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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/24 20180101AFI20220209BHJP
   F21S 41/143 20180101ALI20220209BHJP
   F21S 41/147 20180101ALI20220209BHJP
   F21S 41/148 20180101ALI20220209BHJP
   F21S 41/153 20180101ALI20220209BHJP
   F21S 41/663 20180101ALI20220209BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20220209BHJP
   F21W 102/145 20180101ALN20220209BHJP
   F21W 102/155 20180101ALN20220209BHJP
   F21W 102/165 20180101ALN20220209BHJP
   F21W 102/20 20180101ALN20220209BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220209BHJP
【FI】
F21S41/24
F21S41/143
F21S41/147
F21S41/148
F21S41/153
F21S41/663
F21V5/00 320
F21W102:145
F21W102:155
F21W102:165
F21W102:20
F21Y115:10
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018537408
(86)(22)【出願日】2017-08-31
(86)【国際出願番号】 JP2017031425
(87)【国際公開番号】W WO2018043663
(87)【国際公開日】2018-03-08
【審査請求日】2020-06-17
(31)【優先権主張番号】P 2016172134
(32)【優先日】2016-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河合 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】高田 賢一
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 一利
(72)【発明者】
【氏名】野末 修平
(72)【発明者】
【氏名】花田 旭
(72)【発明者】
【氏名】松本 昭則
(72)【発明者】
【氏名】鍵山 真治
(72)【発明者】
【氏名】本多 貴彦
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-120342(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0226142(US,A1)
【文献】特開2014-060102(JP,A)
【文献】国際公開第2016/006138(WO,A1)
【文献】特開2016-039110(JP,A)
【文献】特開2003-317514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/24
F21V 5/00
F21S 41/663
F21S 41/143
F21S 41/153
F21S 41/147
F21S 41/148
F21W 102/145
F21W 102/155
F21W 102/165
F21W 102/20
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一配光パターンを形成する光を出射する第一光源と、
前記第一配光パターンに付加される第二配光パターンを形成する光を出射する第二光源と、
前記第一光源の灯具前方に配置される第一導光部材と、
前記第二光源の灯具前方に配置される第二導光部材と、
を備え、
前記第一導光部材は、
前記第一光源から出射された光が入射される第一入射面部と、
前記第一入射面部から前記第一導光部材の内部に入射した光の少なくとも一部が全反射される全反射面部と、
前記全反射面部で全反射された光が灯具前方へ向けて出射される第一出射面部と、
を有し、
前記第二光源から出射された光の少なくとも一部は、前記全反射面部を通過して前記第一導光部材の内部を通過して前記第一出射面部から灯具前方へ向けて出射され、
前記第一導光部材は、灯具前方に向かうにつれて前記第一光源側から前記第二光源側へ向けて傾斜する傾斜面を有し、
前記全反射面部は、前記傾斜面に含まれており、
前記第二導光部材は、
前記第二光源から出射された光が入射される第二入射面部と、
前記第二入射面部から前記第二導光部材の内部に入射した光の少なくとも一部が灯具前方へ向けて出射される第二出射面部と、
前記第二入射面部から前記第二導光部材の内部に入射した光の少なくとも一部が前記第一導光部材の前記全反射面部に向けて出射される第三出射面部と、
を有する
車両用灯具。
【請求項2】
前記第一導光部材の前記全反射面部と前記第二導光部材の前記第三出射面部とは、互いに所定間隔を空けた状態で平行に配置されている、
請求項に記載の車両用灯具。
【請求項3】
第一配光パターンを形成する光を出射する第一光源と、
前記第一配光パターンに付加される第二配光パターンを形成する光を出射する第二光源と、
前記第一光源の灯具前方に配置される第一導光部材と、
投影レンズと、
を備え、
前記第一導光部材は、
前記第一光源から出射された光が入射される第一入射面部と、
前記第一入射面部から前記第一導光部材の内部に入射した光の少なくとも一部が全反射される全反射面部と、
前記全反射面部で全反射された光が灯具前方へ向けて出射される第一出射面部と、
を有し、
前記第二光源から出射された光の少なくとも一部は、前記全反射面部を通過して前記第一導光部材の内部を通過して前記第一出射面部から灯具前方へ向けて出射され、
前記第一導光部材は、灯具前方に向かうにつれて前記第一光源側から前記第二光源側へ向けて傾斜する傾斜面を有し、
前記全反射面部は、前記傾斜面に含まれており、
前記第一光源と前記第二光源は前記投影レンズの後方に配置されており、
前記第一配光パターンは、ロービーム用の配光パターンであり、
前記第二配光パターンは、ハイビーム用の付加配光パターンであり、
ロービーム照射とハイビーム照射とを選択的に行い得るように構成されており、
前記全反射面部と前記第一出射面部との境界がカットオフライン形成部である、
両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、単一の投影レンズを用いたプロジェクタ型の光学系であって、ロービーム照射とハイビーム照射とを選択的に行うことが可能な構成を有する車両用灯具がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2006-164735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の灯具では、ハイビームを照射する際には、ロービーム用の配光パターンに対してハイビーム用の付加配光パターンを付加している。しかし、特許文献1に記載の灯具の構成では、ハイビームを照射する際に、ロービーム用の配光パターンとハイビーム用の付加配光パターンとの間に暗部が生じてしまう場合があった。このような暗部が発生すると運転者に違和感が生じてしまう。
【0005】
本発明は、各配光パターンの間に生ずる暗部に起因する運転者の違和感を軽減することが可能な車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の車両用灯具は、
第一配光パターンを形成する光を出射する第一光源と、
前記第一配光パターンに付加される第二配光パターンを形成する光を出射する第二光源と、
前記第一光源の灯具前方に配置される第一導光部材と、
を備え、
前記第一導光部材は、
前記第一光源から出射された光が入射される第一入射面部と、
前記第一入射面部から前記第一導光部材の内部に入射した光の少なくとも一部が全反射される全反射面部と、
前記全反射面部で全反射された光が灯具前方へ向けて出射される第一出射面部と、
を有し、
前記第二光源から出射された光の少なくとも一部は、前記全反射面部を通過して前記第一導光部材の内部を通過して前記第一出射面部から灯具前方へ向けて出射される。
【0007】
上記構成によれば、第二光源から出射される光の少なくとも一部が、第一配光パターンを形成する光が出射される第一出射面部から灯具前方へ向けて出射される。この光は、第一配光パターンと第二配光パターンとが重なる部分を形成するように導光されるため、第一配光パターンと第二配光パターンとの間に暗部が生じにくくなる。このため、暗部に起因して運転者が感じる違和感を軽減することができる。
【0008】
また、本発明の車両用灯具において、
前記第一導光部材は、灯具前方に向かうにつれて前記第一光源側から前記第二光源側へ向けて傾斜する傾斜面を有し、
前記全反射面部は、前記傾斜面に含まれていても良い。
【0009】
上記構成によれば、第二光源から出射された光の一部を、全反射面部を通過しやすい角度で全反射面部に入射させることができる。
【0010】
また、本発明の車両用灯具は、
さらに、前記第二光源の灯具前方に配置される第二導光部材を備え、
前記第二導光部材は、
前記第二光源から出射された光が入射される第二入射面部と、
前記第二入射面部から前記第二導光部材の内部に入射した光の少なくとも一部が灯具前方へ向けて出射される第二出射面部と、
前記第二入射面部から前記第二導光部材の内部に入射した光の少なくとも一部が前記第一導光部材の前記全反射面部に向けて出射される第三出射面部と、
を有していても良い。
【0011】
上記構成によれば、第二光源から出射される光を、第二出射面部に向かう光と第三出射面部に向かう光とに効率よく分配することができる。
【0012】
また、本発明の車両用灯具において、
前記第一導光部材の前記全反射面部と前記第二導光部材の前記第三出射面部とは、互いに所定間隔を空けた状態で平行に配置されていても良い。
【0013】
上記構成によれば、第三射面部から出射された光を、全反射面部を通過しやすい角度で全反射面部に入射させることができる。
【0014】
また、本発明の車両用灯具は、
投影レンズを備え、
前記第一光源と前記第二光源は前記投影レンズの後方に配置されており、
前記第一配光パターンは、ロービーム用の配光パターンであり、
前記第二配光パターンは、ハイビーム用の付加配光パターンであり、
ロービーム照射とハイビーム照射とを選択的に行い得るように構成されており、
前記全反射面部と前記第一出射面部との境界がカットオフライン形成部であっても良い。
【0015】
上記構成によれば、ロービーム用の第一配光パターンとハイビーム用の第二配光パターンとの間に暗部が生じにくくなる。このため、運転者がロービーム照射とハイビーム照射とを切り替える際に、暗部に起因して運転者が感じる違和感を軽減することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の車両用灯具によれば、各配光パターンの間に生ずる暗部に起因する運転者の違和感を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係る車両用灯具の縦断面図である。
図2】車両用灯具の光源と導光レンズとを示す拡大図である。
図3】導光レンズを上方側から見た斜視図である。
図4】車両用灯具に用いられる光源の一例を示す斜視図である。
図5】車両用灯具から照射される光により灯具前方に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図である。
図6】導光レンズの変形例1を示す斜視図である。
図7図6の導光レンズの正面図である。
図8図6の導光レンズを用いた車両用灯具の縦断面図である。
図9図6の導光レンズを用いた車両用灯具の水平断面図である。
図10図8の光源と導光レンズとを示す拡大図である。
図11】導光レンズの変形例2を示す縦断面図である。
図12】導光レンズの変形例3を示す縦断面図である。
図13】導光レンズの変形例4を示す縦断面図である。
図14】導光レンズの変形例5を示す縦断面図である。
図15】導光レンズの変形例6を示す縦断面図である。
図16】導光レンズの変形例7を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本実施形態の一例について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両用灯具1は、投影レンズ2と、投影レンズの後方に配置された第一光源3および第二光源4と、投影レンズ2と光源(第一光源3および第二光源4)との間に配置された第一導光レンズ5(第一導光部材の一例)および第二導光レンズ6(第二導光部材の一例)とを備えている。
【0019】
これらの各部材は、アウターレンズ11とハウジング12とで区画された灯室13内に収容されている。また、投影レンズ2は、その外周フランジ部23においてレンズホルダ14に支持されている。第一光源3および第二光源4は、基板7に取付けられている。第一導光レンズ5および第二導光レンズ6と、基板7と、レンズホルダ14とはベース部材15に取付けられている。
本例の車両用灯具1は、ロービーム照射とハイビーム照射とを選択的に行い得るヘッドランプであり、プロジェクタ型の灯具ユニットとして構成されている。
【0020】
投影レンズ2は、前面21が凸面形状で、後面22が平面形状を有する平凸非球面レンズであり、車両の前後方向に延びる光軸Axを有している。投影レンズ2の後方焦点Fは、光軸Ax上に位置しており、後方焦点Fを含む焦点面である後方焦点面上に形成される光源像が、反転像として灯具前方の仮想鉛直スクリーン上に投影される。本例で仮想鉛直スクリーンは、例えば、車両前方25mの位置に配置される。
【0021】
第一光源3は、投影レンズ2の後方焦点Fよりも後方側であって、光軸Axよりも上方側に配置されている。第一光源3は、例えば白色発光ダイオードで構成されており、縦長矩形状の発光面を有している。第一光源3は、その発光面を灯具前方に向けた状態で、回路配線を有する基板7上に取付けられている。第一光源3から出射した光は、主に投影レンズ2の後面(入射面)22における光軸Axより下方側の領域に入射し、前面(出射面)21から出射されてロービーム用の配光パターン(第一配光パターンの一例)を形成する。
【0022】
第二光源4は、投影レンズ2の後方焦点Fよりも後方側であって、光軸Ax上あるいは光軸Axよりも僅かに下方側に配置されている。第二光源4は、例えば白色発光ダイオードで構成されており、縦長矩形状の発光面を有している。第二光源4は、その発光面を灯具前方に向けた状態で、第一光源3が取付けられている基板と同じ基板7上に取付けられている。第二光源4から出射した光は、投影レンズ2の入射面22の略全域に入射し、出射面21から出射されてロービーム用の配光パターンに付加されるハイビーム用の付加配光パターン(第二配光パターンの一例)を形成する。
【0023】
なお、本例において、上記「ロービーム用の配光パターン」及び後述する「ハイビーム用の付加配光パターン」は、例えば、車両前方25mの位置に配置される仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを意味する。そして、「ロービーム用の配光パターンとハイビーム用の付加配光パターンとの間」とは、上記仮想鉛直スクリーン上に形成される両配光パターンの間を意味する。
【0024】
図2は、基板7に取付けられた第一光源3および第二光源4と、これらの光源の前方に配置される第一導光レンズ5および第二導光レンズ6とを示す。
図2に示すように、第一導光レンズ5は、第一光源3の前方に配置されている。第一導光レンズ5は、第一光源3から出射された光が入射される第一入射面部51を有している。第一入射面部51は、第一光源3の発光面と対向し、光軸Axに直交する方向(上下方向)へ延びるように設けられている。
【0025】
また、第一導光レンズ5は、第一入射面部51の上方端縁から前方向へ光軸Axに平行するように延びる上側面部52と、上側面部52の前方端縁から下方向へ上記第一入射面部51に平行するように延びる第一出射面部53とを有している。第一出射面部53は、その下方端縁53aが、光軸Ax上の後方焦点Fに重なるような長さに形成されている。第一出射面部53は、第一導光レンズ5内に入射された第一光源3の光を灯具前方へ向けて出射させる。
【0026】
さらに、第一導光レンズ5は、第一入射面部51の下方端縁から前方向へ光軸Axに平行するように延びる下側面部54と、下側面部54の前方端縁から上記第一出射面部53の下方端縁53aへ延びる全反射面部55とを有している。下側面部54は、対向する上記の上側面部52よりも前後方向において短く形成されている。全反射面部55は、下側面部54の前方端縁から第一出射面部53の下方端縁53aに向かうにつれて下方向へ傾斜している。すなわち、全反射面部55は、灯具前方に向かうにつれて第一光源3から第二光源4へ向けて傾斜する傾斜面になっている。全反射面部55は、第一入射面部51から第一導光レンズ5内に入射され全反射面部55に当たった第一光源3の光を全反射させるような傾斜角に形成されている。全反射面部55で全反射された光は、第一出射面部53から灯具前方へ向けて出射される。
【0027】
第二導光レンズ6は、第二光源4の前方に配置されている。第二導光レンズ6は、第二光源4から出射された光が入射される第二入射面部61を有している。第二入射面部61は、第二光源4の発光面と対向し、光軸Axに直交する方向(上下方向)へ光軸Axを横切るように配置されている。
【0028】
また、第二導光レンズ6は、第二入射面部61の下方端縁から前方向へ光軸Axに平行するように延びる下側面部62と、下側面部62の前方端縁から上方向へ上記第二入射面部61に平行するように延びる第二出射面部63とを有している。第二出射面部63は、対向する第二入射面部61よりも上下方向において短く形成されている。第二出射面部63は、第二導光レンズ6内に入射された第二光源4の光の少なくとも一部を灯具前方へ向けて出射させる。
【0029】
さらに、第二導光レンズ6は、第二入射面部61の上方端縁から前方向へ光軸Axに平行するように延びる上側面部64と、上側面部64の前方端縁から上記第二出射面部63の上方端縁へ延びる第三出射面部65とを有している。上側面部64は、対向する下側面部62よりも前後方向において短く形成されている。第三出射面部65は、上側面部64の前方端縁から第二出射面部63の上方端縁に向かうにつれて下方向へ傾斜する傾斜面になっている。第三出射面部65は、第一導光レンズ5の全反射面部55に対し、互いに所定間隔を空けた状態で平行になるように傾斜している。また、上側面部64は、第一導光レンズ5の下側面部54に対し、互いに所定間隔を空けた状態で平行になるように形成されている。第三出射面部65は、第二入射面部61から第二導光レンズ6内に入射された第二光源4の光の少なくとも一部を第一導光レンズ5の全反射面部55に向けて出射させる。第三出射面部65から出射された第二光源4の光L1,L2は、全反射面部55を通過して第一導光レンズ5内に入射し、第一導光レンズ5の内部を通過して第一出射面部53から灯具前方へ向けて出射される。
【0030】
図3は、第一導光レンズ5および第二導光レンズ6を示す斜視図である。第一導光レンズ5と第二導光レンズ6は、それぞれ横長の四角柱状を有しており、例えば透明な樹脂、透明なガラス等で形成されている。図2図3に示すように、第一導光レンズ5は、第二導光レンズ6の上側に所定の隙間を空けて配置されている。また、第一導光レンズ5の前方側の端部は、第二導光レンズ6の第二出射面部63よりも前方に飛び出して配置されている。第一導光レンズ5の第一出射面部53の下方端縁53aは、左右段違いで水平方向に延びている。第一導光レンズ5の全反射面部55と第一出射面部53との境界である上記下方端縁53aは、ロービーム用の配光パターンのカットオフラインの形状を形成するカットオフライン形成部となっている。
【0031】
第一導光レンズ5および第二導光レンズ6の後方には、図4に示すように、左右方向に並列に配置された複数(本例では、11個)の発光素子(例えばLED)からなる第一光源3および第二光源4が基板7に取付けられて配置されている。各発光素子は、光軸Axの真下の位置を中心にして左右方向へ等間隔で配置されており、基板7上に設けられた点灯制御回路(図示省略)によって個別に点灯し得るように構成されている。
【0032】
図5は、車両用灯具1から前方へ向けて照射される光により、車両前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるハイビーム用の配光パターンPHを透視的に示す図である。ハイビーム用の配光パターンPHは、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPAとの合成配光パターンとして形成されている。
【0033】
ロービーム用の配光パターンPLは、左配光のロービーム用の配光パターンであって、その上端縁に左右段違いのカットオフラインCL1、CL2を有している。カットオフラインCL1、CL2は、灯具正面方向の消点であるH-Vを鉛直方向に通るV-V線を境にして左右段違いで水平方向に延びている。V-V線よりも右側の対向車線側部分が下段カットオフラインCL1として形成されており、V-V線よりも左側の自車線側部分が下段カットオフラインCL1から傾斜部を介して段上がりになった上段カットオフラインCL2として形成されている。
【0034】
ロービーム用の配光パターンPLは、第一導光レンズ5の第一出射面部53から出射された第一光源3の光によって投影レンズ2の後方焦点面上に形成された第一光源3の光源像を、投影レンズ2により上記仮想鉛直スクリーン上に反転投影像として投影することにより形成される。カットオフラインCL1,CL2は、第一導光レンズ5の全反射面部55と第一出射面部53との境界である下方端縁53aの反転投影像として形成されるようになっている。すなわち、上記下方端縁53aは、ロービーム用の配光パターンPLのカットオフラインCL1,CL2を形成するためのカットオフライン形成部として機能している。
【0035】
ロービーム用の配光パターンPLにおいて、下段カットオフラインCL1とV-V線との交点であるエルボ点Eは、H-Vの0.5~0.6°程度下方に位置している。
【0036】
ハイビーム用の配光パターンPHにおいては、付加配光パターンPAがカットオフラインCL1,CL2から上方に拡がるように横長の配光パターンとして追加形成されることにより、車両前方走行路を幅広く照射するようになっている。付加配光パターンPAは、11個の配光パターンPaの合成配光パターンとして形成されている。各配光パターンPaは、第二光源4の各発光素子からの出射光によって投影レンズ2の後方焦点面上に形成された発光素子の光源像の反転投影像として形成される配光パターンである。
【0037】
各配光パターンPaは、上下方向にやや長い略矩形状を有している。これは、各発光素子の発光面が縦長矩形状の外形形状を有していることに対応する。また、各配光パターンPaは、互いに隣接する配光パターンPaの相互間で僅かに重複するようにして形成されている。これは、各発光素子が投影レンズ2の後方焦点面よりも後方に配置されており、互いに隣接する発光素子相互間で投影レンズ2の後方焦点面を通過する光線束の範囲が僅かに重複することによる。
【0038】
さらに、各配光パターンPaは、その下端縁がカットオフラインCL1、CL2と一致、または部分的に重複して形成されている。これは、第二導光レンズ6の第三出射面65から出射され、第一導光レンズ5の全反射面部55に入射し第一出射面部53から出射された第二光源4の光が、投影レンズ2の出射面21からやや下向きの(ロービーム用の配光パターンPL側に寄る)光として出射されることによる。
【0039】
ところで、単一の投影レンズを用いたプロジェクタ型の光学系によりロービーム照射とハイビーム照射とを選択的に行い得る構成の場合、ロービーム用配光パターンのカットオフラインを形成するためには、光源から出射される光の一部を遮光する部材(シェード)が必要になる。シェードの先端は、光を反射できない部分であり配光パターンに暗部を発生させる原因となるため可能な限り薄く形成したいが、先端の厚さを物理的にゼロにすることは不可能である。このため、特許文献1の構成では、ロービーム用配光パターンとハイビーム用の付加配光パターンとの間にシェードの厚さ分だけ暗部が発生する。
【0040】
これに対して本実施形態の車両用灯具1によれば、第二光源4から出射される光の一部が、ロービーム用の配光パターンPLを形成する光が出射される第一導光レンズ5の第一出射面部53から灯具前方へ向けて出射される。この光は、第一出射面部53から出射された光であるため、第二導光レンズ6の第二出射面部63から投影レンズ2に向けて出射される第二光源4の光よりも、ロービーム用の配光パターンPL方向へ進行し易い。特に、第一出射面部53における後方焦点Fに近い位置から出射された第二光源4の光L2は、その傾向がある。このため、第一出射面部53から出射された第二光源4のこの光は、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPAとが重なる部分Pa1を形成するように導光される。その結果、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPAとの間に暗部が生じにくくなる。これにより、暗部に起因して運転者が感じる違和感を軽減することができる。
【0041】
また、第一導光レンズ5の全反射面部55は、灯具前方に向かうにつれて第一光源3側から第二光源4側へ向けて傾斜する傾斜面で形成されている。このため、第二光源4から出射された光の一部L1,L2を、全反射面部55を通過しやすい角度で全反射面部55に入射させることができる。したがって、第二光源4から出射される光の一部を第一導光レンズ5の第一出射面部53から灯具前方へ向けて出射させることができ、上記配光パターン間の暗部の発生を抑制することができる。
【0042】
また、第二導光レンズ6には、第二入射面部61に平行する第二出射面部63と、第一導光レンズ5に向かって傾斜している第三出射面部65とが設けられている。このため、第二光源4から出射される光を、第二出射面部63から投影レンズ2に向かう光L3と第三出射面部65から第一導光レンズ5の全反射面部55に向かう光L1,L2とに効率よく分配することができる。したがって、第二光源4から出射される光の一部を第一導光レンズ5の第一出射面部53から灯具前方へ向けて出射させることができ、上記配光パターン間の暗部の発生を抑制することができる。
【0043】
また、第一導光レンズ5の全反射面部55と第二導光レンズ6の第三出射面部65とは、互いに所定間隔を空けて平行に配置されている。このため、第三出射面部65から出射された光L1,L2を、全反射面部55を通過しやすい角度で全反射面部55に入射させることができる。したがって、第二光源4から出射される光の一部を第一導光レンズ5の第一出射面部53から灯具前方へ向けて出射させることができ、上記配光パターン間の暗部の発生を抑制することができる。
【0044】
(変形例1)
次に、上述した形態における第一導光レンズ5と第二導光レンズ6の変形例1について図6図10を参照して説明する。なお、上述した形態と同一番号を付した部分については、同じ機能であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
図6に示すように、変形例1の第一導光レンズ5A(第一導光部材の一例)と第二導光レンズ6A(第二導光部材の一例)は、それぞれ複数(本例では5個)のレンズ70a~70e,80a~80eが横方向(左右方向)に連結されたレンズアレイ構成を有している。
【0045】
レンズ70a~70e,80a~80eは、前面および後面が凸面状の両凸レンズである。第一導光レンズ5Aを構成するレンズ70a~70eは、第二導光レンズ6Aを構成するレンズ80a~80eの上側に重なるように配置されている。連結されたレンズ0a~70e,80a~80eは、両側から取付部材71a,71bにより固定されてベース部材15に取付けられる。
【0046】
図7に示すように、レンズ70a~70eとレンズ80a~80eとは、互いに所定間隔を空けた状態で重ねて配置されている。また、レンズ70a~70eの第一出射面部(前側の面)53Aの下方端縁53Aaは、左右段違いで水平方向に延びている。レンズ70a~70eの下方端縁53Aaは、ロービーム用の配光パターンのカットオフラインの形状を形成するカットオフライン形成部となっている。
【0047】
図8に示すように、第一導光レンズ5Aおよび第二導光レンズ6Aは、投影レンズ2と光源(第一光源3および第二光源4)との間に配置されている。また、図9に示すように、第二導光レンズ6Aを構成するレンズ80a~80eおよび第一導光レンズ5Aを構成するレンズ70a~70eは、凹状に連結されて、投影レンズ2の後方焦点面上に配置されている。各レンズ80a~80eは、複数(本例では5個)の第二光源4の前方へそれぞれ配置されている。同様に各レンズ70a~70eは、第一光源3の前方へそれぞれ配置されている。
【0048】
図10に示すように、各レンズ70a~70e(図ではレンズ70cを示す)の第一入射面部51A、第一出射面部53A、下方端縁53Aa、全反射面部55Aが、上記形態における第一導光レンズ5(図2参照)の第一入射面部51、第一出射面部53、下方端縁53a、全反射面部55にそれぞれ相当している。また、各レンズ80a~80e(図ではレンズ80cを示す)の第二入射面部61A、第二出射面部63A、第三出射面部65Aが、上記形態における第二導光レンズ6(図2参照)の第二入射面部61、第二出射面部63、第三出射面部65にそれぞれ相当している。全反射面部55Aと第一出射面部53Aとの境界である下方端縁53Aaがカットオフライン形成部となっている。各レンズ70a~70eの第一出射面部53Aの前後方向の位置と各レンズ80a~80eの第二出射面部63Aの前後方向の位置とは、略同じ位置に配置されている。
【0049】
このような構成によれば、各光源の前方に各レンズ(レンズ70a~70e,レンズ80a~80e)がそれぞれ配置されるため、一つ一つの光源の光の集光度がアップする。また、上記形態と同様に、第二光源4から出射される光の一部を第一導光レンズ5Aの第一出射面部53Aから灯具前方へ向けて出射させることができ、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPA間の暗部の発生を抑制することができる。
【0050】
(変形例2)
次に、上述した形態における第一導光レンズ5と第二導光レンズ6の変形例2について図11を参照して説明する。なお、上述した形態と同一番号を付した部分については、同じ機能であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
図11に示すように、変形例2の導光レンズ5B(第一導光部材の一例)は、第一光源3の光が入射される上記形態の第一導光レンズ5として機能する他、第二光源4の光が入射される上記形態の第二導光レンズ6としても機能するように構成されている。さらに、導光レンズ5Bは、投影レンズ2としても機能するように構成されている。
【0051】
導光レンズ5Bは、第一入射面部51Bと、全反射面部55Bと、縁部53Baとを有する。縁部53Baは、上記形態における第一導光レンズ5(図2参照)の下方端縁53aに相当する。また、導光レンズ5Bは、上記形態における第二導光レンズ6(図2参照)の第二入射面部61に相当する第二入射面部61Bと、投影レンズ2の出射面21に相当する出射面21Bとを有する。第一光源3は発光面を灯具前方に向けた状態で基板7aに取付けられ、第二光源4は発光面を斜め前上方に向けた状態で基板7bに取付けられている。
このような構成によれば、第二光源4から出射される光の一部を導光レンズ5Bの全反射面部55Bへ入射させることができ、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPA間の暗部の発生を抑制することができる。
【0052】
(変形例3)
次に、上述した形態における第一導光レンズ5と第二導光レンズ6の変形例3について図12を参照して説明する。なお、上述した形態と同一番号を付した部分については、同じ機能であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
図12に示すように、変形例3の導光レンズ5C(第一導光部材の一例)は、上記形態の第一導光レンズ5と同様の機能を有する。導光レンズ5Cは、第一入射面部51Cと、第一出射面部53Cと、下方端縁53Caと、全反射面部55Cとを有する。
【0053】
第一光源3と第二光源4とは、発光面を灯具前方に向けた状態でそれぞれ基板7cと基板7dとに取付けられている。第二光源4の基板7dには、パラボラ型のリフレクタ91が取付けられている。第二光源4は、第一光源3よりも前方に配置されるとともに、投影レンズ2の後方焦点面上に配置されている。下方端縁53Caは、後方焦点Fよりも前方であって、光軸Axよりも下方に配置されている。なお、後方焦点面の位置は、第一光源3と第二光源4の間に位置さるように構成しても良い。
このような構成によれば、第二光源4から出射される光の一部を導光レンズ5Cの全反射面部55Cへ入射させ、導光レンズ5Cの第一出射面部53Cから灯具前方へ向けて出射させることができるので、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPA間の暗部の発生を抑制することができる。
【0054】
(変形例4)
次に、上述した形態における第一導光レンズ5と第二導光レンズ6の変形例4について図13を参照して説明する。なお、上述した形態と同一番号を付した部分については、同じ機能であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
図13に示すように、変形例4の導光レンズ5D(第一導光部材の一例)は、第一光源3の光が入射される上記形態の第一導光レンズ5として機能する他、第二光源4の光が入射される上記形態の第二導光レンズ6としても機能するように構成されている。さらに、導光レンズ5Dは、投影レンズ2としても機能するように構成されている。
【0055】
導光レンズ5Dは、凹状の第一入射面部51Dと、全反射面部55Dと、縁部53Daとを有する。縁部53Daは、上記形態における第一導光レンズ5(図2参照)の下方端縁53aに相当する。また、導光レンズ5Dは、上記形態における第二導光レンズ6(図2参照)の第二入射面部61に相当する第二入射面部61Dと、投影レンズ2の出射面21に相当する出射面21Dとを有する。第一光源3は発光面を光軸Axを含む水平面上に位置させ上向きの状態でベース7eに取付けられている。第二光源4は発光面を斜め前下方に向けた状態でベース7eに取付けられている。第一光源3および第二光源4は、投影レンズ2の後方焦点Fよりも後方側に配置されている。ベース7eには第二光源4を覆うようにパラボラ型のリフレクタ92が取付けられている。
このような構成によれば、第二光源4から出射される光の一部を導光レンズ5Dの全反射面部55Dへ入射させることができ、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPA間の暗部の発生を抑制することができる。
【0056】
(変形例5)
次に、上述した形態における第一導光レンズ5と第二導光レンズ6の変形例5について図14を参照して説明する。なお、上述した形態と同一番号を付した部分については、同じ機能であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
図14に示すように、変形例5の導光レンズ5E(第一導光部材の一例)は、上記形態の第一導光レンズ5と同様の機能を有する。導光レンズ5Eは、凹状の第一入射面部51Eと、第一光源3を上方側から覆うように設けられた上側面部52Eと、下方端縁53Eaと、全反射面部55Eとを有する。
【0057】
第一光源3は発光面を上向きにした状態で、第二光源4は発光面を下向きにした状態で基板7fに取付けられている。第一光源3および第二光源4は、投影レンズ2の後方焦点Fよりも後方であって、光軸Axよりも上方に配置されている。上側面部52Eにはアルミニウム蒸着等による鏡面処理が施されている。基板7fには第二光源4を覆うようにパラボラ型のリフレクタ93が取付けられている。
このような構成によれば、第二光源4から出射される光の一部を導光レンズ5Eの全反射面部55Eへ入射させ、導光レンズ5Eの第一出射面部53Eから灯具前方へ向けて出射させることができるので、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPA間の暗部の発生を抑制することができる。
【0058】
(変形例6)
次に、上述した形態における第一導光レンズ5と第二導光レンズ6の変形例6について図15を参照して説明する。なお、上述した形態と同一番号を付した部分については、同じ機能であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
図15に示すように、変形例6の第一導光レンズ5F(第一導光部材の一例)は、凹状の第一入射面部51Fと、第一出射面部53Fと、下方端縁53Faと、全反射面部55Fとを有する。第二導光レンズ6F(第二導光部材の一例)は、凹状の第二入射面部61Fと、第二出射面部63Fと、第三出射面部65Fとを有する。
【0059】
第一光源3は発光面を下向きにした状態で、基板7gに取付けられている。第二光源4は発光面を上向きにした状態で基板7hに取付けられている。第一光源3は投影レンズ2の後方焦点Fよりも後方であって、光軸Axよりも上方に配置されている。第二光源4は投影レンズ2の後方焦点Fよりも後方であって、光軸Axよりも下方に配置されている。また、第一導光レンズ5Fおよび第二導光レンズ6Fの後方には第二光源4と導光レンズ95が配置されている。
このような構成によれば、第二光源4から出射される光の一部を導光レンズ5Fの全反射面部55Fへ入射させ、導光レンズ5Fの第一出射面部53Fから灯具前方へ向けて出射させることができるので、ロービーム用の配光パターンPLとハイビーム用の付加配光パターンPA間の暗部の発生を抑制することができる。
【0060】
(変形例7)
次に、上述した形態における第一導光レンズ5と第二導光レンズ6の変形例7について図16を参照して説明する。なお、上述した形態と同じ機能については、繰り返しとなる説明は省略する。
図16に示すように、変形例7の第一導光レンズ5G(第一導光部材の一例)と第二導光レンズ6G(第二導光部材の一例)は、第一光源3と第二光源4が各レンズの後方に配置されている点で上記変形例6(図15参照)の構成と相違している。第一光源3と第二光源4は、発光面を灯具前方へ向けた状態で基板7jに取付けられている。
このような構成においても、第二光源4から出射される光の一部を導光レンズ5Gの全反射面部55Gへ入射させ、導光レンズ5Gの第一出射面部53Gから灯具前方へ向けて出射させることができるので、各配光パターン間の暗部の発生を抑制することができる。
【0061】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0062】
例えば、光学系は上述した実施形態のプロジェクト型に限らず、光源からの光を投影レンズに入射面に直射する直射型、光源からの光をリフレクタを用いて灯具前方に向けて平行光として出射するパラボラ型など、他の光学系にも本発明は適用可能である。
【0063】
本出願は、2016年9月2日出願の日本特許出願2016-172134号に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
図1
図2
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