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特許7021753空席管理システム、空席管理サーバ、および空席管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】空席管理システム、空席管理サーバ、および空席管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20220209BHJP
【FI】
G06Q50/12
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020078956
(22)【出願日】2020-04-28
(65)【公開番号】P2021174341
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2020-06-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】春口 敦郎
(72)【発明者】
【氏名】吉野 貴史
(72)【発明者】
【氏名】木原 梢
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-011761(JP,A)
【文献】特開2019-082946(JP,A)
【文献】特開2018-067252(JP,A)
【文献】特開2012-098981(JP,A)
【文献】特開2015-005144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の店舗のそれぞれに利用され、押し下げ操作を受け付け可能なボタンを有する、複数のボタン機器と、
複数の情報端末と、
前記複数のボタン機器のそれぞれおよび前記複数の情報端末のそれぞれから送信されるデータに基づいて前記複数の店舗のそれぞれの空席状態を管理する管理サーバと、を備え、
前記ボタン機器のそれぞれは、前記ボタンが押されると前記ボタンが押されたことを示す第1の空席情報を第1の識別情報とともに前記管理サーバに送信し、
前記情報端末のそれぞれは、第2の空席情報を管理する管理画面を表示装置の表示画面上に表示し、前記管理画面を介して入力された前記第2の空席情報を第2の識別情報とともに前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、
前記第1の識別情報に基づいて、前記複数のボタン機器から送信された前記第1の空席情報が対応する店舗を判定し、前記第2の識別情報に基づいて前記複数の情報端末から送信された前記第2の空席情報が対応する店舗を判定する機能を有し、
外部装置から特定の店舗に関して空き情報リクエストを受信すると、前記複数のボタン機器および前記複数の情報端末から送信された空席情報群のうち、前記第1の識別情報および前記第2の識別情報に基づいて、当該特定の店舗に関する空席情報あると判定された前記第1の空席情報と前記第2の空席情報のいずれか一方を、前記特定の店舗の最新の空席状態として前記外部装置に送信する、空席管理システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記複数の情報端末のそれぞれは、前記ボタン機器が送信可能な第1の空席情報を含む選択肢を、前記管理画面に表示させる、空席管理システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記複数のボタン機器のそれぞれは、前記ボタンの状態が変更された場合には直ちに変更された前記第1の空席情報を前記管理サーバに送信し、前記ボタンの状態が同一の場合には第1所定時間毎に状態が同一の前記第1の空席情報を前記管理サーバに送信し、
前記複数の情報端末のそれぞれは、前記管理画面に出力された空席状態が変更された場合には直ちに変更された前記第2の空席情報を前記管理サーバに送信し、前記管理画面の出力された空席状態が同一の場合には第2所定時間毎に状態が同一の前記第2の空席情報を前記管理サーバに送信する、空席管理システム。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項において、
前記情報端末は、前記管理画面において入力された、前記ボタン機器のデフォルト状態と、当該デフォルト状態とは異なる空席状態が継続した場合に前記デフォルト状態に回帰させるデフォルト回帰時間と、を含む前記ボタン機器のデフォルト設定値を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記ボタン機器から第1所定時間毎に受信する前記第1の空席情報と前記デフォルト設定値を比較し、前記第1所定時間毎に受信する前記第1の空席情報に対応する空席状態が前記デフォルト状態と異なる場合に、前記デフォルト回帰時間の経過後に前記ボタンを前記デフォルト状態に対応する状態に変更する、空席管理システム。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1項において、
前記情報端末は、前記管理画面において入力された、前記ボタン機器にアラートを発するためのアラート条件を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記ボタン機器から送信される前記第1の空席情報に基づいて前記アラート条件を満たすかどうかを判定し、当該アラート条件と合致する場合に、前記ボタン機器にアラートを通知する空席管理システム。
【請求項6】
請求項1からの何れか1項において、
前記情報端末は、前記管理画面において入力された、前記ボタン機器の異常検知条件を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記異常検知条件が充足する場合に、前記ボタン機器の異常を前記情報端末の前記管理画面に表示させる、空席管理システム。
【請求項7】
押し下げ操作を受け付け可能なボタンを有するボタン機器と、
情報端末と、
前記ボタン機器および前記情報端末のそれぞれから送信されるデータに基づいて店舗の空席状態を管理する管理サーバと、を備え、
前記ボタン機器は、前記店舗に設置され、前記ボタンが押されると前記ボタンが押されたことを示す第1の空席情報を前記管理サーバに送信し、
前記情報端末は、第2の空席情報を管理する管理画面を表示装置の表示画面上に表示し、前記管理画面を介して入力された前記第2の空席情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記第1の空席情報と前記第2の空席情報のいずれか一方を、前記店舗の最新の空席状態として管理し、
前記ボタン機器は、前記ボタンが押下されたときに前記第1の空席情報を生成し、
前記情報端末は、前記ボタン機器とは別に前記店舗の空席状態を管理するための店舗管理画面から空席情報が入力されたときに前記第2の空席情報を生成し、
前記管理サーバは、前記第1の空席情報あるいは前記第2の空席情報のうち生成日時が最新の情報を空席管理データベースに反映させる、空席管理システム。
【請求項8】
請求項7において、
前記管理サーバは、前記空席管理データベースにおいて、前記第1の空席情報を保持する場合には前記情報端末の管理画面に当該第1の空席情報を反映させ、前記第2の空席情報を保持する場合には前記ボタン機器の前記ボタンに当該第2の空席情報を反映させる、空席管理システム。
【請求項9】
複数の店舗のそれぞれに利用され、押し下げ操作を受け付け可能なボタンと通信機能を有する複数のボタン機器のそれぞれおよび複数の情報端末のそれぞれと通信可能であり、前記複数のボタン機器のそれぞれおよび前記複数の情報端末のそれぞれから送信された情報に基づいて前記複数の店舗の空席状態を管理する管理サーバであって、
前記複数の店舗の空席状態を管理するための空席管理データベースを保持する記憶装置と、
前記情報に基づいて前記空席管理データベースを更新するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記複数のボタン機器のそれぞれから送信された、前記ボタンが押されたことを示す第1の空席情報および第1の識別情報と、前記複数の情報端末のそれぞれから送信された、店舗の空席状態を管理するための管理画面を介して入力された第2の空席情報および第2の識別情報と、を取得する処理と、
前記第1の識別情報に基づいて、前記複数のボタン機器から送信された前記第1の空席情報が対応する店舗を判定し、前記第2の識別情報に基づいて前記複数の情報端末から送信された前記第2の空席情報が対応する店舗を判定する処理と、
外部装置から特定の店舗に関して空き情報リクエストを受信したときに、前記複数のボタン機器および前記複数の情報端末から送信された空席情報群のうち、前記第1の識別情報および前記第2の識別情報に基づいて、当該特定の店舗に関する空席情報あると判定された前記第1の空席情報と前記第2の空席情報のいずれか一方を、前記特定の店舗の最新の空席状態として前記外部装置に送信する処理と、
を実行する管理サーバ。
【請求項10】
請求項9において、
前記プロセッサは、さらに、前記空席状態に応じて前記特定の店舗の前記ボタン機器および前記情報端末の少なくともいずれか一方に前記最新の空席状態を配信する処理を実行する管理サーバ。
【請求項11】
請求項9または10において、
前記プロセッサは、前記情報端末から、前記管理画面において入力された、前記ボタン機器のデフォルト状態と、当該デフォルト状態とは異なる空席状態が継続した場合に前記デフォルト状態に回帰させるデフォルト回帰時間と、を含むデフォルト設定値を受信し、前記ボタン機器から第1所定時間毎に受信する前記第1の空席情報と前記デフォルト設定値を比較し、前記第1所定時間毎に受信する前記第1の空席情報に対応する空席状態が前記デフォルト状態と異なる場合に、前記デフォルト回帰時間の経過後に前記ボタンを前記デフォルト状態に対応する状態に変更する、管理サーバ。
【請求項12】
請求項9から11の何れか1項において、
前記プロセッサは、前記情報端末から、前記管理画面において入力された、前記ボタン機器にアラートを発するためのアラート条件を受信し、前記ボタン機器から送信される前記第1の空席情報に基づいて前記アラート条件を満たすかどうかを判定し、当該アラート条件と合致する場合に、前記ボタン機器にアラートを通知する、管理サーバ。
【請求項13】
請求項9から12の何れか1項において、
前記プロセッサは、前記情報端末から、前記管理画面において入力された、前記ボタン機器に異常検知条件を受信し、前記異常検知条件が充足する場合に、前記ボタン機器の異常を前記情報端末の前記管理画面に表示させる、管理サーバ。
【請求項14】
押し下げ操作を受け付け可能なボタンと通信機を有するボタン機器および情報端末のそれぞれと通信可能であり、前記ボタン機器および前記情報端末から送信された情報に基づいて店舗の空席状態を管理する管理サーバであって、
前記店舗の空席状態を管理するための空席管理データベースを保持する記憶装置と、
前記情報に基づいて前記空席管理データベースを更新するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記ボタン機器から送信された、前記ボタンが押されたことを示す第1の空席情報と、前記情報端末から送信された、店舗の空席状態を管理するための管理画面を介して入力された第2の空席情報と、を取得する処理と、
前記第1の空席情報および前記第2の空席情報のいずれか一方を前記店舗の最新の空席状態として、前記空席管理データベースを更新する処理と、を実行し、
前記プロセッサは、前記第1の空席情報によって前記空席管理データベースを更新した場合には、前記管理画面に出力された空席情報も更新し、前記第2の空席情報によって前記空席管理データベースを更新した場合には、前記ボタン機器の前記ボタンに含まれる発光部の点灯状態を更新させる、管理サーバ。
【請求項15】
請求項14において、
前記プロセッサは、前記空席管理データベースにおいて、前記第1の空席情報を保持する場合には前記情報端末の管理画面に当該第1の空席情報を反映させ、前記第2の空席情報を保持する場合には前記ボタン機器の前記ボタンに当該第2の空席情報を反映させる、管理サーバ。
【請求項16】
複数の店舗のそれぞれに利用され、押し下げ操作を受け付け可能なボタンと通信機能を有する複数のボタン機器と、複数の情報端末のそれぞれと通信する管理サーバにおいて、前記複数のボタン機器および前記複数の情報端末から送信された情報に基づいて前記複数の店舗の空席状態を管理する空席管理方法であって、
前記管理サーバのプロセッサが、前記複数のボタン機器のそれぞれから送信された、前記ボタンが押されたことを示す第1の空席情報および第1の識別情報と、前記複数の情報端末のそれぞれから送信された、店舗の空席状態を管理するための管理画面を介して入力された第2の空席情報および第2の識別情報と、を取得することと、
前記プロセッサが、前記第1の識別情報に基づいて、前記複数のボタン機器から送信された前記第1の空席情報が対応する店舗を判定し、前記第2の識別情報に基づいて前記複数の情報端末から送信された前記第2の空席情報が対応する店舗を判定することと、
前記プロセッサが、外部装置から特定の店舗に関して空き情報リクエストを受信すると、前記複数のボタン機器および前記複数の情報端末から送信された空席情報群のうち、前記第1の識別情報および前記第2の識別情報に基づいて、当該特定の店舗に関する空席情報あると判定された前記第1の空席情報と前記第2の空席情報のいずれか一方を、前記特定の店舗の最新の空席状態として前記外部装置に送信することと、
を含む空席管理方法。
【請求項17】
請求項16において、さらに、
前記プロセッサが、前記特定の店舗の最新の空席状態の情報に基づいて、前記複数の店舗の空席状態を管理するための空席管理データベースを更新することと、
前記プロセッサが、前記空席管理データベースの更新結果に基づいて、前記ボタン機器のボタンに含まれる発光部の点灯状態、あるいは前記情報端末の前記管理画面の情報を更新させること、
を含む空席管理方法。
【請求項18】
店舗に設置され、押し下げ操作を受け付け可能なボタンと通信機を有するボタン機器と、情報端末のそれぞれと通信する管理サーバにおいて、前記ボタン機器および前記情報端末から送信された情報に基づいて前記店舗の空席状態を管理する空席管理方法であって、 前記管理サーバのプロセッサが、前記ボタン機器から送信された、前記ボタンが押されたことを示す第1の空席情報と、前記情報端末から送信された、店舗の空席状態を管理するための管理画面を介して入力された第2の空席情報と、を取得することと、
前記プロセッサが、前記第1の空席情報および前記第2の空席情報のいずれか一方を前記店舗の最新の空席状態として、前記店舗の空席状態を管理するための空席管理データベースを更新することと、を含み、
前記プロセッサは、前記第1の空席情報によって前記空席管理データベースを更新した場合には前記管理画面に出力された空席情報も更新し、前記第2の空席情報によって前記空席管理データベースを更新した場合には前記ボタン機器の前記ボタンに含まれる発光部の点灯状態を更新させる、空席管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空席管理システム、空席管理サーバ、および空席管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗の空席情報をユーザがオンラインで確認できるようにするための技術は、例えば飲食店などの空席情報を提供するために用いられている。空席情報を取得するための技術としては、例えば、店舗内にカメラを設置して店舗内を撮像した画像内の人間を検出したり、各テーブルに人感センサを設置して人物の存在を検知したりするなどの手法がある。
【0003】
例えば、特許文献1は、店舗の空席を管理する技術について記載している。同文献は、『店舗を探しているユーザが店舗を選びやすくする。』ことを課題として、『テーブル情報提供システムは、店舗のテーブルに関する属性情報を、当該店舗の当該テーブル毎に設定して記憶する記憶手段と、前記店舗の前記テーブルの空き状況に関する空き情報を検出する検出手段と、前記属性情報および前記空き情報に基づく前記店舗の利用可否に関する状態をユーザに提供する提供手段と、を備える。』という技術を開示している(要約参照)。また、特許文献1においては、店舗内にカメラを設置してその画像情報から空席か否かを検出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-159953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、人感センサやカメラなどのセンサで自動検出した結果を用いて空席か否かを判断すると、検知精度が悪く、実態と合わない場合がある。例えば、カメラを用いる場合、席(椅子)としては空きがあるがテーブルとしては空きではないとき(例えば、2人用テーブルを1人で使用しているとき)に空席ありと判断してしまう危険性がある。当該危険性を避けるためにテーブル単位で判断する方法も考えられるが、その場合、カウンタ(1テーブルとカウント)席に対応できないという不都合が生じる。カウンタは共用スペースであるので、どこまでが1グループであるのかの切り分けが困難だからである。また、人感センサを用いるのは簡便で良いが、例えば斜めに座っているときなど正確に人の有無を検知することが困難な場合がある。
本開示は、このような状況に鑑みてなされ、より正確な店舗の空席情報を簡易に提供する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示は、ONとOFFが切り替え可能なボタンを有するボタン機器と、情報端末と、ボタン機器および情報端末のそれぞれから送信されるデータに基づいて店舗の空席状態を管理する管理サーバと、を備え、ボタン機器は、店舗に設置され、ボタンが押されると前記ボタンが押されたことを示す第1の空席情報を前記管理サーバに送信し、情報端末は、第2の空席情報を管理する管理画面を表示装置の表示画面上に表示し、管理画面を介して入力された第2の空席情報を前記管理サーバに送信し、管理サーバは、第1の空席情報と第2の空席情報とに基づいて、店舗の空席状態を管理する、空席管理システムを提案する。
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではないことを理解する必要がある。
【発明の効果】
【0007】
本開示の技術によれば、より正確に、かつ簡易に店舗の空席情報を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態に係る空席管理システム10の構成例を示す図である。
図2A】本実施形態によるボタン機器100の外観構成例を示す斜視図である。
図2B】ボタン機器100の別の外観構成例を示す斜視図である。
図2C】ボタン機器100の内部構成(回路構成)例を示すブロック図である。
図3A】店舗管理用情報端末500のハードウェア構成例を示す図である。
図3B】店舗管理用情報端末500の機能構成例を示すブロック図である。
図4A】空席管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。
図4B】空席管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。
図5】データベース241に格納され管理されている空席管理テーブルの構成例を示す図である。
図6】ユーザ端末300のハードウェア構成例を示す図である。
図7】空席管理サーバ200が店舗管理用情報端末500およびボタン機器100の起動状態を管理する処理を説明するためのフローチャートである。
図8】本実施形態による空席管理処理を説明するためのフローチャートである。
図9】空席管理サーバ200がユーザ端末300から空席状態についての照会を受信したときの処理を説明するためのフローチャートである。
図10】空席状態照会リクエストに対する応答としてユーザ端末300の表示部320に表示される表示画像例である。図10Aはマップ表示例を、図10Bはリスト表示例を示す。
図11】空席管理サーバ200が提供する店舗管理画面260の例である。
図12A】第2の実施形態におけるデータベース241に含まれる空席管理テーブル2410の構成例を示す図(1)である。
図12B】第2の実施形態におけるデータベース241に含まれる空席管理テーブル2410の構成例を示す図(2)である。
図13】第2の実施形態によるデフォルト設定およびデフォルトステータスへの回帰処理を説明するためのフローチャートである。
図14】第2の実施形態によるアラート設定およびアラート実行処理を説明するためのフローチャートである。
図15】第3の実施形態によるボタン機器100の異常検知および警告に関する設定を行うための管理画面の構成例を示す図である。
図16】第3の実施形態におけるデータベース241に含まれ、第1の実施形態による空席管理テーブル2410に異常検知設定に関する項目が追加された構成例を示す図である。
図17】第3の実施形態による異常設定及び警告処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する。尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0010】
(1)第1の実施形態
第1の実施形態では、席やテーブルが設置され飲食が提供される店舗において、店舗に新たな利用客が利用可能な空席(または空きテーブル)があるか否かを示す空席状態(例えば、空席、混雑、満席:「混雑状態」ということもでき、本実施形態では両者は同意である)を、店舗の空席を管理する情報端末(店舗管理用情報端末:コンソール)と店舗に設置されたボタン機器とを連動させて管理する空席管理システムについて説明する。
【0011】
図1は、本開示の実施形態に係る空席管理システム10の構成例を示す図である。空席管理システム10は、店舗の空席情報を管理するシステムであり、ボタン機器(「店舗端末」と称することもできる)100と、空席管理サーバ200(情報処理装置)と、少なくとも1つのユーザ端末300と、店舗管理用情報端末(タブレットやコンソールと称することもできる)500と、デジタルサイネージ600と、を備える。ボタン機器100は、店舗400内の、例えば、店舗のレジ横や厨房周辺に設置することができる。空席管理サーバ200は、店舗外に設置されており、ボタン機器100から受信する空席状態の情報と店舗管理用情報端末500から受信する空席状態の情報やボタン機器100の動作状況を管理するサーバである。ユーザ端末300は、例えば、スマートフォンなどデバイスであり、当該空席管理システム10が提供するサービスのユーザの端末である。デジタルサイネージ600は、空席管理システム10における必須の構成ではないが、例えば、店舗が入っているビルの1階に設置される情報表示デバイスである。以上のようなボタン機器100、空席管理サーバ200、ユーザ端末300、店舗管理用情報端末500、デジタルサイネージ600は、例えば、インターネットなどのネットワークを介して相互接続されている。
【0012】
ボタン機器100は、例えば店舗400の店員などによって操作される。ボタン機器100は、その操作にしたがって、店舗400の空席状態を示すデータを空席管理サーバ200に対して送信する。
【0013】
店舗400を訪れようとしているユーザは、ユーザ端末300を介して、店舗400の空席状態を空席管理サーバ200に対して照会することができる。空席管理サーバ200はその照会に応じて、データベースの店舗400に関するレコードを検索することにより、空席状態を取得する。空席管理サーバ200は、取得した空席状態を、照会に対するレスポンスとしてユーザ端末300へ返信する。
【0014】
店舗管理用情報端末500は、例えば、店舗内のボタン機器100とは別の場所、店舗奥の事務室、あるいは複数の店舗を管理する本社の居室内などに設置される。店舗外に設置される場合、店舗管理用情報端末500は、当該店舗内に設置されたカメラと接続される。そして、店舗管理者がカメラを介した情報により目視で空席状態を確認し、当該店舗管理用情報端末500に空席状態の情報を入力し、当該空席状態を示すデータを空席管理サーバ200に送信する。
【0015】
空席管理サーバ200は、ボタン機器100から受信した店舗400の空席状態を示すデータ(空席情報1)、および店舗管理用情報端末500から受信した空席状態を示すデータ(空席情報2)をデータベースに格納する。ただし、空席管理サーバ200は、空席情報1あるは空席情報2のうち、いずれか最新の情報を対象店舗400の空席状態を示す情報として管理する。以上のように、空席管理サーバ200は、ボタン機器100および店舗管理用情報端末500から受け取ったデータにしたがってデータベースを更新することにより、店舗400の空席状態をデータベース上で管理する。なお、ここで「最新」とは、ボタン機器100あるいは店舗管理用情報端末500による送信日時を基準とすることもできる。また、別の形態として、ボタン機器100においてボタンが押下された日時および店舗管理用情報端末500において空席状態のデータが入力された日時を空席管理サーバ200に送信する場合には、その日時のうち新しい方のデータを当該店舗400の空席状態を示すデータとすることもできる。
【0016】
<ボタン機器100の外観構成例>
図2Aは、本実施形態によるボタン機器100の外観構成例を示す斜視図である。ボタン機器100は、第1ボタン111、第2ボタン112、第1LED(Light Emitting Diode)121、第2LED122、USB(Universal Serial Bus)端子130を備える。
【0017】
ユーザが第1ボタン111を押下すると第1ボタン111はON状態になり、第1LED121が点灯する。ユーザが第2ボタン112を押下すると第2ボタン112はON状態になり、第2LED122が点灯する。第1ボタン111と第2ボタン112は、同時にON状態になることがないように構成されている。すなわち各ボタンの状態は、(a)第1ボタン111がON、第2ボタン112がOFF、(b)第1ボタン111がOFF、第2ボタン112がON、(c)第1ボタン111と第2ボタン112ともに未操作、のうちいずれかとなる。各LEDは、対応するボタンがOFFになると消灯するため、ボタン機器100のLEDは(a)(b)(c)いずれの状態かを示すことができる。なお各LEDは必ずしもボタンと一体的に配置しなくともよい。
【0018】
USB端子130は、USBケーブルを介して他のデバイス(例:パーソナルコンピュータ)のUSB端子と接続する。USB端子130は、接続した他デバイスからUSB接続を介して電力供給を受け、その電力をボタン機器100に対して供給するための役割を有する。
【0019】
図2Bは、ボタン機器100の別の外観構成例を示す斜視図である。ボタン機器100は、図2Aで説明した2つのボタンに加えて、第3ボタン113を備える場合もある。第3ボタン113には第3LED123が配置されている。第1ボタン111、第2ボタン112、第3ボタン113は、ON状態に固定されるのがいずれか1つのみとなるように構成されている。すなわち各ボタンの状態は、(a)第1ボタン111がON、第2ボタン112と第3ボタン113がOFF、(b)第1ボタン111と第3ボタン113がOFF、第2ボタン112がON、(c)第1ボタン111と第2ボタン112がOFF、第3ボタン113がON、(d)3つのボタン全て未操作、のうちいずれかとなる。なお、図2Bでは、空席状態を示すデータの種類として、「空き」「混雑」「満席」が示されているが、これに限らず、例えば、「空き」「行列有」「満席」としてもよい。また、図2AおよびBでは、2つあるいは3つのボタンが設けられた例を示すが、例えば「空き」ボタン1種類のみのボタンを設け、ボタンを押されると空席がある状態となり、ボタン押下を解除すると混雑状態となる(その逆でもOK)ようにしてもよい。
【0020】
<ボタン機器100の内部構成例>
図2Cは、ボタン機器100の内部構成(回路構成)例を示すブロック図である。ここでは図2Bのように3つのボタンを備える場合の構成例を示した。ボタン機器100は、図2Bで説明した構成に加えてさらに、制御回路140、電源回路150、通信モジュール160(通信機)、記憶部70を備える。制御回路140とその他各部は、例えば汎用入出力(GPIO)や配線によって相互接続することができる。
【0021】
制御回路140は、CPU(Central Processing Unit:単に「プロセッサ」と称することができる)などによって構成され、ボタン機器100が備える各部を制御する。電源回路150は、USB接続およびUSB端子130を介して他デバイスから電力を受け取り、その電力を制御回路140へ供給する。電源回路150は、例えばUART-USB相互変換回路などによって構成することができる。通信モジュール160は、無線通信によってボタン機器100外の他装置と通信する回路デバイスである。通信モジュール160は、例えばLTE(Long Term Evolution)通信モジュールなどによって構成することができる。
【0022】
ボタン機器100は、最初に起動されたとき、空席管理サーバ200に起動されたことを示す情報およびボタン機器100の識別情報(シリアルID:例えばMACアドレス)を送信する。これにより、空席管理サーバ200は、ボタン機器100の動作状態を認識することができるようになる。また、ボタン機器100が最初に起動されたとき、ボタン機器100の各ボタンは未操作であり、各LEDはOFFである。第1ボタン111が押されると、制御回路140はその旨の信号を第1ボタン111から受け取る。制御回路140はその信号を受け取ると、通信モジュール160を介して、店舗400内に空席があることを示すデータ(例えば数値「0」)を、空席管理サーバ200に対して送信する。さらに制御回路140は、第1LED121をONするとともに第2LED122および第3LED123をOFFする。また、第2ボタン112が押されると、制御回路140は、店舗400が混雑していることを示すデータ(例えば数値「1」)を、空席管理サーバ200に対して送信し、第1LED121および第3LED123をOFFして第2LED122をONする。さらに、第3ボタン113が押されると、制御回路140は、店舗400が満席であることを示すデータ(例えば数値「2」)を、空席管理サーバ200に対して送信し、第1LED121および第2LED122をOFFして第3LED122をONする。空席管理サーバ200のネットワークアドレスやTCPポート番号などは、記憶装置170内にあらかじめ保存しておく。本実施形態ではボタン機器100は、ONされているボタンが再度押された場合は、改めて同じデータを送信するがこれに限らない。また、例えば、押されているボタンが同一である状態が所定時間続いても、ボタン機器100は、所定時間毎(間欠的に)に、同じデータ(空席があることを示すデータ「0」)を空席管理サーバ200に送信するように構成される。なお、ボタン機器100では、3つのボタンのうち最後に押されたものが点灯し続けることになる。
【0023】
制御回路140は、各ボタンの状態を示すデータとともに、ボタン機器100の識別情報を送信する。ここでは通信モジュール160のMAC(Media Access Control)アドレスを、ボタン機器100の識別情報として用いるが、これに限らずボタン機器100を識別できれば任意のデータでよい。
【0024】
さらにUSB端子130からUSBケーブルを抜き差しするなどによってボタン機器100が再起動された場合、制御回路140は、その時点における各ボタンの状態を記憶しておいて再起動後に復元する。この場合、制御回路140はボタンが操作されるごとに、記憶装置170内に各ボタンの状態を示すボタン状態データを保存しておき、起動時にそのデータを読み出す。通信モジュール160は、ボタン機器100が再起動した後、いずれかのボタンが操作される前の時点においては、ボタン状態データの内容を、ボタンの現在状態として送信する。なお、ボタン機器100が再起動された際に、各ボタンがいずれも押されていない状態に初期化してもよい。
【0025】
制御回路140は、ボタンが操作されたときに加えて、所定周期(例えば5分間)ごとに、現在のボタン状態(いずれのボタンがONであるか、すなわち最後にONされたボタン)を示すデータを、空席管理サーバ200に対して送信する。このデータは各ボタンがONされたとき送信するものと同じである。制御回路140はこれに加えて、ボタン機器100が再起動したときも、現在のボタン状態を示すデータを空席管理サーバ200に対して送信するものとする。あるいは、起動した時には空席管理サーバ200が保持している最新のステータスを読み込み、ボタン状態に反映しても良い。
【0026】
ボタン機器100のいずれかのボタンが最初に押された以後は、原則として常にいずれかのボタンが押下された状態となる。すなわち記憶装置170は、いずれかのボタンが最初に押された以後は、原則として、いずれかのボタンが押下されている旨のボタン状態データを常に保持している。ボタン状態を例えば定期的にリセットすることが望ましいのであれば、これに代えて、制御回路140が毎日所定時刻になるとボタン状態データを初期化(削除など)するようにしてもよい。
【0027】
<店舗管理用情報端末500のハードウェア構成例>
図3Aは、店舗管理用情報端末500のハードウェア構成例を示す図である。店舗管理用情報端末500は、CPU(Central Processing Unit)510、ROM(Read Only Memory)520、RAM(Random Access Memory)530、記憶装置540、通信装置550、入力装置560、および出力装置570を備える。CPU510は、店舗管理用情報端末500に含まれる各構成の動作を制御する。ROM520とRAM530は、CPU510が用いるデータを保持する。記憶装置540は、店舗管理用情報端末500を動作させるためのプログラムを格納する。通信装置550は、ネットワークを介して空席管理サーバ200と通信する。入力装置560は、キーボード、マウス、タッチパネルなどによって構成され、店舗400の管理者がデータや指示を入力するために用いられる。出力装置570は、プリンタ、ディスプレイ、スピーカなどによって構成され、CPU510が生成した画面やデータを出力(表示)する。
【0028】
<店舗管理用情報端末500の機能構成例>
図3Bは、店舗管理用情報端末500の機能構成例を示すブロック図である。店舗管理用情報端末500は、CPU510が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU510の内部メモリに展開されて構成される機能)として、制御部511、記憶部512、通信部513、入出力部514を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU210であるため、CPU510を動作主体とすることもできる。
【0029】
制御部511は、例えば、記憶装置540から店舗管理用情報端末500の管理画面構成データを読み出し、後述する管理画面(図11図16:管理画面にもボタン機器100と同様に、「空き」「混雑」「満席」などのUI(User Interface)が設けられている)を生成して入出力部514を介して出力装置570に出力(表示)する。また、制御部511は、店舗400の管理者が入力装置560を用いて入力した指示を、入出力部514を介して取得し、それに応答して、管理画面に情報を入力する。さらに、制御部511は、店舗400の管理者によって入力装置560から空席状態を示すデータが入力されると、記憶部512を介してRAM530および記憶装置540に、当該データを入力日時のデータとともに格納する。そして、制御部511は、通信部513を介して、当該データおよび店舗管理用情報端末500の識別情報(シリアルID:例えばMACアドレス)を空席管理サーバ200に送信する。記憶装置540に空席状態を示すデータが格納されているので、管理者によって空席状態の更新が所定時間(当該時間間隔は、ボタン機器の時間間隔と同じであってもよいし、異なった時間間隔であってもよい)無かったときには、制御部511は、記憶部512を介して記憶装置540から最新の空席状態を示すデータを取得して、空席管理サーバ200に再度送信することができる。以上のように、管理画面は、店舗管理者が空席管理サーバ200に対して指示を与えるために用いる画面であり、例えばWebアプリケーションの形式で提供することができる。Webアプリケーションは、空席管理サーバ200によって生成され、店舗管理用情報端末500に送信されて表示画面上に表示される。
【0030】
また、空席管理サーバ200から情報が通知されると、制御部511は、通信部513を介して当該情報を取得し、入出力部514を介して出力装置570に通知された情報を出力(表示)する。
【0031】
<空席管理サーバ200のハードウェア構成例>
図4Aは、空席管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。空席管理サーバ200は、CPU(Central Processing Unit)210、ROM(Read Only Memory)220、RAM(Random Access Memory)230、記憶装置240、通信装置250、を備える。CPU210は、後述するプログラムを実行することにより、空席管理サーバ200が提供する機能を実現する。ROM220とRAM230は、CPU210が用いるデータを保持する。記憶装置240は、後述するプログラムを格納する。通信装置250は、ネットワークを介してボタン機器100および店舗管理用情報端末500と通信する。
【0032】
<空席管理サーバ200の機能構成例>
図4Bは、空席管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。空席管理サーバ200は、CPU210が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU210の内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部211、空席管理部212、検知部213、通知部214を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU210であるため、CPU210を動作主体とすることもできる。記憶装置240は、データベース241を格納している。データベース241は、店舗400の空席状態を管理する。データベース241の構成については後述する。
【0033】
受信部211は、通信装置250を介して、店舗400の空席状態を示すデータをボタン機器100および店舗管理用情報端末500のそれぞれから受信する。ボタン機器100からは、ボタン機器100が備える各ボタンの状態を示すデータが受信され、店舗管理用情報端末500からは、例えば店舗管理者が店舗内設置カメラを介して目視確認後に入力された、あるいは店頭での実際の目視確認後に入力された空席状態を示すデータが受信される。
【0034】
空席管理部212は、受信部211が受信したデータに含まれるボタン機器100あるいは店舗管理用情報端末500のID(識別情報)に基づいて店舗を特定し、データベース241における空席状態のデータを更新する。なお、同一店舗400について、ボタン機器100から受信したデータと店舗管理用情報端末500から受信したデータの時間(例えば、生成日時(ボタン押下日時/入力日時)、送信日時、受信日時の何れか)にずれがある場合、空席管理部212は、最新の空席状態を示すデータにデータベース241を更新する。
【0035】
検知部213は、例えば、ボタン機器100からデータを所定時間受信していない場合に、ボタン機器100が電源OFF状態である可能性、あるいは故障の可能性があることを検知する。
【0036】
通知部214は、ボタン機器100から受信したデータに従ってデータベース241における空席状態のステータスが更新された場合、更新されたデータを店舗管理用情報端末500に通知し、当該店舗管理用情報端末の管理画面に更新データを反映させる。一方、通知部214は、店舗管理用情報端末500から受信したデータに従ってデータベース241における空席状態のステータスが更新された場合、更新されたデータをボタン機器100に通知し、点灯させるランプを変更することによりボタンに反映させる。
【0037】
また、受信部211がユーザ端末300から特定の店舗あるいはユーザ端末300の周辺地域にある店舗の空席状態の確認要求を受信すると、通知部214は、該当する1または複数の店舗の空席状態の最新のステータスをデータ表示用UIデータと共に対象のユーザ端末300に送信する。これらのデータを受信したユーザ端末300は、表示用UIを構築し、そこに当該空席状態のステータスを表示する。
【0038】
<空席管理テーブルの構成例>
図5は、データベース241に格納され管理されている空席管理テーブルの構成例を示す図である。データベース241は、例えばレコードの内容を記述したデータを記憶装置240内に格納することによって構成できる。なお、本実施形態ではデータベース241はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。したがって、単に、空席管理データあるいは空席管理情報と称することも可能である。
【0039】
空席管理データベース(空席管理テーブル)2410は、ユーザが店舗を検索するとき用いる属性情報と店舗ごとの最新の空席状態を管理するデータテーブルであり、例えば、店舗ID2411と、情報端末ID2412と、ボタン機器ID2413と、名称2414と、ジャンル2415と、店舗紹介2416と、所在地2417と、連絡先2418と、最新空席情報2419と、を構成項目として有している。空席管理テーブルの1つのレコードは、1つの店舗の空席状態を管理する。
【0040】
店舗ID2411は、データベース241内で各店舗を識別するためのIDである。情報端末ID2412は、店舗ID2411に対応する店舗を管理する店舗管理用情報端末500を識別するためのIDであり、例えば通信部(通信モジュール)513のMACアドレスを用いることができる。ボタン機器ID2412は、ボタン機器100を識別するためのIDであり、例えば通信モジュール160のMACアドレスを用いることができる。
最新空席情報2419は、店舗ID2411に対応する店舗の最新の空席状態を示す。例えば、1つ目のレコードが、図1における店舗400に対応する。2つ目以降のレコードはその他店舗の空席状態を管理する。以下では記載の便宜上、店舗400とボタン機器100についてのレコードのみ説明する。
【0041】
図5に示す例において、空席管理部212は、ボタン機器100あるいは店舗管理用情報端末500から受け取った、店舗400の空席状態を示すデータを、1つ目のレコードの最新空席情報2419として格納する。上述したように、「最近」であるから、ボタン機器100からのデータと店舗管理用情報端末500からのデータのうち、日時(生成日時、送信日時、あるいは受信日時)が最新のデータを最新空席情報2419に反映させる。空席情報2419が「0」である店舗は空席があり、「1」である店舗は混雑しており、「2」である店舗は満席である。ボタン機器100のいずれのボタンも押されていない場合かつ店舗管理用情報端末500の管理画面に何も空席状態のデータが入力されていない場合には、空席情報2419はその旨を示す値(例えば空欄、NULLなど)が入力されている。
【0042】
<ユーザ端末300のハードウェア構成例>
図6は、ユーザ端末300のハードウェア構成例を示す図である。ユーザ端末300は、CPU310、表示部320、入力部330、通信部340を備える。CPU310は、ユーザ端末300が備える各部を制御する。通信部340は、ネットワークを介して空席管理サーバ200と通信し、店舗400の空席情報を受信する。表示部320は、空席管理サーバ200から受信した空席情報を画面表示する。入力部330は、ユーザがユーザ端末300に対する操作指示を入力するために用いるインターフェースである。例えばタッチパネルなどによって、表示部320と入力部330を一体的に構成することもできる。
【0043】
<店舗管理用情報端末およびボタン機器の管理処理>
図7は、空席管理サーバ200が店舗管理用情報端末500およびボタン機器100の起動状態を管理する処理を説明するためのフローチャートである。
【0044】
(i)ステップ701
ある店舗400の店舗管理用情報端末500は、電源が入れられて起動すると起動したことを示す起動情報と当該端末の識別情報(MACアドレス)を空席管理サーバ200に送信する。また、当該店舗400のボタン機器100も、電源が入れられて起動すると起動したことを示す起動情報と当該機器の識別情報(MACアドレス)を空席管理サーバ200に送信する。そして、空席管理サーバ200の受信部211が各起動情報を受信すると、空席管理部212は、端末および機器が起動状態であることを空席管理テーブルに反映する。例えば、空席管理テーブル2410の情報端末ID2412およびボタン機器ID2413に付帯情報として起動状態であることを示すデータを紐づけるようにする。あるいは、データベース241に各店舗400のボタン機器100および店舗管理用情報端末500の起動状態を管理するテーブルを別途設けるようにしてもよい。
【0045】
(ii)ステップ702
空席管理部212は、該当するボタン機器100および店舗管理用情報端末500から空席状態を示すデータが定期的に送られてくるかを確認するなど、それらを管理対象として管理する。
【0046】
<空席管理処理>
図8は、本実施形態による空席管理処理を説明するためのフローチャートである。
【0047】
(i)ステップ801
空席管理部212は、受信部211がボタン機器100あるいは店舗管理用情報端末500から受信した、店舗の空席状態を示すデータ(空席状態データ)を取得する。受信部211が受信したデータが複数ある場合、空席管理部212はそのなかのいずれか1つを選択する。
【0048】
(ii)ステップ802
空席管理部212は、空席状態データからボタン機器100あるいは店舗管理用情報端末500のID(MACアドレス)を取得する。
【0049】
(iii)ステップ803
空席管理部212は、空席状態データから店舗の空席情報(ボタン機器100の第1ボタン111~第3ボタン113いずれかのON状態を示すデータ、あるいは店舗管理用情報端末500の管理画面から入力された「空き」「混雑」あるいは「満席」を示す)データ)を取得する。
【0050】
(iv)ステップ804
空席管理部212は、情報端末IDあるいはボタン機器IDを用いて空席管理テーブル2410を照会することにより、空席状態データがいずれの店舗の空席状態を示しているかを特定する。この例においては情報端末IDあるいはボタン機器IDによって店舗400を特定する。なお、空席管理部212は、受信部211から取得した情報端末IDあるいはボタン機器IDが空席管理テーブル2410のいずれのレコードにおいても情報端末ID2412あるいはボタン機器ID2413として記録されていない場合は、空席状態データが不正であるとみなして以後の処理を中止してもよい。すなわち、情報端末IDおよびボタン機器IDは、空席管理部212がボタン機器100および店舗管理用情報端末500を認証するための情報として用いることもできる。
【0051】
(v)ステップ805
空席管理部212は、受信した空席状態データが最新のものであるか判断する。例えば、受信したボタン機器100からの空席状態データが、店舗管理用情報端末500から先に受信され、空席管理テーブル2410の既に格納されている最新空席情報2419よりも取得日時が先である場合、空席管理部212は、最新空席情報2419を更新せず、ボタン機器100からの空席状態データを破棄する(逆の場合も同様である)。
受信した空席状態データが最新のものと判断された場合(ステップ805でYesの場合)、処理はステップ806に移行する。一方、受信した空席状態データが最新のものではないと判断された場合(ステップ805でNoの場合)、処理はステップ801に移行する。つまり、この場合は、当該対象の店舗400における最新空席情報2419は更新されない。
【0052】
(vi)ステップ806
空席管理部212は、ボタン機器100あるいは店舗管理用情報端末500から受信した最新の空席状態データを空席管理テーブル2410の最新空席情報2419に反映させる(上書して更新する)。また、空席管理部212は、通知部214を介して、ボタン機器100あるいは店舗管理用情報端末500の管理画面のステータスを更新するように通知する。つまり、ボタン機器100からの空席状態データが最新であったため最新空席情報2419を更新した場合には、空席管理部212は、店舗管理用情報端末500に対して、空席状態データの更新があったこと、およびその内容が通知される。それを受信した店舗管理用情報端末500の管理画面には、更新された情報が表示される(管理画面上の表示情報を自動で書き換えても良い)。一方、店舗管理用情報端末500からの空席状態データが最新であったため最新空席情報2419を更新した場合には、空席管理部212は、ボタン機器100に対して、最新の空席状態データに対応してボタンの点灯を変更するように指令を通知する。ボタン機器100がその指令を受信すると、制御回路140が点灯させるボタンを変更する。
【0053】
(vii)ステップ807
空席管理部212は、未処理のデータがあるか(例えば、他の店舗について受信した空席状態データがあるか)判断する。未処理データが無い場合(ステップ807でNoの場合)、空席管理処理は終了する。未処理データがある場合(ステップ807でYesの場合)、処理はステップ801に移行し、ステップ801からステップ806までの処理が繰り返される。
【0054】
<ユーザ端末300による空席状態照会の処理>
図9は、空席管理サーバ200がユーザ端末300から空席状態についての照会を受信したときの処理を説明するためのフローチャートである。ユーザはユーザ端末300を介して、周辺の店舗の空席状態を照会するリクエストを、空席管理サーバ200に対して送信する。通信装置250(すなわち受信部211)がそのリクエストを受け取ると、CPU210は本フローチャートを開始する。以下図9の各ステップについて説明する。
【0055】
(i)ステップ901
受信部211は、ユーザ端末300の位置情報を取得する。位置情報は、例えばユーザ端末300がGPS(Global Positioning System)などの位置検出システムを備えておき、これから取得した位置情報を、空席状態照会と併せて空席管理サーバ200に対して送信すればよい。受信部211はその位置情報をユーザ端末300から取得する。
【0056】
(ii)ステップ902
空席管理部212は、ステップ601において取得した位置情報の周辺に存在する店舗群を、空席管理テーブル2410の所在地2417にしたがって特定する。例えばユーザ端末300から所定距離内(例:500m以内)にある店舗を、所在地2417にしたがって特定する。この店舗群は、ユーザ端末300が空席状態照会リクエストに対する返信を表示する画面内で表示すべき店舗群に相当するものである。すなわちユーザ端末300は、ユーザ端末300周辺に存在する店舗群の空席状態を表示することになる。表示例については後述する。
【0057】
(iii)ステップ903
通知部214は、空席管理テーブル2410から、ステップ902において特定した店舗群の各属性(店舗名など)および最新空席情報2419を取得する。
【0058】
(iv)ステップ904
通知部214は、ステップ903において特定した店舗群と各空席情報を表示する表示画像として、マップを作成する。図10Aは、空席状態照会リクエストに対する応答としてユーザ端末300の表示部320に表示される表示画像例である。通知部214は、ステップ901において取得した位置情報が示すユーザ端末300の現在位置を中心としてその周辺の店舗(空席管理サーバ200からの応答内に含まれている店舗群)を適当なマーク(図10Aにおいては吹き出しマーク)を、各店舗位置に基づいて配置する。図10Aに示すマップ表示において、マークの位置は店舗位置に対応する。この時、通知部214は、各店舗のマークを各店舗の最新空席情報に応じたマークにする。最新空席情報が「空き」である場合には、「空き」のテキストを含むマークを、「混雑」である場合には、「混雑」のテキストを含むマークが配置される。ボタン機器100のいずれのボタンも押下されていない場合および店舗管理用情報端末500の管理画面に空席情報が入力されていない場合は、空席情報なしでマークのみを表示する。以上のように通知部214は、ステップ903で取得した店舗群の各店舗の位置に最新空席情報2419に応じたマークをマップに配置することで表示用画像を生成する。
【0059】
(v)ステップ905
通知部214は、生成したマップを照会リクエストに対する返信としてユーザ端末300へ送信する。
【0060】
なお、通知部214は、マップを作成および送信することに代えて、ステップ902~ステップ903で取得した各店舗の識別子/各店舗の属性情報(店舗名など)/各店舗の座標/各店舗の空席状態のみを記述したリストを、ユーザ端末300に対して返信してもよい。この場合はユーザ端末300がマップなどを作成し、通知部214が送信する応答と併せて画面表示することになる。
【0061】
上述ではマップ形式で空席情報を表示する方法を説明した。さらに店舗マークと併せて店舗の属性情報(店舗名など)を表示してもよい。マップ表示の他にも、例えば図10Bに示すように、リスト形式で各店舗の空席情報を示す表示用画像を用いても良い。ユーザ端末300の表示部320は、図10に示す表示画像を、空席状態照会リクエストに対する応答として表示する。CPU310は、空席管理サーバ200から受け取った応答を、表示部320上に画面表示させる。各表示形式において、ユーザ端末300周辺に存在する店舗それぞれの空席情報が表示されている。リスト表示において、CPU310は、空席管理サーバ200から受け取った応答内に含まれている店舗群をリスト形式で表示する。店舗の属性情報(店舗名など)を併せて表示してもよい。各店舗とユーザ端末300との間の距離を併せて表示してもよいし、その距離を移動時間に換算して表示してもよい。図10Bにおいては徒歩移動時間に換算した例を示した。距離や移動時間の計算は、通知部214が実施して返信してもよいし、CPU310が計算してもよい。さらに店舗属性テーブルが各店舗の画像を保持している場合、その画像を併せて表示してもよい。
【0062】
図10に示す画面表示は、通知部214が作成してユーザ端末300へ送信することもできるし、通知部214はステップ904~ステップ905において説明したリストのみを送信し、CPU310がそのリストを図10のような形式で画面表示してもよい。さらにマップ表示とリスト表示をユーザ端末300または通知部214が切り替えることができるようにしてもよい。
【0063】
CPU310は、図10の画面を表示した状態で所定時間(例えば5分)が経過すると、同じ照会リクエストを空席管理サーバ200に対して再発行してもよい。あるいはユーザ端末300の位置が所定閾値(例えば100m)変化するごとに、同じ照会リクエストを空席管理サーバ200に対して再発行してもよい。これにより周辺店舗の最新の空席状態を常時アップデートすることができる。
【0064】
<第1の実施形態のまとめ>
本実施形態に係る空席管理システム10において、ボタン機器100は、操作インターフェースとして第1ボタン111などの操作ボタンのみを備え、ユーザはその操作ボタンのみを用いてボタン機器100を操作できる。また、ボタン機器だけでなく、店舗管理用情報端末500によっても店舗の空席状態(混雑状態)を操作することができる。そして、ボタン機器100が提供する空席情報(空席情報1)あるいは店舗管理用情報端末500が提供する空席情報(空席情報2)の何れか最新の情報が当該店舗の空席状態として空席管理サーバ200が保持する空席管理データベース2410において管理される。これにより、操作負担を軽減するとともに、正確な空席情報をサービス利用者に提供することができる。
【0065】
本実施形態に係る空席管理システム10において、空席管理サーバ200は、空席情報1で空席管理データベース2410を更新した場合には空席情報1に対応する空席状態で店舗管理用情報端末500の管理画面を更新する。一方、空席管理サーバ200は、空席情報2で空席管理データベース2410を更新した場合には空席情報2に対応する空席状態に従ってボタン機器100のボタンの点灯状態を制御する。これにより、ボタン機器100の点灯状態および店舗管理用情報端末500の店舗管理画面260の表示状態を最新の状態にすることができ、店舗側としては店舗の空席状態を容易に管理することができるようになる。
【0066】
本実施形態に係る空席管理システム10において、通信モジュール160は例えばLTEモジュールなどの無線モジュールであり、ボタン機器100は有線ネットワーク端子を備えていない。これにより、ユーザはボタン機器100を空席管理サーバ200と接続するために特段の操作を必要とせず、ボタン機器100を単に起動すれば足りるので、操作負担を軽減することができる。また無線モジュールは制御回路140(マイコンなど)から電力供給を受けるようになっていることが多いので、制御回路140に対して電力供給すれば足り、バッテリなどの個別電源は必要ない。したがってボタン機器100を安価に生産できる。
【0067】
本実施形態に係る空席管理システム10において、ボタン機器100は、第1ボタン111などの操作ボタンによって空席状態を発信する簡易端末として構成されている。したがって店舗400の店員は、空席状態を変更する際に、タブレット端末やスマートフォンなどの汎用端末を操作する必要はない。操作インターフェースが簡易化されていることにより、操作ミスなどを抑制できることに加えて、ボタン機器100を店員が操作している様子を店舗400の来店客が見たとしても、店員が業務を怠って個人的な端末操作をしているような印象を与えるおそれはほぼない。すなわちボタン機器100の構成は、店舗400の来店客に対して与える印象にも配慮しているといえる。
【0068】
本実施形態に係る空席管理システム10において、ボタン機器100は、ボタンのON/OFF状態を示すボタン状態データを記憶装置170に格納しておき、ボタン機器100が再起動した場合は、ボタン状態データの内容をボタンの現在状態として発信する。これにより、例えばUSB端子130からUSBケーブルが誤って抜けてしまってボタン機器100を再起動した場合であっても、従前のボタン状態を速やかに復元できる。例えば飲食店のように、ボタン機器100が比較的人通りの多い場所に設置されており、USBケーブルが抜けやすい傾向がある場合であっても、USBケーブルを再接続するのみで従前のボタン状態が復元される。この動作によって店員の負担を軽減できる利点がある。
【0069】
本実施形態に係る空席管理システム10において、ボタン機器100は、いずれかのボタンが最初に押下された以後は、原則として常にいずれかのボタンが押下された状態となる。空席管理システム10を有効活用するためには、ボタン機器100が常時操作されていることが望ましい。あらゆる店舗においてボタン機器100が未操作のままだと、全ての店舗の空席状態が未定のままとなってしまい、空席管理システム10の意義が没却されるからである。常にいずれかのボタンが押下された状態とすることにより、このような未活用状態を回避できるので、空席管理システム10の運営者にとって望ましい。
【0070】
(2)第2の実施形態
第1の実施形態においては、店舗400の店員がボタン機器100の各ボタンを操作すること、および店舗管理者が店舗管理用情報端末500の管理画面を操作して空席情報入力することを想定した例を説明した。しかし、店舗400が混雑すると、店員はボタン操作することを忘れてしまう可能性がある。そこで、第2の実施形態では、事前に設定された時間帯(期間)においてはボタン操作によらずあらかじめ指定した空席情報をユーザ端末300へ送信する機能(デフォルト設定機能)、およびボタン機器100のボタンが所定時間以上押されていない場合にアラートする機能(アラート設定機能)をさらに備えている。その他構成は第1の実施形態と同様である。
【0071】
<デフォルト設定機能およびアラート設定機能>
図11は、空席管理サーバ200が提供する店舗管理画面260の例である。店舗管理画面260は、店舗管理者が空席管理サーバ200に対して指示を与えるために用いる画面であり、例えばWebアプリケーションの形式で提供することができる。Webアプリケーションは、店舗管理用情報端末500の表示画面に表示され、店舗管理者によって利用可能となる。以下では、店舗管理者が店舗管理画面260を操作するものとして説明する。
【0072】
(i)デフォルト設定機能
デフォルト設定機能は、店舗管理者が店舗管理画面260上で有効にする機能であって、同じステータス(空席の状態)が続いた場合に戻すデフォルトステータスと、デフォルトステータスにするまでの設定時間を入力することができる機能である。この機能を有効にする場合、店舗管理者は、時間設定欄261に数値を入力することによってデフォルトステータスにするまでの時間を設定し、選択ボックス262の中から選択することによりデフォルトステータスの値を設定する。選択値として、例えば、「空席」「混雑」「満席」が設けられている。
【0073】
デフォルト設定がなされると、空席管理サーバ200は、検知部213を用いて、設定時間の間同じステータスが継続したか判断し、継続している場合には、通知部214を介して、ボタン機器100のボタン点灯および店舗管理用情報端末の店舗管理画面260の空席情報表示(図示せず)を、デフォルト設定に従って変更する。さらに、ボタン機器100のボタン点灯および店舗管理用情報端末500の店舗管理画面260の変更とともに、空席管理サーバ200は、空席管理部212を介して、空席管理テーブル2410の最新空席情報2418の情報もデフォルト設定値に更新する。
【0074】
(ii)アラート設定機能
アラート設定機能は、店舗管理者が店舗管理画面260上で有効にする機能であって、ボタン機器100において同一の状態(ボタン111から113の何れかが点灯した状態)が所定時間以上継続した場合にアラートすることを設定する機能である。この機能を有効にする場合、店舗管理者は、設定入力欄263に、どの程度の時間継続した場合にアラートするか時間(アラート設定時間)を設定(例えば、「3時間」以上)し、選択ボックス264の中からアラートすべき特定の空席状態(特定のボタンが点灯した状態:例えば、「混雑」)を選択する。選択ボックス264でアラートすべき状態が選択されたときには、選択された状態が設定時間以上継続したときにアラートされる。選択ボックス264で状態が選択されない場合には、何れかの状態が設定時間以上継続したときにアラートされる。
【0075】
アラート設定がなされると、空席管理サーバ200は、検知部213を用いて、ボタン機器100でアラート設定に対応するステータス(ボタン点灯:例えば「混」のボタンが点灯)が設定時間の間(例えば、3時間)継続しているか判断し、継続している場合には、通知部214を介して、ボタン機器100において、アラート設定に対応するボタン(今回の例では「混」ボタン)を、何れかのボタン(混雑ボタンを含む)が押されるまで点滅させる。また、空席管理サーバ200の通知部214は、店舗管理用情報端末500の店舗管理画面260にも、アラートを表示するようにしてもよい。
【0076】
(iii)追加設定
店舗管理者が店舗管理画面260上の追加設定(+)265をクリックすると、デフォルト設定項目とアラート設定項目を追加することができる。例えば、デフォルト設定項目を追加する場合、所望の時間帯(例:11:30から13:00)を所望の空席状態(例:混雑)にするようなことが考えられる。最初に設定したデフォルト回帰の条件と後で設定したデフォルト設定の条件にコンフリクトが生じている場合には、例えば、最初に設定したデフォルト回帰の設定を優先する。あるいは、条件にコンフリクトが生じていることを店舗管理画面260上で通知し、店舗管理者に条件の訂正を促すようにしてもよい。
【0077】
<データベースの構成例>
図12AおよびBは、第2の実施形態におけるデータベース241に含まれる空席管理テーブル2410の構成例を示す図である。第2の実施形態において、空席管理テーブル2410は、第1の実施形態で説明した構成項目2411から2419に加えて、店舗管理者によって設定されたデフォルトステータスに戻る時間を示すデフォルト回帰時間1201と、設定されたデフォルトステータスを示すデフォルト状態1202(以上が図12A)と、どの程度特定の状態が継続すればアラートするかを示すアラート時間1203と、アラートをすべき特定の状態を示すアラート状態1204(以上が図12B)と、をさらに含む。空席管理部212は、店舗管理画面260上で店舗管理者が設定入力欄261および263と選択ボックス262および264に対して入力した内容を、これらデータフィールドに対して反映する。
【0078】
<デフォルト設定およびデフォルトステータスへの回帰処理>
図13は、第2の実施形態によるデフォルト設定およびデフォルトステータスへの回帰処理を説明するためのフローチャートである。
【0079】
(i)ステップ1301
店舗管理者が店舗管理画面260からデフォルト設定をすると、空席管理サーバ200の受信部211は、そのデフォルト設定情報を店舗管理用情報端末500から受信する。
【0080】
(ii)ステップ1302
空席管理部212は、受信部211からデフォルト設定情報を受け取り、その情報(例えば、デフォルト情報には店舗IDや店舗管理用情報端末IDが紐付けされている)に基づいて対象の店舗を特定し、特定した店舗に対応するデフォルト回帰時間1201およびデフォルト状態1202に設定データを反映させる。デフォルト設定のデータが空席管理テーブル2410に反映されると、検知部213は、該当するボタン機器100の状態を監視するモードに移行する。
【0081】
(iii)ステップ1303
検知部213は、ボタン機器100から送信されてくる空席状態データ(押されたボタンに変更が無い場合であっても所定時間毎に空席状態データは空席管理サーバ200に通知される)をチェックし、デフォルト設定された空席状態(デフォルトステータス)と異なる空席状態(ステータス)がデフォルト回帰時間以上継続しているか検知する。デフォルトステータスと異なるステータスがデフォルト回帰時間以上継続している場合(ステップ1303でYesの場合)、処理はステップ1304に移行する。デフォルトステータスと異なるステータスの継続時間がデフォルト回帰時間未満である場合(ステップ1303でNoの場合)、検知部213はボタン機器100からのステータスの監視を継続する。
【0082】
(iv)ステップ1304
通知部214は、対象のボタン機器100に対して、デフォルト設定に対応する空席状態に変更するように指令を通知する。当該通知を受信したボタン機器100の制御回路140は、現在点灯しているボタンを消灯すると同時に、該当するボタン(内部のLED)を点灯させる。
【0083】
<アラート設定およびアラート実行処理>
図14は、第2の実施形態によるアラート設定およびアラート実行処理を説明するためのフローチャートである。
【0084】
(i)ステップ1401
店舗管理者が店舗管理画面260からアラート設定をすると、空席管理サーバ200の受信部211は、そのアラート設定情報を店舗管理用情報端末500から受信する。
【0085】
(ii)ステップ1402
空席管理部212は、受信部211からアラート設定情報を受け取り、その情報(例えば、アラート設定情報には店舗IDや店舗管理用情報端末IDが紐付けされている)に基づいて対象の店舗を特定し、特定した店舗に対応するアラート設定時間1203およびアラート状態1204に設定情報を反映させる。アラート設定情報が空席管理テーブル2410に反映されると、検知部213は、該当するボタン機器100の状態を監視するモードに移行する。
【0086】
(iii)ステップ1403
検知部213は、ボタン機器100から送信されてくる空席状態データ(押されたボタンに変更が無い場合であっても所定時間毎に空席状態データは空席管理サーバ200に通知される)をチェックし、アラート対象の状態あるいは同一状態がアラート設定時間以上継続しているか検知する。アラート対象の状態がアラート設定時間以上継続している場合(ステップ1403でYesの場合)、処理はステップ1404に移行する。アラート対象の状態の継続時間がアラート設定時間未満である場合(ステップ1403でNoの場合)、検知部213はボタン機器100からの空席状態データの監視を継続する。
【0087】
(iv)ステップ1404
通知部214は、対象のボタン機器100に対して、アラート設定に対応するボタン(例えば、「混」ボタン)を、何れかのボタン(混雑ボタンを含む)が押されるまで点滅させるように指令を通知する。通知を受けたボタン機器の制御回路140は、受信した指令に応答して、アラート設定に対応するボタンを点滅させる。
【0088】
<第2の実施形態のまとめ>
第2の実施形態に係る空席管理システム10において、店舗管理者は、店舗管理画面260を用いて、空席状態のデフォルト値を設定することができる(図11参照)。空席状態のデフォルト値は、設定された空席状態(例えば、空席)とは異なる状態(例えば、満席)が設定時間(例えば、15分)継続した場合にデフォルト設定された空席状態に戻すためのパラメータ値である。店舗管理者によってデフォルト設定がなされると、店舗管理用情報端末500は、デフォルト設定値を空席管理サーバ200に送信する。デフォルト値を受信した空席管理サーバ200は、空席管理テーブル2410にそれを保持し、ボタン機器100から通知される空席状態を監視する。そして、ボタン機器100における空席状態(ボタンの点灯状態)がデフォルト設定値(条件)に合致したとき、空席管理サーバ200は、ボタン機器100におけるボタンの点灯状態をデフォルト値に戻すようにする。店舗400としては、例えば、「満席」という状態が長時間継続することを嫌う場合があり、そのような望ましくない状態を回避することができる。仮に、本当に「満席」であった場合にデフォルト値である「空席」に戻ったとしても、店舗400の店員や店舗管理者が実際の店舗内の状況を見て、ボタン機器100のボタンを再度「満席」にしたり、店舗管理用情報端末500から再度「満席」に設定したりすることができるので不都合はない。つまり、店舗400をオペレーションさせることを前提として、所定時間でボタン機器100のボタンの点灯状態(空席状態)をデフォルト設定値に戻すことが可能となる。
【0089】
また、第2の実施形態に係る空席管理システム10において、店舗管理者は、店舗管理画面260を用いて、ボタン機器100にアラート(例えば、ボタン機器100のボタンを点滅させる)を発するための条件(アラート条件)を設定することができる(図11参照)。アラート条件は、アラートすべきボタン機器100のボタンの点灯状態(ボタン機器100が通知する空席状態)と、設定された点灯状態がどの位継続したらアラートを発するかを示すアラート時間を含む。店舗管理者によってアラート条件が設定されると、アラート条件の情報が空席管理サーバ200に送信される。アラート条件の情報を受信すると、空席管理サーバ200は、空席管理テーブル2410にそれを保持し、ボタン機器100から通知される空席状態を監視する。そして、ボタン機器100における空席状態(ボタンの点灯状態)がアラート条件に合致すると、空席管理サーバ200は、ボタン機器100の点灯中のボタンを点滅させる。これにより、ボタン機器100において、店舗管理者が好ましくないと定義したボタンの点灯状態が長時間継続することを回避することができる。なお、ボタンの点滅は、ボタン機器100における何れかのボタンが押されるまで継続する。これにより、アラートの効果を最大限に発揮することができる。
【0090】
(3)第3の実施形態
第3の実施形態は、空席管理サーバ200がボタン機器100の異常を検知した場合に、店舗管理用情報端末500の店舗管理画面260に警告する出す機能について提案する。
【0091】
<ボタン機器の異常検知設定および警告機能>
図15は、第3の実施形態によるボタン機器100の異常検知および警告に関する設定を行うための管理画面の構成例を示す図である。第1の実施形態で説明したように、店舗400が営業時間(データベース241が各店舗の営業時間の情報を保持している)を迎え、ボタン機器100および店舗管理用情報端末500が起動すると、それぞれは空席管理サーバ200に起動したことを通知する(図7参照)。これにより、空席管理サーバ200は、ボタン機器100に電源が入っていることを認識することができる。また、ボタン機器100は、所定時間毎(例えば、5分おき)に、状態の変化の有無に関係なく(状態に変化があれば直ちに空席管理サーバ200に空席状態データが送信される)、現在の空席状態データを空席管理サーバ200に送信する。従って、空席管理サーバ200は、この定期的に送られてくる空席状態データの受信に基づいて、ボタン機器100が動作状態にあることを知ることができる。一方、空席管理サーバ200は、対象のボタン機器100から空席状態データが受信できていない場合には、当該ボタン機器100が動作状態にないこと(電源が入っていないか、あるいは何らかの故障が発生したか)を認識することができる。また、ボタン機器100から送られてきた空席状態データが不完全なとき(例えば、データに欠落があるとき)などには、空席管理サーバ200は、ボタン機器100に不具合が生じていると認識することができる。このことを利用して、空席管理サーバ200がボタン機器100の不動作を検知したときには店舗管理用情報端末500の店舗管理画面260に警告を出力(警告表示)するように、店舗管理者は、店舗管理画面260上で設定(異常設定)することができる。
【0092】
図15に示すように、店舗管理画面260の異常検知設定画面は、例えば、異常検知設定1501と異常通知タイミング設定1502を入力できるように構成されている。異常検知設定1501は、営業時間中にどの程度の時間ボタン機器100からの空席状態データを受信できなかったら当該ボタン機器100に電源が入っていない可能性があるか、あるいは故障が発生した可能性があるかを通知するかを設定する入力欄である。また、異常通知タイミング設定1502は、検知した異常をどのタイミングで店舗管理用情報端末500の店舗管理画面260に通知するかを設定する入力欄である。なお、図15には、一例として「電源OFFを検知した場合」が示されているが、電源OFFの場合(ボタン機器100から空席状態データを受信しないことを「電源OFF」と定義した場合)だけでなく、「異常を検知した場合」としてもよい。
【0093】
<データベースの構成例>
図16は、第3の実施形態におけるデータベース241に含まれ、第1の実施形態による空席管理テーブル2410に異常検知設定に関する項目が追加された構成例を示す図である。なお、図16においては、紙面の都合上、店舗ジャンル2415から最新空席情報2419までの情報は省略している。
【0094】
第3の実施形態において、空席管理テーブル2410は、第1の実施形態で説明した構成項目2411から2419に加えて、店舗管理者によって設定された、異常検知設定1601と、警告タイミング1602と、をさらに含む。空席管理部212は、店舗管理画面260上で店舗管理者が入力欄1501および1502に対して入力した内容を、これらデータフィールドに対して反映する。
【0095】
<異常設定および警告処理>
図17は、第3の実施形態による異常設定及び警告処理を説明するためのフローチャートである。
【0096】
(i)ステップ1701
空席管理サーバ200の受信部211は、店舗管理者によって店舗管理画面260の異常検知設定画面(図15参照)から入力され、送信されてきた異常設定情報を受信する。
【0097】
(ii)ステップ1702
空席管理部212は、受信部211から異常設定情報を受け取り、その情報(例えば、異常設定情報には店舗IDや店舗管理用情報端末IDが紐付けされている)に基づいて対象の店舗を特定し、特定した店舗に対応する異常設定1601および警告タイミング1602に設定情報を反映させる。異常設定情報が空席管理テーブル2410に反映されると、検知部213は、該当するボタン機器100の状態を監視するモードに移行する。
【0098】
(iii)ステップ1703
検知部213は、対象のボタン機器100から所定時間間隔毎に空席状態データ(押されたボタンに変更が無い場合であっても所定時間毎に空席状態データは空席管理サーバ200に通知される)を受信するかチェックし、ボタン機器100が動作状態にあるか確認する。対象のボタン機器100から空席状態データを受信できた場合(ステップ1703でNoの場合)、検知部213は対象のボタン機器100の監視を継続する。対象のボタン機器100から空席状態データを受信できなかった場合であって、警告タイミングになった場合(ステップ1703でYesの場合)、処理はステップ1704に移行する。
【0099】
(iv)ステップ1704
通知部214は、店舗管理用情報端末500に警告内容データを送信し、店舗管理画面260の警告表示欄(図示せず)に送信した警告を出力するように指示する。
【0100】
<第3の実施形態のまとめ>
第3の実施形態による空席管理システム10において、店舗管理者は、店舗管理画面260を用いて、ボタン機器100の異常を検知して警告するための条件(異常検知条件)を設定することができる(図15参照)。異常検知条件は、検知すべきボタン機器100の異常の内容と、空席管理サーバ200が異常を知らせるタイミングの情報を含む。店舗管理者によって異常検知条件が設定されると、異常検知条件の情報が空席管理サーバ200に送信される。異常検知条件の情報を受信すると、空席管理サーバ200は、空席管理テーブル2410にそれを保持し、例えば、ボタン機器100からの空席状態データが通知されるか、あるいは欠落した情報しか通知してこないかなど、異常の有無を監視する。そして、ボタン機器100の状態が警告検知条件に合致すると、空席管理サーバ200は、ボタン機器100の異常(電源がOFFや通知データの欠落など)を店舗管理用情報端末500に通知する。通知の方法としては、店舗管理画面に警告表示をすることが考えられる。これにより、店舗管理者はボタン機器100の不具合を迅速に知ることができ、店舗のオペレーションをスムーズに実施することができるとともに、サービス利用者に対しても適切な情報を発信することが可能となる。
【0101】
(4)変形例
以上の実施形態において、ボタン機器100が2つまたは3つのボタンを備える例を説明したが、ボタンが1つのみであっても同様の動作を実施できる。例えばボタンを押下するごとに、空席/混雑が切り替わるようにしてもよい。この場合、制御回路140は例えば、(a)ボタンが押されていないときは店舗400内に空席がある旨を示すデータ(例えば数値「0」)を記憶装置170に保持し、(b)以後はボタンが押されるごとに、店舗400が混雑している旨を示すデータと店舗400内に空席がある旨を示すデータを交互に記憶装置170内に格納する。また、ボタン機器100の操作性を確保するためには、ボタン機器100のサイズを、第1ボタン111などによって操作するのに適した程度にすることができる。例えば、ボタン機器100全体が手のひらを広げた程度のサイズに収まるようにしてもよい。また、管理画面においてもボタン機器100から入力可能なステータスを入力できるUIを設ける例を説明した。他にも例えば、店舗管理用情報端末500がタブレットである場合には、ボタン機器100よりも多い数のステータスを入力可能なUIを設けても良い。例えば、管理画面では、「空き」「混雑」「満席」に加えて「10分待ち」などの選択肢を加えても良い。管理画面において「10分待ち」を選択された場合、ボタン機器100には「10分待ち」の選択肢がないので、ボタン機器100のすべてのLEDが消灯するようにする。そのため空席管理サーバ200は、ボタン機器100に対して消灯の指示を送信することにより、ボタン機器100のLEDを消灯すれば良い。あるいは、空席管理サーバ200は管理画面を介して選択されたステータスをボタン機器100に送信し、ボタン機器100が対応するステータスがあるかどうかを判定し、対応するステータスがない場合には消灯するようにしても良い。
【0102】
以上の実施形態において、ユーザ端末の位置を位置情報として取得し、ユーザ端末の位置を基準として店舗群を特定する方法を説明したが、位置情報はこれに限らない。例えばユーザ端末における表示部320がタッチパネルディスプレイであり、入力部330としても機能する場合に、表示部320に表示されたマップ上の位置をユーザがタップすることにより、ユーザが位置情報を指定し、指定した位置情報を空席管理サーバに送信するようにしても良い。この場合空席管理サーバ200は、指定された位置情報に応じて店舗群を特定する。
【0103】
以上の実施形態において、制御回路140は、例えばマイクロコンピュータなどの演算回路によって構成することができる。これに代えてまたはこれと併用して、CPUなどの演算装置がソフトウェアを実行することにより、制御回路140と同等の動作を実施してもよい。また、以上の実施形態において、ユーザ端末300は周辺店舗の空席状態を画面表示する例を説明したが、これに代えて常に特定の店舗の空席状態のみを空席管理サーバ200へ照会するようにしてもよい。さらにユーザ端末300は、空席状態を照会する店舗の属性(例:ジャンル2413などの店舗のカテゴリ情報)を指定してもよい。この場合、通知部214は、その指定された属性に合致する店舗の空席情報のみを、ユーザ端末300に対して返信する。
【0104】
以上の実施形態において、ユーザ端末300は必ずしもユーザが携帯する端末でなくともよい。例えば特定場所に設置されているコンピュータなどの通信デバイスをユーザ端末300として用いてもよい。例えば人通りが多い場所に固定設置されているデジタルサイネージ端末をユーザ端末300として構成してもよい。この場合は必ずしもデジタルサイネージ端末の周辺店舗に関する空席情報を表示する必要はなく、端末設置者が所望する場所の店舗に関する空席情報を表示することもできる。
【0105】
以上の通り、本開示の技術は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し作動させる処理によって実現することができる。また、1以上の機能を実現する回路によって実現しても良い。
【符号の説明】
【0106】
10 空席管理システム
100 ボタン機器
111 第1ボタン
112 第2ボタン
113 第3ボタン
130 USB端子
140 制御回路
150 電源回路
160 通信モジュール
170、240、540 記憶装置
200 空席管理サーバ
211 受信部
212 空席管理部
213 検知部
214 通知部
241 データベース
300 ユーザ端末
400 店舗
500 店舗管理用情報端末
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17