で読み取られた画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行う検査実行手段と、を備え
さらに、前記受付手段により検査項目が追加されるごとに、所定の生産性に対応する時間以内で実行可能か判定し、実行可能であれば検査項目として追加する追加設定手段、を備える。
【0019】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記検査実行手段は、選定された検査項目で判定を行った結果、搬送時間間隔内で他の検査項目の判定が可能な場合、他の検査項目を追加してさらに判定を行うことを可能にすることを特徴とする。
【0020】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記通知手段は、複数の検査項目のうちの一部または全部で、検査時の実績データまたは想定データを検査項目の処理時間とすることを特徴とする。
【0021】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記実績データは、プルーフジョブ実行によって複数の検査項目のうちの一部または全部で取得されたものであることを特徴とする。
【0022】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記通知手段は、前記操作部によって検査項目の設定を可能とする際に、検査項目ごとにおける処理時間を通知することを特徴とする。
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記通知手段は、選定された検査項目による処理時間を合算した判定時間が転写媒体の所定の搬送時間間隔内となるように検査項目の選定を行う際に通知を行うことを特徴とする。
【0023】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記通知手段は、画像判定で利用する検査項目を通知する際に、画像判定で利用する検査項目と、画像判定で利用しない検査項目とを区別可能に通知することを特徴とする。
【0024】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記通知手段は、検査項目の通知の際に、検査項目毎の処理時間を併せて通知することを特徴とする。
【0025】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、前記受付手段は、前記選定を、転写媒体のページ単位または転写媒体に画像を形成するジョブ単位で行うことを可能にすることを特徴とする。
【0026】
他の画像検査装置の発明は、前記形態の発明において、さらに、ジョブの種類によって転写媒体の搬送時間間隔を設定する搬送時間設定手段を有することを特徴とする。
【0027】
本発明の画像形成システムのうち、第1の形態は、前記形態のいずれかに記載の画像検査装置と、転写媒体に画像を形成する画像形成装置と、を備えることを特徴とする。
【0028】
本発明のプログラムのうち、第1の形態は、複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像判定に用いられた頻度が高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定のステップと、
前記優先選定のステップによる検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付けるステップと、を実行させる。
他の形態のプログラムの発明は、複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
画像判定で実行される検査項目を、複数の検査項目に対する所定の優先度に応じて選定し、画像の不良が判定された頻度の高い検査項目について、優先度を高く設定する優先選定のステップと、
前記優先選定のステップによる検査項目の選定後に、検査項目の変更を受け付けるステップと、を実行させる。
他の形態のプログラムの発明は、 複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
前記操作部によって入力された検査項目に基づいて、前記検査項目における優先度を設定する優先選定手段のステップとを、実行させる。
他の形態のプログラムの発明は、
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、を実行させ、
検査項目を受け付けるステップでは、前記操作部によって画像判定に用いる検査項目の設定がされた場合、設定後の検査に要する時間と生産性を比較して、検査に要する時間が所定の生産性を超えて画像判定に用いる検査項目が適切でないときは、前記操作部による検査項目の再入力を可能にする。
他の形態のプログラムの発明は、
複数の検査項目によって画像判定を行う画像検査装置で実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記画像検査装置に、
転写媒体上の画像を読み取った画像読取結果を取得するステップと、
設定可能な検査項目のなかから、操作部によって検査項目を選定するための入力を受け付けるステップと、
受け付けられた検査項目に要する時間が、画像判定を行う転写媒体上に画像を形成する画像形成における所定の生産性に対応する時間を超える場合に通知するステップと、
さらに、画像読取結果に対し、確定された検査項目によって画像判定を行うステップと、
検査項目を受け付けるステップで検査項目が追加されるごとに、所定の生産性に対応する時間以内で実行可能か判定し、実行可能であれば検査項目として追加するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、画像の判定で実行される検査項目を適正に選定することを可能にする効果がある。さらに、ユーザは手動で設定する場合も常に所定の生産性に対応する時間以内で設定した検査項目の全てを実行できるかを確認しながら設定することができ、生産性と検査項目の設定の利便性を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の一実施形態の機械的概略を示す図である。
【
図3】同じく優先度に基づいて検査項目を自動設定して画像の判定を行う手順を示すフローチャートである。
【
図5】同じく、生産性未達警告画面を示す図である。
【
図6】同じく、再選択検査項目表示画面を示す図である。
【
図7】同じく、ユーザの優先度設定に準ずる検査項目選定の手順を示すフローチャートである。
【
図8】同じく、システム内で固定された優先度設定による検査項目選定の手順を示すフローチャートである。
【
図9】同じく、優先度が高い検査項目を自動設定する手順を示すフローチャートである。
【
図10】同じく、頻度が高い検査項目を自動設定する手順を示すフローチャートである。
【
図11】同じく、ヤレ判定頻度が高い検査項目を自動設定する手順を示すフローチャートである。
【
図12】同じく、ヤレ判定頻度が高い検査項目によって検査項目を自動設定する手順を示すフローチャートである。
【
図13】他の実施形態における検査項目表示画面を示す図である。
【
図14】同じく、リアルタイムで画像判定を行う手順を示すフローチャートである。
【
図15】同じく、オフラインで除外された検査項目について画像判定を行う手順を示すフローチャートである。
【
図16】同じく、画像形成装置の器械内で除外された検査項目を追加して実施する手順を示すフローチャートである。
【
図17】同じく、除外された検査項目を除外したままで画像判定を行う手順を示すフローチャートである。
【
図18】同じく、用紙の搬送を停止して除外された検査項目を含めて画像判定を実施する手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
画像形成装置1は、装置本体10と、装置本体10の後段側に接続された画像読取装置20と、画像読取装置20の後段に接続された後処理装置30とを備えている。なお、この実施形態では、これら装置によって画像形成装置が構成されているものとして説明するが、装置本体10によって画像形成装置が構成されているものとしてもよく、画像形成装置と、その他の装置によって画像形成システムが構成されるものとしてもよい。また、画像形成システムにおいて、画像読取装置は画像形成装置に含まれるものとしてもよく、さらに画像読取装置が装置本体10内に設けられているものとしてもよい。なお、図中40はオフラインの画像読取装置を示しており、この実施形態では使用されない。
【0032】
装置本体10は、筺体の下部側に、複数の給紙段を有する本体給紙部12が配置されており、本体給紙部12には用紙が収納される。用紙は本発明の転写媒体に相当する。転写媒体に紙に限定されるものではなく、布やプラスチックなどであってもよい。
装置本体10には、搬送路13が設けられており、前記本体給紙部12から給紙される用紙が搬送路13によって下流側に搬送される。
【0033】
搬送路13の途中付近には、画像形成部15が設けられている。画像形成部15は、各色(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K))用にそれぞれ感光体15Aを有しており、各感光体15Aの周囲に、図示しない、帯電器、LD、現像器を有している。さらに、画像形成部15は、中間転写ベルト15B、二次転写部15C、定着器15Dを有している。中間転写ベルト15Bは、各感光体15A上の画像が転写され、二次転写部15Cは、中間転写ベルト15B上の画像を搬送路13で搬送される用紙に転写する。定着器15Dは、二次転写部15Cの下流側の搬送路13に配置されており、画像が形成されて搬送路13によって搬送される用紙に、熱や圧力を加えて、用紙上の画像を定着する。
【0034】
画像形成部15は、感光体15A、図示しない帯電器、LD、現像器、中間転写ベルト15B、二次転写部15C、定着器15Dなどによって構成されている。なお、本実施形態ではカラー印刷機を前提としているが、本発明としてはこれに限定されるものではなく、モノクロなど単色のみで印刷可能な画像形成装置であってもよい。
【0035】
搬送路13は、定着器15Dの下流側において反転搬送路13Aが分岐しており、反転搬送路13Aの下流側は、画像形成部15の上流側で搬送路13に合流している。反転搬送路13Aは、その途中で退避搬送路13Bが分岐しており、退避搬送路13Bに用紙を導入して反転搬送路13Aの下流側に用紙先後を入れ替えて搬送することができる。
【0036】
用紙の裏面に画像形成を行う場合、反転搬送路13Aから退避搬送路13Bに用紙を一旦送った後、退避搬送路13Bから下流側の反転搬送路13Aに用紙の先後を入れ替えて送り、搬送路13に環流させる。用紙は表裏が反転された状態で、搬送路13で送られ、画像形成部15によって用紙裏面側への画像形成を行うことができる。搬送路13の下流側は、画像読取装置20の搬送路23に接続される。
【0037】
さらに、装置本体10の筺体上部側に、操作部14が設けられている。操作部14には、タッチパネル式のLCDで構成することができ、操作者による操作および情報の表示が可能になっている。LCDは、操作部と表示部を兼用しており、操作表示部として機能する。なお、操作部をマウスやタブレットなどで構成し、表示部とは別体で構成することも可能である。また、LCDは移動可能となっているものであってもよい。
【0038】
装置本体10は、画像形成装置全体を制御する画像制御部100を備えている。画像制御部100は、CPU、CPUで実行されるプログラム、パラメータや作業領域が格納される記憶部などによって構成することができる。画像制御部100では画像読取装置20における画像の読取結果を受けることができる。したがって、画像制御部100は、本発明の制御部に相当する。
【0039】
画像制御部100では、読取結果に基づいて画像の良否や画像が印刷品質を満たしているかを判定することができる。画像の良否を判定する場合、画像の不良判定によってヤレ紙とすることができる。また、画像が印刷品質を満たしているか判定する場合、例えば画像濃度や画像位置、色ずれなどを判定し、必要に応じて補正量を算出し、後の用紙にフィードバックをかけることができる
【0040】
判定は、所定の検査項目によって行われる。検査項目には、判定の種類、判定対象(サイズや画像)、判定精度などが含まれる。検査項目は、複数のものとすることができるが、一つの検査項目によって判定を行うものであってもよい。画像の判定は、生産性(PPM)を達成できるように行われる。すなわち、用紙の搬送時間隔内で行われる。
判定後の処理においては、前記したように、画像が異常でヤレと判定される場合、印刷の停止や画像形成装置内の用紙の排紙などを行ってもよく、また、画像の調整においては、以降の画像形成で画像調整を行う。ただし、本発明としては画像の判定結果における処理が特定のものに限定されるものではなく、画像判定の目的によって適宜の処理を行うことができる。
【0041】
画像読取装置20は、装置本体10の搬送路13に接続された搬送路23を有しており、装置本体10から搬送される用紙を搬送ローラ22などによって搬送路23を通じて下流側に搬送する。
搬送路23の中途付近には、用紙の上面側の画像を読み取る画像読取センサ24と用紙の下面側を読み取る画像読取センサ25が設けられている。画像読取センサ24、25の読取結果は画像制御部100に送信される。画像読取センサ24、25はCMOSセンサやCCDセンサ等によって構成されたラインセンサでもよく、また、ポイントで画像を読み取る測色機などであってもよい。画像読取センサ24、25は、本発明の画像読取部の一部を構成する。
搬送路23は、画像読取センサ24、25の下流側で、反転搬送路23Aが分岐しており、反転搬送路23Aの下流側は画像読取センサ24、25の上流側で搬送路23に合流している。反転搬送路23Aの中途には、退避搬送路23Bが分岐しており、退避搬送路23Bに導入される用紙は先後を逆にして反転搬送路23Aの下流側に搬送される。
【0042】
なお、この実施形態では、2つの画像読取センサを有するものについて説明をしたが、本発明としては画像読取センサの数が限定されるものではなく、その数は1つでもよく、また、3つ以上でもよい。複数の画像読取センサでは種別の異なるものであってもよい。
【0043】
画像読取装置20には読取制御部200が備えられており、画像読取センサ24、25を制御して、画像読取センサ24、25の読取結果を受けて画像読取装置20内の画像メモリに一旦格納したり、画像制御部100に送信したりすることができる。
【0044】
なお、この実施形態では、画像の判定を画像制御部100で行うものとして説明しているが、画像読取装置20で画像の判定を行うようにしてもよい。この場合、画像読取センサ24、25で読み取った画像を読取制御部200で取得し、読取制御部200で画像判定を行うことができる。
画像制御部100で画像判定を行う場合、装置本体10が本発明の画像検査装置に相当し、さらに画像読取装置20を含むものを画像検査装置とするものであってもよい。読取制御部200で画像判定を行う場合、画像読取装置20が本発明の画像検査装置に相当し、装置本体10を含むものであってもよい。後者の場合、読取制御部が本発明の制御部として機能する。
【0045】
上記したように本発明の画像検査装置は、画像読取部を有していても有していなくてもよく、さらには画像形成部を有していても有していなくてもよい。また、画像検査装置と画像形成装置とによって画像形成システムを構成するものであってもよい。制御部は、画像形成装置本体、画像形成装置本体のいずれに備えるものであてもよい。
また、本発明の制御部は、装置本体や画像読取装置に備える他に、装置本体や画像読取装置外に設けられ、装置本体や画像読取装置にネットワークやケーブルなどによって接続されて画像読取結果を取得して画像判定を行うものであってもよい。当該制御部は、外部端末や画像形成装置を管理する管理装置などに備えることができる。この場合、外部端末や管理装置は本発明の画像検査装置に相当することになる。
【0046】
画像制御部100や読取制御部200では、基準データと画像読取部で読み取った画像データとを比較して画像の良否や画像の色ずれなどを判定することができる。例えば両者が一致していれば正常と判断し、不一致であれば異常の判定や画像調整が必要であるとする判定を行うことができる。画像判定の基準は適宜設定することができる。
【0047】
後処理装置30は、ステープル、パンチ、中綴じなどの所定の処理を行うように構成されており、複数の後処理を行うものであってもよい。後処理装置30では複数の排紙先を備え、ヤレとされた用紙を通常の出力用紙と区分けして排紙することができる。
【0048】
次に、画像形成装置1の制御ブロックを
図2に基づいて説明する。
装置本体10では、接続された装置との間で通信を行うインターフェース101を有しており、装置本体10では、画像読取装置20のインターフェース201に接続されている。
装置本体10には、画像形成装置1全体を制御する画像制御部100を有しており、該画像制御部100に画像処理部110が接続されている。画像処理部110は、画像データの読込や画像書込みなどの画像処理を行う。
画像制御部100には画像形成部15が制御可能に接続されており、読み取り画像データやRIPデータなどに基づいて用紙に画像を形成することができる。
画像データは画像メモリ130に一旦格納し、画像形成に用いることができる。
本体給紙部120は、画像形成部15に用紙を給紙するものであり、本体給紙部12を含んでいる。
【0049】
画像読取装置20では、装置本体10のインターフェース101と通信をし、さらに後段の後処理装置30のインターフェースと通信を行うインターフェース201を有している。
画像読取装置20には、画像読取装置20を制御する読取制御部200を有しており、画像制御部100からの制御指令によって画像読取装置20の動作を制御することができる。読取制御部200は、CPUやCPU上で動作するプログラム、記憶部などによって構成されている。
また、画像読取装置20で読み取った画像を判定する場合は、読取制御部200で判定を行うことができる。
【0050】
読取制御部200には、用紙搬送部210が制御可能に接続されており、装置本体10から送られた用紙を、搬送路23を通じて画像読取可能に搬送して、さらに後段に搬送する。
読取制御部200には、画像読取部220が制御可能に接続されている。画像読取部220には、画像読取センサ24、25が含まれている。画像読取部220で読み取られた読取結果は一旦読取制御部200に送られてそのまま判定するか、画像制御部100で判定できるように画像制御部100に送信される。
読取制御部200では、さらに画像メモリ230が制御可能に接続されている。画像メモリ230には、画像読取部220で読み取った読取結果が格納される。なお、画像メモリ230は、画像読取装置20には設けず、装置本体10に設けた画像メモリに読取結果を格納するようにしてもよい。
【0051】
後処理装置30には、画像読取装置20のインターフェース201と通信を行うインターフェース301が設けられている。
後処理装置30には、用紙搬送部310が設けられており、用紙搬送部310は画像読取装置20から送られる用紙を搬送して、後処理、排紙を行う。また、後処理設定によって後処理を行うことなく排紙するものであってもよい。
後処理装置30には後処理部320が設けられている。後処理部320では所望の後処理が行われる。後処理の種別は1つのほか2つ以上であってもよい。用紙は積載トレイ330に排紙したり、図示しない排紙トレイに排紙したりする。
【0052】
本実施形態では、画像形成部によって形成された画像の判定を行う場合、検査項目に優先度を設け、ページ毎に判定が生産性を達成できるように行われる。なお、ジョブ単位で判定が生産性を達成できるように行うものとしてもよい。以下に
図3のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は制御部の制御によって実行される。
【0053】
まず、優先度設定に基づいて検査項目を自動設定する(ステップ1、A工程)。その後、検査項目が変更されているかを判定する(ステップs2)。なお、優先度設定は、本発明としては必須とされるものではない。優先度設定は、制御部で実行されるプログラムの一部機能によって実現することができる。この一部機能は、本発明の優先度設定手段に相当する。
検査項目が変更されている場合(ステップs2、Y)は、変更後に判定時間と生産性を再度比較して判定時間が所定の生産性を超えているか判定し(ステップs3)、判定時間が生産性を超えている場合(ステップs3、Y)、生産性を達成できないので、その旨ユーザに通知する(ステップs4)。所定の生産性は、ppm(1分当たりの印刷枚数)などによって適宜設定することができる。通知は、操作部に表示したり、音声で知らせたり、ネットワークなどを介して他の装置に送信したりしてもよい。
検査項目が変更されている場合には、変更後に判定時間と生産性を再度比較して判定時間が生産性を超えているか判定している。この判定は、制御部におけるプログラムの実行によって実現することができ、判定時間が生産性を超えている場合に通知が行われる。この通知は、操作部への表示や、画像形成装置外の装置などによって通知を行うことができる。通知は表示や音声などによっておこなうことができ、通知方法は特に限定されない。したがって、制御部におけるプログラムの一部機能と、操作部などによって本発明の通知手段が構成されている。
【0054】
検査項目の変更は、操作部に対するユーザの操作入力によって手動により行うことができる。操作入力は制御部に送られ、制御部のプログラム実行において入力結果が受け付けられる。したがって、制御部で実行されるプログラムの一部機能によって本発明の受付手段が構成されている。
【0055】
次に、生産性を達成できるように判定を実施するためにはどの検査項目を除外すべきかわかるように処理時間を補助表示し(ステップs5)、ステップs3で再度の項目変更があるかの判定を行う。
検査項目が変更されていない場合(ステップs2、N)、検査項目が確定されて画像の判定が行われる(ステップs6)。次いで画像判定に応じた処理を実行し(ステップs7)、処理を終了する。画像判定に応じた処理としては、例えば、前記したように画像が不良である場合に、ヤレ紙の排紙や装置の停止処理を行ったり、印刷品質の判定では必要に応じて画質の補正処理を行ったりする。画像の判定は、制御部で実行されるプログラムの一部機能によって実現することができ、この一部機能によって本発明の検査実行手段が構成されている。
【0056】
図4は、検査項目を操作部14などの画面に表示した検査項目表示画面1410を示すものである。なお、表示画面は、画像形成装置外において表示するものであってもよい。
検査項目表示画面1410では、検査を実施する検査項目と、検査を実施しない検査項目とが自動で選定されている。この画面の表示は制御部の制御によって行われる。
検査項目表示画面1410では、検査が可能な検査項目一覧1411が表示されており、それぞれの検査項目について、検査を実施する場合は検査実施項目欄1412、検査を実施しない場合には検査項目未実施欄1413に○印で表示されている。検査項目一覧1411では、図の上部側にあるものほど優先度が高く設定されている。検査項目や、その優先度は、記憶部に格納しておき、必要に応じて制御部によって呼出し可能とすることができる。
【0057】
優先度は、予め機械設定によって検査項目に対し固定的に設定がなされているものであってもよく、また、ユーザが操作部14を介して設定できるようにしてもよい。また、検査の実行に従って優先度が変更される設定になっていてもよい。例えば、検査頻度が高い検査項目の優先度を相対的に高くするようにしてもよく、また、画像の判定において不良であるとされる頻度が高い検査項目の優先度を相対的に高くするようにしてもよい。また、検査項目とジョブとを関連付けて記憶し、ジョブと検査項目との相関関係を算出し、他のジョブによる印刷に際し、相関関係が高い検査項目の優先度を自動で設定するようにしてもよい。
【0058】
検査項目の自動設定の際には、
図3のフローチャートに示したように、評価時間(画像判定の検査処理時間の合算時間)と生産性という2つのパラメータが必要となる。
評価時間に関しては、それまでの実績データを用いることができ、さらにプルーフジョブ実施時に事前に全項目検査を実施することで算出することができる。全項目を実施すると処理時間が大幅にかかり、生産性が大幅に遅れるなどの事情がある場合は、事前に準備した処理時間テーブルをそのまま参照することができる。生産性(PPM: page per minutes)は、ジョブに応じて用紙の通紙時間が変わるという特徴に着目し、ジョブごとの用紙通紙時間を生産性として算出することもできる。生産性は、用紙の搬送間隔時間で示すことができる。
【0059】
検査項目を選択する画面を表示した際、
図3のシーケンスを利用して検査項目を自動選択するが、その際は、
図4に示すように選択項目と非選択項目をわかりやすく表示することが好ましい。また、ユーザが自動設定項目から検査項目を変更した際には、再度生産性内で収まるかを計算するが、その計算タイミングは、
図4に示した「検査項目確定」ボタンを押下した際でもよいし、各検査項目の実施有無を選択するたびに計算するでもよい。
【0060】
なお、検査項目の選定では、自動設定されている場合にも、さらにユーザが操作部14を通して変更できるようにしてもよい。変更方法は特に限定されるものではなく、例えば、検査項目実施項目欄を押下することで、検査項目の対象に変更することができ、不要となった検査項目は、検査項目未実施欄1413を押下することで未実施項目に変更することができる。表示された検査項目のままでよい場合や、検査項目を変更した場合は、検査項目確定釦1414を押下することで、検査項目を確定することができる。
【0061】
しかし、上記したように検査項目の選定では、生産性を達成できるように判定処理を行うことが必要になる。自動選定では、この観点で検査項目を選定することができるが、ユーザが手動で変更すると、生産性を達成できるという条件を満たすことができなくなる可能性がある。
図5は、検査項目の変更によって生産性に間に合わないという判定がされると操作部14などに表示される生産性未達警告画面1420を示すものである。この画面は制御部の制御によって表示される。この画面では、選択された検査項目をすべて実施すると生産性が未達になる可能性があることを示す警告表示部1421が表示される。この画面にはOK釦1422と「評価項目を再選択」釦1423が表示される。OK釦が押下されると、選択された検査項目のままで画像判定が行われる。「評価項目を再選択」釦1423が押下されると、検査項目を再選択するための画面が表示されて、検査項目の変更が可能になる。
【0062】
図6は、操作部14に表示され、再選択を容易にした再選択検査項目表示画面1430を示すものである。再選択検査項目表示画面1430は、再選択用に限らず、検査項目を表示するための画面として最初から表示してもよく、また、再選択を行う場合にのみ表示するようにしてもよい。この画面の表示は制御部の制御によって行われる。
再選択検査項目表示画面1430は、検査項目表示画面1410と同様に、検査が可能な検査項目一覧1431、検査実施項目欄1432、検査項目未実施欄1433が表示され、各項目欄では実施、未実施がそれぞれに○印で表示されている。
また、再選択検査項目表示画面1430では、上記欄以外に、検査項目毎で想定される処理時間が処理時間欄1434に表示されている。各処理時間は、実績データやプルーフ出力で得られたデータなどによって取得される。また、算出によって処理時間が得られたものであってもよく、その取得方法は特に限定されるものではない。
検査項目を選択する際には、検査項目の処理時間を確認しながら検査項目の選択、除外を行うことができる。この際に、選択されている検査時間の合計値を表示するようにしてもよい。判定時間が生産性を達成できない場合、処理時間が短くなるように検査項目を選定することができ、その際に、生産性を超える時間分を画面に表示するようにしてもよい。
【0063】
ユーザの優先度設定に準ずる検査項目選定の手順を
図7のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は制御部の制御によって実行される。優先度設定に準ずる検査項目設定は、検査項目を全て手動で設定とすることを可能とする。
先ず判定における判定時間Tを0に初期化する(ステップs10)。次いで、検査項目順番Nを1の初期値に設定し(ステップs11)、検査可能な数まで繰り返す処理を開始する(ステップs14)。繰り返し処理では、判定時間が生産性以下であるかを判定する(ステップs12)。判定時間は、各検査の処理時間の合算値で算出される。判定時間が生産性以下でない場合(ステップs12、N)、処理を終了する。この際の検査項目数は、Nが除外されてN-1となる。判定時間が生産性以下である場合(ステップs12、Y)、N番目の検査項目を実施検査項目に追加し、当該検査項目の処理時間を判定時間に加算し(ステップs13)、Nに1を加算してステップs11に戻る。この繰り返しにより、生産性を達成できるまで検査項目を追加することができる。検査項目の追加は、制御部で実行されるプログラムの一部機能によって実現し、この一部機能は本発明の追加設定手段に相当する。
【0064】
また、検査項目が固定されている場合の手順を
図8のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は制御部の制御によって実行される。
この場合は、システムが推奨する項目が設定され(ステップs20)、手順を終了する。
【0065】
次に、優性度が高い検査項目を自動設定する手順を
図9のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は制御部の制御によって実行される。
この手順では、ジョブ実施毎に検査項目を記憶部に保持しておく。次回ジョブ実施時には記憶した検査項目頻度情報を元に検査頻度が高い項目から検査項目を自動設定する。
【0066】
先ず、優先度に基づいて検査項目を自動設定する(ステップs30)。
次いで検査項目に変更があるかの判定を行う(ステップs31)。検査項目に変更がある場合、判定時間が生産性を超えているかを判定する(ステップs32)。判定時間が生産性を超えていない場合(ステップs32、N)、さらに、項目変更があるかの判定を行う(ステップs31)。判定時間が生産性を超えている場合(ステップs32、Y)、生産性を超える旨をユーザに通知する。通知は、操作部に表示したり、音声で知らせたり、ネットワークなどを介して他の装置に送信したりすることができる。次いで、各項目の処理時間をユーザに補助表示し(ステップs34)、さらに、項目変更があるかの判定を行う(ステップs31)。
【0067】
項目変更がない場合(ステップs31、N)、検査項目を保持し(ステップs35)、画像判定を行う(ステップs36)。次いで画像判定に応じた処理を実行し(ステップs37)、その後、手順を終了する。
【0068】
次に、
図9のフローチャートで説明した、頻度が高い検査項目を自動設定する手順を
図10のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は制御部の制御によって実行される。
手順開始に伴って、検査頻度が高い項目に検査項目をソートする(ステップs40)。次いで、検査項目数Nを1に初期化し(ステップs41)、選定可能な検査項目数まで繰り返し処理を行う(ステップs45)。繰り返し処理では、判定時間が生産性以下であるかを判定する(ステップs42)。判定時間が生産性を超える場合(ステップs42、N)、N番目の検査項目は判定実施項目には追加せず、手順を終了する。
判定時間が生産性以下である場合(ステップs42、Y)、検査頻度が高い項目から順に検査項目を追加し(ステップs43)、追加した検査項目の処理時間(T’)を全体の合算時間Tに加算する。合算時間は判定時間となる。次いで、Nに1を加算してステップs41に戻って繰り返し処理を行う。
【0069】
次に、ヤレ判定頻度が高い検査項目を自動設定する手順を
図11のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は制御部の制御によって実行される。
先ず、優先度に基づいて検査項目を自動設定する(B処理、ステップs50)。次いで検査項目に変更があるかの判定を行う(ステップs51)。検査項目に変更がある場合、判定時間が生産性を超えているかを判定する(ステップs52)。判定時間が生産性を超えていない場合(ステップs52、N)、さらに、項目変更があるかの判定を行う(ステップs51)。判定時間が生産性を超えている場合(ステップs52、Y)、生産性を超える旨をユーザに通知する。通知は、操作部に表示したり、音声で知らせたり、ネットワークなどを介して他の装置に送信したりすることができる。次いで、各項目の処理時間をユーザに補助表示し(ステップs54)、さらに、項目変更があるかの判定を行う(ステップs31)。
【0070】
項目変更がない場合(ステップs51、N)、画像判定を行い(ステップs55)、ヤレ判定があるかの判定を行う(ステップs56)。ヤレ判定がない場合(ステップs56、N)、手順を終了する。ヤレ判定がある場合(ステップs56、Y)、ヤレ判定された項目を保持し(ステップs57)、画像判定に応じた処理を実行し(ステップs58)、その後、手順を終了する。ステップs57でヤレ判定された項目を保持することで、ヤレ判定頻度を更新することができる。なお、この手順では、ヤレ判定頻度によって検査項目を自動設定するものとしたが、画像の印刷品質の不良などの頻度によって検査項目を自動設定するものとしてもよい。
【0071】
次に、ヤレ判定頻度が高い検査項目によって検査項目を自動設定するB手順を
図12のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は制御部の制御によって実行される。
先ず、ヤレ判定頻度が高い項目に検査項目をソートする(ステップs60)。検査項目数Nに初期値として1を設定し(ステップs61)、選定可能な項目数まで繰り返し処理を行う(ステップs65)。
繰り返し処理では、判定時間が生産性以下であるかを判定する(ステップs62)。判定時間が生産性以下でない場合(ステップs62、N)、手順を終了する。判定時間が生産性以下である場合(ステップs62、Y)、ヤレ判定頻度が高い項目から順に検査項目を追加し(ステップs63)、追加した検査項目の処理時間T’を、検査項目の合算時間Tに加算する(ステップs64)。合算時間Tは判定時間である。次いで、Nに1を加算してステップs61に戻って繰り返し処理を行う。
【0072】
なお、上記実施形態では、生産性の観点から判定時間が生産性以下になるように検査項目を選定しており、それ以外の検査項目については判定が行われない。検査実施しない検査項目については、他の方法で検査を行うようにすることができる。
【0073】
図13は、操作部14に表示された検査項目表示画面1440を示すものであり、検査項目表示画面1410と同様に、検査が可能な検査項目一覧部1441が表示されている。検査実施項目については、リアルタイム欄1442で実施項目が○印で表示されている。それ以外は、リアルタイムでの検査は行われないが、検査を行う項目として、オフライン欄1447、処理対象外欄1444、用紙搬送停止欄1445が表示されている。この例では、リアルタイムで検査が行われる検査項目以外は、オフラインで実施されるように設定されている。
オフラインによる検索は、
図1に示したオフラインの画像読取装置40で行うことができる。画像読取装置40は、搬送路43を有し、搬送路に沿って画像読取センサ41、42を有している。画像読取センサ41は搬送路43で搬送される用紙の上面の画像を読み取り、画像読取センサ42は搬送路43で搬送される用紙の下面の画像を読み取る。
【0074】
先ず、リアルタイムで画像判定を行う手順を
図14のフローチャートに基づいて説明する。
先ず印刷頁数Nに1を初期設定し(ステップs70)、最終頁までの繰り返し処理を行う(ステップs72)。繰り返し処理では、選択された検査項目の評価を実行する(ステップs71)。Nに1を加算して順次繰り返し処理を行う。
繰り返し処理が終了すると、評価項目を保存し(ステップs73)、評価項目情報取得要求があるかを判定する(ステップs74)。要求がなければ(ステップs74、N)、要求を待機する。
取得要求があると(ステップs74、Y)、評価項目を送付する処理を行い(ステップs75)、その後、処理を終了する。この例では、例えば、画像形成装置とオフラインの画像読取装置とをネットワークなどで電気的に接続し、オフライン側からの要求に応じて評価項目を送付することができる。また、電気的な接続がされていない場合、評価項目を移動可能な記憶媒体などに格納して、その内容をオフライン側で取得できるようにしてもよい。
判定終了後、排紙された用紙をオフラインの画像読取装置、すなわち画像検査装置に配置し、残評価項目の判定を実施する。オフラインの画像検査装置で残項目を実施する際は、まず、オンラインの検査装置側に検査済み項目を問合せ、検査していない項目のみ実施するようにする。
【0075】
次に、オフライン側での判定手順を
図15のフローチャートに基づいて説明する。
オフライン側の手順は、例えば、画像読取装置40に備える読取制御部400の制御によって実行することができる。また、画像読取装置40が画像形成装置に電気的に接続されている場合は、画像形成装置側の制御部によって制御を行うようにしてもよい。
先ず、実施済み検査項目の情報を取得する(ステップs80)。情報の取得は上記したように、電気的な接続や移動可能な記憶部などを介して取得することができる。
上記情報に基づいてオフライン側で実施すべき検査項目を設定する(ステップs81)。次に、印刷頁数Nに初期値として1を設定し(ステップs82)、最終頁までの繰り返し処理を行う(ステップs84)。繰り返し処理中は、検査項目の評価を行い(ステップs83)、Nに1を加算して繰り返し処理を行う。繰り返し処理後、画像判定に応じた処理を実行し、手順を終了する。以上のように、この実施形態では、リアルタイムで検査を行っていない項目についてもオフラインの装置を用いて画像判定を行うことができる。
【0076】
次に、画像形成装置の器械内で検査項目の選択を実施する手順を
図16のフローチャートに基づいて説明する。
印刷頁数Nに初期値として1を設定し(ステップs90)、最終頁までの繰り返し処理(ステップs97)を可能にする。
繰り返し処理では、先ず選択項目の評価を実施し(ステップs91)、評価残項目があるかを判定する(ステップs92)。評価算項目がなければ(ステップs92、N)、Nに1を加算してステップs90に移行して繰り返し処理を行う。
評価残項目がある場合(ステップs92、Y)、判定時間が搬送間隔以下であるかを判定する。判定時間が搬送間隔以下でない場合(ステップs92、N)、Nに1を加算してステップs90に移行して繰り返し処理を行う。
判定時間が搬送間隔以下である場合(ステップs93、Y)、搬送間隔内で実施できる検査項目を抽出し(ステップs94)、抽出した評価項目を実施する(ステップs95)。次いで、表裏反転をし(ステップs96)、ステップs92に移行して評価算項目があるかの判定を行う。
なお、この例では、用紙反転機構等を利用して用紙を滞留させ、その間に残っている評価項目を実施して排出するものとしたが、本制御は反転機構を利用せずに、後段のスタッカ等で滞留させる仕組みでもよい。
【0077】
次に、処理対象外の手順を
図17に示す。
印刷頁数Nに初期値として1を設定し(ステップs100)、最終頁までの繰り返し処理(ステップs102)を可能にする。
繰り返し処理中は、選択項目の評価を実行し、最終頁まで繰り返す。
【0078】
次に、用紙搬送停止によって選択項目の評価を行う手順を説明する。
印刷頁数Nに初期値として1を設定し(ステップs110)、最終頁までの繰り返し処理(ステップs114)を可能にする。
繰り返し処理中は、用紙搬送を停止し(ステップs111)、その後、選択項目の評価を実行する(ステップs112)。その後、用紙搬送を開始し(ステップs113)、Nに1を加算して最終頁まで繰り返す。この例は、一部のページにおいて生産性を達成できない場合に、当該ページのみ用紙搬送停止を行う処理としてもよい。
【0079】
なお、上記実施形態では、用紙の搬送時間間隔の変更については説明しなかったが、ジョブによっては搬送速度が異なるため搬送時間間隔を変更するものとしてもよい。例えば、くるみ、厚紙などでは生産性を遅く設定することができる。搬送時間間隔の設定は、制御部で実行されるプログラムの一部機能によって実現することができ、前記一部機能は、本発明における搬送時間設定手段に相当する。
また、上記実施形態では、検査項目の選定とともに、搬送速度や搬送時間間隔を変更するものとしてもよい。例えば、検査項目の種類をできるだけ採用したいような場合に、生産性の低下を抑えつつ検査項目を選定することができる。
【0080】
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明の範囲を逸脱しない限りは本実施形態に対する適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0081】
1 画像形成装置
10 装置本体
13 搬送路
14 操作部
15 画像形成部
20 画像読取装置
23 搬送路
24 画像読取センサ
25 画像読取センサ
30 後処理装置
40 画像読取装置
41 画像読取センサ
42 画像読取センサ
43 搬送路
100 画像制御部
110 画像処理部
130 画像メモリ
200 読取制御部
220 画像読取部
230 画像メモリ
400 読取制御部
1410 検査項目表示画面
1411 検査項目一覧
1412 検査実施項目欄
1413 検査項目未実施欄
1414 検査項目確定釦
1420 生産性未達警告画面
1421 警告表示部
1422 OK釦
1423 「評価項目を再選択」釦
1430 再選択検査項目表示画面
1431 検査項目一覧
1432 検査実施項目欄
1433 検査項目未実施欄
1434 処理時間欄
1440 検査項目表示画面
1441 検査項目一覧
1442 リアルタイム欄
1444 処理対象外欄
1445 用紙搬送停止欄
1447 オフライン欄